[0029]様々な図面における同じ参照番号および呼称は、同じ要素を示す。
[0030]以下の説明は、本開示の革新的な態様を説明するための特定の実装態様を対象としたものである。ただし、本明細書の教示が多数の異なる方法で適用され得ることを、当業者は容易に認識されよう。説明する実装形態は、動いていようと(ビデオなど)、静止していようと(静止画像など)、およびテキストであろうと、グラフィックであろうと、絵であろうと、画像を表示することが可能であり得る任意のデバイス、装置、またはシステムにおいて実装され得る。さらに詳細には、説明する実装態様は、限定はされないが、モバイル電話、マルチメディアのインターネットへの接続が可能な携帯電話、モバイルテレビジョン受信機、ワイヤレスデバイス、スマートフォン、Bluetooth(登録商標)デバイス、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、ハンドヘルドまたはポータブルコンピュータ、ネットブック、ノートブック、スマートブック、タブレット、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファクシミリデバイス、全地球測位システム(GPS)受信機/ナビゲータ、カメラ、デジタルメディアプレイヤ(MP3プレイヤなど)、カムコーダ、ゲームコンソール、腕時計、置き時計、計算機、テレビジョンモニタ、フラットパネルディスプレイ、電子読取りデバイス(たとえば電子書籍リーダ)、コンピュータモニタ、オートディスプレイ(オドメータおよびスピードメータディスプレイを含む)、コックピットコントローラおよび/またはディスプレイ、カメラビューディスプレイ(車両のバックミラーカメラのディスプレイなど)、電子写真、電子掲示板または標識、プロジェクタ、建築構造物、電子レンジ、冷蔵庫、ステレオシステム、カセットレコーダまたはプレイヤ、DVDプレイヤ、CDプレイヤ、VCR、ラジオ、ポータブルメモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯乾燥機、パーキングメータ、パッケージング(マイクロ電子機械システム(MEMS)の適用例を含む電子機械システム(EMS)の適用例、および非EMSの適用例にパッケージされるものなど)、美的構造(宝石または服の上の画像の表示など)、ならびに様々なEMSデバイスなど、様々な電子デバイスに含まれ得る、または関連付けられ得るものと企図されている。また、本明細書の教示は、限定はしないが、電子スイッチングデバイス、無線周波フィルタ、センサ、加速度計、ジャイロスコープ、動き感知デバイス、磁力計、コンシューマーエレクトロニクスのための慣性構成要素、コンシューマーエレクトロニクス製品の部品、バラクタ、液晶デバイス、電気泳動デバイス、駆動方式、製造プロセスおよび電子テスト機器など、非ディスプレイ適用例において使用され得る。したがって、これらの教示は、図面のみに示される実装形態に限定されるように意図されているのではなく、当業者には容易に明らかになるように、幅広い適用性を有する。
[0031]反射および望ましくないアーティファクト(artifact)を最小限に抑えながら、十分なヘイズを提供することは、困難である可能性がある。さらに、現在利用可能なディフューザは一般に、プラスチックまたは類似の材料で形成される。そのような材料は、他の作製プロセスと両立するのには低すぎる融点を有し得る。本明細書に記載のいくつかの実装形態は、実質的に透明であり、後方散乱および反射性の少なく、それであって、かなりのヘイズ値を提供し得るディフューザを提供する。
[0032]本明細書に記載のいくつかの実装形態は、第1の屈折率を有する第1のフィルムと、第1のフィルムの近くの第2のフィルムとを有する装置を含む。第2のフィルムは、第1の屈折率よりも高い第2の屈折率を有し得る。第1のフィルムと第2のフィルムとの間の境界面が、実質的にランダムにされたサイズのマイクロレンズのアレイを含み得る。マイクロレンズは、実質的に球形、多角形、円錐形などのフィーチャの部分を含み得る。いくつかの実装形態によれば、第1および第2のフィルムは、ディスプレイデバイスピクセルのアレイと、ガラス基板やポリマー基板などの実質的に透明な基板と、の間に配置され得る。
[0033]マイクロレンズは、第1のフィルム中に形成された凹部またはクレータを含み得る。たとえば、凹部は、エッチングプロセスに従って第1のフィルム中に形成され得、エッチングプロセスは、ドライおよび/またはウェットエッチングを含み得る。マイクロレンズは、凹部を満たす、第2のフィルムの部分を含み得る。第2のフィルムのこれらの部分は、凹部を実質的に満たすパッシベーション層の一部であり得る。いくつかの実装形態では、反射防止層が、第1のフィルムと第2のフィルムとの間に配置され得る。いくつかの実装形態では、反射防止層は、第1のフィルム中に形成された凹部またはクレータに整合する。
[0034]本開示に記載される対象の特定の実装形態は、以下の潜在的な利点のうちの1つまたは複数を実現するように実装され得る。いくつかの実装形態は、少ない量の後方散乱および反射性をもたらす一方、かなりのヘイズ値をもたらす、ディフューザスタックを提供し得る。いくつかのディフューザスタックは、他の作製プロセスと両立する十分な高い融点を有する。たとえば、いくつかのそのようなディフューザスタックは、ディフューザスタックを融解または変形させることなく干渉変調器(IMOD)ピクセルなどのピクセルのアレイがディフューザスタック上に形成され得る十分に高い融点を有する。ディフューザスタックを、基板の反対側に形成するのではなく、実質的に透明な基板(ディスプレイ基板など)とピクセルのアレイとの間に形成することで、向上した解像度など、向上した光学的特性をもたらすことができる。ディフューザスタックがピクセルからより遠くに位置決めされたときは、この構成は、ピクセルによって形成される画像をぼやけさせることによって解像度を低下させる可能性がある。ディフューザスタックがピクセルのより近くに位置決めされたときは、解像度はより高いままであり、ディフューザスタックは、視野角を増大させ、正反射を低減することができる。
[0035]図1は、ディフューザスタックの例示的な要素を含むブロック図である。この例では、ディフューザスタック100は、第1の屈折率を有する第1のフィルム、すなわち低屈折率フィルム105を含む。ディフューザスタック100はまた、第1の屈折率よりも高い第2の屈折率を有する第2のフィルム、この例では高屈折率フィルム110も含む。しかし、代替実装形態では、第2のフィルムは、第1の屈折率よりも低い屈折率を有し得る。第1の屈折率と第2の屈折率との差が大きいほど、ディフューザスタックのヘイズは高い。したがって、高ヘイズ実装形態の場合、第2の屈折率は、第1の屈折率と基板の屈折率の両方よりも高いことになる。この例では、低屈折率フィルム105と高屈折率フィルム110との間の境界面が、実質的にランダムにされたサイズのマイクロレンズのアレイを含む。
[0036]図2A〜図2Cに、ディフューザスタックの例の中を通る断面を示す。これらの例では、ディフューザスタック100は基板205上に配置され、基板205は、これらの例ではガラス基板である。いくつかの実装形態では、ガラス基板は、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、石英、パイレックス(登録商標)、または他の好適なガラス材料を含み得る。代替実装形態では、基板205は、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタラート(PET)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など、実質的に透明である好適な非ガラス材料を含み得る。
[0037]ここでは、ディフューザスタック100は、低屈折率フィルム105と高屈折率フィルム110とを備える。いくつかの実装形態では、低屈折率フィルム105は、SiO2、SiOC(炭素ドープ酸化ケイ素)、スピンオンガラス(SOG)、フッ化マグネシウム(MgF2)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)など、比較的低い屈折率を有する1つまたは複数の材料を含み得る。いくつかの実装形態では、低屈折率フィルム105は、1〜10ミクロン、または1〜5ミクロン、または1〜3ミクロンの範囲の厚さを有し得る。
[0038]高屈折率フィルム110は、低屈折率フィルム105の屈折率よりも高い屈折率を有する1つまたは複数の材料を含み得る。たとえば、いくつかの実装形態では、高屈折率フィルム110は、SiNxOxを含み得る。当業者に知られているように、SiNxOxの屈折率は、窒素と酸素との比を変動させることによって、および/またはスパッタリングプロセス中に圧力を変動させることによって、制御されることが可能である。したがって、SiNxOxで形成されたフィルムの屈折率は、大幅に、たとえば1.7以下から2以上まで変動し得る。代替例では、高屈折率フィルム110は、SiNx、ZrO2、TiO2、および/またはNb2O5を含み得る。いくつかの実装形態では、高屈折率フィルム110は、1〜10ミクロンの範囲の厚さを有し得る。
[0039]図2A〜図2Cに示す実装形態では、低屈折率フィルム105と高屈折率フィルム110との間の境界面が、実質的にランダムにされたサイズを有するマイクロレンズ212のアレイを含む。これらの例では、マイクロレンズ212は、実質的に球形のフィーチャの部分を含む。しかし、代替例では、マイクロレンズ212は、実質的に多角形または円錐形のフィーチャの部分など、他の形状を含んでもよい。
