JP2017507655A5 - - Google Patents
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本願は、「TATk−CDKL5 FUSION PROTEINS,COMPOSITIONS,FORMULATIONS,AND THEIR METHODS OF MAKING AND METHODS OF USING」と題される2014年2月28日に出願された米国仮特許出願第61/946,280号明細書の利益を主張し、その開示は全体として本明細書に援用される。
本願は、「TATk−CDKL5 FUSION PROTEINS,COMPOSITIONS,FORMULATIONS,AND THEIR METHODS OF MAKING AND METHODS OF USING」と題される2014年2月28日に出願された米国仮特許出願第61/946,280号明細書の利益を主張し、その開示は全体として本明細書に援用される。
配列表
本願は、作成日2015年2月27日及びサイズ84,059バイトの02158765.txtと題されるASCII.txtファイルとして電子形式で提出される配列表を含む。この配列表の内容は、全体として本明細書に援用される。
本願は、作成日2015年2月27日及びサイズ84,059バイトの02158765.txtと題されるASCII.txtファイルとして電子形式で提出される配列表を含む。この配列表の内容は、全体として本明細書に援用される。
サイクリン依存性キナーゼ様5(CDKL5)変異/欠損症、別名非典型的レット症候群は、世界中で17000〜38000例の女児出生につき1例起こる消耗性の出生後神経障害である。発生率は低いが、男児にも発症する。この障害は出身民族又は人種に限定されない。CDKL5変異/欠損症の症状は軽度から重度まで様々であり、早発性発作、認知障害、筋緊張低下並びに自律神経障害、睡眠障害及び胃腸障害として現れる。疾患の症状は、機能性CDKL5タンパク質の欠損によって生じる。
個体におけるX連鎖性CDKL5遺伝子の突然変異又はCDKL5タンパク質の欠損は、非典型的又は先天性レット症候群の発症に関係があるとされる。Bertani et al.,J.biol.Chem.2006,281:32048−320 56、Scala et al.,J.Med.Gen.,2005.42:103−107、及びKalscheuer et al.,Am.J.Hum.Genet.2003.72:1401−1411を参照のこと。CDKL5遺伝子はX染色体上にあり、正常な脳の発達及び機能に不可欠なタンパク質をコードする。CDKL5タンパク質は、神経細胞に複数の効果を及ぼす多機能タンパク質である。例えば、CDKL5はキナーゼとして働き、MeCP2をリン酸化し得る。CDKL5変異又は欠損症に罹患した女児は、典型的には通常の出生前既往歴;周産期における被刺激性及び嗜眠状態;生後5ヵ月よりも前に発症する早発性てんかん、レット症候群様の特徴、例えば、頭部成長の減速、常同症、自発的な手の使用が少ない乃至全くない、及び睡眠障害、並びにアイコンタクトの困難を伴う重度精神遅滞及び事実上の言語の欠如を有する。Bahi−Buisson and Bienvenu.2012.Mol.Syndromol.2:137−152を参照のこと。
CDKL5変異/欠損症に対する現行の治療は、主として症状の管理に重点が置かれている。しかしながら、現在、CDKL5変異又は欠損症患者の神経学的転帰を改善する治療はない。従って、CDKL5変異及び欠損症を治療するための療法の開発が必要とされている。
本明細書には、配列番号2又は配列番号16と約50%〜100%の配列同一性を有するCDKL5ポリペプチド配列と、配列番号4と約90%〜約100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを有する融合タンパク質であって、TATkポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している融合タンパク質が記載される。一部の態様において、本融合タンパク質はIgk鎖リーダー配列ポリペプチドを含むことができ、ここでIgk鎖リーダー配列はCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している。さらなる態様において、本融合タンパク質はレポータータンパク質ポリペプチドを含むことができ、ここでレポータータンパク質ポリペプチドはCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している。他の態様において、本融合タンパク質はタンパク質タグポリペプチドを含むことができ、ここでタンパク質タグポリペプチドはCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している。一部の態様において、本融合タンパク質は、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させることができる。他の態様において、本融合タンパク質は、対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させることができる。一部の態様において、本融合タンパク質は、配列番号8、配列番号10、配列番号12、又は配列番号14に従うポリペプチド配列を有する。
また、本明細書には、配列番号2又は配列番号16と約50%〜100%の配列同一性を有するCDKL5ポリペプチド配列と、配列番号4と約90%〜約100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを有する融合タンパク質であって、TATkポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している融合タンパク質の治療有効量と、薬学的に許容可能な担体とを含有する医薬製剤も提供される。一部の態様において、本医薬製剤中に含まれる融合タンパク質はIgk鎖リーダー配列ポリペプチドを含むことができ、ここでIgk鎖リーダー配列はCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している。一部の態様において、本医薬製剤中に含まれる融合タンパク質はレポータータンパク質ポリペプチドを含むことができ、ここでレポータータンパク質ポリペプチドはCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している。さらなる態様において、本医薬製剤中に含まれる融合タンパク質は、配列番号8、配列番号10、配列番号12、又は配列番号14に従うポリペプチド配列を有することができる。さらなる態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象におけるCDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントの1つ以上の症状を治療することができる。さらなる態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させることができる。他の態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させることができる。さらなる態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象における運動機能を改善することができる。一部の態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象における認知機能を改善することができる。
本明細書には、配列番号2又は配列番号16と約50%〜100%の配列同一性を有するCDKL5ポリペプチド配列と、配列番号4と約90%〜約100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを含むある量の融合タンパク質であって、TATkポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している融合タンパク質と、薬学的に許容可能な担体とを含有する医薬製剤の治療有効量を、それを必要としている対象に投与する方法が提供される。一部の態様において、それを必要としている対象は、CDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントに罹っているか、又はそれに罹っている疑いがある。医薬製剤の治療有効量を投与する方法の他の態様において、融合タンパク質の治療有効量は、対照と比較して対象におけるCDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントの1つ以上の症状を治療することができる。
本明細書には、TATk−CDKL5融合タンパク質組成物及び製剤、並びにCDKL5媒介性疾患及び障害、特にCDKL5変異及び/又は欠損に起因する障害及び疾患の治療におけるそれらの使用方法が提供される。また、本明細書には、TATk−CDKL5融合タンパク質組成物及び製剤の作製方法も提供される。これらの方法は、CDKL5媒介性神経障害の研究に対して改良された実験ツールを提供するとともに、CDKL5機能不全に関連する障害に罹患している患者に対して改良された治療選択肢を提供する。
定義
用語「生体適合性」は、本明細書で使用されるとき、任意の代謝産物又はその分解産物を含め、概してレシピエントにとって非毒性の、且つレシピエントにいかなる重大な有害作用も引き起こさない材料を指す。一般的に言えば、生体適合性材料は、患者に投与したときに重大な炎症反応又は免疫反応を誘発しない材料である。
用語「生体適合性」は、本明細書で使用されるとき、任意の代謝産物又はその分解産物を含め、概してレシピエントにとって非毒性の、且つレシピエントにいかなる重大な有害作用も引き起こさない材料を指す。一般的に言えば、生体適合性材料は、患者に投与したときに重大な炎症反応又は免疫反応を誘発しない材料である。
用語「分子量」は、本明細書で使用されるとき、概して材料の質量又は平均質量を指す。ポリマー又はオリゴマーの場合、分子量はバルクポリマーの相対平均鎖長又は相対鎖質量を指し得る。実際には、ポリマー及びオリゴマーの分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)又は毛細管粘度測定法を含めた様々な方法で推定し又は特徴付けることができる。GPC分子量は、数平均分子量(Mn)とは対照的に、重量平均分子量(Mw)として報告される。毛細管粘度測定法は分子量の推定値を、特定の一組の濃度、温度、及び溶媒条件を用いて希薄ポリマー溶液から決定される固有粘度として提供する。
本明細書で使用されるとき、「生分解性」は、概して生理的条件下で分解又は侵食して対象による代謝、除去、又は排泄が可能な小さい単位又は化学種となる材料を指す。分解時間は組成及び形態に応じて変わる。分解時間は数時間乃至数週間であり得る。
用語「親水性」は、本明細書で使用されるとき、水と相互作用し易い強極性基を有する物質を指す。
用語「疎水性」は、本明細書で使用されるとき、水に対する親和性を欠き;撥水して水を吸収しないとともに水中に溶解せず又は水と混合しない傾向がある物質を指す。
用語「親油性」は、本明細書で使用されるとき、脂質に親和性を有する化合物を指す。
用語「両親媒性」は、本明細書で使用されるとき、親水特性と親油(疎水)特性とを合わせ持つ分子を指す。
本明細書で使用されるとき、「約」、「およそ」などは、数値変数に関係して使用されるとき、概してその変数の値及び実験誤差(例えば、平均値の95%信頼区間)又は指示値の±10%のいずれか大きい方の範囲内にあるその変数の全ての値を指す。
本明細書で使用されるとき、「細胞」、「細胞株」、及び「細胞培養物」には、子孫が含まれる。また、意図的又は偶発的な突然変異に起因してDNA内容の点で全ての子孫が正確に同一であるとは限らないことも理解される。元の形質転換細胞においてスクリーニングしたときと同じ機能又は生物学的特性を有する変異体子孫が包含される。
本明細書で使用されるとき、「組成物」は、活性薬剤と、不活性な(例えば、検出可能な薬剤又は標識)又はアジュバントなど活性な少なくとも1つの他の化合物又は分子との組み合わせを指す。
本明細書で使用されるとき、「対照」は、実験で比較のため使用され、且つ独立変数以外の変数の効果を最小限に抑え又は区別するために含められる代替的な対象又は試料である。
本明細書で使用されるとき、「陽性対照」は、全ての試薬が正しく機能していて、且つ実験が正しく行われる限りにおいて所望の結果を生じるように設計された「対照」を指す。
本明細書で使用されるとき、「陰性対照」は、全ての試薬が正しく機能していて、且つ実験が正しく行われる限りにおいて何ら効果又は結果を生じないように設計された「対照」を指す。「陰性対照」と同義の他の用語には、「シャム」、「プラセボ」、及び「モック」がある。
本明細書で使用されるとき、「培養する」は、細胞が一群の細胞として増殖し、且つ老化を回避することのできる条件下に細胞を維持することを指す。「培養する」にはまた、それに加えて又は代えて細胞が分化する条件も含まれ得る。
本明細書で使用されるとき、「差次的に発現した」は、正常細胞又は対照細胞の同じ遺伝子又は調節領域によるRNAの産生レベルと比較したときの、ゲノムの遺伝子又は調節領域から転写されるRNA、例えば、限定はされないが、mRNA、tRNA、miRNA、siRNA、snRNA、及びpiRNA、又は遺伝子によってコードされるタンパク質産物の差次的産生を指す。別の文脈では、「差次的に発現した」はまた、正常細胞又は対照細胞と比較したとき異なる時間的及び/又は空間的発現プロファイルを有する細胞又は組織中のヌクレオチド配列又はタンパク質も指す。
本明細書で使用されるとき、「過剰発現した」又は「過剰発現」は、正常細胞又は対照細胞におけるRNA又はタンパク質産物の発現レベルと比較したときの、遺伝子によってコードされるRNA又はタンパク質産物の発現レベルの増加を指す。
本明細書で使用されるとき、「過小発現した」又は「過小発現」は、正常細胞又は対照細胞におけるRNA又はタンパク質産物の発現レベルと比較したときの、遺伝子によってコードされるRNA又はタンパク質産物の発現レベルの低下を指す。
本明細書で使用されるとき、「有効量」は、細胞、組織、系、動物、又はヒトの有益な又は所望の生物学的、感情的、医学的、又は臨床的反応を生じさせるのに十分な量である。有効量は、1回以上の投与、適用、又は投薬で投与することができる。この用語はまた、その範囲内に、正常な生理学的機能を増進するのに有効な量も含む。
本明細書では同義的に使用されるとおりの用語「十分」及び「有効」は、1つ以上の所望の結果を達成するのに必要な量(例えば、質量、容積、投薬量、濃度、及び/又は時間)を指す。例えば、治療有効量は、1つ以上の治療効果を達成するのに必要な量を指す。
本明細書で使用されるとき、細胞との関連において「拡大」又は「拡大した」は、同一であるか否かに関わらず、初期細胞集団からの特徴的な1つ又は複数の細胞型の数の増加を指す。拡大に使用される初期細胞は、拡大により生成される細胞と同じでなくてもよい。例えば、拡大細胞は、初期細胞集団のエキソビボ又はインビトロ成長及び分化によって作製し得る。
本明細書で使用されるとき、「発現」は、ポリヌクレオチドがRNA転写物に転写されるプロセスを指す。mRNA及び他の翻訳されたRNA種との関連では、「発現」はまた、転写されたRNAが続いてペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質に翻訳される1つ又は複数のプロセスも指す。
本明細書で使用されるとき、「単離された」は、そのポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、又はその断片が自然中では通常結び付いている細胞構成物及び他の形の構成物から分離されていることを意味する。天然に存在しないポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、又はその断片は、それをその天然に存在する対応物と区別するために「単離」を必要としない。
本明細書で使用されるとき、「濃縮された」は、容積当たりの分子の濃度又は数がその天然に存在する対応物の濃度又は数を上回る点でその天然に存在する対応物と区別可能な分子、例えば、限定はされないが、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、又はその断片を指す。
本明細書で使用されるとき、「希釈された」は、容積当たりの分子の濃度又は数がその天然に存在する対応物の濃度又は数を下回る点でその天然に存在する対応物と区別可能な分子、例えば、限定はされないが、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、又はその断片を指す。
本明細書で使用されるとき、「分離された」は、元の供給源又は集団から物理的に分かれていて、分離された化合物、薬剤、粒子、又は分子をもはや元の供給源又は集団の一部と見なすことができない状態を指す。
本明細書で使用されるとき、治療目的上の「哺乳動物」は、ヒト、家畜動物及び農業動物、非ヒト霊長類、及び動物園動物、競技動物、又は愛玩動物、例えば、限定はされないが、イヌ、ウマ、ネコ、及び雌ウシを含めた、哺乳動物に分類される任意の動物を指す。
本明細書では同義的に使用されるとおり、「対象」、「個体」、又は「患者」は、脊椎動物生物を指す。
本明細書で使用されるとき、「実質的に純粋な細胞集団」は、全細胞集団を構成する細胞の約50%、好ましくは約75〜80%、より好ましくは約85〜90%、及び最も好ましくは約95%が特定の細胞マーカー特徴及び分化能を有する細胞集団を指す。従って、「実質的に純粋な細胞集団」は、指定のアッセイ条件下で特定のマーカー特徴及び分化能を呈しない細胞が約50%未満、好ましくは約20〜25%未満、より好ましくは約10〜15%未満、及び最も好ましくは約5%未満だけ含まれる細胞集団を指す。
本明細書で使用されるとき、「治療的」は、疾患、障害、病態、又は副作用を治療、治癒、及び/又は改善すること、又は疾患、障害、病態、又は副作用の進行を減速させることを指す。この用語にはまた、その範囲内に、正常な生理学的機能を増進すること、疾患、障害、病態、副作用、又はその症状の緩和処置、及び部分的改善も含まれる。疾患又は障害はCDKL5欠損症及び/又はレット症候群であり得る。
用語「治療する」及び「治療」は、本明細書で使用されるとき、概して所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を達成することを指す。この効果は、疾患、その症状又は病態、例えばCDKL5変異及び/又は欠損症、レット症候群のCDKL5バリアント、又は他のCDKL5媒介性神経障害によって生じる疾患又は障害を防ぐ又は部分的に防ぐ点で予防的であってもよく、及び/又は疾患、病態、症状又は疾患、障害、若しくは病態に起因する有害作用を部分的に又は完全に治癒する点で治療的であってもよい。用語「治療」には、本明細書で使用されるとき、哺乳動物、特にヒトにおけるCDKL5媒介性神経障害の任意の治療が包含され、以下が含まれる:(a)疾患に罹り易い可能性があるものの、まだそれに罹っているとの診断は受けていない対象において疾患の発生を防ぐこと;(b)疾患を阻止すること、即ちその発症を止めること;又は(c)疾患を軽減すること、即ち疾患及び/又はその症状又は病態を緩和し又は改善すること。用語「治療」は、本明細書で使用されるとき、治療的処置及び予防的(prophylactic)又は予防的(preventative)措置の両方を指す。治療を必要としている者には、既に障害を有する者並びに障害を防ぐべきである者が含まれる。
本明細書で使用されるとき、「医薬製剤」は、活性薬剤、化合物、又は成分と、組成物をインビトロ、インビボ、又はエキソビボでの診断、治療、又は予防用途に好適なものにする薬学的に許容可能な担体又は賦形剤との組み合わせを指す。
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容可能な担体又は賦形剤」は、概して安全で非毒性の、且つ生物学的にも又は他の形でも望ましくないものでない医薬製剤の調製において有用な担体又は賦形剤を指し、動物への使用並びにヒトへの医薬品としての使用が許容される担体又は賦形剤が含まれる。「薬学的に許容可能な担体又は賦形剤」は、本明細書及び特許請求の範囲で使用されるとき、1つ及び2つ以上のかかる担体又は賦形剤の両方を含む。
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容可能な塩」は、その塩が薬学的用量で投与される対象にとって対イオンが非毒性の任意の酸付加塩又は塩基付加塩を指す。
本明細書で使用されるとき、「予防的」及び「予防する」は、診断が未確定であっても、又は疾患若しくは病態がまだ無症状段階であっても、疾患又は病態をその発生前に妨げる又は止めることを指す。
本明細書で使用されるとき、「活性薬剤」又は「活性成分」は、生物学的に活性な又は他の形でその投与対象に生物学的又は生理学的効果を生じさせる物質、化合物、又は分子を指す。換言すれば、「活性薬剤」又は「活性成分」は、組成物の効果の全体又は一部をもたらす組成物の1つ又は複数の構成成分を指す。
本明細書で使用されるとき、「有形的表現媒体」は、物理的に有形の、単なる抽象的思考又は記録されていない話し言葉でない媒体を指す。有形的表現媒体には、限定はされないが、セルロース系材料若しくはプラスチック材料上の言葉又はフラッシュメモリ若しくはCD−ROMなどの好適な装置に記憶されたデータが含まれる。
本明細書で使用されるとき、「化学療法剤」又は「化学療法薬」は、癌の予防又は治療に利用される治療剤を指す。
本明細書で使用されるとき、「マトリックス」は、1つ以上の特殊な構造、分子、又は組成物が埋め込まれる材料を指す。
本明細書で使用されるとき、「アプタマー」は、タンパク質を含め、予め選択された標的に高い親和性及び特異性で結合することのできる一本鎖DNA又はRNA分子を指す。その特異性及び特徴は、その一次配列によって直接決まるのでなく、その三次構造によって決まる。
本明細書で使用されるとき、「免疫調節薬」は、1つ以上の免疫機能又は反応を調整又は調節する能力を有する薬剤、例えば治療剤を指す。
