JP2017507679A - カプセルの要素及び粉にしたコーヒー原材料を収容するカプセル - Google Patents

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Abstract

粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルのためのカプセル要素であって、カプセル要素(21)が、第2のカプセル要素との密閉係合用のリム(26)と、少なくとも1つの側壁(22)と、底壁(23)と、を備え、少なくとも1つの側壁(22)と底壁(23)とは、開口部(25)を有する内部チャンバ(24)を画定しており、開口部は平面(P)内に広がっており、更に、リム(26)が側壁(22)から外側に延出し、開口部(25)を囲んでおり、リムが底壁(23)の方向に曲げられており、リムと開口部の平面(P)とが少なくとも約10°の角度(A)を成している、カプセル要素。本発明は、また、カプセル要素と、その上に耐密的に密閉される膜と、を備えるカプセルに関する。【選択図】 図3C

Description

本発明は、全般的に、コーヒー原材料を調製するための方法及びこれらコーヒー原材料を備えるカプセルに関する。本発明は、また、カプセル要素及びコーヒー原材料を収容するカプセルに関する。特に、本発明は、層間剥離及び/又は破壊に耐えるように特に設計されることにより、カプセル破損のリスクなく、密閉されたカプセル内にコーヒーガスが発出し、正圧を発生させることを可能にする、密閉されたカプセルに関する。
国際公開第2010116284A2号は、コーヒーなどの飲料を調製するための淹出デバイス及びカプセルに関する。カプセルは、中空要素と、抽出膜と、環状フランジと、を備える。フランジは、フランジの下面の側に配置された環状溝の形態の凹部を備える。このような凹部はカプセルの内部と連通する。1つの目的は、カプセル保管時における膜とフランジとの間の偶発的な層間剥離のリスクを最小にすることである。実際、膜は最初、フランジの全面に接着されているが、コーヒーの脱気時などに膜にかかる力又は圧力が高すぎるときに、フランジの第1部分と膜との間にくさび効果が生じ、膜が第1部分で保持されることを可能にする。力又は圧力が特定の閾値に達した場合、凹部において膜が剥がれ、カプセルの総内容積を増加し、カプセル内の圧力を低下させる。しかしながら、膜の層間剥離は依然として発生する場合がある。凹部により供給されるガスの蓄積余裕が不十分である場合、層間剥離は継続し、漏れを引き起こす。更に、コーヒーの圧力解放に応じて必要となる凹部の容積を制御することは非常に困難であるが、この理由は、このような解放がコーヒー重量、焙煎の程度、コーヒーの原産地等のような多くの様々な要素に依存し得るためである。加えて、このカプセルは比較的より複雑に作製されている。
本発明は先行技術の欠点を緩和するとともに、新たな利点及び利益を提供する。
より一般には、コーヒー原材料の加工及び保管中に、揮発性有機化合物(VOC)などの揮発性物質(VS)の部分的減少が生じる。VSの含有量の減少は、得られる製品の品質の低下につながることから望ましくない。VSの減少は、一部、コーヒー原材料の加工における熱の影響によるものである。
例えば、コーヒーは、通常、まずコーヒー豆を焙煎することによって加工される。焙煎されたコーヒーは、その後、休ませてゆっくりと冷却し、その後、粉にする。焙煎工程は、コーヒー生豆を膨らませ、色、芳香及び密度を変化させることによってコーヒーの特徴的な風味を生み出すものである。含まれる及び/又は焙煎時に発生する油分及び芳香性揮発性物質は、焙煎により生成されるコーヒー飲料に芳香及び風味を与えるが、同様に、周囲空気中の酸素にさらされると劣化しやすい。焙煎工程は、また、コーヒー豆内におけるガス、主として二酸化炭素及び一酸化炭素の生成の原因となる。これらガスは焙煎後にコーヒーからゆっくりと発生する。このプロセスは、焙煎したコーヒー豆を粉にすると加速する。
VSの大きな減少は更なる加工ステップ時、特に、粉砕時に起こり得る。
したがって、更なる加工ステップ時、コーヒーを冷温で維持することが推奨されてきた。同様に、得られた製品を低温で保存することが推奨されてきた。
しかしながら、これら努力にもかかわらず、VSの減少は発生し、得られる製品の芳香の減少、また多くの場合、保管中の更なる悪化が生じる。
したがって、原材料からのVSの減少の低減を可能にする、コーヒー原材料、特に、粉にしたコーヒーを調製するための改良された方法を提供することが望ましい。これら方法に関連する使用のための改良された手段、及び改良された加工済み原材料を提供することも望ましい。
したがって、本発明は、粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルを作製する方法を提供する。方法は、以下のステップ、つまり、(a)コーヒー原材料、特にコーヒー豆を約−50℃〜約10℃の温度に冷却するステップと、(b)コーヒー原材料、特にコーヒー豆を粉にするステップであって、任意選択的に、コーヒー原材料が粉にされる間に冷却される、ステップと、(c)粉にしたコーヒー原材料を第1のカプセル要素に充填するステップであって、任意選択的に、コーヒー原材料が充填中に冷却される、ステップと、(d)第1のカプセル要素を第2のカプセル要素と耐密的に密閉するステップであって、任意選択的に、コーヒー原材料が密閉中に冷却される、ステップと、を含む。
方法は、予備的なステップ、つまり、(a)’コーヒー原材料、特にコーヒー豆を焙煎するステップを含み得る。ステップ(a)’は、ステップ(a)の前に実施され得る。
方法は、(a)”コーヒー原材料、特に焙煎されたコーヒー豆を調質するステップを含み得る。ステップ(a)”は、ステップ(a)の前に実施され得る。ステップ(a)”は、ステップ(a)’の後かつステップ(a)の前に実施され得る。
方法は、(c)’コーヒー原材料を圧縮するステップであって、任意選択的に、コーヒー原材料が圧縮中に冷却される、ステップを含み得る。ステップ(c)’は、ステップ(b)の後かつステップ(c)の前に実施され得る。
方法は、(c)”コーヒー原材料を脱気するステップであって、任意選択的に、コーヒー原材料が脱気中に冷却される、ステップを含み得る。ステップ(c)”は、ステップ(b)の後かつステップ(c)の前に実施され得る。ステップ(c)”は、ステップ(c)’の後かつステップ(c)の前に実施され得る。好ましくは、脱気は、コーヒー原材料中に含まれるガスの部分的減少を可能にするために短時間に維持される。
ステップ(c)”における脱気は、約120分以下の間、約60分以下の間、約35分以下の間、約25分以下の間、約20分以下の間、約15分以下の間、約10分以下の間、又は約5分以下の間実施され得る。
いくつかの実施形態によれば、方法は、脱気ステップ(c)”を含まない、又はいかなる脱気ステップも含まない。
ステップ(a)において、コーヒー原材料は、約−50℃〜約5℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る。
ステップ(b)において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。ステップ(c)において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。ステップ(c)’において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。ステップ(c)”において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。ステップ(d)において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。
ステップ(b)及び/又はステップ(c)及び/又はステップ(c)’及び/又はステップ(c)”及び/又はステップ(d)において、コーヒー原材料は約−50℃〜約10℃の温度に維持され得る。これらステップの1つ以上、好ましくはすべてにおいて、コーヒー原材料は約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に維持され得る。温度は各ステップに対し、独立的に選択され得る。
第1のカプセル要素は、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムと、少なくとも1つの側壁と、底壁と、を備え得る。少なくとも1つの側壁と底壁とは開口部を有する内部チャンバを画定しており、開口部は平面内に広がり、更に、リムは側壁から外側に延出し、開口部を囲んでおり、リムは底壁の方向に曲げられており、リムと開口部の平面とは、少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約12°の角度を成す。
角度は、約10°〜約31°、例えば、約12°〜約28°、約12°〜約26°、約14°〜約24°、約16°〜約22°、又は約18°〜約20°とされ得る。角度は、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°、25°、26°、27°、28°、29°又は30°とされ得る。好ましくは、角度は、約12°〜約28°、例えば、約16°〜約28°又は約18°〜約26°とされ得る。更により好ましい角度は、約20°〜約28°、例えば、約22°〜約26°又は約24°である。