[0040]後でより詳細に述べるように、いくつかの実装形態では、マイクロレンズ212のアレイは、実質的にランダムにされたサイズのフィーチャを低屈折率フィルム105にエッチングして、これらのフィーチャを高屈折率フィルム110で埋めることによって、形成され得る。いくつかの実装形態では、エッチングプロセスは、ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングプロセスを含み得る。いくつかの実装形態では、高屈折率フィルム110は、第1のフィルム中の凹部を実質的に満たす高屈折率パッシベーションコーティングの堆積によって形成されてよい。しかし、代替実装形態では、マイクロレンズ212のアレイは、実質的にランダムにされたサイズのフィーチャをより高い屈折率のフィルムにエッチングして、これらのフィーチャをより低い屈折率のフィルムで埋めることによって、形成されてもよい。いくつかの実装形態は、たとえば本明細書の他の箇所に記載のように、より高い屈折率のフィルムとより低い屈折率のフィルムとの間に反射防止層を含み得る。
[0041]図2A〜図2Cに示す例では、ピクセル210のアレイがディフューザスタック100上に配置される。後でより詳細に述べるように、いくつかの実装形態では、ピクセル210のアレイは、ディフューザスタック100上に作製され得る。たとえば、基板205を含む実質的に透明なスタック上に、ディフューザスタック100が作製され得、その後、ディフューザスタック100上にピクセル210のアレイが作製され得る。前述のように、ディフューザスタック100が、基板205などの「ディスプレイガラス」とピクセル210のアレイとの間に配置されるようにするのが有利である可能性がある。しかし、ピクセル210のアレイを通常の拡散フィルム上に単純に作製することは実現可能ではないであろう。そのようなフィルムは一般に、融点が比較的低いポリマーで作られている。IMODアレイなど、ピクセル210のアレイを作製するプロセスは一般に、この融点よりもかなり高い温度の段階を含む。したがって、通常の拡散フィルム上にIMODアレイを作製しようとするなら、拡散フィルムは作製プロセス中に融解することになる。
[0042]図2Bおよび図2Cに示す例では、基板205は光ガイドとして機能することができる。これらの実装形態では、クラッディング層220が、基板205と低屈折率フィルム105との間に配置される。クラッディング層220は、低屈折率フィルム105よりも低い屈折率を有してよく、基板205が光ガイドとして機能するのを可能にすることができる。たとえば、低屈折率フィルム105がSiO2で形成されている場合、クラッディング層220は、スピンオンガラス、MgF2、またはSiOCで形成され得る。いくつかの実装形態では、クラッディング層220は、厚さ約1ミクロン以上、屈折率1.38以下であってよい。しかし、いくつかの実装形態では、低屈折率フィルム105の屈折率は、基板205が光ガイドとして機能するために追加のクラッディング層が必要ない十分に低いものとし得る。
[0043]図2Cに、光源227の例を示す。光源227は、この例では発光ダイオードを含み、基板205に光を提供する。図2Bおよび図2Cに示す例では、基板205は、光ガイドから光を取出し、光の少なくとも一部をピクセル210のアレイに提供することができる複数の光取出しフィーチャ215を含む。図2Bおよび図2Cは概略的なものであり、光取出しフィーチャ215の形状および密度は、適用例に従って変動することがあり、マイクロレンズ212のアレイのサイズおよび密度に対して概略的に示されているに過ぎないことを理解されたい。
[0044]図2Cに示す例では、光取出しフィーチャ215は、タッチパネルの電極として機能することができる。ここでは、パッシベーション層229が、光取出しフィーチャ215上に形成される。
[0045]図2Aに示す実装形態と同様、図2Bおよび図2Cの例もまた、マイクロレンズ212のアレイを含む。図2Cに示す例では、ピクセル210のアレイのうちの単一のピクセル226が、複数のマイクロレンズ212に対応する。いくつかの実装形態では、ピクセル210のアレイのうちの単一のピクセル226が、10個以上のマイクロレンズ212に対応し得る。いくつかの例では、ピクセル210のアレイのうちの単一のピクセル226が、25個以上のマイクロレンズ212に対応し得る。
[0046]ディフューザスタック100について高いヘイズ値を達成するために、正反射方向に反射される光(平坦な誘電体−誘電体境界面におけるフレネル反射による)を最小限に抑えることが望ましい。したがって、マイクロレンズ212によって占められていないエリア、それはディフューザスタック100からのそこから光が正反射的に反射し得るエリア、が、わずかしかないように、マイクロレンズ212は密に詰められうる。
[0047]マイクロレンズ212が規則的または周期的パターンで形成された場合、その結果として、モアレ効果や回折パターンなどのアーティファクトが生じ得る。したがって、様々な実装形態で、そのようなアーティファクトを回避するために、マイクロレンズ212は、実質的にランダムなサイズおよび/または分布を有し得る。図2A〜図2Cに示す例では、マイクロレンズは種々のサイズを有し、これらの各々は曲率半径(ROC)および深さを有する。ROCおよび/または深さは、ランダムにされ得る。
[0048]図2Dおよび図2Eに、種々の深さおよび曲率半径を有するマイクロレンズの例を示す。最初に図2Dを参照すると、マイクロレンズ2121は、曲率半径ROC1および深さd1を有する。図2Dはまた、光がそこから正反射方向に反射し得るマイクロレンズ間エリア230の例も提供する。
[0049]図2Eのマイクロレンズ2122は、マイクロレンズ2121と比較すると、より大きい曲率半径ROC2を有する。しかし、マイクロレンズ2122は、比較的より小さい深さd2を有する。したがって、より大きいROCが、必ずしもより大きい深さに対応するとは限らない。
[0050]いくつかの実装形態では、マイクロレンズ212の曲率半径および/または深さは、ランダムなまたは準ランダムな分布から選択され得る。たとえば、マイクロレンズ212の曲率半径は、ガウスランダム分布から選択され得、分布に関して特定の平均および特定の標準偏差がある。様々な実装形態で、ランダム分布中の曲率半径の平均は、2〜10ミクロン、または2〜6ミクロンの範囲にわたる可能性がある。様々な実装形態で、第1の層の表面への凹部の深さは、200nm(0.2ミクロン)〜5ミクロン、または500nm(0.5ミクロン)〜2.5ミクロンの範囲にわたる可能性がある。いくつかの実装形態では、深さは、曲率半径のランダムなまたは準ランダムな分布に比較的類似するが、他の実装形態では、深さと曲率半径の両方が、ランダムなまたは準ランダムな分布を有する。ウェットエッチングプロセスは、いくぶん一様な深さを有する凹部を生み出す傾向があり、ドライエッチングプロセスは、よりランダムな深さを生み出す傾向がある。
[0051]ディフューザスタック100のヘイズは、ROCの平均および標準偏差、ならびに/または、低屈折率フィルム105の屈折率と高屈折率フィルム110の屈折率との差、を変動させることによって、制御され得る。これらの屈折率間のより大きい差が、より高いヘイズ値を生じさせ、それは、増大した拡散を示す。しかし、より大きい屈折率間の差はまた、低屈折率フィルム105と高屈折率フィルム110との間の境界面で、より多くのフレネル反射および後方散乱を引き起こし、これは、ピクセル210のアレイの反射ピクセルの反射コントラスト比を減少させ得る。たとえば、より大きい屈折率間の差は、MS−IMODピクセルの反射コントラスト比を減少させ得る。いくつかの反射ディスプレイでは、ディフューザは、約70〜80%のヘイズ値を有する。たとえば、約70〜80%のヘイズ値を有するディフューザを備える反射ディスプレイの場合、いくつかの実装形態では、第1の層の屈折率と第2の層の屈折率との差は、約0.3以上である。しかし、非常に低ヘイズの実装形態の場合は、第1の層の屈折率と第2の層の屈折率との差は、比較的小さい可能性がある。
[0052]図2Bに示す例では、反射防止層225が、低屈折率フィルム105と高屈折率フィルム110との間に配置される。反射防止層225は、マイクロレンズ212のフレネル反射および後方散乱の量を低減することができる。この例では、反射防止層225は、低屈折率フィルム105中に形成された凹部の形状に、実質的に一致する。反射防止層225は、たとえば、低屈折率フィルム105中にマイクロレンズ212を形成した後、高屈折率フィルム110を堆積する前に、堆積され得る。
[0053]いくつかの実装形態では、反射防止層は、SiNxOxを含み得る。前述のように、SiNxOxの屈折率は、窒素と酸素との比に従って、および/またはスパッタリングプロセス中に圧力を変動させることによって、制御されることが可能である。したがって、SiNxOxで形成された反射防止層225の屈折率は、ディフューザスタック100を形成するのに使用される他の材料に従って、適宜選択されてよい。いくつかの例を以下に提供する。しかし、代替実装形態では、反射防止層225は、MgF2など、他の材料を含み得る。
[0054]いくつかの例では、反射防止層225は、4分の1波長の屈折率整合層であってよい。いくつかの実装形態では、反射防止層225の厚さ(dAR)および屈折率(nAR)は、以下の式(1)および(2)に従って選ばれる。
