JP2017525986A - 眼に取付け可能なデバイスのフェールセーフ動作 - Google Patents

眼に取付け可能なデバイスのフェールセーフ動作 Download PDF

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Abstract

【課題】 眼の調節力または焦点を合わせることを助けることである。【解決手段】 眼に取付け可能なデバイスの実施形態は、光学レンズと、光学レンズに対して視力調節を提供するための遠近調節作動器と、デバイスについて複数の視力調節状態のうちの1つを選択するための遠近調節論理を含むコントローラであって、複数の視力調節状態は、少なくともフェールセーフ焦点距離を含む、コントローラと、デバイスに対する1つまたは複数の動作指標を監視するためのシステム健全性検出器を含むフェールセーフサブシステムとを含み、フェールセーフサブシステムは、フェールセーフサブシステムがデバイスの故障状態を識別したときデバイスをフェールセーフモードへと移行させ、フェールセーフモードは、視力調節状態をフェールセーフ焦点距離に設定することを含む。【選択図】 図3

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、「Accommodating Lens」と題する2014年6月13日に出願された米国特許仮出願第62/012,005号に対して、米国特許法第119条(e)の規定の下に優先権を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
[0002] 本開示は、一般に光学装置の分野に関し、詳細には、これだけに限らないが、コンタクトレンズを含む眼に取付け可能なデバイスに関する。
[0003] 遠近調節は、様々な距離の対象物に対して焦点を維持するために、眼がその焦点距離を調整するプロセスである。遠近調節は反射作用であるが、意識して操作することもできる。遠近調節は、毛様筋の収縮により制御される。毛様筋は、眼の弾性のある水晶体を取り囲み、弾性のある水晶体の焦点を変化させる筋収縮中に、弾性のある水晶体に対して力を加える。
[0004] 個人が年をとると、毛様筋の有効性が低下する。老眼は、眼の調節力または焦点を合わせる力が、進行性の加齢により失われることであり、近距離において不鮮明さが増加する結果を生ずる。この加齢による調節力の喪失は、よく研究されてきており、比較的一貫した、予測可能なものである。今日、世界中で、約17億(米国単独では、1億1千万)の人々が老眼にかかっており、その数は、世界の人々が年をとるにつれて大幅に増加することが予想される。老眼の影響を個人が相殺するのを助けることのできる技法およびデバイスが一層求められている。
[0005] 本発明の非限定的でありかつ非網羅的な実施形態が、以下の図を参照して述べられる。図中、他の形で指定されない限り、様々な図の全体を通して、同様の参照数字は、同様の部分を指す。図面は、必ずしも縮尺を合わせておらず、示される原理を例示する際には強調させている。
[0006]実施形態による、自動遠近調節を提供する眼に取付け可能なデバイスと、眼に取付け可能なデバイスと対話するための外部の読取り装置との機能的なブロック図である。 [0007]実施形態によるフェールセーフ論理またはサブシステムを含む眼に取付け可能なデバイスを示すブロック図である。 [0008]実施形態による眼に取付け可能なデバイスに対するフェールセーフプロセスを示す流れ図である。 [0009]実施形態による、眼に取付け可能なデバイスの上面図である。 [0010]実施形態による、眼に取付け可能なデバイスの斜視図である。
[0011] 眼に取付け可能なデバイスのフェールセーフ動作に対するシステム、装置、および方法の実施形態が、本明細書で述べられる。以下の記述では、諸実施形態の十分な理解を提供するために、数多くの特定の細部が述べられる。しかし、当業者であれば、本明細書で述べられる技法は、特定の細部の1つまたは複数のものを使用せずに、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実施できることが理解されよう。他の例では、いくつかの態様を曖昧にしないようにするために、よく知られた構造、材料、または動作は詳細に示されていない、または述べられていない。
[0012] 本明細書の全体を通して、「一実施形態」または「実施形態」に対する参照は、その実施形態に関連して述べられた特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して、様々な場所における「一実施形態では(においては)」、または「実施形態では(においては)」という表現の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を参照するものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
[0013] いくつかの実施形態では、スマートコンタクトレンズまたは同様のデバイスを含むことのできる眼に取付け可能なデバイスは、フェールセーフサブシステムおよび動作を含む。本明細書では、デバイスの光学レンズの焦点距離を、複数の様々な視力調節状態のうちの1つへと調整するための遠近調節作動器を含むスマートコンタクトレンズ、または他の眼に取付け可能なデバイスが述べられる。視力調節状態は、例えば、近視野状態および遠視野状態を含むことができるが、近視野状態と遠視野状態の間の中間視野状態など、他の状態を含むことができる。いくつかの実施形態では、視力調節は、ユーザの注視方向に基づいて、実時間で自動的に調整される。遠近調節作動器は、スマートコンタクトレンズの(例えば、少なくとも中心視覚を含む)中心領域に配置される。
[0014] しかし、眼に取付け可能なデバイスは、あらゆる状況に対して適切であるとはいえない遠近調節状態を有することになる。例として、近距離における対象物の視覚のために視力調節を提供する近視野調節状態は、故障状態において、レンズまたはデバイスが近視野調節のままである場合、危険をもたらす可能性がある。例えば、正しくない遠近調節状態は、自動車を運転する、自転車に乗る、またはその他の形で移動車両を操縦する、もしくは乗る、あるいは安全のために遠方視力が直ちに必要な任意の他の活動など、動作に危険を生ずるおそれがある。
[0015] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスに対するフェールセーフモードは、眼に取付け可能なデバイスをフェールセーフ焦点距離へと移行させる。いくつかの実施形態では、フェールセーフ焦点距離は、遠視野(遠方視力)調節状態であるが、それは、遠視野視力設定は、概して、いずれかの他の視力設定の故障が生命を危険に曝すおそれのある動作を含む任意の状況を、ユーザが安全に処理できるようにするからである。しかし、特定のフェールセーフ焦点距離は、様々な実装形態で変化し得る。いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、どんな故障状態にあっても安全な動作を提供するためにフェールセーフ焦点距離に入る。本明細書で使用される場合、故障状態は、任意のデバイスの故障、停止状態、電力損失、または自動遠近調節機能などの眼に取付け可能なデバイスの1つまたは複数の機能が適正に動作しない他の状態を含む。
