JP2017228496A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外装体を備える蓄電装置であって、安全性が向上された蓄電装置を提供すること。【解決手段】蓄電装置1は、外装体10を備える。外装体10には、外装体10の内部と外部とを連通する通路54を形成する排気部50が設けられている。排気部50は、通路54内において、通路54を塞ぐように配置された状態を維持しながら少なくとも一部が移動可能な移動部材60を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、外装体を備える蓄電装置に関する。
従来、電極体を収容する容器を備える蓄電素子、及び、1以上の蓄電素子を収容する筐体を備える蓄電モジュール等の、外装体を備える蓄電装置が存在する。このような蓄電装置において、外装体の内部で発生したガスを外部に放出するための構成が知られている。
例えば、特許文献1には、複数の単電池を備える組電池であって、単電池の並び方向に延設された排気ダクトを備える組電池が開示されている。この排気ダクトには、長手方向の各単電池のガス放出弁に対応する位置にガス入口が設けられ、長手方向の端部にガス出口が備えられている。ガス出口には連結管の一端が接続され、連結管の他端にはコネクタが連結されている。コネクタは蓋体を貫通して外装ケースの外側に突出し、下流側の流路に接続されている。
また、例えば、特許文献2には、開放端を有している缶、2つの電極を缶の内部に設けた電気化学材料、缶の開放端に設けて、缶から電気化学材料が漏出するのを防止するためのシール、及び、缶の開放端に設けてあって、外部湿気がシールに達するのを防止するための湿気防護壁を備えた乾電池が開示されている。このシールには、内部セル圧力が過剰となった場合に破断開放状態になる比較的薄いセクションが設けられている。
特開2014−72091号公報 特表2002−530811号公報
上記特許文献1のように、外装体の内外を接続するダクトを外装体に設けることで、外装体の内部で発生したガス(上記特許文献1では単電池から放出されたガス)を、例えば人体に影響を与えない位置まで導くことは可能である。しかし、ダクトによって形成されたガスの流路は、外装体の外部から内部への湿気の進入路ともなり得る。外装体の内部に湿気が進入した場合、例えば、外装体の内部で結露が生じ、このことは、短絡等の不具合の要因となり得る。
そこで、例えばダクト内に、上記特許文献2に記載のシールのような、外装体の内部の圧力が過剰となった場合に破断開放状態になる部材を配置することが考えられる。しかし、この場合、例えば、外気温または外気圧が変動すること等により生じる、外装体の内外の圧力差の変動、または、その変動の繰り返しに起因して、異常時以外において当該部材が破断する可能性がある。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、外装体を備える蓄電装置であって、安全性が向上された蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、外装体を備える蓄電装置であって、前記外装体には、前記外装体の内部と外部とを連通する通路を形成する排気部が設けられており、前記排気部は、前記通路内において、前記通路を塞ぐように配置された状態を維持しながら少なくとも一部が移動可能な移動部材を有する。
この構成によれば、例えば、内部短絡等に起因して、外装体に封入された電解液、または、外装体に収容された蓄電素子に封入された電解液が大量に気化するような異常が発生した場合、気化により生じたガスを、排気部の通路を介して外装体の外部に導くことができる。これにより、異常時における外装体の内圧の上昇が抑制される。また、通路を塞ぐように移動部材が配置されるため、外装体の外部から内部への通路を介した水分(水滴、湿気など)の流入が抑制される。さらに、移動部材の少なくとも一部が移動可能である。つまり、移動部材は、例えば通常時における外装体の内外の圧力差を吸収するように動作することができる。そのため、例えば、当該圧力差の変動の繰り返しに起因する、通常時における通路の開放(移動部材の破壊等)が生じ難い。このように、本態様に係る蓄電装置は、安全性が向上された蓄電装置である。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記移動部材は、前記通路を塞ぐ液体であるとしてもよい。
このように、移動部材として液体を採用することで、例えば、移動部材は、通路を塞ぎつつ通路内でスムーズに移動することができる。つまり、外装体の外部から内部への通路を介した湿気の流入を抑制しながら、移動部材による圧力差の吸収が効率よく行われる。また、移動部材として粘性の高い液体を選択することで、通常時における移動部材の排気部からの漏れ出しが抑制される。また、移動部材として油分を含む液体を選択することで、移動部材による、湿気の流入抑制効果(防湿効果)が向上される。さらに、移動部材として揮発性の低い液体を選択することで、例えば移動部材の長寿命化が図られる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記通路は、トラップ構造により前記移動部材を貯留する貯留部を含むとしてもよい。
この構成によれば、貯留部は、例えば、通路が下向きから上向きに折り返した部分(下った後に上がっている部分)によって形成されるため、通路そのものの形状による、水分の外装体の内部への流入抑制効果を得ることができる。また、移動部材を貯留部に配置することで、例えば、蓄電装置が傾けられた場合における移動部材の排気部からの飛び出しまたは漏れ出しを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記排気部はさらに、前記移動部材を収容可能な空間を形成する収容部を有し、前記収容部は、前記通路の前記移動部材が配置された位置と、前記通路の前記外部側の開口部との間の位置において、前記通路と接続されているとしてもよい。