[0055]式(1)で、nFilm1は、第1のフィルム(たとえば低屈折率フィルム105)の屈折率を表し、nFilm2は、第2のフィルム(たとえば低屈折率フィルム110)の屈折率を表す。反射防止層225が薄い場合、反射防止層225は、低屈折率フィルム105中の凹部の形状を採用し得る。高屈折率フィルム110の形状は、第1のフィルム中の凹部の形状に一致しうる。したがって、反射防止層225を含めることは、拡散層のヘイズを大幅に変化させることはないかもしれないが、それでもなお、マイクロレンズ212のフレネル反射および後方散乱の量を低減し得る。
[0056]表1に、反射防止層225がある場合とない場合のディフューザスタックに関する光学的特性のシミュレーション結果のいくつかの例を示す。
[0057]表1に表す一方のディフューザスタック100は、屈折率1.46の、SiO2の低屈折率フィルム105と、屈折率1.71の、SiNxOxの第2のフィルムとを備える。表1に表す他方のディフューザスタックは、屈折率1.4の、SOGの低屈折率フィルム105と、屈折率2の、SiNxOxの第2のフィルムとを備える。後者のケースでは、低屈折率フィルム105はまた、基板205が光ガイドとして機能できるようにするための、クラッディング層としても機能し得る。別法としてまたは追加で、ディフューザスタック100はまた、基板205が光ガイドとして機能するのに十分な内部反射を確実にするために、別個のクラッディング層220を低屈折率フィルム105と基板205との間に含み得る(たとえば図2Bに示すように)。
[0058]表1に示す例では、反射防止層225を追加することで、後方散乱を約10%低減することができ、前方透過を改善することができる。しかし、反射防止層225を追加することでヘイズ値に実質的に影響が及ぶことはないであろう。
[0059]図3は、ディフューザスタックを作製するプロセスの例を概説する流れ図である。方法300の動作は、必ずしも図3に示す順序で実施されるとは限らない。さらに、方法300は、図3に示すブロックよりも多いかまたは少ないブロックを含み得る。この例では、方法300はブロック305で開始し、ブロック305は、第1の屈折率を有する第1のフィルムを、実質的に透明な層上に堆積することを含む。たとえば、ブロック305は、物理蒸着法(PVD)プロセス、化学蒸着法(CVD)プロセス、または、薄膜を堆積するための別のそのようなプロセスを含み得る。いくつかの実装形態では、第1の屈折率は、基板の屈折率よりも低い。いくつかの実装形態では、実質的に透明な層は、クラッディング層と、実質的に透明な基板とを含み得る。クラッディング層は、第1の屈折率よりも低い屈折率を有し得る。
[0060]ここでは、ブロック310は、第1のフィルムに凹部をエッチングすることを含む。この例では、凹部は、実質的にランダムなサイズを有する。たとえば、凹部は、実質的にランダムな曲率半径および/または深さを有することができる。この実装形態では、オプションのブロック315は、エッチングプロセス後に反射防止層を第1のフィルム上に堆積することを含む。ブロック315は、たとえば、PVDプロセスやCVDプロセスなどを含み得る。いくつかの実装形態では、反射防止層を堆積することは、エッチングされた第1のフィルムの形状に反射防止層が一致するように、反射防止層を形状に適合して堆積することを含む。ブロック320は、PVDプロセスやCVDプロセスなどを含み得る。ここでは、ブロック320は、実質的にランダムにされたサイズのマイクロレンズのアレイを形成するために、第1のフィルム上または反射防止層上に第2のフィルムを堆積することを含む。この例では、第2のフィルムは、第1の屈折率よりも高い第2の屈折率を有する。いくつかの実装形態では、堆積された第2のフィルムは、第1のフィルムのトポグラフィ、または、第1のフィルムと反射防止層とのスタックのトポグラフィを平坦化する。
[0061]図4A〜図4Fは、ディフューザスタックを作製するプロセスの例における段階を示す横断面図である。図4Aには、基板205上に堆積された低屈折率フィルム105の例を示す。図4Aに示す構成は、たとえば、図3のブロック305の後に得られる場合がある。
[0062]図4Bに示す段階では、フォトレジスト材料405が、低屈折率フィルム105上に堆積され、パターニングされている。図4Bに示すフォトレジスト材料405の特定のパターンは、例に過ぎない。代替実装形態では、フォトレジスト材料405は、グレースケールリソグラフィプロセスに従って処理されてもよい。グレースケールリソグラフィはドライエッチング技法でしばしば使用されるが、これは、基板中に形成される凹部の壁の曲率に対するより多くの制御を可能にする。グレースケール技法は、フォトレジスト表面に凹部を形成することを可能にし、次いで、フォトレジスト上に形成された表面は、エッチング液を使用して基板に転写されることが可能である。
[0063]図4Cに示す段階では、凹部が第1のフィルムにエッチングされている。したがって、図4Cは、図3のブロック310のプロセスなどのプロセスの完了に対応する。この例では、凹部は、実質的にランダムなサイズを有し、ウェットエッチングプロセスによって形成されている。しかし、他の実装形態では、プロセスはドライエッチングプロセスを含んでもよい。いくつかのそのような例を、図5Aおよび図5Bに関して後述する。
[0064]この実装形態では、凹部410の曲率半径および/または深さがランダムなまたは準ランダムな分布を有するように、フォトレジスト材料405がパターニングされた。たとえば、凹部410の曲率半径は、ガウスランダム分布から選択され得、分布についての特定の平均および特定の標準偏差がある。いくつかの例では、凹部410の配置は、分子力学の原理に少なくとも部分的に基づくコンピュータシミュレーションに従って選択され得る。たとえば、フォトレジスト材料405をパターニングするのに使用されるマスクのレイアウトは、分子力学に少なくとも部分的に基づくコンピュータシミュレーションに従って選択され得る。
[0065]図4Dに示す段階では、フォトレジスト材料405は除去されており、反射防止層225が低屈折率フィルム105上に堆積されている。この実装形態では、反射防止層225は、凹部410の形状に実質的に適合している。
[0066]図4Eに示す例では、高屈折率フィルム110の層が反射防止層225上に堆積されている。高屈折率フィルム110の一部が、マイクロレンズ212を形成するために反射防止層225上で凹部410中に堆積されている。したがって、結果として得られるディフューザスタック100は、実質的にランダムなサイズのマイクロレンズ212のアレイを含む。これらの例では、マイクロレンズ212は、実質的に球形のフィーチャの部分を含む。しかし、代替例では、マイクロレンズ212は、実質的に多角形または円錐形のフィーチャの部分など、他の形状を含み得る。
[0067]図4Fに、ディフューザスタック100の近くのピクセル210のアレイの例を示す。この例では、ピクセル210のアレイは、ディフューザスタック100上に作製されている。ピクセル210のアレイを作製することのいくつかの例を、以下に、特に図10において提供する。図10では、アレイピクセル210が基板205とディフューザスタック100の両方の上に形成されるので、ブロック82で参照される「基板」は、基板205と、低屈折率フィルム105と、高屈折率フィルム110とを含み得る。
[0068]図5A〜図5Cに、実質的に円錐形のフィーチャの部分を含むマイクロレンズを作製するプロセスの一例における段階を示す。この例では、図5Aに描かれる段階で、フォトレジスト材料405が、低屈折率フィルム105上に堆積されてパターニングされている。しかし、この例では、凹部410はドライエッチングプロセスによって形成される。図5Aに描かれる段階では、側壁505は、この例では実質的に垂直であり、凹部410は、実質的に同じ深さを有する。
[0069]図5Bに、熱リフロープロセス後の、図5Aのスタックの例を示す。図5Bに描かれる段階では、リフロープロセスが側壁505の形状を変化させている。代替実装形態では、リフロープロセスは、湾曲した形状など、他の形状を側壁505について生み出してもよい。
[0070]図5Cに、図5Bに示す低屈折率フィルム105の一部の中にフォトレジスト材料405を通してエッチングが施された後に形成された、凹部の例を示す。図5Cは、たとえば、図5Bのフォトレジスト材料405のトポグラフィを図5Cの低屈折率フィルム105中に転写したドライエッチングプロセスの結果として得られた凹部410を描いたものとすることができる。この例では、結果的な凹部410は、実質的に円錐形である。したがって、凹部410が高屈折率フィルム110で満たされた場合、結果として得られるマイクロレンズ212もまた実質的に円錐形となる。
[0071]図6Aおよび図6Bに、種々の形状を有するマイクロレンズの例を示す。図6Aに示す例では、マイクロレンズ212は、ドライエッチングプロセス後に8角形の凹部410中に形成された。したがって、マイクロレンズ212は、横断面が8角形である。図6Bに示す例では、凹部410は、横断面が実質的に円形であり、ウェットエッチングプロセスによって形成された。したがって、結果として得られるマイクロレンズ212は、横断面が実質的に円形である。
[0072]図7に、IMODディスプレイデバイスの一連のピクセルのうちの隣接する2つのピクセルを描いた等角図の例を示す。IMODディスプレイデバイスは、1つまたは複数の干渉MEMSディスプレイ要素を含む。これらのデバイスでは、MEMSディスプレイ要素のピクセルは、明状態または暗状態のいずれかに位置決めされることが可能である。明(「緩和」、「開」、または「オン」)状態では、ディスプレイ要素は、入射可視光の大部分を、たとえばユーザに対して反射する。反対に、暗(「差動」、「閉」、または「オフ」)状態では、ディスプレイ要素は、入射可視光をほとんど反射しない。いくつかの実装形態では、オン状態とオフ状態の光反射率特性が反転されることがある。MEMSピクセルは、特定の波長で支配的に反射することが可能であってよく、白黒に加えてカラー表示を可能にする。いくつかの実装形態では、複数のディスプレイ要素を使用することによって、原色の様々な強度およびグレーの様々な濃淡が達成され得る。
