JP2017508793A - 感覚細胞を保護するための方法及び組成物 - Google Patents

感覚細胞を保護するための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

本明細書では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、有効量の1つ又は複数の神経保護ペプチドを対象者に投与することを含む方法が開示される。また、その必要性のある対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、有効量の1つ又は複数の神経保護ペプチドを対象者に投与することを含む方法が開示される。

Description

本発明は、感覚細胞を保護するための方法及び組成物に関する。
細胞死は(例えば、アポトーシス、オートファジー、角質化、ネクローシスによる)、感覚認知に影響を及ぼす多数の疾患又は障害に共通する特徴である。例えば、細胞死(例えば、アポトーシス、ネクローシス)の誤制御は、聴覚、視覚、味覚、嗅覚、又は触覚の部分的又は完全な喪失を引き起こす場合がある。また、細胞死の誤制御は、こうした感覚にゆがみを引き起こす場合がある。
細胞死は、アポトーシスによるものが最も典型的であり、多くの網膜変性疾患に共通する特徴である。この制御されたタイプの細胞死は、通常、発生及び幾つかの体機能で生じるが、網膜で異常に生じると、光検出及び視覚に必要な細胞を死滅させる場合がある。また、細胞死の誤制御は、後天性及び遺伝性の聴覚障害に関与する。過度の騒音にさられると、最終的に分化した感覚有毛細胞の細胞死が誘発され、騒音性聴力損失に結び付く場合がある。また、アミノグリコシド抗生物質及びシスプラチン等の治療薬を使用すると、感覚有毛細胞の細胞死の活性化がもたらされ、聴力損失に結び付く場合がある。治療薬だけでなく、工業的化合物及び医薬賦形剤(例えば、溶媒等)も、細胞死機序を不適切に活性化する場合がある。また、細胞死の誤制御は、加齢性聴力損失としても知られている老人性難聴の発症に寄与する場合がある。
当技術分野では、細胞死の誤制御により引き起こされる感覚消失を含む感覚消失に対処する療法を開発することが必要とされている。また、薬物誘発性聴器毒性を治療するための療法を開発することが、当技術分野で必要とされている。
第1の態様では、細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF:mesencephalic astrocyte−derived neurotrophic factor)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第2の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)又はその断片を含む有効な量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第1又は第2の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
第1又は第2の態様の神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
第1又は第2の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第3の態様では、細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF:conserved dopamine neurotrophic factor)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第4の態様では、対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第3又は第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
第1又は第2の態様の神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
第3又は第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度であってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度であってもよい。有効量は、約100μL〜500μLの体積の製剤で投与してもよい。例えば、有効量は、約200μL〜300μLの体積の製剤で投与してもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドの有効量は、約1μg〜500μgであってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、約5μg〜250μgであってもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、対象者は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含む1つ又は複数の症状を罹患していてもよい。症状の少なくとも1つが、治療後に改善され得る。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。例えば、投与は、注射又は灌流による鼓室内投与を含んでいてもよい。別の例では、投与は、注射による、蝸牛インプラントによる、浸透圧ミニポンプによる、又は往復動灌流システムによる蝸牛内投与を含んでいてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性薬物による治療処置と同時に生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触後に生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、聴器毒性は、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせと関連していてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、聴器毒性は、以下のものに関連していてもよい:アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチリマイシン(netilimicin)、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ(propranolo)、キニジン、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ(carboplatinum)、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン(bumetadine)、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド(hydrochlorthiazide)、メチルクロルチアジド(methylchlorthiazide)、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、サリドマイド、ミソプロトール(misoprotol)、ヒドロコドン、アスピリン、アセマタシン(acematacine)、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク(etocolac)、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン(D−penicilliamin)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム(prozepam)、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン(carbamzepine)、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン(desiprimine)、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、アルコール、アルセナム(arsenum)、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン(auronofin)、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン(perchlor−ethylene)、スチレン、テトラクロル−エタン(tetrachlor−ethane)、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせ。
第1〜第4の態様のいずれでも、有効量の神経保護ペプチドは、液剤、ゲル剤、泡剤、又はフィブリンに製剤化することができる。
第5の態様では、視力を改善するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第6の態様では、網膜障害を治療するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第6の態様では、網膜障害は、黄斑変性症、糖尿病性眼疾患、加齢黄斑変性、網膜静脈分枝閉塞症、網膜中心静脈閉塞、網膜中心動脈閉塞、中心性漿液性網膜症、糖尿病性網膜症、フックスの(Fuchs’)ジストロフィー、巨細胞性動脈炎、緑内障、高血圧網膜症、甲状腺眼疾患、虹彩角膜内皮症候群、虚血性視神経症、若年性黄斑変性症、黄斑浮腫、黄斑毛細血管拡張症、マルファン症候群、視神経炎、光線角膜炎、色素性網膜炎、末熟児網膜症、シュタルガルト病、アッシャー症候群、ウルフラム症候群、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。例えば、網膜障害は、色素性網膜炎であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第5又は第6の態様の神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様の神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、投与は、局所、硝子体内、前房内、全身性、結膜、角膜内、眼内、点眼、眼球後、結膜下、又はそれらの組み合わせである。
第7の態様では、細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第7の態様では、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度であってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度であってもよい。有効量は、約100μL〜500μLの体積の製剤で投与してもよい。例えば、有効量は、約200μL〜300μLの体積の製剤で投与してもよい。
第7の態様では、神経保護ペプチドの有効量は、約1μg〜500μgであってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、約5μg〜250μgであってもよい。
第8の態様では、細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む神経保護ペプチドをコードする作動可能に連結されている導入遺伝子の発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第7又は第8の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第7又は第8の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第8の態様では、ウイルス発現ベクターは、HIV、SIV、FIV、EIAV、AAV、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、又はそれらの複製欠損型であってもよい。
第9の態様では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を投与することを含む方法が、本明細書で開示される。MANF修飾因子は、バルプロ酸であってもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、視覚障害、夜盲症、網膜剥離、光過敏、トンネル視、辺縁視野の喪失、失明、斑、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、黄斑変性症、糖尿病性眼疾患、加齢黄斑変性、網膜静脈分枝閉塞症、網膜中心静脈閉塞、網膜中心動脈閉塞、中心性漿液性網膜症、糖尿病性網膜症、フックスの(Fuchs’)ジストロフィー、巨細胞性動脈炎、緑内障、高血圧網膜症、甲状腺眼疾患、虹彩角膜内皮症候群、虚血性視神経症、若年性黄斑変性症、黄斑浮腫、黄斑毛細血管拡張症、マルファン症候群、視神経炎、光線角膜炎、色素性網膜炎、末熟児網膜症、シュタルガルト病、アッシャー症候群、ウルフラム症候群、又はそれらの任意の組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、局所、硝子体内、前房内、全身性、結膜、角膜内、眼内、点眼、眼球後、結膜下、又はそれらの組み合わせであってもよい
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、嗅覚能力の喪失又は低下であってもよい。細胞死関連感覚消失は、年齢、外傷、疾患、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、エンドスヌシアル(endosunusial)投与、鼻洞内(intrasinal)投与、鼻腔内投与、鼻投与、経粘膜的投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、味覚能力の喪失又は低下であってもよい。細胞死関連感覚消失は、亜鉛欠乏若しくは亜鉛毒性、年齢、薬物、又は毒素との接触、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、頬側投与、舌下投与、経口投与、エンドスヌシアル(endosunusial)投与、鼻洞内投与、鼻腔内投与、鼻投与、経粘膜的投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、温度変化及び疼痛に対する感受性低下、自発性のピリピリする痛み又は灼けつく痛み、皮膚異痛症(軽く触れる等の通常は無痛性の刺激による激痛)、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、化学療法関連神経障害又は糖尿病性神経障害により引き起こされてもよい。投与は、皮膚注射、表皮内投与、静脈内投与、経口投与、神経周囲、皮下投与、局所投与、経皮投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、加齢性聴力損失であってもよい。細胞死関連感覚消失は、騒音性聴力損失であってもよい。細胞死関連感覚消失は、聴器毒性化学薬品により引き起こされてもよい。細胞死関連感覚消失は、薬物誘発性聴器毒性により引き起こされてもよい。投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第10の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドをコードする作動可能に連結されている導入遺伝子の発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第10の態様では、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第10の態様では、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第10の態様では、ウイルス発現ベクターは、HIV、SIV、FIV、EIAV、AAV、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、又はそれらの複製欠損型であってもよい。
第11の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。MANF修飾因子は、バルプロ酸であってもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。例えば、投与は、注射又は灌流による鼓室内投与を含んでいてもよい。別の例では、投与は、注射による、蝸牛インプラントによる、浸透圧ミニポンプによる、又は往復動灌流システムによる蝸牛内投与を含んでいてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置の開始後に生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、その必要性のある対象者が、薬物誘発性聴器毒性の症状を経験した後で生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触が予測される前に、接触中に、又は接触後に生じてもよい。
第10又は第11の態様では、その必要性のある対象者は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含む聴器毒性の症状を有していてもよい。
第10又は第11の態様では、聴器毒性は、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。
第10又は第11の態様では、聴器毒性は、以下のものにより引き起こされてもよい:アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチリマイシン(netilimicin)、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ(propranolo)、キニジン、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ(carboplatinum)、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン(bumetadine)、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド(hydrochlorthiazide)、メチルクロルチアジド(methylchlorthiazide)、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、サリドマイド、ミソプロトール(misoprotol)、ヒドロコドン、アスピリン、アセマタシン(acematacine)、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク(etocolac)、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン(D−penicilliamin)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム(prozepam)、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン(carbamzepine)、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン(desiprimine)、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、アルコール、アルセナム(arsenum)、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン(auronofin)、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン(perchlor−ethylene)、スチレン、テトラクロル−エタン(tetrachlor−ethane)、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせ。
参照による組み込み
本明細書で言及されている刊行物、特許、及び特許出願は全て、個々の刊行物、特許、又は特許出願が、あたかも明示的に及び個々に参照により本明細書に組み込まれると示されているのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれた用語の定義が、本明細書で定義されている用語と矛盾する場合、本明細書が優先されるものとする。
本発明の新規特徴は、特に添付の特許請求の範囲に示されている。本発明の特徴及び利点についてのより良好な理解は、本発明の原理が使用されている例示的な実施形態が示されている以下の詳細な説明、及び添付の図面を参照することにより得られるであろう。
有毛細胞生存のin vitroアッセイの結果を示す図である。最上段は対照蝸牛器官培養を示す、中段はジェネテシン(G418)(アミノグリコシド抗生物質)処置蝸牛器官培養を示し、最下段はMANF及びG418蝸牛器官培養を示す。右側の列は死細胞を示し、中央の列は生細胞を示し、左側の列は、他の2つの画像の統合画像である。 rd10突然変異がホモ接合性であり、rhMANF又はPBS(媒体対照)のいずれかで処置されたマウスで測定された空間周波数閾値を示す図である。 100ng/mLのMANFによる前処置を行って(左列)又は前処置を行わずに(右列)20μMのG418で培養した蝸牛の神経節細胞生存のin vitroアッセイの結果を示す図である。LIVE/DEADで染色した。中段はらせん神経節細胞層内の死細胞を示し、最下段は生細胞を示し、最上段は統合画像である。 有毛細胞生存のin vitroアッセイの結果を示す図である。一番上の画像は、有毛細胞層及びらせん神経節細胞層を標識したコルチ器官の広域視野を示す。一番下の画像は、10μMのG418を用いて(左列)又は用いずに(右列)培養した蝸牛に由来する有毛細胞層のより高倍率の視野である。生体色素FM1−43で染色して有毛細胞を標識した。蝸牛は、MANF無し(最上段)、100ng/mL MANF(中段)、又は1μg/mL MANF(最下段)のいずれかで前処置した。
