JP2017523355A - 高強度固定装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも1つの取り付け部材をボルト(6)に固定するための固定装置(1)に関するものであって、固定装置がねじ穴(7)を備えたナット(2)と、ナット(2)と協働する、開口部(8)を備えた締めつけ部材(3)とを有しており、その場合にナット(2)が、外側の円錐形状の支持領域(9)を有し、取り付けられた状態において前記ナットの支持領域が少なくとも部分的に締めつけ部材(3)の開口部(8)内へ嵌入して、そこで、締めつけ部材(3)が有する相補的な内側円錐(10)に支持され、その場合にナット(2)が少なくとも1つのスリット(12)を有し、前記スリットがナット壁をその軸方向の延びの部分領域にわたって中断し、その場合に少なくとも1つのスリット(12)がナット(2)の、円錐状の支持領域(9)の小さい直径よりも大きい直径の近くに位置する、上側の端部と称される、軸方向の端部において開口しており、その場合に少なくとも1つのスリット(12)が、そこから始まって、ナット(2)の軸方向の全長の20%と95%の間となる長さにわたって延びており、その場合に締めつけ部材(3)が少なくとも部分領域内に外ねじ(26)を有し、前記外ねじによって締めつけ部材が取り付け部材内に螺合可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、請求項1の前文に記載された固定装置に関する。この固定装置は、開口部を有する取り付け部材を、取り付け部材の開口部を貫通するボルトに固定するために用いられる。そのために固定装置は、ボルトの外ねじに螺合するためのねじ穴を備えたナットと、開口部もしくは穴を備えた、ナットと協働する締めつけ部材とを有している。この場合に締めつけ部材は、ナット内へ螺合可能なボルトから少なくとも軸方向にナットへ加えることのできる軸力を、ボルトを包囲する取り付け部材に伝達するようにされている。その後、取り付け部材から力を他の部材へ伝達することができる。
固定装置のナットは、外側に円錐形状の支持領域を有しており、この支持領域によってナットは、取り付けられた状態において少なくとも部分的に締めつけ部材の開口部もしくは穴内へ嵌入し、ここで、締めつけ部材が少なくともその開口部もしくは穴の部分領域に有している相補的な内側円錐に、支持される。支持能力を高め、且つより高い強度値を得るために、ナットは少なくとも1つのスリットを有しており、このスリットが、ナット壁を、ナットの軸方向の延びの部分領域にわたって中断している。
この種の固定装置は、特許文献1から、引張型アンカーにおけるアンカーナットとしての特殊な形態において知られている。特許文献1では、締めつけ部材は、シートリングによって形成されており、このシートリングが、引張型アンカーから加わる引っ張り力を、ここではアンカープレートによって形成される取り付け部材を介して、アンカー孔を包囲する土台へ伝達する。
更に、たとえば特許文献2において、引張型アンカーのためのアンカーヘッドにおいて、スリットのない従来のアンカーナットを設けることが知られており、このアンカーナットは、取り付けられた状態において円錐状の支持領域をもってアンカープレートの開口部内へ嵌入し、ここでアンカープレートの相補的な内側円錐に支持される。
更に、特許文献3からアンカーナットが知られており、アンカーナットの壁はその周囲面の一箇所においてアンカーナットの高さ全体にわたってスリットによって中断されている。
更に、本出願の優先権日付の後になって初めて公開された特許文献4からは、締めつけ部材をボルトに固定するための固定装置が知られており、この固定装置は、アンカー孔の空気側に引張型アンカーを係止するためのアンカーヘッドとして形成されている。このアンカーヘッドは、引張型アンカーのアンカーねじに螺合するためのねじ穴を備えたアンカーナットと、アンカーナットと協働する、アンカープレート開口部を備えたアンカープレートと、を有しており、このアンカープレートは、螺合された引張型アンカーからアンカーナットへ加えることのできる引っ張り力を、アンカー孔を包囲する土台へ伝達するようにされている。アンカーナットは、円錐状の支持領域を有しており、この支持領域をもって、取り付けられた状態において少なくとも部分的にアンカープレート開口部内へ嵌入して、ここで、アンカーナットは、アンカープレートがアンカープレート開口部の領域内に有する相補的な内側円錐に、支持される。