JP2017520201A - デジタル・ベースバンドが閾値付近である短距離ジグビー(zigbee(登録商標))互換受信機 - Google Patents

デジタル・ベースバンドが閾値付近である短距離ジグビー(zigbee(登録商標))互換受信機 Download PDF

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Abstract

短距離のモノのインターネットIoT:Internet of Things用途を対象とする、IEEE802.15.4規格に準拠したQ−QPSK DSSS変調をサポートする統合デジタル・ベースバンドを用いる、8.1nJ/bitの2.4GHz受信機が提示されている。無線通信受信機の感度は、一般に、消費電力とトレードオフされる。この受信機は、感度が250Kbpsにおいて−52.5dBmであり、ADC及びデジタル・ベースバンド処理を含み、2.02mWの全消費電力を達成するために、このトレードオフを有効に使っている。無線周波数RFフロント・エンドのみのエネルギー−効率が、先行技術より約2倍良い。受信機は、面積が0.86mm2である65nmのCMOS中に組み立てられた。

Description

政府条項
この発明は、全米科学財団によって与えられた米国政府援助契約CCF0910765の下でなされた。米国政府は、本発明に関してある種の権利を有する。
この出願は、2015年4月24日出願の米国実用新案出願第14/695、387号に、及びまた2014年4月25日出願の米国仮特許出願第61/984、316号に基づき優先権を主張する。上記出願の全体の開示は、参照によって本明細書に援用される。
本開示は、デジタル・ベースバンドが閾値付近である短距離用の無線受信機に関する。
小型高性能センサの指数関数的な増大が近い将来に差し迫っている。技術の急速な成長が、以前に予想されたよりはるかに速いペースで、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)のビジョンを現実なものに至らせつつある。この価値は、すべてのものをインターネットに結び付けることによって生じるのではなく、それらのインテリジェントな相互作用及び協調による。これは、以前では可能でなかった規模でデータを収集し情報を抽出する新たな局面を開くことになる。この技術は、廃棄物/水管理、輸送及び照明が向上し、スマート・ホームとのコネクティッド・カー(connected car)を備えるスマート・シティを可能にすることになり、小売業、製造、ショッピング及び健康管理に大変革をもたらすことになる。
個人のまわりのセンサ密度が、数百から数千に増加すると予想され、これは、地球上のほぼ1兆個のネットワーク化されたセンサに相当することになる。これらのセンサを包含するマイクロシステムは、計算、通信及び検知動作のために高いエネルギーの効率を必要とすることになる。これは、主に、これらのマイクロシステムの多くが、クラウドのエッジで、10数年のバッテリの寿命で作動する、又はハーベストされたエネルギーでバッテリなしで作動すると予想されるからである。これは、回路設計者に、及び小型マイクロシステム中で機能しているとき、かなり多くの電力を消費するので、特に無線通信集積回路(IC)に新たな設計の課題及び好機をもたらす。
IEEE802.15.4規格に基づき構築される6LoWPANベースのネットワークなど、モノのインターネットを可能にするオープン・プラットフォームを定義するために、いくつかの努力が行われている。最近、並外れた感度(無線範囲100m超)を有し、エネルギー効率が7.2nJ/bit、6.8nJ/bit及び7.4nJ/bitである、IEEE802.15.4対応無線周波数(RF)フロント・エンドが、報告されている。
しかし、スマート・メータ及び駐車場のための無線近接センサ、室内のホーム・オートメーション及びフィットネス及び健康のモニタリングのためのいくつかのウェアラブル機器など、短距離用の通信(10m未満)のみが必要な多くのIoT用途が存在する。これらの場合、高性能を優先するデバイス、又は最悪の場合の応用のために設計されるICと比較して、エネルギー効率を向上させるために、様々な設計のトレードオフをなすことができる。具体的には、受信機の感度がその消費電力と直接トレードオフされるということは、周知である。約−50dBmに戻るダイヤル感度は、無線通信の電力をかなり低減させ、多くのエネルギーが制約される用途による要求を満たすことができるはずである。しかし、そうすることは、些細なことでなく、デジタル・ベースバンド・プロセッサを通じたRFフロント・エンドからの超低電力に重点を置く再設計が必要である。
この開示は、完全に統合された2.4GHz受信機を提示し、これは、RFフロント・エンド、アナログ・デジタル変換器(ADC:analog-to-digital converter)、及びデジタル・ベースバンド・プロセッサ(DBB:digital baseband processor)を含み、無線通信ベースバンド・プロセッサ中で信号のサンプリング及び処理速度を適応させることによって感度と消費電力の関係を有効に使用する。IEEE802.15.4規格に要求されている感度を満たさないが、この受信機は、IEEE802.15.4パケットと完全に互換の短距離用のO−QPSK DSSSリンクをもたらす。この開示を通して特定の規格を参照するが、本明細書に述べる概念が短距離用の無線受信機により一般に適用可能であることは容易に理解されよう。
このセクションは、必ずしも先行技術でない本開示に関する背景情報を提供する。
IEEE802.15.4規格 IEEE802.11(WiFi)規格
このセクションは、本開示の全体的な要約を提供するが、その完全な範囲の包括的な開示、又はその特徴のすべてではない。
デジタル・ベースバンド・プロセッサを備えた短距離用の受信機を作動させるための方法が提供される。この方法は、無線ネットワークのデータ・リンクを介してネットワーク・データ・パケットを受信するステップと、所与のサンプリング・レート(たとえばナイキスト(Nyquist)レート)でネットワーク・データ・パケットの一部分(たとえばヘッダ)をサンプリングするステップと、ネットワーク・データ・パケットが受信されたデータ・リンクの品質を示すメトリックを決定するステップと、ネットワーク・データ・パケットの所与のサンプリング・レートを低減されたサンプリング・レートに低下させるステップであって、低減されたサンプリング・レートは、データ・リンクの品質に逆比例し、所与のサンプリング・レートより低い値を用いて設定される、ステップと、低減されたサンプリング・レートでネットワーク・データ・パケットの残りを処理するステップとを含む。
一実施例では、メトリックは、閾値と比較され、所与のサンプリング・レートは、低減されたサンプリング・レートに低下させ、ネットワーク・データ・パケットの残りは、メトリックが閾値を超えるとき、処理されるのに対し、データ・ユニットの残りは、メトリックが閾値より低いとき、所与のサンプリング・レートで処理される。
所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、デジタル・ベースバンド・プロセス、アナログ・デジタル変換器又は受信機中の別の能動回路の1つを、サンプリング間隔内の期間中、停止(disable)させることによって実施することができる。