細胞死の誤制御は、感覚消失又はゆがみを伴う多くの疾患に共通する特徴である。例えば、細胞死の誤制御は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、又は触覚の喪失をもたらす場合がある。聴力損失をもたらす細胞死の誤制御は、遺伝性要因及び環境性要因を含む要因の組み合わせにより引き起こされる場合がある。例えば、過度の騒音への曝露、放射線による被爆、又は聴器毒性物質との接触は、聴力損失を引き起こす場合がある。聴器毒性を治療又は予防するための組成物及び方法を含む、細胞死の誤制御により引き起こされる感覚消失を治療又は予防するための組成物及び方法が、本明細書で開示される。
明瞭性のため及び簡潔に説明するため、特徴は、本明細書では同じ又は個別の実施形態の一部として記載することができる。しかしながら、本発明の範囲は、記載した特徴の全て又は幾つかの組み合わせを有する実施形態を含むことができることが認識されるであろう。
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定することは意図されていない。
本明細書で使用される場合、不定冠詞「1つの」、「その」、及び「前記」は、文脈が明らかにそうではないことを示さない限り、複数の参照を含むことが理解されるべきである。
語句「及び/又は」は、本明細書で使用される場合、等位接続されている要素の「いずれか又は両方」を意味し、例えば、要素は、ある場合には等位接続的であり、他の場合には選言的であることが理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、「又は」は、上記で定義した「及び/又は」と同じ意味を有することが理解されるべきである。例えば、列挙されている項目を分離する場合、「及び/又は」又は「又は」は、包括的であると解釈されるものとする。例えば、幾つかの項目の、複数の項目も含む少なくとも1つ及び随意に追加の列挙されていない項目が含まれる。「〜の1つのみ」又は「〜のまさに1つ」又は請求項で使用される場合の「からなる」等の、その反対であると明白に示されている用語のみが、幾つかの要素又は列挙されている要素のまさに1つの要素が含まれることを指すであろう。一般に、用語「又は」は、本明細書で使用される場合、「いずれか」、「〜の1つ」、「〜の1つのみ」、「〜のまさに1つ」等の排他的な用語が先行する場合にのみ、排他的な選択肢を示すと解釈されるものとする(つまり、「1つ又は他方、しかし両方ではない」)。
本明細書で使用される場合、用語「含有している」、「含有する」、「有している」、「有する」、「と共に」、又はそれらの変化形は、用語「含む」と同様に包括的であることが意図されている。
本明細書で使用される場合、用語「約」は、表示値のプラス又はマイナス10%を意味する。例えば、約100は、90から110までを意味する。
本明細書に開示されている遺伝子及び遺伝子産物(RNA及びタンパク質を含む)及びそれらのそれぞれの名称は全て、本明細書で開示されている組成物及び方法が適用可能である任意の種に由来するホモログに対応することが意図されている。特定の種に由来する遺伝子又は遺伝子産物が開示される場合、その開示は、例示的なものに過ぎず、それが出現する文脈が明らかにそうではないことを示していない限り、限定として解釈されるべきではないことが意図されている。例えば、本明細書で開示されている遺伝子及び遺伝子産物は、幾つかの実施形態では、哺乳動物(ヒトを含む)核酸及び/又はアミノ酸配列に関するが、他の哺乳動物、魚、爬虫類、両生動物、鳥、及び他の脊椎動物を含むがこれらに限定されない他の動物に由来するホモログかつ/又はオーソログかつ/又はパラログ遺伝子及び遺伝子産物を包含することが意図されている。
本発明の文脈では、用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」は、等価であり、相互に交換可能である。それらは、天然ペプチド、分解産物、合成的に合成されたペプチド、又は組換えペプチドを含む任意のアミノ酸鎖を指し、それらに対する任意の翻訳後修飾(例えば、リン酸化又はグリコシル化)を含む。ポリペプチドとしては、例えばペプチドをより安定化するか又は免疫原性を少なくする修飾を有していてもよい修飾ペプチドが挙げられる。そのような修飾としては、限定するものではないが、環化、N末端修飾、C末端修飾、ペプチド結合修飾、骨格修飾、及び残基修飾を挙げることができる。ペプチドの末端のアセチル化−アミド化(例えば、N末端アセチル化及びC末端アミド化)は、ペプチドの安定性及び細胞透過性を増加させる場合がある。
本明細書で使用される場合、用語「断片」は、化合物の一部分を指す。例えば、タンパク質を参照すると、断片は、全長より短いポリペプチドを含む複数の連続アミノ酸である。
特定の配列の開示は、配列の全ての断片の開示として理解されるべきである。配列の断片は、参照配列(例えば、参照タンパク質又はペプチド配列)の長さパーセントにより規定することができる。例えば、配列(例えば、タンパク質配列又はペプチド配列)の断片は、参照配列の長さの少なくとも約1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%である長さを有していてもよい。別の例では、配列(例えば、タンパク質配列又はペプチド配列)の断片は、参照配列の長さの最大で約1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%である長さを有していてもよい。別の例では、配列(例えば、タンパク質又はペプチド配列)の断片は、参照配列の長さの約1〜99%、2〜99%、5〜99%、10〜99%、20〜99%、30〜99%、40〜99%、50〜99%、60〜99%、70〜99%、80〜99%、90〜99%、2〜90%、5〜90%、10〜90%、20〜90%、30〜90%、40〜90%、50〜90%、60〜90%、70〜90%、80〜90%、5〜80%、10〜80%、20〜80%、30〜80%、40〜80%、50〜80%、60〜80%、70〜80%、10〜70%、20〜70%、30〜70%、40〜70%、50〜70%、60〜70%、20〜60%、30〜60%、40〜60%、50〜60%、30〜50%、40〜50%、又は30〜40%である長さを有していてもよい。断片は、参照配列に対してある同一性パーセントを有すると規定することもできる。例えば、断片は、参照配列よりも短い長さ及び参照配列に対するある同一性パーセントを有していてもよい。
用語「同一性」は、配列をアラインメントして比較することにより決定される、2つ以上のポリペプチド分子又は2つ以上の核酸分子の配列間の関係性を指す。「同一性パーセント」は、比較される分子のアミノ酸又はヌクレオチド間で同一である残基のパーセントを意味し、比較されている分子の最小のサイズに基づいて計算される。こうした計算では、アラインメントのギャップ(該当する場合)は、特定の数学的モデル又はコンピュータプログラム(つまり、「アルゴリズム」)により処理される。アラインメントした核酸又はポリペプチドの同一性を計算するために使用することができる方法としては、以下の文献に記載されているものが挙げられる:Computational Molecular Biology、(Lesk,A.M.編)、1988年、New York:Oxford University Press;Biocomputing Informatics and Genome Projects、(Smith,D.W.編)、1993年、New York:Academic Press;Computer Analysis of Sequence Data、Part I、(Griffin,A.M.及びGriffin,H.G.編)、1994年、New Jersey:Humana Press;von Heinje,G.1987年、Sequence Analysis in Molecular Biology、New York:Academic Press;Sequence Analysis Primer、(Gribskov,M.及びDevereux,J.編)、1991年、New York:M.Stockton Press;及びCarilloら、1988年、SUM J.Applied Math.48巻:1073頁。
本明細書中での任意の特定の配列の開示は、その配列と同一性パーセントを共有する全ての配列の開示として解釈されるべきである。配列は、本明細書中では、参照配列との同一性パーセントにより規定することができる。例えば、配列は、参照配列と少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の同一性を有していてもよい。別の例では、配列は、参照配列と約50〜60%、50〜75%、50〜80%、50〜85%、50〜90%、50〜95%、50〜97%、50〜99%、50〜100%、60〜75%、60〜80%、60〜85%、60〜90%、60〜95%、60〜97%、60〜99%、60〜100%、75〜80%、75〜85%、75〜90%、75〜95%、75〜97%、75〜99%、75〜100%、80〜85%、80〜90%、80〜95%、80〜97%、80〜99%、80〜100%、85〜90%、85〜95%、85〜97%、85〜99%、85〜100%、90〜95%、90〜97%、90〜99%、90〜100%、95〜97%、95〜99%、95〜100%、97〜99%、97〜100%、又は99〜100%の同一性を有していてもよい。そのような配列は、参照配列の変異体と呼ばれる場合がある。
ポリペプチドの「変異体」は、1つ又は複数のアミノ酸残基が、別のポリペプチド配列と比較して、そのアミノ酸配列に挿入、欠失、及び/又は置換されているアミノ酸配列を含む。置換されるアミノ酸は、状況に応じて、保存的置換であってもよく又は非保存的置換であってもよい。変異体には融合タンパク質が含まれる。
保存的置換は、1つのアミノ酸を、化学的に類似するアミノ酸と置換することである。以下の6グループは各々、互いに保存的置換であるアミノ酸を含む:(1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T);(2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);(3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);(4)アルギニン(R)、リジン(K);(5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);及び(6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。
本明細書で開示されているペプチド及びタンパク質に変更を加える場合、アミノ酸の疎水性親水性指標を考慮してもよい。各アミノ酸には、その疎水性及び電荷特徴に基づいて、疎水性親水性指標が割り当てられている。それらは、以下の通りである:イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(−0.4);トレオニン(−0.7);セリン(−0.8);トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−1.6);ヒスチジン(−3.2);グルタミン酸(−3.5);グルタミン(−3.5);アスパラギン酸(−3.5);アスパラギン(−3.5);リジン(−3.9);及びアルギニン(−4.5)。
タンパク質又はペプチドに相互作用的な生物学的機能を付与する際に、疎水性親水性アミノ酸指標が重要であることは、当技術分野で理解されている。Kyteら、J.Mol.Biol、157巻:105〜131頁(1982年)。あるアミノ酸を、同様の疎水性親水性指標又はスコアを有する他のアミノ酸に置換しても、依然として同様の生物活性を保持することができることが知られている。疎水性親水性指標に基づいて変更を加える場合、その疎水性親水性指標が、±2、±1、又は±0.5以内であるアミノ酸の置換が含まれる。
類似アミノ酸の置換は、親水性に基づいて効果的に行うことができることも理解されている。ある実施形態では、タンパク質又はペプチドの最大局所平均親水性は、その隣接アミノ酸の親水性により決まり、タンパク質又はペプチドの生物学的特性と関連する。
以下の親水性値が、これらアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);トレオニン(−0.4);プロリン(−0.5±1);アラニン(−0.5);ヒスチジン(−0.5);システイン(−1.0);メチオニン(−1.3);バリン(−1.5);ロイシン(−1.8);イソロイシン(−1.8);チロシン(−2.3);フェニルアラニン(−2.5)、及びトリプトファン(−3.4)。同じような親水性値に基づいて変更を行う場合、その親水性値が、±2、±1、±0.5内であるアミノ酸の置換が含まれる。
本明細書で使用される場合、用語「対象者」は、限定するものではないが、ヒト、非ヒト霊長類、げっ歯動物等を含む、特定の治療のレシピエントとなる任意の動物(例えば、哺乳動物、鳥、爬虫類、両生動物、魚)を指す。典型的には、「対象者」及び「患者」という用語は、本明細書では、対象者に関して同義的に使用することができる。
本明細書で使用される場合、用語「投与」は、治療上有効量の化学的又は生物学的化合物又は医薬組成物を対象者に提供することを指す。本発明の化学的又は生物学的化合物は、単独で投与してもよいが、選択した投与経路及び標準的な薬学的慣習に基づいて選択される他の化合物、賦形剤、充填剤、結合剤、担体、又は他の媒体と共に投与してもよい。投与は、無菌の水性又は非水性の溶液又は生理食塩水;クリーム剤;ローション剤;カプセル剤;錠剤;果粒剤;ペレット剤;散剤;懸濁剤、エマルジョン、又はマイクロエマルジョン;貼付剤;ミセル;リポソーム;小胞;マイクロインプラントを含むインプラント;点眼剤;点耳剤;鼻内噴霧剤を含む噴霧剤;他のタンパク質及びペプチド;合成ポリマー;ミクロスフェア;及びナノ粒子等を含む、注射溶液等の担体又は媒体によるものであってもよい。
また、本発明の化学的若しくは生物学的化合物又は医薬組成物は、限定するものではないが、グルコース、ラクトース、アカシアガム、ゼラチン、マンニトール、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ガラクトース、オリゴ糖及び/又は多糖、デンプンペースト、三ケイ酸マグネシウム、タルク、コーンスターチ、デンプン断片、ケラチン、コロイドシリカ、ジャガイモデンプン、尿素、デキストラン、及びデキストリン等を含む薬学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、及び充填剤等の他の非毒性化合物と共に包含又は包装されていてもよい。更に、包装材料は、プラスチックポリマー、シリコーン等、生物学的に不活性であるか又は生物活性を欠如していてもよく、それと共に包装及び/又は送達される神経栄養因子の有効性に影響を及ぼさずに対象者によって内部処理されることができる。
用語「有効量」は、本明細書に記載の化合物、生物学的製剤、及び医薬組成物に使用される場合、所望の治療結果を付与するのに必要な量を意味する。例えば、有効量は、治療用化合物、生物学的製剤、又は組成物が投与されている障害の症状を治療、治癒、又は軽減するために有効なレベルである。求められる特定の治療目標に有効な量は、以下のものを含む種々の要因に依存するであろう:治療されている疾患、並びにその発症/進行の重症度及び/又は病期;使用される特定の化合物、生物学的製剤、又は医薬組成物の生物学的利用能及び活性;対象者への投与の経路又は方法及び導入部位;特定の化合物又は生物学的製剤の排出速度及び他の薬物動態学的特性;治療期間;接種計画;特定の化合物、生物学的製剤、又は組成物と併用して又は同時に使用される薬物;治療されている対象者の年齢、体重、性別、食事、生理学的及び全体的健康;並びに関連する科学分野の当業者に周知の類似の要因。用量は、治療されている対象者の状態に応じて、ある程度変動する場合があるが、いずれにしても、医師又は治療を施す他の個人が、個々の患者に適切な用量を決定することになる。
本明細書で使用される場合、「障害」は、障害、疾患、又は状態、又は健康な若しくは正常な生物活性からの他の逸脱を指し、この用語は、同義的に使用することができる。この用語は、正常機能を損なうあらゆる状態を指すであろう。その状態は、散発性又は遺伝性の遺伝子異常により引き起こされる場合がある。また、その状態は、非遺伝子異常により引き起こされる場合がある。また、その状態は、環境要因からの対象者に対する傷害、例えば限定するものではないが、切り傷、挫滅、熱傷、刺傷、伸長、剪断、注入、又は他の態様による対象者の細胞、組織、器官、若しくは系等の変更により引き起こされる場合がある。
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療する」は、障害の発症若しくは進行を阻止若しくは阻害すること、又は阻止若しくは阻害を試みること、並びに/又は障害及び/若しくはその症状の低減、抑制、退縮、若しくは寛解を引き起こすこと、又は引き起こそうと試みることを指す。当業者であれば理解するであろうが、種々の臨床的及び科学的な方法及びアッセイを使用して、障害の発症又は進行を評価することができ、同様に、種々の臨床的及び科学的な方法及びアッセイを使用して、障害又はその症状の低減、退縮、又は寛解を評価することができる。加えて、処置は、対象者に施してもよく、又は細胞培養物に施してもよい。
導入
細胞死(例えば、アポトーシス、オートファジー、ネクローシスによる)は、感覚認知に影響を及ぼす多数の疾患又は障害に共通する特徴である。細胞死は、多くの網膜変性疾患に共通する特徴である。細胞死誤制御は、例えば、耳の蝸牛及び前庭系の損傷による、後天性及び遺伝性聴覚障害にも関与する。後天性聴覚障害は、聴器毒性により引き起こされる場合がある。特に嗅覚感覚ニューロンの誤制御細胞死は、嗅覚の喪失にも関連する。また、特に成熟味蕾細胞及び味覚前駆細胞の細胞死誤制御は、味覚能力の喪失又は低下に直接結び付く場合がある。当技術分野では、細胞死の誤制御により引き起こされる感覚消失を含む感覚消失に対処する療法を開発することが必要とされている。また、当技術分野では、聴器毒性を治療又は予防するための療法を開発することが必要とされている。
細胞死は、その形態学的外観(アポトーシス性であってもよく、ネクローシス性であってもよく、オートファジー性であってもよく、ネクロプティック(necroptic)であってもよく、又は有糸分裂に関連していてもよい)、酵素学的基準(ヌクレアーゼの関与、又はカスパーゼ、カルパイン、カテプシン、及びトランスグルタミナーゼ等の異なるクラスのプロテアーゼの関与の有り及び無し)、機能的側面(プログラムされているか又は偶然であるか、生理学的であるか又は病理学的であるか)、又は免疫学的特徴(免疫原性であるか又は非免疫原性であるか)により分類することができる。細胞死には、角質化、オートファジー、ネクローシス、ネクロプティック、及びアポトーシスを含む、少なくとも5つの異なる様式がある。
オートファジー性細胞死は、細胞のオートファジー性異化の増強を伴うタイプの細胞死である。形態学的には、オートファジーは、染色体凝縮の欠如、細胞質の巨大な空胞形成、細胞質での二重膜自食胞の蓄積、及び食細胞による取り込みが無いか又はほとんど無いこと(in vivo)により識別することができる。オートファジーの生化学的特徴としては、Beclin−1がBcl−2/XLから解離すること、atg遺伝子産物に依存すること、LC3−IがLC3−IIに変換されること、及びp62Lckが分解されることが挙げられる。
ネクローシス性細胞死は、アポトーシス又はオートファジーの特徴を欠如する細胞死である。形態学的には、ネクローシスは、細胞質の膨張(腫瘍症)、原形質膜の破裂、細胞質小器官の膨張、及び軽度な染色体凝縮により識別することができる。ネクローシスの生化学的特徴としては、カルパインの活性化、カテプシンの活性化、ATPレベルの低下、HMGB−1放出、リソソーム膜透過亢進(LMP)、原形質膜破裂、RIP1リン酸化、RIP1ユビキチン化、及びROS産生上昇が挙げられる。角質化は、表皮で生じる非常に特殊な形態のプログラム細胞死である。
アポトーシスは、特定の形態学的特徴を有する細胞死のタイプを定義する用語である。アポトーシスは、プログラム細胞死又はカスペース(caspace)活性化の別称であるとは限らない。アポトーシスに伴う形態学的特徴としては、細胞の集合、偽足の収縮、細胞容積及び核容積の減少(核濃縮)、核断片化(核崩壊)、細胞質小器官の軽度な修飾、原形質膜小疱形成、及び常在食細胞による最終的な貪食(in vivo)が挙げられる。アポトーシスの生化学的特徴としては、アポトーシス促進性Bcl−2ファミリータンパク質(例えば、Bax、Bak、Bid)の活性化、カスパーゼの活性化、ミトコンドリア膜貫通透過亢進(ΔΨm)の消失、ミトコンドリア膜透過亢進(MMP)、オリゴヌクレオソームDNA断片化、原形質膜破裂、ホスファチジルセリン(PS)曝露、活性酸素種(ROS)過剰産生、及びssDNA蓄積が挙げられる。
自死に必要な遺伝子機構は、事実上全ての細胞に備えられている。このプロセスは、典型的にはアポトーシスとして知られているプログラムにより生じる。アポトーシスを開始する能力は、生物の様々な基本的な発生及び恒常性に役割を果たす。胚形成の基本ルールは、器官形成に必要とされるよりも多くの細胞が各分化系列内で産生されるということである。局所細胞間相互作用により、どの細胞が価値ある集団メンバーであり、したがって保持されるべきであるのか、及びどの細胞が選択的に除去されるべき余分な細胞であるのかが決定される。発生中の神経系の幾つかの領域では、この選択過程により、出生前又は出生直後のニューロンの最大95%の死滅がもたらされる場合がある。また、アポトーシスは、胸腺でのネガティブ選択中に自己反応性リンパ球等の有害細胞を除去するために起こる場合がある。ここでもまた、骨髄で生成されるT細胞の95%超が、正常に発生しないか、又はその代わりに自己タンパク質を異物として認識するため、胸腺で死滅する。
アポトーシスは、人体を構築及び維持するために不可欠なツールを提供するものであり、その使用には、非常に高い対価が伴う。アポトーシスの誤制御は、全ヒト疾患の70%超を占めると推定されている。アポトーシスの不適切な活性化は、アルツハイマー病及びパーキンソン病のニューロン等の、価値があるのに不要とされた細胞の消失をもたらす場合がある。反対に、幾つかの細胞は、適切な条件下でのアポトーシス活性化を妨げる遺伝子欠損を有しており、それにより、こうした潜在的に有害な細胞が存続し、発病が誘導される場合がある。この細胞死の阻害は、ほとんどの癌及び事実上全ての自己免疫疾患で起こるものである。
アポトーシスの中心的「死滅」機構を構成するタンパク質は、非常に詳しく特定されているが、このプロセスが細胞タイプ特異的な様式で制御されることを可能にするシグナル経路はよく分かっていない。こうしたシグナル伝達分子を選択的に標的とすることにより、分化系列特異的な様式でアポトーシスを活性化又は阻害する療法を開発することは可能であろう。例えば、選択的増殖因子を提供することにより、パーキンソン病のドーパミン作動性ニューロン等の、価値があるのに不要とされた細胞は、疾患中に不適切な死滅をもたらす損傷を切り抜けて生存することが可能になると考えられる。