アンカーナットは、少なくとも1つの軸平行に延びるスリットを有しており、このスリットが、ナット壁をその軸方向の延びの部分領域にわたって中断し、この場合に、少なくとも1つのスリットは、アンカーナットの、円錐状の支持領域のより小さい直径よりもより大きい直径に近い位置にある、軸方向の端部において開口し、この端部から始まって、アンカーナットの軸方向の長さ全体の25%と90%の間にある長さにわたって延びている。もちろんここでは、締めつけ部材は、外ねじを持たないので、取り付け部材に螺合することはできない。
本発明の課題は、簡単な構造において、特に高い支持能力と改良された強度値を達成する、コストパフォーマンスよく形成され、容易に取り扱うことのできる、冒頭で挙げた種類の固定装置を提供することである。
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の固定装置によって解決される。本発明の好ましい形態と展開が、従属請求項から明らかにされる。
本発明に係る解決において重要なことは、少なくとも1つのスリットが、ナットの、円錐状の支持領域のより小さい直径の領域よりもより大きい直径の領域の近くに位置する軸方向の端部において開口しており、この場合に、少なくとも1つのスリットが、この端部から始まって、ナットの軸方向の全長の20%と95%の間となる長さにわたって延びており、締めつけ部材が少なくとも部分領域内に外ねじを有し、この外ねじによって取り付け部材内へ螺合することができることである。
スリットが開口している軸方向の端部は、本出願においては、ナットの上の端部又は上側の端部とも称される。したがって軸方向反対側の端部は、ナットの下の端部又は下側の端部とも称される。
好ましくはスリットの長さは、ナットの軸方向の全長の25%と88%の間、そして特に好ましくは45%と85%の間となる。
従来知られている固定装置とは異なり、ナット壁を中断するスリットは、ナットの下側の端部にではなく、その上側の端部に設けられており、その場合にスリットはナットの全長にわたって延びてはいない。
それによって固定装置の内部に、従来知られた実施形態に比較して改良された締めつけ分配を達成することができる。ナットから螺合されたボルトへの力伝達の改良に基づいて、向上した支持能力とより高い強度値が達成可能である。
ナット内へ螺合されたボルトの引っ張り力が増加するにつれて、ナットが締めつけ部材の内側円錐内へより深く引き込まれるので、半径方向に作用する第1の押しつけ力が、ナット円錐の下側の、スリットのない領域内の最初は弾性的な変形をもたらし、それが更にナットの軸方向の支持負荷の増加をもたらす。
軸方向の負荷が更に増加し、もしくは、ボルト内の引っ張りに更に負荷がかかった場合に、半径方向に作用する押しつけ力が更に増加し、したがってナット円錐の更に弾性的な変形とそれに加えて可塑的な変形ももたらされ、その変形がナットの軸方向の長さにわたってスリットのある領域の方向に広がる。ここで、外側円錐内の直径の増加にもかかわらず、半径方向の押しつけ力に対するナットの変形抵抗はそれ以上一緒に増加せず、本発明に従ってこの上側の領域内に配置されているスリットに基づいて、全体としてナット円錐の全表面にかかる、締めつけ部材の内側円錐による、固有の、面押しつけ力の、均一化が行われ、これによってナットの負荷容量が著しく増加される。この場合に、ナットのすべてのねじ付きリブが、ほぼ均一な程度で力伝達に利用され、これは、前に知られている、下側に配置されたスリットを備えたナットを有する固定装置においては、異なる。
構造が単純であることに基づいて、本発明に係る固定装置は、コストパフォーマンスよく形成することができ、それを使用する場合に容易に取り扱うことができる。
好ましくは、ナット壁は、円錐状の支持領域の、上側の端部から見て少なくとも1つのスリットの軸方向後方に位置する下側の領域内で、全周にわたって中断なしでつながって形成されている。
1つ又は複数のスリットが、ナットのねじ軸に対して平行に延びていると、特に効果的である。
特に好ましい実施変形例によれば、ナット壁の、1つもしくは複数のスリットの延長上に残る周囲領域が、破断すべき箇所として形成されており、それは、予め定められた負荷を上回った場合に破断する。