後で説明するように、この角度は、第1の要素上で密閉される第2の要素の、層間剥離及び/又は破壊に対するより高い耐性を提供することから、カプセル破損のリスクなく、密閉されたカプセル内でガスを発出して、正圧を発生させることを可能にする。
粉にしたコーヒー原材料を第1のカプセル要素に充填後、かつ第1のカプセル要素が第2のカプセル要素と耐密的に密閉される前に、第1のカプセル要素に真空又は減圧が適用され得る。
第1のカプセル要素に適用される減圧は、大気圧よりも低い約100mbar〜約800mbarとされ得る。
第1のカプセル要素はカプセル本体とされ得る。第1のカプセル要素は回転対称とされ得る。第1のカプセル要素は、実質的に円錐台形、又は円錐台形であり得る。
第2のカプセル要素は膜とされ得る。膜は約30μm〜約40μmの厚さを有し得る。膜はCO不透過性とされ得る。好ましくは、膜はガス密である。
最も好ましくは、コーヒー原材料は焙煎されたコーヒーである。
本発明は、また、本発明による方法によって得られるカプセルを提供する。
本発明は、粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルのカプセル要素を更に提供する。カプセル要素は、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムと、少なくとも1つの側壁と、底壁と、を備える。少なくとも1つの側壁と底壁とは開口部を有する内部チャンバを画定しており、開口部は平面内に広がり、更に、リムは側壁から外側に延出し、開口部を囲んでおり、リムは底壁の方向に曲げられており、リムと開口部の平面とは、少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約12°の角度を成している。
角度は、約10°〜約31°、例えば、約10°〜約28°、例えば、約12°〜約26°、約14°〜約24°、約16°〜約22°、又は約18°〜約20°とされ得る。
側壁は上端部及び下端部を有することが可能であり、上端部は第1の直径を有する円を画定しており、下端部は第2の直径を有する円を画定しており、開口部は上端部に配置されており、任意選択的に、第2の直径は第1の直径よりも小さい。底壁は下端部に配置され得る。底壁は開口部に対向して配置され得る。
第1のカプセル要素はカプセル本体とされ得る。第1のカプセル要素は回転対称とされ得る。第1のカプセル要素は、実質的に円錐台形、又は円錐台形であり得る。
また、本発明は、第1のカプセル要素として、上述のようなカプセル要素を備えるカプセルを提供する。カプセルは、第1のカプセル要素のリムと密閉結合するための第2のカプセル要素を更に備える。
第2のカプセル要素はリムと密閉結合され得る。
第2のカプセル要素は膜とされ得る。膜は約30μm〜約40μmの厚さを有し得る。膜は炭素ガス(CO、CO)及び芳香揮発性物質に対し不透過性とされ得る。好ましくは、膜はガス密である。
カプセルは、コーヒー原材料、好ましくは、焙煎し粉にしたコーヒーを備え得る。
本発明による方法の必須及び任意のステップを示す非限定的なブロック図を示す。 本発明による方法の必須及び任意のステップを示す非限定的なブロック図を示す。 本発明によるカプセルの非限定的な概略図を示す。 本発明によるカプセルの非限定的な概略図を示す。 本発明によるカプセルの非限定的な概略図を示す。 カプセルの官能プロファイルを判定した結果を示す。 カプセルの官能プロファイルを判定した結果を示す。 カプセルの官能プロファイルを判定した結果を示す。 カプセルリム角度の影響を分析した実験結果を示す。 カプセルリム角度の影響を分析した実験結果を示す。
本発明及びその利点についてここでより詳細に記載する。本明細書中に提供される実施例及び図面は本発明の態様を示すための役割を果たすが、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではないことは理解される。同様に、このセクションで使用される見出しは読者の利便性のために提供されるものであるが、限定と解釈すべきではない。
「約(about)」という表現は、本明細書で使用する場合、所定の値の±10%以下、好ましくは、±5%以下の範囲を示すことを意図する。
本発明による方法
本発明は、カップ内及び/又はカップ上におけるコーヒー抽出物のより高い芳香強度を得ることができるように、カプセル内のコーヒーの芳香特徴を向上することを提案する。したがって、本発明は、コーヒーなどのコーヒー原材料の加工時、コーヒー原材料の冷却によって、及び好ましくは、粉砕、任意の成形及び任意の(低減された)脱気、及び最終的に、好ましくは真空下での充填及びカプセル密閉などの更なる加工ステップの間に低温環境を確実に維持することによって、芳香揮発性物質の減少を低減することを提案する。
本発明による方法は、VOCなどのVSの減少を低減することを可能にし、また、加工中及びその後の加工済みコーヒー原材料の保管時に起こる酸化プロセスを低減することを可能にする。これは、得られる製品の芳香の向上に反映される。
本発明者は、驚くべきことに、加工の少なくとも一部が、本明細書中に記載される特定のプロセスパラメータを適用して低温条件下で実施される場合に、コーヒー原材料(特に、コーヒー)の加工におけるVOCなどのVSの減少を大幅に低減できることを見出した。
したがって、本発明の方法に従い加工した場合、特に、カップ上及びカップ内の芳香を先行技術の製品と比較すると、コーヒーの芳香品質が大幅に増加することが判明した。
更に、低減された脱気(reduceddegasification)後に専用カプセルに製品を充填し、その後、カプセルを耐密的に密閉すると、得られる粉にしたコーヒー製品の品質が大幅に向上することが判明した。
したがって、一態様において、本発明は、粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルを作製する方法を提供する。
カプセル内に充填されるコーヒー原材料は、好ましくは焙煎し粉にした形態で提供され得る任意のコーヒー原材料とされ得る。しかしながら、本発明の開示では全体を通して、コーヒー原材料は、コーヒー豆、例えば、焙煎したコーヒー豆の形態などの任意の好適な形態のコーヒーであることが最も好ましい。
したがって、本発明の方法の対象となるコーヒー原材料は、コーヒー、例えば、コーヒー豆とされ得る。コーヒー豆は焙煎したコーヒー豆であってもよい。
カプセルは、コーヒー原材料、特に、粉にしたコーヒー原材料の充填に好適な任意のカプセルとされ得る。通常、カプセルは、第1のカプセル要素及び第2のカプセル要素を含む。好ましくは、カプセルは密閉可能であり、より好ましくは、耐密的に密閉可能である。好適な実施形態によれば、カプセルは、第1のカプセル要素と第2のカプセル要素との密閉係合によって密閉可能である又は耐密的に密閉可能である。第1のカプセル要素と第2のカプセル要素は同じとされ得る又は互いに異なり得る。また、カプセル材料(単数)又は材料(複数)は非常に低いガス透過性を示す、又はガス透過性を全く示さないことが好ましい。最も好ましくは、カプセルは、いったん密閉される又は耐密的に密閉されると、実質的にガス密、又はガス密である。また、カプセルは、約300mbar〜約500mbar、約325mbar〜約475mbar、約350mbar〜約450mbar、約375mbar〜約425mbar、又は約400mbarの内圧などの比較的高い内圧に耐えるように適合されていることが非常に望ましい。特に、この圧力は、カプセルの密閉後のコーヒー原材料の脱気によるものである。また、カプセルは飲料製造デバイスへの挿入用に適合されていることが好ましい。好ましくは、カプセルは、少なくとも約350mbar、少なくとも約400mbar、又は少なくとも約450mbar、例えば、約400mbar〜約500mbar、より好ましくは約450mbar〜約500mbarの内圧に耐えるように適合されている。カプセルは、上記圧力で完全な状態のままである場合、例えば、耐密的に密閉される場合、内圧に耐えるように適合されていてもよい。
カプセルは、アルミニウム若しくはポリマー組成物若しくはこれらの組み合わせなどであるが、これらに限定されない任意の適切な材料を含み得る又はそのような材料で作製され得る。ポリマー組成物は、ポリプロピレン又はポリエチレンとされ得る。アルミニウムは好適な材料である。好ましくは、第1の要素は実質的にガス密であり、好ましくは、アルミニウム、若しくはガスバリアを備えるポリマー組成物で作製される、又はポリマーとアルミニウムとの積層体である。
カプセル要素及びカプセルの更に望ましい特徴及び特性については以下に記載される。
方法のステップ(a)では、コーヒー原材料が約−50℃〜約10℃の温度まで冷却される。
コーヒー原材料は、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度まで冷却され得る。好ましくは、コーヒー原材料は、約−30℃〜約−10℃、より好ましくは、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度まで冷却される。