本明細書で使用されるとき、「抗体」は、ジスルフィド結合によって相互連結した少なくとも2つの重(H)鎖と2つの軽(L)鎖とを含む糖タンパク質、又はその抗原結合部分を指す。各重鎖は重鎖可変領域(本明細書ではVHと略す)と重鎖定常領域とを含む。各軽鎖は軽鎖可変領域と軽鎖定常領域とを含む。VH及びVL領域は抗原に対する結合特異性を保持しており、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変領域にさらに細分することができる。CDR間には、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存された領域が散在している。各VH及びVLは3つのCDR及び4つのフレームワーク領域を含み、これらがアミノ末端からカルボキシ末端に向かって以下の順序で並んでいる:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。
本明細書で使用されるとき、「生物」、「宿主」、及び「対象」は、少なくとも1つの細胞を含む任意の生きている実体を指す。生きている生物は、例えば、単一の単離された真核細胞又は培養細胞又は細胞株のように単純であることもあり、又はヒトを含めた哺乳動物、及び動物(例えば、脊椎動物、両生類、魚類、哺乳動物、例えば、ネコ、イヌ、ウマ、ブタ、雌ウシ、ヒツジ、げっ歯類、ウサギ、リス、クマ、霊長類(例えば、チンパンジー、ゴリラ、及びヒト)のように複雑であることもある。「対象」はまた、細胞、細胞集団、組織、臓器、又は生物、好ましくはヒト及びその構成物であってもよい。
本明細書で使用されるとき、「患者」は、治療を必要としている生物、宿主、又は対象を指す。
本明細書で使用されるとき、「タンパク質」は、本明細書で使用されるとき、特定の順序のアミノ酸の鎖を1つ以上含む巨大分子を指す。用語のタンパク質は、「ポリペプチド」と同義的に使用される。順序は、そのタンパク質をコードする遺伝子中のヌクレオチドの塩基配列によって決まる。タンパク質は、体の細胞、組織、及び臓器の構造、機能、及び調節に必要である。各タンパク質はユニークな機能を有する。
本明細書で使用されるとき、「実質的に純粋」は、対象種が、存在する優勢種である(即ち、モル基準でそれが組成物中の他のいずれの個別種よりも豊富である)ことを意味し、及び好ましくは実質的に精製された画分は、存在する全ての種の約50パーセントを対象種が占める組成物である。概して、実質的に純粋な組成物は、組成物中に存在する全ての種の約80パーセント超、より好ましくは約85%、90%、95%、及び99%超を占め得る。最も好ましくは、対象種は、組成物が本質的に単一種からなる本質的な均一性(従来の検出方法によっては組成物中に夾雑種を検出することができない)に至るまで精製される。
本明細書で使用されるとき、「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、概して少なくとも2つの塩基−糖−リン酸の組み合わせの連なりを指し、とりわけ、一本鎖及び二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖領域との混合物であるDNA、一本鎖及び二本鎖RNA、及び一本鎖領域と二本鎖領域との混合物であるRNA、一本鎖であってもよく、又は典型的には二本鎖か又は一本鎖領域と二本鎖領域との混合物であってもよいDNA及びRNAを含むハイブリッド分子を指す。加えて、ポリヌクレオチドは、本明細書で使用されるとき、RNA又はDNA又はRNAとDNAとの両方を含む三本鎖領域を指す。かかる領域の鎖は同じ分子由来であっても、又は異なる分子由来であってもよい。この領域は分子の1つ以上の全てを含み得るが、より典型的には分子の一部の領域のみを含む。三重らせん領域の分子の1つは多くの場合にオリゴヌクレオチドである。「ポリヌクレオチド」及び「核酸」にはまた、かかる化学的、酵素的又は代謝的に修飾された形態のポリヌクレオチド、並びにとりわけウイルス及び細胞、例えば単純及び複雑細胞に特徴的な化学的形態のDNA及びRNAも包含される。例えば、用語のポリヌクレオチドには、1つ以上の修飾塩基を含有する上記に記載したとおりのDNA又はRNAが含まれる。従って、2つだけ例を挙げれば、イノシンなどの通常の塩基、又はトリチル化塩基などの修飾塩基を含むDNA又はRNAは、この用語が本明細書で使用されるとおりのポリヌクレオチドである。「ポリヌクレオチド」及び「核酸」にはまた、PNA(ペプチド核酸)、ホスホロチオエート類、及び天然核酸のリン酸骨格の他の変異体も含まれる。天然核酸はリン酸骨格を有し、人工核酸は他の種類の骨格を含有するが、同じ塩基を含有し得る。従って、安定性又は他の理由で修飾された骨格を有するDNA又はRNAは、この用語が本明細書で意図するとおりの「核酸」又は「ポリヌクレオチド」である。
本明細書で使用されるとき、「デオキシリボ核酸(DNA)」及び「リボ核酸(RNA)」は、概して、非修飾RNA若しくはDNAであっても、又は修飾RNA若しくはDNAであってもよい任意のポリリボヌクレオチド又はポリデオキシリボヌクレオチド(polydeoxribonucleotide)を指す。RNAは、tRNA(トランスファーRNA)、snRNA(核内低分子RNA)、rRNA(リボソームRNA)、mRNA(メッセンジャーRNA)、アンチセンスRNA、RNAi(RNA干渉コンストラクト)、siRNA(低分子干渉RNA)、又はリボザイムの形態であってもよい。
本明細書で使用されるとき、「核酸配列」及び「オリゴヌクレオチド」にはまた、上記に定義するとおりの核酸及びポリヌクレオチドも包含される。
本明細書で使用されるとき、「DNA分子」は、DNAで作られた核酸/ポリヌクレオチドを含む。
本明細書で使用されるとき、「遺伝子」は、染色体上の特定の位置を占有し、且つ生物における1つ又は複数の特性又は1つ又は複数の形質の遺伝命令を含むDNAの配列に対応する遺伝単位を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「組換え」は、概して、天然に存在しない核酸、核酸コンストラクト、又はポリペプチドを指す。かかる天然に存在しない核酸には、修飾されている天然核酸、例えば欠失、置換、逆位、挿入等を有する天然核酸、及び/又は分子生物学的技術を使用してつなぎ合わされた異なる起源の核酸配列の組み合わせ(例えば、融合タンパク質(例えば、2つの異なるタンパク質又はタンパク質断片の組み合わせで形成されるタンパク質又はポリペプチド)をコードする核酸配列、ポリペプチドをコードする核酸とプロモーター配列の組み合わせであって、コード配列とプロモーター配列とが異なる供給源に由来するか又は他の形で典型的には天然で一緒には存在しない組み合わせ(例えば、核酸と構成的プロモーター)等)が含まれ得る。組換えはまた、組換え核酸によってコードされるポリペプチドも指す。天然に存在しない核酸又はポリペプチドは、人為的に修飾された核酸及びポリペプチドを含む。
本明細書で使用されるとき、「融合タンパク質」は、少なくとも2つの異なるタンパク質又はタンパク質断片の組み合わせで形成されるタンパク質を指す。融合タンパク質は組換えDNA分子によってコードされる。従って、「CDKL5融合タンパク質」は、ヒトCDKL5ポリペプチド又はその変異体が他のポリペプチド配列に作動可能に連結されている組換えタンパク質を指す。
本明細書で使用されるとき、「CDKL5欠損」は、このタンパク質の生物学的機能の任意の欠損を指す。欠損は、野生型又は正常対象と比較したときの、タンパク質をコードするDNA又はDNA関連調節領域における任意のDNA突然変異、又は後成的なDNA修飾、例えば、限定はされないが、DNAメチル化又はヒストン修飾における任意の変化に起因するタンパク質機能の任意の変化、CDKL5タンパク質の二次、三次、又は四次構造の任意の変化、又はCDKL5タンパク質がその生物学的機能を果たす能力の任意の変化によって生じ得る。
本明細書で使用されるとき、「レット症候群バリアント」、「レット症候群のバリアント」などは、レット症候群と類似した臨床徴候を有するが病因が不明の非典型型のレット症候群を指す。
本明細書で使用されるとき、「CDKL5変異」は、CDKL5タンパク質のコード領域のヌクレオチド配列の任意の変化を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「トランスフェクション」は、外因性及び/又は組換え核酸配列を生細胞の膜に囲まれた空間の内部に導入すること、例えば、核酸配列を細胞のサイトゾル内並びにミトコンドリア、核、又は葉緑体の内部空間内に導入することを指す。核酸はネイキッドDNA又はRNAの形態であってもよく、それが様々なタンパク質又は調節エレメント(例えば、プロモーター及び/又はシグナルエレメント)と関連付けられていてもよく、或いは核酸はベクター又は染色体に組み込まれてもよい。
本明細書で使用されるとき、「形質転換」又は「形質転換された」は、導入された核酸のコード部分の発現が可能な形で核酸(例えば、DNA又はRNA)を細胞に導入することを指す。
本明細書で使用されるとき、「形質導入された」は、タンパク質を細胞に直接導入することを指す。
本明細書で使用されるとき「ペプチド」は、タンパク質又はポリペプチドと比べて短い少なくとも2アミノ酸の鎖を指す。
本明細書で使用されるとき、「変異体」は、基準ポリペプチドと異なるが、本質的な特性は保持しているポリペプチドを指す。あるポリペプチドの典型的な変異体は、別の基準ポリペプチドとアミノ酸配列が異なる。概して違いは、基準ポリペプチドの配列と変異体の配列とが全体的には極めて類似していて、多くの領域で同一であるような違いに限られている。変異体と基準ポリペプチドとは、1つ以上の修飾(例えば、置換、付加、及び/又は欠失)だけアミノ酸配列が異なり得る。置換又は挿入されるアミノ酸残基は、遺伝子コードによってコードされるものであっても、又はそうでなくてもよい。ポリペプチドの変異体は、対立遺伝子変異体のように天然に存在するものであってもよく、又は天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。「変異体」には、機能的及び構造的変異体(varient)が含まれる。
本明細書で使用されるとき、「同一性」は、配列を比較することによって決定したときの2つ以上のポリペプチド配列間の関係である。当該技術分野では、「同一性」はまた、配列のストリング間のマッチによって決定したときのポリペプチド間の配列関連性の程度も指す。「同一性」は、限定はされないが、(Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,Ed.,Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,Ed.,Academic Press,New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,Eds.,Humana Press,New Jersey,1994;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;及びSequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,Eds.,M Stockton Press,New York,1991;及びCarillo,H.,and Lipman,D.,SIAM J.Applied Math.1988,48:1073に記載されるものを含め、公知の方法により容易に計算することができる。好ましい同一性の決定方法は、調べる配列間に最大のマッチを与えるように設計される。同一性の決定方法は公的に利用可能なコンピュータプログラムにコード化されている。2つの配列間の同一性パーセントは、ニードルマン−ブンシュ(J.Mol.Biol.,1970,48:443−453)アルゴリズム(例えば、NBLAST、及びXBLAST)を組み込んだ解析ソフトウェア(例えば、Genetics Computer Group,Madison Wis.の配列解析ソフトウェアパッケージ)を使用して決定することができる。本開示のポリペプチドについて同一性を決定する際には、デフォルトパラメータが使用される。
本明細書で使用されるとき、「プラスミド」は、本明細書で使用されるとき、宿主細胞でプラスミドが複製するようにインタクトな「レプリコン」を含む非染色体性二本鎖DNA配列を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「ベクター」は、細胞に外来性核酸配列を導入するために使用される媒体を参照して使用される。ベクターには、線状又は環状(例えば、プラスミド)のDNA分子であって、宿主細胞又は宿主細胞小器官への導入時に転写及び翻訳をもたらす追加的なセグメントに作動可能に連結された目的のポリペプチドをコードするセグメントを含むDNA分子が含まれ得る。かかる追加的なセグメントはプロモーター及びターミネーター配列を含むことができ、また、1つ以上の複製起点、1つ以上の選択可能なマーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル等も含み得る。発現ベクターは、概して酵母又は細菌ゲノム又はプラスミドDNA、又はウイルスDNAに由来し、又は両方のエレメントを含有し得る。
本明細書で使用されるとき、「作動可能に連結された」は、核酸分子内でコード配列の発現を生じさせるため核酸のコード配列の発現に有用な調節配列がコード配列に対して適切な位置に置かれることを示す。この同じ定義が、時に発現ベクター中のコード配列及び転写制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、及び終結エレメント)、及び/又は選択可能なマーカーの配置に適用される。
本明細書で使用されるとき、「野生型」は、選抜育種又はトランス遺伝子による形質転換によって生じ得る突然変異形態と区別するときの、それが天然で存在するとおりの典型的な形態の生物、変種、株、遺伝子、タンパク質、又は特徴である。
本明細書で使用されるとき、「cDNA」は、細胞におけるRNA転写物に相補的なDNA配列を指す。これは人工分子である。典型的には、cDNAは逆転写酵素と呼ばれる酵素によってRNA転写物を鋳型として使用してインビトロで作製される。
本明細書で使用されるとき、「精製された」又は「精製する」は、天然環境と比べて高い純度を有する核酸配列、ペプチド、又はポリペプチドを参照して使用される。
本明細書で使用されるとき、「分化する」又は「分化」は、前駆体又は前駆細胞(例えば、ニューロン前駆細胞)が特定の細胞型(例えば、ニューロン)に分化する過程を指す。
本明細書で使用されるとき、「用量」、「単位用量」、又は「投薬量」は、対象における使用に好適な物理的に個別の単位であって、各々がその投与に伴い所望の1つ又は複数の反応を生じるように計算された所定の分量のCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及び/又はその医薬製剤を含む単位を指す。
本明細書で使用されるとき、「特異的結合パートナー」又は「結合パートナー」は、第2の化合物又は分子が他のいずれの分子又は化合物よりも高い親和性で結合する化合物又は分子である。
本明細書で使用されるとき、「特異的に結合する」又は「特異的結合」は、共有結合性若しくは非共有結合性の相互作用又は共有結合性及び非共有結合性の相互作用の組み合わせによって媒介され得る酵素/基質、受容体/アゴニスト又はアンタゴニスト、抗体/抗原、レクチン/炭水化物、オリゴDNAプライマー/DNA、酵素又はタンパク質/DNA、及び/又はRNA分子と他の核酸(DNA又はRNA)又はアミノ酸のような対をなす種の間に起こる結合を指す。2つの種の相互作用が非共有結合的に結合した複合体を生じるとき、起こる結合は典型的には静電結合、水素結合、又は親油性相互作用の結果である。従って、「特異的結合」は、抗体/抗原、酵素/基質、DNA/DNA、DNA/RNA、DNA/タンパク質、RNA/タンパク質、RNA/アミノ酸、受容体/基質相互作用の特性を有する結合複合体を生じる相互作用が2つの間にあるような対をなす種の間に起こる。詳細には、特異的結合は、対の一方のメンバーが特定の種と結合し、且つその結合メンバーの対応するメンバーが属する化合物ファミリー内の他の種とは結合しないことを特徴とする。従って、例えば、抗体は好ましくは単一のエピトープに結合し、タンパク質のファミリー内の他のエピトープには結合しない。
本明細書で使用されるとき、「抗感染薬」は、感染病原体を死滅させるか、或いはそれが広がるのを阻止することができる化合物又は分子を指す。抗感染薬としては、限定はされないが、抗生物質、抗細菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬、及び抗原虫薬が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「野生型」は、選抜育種又はトランス遺伝子による形質転換によって生じ得る突然変異形態と区別するときの、それが天然で存在するとおりの典型的な形態の生物、変種、株、遺伝子、タンパク質、又は特徴である。
本明細書で使用されるとき、「誘導する」、「誘導」、又は「誘導された」は、エンドサイトーシス、分泌、及びエキソサイトーシスなどの細胞内のプロセス又は経路を活性化又は刺激することを指す。
本明細書で使用されるとき、「誘導体」は、その化合物と同じ又は類似したコア構造を有するが、1つ以上の原子又は官能基の置換、欠失、及び/又は付加を含めた、少なくとも1つの構造的違いを有する任意の化合物を指す。用語「誘導体」は、その誘導体が出発物質或いは中間体としての親化合物から合成されることを意味するものではなく、しかしこれも該当し得る。用語「誘導体」には、プロドラッグ、又は親化合物の代謝産物が含まれ得る。誘導体は、親化合物中の遊離アミノ基が誘導体化されてアミン塩酸塩類、p−トルエンスルホンアミド類(p−toluene sulfoamides)、ベンゾキシカルボアミド類、t−ブチルオキシカルボアミド類、チオウレタン系誘導体、トリフルオロアセチルアミド類、クロロアセチルアミド類、又はホルムアミド類を形成している化合物を含む。誘導体は、親化合物のカルボキシル基が誘導体化されてメチル及びエチルエステル類、又は他の種類のエステル類又はヒドラジド類を形成している化合物を含む。誘導体は、親化合物のヒドロキシル基が誘導体化されてO−アシル又はO−アルキル誘導体を形成している化合物を含む。誘導体は、親化合物の水素結合供与基が別の水素結合供与基、例えば、OH、NH、又はSHに置換されている化合物を含む。誘導体は、親化合物の水素結合アクセプター基を別の水素結合アクセプター基、例えばエステル類、エーテル類、ケトン類、炭酸塩類、第三級アミン類、イミン、チオン類、スルホン類、第三級アミド類、及び硫化物に置換することを含む。「誘導体」はまた、飽和又は不飽和シクロヘキサン又は他のより複雑な、例えば窒素含有環によるシクロペンタン環の置換の拡張、及び様々な側鎖を有するこれらの環の拡張も含む。
本明細書で使用されるとき、「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師又は他の臨床医が求める組織、系、動物、又はヒトの生物学的又は医学的反応を誘発し得るCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤、本明細書に記載される補助薬剤、又は二次的薬剤の量を指す。「治療有効量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、CDKL5欠損症及び/又はレット症候群の症状の1つ以上の発症を予防し、それをある程度軽減又は緩和するのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、対照と比較して対象の脳のある領域におけるニューロン生存率、ニューロン数、神経突起成長、伸長、及び/又は分枝密度を増加させるのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、対照と比較して対象における学習能力を増加させるのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、対照と比較して対象における記憶能力を増加させるのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、対照と比較して対象における運動機能を改善するのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、学習能力、記憶能力、及び/又は運動機能を野生型又は正常レベルと実質的に同様のレベルまで回復させるのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。「治療効果量」には、単独で投与するか又は二次的薬剤と共投与したとき、脳のある領域におけるニューロン数、ニューロン生存率、神経突起成長、神経突起伸長、神経突起分枝数、及び/又は神経突起分枝密度を野生型又は正常レベルと実質的に同様のレベルまで回復させるのに十分なCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の量が含まれる。治療有効量は、CDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、その医薬製剤の正確な化学構造、治療下のCDKL5欠損症、レット症候群又はその症状、投与経路、投与時間、排泄速度、薬物併用、治療を行う医師の判断、投薬形態、並びに治療対象の年齢、体重、全般的な健康、性別及び/又は食事に応じて異なり得る。
本明細書で使用されるとき、「相乗効果」、「相乗作用(synergism)」、又は「相乗作用(synergy)」は、2つ以上の分子、化合物、物質、因子、又は組成物の間に生じる効果であって、それらの個々の効果の合計と比べて大きい又は異なる効果を指す。
本明細書で使用されるとき、「相加効果」は、2つ以上の分子、化合物、物質、因子、又は組成物の間に生じる効果であって、それらの個々の効果の合計と等しい又は同じである効果を指す。
本明細書において特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての科学技術用語は、当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。
考察
TATk−CDKL5融合遺伝子及びタンパク質
融合遺伝子及びタンパク質