ナットが複数のスリットを有し、それらが周囲に均一に分配されていると、特に効果的である。好ましくはその場合に、それぞれ対をなして対向する、2から6のスリット、好ましくは4つのスリットが設けられている。
更に、ナット内へ螺合されたボルトを締めた場合に、ナットの円錐状の支持領域が締めつけ部材の内側円錐内へ進入することにより、ナットの上方の端部のスリットのある領域が内側へ圧縮されて、それによってナットと螺合されたボルトの間の軸方向の遊びだけでなく、半径方向の遊びも減少され、あるいは特に完全に無効にされると、特に効果的である。それによって一方では、固定装置の最大の支持能力と強度値を、他方では、たとえばコンクリート適用における補強棒の、スリップなしの固定も得ることができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、ナットの円錐状の支持領域の上側の端部に、ヘッド領域が連続しており、そのヘッド領域の周囲形状には、トルクを加えるために、それ自体知られたやり方で形状結合部材、好ましくは外側六角形が形成されている。
その場合に、ヘッド領域が外側へ張り出して、下側の軸方向の停止面を形成し、ナットのその停止面は、他の取り付け部材に、特に穴あきのプレートに、添接することができる。また、ヘッド領域の下側の停止面は、締めつけ部材の相補的な停止面に対して当接することができ、それによりこの形状結合によってナットの円錐状の領域が締めつけ部材の内側円錐内へそれ以上引き込まれることが阻止される。それによって締めつけ部材の内側円錐内のナットの定められた軸方向のストローク及びそれに伴ってシステム可撓性も定めるように制限することができる。
更に、ナットと締めつけ部材の間の円錐組み合わせの接触面の少なくとも1つに摩擦を減少するコーティング又は摩擦を減少する挿入片、特にナイロン挿入片が設けられていると、効果的である。それによってトルクが等しい場合に、より高い締めつけが可能になる。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、締めつけ部材は半径方向外側へ張り出すカラーを有しており、そのカラーが好ましくは締めつけ部材の長手軸もしくは回転軸に対して垂直に延びる軸方向の停止面を形成する。この停止面は軸方向に力を伝達するために、締めつけ部材を収容する穴を有する他の取り付け部材に、たとえばアンカープレートに、添接することができる。このようにして特に多様に使用することができる固定装置が得られ、その固定装置においてボルトからナットを介して締めつけ部材へ伝達される力は、ねじ結合を介して、あるいはカラーに形成された停止面を介して相補形状で、他の取り付け部材へ更に伝達することができる。
その場合に、締めつけ部材の外ねじが、カラーの周囲面に形成されていると、特に効果的である。代替的に、外ねじは、締めつけ部材の、カラーの下方において停止面に連続する、周囲面に形成することもできる。
本発明の代替的な好ましい実施形態によれば、装置が外側のナットと称される第2のナットを有し、その第2のナットが締めつけ部材の外ねじに螺合可能であって、且つ、その端面の少なくとも1つにおいて軸方向の停止を形成することが、提案される。この外側のナットの停止面にも、軸方向に力を伝達するために、締めつけ部材を収容する穴を有する他の取り付け部材、たとえばアンカープレートが、添接することができる。その場合に、引張型アンカーに使用する場合に、特に陥没ゆるみ(Setzerscheinungen)が発生した場合に、後から外側のナットを締めつけることによって、特に簡単なやり方で、引張型アンカーの再締めつけを行うことができる。
特に好ましい適用場合において、固定装置は、引張型アンカーを係止するためにアンカーヘッド又はアンカーヘッドの少なくとも一部を形成する。その場合に引張型アンカーがボルトを形成し、そしてアンカーヘッドのアンカープレートが、冒頭で挙げた種類の、開口部を有する取り付け部材を形成する。
締めつけ部材の外ねじの他の本質的な利点は、それを介して、達成された結合の強度をテストすることもできることにある。すなわち、たとえば締めつけボルトの外ねじに、引き出し装置を取り付けて、それによって、ボルトにおいて固定装置によって得られた結合の引っ張り強度を検査する、可能性がある。
