以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に係る半導体装置100の一例を示す断面図である。図1においては、半導体装置100の一例としてMOSFETを示しているが、半導体装置100は、ゲート構造を有する他の半導体装置であってもよい。より具体的な例として、半導体装置100は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)であってもよい。
本例の半導体装置100は、第1の導電型の半導体基板10を備える。本例においては、第1の導電型をN型、第2の導電型をP型として説明するが、第1の導電型がP型、第2の導電型がN型であってもよい。半導体基板10は、例えば所定のN型不純物が添加されたシリコン基板である。半導体基板10は、炭化珪素または窒化物半導体等の化合物半導体であってもよい。
半導体基板10の一方の主面側にはドレイン電極24が設けられ、他方の主面側にはソース電極26が設けられる。なお、半導体装置100が、IGBT等のバイポーラ素子の場合、ソース電極26はエミッタ電極として機能してよく、ドレイン電極24は、コレクタ電極として機能してよい。
本明細書では、ソース電極26およびドレイン電極24を結ぶ方向をY軸方向とする。本明細書においてはY軸方向を深さ方向と称する場合がある。また、Y軸方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する場合がある。本明細書では、ドレイン電極24からソース電極26に向かう方向をY軸正方向として、Y軸における相対的な正側を「上」、相対的な負側を「下」と称する。例えば、半導体基板10の主面のうち、ドレイン電極24側の面を下面、ソース電極26側の面を上面と称する。
ドレイン電極24は、半導体基板10の下面における所定の活性領域全体に接して形成される。また、ソース電極26は、半導体基板10の上面における活性領域のうちの一部に選択的に接して形成される。例えばソース電極26は、半導体基板10の上面における活性領域のうち、ソース領域14に接するように形成される。ソース電極26は、後述するボディ領域12にも接していてよい。ドレイン電極24およびソース電極26は、アルミニウム等の金属で形成される。
本例の半導体基板10は、下面側から順番に、ドレイン領域22、中間領域20およびドリフト領域16を有する。本例のドレイン領域22は、N++型の領域である。本例の中間領域20は、ドレイン領域22よりも不純物濃度が低く、ドリフト領域16よりも不純物濃度が高いN+型の領域である。本例のドリフト領域16は、中間領域20よりも不純物濃度が低いN型の領域である。なお、本例の半導体基板10は中間領域20を備えているが、中間領域20を備えていなくてもよい。
ドリフト領域16の半導体基板10上面側には第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2が形成されている。本例において、それぞれのボディ領域12はP型の領域である。また、それぞれのボディ領域12は、半導体基板10の上面と垂直な断面において互いに離間して設けられる。本明細書では、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2を結ぶ方向をX軸方向とする。それぞれのボディ領域12は、半導体基板10の上面に露出している。
また、本明細書では、X軸およびY軸の双方と垂直な方向をZ軸方向とする。図1ではXY断面を示しているが、当該断面に示すそれぞれの構成は、Z軸方向に延伸して形成されてよい。また、当該断面に示すそれぞれの構成が、XZ面において環状に形成されていてもよい。また、図1の断面に示す構成が、X軸方向に繰り返し形成されてよい。
第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の間には、ドリフト領域16のN型の領域が残存する。本明細書では、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の間におけるN型領域をネック部18と称する。
第1のボディ領域12−1内には、第1のソース領域14−1が形成される。第2のボディ領域12−2内には、第2のソース領域14−2が形成される。それぞれのソース領域14は、半導体基板10の上面に露出する。また、半導体基板10の上面以外では、ソース領域14は、ボディ領域12に覆われている。本例においてソース領域14はN型である。ソース領域14の不純物濃度は、ドリフト領域16の不純物濃度より高い。
半導体基板10の上面の上方には、第1のゲート電極30−1および第2のゲート電極30−2が設けられる。第1のゲート電極30−1は、第1のソース領域14−1とネック部18との間の第1のボディ領域12−1と対向して設けられる。第1のゲート電極30−1は、第1のソース領域14−1とネック部18との間の全長に渡って形成されることが好ましい。
第2のゲート電極30−2は、第2のソース領域14−1とネック部18との間の第2のボディ領域12−2と対向して設けられる。第2のゲート電極30−2は、第2のソース領域14−2とネック部18との間の全長に渡って形成されることが好ましい。それぞれのゲート電極30と、半導体基板10との間には、ゲート絶縁膜27が設けられる。
それぞれのゲート電極30−2と対向するボディ領域12は、チャネルとして機能する。それぞれのゲート電極30に所定の電圧を印加することで、ゲート電極30に対向するボディ領域12の表面に反転領域が形成される。これによりソース領域14とネック部18とが電気的に接続される。ソース電極26およびドレイン電極24間に所定の電圧を印加した状態で、ゲート電極30に所定の電圧を印加することで、ソースドレイン間に電流が流れる。