本明細書には、修飾TAT(TATk)配列を含む様々なCDKL5融合タンパク質をコードする組換えcDNA配列が開示される。一実施形態において、この融合タンパク質は、TATkポリペプチドに作動可能に結合しているヒトCDKL5ポリペプチドを含む。CDKL5融合タンパク質をコードするcDNA配列は、配列番号2、7、9、11、13のいずれか一つに従う配列、又は本明細書に記載されるその変異体を有し得る。CDKL5融合タンパク質は、配列番号8、10、12、14のいずれか一つに従うポリペプチド配列、又は本明細書に記載されるその変異体を有し得る。
TATk−CDKL5融合遺伝子及びタンパク質
融合遺伝子及びタンパク質
本明細書には、修飾TAT(TATk)配列を含む様々なCDKL5融合タンパク質をコードする組換えcDNA配列が開示される。一実施形態において、この融合タンパク質は、TATkポリペプチドに作動可能に結合しているヒトCDKL5ポリペプチドを含む。CDKL5融合タンパク質をコードするcDNA配列は、配列番号2、7、9、11、13のいずれか一つに従う配列、又は本明細書に記載されるその変異体を有し得る。CDKL5融合タンパク質は、配列番号8、10、12、14のいずれか一つに従うポリペプチド配列、又は本明細書に記載されるその変異体を有し得る。
一部の実施形態において、ヒトCDKL5 cDNA配列は配列番号1又は15に従い得る。さらなる実施形態において、ヒトCDKL5 cDNAは、配列番号1又は15と約90%〜約100%、80%〜約90%、又は約50%〜約80%同一であり得る。一部の実施形態において、ヒトCDKL5 cDNA配列は、配列番号2又は16に従うアミノ酸配列をコードし得る。さらなる実施形態において、ヒトCDKL5 cDNA配列は、配列番号2又は16と約90%〜約100%、80%〜約90%、又は約50%〜約80%同一のアミノ酸配列をコードし得る。
一部の実施形態において、ヒトCDKL5 cDNA配列は、配列番号1内の12連続ヌクレオチドと約90%〜100%同一の少なくとも12連続ヌクレオチドの断片であり得る。一部の実施形態において、ヒトCDKL5 cDNA配列は、配列番号1内の12連続ヌクレオチドと約80%〜90%同一の少なくとも12連続ヌクレオチドの断片であり得る。一部の実施形態において、cDNA配列は、配列番号1内の12連続ヌクレオチドと約50%〜80%同一の少なくとも12連続ヌクレオチドの断片であり得る。
CDKL5融合タンパク質は、ヒトCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合した修飾トランス作用転写活性化(TAT)タンパク質形質導入ドメイン(PTD)(以下、TATk)を含む。TATkは、配列番号3に従うcDNA配列及び配列番号4に従うアミノ酸配列を有し得る。TATkは修飾TAT−PTDである。非修飾TAT−PTDは細胞へのペプチド及びタンパク質の形質導入を媒介する。しかしながら、非修飾TAT−PTDによっては、細胞によるTAT−PTD融合タンパク質の分泌は可能とならない。非修飾TAT−PTDは非修飾TAT−PTD内に位置するフューリン認識配列でフューリンエンドプロテアーゼによって融合タンパク質から切断される。対照的に、TATkはフューリン認識配列を含まないように修飾される。そのため、TATkを含む本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質は、その完全な形態で真核細胞によって分泌され得る。
一部の実施形態において、TATk cDNA配列は配列番号3と約90%〜100%又は約80%〜約90%同一であり得る。一部の実施形態において、TATk cDNAは、配列番号4と約90%〜100%又は約80%〜約90%同一のポリペプチド配列をコードし得る。
CDKL5融合タンパク質は、任意選択で、細胞による産生中にポリペプチドを下流の分泌経路に導くIgκ鎖リーダー配列を含み得る。一部の実施形態において、Igκ鎖リーダー配列はヒトCDKL5ポリペプチドのN末端に作動可能に結合していてもよい。Igκ鎖リーダー配列は、配列番号5に従うcDNA配列又は本明細書に記載されるその変異体を有することができ、及び配列番号6に従うアミノ酸配列又は本明細書に記載されるその変異体を有することができる。
他の実施形態において、Igκ鎖リーダー配列cDNAは、配列番号5と約90%〜100%、約80%〜約90%、又は約80%〜90%同一であり得る。一部の実施形態において、Igκ鎖リーダー配列は、配列番号6と約90%〜約100%、約80%〜約90%、又は約50%〜約80%同一のアミノ酸配列を有し得る。
CDKL5融合タンパク質は、任意選択で、CDKL5融合タンパク質に作動可能に結合した1つ以上のタンパク質タグを含み得る。こうした種類のタグは、融合タンパク質のアフィニティー精製、可溶化、クロマトグラフ分離、及び/又は免疫検出を可能にするアミノ酸配列である。好適なタンパク質タグとしては、限定はされないが、キチン結合タンパク質(CBP)、マルトース結合タンパク質(MBP)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、ポリ(His)、チオレドキシン(TRX)、ポリ(NANP)、FLAGタグ(任意のFLAGタグ変種、例えば3x FLAGを含む)、V5タグ、Mycタグ、HAタグ、Sタグ、SBPタグ、Sftag 1、Softag 3、Tcタグ、Xpressタグ、Strepタグ、Isopepタグ、Spyタグ、Tyタグ、ビオチンカルボキシルキャリアータンパク質(BCCP)、及びNusタグが挙げられる。それぞれ配列番号8、10、又は12に従うアミノ酸配列を有する配列番号7、9、又は11に従うCDKL5融合タンパク質cDNAは、TATk、及びMycタグ及びポリ(HIS)タグを含むCDKL5融合タンパク質の非限定的な実施形態を表す。配列番号14に従うアミノ酸配列を有する配列番号13に従うCDKL5融合タンパク質cDNAは、FLAGタグを有するCDKL5融合タンパク質の非限定的な実施形態を表す。
CDKL5融合タンパク質は、任意選択で、CDKL5ポリペプチドに作動可能に結合した1つ以上のレポータータンパク質を含み得る。好適なレポーター遺伝子としては、限定はされないが、蛍光タンパク質(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)、青色蛍光タンパク質(BFP)、及びシアン蛍光タンパク質(CFP))、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ(細菌性、ホタル、及びウミシイタケルシフェラーゼ)、抗生物質耐性(anitbiotic−resistance)遺伝子(例えば、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ、及びNPT−II)、p−グルクロニダーゼ、及びアルカリホスファターゼ(alkalin phosphatase)が挙げられる。レポータータンパク質を含めることにより、とりわけ、融合タンパク質及び融合タンパク質機能の直接的及び/又は間接的な特徴付け、並びにタンパク質のアフィニティー精製が可能となる。レポータータンパク質は、ヒトCDKL5ポリペプチドのN末端及び/又はC末端に作動可能に連結されてもよい。他の実施形態において、レポータータンパク質は、CDKL5融合タンパク質の−末端及び/又はC末端に作動可能に連結されてもよい。それぞれ配列番号8又は10に従うアミノ酸配列を有する配列番号9又は11に従うCDKL5融合タンパク質cDNAは、蛍光レポータータンパク質を含むCDKL5融合タンパク質の非限定的な実施形態を表す。
組換えベクター
CDKL5融合cDNA配列は、好適な発現ベクターに導入することができる。発現ベクターは、CDKL5融合cDNAの発現を促進するために使用される1つ以上の調節配列又は1つ以上の他の配列を含み得る。発現ベクターは、CDKL5融合発現ベクターの複製を促進するために使用される1つ以上の調節配列又は1つ以上の他の配列を含み得る。発現ベクターは細菌細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。他の実施形態において、発現ベクターは酵母細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。さらなる実施形態において、発現ベクターは植物細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。他の実施形態において、発現ベクターは哺乳類細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。別の実施形態において、ベクターは真菌細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。好適な発現ベクターは、概して当該技術分野において(in the heart)公知である。
CDKL5融合cDNA配列は、好適な発現ベクターに導入することができる。発現ベクターは、CDKL5融合cDNAの発現を促進するために使用される1つ以上の調節配列又は1つ以上の他の配列を含み得る。発現ベクターは、CDKL5融合発現ベクターの複製を促進するために使用される1つ以上の調節配列又は1つ以上の他の配列を含み得る。発現ベクターは細菌細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。他の実施形態において、発現ベクターは酵母細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。さらなる実施形態において、発現ベクターは植物細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。他の実施形態において、発現ベクターは哺乳類細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。別の実施形態において、ベクターは真菌細胞におけるCDKL5融合タンパク質の発現に好適であり得る。好適な発現ベクターは、概して当該技術分野において(in the heart)公知である。
TATk−CDKL5タンパク質の作製
一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は細胞培養系においてインビトロで作製される。細胞培養系は1つ以上の細菌、酵母、真菌、植物、又は哺乳類細胞を含み得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は1つ又は複数の培養細胞によって細胞培養培地中に分泌される。他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は1つ又は複数の培養細胞の細胞質内又は膜内に含まれる。
一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は細胞培養系においてインビトロで作製される。細胞培養系は1つ以上の細菌、酵母、真菌、植物、又は哺乳類細胞を含み得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は1つ又は複数の培養細胞によって細胞培養培地中に分泌される。他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は1つ又は複数の培養細胞の細胞質内又は膜内に含まれる。
従って、図1を見ると、図1は、CDKL5融合タンパク質を作製する方法の一実施形態を示し、ここでCDKL5融合タンパク質は培養細胞によって作製され、周囲の培養培地中に分泌される。この方法は、CDKL5融合タンパク質cDNA配列を含む好適なベクターを培養液中の1つ又は複数の細胞にトランスフェクトし又は他の形で送達することから始まる(6000)。次に概して公知の方法を用いて細胞を培養し(6010)、トランスフェクト細胞にベクターからCDKL5融合タンパク質を産生させて、CDKL5融合タンパク質を周囲の細胞培養培地中に分泌させる。好適な時間が経った後、分泌されたCDKL5融合タンパク質を含有する培養培地を回収する(6020)。一部の実施形態において、細胞は約12時間〜約96時間培養される。この時点で、CDKL5融合タンパク質を培養培地からさらに精製する必要があるか否かが決まる(6030)。一部の実施形態では、CDKL5融合タンパク質を含有する培地はそれ以上精製せず、1つ以上の細胞の形質導入に直接使用する(6050)。他の実施形態では、CDKL5融合タンパク質を培養培地からさらに精製し、及び/又はそこで濃縮する。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は好適な方法を用いて精製及び/又は濃縮される。好適な方法としては、限定はされないが、アフィニティー精製法、サイズ排除分離法、及びクロマトグラフ分離法が挙げられる。
分泌による作製方法の理解を念頭に置いて図2を見ると、図2は、CDKL5融合タンパク質を作製する方法の一実施形態を示し、ここでCDKL5融合タンパク質は周囲の細胞培養培地中に分泌されない。この方法は、CDKL5融合タンパク質cDNA配列を含む好適なベクターを培養液中の1つ又は複数の細胞にトランスフェクトし又は他の形で送達することから始まる(6000)。次に概して公知の方法を用いて細胞を培養し(6010)、トランスフェクト細胞にベクターからCDKL5融合タンパク質を産生させる。好適な時間が経った後、標準方法を用いて細胞を溶解させる(7000)。一部の実施形態において、細胞は溶解前に12時間〜96時間培養される。
次に、CDKL5融合タンパク質が細胞膜内に取り込まれたか、それとも細胞質内に取り込まれたかを決定する(7010)。CDKL5融合タンパク質が膜画分にある場合、その膜画分を回収する(7020)。膜画分を回収(7020)した後、好適な方法を用いてCDKL5融合タンパク質を膜画分から分離して(6040)、CDKL5融合タンパク質を精製及び/又は濃縮する。
CDKL5融合タンパク質が細胞質に存在する実施形態では、CDKL5融合タンパク質を含有する上清を回収する(7030)。上清を回収(7030)した後、CDKL5融合タンパク質をさらに精製及び/又は濃縮するべきかどうかを決定する。CDKL5融合タンパク質をさらに精製及び/又は濃縮するべきであると決定された場合、好適な方法を用いてCDKL5融合タンパク質を精製及び/又は濃縮する(6040)。好適な方法としては、限定はされないが、アフィニティー精製法、サイズ排除分離法、及びクロマトグラフ分離法が挙げられる。CDKL5を上清からさらに精製及び/又は濃縮するべきではないと決定される他の実施形態では、CDKL5融合タンパク質を含有する上清を細胞の形質導入に直接使用する(6050)。
TATk−CDKL5融合タンパク質を含有する組成物及び製剤
本開示の範囲内にはまた、本明細書に記載されるとおりのCDKL5融合タンパク質を含有する組成物及び製剤もある。本組成物は、本明細書に記載される方法に従い作製することができるCDKL5融合タンパク質を含有する培地又は上清であってもよい。
本開示の範囲内にはまた、本明細書に記載されるとおりのCDKL5融合タンパク質を含有する組成物及び製剤もある。本組成物は、本明細書に記載される方法に従い作製することができるCDKL5融合タンパク質を含有する培地又は上清であってもよい。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質は、それを必要としている対象に単独で又は医薬製剤において活性成分などとして提供することができる。そのため、本明細書にはまた、ある量のCDKL5融合タンパク質を含有する医薬製剤も記載される。一部の実施形態において、医薬製剤はCDKL5融合タンパク質の治療有効量を含有する。本明細書に記載される医薬製剤は、それを必要としている対象に投与され得る。それを必要としている対象は、CDKL5欠損症、レット症候群、及び/又はその症状を有し得る。他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は、CDKL5欠損症、レット症候群、及び/又はその症状の治療又は予防用薬物の製造において使用することができる。
薬学的に許容可能な担体並びに補助成分及び薬剤
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質の治療有効量を含有する医薬製剤は、薬学的に許容可能な担体をさらに含み得る。好適な薬学的に許容可能な担体としては、限定はされないが、活性組成物と有害な反応を起こすことのない水、塩溶液、アルコール類、アラビアゴム、植物油、ベンジルアルコール類、ポリエチレングリコール類、ゼラチン、炭水化物、例えばラクトース、アミロース又はデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸エステル類、ヒドロキシメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンが挙げられる。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質の治療有効量を含有する医薬製剤は、薬学的に許容可能な担体をさらに含み得る。好適な薬学的に許容可能な担体としては、限定はされないが、活性組成物と有害な反応を起こすことのない水、塩溶液、アルコール類、アラビアゴム、植物油、ベンジルアルコール類、ポリエチレングリコール類、ゼラチン、炭水化物、例えばラクトース、アミロース又はデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸エステル類、ヒドロキシメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンが挙げられる。
医薬製剤は滅菌し、及び必要であれば、活性組成物と有害な反応を起こすことのない補助薬剤、例えば、潤滑剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与える塩、緩衝剤、着色料、香味料及び/又は芳香物質などと混合することができる。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質の治療有効量に加えて、医薬製剤はまた、限定はされないが、DNA、RNA、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体、アプタマー、リボザイム、必須腫瘍タンパク質及び遺伝子の翻訳又は転写を阻害するリボザイムのガイド配列、ホルモン類、免疫調節薬、解熱薬、抗不安薬、抗精神病薬、鎮痛薬、鎮痙剤、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、抗感染薬、及び化学療法薬を含めた補助活性薬剤の有効量も含むことができる。
好適なホルモン類としては、限定はされないが、アミノ酸誘導体ホルモン類(例えば、メラトニン及びサイロキシン)、小ペプチドホルモン類及びタンパク質ホルモン類(例えば、サイロトロピン放出ホルモン、バソプレシン、インスリン、成長ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、及び甲状腺刺激ホルモン)、エイコサノイド類(eiconsanoid)(例えば、アラキドン酸、リポキシン類、及びプロスタグランジン類)、及びステロイドホルモン類(例えば、エストラジオール、テストステロン、テトラヒドロテストステロンコルチゾール)が挙げられる。
好適な免疫調節薬としては、限定はされないが、プレドニゾン、アザチオプリン、6−MP、シクロスポリン、タクロリムス、メトトレキサート、インターロイキン類(例えば、IL−2、IL−7、及びIL−12)、サイトカイン類(例えば、インターフェロン類(例えば、IFN−α、IFN−β、IFN−ε、IFN−κ、IFN−ω、及びIFN−γ)、顆粒球コロニー刺激因子、及びイミキモド)、ケモカイン類(例えば、CCL3、CCL26及びCXCL7)、シトシンリン酸グアノシン、オリゴデオキシヌクレオチド類、グルカン類、抗体、及びアプタマー)が挙げられる。
好適な解熱薬としては、限定はされないが、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、アスピリン及び関連サリチル酸塩類(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム(magnesium salicylae)、及びサリチル酸ナトリウム(sodium salicaylate))、パラセタモール/アセトアミノフェン、メタミゾール、ナブメトン、フェナゾン、及びキニーネが挙げられる。
好適な抗不安薬としては、限定はされないが、ベンゾジアゼピン系(例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼパート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、及びトフィソパム)、セロトニン系抗うつ薬(serotenergic antidepressant)(例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、三環系抗うつ薬(tricyclic antidepresent)、及びモノアミンオキシダーゼ阻害薬)、メビカール、アホバゾール、セランク(selank)、ブロマンタン、エモキシピン、アザピロン、バルビツール酸系薬、ヒドロキシジン、プレガバリン、バリドール、及びβ遮断薬が挙げられる。
好適な抗精神病薬としては、限定はされないが、ベンペリドール、ブロムペリドール(bromoperidol)、ドロペリドール、ハロペリドール、モペロン、ピパンペロン(pipaperone)、チミペロン、フルスピリレン、ペンフルリドール、ピモジド、アセプロマジン、クロルプロマジン、シアメマジン、ジキシラジン(dizyrazine)、フルフェナジン、レボメプロマジン、メソリダジン、ペラジン、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、プロメタジン、プロチペンジル、チオプロペラジン、チオリダジン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、クロルプロチキセン、クロペンチキソール、フルペンチキソール、チオチキセン、ズクロペンチキソール、クロチアピン、ロキサピン、プロチペンジル、カルピプラミン、クロカプラミン、モリンドン、モサプラミン、スルピリド、ベラリプリド、アミスルプリド、アモキサピン、アリピプラゾール、アセナピン、クロザピン、ブロナンセリン、イロペリドン、ルラシドン、メルペロン、ネモナプリド、オランザピン(olanzaprine)、パリペリドン、ペロスピロン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、トリミプラミン、ジプラシドン、ゾテピン、アルストニン(alstonie)、ビフェプルノックス(befeprunox)、ビトペルチン、ブレクスピプラゾール、カンナビジオール、カリプラジン、ピマバンセリン、ポマグルメタッドメチオニル、バビカセリン、キサノメリン、及びジクロナピンが挙げられる。