[0073]IMODディスプレイデバイスは、行と列に構成され得るIMODディスプレイ要素のアレイを含むことができる。アレイ中の各ディスプレイ要素は、(光ギャップ、キャビティまたは光共振キャビティとも呼ばれる)エアギャップを形成するように互いから可変で制御可能な距離をおいて配置された、可動反射層(すなわち、機械層とも呼ばれる可動層)と固定部分反射層(すなわち、固定層)など、少なくとも反射層と半反射層のペアを含むことができる。可動反射層は、少なくとも2つの位置の間で移動され得る。たとえば、第1の位置、すなわち、緩和位置では、可動反射層は、固定部分反射層から距離をおいて配置され得る。第2の位置、すなわち、作動位置では、可動反射層は、部分反射層により近接して配置され得る。それらの2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置と入射光の(1つまたは複数の)波長とに応じて、強め合うようにおよび/または弱め合うように干渉し、各ディスプレイ要素について全反射状態または無反射状態のいずれかを引き起こすことがある。いくつかの実装形態では、ディスプレイ要素は、作動していないときに反射状態にあり、可視スペクトル内の光を反射し得、また、作動しているときに暗状態にあり、可視範囲内の光を吸収し、および/または弱め合うようにそれに干渉し得る。ただし、いくつかの他の実装形態では、IMODディスプレイ要素は、作動していないときに暗状態にあり、作動しているときに反射状態にあり得る。いくつかの実装形態では、印加電圧の導入が、状態を変更するようにディスプレイ要素を駆動することができる。いくつかの他の実装形態では、印加電荷が、状態を変更するようにディスプレイ要素を駆動することができる。
[0074]図7中のアレイの図示の部分は、IMODディスプレイ要素12の形態の2つの隣接する干渉MEMSディスプレイ要素を含む。(図示のような)右側のディスプレイ要素12では、可動反射層14は、光学スタック16の近くの、それに隣接する、またはそれに接触する作動位置に示されている。右側のディスプレイ要素12の両端間に印加される電圧Vbiasは、可動反射層14を移動させ、作動位置に維持するのに十分である。(図示のような)左側のディスプレイ要素12では、可動反射層14は、部分反射層を含む光学スタック16から(設計パラメータに基づいてあらかじめ決定され得る)ある距離をおいた緩和位置に示されている。左側のディスプレイ要素12の両端間に印加される電圧V0は、右側のディスプレイ要素12のような作動位置までの可動反射層14の作動を引き起こすには不十分である。
[0075]図7では、IMODディスプレイ要素12の反射特性は、IMODディスプレイ要素12に入射する光13と、左側のディスプレイ要素12から反射される光15とを示す矢印で大まかに示されている。ディスプレイ要素12に入射する光13の大部分は透明基板20を透過し、光学スタック16に向かい得る。光学スタック16に入射する光の一部分は光学スタック16の部分反射層を透過し得、一部分は反射され、透明基板20を通って戻ることになる。光学スタック16を透過した光13の部分は、可動反射層14から反射され、透明基板20に向かって(およびそれを通って)戻り得る。光学スタック16の部分反射層から反射された光と可動反射層14から反射された光との間の(強め合うおよび/または弱め合う)干渉が、デバイスの閲覧側または基板側のディスプレイ要素12から反射される光15の(1つまたは複数の)波長の強度を部分的に決定することになる。いくつかの実装形態では、透明基板20は(ガラスプレートまたはパネルと呼ばれることがある)ガラス基板であり得る。ガラス基板は、たとえば、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、石英、パイレックス、または他の好適なガラス材料であるかまたはそれらを含み得る。いくつかの実装形態では、ガラス基板は、0.3、0.5または0.7ミリメートルの厚さを有し得るが、いくつかの実装形態では、ガラス基板は(数十ミリメートルなど)より厚いことも(0.3ミリメートル未満など)より薄いこともある。いくつかの実装形態では、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタラート(PET)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)基板など、非ガラス基板が使用され得る。そのような実装形態では、非ガラス基板は0.7ミリメートル未満の厚さを有する可能性があるが、基板は設計考慮事項に応じてより厚いことがある。いくつかの実装形態では、金属箔またはステンレス鋼ベースの基板など、不透明基板が使用され得る。たとえば、固定反射層と、部分に透過性で、部分的に反射性である可動層とを含む逆方向(reverse)IMODベースのディスプレイは、図7のディスプレイ要素12として基板の反対側から閲覧されるように適応され得、不透明基板によってサポートされ得る。
[0076]光学スタック16は、単一の層、または複数の層を含むことができる。その(1つまたは複数の)層は、電極層と、部分反射および部分透過層と、透明な誘電体層とのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実装形態では、光学スタック16は、導電性、部分的に透明、および部分的に反射性であり、たとえば上記の層のうちの1つまたは複数を透明基板20上に堆積させることによって、作製され得る。電極層は、たとえばインジウムスズ酸化物(ITO)などの様々な金属など、様々な材料で形成され得る。部分反射層は、様々な金属(たとえば、クロムおよび/またはモリブデン)、半導体、および誘電体など、部分的に反射性である様々な材料から形成され得る。部分反射層は、材料の1つまたは複数の層から形成され得、それらの層の各々は、単一の材料または材料の組合せから形成され得る。いくつかの実装形態では、光学スタック16のいくつかの部分は、部分光吸収体と電気導体の両方として働く、金属または半導体の単一の半透明の膜(thickness)を含むことができるが、(たとえば、光学スタック16の、またはディスプレイ要素の他の構造の)異なる、電気的により伝導性の高い層または部分が、IMODディスプレイ要素間で信号をバスで運ぶ(bus)ように働くことができる。光学スタック16は、1つまたは複数の導電層または電気伝導性/部分吸収層をカバーする、1つまたは複数の絶縁層または誘電体層をも含むことができる。
[0077]いくつかの実装形態では、光学スタック16の(1つまたは複数の)層の少なくともいくつかは、以下でさらに説明するように、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。当業者には理解されるように、本明細書で使用される「パターニングされた」という用語は、マスキングおよびエッチングプロセスを指す。いくつかの実装形態では、アルミニウム(Al)などの導電性および反射性の高い材料が、可動反射層14に使用され得、これらのストリップが、ディスプレイデバイスの列電極を形成し得る。可動反射層14は、(光学スタック16の行電極に直交する)1つまたは複数の堆積された金属層の平行ストリップのシリーズとして形成されて、図示されたポスト18など、支持体の上に堆積された列と、ポスト18間に位置する介在する犠牲材料とを形成し得る。犠牲材料がエッチング除去されると、画定されたギャップ19または光学キャビティが、可動反射層14と光学スタック16との間に形成され得る。いくつかの実装形態では、ポスト18間の間隔は約1〜1000μmであり得、ギャップ19は約10,000オングストローム(Å)未満であり得る。
[0078]いくつかの実装形態では、各IMODディスプレイ要素は、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタと見なされ得る。電圧が印加されないとき、可動反射層14は、図7中の左側のディスプレイ要素12によって示されるように、機械的に緩和した状態にとどまり、可動反射層14と光学スタック16との間にギャップ19がある。しかしながら、電位差、すなわち電圧が、選択された行および列のうちの少なくとも1つに印加されたとき、対応するディスプレイ要素における行電極と列電極との交差部に形成されたキャパシタは帯電し、静電力がそれらの電極を引き合わせる。印加電圧がしきい値を超える場合には、可動反射層14は、変形し得、光学スタック16の付近で、または光学スタック16に接して、動き得る。光学スタック16内の誘電体層(図示せず)が、図7中の右側の作動ディスプレイ要素12によって示されるように、短絡を防ぎ、層14と層16との間の分離距離を制御し得る。その挙動は、印加電位差の極性にかかわらず同じであり得る。いくつかの事例ではアレイ中のディスプレイ要素のシリーズが「行」または「列」と呼ばれることがあるが、ある方向を「行」と呼び、別の方向を「列」と呼ぶことは恣意的であることを、当業者は容易に理解されよう。言い換えると、いくつかの配向では、行が列と見なされ得、列が行と見なされ得る。いくつかの実装形態では、行は「コモン」ラインと呼ばれることがあり、列は「セグメント」ラインと呼ばれることがあり、その逆も同様である。さらに、ディスプレイ要素は、直交する行および列で一様に配列され得る(「アレイ」)、またはたとえば互いに対して特定の位置オフセットを有する非線形構成で配列され得る(「モザイク」)。「アレイ」および「モザイク」という用語は、いずれかの構成を指し得る。したがって、ディスプレイは「アレイ」または「モザイク」を含むとして言及されるが、要素自体は、いずれの事例においても、互いに対して直交して配列される、または一様な分布で配置される必要はなく、非対称な形状および不均一に分布した要素を有する配列を含み得る。