この構成によれば、通路に接続された収容部が、移動部材から見て、通路の外部側の出口(開口部)より手前の位置に配置される。これにより、例えば、外装体の内部で発生したガスの圧力によって通路内を移動する移動部材を収容部に導き、かつ、当該ガスを、外装体の外部に導くことができる。そのため、例えば、外装体の内部で大量にガスが発生した場合に、当該ガスとともに移動部材が外装体の外部に排出される可能性が低減される。その結果、例えば、移動部材が、外装体の外部の熱源と接触すること等に起因する不具合の発生が抑制される。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記通路は、前記通路の軸方向に直交する断面の面積が他の部分よりも小さな幅狭部を含むとしてもよい。
この構成によれば、幅狭部よって、移動部材の排気部からの飛び出しまたは漏れ出しを抑制する効果が得られる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記幅狭部は、前記通路の両端のいずれか一方の近傍に配置されているとしてもよい。
この構成によれば、通路の、外装体の内部側または外部側の開口部付近に幅狭部が配置されるため、移動部材は、通路の軸方向において比較的に広い範囲で幅狭部に阻害されずに移動することができる。つまり、通常時における外装体の内外の圧力差が比較的に大きい場合であっても、その圧力差を移動部材が移動することによって吸収することができる。
また、本発明の一態様に係る蓄電装置において、前記排気部は、前記通路を形成する内壁に立設された1以上の板部を有するとしてもよい。
この構成によれば、例えば単純な直管形状の部材の内壁に1以上の板部を配置することで、ラビリンス構造を有する排気部を形成することができる。つまり、外装体の外部から内部への水分の流入を抑制し、かつ、移動部材の排気部からの飛び出しまたは漏れ出しを抑制する形状の通路が、比較的に簡易な構造で実現できる。
本発明によれば、安全性が向上された蓄電装置を提供することができる。
実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置の分解斜視図である。 実施の形態に係る排気部の構成を示す断面図である。 外装体の内圧が外圧よりも大きい場合における排気部の状態を示す図である。 外装体の外圧が内圧よりも大きい場合における排気部の状態を示す図である。 外装体の内部のガスを外部に放出する際の排気部の状態を示す図である。 実施の形態の変形例1に係る排気部の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例2に係る排気部の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例3に係る排気部の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例3に係る通路形成部の構成を示す斜視図である。 通路形成部が外装体の外側に配置されることで形成された排気部の構成を示す断面図である。 通路形成部が外装体の貫通孔に嵌められることで形成された排気部の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電装置について説明する。なお、各図は、実施の形態またはその変形例に係る蓄電装置の説明のための図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態及び変形例のそれぞれは、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態及び変形例で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、組み立て方法、組み立ての順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態及び変形例に係る構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る蓄電装置1の構成概要について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態
に係る蓄電装置1の分解斜視図である。
なお、これらの図では、Z軸方向を上下方向として示しており、以下ではZ軸方向を上下方向として説明するが、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられる。すなわち、Z軸方向は上下方向となることには限定されない。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途や電源用途などに使用される電池モジュールである。
これらの図に示すように、蓄電装置1は、外装体10を備える。本実施の形態では、図2に示すように、4つの蓄電素子100が外装体10に収容されている。なお、外装体10には、例えば、各蓄電素子100の状態を監視し制御する制御基板等の他の要素が収容されていてもよいが、これら他の要素についての図示及び説明は省略する。
外装体10は、矩形状(箱状)の容器(モジュールケース)であり、複数の蓄電素子100等の収容物を所定の位置に保持し、かつ、衝撃等から保護する役目を担う。外装体10は、例えば、ポリカーボネート(PC)またはポリプロピレン(PP)等の絶縁性の樹脂で形成される。