[0016] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスのフェールセーフサブシステムは、故障状態に対する指標を監視し、かつ故障状態を検出すると、デバイスの光学装置をフェールセーフ焦点距離に入るようにする。いくつかの実施形態では、フェールセーフサブシステムは、以下の1つまたは複数のものを含む。
[0017] (1)デバイスに対する1つまたは複数の動作指標の監視を含むシステムの健全性検出、ここで、1つまたは複数の動作指標は、センサ値、視力調節状態、遠近調節作動器の健全性、ならびに電気的および電力問題のうちの1つまたは複数のものを含む。
[0018] (2)時間切れ状態の監視。
[0019] (3)フェールセーフコマンドに対する応答。
[0020] (4)初期化またはリセットが行われたとき、フェールセーフ焦点距離を含む状態への初期化。
[0021] (5)フェールセーフ焦点距離デフォルト機能。
[0022] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、フェールセーフモードを離れるための1つまたは複数の条件が満たされるまで、フェールセーフモードに留まる。いくつかの実施形態では、このような条件は、フェールセーフモードを離れるための肯定的なコマンドを受け取ること、期限切れになる一定の時間期間にわたり待機すること、およびデバイスの健全性検査が成功裡に完了することのうちの1つまたは複数のものを含むことができる。
[0023] 眼に取付け可能なデバイスの実施形態は、電源、制御電子装置、遠近調節作動器、注視方向センサシステム、およびアンテナを含むことができ、すべてのものは、眼に接触して取り付けられるように形成された可撓性のあるレンズ閉鎖容器内に組み込まれる(例えば、角膜に取外し可能に取り付けられ、かつ眼瞼運動が開閉できるように形成される)。一実施形態では、制御電子装置は、センサシステムを監視するように結合されて、注視方向/焦点距離を特定し、眼に取付け可能なデバイスの屈折力を制御するように遠近調節作動器を操作し、かつ外部の読取り装置との無線通信を提供する。いくつかの実施形態では、電源は、組み込まれた電池の電磁誘導式ワイヤレス充電を制御する充電回路を含むことができる。
[0024] 可撓性のあるレンズ閉鎖容器は、ポリマー材料、ヒドロゲル、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、シリコーンベースのポリマー(例えば、フッ素シリコーンアクリレートなど)、またはその他のものなど、人の眼と直接接触するように適合性のある様々な材料から製作することができる。電子装置は、角膜の中心領域の近くに受け入れられた入射光との干渉を回避するように、その周辺に近い可撓性のあるレンズ閉鎖容器内に組み込まれたリング基板上に配置することができる。センサシステムは、センサシステムを覆うまぶたの範囲の量および位置に基づいて、注視方向/焦点距離を検出するように、まぶたの方向の外側に向けて、基板上に配置することができる。まぶたがセンサシステムの様々な位置を覆うと、これは、注視方向および/または焦点距離を求めるために測定できる特性(例えば、その静電容量)を変化させる。
[0025] いくつかの実施形態では、次に、注視方向/焦点距離情報を使用して、可撓性のあるレンズ閉鎖容器の中心部分に位置する、透けて見える遠近調節作動器を介して適用される遠近調節量を決定することができる。遠近調節作動器は、コントローラに結合され、それにより、1対の可撓性のある導電性電極に電圧を印加することによって電気的に操作される。例えば、遠近調節作動器は、可撓性のある導電性電極に加えられた電気的なバイアス信号に応じて、その屈折率を変化させる液晶セルを用いて実施することができる。他の実施形態では、遠近調節作動器は、加えられた電界の存在下で屈折率を変化させる電気光学的材料など他のタイプの電気活性材料を用いて、または変形可能なレンズの形状を変化させる電気機械的構造を用いて実施することができる。遠近調節作動器を実施するために使用できる他の例示的な構造は、電気湿潤現象(electro-wetting)光学装置、微小電気機械システム、またはその他のものを含む。
[0026] いくつかの実施形態では、デバイスは、デバイスに対する複数の視力調節状態のうちの1つを選択するための手段を含む光学レンズに対して視力調節を提供するための手段と、デバイスに対する1つまたは複数の動作指標を監視するための手段と、デバイスに関する故障状態を検出したとき、デバイスを、フェールセーフモードへと移行させるための手段であって、フェールセーフモードは、視力調節状態に対してフェールセーフ焦点距離を確立することを含む、手段とを含む。いくつかの実施形態では、フェールセーフ焦点距離は、遠視野状態である。
[0027] いくつかの実施形態では、1つまたは複数の動作指標の監視を行うための手段は、センサ値を監視するための手段を含み、デバイスは、1つまたは複数のセンサ値がセンサの良好な範囲の外にある場合、故障状態を検出するための手段をさらに含む。
[0028] いくつかの実施形態では、1つまたは複数の動作指標を監視するための手段は、デバイスに対する視力調節の結果を監視するための手段を含み、またデバイスは、視力調節の結果が正しくない場合、故障状態を検出するための手段をさらに含む。
[0029] いくつかの実施形態では、1つまたは複数の動作指標を監視するための手段は、電気的もしくは電力問題を監視するための手段を含み、デバイスに対する1つまたは複数の電気的な、または電力特性が良好な範囲の外にある場合、故障状態が検出される。
[0030] いくつかの実施形態では、デバイスは、デバイスに関する時間切れ状態の発生を監視するための手段と、時間切れ状態が発生したと判定したとき、デバイスをフェールセーフモードに移行させるための手段とをさらに含む。
[0031] いくつかの実施形態では、デバイスは、フェールセーフコマンドの受け取りを監視するための手段と、フェールセーフコマンドを受け取ると、デバイスをフェールセーフモードに移行させるための手段とをさらに含む。
[0032] いくつかの実施形態では、デバイスは、デバイスを初期化またはリセットするための手段と、視力調節状態をフェールセーフ焦点距離に設定するための手段と、デバイスに対する健全性検査を実施するための手段と、健全性検査が成功裡に完了したとき、光学レンズに対する視力調節を進めるための手段とを含む。いくつかの実施形態では、光学レンズに対するデフォルト状態は、フェールセーフ焦点距離であり、デバイスは、デバイスに対する電力損失があると、光学レンズをフェールセーフ焦点距離に移行させるための手段を含む。
[0033] いくつかの実施形態では、デバイスは、フェールセーフモードにおいては、遠近調節論理を無効にするための手段を含む。
