JP2017500486A - ターボマシン用インペラのためのブレードと、このブレードをモデリングする方法 - Google Patents

ターボマシン用インペラのためのブレードと、このブレードをモデリングする方法 Download PDF

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Abstract

根元と、エアフォイルと、先端とを備えた、ターボマシンの羽根車のためのブレード。根元及び先端は、それぞれ、エアフォイルに向かう側に、根元プラットフォーム壁又は先端プラットフォーム壁と呼称されるプラットフォームを有する。これらのプラットフォーム壁の各々は、圧力側における圧力側部分と、吸引側における吸引側部分とによって構成されており、これらの部分は頂上カーブ45、65において交わる。圧力側の外側表面と吸引側の外側表面とから選択される第1の表面のあらゆる箇所と、第1の表面と同じ側に位置している根元及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第1の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有することで特にブレードの製造が容易化される。ブレードをモデリングするためのモデリング方法。【選択図】図3

Description

本発明は、ターボマシンの羽根車のためのブレードに関する。このブレードは、羽根車の半径方向において、連続的に、根元(root)と、エアフォイルと、先端(tip)とを備える。根元は、エアフォイルに向かう側に表面を有する根元プラットフォームを有し、この表面は根元プラットフォーム壁と呼称される。先端は、エアフォイルに向かう側に表面を有する先端プラットフォームを有し、この表面は先端プラットフォーム壁と呼称される。エアフォイルは、エアフォイル表面と呼称されている外側表面を有し、且つ、圧力側と吸引側とを備える。
したがって、術語「プラットフォーム壁」は、エアフォイルに面するブレードプラットフォームの表面を意味するように、本明細書で使用されている。
こうしたブレードは、その羽根車の中を通過する流体流から到来するエネルギーを受け取る羽根車、又は、流体流に対してエネルギーを与える羽根車の一部分を形成するように設計されてもよい。こうしたブレードは、さらに、流体流を案内する働きをするベーンのステータホイール(stator wheel)の一部分を形成してもよい。
先端プラットフォームと根元プラットフォームの両方を有するこうしたブレードは、形状が複雑な部品である。こうしたブレードは、製造が比較的に難しく、及び、複数の部品で構成されている金型又は機械設備一式(tooling)の使用を通常は必要とし、及び/又は、場合によっては、5軸マシニングセンタを使用することを伴う。
したがって、本発明の目的は、こうした欠点を克服することと、従来のブレードに比較してその製造が簡易化又は容易化されているブレードを提案することである。
本序文で示されているタイプのブレードでは、この目的は、上記プラットフォーム壁の各々が圧力側における圧力側部分と吸引側における吸引部分とによって構成されていることによって実現され、これらの部分は、プラットフォーム壁の上流端縁から下流端縁に延びており且つエアフォイルを通過する頂上カーブ(crest curve)で交わり、及び、圧力側表面と吸引側表面とから選択される第1の表面のあらゆる箇所と、第1の部分と呼称される第1の表面と同じ側に位置している上記根元及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第1の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有する。
圧力側部分が圧力側にあり且つ吸引側部分が吸引側にあるということが、圧力側部分が、圧力側に面して位置しているプラットフォーム壁の部分を少なくとも備え、且つ、吸引側部分が、吸引側に面して位置しているプラットフォーム壁の部分を少なくとも備えるということを意味する。
頂上カーブは、概ね、ブレードの前縁から、そのブレードの前縁に実質的に位置合わせされているプラットフォームの上流端縁上の箇所に延び、及び、同様に、頂上カーブは、概ね、ブレードの後縁から、そのブレードの後縁に実質的に位置合わせされているプラットフォームの下流端縁上の箇所に延びる。
さらに、表面上の箇所が、製造方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するということは、その表面上の箇所においては、想定されている製造方向に対してその表面がアンダーカット(undercut)を持たないということを意味する。
したがって、上記定義は、第1の表面と、この第1の表面と同じ側に位置するプラットフォーム壁部分(第1のプラットフォーム壁部分)とが、第1の製造方向に対してアンダーカットを全く持たないということを示唆する。