具体的には、外装体10は、蓄電素子100を収容する本体12と、本体12の開口を塞ぐように配置された蓋体11とを有する。本体12の開口の周縁と、蓋体11の周縁とは、熱溶着等の手法によって気密が維持されるよう接合されている。
外装体10には、外装体10の内部と外部とを連通する通路を形成する排気部50が設けられている。外装体10の側面(本実施の形態では、蓋体11のY軸方向マイナス側の面)には、開口部52が形成されており、例えば、1以上の蓄電素子100からガスが放出された場合に、排気部50の開口部52から外装体10の外部にガスが排出される。排気部50の詳細については、図3及び図4を用いて後述する。
蓋体11は、外装体10の上面13を形成する部材であり、正極外部端子21と負極外部端子22とが設けられている。蓄電装置1は、この正極外部端子21と負極外部端子22とを介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。
また、本実施の形態では、正極外部端子21を形成する部分を含むバスバーと、負極外部端子22を形成する部分を含むバスバーとが、インサート成形によって、樹脂製の蓋体11に一体に設けられている。これにより、蓋体11の、2つの外部端子(21、22)が露出した部分における気密が維持されている。
ここで、本実施の形態では、4つの蓄電素子100は、図2に示すように、3つのバスバー30によって直列に接続されている。また、図2では図示されていないが、直列接続における両端の蓄電素子100の一方(図2では、Y軸方向で最もマイナス側の蓄電素子100)と、正極外部端子21とが電気的に接続されている。さらに、当該両端の蓄電素子100の他方(図2では、Y軸方向で最もプラス側の蓄電素子100)と、負極外部端子22とが電気的に接続されている。
蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子100は、扁平形状の容器110と、容器110に配置された正極端子120及び負極端子130とを備える。なお、蓄電素子100は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。
蓄電素子100において、容器110の内部には、電極体200、電極体200と正極端子120とを接続する正極集電体、及び、電極体200と負極端子130とを接続する負極集電体が配置されている。また、容器110の内部には電解液などの液体が封入されている。なお、図2において、電極体200は、破線で描かれた直方体によって概念的に表されており、電極体200の形状及びサイズは、図2に示される形状およびサイズに限定されない。
容器110は、金属からなる矩形筒状で底を備える容器本体と、容器本体の開口を閉塞する金属製の蓋板とで構成されている。容器110は、電極体200等を内部に収容後、蓋板と容器本体とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造を有している。
容器110の、電極端子(120、130)が配置された面にはガス排出弁170が備えられている。複数の蓄電素子100は、例えば図2に示されるように、各ガス排出弁170が、複数の蓄電素子100の並び方向(Y軸方向)に並ぶように配置される。
ガス排出弁170は、容器110の内圧が上昇した場合に開放し、容器110の内部のガスを排出する安全機構として、各蓄電素子100に備えられている。なお、蓄電装置1が備える複数の蓄電素子100の全てがガス排出弁170を備えていることには限定されず、少なくとも1つの蓄電素子100がガス排出弁170を備えていればよい。
蓄電素子100が有する電極体200は、例えば、正極と負極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものを巻回されて形成された巻回型の電極体200である。なお、電極体200は、巻回型には限定されず、例えば、平板状極板を積層した積層型の電極体200であってもかまわない。
正極は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の導電性の正極集電箔の表面に正極活物質層が形成された電極板である。負極は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の導電性の負極集電箔の表面に負極活物質層が形成された電極板である。セパレータは、微多孔性のシートである。
なお、蓄電素子100に用いられる正極、負極及びセパレータの材料としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければ適宜公知の材料を使用できる。また、容器110に封入される電解液(非水電解質)としても、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく様々なものを選択することができる。
正極端子120及び負極端子130は、容器110に収容された電極体200に蓄えられている電気を蓄電素子100の外部空間に導出し、また、電極体200に電気を蓄えるために蓄電素子100の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。
本実施の形態では、正極端子120及び負極端子130のそれぞれには、バスバーと接続するためのボルトが配置されており、ボルト及びナットによって、正極端子120及び負極端子130のそれぞれとバスバーとが締結される。なお、正極端子120及び負極端子130のそれぞれとバスバーとは、例えばレーザ溶接等の溶接によって接合されていてもよい。