細胞死及び感覚消失
細胞死(例えば、アポトーシス、オートファジー、ネクローシスによる)は、感覚認知に影響を及ぼす多数の疾患又は障害に共通する特徴である。
細胞死は、多くの網膜変性疾患に共通する特徴である。この制御されたタイプの細胞死は、通常、発生及び幾つかの体機能で生じるが、網膜で異常に生じると、光検出及び視覚に必要な細胞を死滅させる場合がある。
網膜細胞集団での細胞死は、視力障害を引き起こす広範な眼疾患において検出されている。ネクローシスと比較して、アポトーシスは、疾患の初期メーカー(early maker)であり、制御された形態の細胞死である。酸化ストレス及び一酸化窒素合成酵素を含む複数の経路、並びにミトコンドリア媒介性のカスパーゼ依存性及び非依存性機序の両方が関与しており、疾患及び細胞タイプに応じて様々であることが現在知られている。細胞死誤制御が関与する網膜疾患としては、色素性網膜炎、網膜ジストロフィー、加齢黄斑変性、緑内障、及び糖尿病性網膜症が挙げられる。こうした網膜疾患の症状としては、視覚障害、夜盲症、網膜剥離、光過敏、トンネル視、辺縁視野の喪失、又は失明が挙げられる。
細胞死誤制御は、例えば、耳の蝸牛及び前庭系の損傷による後天性及び遺伝性聴覚障害にも関与する。こうした系での感覚有毛細胞のアポトーシスは、幾つかの後天性聴覚病理の重要な寄与要因である。蝸牛の有毛細胞の細胞死は、聴力損失、耳鳴、及び眩暈と関連する。前庭有毛細胞の細胞死は、眩暈、及びバランスの不安定性又は喪失と関連する。また、悪心は、前庭系の損傷に共通する症状である。
特に外有毛細胞は、種々の細胞死刺激に非常に敏感であると考えられる。過度の騒音にさられると、最終的に分化した感覚有毛細胞の細胞死が引き起こされ、騒音性聴力損失に結び付く場合がある。騒音性聴力損失の場合、過度の騒音にさられることにより、こうした外有毛細胞のアポトーシス性細胞死プログラムの活性化が誘発される。細胞死は、恐らくはROSが蓄積されることによる加齢性聴覚障害又は老人性難聴の病理の重要な事象である。また、治療薬を使用すると、感覚有毛細胞の細胞死の活性化がもたらされ、聴力損失に結び付く場合がある。そのような薬物誘発聴器毒性は、現在まで、少なくとも20種の市販薬物、特に抗生物質及び化学療法剤と関連している。この効果の一例は、癌患者の25%に投与されている薬物シスプラチンである。米国及び西ヨーロッパでは、年間およそ700,000人の癌患者がシスプラチンで治療されている。また、聴器毒性は、重金属及び有機溶媒(例えば、トルエン、スチレン、キシレン)等の毒素と関連している場合がある。聴器毒性の症状としては、聴力損失、眩暈、又は耳鳴が挙げられる。聴器毒性は、幾つかの神経終末を含み、聴覚を可能にする内耳の構造である蝸牛に損傷を引き起こす場合がある。また、聴器毒性は、前庭毛細胞を含む前庭系での細胞死を誘導する場合がある。化学薬品の聴器毒性は、過度の騒音にさらされることにより増強される場合がある。
特に嗅覚感覚ニューロンの誤制御細胞死は、嗅覚の喪失に関連している。年齢は、嗅覚能力に著しい影響を及ぼし、高齢者人口の概算で25パーセントが、ある程度の嗅覚消失を経験している。嗅覚消失の他の主な原因としては、外傷及び疾患(副鼻腔炎等)が挙げられる。嗅覚消失の3つの原因は全て、鼻の嗅覚感覚ニューロンの死滅と関連している。また、嗅覚の喪失は、味覚能力に影響を及ぼす場合がある。
また、特に成熟味蕾細胞及び味覚前駆細胞の細胞死誤制御は、味覚能力の喪失又は低下に直接結び付く場合がある。アポトーシスは、放射線照射に誘発される味覚機能不全に関与している。また、亜鉛欠乏症及び亜鉛毒性は、細胞死を誘発し、味覚能力の低下に結び付く場合がある。また、細胞死は、加齢性味覚消失、並びに薬物又は毒素誘導性味覚消失に関与する場合がある。
末梢神経障害は、神経に影響を及ぼす損傷又は疾患である。この損傷は、感覚、運動、腺、又は臓器の機能に影響を及ぼす場合があり、他の健康問題を引き起こす場合がある。神経障害は、有痛性けいれん、繊維束性収縮(微細な筋れん縮)、筋肉消失、硬骨変性、並びに皮膚、毛髪、及び爪の変化を引き起こす場合がある。加えて、運動神経障害は、バランス及び協応性の障害、又は最も一般的には筋力低下を引き起こす場合があり、感覚神経障害は、接触及び振動に対する無感覚、協応性及びバランスの不良を引き起こす位置覚低下、温度変化及び疼痛に対する感受性低下、自発性のピリピリする痛み又は灼けつく痛み、又は皮膚異痛症(軽く触れる等の通常は無痛性の刺激による激痛)を引き起こす場合があり、自律神経障害は、影響を受ける腺及び器官に応じて多様な症状を呈する場合があるが、共通の症状は、膀胱制御不良、異常な血圧又は心拍数、及び正常に発汗する能力の低下である。
末梢神経障害の共通原因としては、全身性疾患(糖尿病又はハンセン病等)、ビタミン欠乏症、薬物治療(例えば、化学療法)、外傷性傷害、過剰アルコール摂取、免疫系疾患、感染症、又は遺伝が挙げられる。ニューロンアポトーシスは、化学療法関連神経障害及び糖尿病性神経障害に関与する。
MANFファミリータンパク質
神経栄養因子は、アポトーシスからの細胞保護を支援する生存プログラムを上方制御するためにニューロンを誘導するグリア細胞により合成及び放出される小型タンパク質である。こうした神経栄養因子の1つである中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF(NM_006010(mRNA);NP_006001(タンパク質)))は、18kDaの分泌タンパク質である。保存ドーパミン作動性神経栄養因子(CDNF(NM_001029954(mRNA);NP_001025125(タンパク質)))は、MANFファミリータンパク質の2番目に発見されたメンバーである。
初代黒質ニューロン細胞培養で試験すると、MANFは、こうした中脳ドーパミン作動性ニューロンを死滅から保護した。また、MANFは、パーキンソン病のラット6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)モデルにおいて、ドーパミン作動性ニューロンの生存をin vivoで増強する。6−OHDAは、強力で特異的なドーパミン作動性ニューロン毒素であり、パーキンソン病の侵襲性モデルの生成に使用されている。MANFを6−OHDA処置ラット脳に注射すると、ドーパミン作動性ニューロンの喪失の統計的に有意な低減がもたらされ、障害に関連する行動症状が低減された。MANFは、6−OHDA処置の4週間後までにドーパミン作動性ニューロン生存を改善し、運動異常を矯正することができるため、こうしたデータは、特に興味深い。この時点では、ドーパミン作動性ニューロンの主なバイオマーカーであるチロシンヒドロキシラーゼ(TH)は、通常、もはや検出可能ではない。したがって、MANFは、細胞死をもたらす損傷から、あるニューロンを保護することができる。
眼(網膜)及び耳(蝸牛の有毛細胞)のある感覚細胞は、内因性MANFタンパク質を発現する。網膜症又は有毛細胞死には治療法がほとんどないため、こうした細胞は特に興味深い。例えば、ネオマイシンのような、ある抗生物質の使用は、ヒトにアミノグリコシド誘導性難聴(AID)をもたらす場合がある。本明細書で報告した新生仔マウス蝸牛での実験は、MANFが、有毛細胞をジェネテシン(G418)誘導性細胞死から保護することを示唆する。また、MANFは、蝸牛の小上皮隆線(LER:Lesser Epithelial Ridge)細胞の増殖及び遊走を誘導する場合がある。理論により束縛されないが、(1)LER細胞は、新しい有毛細胞を生成することができ、(2)LER細胞は、有毛細胞生存を促進する栄養因子を分泌することができるため、これにより、聴力損失を治療又は予防することができる。
感覚消失の治療又は予防
本明細書では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、有効量の1つ又は複数の神経保護ペプチドを対象者に投与することを含む方法が開示される。
また、本明細書では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、作動可能に連結されている神経保護ペプチドの発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを投与することを含む方法が開示される。
また、本明細書では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を投与することを含む方法が開示される。MANF修飾因子は、MANFの発現及び/又は活性を増加させる低分子又は他の活性剤であってもよい。
細胞死関連感覚消失としては、視力障害、聴覚障害、嗅覚障害、味覚障害、又は触覚障害を挙げることができる。
細胞死関連感覚消失としては、視力障害を挙げることができ、視覚障害、夜盲症、網膜剥離、光過敏、トンネル視、辺縁視野の喪失、失明、斑、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。アポトーシス関連感覚消失は、例えば、色素性網膜炎、網膜ジストロフィー、加齢黄斑変性、緑内障、又は糖尿病性網膜症により引き起こされる場合がある。
細胞死関連感覚消失としては、嗅覚能力の喪失又は低下を挙げることができる。嗅覚能力の喪失又は低下は、年齢、外傷、疾患、又はそれらの組み合わせにより引き起こされる場合がある。
細胞死関連感覚消失としては、味覚能力の喪失又は低下を挙げることができる。味覚能力の喪失又は低下は、亜鉛欠乏症又は亜鉛毒性により引き起こされる場合がある。味覚能力の喪失又は低下は、加齢による場合もあり、又は薬物若しくは毒素との接触による場合もある。
細胞死関連感覚消失としては、末梢神経障害を挙げることができる。末梢神経障害の症状としては、温度変化及び疼痛に対する感受性低下、自発性のピリピリする痛み又は灼けつく痛み、皮膚異痛症(軽く触れる等の通常は無痛性の刺激による激痛)、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。末梢神経障害は、全身性疾患(糖尿病又はハンセン病等)、ビタミン欠乏症、薬物(例えば、化学療法)又は毒素との接触、外傷性傷害、過剰アルコール摂取、免疫系疾患、感染症、又は遺伝的原因により引き起こされる場合がある。幾つかの実施形態では、末梢神経障害は、化学療法関連神経障害又は糖尿病性神経障害である。
細胞死関連感覚消失としては、聴覚障害、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。細胞死関連感覚消失としては、加齢性聴力損失を挙げることができる。細胞死関連感覚消失は、騒音性聴力損失により引き起こされる場合がある。細胞死関連感覚消失(例えば、聴力損失、耳鳴、眩暈等)は、聴器毒性化学薬品、放射線、騒音、又はそれらの組み合わせにより引き起こされる場合がある。細胞死関連感覚消失は、薬物誘発性聴器毒性により引き起こされる場合がある。
聴器毒性の治療又は予防
聴器毒性は、耳に対して毒性であるという性質である。聴器毒性化学薬品は、蝸牛、聴神経、及び/又は前庭系を損傷する場合がある。そのような損傷は、例えば、聴力損失又は耳鳴を引き起こす場合がある。幅広く様々な薬物が、聴覚毒性である。薬物誘発性聴器毒性に影響を及ぼす要因としては、用量、治療期間、併発腎不全、点滴速度、生涯用量、潜在的に聴器毒性を有する他の薬物との同時投与、及び/又は遺伝的感受性が挙げられる。また、聴器毒性は、重金属及び有機溶媒(例えば、トルエン、スチレン、キシレン)等の毒素と関連している場合がある。また、聴器毒性は、放射線(例えば、放射線療法)又は騒音等の機械的ストレスに関連している場合がある。また、聴器毒性は、聴器毒性化学薬品、放射線、騒音、又は他の機械的ストレスを含む、様々な曝露の組み合わせ又は蓄積により引き起こされる場合がある。
聴力損失が、累積的な聴覚毒性曝露により不可避である場合、患者は、治癒療法の可能性と恒久的な聴力損失との兼ね合いを認識する必要がある。こうした弊害を最小限に抑える治療計画が必要とされる。したがって、本明細書では、聴器毒性の発症を予防又は遅延させ、聴器保護効果を示す、予防方法及び/又は治療計画が提供される。
内耳は、2つの部分:骨迷路及び膜迷路を含む。前庭、半規管、及び蝸牛は、骨迷路を形成する。骨迷路は、外リンパで満たされており、また、外リンパは、膜迷路の軟組織を取り囲む。膜迷路は、内リンパを含有する一連の閉じた嚢を含む。
前庭は、前部の蝸牛を後部の半規管に接続する。蝸牛は、迷路の吻部に位置する円錐形でらせん状の構造である。蝸牛管は、ヒトの場合、長さがおよそ34mmの単一骨性管であり、聴神経のらせん神経節を含む中央コアの周囲をらせん状に巻いている。蝸牛管は、階と呼ばれる3つの室に分割される:前庭階、中央階、及び鼓室階。卵円窓は、前庭階と接触しており、円形窓は鼓室階と接触している。コルチ器官は、蝸牛の感覚上皮であり、桿状細胞、支持細胞、及び有毛細胞を含む。
ヒトの耳は、約17,000個の有毛細胞を含む。単一列の内有毛細胞が蝸牛の長さに伸長し、3列の外有毛細胞が、基部から蝸牛の頂端へと伸長する。耳の受容器細胞の分布は、網膜又は鼻上皮等の他の感覚器と比較すると希薄であるため、数千個の有毛細胞が失われただけで、重度の聴力損失がもたらされる。あらゆる蝸牛前庭聴器毒性又は音響性外傷は、有毛細胞に深刻な影響を及ぼす場合がある。ヒトは、有毛細胞を再生することができず、蝸牛有毛細胞が損傷してしまうと、聴力低下は恒久的であり得る。
したがって、本明細書では、その必要性のある対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、有効量の1つ又は複数の神経保護ペプチドを対象者に投与することを含む方法が開示される。
また、本明細書では、その必要性のある対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、作動可能に連結されている神経保護ペプチドの発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを投与することを含む方法が開示される。
また、本明細書では、その必要性のある対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を対象者に投与することを含む方法が開示される。
1つ又は複数の活性成分(例えば、神経保護ペプチド、ウイルス発現ベクター、MANF修飾因子)の投与は、薬物による治療処置に先だって生じてもよい。1つ又は複数の神経保護ペプチドの投与は、薬物による治療処置と同時に生じてもよい。1つ又は複数の活性成分の投与は、薬物による治療処置の開始後に生じてもよい。1つ又は複数の活性成分の投与は、その必要性のある対象体が、薬物による治療処置中に又は治療処置後に薬物誘発性聴器毒性の症状を経験した後で生じてもよい。1つ又は複数の活性成分の投与は、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触が予測される前に、接触中に、又は接触後に生じてもよい。
聴器毒性(例えば、薬物誘発性聴器毒性)の症状は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせであってもよい。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、麻酔薬であってもよい。幾つかの実施形態では、麻酔薬は、ブピバカイン(bupivacain)、テトラカイン(tetracain)、リドカイン、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、抗生物質であってもよい。幾つかの実施形態では、抗生物質は、アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、抗マラリア薬であってもよい。幾つかの実施形態では、抗マラリア薬は、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、心臓治療薬であってもよい。幾つかの実施形態では、心臓治療薬は、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ、キニジン、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、化学療法剤であってもよい。幾つかの実施形態では、化学療法剤は、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、又はそれらの組合せを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、利尿剤であってもよい。幾つかの実施形態では、利尿剤は、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド、メチルクロルチアジド、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、グルココルチコステロイドであってもよい。幾つかの実施形態では、グルココルチコステロイドは、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、免疫調節薬であってもよい。幾つかの実施形態では、免疫調節薬は、サリドマイドを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、粘膜保護剤であってもよい。幾つかの実施形態では、粘膜保護剤は、ミソプロトールを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、麻薬性鎮痛薬であってもよい。幾つかの実施形態では、麻薬性鎮痛薬は、ヒドロコドンを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、NSAIDであってもよい。幾つかの実施形態では、NSAIDは、アスピリン、アセマタシン、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、精神薬理学的作用剤であってもよい。幾つかの実施形態では、精神薬理学的作用剤は、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、又はそれらの組合せを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、キニーネであってもよい。幾つかの実施形態では、キニーネは、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、毒性物質であってもよい。幾つかの実施形態では、毒性物質は、アルコール、アルセナム、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン、又はそれらの組み合わせを含む。
聴器毒性薬物又は化学薬品は、蒸気又は溶媒であってもよい。幾つかの実施形態では、蒸気又は溶媒は、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン、スチレン、テトラクロル−エタン、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせを含む。
活性成分
本明細書で開示されている方法に有用な活性成分としては、神経保護ペプチド、神経保護ペプチドを発現可能なヌクレオチドを含むウイルス発現ベクター、及び/又はMANF修飾因子が挙げられる。
活性成分の適切な用量は、例えば、治療しようとする状態、状態の重症度及び経過に依存し、活性成分が予防目的で投与される場合又は治療目的で投与される場合に関わらず、以前の療法、患者の病歴及び活性成分に対する応答性、使用される活性成分のタイプ、及び主治医の裁量に依存することになるであろう。活性成分は、一回で又は一連の治療にわたって適切に患者に投与され、細胞死関連感覚消失の治療又は予防の必要に応じて任意の時点で患者に投与することができる。活性成分は、単独治療として、又は問題の状態の治療に有用な他の薬物又は療法と共に投与してもよい。
神経保護ペプチド
神経保護ペプチドは、以下のタンパク質の全長又は活性断片に対応するアミノ酸配列を含んでいてもよい:中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)、神経成長因子(NGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン−3、ニューロトロフィン−4、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、ニュールツリン、アルテミン、パースフィン、インターフェロンガンマ、表皮成長因子(EGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、ニューロゲニン、骨形態形成タンパク質(BMP)、白血病抑制因子(LIF)、ソニックヘッジホッグ、血管内皮増殖因子(VEGF)、幹細胞因子(SCF)、又は毛様体神経栄養因子(CNTF)。幾つかの実施形態では、神経保護ペプチドは、MANFファミリータンパク質(例えば、MANF又はCDNF)の全長又は活性断片である。幾つかの実施形態では、MANFファミリータンパク質は、MANFである。幾つかの実施形態では、MANFファミリータンパク質は、CDNFである。
幾つかの実施形態では、神経保護ペプチドは、以下のヒト配列と70、80、85、90、95、96、97、98、99、又は100%の相同性(又は同一性)を有するタンパク質を含む:MANF、CDNF、NGF、BDNF、ニューロトロフィン−3、ニューロトロフィン−4、GDNF、ニュールツリン、アレミン(aremin)、パースフィン、インターフェロンガンマ、EGF、bFGF、ニューロゲニン、BMP、LIF、ソニックヘッジホッグ、VEGF、SCF、又はCNTF。幾つかの実施形態では、これらタンパク質の活性断片としては、約4〜40個のアミノ酸、例えば、約4〜40、4〜35、4〜30、4〜25、4〜20、4〜15、4〜10、5〜40、6〜40、7〜40、8〜40、5〜35、5〜30、5〜25、5〜20、5〜15、5〜10、6〜35、6〜30、6〜25、6〜20、6〜15、6〜10、7〜35、7〜30、7〜25、7〜20、7〜15、7〜10、8〜35、8〜30、8〜25、8〜20、又は8〜15個のアミノ酸の長さを有するペプチドを挙げることができる。例えば、好ましいペプチドは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40個のアミノ酸からなっていてもよい。