この理由から、これらの表面によって画定されるブレードの部分全体が比較的に簡単な形で作られることが可能である。
さらに、好ましくは、第1の表面以外のエアフォイルの第2の表面のあらゆる箇所と、第2の表面と同じ側に位置する上記根元及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第2の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有する。
この理由から、ブレードの表面が、第1の製造方向に対してアンダーカットを全く持たない表面を有する第1の表面と同じ側の第1の部分と、第2の製造方向に対してアンダーカットを全く持たない表面を有する第2の表面と同じ側の第2の部分とを有し、及び、したがってこれらの部分が比較的に容易に形成されるので、ブレードは比較的に簡単な形で製造されることが可能である。
即ち、プラットフォーム壁が概ね頂上カーブの両側においてスロープの不連続性(discontinuity)を有するということが、ブレードが設計されている仕方から結果的に生じる。
しかし、頂上カーブの一部分はエアフォイルの内側に位置している。この結果として、この不連続性の部分は、プラットフォーム壁自体上では生じず、及び、プラットフォームの表面全体上の流体の流れを攪乱することはない。
これとは逆に、エアフォイルの外側では、この実施様態は、根元プラットフォーム及び/又は先端プラットフォームが、1つの端縁、又は、場合によっては、2つの端縁部分、即ち、エアフォイルから上流に位置する一方の端縁部分と、エアフォイルの下流に位置する他方の端縁部分とを有するという結果を有することが可能である。これらの端縁は、プラットフォーム壁を圧力側部分と吸引側部分とに分割する頂上カーブの上流部分と下流部分とを構成する。
その次に、上流端縁が、エアフォイルから(概ねエアフォイルの前縁から)当該プラットフォームの下流端縁に延びる。下流端縁はエアフォイルから(後縁から)当該プラットフォームの下流端縁に延びる。圧力側と吸引側とにそれぞれに位置する(先端又は根元)プラットフォーム壁部分が交わる、上述した頂上カーブが、これらの圧力側の端縁と吸引側の端縁に沿って延びる。
エアフォイルの前縁から上流に位置した端縁、又は、そのエアフォイルの後縁から下流に位置した端縁の存在が、概して、ブレードの性能を大きく劣化させることがないということが、有利なことに発見されている。
ブレードの製造を簡易化するために、半径方向図(radial view)における第1及び第2の製造方向が互いに平行で且つ互いに反対向きであることが好ましい。
さらに、ブレードの製造を簡易化するために、第1及び第2の製造方向が、エアフォイルの中央平面(miplane)に関して対称的であることが好ましい(術語「エアフォイルの中央平面」は、本明細書では、エアフォイルの平均平面(mean plane)を意味するために使用されている)。
さらに、プラットフォーム壁の表面の大部分が当該表面に関して想定されている製造方向に対して十分な逃げ角を有する時に、ブレードの製造が容易化される。これとは逆に、好ましくは、プラットフォーム壁の上の逃げ角は、プラットフォーム壁の付近において流体の空気力学的流れを乱すことを回避するために、可能な限り小さい状態のままでなければならない。
一実施様態では、ブレードの軸方向範囲の一部分において、又は、実際には、ブレードの軸方向の範囲(extent)の全体において、これらの要件を最適な形で調和させるために、第1の製造方向とブレードに関して半径方向である方向とを含む平面内において、上記プラットフォーム壁の1つのプラットフォーム壁の圧力側部分及び/又は吸引側部分の一区域が、直線セグメントによって構成されている。
ブレードは、予め決められた数(N)のブレードを備えるターボマシンの羽根車に組み込まれるように設計されている。
一実施様態では、圧力側の(「第1の」プラットフォームと呼称され、及び、根元プラットフォーム又は先端プラットフォームであってもよい)プラットフォームのプラットフォーム壁を画定する端縁が、360°/Nを経た回転の後に、吸引側の第1のプラットフォームのプラットフォーム壁を画定する端縁と概ね一致する。(ブレードが2つのプラットフォームを有する場合には、同じ構成が他方のプラットフォームのためにも採用されてもよい)。
したがって、及び、有利なことに、このタイプの2つのブレード(第1のブレードと第2のブレード)が、羽根車内で互いに組み合わされる時と同じ位置において、互いに隣り合わせに配置されている時には、第1のブレードの圧力側における第1のプラットフォームと第2のブレードの吸引側における第2のプラットフォームとの間の、この2つのブレードの間の境界におけるスロープの不連続性が、この2つのブレードの間の境界に形成される凹みの中で生じる。
この区域が凹んでいるので、この場所におけるスロープの不連続性は、ブレードの相互間の流体の流れを過剰に乱すことがなく、及び、羽根車の性能を許容不可能な形に低下させることがない。