半導体基板10の上面の上方には、分離電極60が更に設けられる。分離電極60は、ゲート絶縁膜27を挟んで、ネック部18と対向して設けられる。分離電極60は、半導体基板10の上面においてネック部18が露出する領域全体を覆うように形成されることが好ましい。ただし、一部のネック部18は、分離電極60に覆われていなくともよい。分離電極60は、半導体基板10の上面におけるネック部18の半分以上を覆っていてよく、3/4以上を覆っていてもよい。
分離電極60は、第1のゲート電極30−1および第2のゲート電極30−2の両方から分離している。分離電極60は、ゲート電極30と同一の導電材料で形成されてよく、異なる導電材料で形成されてもよい。
分離電極60には、ゲート絶縁膜27の下面と、ドレイン電極24とが電気的に接続された場合に、ネック部18上のゲート絶縁膜27に印加される電界を緩和するような電圧が印加される。例えば半導体基板10に重粒子が入射すると、重粒子が通過した経路に沿ってプラズマフィラメント(電子正孔対)が生じる。このため、ネック部18に重粒子が入射すると、N型領域に生じたプラズマフィラメントを介して、ネック部18上のゲート絶縁膜27の下面と、ドレイン電極24とが電気的に接続される。
ネック部18と対向する位置にゲート電極30が設けられていると、ネック部18上のゲート絶縁膜27に、ドレイン・ゲート間電圧が印加される。ドレイン・ゲート間電圧は初期段階で比較的大きな電圧なので、重粒子が入射した際にネック部18上のゲート絶縁膜27が破壊される場合がある。
これに対して半導体装置100によれば、ネック部18と対向する領域に、分離電極60が設けられている。分離電極60に、ゲート電圧の変動範囲の下限値(または上限値)と、ドレイン電圧との間の電圧を印加すれば、ネック部18上のゲート絶縁膜27に印加される電界を緩和することができる。
例えば、ソース電極26を接地し、ドレイン電極24に数十から数百V程度のドレイン電圧を印加し、オン時に10V〜15V程度のゲート電圧をゲート電極30に印加し、オフ時にゲート電極30を接地する半導体装置について説明する。ターンオフ時に、ゲート電圧は一時的に負の電圧となる場合がある。このとき、ドレイン・ゲート間電圧は、比較的に大きくなってしまう。
これに対して、分離電極60に、ドレイン電圧と、当該負の電圧との間の電圧を印加しておくことで、ネック部18上のゲート絶縁膜27に印加される電圧を低減することができる。このため、ネック部18上のゲート絶縁膜27が破壊されることを抑制でき、SEGR耐量を向上させることができる。
なお、分離電極60には、通常時に半導体装置100がオンオフ動作できる電圧を印加する。一例として、分離電極60にはソース電極26に電気的に接続されてよい。つまり、分離電極60には、接地電位が印加されてよい。これにより、ネック部18上のゲート絶縁膜27には、一定のドレイン・ソース間電圧が印加されるので、ゲート電圧が一時的に負の電圧に変動した場合でも、ネック部18上のゲート絶縁膜27に印加される電界を緩和することができる。
また、分離電極60には、ソース電圧と、ゲート電圧の下限値との間の電圧を印加してもよい。また、分離電極60には、半導体装置100がオンオフ動作できることを条件として、ソース電位よりも大きい正の電圧を印加してもよい。
本例において分離電極60の下には、ゲート絶縁膜27が形成されている。つまり、分離電極60の下方の絶縁膜と、ゲート電極30の下方の絶縁膜の厚みは等しい。他の例では、分離電極60の下方の絶縁膜と、ゲート電極30の下方の絶縁膜の厚みが異なっていてもよい。
ソース−ドレイン間の耐圧を向上させる場合、分離電極60の下方の絶縁膜を、ゲート絶縁膜27の下方の絶縁膜よりも厚くしてよい。ゲート・ソース間の耐圧を向上させる場合、ゲート絶縁膜27の下方の絶縁膜を、分離電極60の下方の絶縁膜よりも厚くしてよい。
また、本例の半導体装置100は、分離電極60の上方に形成され、第1のゲート電極30−1および第2のゲート電極30−2を電気的に接続するゲート接続部62を更に備える。ゲート接続部62と分離電極60との間には絶縁膜29が形成されている。
ゲート接続部62は、ゲート電極30と同一の導電材料で形成されてよく、異なる導電材料で形成されてもよい。本例のゲート接続部62およびゲート電極30は、不純物がドープされたポリシリコン等で形成される。
本例のゲート接続部62は、第1のゲート電極30−1から第2のゲート電極30−2まで、分離電極60を覆うように形成されている。また、ゲート接続部62は、分離電極60とそれぞれのゲート電極30との間の間隙64を覆うように形成されている。間隙64には、絶縁膜が形成されている。
ゲート接続部62を設けることで、半導体装置100の上方から入射するイオン等が、間隙64を通過して半導体基板10に到達することを抑制できる。これにより、半導体装置100を保護することができる。
絶縁膜29は、ゲート絶縁膜27と同一の厚みを有してよく、異なる厚みを有してもよい。絶縁膜29には、比較的に小さい電圧が印加されるので、ゲート絶縁膜27よりも薄くてよい。ゲート接続部62にはゲート電圧が印加される。しかし、ゲート接続部62と半導体基板10との間には分離電極60が設けられている。このため、絶縁膜29には、例えばゲート・ソース間電圧が印加されることになる。また、間隙64のX軸方向における幅も、ゲート絶縁膜27のY軸方向における厚みよりも小さくてよい。