[0034] 図1は、本開示の実施形態による、外部の読取り装置105と共に、自動遠近調節を行うための注視追跡を備えた眼に取付け可能なデバイス100の機能的なブロック図である。眼に取付け可能なデバイス100の示された部分は、眼の角膜表面に接触して取り付けられるように形成された可撓性のあるレンズ閉鎖容器110である。基板115は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110内に組み込まれている、またはそれにより囲まれており、電源120、コントローラ125、センサシステム135、アンテナ140、および様々な相互接続145および150のための取付け面を提供する。遠近調節作動器130は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110内に組み込まれ、かつコントローラ125に結合されて、眼に取付け可能なデバイス100の装着者に自動遠近調節を提供する。電源120の示された実施形態は、エネルギー収集(harvesting)アンテナ155、充電回路160、および電池165を含む。コントローラ125の示された実施形態は、制御論理170、遠近調節論理175、通信論理180、ならびにデータおよび命令を記憶するためのメモリ185を含む。読取り装置105の示された実施形態は、プロセッサ192、アンテナ194、およびメモリ186を含み、メモリは、データ記憶装置188およびプログラム命令190を含むことができる。
[0035] いくつかの実施形態では、デバイスは、フェールセーフサブシステム117をさらに含み、フェールセーフサブシステム117は、デバイスに対する動作指標を監視し、かつデバイス100の故障状態を検出すると、眼に取付け可能なデバイス100をフェールセーフモードに移行させる。いくつかの実施形態では、フェールセーフサブシステム117は、故障状態を検出すると、遠近調節論理175を無効にするように動作可能である。説明し易くするために、フェールセーフサブシステム117が、デバイス100の他の要素とは別個のものとして示されているが、いくつかの実施形態では、フェールセーフサブシステムの一部が、デバイス100の他の要素の中に組み込まれる。
[0036] コントローラ125は、センサシステム135からのフィードバック制御信号を受け取るように結合され、また遠近調節作動器130を動作させるようにさらに結合される。電源120は、動作電圧を、コントローラ125および/または遠近調節作動器130に供給する。アンテナ140は、コントローラ125により動作されて、眼に取付け可能なデバイス100との間で情報を伝達する。一実施形態では、アンテナ140、コントローラ125、電源120、フェールセーフサブシステム117の少なくとも一部、およびセンサシステム135はすべて、組み込まれた基板115上に存在する。一実施形態では、遠近調節作動器130は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110の中心領域内に組み込まれるが、基板115上には配置されない。眼に取付け可能なデバイス100は、電子装置を含み、かつ眼に対して接触して取り付けられるように構成されるので、それはまた、本明細書では、眼の電子装置プラットフォーム、コンタクトレンズ、またはスマートコンタクトレンズとも称される。
[0037] 接触した取付けを容易にするために、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、湿った角膜表面に(例えば、角膜表面を覆う涙液層による毛細管力により)貼り付かせる(「取り付ける」)ように構成された凹面を有することができる。さらに、または代替的に、眼に取付け可能なデバイス100は、凹形の湾曲により、角膜表面と可撓性のあるレンズ閉鎖容器110との間の真空力により貼り付くことができる。凹面を用いて眼に取り付けられているが、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110の外側を向いている表面は、凸形の湾曲を有することができ、それは、眼に取付け可能なデバイス100が眼に取り付けられている間、眼瞼運動を干渉しないように形成される。例えば、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、コンタクトレンズと同様の形状の実質的に透明な湾曲した円板とすることができる。
[0038] 可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、コンタクトレンズ、または角膜表面と直接接触することを含む他の眼科用途で使用するために採用されるものなど、1つまたは複数の生体適合性のある材料を含むことができる。可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、任意選択により、部分的にこのような生体適合性のある材料から形成することができるが、あるいはこのような生体適合性のある材料を用いた外側コーティングを含むことができる。可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、ヒドロゲルおよび同様のものなど、角膜表面を湿らせるように構成された材料を含むことができる。可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、装着者の快適さを向上させるために、変形可能な(「非剛性的な」)材料である。いくつかの例では、可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、コンタクトレンズにより提供され得るものなど、所定の、視力矯正屈折力を提供するような形状とすることができる。可撓性のあるレンズ閉鎖容器110は、ポリマー材料、ヒドロゲル、PMMA、シリコーンベースのポリマー(例えば、フッ素シリコンアクリレート)、または他のものを含む様々な材料から製作することができる。
[0039] 基板115は、センサシステム135、コントローラ125、電源120、フェールセーフサブシステム117、およびアンテナ140を取り付けるのに適した1つまたは複数の表面を含む。基板115は、チップベースの回路に対する(例えば、フリップチップ取付けによるなど)取付けプラットフォームとして、かつ/または電極、相互接続、アンテナなどを作成するための、導電性材料(例えば、金、白金、パラジウム、チタン、銅、アルミニウム、銀、金属、他の導電性材料、これらの組合せなど)をパターン化するためのプラットフォームとして使用することができる。いくつかの実施形態では、実質的に透明な導電性材料(例えば、インジウムスズ酸化物、または以下で論ずる可撓性のある導電性材料)は、回路、電極などを形成するために基板115上でパターン化することができる。例えば、アンテナ140は、基板115上に金または他の導電性材料のパターンを付着させることにより形成することができる。同様に、相互接続145および150は、基板115上に導電性材料の適切なパターンを付着させることにより形成することができる。レジスト、マスク、および付着技法の組合せを、基板115上に材料をパターン化するために使用することができる。基板115は、回路および/または電子装置を閉鎖容器材料110内で構造的に支持するのに十分なポリエチレンテレフタレート(「PET」)、または他の材料など、比較的剛性のある材料とすることができる。眼に取付け可能なデバイス100は、代替的に、単一の基板ではなく、1群の接続されない基板を用いて構成することもできる。例えば、コントローラ125および電源120を1つの基板に取り付けることができるが、アンテナ140およびセンサシステム135は、他の基板に取り付けられ、2つのものは、相互接続を介して電気的に接続することができる。