冷却ステップ(a)は、コーヒー原材料が比較的迅速に、例えば、冷却の開始から約30分以下以内、約20分以下以内、約10分以下以内、又は約5分以下以内で所望の温度まで冷却されるように実施され得る。
冷却ステップ(a)に焙煎及び/又は調質ステップが先行する場合、冷却ステップは焙煎ステップ又は調質ステップの終了後迅速に(例えば、約60分以下以内、約40分以下以内、約20分以下以内、約10分以下以内、又は約5分以下以内で)実施されることが好ましい。
しかしながら、所望であれば、コーヒー原材料は、冷却後、及び粉砕ステップ(b)の前に特定時間量保管され得る。保管は、約−50℃〜約10℃、例えば、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、好ましくは約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度とされ得る。約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、約2℃〜約7℃、又は約5℃の温度での保管も同様に企図される。コーヒー原材料は、例えば、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約5時間、又は約1時間〜約24時間保管され得る。冷却ステップ後、例えば、ライン停止の場合における運用制約により、冷却された豆は、予定外の時間停止に応じて、粉にする前に0分(=ライン停止なし)〜5分以下、30分以下、1時間以下保管されたままであってもよい。このため、停止後にラインが再始動すると、冷却された豆は適温でグラインダーに供給される。
この代わりとして、粉にするステップ(b)は、冷却ステップ(a)後にコーヒー原材料を保管することなく、冷却ステップ(a)後に実施され得る。
通常、冷却ステップ(a)後に実施される、本方法の粉にするステップ(b)においてコーヒー原材料は粉にされる。
粉にするステップには、通常、熱の発生が伴う(通常、ミル及びコーヒーによって発生した機械的な力による)。したがって、好ましくは、コーヒー原材料は粉にされる間冷却される。コーヒー原材料は、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る又は維持され得る。好適な温度は、約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃又は約2℃〜約7℃であり、約5℃が最も好ましい。約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度も同様に好ましい。
本方法の充填ステップ(c)は、通常、粉にするステップ(b)後に実施される。このステップにおいて、コーヒー原材料は第1のカプセル要素に充填される。再度、VSの減少を避けるために、このステップの間コーヒー原材料は冷却されることが好ましい。したがって、ステップ(c)において、コーヒー原材料は、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る又は維持され得る。好適な温度は、約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、又は約2℃〜約7℃であり、約5℃が最も好ましい。約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度も同様に好ましい。
更なるステップ、ステップ(d)において、第1のカプセル要素は第2のカプセル要素によって耐密的に密閉される。この結果、第1のカプセル要素と第2のカプセル要素とは互いに結合され、完全に閉じたカプセルを形成してもよい。耐密的密閉によって形成された結合は、完全であり、実質的に気密、又は気密であってもよい。より好ましくは、この結合はガス密であることが好ましい。耐密的密閉には溶接及び/又は圧着を含んでもよい。
再度、このステップの間、コーヒー原材料は冷却されることが好ましい。したがって、コーヒー原材料は、ステップ(d)において、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る又は維持され得る。好適な温度は、約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、又は約2℃〜約7℃であり、約5℃が最も好ましい。約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度も同様に好ましい。
必須ではないが、方法は、1つ以上の更なるステップを含んでもよい。
例えば、方法は、コーヒー原材料が焙煎されるステップ(a)’を更に含んでもよい。焙煎時に適用される条件は特に限定されず、当技術分野において周知のものとされ得る。方法が焙煎ステップ(a)’を含む場合、ステップ(a)’はステップ(a)の前に実施される。
換言すると、いくつかの実施形態によれば、ステップ(a)は本発明による方法の最初のステップでなくてもよい。
その代わりに又はそれに加えて、方法は、コーヒー原材料の調質が実施されるステップ(a)”を更に含んでもよい。調質は、コーヒー原材料の水分の均質化を目的とする。調質は、概して、室温及び調整雰囲気(例えば、窒素ガスで飽和させた)下で特定時間量(60〜80分など)の間、コーヒー原材料を保管することによって実施され得る。
方法が調質ステップ(a)”を含む場合、上記ステップはステップ(a)の前に実施される。方法がステップ(a)’及びステップ(a)”の両方を含む実施形態においては、ステップ(a)”は、ステップ(a)’の後かつステップ(a)の前に実施され得る。
その代わりに又はそれに加えて、方法は、コーヒー原材料が圧縮される又は均されるステップ(c)’を更に含んでもよい。概して、コーヒー原材料は、適切な密度(例えば、5.5gのコーヒー原材料で420g/L)を得るためにかき混ぜられる又は混合される/均質化され、その後、適切な重量のコーヒー原材料がカプセルに充填される。
再度、このステップの間、コーヒー原材料は冷却されることが望ましい。したがって、コーヒー原材料は、ステップ(c)’において、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る又は維持され得る。好適な温度は、約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、又は約2℃〜約7℃であり、約5℃が最も好ましい。約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度も同様に好ましい。
通常、ステップ(c)’はステップ(b)の後かつステップ(c)の前に実施される。
例えばコーヒーなどの特定のコーヒー原材料は、特にコーヒー原材料が粉にされた後、通常、脱気ステップを含む方法によって加工される。粉にした結果形成された、拡大された原材料表面により、通常、粉にした後に脱気が可能になる。脱気時、焙煎プロセスにより発生する炭素ガス(CO及びCO)の粉にしたコーヒー原材料からの排出が可能とされる。
したがって、その代わりに又はそれに加えて、本発明による方法は、ステップ(c)”、つまり、コーヒー原材料の脱気を更に含んでもよい。ステップ(c)”は、ステップ(b)の後かつステップ(c)の前、又はステップ(c)’の後かつステップ(c)の前に実施され得る。
先行技術の典型的な方法によれば、脱気ステップは、室温で実施され、かなりの時間量を要し、72時間以下又は更にそれよりも長くかかる場合があることに留意されたい。しかしながら、先行技術では、酸化プロセス及びコーヒー製品からのVSの減少との関係におけるこのステップの重要性にほとんど注意が払われていない。
本発明者は、粉にするステップの終了とカプセルの耐密的密閉との間の時間が低減されると、得られるコーヒー製品の品質が更に一層向上することを見出した。したがって、本発明による方法の好適な実施形態においては、粉にするステップの終了とカプセルの耐密的密閉との間の時間が低減され、例えば、約180分未満、約150分未満、約120分未満、約90分未満、約60分未満、約45分未満、約30分未満、又は更には20分未満まで低減される。
特に、本発明者は、また、酸化プロセス及びVOCなどのVSの減少が低減されることから、脱気ステップ(c)”の所要時間の低減が得られる製品の品質に有利に反映されることを見出した。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者は、脱気ステップ時にコーヒー原材料から排出された炭素ガス(CO、CO)が多量のVSを含むことを見出した。粉にするステップの終了からカプセルの耐密的密閉までの加工時間の削減により、炭素ガスの排出によるVSの減少が大幅に減少することを見出した。脱気ステップ自体の所要時間の削減は、特に、脱気ステップ時にコーヒー製品を比較的低温に維持することと併用した場合に特に有用であることを見出した。
したがって、脱気ステップ(c)”がある場合は、脱気ステップ(c)”は、約40分以下の間、約35分以下の間、約30分以下の間、約25分以下の間、約20分以下の間、約15分以下の間、約10分以下の間、又は約5分以下の間実施されることが好ましい。より好ましくは、ステップ(c)”の所要時間は、約35分〜約5分、最も好ましくは、約20分〜約10分である。