本発明は、さらに、上記定義の通りの複数のブレードを備える羽根車を提供し、及び、さらに、特に低圧タービンのためのこうした羽根車を有するターボマシンも提供する。
本発明の第2の目的は、根元とエアフォイルと先端とを連続的に備え且つそのブレードの外側表面が吸引側と圧力側とによって構成されているブレードをモデリングするためのモデリング方法を提供することであり、及び、この方法は、特に従来技術のブレードに比較して特に製造が容易であるブレードが決定されることを可能にする。
この目的は、ブレードプラットフォーム壁が、次の諸段階、即ち、
a)第1の表面のあらゆる箇所が、第1の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、圧力側と吸引側とから選択される第1の表面のCADモデルを作成する段階と、
b)上記プラットフォーム壁の各々が、圧力側における圧力側部分と吸引側における吸引側部分とによって構成されており、及び、これらの部分が、エアフォイルを通過するプラットフォーム壁の上流端縁から下流端縁に延びる頂上カーブにおいて交わるように、且つ、第1の表面の上のあらゆる箇所と、第1の表面と同じ側に位置する上記根元及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第1の製造方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、ブレードの根元プラットフォーム壁と先端プラットフォーム壁とのCADモデルを作成する段階
とを行うことによってモデリングされる時に実現される。
この方法は、上記定義の通りのブレードのためのCADモデルを作成することを可能にする。術語「CADモデル」は、特にコンピュータ支援設計ソフトウェアによって生成されることが可能な種類の3次元デジタルモデルを意味するために使用される。
プラットフォーム壁を作成するための特に効果的な方法が、まず最初に、エアフォイルに(外周部上に)位置している「頂上」カーブから開始して、及び、第2に、隣接するブレードとの境界においてその圧力側と吸引側とにおいてそれぞれにプラットフォーム壁を画定する限定カーブ(limitation curve)から開始して、プラットフォーム壁を作成することにある。
(根元のための、又は、先端のための)プラットフォーム壁の一方のプラットフォーム壁のCADモデルは、特に頂上カーブから作成されてよく、この頂上カーブは、構造カーブ(construction curve)を平行移動の形で移動又は移行させることによって作成されるか又は得られる。
例えば、この構造カーブは、流体を通すケーシングのための理想的な理論形状を有する理論プラットフォーム壁表面上に作成されてもよい。
さらに、2つの互いに隣接するブレードを画定するカーブ、即ち、限定カーブから理論なプラットフォーム壁表面を作成することも可能である。
このように作成された構造カーブと限定カーブは、半径方向に概ね同一のレベルに在る。このことが、頂上カーブが構造カーブを半径方向に平行移動の形で移動又は移行させることによって作成される理由である。この操作は、これらのカーブの相互間の半径方向位置の相違を生じさせることを可能にし、後述するように、作成されたプラットフォーム壁の表面上に十分な逃げ角が存在していることを確実なものにすることを可能にする。
好ましくは、構造カーブは、この構造カーブが理論エアフォイル表面を始めから終わりまで横断する形で形成される。したがって、上述したように、概ね頂上カーブで生じるスロープの不連続性が、このスロープの不連続性がエアフォイルの両側において生じることによって部分的に隠される。
限定カーブに関しては、上述したように、2つの限定カーブを作成することが可能であり、即ち、圧力側の限定カーブと吸引側の限定カーブとを作成することが可能である。
しかし、360°/Nの回転を無視する場合に、圧力側においてプラットフォーム壁を画定する限定カーブが、プラットフォーム壁の吸引側を画定する限定カーブと(ブレード間の隙間を無視する場合に)一致するように、限定カーブを作成することが好ましい。
プラットフォーム壁は、様々な異なる形で形成されてもよい。
一実施様態では、プラットフォーム壁の1つのプラットフォーム壁の上記部分の少なくとも1つの部分のCADモデルが、2つのカーブに対して突き当たりながら(bear against)移動する直線セグメントを掃引(sweep)することによって得られる。
術語「に対して突き当たること(bearing against)」は、本明細書では、直線セグメントが常に2つのカーブに接触しているということを意味する。
この直線セグメントは、羽根車の軸線に対して垂直な平面内に常に留まりながら移動する。
掃引のために使用されるカーブの第1のカーブは、好ましくは、上述した頂上カーブである。
これらのカーブの第2のカーブは、好ましくは、上述した限定カーブである。
好ましくは、ブレードの両側が上述の方法を用いてモデリングされる。
