JP2017534835A - アプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システム - Google Patents

アプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システム Download PDF

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Abstract

アプリケータと、アプリケータセットと、アプリケータ又はアプリケータセットを使用して表面の洗浄度を判定するための方法と、アプリケータ又はアプリケータセットを使用して表面の洗浄度を判定するためのシステム。アプリケータは、マーカー組成物と、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体とを備えることができる。マーカー組成物は、再帰反射粒子及び分散媒を含むことができ、再帰反射粒子の配合比は、マーカー組成物全体を基準として50〜90質量%である。

Description

本発明は、アプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システムに関する。
米国特許第7718395号は、洗浄が十分に行われたか否かを判定するための方法として、蛍光物質を含む透明インジケータ試薬を使用する方法を開示している。この方法は、洗浄前に、洗浄されるべき物体(例えば、テーブル、いす等)上にインジケータ試薬を被覆する工程と、洗浄後に、紫外線放射による照射に起因して、洗浄されるべき物体の蛍光物質から放射された光を感知することによって、インジケータ試薬が存在するか否かを判定する工程とを含む。
発明が解決しようとする課題
洗浄が十分に行われたか否かを判定する(即ち、洗浄度を判定する)ために、判定が単純な方法によって可能であり、判定が広い範囲にわたって可能であり、判定が非常に正確であること等が重要である。
本発明の1つの目的は、マーカー組成物を使用したアプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システムを提供することであり、マーカー組成物の存在は、単純な方法によって、広い範囲にわたって感知することができる。
課題を解決するための手段
本発明の一態様は、再帰反射粒子及び分散媒を含有するマーカー組成物と、メーカー(maker)組成物を保持することが可能なアプリケータ本体とが提供されるアプリケータであり、再帰反射粒子の配合比は、マーカー組成物の総量を基準として50〜90質量%である。
本発明の別の態様では、アプリケータ本体は、多孔質であってもよい。
本発明の更なる別の態様では、アプリケータ本体は、そのアプリケータ本体の内部内に連続気泡を有することが可能であり得る。
本発明の更なる別の態様では、連続気泡の気泡数は、25mm当たり15〜100個の気泡であってもよい。
本発明の更なる別の態様では、アプリケータ本体は、アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように、アプリケータ本体を保持するための保持本体と、アプリケータ本体の露出部分を密閉封止するために、保持本体に取り外し可能に取り付けられる蓋本体と、から更に構成されてもよい。
本発明の一態様において、複数のアプリケータから構成されるアプリケータセットが提供され、各アプリケータはそれぞれ、アプリケータ本体を保持するための保持本体であって、アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように、アプリケータ本体を保持する、保持部分を含み、他のアプリケータの保持部分に取り外し可能に取り付けられる蓋部分であって、他のアプリケータ本体の露出部分を密閉封止することが可能な、蓋部分を含む、保持本体を含む。
本発明の別の態様では、複数のアプリケータの中の1つのアプリケータは、他のアプリケータから区別されることが可能であり得る。
本発明の別の態様では、洗浄度判定方法が提供され、上述したアプリケータ又はアプリケータセットを使用して、洗浄前の洗浄されるべき表面にマーカー組成物を適用する工程と、洗浄されるべき表面が洗浄された後、その洗浄されるべき表面上に光を放射し、再帰反射粒子からの反射光を感知する工程と、反射光の感知結果に基づいて、前記洗浄されるべき表面の洗浄度を判定する工程と、から構成される。
本発明の別の態様では、洗浄度判定システムが提供され、アプリケータ又はアプリケータセットを用いてマーカー組成物が適用され、次いで、洗浄される、洗浄されるべき表面に光が放射されている状態を示す画像データに基づいて、再帰反射粒子からの反射光を感知するための感知手段と、感知手段によって得られた反射光の感知結果に基づいて、洗浄されるべき表面の洗浄度を判定するための判定手段と、から構成される。
本発明を用いて、マーカー組成物を使用したアプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システムを提供することが可能であり、マーカー組成物の存在は、高い正確性を有する単純な方法によって、広い範囲にわたって感知することができる。
第3の実施形態のアプリケータの例を示す斜視図である。 第4の実施形態のアプリケータセットの例を示す斜視図である。 図2に示したアプリケータセットの分解図である。 第5の実施形態のアプリケータセットの例を示す斜視図である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例1のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例1のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例5〜7のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例5〜7のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例8のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有しない状態での、実施例8のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例8のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有する状態での、実施例8のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