同様に、脱気時にコーヒー原材料を冷却すると、更に、VSの保持及び酸化プロセスの低減を助けることを見出した。したがって、ステップ(c)”において、コーヒー原材料は冷却されることが好ましい。より好ましくは、コーヒー原材料は、ステップ(c)”において、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却される又は維持される。好適な温度は、約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、又は約2℃〜約7℃であり、約5℃が最も好ましい。約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度も同様に好ましい。
ステップ(c)”の所要時間の削減と冷却は、上で詳述したように、有利に併用して適用できる。
上ですでに示したように、コーヒー原材料は、本発明による方法の1つ以上のステップにおいて冷却され得る。また、本発明による方法の1つ以上のステップにおいて、コーヒー原材料は特定の温度に維持され得る。冷却ステップ(a)を除いて、冷却は必須ではないが、それでもなお、コーヒー原材料は、ステップ(b)、(c)、(d)並びに((c)’及び(c)”が存在する場合は)(c)’及び(c)”の少なくとも1つにおいて冷却されることが好ましい。より好ましくは、コーヒー原材料はこれらステップのすべてにおいて冷却される。更により好ましくは、コーヒー原材料は、ステップ(b)、(c)、(d)並びに((c)’及び(c)”が存在する場合は)(c)’及び(c)”の少なくとも1つにおいて約−50℃〜約10℃の温度に維持される。より好ましくは、コーヒー原材料はこれらステップのすべてにおいて約−50℃〜約10℃の温度に維持される。温度は、各ステップに対し独立的に選択してもよい。
本発明による方法で適用され得る、コーヒー原材料を所望の温度に冷却する及び/又は維持するための手段は、当業者には容易に利用可能である。例えば、限定されることなく、コーヒー原材料の所望の温度への冷却及び/又は維持は、液体窒素又は固体二酸化炭素などの低温不活性物質によって実施され得る。これら物質は、コーヒー原材料と直接接触させることができる、あるいは、コーヒー原材料に接している又はその近傍にある閉じたシステム内に提供され得る。蒸発液体窒素などの蒸発ガスをコーヒー原材料又は所望であればシステムから除去するために、ファン又は類似の装置が使用され得る。
その代わりに又はそれに加えて、ブラストフリーザー、スパイラルフリーザー又はトンネルフリーザーなどの冷凍デバイスが使用され得る。同様に、水冷ユニットなどの冷却ユニットが使用され得る。また、冷却は、二重ジャケット式装置(double jacketed equipment)内部における低温流体の循環によって実施され得る。冷却液は、グラインダー、成形で使用されるノーマライザー及び/又は脱気ユニットの水回路内で循環させることができる。
脱気ステップ時の低温及び脱気時間の削減が良好に機能することを見出したが、脱気ステップが本発明による方法から完全に省略された場合に最良の効果が得られた。したがって、一態様によれば、本方法は、長時間の脱気ステップ(c)”を含まない、あるいは、いかなる脱気ステップも含まない(すなわち、上で詳述したステップ(c)”も任意の他の専用の脱気ステップも含まない)。
得られる製品の品質に関する利点以外に、加工時間の削減により方法全体の有効性が向上する。したがって、加工時間の削減、特に、脱気ステップの所要時間の削減又は上記ステップの完全な省略は、特に、方法のいくつか又はすべてのステップ時にコーヒー製品を比較的低温に維持することと併用した場合に明らかな利点をもたらす。
更に、充填時、密閉時及び更にその後におけるコーヒー原材料からの炭素ガスの排出は加工時間の削減による更なる効果であり、この効果は、脱気ステップに許容される時間が低減される場合、製品を低温に維持しながら脱気が実施される場合、又は方法にいかなる脱気ステップもまったく含まれない場合に特に顕著となる。
一方、排出されたガスは、更に、コーヒー原材料において起こり得る酸化プロセスの低減を有利に助ける。この理由は、コーヒー原材料と周囲雰囲気に含まれる酸素との接触が最小になり、排出されたガスが、密閉されたカプセル内で酸化のより少ない雰囲気を構成するからである。これにより、加工ステップ時、また、カプセル内において非酸化雰囲気を形成するための不活性ガスの必要性を排除してもよい。しかし、それでもなお窒素などの不活性ガスは所望すれば使用することができる。
しかしながらその一方で、特にカプセルが耐密的に密閉されている場合には、密閉されたカプセル内でのガスの排出によりカプセル内の圧力が上昇する場合がある。しかしながら、カプセルの耐密的密閉は、カプセルからCOが抜けるのに伴う結果的なVSの減少を避けるために、カプセルに入る酸素への暴露を避けるために、及び全般的な衛生への配慮のために非常に望ましい。
発生する昇圧は、飲料製造デバイスに挿入するために及び/又は飲料製造デバイスとの使用のために適合されたカプセルにおいては特に問題となる。これらデバイスの多くは、カプセル内に供給されたコーヒー原材料と、例えば、飲料製造デバイス内で作成された、カプセルのスリット等を通じて加圧下でカプセルに入る湯などの液体との相互作用に依存している。カプセルから液体を取り出すために、カプセルは、通常、マシンによる抽出時に加圧液体が注入されるときに、例えば、膜などのカプセル要素の断裂又は破壊によってカプセルの開封を可能にするように適合されている。
概して、カプセルは、抽出時にマシン内の液圧で引きはがされるようになっている膜などのカプセル要素を備えることから、保管時にカプセル内に高すぎるガス圧が生成されると、カプセル要素が破裂し破壊する又は層間剥離するおそれがある。これは、コーヒーなどのコーヒー原材料が充填ステップ及び密閉ステップ前に脱気されていない又は十分に脱気されていないために、コーヒーが密閉されたカプセル内でガスを発生させる場合に当てはまり得る。
単により厚い及び/又はより頑丈な材料を設けることによりそのようなカプセルの耐圧性を高くするという可能性は限定される。これは、そうでなければ、カプセルが加圧液体の注入時にもはや容易に開封されなくなるからである。
したがって、一態様によれば、本発明は、本発明による方法において、第1のカプセル要素及び第2のカプセル要素の使用を提供する。第1のカプセル要素は、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムを備え、少なくとも1つの側壁及び底壁を更に備える。第1のカプセル要素は、例えば、1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも10個の側壁を備えることができる。第1のカプセル要素が円錐台形の側壁などの1つの側壁を備えることが好ましい場合がある。
少なくとも1つの側壁と底壁とは、開口部を有する内部チャンバを画定する。開口部は平面内に広がる。第1のカプセル要素のリムは、好ましくは、側壁から外側に延出し、開口部を囲む。最も好ましくは、リムは底壁の方向に曲げられ、リムと平面とは少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約12°の角度を成す。成される角度は、約10°〜約31°、約10°〜約28°、約12°〜約26°、約14°〜約24°、約16°〜約22°又は約18°〜約20°であってもよい。角度は、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°、25°、26°、27°、28°、29°又は30°とされ得る。好ましくは、角度は、約12°〜約28°、例えば、約16°〜約28°又は約18°〜約26°である。更により好ましい角度は、約20°〜約28°、例えば、約22°〜約26°又は約24°である。
リムは予め曲げることができ、ゆえに、第1のカプセル要素と更なるカプセル要素との間の密閉係合が行われる前に存在する。
第1のカプセル要素のリムは平坦環状部分を備え得る。第1のカプセル要素のリムは、フランジ様リムであってもよい。第1のカプセル要素のリムは、平坦環状部分を備えるフランジ様リムであってもよい。
角度は、特にリムが予め曲げられたリムである場合、例えば第1のカプセル要素上に個別に、第1のカプセル要素と第2のカプセル要素との密閉結合の前に決定され得る。
第1のカプセル要素と、第2のカプセル要素、例えば膜との間の密閉結合は、好ましくは、平坦環状部分に設けられる。
理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者は、驚くべきことに、リムと開口部の平面との間の角度が、本発明による方法のステップ(d)における第1のカプセル要素と第2のカプセル要素との密閉により得られる、耐密的に密閉されたカプセルの耐圧性を増加することを見出した。
第1のカプセル要素はカプセル本体であってもよい。
好適な実施形態によれば、第1のカプセル要素は回転対称である及び/又は実質的に円錐台形、若しくは円錐台形である。リムと第2のカプセル要素の密閉結合は、好ましくは、カプセルを断面図で見ると、内側密閉箇所から外側密閉箇所まで直線方向に延びている。このため、膜のあらゆる層間剥離(層間剥離のあらゆる開始を含む)への耐性が増加する。