いくつかの実施例では、所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、エネルギー・レベルに従ってネットワーク・データ・パケットの一部分からのサンプルにランクを付けるステップと、エネルギー・レベルが最も高いサンプルのサブセットを選択するステップであって、選択されたサンプル数が、低減されたサンプリング・レートに相関する、ステップと、サンプルの選択されたサブセットによるネットワーク・データ・パケットの残りをサンプリングするステップとを含む。
いくつかの実施例では、データ・リンクの品質を示すメトリックは、信号対ノイズ比、受信された信号の強度指数及びリンク品質指標からなる群から選択することができる。
この開示の一態様では、短距離用の受信機を作動させるための方法は、次のようにさらに定義することができる。この方法は、受信機によって、無線ネットワーク中のチャネルを介してプロトコル・データ・ユニットを受信するステップと、受信機によって、所与のサンプリング・レートでデータ・ユニットの一部分をサンプリングするステップと、受信機によって、データ・ユニットが受信されたチャネルの品質を示すメトリックを決定するステップと、受信機によって、メトリックを閾値と比較するステップと、メトリックが閾値を超えるとき、低減されたサンプリング・レートでデータ・ユニットの残りを処理するステップと、メトリックが閾値より低いとき、所与のサンプリング・レートでデータ・ユニットの残りを処理するステップとを含む。データ・ユニットを処理するステップは、エネルギー・レベルに従ってデータ・ユニットの一部分からのサンプルにランクを付けるステップと、エネルギー・レベルが最も高いサンプルのサブセットを選択するステップであって、選択されるサンプル数が、低減されたサンプリング・レートに相関する、ステップと、サンプルの選択されたサブセットによるネットワーク・データ・パケットの残りをサンプリングするステップとをさらに含む。
この開示の別の態様では、短距離用の受信機が提供される。受信機は、RFフロント・エンド回路、アナログ・デジタル変換器及びデジタル・ベースバンド・プロセッサを含む。RFフロント・エンド回路は、アンテナからRFアナログ信号を受信するように構成され、RFアナログ信号を、周波数が異なる中間信号に変えるように作動する。アナログ・デジタル変換器は、RFフロント・エンド回路から中間信号を受信し、中間信号をデジタル信号に変換するように構成される。デジタル・ベースバンド・プロセッサは、アナログ・デジタル変換器からデジタル信号を受信するように構成され、デジタル信号を規定されたサンプリング・レートで処理する。より具体的には、ベースバンド・プロセッサは、RFアナログ信号が受信されたデータ・リンクの品質を示すメトリックを決定し、規定されたサンプリング・レートを、データ・リンクの品質に対して逆比例する値に設定するリンク品質モジュールと、デジタル信号を規定されたサンプリング・レートでサンプリングし、デジタル信号から導かれた一連のデータ・ビットを出力するデコーダとを含む。
適用可能性のさらなる領域は、本明細書に提示した記載から明らかになるはずである。この要約の記載及び具体的な実例は、例示する目的のためだけに意図され、本開示の範囲を限定する意図はない。
本明細書に述べる図面は、すべての可能な実装形態ではなく、選択された実施例を例示する目的のためだけであり、本開示の範囲を限定する意図はない。
一般的な無線通信フロント・エンドを通る信号伝搬を示す略図である。 LNA中の理論的なノイズ指数対電力のトレードオフを示すグラフである。 65nm CMOS中の理論的な短チャネルNFETの線形性対電力のトレードオフを示すグラフである。 提案する適応サンプリング技法を例示するフローチャートである。 適応サンプリング技法をさらに例示する略図である。 チップ・エラー率のシミュレーションした確率を表すグラフである。 デジタル・ベースバンドが閾値付近である2.4GHz O−QPSK DSSS受信機のシステム・ブロック図である。 フラッシュADCのENOBに関しシミュレーションしたMatlabモデルを示すグラフである。 適応信号処理を実施する簡単化したデジタル・ベースバンドのブロック図である。 実例のRFフロント・エンド回路の回路図である。 バッファ駆動ADC回路の回路図である。 コンパレータ回路の回路図である。 基準ラダー回路の回路図である。 SRラッチ回路のそれぞれの回路図である。 Iチャネルで送信されたO−QPSKデータを示すグラフである。 PGAの出力におけるダウンコンバートされたベースバンド信号を示すグラフである。 −40dBmのRF入力信号に対するIチャネルへのフラッシュADC出力を示すグラフである。 受信機フロント・エンドの測定された利得、NF、IIP3、IIP2を示すグラフである。 受信機フロント・エンドの測定された利得、NF、IIP3、IIP2を示すグラフである。 受信機フロント・エンドの測定された利得、NF、IIP3、IIP2を示すグラフである。 フラッシュADCスペクトルを示すグラフである。 IEEE802.15.4パケット・フォーマットに準拠した、測定され受信されたRFパケットを示すグラフであり、各パケットの持続期間は2msである。 無線通信のシミュレーションしたエネルギー効率ブレイクダウンを示すグラフと、測定されたビット当たりのエネルギーのプロファイルのビット誤り率を示すグラフである。 ビット誤り率を示すグラフである。 システムのレーダ・プロットを示すグラフである。 RF入力における測定されたS11(インピーダンス整合なし)を示すグラフである。
対応する参照数字は、図面のいくつかの図の至る所で対応する部品を示す。
ここで、添付図面を参照して実例の実施例をより完全に述べることにする。
RF受信機のためのシステム設計のトレードオフを理解するために、正弦波が受信機チェーンを通じて伝搬する、周波数領域中のインパルスとして表された、図1に示すような一般的な無線通信フロント・エンドを考える。受信機の関心あるパラメータは、そのダイナミック・レンジであり、それは、所与の性能仕様に関する最大信号処理性能及び最小検出可能信号によって決定される。所与の電力量に対して無線通信受信機のダイナミック・レンジを最大にするために、電力が信号チェーンに沿った様々な回路のパラメータを最適化するようにトレードオフされる。受信機の最小検出可能信号の仕様は、そのノイズ特性に依存し、一方最大帯域内信号処理性能は、受信機の全体の線形性に関係する。フロント・エンド・ブロックのノイズ特性は、信号チェーン中の後のステージと比較して、より重大である。直観的に、これは、理解することができる、というのは、信号が増幅され、後のステージで加えられるノイズは、フロント・エンド・ブロックと比較して、全体の信号対ノイズ比を悪化させる上でそれほどインパクトを与えない。同様に、信号が信号チェーン中で増幅されるとき、後のステージの線形性要件は、フロント・エンド・ブロックと比較して、より重大になる(より振幅がより大きい信号を処理するので)。ノイズ、線形性及び電力のトレードオフは、より量的に解析される。
高性能及び高感度受信機(感度−90dBm未満)は、低い受信機ノイズ指数(NF:Noise Figure)が求められる。これは、追加のRF利得ステージ及び能動ミキサがその後に続く信号処理経路の先頭で、低ノイズ増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)を用いることによって達成される。LNAノイズ指数は、通常、受信機全体のノイズ指数に影響し、電力と直接トレードオフされる。LNAのノイズ・ファクタ(F)は、近似的に、