[0079]図8は、IMODディスプレイ要素の3×3要素アレイを含むIMOD型ディスプレイを組み込む電子デバイスを示すシステムブロック図である。この電子デバイスは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行することが可能であり得るプロセッサ21を含む。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサ21は、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行することが可能であり得る。
[0080]プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信することが可能であり得る。アレイドライバ22は、たとえばディスプレイアレイまたはパネル30に、信号を与える行ドライバ回路24と列ドライバ回路26とを含むことができる。図7に示すIMODディスプレイデバイスの断面は、図9では線1−1で示されている。図8は明快のためにIMODディスプレイ要素の3×3アレイを示しているが、ディスプレイアレイ30は、極めて多数のIMODディスプレイ要素を含んでいることがあり、列におけるIMODディスプレイ要素の数とは異なる数のIMODディスプレイ要素を行において有し得、その逆も同様である。
[0081]IMODディスプレイおよびディスプレイ要素の構造に関する詳細は、様々に異なる場合がある。図9A〜図9Eは、IMODディスプレイ要素の様々な実装形態の横断面図である。図9Aは、IMOD表示要素の横断面図であり、金属材料のストリップが、基板20から概して直角に延びる支持部18上に堆積されて、可動反射層14を形成する。図9Bでは、各IMODディスプレイ要素の可動反射層14は、概して正方形または矩形の形状であり、テザー32上のコーナにおいてまたはコーナ付近で支持部に取り付けられる。図9Cでは、可動反射層14は、概して正方形または矩形の形状であり、フレキシブルな金属を含み得る変形可能層34から吊り下げられる。変形可能層34は、可動反射層14の外周部の周りで基板20に直接的または間接的に接続することができる。これらの接続は、本明細書では、「一体化された」支持部または支持ポスト18の実装形態と呼ばれる。図9Cに示す実装形態は、可動反射層14の光学機能をその機械機能から切り離すことから派生する追加的な利益を有し、これらの機能のうちの後者は、変形可能層34によって実施される。この切離しにより、可動反射層14に使用される構造設計および材料と、変形可能層34に使用される構造設計および材料とが、相互から独立して最適化されることが可能になる。
[0082]図9Dは、IMODディスプレイ要素の別の横断面図であり、可動反射層14は、反射副層14aを含む。可動反射層14は、支持ポスト18などの指示構造上に載っている。支持ポスト18は、図示のIMODディスプレイ要素中の光学スタック16の一部であり得るより低い固定電極から、可動反射層14を分離することをもたらす。たとえば、可動反射層14が緩和位置にあるとき、可動反射層14と光学スタック16との間に間隙19が形成される。可動反射層14はまた、電極としての働きをするように構成され得る導電層14cと、支持層14bとを含むことができる。この例では、導電層14cは、支持層14bの、基板20から遠い片側に配置され、反射副層14aは、支持層14bの、基板20に近い他方の側に配置される。いくつかの実装形態では、反射副層14aは、導電性であってよく、支持層14bと光学スタック16との間に配置されてよい。支持層14bは、誘電材料、たとえば窒化酸化ケイ素(SiON)または二酸化ケイ素(SiO2)の、1つまたは複数の層を含むことができる。いくつかの実装形態では、支持層14bは、たとえばSiO2/SiON/SiO2の3層スタックなど、層のスタックとすることができる。反射副層14aと導電層14cのいずれかまたは両方は、たとえば、約0.5%の銅(Cu)を含むアルミニウム(Al)合金、または別の反射性金属材料を含み得る。導電層14aおよび14cを誘電性の支持層14bの上および下で採用することで、応力の均衡をとることができ、向上した伝導を提供することができる。いくつかの実装形態では、反射副層14aと導電層14cは、可動反射層14内で特定の応力プロファイルを達成するなど、様々な設計目的で、異なる材料で形成されてよい。
[0083]図9Dに示すように、いくつかの実装形態は、黒マスク構造23またはダークフィルム層も含み得る。黒マスク構造23は、周辺光または迷光を吸収するために、光学的に不活性な領域(表示要素間、または支持ポスト18の下など)に形成されてよい。黒マスク構造23はまた、光がディスプレイの不活性部分から反射されるかまたはこれらの部分を通して透過されるのを抑制してコントラスト比を増加させることによって、ディスプレイデバイスの光学的特性を改善することができる。加えて、黒マスク構造23の少なくともいくつかの部分は、導電性であってよく、電気的バス送達層として機能するように構成されてよい。いくつかの実装形態では、行電極が黒マスク構造23に接続されて、接続された行電極の抵抗が低減され得る。黒マスク構造23は、堆積およびパターニング技法を含めた、様々な方法を使用して形成されてよい。黒マスク構造23は、1つまたは複数の層を含み得る。いくつかの実装形態では、黒マスク構造23は、エタロンまたは干渉スタック構造とすることができる。たとえば、いくつかの実装形態では、干渉スタック黒マスク構造23は、光吸収体としての働きをするモリブデン−クロム(MoCr)層と、SiO2層と、反射体およびバス送達層としての働きをするアルミニウム合金とを備え、厚さはそれぞれ、約30〜80Å、500〜1000Å、および500〜6000Åの範囲内である。1つまたは複数の層は、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを含めた様々な技法を使用してパターニングされてよく、たとえば、MoCrおよびSiO2層についてはテトラフルオロメタン(もしくは四フッ化炭素、CF4)および/または酸素(O2)を含み、アルミニウム合金層については塩素(Cl2)および/または三塩化ホウ素(BCl3)を含む。そのような干渉スタック黒マスク構造23では、各行または列の光学スタック16中のより低い固定電極間で信号を伝送またはバス送達するために、導電性の吸収体が使用されてよい。いくつかの実装形態では、スペーサ層35が、光学スタック16(吸収体層16aなど)中の電極(または導体)を、黒マスク構造23中の導電層から概して電気的に絶縁する働きをすることができる。
[0084]図9Eは、IMODディスプレイ要素の別の横断面図であり、可動反射層14は自立している。図9Dは、可動反射層14とは構造的および/または材料的に異なる支持ポスト18を示すが、図9Eの実装形態は、可動反射層14と一体化された支持ポストを含む。そのような一実装形態では、可動反射層14は、基礎をなす光学スタック16と複数の場所で接触し、可動反射層14の曲率は、IMODディスプレイ要素にわたる電圧が作動を引き起こすのに不十分なときに可動反射層14が図9Eの非作動位置に戻るのに十分な支持を提供する。このようにして、可動反射層14の、湾曲するかまたは下に曲がって基板または光学スタック16に接触する部分は、「一体化された」支持ポストと考えることができる。光学スタック16の一実装形態は、異なる複数の層を含み得るが、この実装形態は、ここでは、明確にするために、光吸収体16aと誘電体16bとを含むように示されている。いくつかの実装形態では、光吸収体16aは、固定電極と部分反射層の両方としての働きをすることができる。いくつかの実装形態では、光吸収体16aは、可動反射層14よりも1桁薄いものとすることができる。いくつかの実装形態では、光吸収体16aは、反射副層14aよりも薄い。
[0085]図9A〜図9Eに示すような実装形態では、IMODディスプレイ要素は、直視型デバイスの一部を形成する。この直視型デバイスでは、透明な基板20の前側から画像を見ることができ、前側は、この例では、IMODディスプレイ要素が形成されている側の反対側である。これらの実装形態では、デバイスの後部(すなわち、たとえば図9Cに示す変形可能層34を含めた、ディスプレイデバイスの可動反射層14の奥の任意の部分)は、ディスプレイデバイスの画質に影響することまたは悪影響を及ぼすことなく、構成されることおよび作用を受けることが可能である。というのは、反射層14がデバイスのこれらの部分を光学的に遮蔽するからである。たとえば、いくつかの実装形態では、バス構造(図示せず)が可動反射層14の奥に含まれてよく、このバス構造は、電圧アドレッシングおよびそのようなアドレッシングの結果として生じる動きなど、変調器の電気機械的特性から、変調器の光学的特性を分離する能力を提供する。