好適な鎮痛薬としては、限定はされないが、パラセタモール/アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX−2阻害薬(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、オピオイド系(例えば、モルヒネ、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、ジヒドロモルフィン、ペチジン、ブプレノルフィン)、トラマドール、ノルエピネフリン、フルピルチン(flupiretine)、ネホパム、オルフェナドリン、プレガバリン、ガバペンチン、シクロベンザプリン、スコポラミン、メサドン、ケトベミドン、ピリトラミド、及びアスピリン及び関連サリチル酸塩類(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、及びサリチル酸ナトリウム)が挙げられる。
好適な鎮痙剤としては、限定はされないが、メベベリン、パパベリン(papverine)、シクロベンザプリン、カリソプロドール、オルフェナドリン、チザニジン、メタキサロン、メトカルバモール(methodcarbamol)、クロルゾキサゾン、バクロフェン、ダントロレン、バクロフェン、チザニジン、及びダントロレンが挙げられる。
好適な抗炎症薬としては、限定はされないが、プレドニゾン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX−2阻害薬(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、及び免疫選択的抗炎症誘導体(例えば、顎下腺ペプチドT及びその誘導体)が挙げられる。
好適な抗ヒスタミン薬としては、限定はされないが、H1受容体拮抗薬(例えば、アクリバスチン、アゼラスチン、ビラスチン、ブロムフェニラミン、ブクリジン、ブロモジフェンヒドラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルプロマジン、シクリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シプロヘプタジン、デスロラタジン、デクスブロムフェニラミン(dexbromapheniramine)、デクスクロルフェニラミン、ジメンヒドリナート、ジメチンデン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、エバスチン(ebasine)、エンブラミン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、レボセチリジン(levocetirzine)、ロラタジン、メクロジン、ミルタザピン、オロパタジン、オルフェナドリン、フェニンダミン、フェニラミン、フェニルトロキサミン、プロメタジン、ピリラミン、クエチアピン、ルパタジン、トリペレナミン、及びトリプロリジン)、H2受容体拮抗薬(例えば、シメチジン、ファモチジン、ラフチジン、ニザチジン、ラニチジン(rafitidine)、及びロキサチジン)、トリトクアリン、カテキン、クロモグリク酸、ネドクロミル、及びβ2−アドレナリン作動薬が挙げられる。
好適な抗感染薬としては、限定はされないが、抗アメーバ薬(例えば、ニタゾキサニド、パロモマイシン、メトロニダゾール、チニダゾール、クロロキン、ミルテホシン、アムホテリシンB、及びヨードキノール)、アミノグリコシド系(例えば、パロモマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、及びネオマイシン)、駆虫薬(例えば、ピランテル、メベンダゾール、イベルメクチン、プラジカンテル、アベンダゾール(abendazole)、チアベンダゾール、オキサムニキン)、抗真菌薬(例えば、アゾール系抗真菌薬(例えば、イトラコナゾール、フルコナゾール、ポサコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾール、及びボリコナゾール)、エキノキャンディン系(例えば、カスポファンギン、アニデュラファンギン、及びミカファンギン)、グリセオフルビン、テルビナフィン、フルシトシン、及びポリエン系(例えば、ナイスタチン、及びアムホテリシンB)、抗マラリア剤(例えば、ピリメタミン/スルファドキシン、アルテメーテル/ルメファントリン、アトバコン/プログアニル(proquanil)、キニーネ、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、クロロキン、ドキシサイクリン、ピリメタミン、及びハロファントリン)、抗結核剤(例えば、アミノサリチル酸塩類(例えば、アミノサリチル酸)、イソニアジド/リファンピン、イソニアジド/ピラジナミド/リファンピン、ベダキリン、イソニアジド、エタンブトール、リファンピン、リファブチン、リファペンチン、カプレオマイシン、及びサイクロセリン)、抗ウイルス薬(例えば、アマンタジン、リマンタジン、アバカビル/ラミブジン、エムトリシタビン/テノホビル、コビシスタット/エルビテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル、エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン、ラミブジン/ジドブジン、エムトリシタビン/テノホビル、エムトリシタビン/ロピナビル(opinavir)/リトナビル/テノホビル、インターフェロンα−2v/リバビリン、ペグインターフェロンα−2b、マラビロク、ラルテグラビル、ドルテグラビル、エンフビルチド、ホスカルネット、ホミビルセン、オセルタミビル、ザナミビル、ネビラピン、エファビレンツ、エトラビリン、リルピビリン、デラビルジン(delaviridine)、ネビラピン、エンテカビル、ラミブジン、アデホビル、ソホスブビル、ジダノシン、テノホビル、アバシブル(avacivr)、ジドブジン、スタブジン、エムトリシタビン、ザルシタビン(xalcitabine)、テルビブジン、シメプレビル、ボセプレビル、テラプレビル、ロピナビル/リトナビル、ホスアンプレナビル(fosamprenvir)、ドラヌアビル(dranuavir)、リトナビル、チプラナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、インジナビル、サキナビル(sawuinavir)、リバビリン、バラシクロビル(valcyclovir)、アシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、及びバルガンシクロビル)、カルバペネム系(例えば、ドリペネム、メロペネム、エルタペネム、及びシラスタチン/イミペネム)、セファロスポリン系(例えば、セファドロキシル、セフラジン、セファゾリン、セファレキシン、セフェピム、セフタロリン(ceflaroline)、ロラカルベフ、セフォテタン、セフロキシム、セフプロジル、ロラカルベフ、セフォキシチン、セファクロル、セフチブテン、セフトリアキソン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフジニル、セフィキシム、セフジトレン、セフチゾキシム(cefizoxime)、及びセフタジジム)、グリコペプチド系抗生物質(例えば、バンコマイシン、ダルババンシン、オリタバンシン、及びテラバンシン(telvancin))、グリシルサイクリン系(例えば、チゲサイクリン)、抗らい菌薬(例えば、クロファジミン及びサリドマイド)、リンコマイシン及びその誘導体(例えば、クリンダマイシン及びリンコマイシン)、マクロライド系及びその誘導体(例えば、テリスロマイシン、フィダキソマイシン、エリスロマイシン(erthromycin)、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、及びトロレアンドマイシン)、リネゾリド、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、リファキシミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、メトロニダゾール、アズトレオナム、バシトラシン、ペニシリン系(アモキシシリン、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、ピペラシリン、チカルシリン、アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、クラブラン酸塩/チカルシリン、ペニシリン、プロカインペニシリン、オキサシリン(oxaxillin)、ジクロキサシリン、及びナフシリン)、キノロン系(例えば、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン(qatifloxacin)、モキシフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ゲミフロキサシン、モキシフロキサシン、シノキサシン、ナリジクス酸、エノキサシン、グレパフロキサシン、ガチフロキサシン、トロバフロキサシン、及びスパルフロキサシン)、スルホンアミド系(例えば、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルファサラジン、及びスルフイソキサゾール(sulfasoxazole))、テトラサイクリン系(例えば、ドキシサイクリン、デメクロサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン/サリチル酸(salicyclic acid)、ドキシサイクリン/ω−3多価不飽和脂肪酸、及びテトラサイクリン)、及び尿路感染症薬(例えば、ニトロフラントイン、メテナミン、ホスホマイシン、シノキサシン、ナリジクス酸、トリメトプリム、及びメチレンブルー)が挙げられる。
好適な化学療法薬としては、限定はされないが、パクリタキセル、ブレンツキシマブベドチン、ドキソルビシン、5−FU(フルオロウラシル)、エベロリムス、ペメトレキセド、メルファラン、パミドロネート、アナストロゾール、エキセメスタン、ネララビン、オファツムマブ、ベバシズマブ、ベリノスタット、トシツモマブ、カルムスチン、ブレオマイシン、ボスチニブ、ブスルファン、アレムツズマブ、イリノテカン、バンデタニブ、ビカルタミド、ロムスチン、ダウノルビシン、クロファラビン、カボザンチニブ、ダクチノマイシン、ラムシルマブ、シタラビン、シトキサン、シクロホスファミド、デシタビン、デキサメタゾン、ドセタキセル、ヒドロキシウレア、デカルバジン、ロイプロリド、エピルビシン、オキサリプラチン、アスパラギナーゼ、エストラムスチン、セツキシマブ、ビスモデギブ、黒脚病菌(Erwinia chrysanthemi)由来アスパラギナーゼ(asparginase)、アミホスチン、エトポシド、フルタミド、トレミフェン、フルベストラント、レトロゾール、デガレリクス、プララトレキサート、メトトレキサート、フロクスウリジン、オビヌツズマブ、ゲムシタビン、アファチニブ、メシル酸イマチニブ(imatinib mesylatem)、カルムスチン、エリブリン、トラスツズマブ、アルトレタミン、トポテカン、ポナチニブ、イダルビシン、イホスファミド、イブルチニブ、アキシチニブ、インターフェロンα−2a、ゲフィチニブ、ロミデプシン、イクサベピロン、ルキソリチニブ、カバジタキセル、ado−トラスツズマブエムタンシン、カルフィルゾミブ、クロラムブシル、サルグラモスチム、クラドリビン、ミトタン、ビンクリスチン、プロカルバジン、メゲストロール、トラメチニブ、メスナ、塩化ストロンチウム−89、メクロレタミン、マイトマイシン、ブスルファン、ゲムツズマブオゾガマイシン、ビノレルビン、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、ソラフェニブ、ニルタミド、ペントスタチン、タモキシフェン、ミトキサントロン、ペグアスパラガーゼ、デニロイキンジフチトクス、アリトレチノイン、カルボプラチン、ペルツズマブ、シスプラチン、ポマリドミド、プレドニゾン、アルデスロイキン、メルカプトプリン、ゾレドロン酸、レナリドマイド、リツキシマブ、オクトレオチド(octretide)、ダサチニブ、レゴラフェニブ、ヒストレリン、スニチニブ、シルツキシマブ、オマセタキシン、チオグアニン(thioguanine)(チオグアニン(tioguanine))、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ベキサロテン、テモゾロミド、チオテパ、サリドマイド、BCG、テムシロリムス、塩酸ベンダムスチン、トリプトレリン、三酸化ヒ素(aresnic trioxide)、ラパチニブ、バルルビシン、パニツムマブ、ビンブラスチン、ボルテゾミブ、トレチノイン、アザシチジン、パゾパニブ、テニポシド、ロイコボリン、クリゾチニブ、カペシタビン、エンザルタミド、イピリムマブ、ゴセレリン、ボリノスタット、イデラリシブ、セリチニブ、アビラテロン、エポチロン、タフルポシド、アザチオプリン、ドキシフルリジン、ビンデシン、及びオールトランス型レチノイン酸が挙げられる。
CDKL5融合タンパク質及び補助薬剤の有効量
医薬製剤は、治療有効量のCDKL5融合タンパク質と、任意選択で治療有効量の補助薬剤とを含有し得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質の治療有効量は約1μg/kg〜約10mg/kgの範囲であり得る。さらなる実施形態において、CDKL5融合タンパク質の治療有効量は1ng/g体重〜約0.1mg/g体重の範囲であり得る。CDKL5融合タンパク質の治療有効量は約1pg〜約10gの範囲であり得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する医薬組成物の治療有効量は約10nL〜約10mLの範囲であり得る。
医薬製剤は、治療有効量のCDKL5融合タンパク質と、任意選択で治療有効量の補助薬剤とを含有し得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質の治療有効量は約1μg/kg〜約10mg/kgの範囲であり得る。さらなる実施形態において、CDKL5融合タンパク質の治療有効量は1ng/g体重〜約0.1mg/g体重の範囲であり得る。CDKL5融合タンパク質の治療有効量は約1pg〜約10gの範囲であり得る。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する医薬組成物の治療有効量は約10nL〜約10mLの範囲であり得る。
一部の実施形態について、治療有効量は例えば脳室内注射に関して注射1回当たり約20〜約50ngであり得る。他の実施形態において、治療有効量は例えば脳室内注射に関して注射1回当たり約10マイクロリットルであり得る。さらなる実施形態において、治療有効量は例えば脳室内注射に関して約5ng/μLであり得る。さらに別の実施形態において、治療有効量は脳室内注射に関して約1.9μg/体重kgであり得る。
他の実施形態において、治療有効量は例えば全身投与注射に関して注射1回当たり約1〜約2マイクログラムであり得る。さらなる実施形態において、治療有効量は例えば全身投与注射に関して注射1回当たり約200〜約300μLであり得る。一部の実施形態において、治療有効量は例えば全身注射に関して約5ng/μLであり得る。一部の実施形態について、治療有効量は体重5g当たり約1〜約1.5μgであり得る。一部の実施形態において、治療有効量は約200μg〜約300μg/体重kgであり得る。
医薬製剤中にCDKL5融合タンパク質に加えて補助活性薬剤が含まれる実施形態において、補助活性薬剤の治療有効量は、その補助活性薬剤に応じて異なり得る。一部の実施形態において、補助活性薬剤の有効量は0.001マイクログラム〜約1ミリグラムの範囲である。他の実施形態において、補助活性薬剤の有効量は約0.01IU〜約1000IUの範囲である。さらなる実施形態において、補助活性薬剤の有効量は0.001mL〜約1mLの範囲である。さらに他の実施形態において、補助活性薬剤の有効量は医薬製剤全体の約1%w/w〜約50%w/wの範囲である。さらなる実施形態において、補助活性薬剤の有効量は医薬製剤全体の約1%v/v〜約50%v/vの範囲である。さらに他の実施形態において、補助活性薬剤の有効量は医薬製剤全体の約1%w/v〜約50%w/vの範囲である。
投薬形態
一部の実施形態において、本明細書に記載される医薬製剤は投薬形態であり得る。投薬形態は、任意の適切な経路による投与に適合され得る。適切な経路としては、限定はされないが、経口(頬側又は舌下を含む)、直腸、硬膜外、頭蓋内、眼内、吸入、鼻腔内、局所(頬側、舌下、又は経皮を含む)、腟内、尿道内、非経口、頭蓋内、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、皮内、骨内、心臓内、関節内、空洞内、くも膜下腔内、硝子体内(intravireal)、脳内、及び脳室内及び皮内が挙げられる。かかる製剤は、当該技術分野において公知の任意の方法によって調製し得る。
一部の実施形態において、本明細書に記載される医薬製剤は投薬形態であり得る。投薬形態は、任意の適切な経路による投与に適合され得る。適切な経路としては、限定はされないが、経口(頬側又は舌下を含む)、直腸、硬膜外、頭蓋内、眼内、吸入、鼻腔内、局所(頬側、舌下、又は経皮を含む)、腟内、尿道内、非経口、頭蓋内、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、皮内、骨内、心臓内、関節内、空洞内、くも膜下腔内、硝子体内(intravireal)、脳内、及び脳室内及び皮内が挙げられる。かかる製剤は、当該技術分野において公知の任意の方法によって調製し得る。
経口投与に適合された投薬形態は、個別の投薬量単位、例えば、カプセル、ペレット又は錠剤、粉末又は顆粒、溶液、又は懸濁物であって、水性若しくは非水性液体中;食用の泡又はホイップ、又は水中油液体エマルション若しくは油中水液体エマルション中のものであり得る。一部の実施形態において、経口投与に適合された医薬製剤はまた、医薬製剤を香味付けし、保存し、着色し、又はその分散を助ける1つ以上の薬剤も含む。経口投与用に調製された投薬形態はまた、泡、スプレー、又は液体溶液として送達することのできる液体溶液の形態であってもよい。一部の実施形態において、経口投薬形態は、CDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物の治療有効量又はその適切な一部を含有する医薬製剤を約1ng〜1000g含有し得る。経口投薬形態は、それを必要としている対象に投与することができる。
適切な場合には、本明細書に記載される投薬形態はマイクロカプセル化することができる。投薬形態はまた、任意の成分の放出が延長され又は持続するように調製することもできる。一部の実施形態では、CDKL5融合タンパク質が、放出を遅延させる成分である。他の実施形態では、任意選択で含められる補助成分の放出が遅延される。成分の放出を遅延させる好適な方法としては、限定はされないが、ポリマー、ワックス、ゲルなどの材料に成分をコーティングするか又は埋め込むことが挙げられる。遅延放出投薬製剤は、“Pharmaceutical dosage form tablets,” eds.Liberman et.al.(New York,Marcel Dekker,Inc.,1989)、“Remington − The science and practice of pharmacy”,20th ed.,Lippincott Williams & Wilkins,Baltimore,MD,2000、及び“Pharmaceutical dosage forms and drug delivery systems”,6th Edition,Ansel et al.,(Media,PA:Williams and Wilkins,1995)に記載されるとおり調製することができる。これらの文献は、錠剤及びカプセル並びに遅延放出投薬形態の錠剤及びペレット、カプセル、及び顆粒を調製するための賦形剤、材料、設備、及び方法に関する情報を提供する。遅延放出は約1時間から約3ヵ月又はそれ以上の範囲であり得る。
好適なコーティング材料の例としては、限定はされないが、セルロースポリマー、例えば、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース;酢酸フタル酸ポリビニル、アクリル酸ポリマー及びコポリマー、及び商標名EUDRAGIT(登録商標)(Roth Pharma、Westerstadt、独国)で市販されているメタクリル樹脂、ゼイン、シェラック、及び多糖類が挙げられる。
コーティングは、所望の放出プロファイルを生じさせるため、水不溶性/水溶性非ポリマー賦形剤を伴い又は伴わず、異なる比率の水溶性ポリマー、水不溶性ポリマー、及び/又はpH依存性ポリマーで形成され得る。コーティングは、限定はされないが、錠剤(コーティングされたビーズを伴う又は伴わない圧縮されたもの)、カプセル(コーティングされたビーズを伴う又は伴わない)、ビーズ、粒子組成物、限定はされないが懸濁液形態又はふりかける投薬形態として製剤化された「成分そのまま」を含む投薬形態(マトリックス又は単純)の上に施すことができる。
