JP2017504494A - ロボット制御 - Google Patents

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Abstract

本発明は、手動ロボット制御に関している。制御ユニットを用いることにより、制御入力に依存して、ロボットの基準点が、空間内を連続的に移動されるか、または隣接するスナップ点上に位置決めされる。

Description

本発明は、ロボット制御の分野に関している。ロボットは、様々な形態で構成され得る。広く使用されている1つの形態は、多関節ロボットアームである。この形態では、ロボットは、相互に柔軟に接続されている複数のアーム要素から構築されている。ロボットの最後のアーム要素には、典型的にはそれによって所定のタスクが実行可能な器具若しくはツールが接続されている。
この種のロボットは、自律的に、または手動で制御することができる。手動制御では、ロボットの制御ユニットは、操作要素に接続されており、この操作要素は操作者の手動入力を検出し、この入力に応じてロボットを駆動制御する。このようにして、操作者には、例えばロボットを、ある位置から別の位置に移動させること、並びに器具を操作することが可能となる。
ロボットの手動制御は、精度に関して多くの困難性を含んでいる。なぜならそれは、操作者の手先の器用さに依存しているからである。しかしながら正確に1つの点へのロボットの位置決めまたは移動経路上若しくは移動経路に沿ったロボットの誘導は、次のことによっても困難になり得る。すなわち、ロボットを一点に保持するために、またはロボットの緩慢な動きを制御するために、そのモータを常時励起状態に保持する必要性があり得ることと、そしてそのことにより、ロボットの振動が引き起こされるかもしれないことである。この振動は操作者に、ロボットの位置を正確に評価させることを妨げる。
それ故に本発明の課題は、ロボットの簡単かつ正確な操作を可能にする、特に1つの点への正確な位置決め並びに移動経路上若しくは移動経路に沿ったロボットの案内を可能にする、ロボットを手動で制御する方法および手段の提供にある。
本発明の前記課題は、以下のステップを含む、ロボットを制御する方法によって解決される。すなわち、
a)ロボットの基準点にとって到達可能な複数の滞在点の作業空間内で、少なくとも1つのスナップ点を定めるステップと、
b)操作要素の操作の量を検出するステップと、
c)前記操作の量が切り替え閾値を下回る場合に、現下の滞在点に隣接するスナップ点に前記基準点を移動させるステップと、
d)前記操作の量が切り換え閾値を上回る場合に、前記基準点を連続的に移動させるステップと、
を含む。
さらに前記課題は、ロボットと、前記方法によるロボットの動きを制御する制御ユニットとを有するロボットシステム、並びにコンピュータ上で実行される場合に該コンピュータに前記方法を実行させ得る命令を含んだコンピュータプログラム製品によって解決される。
基準点は、ロボット上の任意の点であってもよい。典型的には、基準点としていわゆる「ツール中心点」が定められ、これは例えばツールの先端に存在し得る。簡略化のために、この基準点の位置は、ロボットの位置と同等に設定可能であり、さらに前記制御ユニットは、操作要素の検出された操作に応じてこの位置を制御操作する。
操作要素は、ロボットを制御するのに適した各任意の入力機器を表すことができる。操作要素は、固定的にロボットに取り付けてもよいし、あるいはロボットから取り外せるようにしてもよい。一般的な構成は、ジョイスティック、3Dマウスまたは圧力センサである。またタッチパッドを用いた制御も可能である。このケースでは、タッチパッドによって検出されたユーザーの指が、「操作要素」として解釈され得る。
操作の量、すなわち例えばジョイスティックの変位または操作力のレベルが評価され、その際には、任意に定めることが可能な所定の切り換え閾値を上回っているか否かが検査される。これに該当する場合には、ロボットあるいは基準点は、連続的に、特に実質的に一定に維持される速度で、および/または急激な方向変換のない軌道上で、移動させることができる。そのようにして広域の移動が迅速かつ効率的に制御可能となり、さらに基準点は、ユーザー入力に正確に従う。
一方、操作の量が、切り替え閾値を下回るのならば、そのときには正確な操作の量に依存することなく、基準点は、隣接するスナップ点に正確に位置決めされる。そのためロボットの動きは、特に短い距離を介して正確に制御することができ、ユーザーが操作要素をどの位正確に若しくは静かに操縦する状態であるかには依存しない。