上記構成を有する蓄電素子100は、本実施の形態では、仕切部材40に隣接して配置されている。つまり、外装体10には、複数の蓄電素子100のうちの隣り合う2つの蓄電素子100の間を仕切る仕切部材40が配置されている。この仕切部材40によって、例えば、蓄電素子100の位置規制、または、蓄電素子100の容器110同士の電気的な絶縁が図られる。
なお、仕切部材40は、例えばPCまたはPP等の絶縁性の樹脂により形成されているが、絶縁性を有する素材であればどのような素材で形成されていてもかまわない。また、仕切部材40は、外装体10の本体12と一体に設けられていてもよく、外装体10の本体12とは別体の部品として作製され、本体12に後付けされてもよい。
次に、本実施の形態に係る蓄電装置1の外装体10に備えられた排気部50について、図3〜図6を用いて説明する。
図3は、実施の形態に係る排気部50の構成を示す断面図である。具体的には、図3では、図2におけるIII−III断面(一点鎖線を通るYZ平面における断面)の一部が図示されている。また、図3における点線は、通路54の軸(通路54を流体が通過する場合における流体の進行方向に沿った仮想線)を表している。
図1〜図3に示すように、外装体10には排気部50が設けられており、排気部50により、外装体10の内部と外部とを連通する通路54が形成されている。具体的には、本実施の形態では、図3に示すように、蓋体11の内面に通路形成部51が取り付けられている。通路形成部51は、蓋体11に形成された開口部52とともに、外装体10の内部空間Aと外部空間Bとを連通する通路54を形成している。なお、図3以降の図では、通路54の基本的な形状の一例が図示されており、通路54の形状、長さ、幅等の仕様は、図3に示される仕様には限定されない。
通路形成部51は、例えば、外装体10と同じく、PCまたはPP等の絶縁性の樹脂で形成された部材であり、接着、溶着または締結等の手法により、蓋体11の内面に固定されている。通路形成部51では、上下方向に延設された複数の板部56が内部に配置されていることで、上下に蛇行した通路54が形成されている。すなわち、外装体10には、ラビリンス構造の排気部50が備えられている。
通路形成部51は、内部空間A側に開口部53を有しており、通路54は、内部空間A側の開口部53と、外部空間B側の開口部52とを接続するように形成されている。なお、通路54の、通路形成部51によって形成される部分の断面(軸に直交する断面)の形状に特に限定はないが、例えば円形または略円形である。
このような構造の排気部50は、通路54内において、通路54を塞ぐように配置された状態を維持しながら少なくとも一部が移動可能な移動部材60を有する。具体的には、内部空間Aまたは外部空間Bの圧力の上昇または減少(つまり、外装体10の内外の圧力差の変動)に伴い、移動部材60の少なくとも一部は、通路54内を移動する。より具体的には、移動部材60の少なくとも一部が通路54内で移動することで、通路54を開放状態(流体の通過が可能な状態)にすることが可能である。
本実施の形態では、移動部材60として、通路54を塞ぐ液体が採用されている。具体的には、通路54の軸方向の一部(通路54の長手方向の一部)が、液体である移動部材60によって塞がれている。つまり、通路54は通常時において液封された状態である。
移動部材60として採用される液体としては、例えば、油分を含む、所定の粘性を有する液体が採用される。例えば、一般に油圧装置に動力伝達媒体として用いられる作動油が、移動部材60として排気部50に配置される。このような作動油としては、リン酸エステル系作動油などの難燃性の作動油が例示される。このような作動油は、揮発性が低いため、これにより、例えば移動部材60の長寿命化が図られる。
なお、上記の移動部材60が有する所定の粘性とは、例えば、通常時における外装体10の内外の差圧によって移動部材60が通路54内を移動可能であり、かつ、蓄電装置1が傾けられた場合などにおいて、移動部材60が自重で排気部50から流出しない程度の粘性である。また、当該所定の粘性を決定するに際し、通路54の軸に直交する断面の断面積等も考慮される。または、当該所定の粘性が決定された後に、上記の条件(移動部材60が通路54内を移動可能、かつ、移動部材60が自重で排気部50から流出しない)を満たすように通路54の軸に直交する断面の断面積等が決定されてもよい。
具体的には、本実施の形態に係る蓄電装置1は、例えばオートバイの始動用のバッテリーとして用いることが可能である。そのため、オートバイの転倒等の際に、移動部材60が排気部50から流出しないように、移動部材60である液体の粘性、並びに、通路54のサイズ及び形状等が決定されてもよい。
また、移動部材60は、蓄電素子100が有する電解液が気化することで生じるガスに触れる可能性があるため、例えば、電解液に含まれる有機溶剤等に対する科学的な耐性を有していることが好ましい。
また、本実施の形態では、図3に示すように、排気部50が有する通路54は、トラップ構造により移動部材60を貯留する貯留部55を含んでいる。つまり、貯留部55は、通路54が下向きから上向きに折り返した部分(下った後に上がっている部分)によって形成されている。また、移動部材60が貯留部55に貯留されている状態では、通路54は移動部材60によって封止された状態である。なお、貯留部55を構成する通路54の形状は、図3に示す形状には限定されず、U字状またはV字状など、移動部材60を貯留可能な形状であればよい。貯留部55は、通常時において、移動部材60を通路54内の所定の位置にとどめる機能を有する。これにより、例えば、通常時における移動部材60の排気部50からの漏れ出し等が抑制される。