例9のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有しない状態での、実施例9のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例9のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有する状態での、実施例9のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例8のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例8のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例11のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有しない状態での、実施例11のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例11のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有する状態での、実施例11のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例12のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有しない状態での、実施例12のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例12のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有する状態での、実施例12のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例13のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有しない状態での、実施例13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 実施例13のマーカー組成物を使用して製造されたアプリケータと、撮像光の照射を有する状態での、実施例13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例11〜13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例11〜13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例13のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例14〜16のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例14〜16のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例17〜19のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例17〜19のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例20〜23のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例20〜23のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有しない状態での、実施例15のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。 撮像光の照射を有する状態での、実施例15のマーカー組成物が適用されている紙を示す画像である。
本発明のマーカー組成物、アプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システムの実施形態を、以下に詳細に記載する。
[第1の実施形態:マーカー組成物]
第1の実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子及び分散媒を含有し、分散媒は、水及び水溶性ポリマーを含有する。加えて、再帰反射粒子の配合比は、マーカー組成物の総量を基準として50〜90質量%である。本明細書で、「再帰反射」という用語は、入射光を入射の方向に反射し戻す特性を指す。
再帰反射粒子が再帰反射性を示す限り、再帰反射粒子(即ち、ビーズ)に特定の限定はない。再帰反射粒子として使用される物質の例としては、ガラス(ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、及びチタン酸バリウムガラス等)及び高屈折率プラスチックが挙げられる。ガラスは、反射率の観点から有利に使用され得る。
適用能力、安定性、保存安定性、及び視認性の観点から、再帰反射粒子の平均粒径は、10〜100μm、20〜90μm、又は30〜80μmに設定され得る。再帰反射粒子の平均粒径が前述の範囲内にある場合、分散媒中の再帰反射粒子の分散性は更に増大され得る。更に、再帰反射粒子の平均粒径が前述の範囲内にある場合、再帰反射粒子からの反射光の強度は増大され得る。本明細書で、「平均粒径」という表現は、JIS K 5600−9−3(Testing Methods for Paints−Part 9:Coating Powders−Section 3:Particle Size Analysis by Laser Diffraction)等に従って測定された平均粒径を意味する。
再帰反射粒子として使用することが可能な粒子は、「UB−24M」及び「UB−35M」(両方ともUnitika Ltd.製)、Beekoビーズ、Ramboビーズ、Tungビーズ等によって例示される。
適用能力、視認性、及び反射率の観点から、全マーカー組成物中の再帰反射粒子の濃度は、75〜95重量%、75〜90重量%、又は75〜85重量%であり得る。加えて、分散媒がアルコールを含有しない場合、再帰反射粒子の含有比率は、マーカー組成物の全質量を基準として70〜90質量%又は75〜85質量%に設定され得る。
分散媒中に含有される水は、特に限定されない。この実施形態では、脱イオン水、蒸留水、超純粋等が使用され得ることが好ましい。
適用能力の観点から、全マーカー組成物の含水率は、好ましくは3〜25重量%、更に好ましくは4〜20重量%、最も好ましくは8〜14重量%である。分散媒がアルコールを含まない場合、全マーカー組成物の含水率は、好ましくは9.5〜18重量%、より好ましくは15〜17重量%である。