[0040] 基板115は、組み込まれる電子装置構成要素に対する取付けプラットフォームを提供するのに十分な半径方向の幅寸法を有する平坦化されたリングとして形成され得る。基板115は、眼に取付け可能なデバイス100の輪郭に悪影響を与えることなく、基板を可撓性のあるレンズ閉鎖容器110に組み込むことを可能にするように十分小さな厚さを有することができる。基板115は、その上に取り付けられた電子装置を支持するのに適した構造的な安定性を提供するように十分大きな厚さを有することができる。例えば、基板115は、約10ミリメートルの直径、約1ミリメートルの半径方向幅(例えば、外側半径は内側半径よりも1ミリメートル大きい)、および約50マイクロメートルの厚さを備えたリングとして形成することができる。基板115は、任意選択により、眼に取付け可能なデバイス100の眼への取付け表面(例えば、凸面)の湾曲と整合させることができる。例えば、基板115は、内側半径および外側半径を画定する2つの円形セグメントの間の仮想円錐の表面に沿って形成することができる。このような例では、仮想円錐の表面に沿った基板115の表面は、その半径で、眼の取付け表面の湾曲とほぼ整合する傾斜面を画定する。
[0041] いくつかの実施形態では、電源120およびコントローラ125(ならびに基板115)は、眼に取付け可能なデバイス100の中心から離れて配置することができ、それにより、眼に取付け可能なデバイス110の中心を通る眼への光透過との干渉が回避される。その反対に、遠近調節作動器130は、中心的に配置されて、眼に取付け可能なデバイス110の中心を通る眼に送られる光に対して光学的な遠近調節を適用することができる。例えば、眼に取付け可能なデバイス100が、凹形に湾曲した円板として形成された場合、基板115は、円板の周辺付近に(例えば、外周近くに)組み込むことができる。いくつかの実施形態では、センサシステム135は、まぶたの重なりを感知するように周辺に分散された1つまたは複数の別々の静電容量センサを含む。
[0042] 示された実施形態では、電源120は、コントローラ125を含む様々な組み込まれた電子装置に電力を供給するための電池165を含む。電池165は、充電回路160およびエネルギー収集アンテナ155により、誘導的に充電され得る。一実施形態では、アンテナ140とエネルギー収集アンテナ155は、独立したアンテナであり、エネルギー収集と通信を行うアンテナの各機能を提供する。他の実施形態では、エネルギー収集アンテナ155とアンテナ140は、誘導性の充電と、読取り装置105との無線通信とを行うアンテナの各機能に対して時分割方式(time shared)を使用する同じ物理的なアンテナである。充電回路160は、電池165を充電するために、取り込まれたエネルギーを調整するための整流器/レギュレータを含むことができるが、あるいは電池165を使用しないで直接コントローラ125に給電することができる。充電回路160はまた、エネルギー収集アンテナ155における高周波変動を軽減するために、1つまたは複数のエネルギー格納デバイスを含むこともできる。例えば、1つまたは複数のエネルギー格納デバイス(例えば、コンデンサ、インダクタなど)が接続されて、低域フィルタとして機能することができる。
[0043] コントローラ125は、他の組み込まれた構成要素の動作を構成するための論理を含む。制御論理170は、論理的なユーザインターフェース、電力制御機能などを提供することを含む、眼に取付け可能なデバイス100の動作全体を制御する。遠近調節論理175は、センサシステム135からのフィードバック信号を監視し、ユーザの現在の注視方向または焦点距離を決定し、かつ適切な遠近調節を提供することに応じて遠近調節作動器130を操作するための論理を含む。自動遠近調節は、注視追跡からのフィードバックに基づいて実時間で実施することができるが、あるいはユーザが、特定の遠近調節法(例えば、読むための近視野調節、通常の活動のための遠視野調節など)を選択するのを制御できるようにする。通信論理180は、アンテナ140を介して読取り装置105と無線通信するための通信プロトコルを提供する。一実施形態では、通信論理180は、読取り装置105から出力された電磁場171が存在するとき、アンテナ140を介して後方散乱通信を提供する。一実施形態では、通信論理180は、後方散乱無線通信のために、アンテナ140のインピーダンスを変調するスマートな無線高周波識別装置(RFID)タグとして動作する。コントローラ125の様々な論理モジュールは、汎用のマイクロプロセッサ上で実行されるソフトウェア/ファームウェアで、ハードウェア(例えば、特定用途向け集積回路)で、またはその両方の組合せで実施することができる。
[0044] 眼に取付け可能なデバイス100は、様々な他の組み込まれた電子装置、および論理モジュールを含むことができる。例えば、ユーザに視覚的なフィードバックを提供するために、光源またはピクセル配列を含めることができる。位置、回転、方向、または加速度フィードバック情報をコントローラ125に提供するために、加速度計またはジャイロスコープを含めることができる。
[0045] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、デバイスをフェールセーフ焦点距離へと切り換えさせるための、図1で示されたフェールセーフサブシステム117など、フェールセーフ論理またはサブシステムを含む。いくつかの実施形態では、フェールセーフ論理またはサブシステムは、1つまたは複数の以下のものを含む。
[0046] (1)システムの健全性のための動作指標−いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、デバイスに関する複数の動作指標を監視し、かつ故障状態が検出されると、デバイスを、フェールセーフ焦点距離を含むフェールセーフモードに切り換えるように動作可能である。フェールセーフ焦点距離は、これだけに限らないが、遠視野焦点距離とすることができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、デバイスの動作指標を監視するためのシステム健全性検出器を含む。いくつかの実施形態では、デバイスを監視するための1つまたは複数の検出回路は、光学装置を駆動する供給源と同じ供給源を用いて電力が提供される。
[0047] 本明細書で使用される場合、眼に取付け可能なデバイスに関して監視される動作指標は、これだけに限らないが、以下のものを含むことができる。
[0048] (a)センサ値−いくつかの実施形態では、システム健全性検出器は、眼に取付け可能なデバイスの複数のセンサおよび他の要素に関する値を監視し、このような値のいずれかが良好な範囲の外にあるかどうかを判定する。本明細書で使用される場合、良好な範囲とは、正常な、または許容できる状態もしくは動作を表す値の範囲である。別の言い方をすれば、良好な範囲で動作することは、各値(複数可)が、概して、一定の閾値を超える、もしくはそれ未満であること、一定の閾値の間にあること(第1の閾値を超え、かつ第2の閾値未満であるなど)、またはその他の形で、ある一組の値に含まれることを意味することができる。さらに良好な範囲で動作することは、短い時間期間にわたって正常な範囲外にある一定の一時的な過渡的値を許容することを含むことができる。
[0049] いくつかの実施形態では、システム健全性検出器により監視されるセンサは、これだけに限らないが、遠近調節作動器動作センサ、光学装置に対する静電容量センサもしくはインピーダンスセンサ、フォトダイオード(PD)光センサ、導電性センサ、温度センサ、ひずみセンサ、慣性センサ(加速度計、磁力計、ジャイロスコープ)、および電圧もしくは電流検出器を含むことができる。