こうした状況では、上述した方法を使用してブレードの第1の側部がモデリングされる時に、ブレードの第2の側部は、次の諸段階、即ち、
c)第2の表面のあらゆる箇所が、第2の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、第1の表面とは異なる、圧力側と吸引側とから選択される第2の表面のCADモデルを作成する段階と、及び、段階b)において、第2の表面と同じ側の根元及び先端プラットフォーム壁のあらゆる箇所が第2の製造方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、根元及び先端プラットフォーム壁のCADモデルが作成される段階
を行うことによってモデリングされる。
一実施様態では、第1又は第2の製造方向が互いに同一である。
本発明は、さらに、根元と先端とエアフォイルとをブレードが備える、ターボマシンの羽根車のためのブレードを製造する方法も提供し、この方法は、ブレードを画定するために、上述したモデリング方法を使用することを特徴とする。
本発明は、さらに、上述したプラットフォーム壁モデリング方法の、CATIA CADツールにおける使用にも関する。
最後に、本発明は、さらに、上述したブレードモデリング方法の各段階をコンピュータが実行することを可能にするための命令を含むコンピュータプログラムと、上記定義の通りのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読データ媒体と、上記定義の通りのデータ媒体を含むコンピュータとを提供する。
非限定的な具体例として示されている実施形態の以下の詳細な説明を了解することによって、本発明が適切に理解されることが可能であり、及び、本発明の利点がより明確になるだろう。この説明は添付図面を参照しながら行われる。
本発明のブレードの略斜視図である。 図1に示されているブレードと同じブレードを含む羽根車を示す、ターボマシンの部分略斜視図である。 図1のブレードのデジタルモデルが本発明のモデリング方法によって作成されている時の、この図1のブレードのデジタルモデルの略斜視図である。 図1のブレードが本発明のモデリング方法によって作成されている時の図1のブレードのデジタルモデルを示す、羽根車の軸線に対して半径方向である略図である。 図1のブレードが本発明のモデリング方法によって作成されている時の図1のブレードのデジタルモデルにおける、羽根車の軸線に沿って示されている略図である。
図1は、本発明の実施形態を示す3つの互いに同一のブレード10を示す。ブレード10の各々は、N個のブレード10を備える羽根車100を形成するように、N−1個の同一のブレードと共にアセンブリされるように設計されている(図2)。
羽根車100自体は、ターボマシン110の一部分を形成する。
羽根車100内では、ブレード10はその羽根車の軸線Xの周りに軸対称的な形でロータディスク12上に取り付けられている。羽根車が使用されている時には、流体流が羽根車の上流側から下流側に軸線Xに沿って流れる。
以下の説明では、上流側に関連した要素が「u」と記述され、一方、下流側に関連した要素が「d」と記述される。
各ブレード10は、羽根車から外方に向かう半径方向において、連続して、根元14と、エアフォイル16と、先端18とを備える。
したがって、根元14と先端18はブレードの2つの端部を構成する。根元14と先端18はそれぞれのプラットフォーム13、22を含む。これらのプラットフォーム13、22は、(ブレード10に関しては半径方向Rである)エアフォイル16の縦方向に対して概ね垂直である方向に延びる。
根元プラットフォーム13はプラットフォーム壁15を有し、及び、先端プラットフォーム22はプラットフォーム壁24を有する。
半径方向図(図4に示されているように、方向Rに沿って示されている)では、プラットフォーム壁15は、上流端縁17uと下流端縁17dと圧力側端縁17psと吸引側端縁17ssとによって画定されている、4つの側部を有する輪郭を有する(この場合に、圧力側の要素は「ps」によって示され、及び、吸引側の要素は「ss」によって示される)。
プラットフォーム壁15は、2つの相補的な部分、即ち、圧力側に位置した圧力側部分15psと、エアフォイルの吸引側に位置した吸引側部分15ssとによって、形成されている。
これら2つの部分15ps、15ssは、それらの間に頂上カーブ45cを画定する。
プラットフォーム壁15は、図3に示されていない、(変化する半径を有する連結フィレットである)連結表面20を介して、エアフォイル16の表面に連結されている。
本発明によるブレード10の形状を画定するために使用されるモデリング方法を次で説明する。
この方法は次の作業を含む。
a)エアフォイルの理論表面を決定する。
b)プラットフォーム壁の理論表面を決定する。
c)ブレードに関する構造カーブを決定する。
d)プラットフォーム壁を作成する。
これらの作業は、例えばCATIA(登録商標)ソフトウェアのようなコンピュータ支援設計プログラムを使用して、コンピュータ上で行われる。