神経保護ペプチドは、MANFファミリータンパク質又はその活性断片であってもよい。MANFファミリータンパク質は、MANF又はCDNFであってもよい。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の神経保護ペプチドは、MANF又はその活性断片を含む。例示的なMANFペプチド配列は、表1に見出すことができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の神経保護ペプチドは、CDNF又はその活性断片を含む。例示的なCDNF配列は、表2に見出すことができる。MANF又はCDNFはいずれも、シグナル配列を含んだ前駆型であってもよく、又はシグナル配列が欠失している成熟分泌型であってもよい。
幾つかの実施形態では、神経保護ペプチドは、ヒトCDNF又はMANFタンパク質の配列と70、80、85、90、95、96、97、98、99、又は100%の相同性(又は同一性)を有するタンパク質を含む。
幾つかの実施形態では、神経保護ペプチドは、ヒトCDNF又はMANFタンパク質の長さの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%を含む。
神経保護ペプチドは、MANFの前駆型又はその活性断片であってもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号1と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号1と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号1と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号1と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号1と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号1の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号1の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号1の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号1の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号1と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号1の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、MANFの前駆型又はその活性断片であってもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号2と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号2と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号2と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号2と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号2の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号2の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号2の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号2の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号2と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号2の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、成熟型又は分泌型のMANF又はその活性断片であってもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号3と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号3の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、合成型のMANF又はその活性断片であってもよい。合成型のMANFは、非天然N末端メチオニンを含む。N末端メチオニンは、前駆型のMANFを分泌型又は成熟型のMANFにプロセシングするための翻訳後修飾機構を欠如する細胞系での合成型MANFの産生を可能にすることができる。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号4と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号4と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号4と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号4と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号4と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号4の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号4の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号4の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号4の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号4と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号4の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、CDNFの前駆型又はその活性断片であってもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号5と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号5と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号5と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号5と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号5と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号5の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号5の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号5の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号5の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号5と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号5の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、成熟型又は分泌型のCDNF又はその活性断片であってもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号6と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号6の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
神経保護ペプチドは、合成型のCDNF又はその活性断片であってもよい。合成型のCDNFは、非天然N末端メチオニンを含む。N末端メチオニンは、前駆型のCDNFを分泌型又は成熟型のCDNFにプロセシングするための翻訳後修飾機構を欠如する細胞系でのCDNF合成型の産生を可能にすることができる。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号7と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号7と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号7と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号7と少なくとも約97%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号7と100%の同一性を有する配列を含んでいてもよく、又はその配列からなっていてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号7の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号7の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号7の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号7の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、配列番号7と同じ長さである長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、神経保護ペプチドは、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号7の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
MANF又はCDNFの活性断片としては、約4〜40個のアミノ酸、例えば、約4〜40、4〜35、4〜30、4〜25、4〜20、4〜15、4〜10、5〜40、6〜40、7〜40、8〜40、5〜35、5〜30、5〜25、5〜20、5〜15、5〜10、6〜35、6〜30、6〜25、6〜20、6〜15、6〜10、7〜35、7〜30、7〜25、7〜20、7〜15、7〜10、8〜35、8〜30、8〜25、8〜20、又は8〜15個のアミノ酸の長さを有する短鎖ペプチドを挙げることができる。例えば、好ましいペプチドは、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40個のアミノ酸からなっていてもよい。ペプチドは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリン等の天然アミノ酸、並びに非天然アミノ酸又は修飾アミノ酸のいずれかを含む。ペプチドは、ヒトCDNF又はMANFタンパク質の配列と70、80、85、90、95、96、97、98、99、又は100%の相同性(又は同一性)を有していてもよい。幾つかの実施形態では、ペプチドは、配列CXXCを含む。幾つかの実施形態では、ペプチドは、配列CKGC又はCRACを含む(例えば、国際公開第2013/034805号を参照)。こうしたペプチドは、細胞透過性であってもよい。MANFの活性断片としては、表3に開示されている短鎖ペプチドをいずれも挙げることができる。CDNFの活性断片としては、表4に開示されている短鎖ペプチドをいずれも挙げることができる。
神経保護ペプチドは、FITC標識等の検出可能な化学的又は生化学的部分に結合されていてもよい。本明細書で使用される場合、「検出可能な化学的又は生化学的部分」は、可視性、蛍光性、化学発光性、又は他の検出可能な色素;基質の存在下で検出可能な酵素、例えば、NBT+BCIPを有するアルカリホスファターゼ又は好適な基質を有するペルオキシダーゼ;検出可能なタンパク質、例えば、緑色蛍光タンパク質の中から選択される検出可能な分子等の、ペプチドの検出を容易にするためのアミノ酸配列又は検出可能な化学的若しくは生化学的部分を示すタグを意味する。好ましくは、タグは、標的細胞内へのペプチドの透過を防止又は妨害しない。
有効量
本明細書で開示されている神経保護ペプチド(例えば、MANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片)の場合、有効量は、本明細書に記載のように様々であってもよい。
神経保護ペプチド(例えば、MANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片、例えば、MANF、CDNF、又はそれらの断片)の有効量は、神経保護ペプチドの重量として表すことができる。開示されている重量は、投与部位に対して単一用量で投与される量として解釈されるべきである。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、約0.5μg〜2.5μg、0.5μg〜5μg、0.5μg〜7.5μg、0.5μg〜12.5μg、0.5μg〜25μg、0.5μg〜50μg、0.5μg〜75μg、0.5μg〜100μg、0.5μg〜150μg、0.5μg〜250μg、0.5μg〜500μg、0.5μg〜1000μg、0.5μg〜1250μg、0.5μg〜2500μg、1μg〜2.5μg、1μg〜5μg、1μg〜7.5μg、1μg〜12.5μg、1μg〜25μg、1μg〜50μg、1μg〜75μg、1μg〜100μg、1μg〜150μg、1μg〜250μg、1μg〜500μg、1μg〜1000μg、1μg〜1250μg、1μg〜2500μg、2.5μg〜5μg、2.5μg〜7.5μg、2.5μg〜12.5μg、2.5μg〜25μg、2.5μg〜50μg、2.5μg〜75μg、2.5μg〜100μg、2.5μg〜150μg、2.5μg〜250μg、2.5μg〜500μg、2.5μg〜1000μg、2.5μg〜1250μg、2.5μg〜2500μg、5μg〜7.5μg、5μg〜12.5μg、5μg〜25μg、5μg〜50μg、5μg〜75μg、5μg〜100μg、5μg〜150μg、5μg〜250μg、5μg〜500μg、5μg〜1000μg、5μg〜1250μg、5μg〜2500μg、7.5μg〜12.5μg、7.5μg〜25μg、7.5μg〜50μg、7.5μg〜75μg、7.5μg〜100μg、7.5μg〜150μg、7.5μg〜250μg、7.5μg〜500μg、7.5μg〜1000μg、7.5μg〜1250μg、7.5μg〜2500μg、12.5μg〜25μg、12.5μg〜50μg、12.5μg〜75μg、12.5μg〜100μg、12.5μg〜150μg、12.5μg〜250μg、12.5μg〜500μg、12.5μg〜1000μg、12.5μg〜1250μg、12.5μg〜2500μg、25μg〜50μg、25μg〜75μg、25μg〜100μg、25μg〜150μg、25μg〜250μg、25μg〜500μg、25μg〜1000μg、25μg〜1250μg、25μg〜2500μg、50μg〜75μg、50μg〜100μg、50μg〜150μg、50μg〜250μg、50μg〜500μg、50μg〜1000μg、50μg〜1250μg、50μg〜2500μg、75μg〜100μg、75μg〜150μg、75μg〜250μg、75μg〜500μg、75μg〜1000μg、75μg〜1250μg、75μg〜2500μg、100μg〜150μg、100μg〜250μg、100μg〜500μg、100μg〜1000μg、100μg〜1250μg、100μg〜2500μg、150μg〜250μg、150μg〜500μg、150μg〜1000μg、150μg〜1250μg、150μg〜2500μg、250μg〜500μg、250μg〜1000μg、250μg〜1250μg、250μg〜2500μg、500μg〜1000μg、500μg〜1250μg、500μg〜2500μg、1000μg〜1250μg、1000μg〜2500μg、又は1250μg〜2500μgであってもよい。有効量は、約1μg〜500μgであってもよい。有効量は、約5μg〜250μgであってもよい。
神経保護ペプチド(例えば、MANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片、例えば、MANF、CDNF、又はそれらの断片)の有効量は、少なくとも約:0.5μg、2.5μg、5μg、7.5μg、12.5μg、25μg、50μg、75μg、100μg、150μg、250μg、500μg、1000μg、1250μg、又は2500μgであってもよい。
神経保護ペプチド(例えば、MANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片、例えば、MANF、CDNF、又はそれらの断片)の有効量は、約:0.5μg未満、2.5μg未満、5μg未満、7.5μg未満、12.5μg未満、25μg未満、50μg未満、75μg未満、100μg未満、150μg未満、250μg未満、500μg未満、1000μg未満、1250μg未満、又は2500μg未満であってもよい。
神経保護ペプチド(例えば、MANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片、例えば、MANF、CDNF、又はそれらの断片)の有効量は、幅広い範囲の濃度を有する製剤中に存在していてもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約:0.1μMol〜500μMol、0.1μMol〜100μMol、0.1μMol〜50μMol、0.1μMol〜20μMol、0.1μMol〜10μMol、0.1μMol〜5μMol、0.1μMol〜3μMol、0.1μMol〜1μMol、0.1μMol〜0.5μMol、0.5μMol〜500μMol、0.5μMol〜100μMol、0.5μMol〜50μMol、0.5μMol〜20μMol、0.5μMol〜10μMol、0.5μMol〜5μMol、0.5μMol〜3μMol、0.5μMol〜1μMol、1μMol〜500μMol、1μMol〜100μMol、1μMol〜50μMol、1μMol〜20μMol、1μMol〜10μMol、1μMol〜5μMol、1μMol〜3μMol、3μMol〜500μMol、3μMol〜100μMol、3μMol〜50μMol、3μMol〜20μMol、3μMol〜10μMol、3μMol〜5μMol、5μMol〜500μMol、5μMol〜100μMol、5μMol〜50μMol、5μMol〜20μMol、5μMol〜10μMol、10μMol〜500μMol、10μMol〜100μMol、10μMol〜50μMol、10μMol〜20μMol、20μMol〜500μMol、20μMol〜100μMol、20μMol〜50μMol、50μMol〜500μMol、50μMol〜100μMol、又は100μMol〜500μMolの濃度であってもよい。幾つかの例では、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度であってもよい。幾つかの例では、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度であってもよい。
製剤中の神経保護ペプチドの有効量は、ある範囲の体積で投与することができる。体積の範囲は、投与経路に依存してもよい。体積の範囲は、投与部位に依存してもよい。例示的な体積範囲としては、約:1μL〜5μL、1μL〜25μL、1μL〜50μL、1μL〜100μL、1μL〜200μL、1μL〜250μL、1μL〜300μL、1μL〜500μL、1μL〜1000μL、5μL〜25μL、5μL〜50μL、5μL〜100μL、5μL〜200μL、5μL〜250μL、5μL〜300μL、5μL〜500μL、5μL〜1000μL、25μL〜50μL、25μL〜100μL、25μL〜200μL、25μL〜250μL、25μL〜300μL、25μL〜500μL、25μL〜1000μL、50μL〜100μL、50μL〜200μL、50μL〜250μL、50μL〜300μL、50μL〜500μL、50μL〜1000μL、100μL〜200μL、100μL〜250μL、100μL〜300μL、100μL〜500μL、100μL〜1000μL、200μL〜250μL、200μL〜300μL、200μL〜500μL、200μL〜1000μL、250μL〜500μL、250μL〜1000μL、300μL〜500μL、300μL〜1000、又は500μL〜1000μLが挙げられる。体積範囲は、約50μL〜1000μLであってもよい。体積範囲は、約100μL〜500μLであってもよい。体積範囲は、約200μL〜300μLであってもよい。
ウイルス療法/遺伝子療法
概して、遺伝子療法は、新しい遺伝物質を患者の細胞に導入して、患者に治療有益性をもたらそうとするものである。そのような有益性としては、広範な疾患、障害、及び他の状態の治療又は予防が挙げられる。
本明細書で提供される方法は、導入遺伝子を、細胞死関連感覚消失による影響を受けている対象者の器官若しくは身体領域に、又は細胞死関連感覚消失の予防が望まれる器官若しくは身体領域に、導入遺伝子を含む組換えウイルスベクターを投与することにより送達することを含んでいてもよく、上記送達は、導入遺伝子の発現を促進する条件下である。例えば、当技術分野で知られている遺伝子療法の方法は、米国特許出願第20090069261号に開示されている。この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