本発明の他の特に好ましい実施形態によれば、固定装置は2つの、特に同一に形成されたナットと、2つの同様に好ましくは同一に形成された締めつけ部材とを有し、それらがそれぞれ対をなして上述したようにナットと締めつけ部材の組み合わせとして協働することができ、その場合に付加的に、結合部材として用いられる、好ましくはパイプ形状の1つの取り付け部材が設けられており、その取り付け部材が2つの内ねじ領域を有し、その内ねじ領域内へ、2つの締めつけ部材のそれぞれ1つのもののそれぞれの外ねじを螺合することができる。
その場合に各ナット内へ、それぞれボルトが螺合され、且つ2つの締めつけ部材がそれぞれ結合部材内へ螺合される場合に、2つのボルトがそれぞれ2つのナットと2つの締めつけ部材を介し、また、それらの間に配置されている結合部材を介して、互いに特に堅固に結合されている。したがって上述した種類の2つの固定装置を有するこの配置は、このようにして、少なくとも実質的に同軸に相前後して配置されている2つのボルトを互いに結合するためのシステムとして使用される。
好ましくは、ナットと付属の締めつけ部材及び場合によっては付加的に設けられるパイプ形状の結合部材又は場合によって設けられる、固定装置の他のナットは、それぞれ金属合金からなる。固定装置が使用される、ボルト又はアンカーは、金属から、あるいは好ましくは繊維強化されたプラスチックから、特にグラスファイバー強化されたプラスチック(GFK)からなることができる。
本発明の他の利点と特徴が、以下の説明及び図面に示す実施例から明らかにされる。
図に示す本発明に係る固定装置1の実施例は、重要な構成要素としてそれぞれナット2と付属の締めつけ部材3とを有している。各固定装置1は、1つ又は複数の他の取り付け部材、たとえばパイプ形状のスリーブ4あるいは第2のナット5を、ボルト6に固定するために用いられる。そのために、ナット2はねじ穴7を、締めつけ部材3は中央の貫通した開口部8を有しており、その開口部にそれぞれボルト6を挿通させることができる。
ナット2のボディは、円錐状の支持領域9を有しており、その支持領域は取り付けられた状態において締めつけ部材3の開口部8内へ嵌入する。そこでナット2の円錐状の支持領域9が、締めつけ部材3が開口部8の周囲壁として有する、相補形状の内側円錐10に支持される。円錐状の支持領域9も、内側円錐10も、ここでは7.5°の円錐角度をもってセルフロックするように形成されている。
円錐状の支持領域9の、下側の端部に比較して大きい直径を有する上側の端部に、ナット2のヘッド領域11が連続しており、そのヘッド領域には、取り付けるため、及び所望の締めつけ用のトルクをもたらすために、外側六角形が設けられている。
支持能力を高め、且つより高い強度値を得るために、ナット2は2つの、互いに直径方向に対向し、それぞれ軸平行に延びるスリット12を有しており、それらのスリットがそれぞれその軸方向の延びの長さにわたってナット壁を中断している。本発明によれば、これらのスリット12は、ナット2の上側の端部13において始まってナット2の下側の端部15から明確な距離14で終了するように、配置されている。図1、2及び3の実施例においては、スリット12は上側の端部13から始まって、ナット2の軸方向の全長の80%と85%の間となる長さにわたって延びている。図6の実施例においては、スリット12は、ナット2の軸方向の全長のほぼ90%の長さにわたって延びている。
その場合に2つのスリット12は、ヘッド領域11と円錐状の支持領域9の主要部分を2つのセグメント11aと11bに分割している。円錐状の支持領域9の、より小さい直径を有する下側の端部のみが、ナット2の軸方向の長さの約15%から20%の高さ14において全周にわたってつながって形成されている。
ナット2は、長手軸16の方向に貫通したねじ穴7を有しており、そのねじ穴の内ねじは、ボルト6のねじ17に適合されている。すなわちナット2は、まずわずかな遊びをもってボルト6上に螺合することができ、それに対して後になると、内側円錐10内の円錐状の支持領域9が半径方向に押しつけられ、もしくは締めつけられて、ナット2の内ねじがボルト6のねじ17上に遊び及びスリップなしで固定される。
図2、4及び5において、締めつけ部材3の上側の端部には、半径方向外側へ張り出すカラー18が設けられており、そのカラーの下側の端面が軸方向の停止面19を形成する。この停止面19は、たとえば、固定装置が引張型アンカー22のアンカーヘッド21のために使用される場合に(図5)、アンカープレート20に支持することができる。