好ましくは、第2のカプセル要素は膜である。膜は厚さ約30μm〜約40μmを有し得る。膜は、好ましくは、空気(CO、CO、O2、N2...)及びコーヒー芳香揮発性物質に対し不透過性、すなわちガス密である。膜は、アルミニウム若しくは以下の層、つまり、(外側から内側に)PET/カラー層/接着剤/アルミニウム/接着剤/OPPを備える多層、などの任意の適切な材料を含む、又はから成り得る。
本発明による方法で有用なカプセル要素及びカプセルについて、以下、更に詳細に記載する。
更なる態様によれば、第1のカプセル要素に真空又は減圧が適用され得る。このため、カプセルを完全に密閉する前に負圧をかけることによってカプセル内に部分真空又は減圧が生成され得る。このようにして、カプセル内部の圧力を十分に低く維持しつつ、カプセル内のコーヒーなどのコーヒー原材料に炭素ガスを放出する能力が付与される。
真空又は減圧は、粉にしたコーヒー原材料を第1のカプセル要素に充填後、第1のカプセル要素が第2のカプセル要素とともに完全に耐密的に密閉される前に第1のカプセル要素又はカプセルに適用され得る。第1のカプセル要素に適用される減圧は、大気圧よりも低い約100mbar〜約800mbar、例えば、大気圧よりも低い約200mbar〜約700mbar、約300mbar〜約600mbar、又は約400mbar〜約500mbarとされ得る。適用される減圧は、大気圧よりも低い約600mbar〜約800mbar、例えば、約650mbar〜約750mbar、又は約700mbar〜約770mbarであることが好ましい。標準状態において、大気圧は、一般に、約1013.25mbar(+/−100)とされ得る。
減圧は、ステップ(d)の前かつ/又は密閉ステップ(d)の最中に適用され得る。真空又は減圧は、充填ステップ(c)の後かつ密閉ステップ(d)の前に適用され得る。真空又は減圧は、充填ステップ(c)の後かつ密閉ステップ(d)の最中に適用され得る。真空又は減圧は、ステップ(d)の最中のある時点で、耐密的密閉が完全に完了する前に適用されてもよい。
真空又は減圧の適用時、コーヒー原材料は所望のように冷却され得る及び/又は特定の温度に維持され得る。例えば、コーヒー原材料は、約−50℃〜約10℃、約−45℃〜約5℃、約−40℃〜約0℃、約−35℃〜約−5℃、約−30℃〜約−10℃、好ましくは、約−25℃〜約−15℃、又は約−20℃の温度に冷却され得る又は維持され得る。約−5℃〜約10℃、例えば、約−3℃〜約8℃、約2℃〜約7℃、又は約5℃の温度もまた好ましい。
カプセル要素又はカプセルに真空又は減圧を適用するために使用され得る真空又は減圧を適用するための好適な手段については、同時係属中の国際出願PCT/EP13/063174に記載されている。
真空又は減圧を適用することによって、耐密的に密閉されたカプセル内におけるガスの排出が一部又は完全に補償され得る。換言すると、コーヒー原材料からの炭素ガスの発散に起因するカプセル内の圧力の増加量は、密閉ステップd)の前に適用される圧力の低下量に実質的に等しくなり得る。
当業者であれば、カプセル内のガスの排出を補償するのに有用な両態様を組み合わせて使用できることを理解する。したがって、本発明は、また、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムを備える第1のカプセル要素が使用されるときに、真空又は減圧の適用を提供する。カプセル要素は、少なくとも1つの側壁と底壁とを更に備え、側壁と底壁とは開口部を有する内部チャンバを画定しており、開口部は平面内に広がり、第1のカプセル要素のリムは側壁から延出し、開口部を囲んでいる。リムは底壁の方向に曲げられており、リムと開口部の平面とは、少なくとも約10°、好ましくは、少なくとも約12°の角度を成す。
図1は、本発明による方法の例示的、非限定的な例を示す。図1の例示的な方法によれば、焙煎したコーヒー豆であるコーヒー原材料が出発材料として提供される。方法は、ステップ1、つまり、コーヒー豆の調質から開始される。第2のステップ2において、調質済みのコーヒー豆は液体窒素で冷却される。任意選択的に、Nガスが排出される3。これはファン等を用いることによって行うことができる。冷却された豆に対し、その後、粉にするステップ4が行われ、その後、均し又は成形ステップ6、脱気ステップ8及び充填ステップ10が行われる。ステップ4、6及び8はコーヒー原材料を低温に維持しながら実施される。この目的のため、ステップ4、6及び8ではそれぞれ冷却ユニット5、7及び9が使用される。
図2は、本発明による方法の更なる例示的、非限定的な例を示す。コーヒー豆が、出発材料として使用されるコーヒー原材料である。方法は、任意選択的に、焙煎ステップから開始される。焙煎された豆は、調質のためにN2フラッシング下で送られるか、豆は周囲空気下で約−20℃の温度に冷却され、焙煎し予冷却したコーヒー豆が得られる。予冷却されたコーヒー豆に、その後、粉砕を行い、続いて、均し/成形ステップ、脱気ステップ、カプセルへの充填ステップ及び密閉ステップが行われる。均し/成形ステップ、脱気ステップ並びに充填及び密閉ステップはN2フラッシング下で実施される一方で、粉にするステップは、周囲空気下又はNフラッシング下などの冷却条件下で実施され得る。冷却ユニットは、粉砕、均し/成形及び脱気時における冷却回路のために、水とグリコールとの混合物などの冷却液を供給する。
本発明によるカプセル要素及びカプセル
本発明は、また、本発明による方法によって得られるカプセルを提供する。カプセルは、粉にしたコーヒー原材料を備え、好ましくは、粉にしたコーヒーを備える。最も好ましくは、カプセルは、飲料製造ユニットへの挿入用に適合されている。カプセルは、第2のカプセル要素として膜を備えるカプセルとされ得る。カプセルは、1杯分の、粉にしたコーヒーなどの粉にしたコーヒー原材料を備え得る。
本発明による方法によって得られるカプセルは、先行技術のカプセルと以下の点の1つ以上において区別され得る。
例えば、本発明による方法によって得られるカプセルは、出発材料として同じコーヒー原材料が使用され、同量の粉にしたコーヒー原材料がカプセル内に備えられる場合、先行技術による方法によって得られる粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルに比べて、VOCなどの1つ以上のVSのより高い含有量を有する粉にしたコーヒー原材料を含み得る。
粉にしたコーヒーなどの粉にしたコーヒー原材料中における、VOCなどの1つ以上のVSの絶対含有量及び/又は相対含有量は、本発明による方法によって得られるカプセルにおいてより高くなり得る。また、同じコーヒー原材料が出発材料として使用される場合、本発明による方法によって得られるカプセルは、先行技術による方法によって得られる粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルに比べて、VOCなどの1つ以上のVSをより多く備え得る。特定され得るVSの非限定的な例は、チオール、硫化物、ストレッカーアルデヒド、ジケトン、ピラジン、フェノール、又はこれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
本発明による方法によって得られるカプセルから調製された一杯のコーヒーの芳香は、(基準とみなされる本発明の方法を用いない同じカプセルと比較して)+20%〜+30%増加することが判明し、また、カップ上の芳香は、冷却も脱気時間の低減又は排除も適用しなかった先行技術の方法に従い作製したカプセルに比べて+35%〜+70%増加することが判明した。
その代わりに又はそれに加えて、同じコーヒー原材料を出発材料として使用し、同量の粉にしたコーヒー原材料をカプセル内に備える場合、本発明による方法によって得られるカプセルは、先行技術による方法によって得られる粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルに比べて、カプセル内における炭素ガスがより高圧及び/又はより高い含有量又は濃度であることを特徴とし得る。
同様に、その代わりとして又はそれに加えて、本発明によるカプセルは、開口部を有する第1のカプセル要素のリムと、開口部の平面との間の特定の角度の存在により先行技術のカプセルと区別することができる。特に、カプセルは、第1のカプセル要素を備えるカプセルとされ得る。第1のカプセル要素は、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムと、少なくとも1つの側壁と、底壁と、を備え、少なくとも1つの側壁と底壁とは開口部を有する内部チャンバを画定しており、開口部は平面内に広がり、更に、リムは側壁から外側に延出し、開口部を囲んでおり、リムは底壁の方向に曲げられており、リムと開口部の平面とは、少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約12°の角度を成している。
本発明は、また、粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルのカプセル要素を提供し、カプセル要素は、第2のカプセル要素との密閉係合用のリムと、少なくとも1つの側壁と、底壁と、を備える。
カプセル要素は、例えば、1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、又は少なくとも10個の側壁を備え得る。第1のカプセル要素は1つの側壁、好ましくは円錐台形の側壁を備えることが好ましい。