特にそれとは反対の指示がない限り、導入遺伝子の発現は、ポリペプチド又はタンパク質の翻訳だけでなく、導入遺伝子ポリヌクレオチドの複製及び/又は転写も含む。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、MANF又はその活性断片であってもよい。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号184と少なくとも約70%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号184と少なくとも約80%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号184と少なくとも約90%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号184と少なくとも約95%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号184である。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、MANF又はその活性断片であってもよい。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号185と少なくとも約70%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号185と少なくとも約80%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号185と少なくとも約90%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号185と少なくとも約95%の同一性を有する。導入遺伝子は、MANF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号185である。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、前駆MANF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号1と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号1と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号1と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号1と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号1の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号1の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号1の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号1の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号1の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号1の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、前駆MANF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号2と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号2と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号2と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号2の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号2の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号2の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号2の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号2の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号2の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、成熟型又は分泌型のMANF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号3と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号3の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号3の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号3の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号3の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号3の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号3の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、合成型のMANF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号4と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号4と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号4と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号4と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号4の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号4の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号4の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号4の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号4の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号4の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、CDNF又はその活性断片であってもよい。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号186と少なくとも約70%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号186と少なくとも約80%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号186と少なくとも約90%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号186と少なくとも約95%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号186である。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、CDNF又はその活性断片であってもよい。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号187と少なくとも約70%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号187と少なくとも約80%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号187と少なくとも約90%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号187と少なくとも約95%の同一性を有する。導入遺伝子は、CDNF又はその活性断片をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよく、上記ヌクレオチド配列は、配列番号187である。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、前駆CDNF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号5と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号5と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号5と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号5と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号5の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号5の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号5の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号5の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号5の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号5の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、成熟型又は分泌型のCDNF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号6と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号6の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号6の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号6の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号6の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号6の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号6の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
導入遺伝子を含むベクターは、MANFファミリータンパク質を発現する発現ベクターであってもよい。MANFファミリータンパク質は、合成型のCDNF又はその活性断片であってもよい。1つの例では、導入遺伝子は、配列番号7と少なくとも約80%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号7と少なくとも約90%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号7と少なくとも約95%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号7と100%の同一性を有するペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号7の長さの少なくとも約5%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号7の長さの少なくとも約50%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号7の長さの少なくとも約80%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号7の長さの少なくとも約90%である長さを有していてもよい。こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、配列番号7の長さの少なくとも約95%である長さを有していてもよい。また、こうした例のいずれでも、ペプチド配列は、最大の長さを有していてもよい。最大の長さは、例えば、配列番号7の長さの100%、90%、80%、70%、60%、50%、又は25%であってもよい。
本明細書で開示されている方法では、ウイルス発現ベクターを使用することができる。ウイルス発現ベクターは、1つ又は複数の神経保護ペプチドを発現する導入遺伝子を含んでいてもよい。1つ又は複数の神経保護ペプチドは、本明細書で開示されている神経保護ペプチドのいずれであってもよい。1つ又は複数の神経保護ペプチドは、1つ又は複数のMANFファミリータンパク質又はそれらの活性断片を含んでいてもよい。1つ又は複数のMANFファミリータンパク質は、MANF、CDNF、又はそれらの組み合わせであってもよい。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の神経保護ペプチドは、MANF又はその活性断片を含む。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の神経保護ペプチドは、CDNF又はその活性断片を含む。
ウイルス発現ベクターとして有用なウイルスとしては、パポバウィルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ヘルペスウイルス、及びレトロウイルスが挙げられる。好適なレトロウイルスとしては、HIV、SIV、FIV、EIAV、MoMLVからなる群が含まれる。
レンチウイルス及びアデノ随伴ウイルスは、細胞分裂を伴わずにゲノムに組み込むことができ、したがって、神経細胞への導入遺伝子の送達に有用であり得る。
本明細書で開示されている方法では、任意の血清型のAAVを使用することができる。ウイルスベクターの血清型は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、MV5、AAV6、AAV7、及びAAV8であってもよい(例えば、Gaoら(2002年)PNAS、99巻:11854〜11859頁;及びViral Vectors for Gene Therapy:Methods and Protocols,ed.Machida、Humana Press、2003年を参照)。本明細書中に列挙されているものに加えて、他の血清型を使用することができる。更に、本明細書に記載の方法では、偽型AAVベクターも使用することができる。偽型AAVベクターとは、あるAAV血清型のゲノムを第2のAAV血清型のカプシドに含むもの、例えば、AAV2カプシド及びAAV1ゲノムを含むAAVベクター、又はAAV5カプシド及びAAV2ゲノムを含むAAVベクターである(Auricchioら、(2001年)Hum.Mol.Genet.10巻(26号):3075〜81頁)。
AAVベクターは、哺乳動物に対して非病原性である一本鎖(ss)DNAパルボウイルスに由来する(Muzyscka(1992年)Curr.Top.Microb.Immunol.158巻:97〜129頁)。簡潔に述べると、AAVに基づくベクターは、ウイルスゲノムの96%を占めるrep及びcapウイルス遺伝子が除去されており、ウイルスDNA複製、パッケージング、及び組み込みを開始させるために使用される2つの隣接する145塩基対(bp)の逆位末端反復(ITR)が残されている。ヘルパーウイルスの非存在下では、野生型AAVは、優先的部位特異的にヒト宿主細胞ゲノムの染色体19q13.3に組み込まれるか、又はエピゾームとして発現され続ける場合がある。単一AAV粒子は、最大5kbのssDNAを収容することができ、したがって、導入遺伝子及び調節エレメント用の約4.5kbが残っており、典型的にはこれで十分である。しかしながら、例えば、米国特許第6,544,785号に記載のようなトランス−スプライシング系により、この制限をほとんど2倍にすることができる。
レンチウイルスは、細胞に形質導入を行うことができ、細胞分裂を伴わずにそのゲノムに組み込むことができ、本明細書で開示されている方法に使用することができる。したがって、レンチウイルスは、複製欠損レンチウイルス粒子であってもよい。そのようなレンチウイルス粒子は、5’レンチウイルスLTR、tRNA結合部位、パッケージングシグナル、1つ又は複数の神経保護ペプチドをコードするポリヌクレオチドシグナルに作動可能に連結されているプロモーター、第2鎖DNA合成の起点、及び3’レンチウイルスLTRを含むレンチウイルスベクターから生成することができる。レンチウイルスの調製方法及び神経細胞へのin vivo投与方法は、US20020037281(レンチウイルスのベクターを使用して神経細胞に形質移入を行う方法)及びUS20020187951(神経変性疾患のレンチウイルス媒介性増殖因子遺伝子療法)に記載されている。
1つ又は複数の神経保護ペプチドを発現するためのベクターの構築は、当業者であれば詳細な説明を必要としない従来技術を使用して達成することができる。しかしながら、概略は、当業者であれば、Maniatisら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、(NY 1982年)を参考にすることができる。
キメラ発現構築体は、例えば、シグナル配列、及び所望の神経保護ペプチドをコードするヌクレオチドをPCRにより増幅し、オーバラップPCRでそれらを融合させることにより生成することができる。多くのシグナル配列は比較的短いため、神経保護ペプチドコード配列を増幅するために使用される5’PCRプライマーは、シグナル配列をコードする配列並びにTATAボックス及び他の調節エレメントを含んでいてもよい。
簡潔に述べると、組換え発現ベクターの構築には、標準的ライゲーション技術が使用される。構築したベクターの配列が正しいことを確認するための分析では、例えば、 Messingらの方法(Nucleic Acids Res.9巻:309〜、1981年)、Maxamらの方法(Methods in Enzymology、65巻:499頁、1980年)、又は当業者に知られることになる他の好適な方法を使用して、遺伝子を配列決定する。
遺伝子の発現は、転写レベル、翻訳レベル、又は翻訳後レベルで制御される。転写開始は、遺伝子発現における初期の重要な事象である。転写開始は、プロモーター配列及びエンハンサー配列に依存し、こうした配列と相互作用する特異的細胞性因子により影響を受ける。多くの遺伝子の転写ユニットは、プロモーター、及び幾つかの場合はエンハンサー又は制御因子エレメントからなる(Banerjiら、Cell 27巻:299頁(1981年);Cordenら、Science 209巻:1406頁(1980年);並びにBreathnach及びChambon、Ann.Rev.Biochem.50巻:349頁(1981年))。レトロウイルスの場合、レトロウイルスゲノムの複製に関与する制御エレメントは、長末端反復(LTR)に存在する(Weissら編、The molecular biology of tumor viruses:RNA tumor viruses、Cold Spring Harbor Laboratory、(NY 1982年))。モロニーマウス白血病ウイルス(MLV)及びラウス肉腫ウイルス(RSV)のLTRは、プロモーター配列及びエンハンサー配列を含む(Jollyら、Nucleic Acids Res.11巻:1855頁(1983年);Capecchiら、Enhancer and eukaryotic gene expression、Gulzman and Shenk編、101〜102頁、Cold Spring Harbor Laboratories(NY 1991年)。長期活性を示し、組織特異的であり、細胞特異的でもあるプロモーターが、幾つかの実施形態で使用される。プロモーターの非限定的な例としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター(Kaplittら(1994年)Nat.Genet.8巻:148〜154頁、CMV/ヒトベータ.3−グロビンプロモーター(Mandelら(1998)J.Neurosci.18巻:4271〜4284頁)、GFAPプロモーター(Xuら(2001)Gene Ther.8巻:1323〜1332頁)、1.8kbニューロン特異的エノラーゼ(NSE)プロモーター(Kleinら(1998)Exp.Neurol.150巻:183〜194頁)、ニワトリベータアクチン(CBA)プロモーター(Miyazaki(1989)Gene 79巻:269〜277頁)、ベータ.−グルクロニダーゼ(GUSB)プロモーター(Shipleyら(1991)Genetics 10巻:1009〜1018頁)、並びに米国特許第6,667,174号明細書に記載のような、ヒトユビキチンA、ヒトユビキチンB、及びヒトユビキチンCから単離されたもの等のユビキチンプロモーター。発現を延長させるために、更に、例えばウッドチャック肝炎ウイルスポスト調節エレメント(WPRE)(Donelloら(1998年)J.Virol.72巻:5085〜5092頁)、又はウシ成長ホルモン(BGH)ポリアデニル化部位等の、他の調節エレメントを、導入遺伝子と作動可能に連結させてもよい。
ウイルスプロモーター及び非ウイルスプロモーターを使用して、導入遺伝子発現を駆動することに加えて、エンハンサー配列を使用して、導入遺伝子発現のレベルを増加させてもよい。エンハンサーは、天然遺伝子の転写活性だけでなく、外来遺伝子の幾つかの転写活性も増加させることができる(Armelor、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 70巻:2702頁(1973年))。例えば、本発明では、コラーゲンエンハンサー配列を、コラーゲンプロモーター2(I)と共に使用して、導入遺伝子発現を増加させてもよい。加えて、SV40ウイルスに見出されるエンハンサーエレメントを使用して、導入遺伝子発現を増加させてもよい。このエンハンサー配列は、Grussら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78巻:943頁(1981年);Benoist及びChambon、Nature 290巻:304頁(1981年)、並びにFromm及びBerg、J.Mol.Appl.Genetics、1巻:457頁(1982年)により記載されているように、72塩基対の反復からなる。これら文献は全て、参照により本明細書に組み込まれる。この反復配列は、種々のプロモーターと直列状態で存在する場合、多くの異なるウイルス遺伝子及び細胞遺伝子の転写を増加させることができる(Moreauら、Nucleic Acids Res.9巻:6047頁(1981年)。