によってその電力と関係付けられる、ただし、PLNAは、低ノイズ増幅器が消費する電力であり、αは、所与の技術及び回路トポロジに依存する比例定数である。
図2は、90nm CMOS中で設計されるLNAに関するノイズ指数(Noise Figure)(10log10F)を(式1)からプロットしたものであり、そのCMOSは、3mWの電力を消費し、3dBのNFを達成している。ノイズと電力の同様の関係が、65nm CMOSで実現されるLNAについて、実際にノイズ及び電力を最適化しようとする、いずれもの信号処理要素について予想される。5dB未満である低いNFについて予想されるように、電力に対するノイズ指数の変化の率は、減少し(減少する勾配)、電力を増加させることに対してノイズ指数の見返りがより低いことを示唆している。一方、高ノイズ指数を許容することができるシステムでは、電力は、かなり減少させることができる、というのは、電力に対するノイズ指数の変化の率が、高い(勾配が大きい)からである。ノイズ指数は、受信機感度を直接決定付けるので、この領域は、低感度及び短距離用の無線通信に対応する。これは、プロトタイプ・チップのために詳しく調査されている第1の設計トレードオフである。
RFフロント・エンドの全体の線形性は、ベースバンド利得ステージによって決定付けられる。線形性対電力のトレードオフをより良く理解するために、65nm CMOS中の短チャネルNFETの線形性を評価するための3点法が採用されている。ゼロIF受信機アーキテクチャには、二次線形性がより重要であり、同じ方法が、IIP2を評価するために使用される。


ただし、IIP2、IIP3は、それぞれ二次及び三次の入力インターセプト・ポイントであり、gは、3つの入力電圧0、V及び−Vで評価された増分デバイス利得であり、Rsは、ソース抵抗である。短チャネルMOSFETの増分利得は、