[0086]図10は、IMODディスプレイまたはディスプレイ要素のための製造プロセス80を示す流れ図である。図11A〜図11Eは、IMODディスプレイまたはディスプレイ要素を作製するための製造プロセス80の様々な段階の断面図である。いくつかの実装形態では、製造プロセス80は、IMODディスプレイまたはディスプレイ要素など、1つまたは複数のEMSデバイスを製造するために実装され得る。そのようなEMSデバイスの製造は、図10に示されていない他のブロックをも含むことができる。プロセス80は、ブロック82において、基板20の上への光学スタック16の形成から始まる。図11Aは、基板20の上に形成されるこのような光学スタック16を示す図である。基板20は、図7に関して上記で説明した材料など、ガラスまたはプラスチックなどの透明基板であり得る。基板20は、フレキシブルであるかまたは比較的固く曲がらないことがあり、光学スタック16の効率的な形成を可能にするために、洗浄などの事前準備プロセスにかけられていることがある。上記で説明したように、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性で、部分的に吸収性であることがあり、たとえば、透明基板20上に、所望の特性を有する1つまたは複数の層を堆積させることによって、作製され得る。
[0087]図11Aでは、光学スタック16は、副層16aと16bとを有する多層構造を含むが、いくつかの他の実装形態では、これより多い数、または少ない数の副層も含まれ得る。いくつかの実装形態では、副層16aおよび16bのうちの1つは、組み合わせられた導体/吸収体副層16aなど、光吸収特性と電気伝導特性の両方で構成され得る。いくつかの実装形態では、副層16aおよび16bの一方は、モリブデンクロム(モリクロム(molychrome)またはMoCr)、または好適な複素屈折率をもつ他の材料を含むことができる。さらに、副層16aおよび16bのうちの1つまたは複数は、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。そのようなパターニングは、マスキングおよびエッチングプロセス、または当技術分野で既知の別の適当なプロセスによって実行され得る。いくつかの実装形態では、副層16aおよび16bのうちの1つは、下にある1つまたは複数の金属層および/または酸化物層(1つまたは複数の反射層および/または導電層など)の上に堆積された上側の副層16bなど、絶縁層または誘電体層であり得る。さらに、光学スタック16は、ディスプレイの行を形成する個別の平行なストリップにパターニングされ得る。図11A〜図11Eでは、副層16aおよび16bは、ある程度厚く示してあるが、いくつかの実装形態では、光吸収層など、光学スタックの副層のうちの少なくとも1つは、(たとえば本開示に示す他の層に対して)かなり薄くなり得る。
[0088]プロセス80はブロック84に進み、光学スタック16の上に犠牲層25を形成する。犠牲層25は、キャビティ19を形成するために後で除去される(ブロック90参照)ので、犠牲層25は、得られたIMODディスプレイ要素には示されていない。図11Bは、光学スタック16の上に形成された犠牲層25を含む、部分的に作製されたデバイスを示す図である。光学スタック16の上の犠牲層25の形成は、その後に除去した後で、所望の設計サイズを有するギャップまたはキャビティ19(図11E参照)をもたらすように選択された厚さで、モリブデン(Mo)またはアモルファスシリコン(Si)など、二フッ化キセノン(XeF2)でエッチング可能な材料の体積を含み得る。犠牲材料の堆積は、物理蒸着(スパッタリングなど、多くの異なる技法を含むPVD)、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、熱化学蒸着(熱CVD)、またはスピンコーティングなど、堆積技法を使用して行われ得る。
[0089]プロセス80は、ブロック86において、支持ポスト18などの支持構造の形成を続ける。支持ポスト18の形成は、支持構造開口(aperture)を形成するために犠牲層25をパターニングすることと、次いで、PVD、PECVD、熱CVD、またはスピンコーティングなど、堆積方法を使用して、支持ポスト18を形成するために開口中に(酸化ケイ素のような、ポリマーまたは無機材料などの)材料を堆積させることとを含み得る。いくつかの実装形態では、犠牲層中に形成された支持構造開口は、支持ポスト18の下側端部が基板20に接触するように、犠牲層25と光学スタック16の両方を通って、下にある基板20まで延在することができる。あるいは、図11Cに示すように、犠牲層25に形成された開口は、犠牲層25の中には延びるが、光学スタック16の中には延びないようにすることもできる。たとえば、図11Eは、光学スタック16の上側表面と接触する支持ポスト18の下側端部を示す。支持ポスト18、または他の支持構造は、犠牲層25の上に支持構造材料の層を堆積させることと、犠牲層25中の開口から離れて配置された支持構造材料の部分をパターニングすることとによって形成され得る。支持構造は、図11Cに示すように開口内に位置づけられ得るが、少なくとも犠牲層25の一部分の上に延びることもできる。上述のように、犠牲層25および/または支持ポスト18のパターニングは、マスキングおよびエッチングプロセスによって実行され得るが、代替パターニング方法によっても実行され得る。
[0090]プロセス80はブロック88に進み、図11Dに示す可動反射層14など、可動反射層または膜を形成する。可動反射層14は、1つまたは複数のパターニング、マスキングおよび/またはエッチングステップとともに、たとえば、(アルミニウム、アルミニウム合金、または他の反射性材料などの)反射層堆積を含む1つまたは複数の堆積ステップを採用することによって形成され得る。可動反射層14は、たとえば、ディスプレイの列を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。可動反射層14は、電気伝導性であり、電気伝導性層と呼ばれることがある。いくつかの実装形態では、可動反射層14は、図11Dに示すように、複数の副層14a、14b、および14cを含み得る。いくつかの実装形態では、副層14aおよび14cなど、副層のうちの1つまたは複数は、それらの光学的特性のために選択された高反射性副層を含み得、別の副層14bは、それの機械的特性のために選択された機械的副層を含み得る。いくつかの実装形態では、機械的副層は誘電体材料を含み得る。犠牲層25は、ブロック88において形成された部分的に作製されたIMODディスプレイ要素中に依然として存在するので、可動反射層14は、一般にこの段階では可動でない。犠牲層25を含んでいる部分的に作製されたIMODディスプレイ要素を、本明細書では「非開放(unreleased)」IMODと呼ぶこともある。
[0091]プロセス80は、ブロック90において、キャビティ19の形成を続ける。キャビティ19は、(ブロック84で堆積された)犠牲層25をエッチング液に曝すことによって形成され得る。たとえば、MoまたはアモルファスSiなど、エッチング可能な犠牲材料は、犠牲層25を、固体のXeF2から導出された蒸気など気体または蒸気のエッチング液に、所望の量の材料を除去するのに有効な時間期間だけ曝すことによって、ドライ化学エッチングで除去され得る。犠牲材料は、通常は、キャビティ19の周囲の構造に対して選択的に除去される。ウェットエッチングおよび/またはプラズマエッチングなど、他のエッチング方法も使用され得る。犠牲層25は、ブロック90の間に除去されるので、可動反射層14は、通常はこの段階の後で可動になる。犠牲材料25の除去後に、得られた完全にまたは部分的に作製されたIMODディスプレイ要素を、本明細書では「開放」IMODと呼ぶことがある。
[0092]図12Aおよび図12Bに、本明細書に記載されるようなディフューザスタックを含むディスプレイデバイスを示すシステムブロック図の例を示す。ディスプレイデバイス40は、たとえば、セルラーまたはモバイル電話機とすることができる。ただし、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素またはそれの軽微な変形は、テレビジョン、コンピュータ、タブレット、電子リーダ、ハンドヘルドデバイスおよびポータブルメディアデバイスなど、様々なタイプのディスプレイデバイスをも示す。
[0093]ディスプレイデバイス40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、ディフューザスタック100と、アンテナ43と、スピーカ45と、入力デバイス48と、マイクロフォン46とを含む。ハウジング41は、射出成形、および真空成形を含む、様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され得る。さらに、ハウジング41は、限定されないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴムおよびセラミック、またはそれらの組合せを含む、様々な材料のうちのいずれかで構成され得る。ハウジング41は、異なる色の、あるいは異なるロゴ、写真、またはシンボルを含む、他の取外し可能部分と交換され得る、取外し可能部分(図示せず)を含むことができる。
[0094]ディスプレイ30は、本明細書に記載するように、双安定またはアナログディスプレイを含む、様々なディスプレイのうちのいずれかであり得る。ディスプレイ30は、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の管デバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含み得る。さらに、ディスプレイ30は、本明細書に記載されるように、IMOD型ディスプレイを含むことができる。