更なる発現増強配列としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節エレメント、WPRE、SP163、ラットInsulini1イントロン又は他のイントロン、CMVエンハンサー、及びニワトリ[ベータ]−グロビンインスレーター又は他のインスレーター。
また、導入遺伝子発現の長期的安定発現を増加させるために、サイトカインを使用してプロモーター活性を調節してもよい。幾つかのサイトカインは、コラーゲン2(I)及びLTRプロモーターからの導入遺伝子発現を調節することが報告されている(Chuaら、connective Tissue Res.25巻:161〜170頁(1990年);Eliasら、Annals N.Y.Acad.Sci.580巻:233〜244頁(1990年));Seligerら、J.Immunol.141巻:2138〜2144頁(1988年)、及びSeligerら、J.Virology 62巻:619〜621頁(1988年))。例えば、形質転換増殖因子(TGF)、インターロイキン(IL)−I、及びインターフェロン(INF)は、LTR等の種々のプロモーターにより駆動される導入遺伝子の発現を下方制御する。腫瘍壊死因子(TNF)及びTGF1は、プロモーターにより駆動される導入遺伝子の発現を上方制御し、発現を制御するために使用することができる。有用であると判明している場合がある他のサイトカインとしては、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)及び上皮増殖因子(EGF)が挙げられる。
また、コラーゲンエンハンサー配列(Coll(E))を有するコラーゲンプロモーターを使用して、その免疫保護状態にかかわらず、処置した脳で生成され得るベクターに対する更なるあらゆる免疫応答を抑制することにより、導入遺伝子発現を増加させることができる。加えて、治療される宿主に、ステロイドを含む抗炎症剤、例えばデキサメタゾンをベクター組成物送達直後に投与し、好ましくは任意のサイトカイン媒介性炎症応答が鎮まるまで投与を継続してもよい。また、LTRプロモーター及びColl(E)プロモーター−エンハンサーを下方制御し導入遺伝子発現を低減させるインターフェロンの産生を、シクロスポリン等の免疫抑制剤を投与して低減させてもよい。
ベクターは、Cre−リコンビナーゼタンパク質をコードする配列及びLoxP配列等の更なる配列を含んでいてもよい。ニューブラスチンの一時的発現を確実にする更なる方法は、Cre−リコンビナーゼを細胞に投与すること(Daewoongら、Nature Biotechnology 19巻:929〜933頁)、又はリコンビナーゼをコードする遺伝子をウイルス構築体に組み込むこと(Pluck、Int J Exp Path、77巻:269〜278頁)のいずれかにより挿入DNA配列の一部の切除をもたらすCre−loxP系の使用による。リコンビナーゼの遺伝子を、LoxP部位及び構造遺伝子(本件では、ニューブラスチン)と共にウイルス構築体に組み込むことにより、多くの場合、構造遺伝子の発現がおよそ5日間にわたってもたらされる。
MANF修飾因子/低分子
MANF修飾因子は、内因性MANFファミリータンパク質の発現を上方制御するか、又はMANFの活性を増加させる化学物質又は薬物である。例示的なMANF修飾因子は、バルプロ酸である。
投与経路
活性成分(例えば、神経保護ペプチド、ウイルス発現ベクター、MANF修飾因子)は、全身投与してもよく、又は局所投与してもよい。使用される投与経路は、治療又は予防する感覚消失に依存する場合がある。
種々の実施形態では、投与経路は、耳(聴器)、頬側、結膜、皮膚、歯、電気浸透、子宮頚内膜、洞内(endosinusial)、気管内、腸内、硬膜外、羊膜外、体外、血液透析、浸潤、間質、腹腔内、羊膜内、動脈内、関節内、胆管内、気管支内、嚢内、心臓内、軟骨内、尾部内、洞内、腔内性、大脳内、槽内、角膜内、歯冠内、歯、冠内、海綿体内、皮内、円板内、管内、十二指腸内、硬膜内、表皮内、食道内、胃内、歯肉内、回腸内、腔内、病巣内、リンパ管内、髄内、脳脊髄膜内、筋肉内、眼内、卵巣内、心膜内、腹腔内、胸膜腔内、前立腺内、肺内、鼻洞内、脊髄内、滑液包内、腱内、精巣内、髄腔内、胸内、管内、腫瘍内、鼓室内、子宮内、血管内、静脈内、静脈内ボーラス、点滴静注、脳室内、膀胱内、硝子体内、イオン泳動法、灌注、喉頭、鼻、鼻腔、該当しない場合は、密封包帯法、眼、経口、中咽頭、その他としては、非経口、経皮的、関節周囲、硬膜外、神経周囲、歯根膜、直腸、呼吸(吸入)、眼球後、軟組織、くも膜下、結膜下、皮下、舌下、粘膜下、局所的、経皮的、径粘膜的、経胎盤、経気管、経鼓膜尿管、尿道、膣、又は当業者に知られているであろう他の方法若しくは上述のものの任意の組み合わせであってもよい(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版 Mack Printing Company、1990年。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる)。
細胞死関連感覚消失が、視力障害(視覚障害、夜盲症、網膜剥離、光過敏、トンネル視、辺縁視野の喪失、失明、斑、又はそれらの組み合わせ)を含む場合、その必要性のある対象者への活性成分の投与は、対象者の目への投与を含む。眼への投与は、例えば、結膜投与、角膜内投与、眼内投与、硝子体内投与、点眼投与、眼球後投与、結膜下投与、又はそれらの組み合わせによるものであってもよい。こうした投与経路は、当技術分野で知られている。幾つかの実施形態では、投与は、硝子体内投与である。幾つかの実施形態では、硝子体内投与は、注射器によるものであってもよい。
細胞死関連感覚消失が嗅覚消失を含む場合、活性成分の投与は、例えば、エンドスヌシアル(endosunusial)投与、鼻洞内投与、鼻腔内投与、鼻投与、経粘膜的投与、又はそれらの組み合わせによるものであってもよい。
細胞死関連感覚消失が味覚消失を含む場合、活性成分の投与は、例えば、頬側投与、舌下投与、経口投与、又はそれらの組み合わせによるものであってもよい。
細胞死関連感覚消失が末梢神経障害の症状を含む場合、活性成分の投与は、例えば、皮膚注射、表皮内投与、静脈内投与、経口投与、神経周囲、皮下投与、局所投与、経皮投与、又はそれらの組み合わせによるものであってもよい。
細胞死関連感覚消失が、聴覚障害(例えば、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせ)を含む場合、その必要性のある対象者への活性成分の投与は、対象者の耳(耳介投与又は聴器投与)又は内耳への投与を含んでいてもよい。内耳への投与は、種々の送達技術により達成することができる。送達技術としては、化合物を正円窓又は卵円窓の膜に標的化様式で輸送及び/又は送達して、化合物を内耳内に拡散させるか又は能動的に浸出させるデバイスの使用が挙げられる。例は、オトウィック(otowick)(例えば、Silversteinの米国特許第6,120,484号を参照)、正円窓カテーテル(例えば、米国特許第5,421,818号;第5,474,529号;第5,476,446号;第6,045,528号;第6,377,849号を参照)、又はマイクロインプラント(例えば、国際公開第2004/064912号を参照)である。更なる送達技術としては、蝸牛管又は蝸牛の他の部分に挿入されるデバイスの使用が挙げられる(例えば、米国特許第6,309,410号を参照)。別の送達技術は、経鼓膜注射(「鼓室内注射」と呼ばれる場合もある)であり、薬物は、典型的には正円窓膜から拡散するように、鼓膜を介して中耳内に注射される(詳細は、例えば、Light J.及びSilverstein H.Current Opinion in Otolaryngology & Head and Neck Surgery(12巻):378〜383頁(2004年)を参照)。経鼓膜注射は、長い間行われている医療行為であり、介入が比較的軽度であり、診療室で実施することができる。注射を繰り返す場合、中耳換気管を鼓膜に挿入してもよく、それを通して薬物を中耳空間に投与することができる。また、粘性が高すぎて注射することができない薬物担体は、手術器具の助けを借りて、鼓膜の小開口部から投与してもよい。
製剤及び剤形
活性成分は、医薬組成物として提供することができる。医薬組成物は、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤、又は担体を含んでいてもよい。医薬組成物は、他の薬用作用剤又は医薬作用剤、担体、アジュバント、例えば保存剤、安定剤、湿潤又は乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、及び/又は緩衝剤等を含んでいてもよい。
製剤を製作するための当技術分野で周知の方法は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、(第20版)A.R.Gennaro A R.編、2000年、Lippencott Williams & Wilkinsに見出すことができる。非経口投与用の製剤は、例えば、賦形剤として滅菌水又は生理食塩水、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール、植物由来の油、又は水素化ナフタリンを含有していてもよく、生体適合性で生分解性のラクチドポリマー又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーを使用して、本因子の放出を制御してもよい。他の潜在的に有用な非経口の因子送達系としては、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入系、及びリポソームが挙げられる。吸入用の製剤は、賦形剤として、例えばラクトースを含有していてもよく、又は例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココール酸塩、及びデオキシコール酸塩を含有する水溶液であってもよく、又は点鼻液の形態で投与するための油状溶液若しくは鼻腔内に塗布されるゲルとしてであってもよい。
活性成分(例えば、神経保護ペプチド、ウイルス発現ベクター、MANF修飾因子)は、送達前にナノ粒子に結合されていてもよい。その後、ナノ粒子を使用して、活性成分を、例えば蝸牛又は前庭系に送達してもよい。
製剤中の活性成分の濃度は、投与される用量及び投与経路を含む幾つかの条件に応じて、様々であり得る。
例示的な点眼製剤
活性成分を眼に送達する場合、活性成分は、例えば、溶剤、懸濁剤、又は制御放出製剤に製剤化することができる。
活性成分は、活性成分、1つ又は複数の有機共溶媒、1つ又は複数の等張化剤、緩衝剤、及び任意選択で安定化剤を含む安定液体点眼製剤に製剤化することができる。有機共溶媒は、例えば、ポリソルベート20又はポリソルベート80、ポリエチレングリコール(PEG)、例えばPEG3350、又はプロピレングリコール、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよく、等張化剤は、例えば、塩化ナトリウム又は塩化カリウムを含んでいてもよく、安定化剤は、スクロース、ソルビトール、グリセロール、トレハロース、又はマンニトールを含んでいてもよく、緩衝剤は、例えば、リン酸緩衝剤を含んでいてもよい。(例えば、米国特許第8,481,046号を参照)。
活性成分は、hexPLAを含む徐放性製剤に製剤化することができる。ポリ(乳酸)(PLA)誘導体ヘキシル置換ポリ(乳酸)(hexPLA;ポリ(2−ヒドロキシオクタン酸))は、PLA骨格のメチル基が全てヘキシル基により置換されており、室温で粘性液体である。これは、開環重合(Trimailleら、2004年、Journal of Polymer Science Part A−Polymer Chemistry 42巻:4379頁)並びにグリーンケミストリー重縮合(Asmusら、2011年、European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics 79巻:584頁)により合成することができる。hexPLAの調製は、本明細書の実施例に記載されている。hexPLAは、乾熱滅菌条件下で安定しており、小型親油性分子による製剤は、数週間にわたって活性化合物を放出した。製剤化の前に、製剤用の活性成分は、好ましくは、当技術分野で周知の技術を使用して凍結乾燥される。
持続放出製剤は、凍結粉砕により調製することができる。例えば、凍結乾燥した活性成分(例えば、神経保護ペプチド)及びhexPLAポリマーを、ゆっくりと−80℃に凍結し、液体窒素下で5分間、SPEX6700冷凍機/ミル(SPEX Industries社、エジソン、アメリカ合衆国)で一緒に粉砕する。この凍結粉砕手順では、固形化合物の粒径が同時に低減され、それがポリマーマトリックスに均質に分散されて、懸濁製剤が形成される。ある実施形態では、製剤は、粉砕後、製品への水分凝縮を回避するのに好適な条件下で(例えば、減圧下で、不活性ガス下で、又は密閉密封したシリンダーで)、ゆっくりと室温に加温される。(例えば、国際公開第2013/113820号を参照)。
また、活性成分は、コラーゲンゲル化剤、並びに四級アンモニウム保存剤、安定化量の非イオン性エトキシル化アルキルフェノール界面活性剤、キレート剤、等張化剤、緩衝剤、及び粘性剤等の他の賦形剤、並びに水性媒体中の他の安定化剤の1つ又は複数を含む持続放出製剤に製剤化することができる。コラーゲンゲル化剤の量は、製剤が、哺乳動物の眼の温度以下、つまり<32℃にて流動性の液体であり、哺乳動物の眼に投与されるとゲル化マトリックスになるような量である。pH及びイオン強度が、製剤のゲル化特性に影響を及ぼす場合がある。(例えば、EP0422681を参照)。
例示的な内耳製剤
活性成分を内耳に送達する場合、活性成分は、液剤、ゲル剤、泡剤、又はフィブリンに製剤化することができ、又は他の薬物担体を使用することができる。ゲル剤及び泡剤は、数時間、数日間、又は数週間等の期間にわたる活性成分の制御放出を提供することができ、中央内耳境界組織構造の透過性を増加させることにより、又は製剤とそのような構造との連続的接触を維持することにより、内耳への拡散を向上させる(例えば、US2009/0246255を参照)。
活性成分は、生体適合性ポリマーに製剤化することができる。ゲル形成生体適合性ポリマーの例としては、限定するものではないが、以下のものが含まれる:ヒアルロン酸 resp.ヒアルロン酸塩、レシチンゲル、(ポリ)アラニン誘導体、プルロニック、ポリ(エチレングリコール)、ポロキサマー、キトサン、キシログルカン、コラーゲン、フィブリン、ポリエステル、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、又はそれらのコポリマーPLGA、スクロース酢酸イソブチル、及びグリセロールモノオレアート。
ポリオキシプロピレン及びポリオキシエチレンで構成されるポリマーは、水性溶液に組み込まれると、熱可逆性ゲルを形成する。こうしたポリマーは、体温付近の温度で液体状態からゲル状態に変化する能力を有するため、内耳に塗布するのに有用な製剤が可能になる。液体状態からゲル状態への相転移は、溶液中のポリマー濃度及び成分に依存する場合がある。
ポロキサマー407(PF−127)は、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーで構成されている非イオン性界面活性剤である。他のポロキサマーとしては、188(F−68等級)、237(F−87等級)、338(F−108等級)が挙げられる。ポロキサマーの水溶液は、酸、アルカリ、及び金属イオンの存在下で安定的である。PF−127は、平均モル質量が13,000である、一般式E106 P70 E106の市販ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーである。このポリマーは、ポリマーのゲル化特性を増強させる好適な方法により更に精製することができる。このポリマーは、およそ70%のエチレンオキシドを含有しており、これにより、このポリマーが親水性であることが説明される。PF−127コポリマーの濃縮溶液(>20%重量/重量)は、体温へと加熱すると、低粘性透明溶液から固形ゲルへと変換される。PF−127は、可溶化能力が良好であり、毒性が低いため、薬物送達系の良好な媒体であると考えられる。
制御放出製剤は、PEG−PLGA−PEGトリブロックコポリマー等のサーモゲルを含んでいてもよい(Jeongら、Nature(1997年)、388巻:860〜2頁;Jeongら、J.Control.Release(2000年)、63巻:155〜63頁;Jeongら、Adv.Drug Delivery Rev.(2002年)、54巻:37〜51頁)。このポリマーは、約5%重量/重量〜約40%重量/重量の濃度にわたって、ゾル−ゲル挙動を示す。所望の特性に応じて、PLGAコポリマーのラクチド/グリコリドのモル比は、約1:1〜約20:1の範囲である。得られるコポリマーは、水に可溶であり、室温では自由流動性の液体を形成するが、体温ではヒドロゲルを形成する。市販のPEG−PLGA−PEGトリブロックコポリマーは、Boehringer Ingelheim社製のRESOMER RGP t50106である。この物質は、50:50ポリ(DL−ラクチド−co−グリコリド)のPGLAコポリマーで構成されており、PEGは10%重量/重量であり、約6000の分子量を有する。
ReGel(商標)は、米国特許第6,004,573号、第6,117,949号、第6,201,072号、及び第6,287,588号に記載されているような、逆の熱ゲル化特性を有する低分子量のクラスの生分解性ブロックコポリマーであり、MacroMed Incorporated社の商標名である。また、これは、係属中の米国特許出願第09/906,041号、第09/559,799号、及び第10/919,603号で開示されている生分解性ポリマー薬物担体を含む。この生分解性薬物担体は、ABAタイプ又はBABタイプのトリブロックコポリマー又はそれらの混合物を含み、Aブロックは、比較的疎水性であり、生分解性ポリエステル又はポリ(オルトエステル)を含み、Bブロックは、比較的親水性であり、ポリエチレングリコール(PEG)を含み、上記コポリマーは、50.1〜83重量%の疎水性含有量、及び17〜49.9重量%の親水性含有量、及び2000〜8000ダルトンの全体的ブロックコポリマー分子量を有する。薬物担体は、正常な哺乳動物体温未満の温度では水溶解性を示し、生理学的な哺乳動物体温と等しい温度では、可逆的な熱ゲル化を起こして、したがってゲルとして存在する。生分解性で疎水性のAポリマーブロックは、ポリエステル又はポリ(オルトエステル)を含み、D、L−ラクチド、D−ラクチド、L−ラクチド、D、L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコール酸、ε−カプロラクトン、ε−ヒドロキシヘキサン酸、γ−ブチロラクトン、γ−ヒドロキシ酪酸、δ−バレロラクトン、δ−ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、及びそれらのコポリマーからなる群から選択され、約600〜3000ダルトンの平均分子量を有するモノマーから合成される。親水性のBブロックセグメントは、好ましくは、約500〜2200ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)である。
更なる生分解性熱可塑性ポリエステルとしては、AtriGel(登録商標)(Atrix Laboratories,Inc.社により提供されている)及び/又は例えば、好適な生分解性熱可塑性ポリエステルが、熱可塑性ポリマーとして開示されている米国特許第5,324,519号、第4,938,763号、第5,702,716号、第5,744,153号、及び第5,990,194号に開示されているものが挙げられる。好適な生分解性熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、それらのコポリマー、それらのターポリマー、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。幾つかのそのような実施形態では、好適な生分解性熱可塑性ポリエステルは、ポリラクチド、ポリグリコリド、それらのコポリマー、それらのターポリマー、又はそれらの組み合わせである。1つの実施形態では、生分解性熱可塑性ポリエステルは、カルボキシ末端基を有する50/50ポリ(DL−ラクチド−co−グリコリド)であり、組成物中に約30重量%〜約40重量%で存在しており、約23,000〜約45,000の平均分子量を有する。或いは、別の実施形態では、生分解性熱可塑性ポリエステルは、カルボキシ末端基を含まない75/25ポリ(DL−ラクチド−co−グリコリド)であり、組成物中で約40重量%〜約50重量%で存在しており、約15,000〜約24,000の平均分子量を有する。更なる又は別の実施形態では、ポリ(DL−ラクチド−co−グリコリド)の末端基は、重合方法に応じて、ヒドロキシル、カルボキシル、又はエステルのいずれかである。乳酸又はグリコール酸の重縮合は、末端ヒドロキシル基及び末端カルボキシル基を有するポリマーを提供する。水、乳酸、又はグリコール酸による環式のラクチド又はグリコリドモノマーの開環重合は、同じ末端基を有するポリマーを提供する。しかしながら、メタノール、エタノール、又は1−ドデカノール等の単官能性アルコールによる環式モノマーの開環は、1つのヒドロキシル基及び1つのエステル末端基を有するポリマーを提供する。1,6−ヘキサンジオール又はポリエチレングリコール等のジオールによる環式モノマーの開環重合は、ヒドロキシル末端基のみを有するポリマーを提供する。
熱可逆性ゲルのポリマー系は、低温でより完全に溶解するため、可溶化の方法は、必要量のポリマーを、使用される量の水に低温で添加することを含む。一般的に、混合物は、振とうによりポリマーを湿潤化した後、蓋をして、ポリマーを溶解するために約0〜10℃のコールドチャンバ又は恒温容器に入れる。混合物を撹拌又は振とうして、熱可逆性ゲルポリマーをより迅速に溶解させる。その後、活性成分、並びに緩衝剤、塩、及び保存剤等の種々の添加剤を、添加及び溶解する。幾つかの例では、活性成分は、水に不溶性の場合、懸濁される。pHは、適切な緩衝化作用剤を添加することにより調節される。任意選択で、Carbopol(登録商標)934P等の正円窓膜付着性カルボマーを組成物に組み込むことにより、熱可逆性ゲルには、正円窓膜付着性特徴が付与されていてもよい(Majithiyaら、AAPS PharmSciTech(2006年)、7巻(3号)、p.E1;EP0551626)。
例示的な実施形態