[0050] いくつかの実施形態では、システム健全性検出器は、ある過渡的な特性が時間経過と共に速過ぎる変化をする場合など、過渡的な値の問題を有するセンサ値、正常に動作しているデバイスもしくはセンサの特徴的ではない信号傾向を表す値の集合などをさらに監視することができる。過渡的な特性に関する判定は、これだけに限らないが、FIR(有限インパルス応答)、IIR(無限インパルス応答)または他のメモリベースのフィルタ、非線形フィルタ、もしくは統計解析、または他のアルゴリズムの使用を含むことができる。
[0051] (b)視力調節状態−いくつかの実施形態では、システム健全性検出器は、視力調節を監視し、かつアルゴリズムもしくは演算により、正しくない遠近調節値の生成を検出する。正しくない遠近調節値は、急速に変動もしくは変化する、または正常な動作状態では生成されるべきではない遠近調節値を含むことができる。可能性のある他の問題の中でも特に、デバイスに対する設定が損なわれる状況など、眼に取付け可能なデバイスの較正が正しくない場合、誤った遠近調節値が生成される可能性がある。
[0052] (c)電気的および電力問題−いくつかの実施形態では、システム健全性検出器は、電気的および電力問題を検出する。いくつかの実施形態では、問題は、電池問題などの電力損失、停止させる必要があり得る高電力の使用、良好な範囲の外の電圧もしくは電流、ならびに他の電気的および電力状態を含む。
[0053] いくつかの実施形態では、電気的および電力問題の検出は、過渡的な電気特性に関する問題の検出を含む。時間経過に伴う遠近調節光学装置の過渡的な電気特性が変わった動きをした場合、これは、光学装置の劣化を示している可能性があり、したがって、フェールセーフ故障が生じ、遠視野設定などのフェールセーフ焦点距離となるべきである。過渡的特性に関する判定は、これだけに限らないが、FIR、IIR、もしくは他のメモリベースのフィルタ、非線形フィルタ、または統計解析、あるいは他のアルゴリズムの使用を含むことができる。
[0054] いくつかの実施形態では、デバイスは電力制限回復フラグを含む。いくつかの実施形態では、チップが低電力状態で電力制限をしていたが、次に回復した場合、デバイスは、電池とは別に動作している論理に対して送るべきフラグを設定し、チップが「健全でありかつ動作する用意ができた」ときに信号を送ることができる。
[0055] (2)時間切れ状態−いくつかの実施形態では、フェールセーフ論理またはサブシステムは、システム問題を示している1つまたは複数の時間切れ状態を監視することができる。一例では、システム健全性検出器は、センサの故障を示す可能性のある、一定量の時間内にユーザがまばたきをしていないことを感知することができる、または一定の状況におけるその挙動が故障を示す可能性のある、入力を供給する複数のセンサからのシステム健全性モニタのマルチビットもしくはアナログ入力のいずれかが、長過ぎる時間期間にわたって同じ値に留まる場合を感知することができる。
[0056] (3)フェールセーフコマンド−いくつかの実施形態では、フェールセーフサブシステムは、1つまたは複数のフェールセーフコマンドをさらに含み、眼に取付け可能なデバイスを直接フェールセーフモードに切り換え、それにより、フェールセーフ焦点距離動作に切り換えて、アルゴリズムの決定を無視する。いくつかの実施形態では、自動遠近調節モード、近視野もしくは遠視野調節を提供するロックされた遠近調節モードとすることのできる現在の遠近調節モードを無効にし、かつフェールセーフモードに移動するプロセスが提供される。いくつかの実施形態では、フェールセーフコマンドは、眼に取付け可能なデバイスが不適正に動作している可能性があると判定できるユーザに、手動の無効コマンドを提供することにより、現在の遠近調節モードからフェールセーフモードに切り換えられるようにする。
[0057] いくつかの実施形態では、フェールセーフコマンドは、これだけに限らないが、以下のものを含むことができる。
[0058] (a)例えば、一定量の時間内に一定回数のまばたきをすることを含む、例えば、ユーザのまばたきパターンなど、眼に取付け可能なデバイスの動作中におけるユーザからのユーザ入力コマンド。いくつかの実施形態では、まばたきパターンは、これだけに限らないが、静電容量センサ、フォトダイオード(PD)光センサ、ひずみセンサ、圧力センサ、導電性センサ、または温度センサなど、1つまたは複数のセンサにより検出することができる。いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、他の回路が故障したとき、動作できるようにする別個のまばたき検出器回路を含み、例えば、電池とは別に動作する別個の電力接続を直接含むことができる。
[0059] 同様に、圧力もしくはひずみセンサを作動させるために、ユーザ入力は、眼の上(または閉じたまぶたの上)をたたくことにより行われる、圧力もしくはひずみセンサ、または同様の機構に対する信号など、他の接触を含むことができる。
[0060] (b)眼に取付け可能なデバイスと通信するための読取りデバイスなどの外部デバイスからの無線信号、ここで、外部デバイスは、ハンドヘルドデバイス、スマートフォン、頭部に/環境に配慮して(environmentally)取り付けられた無線通信器、または他のデバイスを含むことができる。
[0061] (c)眼に取付け可能なデバイスに送られる視認可能な、または見えない(赤外線など)光信号。
[0062] (4)初期化またはリセットに対するフェールセーフ焦点距離への設定−いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、デバイスの初期化またはリセットが行われると、遠近調節を初期のデフォルトのフェールセーフ焦点距離へとロックする論理を含み、その論理は、デバイスが健全性検査を完了するまで、設定されたロックを解除しない。この方法では、デバイスは、眼に取付け可能なデバイスの再始動を含む眼に取付け可能なデバイスの初期化もしくはリセットが行われると、デフォルトのフェールセーフ焦点距離で開始することになる。
[0063] (5)フェールセーフ焦点距離デフォルト機能−いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、眼に取付け可能なデバイスの光学装置が、このような光学装置に電力または電圧が加えられないとき、電力が供給されているすべての光学装置(液晶回折性光学装置、電気湿潤光学装置、MEMS/物理的な作動器ベースの光学装置、または他の光学装置)に対してフェールセーフ焦点距離へと、確実に戻すための1つまたは複数の機能を含む。別の言い方をすると、光学装置は、刺激のない光学装置の休止状態は、遠視野状態など、フェールセーフ焦点距離であるように構成される。この問題では、電力もしくは電圧が光学装置に加えられない電力損失が存在する場合、光学装置は、自動的にフェールセーフ焦点距離視力で休止する。
[0064] 特定の例では、液晶セルは、何らかの作動が行われない場合、フェールセーフ焦点距離状態にあるように構成することができる。したがって、電池が使い果たされた場合、またはその他の形で電力障害がある場合、光学的な遠近調節は、フェールセーフモードに入り、その場合、光学的な遠近調節は、フェールセーフ焦点距離に設定される。