によって与えられる、ただし、Vodは、オーバー・ドライブ電圧であり、pは、速度飽和を考慮するものである。Vodは、電流密度のみに依存し、したがってIIP3及びIIP2の両方が、図3に示すように、65nm CMOS中の電力を評価するために、電流密度に対してプロットされている。このプロットに示すように、線形性は、電力が対数的に増加するにつれて向上する。したがって、提案する受信機中のベースバンド利得ステージは、適切な線形性を達成しながら全消費電力を低く保つために、50μA/μm未満の電流密度によってバイアスされる。
感度対電力のトレードオフはさておき、出願人は、図4に見られるように、受信機を作動させるための適応サンプリング方法を提案する。実例の実施例では、着信するデータがパケットごとに受信機によって処理される。ネットワーク・データ・パケットを41で受信すると、データ・パケットの一部分が42において、ナイキスト・レートの2倍など、標準のサンプリング・レートでサンプリングされる。一実施例では、データ・パケットのヘッダが、標準のサンプリング・レートでサンプリングされるが、しかしパケットの他の部分が、ヘッダの代わりに使用されてもよい。標準のサンプリング・レートは、対象の、又は所望のリンク性能に依存して異なってもよいことを理解されたい。
サンプリングされたデータから、品質メトリックが43で決定され、品質メトリックは、ネットワーク・データ・パケットが受信されたデータ・リンクの品質を示す。実例の実施例では、信号対ノイズ比が品質メトリックとして使用される。他のタイプの品質メトリックは、受信された信号の強度指数及びリンク品質指標を含み、この開示では予期されている。
電力を節約するために、受信機は、リンク性能を維持しながら、より低いサンプリング・レートで作動させることができる。簡単化した実例では、品質メトリックは、45で閾値と比較される。品質メトリックが閾値を超えたとき、サンプリング・レートは、46で低下させることができ、それによって消費電力を減少させる。たとえば、サンプリング・レートは、標準のレートの50%又は25%に設定することができる。言い換えると、サンプリング・レートは、データ・リンクの品質に逆比例して設定される。次いで、データ・パケットの残りは、27に示すように、低減されたサンプリング・レートで処理される。低減されたサンプリング・レートは、さらに以下で述べるように、様々な方法で実現することができる。
品質メトリックが閾値より小さい、又はそれと等しいとき、サンプリング・レートは、同じ状態のままであり、データ・パケットの残りは、標準のサンプリング・レートで処理される。別のデータ・パケットを受信すると、プロセスは、48で示すように、繰り返される。このようにして、適応サンプリングがパケットごとに実施される。方法論の当該ステップだけが図4に関して議論されているが、しかし受信機の全体の動作を制御し管理するために、他の機能が必要になることがあることを理解すべきである。
この方法の変形では、追加のデータ・パケットの処理は、データ・リンクの品質が変化するまで、低減されたサンプリング・レートで継続される。つまり、データ・リンクの品質は、受信機によってモニタされる。データ・リンクの品質の変化を検出した際、サンプリング・レートは、上記に述べた方法で設定される。
図5は、IEEE802.15.4規格対応パケットについて、この方法を概念的に例示する。この実例の規格において、チップは、半周期の正弦波形状のパルスに適応する。チャネルのパルスのテンプレートは、プロトコル・データ・ユニット(PPDU)の同期ヘッダ中の受信された既知のパルスを平均することによって獲得される。例示的な図で示すように、SNRが低い場合、受信機は、ナイキスト・レートの2倍で作動させ、一方SNRが高い場合、受信機は、ナイキスト・サンプリング・レートの1倍で作動させる。サンプリング・レートと独立に、受信機は、対象のビット誤り率(BER:bit-error-rate)によって定量化された固定のシステムのリンク性能を維持する。言い換えると、受信機の感度は、パケット・ベースの通信チャネルの時間によって変化する特性に適応させる。この設計トレードオフは、高性能無線通信が通常用いるものと正反対である。IEEE802.11(WiFi)規格対応無線通信の場合、良好な通信チャネルが存在するとき、高データ・スループットを優先する、それゆえ低消費電力より高性能を選ぶ、より高い変調スキームに適合させる規定が規格に作られている。特定のIEEE規格を参照するが、この開示のより広い態様は、他の無線通信プロトコルに同様にうまく適用可能であることは容易に理解されよう。
低減されたサンプリング・レートでサンプルを任意で選択するよりはむしろ、サンプルは、特定の方法で選択される。実例の実施例では、一度平均されたチャネルのパルスのテンプレートが知られると、サンプルは、エネルギー・レベルに対してランクを付けられ、この情報は、平均サンプリング・レートを適応させるために後で使用される。より具体的には、サンプル(エネルギー・レベルが最も高い)のサブセットが選択され、データ・パケットの残りが、サンプルのサブセットに従ってサンプリングされる。図5を続けて参照すると、50%のサンプリング・レートには、4つのサンプルの2つが、各パルスから選ばれる。この実例では、第2及び第3のパルスが最も高いエネルギー値を有し、それゆえ選ばれ、一方エネルギーが最も低い2つのサンプルは、さらなるデジタル処理に考慮されない。低減されたサンプリング・レートは、一定のままであることに留意されたい。25%のサンプリング・レートには、第3のパルスだけが、次の処理に使用されることになるはずである。この場合、低減されたサンプリング・レートは、一定でない。
一実施例では、デジタル・ベースバンド・プロセッサが、選択されたサンプルだけを処理し、他のサンプルに対しては作動を停止することになる。25%のサンプリング・レートの場合、デジタル・ベースバンド・プロセッサは、第3のパルスを処理するが、しかし他の3つのパルスは処理しないことになるはずである。同様に、受信機の他の構成要素は、低減されたサンプリング・レートに従ってサンプリング間隔内の期間中、停止させることができる。たとえば、アナログ・デジタル変換器は、25%のサンプリング・レートの場合、第3のパルスを処理することのため以外、停止させることができる。また、増幅器、フィルタ、発振器など、1つ又は複数の他の能動回路は、低減されたサンプリング・レートに従ってサンプルごとにサンプリング間隔内の期間中、停止させることができる。また、これらのステップの1つ又は複数は、消費電力を減少させるために、組み合わすことができることを理解されたい。
提案する適応サンプリングを使用するリンク性能を評価するために、MATLABシミュレーション・モデルが開発された。図6は、4つの異なるサンプリング・レート、すなわち25%、50%、75%及び標準のサンプリング・レートに関するウォーターフォール(waterfall)曲線を示す。BERが10−3である対象のリンク性能では、受信機は、ナイキスト・レートの2倍の標準のサンプリング・レートで収集、同期及びチャネルのパルスのテンプレート評価のために作動させる。入力E/Nが9dB超である場合、受信機は、50%のサンプリング・レートに切り替えることができ、E/Nが11dB超の場合、受信機は、25%のサンプリング・レートに切り替えることができる。各場合、低減されたサンプリング・レートは、図に示すように、BERが10−3のリンク性能を維持する。25%のサンプリング・レートは、プロトタイプ・チップでは、パルス当たり4つのサンプルからの1つに対応することになるはずである。一度サンプリング・レートが選択されると、受信機は、チャネルのパルスのテンプレート上で最もエネルギーが高いサンプルを決定し、これらの同じ時間のサンプルが、PPDUパケット中の全体のPHYペイロード(PSDU)を処理するために使用される。
図7は、実例の受信機70に関するシステム・ブロック図である。受信機70は、一般に、RFフロント・エンド回路72、アナログ・デジタル変換器78及びデジタル・ベースバンド・プロセッサ79からなる。実例の実施例では、受信機は、感度はさておきIEEE802.15.4RFパケットと互換であり、送信される生のバイナリ・ビットを出力する。コヒーレント直接変換RFフロント・エンド回路72は、RFアナログ信号をアンテナ71から受信するように構成され、RFアナログ信号を周波数が異なる中間信号に変えるように作動する。次いで、アナログ・デジタル変換器78は、中間信号をRFフロント・エンド回路72から受信し、中間信号をデジタル信号に変換する。RFフロント・エンド回路72及び2つの5ビット・フラッシュADCは、1Vアナログ電源で、それぞれ0.87mW及び0.57mWを浪費しながら作動する。デジタル・ベースバンド・プロセッサは、デジタル信号をアナログ・デジタル変換器78から受信するように構成され、規定されたサンプリング・レートでデジタル信号を処理する。デジタル・ベースバンド・プロセッサは、通常、収集し、同期させ、受信された信号からの情報を変調し、そしてしばしば規格によって定義されるパケットの構造に従って受信されたパケットに対してさらなる処理を施すために必要な信号処理を含む。これは、アナログ・フロント・エンド回路に対するフィードバック制御信号を含む。また、デジタル・ベースバンド・プロセッサは、モデム、デジタル信号プロセッサ、又は簡単な状態機械など、無線通信コントローラとして述べることができるはずである。実例の実施例では、デジタル・ベースバンド・プロセッサは、0.75V、すなわちデバイスの閾電圧よりわずかに高い電圧に縮小された供給電圧で、さらに0.58mWを浪費しながら作動する。デジタル・ベースバンド・プロセッサの電力は、上記に述べた適応サンプリング方法を実施することによって、さらに8%減少させることができる。
実例の実施例では、2.45GHzでのRF信号は、能動ギルバート・セル(Gilbert cell)ベースのミキサ73に直接送られ、直交周波数下方変換によって(quadrature down-converted)ベースバンドに変換される。チャネル選択は、コーナー周波数が1.5MHzである三次バターワース(Butterworth)gm−C能動ローパス・フィルタ74によって実施される。次いで、フィルタリングされたベースバンド信号は、3つのプログラマブル利得増幅器(PGA:Programmable Gain Amplifier)75によって増幅され、フラッシュADCの入力を駆動するバッファ76がそれに続く。5ビット・フラッシュADC78は、4MHz(必要なナイキスト・レートの2倍)で着信するI&Qベースバンド信号をサンプリングする。オープン・ループでのデジタルDCオフセット較正が、能動フィルタ及びPGA中の電流デジタル・アナログ変換器(DAC:Digital to Analog Converter)を使用して、フロント・エンドにわたって行き渡るようになされる。次いで、I&Qベースバンド・チップが、デジタル・ベースバンド・プロセッサ79によって処理される。
シミュレーションしたBERカーブから、フラッシュADCの5ビット分解能では、リンク性能にほとんどインパクトを与えないことが決定される。フラッシュADCのコンパレータ・オフセットが、入力ステージのトランジスタを寸法付けることによって減少されて、LSB/4より小さくなる。MATLABモデルが、モンテカルロ(Monte Carlo)シミュレーションから測定されたコンパレータ・オフセットに関し、フラッシュADCのENOB(有効ビット数:Effective Number Of Bits)を評価するために、開発されてきた。図8は、4.8ビットのENOBが、フラッシュADCには、シミュレーションから計算された所与のコンパレータ・オフセットのために達成可能であることを示す。
提案する受信機は、無線ノードが網型ネットワーク中で作動するように予想される通信範囲を広げるための短距離用の無線通信を対象とする。2つのセンサ・ノードの間の最大見通し線の通信範囲を計算するために、以下のフリース(Friis)方程式(6)を使用することができる。10−3のBERでRFからビットへの測定された受信機感度は、−52.5dBmである。2.45GHzのISMバンド中心周波数を使用し、+7dBmのEIRP送信機を仮定すると、−52.5dBmのRX感度に対応する通信範囲は、9.2mであると分かる。