局所投与に適合された投薬形態は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、又は油として製剤化することができる。眼又は他の外部組織、例えば口又は皮膚の治療に関する一部の実施形態では、医薬製剤は局所軟膏又はクリームとして適用される。軟膏として製剤化される場合、CDKL5融合タンパク質、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容可能な塩は、パラフィン系又は水混和性軟膏基剤と共に製剤化することができる。他の実施形態では、活性成分は、水中油クリーム基剤又は油中水基剤を含むクリームとして製剤化することができる。口内の局所投与に適合された投薬形態としては、ロゼンジ、トローチ、及び洗口液が挙げられる。
鼻内又は吸入投与に適合された投薬形態としては、エアロゾル、溶液、懸濁液滴、ゲル、又は乾燥粉末が挙げられる。一部の実施形態において、吸入に適合された投薬形態のCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容可能な塩は、マイクロナイゼーションによって得られる又は得ることのできる低粒径化された形態である。一部の実施形態において、低粒径化された(例えば、マイクロナイズされた)化合物又はその塩若しくは溶媒和物の粒径は、当該技術分野において公知の適切な方法で計測したとき約0.5〜約10ミクロンであるD50値によって定義される。吸入による投与に適合された投薬形態としてはまた、粒子ダスト又はミストも挙げられる。担体又は賦形剤が鼻腔内スプレー又は点鼻薬として投与するための液体である好適な投薬形態としては、活性成分の水性又は油性溶液/懸濁液が挙げられ、これは各種の定量式加圧エアロゾル、ネブライザー、又はインサフレーターによって生成され得る。
一部の実施形態において、投薬形態は、吸入による投与に好適なエアロゾル製剤である。これらの実施形態の一部では、エアロゾル製剤は、CDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及び/又はその薬学的に許容可能な塩の溶液又は微細懸濁液と、薬学的に許容可能な水性又は非水性溶媒とを含有する。エアロゾル製剤は密封容器に無菌形態で単一用量又は複数用量の分量で提供され得る。これらの実施形態の一部について、密封容器は、定量弁を備えた単一用量又は複数用量鼻内又はエアロゾルディスペンサー(例えば、定量噴霧式吸入器)であり、これは容器の内容物が吐き出された後に廃棄することが意図される。
エアロゾル投薬形態をエアロゾルディスペンサーに入れる場合、ディスペンサーは圧縮空気、二酸化炭素、又は限定はされないがヒドロフルオロカーボンを含めた有機噴射剤など、圧力下にある好適な噴射剤を含む。他の実施形態におけるエアロゾル製剤投薬形態はポンプ式アトマイザーに入れられる。加圧エアロゾル製剤はまた、CDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、又はその医薬製剤の溶液又は懸濁液も含有し得る。さらなる実施形態において、エアロゾル製剤はまた、例えば製剤の安定性及び/又は味及び/又は微粒子集団特性(量及び/又はプロファイル)を改善するために配合される共溶媒及び/又は調整剤も含有する。エアロゾル製剤の投与は1日1回又は1日数回、例えば1日2、3、4、又は8回であってもよく、ここで1回につき1、2、又は3用量が送達される。
吸入投与に好適な及び/又は適合された一部の投薬形態について、医薬製剤は乾燥粉末吸入可能製剤である。CDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容可能な塩に加えて、かかる投薬形態は、粉末基剤、例えば、ラクトース、グルコース、トレハロース、マンニトール(manitol)、及び/又はデンプンを含有することができる。これらの実施形態の一部では、CDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、補助活性成分、及び/又はその薬学的に許容可能な塩は低粒径化された形態である。さらなる実施形態において、パフォーマンス調整剤、例えば、L−ロイシン又は別のアミノ酸、セロビオースオクタアセテート、及び/又はステアリン酸の金属塩、例えばステアリン酸マグネシウム又はカルシウム。
一部の実施形態において、エアロゾル製剤は、定量されるエアロゾルのそれぞれに所定量の活性成分、例えば、本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物の1つ以上が含まれるように構成される。
腟内投与に適合された投薬形態は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡、又はスプレー製剤として提供され得る。直腸投与に適合された投薬形態としては、坐薬又は浣腸が挙げられる。
非経口投与に適合された、及び/又は任意の種類の注射(例えば、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、皮内、骨内、硬膜外、心臓内、関節内、空洞内、くも膜下腔内、硝子体内(intravireal)、脳内、及び脳室内)に適合された投薬形態としては、水性及び/又は非水性滅菌注射溶液を挙げることができ、これは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、組成物を対象の血液と等張にする溶質、並びに水性及び非水性滅菌懸濁液(これには懸濁剤及び増粘剤が含まれ得る)を含有し得る。非経口投与に適合された投薬形態は、限定はされないが密封アンプル又はバイアルを含めた、単一単位用量又は複数単位用量容器に提供されてもよい。用量は凍結乾燥し、投与前に滅菌担体に再懸濁して用量を再構成することができる。一部の実施形態では、滅菌粉末、顆粒、及び錠剤から即時調合注射溶液及び懸濁液を調製することができる。
眼球投与に適合された投薬形態としては、任意選択で注射に適合されてもよい、且つ任意選択で抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、組成物を眼又はそこに含まれる若しくは対象の眼の周りにある体液と等張性にする溶質を含有し得る水性及び/又は非水性滅菌溶液、並びに懸濁剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性滅菌懸濁液を挙げることができる。
一部の実施形態について、投薬形態は、単位用量当たり所定量のCDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物を含有する。ある実施形態において、CDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物の所定量は、CDKL5欠損症、レット症候群、及び/又はその症状の治療又は予防に治療上有効なCDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物の量である。他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質又はCDKL5融合タンパク質を含有する組成物の所定量は、活性成分の治療有効量の適切な一部であり得る。従ってかかる単位用量は、1日1回又は1回より多く投与され得る。かかる医薬製剤は、当該技術分野において周知の方法のいずれかによって調製され得る。
TATk−CDKL5組成物及び製剤による神経障害の治療
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質及びその医薬製剤は、対象における疾患、障害、症候群、又はその症状の治療及び/又は予防に使用することができる。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質及びその医薬製剤は、CDKL5欠損症、レット症候群、レット症候群のバリアント、及び/又はその症状の治療及び/又は予防に使用することができる。一部の実施形態において、対象は、CDKL5欠損症、レット症候群、レット症候群のバリアント、及び/又はその症状を有する。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質及びその医薬製剤は、対象における疾患、障害、症候群、又はその症状の治療及び/又は予防に使用することができる。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質及びその医薬製剤は、CDKL5欠損症、レット症候群、レット症候群のバリアント、及び/又はその症状の治療及び/又は予防に使用することができる。一部の実施形態において、対象は、CDKL5欠損症、レット症候群、レット症候群のバリアント、及び/又はその症状を有する。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤のある量が、それを必要としている対象に1日、1週間、1ヵ月、又は1年に1回以上投与され得る。一部の実施形態において、投与される量は、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤の治療有効量であり得る。例えば、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤は1日用量で投与することができる。この量は、1日につき単一用量で与えられてもよい。他の実施形態において、1日用量は、1日につき複数の用量で投与されてもよく、ここで各々は総1日投与用量の一部(サブ用量)を含有する。一部の実施形態において、1日当たりに送達される用量の量は、2、3、4、5、又は6である。さらなる実施形態において、化合物、製剤、又はその塩は、週1回以上、例えば週1、2、3、4、5、又は6回投与される。他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤は、月1回以上、例えば月1〜5回投与され得る。さらに別の実施形態において、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤は、年1回以上、例えば年1〜11回投与され得る。
CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤は、任意の従来の経路によって二次的薬剤と共投与することができる。二次的薬剤は、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤と別個の化合物及び/又は製剤である。二次的薬剤は、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤と同時に投与することができる。二次的薬剤は、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤と逐次的に投与することができる。二次的薬剤はCDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤との相加効果又は相乗効果を有し得る。好適な二次的薬剤としては、限定はされないが、DNA、RNA、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体、アプタマー、リボザイム、必須腫瘍タンパク質及び遺伝子の翻訳又は転写を阻害するリボザイムのガイド配列、ホルモン類、免疫調節薬、解熱薬、抗不安薬、抗精神病薬、鎮痛薬、鎮痙剤、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、抗感染薬、及び化学療法薬が挙げられる。一部の実施形態では、二次的薬剤はDCAである。
好適なホルモン類としては、限定はされないが、アミノ酸誘導体ホルモン類(例えば、メラトニン及びサイロキシン)、小ペプチドホルモン類及びタンパク質ホルモン類(例えば、サイロトロピン放出ホルモン、バソプレシン、インスリン、成長ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、及び甲状腺刺激ホルモン)、エイコサノイド類(eiconsanoid)(例えば、アラキドン酸、リポキシン類、及びプロスタグランジン類)、及びステロイドホルモン類(例えば、エストラジオール、テストステロン、テトラヒドロテストステロンコルチゾール)が挙げられる。
好適な免疫調節薬としては、限定はされないが、プレドニゾン、アザチオプリン、6−MP、シクロスポリン、タクロリムス、メトトレキサート、インターロイキン類(例えば、IL−2、IL−7、及びIL−12)、サイトカイン類(例えば、インターフェロン類(例えば、IFN−α、IFN−β、IFN−ε、IFN−κ、IFN−ω、及びIFN−γ)、顆粒球コロニー刺激因子、及びイミキモド)、ケモカイン類(例えば、CCL3、CCL26及びCXCL7)、シトシンリン酸グアノシン、オリゴデオキシヌクレオチド類、グルカン類、抗体、及びアプタマー)が挙げられる。
好適な解熱薬としては、限定はされないが、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、アスピリン及び関連サリチル酸塩類(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム(magnesium salicylae)、及びサリチル酸ナトリウム(sodium salicaylate))、パラセタモール/アセトアミノフェン、メタミゾール、ナブメトン、フェナゾン、及びキニーネが挙げられる。
好適な抗不安薬としては、限定はされないが、ベンゾジアゼピン系(例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼパート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、及びトフィソパム)、セロトニン系抗うつ薬(serotenergic antidepressant)(例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、三環系抗うつ薬(tricyclic antidepresent)、及びモノアミンオキシダーゼ阻害薬)、メビカール、アホバゾール、セランク(selank)、ブロマンタン、エモキシピン、アザピロン、バルビツール酸系薬、ヒドロキシジン、プレガバリン、バリドール、及びβ遮断薬が挙げられる。
好適な抗精神病薬としては、限定はされないが、ベンペリドール、ブロムペリドール(bromoperidol)、ドロペリドール、ハロペリドール、モペロン、ピパンペロン(pipaperone)、チミペロン、フルスピリレン、ペンフルリドール、ピモジド、アセプロマジン、クロルプロマジン、シアメマジン、ジキシラジン(dizyrazine)、フルフェナジン、レボメプロマジン、メソリダジン、ペラジン、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、プロメタジン、プロチペンジル、チオプロペラジン、チオリダジン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、クロルプロチキセン、クロペンチキソール、フルペンチキソール、チオチキセン、ズクロペンチキソール、クロチアピン、ロキサピン、プロチペンジル、カルピプラミン、クロカプラミン、モリンドン、モサプラミン、スルピリド、ベラリプリド、アミスルプリド、アモキサピン、アリピプラゾール、アセナピン、クロザピン、ブロナンセリン、イロペリドン、ルラシドン、メルペロン、ネモナプリド、オランザピン(olanzaprine)、パリペリドン、ペロスピロン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、トリミプラミン、ジプラシドン、ゾテピン、アルストニン(alstonie)、ビフェプルノックス(befeprunox)、ビトペルチン、ブレクスピプラゾール、カンナビジオール、カリプラジン、ピマバンセリン、ポマグルメタッドメチオニル、バビカセリン、キサノメリン、及びジクロナピンが挙げられる。
好適な鎮痛薬としては、限定はされないが、パラセタモール/アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX−2阻害薬(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、オピオイド系(例えば、モルヒネ、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、ジヒドロモルフィン、ペチジン、ブプレノルフィン)、トラマドール、ノルエピネフリン、フルピルチン(flupiretine)、ネホパム、オルフェナドリン、プレガバリン、ガバペンチン、シクロベンザプリン、スコポラミン、メサドン、ケトベミドン、ピリトラミド、及びアスピリン及び関連サリチル酸塩類(例えば、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、及びサリチル酸ナトリウム)が挙げられる。
好適な鎮痙剤としては、限定はされないが、メベベリン、パパベリン(papverine)、シクロベンザプリン、カリソプロドール、オルフェナドリン、チザニジン、メタキサロン、メトカルバモール(methodcarbamol)、クロルゾキサゾン、バクロフェン、ダントロレン、バクロフェン、チザニジン、及びダントロレンが挙げられる。
好適な抗炎症薬としては、限定はされないが、プレドニゾン、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、及びニメスリド)、COX−2阻害薬(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブ、及びエトリコキシブ)、及び免疫選択的抗炎症誘導体(例えば、顎下腺ペプチドT及びその誘導体)が挙げられる。
好適な抗ヒスタミン薬としては、限定はされないが、H1受容体拮抗薬(例えば、アクリバスチン、アゼラスチン、ビラスチン、ブロムフェニラミン、ブクリジン、ブロモジフェンヒドラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルプロマジン、シクリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シプロヘプタジン、デスロラタジン、デクスブロムフェニラミン(dexbromapheniramine)、デクスクロルフェニラミン、ジメンヒドリナート、ジメチンデン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、エバスチン(ebasine)、エンブラミン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、レボセチリジン(levocetirzine)、ロラタジン、メクロジン、ミルタザピン、オロパタジン、オルフェナドリン、フェニンダミン、フェニラミン、フェニルトロキサミン、プロメタジン、ピリラミン、クエチアピン、ルパタジン、トリペレナミン、及びトリプロリジン)、H2受容体拮抗薬(例えば、シメチジン、ファモチジン、ラフチジン、ニザチジン、ラニチジン(rafitidine)、及びロキサチジン)、トリトクアリン、カテキン、クロモグリク酸、ネドクロミル、及びβ2−アドレナリン作動薬が挙げられる。
好適な抗感染薬としては、限定はされないが、抗アメーバ薬(例えば、ニタゾキサニド、パロモマイシン、メトロニダゾール、チニダゾール、クロロキン、ミルテホシン、アムホテリシンB、及びヨードキノール)、アミノグリコシド系(例えば、パロモマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、及びネオマイシン)、駆虫薬(例えば、ピランテル、メベンダゾール、イベルメクチン、プラジカンテル、アベンダゾール(abendazole)、チアベンダゾール、オキサムニキン)、抗真菌薬(例えば、アゾール系抗真菌薬(例えば、イトラコナゾール、フルコナゾール、ポサコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾール、及びボリコナゾール)、エキノキャンディン系(例えば、カスポファンギン、アニデュラファンギン、及びミカファンギン)、グリセオフルビン、テルビナフィン、フルシトシン、及びポリエン系(例えば、ナイスタチン、及びアムホテリシンB)、抗マラリア剤(例えば、ピリメタミン/スルファドキシン、アルテメーテル/ルメファントリン、アトバコン/プログアニル(proquanil)、キニーネ、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、クロロキン、ドキシサイクリン、ピリメタミン、及びハロファントリン)、抗結核剤(例えば、アミノサリチル酸塩類(例えば、アミノサリチル酸)、イソニアジド/リファンピン、イソニアジド/ピラジナミド/リファンピン、ベダキリン、イソニアジド、エタンブトール、リファンピン、リファブチン、リファペンチン、カプレオマイシン、及びサイクロセリン)、抗ウイルス薬(例えば、アマンタジン、リマンタジン、アバカビル/ラミブジン、エムトリシタビン/テノホビル、コビシスタット/エルビテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル、エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン、ラミブジン/ジドブジン、エムトリシタビン/テノホビル、エムトリシタビン/ロピナビル(opinavir)/リトナビル/テノホビル、インターフェロンα−2v/リバビリン、ペグインターフェロンα−2b、マラビロク、ラルテグラビル、ドルテグラビル、エンフビルチド、ホスカルネット、ホミビルセン、オセルタミビル、ザナミビル、ネビラピン、エファビレンツ、エトラビリン、リルピビリン、デラビルジン(delaviridine)、ネビラピン、エンテカビル、ラミブジン、アデホビル、ソホスブビル、ジダノシン、テノホビル、アバシブル(avacivr)、ジドブジン、スタブジン、エムトリシタビン、ザルシタビン(xalcitabine)、テルビブジン、シメプレビル、ボセプレビル、テラプレビル、ロピナビル/リトナビル、ホスアンプレナビル(fosamprenvir)、ドラヌアビル(dranuavir)、リトナビル、チプラナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、インジナビル、サキナビル(sawuinavir)、リバビリン、バラシクロビル(valcyclovir)、アシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、及びバルガンシクロビル)、カルバペネム系(例えば、ドリペネム、メロペネム、エルタペネム、及びシラスタチン/イミペネム)、セファロスポリン系(例えば、セファドロキシル、セフラジン、セファゾリン、セファレキシン、セフェピム、セフタロリン(ceflaroline)、ロラカルベフ、セフォテタン、セフロキシム、セフプロジル、ロラカルベフ、セフォキシチン、セファクロル、セフチブテン、セフトリアキソン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフジニル、セフィキシム、セフジトレン、セフチゾキシム(cefizoxime)、及びセフタジジム)、グリコペプチド系抗生物質(例えば、バンコマイシン、ダルババンシン、オリタバンシン、及びテラバンシン(telvancin))、グリシルサイクリン系(例えば、チゲサイクリン)、抗らい菌薬(例えば、クロファジミン及びサリドマイド)、リンコマイシン及びその誘導体(例えば、クリンダマイシン及びリンコマイシン)、マクロライド系及びその誘導体(例えば、テリスロマイシン、フィダキソマイシン、エリスロマイシン(erthromycin)、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、及びトロレアンドマイシン)、リネゾリド、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、リファキシミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、メトロニダゾール、アズトレオナム、バシトラシン、ペニシリン系(アモキシシリン、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、ピペラシリン、チカルシリン、アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、クラブラン酸塩/チカルシリン、ペニシリン、プロカインペニシリン、オキサシリン(oxaxillin)、ジクロキサシリン、及びナフシリン)、キノロン系(例えば、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン(qatifloxacin)、モキシフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ゲミフロキサシン、モキシフロキサシン、シノキサシン、ナリジクス酸、エノキサシン、グレパフロキサシン、ガチフロキサシン、トロバフロキサシン、及びスパルフロキサシン)、スルホンアミド系(例えば、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルファサラジン、及びスルフイソキサゾール(sulfasoxazole))、テトラサイクリン系(例えば、ドキシサイクリン、デメクロサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン/サリチル酸(salicyclic acid)、ドキシサイクリン/ω−3多価不飽和脂肪酸、及びテトラサイクリン)、及び尿路感染症薬(例えば、ニトロフラントイン、メテナミン、ホスホマイシン、シノキサシン、ナリジクス酸、トリメトプリム、及びメチレンブルー)が挙げられる。