第1の態様では、細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性がある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第2の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第1又は第2の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
第1又は第2の態様の神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
第1又は第2の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第3の態様では、細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第4の態様では、対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第3又は第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
第1又は第2の態様の神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
第3又は第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度であってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度であってもよい。有効量は、約100μL〜500μLの体積の製剤で投与してもよい。例えば、有効量は、約200μL〜300μLの体積の製剤で投与してもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、神経保護ペプチドの有効量は、約1μg〜500μgであってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、約5μg〜250μgであってもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、対象者は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含む1つ又は複数の症状を罹患していてもよい。症状の少なくとも1つが、治療後に改善され得る。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。例えば、投与は、注射又は灌流による鼓室内投与を含んでいてもよい。別の例では、投与は、注射による、蝸牛インプラントによる、浸透圧ミニポンプによる、又は往復動灌流システムによる蝸牛内投与を含んでいてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性薬物による治療処置と同時に生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、投与は、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触後に生じてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、聴器毒性は、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせと関連していてもよい。
第1〜第4の態様のいずれでも、聴器毒性は、以下のものと関連していてもよい:アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチリマイシン(netilimicin)、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ(propranolo)、キニジン、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ(carboplatinum)、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン(bumetadine)、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド(hydrochlorthiazide)、メチルクロルチアジド(methylchlorthiazide)、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、サリドマイド、ミソプロトール(misoprotol)、ヒドロコドン、アスピリン、アセマタシン(acematacine)、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク(etocolac)、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン(D−penicilliamin)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム(prozepam)、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン(carbamzepine)、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン(desiprimine)、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、アルコール、アルセナム(arsenum)、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン(auronofin)、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン(perchlor−ethylene)、スチレン、テトラクロル−エタン(tetrachlor−ethane)、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせ。
第1〜第4の態様のいずれでも、有効量の神経保護ペプチドは、液剤、ゲル剤、泡剤、又はフィブリンに製剤化することができる。
第5の態様では、視力を改善するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第6の態様では、網膜障害を治療するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第6の態様では、網膜障害は、黄斑変性症、糖尿病性眼疾患、加齢黄斑変性、網膜静脈分枝閉塞症、網膜中心静脈閉塞、網膜中心動脈閉塞、中心性漿液性網膜症、糖尿病性網膜症、フックスの(Fuchs’)ジストロフィー、巨細胞性動脈炎、緑内障、高血圧網膜症、甲状腺眼疾患、虹彩角膜内皮症候群、虚血性視神経症、若年性黄斑変性症、黄斑浮腫、黄斑毛細血管拡張症、マルファン症候群、視神経炎、光線角膜炎、色素性網膜炎、末熟児網膜症、シュタルガルト病、アッシャー症候群、ウルフラム症候群、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。例えば、網膜障害は、色素性網膜炎であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、MANFであり、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第5又は第6の態様の神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様の神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第5又は第6の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
第5又は第6の態様のいずれでも、投与は、局所、硝子体内、前房内、全身性、結膜、角膜内、眼内、点眼、眼球後、結膜下、又はそれらの組み合わせである。
第7の態様では、細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第7の態様では、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度であってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度であってもよい。有効量は、約100μL〜500μLの体積の製剤で投与してもよい。例えば、有効量は、約200μL〜300μLの体積の製剤で投与してもよい。
第7の態様では、神経保護ペプチドの有効量は、約1μg〜500μgであってもよい。例えば、神経保護ペプチドの有効量は、約5μg〜250μgであってもよい。
第8の態様では、細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む神経保護ペプチドをコードする作動可能に連結されている導入遺伝子の発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第7又は第8の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第7又は第8の態様のいずれでも、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第7又は第8の態様のいずれでも、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第7又は第8の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第8の態様では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第8の態様では、ウイルス発現ベクターは、HIV、SIV、FIV、EIAV、AAV、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、又はそれらの複製欠損型であってもよい。
第9の態様では、その必要性のある対象者の細胞死関連感覚消失を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を投与することを含む方法が、本明細書で開示される。MANF修飾因子は、バルプロ酸であってもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、視覚障害、夜盲症、網膜剥離、光過敏、トンネル視、辺縁視野の喪失、失明、斑、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、黄斑変性症、糖尿病性眼疾患、加齢黄斑変性、網膜静脈分枝閉塞症、網膜中心静脈閉塞、網膜中心動脈閉塞、中心性漿液性網膜症、糖尿病性網膜症、フックスの(Fuchs’)ジストロフィー、巨細胞性動脈炎、緑内障、高血圧網膜症、甲状腺眼疾患、虹彩角膜内皮症候群、虚血性視神経症、若年性黄斑変性症、黄斑浮腫、黄斑毛細血管拡張症、マルファン症候群、視神経炎、光線角膜炎、色素性網膜炎、末熟児網膜症、シュタルガルト病、アッシャー症候群、ウルフラム症候群、又はそれらの任意の組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、局所、硝子体内、前房内、全身性、結膜、角膜内、眼内、点眼、眼球後、結膜下、又はそれらの組み合わせであってもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、嗅覚能力の喪失又は低下であってもよい。細胞死関連感覚消失は、年齢、外傷、疾患、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、エンドスヌシアル(endosunusial)投与、鼻洞内投与、鼻腔内投与、鼻投与、経粘膜的投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、味覚能力の喪失又は低下であってもよい。細胞死関連感覚消失は、亜鉛欠乏若しくは亜鉛毒性、年齢、薬物、又は毒素との接触、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。投与は、頬側投与、舌下投与、経口投与、エンドスヌシアル(endosunusial)投与、鼻洞内投与、鼻腔内投与、鼻投与、経粘膜的投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、温度変化及び疼痛に対する感受性低下、自発性のピリピリする痛み又は灼けつく痛み、皮膚異痛症(軽く触れる等の通常は無痛性の刺激による激痛)、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、化学療法関連神経障害又は糖尿病性神経障害により引き起こされてもよい。投与は、皮膚注射、表皮内投与、静脈内投与、経口投与、神経周囲、皮下投与、局所投与、経皮投与、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第7、第8、又は第9の態様のいずれでも、細胞死関連感覚消失は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせであってもよい。細胞死関連感覚消失は、加齢性聴力損失であってもよい。細胞死関連感覚消失は、騒音性聴力消失であってもよい。細胞死関連感覚消失は、聴器毒性化学薬品により引き起こされてもよい。細胞死関連感覚消失は、薬物誘発性聴器毒性により引き起こされてもよい。投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
第10の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、MANFファミリータンパク質又はその断片を含む神経保護ペプチドをコードする作動可能に連結されている導入遺伝子の発現を誘導可能なプロモーター配列を含む有効量のウイルス発現ベクターを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。
第10の態様では、MANFファミリータンパク質は、MANFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さよりも長い、配列番号3の長さと同じ、又は配列番号3の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号3の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表3に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号184と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がMANFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号185と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第10の態様では、MANFファミリータンパク質は、CDNFであってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。例えば、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含んでいてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなっていてもよい。別の例では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、配列番号6である配列からなっていてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さよりも長い、配列番号6の長さと同じ、又は配列番号6の長さ未満の長さを有していてもよい。例えば、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有していてもよい。別の例では、神経保護ペプチドは、配列番号6の長さの100%である長さを有していてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、神経保護ペプチドのペプチド配列は、表4に列挙されている配列からなっていてもよい。神経保護ペプチドは、細胞透過性であってもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号186と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
MANFファミリータンパク質がCDNFである第10の態様では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。例えば、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。別の例では、導入遺伝子は、配列番号187と少なくとも約95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでいてもよい。
第10の態様では、ウイルス発現ベクターは、HIV、SIV、FIV、EIAV、AAV、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、又はそれらの複製欠損型であってもよい。
第11の態様では、聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、有効量のMANF修飾因子を、その必要性のある対象者に投与することを含む方法が、本明細書で開示される。MANF修飾因子は、バルプロ酸であってもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。例えば、投与は、注射又は灌流による鼓室内投与を含んでいてもよい。別の例では、投与は、注射による、蝸牛インプラントによる、浸透圧ミニポンプによる、又は往復動灌流システムによる蝸牛内投与を含んでいてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置に先立って生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、薬物による治療処置の開始後に生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、その必要性のある対象者が、薬物誘発性聴器毒性の症状を経験した後で生じてもよい。
第10又は第11の態様では、投与は、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触が予測される前、接触中に、又は接触後に生じてもよい。
第10又は第11の態様では、その必要性のある対象者は、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含む聴器毒性の症状を有していてもよい。
第10又は第11の態様では、聴器毒性は、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせにより引き起こされてもよい。
第10又は第11の態様では、聴器毒性は、以下のものにより引き起こされてもよい:アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチリマイシン(netilimicin)、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ(propranolo)、キニジン、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ(carboplatinum)、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン(bumetadine)、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド(hydrochlorthiazide)、メチルクロルチアジド(methylchlorthiazide)、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、サリドマイド、ミソプロトール(misoprotol)、ヒドロコドン、アスピリン、アセマタシン(acematacine)、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク(etocolac)、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン(D−penicilliamin)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム(prozepam)、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン(carbamzepine)、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン(desiprimine)、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、アルコール、アルセナム(arsenum)、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン(auronofin)、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン(perchlor−ethylene)、スチレン、テトラクロル−エタン(tetrachlor−ethane)、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせ。
実施例
実施例1:MANFは、有毛細胞生存のin vitroアッセイで有毛細胞を保護する
この例は、MANFが、in vitro蝸牛器官培養にて、蝸牛の有毛細胞を聴覚毒性刺激から保護することができることを示す。
簡潔に述べると、1日目に、蝸牛の中央部分をp5ラット仔から摘出する。蝸牛を、ポリ−オルニチン及びラミニンでコーティングしたカバーガラスに配置し、2mLの蝸牛培養培地を有するp35皿で培養する。3つの条件:未処置対照、G418のみによる処置、並びにMANF及びG418による処置を実施する。この実験条件では、2日目に、培養蝸牛を100ng/mLのMANFで処置する。3日目に、適切な培養蝸牛を、1μgのG418で処置する。4日目に、Live/Dead細胞生存能試薬を、製造業者のプロトコールに従って、培養蝸牛の全てに添加し、培養蝸牛を蛍光解剖顕微鏡で画像化する。例示的な画像が、図1に示されている。