分散媒中に含有される水溶性ポリマーは、そのポリマーが水溶性である限り特に限定されない。水溶性ポリマーの例としては、ポリビニルピロリドン(以後「PVP」とも称する);ポリビニルアルコール(以後「PVA」とも称する)、カルボキシビニルポリマー、及びアクリル酸−メタクリル酸コポリマー等の合成ポリマー;セルロース、並びにメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;澱粉、グアーガム、アルギニン酸塩、及びマンナン等の多糖類及びその誘導体;キサンタンガム、トラガカントガム、及びグアーガム等のゴム;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体、並びに、これらの物質を物理的又は化学的に部分的に架橋することにより生成された物質が挙げられる。本明細書では、ポリビニルピロリドンをγ線照射に供することにより架橋された水溶性ポリマーは、「γ線架橋ピロリドン」又は「X−PVP」と称される。
適用性及び急速乾燥の視点から、水溶性ポリマーの含有比率は、分散媒の全質量を基準として3〜20質量%、4〜10質量%、又は4〜6質量%であり得る。加えて、水溶性ポリマーの含有比率は、マーカー組成物の全質量を基準として0.8〜3質量%、より好ましくは1〜2.5質量%、更により好ましくは1.5〜2.5質量%に設定され得ることが好ましい。分散媒がアルコールを含有しない場合、水溶性ポリマーの含有比率は、マーカー組成物の全質量を基準として0.2〜4.5質量%、より好ましくは0.5〜2.5質量%に設定され得ることが好ましい。
水溶性ポリマーは、水及びアルコールの両方に可溶なポリマーを含有することが好ましく、分散媒はアルコールを含有することが好ましい。マーカー組成物の急速乾燥は、このような水溶性ポリマー及び分散媒によって更に改善され得る。
アルコールの例としては、イソプロピルアルコール(2−プロパノールとも称する;以後、時折「IPA」と称する)、エタノール、メタノール、及びn−プロピルアルコールが挙げられる。加えて、水及びアルコールの両方に可溶なポリマーの例としては、ポリビニルピロリドン、γ線架橋ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートが挙げられる。
分散媒がそのような水溶性ポリマー及びアルコールを含有する場合、マーカー組成物の急速乾燥は更に改善され得る。
適用性及び急速乾燥の視点から、アルコールの含有比率は、分散媒の全質量を基準として20〜60質量%、30〜60質量%、又は45〜55質量%であり得る。更に、全マーカー組成物中のアルコールの含有率は、好ましくは4〜16重量%、更に好ましくは5〜15重量%、最も好ましくは6〜13重量%である。
水溶性ポリマーの好ましい様態は、ポリビニルピロリドン又はγ線架橋ポリビニルピロリドンである。これらの水溶性ポリマーが使用された場合、マーカー組成物には好適な粘度が提供され得、接着強度及び適用性も向上され得る。したがって、この態様のマーカー組成物を用いて、更に高い保持能力を達成することが可能であり、例えば、天井又は壁表面に適用された際、マーカー組成物が垂れ下がる現象を確実に抑えることができる。
この実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子及び分散媒に加えて、保湿剤を更に含有してもよい。この手段によって、マーカー組成物の蒸発を抑えることができ、またマーカー組成物の保存安定性を増大させることができる。
保湿剤の例としては、グリセリン、プロピレングリコール、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、及びエラスチンが挙げられる。
全マーカー組成物中の湿潤剤の濃度は、好ましくは0.1〜2重量%、更に好ましくは0.5〜1重量%、最も好ましくは0.7〜0.8重量%である。加えて、分散媒がアルコールを含有しない場合、保湿剤の含有比率は、好ましくは、マーカー組成物の全質量を基準として0.3〜7.5質量%、より好ましくは0.5〜5質量%に設定され得る。
この実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子及び分散媒に加えて、pH調整剤を更に含有してもよい。このことは、分散媒中に含有されるポリマー化合物の溶解度を調整し、かつマーカー組成物の適用性を増大させることを可能にする。
pH調整剤の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムが挙げられる。
この実施形態のマーカー組成物は、本発明の本質を損なわない範囲内で、他の添加剤(可塑剤、保湿剤、界面活性剤、保存剤等)を更に含有してもよい。
マーカー組成物から再帰反射粒子を除く構成要素(2つ以上のタイプのそのような構成要素が存在する場合、構成要素の混合物)の25℃での粘度は、2,000〜100,000cps、4,000〜80,000cps、又は6,000〜60,000cpsであってもよい。マーカー組成物の接着強度及び適用能力は、前述の範囲内の粘度を有することにより改善され得る。本明細書で、「粘度」は、B型粘度計(Tokyo Keiki Inc.製、モデルBL)を使用して、JIS Z 8803に従って25℃の環境内で測定した粘度を指す。
本実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子、水、水溶性ポリマー、必要に応じてアルコール、及び必要に応じて更に保湿剤等の添加剤を混合することにより得ることができる。これらの構成要素の配合の順序に特定の限定はなく、例えば、全構成要素を器内に供給し、次いで配合してもよく、又は代替的に、構成要素の一部を配合した後、混合物中に他の構成要素を添加し、配合してもよい。好ましい調製方法は、最初に、分散媒中に含まれる構成要素を配合することにより分散媒を得る工程と、次いで、分散媒中に再帰反射粒子を添加及び配合することによりマーカー組成物を得る工程と、から構成される方法により例示される。これらの工程の各々の処理条件は、適宜選択され得る。更に、分散媒の調製中に湿潤剤等の添加剤を添加してもよく、又は代替的に、添加剤は再帰反射粒子と共に、若しくは再帰反射粒子を添加した後に、分散媒に添加してもよい。
更に、アルコールが使用される場合の分散媒の調製方法の例は、可燃性溶媒用の密閉封止された器内で水及び水溶性ポリマーを混合する第1の工程と、第1の工程で得られた混合物中にアルコールを添加及び混合する第2の工程とを含む方法である。