したがって、後述する様々な作成作業は3次元実体を作成する作業であり、この3次元実体は、仮想3次元環境または空間内で定義される。
a)理論エアフォイル表面の決定
理論エアフォイル表面30が最初に作成される。この表面は、エアフォイル16のために必要とされる外側表面を表す。この表面は、特に、エアフォイルに適用可能である空気力学的な制約条件の関数である。エアフォイルは、吸引側30ssと圧力側30psとによって構成されており、及び、前縁36と後縁38とを有する(図3)。
b)理論プラットフォーム壁表面の決定
その次に、理論根元プラットフォーム壁表面40と理論先端プラットフォーム壁表面60とが作成又は決定される。これらの表面の各々は、羽根車を通過する気体流を画定する内側又は外側ケーシングのために必要とされる形状を概ね有する。
表面40、60は、画定されるべきブレードの範囲(extent)とフットプリントとを軸方向において画定する頂上カーブ(40U、40D、60U,60D)に対して軸方向において上流及び下流に延びる。
説明している具体例では、表面40、60は、軸線Aを中心として画定されている回転曲面である。即ち、例えば、局所的な突起及び/又は凹みを含む所謂「3D」プラットフォームを画定することに至る表面のような、回転曲面ではないプラットフォーム壁のための理論表面も本発明の範囲内で使用されることが可能である。
軸線を中心とした術語「回転曲面」は、本明細書では、軸線を中心としてカーブを回転させることによって生成される表面を意味する。
c)プラットフォーム壁構造カーブの作成
理論エアフォイル及びプラットフォーム壁表面(30、40、60)によって構成される支持実体を画定した後に、構造カーブ45、65が、プラットフォーム13の壁とプラットフォーム22の壁とに関してそれぞれに作成される。
このために、交差カーブ(intersection curve)44が、理論エアフォイル表面30と理論根元プラットフォーム壁表面40との間で決定される。
交差カーブ64も、理論エアフォイル表面30と理論根元プラットフォーム壁表面60との間で決定される。
その次に、それぞれにブレードの圧力側とブレードの吸引側とにおいて、製造方向Aps、Assが、ブレードに関して決定される。
説明している本発明の実施形態では、製造用作業機械一式を単純化するために、ブレードの2つの側における第1及び第2の製造方向Aps、Assは、方向Rを含む平面に関して対称的であり且つ軸線Xに対して垂直であるように選択される。これらの製造方向は、使用される製造方法に応じて、金型取り出し(unmolding)の方向、機械加工等の方向に相当する。
したがって、(図5に示されている、羽根車の軸線Aに対して垂直な平面内の)軸方向図では、製造方向Aps、Assは、半径方向Rに対して同一の角度βを形成する。
次に、根元プラットフォーム13に関する構造カーブ45がどのように決定されるかについての詳細な説明を行うが、この場合に、同一の方法が先端プラットフォーム22に関する構造カーブ65の決定に関しても使用される。
理論エアフォイル表面と理論プラットフォーム壁表面との間の特定の交差カーブ(本具体例では、交差カーブはカーブ44である)に関して、製造方向(Aps、Ass)は、次のように画定される「限界点(limit point)」と呼称される一対の箇所(U、D)に相当する。
1対の限界点(U、D)は、エアフォイルの前縁36の付近と後縁38の付近とにそれぞれに概ね位置している1対の箇所であり、これらは想定されている交差カーブ(44)の一部分を形成し、及び、それぞれに圧力側と吸引側との2つの相補的な部分(44ps、44ss)の形に交差カーブを再分割し、及び、したがって、これらの部分(44ps、44ss)の各々上のあらゆる箇所において、当該箇所における理論エアフォイル表面に対する法線の間の角度が、製造方向Aに対して鋭角又は直角を形成する。
言い換えると、これらのカーブ部分の一方のカーブ部分の各箇所において、理論エアフォイル壁表面は、製造方向に対して非ネガティブな逃げ角を有する。
概して、このことは、半径方向図(図4に示されている、エアフォイルの半径方向に沿って示す図)では、限界点(U、D)における交差カーブ(カーブ44)に対する接線が、図4に示されているように、製造方向Aps、Assに対して平行であるということを意味する。
製造方向Aps、Assを選択することが、カーブ44上の1対の限界点U、Dを決定することを可能にする。
その次に、根元プラットフォーム壁のための構造カーブ45が、次の制約条件を満たすように画定される。
− カーブ45は限界点U、Dを通過しなければならない。
− カーブ45は、理論プラットフォーム壁表面40の上流及び下流の頂上カーブ40U、40Dのそれぞれに対して上流及び下流に延びなければならない。
− カーブ45は、限界点U、Dの間の理論エアフォイル表面30を通過することなしに、限界点U、Dを互いに連結しなければならない。
したがって、構造カーブ45は、