[0065] いくつかの実装形態では、光学装置は、双安定(またはより一般的には、多安定)とすることができ、光学装置は、2つの(またはより多くの)状態で安定であることを示しており、また刺激が光学装置に加えられない場合、現在の状態に留まることになる。いくつかの実施形態では、レンズは、電力が失われたとき、光学装置をフェールセーフ焦点距離状態に戻ることを可能にするバックアップ刺激を含む。いくつかの実施形態では、バックアップ刺激は、レンズが近視野状態(または他の非フェールセーフ状態)にあり、電力損失がある状況において、光学装置に加えられるコンデンサからの電荷を含むことができる。
[0066] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、フェールセーフ焦点距離にロックするためのコマンドを含むフェールセーフモードに入る。この方法では、眼に取付け可能なデバイスが動作状態に戻ると、デバイスは、フェールセーフ焦点距離状態に留まるように設定される。
[0067] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイスは、初期のデフォルト設定を含み、眼に取付け可能なデバイスの初期化が行われると、デバイスは、デフォルト設定で開始する。いくつかの実施形態では、初期のデフォルト設定は、眼に取付け可能なデバイスを、フェールセーフモードと同じ設定にロックし、このような設定は、フェールセーフ焦点距離である。この方法では、故障状態における眼に取付け可能なデバイスの動作に加えて、初期のデフォルト設定は、眼に取付け可能なデバイスを再始動するとき、デバイスが確実にフェールセーフモードに留まるようにする。
[0068] 図2は、実施形態によるフェールセーフ論理またはサブシステムを含む眼に取付け可能なデバイスを示すブロック図である。図2は、フェールセーフ動作に関連する眼に取付け可能なデバイス200の特定の態様を示すように意図されており、このような図は、デバイス200のすべての要素を含んでいない。
[0069] いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイス200は、フェールセーフ論理またはサブシステム210を含み、それは、図1で示されたフェールセーフサブシステム117とすることができる。フェールセーフ論理210の要素が、図2では、例示のために共に示されているが、このような要素は、必ずしもデバイス内で同じ位置に配置される必要はなく、物理的に、または電気的に接続されないこともあり得る。
[0070] いくつかの実施形態では、フェールセーフ論理210は、デバイス200に対する動作指標を監視するためのシステム健全性検出器を含み、それは、複数のセンサ220を監視し、遠近調節論理225の動作を監視し、かつ様々な電気的および電力値を監視することを含むことができ、またアナログ検出回路230を監視することを含むことができる。いくつかの実施形態では、アナログ検出回路230は、供給電圧が何らかの閾値未満に下がったとき(チップの電圧低下を示す)作動することができる。
[0071] いくつかの実施形態では、フェールセーフ論理210は、デバイス200をフェールセーフモードに移動するためのコマンドを受信器もしくはセンサ235を介して受け取るためのフェールセーフコマンド論理214を含む。いくつかの実施形態では、フェールセーフコマンド論理は、デバイスに対する通常のいずれのコマンド論理からも分離することができる。いくつかの実施形態では、ユーザからのコマンド(手動コマンドなど)、または読取り装置からのコマンド(無線コマンドなど)、読取り装置は、図1で示された読取り装置105とすることができる。
[0072] いくつかの実施形態では、フェールセーフ論理は、デバイス200のいずれかの初期化またはリセットが行われると、光学装置240に対する遠近調節をフェールセーフ焦点距離設定(それは、これだけに限らないが、遠視野状態とすることができる)へとロックさせ、かつ遠近調節を、デバイスに対する健全性検査に成功裡に合格するまで、ロック状態に保持する初期化論理216を含む。
[0073] 図3は、実施形態による眼に取付け可能なデバイスに対するフェールセーフプロセスを示す流れ図である。いくつかの実施形態では、フェールセーフプロセス300は、302で、眼に取付け可能なデバイスの開始動作またはリセットが行われると、304で、デバイスの光学装置をフェールセーフ焦点距離へとロックすることを含む初期設定に入る。次いで、306で、初期の健全性検査が眼に取付け可能なデバイスに対して行われる。
[0074] いくつかの実施形態では、308で、初期の健全性検査で故障がある場合、320で、眼に取付け可能なデバイスは、フェールセーフモードに入り、デバイス光学装置に対する遠近調節は、フェールセーフ焦点距離状態に設定される。いくつかの実施形態では、フェールセーフ焦点距離は、遠視野設定である。いくつかの実施形態では、308で、初期の健全性検査に合格すると、310で、デバイスは遠近調節動作に入り、デバイスの光学装置は、図1に関して述べたように、現在の状態に基づいて自動的に変化する。
[0075] いくつかの実施形態では、310で、遠近調節動作に入ると、デバイスは、1つまたは複数のフェールセーフ動作に従う。このような動作は、同時に、または任意の順序で動作することができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、以下のうち1つまたは複数のものが生じたとき、フェールセーフモード320に入ることができる。
[0076] (1)312で、1つまたは複数のセンサ値、遠近調節結果、または電気的もしくは電力問題が検出される。
[0077] (2)314で、動作問題が生ずる可能性を示すことのできる時間切れ状態。
[0078] (3)316で、ユーザから、または眼に取付け可能なデバイスと通信している読取り装置デバイスからフェールセーフに入るコマンド(enter-FS)を受け取る。
[0079] いくつかの実施形態では、デバイスの動作が回復可能である場合、例えば、324で、(322で、前のフェールセーフに入るコマンドに基づいてフェールセーフモードに入った場合)フェールセーフモードを出る(exit-FS)コマンドを受け取り、326で、健全性検査に合格するまで、デバイスはフェールセーフモード320に留まり、プロセスは、次いで、遠近調節モード310に戻ることができる。いくつかの実施形態では、プロセスは、代替的に、デバイスがリセットされる、または停止されるまで、フェールセーフモード320に留まることができ、開始動作またはリセットプロセス302で継続することができる。
[0080] さらに、動作中の任意の点で、デバイスに対する電力の完全な喪失など、電力障害330があると、デバイスの光学装置は、次いで、デフォルトの無電力状態に入るが、この場合、光学装置に対するデフォルト状態は、フェールセーフ焦点距離設定である332。
[0081] 図4Aおよび図4Bは、本開示の実施形態による、眼に取付け可能なデバイス400の2つの図を示している。図4Aは、眼に取付け可能なデバイス400の上面図であり、図4Bは、同じものの斜視図である。眼に取付け可能なデバイス400は、図1で示された眼に取付け可能なデバイス100の1つの可能な実装形態である。いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイス400は、図1のフェールセーフサブシステム117として、または図2のフェールセーフ論理もしくはサブシステム210として示されたものなど、フェールセーフ論理またはサブシステムを含む。