ナット2のヘッド領域11も、その下側の端面に、長手軸16に対して垂直に延びる停止面23を有している。この停止面23は、締めつけ部材3の上側に形成されている、相補的な停止面24に当接することができる。この形状結合によって、ナット2の円錐状の支持領域9が締めつけ部材3の内側円錐10内へそれ以上引き込まれることが阻止される。
図3に示す本発明に係る配置25は、2つの同一の、図1に示す固定装置1を有している。それら固定装置は、それぞれ締めつけ部材3の外ねじ26によって、パイプ形状の取り付け部材4がその両端部に有する2つの内ねじ27の1つに螺合されている。このようにして、固定装置1のナット2内へそれぞれ螺合されている2本の同軸のボルト6が、結合部材を形成するパイプ形状の取り付け部材4を介して高強度で互いに結合されている。図示される実施例において、2つのナット2と2つの締めつけ部材3も、パイプ形状の取り付け部材4も鋼からなり、それに対して2つのボルト6は、好ましくはグラスファイバー強化されたプラスチック(GFK)からなる。
図6と7に示す実施例において、外側のナットと称される、第2のナット5が、締めつけ部材3の外ねじ26上に螺合されている。このナットの下側の、軸方向の停止面を形成する端面が、プレート形状の取り付け部材に、たとえばアンカープレート20に、添接する。固定装置1とボルト6もしくは引張型アンカー22との高強度の結合が形成された後に、この実施形態においては、外側のナット5を後から締めつけることによって、付加的な締めつけをもたらすことができ、それは、たとえば引張型アンカー22において、陥没ゆるみの場合に容易に後から調節することを可能にする。
更に、本出願の優先権日付の後になって初めて公開された特許文献4からは、締めつけ部材をボルトに固定するための固定装置が知られており、この固定装置は、アンカー孔の空気側に引張型アンカーを係止するためのアンカーヘッドとして形成されている。このアンカーヘッドは、引張型アンカーのアンカーねじに螺合するためのねじ穴を備えたアンカーナットと、アンカーナットと協働する、アンカープレート開口部を備えたアンカープレートと、を有しており、このアンカープレートは、螺合された引張型アンカーからアンカーナットへ加えることのできる引っ張り力を、アンカー孔を包囲する土台へ伝達するようにされている。アンカーナットは、円錐状の支持領域を有しており、この支持領域をもって、取り付けられた状態において少なくとも部分的にアンカープレート開口部内へ嵌入して、ここで、アンカーナットは、アンカープレートがアンカープレート開口部の領域内に有する相補的な内側円錐に、支持される。アンカーナットは、少なくとも1つの軸平行に延びるスリットを有しており、このスリットが、ナット壁をその軸方向の延びの部分領域にわたって中断し、この場合に、少なくとも1つのスリットは、アンカーナットの、円錐状の支持領域のより小さい直径よりもより大きい直径に近い位置にある、軸方向の端部において開口し、この端部から始まって、アンカーナットの軸方向の長さ全体の25%と90%の間にある長さにわたって延びている。もちろんここでは、締めつけ部材は、外ねじを持たないので、取り付け部材に螺合することはできない。
本発明に係る固定装置において、ナット壁をその軸方向の延びの部分領域にわたって中断する少なくとも1つのスリットが、ナットの軸方向の端部において開口し、この端部は、円錐状の支持領域の、小さい直径の領域よりも大きい直径の領域の近傍に位置し、この場合に、少なくとも1つのスリットが、この端部から始まって、ナットの軸方向の全長の20%と95%の間となる長さにわたって延びている。
この種の固定装置は、特許文献5から知られている。
更に、特許文献6からは、アンカー内に締めつけ部材を固定するためのリングくさびが知られている。
特許文献7は、プレストレスコンクリート用の、ねじを有する締めつけ棒を係止するためのナットを開示している。
本発明に係る固定装置において、ナット壁をその軸方向の延びの部分領域にわたって中断する少なくとも1つのスリットが、ナットの軸方向の端部において開口し、この端部は、円錐状の支持領域の、小さい直径の領域よりも大きい直径の領域の近傍に位置し、この場合に、少なくとも1つのスリットが、この端部から始まって、ナットの軸方向の全長の20%と95%の間となる長さにわたって延びている。