操作の量が切り替え閾値を下回るのであれば、動きは、スナップ点に達したときに、当該スナップ点に達したことをユーザーに知らせるために好ましくは少なくとも一時的に停止する。そのような中断は、操作要素がロボットと共に可動である場合に、操作要素の動きが、それを操作しているユーザーの指から離れて操作の終了に導かれ、それによってもはや操作されていない結果から生じ得る。しかしながらそのような中断は、特に操作要素がロボットと共に可動ではない場合にも、操作要素の操作の中断のもとで起こり得る。当該のスナップ点が所望の位置に相応する限り、ユーザーはさらなる操作を見送るだけでよい。
本発明の一実施形態によれば、操作の量が応答閾値を上回る場合にのみ、切り替え閾値を下回る操作のときには基準点のスナップ点までの移動が実施され、切り替え閾値を上回る操作のときには基準点の連続的な移動が実施される。それにより、ロボットを動作状態に移すために必要される操作が最低量ですむ。その他の場合には、ロボットはその現下の滞在点に留まる。
好ましくは、操作要素の操作の量の検出のために、ベクトル量が測定され、このベクトルの絶対値が操作の量として想定される。
基準点は、好ましくは検出されたベクトルの方向に対応付けられる空間方向に移動される。この方向は、操作要素がロボットに搭載され、かつこれと共に可動である場合には、ベクトルの方向と同一であってもよい。操作要素がロボットと共に可動でない場合には、ベクトルの方向は、例えば線形変換を用いてロボットの移動方向内へ換算することが可能である。
ベクトル量は、操作要素の静止位置からの変位または操作要素に作用する力に相応し得る。
好ましくは、基準点は、操作の量が大きければ大きいほど速く移動する。すなわち、操作要素の変位または操作要素に作用する力に依存して、基準点の速度は変化し得る。
本発明の改善例によれば、操作が終了し、基準点がスナップ点上に存在しないと直ちに、基準点は、自動的にスナップ点に移動する。これに対して操作要素におけるさらなる手動操作は何も要求されない。ロボットの移動に対する可能な目標として考慮すべき複数の点は、スナップ点として定められるので、これらの点は、長い距離を介しても迅速かつ正確に駆動制御され得る。
操作の量が切り換え閾値および/または応答閾値を下回って低下した場合には、操作要素における操作の終了が確定され得る。それにより、ここでもさらなる手動入力は何も要求されない。
本発明によれば、特別な特性を有している点が、スナップ点として定義され得る。例えばこれらの複数のスナップ点が周期的な格子上に存在していてもよい。
前記スナップ点として、ロボットが活動の実行を目論むかまたは既に活動を実行した、ロボットの可能な滞在点が定められてもよい。それにより、本発明は、活動が繰り返し実行される場合にユーザーを支援し、その際には、スナップ点への正確な位置決めがユーザーに委ねられるのではなく、ロボットが自動的にこのスナップ点に戻され得る。
さらに、操作要素の操作によってトリガされた基準点の移動が記録され得る。
そのような移動において通過する点は、スナップ点として定めることができ、それらは後から再び追跡することが可能である。例えば、操作要素における移動方向の変更が行われた各位置に、自動的に新たなスナップ点を設定することが可能である。続いてそのように定められたスナップ点に沿った基準点の一度実施された移動が再現され得る。
上述したステップc)のケースにおいて、隣接するスナップ点までの移動は、好ましくは直線状である。
前記スナップ点の配置構成は、基本的には任意であってもよく、例えばロボットが用いられる具体的な作業空間の周辺条件に基づいて決定することが可能である。本発明の好ましい実施形態によれば、作業空間の少なくとも一部に複数のセルからなる周期的な格子が定められ、これらのセルの各々は、1つ以上のスナップ点の同一の配置構成を、好ましくはセルの角に含んでいる。
この周期的な格子は、結晶学の分野から公知のブラベ格子の任意の格子であってもよい。格子の周期性は、第1の格子セルのスナップ点から隣接セルの相同スナップ点まで導いた動きが、再びさらなるセルのスナップ点に到達するために、同じように繰り返され得ることを意味する。このことはユーザーに、操作要素における操作が切り換え閾値を上回らない場合に、基準点をスナップ点からスナップ点へ直線軌道上で制御することを可能にさせ、また操作要素における操作が厳密な直線軌道から僅かにずれている場合であっても可能にさせている。したがって、ユーザーの僅かな制御不精度が、基準点の直線的移動経過を妨げることはない。
前記方法のステップc)においては、隣接するスナップ点の検索が、現下の滞在点を中心とした空間領域に限定されてもよい。このことは特に、事前にロボットの連続的な移動が行われていた場合に有用である。