また、本例の半導体装置100は、ゲート電極30およびゲート接続部62を覆う層間絶縁膜28を更に備える。層間絶縁膜28は、BPSG(Boron Phosphorus Silicate Glass)またはPSG(Phosphorus Silicate Glass)等を堆積して形成してよい。
以上説明したように、第1実施例の半導体装置100によれば、SEGR耐量を向上させることができる。また、TID耐量とSEGR耐量とのトレードオフも改善することができる。
放射線がゲート絶縁膜27に入射すると、ゲート絶縁膜27中に電子正孔対が発生する。ゲート絶縁膜27中の移動度は、正孔のほうが電子よりも小さく、例えば、ゲート絶縁膜27がシリコン酸化膜の場合は6桁以上小さい。ゲート電極30と半導体基板10の間において、ゲート絶縁膜27中の欠陥に正孔が捕えられると固定電荷が生じる。また、界面に到達した正孔によって界面準位が生成される。固定電荷および界面準位により、MOSトランジスタの閾値が変動する。このような現象をTIDと称する。
これに対して、低温プロセスでゲート絶縁膜27を生成することで、ゲート絶縁膜27中の欠陥生成を抑制することができる。ゲート絶縁膜27は、例えば1000度以下で半導体基板10の表面を酸化することで形成する。酸化温度は、900度以下であってもよい。これにより、TID耐量を向上させることができる。
また、半導体基板10に重粒子が入射すると、重粒子が通過した経路に沿ってプラズマフィラメント(電子正孔対)が生じる。このため、ネック部18に重粒子が入射すると、N型領域に生じたプラズマフィラメントを介して、ゲート絶縁膜27の裏面とドレイン電極24とが電気的に接続される。ネック部18と対向する位置にゲート電極30が設けられていると、ネック部18に対向するゲート絶縁膜27の表面と裏面との間に大きなドレイン電圧が印加され、ゲート絶縁膜27が破壊されてしまう。このような現象を、SEGRと称する。
SEGR耐量を大きくするには、ゲート絶縁膜27の厚みを大きくすればよい。しかし、ゲート酸化膜として機能するゲート絶縁膜27の厚みを大きくすると、ゲート絶縁膜27に電子放射線が照射されたときに発生する電荷量が増大してしまい、TID耐量が劣化する。
これに対して半導体装置100は、分離電極60を設けることで、TID耐量を劣化させることなく、または、TID耐量の劣化を抑制しつつ、SEGR耐量を向上させることができる。
図2は、半導体装置100の他の断面例を示す図である。図2に示す断面は、図1に示した断面とは、Z軸方向における位置が異なる。半導体装置100は、図1に示した構造をZ軸方向に延伸して有しており、Z軸方向の一部の領域において、図2に示した構造を有する。図2に示した構造は、半導体基板10のZ軸方向における端部に設けられていることが好ましい。
当該断面において、ゲート接続部62には、ソース電極26と分離電極60とを電気的に接続するための開口部66が形成されている。ソース電極26は、開口部66を貫通して分離電極60に接続するソース接続部68を有する。ソース接続部68は、ソース電極26と同一の材料で形成されてよく、異なる材料で形成されてもよい。ソース接続部68は、タングステンを含む材料で形成されてよい。
ソース接続部68は、ゲート接続部62とは電気的に絶縁されている。本例のソース接続部68とゲート接続部62の間には絶縁膜が形成される。
このような構造により、分離電極60にソース電位を容易に印加することができる。このため、SEGR耐量を向上させることができる。
図3は、ゲート絶縁膜27における、X軸方向の電界強度分布の一例を示す図である。図3は、重粒子等が入射していない状態における電界強度分布を示す。X軸方向における原点は、ネック部18の中央位置に対応している。また、ドレイン・ソース間電圧として定格電圧を印加して、ゲート・ソース間電圧として−15Vを印加している。
また、図3においては、分離電極60を有さずにネック部18上にもゲート電極30を形成した比較例における電界強度分布と、半導体装置100における電界強度分布を示している。本例の半導体装置100の分離電極60には、ソース電位を印加している。
図3に示すように、分離電極60を設けることで、重粒子等の入射前から、ネック部18における電界強度を緩和できている。初期段階においてネック部18上のゲート絶縁膜27における電界を緩和できているので、重粒子が入射した場合でも、ネック部18上のゲート絶縁膜27における電界を緩和できる。このため、SEGR耐量が向上する。
図4Aは、比較例のゲート絶縁膜における電界強度の一例を示す。図4Bは、半導体装置100のゲート絶縁膜27における電界強度の一例を示す。図4Aおよび図4Bの例では、ゲート−ソース電圧を変化させて、電界強度を算出した。ドレイン・ソース電圧は定格電圧である。また、図4Aおよび図4Bは、ネック部18上のゲート絶縁膜と、ボディ領域12上のゲート絶縁膜のそれぞれの電界強度を示している。
ボディ領域上のゲート絶縁膜における電界強度特性は、図4Aおよび図4Bの2つの例においてほぼ同一である。図4Aに示す比較例では、ネック部の上方にもゲート電極が設けられている。このため、ゲート・ソース間電圧VGSの絶対値が大きくなるに従って、ネック部上のゲート絶縁膜における電界強度が上昇している。
これに対して、図4Bに示す半導体装置100の例では、ネック部18の上方には分離電極60が設けられている。このため、ゲート・ソース間電圧VGSの絶対値を大きくしても、ネック部18上のゲート絶縁膜27における電界強度はほとんど変化しない。このため、SEGR耐量が向上する。
図5Aは、比較例のゲート絶縁膜における電界強度の一例を示す。図5Bは、半導体装置100のゲート絶縁膜27における電界強度の一例を示す。図5Aおよび図5Bの例では、ドレイン・ソース電圧を変化させて、電界強度を算出した。ゲート・ソース電圧は−15Vである。