− 限界点U、Dによって構成されている端部を有する、カーブ44の内側の部分45i(半径方向図(図4)では、この湾曲部分45iはカーブ44の内側を延びる)と、
− それぞれに限界点Uからカーブ40uに及び限界点Dからカーブ40dに根元の理論プラットフォーム壁表面40上に形成されている2つの湾曲部分45u、45dとを備える。
その次に、先端プラットフォーム22に関する構造カーブ65が類似の仕方で作成される。
d)根元プラットフォーム壁と先端プラットフォーム壁の作成
根元及び先端プラットフォーム壁が次のように作成される。根元プラットフォーム壁の作成だけを説明するが、先端プラットフォーム壁は類似の仕方で作成される。
最初に、互いに隣接するブレードのプラットフォームを画定するために求められる限定カーブ(総称としてカーブ52と呼称される)が作成される。さらに明確に述べると、この限定カーブ52の2つのインスタンス52ps及び52ss、即ち、理論エアフォイル表面30の圧力側における一方のインスタンスと吸引側における他方のインスタンスが作成され、及び、これら2つのカーブは、軸線Xを中心とした360°/Nの角度を経由した回転を無視する場合に、互いに同一である。これらのカーブ52ps、52ssは、プラットフォーム壁40の理論表面の表面において作成される。
頂上カーブ45cは、後述する値の高さHを経由して半径方向に外方にカーブ45をオフセットすることによって作成される。
その次に、最初に頂上カーブ45cに突き当たりながら及び第2にカーブ52ps、52ssのそれぞれ1つに突き当たりながら理論エアフォイル表面の両側を移動する直線セグメントを掃引することによって、プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssが作成される。
各々の瞬間に、これらの直線セグメントの各々は、羽根車の軸線Xに対して垂直な平面P内に収容された状態のままである。
カーブ45cの半径方向オフセットの値Hは、プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssが金型取り出し方向Aに対して十分である逃げ角を任意の平面P内に有することを確実なものにするのに十分であるように選択される。即ち、各平面P内では、プラットフォーム壁支持表面の区域の箇所と金型取り出し方向Aとの間の角度αが、所望最小逃げ角αminiよりも大きくなければならない(限界内では、この所望最小逃げ角αminiはゼロに等しくてもよい)。
さらに、あらゆる状況下で、アンダーカットがあってはならない。したがって、プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssの各々上の各々の箇所において、想定されている箇所に対する法線と、その箇所が部品を形成するプラットフォーム壁支持表面に関する製造方向との間の角度が、鋭角又は直角を形成しなければならず、及び、あらゆる状況下において鈍角(>90°)を形成してはならない。
表面46ps、46ssは、平面P内に収容されており且つ2つのカーブに突き当たりながら移動させられる直線セグメントを掃引することによって作成されるので、それらの区域は、あらゆる平面P内において直線セグメントである。
しかし、表面46ps、46ssは、本発明の範囲内に留まりながら、表面を作成するために適切である任意の他の方法を使用して同様に適切に作成されることも可能である。
特に、上記条件が平面Pの各々において満たされるということ、即ち、これらの平面の各々において、プラットフォーム壁支持表面の区域のあらゆる点と当該製造方向(Aps又はAss)との間の角度が最小所望逃げ角αminiよりも大きいということを確実なものにすることが適切である。
上述した形で、2つの曲線に突き当たる直線セグメントを掃引することによって表面46ps、46ssを形成することは、2つの互いに隣接するブレードの表面46ps、46ssがカーブ52によって画定される共通限界(commom limit)を有するという結果をもたらす。
表面46ps、46ssを作成するために何らかの他の方法が使用される場合には、2つの互いに隣接するブレードの間の(少なくとも位置において)不連続性が存在しない形で表面46ps、46ssが形成されることが望ましい。このことは、エアフォイルから遠隔位置にある表面46ps、46ssの端縁が360°/Nの角度を経由した回転の後に互いに一致しなければならない(又は、互いに対面しなければならない)ということを意味する。
ブレード10に関しては、このことは、圧力側と吸引側とにおいてそれぞれにプラットフォーム壁15を決定する端縁(参照番号17ps、17ssであり、両方ともカーブ52から理論的に決定される)が、360°/Nを経由する回転を無視する場合に、概ね一致するということを意味する。
プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssが作成され終わると、これらは限定される必要がある。