また代替的に、隣接するスナップ点は、その周辺に現下の滞在点が存在している空間領域内で検索されてもよい。このようにして、ロボットが滞在点からスナップ点に移動する際の有利な方向が設定され得る。
特にこの空間領域は、滞在点からスナップ点までのロボットの移動が先行の移動をほぼ線形的に継続することを達成するために、直前の移動方向に現下の滞在点を越えて延在し得る。
前記空間領域が、スナップ点を何も含んでいない場合には、基準点のさらなる移動が行われないこともあり得る。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付図面を参照した例示的な実施形態の以下の記述から明らかとなる。
ロボットシステム ロボットシステムの作業空間 ロボットシステムの制御ユニットによって実施される作業方法のフローチャート 本発明による方法の第1の変化形態に係るロボットシステムの作業空間内における複数のスナップ点と操作ベクトル 本発明による方法の第2の変化形態に係る複数のスナップ点と操作ベクトル 本発明による方法の第3の変化形態に係る複数のスナップ点と操作ベクトル さらなる変化形態に係る、スナップ空間を通過する際のロボットの軌道
図1には、電動モータ駆動式のロボット1が示されている。このロボット1は、アーム要素2,3、ベース要素4、電動モータ駆動式の関節5,6,7、並びに器具8で構築されている。アーム要素2,3および器具8は、関節5,6および7を介して調節可能である。器具8は、関節10を介して当該器具8と可動に接続されたエンドエフェクタ9を有している。使用目的に応じて、器具8は、異なるエンドエフェクタ9を装備することができ、例えばカメラ、外科用メス、ハサミ、針、スクレーパー、ファイル、グリッパ等が装備可能である。好ましい点、例えばエンドエフェクタ9の先端における好ましい点は、ロボット1の位置を規定する基準点31として用いられる。
ユーザー入力を検出するために、ロボット1の制御ユニット19は、手動操作可能な入力機器と接続を形成する。図1には、2つの変化形態が示されている。第1の入力機器12’は、外部機器としてロボット1に接続されている。第1の入力機器12’は、位置固定されたベース20’と、少なくとも1つの操作要素、ここでは1つ若しくは2つの自由度で旋回可能にベースに取り付けられた2つの操作要素13’を含んでいる。第2の入力機器12は、ロボット1内に直接、例えば器具8と関節7との間に統合されたベース20と、該ベース20に対して3つの空間方向に可動である及び/又は複数の軸線周りで旋回可能である操作要素13と、を有している。そのような操作要素13は、例えばリターンスプリングの作用下で、操作されていない状態に自動的に復帰する、ベースに対して相対的な静止位置を有しているべきである。それにより、ユーザーが誤って若しくは意図的に操作要素13との接触を失った場合に、制御ユニット19が、操作要素13がもはや操作されていないことを検出でき、ロボット1の動きを停止できることが保証される。代替的に、前記操作要素13は、ベース20に対して不動であってもよく、但しこのベース20には、力および/またはトルクに対して感応する複数のセンサ介して結合されていてもよい。そのような操作要素も、ユーザーが、それを離した瞬間に操作されていないものとして検出される。そこでは選択的に両方が存在していてもよいし、あるいは一方の入力機器12,12’のみが存在していてもよい。
制御ユニット19内には、ロボット1が移動可能である作業空間14の説明が保存されている。この作業空間14は、ロボット1の物理的な到達範囲に相応している。但しこの物理的な到達範囲内にある空間領域も、例えば安全上の理由から作業空間14から除外することも可能である。典型的には、ロボット1には、作業空間14内への侵入は許可されるが、しかしながらこの作業空間を離脱することは許可されない。
本発明によれば、ロボット1は、予め定められた点(以下ではスナップ点とも称する)に正確に位置決めされ得るべきである。スナップ点として、作業空間14内でロボット1の任意の滞在点が選択され、制御ユニット19にて定められ得る。
しかしながら、本発明の好ましい実施形態によれば、作業空間14が複数の同一形状のセル、ここでは直方体、特に立方体K(x,y,z)に分解され、これらのセルのそれぞれの角がスナップ点として定められる。この分解からの結果として生じる格子26が図1に示されている。この格子26の軸x、y、zは、セルK(x,y,z)の縁部方向に延びている。