本実施形態のマーカー組成物によれば、単純な方法によって高い正確性で、広い範囲にわたってマーカー組成物の存在又は不在の感知が可能となる。
即ち、前述のマーカー組成物は、再帰反射粒子を分散媒中に安定的に保持することができ、広い範囲にわたって容易に適用することができる。更に、適用後、マーカー組成物は、水又は水−アルコールの混合液体等を含む洗浄物品(即ち、布、モップ等)を使用して拭うことによって、適用領域から容易に除去することができる。更に、マーカー組成物の適用及び除去中、マーカー組成物は、自然照明又は室内照明としての光により照明される。しかしながら、洗浄物品を持ち、洗浄領域を洗浄する人物の視線は、通常、光の入射及び反射の方向とは異なるため、洗浄物品を持ち、洗浄領域を洗浄する人物は、通常、再帰反射粒子からの反射光を視覚的に感知することが不可能である。
次いで、光を使用して前述のマーカー組成物を照明した場合、そのような光は、粒子表面上での光の入射の位置に関わらず(即ち、光の入射角に関わらず)、光源に向かって反射される。それ故、反射は、正反射及び散乱反射と比較して、より広い範囲の入射角から検出することができ、検出される反射光の強度を増大させることが可能である。更に、照明光は、再帰反射粒子が再帰反射性であることを示す任意のタイプの光であってもよい。それ故、適用領域を紫外線放射蛍光物質で被覆した後、その適用領域を紫外線放射で照明する場合と比較して、この方法は、照明光の波長に関連した光のタイプ、光源装置のタイプ等の選択における自由度が高いという利点を有する。更に、照明光として可視光が選択される場合、例えば、通常のカメラ、カメラ搭載携帯電話、カメラ搭載多機能携帯電話(スマートフォン)等の撮像のための照明(フラッシュ照明)を使用して、撮像及び照明を行うことができる。得られた画像における反射光の存在又は不在に基づいて、マーカー組成物の存在又は不在を判定することが可能である。
本実施形態のマーカー組成物の適用は、病院、ホテル、レストラン等の施設内の洗浄の際に、洗浄度の判定に使用されるインジケータにより例示される。具体的には、病院内では、様々なタイプの疾病に感染した患者が病院を訪れるため、病院内での1人の患者から他の患者への交差感染の危険性が存在する。それ故、病院室内を十分に洗浄することに加えて、病院内の洗浄が十分に行われたか否かを高い正確性で判定することが重要である。そのような適用における本実施形態のマーカー組成物は、マーカー組成物の存在又は不在を広範囲に検出する単純な方法により洗浄度を高い正確性で感知する能力に起因して、極めて有用である。
[第2の実施形態:マーカー組成物]
第2の実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子と、水に可溶な分散媒とを含有する。
第1の実施形態の再帰反射粒子と同一の粒子を、第2の実施形態の再帰反射粒子として使用することができる。ここでは、重複する説明を省略する。
適用性、視認性、及び反射率の視点から、第2の実施形態のマーカー組成物中の再帰反射粒子の含有比率は、マーカー組成物の全質量を基準として、好ましくは60〜80質量%、より好ましくは70〜80質量%、更により好ましくは75〜80質量%である。加えて、再帰反射粒子の含有比率が上述した範囲内にある場合、マーカー組成物はより容易に拭い去ることができ、またマーカー組成物は、より広い温度範囲にわたって使用することができる。
分散媒に関して特定の限定はなく、分散媒は任意の水溶性分散媒であってもよい。分散媒は、室温(25℃)でろう状又はペースト状であってもよい。本明細書で、「ろう状」という用語は、室温で固体状又はろう状であることを意味する。更に、「ペースト状」という用語は、特定の外力(即ち、降伏応力)が適用されない限り、室温で流動が起こらない状態(即ち、ビンガム流体状態)にある分散媒を意味する。
分散媒の流動点は、好ましくは0〜60℃、更に好ましくは10〜55℃、最も好ましくは20〜40℃である。流動点を前述の範囲内に設定することにより、マーカー組成物の粘度、接着能力及び適用特性を改善することが可能である。本明細書で、「流動点」という用語は、JIS K 2269に基づいて測定された流動点を意味する。
再帰反射粒子と分散媒との重量に基づく比は、90:10〜50:50、又は85:15〜55:45、又は80:20〜60:40に設定されてもよい。
分散媒は、非イオン性界面活性剤を含むことが好ましい。この手段により、マーカー組成物は、湿潤布等を使用して、より容易に拭い去ることができる。非イオン性界面活性剤がゲル状又はペースト状である限り、非イオン性界面活性剤に関して特定の限定はない。例えば、ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤及び多価アルコール型非イオン性界面活性剤を、このタイプの非イオン性界面活性剤として使用してもよい。更に、分散媒が柔軟化剤を含まない場合、非イオン性界面活性剤の流動点は、好ましくは0〜60℃、更に好ましくは10〜55℃、最も好ましくは20〜40℃である。
更に、分散媒は、非イオン性界面活性剤及び柔軟化剤を含んでもよい。そのような組成物を使用することによって、マーカー組成物の粘度、接着能力及び適用特性が改善され得る。この場合、柔軟化剤のタイプ及び含有率を非イオン性界面活性剤のタイプ及び含有率に従って適切に設定することによって、分散媒の流動点をより容易に調整することが可能である。それ故、分散媒中に使用される非イオン性界面活性剤のタイプ及び含有率の選択の自由度が増大する。例えば、60℃を超える流動点を有する非イオン性界面活性剤に柔軟化剤を添加することによって、全分散媒の流動点を、好ましくは0〜60℃、更に好ましくは10〜55℃、最も好ましくは20〜40℃の範囲内にすることが可能である。更に、本態様では、好ましくは0〜60℃、更に好ましくは10〜55℃、最も好ましくは20〜40℃の流動点を有する非イオン性界面活性剤を使用してもよい。
非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン、ポリオール、シロキサン、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー(Pluronic、Tween、Poloxamer、及びSpan等の商標で)により例示される。そのような非イオン性界面活性剤は、1つのタイプ又は2つ以上のタイプの組み合わせとして使用することができる。
全分散媒中の非イオン性界面活性剤の含有率は、好ましくは30〜100重量%、更に好ましくは45〜100重量%、最も好ましくは60〜100重量%である。