少なくとも1つの側壁と底壁とは、開口部を有する内部チャンバを画定する。リムは側壁から外側に延出し、開口部を囲む。開口部は平面内に広がる。リムは、好ましくは、底壁の方向に曲げられる。これは、リムと側壁(単数及び複数)とにより成される角度が鋭角又は90°未満であることを意味する。
リムと開口部の平面とは、少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約12°の角度を成す。成される角度は、約10°〜約31°、約10°〜約28°、約12°〜約26°、約14°〜約24°、約16°〜約22°、又は約18°〜約20°であってもよい。角度は、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°、25°、26°、27°、28°、29°、又は30°とされ得る。好ましくは、角度は、約12°〜約28°、例えば、約16°〜約28°、又は約18°〜約26°である。更により好ましい角度は、約20°〜約28°、例えば、約22°〜約26°、又は約24°である。
リムは予め曲げることができ、したがって、カプセル要素と更なるカプセル要素との間の密閉係合が行われる前に存在し得る。
角度は、特にリムが予め曲げられたリムである場合、例えば、カプセル要素上に個別に、第2のカプセル要素とのカプセル要素の密閉結合前に決定され得る。
カプセル要素のリムは、好ましくは環状の、平坦部分を備え得る。カプセル要素のリムはフランジ様リムとされ得る。カプセル要素のリムは、平坦環状部分と、巻いたフランジと、を備えるフランジ様リムとされ得る。
リムと開口部の平面との間の角度は、リムの平坦部分に置かれた2つの点の間の高さによって決定され得る。
開口部の平面とリムとの間の角度は、開口部の平面と、リム上、好ましくは、リムの平坦部分上の2つの点を通る直線との間の角度とされ得る。2つの点は第2の平面とリムとの交点であり、第2の平面は、開口部の中心を通り、開口部の平面に直交する平面である。
リムの平坦部分は、第2のカプセル要素と第1のカプセル要素との密閉結合の全体又は一部を成す。このため、層間剥離への抵抗性が平坦部分におけるリムの傾斜だけで得られ、くさび効果をもたらすためのリムの下面の予め形成された凹部、及び/又は余分なガスのための蓄積余裕を提供する部分層間剥離(partial delamination)などの他の手段によっては得られない。
本発明によるカプセル要素を備えるカプセルは、より高いカプセル内圧に耐えることができる。これは特に、第2のカプセル要素が膜であり、特に膜が比較的薄い実施形態、場合によっては、飲料製造デバイスに挿入するために及び/又は飲料製造デバイスとの使用のために適合されたカプセルに当てはまる。本発明者は、カプセル内圧が増加すると、膜は外側に向かって変形して形成され、その後最終的には、破裂及び/又は第1のカプセル要素からの膜の層間剥離が起きることを見出した。しかしながら、第1のカプセル要素として上述のようなリムを有するカプセル要素が使用される場合、ドームを形成するときに、膜は周縁部において傾斜したリムの方向に位置合わせされる。直交する力の成分は大幅に低下し、リム上の膜の層間剥離に対する強度がかなり高くなる。
カプセル要素のリムは、フランジ様リムであってもよい。
カプセル要素の側壁は上端部及び下端部を有し得る。上端部は第1の直径を有する円を画定しており、下端部は第2の直径を有する円を画定しており、開口部は上端部に配置されている。第2の直径は第1の直径よりも小さくされ得る。底壁は下端部に配置され得る。底壁は開口部に対向して配置され得る。
カプセル要素はカプセル本体とされ得る。その代わりに又はそれに加えて、カプセル要素は回転対称である、又はその組み合わせとされ得る。好ましくは、カプセル要素は、実質的に円錐台形、又は円錐台形である。
カプセル要素は、実質的にガス密材料、ガス密材料で形成される。カプセル要素は、アルミニウム又はポリマー組成物などであるが、これらに限定されない任意の適切な材料を含み得る、又は任意の適切な材料で作製され得る。ポリマー組成物はポリプロピレン又はポリエチレンとされ得るが、好ましくは、EVOHなどのガスバリア層を含む。アルミニウムは好適な材料である。アルミニウムPPなどのポリマーとアルミニウムとの積層体も可能である。
カプセル要素は密閉手段を更に備え得る。
第1のカプセル要素と異なり得る更なるカプセル要素との密閉係合を可能にするために、密閉手段はカプセル要素のリムに適用され得る又は連結され得る。密閉手段はシーリングラッカー等とされ得る。
本発明によるカプセル要素は、コーヒーなどの飲料を調製するためのカプセル要素であることが大変好ましい。カプセル要素が、飲料製造デバイスに挿入するために及び/又は飲料製造デバイスとの使用のために適合されていることが更により好ましい。
本発明による例示的なカプセルの一実施形態の概略図を図3に示す。図3に示すカプセルは好適ではあるが、当業者であれば、本発明はこれに限定されないことは理解する。
本発明は、更に、第1のカプセル要素として、本発明によるカプセル要素を備えるカプセルを提供する。カプセルは、第1のカプセル要素のリムと密閉結合するための第2のカプセル要素を更に備える。密閉手段はシーリングラッカー等とされ得る。
第2のカプセル要素は、第1のカプセル要素のリムと密閉結合しても、耐密密閉結合してもよい。任意選択的に、密閉結合又は耐密密閉結合は、第1のカプセル要素のリムと、第2のカプセル要素の隣接部分との間に位置する密閉手段によって媒介されてもよい。耐密密閉結合は実質的にガス密、又はガス密である。
好適な実施形態によれば、第2のカプセル要素は膜である。膜は、約30μm〜約40μm、例えば、約33μm〜約37μm、又は約35μmの厚さを有してもよい。膜はエンボス加工されてもよく、この場合、厚さは、エンボス加工されずラッカーのない膜の厚さとみなされる。その代わりに又はそれに加えて、膜はCO不透過性であっても、実質的にCO不透過性であってもよい。好ましくは、膜は実質的にガス密、又はガス密である。膜はアルミニウムなどの任意の適切な材料を含み得る又はアルミニウムなどの任意の適切な材料からなる。
カプセルは、コーヒー原材料、最も好ましくは、焙煎し粉にしたコーヒーを備えてもよい。
カプセル内の圧力は、約300mbar〜約500mbar、約325mbar〜約475mbar、約350mbar〜約450mbar、約375mbar〜約425mbar、又は約400mbarであってもよい。
カプセル内の圧力は、圧力制御された箱にカプセルを入れることによって手動で決定され得る。圧力は、カプセルの絶対内圧(mbar)は、箱内の絶対圧力(mbar)に等しくなる(この時点で、カプセルの膜は柔らかく(floppy)なる)まで変化させる。内圧は箱内の絶対圧力に等しいとみなされ、カプセルの相対圧力は大気圧による絶対圧力によって得られる。カプセル内の圧力は、室温(20℃)条件で7日間保管後に決定される圧力とされ得る。
本発明によるカプセルは、コーヒーなどの飲料を調製するためのカプセルであることが大変好ましい。カプセルが、飲料製造デバイスに挿入するために及び/又は飲料製造デバイスとの使用のために適合されていることが更により好ましい。したがって、カプセルは、加圧液体の注入時に、例えば、膜などのカプセル要素の断裂又は破壊によってカプセルの開封を可能にするように適合されてもよい。
カプセルは、1杯分の粉にしたコーヒー(例えば、5g〜12gの粉にしたコーヒー)を備えるカプセルであることが更により好ましい。最も好ましくは、このカプセルは、耐密的に又はガス密的に密閉されたカプセルである。
カプセルは、例えば、約−30℃〜約50℃、例えば、約−20℃〜約40℃、又は約−10℃〜約30℃、又は約0℃〜約20℃の幅広い範囲の温度で保管され得る。
本発明による例示的なカプセルの一実施形態の概略図を図3に示す。図3に示すカプセルは好適ではあるが、当業者であれば、本発明はこれに限定されないことは理解する。
図3Aは、カプセルの概略側面図を示す。カプセルは第1のカプセル要素21を備え、第1のカプセル要素21は、実質的に円錐台形であり、側壁22と底壁23とを有し、側壁と底壁とが、開口部25を有する内部チャンバ24を画定する。要素21は、平坦部分27と、好ましくは巻いたフランジ28と、を備えるフランジ様リム26を備える。カプセルは、膜である第2のカプセル要素30を更に備える。この密閉領域においてリムにいかなる凹部も形成されることはなく、膜が平坦部分27の一部(少なくとも)で密閉されることは明らかである。したがって、層間剥離の開始は促進されない。
図3Cにより詳細に示され得るように、リム26の平坦部分と、開口部25に広がる平面Pとは、約12°の角度Aを成す。
図3Bは、カプセル要素21の更なる図を示す。
以下の実施例は、限定と解釈されるべきではない。
図1に概略的に示されるように、粉にしたコーヒーを備えるカプセルを作製した。
まず、コーヒー豆を焙煎し、その後、既存の調質サイロ又は保管庫に−20℃で保管した。その後、豆を極低温装置に供給した。液体窒素を極低温装置内部に注入し、そこで豆を液体窒素と直接接触させた。液体窒素は豆と直接接触し、豆を設定温度値まで冷却する。極低温装置の出口における豆の温度は、豆の量と極低温装置内部の液体窒素の量との間の比率によって、及び極低温装置内部における豆の滞留時間によって調整することができる。