一般的に、セルK(x,y,z)の位置は、その指標x,y,zによって示すことができ、この場合各指数x,y,zは、座標系のそれぞれの方向x,y,zにおける場所に相応する。そのため、直接座標原点にあるセルには符号K(1,1,1)が付される。なぜならそれは、座標原点から出発して、3つの方向x,y,zに関してそれぞれ最初の場所にあるからである。それにより、K(2,4,4)は、座標原点から出発して、x方向に2つ目、y方向に4つ目、Z方向に4つ目の場所に位置決めされるセルに定められる。
ウェハおよび半導体産業向けの用途に関しては、セルの辺の長さとしてインチ(25.4mm)の割合を選択することが望ましいこともある。
好ましくは複数のスナップ点を、作業空間14の一部においてのみ定めることも可能である。特に、ロボット1によって正確に駆動制御されるべき目標が何も含まれていない作業空間14の部分は、スナップ点から任意に残すことが可能である。そのため、図2では、一例として複数のスナップ点17の格子26が円錐状の部分領域においてのみ定められている作業空間14が示されている。図1の立方格子とは異なって、この格子においては、セルK(x,y,z)は同一形状ではない。
制御ユニット19の作業方法については、以下で図3に基づいて説明する。ユーザーが入力機器12,12’の一つを操作した場合、この入力機器は、その操作の量を表す信号を、制御ユニット19に供給する(ステップS1)。この信号は、例えば操作要素13のベース20若しくは操作要素13’のベース20’に対する変位dを特定するかまたは操作要素に加えられた力をそれぞれベクトル形態、カルテシアン座標、極座標または任意の他の座標で特定する。
制御ユニット19は、ステップS2で、信号によって特定された絶対値|d|を応答閾値Th1と比較する。この応答閾値に達していない場合には、処理が終了される。前記応答閾値を上回っている場合には、ステップS3において、前記絶対値|d|が、切り換え閾値Th2と比較される。
前記操作の量が、応答閾値Th1を上回っているが、切り換え閾値Th2を下回っている場合には、制御ユニット19は、ステップS4において、基準点31の現下の滞在点に隣接するスナップ点を求める。そのようなスナップ点が存在する場合には、制御ユニット19は、基準点31を、ステップS5において当該スナップ点に移動させる。
ステップS4において、隣接するスナップ点が常に見つけられるか否かは、隣接するスナップ点のどの定義が適用されているかに依存する。
隣接するスナップ点として、ステップS4において、次のようなスナップ点が選択され得る。すなわち、全てのスナップ点の中で、現下の滞在点まで最短距離を有しているスナップ点である。そのようなスナップ点は常に存在し、それ故ステップS4においても常に1つは見つけられる。
この選択は、作業空間内でその頂点が基準点31の現下の滞在点24である検出されたベクトルdの方向に開口しているほぼ円錐23のような部分領域内のスナップ点に制限されてもよい。このケースは図4に示されている。基準点31の現下の滞在点は、ここでは自ら格子26のスナップ点であり、ここでは座標系の原点(0,0,0)として取り扱われる。ベクトルdは、スナップ点(1,0,0)、(1,1,0)、(1,1,1)および(1,0,1)によって拡張された正方形と交差する。しかしながらこの選択方法は、滞在点24がスナップ点ではない場合にも適用可能である。制御ユニット19が、隣接するスナップ点を検索する円錐23は、頂点として現下の滞在点24若しくはスナップ点(0,0,0)を有し、軸線としてベクトルdを有している。円錐23の開口角度に応じて、様々なスナップ点がステップS4の結果として得られる。開口角度が小さい場合には、それによって円錐23の側面が、スナップ点(1,0,0)、(1,1,0)、(1,1,1)および(1,0,1)の平面x=1と楕円E1に沿って交差し、さらに(1,1,1)は、ステップS4で選択されたスナップ点であり、基準点は、ステップS5において空間対角線に沿って、滞在点およびスナップ点によって画定される立方体を通って移動する。開口角度がさらに小さいのであれば、さらに長い距離において、例えば平面x=2若しくはx=3において初めて、隣接するスナップ点が見つかるケースが生じ得る。円錐の側面が楕円E2に沿って平面x=1と交差する場合の平均開口角度では、スナップ点(1,0,1)および(1,1,0)も円錐内に存在し、それらのうちの一つ、好ましくはその座標がベクトルdと比較的大きな内積を形成する一つが、ステップS4において選択され、基準点31が、ステップS5において立方体の面対角線に沿って移動する。
基準点31を、選択された隣接するスナップ点上に位置決めするために、制御ユニット19は、対応する複数の制御信号を生成する。これらの信号は、対応する関節5,6,7および/または10に送信される。それによりアーム要素2,3および/または器具8は、エンドエフェクタ9と共に、基準点31の所望の位置決めをもたらす動きに移される。