このように構成された排気部50において、外装体10の内外の圧力差の変動に応じて、通路54内において移動部材60が移動する。このことを、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、外装体10の内圧が外圧よりも大きい場合における排気部50の状態を示す図であり、図5は、外装体10の外圧が内圧よりも大きい場合における排気部50の状態を示す図である。
例えば、外装体10の内部の温度が上昇すること、または、蓄電装置1の周囲の気圧が下がること等に起因して、外装体10の内圧が外圧よりも大きくなった場合、移動部材60は、通路54内を、外装体10の外部側(開口部52の方向)に移動する。なお、蓄電装置1の周囲の気圧の上下は、例えば、蓄電装置1が配置された場所における天候の変化のほか、蓄電装置1の輸送時における高度の変化等に起因して生じる。
具体的には、外装体10の内外の圧力差Pd1(Pd1=内圧−外圧>0)の増加に伴い、圧力差Pd1が、移動部材60を外装体10の外部側の開口部52の方向に押す(または引っ張る)力として作用し、通路54内における移動部材60の移動が開始する。その後、移動部材60が開口部52の方向に移動することで、外装体10の内部空間Aの容積が、通路54内における移動部材60の移動距離に応じた容積だけ増加する。これにより、外装体10の内圧が低下し、外装体10の内外の圧力が実質的に平衡する。その結果、移動部材60は例えば図4に示す位置で停止する。この場合であっても、移動部材60が通路54を塞ぐ状態は維持される。
また、例えば、蓄電装置1の周囲の気温または気圧が上がること等に起因して、外装体10の外圧が内圧よりも大きくなった場合、移動部材60は、通路54内を、外装体10の内部側(開口部53の方向)に移動する。
具体的には、外装体10の内外の圧力差Pd2(Pd2=外圧−内圧>0)の増加に伴い、圧力差Pd2が、移動部材60を外装体10の内部側の開口部53の方向に押す(または引っ張る)力として作用し、通路54内における移動部材60の移動が開始する。その後、移動部材60が開口部53の方向に移動することで、外装体10の内部空間Aの容積が、通路54内における移動部材60の移動距離に応じた容積だけ減少する。これにより、外装体10の内圧が増加し、外装体10の内外の圧力が実質的に平衡する。その結果、移動部材60は例えば図5に示す位置で停止する。この場合であっても、移動部材60が通路54を塞ぐ状態は維持される。
なお、図4及び図5では、移動部材60の全体が移動しているが、移動部材60の一部のみが通路54の軸方向に移動すること、つまり、移動部材60の通路54の軸方向の長さが伸縮することで、外装体10の内外の圧力差を吸収することは可能である。すなわち、本実施の形態では、移動部材60は作動油等の液体である。そのため、移動部材60は、全体として移動しない場合であっても、通路54を塞いだ状態を維持しながら、一部が移動(長さが伸縮)することは可能である。
このように、蓄電装置1の周囲の環境の変化、または、蓄電装置1の使用時における発熱等に起因して、外装体10の内外の圧力差が変動した場合、外装体10の内外の圧力を平衡させるように、移動部材60が、通路54を塞いだ状態を維持しながら通路54内を移動する。これにより、例えば、外装体10の内外の圧力差が変動すること、または変動が繰り返すことによる破壊または劣化等の不具合が、排気部50を含む外装体10に生じ難い。
また、何らかの要因により、外装体10に収容された1以上の蓄電素子100のガス排出弁170が開放してガスが排出された場合、外装体10の内圧は急激に上昇し、排気部50の通路54内における移動部材60の移動だけでは内圧の上昇を吸収できない状態が生ずる。この場合、外装体10の内部のガスは、排気部50を介して外装体10の外部に放出される。
図6は、外装体10の内部のガスを外部に放出する際の排気部50の状態を示す図である。
蓄電装置1において、1以上の蓄電素子100のガス排出弁170が開放するなどにより、外装体10内部で大量のガスが発生した場合、通路54内の移動部材60は、外装体10の内圧に押されて、外装体10の外部側の開口部52の方向に移動する。
ここで、本実施の形態に係る排気部50は、移動部材60を収容可能な空間を形成する収容部57を有している。収容部57は、貯留部55と開口部52との間の位置において通路54と接続されている。そのため、開口部52に向けて移動した移動部材60は、開口部52に到達する前に、図6に示すように、開口部52よりも下方に位置する収容部57の方向に向かう。その結果、移動部材60は収容部57に収容される。また、移動部材60が収容部57に逃げる(通路54から外れる)ことにより、通路54が開放状態となり、その結果、外装体10の内部のガスは、開口部52から外装体10の外部に放出される。これにより、外装体10の内圧の上昇は抑制され、例えば、外装体10の内圧が過大になるとによる外装体10の破壊等の可能性が低減される。
以上説明したように、本実施の形態に係る蓄電装置1は、外装体10を備える。外装体10には、外装体10の内部と外部とを連通する通路54を形成する排気部50が設けられている。排気部50は、通路54内において、通路54を塞ぐように配置された状態を維持しながら少なくとも一部が移動可能な移動部材60を有する。