柔軟化剤が分散媒を柔軟化する限り、柔軟化剤に関して特定の限定はない。使用され得る柔軟化剤は、4〜60℃で液体の水溶性物質により例示される。
柔軟化剤は、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタンイソステアレート、パーム油脂肪酸ソルビタン、ポリソルベート80、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、フェノールエトキシレート、ポリエチレングリコールオレエート、ポリオキシアルキレンエーテルタロエート、カプリリルグリコール、ジグリセリンラウリルエステル、ジグリセリンオレイルエステル、ヘキサグリセリンカプロエート、デカグリセリンラウリルエステル等により例示される。
全分散媒中の柔軟化剤の含有率は、好ましくは3〜50重量%、更に好ましくは20〜40重量%、最も好ましくは25〜35重量%である。
本実施形態のマーカー組成物は、自然吸収水分を除いて、水を実質的に含まない状態で使用されてもよい。自然吸収水分に起因する含水率は、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは3重量%以下である。
この実施形態のマーカー組成物は、本発明の本質を損なわない範囲内で、他の添加剤(可塑剤、保湿剤、界面活性剤、保存剤等)を更に含有してもよい。
本実施形態のマーカー組成物は、再帰反射粒子、水溶性分散媒、及び必要であれば柔軟化剤等の添加剤を配合することにより得ることができる。これらの構成要素の配合の順序に特定の限定はなく、例えば、全構成要素を器内に供給し、次いで配合してもよく、又は代替的に、構成要素の一部を配合した後、混合物中に他の構成要素を添加し、配合してもよい。好ましい調製方法は、最初に、分散媒中に含まれる構成要素を配合することにより分散媒を得る工程と、次いで、分散媒中に再帰反射粒子を添加及び配合することによりマーカー組成物を得る工程と、から構成される方法により例示される。これらの工程の各々の処理条件は、適宜選択され得る。更に、柔軟化剤等の添加剤は、分散媒の調製時に添加されてもよく、又は代替的に、これらの添加剤は、再帰反射粒子と共に分散媒に添加されてもよく、若しくは再帰反射粒子を添加した後に、分散媒に添加されてもよい。
[第3の実施形態:アプリケータ]
マーカー組成物と、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータとを有する、第3の実施形態のアプリケータを提供する。マーカー組成物は、この手段によって容易に適用することができる。本明細書で、「保持」は、マーカー組成物をアプリケータ本体内に収容又は保存することを含む。加えて、第1の実施形態又は第2の実施形態のマーカー組成物を、この実施形態におけるマーカー組成物として使用することができる。
前述のアプリケータ本体は、多孔質であってもよい。この手段により、アプリケータ本体によるマーカー組成物の保持能力が良好となり、マーカー組成物を適用する能力を更に改善することが可能となる。
前述のアプリケータ本体は、そのアプリケータ本体内に連続気泡を有してもよい。アプリケータ本体内のマーカー組成物は、この手段によって容易に移動させることができ、それ故、マーカー組成物はアプリケータ本体によってより均一に保持された状態となる。それ故、このアプリケータは、マーカー組成物をより均一に適用することが可能である。
前述の連続気泡の気泡数は、好ましくは15〜100/25mm、更に好ましくは25〜70/25mm、最も好ましくは35〜45/25mmである。その結果、マーカー組成物の移動能力(アプリケータ本体をマーカー組成物で充填する容易性、マーカー組成物を適用する容易性等)と、アプリケータ本体内でのマーカー組成物の保持能力とは、良好なバランスで改善され得る。それ故、この態様のアプリケータは、そのアプリケータが繰り返し使用された場合であっても、マーカー組成物をより均一に適用することが可能である。本明細書では、「気泡数」という用語は、25mm当たりの気泡の数を示す。
前述のアプリケータは、アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように、前述のアプリケータ本体を保持するための保持本体と、前述のアプリケータ本体の露出部分を密閉封止するために、前述の保持本体に取り外し可能に取り付けられる蓋本体と、から更に構成されてもよい。この手段によって、マーカー組成物の長期の保存が可能となる。
図1は、本実施形態のアプリケータの別の例を示す斜視図である。アプリケータ30は、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体32と、アプリケータ本体32を保持するための保持本体34と、アプリケータ本体32を密閉封止するための蓋本体36(保持本体34に取り外し可能に取り付けられる)と、保持本体34と蓋本体36との間の間隙を封止するための封止構成要素38(保持本体34上に装着される)とから構成されている。アプリケータ本体32は、多孔質材料から構成され、アプリケータ本体32内にマーカー組成物が保持されている。即ち、図1に示すアプリケータ30において、アプリケータ本体32は、マーカー組成物のアプリケータ本体としての元の機能に加えて、マーカー組成物を収容又は保存するための保持本体としての機能を提供する。
多孔質物質(例えば、スポンジ)をアプリケータ本体32として使用してもよい。アプリケータ本体32は、アプリケータ本体32の内部内に連続気泡を有することが好ましく、そのような連続気泡の気泡数は、好ましくは30〜100/25mmである。
保持本体34及び蓋本体36の物質に関して特定の限定はなく、この物質は、金属、プラスチック、ガラス等であってもよい。更に、保持本体34及び蓋本体36は、透明又は有色であってもよい。
例えば、封止構成要素38としてOリングを使用してもよい。封止構成要素38の物質に関して特定の限定はなく、この物質は、ゴム等であってもよい。更に、封止構成要素38は、透明又は有色であってもよい。