開口角度の十分な大きさの選択によって、ベクトルdの方向に依存することなく、常に立方体の縁部が円錐の内部に存在することが保証できる。それにより、ステップS4において、立方体の縁部に沿った移動により到達可能である隣接するスナップ点が、すなわち楕円E3上の平面x=1と交差する円錐のケースではほぼスナップ点(1,0,0)が、常に選択される。
複数のスナップ点が非規則的に、特に周期的ではない格子上に配置されている場合には、上述の考察された方法は、事情によっては、次のようなことにつながる可能性がある。すなわち格子26における滞在点から離れたセル内の隣接するスナップ点が求められ、操作要素13,13’の軽い操作が結果的にロボット1のさらなる移動を引き起こすことにつながる可能性がある。このことは、ステップS4で検索された作業空間の部分領域が、3つの全ての空間方向で終端している場合には、防止することができる。図5は、この空間領域が球体27であり、その表面に現下の滞在点24若しくは(0,0,0)が存在し、かつ現下の滞在点(0,0,0)におけるその表面はベクトルdに対して垂直なケースを示している。球体27は、ここでは円形C内の平面x=1と交差している。球体27内部の唯一のスナップ点は、図5に示されたケースでは点(1,1,1)である。したがってこれはステップS4において選択され、基準点31はステップS5においてそこに移動する。
例えば、スナップ点の格子が作業空間の一部においてのみ定められ、かつベクトルdが、スナップ点の含まれていない作業空間14の部分に向けられている場合には、球体27がスナップ点を何も含んでいないケースが生じる可能性がある。このケースでは、当該方法がステップS4から直接ステップS1に戻され、ロボットは不動に維持される。そでもなおユーザーがロボットの移動をもたらすことを望んでいる場合には、ユーザーは直感的に操作要素13若しくは13’をより強く操作し、それによってステップS3の繰り返しのもとで、最終的に切り換え閾値Th2の上回りが検出される。当該方法がその後で分岐されるステップS6は、後でより詳細に論じる。
ステップS5において、基準点31が、選択されたスナップ点に移動した後では、この方法は、開始点S1に戻される。例えばユーザーが操作要素13,13’を、ロボットが所望の経路を走行するまで、一定の変位状態に引き留めたために、入力が続く場合には、上述したステップが周期的に繰り返される。
ロボットは、各ステップS5の後で短期間停止させることも可能である。このことは、ユーザーに、個々の移動ステップを認識させ、必要であれば、カウントさせることを可能にさせる。そのような漸次的な移動を制御するのに、特にロボット1と共に可動な操作要素13は適しており、ユーザーがそれを所望の移動方向にタップした場合、ロボットは、この方向で隣接するスナップ点まで1ステップ移動し、それによって、操作要素13も、ユーザーの手から離れ、ユーザーの手が操作要素13を追従しない限り、操作はロボットの移動によって終了する。
一方、ステップS3において、切り換え閾値を上回っていることが検出された場合には、ステップS6において制御ユニット19は、ステップS1において検出されたベクトルdの方向によって表される方向への基準点31の連続的な移動を引き起こす。制御ユニット19は、これに対して再び対応する信号を生成し、これらの信号は、対応する関節5,6,7および/または10に送信され、それによってアーム要素2,3および/または器具8は、それらのエンドエフェクタ9と共に対応する動きに移される。
この移動の経過中に、入力がステップS7において新たに検出される。ステップS8では、検出されたベクトルdの絶対値が、切り換え閾値Th2(または、代替的に、応答閾値Th1)と新たに比較される。これらの閾値を上回っている場合には、移動の目標が明らかにまだ達成されておらず、当該方法は、更新されたベクトルdに相応して移動を継続するために、ステップS6に戻される。下回っている場合には、ロボットが、ユーザーに所望された目標に到達しているか、または少なくともほぼ到達したことを意味する。この場合には、ロボットの移動を直ちに終了させることが可能であり、好ましくはここでも到達した滞在点に隣接するスナップ点の選択を含むステップS9およびステップS5に続けられ、それによってロボットは1つのスナップ点に静止する。