この構成によれば、例えば、蓄電素子100のガス排出弁170からガスが排出されるような異常が発生した場合、そのガスを、排気部50の通路54を介して外装体10の外部に導くことができる。これにより、異常時における外装体10の内圧の上昇が抑制される。また、通路54を塞ぐように移動部材60が配置されるため、外装体10の外部から内部への通路54を介した水分(水滴、湿気など)の流入が抑制される。さらに、移動部材60の少なくとも一部が移動可能である。つまり、移動部材60は、例えば通常時における外装体10の内外の圧力差を吸収するように動作することができる。そのため、例えば、当該圧力差の変動の繰り返しに起因して、移動部材60等の構成要素が破断または破壊される事態が生じ難い。これにより、例えば通常時における環境の変化等に起因して、通路54が開放状態になる可能性が低減される。このように、本実施の形態に係る蓄電装置1は、安全性が向上された蓄電装置1である。
また、本実施の形態において、移動部材60は、通路54を塞ぐ液体である。移動部材60として液体を採用することで、例えば、移動部材60は、通路54を塞ぎつつ通路54内でスムーズに移動することができる。つまり、通路54を介した外装体10の内部へ湿気の流入を抑制しながら、移動部材60による外装体10の内外の圧力差の吸収が効率よく行われる。また、移動部材60として粘性の高い液体を選択することで、通常時における移動部材60の排気部50からの漏れ出しが抑制される。また、移動部材60として油分を含む液体を選択することで、移動部材60による、湿気の流入抑制効果(防湿効果)が向上される。さらに、移動部材60として揮発性の低い液体を選択することで、例えば移動部材60の長寿命化が図られる。
また、本実施の形態において、通路54は、トラップ構造により移動部材60を貯留する貯留部55を含んでいる。つまり、貯留部55は、例えば、通路54が下向きから上向きに折り返した部分によって形成されるため、通路54そのものの形状による、水分の外装体10の内部への流入抑制効果を得ることができる。また、移動部材60を貯留部55に配置することで、例えば、蓄電装置1が傾けられた場合における移動部材60の排気部50からの飛び出しまたは漏れ出しを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る排気部50はさらに、移動部材60を収容可能な空間を形成する収容部57を有する。収容部57は、通路54の移動部材60が配置された位置(本実施の形態では貯留部55)と、通路54の外部側の開口部52との間の位置において、通路54と接続されている。
つまり、通路54に接続された収容部57が、移動部材60から見て、通路54の外部側の出口(開口部52)より手前の位置に配置される。これにより、例えば、外装体10の内部で発生したガスの圧力によって通路54内を移動する移動部材60を収容部57に導き、かつ、当該ガスを、外装体10の外部に導くことができる。そのため、例えば、外装体10の内部で大量にガスが発生した場合に、当該ガスとともに移動部材60が外装体10の外部に排出される可能性が低減される。その結果、例えば、移動部材60が、外装体10の外部の熱源と接触すること等に起因する不具合の発生が抑制される。
ここで、蓄電装置1は、図3〜図6に示す排気部50とは異なる構成の排気部を備えてもよい。そこで、以下に、実施の形態に係る排気部50に関する変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。
(変形例1)
図7は、実施の形態の変形例1に係る排気部50aの構成を示す断面図である。図7に示すように、外装体10には排気部50aが設けられている。排気部50aは、蓋体11の内面に通路形成部51aが取り付けられることで構成されており、外装体10の内部と外部とを連通する通路54を有している。この構造において、本変形例に係る排気部50aは、上記実施の形態に係る排気部50と共通する。
本変形例に係る排気部50aが有する通路54は、通路54の軸方向に直交する断面の面積が他の部分よりも小さな幅狭部59を含んでいる。つまり、通路54内における物体の移動を阻害する構成要素として幅狭部59が設けられている。
これにより、例えば、移動部材60の排気部50aからの飛び出しまたは漏れ出しを抑制する効果が得られる。より詳細には、本変形例では、幅狭部59は、通路54の開口部53の近傍に配置されている。これにより、移動部材60の、外装体10の内部への飛び出しまたは漏れ出しが抑制される。
なお、幅狭部59は、通路54の開口部52の近傍に配置されていてもよい。つまり、幅狭部59が、通路54の両端のいずれか一方の近傍に配置されていることで、移動部材60は、通路54の軸方向において比較的に広い範囲で幅狭部59に阻害されずに移動することができる。つまり、通常時における外装体10の内外の圧力差が比較的に大きい場合であっても、その圧力差を移動部材60が移動することによって吸収することができ、かつ、幅狭部59による移動部材60の飛び出しまたは漏れ出しの抑制効果が得られる。
(変形例2)
図8は、実施の形態の変形例2に係る排気部50bの構成を示す断面図である。図8に示すように、外装体10には排気部50bが設けられており、排気部50bは、蓋体11の内面に通路形成部51bが取り付けられることで構成されている。また、排気部50bは、外装体10の内部と外部とを連通する通路54を有し、通路54の開口部52の近くに収容部57が接続されている。この構造において、本変形例に係る排気部50bは、上記実施の形態に係る排気部50と共通する。本変形例に係る排気部50bは、外装体10の内部側に収容部57aが配置されている点に特徴を有する。
つまり、本変形例に係る排気部50bは、移動部材60を収容可能な空間を形成する収容部57aを有し、収容部57aは、通路54の移動部材60が配置された位置(本変形例における貯留部55)と、通路54の内部側の開口部53との間の位置において、通路54と接続されている。