任意選択的に、液体窒素の蒸発により膨張したNガスを外部に排出するために(又はガスを、例えば、グラインダーに再循環させるために)ファンが使用され得る。冷却された豆はグラインダーに供給された。グラインダーのローラは冷却液の循環によって冷却した(それに加えて又はその代わりに、液体窒素をグラインダー内部に注入し、コーヒー原材料と接触させることもできる)。その後、焙煎し粉にしたコーヒーはノーマライザーヘッドの開口部の調節によって成形した。ノーマライザーの2重ジャケット(double jacket)は冷却液の循環によって冷却した。コーヒーは脱気ユニット内で脱気される。これはコーヒーの装填量を調節することによって行うことができる。脱気ユニットの2重ジャケットは、同様に、冷却液の循環によって冷却した。最後に、焙煎し粉にしたコーヒーを充填ラインにおいてカプセル内に定量供給した。可能な代替形態において、コーヒー原材料は、2重ジャケット回路を用いることなどによる間接冷却又は液体窒素の直接注入により充填ライン及び定量供給ユニット内で冷却され得た。また、運用制約のため、及び一時的なライン停止中におけるコーヒーの芳香の減少を回避するために、そのような中断時にコーヒーを低温に維持するための追加の装置を必要としてもよい。
本発明の方法に従い作製した粉にしたコーヒーを備えるカプセルの芳香を評価した。方法は、実施例1に記載されているものである。
この目的のため、以下に概略記載するように、カプセルのカップ内芳香及び室内芳香を分析した。
実験構成
a)カップ内コーヒー匂い物質分析
カップ内の主要コーヒー匂い物質(チオール、硫化物、ストレッカーアルデヒド、ジケトン、ピラジン及びフェノール)の絶対含有量(ppm/gの焙煎し粉にしたコーヒー)を、SPME/GC/MS(固相マイクロ抽出ファイバとガスクロマトグラフィに質量分析検出器を組み合わせた)とともに、対応する同位体標識標準物質を用いて測定した。コーヒー匂い物質は、焙煎し粉にしたコーヒーから、4gの焙煎し粉にしたコーヒー(異なる新しく開封したカプセルから採取)を100mLの熱湯に量り入れ、磁気撹拌棒を用いた連続的な撹拌下で懸濁液を15分間抽出したままにすることによって抽出した。いずれの試料も3回繰り返して抽出及び測定した。分析は2つの分析物グループに分けて行った。
グループ1(チオール、硫化物及びピラジンの分析)
抽出後、コーヒー試料を氷ですばやく冷却し、コーヒー試料に100mgのシステインを添加して、試料のワークアップ中にチオールがコーヒーマトリックスに結合するのを回避した。一定量の同位体標識標準物質を添加し、溶液を10分間撹拌した。その後、7mLの一部をヘッドスペースバイアルに移した。
平衡(40℃、1分)後、ジビニルベンゼン−carboxen−ポリジメチルシロキサンSPME繊維(StableFlex DVB/CAR/PDMS、2cm、膜厚50/30μm、Supelco、Buchs、Switzerland)を用いて、芳香化合物をヘッドスペースから攪拌(350rpm)下で40℃にて10分間抽出した。抽出した化合物は3分間熱的に脱着され、240℃に維持され、スプリットレスモードで操作されるスプリット/スプリットレスインジェクタに入れた。化合物の分離のため、Agilent 7890Aガスクロマトグラフ(Agilent Technologies、Morges、Switzerland)を60m×0.25mm×0.25μm DB−Waxカラムとともに使用した(Agilent Technologies、Morges、Switzerland)。キャリアガスとしてヘリウムを1.3mL/分の一定流速で用いて、以下の温度プログラム、つまり、40℃(6分)、4℃/分、140℃(0分)、20℃/分、240℃(10分)を適用した。ガスクロマトグラフを5975C質量分析器(Agilent Technologies、Morges、Switzerland)に接続し、電子イオン化及びイオン化電位70eVを使用する選択イオンモニタリング(SIM)モードにて操作した。すべてのGC−MS測定を3回繰り返して行った。データは、MassHunter Quantソフトウェア(バージョンB.05.02、Agilent Technologies)を使用して分析した。
グループ2(ストレッカーアルデヒド、ジケトン及びフェノール)
コーヒー試料を氷で冷却後、最終量100mLまで希釈し、4:1の更なる希釈を行った。一定量の同位体標識標準物質を添加し、溶液を10分間撹拌した。7mLの一部をヘッドスペースバイアルに移した。
グループ1について上記したようにコーヒー揮発性物質を抽出し、Thermo Trace Ultraガスクロマトグラフ(Brechbuhler、Schlieren、Switzerland)に注入した。グループ1とは対照的に、揮発性物質を60m×0.25mm×1.4μm DB−624カラム(Agilent Technologies、Morges、Switzerland)で分離した。キャリアガスとしてヘリウムを1.3mL/分の一定流速で使用し、以下の温度プログラム、つまり、40℃(6分)、6℃/分、140℃(0分)、20℃/分、240℃(10分)を適用した。ガスクロマトグラフをThermo Scientific ISQ質量分析器(Brechbuhler、Schlieren、Switzerland)に接続し、電子イオン化及びイオン化電位70eVを使用する選択イオンモニタリング(SIM)モードにて操作した。すべてのGC−MS測定を3回繰り返して行った。データは、Xcalibur2.1ソフトウェア(Thermo Scientific)を使用して分析した。
本発明の方法に従い作製した試料を対応する基準試料と比較した。
b)マシン周囲のコーヒー匂い物質分析(Tenax−GC−MSを用いる方法)
コーヒーマシンの周囲に放出される芳香の量(マイクログラム)を耐密的に密閉されたグローブボックス内で測定した。耐密的に密閉されたグローブボックスは電源を備え、コーヒーマシンを収容した。グローブボックス内部においてカプセル/マシン構成を用い、Nespresso「U」(商標)マシンを使用し、コーヒーを調製した。基準試料に同様の調製を行い、極低温装置で試料を処理した。飲料調製直後にこのグローブボックスから代表空気試料(225ml)を抜き取った。チューブを通過する揮発性物質を捕集するためのTenax TA吸着剤樹脂が充填されたチューブを含むTenaxトラップ(Markes International、Llantrisant、UK)にコーヒー芳香を捕集した。Tenaxトラップは、その後、スプリットレスモードでTD−100オートサンプラ(Markes International、Llantrisant、UK)によりGC−MSへと脱着させた。DB−FFAP GCカラム(60m×0.250mm×25um)にて、以下の温度勾配、つまり、30℃を10分間、50℃まで4℃/分で上昇、245℃まで10℃/分で上昇、及び35分まで保持、を用いて化合物を分離した。SIMモードで動作する5975Cシングル四重極質量分析器(Agilent Technologies、Morges、Switzerland)によって成分を検出した。データは、MassHunter Quantソフトウェア(バージョンB.05.02、Agilent Technologies)を使用して分析した。再度、主要コーヒー匂い物質の代表グループ(チオール、硫化物、ストレッカーアルデヒド、ジケトン、ピラジン、及びフェノール)を測定した。本発明の方法に従い作製した試料を対応する基準試料と比較した。いずれの試料も少なくとも4回抽出及び測定した。
結果
以下の表は、カップ内及びマシン周囲で測定した、主要コーヒー匂い物質の点における差の概要を記載する。いずれのブレンドにおいても、対応する基準製品を100%とみなして比較を行った。
Figure 2017507679
更なる実験では、官能プロファイルを判定することによってカプセルを評価した。
実験構成
クレマ、芳香、風味及び質感を判定する簡易カッピング法を用いて、12名の査定者から比較プロファイルを得た。この操作は1回繰り返した。Nestle Aqua Panna水を充填したNespresso Concept(商標)マシンを使用し、本発明によるカプセル及び基準カプセルを分量40mLにおいて試験した。
官能プロファイル
この目的は、本発明の方法に従い得られたカプセルから調製されたコーヒーの官能的影響を評価することである。コーヒー豆は焙煎されたコーヒーであり、調質し、−20℃で予冷却し、その後、粉にし、均し、5℃で5分間脱気した。焙煎し粉にしたコーヒーは、その後、ブレンドに応じた対応する重量をカプセルに直接充填した。カプセルを、標準的な方法に従って加工したコーヒーを収容するカプセル(基準)と比較して評価した。標準的な方法において、コーヒー豆を焙煎し、調質し、粉にし、均し、その後、30℃で30分間脱気し、その後、ブレンドに応じた対応する重量をカプセルに直接充填した。本発明により調製された力強い(intense)コーヒーブレンドにおいて多くの特性が大幅に向上したことが判明した。
本発明に従い作製したカプセル(バッチ222173)のArpeggio(市販のArpeggioカプセルに収容されているものと同一のコーヒーブレンド)は、基準(バッチ216205)に比べて、風味においてより力強く、ロースト感があり、より苦みがある/後味が残るとともに、よりボディがあると認識された。クレマはより濃く、より量が多いことが判明した。図4も参照のこと。離間した陰影を有する棒は、特定の属性における、信頼区間95%の有意差の存在を示す。