[0082] 眼に取付け可能なデバイス400の示された実施形態は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410、リング基板415、電源420、コントローラ425、遠近調節作動器430、静電容量性のセンサシステム435、およびアンテナ440を含む。図4Aおよび図4Bは、必ずしも縮尺を合わせて描かれておらず、例示的な眼に取付け可能なデバイス400の構成を述べる例示目的だけで示されていることを理解されたい。
[0083] 眼に取付け可能なデバイス400の可撓性のあるレンズ閉鎖容器410が、湾曲した円板として形成されている。可撓性のあるレンズ閉鎖容器410は、一方の側面が、眼の角膜表面上に合わせるのに適した凹面411を有するように形成される。円板の反対側は、眼に取付け可能なデバイス400が眼に取り付けられている間、眼瞼運動と干渉しない凸面412を有する。示された実施形態では、円形または楕円形の外側縁部413は、凹面411と凸面412を接続する。
[0084] 眼に取付け可能なデバイス400は、約1センチメートルの直径、および約0.1から約0.5ミリメートルの厚さなど、視力矯正および/または美容コンタクトレンズと同様の寸法を有することができる。しかし、直径および厚さの値は、例示的な目的で提供されるに過ぎない。いくつかの実施形態では、眼に取付け可能なデバイス400の寸法は、装着者の目の角膜表面の寸法および/または形状に従って選択することができる。可撓性のあるレンズ閉鎖容器410は、様々な方法で湾曲した形状を備えて形成することができる。例えば、熱成形、射出成形、遠心鋳造など視力矯正コンタクトレンズを形成するために使用されるものと同様な技法を、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410を形成するために使用することができる。
[0085] リング基板415は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410内に組み込まれる。リング基板415は、遠近調節作動器430が位置する中心領域から離れた、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410の外周に沿って位置するように組み込むことができる。示された実施形態では、リング基板415は、遠近調節作動器430を囲んでいる。リング基板415は、眼に近過ぎることにより焦点が合わず、また入射光が眼の光感知部分へと送られる中心領域から離れて配置されるために、視力との干渉はない。いくつかの実施形態では、リング基板415は、視覚に対する影響をさらに軽減するために、任意選択により、透明材料から形成することもできる。リング基板415は、平坦な円形のリング(例えば、中心化された穴を有する円板)として形成することができる。リング基板415の(例えば、半径方向の幅に沿った)平坦な表面は、電子装置を取り付けるための、かつ電極、アンテナ(複数可)、および/または相互接続を形成するために導電性材料をパターン化するためのプラットフォームである。
[0086] 静電容量センサ435は、静電容量タッチスクリーンと同様な方法で、まぶたの重なりを感知するように、眼に取付け可能なデバイス400の周囲に分散される。まぶたの重なりの量および位置を監視することにより、近似的な注視方向および/または焦点距離を求めるために、静電容量センサシステム435からのフィードバック信号をコントローラ425によって測定することができる。示された実施形態では、静電容量センサシステム435は、一連の並列に結合された別々の静電容量素子により形成される。他の実装形態を使用することもできる。
[0087] 遠近調節作動器430は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410内の中心に配置されて、ユーザの視覚中心における眼に取付け可能なデバイス400の屈折力に影響を与える。様々な実施形態では、遠近調節作動器430は、コントローラ425により操作される可撓性のある導電性電極の影響下で、その屈折率を変える要素を含む。その屈折率を変化させることにより、眼に取付け可能なデバイス400の湾曲した表面の正味の屈折力が変更され、それにより、制御可能な遠近調節が適用される。遠近調節作動器430は、様々な異なる光電子要素を用いて実施することができる。例えば、遠近調節作動器430は、可撓性のあるレンズ閉鎖容器410の中心に配置された液晶(例えば、液晶セル)の層を使用して実施することができる。他の実施形態では、遠近調節作動器430は、加えられた電界の存在下で屈折率を変化させる電気光学的材料など、他のタイプの電気的に活性な光学材料を用いて実施することができる。遠近調節作動器430は、閉鎖容器材料410(例えば、液晶セル)内に組み込まれた別個のデバイスとすることができるが、または制御可能な屈折率を有するバルク材とすることができる。さらに他の実施形態では、遠近調節作動器430は、電気信号の影響下で形状を変化させる変形可能なレンズ構造を用いて実施することができる。したがって、眼に取付け可能なデバイス400の屈折力は、コントローラ425から延びる1つまたは複数の電極を介して、電気信号を遠近調節作動器430に加えることにより、コントローラ425によって制御される。
[0088] 要約で述べられているものを含む、本発明の示された実施形態の上記の記述は、網羅的であること、または開示された正確な形態に本発明を限定することは意図されていない。本発明の特定の実施形態および例が、本明細書において例示目的で述べられているが、当業者であれば理解されるように、本発明の範囲に含まれる様々な変更形態が可能である。
[0089] 上記の詳細な記述を考慮すれば、これらの変更形態を本発明に行うことができる。添付の特許請求の範囲で使用される用語は、本明細書で開示された特定の実施形態に本発明を限定するものと解釈されるべきではない。そうではなくて、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により完全に決定されるべきであり、それは、特許請求の範囲の解釈の確立された基本原則に従って解釈されるべきである。

Claims (26)

  1. 眼に取付け可能なデバイスであって、
    光学レンズと、
    前記光学レンズに対して視力調節を提供するための遠近調節作動器と、
    前記デバイスについて複数の視力調節状態のうちの1つを選択するための遠近調節論理を含むコントローラであって、前記複数の視力調節状態は、少なくともフェールセーフ焦点距離を含む、コントローラと、
    前記デバイスに対する1つまたは複数の動作指標を監視するためのシステム健全性検出器を含むフェールセーフサブシステムと
    を備え、
    前記フェールセーフサブシステムは、前記フェールセーフサブシステムが前記デバイスの故障状態を識別したとき前記デバイスをフェールセーフモードへと移行させ、前記フェールセーフモードは、前記視力調節状態を前記フェールセーフ焦点距離に設定することを含む、眼に取付け可能なデバイス。
  2. 前記フェールセーフ焦点距離は、遠視野状態である、請求項1に記載のデバイス。
  3. 1つまたは複数の動作指標の前記監視は、センサ値を監視することを含み、また故障状態は、時間期間にわたって、1つまたは複数のセンサのそれぞれからの1つまたは複数のセンサ値が、前記1つまたは複数のセンサのそれぞれに対する良好な範囲の外にある場合に検出される、請求項1に記載のデバイス。