これにより、例えば、外装体10の内外の圧力差Pd2(Pd2=外圧−内圧>0)が極端に大きくなった場合、移動部材60を収容部57aに逃がすことで、移動部材60の、外装体10の内部への漏れ出しが抑制される。
これにより、例えば、所定の粘性を有する液体である移動部材60が、外装体10の内部の導電部材に接触することに起因する短絡等の不具合の発生が抑制される。
(変形例3)
図9は、実施の形態の変形例3に係る排気部150の構成を示す断面図である。図10は、実施の形態の変形例3に係る通路形成部151の構成を示す斜視図である。なお、図10では、通路形成部151の内部の構造物を破線で表し、かつ、移動部材60をドットで表している。
図9に示すように、外装体10には排気部150が設けられており、排気部150は、蓋体11の内面に通路形成部151が取り付けられることで構成されている。また、排気部150は外装体10の内部と外部とを連通する通路154を有している。通路154は、トラップ構造により移動部材60を貯留する貯留部155を有する。
排気部150は、上記構成を有することで、上記実施の形態に係る排気部50と同じく、例えば蓄電素子100のガス排出弁170から排出されたガスを、排気部150の通路154を介して外装体10の外部に導くことができる。また、移動部材60は、外装体10の内外の圧力差を吸収するように移動することができるため、例えば、当該圧力差の変動の繰り返しに起因して移動部材60等が破断または破壊される事態が生じ難い。
ここで、本変形例に係る排気部150では、外部側の開口部152と内部側の開口部153との間において、通路154を形成する内壁158に立設された、複数の板部156を有している。具体的には、通路形成部151は、図9に示す断面において、下側の内壁158に立設された2つの板部156と、上側の内壁158に立設された3つの板部156を有し、これにより、上記実施の形態に係る通路54よりも折り返し箇所が多い通路154が形成されている。つまり、排気部150において、開口部152と開口部153とを結ぶ直線に交差する姿勢で配置された5つの板部156によって、5つの折り返し箇所を有する通路154が形成されている。
このように、通路形成部151は、直管形状の部材の内壁158に複数の板部156が配置された構造である。つまり、比較的に簡易な構造で、外装体10の外部から内部への水分の流入を抑制し、かつ、移動部材60の排気部150からの飛び出しまたは漏れ出しを抑制する形状の通路154が実現されている。
なお、本変形例に係る排気部150では、例えば、外装体10の内部の蓄電素子100のガス排出弁170からガスが排出された場合、当該ガスとともに移動部材60が外装体10の外部に排出される。しかし、この場合であっても、例えば、外装体10の外部に排出された移動部材60を受け取る容器を配置する等によって、移動部材60が外装体10の外部の要素に接触する可能性を低減させることができる。
また、本変形例では、排気部150は、5つの板部156を有するとしたが、排気部150は少なくとも1つの板部156を有すればよい。例えば、通路形成部151の上側の内壁158から下向きに立設された1つの板部156が存在する場合、上下方向の折り返し箇所を1つのみ有する通路154が形成される。この場合、通路154内に、例えば所定の粘性を有する液体である移動部材60を収容することで、通路154を移動部材60によって液封することは可能である。
また、図9では、排気部150は、全体が外装体10の内部に存在するように形成されているが、排気部150は、一部または全部が外装体10から突出するように形成されてもよい。
図11は、通路形成部151が外装体10の外側に配置されることで形成された排気部150の構成を示す断面図であり、図12は、通路形成部151が外装体10の貫通孔10aに嵌められることで形成された排気部150の構成を示す断面図である。
図11に示す排気部150では、蓋体11の側面に通路形成部151が固定されており、蓋体11に形成された孔によって、通路154の外装体10の内部側の開口部153が形成されている。排気部150がこのように構成されている場合であっても、上述の、移動部材60による水分等の流入抑制機能等の、排気部150としての機能は失われない。また、排気部150は、外装体10の内部空間Aを消費することなく外装体10に設けられるため、外装体10の内部空間Aを、例えば蓄電容量の増加のためにより効率よく利用することができる。また、例えば、直管状の通路形成部151を、排気部150から排出されたガスを所定の位置まで導くためのパイプとの接続部(コネクタ)として利用することもできる。
図12に示す排気部150は、蓋体11の側壁に設けられた貫通孔10aに通路形成部151が嵌められることで構成されている。また、通路形成部151の両端の孔によって、外装体10の外部側の開口部152及び外装体10の内部側の開口部153が形成されている。排気部150をこのように構成した場合であっても、上述の、移動部材60による水分等の流入抑機能等の、排気部150としての機能は失われない。また、排気部150は、一部が外装体10の内部に配置され、一部が外装体10の外部に配置される。そのため、例えば、排気部150による内部空間Aの消費量を抑制しつつ、外部に露出した通路形成部151を、外部のパイプとのコネクタとして利用することができる。
なお、排気部150の一部または全部が、外装体10から突出して設けられてもよい点については、上記の排気部50、50a、及び50bについても適用される。