好適な化学療法薬としては、限定はされないが、パクリタキセル、ブレンツキシマブベドチン、ドキソルビシン、5−FU(フルオロウラシル)、エベロリムス、ペメトレキセド、メルファラン、パミドロネート、アナストロゾール、エキセメスタン、ネララビン、オファツムマブ、ベバシズマブ、ベリノスタット、トシツモマブ、カルムスチン、ブレオマイシン、ボスチニブ、ブスルファン、アレムツズマブ、イリノテカン、バンデタニブ、ビカルタミド、ロムスチン、ダウノルビシン、クロファラビン、カボザンチニブ、ダクチノマイシン、ラムシルマブ、シタラビン、シトキサン、シクロホスファミド、デシタビン、デキサメタゾン、ドセタキセル、ヒドロキシウレア、デカルバジン、ロイプロリド、エピルビシン、オキサリプラチン、アスパラギナーゼ、エストラムスチン、セツキシマブ、ビスモデギブ、黒脚病菌(Erwinia chrysanthemi)由来アスパラギナーゼ(asparginase)、アミホスチン、エトポシド、フルタミド、トレミフェン、フルベストラント、レトロゾール、デガレリクス、プララトレキサート、メトトレキサート、フロクスウリジン、オビヌツズマブ、ゲムシタビン、アファチニブ、メシル酸イマチニブ(imatinib mesylatem)、カルムスチン、エリブリン、トラスツズマブ、アルトレタミン、トポテカン、ポナチニブ、イダルビシン、イホスファミド、イブルチニブ、アキシチニブ、インターフェロンα−2a、ゲフィチニブ、ロミデプシン、イクサベピロン、ルキソリチニブ、カバジタキセル、ado−トラスツズマブエムタンシン、カルフィルゾミブ、クロラムブシル、サルグラモスチム、クラドリビン、ミトタン、ビンクリスチン、プロカルバジン、メゲストロール、トラメチニブ、メスナ、塩化ストロンチウム−89、メクロレタミン、マイトマイシン、ブスルファン、ゲムツズマブオゾガマイシン、ビノレルビン、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、ソラフェニブ、ニルタミド、ペントスタチン、タモキシフェン、ミトキサントロン、ペグアスパラガーゼ、デニロイキンジフチトクス、アリトレチノイン、カルボプラチン、ペルツズマブ、シスプラチン、ポマリドミド、プレドニゾン、アルデスロイキン、メルカプトプリン、ゾレドロン酸、レナリドマイド、リツキシマブ、オクトレオチド(octretide)、ダサチニブ、レゴラフェニブ、ヒストレリン、スニチニブ、シルツキシマブ、オマセタキシン、チオグアニン(thioguanine)(チオグアニン(tioguanine))、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ベキサロテン、テモゾロミド、チオテパ、サリドマイド、BCG、テムシロリムス、塩酸ベンダムスチン、トリプトレリン、三酸化ヒ素(aresnic trioxide)、ラパチニブ、バルルビシン、パニツムマブ、ビンブラスチン、ボルテゾミブ、トレチノイン、アザシチジン、パゾパニブ、テニポシド、ロイコボリン、クリゾチニブ、カペシタビン、エンザルタミド、イピリムマブ、ゴセレリン、ボリノスタット、イデラリシブ、セリチニブ、アビラテロン、エポチロン、タフルポシド、アザチオプリン、ドキシフルリジン、ビンデシン、及びオールトランス型レチノイン酸が挙げられる。
CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤が二次的薬剤と同時に共投与される実施形態では、CDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤は二次的薬剤と実質的に同じ時点で対象に投与することができる。これに関連して使用されるとき、「実質的に同じ時点」は、CDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤の投与と二次的薬剤の投与との間の時間が0〜10分であるようなCDKL5融合タンパク質、組成物、及びその医薬製剤と二次的薬剤との投与を指す。
CDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤が二次的薬剤と逐次的に共投与される実施形態では、初めにCDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤が投与され、続いてある時間が経った後に二次的薬剤が投与され得る。CDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤が二次的薬剤と逐次的に共投与される他の実施形態では、初めに二次的薬剤が投与され、続いてある時間が経った後にCDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤が投与され得る。任意の実施形態において、CDKL5融合タンパク質、組成物、又はその医薬製剤の投与と二次的薬剤の投与との間の時間は10分〜約96時間の範囲であり得る。一部の実施形態において、この時間は約10分、約30分、約1時間、約2時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、又は約12時間であり得る。逐次投与は治療期間の間に必要に応じて繰り返され得る。
投与することのできるCDKL5融合タンパク質、組成物、その医薬製剤の量は、本明細書の他の部分に記載される。二次的薬剤の量は、その二次的薬剤に応じて異なり得る。二次的薬剤の量は治療有効量であり得る。一部の実施形態において、二次的薬剤の有効量は0.001マイクログラム〜約1ミリグラムの範囲である。他の実施形態において、二次的薬剤の量は約0.01IU〜約1000IUの範囲である。さらなる実施形態において、二次的薬剤の量は0.001mL〜約1mLの範囲である。さらに他の実施形態において、二次的薬剤の量は医薬製剤全体の約1%w/w〜約50%w/wの範囲である。さらなる実施形態において、二次的薬剤の量は医薬製剤全体の約1%v/v〜約50%v/vの範囲である。さらに他の実施形態において、二次的薬剤の量は二次的薬剤組成物又は医薬製剤全体の約1%w/v〜約50%w/vの範囲である。
一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物又は製剤は、注射によって患者に投与される。好適な注射方法としては、限定はされないが、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、皮内、骨内、硬膜外、心臓内、関節内、空洞内、くも膜下腔内、硝子体内(intravireal)、脳内、及び脳室内注射が挙げられる。CDKL5融合タンパク質を含有する組成物又は製剤の他の好適な投与方法としては、限定はされないが、局所、経皮、鼻内、又は経口送達が挙げられる。一部の実施形態において、CDKL5融合タンパク質の投薬量は約0.01μg/g体重〜約10mg/g体重の範囲である。
他の実施形態において、CDKL5融合タンパク質は、細胞療法による治療を必要としている患者に送達することができる。このことを考慮して図3を見ると、図3は、自己細胞を介してCDKL5融合タンパク質を送達する方法の一実施形態を示している。この方法は、インビトロで細胞を培養することから始まる(8000)。好ましくは、細胞は自己細胞である。一実施形態において、自己細胞はニューロン又はニューロン前駆細胞、例えば神経幹細胞である。一部の実施形態において、自己細胞は、人工多能性幹細胞に由来するニューロンである。他の実施形態において、自己細胞は、臍帯血幹細胞に由来するニューロンである。
次に、培養細胞を精製CDKL5融合タンパク質によって形質導入する(8010)。他の実施形態では、培養細胞は、先述のとおりCDKL5融合タンパク質を含有する培地に培養細胞を曝露することによって形質導入する。さらなる実施形態では、培養細胞は、CDKL5融合タンパク質cDNAを含有する好適なベクターでトランスフェクトする。次に細胞を好適な時間にわたり培養してCDKL5融合タンパク質を発現させる(8020)。一部の実施形態において、細胞は約6時間〜約96時間培養される。細胞の培養後、1つ以上の形質導入細胞を患者に投与する。
一実施形態において、形質導入される自己ニューロンは外科手術技法を用いて脳に送達される。一部の実施形態において、1つ以上の形質導入細胞は注射によって患者に投与される。一部の実施形態において、1つ以上の形質導入細胞は製剤中に含まれる。一実施形態において、1つ以上の形質導入細胞を含有する製剤はまた、薬学的に許容可能な担体及び/又は活性薬剤も含む。一部の実施形態において、1つ以上の形質導入細胞を含有する製剤は、注射によるか又は外科手術技法を用いて患者に投与される。
CDKL5融合タンパク質及びその製剤を含むキット
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤は、組み合わせキットとして提供され得る。本明細書で使用されるとき、用語「組み合わせキット」又は「パーツのキット」は、本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤、並びにそこに含まれる要素の組み合わせ又は単一の要素、例えば活性成分の包装、販売、流通、送達、及び/又は投与に使用されるさらなる構成要素を指す。かかるさらなる構成要素には、限定はされないが、パッケージング、シリンジ、ブリスターパッケージ、ボトルなどが含まれる。キットに含まれる構成要素(例えば、活性薬剤)の1つ以上が同時に投与される場合、組み合わせキットは活性薬剤を単一の医薬製剤(例えば、錠剤)又は別個の医薬製剤中に含み得る。
本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤は、組み合わせキットとして提供され得る。本明細書で使用されるとき、用語「組み合わせキット」又は「パーツのキット」は、本明細書に記載されるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤、並びにそこに含まれる要素の組み合わせ又は単一の要素、例えば活性成分の包装、販売、流通、送達、及び/又は投与に使用されるさらなる構成要素を指す。かかるさらなる構成要素には、限定はされないが、パッケージング、シリンジ、ブリスターパッケージ、ボトルなどが含まれる。キットに含まれる構成要素(例えば、活性薬剤)の1つ以上が同時に投与される場合、組み合わせキットは活性薬剤を単一の医薬製剤(例えば、錠剤)又は別個の医薬製剤中に含み得る。
組み合わせキットは、各薬剤、化合物、医薬製剤又はその構成要素を別個の組成物又は医薬製剤中に含み得る。別個の組成物又は医薬製剤はキット内の単一のパッケージ又は別個のパッケージに含まれ得る。また、一部の実施形態では、緩衝剤、希釈剤、可溶化試薬、細胞培養培地及び他の試薬も提供される。これらのさらなる構成要素はキット内の単一のパッケージ又は別個のパッケージに含まれ得る。
一部の実施形態において、組み合わせキットはまた、有形的表現媒体に印刷されるか又は他の形でそこに含まれる取扱説明書も含む。取扱説明書は、そこに含まれるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤及び/又は他の補助薬剤及び/又は二次的薬剤の内容に関する情報、そこに含まれるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤及び/又は他の補助薬剤及び/又は二次的薬剤の内容に関する安全情報、そこに含まれるCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤及び/又は他の補助薬剤及び/又は二次的薬剤の投薬量、用法指示、及び/又は推奨される1つ又は複数の治療レジメンに関する情報を提供することができる。一部の実施形態において、取扱説明書は、CDKL5欠損症、レット症候群、及び/又はその症状を有する対象に対するCDKL5融合タンパク質、CDKL5融合タンパク質を含有する組成物、及びその医薬製剤及び/又は他の補助薬剤及び/又は二次的薬剤の投与についての指図を提供し得る。
これ以上の詳細はなしに、当業者は本明細書の記載に基づき本開示を最大限に利用し得ると考えられる。本開示の実施形態、特に任意の「好ましい」実施形態は、単に本開示の原理の理解を明確にするために示される単なる可能な実現例であることが強調される。本開示の開示される1つ又は複数の実施形態に対し、本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく多くの変形及び改良が行われ得る。かかる改良及び変形は全て、本開示の範囲内にある。
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、個別の刊行物又は特許のそれぞれが参照によって援用されることが具体的且つ個別的に示されたものとして本明細書において参照により援用され、刊行物の引用が関係する方法及び/又は材料を開示及び記載するため参照により本明細書に援用される。任意の刊行物の引用は、出願日より前のその開示についての引用であり、先行する開示であるという理由で本開示がかかる刊行物に先行する権利を有しないことを認めるものと解釈されてはならない。さらに、提供される刊行物の日付は実際の刊行日と異なることがあり、別途確認する必要があり得る。
本開示を読むと当業者には明らかであろうとおり、本明細書に記載及び例示される個々の実施形態の各々は、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく他の幾つかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離し又はそれと組み合わせ得る個別的な構成要素及び特徴を有する。任意の記載される方法は、記載されるイベントの順序でも、又は論理的に可能な任意の他の順序でも実施することができる。
本開示の実施形態は、特に指示されない限り、当該技術分野の範囲内にある分子生物学、微生物学、ナノテクノロジー、有機化学、生化学、植物学などの技術を用い得る。かかる技術は文献に十全に説明されている。
以下の例は、本明細書に開示され及び特許請求される方法をどのように実施し、組成物及び化合物をどのように使用すればよいかに関する完全な開示及び説明を当業者に提供するために提示される。以下の具体的な例は単に例示と解釈されるべきであり、いかなる形であれ残りの開示を限定するものとして解釈されてはならない。数値(例えば、量、温度等)に関しては正確を期すようと努めているが、幾らかの誤差及び偏差が考慮されなければならない。特に指示がない限り、部数は重量部であり、温度は℃であり、及び圧力は大気圧又はその近傍である。標準温度及び標準気圧は20℃及び1気圧として定義される。
実施例1:TATk−CDKL5タンパク質の作製及び精製
送達可能なTAT−CDKL5融合タンパク質を作製するため、TATドメイン中のフューリン認識配列の突然変異によって組換えタンパク質の分泌が可能となる合成TATκ−PTDを使用した。この分泌タンパク質は、標的細胞による取込みの成功が観察された。ヒトCDKL5を含有するTATk−CDKL5融合遺伝子を発現プラスミドpSecTag2(Life Technologies)にクローニングした。このプラスミドは、哺乳類宿主における遺伝子の発現及び標的タンパク質の高発現レベルが可能となるように設計されている。pSecTag2から発現したタンパク質は、培養培地中におけるタンパク質分泌のためN末端でマウスIgκ鎖リーダー配列に融合される。TATk−CDKL5融合タンパク質にGFPタンパク質タグを付加して、抗GFP抗体を使用したウエスタンブロット分析を可能にした。タンパク質精製を容易にするため、TATk−CDKL5融合タンパク質は、TATk−GFP−CDKL5遺伝子のC末端領域にmycタグ及び6xHisタグを含むように構成した。標準プラスミド送達方法を用いてHEK 293T細胞にTATk−GFP−CDKL5発現プラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクション後、細胞を無血清培地(高グルコースダルベッコ変法イーグル培地)で成長させた。48時間後、培地を回収し、Amicon超遠心ろ過機(50kDaカットオフ)でダイアフィルトレーション及び濃縮を行った。この方法により、緩衝液交換及び分泌タンパク質の濃縮が可能である。
送達可能なTAT−CDKL5融合タンパク質を作製するため、TATドメイン中のフューリン認識配列の突然変異によって組換えタンパク質の分泌が可能となる合成TATκ−PTDを使用した。この分泌タンパク質は、標的細胞による取込みの成功が観察された。ヒトCDKL5を含有するTATk−CDKL5融合遺伝子を発現プラスミドpSecTag2(Life Technologies)にクローニングした。このプラスミドは、哺乳類宿主における遺伝子の発現及び標的タンパク質の高発現レベルが可能となるように設計されている。pSecTag2から発現したタンパク質は、培養培地中におけるタンパク質分泌のためN末端でマウスIgκ鎖リーダー配列に融合される。TATk−CDKL5融合タンパク質にGFPタンパク質タグを付加して、抗GFP抗体を使用したウエスタンブロット分析を可能にした。タンパク質精製を容易にするため、TATk−CDKL5融合タンパク質は、TATk−GFP−CDKL5遺伝子のC末端領域にmycタグ及び6xHisタグを含むように構成した。標準プラスミド送達方法を用いてHEK 293T細胞にTATk−GFP−CDKL5発現プラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクション後、細胞を無血清培地(高グルコースダルベッコ変法イーグル培地)で成長させた。48時間後、培地を回収し、Amicon超遠心ろ過機(50kDaカットオフ)でダイアフィルトレーション及び濃縮を行った。この方法により、緩衝液交換及び分泌タンパク質の濃縮が可能である。
図4A及び図4Bは、トランスフェクトHEK293T細胞におけるTATk−GFP−CDKL5タンパク質発現のウエスタンブロット分析結果を示す。図4Aは、トランスフェクトHEK293T細胞の細胞ホモジネートにおけるTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質発現を示す。図4Bは、トランスフェクトHEK293T細胞からの濃縮(20倍)細胞培養培地におけるTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の蓄積を示す。
実施例2:TATk−CDKL5キナーゼ活性の検証
TATk−GFP−CDKL5タンパク質を精製するため、TATk−GFP−CDKL5遺伝子のC末端領域にmycタグ及び6xHisタグを付加した。培養培地からNi−NTA樹脂でTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を精製した。CDKL5キナーゼは高い自己リン酸化活性を有することが示されている。インビトロキナーゼ活性アッセイの結果を示す図5A及び図5Bに示されるとおり、精製TATk−GFP−CDKL5タンパク質はその自己リン酸化活性を維持している。これは、精製した融合タンパク質がそのキナーゼ活性を保持していることを実証している。