  4. 1つまたは複数の動作指標の前記監視は、前記デバイスに対する視力調節結果を監視することを含み、故障状態は、視力調節結果が正しくない場合に検出される、請求項1に記載のデバイス。
  5. 1つまたは複数の動作指標の前記監視は、電気的または電力問題を監視することを含み、また故障状態は、前記デバイスに対する1つまたは複数の電気的または電力特性が良好な範囲の外にある場合に検出される、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記フェールセーフサブシステムは、時間切れ状態を監視するための論理を含み、前記フェールセーフサブシステムは、時間切れ状態が生じたと判定すると、前記デバイスを前記フェールセーフモードに移行させる、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記フェールセーフサブシステムは、前記デバイスに対するフェールセーフコマンドを受け取るためのフェールセーフコマンド論理を含み、前記フェールセーフサブシステムは、フェールセーフコマンドを受け取ると、前記デバイスを前記フェールセーフモードに移行させる、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記フェールセーフサブシステムは、前記デバイスの初期化またはリセットが行われると、前記視力調節状態を前記フェールセーフ焦点距離に設定させる初期化論理を含む、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記光学レンズに対するデフォルト状態は、前記フェールセーフ焦点距離であり、前記光学レンズは、前記デバイスに対する電力損失があると、前記フェールセーフ焦点距離に移行する、請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記フェールセーフサブシステムは、前記フェールセーフモードにおいて前記遠近調節論理を無効にする、請求項1に記載のデバイス。
  11. 眼に取付け可能なデバイスのためのフェールセーフ動作を提供する方法であって、
    前記デバイスについて複数の視力調節状態のうちの1つを選択することを含む、光学レンズに対して視力調節を提供することと、
    前記デバイスに対する1つまたは複数の動作指標を監視することと、
    前記デバイスの故障状態を検出するとフェールセーフモードに前記デバイスを移行させることであって、前記フェールセーフモードは前記視力調節状態に対してフェールセーフ焦点距離を確立することを含む、前記デバイスを移行させることと
    を含む方法。
  12. 前記フェールセーフ焦点距離は、遠視野状態である、請求項11に記載の方法。
  13. 1つまたは複数の動作指標を監視することは、センサ値を監視することを含み、前記方法は、1つまたは複数のセンサ値が前記センサに対する良好な範囲の外である場合、故障状態を検出することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  14. 1つまたは複数の動作指標を監視することは、前記デバイスに対する視力調節結果を監視することを含み、前記方法は、視力調節結果が正しくない場合、故障状態を検出することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  15. 1つまたは複数の動作指標を監視することは、電気的または電力問題を監視することを含み、また前記デバイスに対する1つまたは複数の電気的または電力特性が良好な範囲の外である場合、故障状態が検出される、請求項11に記載の方法。
  16. 前記デバイスに対する時間切れ状態の発生を監視することと、
    時間切れ状態が生じたと判定すると、前記フェールセーフサブシステムが、前記デバイスを前記フェールセーフモードに移行させることと
    をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  17. フェールセーフコマンドの受け取りを監視することと、
    フェールセーフコマンドを受け取ると、前記フェールセーフサブシステムは、前記デバイスを前記フェールセーフモードに移行させることと
    をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  18. 前記デバイスを初期化またはリセットすることと、
    前記視力調節状態を、前記フェールセーフ焦点距離に設定することと、
    前記デバイスに対して健全性検査を実施することと、
    前記健全性検査が成功裡に完了すると、前記光学レンズに対する前記視力調節を進めることと
    をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  19. 前記光学レンズに対するデフォルト状態は前記フェールセーフ焦点距離であり、前記光学レンズは、前記デバイスに対する電力損失があると、前記フェールセーフ焦点距離に移行する、請求項11に記載の方法。
  20. 前記フェールセーフサブシステムが、前記フェールセーフモードにおいて前記遠近調節論理を無効にすることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  21. スマートコンタクトレンズに対するフェールセーフサブシステムであって、
    前記スマートコンタクトレンズに対するシステム健全性検出器を備え、前記システム健全性検出器は、前記スマートコンタクトレンズに対する1つまたは複数の動作指標を監視し、
    前記スマートコンタクトレンズの故障状態を検出すると、前記フェールセーフサブシステムは、前記スマートコンタクトレンズをフェールセーフモードに移行させ、
    前記フェールセーフモードに移行させることは、前記スマートコンタクトレンズのフェールセーフ焦点距離調節状態を確立することを含む、フェールセーフサブシステム。
  22. フェールセーフコマンドを受け取るためのフェールセーフコマンド論理をさらに備え、
    前記フェールセーフコマンド論理によりフェールセーフコマンドが受け取られると、前記フェールセーフサブシステムは、前記スマートコンタクトレンズを前記フェールセーフモードに移行させる、請求項21に記載のフェールセーフサブシステム。
  23. 前記スマートコンタクトレンズの初期化またはリセットが行われると、前記スマートコンタクトレンズを前記フェールセーフ焦点距離調節状態にロックする初期化論理をさらに含む、請求項21に記載のフェールセーフサブシステム。
  24. 眼に取付け可能なデバイスであって、
    光学レンズと、
    前記光学レンズに対して自動視力調節を提供するための遠近調節作動器と、
    前記デバイスに対するフェールセーフサブシステムとを備え、
    前記フェールセーフサブシステムは、このような光学レンズに対して電力または電圧が加えられないとき、前記光学レンズをデフォルトでフェールセーフ焦点距離に設定させる前記光学レンズの1つまたは複数の機能を含む、眼に取付け可能なデバイス。
  25. 前記フェールセーフ焦点距離は、前記光学レンズの休止状態である、請求項24に記載の眼に取付け可能なデバイス。
  26. 前記フェールセーフ焦点距離は、遠視野状態である、請求項24に記載の眼に取付け可能なデバイス。
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