この種の固定装置は、特許文献5から知られている。
更に、特許文献6からは、アンカー内に締めつけ部材を固定するためのリングくさびが知られている。
特許文献7は、プレストレスコンクリート用の、ねじを有する締めつけ棒を係止するためのナットを開示している。
本発明に係る解決において重要なことは、締めつけ部材が少なくとも部分領域内に外ねじを有しており、この外ねじによって、締めつけ部材が取り付け部材内に螺合できることであり、また、固定装置が、2つの、特に同一に形成されたナットと、2つの、同様に好ましくは同一に形成された締めつけ部材と、を有し、これらがそれぞれ対をなして、ナットと締めつけ部材の組み合わせとして、後述するように協働することができ、この場合に、付加的に結合部材として用いられる好ましくはパイプ形状の取り付け部材が設けられ、この取り付け部材が、内ねじ領域を有し、この内ねじ領域内へ、上記2つの締めつけ部材のそれぞれの外ねじを、螺合することができることである。
この場合に、各ナット内へそれぞれボルトが螺合され、2つの締めつけ部材がそれぞれ結合部材内へ螺合される場合、2つのボルトが2つのナットと2つの締めつけ部材を介し、更にこれらの間に配置された結合部材を介して、互いに特に堅固に結合されている。したがって、このようにして、上述した種類の2つの固定装置を有するこの配置は、少なくとも実質的に同軸に相前後して配置されている2つのボルトを互いに結合するためのシステムとして使用される。
この場合に、各ナット内へそれぞれボルトが螺合され、2つの締めつけ部材がそれぞれ結合部材内へ螺合される場合、2つのボルトが2つのナットと2つの締めつけ部材を介し、更にこれらの間に配置された結合部材を介して、互いに特に堅固に結合されている。したがって、このようにして、上述した種類の2つの固定装置を有するこの配置は、少なくとも実質的に同軸に相前後して配置されている2つのボルトを互いに結合するためのシステムとして使用される。
ナット壁を中断するスリットが、ナットの下側の端部にではなく、その上側の端部に位置し、この場合に、このスリットが、ナットの全長にわたって延びていないことによって、他の既知の実施形態に比較して、改良された、固定装置の内部における応力配分を達成することができる。ナットから螺合されたボルトへの力伝達の改良に基づいて、支持負荷の増加と強度値の上昇とを得ることができる。
図に示す本発明に係る種々の固定装置1の実施例は、重要な構成要素としてそれぞれナット2と付属の締めつけ部材3とを有している。各固定装置1は、1つ又は複数の他の取り付け部材、たとえばパイプ形状のスリーブ4あるいは第2のナット5を、ボルト6に固定するために用いられる。そのために、ナット2はねじ穴7を、締めつけ部材3は中央の貫通した開口部8を有しており、その開口部にそれぞれボルト6を挿通させることができる。
Claims (14)
- 少なくとも1つの取り付け部材をボルト(6)に固定するための、固定装置(1)であって、
−ねじ穴(7)を備えたナット(2)と、
−ナット(2)と協働する、開口部(8)を備えた締めつけ部材(3)と、
を有し、
前記ナット(2)が、外側の円錐形状の支持領域(9)を有し、取り付けられた状態において前記ナットの支持領域が少なくとも部分的に締めつけ部材(3)の開口部(8)内へ嵌入し、前記開口部(8)内で、前記締めつけ部材(3)が有する相補的な内側円錐(10)に支持され、前記ナット(2)が、少なくとも1つのスリット(12)を有し、前記スリットが、前記ナットのナット壁を、軸方向の延びの部分領域にわたって中断している、固定装置(1)において、
前記少なくとも1つのスリット(12)が、前記ナット(2)の、前記円錐状の支持領域(9)の小さい直径よりも大きい直径の近くに位置する、上側の端部と称される、軸方向の端部において開口しており、
前記少なくとも1つのスリット(12)が、前記上側の端部から始まって、前記ナット(2)の軸方向の全長の20%と95%の間となる長さにわたって延びており、
前記締めつけ部材(3)が、少なくとも部分領域内に、外ねじ(26)を有し、前記外ねじによって、前記締めつけ部材が、前記取り付け部材内に螺合可能である、
ことを特徴とする、