本発明に従い作製したカプセル(バッチ228195)のRoma(市販のRomaカプセルに収容されているものと同一のコーヒーブレンド)は、基準(バッチ228193)に比べてより力強い/ロースト感がある/シリアルのような全体的芳香及び風味であるとともに、より後味が残ると認識された。図5も参照のこと。離間した陰影を有する棒は、特定の属性における、信頼区間95%の有意差の存在を示す。
本発明に従い作製したカプセル(バッチ227025)のRistretto(市販のRistrettoカプセルに収容されているものと同一のコーヒーブレンド)は、基準(バッチ222569)に比べて、より濃く、より力強い全体的芳香/風味で、よりロースト感があり(芳香/風味)、よりフルーティでなく(風味)、よりロブスタのようで(robusta)、より苦みがあり、よりなめらかでなく、よりボディがあり、より後味が残る。図6も参照のこと。離間した陰影を有する棒は、特定の属性における、信頼区間95%の有意差の存在を示す。
芳香保持は処理温度の低下とともに増加することが実証された。焙煎し予冷却したコーヒーを用いた低温処理は芳香回収を高める。消費者の嗜好についても嗜好試験によって実証され、同様の正味重量でArpeggioにおいて勝り、低減された正味重量でFortissioにおいて同等であった。
しかしながら、低温処理中における脱気時間及び温度の低減により、COが多く保持された結果として、充填され密閉されたカプセル内の内圧がより高くなる。芳香保持とともに、コーヒーからの二酸化炭素放出量が減少し、これがカプセル内圧が高くなることにつながる。したがって、焙煎し予冷却したコーヒーを用いた低温処理を使用する場合には、このより高くなったカプセル内圧が主要な技術的制約として挙げられる。
機構的モデルの予備的な結果は、初期リム角度の増加により、膜がより高圧に耐えることが補助されることを実証した。したがって、目的は、過圧力がかかるカプセルの潜在的利点を理解するために、実験室規模における、より高いリム角度のカプセル抵抗性に対する影響、及びより厚い膜の影響を実証することである。
目的は、より高いリム角度(12〜28度)においてカプセル内圧を300mbar〜500mbarで調整することであった。Arpeggioブレンドについて、標準的な膜(30μm)を用い、図2に示すような低温処理を用いて、異なる脱気及び温度条件下で試験を実施した。
パイロットプラントにおいて、カプセルを12°〜16°のリム角度で直接曲げた。時間ゼロにおいて16°を上回るリム角度を有する他のカプセルについては手で曲げた。
プロセスパラメータを以下の表にまとめる。
Figure 2017507679
カプセルを内圧に関して分析した。カプセルを(上記のような)加圧チャンバ内に充填後7日間入れることによりカプセル内圧を測定した。
時間ゼロにおいて、及び8週間の間に3回、レーザー機器によってリム角度を測定した。この機器は、本特許出願で記載される2つの点の間の角度を測定できるレーザーである。
リム角度は、リムの平坦部分に配置された2つの点の間の高さによって画定される。これら2つの点はカプセル直径上にある必要がある。密閉工程直後の膜保護及び層間剥離は、リム角度決定に関与する2つの論点である。これら2つの論点に基づき、(高内圧を示すカプセルにおいて)膜の損傷を回避しかつ層間剥離を制限するために推奨される折り角度は約12±2°であることが実証された。
カプセル抵抗性については膜において目視で試験した。
層間剥離試験:保管試験は、異なる低温処理条件(リム角度及びカプセル内圧、上記の試験に関する記載を参照のこと)下で作製したArpeggio又はRistrettoカプセルの層間剥離評価(目視によるカプセル抵抗性)からなる。すべてのカプセルは温度及び湿度制御チャンバ内に30℃及び70% Rh(相対湿度)で保持した。カプセル抵抗性を3か月にわたり毎週評価した。これは室温での1年の保管寿命を模したものである。
カプセル抵抗性はリム角度が高くなるほど増加することが判明した。500mbarのカプセル内圧では、層間剥離は、30℃、リム角度20°超において3か月にわたり認められなかった。中間内圧(400mbar)におけるカプセル抵抗性は、リム角度16°超において目視的に合格であった。膜の層間剥離は、標準的な膜(30μm)では、30℃で6週間後、1つのカプセルの12°〜16°のみにおいて認められ、より厚い膜(40μm)では層間剥離は認められなかった。記録されたリム角度は、時間ゼロにおいて実施した測定に対応する。
30μm及び40μmの膜に対する例示的な結果をそれぞれ図7及び図8に示す。図7は、3か月間、30℃/70% Rh(内圧300〜500mbar及びリム角度12°〜28°、標準的な膜30μmを有する)のカプセル抵抗性を示す。図8は、3か月間、30℃/70% Rh(内圧400〜500mbar及びリム角度7°〜28°、より厚い膜40μmを有する)のカプセル抵抗性を示す。
要約すると、カプセルの過圧力(500mbar以下)にはより高いリム角度で対処することができる。

Claims (16)

  1. 粉にしたコーヒー原材料を備えるカプセルのためのカプセル要素であって、
    前記カプセル要素(21)が、第2のカプセル要素との密閉係合用のリム(26)と、少なくとも1つの側壁(22)と、底壁(23)と、を備え、
    前記少なくとも1つの側壁(22)と前記底壁(23)とは、開口部(25)を有する内部チャンバ(24)を画定しており、前記開口部は平面(P)内に広がっており、
    更に、前記リム(26)が、前記側壁(22)から外側に延出し、前記開口部(25)を囲んでおり、前記リムが前記底壁(23)の方向に曲げられており、前記リムと前記開口部の前記平面(P)とが少なくとも約10°の角度(A)を成している、カプセル要素。
  2. 前記角度(A)が少なくとも約12°である、請求項1に記載のカプセル要素。
  3. 前記角度(A)が、約12°〜約26°、又は約14°〜約24°、又は約16°〜約22°、又は約18°〜約20°である、請求項1又は2に記載のカプセル要素。
  4. 前記側壁(22)が上端部及び下端部を有し、前記上端部が、第1の直径を有する円を画定しており、前記下端部が、第2の直径を有する円を画定しており、前記開口部が前記上端部に配置されており、任意選択的に、前記第2の直径が前記第1の直径よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル要素。
  5. 前記第1のカプセル要素がカプセル本体を形成している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカプセル要素。
  6. 前記第1のカプセル要素(21)が、回転対称であり、好ましくは、実質的に円錐台形である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカプセル要素。
  7. 前記第1の要素が実質的にガス密であり、好ましくは、アルミニウム、若しくはガスバリアを備えるポリマー組成物で作製される、又はポリマーとアルミニウムとの積層体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカプセル要素。
  8. 第1のカプセル要素として、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカプセル要素を備えるカプセルであって、前記カプセルが、前記第1のカプセル要素の前記リムと密閉結合するための第2のカプセル要素を更に備え、
    任意選択的に、前記第2のカプセル要素が前記リムと密閉結合している、カプセル。
  9. 前記カプセルを断面図で見ると、前記リムと前記第2のカプセル要素の前記密閉結合が、内側密閉箇所から外側密閉箇所まで直線方向に沿って延びている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル要素。
  10. 前記第2のカプセル要素が膜(30)である、請求項8又は9に記載のカプセル。
  11. 前記膜(30)が約30μm〜約40μmの厚さを有する、請求項10に記載のカプセル。
  12. 前記膜(30)がCO不透過性であり、好ましくは、前記膜がガス密である、請求項10又は11に記載のカプセル。
  13. 前記膜(30)がアルミニウム膜、又はアルミニウムとポリマーとの多層体である、請求項12に記載のカプセル。
  14. 前記カプセルが耐密的に又はガス密的に密閉されたカプセルである、請求項8〜13のいずれか一項に記載のカプセル。
  15. 前記カプセル内の圧力が、約300mbar〜約500mbar、又は約325mbar〜約475mbar、又は約350mbar〜約450mbar、又は約375mbar〜約425mbar、又は約400mbarである、請求項8〜14のいずれか一項に記載のカプセル。
  16. 前記カプセルが、コーヒー原材料、好ましくは焙煎し粉にしたコーヒーを含む、請求項8〜15のいずれか一項に記載のカプセル。
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