[0095]ディスプレイデバイス40の構成要素は、図12Bに概略的に示されている。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、少なくとも部分的にはその中に封入された追加の構成要素を含むこともできる。たとえば、ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合され得るアンテナ43を含むネットワーク境界面27を含む。ネットワーク境界面27は、ディスプレイデバイス40上に表示され得る画像データのためのソースであり得る。したがって、ネットワーク境界面27は画像ソースモジュールの一例であるが、プロセッサ21および入力デバイス48も画像ソースモジュールとして働き得る。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、(信号をフィルタ処理するかまたはさもなければ操作するなど)信号を調整することが可能であり得る。調整ハードウェア52はスピーカ45とマイクロフォン46とに接続され得る。プロセッサ21はまた、入力デバイス48とドライバコントローラ29とに接続され得る。ドライバコントローラ29はフレームバッファ28とアレイドライバ22とに結合され得、アレイドライバ22はディスプレイアレイ30に結合され得る。図12Bに具体的に描かれていない要素を含めた、ディスプレイデバイス40中の1つまたは複数の要素は、メモリデバイスとして機能することか可能であってよく、プロセッサ21と通信することが可能であってよい。いくつかの実装形態では、電源50が、特定のディスプレイデバイス40設計における実質的にすべての構成要素に、電力を提供することができる。
[0096]この例では、ディスプレイデバイス40は、ディフューザスタック100も含む。この例では、ディフューザスタック100は、低屈折率フィルムおよび高屈折率フィルムを含む。この実装形態では、低屈折率フィルムと高屈折率フィルムとの間の境界面が、実質的にランダムにされたサイズのマイクロレンズのアレイを含む。
[0097]ネットワークインターフェース27は、ディスプレイデバイス40がネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することができるように、アンテナ43と、トランシーバ47とを含む。ネットワークインターフェース27はまた、たとえば、プロセッサ21のデータ処理要件を軽減するための、何らかの処理能力を有し得る。アンテナ43は、信号を送信および受信することができる。いくつかの実装形態では、アンテナ43は、IEEE16.11(a)、(b)、または(g)を含むIEEE16.11標準、あるいはIEEE802.11a、b、g、n、およびそれらのさらなる実装形態を含むIEEE802.11標準に従って、RF信号を送信および受信する。いくつかの他の実装形態では、アンテナ43は、Bluetooth規格に従ってRF信号を送信および受信する。セルラー電話の場合、アンテナ43は、3G、4Gまたは5G技術を利用するシステムなどのワイヤレスネットワーク内で通信するために使用される、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile communications)、GSM/汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、拡張データGSM環境(EDGE:Enhanced Data GSM Environment)、地上基盤無線(TETRA:Terrestrial Trunked Radio)、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO:Evolution Data Optimized)、1xEV−DO、EV−DO RevA、EV−DO RevB、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:High Speed Downlink Packet Access)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA:High Speed Uplink Packet Access)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+:Evolved High Speed Packet Access)、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標):Long Term Evolution)、AMPS、または他の知られている信号を受信するように設計され得る。トランシーバ47は、アンテナ43から受信される信号がプロセッサ21によって受信され、さらに操作され得るように、それらの信号を事前処理することができる。トランシーバ47は、プロセッサ21から受信される信号がアンテナ43を介してディスプレイデバイス40から送信され得るように、それらの信号を処理することもできる。
[0098]いくつかの実装形態では、トランシーバ47は、受信機で置換され得る。さらに、いくつかの実装形態では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送信される画像データを記憶または生成することができる画像ソースで置換され得る。プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御することができる。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースから圧縮された画像データなどのデータを受信し、そのデータを生画像データに、または生画像データに容易に処理され得るフォーマットに、処理する。プロセッサ21は、処理されたデータを、ドライバコントローラ29に、または記憶するためにフレームバッファ28に、送ることができる。生データは、通常は、画像内の各位置における画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色、飽和およびグレースケールレベルを含むことができる。
[0099]プロセッサ21は、マイクロコントローラ、CPU、またはディスプレイデバイス40の動作を制御するための論理ユニットを含むことができる。調整ハードウェア52は、信号をスピーカ45に送信し、マイクロフォン46から信号を受信するために、増幅器と、フィルタとを含み得る。調整ハードウェア52は、ディスプレイデバイス40内の個別構成要素であってもよいし、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込まれていてもよい。
[0100]ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生画像データを、プロセッサ21から直接、またはフレームバッファ28から取り込むことができ、その生画像データをアレイドライバ22への高速送信のために適当に再フォーマット化することができる。いくつかの実装形態では、ドライバコントローラ29は、生画像データを、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに再フォーマット化して、ディスプレイアレイ30にわたる走査に適した時間順序を有するようにすることができる。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマット化された情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、独立型集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21と関連付けられることが多いが、そのようなコントローラは、多くの方法で実装され得る。たとえば、コントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21に埋め込まれ得、ソフトウェアとしてプロセッサ21に埋め込まれ得、またはハードウェアでアレイドライバ22と完全に一体化され得る。
[0101]アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受信することができ、ビデオデータを波形の並列セットに再フォーマットすることができ、波形の並列セットは、ディスプレイのディスプレイ要素のx−y行列から来る、数百の、および時には数千の(またはより多くの)リード線に毎秒何回も印加される。
[0102]いくつかの実装形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書に記載するタイプのディスプレイのうちのいずれかに適している。たとえば、ドライバコントローラ29は従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(IMODディスプレイ要素コントローラなど)であり得る。さらに、アレイドライバ22は従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(IMODディスプレイ要素ドライバなど)であり得る。その上、ディスプレイアレイ30は従来のディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(IMODディスプレイ要素のアレイを含むディスプレイなど)であり得る。いくつかの実装形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化され得る。そのような実装形態は、たとえばモバイル電話、ポータブル電子デバイス、腕時計、または小面積ディスプレイなど、高度に集積されたシステムで有用であり得る。