固定装置(1)。 - 前記ナット壁が、前記上側の端部から見て、前記少なくとも1つのスリット(12)の軸方向後方に位置する領域内で、全周にわたって中断なしでつながって形成されている、ことを特徴とする、
請求項1に記載の固定装置(1)。 - 前記少なくとも1つのスリット(12)が、前記ナット(2)の回転軸(16)に対して平行に延びている、ことを特徴とする、
請求項1又は2に記載の固定装置(1)。 - 前記少なくとも1つのスリット(12)の延長上に残る、前記ナット壁の周囲領域が、破断すべき箇所として形成されており、所定の負荷を上回った場合に、前記破断すべき箇所が破断する、ことを特徴とする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記ナット(2)が、複数のスリット(12)、好ましくは2つから6つのスリット(12)、を有し、前記スリットが、前記ナット壁の周囲にわたって均一に分配されている、ことを特徴とする、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記ナット(2)の上側の端部のスリットのある領域は、前記円錐状の支持領域(9)が前記締めつけ部材(3)の内側円錐(10)内へ進入する際に内側へ向かって圧縮可能であるので、前記ナット(2)と、前記ナット(2)内に螺合可能なボルト(6)と、の間の半径方向と軸方向の遊びを減少することができる、ことを特徴とする、
請求項1から5のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記ナット(2)の前記円錐状の支持領域(9)の上側の端部に、多角形の周囲形状を有するヘッド領域(11)が連続している、ことを特徴とする、
請求項1から6のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記ナット(2)と前記締めつけ部材(3)との間の円錐組み合わせ(9、10)の接触面の少なくとも1つに、摩擦を減少させるコーティングが設けられている、ことを特徴とする、
請求項1から7のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記締めつけ部材(3)が、半径方向外側へ張り出すカラー(18)を有し、前記カラーが、軸方向の停止面(19)を形成している、ことを特徴とする、
請求項1から8のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記締めつけ部材(3)の外ねじ(26)が、前記カラー(18)の周囲面に形成されている、ことを特徴とする、
請求項9に記載の固定装置(1)。 - 前記固定装置が、第2のナット(5)を有し、前記第2のナットが、前記締めつけ部材(3)の外ねじ(26)上に螺合されており、前記ナットの端面の少なくとも1つが、軸方向の停止面を形成している、ことを特徴とする、
請求項1から8のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記固定装置が、引張型アンカー(22)を係止するための、アンカーヘッド(21)、又はアンカーヘッド(21)の一部、を形成している、ことを特徴とする、
請求項1から11のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記固定装置が、2つのナット(2)と2つの締めつけ部材(3)とを有し、前記2つのナット(2)と2つの締めつけ部材(3)とが、対をなして協働し、
前記固定装置が、好ましくはパイプ形状に形成された1つの取り付け部材(4)を有し、前記1つの取り付け部材が、2つの内ねじ領域(27)を有し、前記内ねじ領域内へ2つの締めつけ部材(3)のそれぞれ1つが螺合可能である、ことを特徴とする、
請求項1から8のいずれか1項に記載の固定装置(1)。 - 前記2つのナット(2)の各々に、それぞれボルト(6)が螺合されており、
前記2つの締めつけ部材(3)が、それぞれ、前記1つの取り付け部材(4)内へ螺合されているので、2つの前記ボルト(6)が、2つのナット(2)、2つの締めつけ部材(3)、及び、1つの取り付け部材(4)、を介して、互いに結合されている、ことを特徴とする、
請求項13に記載の固定装置(1)。
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