一改善形態によれば、ステップS6においてロボット1の速度は、ベクトルdの絶対値に基づいて制御され得る。この速度は、制御ユニット19において、絶対値|d|の関数として設定されてもよい。しかしながらまた操作要素がユーザーによってもたらされる位置は、特に入力機器12’の場合には、制御ユニット19がロボット1をそこへ操縦することを試みる作業空間内の点に相応していてもよい。そのようなケースでは、ロボットの速度は、絶対値|d|に依存していなくてもよく、しかしながらまたロボットの速度は、間接的に、例えばPID制御の枠内で、絶対値|d|の影響を受けていてもよい。
ステップS9は、上述のステップS4と同一であってもよく、図4および図5の手順にしたがって、それぞれ到達したばかりの滞在点24の向こう側の操作ベクトルdの方向にあるスナップ点を選択することができる。しかしながらここでは便宜的に、スナップ点に従って検索すべき空間領域を、滞在点24の周りを環状に取り囲むように、とりわけ中心として滞在点24を有している球体28の形態で規定してもよい。そのような球体28の半径は、それによって、複数のスナップ点が規則的な格子上にある限り、常に少なくとも1つのスナップ点がそのような球体28内で見つけ出すことができ、かつステップS5において接近することができる位の十分な大きさに選択可能である。しかしながら半径が、格子の縁部長さよりも小さいならば、図6に示されているような状況が起こり得る。ロボットが存在している滞在点24若しくは24’は、ステップS8において操作の終了が検出される場合、一般的にはスナップ点ではなく、スナップ点の間のどこかにある。点24の場合に、スナップ点(1,1,0)までの距離が、球体28の半径よりも小さく、そのためスナップ点(1,1,0)がステップ9において検出され、さらにステップS5において、図6に矢印22によって示されるように接近する。滞在点24’を取り囲む球体28’は、スナップ点を何も含まず、そのためここではステップS9でのスナップ点に係る検索が成果のないまま残り、ロボットの動きは、点24’において終了する。
図6にも示されているのと同等の方法で、スナップ空間25(ここでも球形の構成の)は、スナップ点の周りに環状に定められ得る。ステップS8の時点でロボットが、そのようなスナップ空間25内で、例えば点24にあるならば、ロボットは、ステップS5においてスナップ空間25の中心におけるスナップ点に、図6においてはスナップ点(1,1,0)に接近する。その他の場合には、ロボットは、ステップS8において到達した点24’に立ち止まる。
本発明の一改善形態によれば、操作の量|d|が応答閾値Th1を下回るケースにおいても、操作dによって表される方向へのロボットの移動が行われるようにしてもよい。この移動は、符号dで示される方向において直ぐ近くのスナップ点までよりも明らかに小さいが、しかしながらそれによって操作dが応答閾値Th1を超えて、場合によっては操作の方向を修正すべく強められる場合には、ユーザーに、ロボットがどの方向に移動しようとしているのかを認識させることが可能になる。ユーザーが、応答閾値Th1を上回ることなく操作を終了した場合には、ロボットも開始点に戻される。
本発明による方法の好ましい改善形態によれば、ロボットの移動の過程において、複数の通過点が記録される。これらの通過点は、例えば、それぞれステップS4若しくはS9で求められた隣接するスナップ点であってもよい。ステップS6乃至S8による連続的な移動が実施される場合には、これらの移動の経過においてもまた複数の通過点が、特にステップS8においてベクトルdの顕著な変化が検出される通過点が記録されるべきであろう。それにより、制御ユニット19は、ロボットの移動が一度操作要素13若しくは13’におけるユーザーの入力に基づいて実施された後で、これらの移動を後からユーザーの支援なしで任意に再現できる。
本発明の一改善形態によれば、複数のスナップ点または複数のスナップ空間は、ユーザーにとって、自身に触覚的なフィードバックを与えるような触覚感覚を可能にするものであってもよい。このフィードバックは、例えば入力機器12,12’を用いた「フォースフィードバック機能」によって生成されてもよい。そのような入力機器は、手動操作要素13(例えばジョイスティックのグリップ)に振動を引き起こすために装備されている。それにより、操作要素13における振動は、ユーザーへの通知に用いられる。例えば、スナップ空間25に到達した場合、それによってフォースフィードバック機能が活性化され、操作要素13が振動させられる。
触覚的フィードバックの他に、本発明のさらなる改善形態によれば、ロボット1が1つのスナップ点17に到達したときにさらに光学的および/または音響的フィードバックをユーザーに与えることも可能である。例えば、ロボットや多軸機械を設定する際に、安全な領域から離れる場合の音響的支援は、ユーザーに、例えばスナップ点の「緊急性」を示し得る。同じことは視覚化されたフィードバックにも当て嵌まる。例えば、入力機器は、有色のLEDを装備していてもよい。それらは、種々異なるスナップ点に到達したときに、異なる色で点灯する。赤色の発光色は、青色や緑色のような発光色とは別の緊急性を知らせる。