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る蓄電装置について、実施の形態及びその変形例に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態またはその変形例に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態において、排気部50が有する通路54は、図3等の図面では、YZ平面内で折れ曲がった形状を有しているが、排気部50は立体的な通路54を有していてもよい。例えば、通路54は、YZ平面内で折れ曲がり、かつ、XY平面内で折れ曲がっていてもよい。つまり、通路54の形状は、より複雑化されてもよい。これにより、例えば、外装体10の外部から内部への通路54を介した水分の流入抑制効果が増大する。また、通路54の全長をより長くすることができるため、例えば、通常時における移動部材60の移動可能範囲が広がる。その結果、通常時における外装体10の内外の圧力差が比較的に大きい場合であっても、その圧力差を移動部材60が移動することによって吸収することができる。
また、例えば、上記実施の形態において、排気部50は、内部に1以上の蓄電素子100を収容する外装体10に設けられているが、排気部50は、蓄電素子の容器に設けられてもよい。つまり、排気部50、50a、50b、または150等の排気部は、蓄電素子において電極体及び電解液等を覆う外装体である容器に設けられてもよい。すなわち、「排気部50等の排気部が設けられた外装体を備える蓄電装置」は、外装体としての容器を備える蓄電素子として実現することもできる。
この場合、通常時では、排気部は、容器内の気密を維持する状態であり、かつ、電解液の気化が急激に進むような異常が生じた場合は、当該気化により生じたガスを排気部を介して蓄電素子の外部に放出することができる。つまり、蓄電素子において、排気部は、ガス排出弁と同様の効果を発揮することができ、かつ、蓄電素子の容器の内外圧の変動による破壊等の問題が生じ難い。
また、排気部50等が有する移動部材60は、所定の粘性を有する液体であるとした。しかし、排気部が有する移動部材は、固体または粉体でもよい。また、移動部材60は、液体、固体、及び粉体のうちの少なくとも2つの組み合わせによって形成されてもよい。
例えば、排気部が有する通路の断面形状が円である場合に、移動部材として、通路を塞ぐように配置することができる球体であって、かつ、通路内を移動可能な程度の大きさの球体が採用されてもよい。この場合、例えば、移動部材が液体である場合と異なり、移動部材が揮発することを考慮する必要がない。
また、排気部が外装体10の内部のガスを外部に放出する場合、移動部材の全体が移動する必要はない。例えば、外装体10の内部と外部とを連通する通路を塞ぐ移動部材が縮む(一部が移動する)ことで、当該通路を開放してもよい。つまり、排気部は、例えば、通常時では、弾性力を有する移動部材の伸縮によって外装体10の内外の圧力差を吸収し、かつ、異常時では、移動部材が縮むことで、外装体10の内部のガスを外部に放出するパス(通路)を形成してもよい。
また、例えば、排気部50を介したガスの排出が行われることで、移動部材60が収容部57(図3参照)内に移動した場合、例えば、スポイト等の道具によって収容部57から移動部材60を一旦吸い出して、貯留部55(図3参照)に注入してもよい。これにより、排気部50からガスが排出されたことにより破壊を免れた外装体10を再利用することができる。
本発明は、蓄電素子、または、複数の蓄電素子を備える蓄電装置等に適用できる。
1 蓄電装置
10 外装体
10a 貫通孔
11 蓋体
12 本体
13 上面
21 正極外部端子
22 負極外部端子
30 バスバー
40 仕切部材
50、50a、50b、150 排気部
51、51a、51b、151 通路形成部
52、53、152、153 開口部
54、154 通路
55、155 貯留部
56、156 板部
57、57a 収容部
59 幅狭部
60 移動部材
100 蓄電素子
110 容器
120 正極端子
130 負極端子
158 内壁
170 ガス排出弁
200 電極体

Claims (7)

  1. 外装体を備える蓄電装置であって、
    前記外装体には、前記外装体の内部と外部とを連通する通路を形成する排気部が設けられており、
    前記排気部は、前記通路内において、前記通路を塞ぐように配置された状態を維持しながら少なくとも一部が移動可能な移動部材を有する
    蓄電装置。
  2. 前記移動部材は、前記通路を塞ぐ液体である
    請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記通路は、トラップ構造により前記移動部材を貯留する貯留部を含む
    請求項1または2記載の蓄電装置。
  4. 前記排気部はさらに、前記移動部材を収容可能な空間を形成する収容部を有し、
    前記収容部は、前記通路の前記移動部材が配置された位置と、前記通路の前記外部側の開口部との間の位置において、前記通路と接続されている
    請求項1〜3いずれか1項に記載の蓄電装置。
  5. 前記通路は、前記通路の軸方向に直交する断面の面積が他の部分よりも小さな幅狭部を含む
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  6. 前記幅狭部は、前記通路の両端のいずれか一方の近傍に配置されている
    請求項5記載の蓄電装置。
  7. 前記排気部は、前記通路を形成する内壁に立設された1以上の板部を有する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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