図5Aに示す比較例、および、図5Bに示す半導体装置100の双方において、ドレイン・ソース電圧VDSを変化させても、ゲート絶縁膜における電界強度(ボディ領域における電界強度)はほとんど変化しない。ただし、図5Aに示す比較例では、ネック部に対応するゲート絶縁膜、および、ボディ領域に対応するゲート絶縁膜のいずれにも、VDSに加えてゲート電圧−15V分の電界が印加されている。よって、図5Aに示す比較例において、ネック部の電界強度がボディ部より高くなっている。
これに対して、図5Bに示す半導体装置100においては、ボディ領域12に対応するゲート絶縁膜27にはドレイン・ソース電圧VDSに加えてゲート電圧−15V分の電界が印加されているが、ネック部18上のゲート絶縁膜27にはドレイン・ソース電圧VDS分の電界だけが印加されている。よって、図5Bに示す半導体装置100において、ネック部の電界強度がボディ領域より低くなっており、ネック部上のゲート絶縁膜の電界強度が緩和されている。このため、重粒子が入射した場合に、ドレイン電極24と半導体基板10の上面との間にプラズマフィラメントが生じて絶縁膜に印加される電界が高くなりやすいネック部18において、ゲート絶縁膜27に印加される電界を緩和することができる。このため、SEGR耐量が向上する。
(第2実施例)
図6は、本発明の第2実施例に係る半導体装置200の一例を示す断面図である。半導体装置200は、半導体装置100に対して、ゲート接続部62の構造が異なる。他の構造は、半導体装置100と同一であってよい。図6に示す断面は、図1に示す断面に対応する。つまり、半導体装置200は、図6に示す構造をZ軸方向に延伸して有し、且つ、半導体基板10の端部において、図2と同様の構造を有してよい。
本例のゲート接続部62は、開口部70を有する。開口部70により、ゲート接続部62は、第1のゲート電極30−1に接続される部分と、第2のゲート電極30−2に接続される部分に分割されている。開口部70は、図2に示した開口部66と同一の形状を有し、X軸における位置も開口部66と同一であってよい。これにより、半導体装置200を容易に製造することができる。
なお、開口部70は、間隙64と対向する位置には形成されないことが好ましい。つまり、分離電極60の両側におけるそれぞれの間隙64は、対応するゲート接続部62により覆われていることが好ましい。これにより、半導体装置200の製造を容易にしつつ、間隙64を介してイオン等が半導体基板10に入射することを抑制できる。
(第3実施例)
図7は、本発明の第3実施例に係る半導体装置300の一例を示す断面図である。半導体装置300は、半導体装置100に対して、ゲート接続部62を有さない点、および、分離電極60の形状が異なる。他の構造は、半導体装置100と同一であってよい。図7に示す断面は、図1に示す断面に対応する。
本例の第1のゲート電極30−1および第2のゲート電極30−2は、互いに分離して設けられている。第1のゲート電極30−1および第2のゲート電極30−2は、板状であってよい。
分離電極60は、第1のゲート電極30−1の上方に向かって延伸して形成された第1の延長部72−1と、第2のゲート電極30−2の上方に向かって延伸して形成された第2の延長部72−2とを有する。なお分離電極60は、第1の延長部72−1および第2の延長部72−2の一方だけを有していてもよい。
それぞれの延長部72は、分離電極60と同一の材料で形成されてよい。それぞれの延長部72と、ゲート電極30とは絶縁膜で絶縁されている。また、それぞれの延長部72は、層間絶縁膜28により覆われている。
第1の延長部72−1は、分離電極60と第1のゲート電極30−1との間隙64を覆うように形成される。第1の延長部72−1は、第1のゲート電極30−1の一部を覆う位置まで延伸してよく、第1のゲート電極30−1の全体を覆う位置まで延伸していてもよい。
第2の延長部72−2は、分離電極60と第2のゲート電極30−2との間隙64を覆うように形成される。第2の延長部72−2は、第2のゲート電極30−2の一部を覆う位置まで延伸してよく、第2のゲート電極30−2の全体を覆う位置まで延伸していてもよい。
このような構成によっても、半導体基板10へのイオン等の入射を抑制することができる。また、半導体装置300によれば、分離電極60の延長部72が、ゲート電極30の上方に形成されるので、ソース電極26と分離電極60とを容易に接続することができる。
図8は、半導体装置300の他の断面例を示す図である。図8に示す断面は、図7に示した断面とは、Z軸方向における位置が異なる。図8に示す断面は、図2に示す断面に対応する。つまり、半導体装置300は、図7に示す構造をZ軸方向に延伸して有し、且つ、半導体基板10の端部において、図8に示す構造を有してよい。
当該断面において、層間絶縁膜28には、ソース電極26と延長部72とを電気的に接続するための開口が形成されている。ソース電極26は、当該開口を貫通して分離電極60に接触するソース接続部68を有する。
本例では、ゲート接続部62に開口部66を形成しなくともよいので、分離電極60にソース電位を容易に印加することができる。なお、半導体装置300の他の例では、Z軸方向の全体に渡って、図8に示す構造を有していてもよい。つまり、ソース接続部68が、分離電極60のZ軸方向における全体に渡って形成されていてもよい。
(第4実施例)
図9は、本発明の第4実施例に係る半導体装置400の一例を示す断面図である。半導体装置400は、半導体装置100に対して、ゲート接続部62を有さない点で相違する。他の構造は、半導体装置100と同一であってよい。