これを行うために、理論エアフォイル表面30とプラットフォーム壁支持表面46ps、46ssとの間の連結フィレットの表面20から計算が始まる。プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssは、これらの連結フィレット表面20の端部に限定される。
しかし、理論エアフォイル表面30の上流と下流において、プラットフォーム壁支持表面46ps、46ssは、頂上カーブ45cの湾曲部分45u、45dにおいて互いに接合する。
このように限定されている表面46ps、46ssの間の接合が、プラットフォーム13のプラットフォーム壁15を構成する。
先端プラットフォーム壁24が、プラットフォーム壁24と理論エアフォイル表面30との間の連結フィレット72と同じ仕方で作成される。
したがって、先端プラットフォーム壁24を作成する間に、(必ずしもHに等しくなくてもよい)値H′を経てカーブ65を半径方向にオフセットすることによって頂上カーブ65cを作成することが必要である。
この半径方向オフセットは、当然であるが、軸線Xに向かって行われる。
この後に、圧力側と吸引側において、及び、カーブ45が十分な高さHを経てオフセットされ終わっている限りは、先端及び根元プラットフォームのプラットフォーム壁支持表面は、任意の平面Pにおいて、製造方向Aに対する十分な逃げ角を有する。
ブレードモデルの最終決定
その次に、限定(limitation)が適用され終わった後に、ブレードの中にプラットフォーム壁15、24と連結フィレット20、72と理論エアフォイル表面30とを明確に組み込むことによって、完成ブレードのためのデジタルモデルが最終決定される。
ブレードの製造
その次に、ブレード10は、このように決定されたCADモデルによって決定された形状を伴って、工業的に製造されることが可能である。
10 ブレード
13 プラットフォーム
14 ブレードの根元
15 プラットフォーム壁
16 エアフォイル
18 ブレード先端
22 プラットフォーム
24 プラットフォーム壁
100 羽根車
110 ターボマシン
その次に、上流端縁が、エアフォイルから(概ねエアフォイルの前縁から)当該プラットフォームの下流端縁に延びる。下流端縁はエアフォイルから(後縁から)当該プラットフォームの下流端縁に延びる。圧力側と吸引側とにそれぞれに位置する(先端又は根元)プラットフォーム壁部分が交わる、上述した頂上カーブが、これらの上流端縁と下流端縁に沿って延びる。
交差カーブ64も、理論エアフォイル表面30と理論先端プラットフォーム壁表面60との間で決定される。

Claims (15)

  1. ターボマシン(100)の羽根車のためのブレード(10)であって、前記羽根車の外向きの半径方向において、連続して、根元(14)と、エアフォイル(16)と、先端(18)とを備え、
    前記根元(14)は、前記エアフォイルに向かう側に表面(15)を有する根元プラットフォーム(13)を有し、前記表面(15)は根元プラットフォーム壁と呼称され、
    前記先端(18)は、前記エアフォイルに向かう側に表面(24)を有する先端プラットフォーム(22)を有し、前記表面(24)は先端プラットフォーム壁と呼称され、
    前記エアフォイル(16)は、エアフォイル表面(30)と呼称され且つ圧力側(30ps)と吸引側(30ss)とを備える外側表面を有する、ターボマシン(100)の羽根車のためのブレードにおいて、
    前記ブレードは、前記根元プラットフォーム壁及び前記先端プラットフォーム壁の各々が前記圧力側における圧力側部分(15ps、24ps)と前記吸引側における吸引側部分(15ss、24ss)とによって構成されており、これらの部分は、前記エアフォイルを通過する前記プラットフォーム壁の上流端縁(15U、24U)から下流端縁(15D、24D)に延びている頂上カーブ(45、65)において交わり、
    前記圧力側の前記外側表面と前記吸引側の前記外側表面とから選択される第1の表面のあらゆる箇所と、前記第1の表面と同じ側に位置している前記根元及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第1の製造方向(Aps)と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有することを特徴とするターボマシン(100)の羽根車のためのブレード。
  2. 前記第1の表面とは異なる前記エアフォイルの第2の表面のあらゆる箇所と、前記第2の表面と同じ側に位置している前記根元プラットフォーム壁部分及び先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、第2の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有する請求項1に記載のブレード。
  3. 半径方向図において、前記第1の製造方向と前記第2の製造方向は互いに平行であり且つ反対向きである請求項2に記載のブレード。