対照培養(最上段、図1)では、最上段の中央パネルに示されているように、大多数の細胞は、4日目では培養中で生存している。幾つかの細胞死は、最上段の右パネルの小さな赤色蛍光ドット(死細胞)により示されているように、外有毛細胞母集団に蛍光が存在することにより示されている。ジェネテシン(G418)による処置は、高いレベルの細胞死(中段、図1)に結び付く。また、この蝸牛の配向性は、内有毛細胞及びらせん神経節、つまり外有毛細胞層の内部にある細胞の両方の可視化を可能にする。MANFによる前処置は、死細胞の数を低減させる(最下段、図1)。外有毛細胞の上部にある生細胞及び死細胞を両方とも含む未識別細胞の幾つかの塊が存在する。
蝸牛を単離する方法により端部が損傷し、組織の端部に細胞死が集中してしまう場合がある。しかしながら、細胞死は、G418に応答して増加する。これは、MANF前処置培養では見られない結果である。
実施例2:rd10/rd10マウスでの視力消失及び光受容細胞消失を予防するための中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)の用量依存的評価。
目的:
色素性網膜炎のマウスモデルであるrd10/rd10マウスへの硝子体内送達後、視力及び光受容細胞の消失を予防するための中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)の効力を決定すること。
材料及び方法:
試験化合物及び媒体:試験化合物を、rhMANFの保存溶液から調製する(3mg/mL)。媒体は、PBS pH7.4である。
組換えヒト中脳アストロサイト由来神経栄養因子(rhMANF)を使用する。rhMANFを、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)に基づく細胞系でQMCF技術を使用して発現させ、イオン交換及びゲルろ過クロマトグラフィにより無血清CHO培養培地から精製する。rhMANFは、質量分光法により決定したところ、均質であり、18142.3Daの分子量を示した。クーマシー染色SDS−PAGE及びウエスタンブロッティングにより、予想分子量の単一バンドがもたらされる。エンドトキシンレベルは、LAL法により決定して1EU/mgタンパク質未満である。
rhMANFは、予想される濃度範囲でドーパミン作動性ニューロンに対して細胞活性を示し、網膜変性のマウスモデルにおいてはin vivoで活性である。
rhMANFは、PBS、pH7.4中の3mg/ml溶液として提供される。
rhMANFはドライアイス梱包で発送され、受領時に摂氏−70度にて保管される。凍結融解サイクルの繰り返しを回避するため、rhMANF溶液をより少量に等分する。
動物:これらの実験では、色素性網膜炎のマウスモデルを使用する。Pde6brd10(rd10)は、Pde6b(cGMPホスホジエステラーゼ6B、桿状受容体、ベータポリペプチド)の自然発生ミスセンス点突然変異である。rd10突然変異がホモ接合性であるマウスは、生後16日目(P16)の年齢で組織学的変化を示し、4週齢では網膜変性と一致する硬化性網膜血管を示す。網膜切片は、特に外核層(ONL)にて、TUNEL及び活性化カスパーゼ−3免疫反応性に対して高度に陽性であることを示している。これらマウスのERGは一般に決して正常ではないが、桿状及び円錐状ERG a波及びb波はP18で測定することができ、2か月の年齢までに90%を超えて漸減する。完全な暗闇で飼育したrd10がホモ接合性であるマウスは、典型的には、少なくとも1週間の変性遅延を示し、その後、形態学的及び機能的な喪失は、典型的には不規則に進行する。(例えば、Changら(2007年)Vision Res.47巻(5号)624〜33頁を参照。)
rd10/rd10マウスは全て、標準的な動物飼育条件下の換気棚に置かれた大型ケージに3〜5匹の群に別けて収容する。動物には、追跡用に4桁のID番号を有する耳タグを取り付け、動物情報は全て、現地のMS Accessデータベースに保存する。
動物(rd10/rd10マウス)を、出生時から暗所で飼育する。P31に、仔マウスを、通常の光サイクル環境の飼育箱に移す。簡潔に述べると、粘液栓が観察されたら、Rd10/rd10妊娠雌親を暗所に収容する。新生仔は、完全な暗闇にて生後1日目から生後30日目まで母マウスと共に収容することになる。生後31日目に、動物を、12時間の明期(<500ルクス)後の12時間の暗期からなる通常周期光条件下に移行して維持する。
また、P31では、媒体又は試験作用剤の両側硝子体内投与(1μL体積)を実施する。P38及びP45では、OKT分析(以下を参照)を実施して、空間周波数閾値を定量する。P46では、網膜の厚さを定量するために、眼球摘出及び4%パラホルムアルデヒドでの固定を実施する。硝子体内注射後に出血を示す動物は、分析から除外されるであろう。この計画は、表7に要約されている。6匹の動物を、各研究集団で使用する。
視線運動性追跡(OKT):視線運動性追跡実験は全て、げっ歯動物で使用するために設計されたOptoMotry(Cerebral Mechanics Inc.社)を使用して実施する。この非侵襲性評価では、光保護箱内にある4つのLCD画面に囲まれたプラットフォームにマウスを入れる。その後、LCD画面によりマウスに視覚刺激を提示し、覆面観察者が、箱の最上部に取り付けられているデジタルビデオカメラから、視線運動性追跡反射を視覚化及び得点化する。空間周波数閾値を測定する場合、0.034から0.664サイクル/度までの範囲の空間周波数でマウスを試験する。OptoMotryデバイスでは、覆面観察者から入力を受け取り、動物が正しい追跡反射を示したか又は正しくない追跡反射を示したかに基づいて、試験刺激を自動的に調節するアルゴリズムが使用される。
組織収集:ケタミン/キシラジンで麻酔した後、致死量のペントバルビタールで動物を安楽死させる。全ての動物の右眼を、火炎した針でスコーチして眼の上部を区別し、摘出し、4%パラホルムアルデヒドで固定し、H&E(ヘマトキシリン−エオジン)組織学的検査用に処理する。
網膜厚の定量
パラフィン切片を、摘出前の分画により識別されているように、垂直子午線に沿った中央網膜から得る。H&Eで染色した後、顕微鏡を使用して切片を可視化する。デジタル画像を撮影し、Spot Advancedソフトウェア(Spot Imaging Solutions社)を使用して、上網膜から下網膜まで200μmの間隔で外核層の厚さを定量する。
データ及び統計分析
統計的有意差は、Prismソフトウェア(Graphpad Inc.社)を使用してt検定又は一元配置分散分析(ANOVA)計算を実施し、p<0.05の閾値を設定して、任意の変化が統計的に有意か否かを決定する。
結果:
空間周波数閾値−視線運動性追跡実験
OKT分析の結果は、図2に示されている。38日目及び45日目の両方で、2μgのrhMANFで処置したマウスの空間周波数閾値(サイクル/度)は、媒体(PBS)で処置したマウスの空間周波数閾値よりも高く、統計的有意差は、一元ANOVA、Dunnの事後検定で決定して0.05未満であった。これらのデータは、2μgのrhMANFによる処置が、色素性網膜炎のマウスモデルにおいて視力改善に有効であったことを示す。
実施例3:蝸牛有毛細胞生存に対するMANFの効果
背景
MANFは、様々な損傷により誘導される細胞死から、あるニューロンを救うことができる神経栄養因子として十分に確立されている。この例では、MANFは、抗生物質及び他の聴覚毒性損傷により誘導される細胞死から蝸牛有毛細胞を保護することができるという仮説が試験されている。結果は、MANFが、抗生物質関連聴器毒性から神経節細胞及び有毛細胞を保護することができることを示している。
実験計画
P0〜P3ラット仔に由来する蝸牛を単離し、その後、聴覚毒性アミノグリコシド抗生物質であるG418(ジェネテシン)の存在下又は非存在下でin vitro培養する。幾つかの蝸牛を、様々なレベルのMANFで前処置して保護を評価する。処置した後、培養を異なる生体色素で染色して、細胞の解剖学的構造及び生存能を決定する。Live/Dead試薬(Molecular Probes社)を使用して、生細胞をcalcien−AMで緑色に標識し、死細胞を臭化エチジウムヘテロダイマーで赤色に標識する。別の蛍光試薬であるFM1−43は、機能している有毛細胞の機械感覚性チャネルに選択的に進入するため、それを使用して機能性有毛細胞を標識する。共焦点顕微鏡を使用して細胞を画像化する。
動物飼育環境及び手順は全て、IACUC認可の実験動物飼育管理規則に準拠していた。SAS SDラット仔(Charles River Laboratories International, Inc.社)を、P0〜P3齢にて頭切除術により犠牲にした。内耳迷路骨包を、氷冷PBS中で切除した。コルチ器官を、各迷路骨包の未熟硬骨から注意深く分離し、ポリ−D−リジンでコーティングされ、Cell−Takでも処理されていたガラスカバースリップにマウントした。その後、カバースリップを、3.5cm組織培養皿の2ml培地体積の培地に移した。培養皿を、37℃の5%CO加湿インキュベータに入れた。
蝸牛を、2つの異なる条件下で培養する。図3に示されているもの等の幾つかの蝸牛は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、50I.U./mLペニシリン、及び50μg/mLストレプトマイシンを添加したDMEM培地で培養されている。図4に示されているもの等の他の蝸牛は、10%FBS及び5μg/mLアンピシリンを添加したDMEM/F−12培地で培養されている。ペニシリン/ストレプトマイシンの組み合わせは、G418抗生物質と関わりなく聴覚毒性であり得ることが留意される。
結果:
データは、蝸牛をMANFで前処置すると、G418との接触による聴覚毒性細胞死から、神経節細胞(図3)及び有毛細胞(図4)を保護することができることを示している。
図3は、MANFが、蝸牛内の深部にある神経節細胞を、抗生物質関連聴器毒性から保護することができることを示す。画像の中段は、100ng/mLのMANFによる前処置が、20μMのG418と接触した後の蝸牛のらせん神経節細胞層の死細胞の数を低減させたことを示す。画像の最下段は生細胞を示す。画像の最上段は、生細胞及び死細胞を重ねた画像を示す。
図4は、MANFが、蝸牛の有毛細胞を、抗生物質関連聴器毒性から保護することができることを示す。一番上の画像は、有毛細胞層及びらせん神経節細胞層が標識されているコルチ器官の広域視野(蝸牛の領域)を示す。一番下の画像は、有毛細胞層に焦点を合わせたより高倍率の画像である。G418の非存在下では、有毛細胞層は、特徴的な4層の有毛細胞を示し(最上段左)、その構造は、1μg/mLのMANFによる処置による有害効果を受けていないように見える(最下段左)。最上段右の画像は、蝸牛を10μMのG418で24〜30時間処置すると、この有毛細胞層が、ほとんど完全に破壊されることを示す。100ng/mLのMANF(中段右)又は1μg/mLのMANF(最下段右)のいずれかで15時間前処置すると、有毛細胞層の聴覚毒性細胞消失の多くが予防される。
本発明の好ましい実施形態が本明細書に提示及び記載されているが、当業者であれば、そのような実施形態は、例として提供されているに過ぎないことは明白であろう。今や、当業者であれば、本発明から逸脱せずに多数の変異、変更、及び置換を起想するであろう。本発明の実施には、本明細書に記載されている本発明の実施形態の種々の代替形態を使用することができることが理解されるべきである。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲により規定され、そうした特許請求の範囲の範囲内にある方法及び構造並びにそれらの均等物が、それにより包含されることが意図される。

Claims (43)

  1. 細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法。
  2. 聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、中脳アストロサイト由来神経栄養因子(MANF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを、その必要性のある対象者に投与することを含む方法。
  3. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  8. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  9. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号3と100%の同一性を有する配列からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  10. 前記神経保護ペプチドが、配列番号3の長さの少なくとも80%である長さを有する、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記神経保護ペプチドが、配列番号3の長さの100%である長さを有する、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、表3に列挙されている配列からなる、請求項1又は2に記載の方法。
  13. 前記神経保護ペプチドが、細胞透過性である、請求項12に記載の方法。
  14. 細胞死関連聴覚障害を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法。
  15. 対象者の聴器毒性を治療又は予防するための方法であって、保存ドーパミン神経栄養因子(CDNF)又はその断片を含む有効量の神経保護ペプチドを投与することを含む方法。
  16. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列を含む、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列を含む、請求項14又は15に記載の方法。
  18. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、請求項14又は15に記載の方法。
  19. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約80%の同一性を有する配列からなる、請求項14又は15に記載の方法。
  20. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約90%の同一性を有する配列からなる、請求項14又は15に記載の方法。
  21. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6と少なくとも約95%の同一性を有する配列からなる、請求項14又は15に記載の方法。
  22. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、配列番号6である配列からなる、請求項14又は15に記載の方法。
  23. 前記神経保護ペプチドが、配列番号6の長さの少なくとも80%である長さを有する、請求項16〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記神経保護ペプチドが、配列番号6の長さの100%である長さを有する、請求項16〜22のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記神経保護ペプチドのペプチド配列が、表4に列挙されている配列からなる、請求項14又は15に記載の方法。
  26. 前記神経保護ペプチドが、細胞透過性である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記神経保護ペプチドの有効量が、製剤中で約1μMol〜50μMolの濃度である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記神経保護ペプチドの有効量が、製剤中で約3μMol〜20μMolの濃度である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記有効量が、約100μL〜500μLの体積の前記製剤で投与される、請求項27又は28に記載の方法。
  30. 前記有効量が、約200μL〜300μLの体積の前記製剤で投与される、請求項27又は28に記載の方法。
  31. 前記神経保護ペプチドの有効量が、約1μg〜500μgである、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記神経保護ペプチドの有効量が、約5μg〜250μgである、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記対象者が、聴力損失、耳鳴、眩暈、バランスの不安定性又は喪失、悪心、又はそれらの組み合わせを含む1つ又は複数の症状を罹患している、請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記症状の少なくとも1つが、治療後に改善される、請求項33に記載の方法。
  35. 投与が、局所投与、全身投与、鼓室内投与、蝸牛内投与、経鼓膜注射、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記投与が、注射又は灌流による鼓室内投与を含む、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記投与が、注射による、蝸牛インプラントによる、浸透圧ミニポンプによる、又は往復動灌流システムによる蝸牛内投与を含む、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記投与が、聴器毒性薬物による治療処置に先立って生じる、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記投与が、聴器毒性薬物による治療処置と同時に生じる、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記投与が、聴器毒性化学薬品又は毒素との接触後に生じる、請求項1〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記聴器毒性が、麻酔薬、抗生物質、抗マラリア剤、心臓薬、化学療法剤、利尿薬、グルココルチコステロイド、免疫調節薬、粘膜保護剤、麻薬性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、精神薬理学的作用剤、キニーネ、毒性物質、蒸気、又は溶媒、又はそれらの組み合わせに関連している、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 聴器毒性が、アミカシン、アムホテリシンB、カプレオマイシン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ミノサイクリン、ポリミキシンB、ネオマイシン、ネチリマイシン(netilimicin)、ストレプトマイシン、スルホンアミド、トブラマイシン、バンコマイシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、セリプロロール、フレカイニド、リドカイン、メトプロロール、プロカインアミド、プロプラノロ(propranolo)、キニジン、ブレオマイシン、ブロモクリプチン、カルボプラチナ(carboplatinum)、シスプラチン、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、アセタゾラミド、ベンドロフルメサイアザイド、ブメタジン(bumetadine)、クロルサリドン、ジアパミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロルチアジド(hydrochlorthiazide)、メチルクロルチアジド(methylchlorthiazide)、プレドニゾロン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、サリドマイド、ミソプロトール(misoprotol)、ヒドロコドン、アスピリン、アセマタシン(acematacine)、ベノリラート、ベノキサプロフェン、カプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトコラク(etocolac)、フェノプロフェン、フェプラゾン、イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケトプロフェン、サリチル酸メチル、ナプロキセン、D−ペニシリアミン(D−penicilliamin)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プログルメタシン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サリチラート、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、アミトリプチリン、アルプラゾラム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、プロゼパム(prozepam)、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、ブプロピオン、カルバムゼピン(carbamzepine)、ジクロフェンシン、ドキセピン、デシプリミン(desiprimine)、フルオキセチン、イミプラミン、リチウム、メリトラセン、モリンドン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、トラゾドン、ジメルジン、リン酸クロロキン、塩酸キナクリン、硫酸キニーネ、アルコール、アルセナム(arsenum)、カフェイン、鉛、マリファナ、ニコチン、水銀、アウロノフィン(auronofin)、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ヘキサン、リンデン、塩化メチル、メチル−n−ブチル−ケトン、ペルクロル−エチレン(perchlor−ethylene)、スチレン、テトラクロル−エタン(tetrachlor−ethane)、トルオール、トリクロロエチレン、又はそれらの組み合わせに関連している、請求項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記神経保護ペプチドの有効量が、液剤、ゲル剤、泡剤、又はフィブリンに製剤化される、請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
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