半導体装置400においては、ゲート接続部62を設けていない。このような構成であっても、分離電極60を有しているので、ネック部18上のゲート絶縁膜27における電界を緩和して、SEGR耐量を向上させることができる。
ゲート電極30および分離電極60は板状の電極であってよい。ゲート電極30および分離電極60は、同一の厚みを有してよい。ゲート電極30および分離電極60は同一の材料で形成されてよい。ただし、ゲート電極30および分離電極60の形状、厚みおよび材料は上記の例に限定されない。
図10Aは、半導体装置100の製造方法の一例を示す図である。まずステップS1000において、ドレイン領域、中間領域およびドリフト領域16を有する半導体基板を準備する。半導体基板は、N++型の基板(ドレイン領域として機能する)に、N+型のエピタキシャル層(中間領域として機能する)およびN型のエピタキシャル層(ドリフト領域16として機能する)を形成した基板であってよい。他の例では、半導体基板は、N型の基板(ドリフト領域として機能する)であってもよい。この場合、基板の下面側に不純物を注入して中間領域およびドレイン領域を形成する。
次に、半導体基板の上面側からホウ素等のP型の不純物を選択的に注入して、P型の第1および第2のボディ領域12を形成する。一例として、P型不純物のドープ量は、1.0×1013/cm2以上、4.0×1014/cm2以下である。不純物を注入した後に、半導体基板を熱処理してP型不純物を所定の深さまで拡散させてボディ領域12を形成する。本例のボディ領域12の深さは、2μm以上、6μm以下である。第1および第2のボディ領域12の間に残存するドリフト領域16がネック部18となる。
また、第1および第2のボディ領域12の内側に砒素等のN型の不純物を選択的に注入して、N+型の第1および第2のソース領域14を形成する。一例として、N型不純物のドープ量は、1.0×1014/cm2以上、1.0×1016/cm2以下である。不純物を注入した後に、半導体基板を熱処理してソース領域14を形成する。
次にステップS1002において、半導体基板の上面に絶縁膜74を形成する。絶縁膜74は、半導体基板を熱酸化して形成してよい。一例として、800度以上、950度以下の熱酸化により、600Å以上、1500Å以下の絶縁膜74を形成する。
次に、絶縁膜74の上に導電層77を形成する。導電層77は、不純物を添加したポリシリコン等の導電材料をCVD法等で形成してよい。
次にステップS1004において、導電層77および絶縁膜74を所定の形状にパターニングする。本例では、導電層77上にフォトレジストを塗布して、それぞれのゲート電極30および分離電極60に応じた形状にフォトレジストを露光して現像する。これによりフォトレジストに所定の形状の開口を形成する。フォトレジストに覆われていない導電層77および絶縁膜74をエッチングにより除去して、ゲート電極30および分離電極60を形成する。
次にステップS1006において、CVD法等によりSiO2等の絶縁膜76を1000Å以上、4000Å以下の厚みで堆積させる。次にステップS1008において、絶縁膜76を所定の形状にパターニングする。本例では絶縁膜76上にフォトレジストを塗布して、露光および現像する。また、フォトレジストに覆われていない絶縁膜76をエッチングにより除去する。これにより、それぞれのゲート電極30の少なくとも一部を露出させる。なお分離電極60は絶縁膜76で覆われている。S1008においては、ゲート電極30の全体を露出させてよい。
次にステップS1010において、絶縁膜76およびゲート電極30上に導電層78を形成する。導電層78は、不純物を添加したポリシリコン等の導電材料をCVD法等で形成してよい。次にステップS1012において、導電層78上を所定の形状にパターニングする。S1012では、導電層78上にフォトレジストを塗布して、ゲート接続部62に応じた形状にフォトレジストをパターニングする。フォトレジストに覆われていない導電層78をエッチングにより除去してゲート接続部62を形成する。図10Aでは、同一の厚みのゲート電極30および分離電極60を示している。他の例では、S1010においてゲート電極30上に更に導電層78を形成するので、ゲート電極30は分離電極60よりも厚く形成されてよい。
次にステップS1014においてゲート電極30およびゲート接続部62を覆う層間絶縁膜28を形成する。また、ソース電極26およびドレイン電極24等を形成する。これにより半導体装置100が完成する。
図10Bは、半導体装置100の製造方法の他の例を示す図である。本例の製造方法においては、まず、図10Aの例と同様のステップS1000およびステップS1002を行う。
次にステップS1016において、導電層77および絶縁膜74を、分離電極60に応じた形状にパターニングする。パターニングの方法は、図10Aの例におけるステップS1004と同様である。これにより、分離電極60が形成される。
次にステップS1018において、半導体基板10上、および、分離電極60上に絶縁膜76を堆積させる。絶縁膜76は、図10Aの例における絶縁膜76と同様の方法で形成する。
次にステップS1020において、絶縁膜76上に導電層78を形成する。これにより、ボディ領域12の上方、および、分離電極60の上方に導電層78が形成される。導電層78は、図10Aの例における導電層78と同様の方法で形成する。
次にステップS1022において、導電層78および絶縁膜76を所定の形状にパターニングする。これにより、ゲート電極30、ゲート接続部62およびゲート絶縁膜27を形成する。