雄ねじ部分34aは、保持本体34の側部外壁面のアプリケータ本体32側に配置され、雌ねじ部分36は、蓋本体36の内側壁面の開口側の領域内に配置されている。この態様によれば、アプリケータ本体32の密閉封止と、保持本体34への蓋本体36の取り付けとは、雄ねじ部分34a及び雌ねじ部分36aを互いにねじ締めすることにより可能であり、マーカー組成物の保存安定性が増大され得る。更に、保持本体34は、保持本体34が図1のA軸線に沿って垂直面により切られた際、雄ねじ部分34aが配置されている部分の断面積が、雄ねじ部分34aが配置されていない部分の断面積よりも小さくなるように成形されている。封止構成要素38は環形状を有し、封止構成要素38の内側の外側壁面は、保持本体34の雄ねじ部分34aが配置されている部分の外側壁面に適合することが可能である。封止構成要素38は、保持本体34の雄ねじ部分34aが配置されている部分と、雄ねじ部分34aが配置されていない部分との間の接合部分に接触するように、保持本体34の雄ねじ部分34aが配置されている部分の側部外側壁面に適合させることにより装着される。蓋本体36が保持本体34上に装着される際、封止構成要素38は、蓋本体36と前述の保持本体34の接合部分との間に挟まれ、保持本体34と蓋本体36との間の間隙が封止される。それ故、アプリケータ本体32の密閉封止のための気密性を増大させることが可能である。したがって、この態様によれば、マーカー組成物の劣化、蒸発等を効果的に抑えることができ、マーカー組成物の保存安定性を更に増大させることが可能である。更に、アプリケータをこの状態で持ち運ぶことにより、マーカー組成物を容易に輸送することができ、またアプリケータ本体32からのマーカー組成物の漏洩を防止し、マーカー組成物が皮膚、衣類等に接着することを防止することが可能である。
更に、マーカー組成物の適用中、雄ねじ部分34a及び雌ねじ部分36aのねじを緩めて外すことにより、蓋本体36が保持本体34から分離した状態となり、アプリケータ本体32を開放することが可能である。
更に、蓋本体を図1に示すアプリケータの保持本体に取り付けるための手段は、例えば、保持本体の外側壁面及び蓋本体の内側壁面が各々、ほぼ同一の断面形状を有する(図1のA軸線に沿って垂直方向に切断した断面で見た場合)形状等、保持本体と蓋本体とを互いに連結することが可能な任意の形状を使用してもよい。更にまた、蓋本体の内側壁面に適合することが可能な突出部分を保持本体の外側壁面内に配置する等して、蓋本体を保持本体に引っ掛ける(latch)ことができる形状を形成してもよい。封止構成要素を使用して、保持本体と蓋本体(これらの取り付け手段のためでもある)との間の間隙を封止することにより、アプリケータ本体の密閉封止のための空間の気密性を更に増大させることが可能である。
アプリケータ30をマーカー組成物の適用に使用する際、例えば、保持本体34の側部を把持し、マーカー組成物が適用目標の表面に接着若しくは移動できるように、アプリケータ本体32の露出部分を適用目標の表面に押し付け、又は代替的に、アプリケータ30を適用目標と接触している間に回転させる。このタイプの適用は、アプリケータ30をスタンプ型アプリケータとして使用する。この方法によれば、適用目標の表面内に、アプリケータ本体32の表面と接触するアプリケータ目標の部分の形状に一致する単一の又は多数の適用領域が形成され得る。
更に、アプリケータ本体32の露出部分は、適用目標の表面に押し付けられている間、適用目標の表面に沿って移動されることによりマーカー組成物の適用を行うことができる。この方法によれば、適用目標の面上に縞形状の適用領域を形成することが可能であり、またマーカー組成物を使用して、適用目標の面上の特定の領域を完全に被覆することが可能である。
アプリケータ30の形状及びサイズは、即時携帯性(ready portability)、適用中の把持の容易性、保持本体34に対する蓋本体36の取り付けの容易性、保持本体34からの蓋本体36の取り外しの容易性等を考慮して、適宜選択され得る。例えば、図1のA軸線に沿ったアプリケータ30の全長は、10〜50mmに設定されてもよく、図1のA軸線における直交面に沿ってアプリケータ30を切ることにより得られる断面の直径は、5〜30mmに設定されてもよい。
アプリケータ30の製造方法は、例えば、マーカー組成物を使用してアプリケータ本体32を充填する工程と、マーカー組成物で充填されたアプリケータ本体32を保持本体34に取り付ける工程と、蓋本体36を保持本体34に取り付ける工程と、から構成されている。
更に、マーカー組成物を使用してアプリケータ本体32を充填する方法は、例えば、ポンプに接続された充填ノズルを通して、マーカー組成物をアプリケータ本体32に供給してもよい。この方法の処理条件(例えば、マーカー組成物の供給速度、マーカー組成物の圧力、処理温度等)は、マーカー組成物の物理的特性(例えば、粘度、流体流動特性等)、アプリケータ本体32の物理的特性(例えば、サイズ及び連続気泡の気泡数等)等に従って適宜選択されてもよい。充填中、必要であれば、加熱したマーカー組成物をアプリケータ本体32に供給してもよい。更に、アプリケータ本体32を振動させながらマーカー組成物をアプリケータ本体32に供給する場合、アプリケータ本体32をマーカー組成物で容易に充填し、マーカー組成物をアプリケータ本体32の内部にて広げることが可能である。更に、マーカー組成物で充填されたアプリケータ本体32の表面は、研磨処理を受けてもよい。
本実施形態のアプリケータは、前述の態様に限定されず、様々な修正が可能である。例えば、図1に示すアプリケータにおいて、アプリケータ本体を密閉封止するための手段は、保持本体と蓋本体とを互いに連結することが可能な形状を有してもよく、例えば、保持本体の外側壁面と蓋本体の内側壁面が各々、図1のA軸線において垂直方向に切られた場合、ほぼ同一の断面形状を有する、保持本体及び蓋本体に対する形状を有してもよい。更に、アプリケータは、保持本体に対する蓋本体の取り外し可能な取り付けを可能にする、ねじ型の締結具を有してもよい。更に、封止構成要素を使用して保持本体と蓋本体との間の間隙を封止することにより、アプリケータ本体の密閉封止のための空間の気密性を増大させることが可能である。更に、アプリケータの保存中の、マーカー組成物の保存安定性が高く増大されることに起因して、アプリケータを高度に密閉封止された容器(例えば、袋、覆い等)内に挿入することにより保存することが可能である。
アプリケータのアプリケータ本体が内部にマーカー組成物を収容又は保存するための保持物を有しない場合、マーカー組成物は、マーカー組成物を収容又は保存している器(リザーバ)からアプリケータ本体に供給することにより適用されてもよい。しかしながら、例えば、そのようなアプリケータを使用してマーカー組成物を病院内の複数の病室に適用する場合、使用時にアプリケータ本体又はリザーバ内のマーカー組成物の汚染がなく、又は汚染されたアプリケータを他の位置で使用することに起因する病原体の蔓延がないよう十分に注意する必要がある。加えて、アプリケータが偶発的に床に落下した結果、リザーバが損傷した場合、例えば、汚染されたマーカー組成物が散乱し、広い範囲にわたって病原体を散布させる可能性があり、したがってアプリケータを取り扱う際には、十分な注意が必要である。この問題のために、図1に示すアプリケータを使用する際、予め複数のアプリケータを準備する必要があり、所定の病室内で使用されたアプリケータのアプリケータ本体は、使用後に蓋で密閉封止される必要があり、又は病室内で保存若しくは使用後に廃棄される必要があり、それによって他の病室内でマーカー組成物を適用するために他のアプリケータを使用する。このことは、汚染されたアプリケータに起因する、病原体の蔓延を防止する利点をもたらす。更に、図4に示すアプリケータにおいて、マーカー組成物はアプリケータ本体内に保持されている。したがって、アプリケータが偶発的に床等に落下した場合でも、マーカー組成物が散乱する可能性は低く、このことは病原体の蔓延を防止する視点から有用である。