所望の性能を得るために、受信機のノイズ指数(NF)、線形性及び利得の要件は、計算し、以下の表1に要約してある。
パケット・エラー率(PER:Packet Error Rate)は、収集効果がその関係によって、無視できる場合、シンボル・エラー率(SER:Symbol Error Rate)と関係付けられる。
SER = PER/(シンボル/パケット) (7)
IEEE802.15.4では、パケット中のビット数は、N=160ビット、48ビットのオーバーヘッドであり、これは、パケット中の52シンボルに対応し、したがって1%PERは、0.019%SERに対応する。単一のシンボル・エラーは、平均で、k/2ビットのエラーになる、ただしk=4は、シンボル中のビット数である。これは、0.0095%BERに対応する。半周期の正弦波にパルス成形するO−QPSK変調のBERは、以下のQ関数(8)によって与えられる。

したがって、0.0095%BERに必要な(E/Nminは、8.8dBになるはずである。
直接拡散方式(DSSS:Direct Sequence Spread Spectrum)では、符号化利得(CG:Coding Gain)及び処理利得(PG:Processing Gain)が加えられる。符号化利得CGは、コード・セットの直交度(degree of orthogonality)と関係し、それは、DSSSコードについて、コード・セットの平均ハミング距離(Hamming distance)、

から計算される。IEEE802.15.4のコード・セットは、平均ハミング距離

を用いるR15.4である。DSSSコード・シーケンスには、符号化利得が近似的に、

によって与えられる、ただし、nはコード長である。CGは、近似的に2dBであり、それは、必要な(E/Nminを6.8dBまで減少させる。処理利得は、チップ・レートのデータ転送速度に対する比によって計算される。
PG = 10log10(チップ・レート/データ・レート) (10)
チップ・レートは、2Mcpsであり、データ転送速度は、250Kbpsであり、それは、約9dBのPGに対応する。PGは、CGと対照的に、必要なビット当たりのエネルギーを減少させないが、しかし、それは、むしろ、チップ当たりのエネルギー(E)と比較して、ビットを検出するためにどれぐらい多くのエネルギーが使用されるのについての測定値である。それゆえ、1%PERを達成するのに必要な最小(E/Nminは、CG及びPGを考慮して計算することができ、それは、図6に示すように、MATLABシミュレーションから計算して、ナイキスト・レートのサンプリングでは−2.2dBであり、50%サンプリングでは約0dBである。
他の受信機の性能パラメータに関し、ADC基準電圧は300mVであり、基準インピーダンスは50オームであり、RFバンド選択フィルタの挿入損失は、2dBであると当然考えられ、リンク・マージンは10dBである。受信機フロント・エンドのNFは、BWが1.5MHzと考えられることによって計算される。

ただし、Rssは、対象とする受信機の感度である。
IEEE802.15.4規格は、受信機フロント・エンドの線形性要件を規定していない。それゆえ、線形性要件は、干渉物プロファイルから導くことができる。IIP3、IIP2及びSFDRは、次のように計算される。
IIP3>(3Pint−Psig+SNRmin+マージン)/2 (12)
ただし、Pintは、干渉物のパワーであり、Psigは、所望の信号のパワーである。
IIP>2Pint−Psig+SNRmin+マージン (13)