TATk−GFP−CDKL5タンパク質を精製するため、TATk−GFP−CDKL5遺伝子のC末端領域にmycタグ及び6xHisタグを付加した。培養培地からNi−NTA樹脂でTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を精製した。CDKL5キナーゼは高い自己リン酸化活性を有することが示されている。インビトロキナーゼ活性アッセイの結果を示す図5A及び図5Bに示されるとおり、精製TATk−GFP−CDKL5タンパク質はその自己リン酸化活性を維持している。これは、精製した融合タンパク質がそのキナーゼ活性を保持していることを実証している。
実施例3:HEK293T細胞によるTATk−CDKL5のインターナリゼーション
TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の形質導入効率を評価するため、HEK 293T細胞を精製/濃縮した融合タンパク質と共にインキュベートした。簡潔に言えば、TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を実施例1に記載されるとおり作製し、精製した。HEK 293細胞を、融合タンパク質を含有する濃縮培地中でインキュベートした。種々のインキュベーション時間後、細胞を溶解し、全タンパク質抽出物をニトロセルロース膜に移して免疫ブロット法によりTATk−GFP−CDKL5タンパク質を定量化した。図6に示すとおり、TATk−GFP−CDKL5は僅か約30分のインキュベーション後に細胞にインターナライズされる。並行して他の培養物を処理し、固定化し、抗GFP特異抗体で免疫染色して、形質導入されたTATk−GFP−CDKL5タンパク質を可視化した。図7A〜図7Bに示されるとおり、TATk−GFP−CDKL5タンパク質は効率的に細胞内に移行した。標的細胞におけるインターナリゼーションは共焦点顕微鏡法によって確認された(図8)。SH−SY5Y神経芽腫細胞を、融合タンパク質を含有する濃縮培地中で30分間インキュベートした。図8は、TATk−GFP−CDKL5形質導入SH−SY5Y細胞の一連の共焦点像(1〜12)の画像を示し、TATk−GFP−CDKL5タンパク質が標的細胞によってインターナライズされ、SH−SY5Y細胞の核及び細胞質の両方に局在していることを実証している(図8)。
TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の形質導入効率を評価するため、HEK 293T細胞を精製/濃縮した融合タンパク質と共にインキュベートした。簡潔に言えば、TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を実施例1に記載されるとおり作製し、精製した。HEK 293細胞を、融合タンパク質を含有する濃縮培地中でインキュベートした。種々のインキュベーション時間後、細胞を溶解し、全タンパク質抽出物をニトロセルロース膜に移して免疫ブロット法によりTATk−GFP−CDKL5タンパク質を定量化した。図6に示すとおり、TATk−GFP−CDKL5は僅か約30分のインキュベーション後に細胞にインターナライズされる。並行して他の培養物を処理し、固定化し、抗GFP特異抗体で免疫染色して、形質導入されたTATk−GFP−CDKL5タンパク質を可視化した。図7A〜図7Bに示されるとおり、TATk−GFP−CDKL5タンパク質は効率的に細胞内に移行した。標的細胞におけるインターナリゼーションは共焦点顕微鏡法によって確認された(図8)。SH−SY5Y神経芽腫細胞を、融合タンパク質を含有する濃縮培地中で30分間インキュベートした。図8は、TATk−GFP−CDKL5形質導入SH−SY5Y細胞の一連の共焦点像(1〜12)の画像を示し、TATk−GFP−CDKL5タンパク質が標的細胞によってインターナライズされ、SH−SY5Y細胞の核及び細胞質の両方に局在していることを実証している(図8)。
実施例4:TATk−CDKL5は分化を誘導し、SHSY5Y神経芽腫細胞株の増殖を阻害する
中枢神経系にとってのCDKL5の重要性は明らかであるにも関わらず、このキナーゼの生物学的機能はほとんど分かっていない。CDKL5遺伝子は神経細胞の増殖及び分化の両方に影響を及ぼす(例えば、Valli et al.,2012.Biochim Biophys Acta.1819:1173−1185、及びRizzi et al.,2011.Brain Res.1415:23−33を参照のこと)。神経芽腫細胞は正常なニューロンと幾つかの特徴を共有し、従って、特にレチノイン酸(RA)などの薬剤による処理で分化を誘導する場合に、神経細胞の生化学的及び機能的特性の研究に良好なインビトロモデルと考えられている(例えば、Singh,2007 Brain Res.1154 p 8−21;Melino,1997 J.Neurooncol.31 pp 65−83を参照のこと)。このような理由で、CDKL5機能のインビトロ試験には神経芽腫細胞(neurobastoma cells)を用いた。
中枢神経系にとってのCDKL5の重要性は明らかであるにも関わらず、このキナーゼの生物学的機能はほとんど分かっていない。CDKL5遺伝子は神経細胞の増殖及び分化の両方に影響を及ぼす(例えば、Valli et al.,2012.Biochim Biophys Acta.1819:1173−1185、及びRizzi et al.,2011.Brain Res.1415:23−33を参照のこと)。神経芽腫細胞は正常なニューロンと幾つかの特徴を共有し、従って、特にレチノイン酸(RA)などの薬剤による処理で分化を誘導する場合に、神経細胞の生化学的及び機能的特性の研究に良好なインビトロモデルと考えられている(例えば、Singh,2007 Brain Res.1154 p 8−21;Melino,1997 J.Neurooncol.31 pp 65−83を参照のこと)。このような理由で、CDKL5機能のインビトロ試験には神経芽腫細胞(neurobastoma cells)を用いた。
SH−SY5Y細胞を、実施例3に記載する処理と同様に精製TATk−GFP−CDKL5で処理した。ここで、SH−SY5Y細胞は、精製TATk−GFP−CDKL5タンパク質を含有する濃縮培地と共に約24時間インキュベートした。ヘキスト(Hoecsht)核染色を使用して、細胞増殖を分裂指数(集団中の有糸分裂が起こらない細胞の数に対する有糸分裂が起こる細胞の数の比)として評価した。ニューロン分化の表れである神経突起成長を調べることにより、分化を評価した。神経突起成長を分析するため、分化促進剤RAの存在下又は非存在下で細胞をさらに1〜2日間成長させた。画像解析システムを使用して神経突起伸長を計測した。
CDKL5発現を(TATk−GFP−CDKL5タンパク質によって)誘導すると、細胞増殖の強力な阻害が生じ(例えば、図9A〜図9B、及び図10)、対照と比較してアポトーシス細胞死の増加はなかった(データは示さず)。さらに、図11A〜図11B及び図12に示されるとおり、TATk−GFP−CDKL5は、SH−SY5Y細胞の神経突起伸長が示唆するとおり、神経芽腫細胞分化を促進する。これらの結果は、TATk−CDKL5がインビトロニューロンモデルにおいて機能することを実証している。
実施例5:CDKL5−KOマウスモデルの特徴付け
CDKL5ノックアウトマウスモデルは、最近になってMonterotondo、イタリアのEMBLにより、Cornelius Gross博士が率いるグループによって作り出された(Amendola,2014 PLoS One.9(5):e91613)。CDKL5機能喪失が新生ニューロンの樹状突起発達に及ぼす効果を確立するため、CDKL5 KOマウスに由来する新生海馬顆粒細胞の樹状形態を調べた。新生ニューロンの樹状形態は、神経突起伸長の間に未成熟ニューロンの細胞質でダブルコルチン(DCX)が発現することを利用して、このタンパク質に関する免疫組織化学によって分析した。図13A〜図13Bに示されるとおり、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)のDCX陽性細胞は、野生型(+/Y)対応物(図13A)と比較して極めて未成熟なパターンの樹状突起樹を呈した(図13B)。極めて未成熟なパターンは、分枝形成及び伸長がほとんどないことから明らかであり得る。CDKL5がないことにより、分裂終了未成熟顆粒ニューロン(DCX陽性細胞)に影響を及ぼすことが観察されたアポトーシス細胞死の増加(Fuchs,2014 Neurobiol Dis.70 p53−68)に起因して(データは示さず)、DCX陽性細胞数が低下した(図13B)。このデータは、CDKL5が新生ニューロンの神経前駆体の生存及び成熟に影響を及ぼすことにより、出生後神経形成において基本的な役割を果たすことを示唆している。Cdkl5ノックアウトマウスの脳室下帯(subventricolar zone)(SVZ)由来のニューロン前駆細胞(NPC)の培養物は、小脳顆粒細胞前駆体においてインビボで観察されたものと同じ欠陥を呈することが観察された。即ち、野生型マウス(+/+)に由来するニューロン前駆細胞の培養物では、CDKL5 KO(−/−)マウスに由来するニューロン前駆細胞の培養物と比べてより多くのニューロン(β−チューブリンIII陽性細胞、赤色の細胞)があった(図14A及び図14B)。これは、CDKL5が失われると分裂終了ニューロンの生存が低下することを示唆している。β−チューブリンIII陽性細胞における神経突起伸長の評価から、Cdkl5ノックアウトNPCから産生されたニューロンは野生型ニューロンと比較して分化が低かったことが実証された(図14A及び図14B)。これらの結果は、CDKL5ノックアウトマウスの分裂終了NPCが細胞生存の点のみならず、ニューロン成熟の点においても固有の欠陥を有することを示唆している。
CDKL5ノックアウトマウスモデルは、最近になってMonterotondo、イタリアのEMBLにより、Cornelius Gross博士が率いるグループによって作り出された(Amendola,2014 PLoS One.9(5):e91613)。CDKL5機能喪失が新生ニューロンの樹状突起発達に及ぼす効果を確立するため、CDKL5 KOマウスに由来する新生海馬顆粒細胞の樹状形態を調べた。新生ニューロンの樹状形態は、神経突起伸長の間に未成熟ニューロンの細胞質でダブルコルチン(DCX)が発現することを利用して、このタンパク質に関する免疫組織化学によって分析した。図13A〜図13Bに示されるとおり、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)のDCX陽性細胞は、野生型(+/Y)対応物(図13A)と比較して極めて未成熟なパターンの樹状突起樹を呈した(図13B)。極めて未成熟なパターンは、分枝形成及び伸長がほとんどないことから明らかであり得る。CDKL5がないことにより、分裂終了未成熟顆粒ニューロン(DCX陽性細胞)に影響を及ぼすことが観察されたアポトーシス細胞死の増加(Fuchs,2014 Neurobiol Dis.70 p53−68)に起因して(データは示さず)、DCX陽性細胞数が低下した(図13B)。このデータは、CDKL5が新生ニューロンの神経前駆体の生存及び成熟に影響を及ぼすことにより、出生後神経形成において基本的な役割を果たすことを示唆している。Cdkl5ノックアウトマウスの脳室下帯(subventricolar zone)(SVZ)由来のニューロン前駆細胞(NPC)の培養物は、小脳顆粒細胞前駆体においてインビボで観察されたものと同じ欠陥を呈することが観察された。即ち、野生型マウス(+/+)に由来するニューロン前駆細胞の培養物では、CDKL5 KO(−/−)マウスに由来するニューロン前駆細胞の培養物と比べてより多くのニューロン(β−チューブリンIII陽性細胞、赤色の細胞)があった(図14A及び図14B)。これは、CDKL5が失われると分裂終了ニューロンの生存が低下することを示唆している。β−チューブリンIII陽性細胞における神経突起伸長の評価から、Cdkl5ノックアウトNPCから産生されたニューロンは野生型ニューロンと比較して分化が低かったことが実証された(図14A及び図14B)。これらの結果は、CDKL5ノックアウトマウスの分裂終了NPCが細胞生存の点のみならず、ニューロン成熟の点においても固有の欠陥を有することを示唆している。
実施例6:TATk−CDKL5タンパク質はCDKL5 KOマウスに由来する神経細胞(neronal cell)前駆体の神経突起発達を回復させる
CDKL5 KO(−/−)マウス及び野生型(+/+)マウス由来のニューロン前駆細胞培養物をTATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPで処理した。分化したニューロン(β−チューブリンIII陽性)の総神経突起長を計測することにより、ニューロン成熟を評価した。神経突起長の評価は画像解析システムImage Pro Plus(Media Cybernetics、Silver Spring、MD 20910、米国)を使用して実施した。総神経突起長を範囲内にカウントされる細胞数で除すことにより、細胞当たりの平均神経突起長を計算した。図15A〜図15C及び図16に示されるとおり、CDKL5がないことによって新規ニューロンの成熟は低下し、TATk−CDKL5で処理すると神経突起発達が回復する。
CDKL5 KO(−/−)マウス及び野生型(+/+)マウス由来のニューロン前駆細胞培養物をTATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPで処理した。分化したニューロン(β−チューブリンIII陽性)の総神経突起長を計測することにより、ニューロン成熟を評価した。神経突起長の評価は画像解析システムImage Pro Plus(Media Cybernetics、Silver Spring、MD 20910、米国)を使用して実施した。総神経突起長を範囲内にカウントされる細胞数で除すことにより、細胞当たりの平均神経突起長を計算した。図15A〜図15C及び図16に示されるとおり、CDKL5がないことによって新規ニューロンの成熟は低下し、TATk−CDKL5で処理すると神経突起発達が回復する。
実施例7:マウス脳へのTATk−CDKL5の送達
7日齢の仔マウスに、TATk−GFP−CDKL5、TATk−GFPによってトランスフェクトしたHEK293T細胞の培養培地又は非トランスフェクト細胞からの培地(媒体)の単一用量(単一用量は約200μlの200倍濃縮培地に相当する;これは約1〜1.5μgの融合タンパク質を含有した)を皮下注射した。培養培地はトランスフェクションから48時間後に回収し、Amicon超遠心ろ過機(50kDaカットオフ)でダイアフィルトレーション及び濃縮を行った。処置投与4時間後にマウスを犠牲にした。脳を固定液に24時間保存し、正中線で切断し、リン酸緩衝液中20%スクロースにさらに24時間保管した。半球を凍結し、−80℃で保存した。凍結ミクロトームで右半球を30μm厚の冠状切片に切断した。浮遊切片に対して免疫組織化学を実施した。脳におけるTATk−GFP−CDKL5及びTATk−GFPの局在を、抗GFP抗体及びTSA増幅キットを使用した免疫組織化学によって評価した。画像は感覚運動皮質及び小脳レベルで撮った。細胞を4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を使用して対比染色した。マウスの感覚運動皮質及び小脳におけるTATk−GFP−CDKL5タンパク質の存在を表す代表的な画像をそれぞれ図17A〜図17F及び図18A〜図18Dに示す。TATk−GFP−CDKL5タンパク質は皮下投与されたことを考えると、このデータは、TATk−GFP−CDKL5タンパク質が血液脳関門を通り抜けて有効に輸送され、脳細胞に入ることを実証している。
7日齢の仔マウスに、TATk−GFP−CDKL5、TATk−GFPによってトランスフェクトしたHEK293T細胞の培養培地又は非トランスフェクト細胞からの培地(媒体)の単一用量(単一用量は約200μlの200倍濃縮培地に相当する;これは約1〜1.5μgの融合タンパク質を含有した)を皮下注射した。培養培地はトランスフェクションから48時間後に回収し、Amicon超遠心ろ過機(50kDaカットオフ)でダイアフィルトレーション及び濃縮を行った。処置投与4時間後にマウスを犠牲にした。脳を固定液に24時間保存し、正中線で切断し、リン酸緩衝液中20%スクロースにさらに24時間保管した。半球を凍結し、−80℃で保存した。凍結ミクロトームで右半球を30μm厚の冠状切片に切断した。浮遊切片に対して免疫組織化学を実施した。脳におけるTATk−GFP−CDKL5及びTATk−GFPの局在を、抗GFP抗体及びTSA増幅キットを使用した免疫組織化学によって評価した。画像は感覚運動皮質及び小脳レベルで撮った。細胞を4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を使用して対比染色した。マウスの感覚運動皮質及び小脳におけるTATk−GFP−CDKL5タンパク質の存在を表す代表的な画像をそれぞれ図17A〜図17F及び図18A〜図18Dに示す。TATk−GFP−CDKL5タンパク質は皮下投与されたことを考えると、このデータは、TATk−GFP−CDKL5タンパク質が血液脳関門を通り抜けて有効に輸送され、脳細胞に入ることを実証している。
実施例8:TATk−CDKL5融合タンパク質がインビボでニューロン成熟、生存及び結合性に及ぼす効果
成体マウス(4〜6ヵ月齢)に5日間連続で(実験スケジュールに関しては、例えば図20を参照)TATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPを脳室内注射した(図19)。簡潔に言えば、マウスをケタミン(100〜125mg/kg)及びキシラジン(10〜12.5mg/kg)で麻酔した。カニューレ(0.31mm径、Brain Infusion Kit III;Alzet Cupertino、CA)を側脳室(A/P −0.4mm尾側、M/L 1.0mm、D/V −2.0mm;図19)に定位的に植え込んだ。植込みから7日後、マウスに5日間連続でPBS中10μl(約50ng)のTATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPを、電動ナノインジェクターに接続されたHamiltonシリンジを使用して(0.5μl/分の速度で)注入した。最後の注射の4時間後、動物を犠牲にし、DCXに関する免疫組織化学で新生海馬顆粒細胞の樹状形態を分析した。図21及び図22は、Cdkl5 KOマウスのDCX陽性ニューロンが、それらの野生型対応物と比べて短い突起を有したことを実証している(図21A〜図21B及び図22A〜図22B)。TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を5日間連続で脳室内投与すると、CDKL5ノックアウトマウス(図22C)における神経突起長及び分枝数が野生型(図22A)と同程度まで増加したことが観察された。図23A〜図23Bは、野生型(+/Y)(図23A)、半接合CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)(図23B)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質で処置した半接合CDKL5ノックアウト雄マウスの新生顆粒細胞の再構成された樹状突起樹の例を示す。
成体マウス(4〜6ヵ月齢)に5日間連続で(実験スケジュールに関しては、例えば図20を参照)TATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPを脳室内注射した(図19)。簡潔に言えば、マウスをケタミン(100〜125mg/kg)及びキシラジン(10〜12.5mg/kg)で麻酔した。カニューレ(0.31mm径、Brain Infusion Kit III;Alzet Cupertino、CA)を側脳室(A/P −0.4mm尾側、M/L 1.0mm、D/V −2.0mm;図19)に定位的に植え込んだ。植込みから7日後、マウスに5日間連続でPBS中10μl(約50ng)のTATk−GFP−CDKL5又はTATk−GFPを、電動ナノインジェクターに接続されたHamiltonシリンジを使用して(0.5μl/分の速度で)注入した。最後の注射の4時間後、動物を犠牲にし、DCXに関する免疫組織化学で新生海馬顆粒細胞の樹状形態を分析した。図21及び図22は、Cdkl5 KOマウスのDCX陽性ニューロンが、それらの野生型対応物と比べて短い突起を有したことを実証している(図21A〜図21B及び図22A〜図22B)。TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質を5日間連続で脳室内投与すると、CDKL5ノックアウトマウス(図22C)における神経突起長及び分枝数が野生型(図22A)と同程度まで増加したことが観察された。図23A〜図23Bは、野生型(+/Y)(図23A)、半接合CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)(図23B)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質で処置した半接合CDKL5ノックアウト雄マウスの新生顆粒細胞の再構成された樹状突起樹の例を示す。
DCX陽性細胞の樹状突起サイズの定量化は、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスが野生型マウス(図24A及び図24B)と比べてより短い樹状突起長(図24A)及びより少ないセグメント数(図24B)を有したことを実証している。TATk−GFP−CDKL5で処置したCDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスでは両方のパラメータの増加があり、+/Yマウスとの比較において上回りさえした(図24A〜図24B)。各樹状突起次数を別々に評価することにより、TATk−GFP−CDKL5処置が樹状構造の詳細に及ぼす効果を調べた。CDKL5 KOマウスの顕著な特徴は、高次の分枝がないことであった(図25A〜図25B;赤色矢印)。野生型(+/Y)マウスは最大10次の分枝を有したが、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスには8〜10次の分枝がなかった(図25A、矢印)。加えて、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスは、5〜8次の分枝長が短く(図25A)、及び6〜8次の分枝数が少ない(図25B)ことを示した。まとめると、これらのデータは、Cdkl5 KOマウスにおいては新生顆粒細胞の樹状突起樹が発育不全であり、この欠陥が中間的な次数の分枝の数及び長さの減少並びに高次の分枝の欠如に起因することを示している。これらの欠陥は全て、TATk−GFP−CDKL5処置によって完全にレスキューされたことが観察された(図25A〜図25B)。