次にステップS1024においてゲート電極30およびゲート接続部62を覆う層間絶縁膜28を形成する。また、ソース電極26およびドレイン電極24等を形成する。これにより半導体装置100が完成する。
図10Cは、半導体装置100の製造方法の他の例を示す図である。本例では、まずステップS1026において、半導体基板10上に絶縁膜74および導電層77を形成する。絶縁膜74および導電層78は、図10Aの例における絶縁膜74および導電層77と同一の方法で形成する。
次にステップS1028において、導電層77および絶縁膜74を、分離電極60に応じた形状にパターニングする。パターニングの方法は、図10Aの例におけるステップS1004と同様である。これにより、分離電極60が形成される。
次にステップS1030において、分離電極60をマスクとして半導体基板10にホウ素等のP型不純物を注入し、注入後に熱処理する。これにより選択的にボディ領域12を形成する。次に、ボディ領域12上にフォトレジスト等で、ソース領域14に対応する部分が開口したマスクを形成する。そして、砒素等のN型不純物を注入し、注入後に熱処理する。これにより選択的にソース領域14を形成する。
S1030より後の工程は、図10Bに示したステップS1018以降の工程と同様である。このような方法によっても半導体装置100を製造することができる。
図11は、半導体装置200の製造方法の一例を示す図である。まず、図10Aの例におけるステップS1000〜S1006と同様のステップS1100〜ステップS1106を行う。次にステップS1108において、絶縁膜76の一部をエッチングして、分離電極60の上面の一部を露出させる。
次にステップS1110において、絶縁膜76上、および、絶縁膜76の開口内に導電層80をCVD法等で形成する。導電層80は、分離電極60と同一の材料であってよい。
次にステップS1112において、導電層80および絶縁膜76をエッチングする。これにより延長部72−1および延長部72−2を形成する。
次にステップS1114において、延長部72を覆う層間絶縁膜28を形成する。また、ソース電極26およびドレイン電極24等を形成する。これにより半導体装置200が完成する。
(第5実施例)
図12は、本発明の第5実施例に係る半導体装置500の一例を示す断面図である。本例の半導体装置500は、図1から図12において説明したいずれかの実施例に係る半導体装置に対して、ボディ領域12の形状が異なる。他の構造は、図1から図12において説明したいずれかの半導体装置と同一であってよい。図12においては、第1実施例に係る半導体装置100におけるボディ領域12の形状を変化させた例を示している。
本例では、半導体基板10の上面において、第1のボディ領域12−1の端部38と、第1のゲート電極30−1の端部36とが、対向する位置に設けられる。また、第2のボディ領域12−2の端部38と、第2のゲート電極30−2の端部36とが、対向する位置に設けられる。ボディ領域12の端部38およびゲート電極30の端部36は、ネック部18側の端部を指す。また、ボディ領域12の端部38およびゲート電極30の端部36は、半導体基板10の上面に最も近い層における端部を指す。
また、端部が対向するとは、半導体基板10の上面と平行な面内における端部38および端部36の位置がほぼ同一であることを指す。一例として、当該面内における端部38および端部36の位置の誤差が0.2μm以内の場合、端部38および端部36が対向するとみなしてよい。
ただし、上述した位置の誤差を有する場合、ゲート電極30の端部36は、ボディ領域12の端部38よりもネック部18側に突出していることが好ましい。ボディ領域12の端部38およびゲート電極30の端部36を対向して配置することで、ボディ領域12におけるチャネルの制御性を確保しつつ、SEGR耐量を向上することができる。
また、それぞれのボディ領域12は、半導体基板10の上面における端部38よりも、ネック部18側に突出する突出部32を有する。突出部32と半導体基板10の上面との間には、N型のネック部18が延在している。
突出部32を設けることで、ゲート電極30の端部36とボディ領域12の端部38との位置の誤差が0より大きく0.2μmまでの範囲で形成された場合(すなわち、端部36が端部38よりも先端34側にずれた場合)に、ネック部18と対向するゲート電極30に挟まれたゲート絶縁膜27が突出部32によって保護される。このため、重粒子が入射してプラズマフィラメントが形成されても、ゲート電極30とネック部18とに挟まれたゲート絶縁膜27に大きなドレイン電圧が印可されることを抑制することができる。また、突出部32を設けることで、ネック部18を細くすることができる。このため、半導体基板10に重粒子が入射した場合に、N型の領域を貫通するプラズマフィラメントの経路が形成されにくくなる。従って、SEGR耐量を向上させることができる。
図13は、半導体装置500におけるボディ領域12の周辺を拡大した拡大断面図である。図13では第1のボディ領域12−1の周辺を示しているが、第2のボディ領域12−2の周辺の構造も同様である。
突出部32は、半導体基板10の上面における端部38よりもネック部18側に位置する先端34を、半導体基板10の内部に有する。先端34は、突出部32のうち、半導体基板10の上面と平行な面内において最もネック部18側の部分を指す。
本例の分離電極60の端部61は、突出部32の先端34よりも、ゲート電極30側に配置されている。分離電極60の端部61は、分離電極60のうち半導体基板10の上面に最も近い層における端部を指す。つまり、分離電極60は、突出部32の上方で終端している。また、分離電極60の一部は、突出部32と重なる位置に配置されている。