ただし、Fは、受信機のノイズ・ファクタである。
5ビットADC(NADC)であり、バックオフ(BO:Back Off)マージンが10dBと仮定して、フロント・エンドから要求される最大及び最小の利得は、次のように計算される。
max=REFADC−6NADC+SNRmin−RSS+マージン (15)
min=REFADC−Rmax−BO (16)
ただし、Rmaxは、−20dBmである、最大の受信されたパワーであり、REFADCは、50オームに対するADC基準電圧電力である。測定された性能と併せて理論的なリンク量は、表1に示されている。
図9は、簡単化したデジタル・ベースバンドを例示する。デジタル・ベースバンドは、エネルギー検出モジュール91が着信するベースバンドのI&Qシンボルのエネルギーを絶えず計算している状態で、アイドル状態で待機している。受信されたシンボルのエネルギーが、閾値検出モジュール92によって検出された際、プログラマブル閾値を横切ったとき、デジタル・ベースバンドは、収集及びタイミング同期の状態に入る。理想的な正方形のヘッダ・テンプレートが、タイミング同期を達成するために相関して同期モジュール93によって使用される。同期後、チャネルのパルスのテンプレートが同期ヘッダからの8チップを平均することによって計算される。次いで、平均されたパルスのテンプレートが、入力されたI&Qデータ・ストリームを相関させるために使用される。コヒーレント復調のために、受信機LOが、送信された2.45GHzのRF搬送波によって周波数でロックされるが、しかし位相はロックされないと仮定され、それゆえRF搬送波の位相オフセットは、位相修正モジュール95によって、受信されたO−QPSKシンボルから評価され、修正される。この位相オフセットは、受信されたO−QPSKシンボルの位相を計算し、それを同期ヘッダ中で送信された既知のデータと比較することによって、計算される。ルックアップ・テーブルが、位相角度及びその対応する修正ファクタを計算するために使用される。
実例の実施例では、リンク品質モジュール96が上記に述べた適応サンプリング技法を実施する。すなわち、リンク品質モジュール96は、RFアナログ信号が受信されたデータ・リンクの品質を示すメトリックを決定し、規定されたサンプリング・レートをデータ・リンクの品質に対して逆比例する値に設定する。実例の実施例では、4MHzのサンプリング・レートは、I&Qシンボル当たり4つのサンプルに対応する。計算されたチャネルのパルス応答から、リンク品質モジュール96は、エネルギーに関して4つのサンプルにランクを付ける。これは、図9に概念的に例示されている。SNRが高い場合、サンプリングを低下させることによって、シンボル当たりのいくらかのエネルギーが、次のステージでの計算電力の減少とトレードオフされる。
一実施例では、デジタルのクロック・ゲーティングが、計算電力を節約するために、デジタル・ベースバンド中においてモジュール・レベルで使用される。デジタル・クロックは、モジュールがADCからの現在時刻のサンプルを処理することが必要な場合、モジュールに対して有効にされる。時刻のサンプルは、知られたチャネルのパルスのテンプレートからエネルギーでランクが付けられる。クロックは、最もエネルギーが高い、選択された平均サンプリング・レートと一致するサンプルに対応する時刻のサンプルのためだけにモジュールに有効にされる。このようにして、デジタル処理ユニットの平均周波数を減少させることによって、全平均電力を減少させる。
復号モジュール97は、硬判定復号(HDD:hard decision decoding)を実施するために、整合フィルタを使用する。HDDは、軟判定復号(SDD:soft-decision decoding)と比較して、計算の複雑さがより低い場合に使用され、リンク性能でのペナルティがおおよそ2dBである。最後に、逆拡散モジュール98が、受信されたチップを逆拡散し、送信された生のバイナリ・データを出力する。BER試験では、デジタル・ベースバンドが、データを無限に復調する状態に入る。モジュール・レベルのクロック・ゲーティングが、電力を節約するためにデジタル・ベースバンド中で使用される。用語「モジュール」は、本明細書で使用するとき、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル、アナログ又は混合型のアナログ/デジタルのディスクリート回路、デジタル、アナログ又は混合型のアナログ/デジタルの集積回路、組み合わせたロジック回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コードを実行するプロセッサ回路(共有、専用又はグループ)、プロセッサ回路によって実行されるコードを格納するメモリ回路(共有、専用又はグループ)、述べた機能性をもたらす他の適切なハードウェア構成要素、或いはシステム・オン・チップ中など、上記のいくつか、又はすべての組み合わせをいう、その一部である、又はそれらを含むことができる。
図10は、外部LOを備えた、実例のRFフロント・エンドのためのI/Qチャネルの詳細な回路図であり、上記に述べた受信で使用することができる。LO信号のシングル・エンドから差動への変換がオン・チップのLOバッファを使用して達成され、次いで、その出力は、シングル・エンドのバランスしたギルバート・セル(gilbert-cell)能動ミキサにAC結合される。
LOバッファは、DCレベルのシフトのために、ソース・フォロアと直列である、抵抗性負荷の差動増幅器である。電力を節約するために、受信機は、RF利得をもたらすためのLNAを使用せず、その代りに能動ミキサに頼る。ベースバンドの変調信号は、かなり低い周波数成分を有し、能動ミキサ中のデバイスは、フリッカ・ノイズのコーナー周波数を100KHz未満に低下させるような大きさで作られる。
IEEE802.15.4のPHYは、隣接チャネル(±5MHz)で0dB除去を、1つおきのチャネル(±10MHz)で30dB除去を要求している。10dBのマージンを仮定すると、1つおきのチャネルで40dB除去は、コーナー周波数が1.5MHzである三次バターワース型フィルタを使って達成することができる。フィルタは、必要とされる信号から10MHz離れた所で50dB除去をもたらすことになり、それゆえチャネル選択のアンチ・エイリアス・フィルタ(anti-aliasing filter)として使用することができる。フィルタのコーナー周波数を処理コーナーの外側に調節するために、コンデンサは、キャパシタンスを±20%だけ変化させるために、3ビットのバイナリ制御ワードによって同調可能にされる。ミキサの差動出力が、gm−Cフィルの入力ステージによって、シングル・エンド信号に変換される。