[0103]いくつかの実装形態では、入力デバイス48は、たとえばユーザがディスプレイデバイス40の動作を制御することを可能にすることが可能であり得る。入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、ロッカー、タッチセンシティブスクリーン、ディスプレイアレイ30と一体化されたタッチセンシティブスクリーン、あるいは感圧膜または感熱膜を含むことができる。マイクロフォン46は、ディスプレイデバイス40の入力デバイスとして機能することが可能であり得る。いくつかの実装形態では、マイクロフォン46を通した音声コマンドが、ディスプレイデバイス40の動作を制御するために使用され得る。
[0104]電源50は様々なエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。たとえば、電源50は、ニッケルカドミウムバッテリまたはリチウムイオンバッテリなどの充電式バッテリであり得る。充電可能バッテリを使用する実装形態では、充電可能バッテリは、たとえば壁ソケット、あるいは光起電力デバイスまたはアレイから取られる電力を使用して充電可能であり得る。代替的に、充電式バッテリはワイヤレス充電可能であり得る。電源50はまた、再生可能エネルギー源、キャパシタ、あるいはプラスチック太陽電池または太陽電池塗料を含む太陽電池であり得る。電源50は、壁付きコンセントから電力を受けることも可能であり得る。
[0105]いくつかの実装形態では、制御のプログラム可能性は、電子ディスプレイシステム中のいくつかの場所に位置づけられ得るドライバコントローラ29にある。いくつかの他の実装形態では、制御のプログラム可能性は、アレイドライバ22にある。上述の最適化は、任意数のハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素で、様々な構成で、実施され得る。
[0106]本明細書で使用される品目のリスト「のうちの少なくとも1つ」という文句は、個々のメンバも含めて、それらの品目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、aと、bと、cと、a−bと、a−cと、b−cと、a−b−cとを包含するものとする。
[0107]本明細書に開示する実装形態に関連して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムプロセスは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアの交換可能性については、機能性の点からすでに大まかに説明してあり、上述の様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびプロセスで図示されている。そのような機能性がハードウェアで実装されるかソフトウェアで実装されるかは、システム全体に課される具体的なアプリケーションおよび設計の制約によって決まる。
[0108]本明細書に開示する態様に関連して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアおよびデータ処理装置は、本明細書に記載する機能を実行するように設計された、汎用シングルチップまたはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいはそれらの任意の組合せによって実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、あるいは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成の組合せとして実装され得る。いくつかの実装形態では、特定のプロセスおよび方法は、所与の機能に特有の回路によって実行され得る。
[0109]1つまたは複数の態様では、記載した機能は、ハードウェア、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、本明細書に開示の構造およびその構造的均等物を含むファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実施され得る。本明細書に記載する対象の実装は、データ処理装置によって実行されるように、またはデータ処理装置の動作を制御するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわち1つまたは複数のコンピュータプログラム命令のモジュールとして実装され得る。上述の最適化。
[0110]ソフトウェアで実装される場合は、これらの機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、非一時的な媒体などのコンピュータ可読媒体上に記憶され、またはそのようなコンピュータ可読媒体を介して伝送され得る。本明細書に開示された方法またはアルゴリズムのプロセスは、コンピュータ可読媒体上に存在できるプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールにおいて実施され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムを転送することを可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。例として、限定はされないが、非一時的な媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光学ディスク(disk)記憶装置、磁気ディスク(disk)記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用され得る、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。また、任意の接続も、適宜コンピュータ可読媒体と呼ばれ得る。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル汎用ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびblu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再現するものであり、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再現するものである。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体上のコードおよび命令のうちの1つ、あるいはそれらの任意の組合せまたはセットとして存在し得る。
[0111]本開示に記載する実装形態の様々な修正は、当業者には容易に明らかになり得、本明細書で定義する包括的な原理は、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実装形態にも適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す実装形態に限定されるように意図されたものではなく、本開示ならびに本明細書に開示する原理および新規の特徴と矛盾しない最も広い範囲が認められるものとする。さらに、「上側」および「下側」という用語は、図の説明を簡単にするために時々使用され、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対位置を示すが、実装されたIMOD(または任意の他のデバイス)の適切な配向を反映しないことがあることを、当業者は容易に諒解されよう。
[0112]別個の実装形態という文脈で本明細書に記載される特定の特徴は、単一の実装形態で組み合わせても実装され得る。逆に、単一の実装形態という文脈で記載される様々な特徴も、複数の実装形態で、別個に、または任意の適当な部分的組合せで、実装され得る。さらに、特徴が特定の組合せで作用するものとして上記に記載され、最初にそのように請求されることもあるが、請求される組合せの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、その組合せから切り離されることもあり、請求される組合せは、部分的組合せ、または部分的組合せの変形を対象とすることもある。
[0113]同様に、図面では、動作が特定の順序で描かれているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示の特定の順序でまたは順番に実施されることが必要であるかまたは図示のすべての動作が実施されることが必要であると理解されるべきではない。さらに、図面は、1つまたは複数の例示的なプロセスを、流れ図の形態で概略的に示し得る。しかしながら、示されていない他の動作も、概略的に図示されたそれらの例示的なプロセスに組み込まれ得る。たとえば、1つまたは複数の追加の動作が、図示の動作のいずれかの前または後に、それと同時に、またはそれらの間に、実行され得る。特定の状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。さらに、上述の実装形態の様々なシステム構成要素の分離は、すべての実装形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載されるプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一体化されることもあれば、複数のソフトウェア製品にパッケージングされることもあることを理解されたい。さらに、他の実装形態も、以下の特許請求の範囲内に含まれる。いくつかの場合には、特許請求の範囲に記載されるアクションは、異なる順序でも実行され得、それでも望ましい結果を達成し得る。