このような構造により、第1のボディ領域12−1の先端34と、第2のボディ領域12−2の先端34との間を、分離電極60で覆うことができる。このため、重粒子が入射した場合にドレイン電極24と半導体基板10の上面とが導通しやすい領域を、分離電極60で覆うことができる。
ただし、分離電極60の端部61は、ボディ領域12の先端34よりも、ゲート電極30とは逆側に配置されていてもよい。また、分離電極60の端部61は、ボディ領域12の先端34と重なる位置に配置されていてもよい。
図14は、半導体装置500の製造方法の一例を示す図である。まず図10AのステップS1000およびS1002と同様の工程で、半導体基板10内にボディ領域12およびソース領域14を形成して、半導体基板10上に絶縁膜74および導電層77を形成する。
次にステップS1404において、導電層77および絶縁膜74を所定の形状にパターニングする。パターニングの方法は、図10AのステップS1004と同様である。ただし、半導体基板10の上面と平行な面内において、それぞれのゲート電極30の分離電極60側の端部が、それぞれのボディ領域12の半導体基板10の上面における端部よりも、ボディ領域12の内側に配置されるように、導電層77および絶縁膜74をパターニングする。これにより、2つのゲート電極30および分離電極60が形成される。
次にステップS1405において半導体基板10の上面を熱酸化する。S1405においては、主にゲート電極30および分離電極60で覆われていない領域で酸化膜が形成される。本例では、主に間隙64の下方において酸化膜が成長する。図14では、絶縁膜74と当該酸化膜とを合わせて絶縁膜75としている。ステップS1405における酸化温度は、例えば900度より低い。一例として酸化温度は850度程度である。
絶縁膜75が形成されるときに、ゲート電極30および分離電極60で覆われていないボディ領域12に含まれる不純物が絶縁膜75に吸収される。このため、ボディ領域12の形状は、半導体基板10の上面近傍において、ネック部18との境界部分がゲート電極30側(すなわちソース領域14側)に巻き込まれた形状になる。ボディ領域12には、半導体基板10を酸化した場合に絶縁膜75に吸い出される種類の不純物を注入する。本例において半導体基板10はシリコンであり、ボディ領域12に注入する不純物はボロンである。
ステップS1405においては、それぞれのボディ領域12の端部38と、それぞれのゲート電極30の端部36とが対向する位置となるまで、それぞれのボディ領域12の不純物を絶縁膜75に吸収させる。ただし、ゲート電極30で覆われている領域では、ボディ領域12に含まれる不純物は絶縁膜75にほとんど吸収されない。ボディ領域12の端部38は、ゲート電極30の端部36と対向する位置まで移動すると、更に酸化を進めても、ソース領域14側にはほとんど移動しない。
このため、ゲート電極30の端部36に対して、ボディ領域12の端部38の位置をセルフアラインで揃えることができる。また、それぞれのボディ領域12の端部38の位置を、ゲート電極30の端部36の位置に、同一の工程で精度よく合わせることができる。
ステップS1405の後の工程は、例えば図10AにおけるステップS1006以降と同様である。また、ステップS1405の後の工程は、図11におけるステップS1106以降と同様であってもよい。
図14に示した例では、分離電極60の端部61も、ボディ領域12の内側に配置されている。これにより、分離電極60の端部61を、ボディ領域12の先端34よりも、ゲート電極30側に配置することができる。
ただし、分離電極60に覆われるボディ領域12の面積が大きくなりすぎると、分離電極60に覆われている領域の不純物を効率よく吸い出すことができない場合がある。このため、分離電極60の端部61と、ボディ領域12の先端34との距離は、0.2μm以下程度であることが好ましい。
また、間隙64の幅が小さすぎると、間隙64の位置にバラツキが生じた場合に、ボディ領域12の端部の不純物を効率よく吸い出すことができない場合がある。一方で、間隙64の幅を大きくしすぎると、分離電極60の幅が小さくなってしまうので、分離電極60でカバーできるネック部18の面積が小さくなってしまう。このため、間隙64の幅は、0.2μm以上、0.8μm以下程度が好ましい。間隙64の幅は、0.3μm以上であってもよい。また、間隙64の幅は、0.5μm以下であってもよい。
図15は、半導体装置500の製造方法の他の例を示す図である。本例の製造方法は、図14に示した製造方法のステップS1405の工程に代えて、ステップS1505の工程を有する。他の工程は、図14に示した製造方法と同様である。
ステップS1505においては、第1のゲート電極30−1、第2電極30−2および分離電極60をマスクとして、半導体基板10の上面に第1の導電型のカウンタ不純物を注入する。本例では、間隙64から第1の導電型のカウンタ不純物を注入する。カウンタ不純物は、ボディ領域12とは逆の導電型の不純物である。つまり、ボディ領域12にP型の不純物が既に注入されている場合、カウンタ不純物はN型不純物である。カウンタ不純物は、ボディ領域12の一部を第1の導電型にできる程度のドーズ量で注入される。
一例として、半導体装置100がシリコンのNチャネルMOSトランジスタの場合、カウンタ不純物は砒素イオンまたはリンイオンであってよい。一例としてカウンタ不純物のドーズ量は、1.0×1014/cm2以上、1.0×1016/cm2以下程度である。また、半導体装置100がシリコンのPチャネルMOSトランジスタの場合、カウンタ不純物はボロンイオンであってよい。
ステップS1505においては、カウンタ不純物を注入する前にレジストを半導体基板10の表面に形成してよい。レジストは、間隙64で露出する領域以外の半導体基板10の上面を覆う。