実例の実施例では、全体のベースバンドは、電力を節約するために、シングル・エンドで実装される。ベースバンド利得は、能動フィルタとPGAの間で行き渡らされる。プログラマブル利得(PG)は、切り換え可能な固定利得ステージによって実現される。
利得ステージは、修正一次gm−Cステージとして実現される。伝送ゲートが使用され、それが有効にされたとき、入力信号が、フッタ(footer)によって停止されている利得ステージをバイパスするのを可能にする。各PGステージは、おおよそ24dBの全PGAの利得に対して約8dBの利得をもたらす。行き渡らせたオフセット較正には、電流DACが、DCオフセットをフラッシュADCのLSB/2内まで減少させるように設計される。PGステージの出力は、フラッシュADCの入力キャパシタンスを駆動するバッファに送られる。1MHzのベースバンド信号が、開口誤差(aperture errors)を引き起こす65nm CMOSのコンパレータ速度に対して十分に速くないことを考慮して、S/H回路がフラッシュADCの入力で回避される。LSBサイズは、外部で生成される、300mVの基準電圧に対して9.4mVである。電力を減少させるために、前置増幅器がコンパレータ中では全く使用されないが、それは、フラッシュ変換器が、コンパレータのキックバックに影響されやすくする。コンパレータのキックバック及び基準ラダーの消費電力を減少させるために、2pFの減結合コンデンサが、図10に示すように基準ラダーに追加される。コンパレータの出力は、また図10に示すように、SRラッチに送られる。デジタル・ベースバンドは、温度計コードをバイナリに変換し、簡単な加算エンコーダの技法を使用してフラッシュADCのバブル及びスパークル・エラーを減少させる。
上記に述べた実例の受信機は、IEEE802.15.4RF互換パケットを用いて試験されている。−6dBmの外部LO電力及び90°のハイブリッド結合器が、直交LO信号を発生するために使用される。FPGAが走査チェーン(scan-chain)を構成するために使用される。図12A〜12Cは、−40dBmのRF入力信号に対して、送信されたIチャネル変調データ、IチャネルADCからのデジタル化された出力と併せて測定されたIチャネル・アナログ・ベースバンド波形を示す。送信され受信されたデータ波形は、時間遅延し、位相が180°ずれている。コヒーレント受信機が実現されているので、この位相シフトは、デジタル・ベースバンド・プロセッサで修正される。図13A〜13Dは、RFフロント・エンドの測定された性能をフラッシュADCスペクトルとともに示す。フラッシュADCは、入力周波数が1MHzで4.3のENOBを達成する。1MHzのIF帯域幅にわたる全平均利得は、37dBであり、一方平均NFは、28dBである。測定された平均NFは、シミュレーションした値より約10dB低い。これは、受信機ノイズが、1/fフリッカ・ノイズの影響を被ったからであり、そのフリッカ・ノイズは、シミュレーションでは正確にモデル化されていないからである。線形性測定では、(LO±50KHz)における2つのトーン試験が、それぞれ−35dBm及び−14dBmとして、高利得及び低利得のセッティングで測定されたIIP3と、それぞれ−25dBm及び−13.5dBmとして、高利得及び低利得のセッティングで測定されたIIP2とを示す。
図14は、−40dBmのRF入力信号に対する受信されたRFパケットを示す。バイナリ・データ1001のダミーPHYペイロードが、試験のために使用されている。また、IEEE802.15.4規格対応パケットが、図に示されている。SFDがスタート・オブ・フレームのデリミッタ(start-of-frame delimiter)であり、それは、フレーム同期のために使用される。
図15A〜15Dは、全体システムの測定されたエネルギー効率プロファイルを、無線通信のシミュレーションしたエネルギー効率ブレイクダウン、BERカーブ及び比較のための最も望ましいRXメトリックのレーダ・プロットとともに示す。レーダ・プロットでは、より大きい星形が優れた設計を表す。このプロットは、通信距離が、エネルギー効率及びバッテリ寿命を向上させるためにどのようにトレードオフされてきたのかを強調している。RFフロント・エンドのみの測定されたエネルギー効率は、3.5nJ/bitであり、一方ADC及びDBBについては2.3nJ/bitである。
BER試験では、デジタル・ベースバンドは、無限にデータを受信する状態に入る。RXの測定された感度は、BERが10−3で−52.5dBmである。測定されたBER性能から、入力SNRが、ナイキスト・サンプリングの2倍で約3dB、10−3の同じリンク性能についてのものより高い場合、DBBは、エネルギー効率が2.1nJ/bitにおいて25%サンプリングで作動させることができることが観測されている。
完全な解決策を求めると、受信機にはオン・チップのLOが必要になるはずである。全電力を評価するために、前に発表されたLOを利用する。PLL、LC−VCO及びVCOバッファを含むPLLを使用して発生される2.4GHzのLOは、1.6mWを消費し、全QVCOには1.2mWであった[23]。これは、この研究を含む、完全な受信機についておおよそ3mWの全電力に相当する。この受信機は、無線通信フロント・エンド(3.5nJ/bit)に対して、以前のアプローチより2倍エネルギー効率が良く、さらにデジタル・ベースバンドが閾値付近であるO−QPSK DSSSコヒーレント受信機に対して8.1nJ/bitのエネルギー効率が報告されている。
無線通信エネルギー効率が、将来のIoTデバイスのバッテリ寿命を延長する上で重要な役割を果たそうとしている。従来の高性能無線通信と比較して、これらの新たな用途について様々な設計トレードオフをなすことができる。我々は、感度対電力のトレードオフを研究し、統合デジタル・ベースバンドを備えた低電力(2mW)短距離用のO−QPSK DSSS受信機を提示してきた。また、無線通信受信機は、デジタル・ベースバンド中で電力を節約するために、BERが10−3という対象のリンク性能をなお維持しながら、その平均サンプリング・レートを入力SNRが高い場合に対して適応させている。
実施例の前述の記載は、例示し記載する目的のために提供してきた。包括的である、また本開示を限定するという意図はない。具体的な実施例の個別の要素又は特徴は、一般に、その具体的な実施例に限定されず、たとえ特に示されていない、又は述べられていない場合でも、適用可能なとき、取り換え可能であり、選択された実施例で使用することができる。また、同じことが、多くの方法で変更することができる。そのような変更は、本開示から逸脱すると見なすべきでない、そしてすべてのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれると意図される。