[第4の実施形態:アプリケータセット]
第4の実施形態のアプリケータセットは、複数のアプリケータを含み、各アプリケータは、マーカー組成物と、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体とを含む。アプリケータの各々は、アプリケータ本体を保持するための保持本体を有する。保持本体は、アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるようにアプリケータ本体を保持する保持部分と、他のアプリケータの保持部分に取り外し可能に取り付けられ、他のアプリケータ本体の露出部分を密閉封止することが可能な蓋部分とを含む。第1の実施形態又は第2の実施形態のマーカー組成物を、この実施形態におけるマーカー組成物として使用することができる。
前述の多数のアプリケータの中の1つのアプリケータは、他のアプリケータから区別されることが可能であってもよい。この場合、アプリケータセットにより提供される全アプリケータが使用されたか否かを容易に判定することができる(即ち、アプリケータセット使用の終了の時の判定)。更に、多数のアプリケータの各々は、他のアプリケータから区別されることが可能であってもよい。この場合、異なる場所、用法等に従って、多数のアプリケータのうちの異なるアプリケータを使用することが容易になる。アプリケータ間を区別するための手段に関して特定の限定はないが、そのような手段は、他のアプリケータとは異なるようにアプリケータの少なくとも一部上に色、材料、形状(例えば、凹所)等を使用すること、及びアプリケータにマーカーを適用することにより例示される。
図2は、本実施形態のアプリケータセットの例を示す斜視図である。更に、図3は、図2に示したアプリケータセットの分解図である。アプリケータセット100は、アプリケータ40、50、60、70、及び80と、蓋本体90とから構成されている。以後、アプリケータ40及び50と蓋本体90とを例として使用して、隣接する要素の関係を詳細に説明するが、アプリケータ40、50、60、70、及び80の構成及び形状(上述したような区別可能な手段が適用された場合、他の手段の構成及び形状)は、互いに同一であってもよい。
アプリケータ40は、アプリケータ本体42と、アプリケータ本体42を保持するための保持本体44と、保持本体44と蓋本体90との間の間隙を封止するための、保持本体44に取り付けられた封止構成要素45と、から構成されている。アプリケータ本体42に近い側に保持部分46、アプリケータ本体42から遠い側に蓋部分48が、保持本体44内に配置されている。保持部分46は、保持本体44が図3のB軸線における垂直面に沿って特定の位置で切られた際、アプリケータ本体42から離間した先端部分における断面積が、アプリケータ本体42に近い先端部分の断面積よりも大きくなるような形状を有し、また保持部分46は、蓋本体90の開放部分に適合し、かつその開放部分を十分に密閉封止する形状を有する。封止構成要素45は環形状を有し、封止構成要素45の内部の外壁面は、保持部分46の側部外壁面に適合することができる。封止構成要素45は、保持部分46と蓋部分48との間の接合部分に接触できるように作製され、保持部分46の側部外壁面と共に互いに適合させることにより取り付けられる。蓋本体90が保持部分46上に適合された際、封止構成要素45は、蓋本体90と前述の保持本体44の接合部分表面との間に挟まれ、保持本体44と蓋本体90との間の間隙が封止されることにより、アプリケータ本体42を密閉封止するための空間の気密性を増大させることが可能である。更に、蓋部分48の開放部分は、隣接するアプリケータ50及びその保持部分56に良好に適合し、かつそれらを密閉封止することが可能な形状を有する。蓋部分48が保持部分56と互いに適合された際、アプリケータ50の封止構成要素55が保持本体54と蓋部分58との間の間隙を封止するため、アプリケータ本体52の密閉封止のための空間の気密性が増大し得る。この手段により、アプリケータ40と蓋本体90とは、良好な密閉封止を有して取り外し可能に取り付けられる様式で接続されてもよく、アプリケータ40とアプリケータ50とは、良好な密閉封止を有して取り外し可能に取り付けられる様式で接続されてもよく、マーカー組成物の保存安定性を増大させることが可能である。更に、アプリケータをこの状態で持ち運ぶことにより、マーカー組成物を容易に輸送することができ、アプリケータ本体42及び52からのマーカー組成物の漏洩を防止することが可能であり、またマーカー組成物が皮膚、衣類等に接着することを防止することが可能である。
更に、マーカー組成物の適用中にアプリケータ40を蓋本体90から分離することにより、アプリケータ本体42を開放することが可能であり、アプリケータ本体42内に保持されているマーカー組成物を適用することが可能である。
例えば、アプリケータ40、50、60、70、及び80が互いに連結された状態のアプリケータセット100の側部を把持し、アプリケータ40のアプリケータ本体42の露出部分を先端位置において適用目標の表面に単に押し付けることにより、マーカー組成物を適用目標の表面に接着又は移動することが可能である。この適用方法は、アプリケータセット100をスタンプ型アプリケータとして使用し、この方法によれば、適用目標の表面に接触するアプリケータ本体42の部分の形状に一致する1つ又は多数の適用領域を形成することが可能である。
更に、マーカー組成物は、露出部分が適用目標に押し付けられている状態で、アプリケータ本体42の露出部分を適用目標の表面に沿って移動することにより適用され得る。この方法によれば、適用目標の面上に縞形状の適用領域を形成することが可能であり、またマーカー組成物を使用して、適用目標の面上の特定の領域を完全に被覆することが可能である。