ステップS1505においては、カウンタ不純物を注入した後、半導体基板10を熱処理する。これにより、注入したカウンタ不純物を活性化させる。熱処理温度は800度以上、950度以下程度である。活性化したカウンタ不純物により、半導体基板10の上面におけるボディ領域12の端部が、ゲート電極30の端部と対向する位置まで後退する。なお、ボディ領域12の端部は、カウンタ不純物の拡散長に応じて、ゲート電極30の端部よりもソース領域14側に配置されてもよい。
なお、半導体装置100がシリコンのPチャネルMOSトランジスタの場合、図13に示した方法では、ボディ領域12の不純物を吸い出すことが困難な場合も考えられる。これに対して本例の製造方法によれば、半導体装置100がシリコンのPチャネルMOSトランジスタの場合であっても、ボディ領域12に突出部32を容易に形成することができる。
(第6実施例)
図16は、図1に示す半導体装置100のA−A'断面と平行な面における平面図の一例である。第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の平面形状はストライプ状である。第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の間には、ストライプ状のネック部18が設けられる。本例においても、分離電極60が、ネック部18の上方に配置される。本例の分離電極60は、ネック部18と同様の平面形状を有する。例えば分離電極60は、ストライプ状の平面形状を有する。第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2は、第3のボディ領域12−3に接続している。また、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2は、第3のボディ領域12−3に囲まれ、第3のボディ領域12−3の外周には耐圧構造部90を配置してもよい。耐圧構造部90には、例えばガードリング、フィールドプレート等が配置される。
本例は半導体装置100のA−A'断面における平面図の一例であるが、半導体装置200、300、400、500に適用してもよい。本例の第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の平面形状はストライプ状としたが、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2の平面形状は格子状にしてもよい。また、本例の第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2は、第3のボディ領域12−3に接続しているが、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2は第3のボディ領域12−3に接続していなくてもよい。半導体装置100は、第3のボディ領域12−3を有さなくともよい。
(第7実施例)
図17は、半導体装置100のA−A'断面と平行な面における平面図の他の例である。本例では、複数の第1のボディ領域12−1が、X軸方向およびZ軸方向に沿って離散的に配置されている。同様に、複数の第2のボディ領域12−2が、X軸方向およびZ軸方向に沿って離散的に配置されている。また、X軸方向およびZ軸方向のそれぞれにおいて、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2が交互に配置されている。
本例のネック部18は、それぞれの第1のボディ領域12−1と、それぞれの第2のボディ領域12−2の周囲に形成されている。つまり、ネック部18の平面形状は格子状である。
X軸方向において隣接する第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2のZ軸方向における位置は、同一であってよく、異なっていてもよい。また、Z軸方向において隣接する第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2のX軸方向における位置は、同一であってよく、異なっていてもよい。図17の例では、それぞれの第1のボディ領域12−1は、X軸方向において隣接する2つの第2のボディ領域12−2のZ軸方向における位置の中間に配置される。また、それぞれの第1のボディ領域12−1は、Z軸方向において隣接する2つの第2のボディ領域12−2のX軸方向における位置の中間に配置される。
第3のボディ領域12−3は、複数の第1のボディ領域12−1および複数の第2のボディ領域12−2を囲むように配置されている。第3のボディ領域12−3は、第1のボディ領域12−1および第2のボディ領域12−2とは分離していてよい。第3のボディ領域12−3の外周には耐圧構造部90を配置してもよい。半導体装置100は、第3のボディ領域12−3を有さなくともよい。
本例においても、分離電極60が、ネック部18の上方に配置される。本例の分離電極60は、ネック部18と同様の平面形状を有する。例えば分離電極60は、それぞれの第1のボディ領域12−1と、それぞれの第2のボディ領域12−2を囲む格子状の平面形状を有してよい。ゲート電極30、ゲート接続部62等の構造は、半導体装置100、200、300、400、500のいずれかと同様である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した方法における各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。