Claims (20)

  1. デジタル・ベースバンド・プロセッサを備えた短距離用の受信機を作動させるための方法であって、
    前記受信機中のデジタル・ベースバンド・プロセッサによって、無線ネットワークのデータ・リンクを介してネットワーク・データ・パケットを受信するステップと、
    前記デジタル・ベースバンド・プロセッサによって、所与のサンプリング・レートで前記ネットワーク・データ・パケットの一部分をサンプリングするステップと、
    前記デジタル・ベースバンド・プロセッサによって、前記ネットワーク・データ・パケットが受信された前記データ・リンクの品質を示すメトリックを決定するステップと、
    前記デジタル・ベースバンド・プロセッサによって、前記ネットワーク・データ・パケットの前記所与のサンプリング・レートを、低減された一定の、又は一定でないサンプリング・レートに低下させるステップであって、前記低減されたサンプリング・レートは、前記所与のサンプリング・レートより低い値を用いて、前記データ・リンクの品質に逆比例して設定される、ステップと、
    前記デジタル・ベースバンド・プロセッサによって、前記低減されたサンプリング・レートで前記ネットワーク・データ・パケットの残りを処理するステップとを含む、方法。
  2. 前記ネットワーク・データ・パケットの前記一部分は、前記ネットワーク・データ・パケットのヘッダとしてさらに定義される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記所与のサンプリング・レートは、ナイキスト・レートとして定義される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記メトリックは、信号対ノイズ比、受信された信号の強度指数及びリンク品質指標からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、
    前記メトリックを閾値と比較するステップと、
    前記メトリックが前記閾値を超えるとき、前記所与のサンプリング・レートを前記低減されたサンプリング・レートに低下させ、前記ネットワーク・データ・パケットの前記残りを処理するステップと、
    前記メトリックが前記閾値より低いとき、前記所与のサンプリング・レートで前記データ・ユニットの前記残りを処理するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、
    前記サンプリング間隔内の期間中、前記デジタル・ベースバンド・プロセッサを停止させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、
    前記サンプリング間隔内の期間中、前記受信機中の前記デジタル・ベースバンド・プロセス、アナログ・デジタル変換器又は別の能動回路の1つを停止させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記所与のサンプリング・レートを低下させるステップは、
    エネルギー・レベルに従って前記ネットワーク・データ・パケットの前記一部分からのサンプルにランクを付けるステップと、
    エネルギー・レベルが最も高い、前記サンプルのサブセットを選択するステップであって、選択されるサンプル数が、前記低減されたサンプリング・レートと相関する、ステップと、
    前記サンプルの選択されたサブセットによる前記ネットワーク・データ・パケットの前記残りをサンプリングするステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記受信機で別のネットワーク・データ・パケットを受信するステップと、
    前記別のネットワーク・データ・パケットについて前記方法の前記ステップを繰り返すステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記データ・リンクの前記品質をモニタリングするステップと、
    前記データ・リンクの前記品質が変化するまで、前記低減されたサンプリング・レートで追加のネットワーク・データ・パケットの処理を継続するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記データ・リンクの品質の変化を検出するステップと、
    前記データ・リンクの品質を示す前記メトリックを決定するステップと、
    前記所与のサンプリング・レートを、前記データ・リンクの品質に対して逆比例する値に設定するステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 閾値付近のデジタル・ベースバンド・プロセッサを備えた短距離用の受信機を作動させるための方法であって、
    前記受信機によって、無線ネットワーク中のチャネルを介してプロトコル・データ・ユニットを受信するステップと、
    前記受信機によって、所与のサンプリング・レートで前記データ・ユニットの一部分をサンプリングするステップと、
    前記受信機によって、前記データ・ユニットが受信された前記チャネルの品質を示すメトリックを決定するステップと、
    前記受信機によって、前記メトリックを閾値と比較するステップと、
    前記メトリックが前記閾値を超えるとき、低減された一定の、又は一定でないサンプリング・レートで前記データ・ユニットの残りを処理するステップであって、前記低減されたサンプリング・レートは、所与のサンプリング・レートより低く、前記データ・ユニットを処理するステップは、
    エネルギー・レベルに従って、前記データ・ユニットの前記一部分からのサンプルにランクを付けるステップ、
    エネルギー・レベルが最も高い、前記サンプルのサブセットを選択するステップであって、選択されるサンプル数が前記低減されたサンプリング・レートと相関する、ステップ、
    前記サンプルの選択されたサブセットによる前記ネットワーク・データ・パケットの前記残りをサンプリングするステップ、及び
    前記メトリックが前記閾値より低いとき、前記所与のサンプリング・レートで前記データ・ユニットの前記残りを処理するステップを含む、処理するステップとを含む、方法。
  13. 前記データ・ユニットの前記一部分は、データ・ユニットの同期ヘッダとしてさらに定義される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記所与のサンプリング・レートは、ナイキスト・レートとして定義される、請求項12に記載の方法。
  15. 前記メトリックは、信号対ノイズ比としてさらに定義される、請求項12に記載の方法。
  16. 受信された、各新しいプロトコル・データ・ユニットについて前記方法の前記ステップを繰り返すステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記チャネルの前記品質をモニタリングするステップと、
    前記チャネルの前記品質が変化するまで、前記低減されたサンプリング・レートで追加のデータ・ユニットの処理を継続するステップとをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  18. 前記チャネルの品質の変化を検出するステップと、
    前記チャネルの品質を示す前記メトリックを決定するステップと、
    前記所与のサンプリング・レートを、前記チャネルの品質に対して逆比例する値に設定するステップとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 無線ネットワーク中で作動する短距離用の受信機であって、
    アンテナからRFアナログ信号を受信するように構成され、前記RFアナログ信号を周波数が異なる中間信号に変えるように作動するRFフロント・エンド回路と、
    前記RFフロント・エンド回路から前記中間信号を受信し、前記中間信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログ・デジタル変換器と、
    前記アナログ・デジタル変換器から前記デジタル信号を受信するように構成され、規定されたサンプリング・レートで前記デジタル信号を処理するデジタル・ベースバンド・プロセッサであって、
    前記RFアナログ信号が受信されたデータ・リンクの品質を示すメトリックを決定し、前記規定されたサンプリング・レートを、前記データ・リンクの前記品質に対して逆比例する値に設定するリンク品質モジュール、及び
    前記規定されたサンプリング・レートで前記デジタル信号をサンプリングし、前記デジタル信号から導かれた一連のデータ・ビットを出力するデコーダを含むデジタル・ベースバンド・プロセッサとを含む、短距離用の受信機。
  20. 前記リンク品質モジュールは、前記受信機中の前記デジタル・ベースバンド・プロセス、アナログ・デジタル変換器又は別の能動回路の1つを、前記サンプリング間隔内の期間中、停止させることによって、前記規定されたサンプリング・レートを実現する、請求項19に記載の短距離用の受信機。
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