TATk−GFP−CDKL5処置がアポトーシス細胞死に及ぼす効果を評価するため、本発明者らは、海馬歯状回において開裂カスパーゼ3を発現するアポトーシス細胞の数をカウントした(図26)。開裂カスパーゼ3細胞の定量化は、TATk−GFP−CDKL5処置がCDKL5ノックアウトマウス(−/Y)におけるアポトーシス細胞死を完全に正常化したことを示す(図26)。CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスは野生型(+/Y)マウスと比べて海馬歯状回に分裂終了ニューロン(DCX陽性細胞)が少ないことが観察された(図27)。TATk−GFP−CDKL5処置CDKL5ノックアウトマウスでは、分裂終了ニューロン数の増加が起こり、その数は野生型(+/Y)マウスと同程度になった(図27)。これは、CDKL5ノックアウトマウスを特徴付ける分裂終了(posmitotic)未成熟顆粒細胞の死滅の増加がTATk−GFP−CDKL5処置によってレスキューされたことを示している。まとめると、これらのデータは、CDKL5ノックアウトマウスにおけるTATk−GFP−CDKL5による処置により、海馬の新生細胞の神経突起長及び生存が増加したことを実証しており、注射したTATk−CDKL5が側脳室から海馬に拡散し、分裂終了顆粒細胞の成熟及び生存を回復させたことが示唆される。
いかなる一つの理論によっても拘束されるものではないが、結合性の低下は、CDKL5 KOマウスの新生顆粒細胞を特徴付ける樹状突起の発育不全に対応したものであり得る。シナプトフィジン(SYN;p38としても知られる)は、シナプス前終末の特異的マーカーであるシナプス小胞糖タンパク質である。ここで、CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスにおいては、海馬の分子層においてSYNの光学濃度が野生型(+/Y)マウスと比べて有意に低いことが観察されており(図28及び図30A)、CDKL5 KOマウスは歯状回においてシナプス連絡が少なかったことが示唆される。図28A〜図28Cは、野生型雄マウス(+/Y)(図28A)、半接合CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)(図28B)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の脳室内注射を1日1回5日間連続で投与して処置した半接合CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y+TATk−GFP−CDKL5)(図28C)由来の歯状回(dentate gryrus)(DG)の分子層(Mol)からのシナプトフィジン(SYN)免疫蛍光に関して処理した脳切片を表す代表的な画像を示す。動物のDGの30μm厚冠状切片6枚中1枚を免疫組織化学用に処理した。免疫組織化学は、凍結脳については浮遊切片で実施した。シナプトフィジン免疫組織化学のため、切片をマウスモノクローナル抗SYN(SY38)抗体(1:1000、MAB 5258、Millipore Bioscience Research Reagents)と共に4℃で48時間インキュベートし、及びCy3コンジュゲート抗マウスIgG二次抗体(1:200;Jackson Immunoresearch)と共に2時間インキュベートした。免疫活性(IR)の強度を、免疫組織化学的に染色した切片の光学デンシトメトリーによって決定した。NikonデジタルカメラDXM1200を備えたNikon Eclipse E600顕微鏡(ATI system)を使用して蛍光像を取得した。分子層及び皮質におけるデンシトメトリー分析は、Nis−Elementsソフトウェア3.21.03(Nikon)を使用して実施した。各画像について、IRを含まなかった画像範囲内の画素強度の分布を分析することにより、強度閾値を推定した。次にこの値をサブトラクトして各サンプリング範囲のIRを計算した。値は対照CDKL5+/Yマウスの光学濃度のパーセンテージとして提供される(平均+標準誤差)。
CDKL5ノックアウトマウスの皮質錐体ニューロンにおける樹状分枝は、その野生型対応物と比較して有意に減少する(Amendola,2014 PLoS One.9(5):e91613)。新皮質第III層において同様のSYN免疫活性レベルの低下が観察された(図30B)。TATk−GFP−CDKL5で処置したCDKL5ノックアウトマウス(−/Y)マウスでは、このような欠陥は完全にレスキューされ(図28及び図30A及び図30B)、TATk−GFP−CDKL5による処置が樹状構造に与える好ましい影響がニューロンへの入力の回復と並行したことが示唆された。
実施例9:TATk−CDKL5融合タンパク質がインビボでP−AKTに及ぼす効果
AKTは、複数の細胞経路に関連する中心的なシグナル伝達キナーゼである。リン酸化AKT(P−AKT)は、CDKL5ノックアウト動物、CDKL5欠損症及びレット症候群において有意に減少する。図29A〜図29Cは、野生型雄マウス(+/Y)(図29A)、CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)(図29B)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の脳室内注射を1日1回5日間連続で投与して処置したCDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y+TATk−GFP−CDKL5)(図29C)由来の歯状回(dentate gryrus)(DG)の分子層(Mol)からのP−AKT免疫蛍光に関して処理した脳切片を表す代表的な画像を示す。ホスホ−AKT免疫組織化学のため、切片をマウスモノクローナル抗ホスホ−AKT−Ser473抗体(1:1000、Cell Signaling Technology)と共に4℃で24時間インキュベートし、及びCy3コンジュゲート抗マウスIgG二次抗体(1:200;Jackson Immunoresearch)と共に2時間インキュベートした。免疫活性(IR)の強度を、免疫組織化学的に染色した切片の光学デンシトメトリーによって決定した。NikonデジタルカメラDXM1200を備えたNikon Eclipse E600顕微鏡(ATI system)を使用して蛍光像を取得した。
AKTは、複数の細胞経路に関連する中心的なシグナル伝達キナーゼである。リン酸化AKT(P−AKT)は、CDKL5ノックアウト動物、CDKL5欠損症及びレット症候群において有意に減少する。図29A〜図29Cは、野生型雄マウス(+/Y)(図29A)、CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)(図29B)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の脳室内注射を1日1回5日間連続で投与して処置したCDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y+TATk−GFP−CDKL5)(図29C)由来の歯状回(dentate gryrus)(DG)の分子層(Mol)からのP−AKT免疫蛍光に関して処理した脳切片を表す代表的な画像を示す。ホスホ−AKT免疫組織化学のため、切片をマウスモノクローナル抗ホスホ−AKT−Ser473抗体(1:1000、Cell Signaling Technology)と共に4℃で24時間インキュベートし、及びCy3コンジュゲート抗マウスIgG二次抗体(1:200;Jackson Immunoresearch)と共に2時間インキュベートした。免疫活性(IR)の強度を、免疫組織化学的に染色した切片の光学デンシトメトリーによって決定した。NikonデジタルカメラDXM1200を備えたNikon Eclipse E600顕微鏡(ATI system)を使用して蛍光像を取得した。
CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)において、DGの分子層(図31A)及び皮質の第V層(図31B)におけるP−AKTの光学濃度は+/Yマウスと比べて有意に低いことが観察された。TATk−GFP−CDKL5を5日間連続して脳室内注射したCDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)では、この欠陥は完全にレスキューされ、CDKL5ノックアウトマウスにおけるTATk−GFP−CDKL5による処置がAKT活性を回復させることが実証された。
実施例10:TATk−CDKL5融合タンパク質が学習及び記憶能力に及ぼす効果
CDKL5ノックアウトマウスは野生型マウスと比較して学習及び記憶障害を呈する(例えば図33、及び図34A〜図34Bを参照)。
CDKL5ノックアウトマウスは野生型マウスと比較して学習及び記憶障害を呈する(例えば図33、及び図34A〜図34Bを参照)。
記憶及び学習能力を調べるため、CDKL5ノックアウトマウスに毎日、10日間連続してTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質の脳室内注射を投与した(実験スケジュールに関しては、例えば図32を参照)。10日間の注射の終わりに2日間の安静期間を置いた後、全ての群のマウスがモーリス水迷路(MWM)試験を受けた(図33)。MWMは、水面下にあるプラットフォームを見付けてその位置を思い出す能力を測る。マウスをMWM課題で訓練し、円形プール内の隠された避難プラットフォームの位置を特定させた。この装置は、透明の丸い避難プラットフォーム(10cm2)を備えた大型の円形水槽(1.00m直径、50cm高さ)からなった。プールは、事実上、北東、北西、南東、及び南西として特定される4つの等しい四分円に分割した。水槽に22℃の温度の水道水をプラットフォームの上面の0.5cm上まで満たし、乳液で水を不透明にした。このプラットフォームは水槽内の定位置(北西象限の中央)に置かれた。プールは、幾つもの迷路内(正方形、三角形、円形及び星形)及び迷路外の視覚的手がかりを含む大きい部屋に置いた。訓練後、5日間連続で1日当たり各々4試行の2セッションについて、セッション間に40分の間隔を置いて(獲得段階)、各マウスを試験した。プール中央の上方にビデオカメラを置き、ビデオトラッキングシステム(Ethovision 3.1;Noldus Information Technology B.V.、Wageningen、オランダ)に接続した。マウスは、以下の出発点、即ち北、東、南、又は西のうちの1つからプールの壁に向かって放し、最長60秒間プラットフォームを探索させた。マウスがプラットフォームを見付けられなかった場合、マウスを優しくプラットフォームへと案内し、そこに15秒間留まらせた。試行の合間の時間(15秒)は、マウスは空のケージに置いた。隠されたプラットフォームを見付けるまでの潜時を学習尺度として用いた。実験セッションは全て、午前9時00分から午後15時00分の間に実施した。
この試験の結果を図33に示す。図33は、野生型雄マウス(+/Y)、CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)、及びTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質で処置したCDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y+TATk−GFP−CDKL5)におけるモーリス水迷路試験で決定したときの学習段階の定量を表すグラフを示す。野生型マウスは2日目までにプラットフォームを見付けることを学習したが、CDKL5ノックアウトマウスでは有意な学習は認められなかった。TATk−CDKL5融合タンパク質で処置したCDKL5ノックアウトマウスでは4日目に学習能力が回復し始め、5日目も改善が続いた。
受動回避試験を用いて、TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質処置への応答における記憶及び学習能力をさらに調べた。10日間連続して処置し、2日間の安静期間を置いた後、種々の群のマウスが受動回避試験を受けた(図34)。この実験では、2部屋(明室及び暗室)を備えたテストケージを利用した。1日目(順化期間)、動物を明室に置いた。動物は本能的に暗室に入り、そこで単一の有害事象(フットショック)によって動物を条件付ける。この受動回避試験のため、本発明者らは、スライディングドアによって2つの区画に仕切られた傾斜床の箱(47×18×26cm)及びショッカーを組み込んだ制御ユニット(Ugo Basile、イタリア)を使用した。パブロフ型条件付けのためのこの古典的装置は、マウスが光に照らされた所から暗い所に逃げようとする性質を利用する(ステップスルー法)。1日目、マウスを照明された区画に個々に置いた。60秒の馴化期間後、部屋間をつなぐドアを開けた。一般に、マウスは暗所を好むため、マウスは急いでゲートを通り抜け、暗室に入る。暗室に入ったところでマウスに短時間のフットショック(0.7mAで3秒間)を与え、15秒の待ち時間の後、部屋から取り出した。マウスが試行時間(358秒)にわたって明室に留まった場合、ドアを閉め、マウスを明室から取り出した。部屋は個々のマウスの試験間に70%エタノールで清浄にした。24時間の記憶保持期間の後、マウスを明室に戻し、マウスが再び暗室に入るまでにかかった時間(潜時)を最長358秒まで計測した。
図34A〜図34Bは受動回避試験の結果を示す。図34Aは、暗室に入るまでの潜時が全ての群について同程度であったことを示す。2日目(試験期間)(図34B)、動物を再度明室に置いた。有害事象の記憶を、暗室に入るまでの潜時によって計測した。CDKL5ノックアウトマウス(−/Y)は、野生型マウス(+/Y)と比較したとき、暗室に入るまでの潜時の減少によって実証されるとおりこの課題の遂行が著しく損なわれた。TATk−GFP−CDKL5で処置したノックアウトマウスは、野生型マウスと比較して同程度の潜時を示した。
要約すれば、これらのデータは、TATk−CDKL5によってCDKL5ノックアウトマウスの学習及び記憶能力が未処置野生型マウスに見られるレベルと同程度まで増加し及び回復し得ることを実証している。
実施例11:TATk−CDKL5融合タンパク質が運動機能に及ぼす効果
CDKL5ノックアウトマウスは、吊り下げたときの肢のクラスピングの長時間化を呈した(例えば図35A〜図35Bを参照)。
CDKL5ノックアウトマウスは、吊り下げたときの肢のクラスピングの長時間化を呈した(例えば図35A〜図35Bを参照)。
TATk−GFP−CDKL5融合タンパク質が運動機能に及ぼす効果を調べるため、マウスに毎日、10日間連続してTATk−GFP−CDKL5の脳室内注射を投与した(図35)。投薬プロトコルの完了から10日後、動物を尻尾から空中に吊り下げた(図35A及び図35B)。動物は全て、約2分間吊り下げ、肢のクラスピングの合計時間を計測した。この実験の結果は図35A〜図35Bに示す。
図35Aは、野生型雄マウス(+/Y)、CDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y)、及び図32の注射スケジュールに従いTATk−GFP−CDKL5融合タンパク質で処置したCDKL5ノックアウト雄マウス(−/Y+TATk−GFP−CDKL5)において2分の間隔の間に肢のクラスピングに費やされた時間の合計を計測したクラスピング試験によって決定したときの運動能力の定量を表すグラフを示す。
TAT−GFP−CDKL5タンパク質を5日間(+/Y)又は10日間(−/Y)にわたり注射した野生型(+/Y)及びCdkl5 KO(−/Y)雄マウスの体重を計測した。結果は図36に示す。この注射期間において有意な体重変化は観察されなかったことから、TAT−GFP−CDKL5タンパク質投与によって副作用は生じなかったことが示唆される。
要約すれば、これらのデータは、TATk−CDKL5による処置でCDKL5ノックアウトマウスにおいて運動機能が改善されたことを実証している。
Claims (19)
- 配列番号2又は配列番号16の配列を含むCDKL5ポリペプチド配列と;
配列番号4と90%〜100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを含む融合タンパク質であって、該TATkポリペプチドが該CDKL5ポリペプチドに作動可能に結合しており、該融合タンパク質が、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させるか、又は対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させる、融合タンパク質。 - Igk鎖リーダー配列ポリペプチドをさらに含み、該Igk鎖リーダー配列がCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項1に記載の融合タンパク質。
- レポータータンパク質ポリペプチドをさらに含み、該レポータータンパク質ポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項1に記載の融合タンパク質。
- タンパク質タグポリペプチドをさらに含み、該タンパク質タグポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項1に記載の融合タンパク質。
- 融合タンパク質が、配列番号8、配列番号10、配列番号12、又は配列番号14に従うポリペプチド配列を有する、請求項1に記載の融合タンパク質。
- 融合タンパク質が、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させる、請求項1に記載の融合タンパク質。
- 融合タンパク質が、対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させる、請求項1に記載の融合タンパク質。
- CDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントに罹っているか、又はそれに罹っている疑いがある対象を治療するための医薬製剤であって、
配列番号2又は配列番号16の配列を含むCDKL5ポリペプチド配列と;
配列番号4と90%〜100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを含む融合タンパク質であって、該TATkポリペプチドが該CDKL5ポリペプチドに作動可能に結合しており、該融合タンパク質が、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させるか、又は対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させる、融合タンパク質の治療有効量と;
薬学的に許容可能な担体と
を含む医薬製剤。 - 融合タンパク質がIgk鎖リーダー配列ポリペプチドをさらに含み、該Igk鎖リーダー配列がCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質がレポータータンパク質ポリペプチドをさらに含み、該レポータータンパク質ポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質がタンパク質タグポリペプチドをさらに含み、該タンパク質タグポリペプチドがCDKL5ポリペプチドに作動可能に結合している、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質が、配列番号8、配列番号10、配列番号12、又は配列番号14に従うポリペプチド配列を有する、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象におけるCDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントの1つ以上の症状を治療する、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させる、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させる、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象における運動機能を改善する、請求項8に記載の医薬製剤。
- 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象における認知機能を改善する、請求項8に記載の医薬製剤。
- CDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントに罹っているか、又はそれに罹っている疑いがある対象を治療するための医薬であって、
配列番号2又は配列番号16の配列を含むCDKL5ポリペプチド配列と;
配列番号4と90%〜100%の配列同一性を有するTATkポリペプチド配列とを含む融合タンパク質であって、該TATkポリペプチドが該CDKL5ポリペプチドに作動可能に結合しており、該融合タンパク質が、対照と比較して対象の脳における神経突起成長、伸長、分枝数、又は分枝密度を増加させるか、又は対照と比較して対象の脳におけるニューロンアポトーシスを減少させる、融合タンパク質の治療有効量と;
薬学的に許容可能な担体と
を含む医薬製剤の治療有効量
を含む医薬。 - 融合タンパク質の治療有効量が、対照と比較して対象におけるCDKL5欠損症、レット症候群、又はレット症候群バリアントの1つ以上の症状を治療する、請求項18に記載の医薬。
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