作業空間14の例えば保管領域、安全領域、境界領域のような様々な部分領域において、触覚的、音響的または光学的フィードバックなどの様々な形態を提供することにより、ユーザーに、これらの領域のどれにロボット1が今現在存在しているかを容易に認識させることができる。
図3の方法を用いることにより、ロボット1の2つの異なる移動モードが実現可能である。一方は、1つのスナップ点から次のスナップ点への漸次的な移動であり、他方は、操作要素13若しくは13’の操作が十分な強さである限り、スナップ点による影響を受けない連続的な移動である。しかしながら、これら両移動モードの特徴が組み合わされた中間的な移動モードも存在する。そのような中間的移動モードは、例えば、絶対値|d|が切り換え閾値Th2を下回るが、Th1<Th3<Th2の関係を有する閾値Th3を上回る場合に、制御ユニット19から選択することができる。
この中間的移動モードの第1の変化形態によれば、ロボット1は、ステップS6乃至S8に関連して上述したように、ベクトルdに対応する方向に連続的に移動するが、但しその際にはその速度が、スナップ点近傍において、例えば図6のスナップ空間25の1つにおいて、その外側よりも遅くなる。この減速された速度は、ユーザーにスナップ点への所期の接近を容易にさせ、ユーザーもまた、自身が減速された速度に基づいて、ロボット1がスナップ点近傍にあることを認識した後で、操作要素の操作を、ステップS9,S5によるスナップ点への自動的な接近をもたらすために中止することができる。
中間的移動モードの第2の変化形態によれば、ロボット1は、スナップ空間25に到達したときに自動的に継続的移動を実施する。図7は、スナップ点17を取り囲むスナップ空間25の到達直前の経路区分B上のエンドエフェクタ9先端の基準点31を示している。スナップ空間25に入ると共に基準点31は、ベクトルdによって定められる移動方向から逸れ、スナップ点17に向かって移動する。スナップ点17に到達した際に、ユーザーが操作要素子の操作を終了しなかった場合には、つまりスナップ点17が明らかにユーザーによって導かれる移動目標ではなかったということになる。したがって基準点31はその後元のコースに戻され、経路区分Bの直線延長線上の経路区分B’のスナップ空間25を離れる。
スナップ空間25の内部では、基準点31の様々な経路が可能である。連続的な実線で描かれた経路は、スナップ空間25の縁部とスナップ点17との間でそれぞれ径方向に延在している。代替的経路に対する例は、点線で描かれている。スナップ空間内部における移動の様々な形態もまた、作業空間14の様々な領域毎に特定可能である。そのためユーザーは、そこから、これらの領域のどれにロボットが存在しているかを認識できるようになる。
例えば、作業空間14の縁部にある全てのスナップ点17は、ピーク状のパス(図7参照)をトリガさせ得る。作業空間14は、ユーザーにとっては不可視なものなので、それによって、ユーザーが基準点31を作業空間14の境界に移動させたことを、自身に簡単な方法で知らせることが可能となる。
その他の形態の経路、例えば波形状の経路(図7参照)に対応させて、他の情報を割り当てることも可能である。例えば、次のようなことを示すことが可能である。即ち、1つのスナップ点に繰り返し接近したかどうか、ユーザが移動経路から逸らした基準点31を移動経路から離れるように操縦しているかどうか、スナップ点または作業点が別のロボット若しくは機械要素によって駆動制御されているかどうか、基準点31が、作業空間の所定の部分領域、例えば保管領域、安全領域、境界領域に侵入しているかどうか、あるいは1つの部分領域から別の部分領域に移行しているかどうか、を示すことが可能である。
1 ロボット
2 アーム要素
3 アーム要素
4 ベース要素
5 関節
6 関節
7 関節
8 器具
9 エンドエフェクタ
10 関節
11 関節軸線
12 入力機器
12’ 入力機器
13 操作要素
13’ 操作要素
14 作業空間
15 長手軸線
16 滞在点
17 スナップ点
18 距離
19 制御ユニット
22 矢印
23 円錐
24 滞在点
25 スナップ空間
26 格子
27 球体
28 球体

Claims (20)

  1. ロボット(1)を制御する方法であって、前記方法は、
    a)前記ロボット(1)の基準点(31)にとって到達可能な複数の滞在点の作業空間(14)内で、少なくとも1つのスナップ点(17)を定めるステップ(S1)と、