  4. 前記ブレードの軸方向範囲の一部分において、又は、実際には、前記ブレードの軸方向範囲の全体において、前記第1の製造方向と前記ブレードに関して概ね半径方向である方向とを含む平面内における第1の側の前記根元プラットフォーム壁の区域又は前記先端プラットフォーム壁の区域が、主として直線セグメントによって構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレード。
  5. N個のブレードを有するターボマシン用羽根車(100)の場合に、前記圧力側の前記ブレードの第1のプラットフォームの前記プラットフォーム壁を画定する端縁が、360°/Nを経由した回転の後に、前記吸引側の前記第1のプラットフォームの前記プラットフォーム壁を画定する端縁と概ね一致する請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複数のブレード(10)を備える羽根車(100)。
  7. 特に低圧タービンのための、請求項6に記載の羽根車(100)を含むターボマシン(110)。
  8. 根元とエアフォイルと先端とを連続して備えており、且つ、ブレードの外側表面が吸引側と圧力側とによって構成されている、ブレードをモデリングするためのモデリング方法において、
    a)第1の表面のあらゆる箇所が、第1の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、前記圧力側と前記吸引側とから選択される第1の表面のCADモデルを作成する段階と、
    b)根元プラットフォーム壁部分及び前記先端プラットフォーム壁部分の各々が、前記圧力側における圧力側部分(15ps、24ps)と前記吸引側における吸引側部分(15ss、24ss)とによって構成されており、及び、これらの部分が、前記エアフォイルを通過する前記プラットフォーム壁の上流端縁(15u、24u)から下流端縁(15d、24d)に延びる頂上カーブ(45、65)において交わるように、且つ、前記第1の表面の上のあらゆる箇所と、前記第1の表面と同じ側に位置する前記根元プラットフォーム壁部分及び前記先端プラットフォーム壁部分のあらゆる箇所とが、前記第1の製造方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、前記ブレードの前記根元及び先端プラットフォーム壁のCADモデルを作成する段階とを含むことを特徴とする方法。
  9. 段階b)において、前記プラットフォーム壁の1つのプラットフォーム壁のCADモデルが、構造カーブ(45)を平行移動の形で移動させるか又は移行させることによって得られる頂上カーブ(45c)から作成される請求項8に記載のモデリング方法。
  10. 段階b)において、前記構造カーブは、前記構造カーブが理論エアフォイル表面(30)を横断するように作成される請求項9に記載のモデリング方法。
  11. 段階b)において、360°/Nの回転を無視する場合に、前記圧力側において前記プラットフォーム壁を画定する限定カーブが、前記吸引側において前記プラットフォーム壁を画定する限定カーブに概ね一致するように、前記プラットフォーム壁の1つのプラットフォーム壁が作成される請求項8〜10のいずれか1項に記載のモデリング方法。
  12. 段階b)において、前記プラットフォーム壁の1つのプラットフォーム壁の前記部分の少なくとも1つのCADモデルが、2つのカーブ(45c、52ps,52ss)に突き当たりながら移動する直線セグメントを掃引することによって得られる請求項8〜11のいずれか1項に記載のモデリング方法。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法を使用してブレードの第1の側がモデリングされる、ブレードをモデリングするためのモデリング方法において、
    c)第1の表面とは異なる第2の表面のあらゆる箇所が、第2の製造方向と呼称される方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、圧力側と吸引側とから選択される前記第2の表面のCADモデルを作成する段階と、段階b)において、前記第2の表面と同じ側の前記根元及び先端プラットフォーム壁のあらゆる箇所が前記第2の製造方向に対して鋭角又は直角を形成する法線を有するように、前記根元及び先端プラットフォーム壁のCADモデルが作成される段階とをさらに含むモデリング方法。
  14. 前記第1の製造方向と前記第2の製造方向は互いに同一である請求項13に記載のモデリング方法。
  15. 根元と先端とエアフォイルとを備える、ターボマシンの羽根車のためのブレードを製造する方法であって、前記ブレードを画定するために、請求項8〜14のいずれか1項に記載のモデリング方法を使用することを特徴とする方法。
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