    b)操作要素(13)の操作(d)の量(|d|)を検出するステップと、
    c)前記操作の量(|d|)が切り替え閾値(Th2)を下回る(S3)場合に、現下の滞在点に隣接するスナップ点(17)に前記基準点(31)を移動させるステップ(S5)と、
    d)前記操作の量(|d|)が、前記切り換え閾値(Th2)を上回る場合に、前記基準点(31)を連続的に移動させるステップ(S6〜S8)と、
    を含んでいる、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記ステップc)において、前記基準点(31)の移動を、前記隣接するスナップ点(17)に到達した場合に、少なくとも一時的に停止させる、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記操作の量(|d|)が応答閾値(Th1)を上回る場合にのみ、前記ステップc)およびd)を実施させる、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記ステップb)において、ベクトル量(d)を測定し、ベクトルの絶対値(|d|)を、前記操作の量として想定する、
    請求項1から3いずれか1項記載の方法。
  5. 前記ステップc)およびd)において、前記基準点(31)を、前記検出されたベクトル(d)の方向に対応する空間方向に移動させる、
    請求項4記載の方法。
  6. 前記ベクトル量(d)は、前記操作要素(13,13’)の静止位置からの変位であるか、または、前記操作要素(13,13’)に加えられた力である、
    請求項4または5記載の方法。
  7. 前記ステップd)において、前記基準点(31)は、前記操作の量(|d|)が大きければ大きいほど、より速く移動する、
    請求項1から6いずれか1項記載の方法。
  8. 操作が終了し、かつ、前記基準点(31)がスナップ点(17)に存在しない場合に、前記基準点(31)を、隣接するスナップ点(17)に移動させる、
    請求項1から7いずれか1項記載の方法。
  9. 前記操作の量(|d|)が前記切り換え閾値(Th2)を下回って低下した場合に、操作の終了が検出される、
    請求項8記載の方法。
  10. 前記操作の量(|d|)が前記応答閾値(Th1)を下回って低下した場合に、操作の終了が検出される、
    請求項3を引用する請求項8記載の方法。
  11. 前記ステップa)において、周期的な格子(26)の複数の点を、スナップ点(17)として定める、
    請求項1から10いずれか1項記載の方法。
  12. 前記作業空間(14)の少なくとも一部に、複数のセル(Κ(x、y、z))からなる周期的な格子を定め、前記複数のセルの各々が、1つ以上のスナップ点(17)の同一の配置構成を、好ましくは前記セルの角に含んでいる、
    請求項1から11いずれか1項記載の方法。
  13. 前記ロボット(1)は、1つの滞在点において、少なくとも1つの活動を実施するように構成されており、前記活動が実施された滞在点は、スナップ点(17)として定められる、
    請求項1から12いずれか1項記載の方法。
  14. 前記基準点(31)の移動は、記録される、
    請求項1から13いずれか1項記載の方法。
  15. 前記隣接するスナップ点(17)は、現下の滞在点(24,24’)を中心とした空間領域(28,28’)内で検索される、
    請求項1から14いずれか1項記載の方法。
  16. 前記隣接するスナップ点は、その縁部に現下の滞在点(24,(0,0,0))が存在する空間領域(23,27)内で検索される、
    請求項1から15いずれか1項記載の方法。
  17. 前記空間領域(27)は、現下の滞在点(24,(0,0,0))を越えて直前の移動方向に延在する、
    請求項16記載の方法。
  18. 前記空間領域(28’)がスナップ点を何も含まない場合に、前記隣接するスナップ点への前記基準点(31)の移動を中断する、
    請求項15から17いずれか1項記載の方法。
  19. ロボット(1)と、請求項1から18いずれか1項記載の方法に従って前記ロボット(1)の移動を制御する制御ユニット(19)と、を備えたロボットシステム。
  20. コンピュータ上で実行されるときに、請求項1から18いずれか1項記載の方法を実施可能にする命令を含んだコンピュータプログラム製品。
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