更に、マーカー組成物の適用後、使用済みアプリケータ40を隣接するアプリケータ50から分離してもよく、使用済みアプリケータ40をアプリケータセット100の他方の先端に位置するアプリケータ80に連結して、アプリケータ50においてアプリケータ本体52を開放してもよい。次いで、アプリケータ本体52の露出部分を適用目標の表面に押し付けることにより、アプリケータ本体52により保持されているマーカー組成物を適用することが可能である。この方法は、アプリケータセット100をマルチスタンプ型(multi-stamp type)アプリケータとして使用する。例えば、病院の病棟内での使用中、アプリケータ40のアプリケータ本体42に病原体が接着した場合であっても、アプリケータ本体42は、アプリケータ80の蓋部分88で密閉封止されているため、病原体が他の病棟に蔓延することを防止することが可能である。加えて、汚染されたアプリケータに起因する病原体の蔓延は、所定の病室内で使用されたアプリケータ40を使用後に室内に保存又は廃棄し、アプリケータ40が分離されたアプリケータセット100を使用して他の病室内でマーカー組成物を適用することによっても防止され得る。
アプリケータセット100の形状及びサイズは、輸送の容易性、適用中の把持の容易性、アプリケータ40、50、60、70、及び80並びに蓋本体90の取り付け−取り外しの容易性等の要因を考慮して適宜選択されてもよい。例えば、図3のB軸線を含む垂直面に沿ってアプリケータセット100を切断することにより得られる断面の直径は、5〜20mmに設定されてもよく、図3のB軸線に沿ったアプリケータセットの全長は、10〜50mmに設定されてもよい。
更に、保持本体44、54、64、74、84、及び蓋本体90の材料に関して特定の限定はなく、この材料は金属、プラスチック、ガラス等であってもよい。更に、保持本体44、54、64、74、84、及び蓋本体90は、透明又は有色であってもよい。
例えば、封止構成要素45、55、65、75、及び85としてOリングを使用してもよい。封止構成要素45、55、65、75、及び85の物質に関して特定の限定はなく、この物質は、透明又は有色であってもよい。
アプリケータセット100の製造方法は、マーカー組成物を使用してアプリケータ本体42、52、62、72、及び82の各々を充填する工程と、マーカー組成物で充填されたアプリケータ本体42、52、62、72、及び82を、それぞれ、保持本体44、54、64、74、及び84に取り付けて、それぞれ、アプリケータ40、50、60、70、及び80を得る工程と、アプリケータ40、50、60、70、及び80、並びに蓋本体90を互いに連結する工程と、から構成される方法により例示される。
更に、マーカー組成物を使用してアプリケータ本体42、52、62、72、及び82を充填する方法は、ポンプに接続された充填ノズルを通して、マーカー組成物をアプリケータ本体42、52、62、72、及び82に供給する方法により例示される。この方法の処理条件(例えば、マーカー組成物の供給速度、マーカー組成物の圧力、処理温度等)は、マーカー組成物の物理的特性(例えば、粘度、流体流動特性等)、アプリケータ本体32の物理的特性(例えば、サイズ及び連続気泡の気泡数等)等に従って適宜選択されてもよい。充填中、必要であれば、加熱したマーカー組成物をアプリケータ本体42、52、62、72、及び82に供給してもよい。更に、アプリケータ本体42、52、62、72、及び82を振動させながらマーカー組成物をアプリケータ本体42、52、62、72、及び82に供給する場合、アプリケータ本体42、52、62、72、及び82をマーカー組成物で容易に充填し、マーカー組成物をアプリケータ本体42、52、62、72、及び82の内部にて広げることが可能である。更に、マーカー組成物で充填されたアプリケータ本体42、52、62、72、及び82の表面は、研磨処理を受けてもよい。
本実施形態のアプリケータセットは、前述の態様に限定されず、様々なタイプの変形が可能である。例えば、別個のアプリケータ間の接続の手段と、アプリケータと蓋本体との間の接続の手段とは、第3の実施形態のアプリケータと同一の様式で、雄ねじ部分をアプリケータの保持部分に配置し、雌ねじ部分をアプリケータの蓋本体及び蓋部分に配置してもよく、これらのねじ付き部材を互いにねじ締めすることにより取り付けを行ってもよい。更に、蓋部分は、例えば、保持部分の外壁面に、蓋部分の内側壁面に引っ掛けることができる突起部分を提供することによって、保持部分に引っ掛けることが可能であるように成形されてもよい。そのような連結手段により、封止構成要素を使用して保持本体と蓋本体との間の間隙を封止し、アプリケータ本体の密閉封止のための空間の気密性を増大させることが可能である。更に、アプリケータ及び蓋本体は各々、アプリケータ及び蓋本体の、相互の取り外し可能な取り付けを可能にする締結具を有してもよい。更に、アプリケータセットは、アプリケータセットの保存中のマーカー組成物の保存安定性を更に増大させるために、高度に密閉封止された容器(例えば、袋、覆い等)内に挿入及び保存されてもよい。
加えて、アプリケータセットのアプリケータの数に関して特定の限定はなく、単一のアプリケータセットは、1〜20個のアプリケータを有してもよい。
[第5の実施形態:アプリケータセット]
マーカー組成物と、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体を有する複数のアプリケータとを有する、第5の実施形態のアプリケータセットを提供する。各アプリケータには、アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように、アプリケータ本体を保持するための保持本体と、アプリケータ本体の露出部分を密閉封止するために、保持本体に取り外し可能に取り付けられる蓋本体とが更に具備されている。加えて、上述したアプリケータセットには、複数のアプリケータを一体的に固定するための固定部材が更に具備されている。第1の実施形態又は第2の実施形態のマーカー組成物を、この実施形態におけるマーカー組成物として使用することができる。
前述の多数のアプリケータの中の1つのアプリケータは、他のアプリケータから区別されることが可能であってもよい。この場合、アプリケータセットにより提供される全アプリケータが使用されたか否かを容易に判定することができる(即ち、アプリケータセット使用の終了の時の判定)。更に、多数のアプリケータの各々は、他のアプリケータから区別されることが可能であってもよい。この場合、異なる場所、用法等に従って、多数のアプリケータのうちの異なるアプリケータを使用することが容易になる。本明細書で、アプリケータ間を区別するための手段に関して特定の限定はないが、そのような手段は、他のアプリケータとは異なるようにアプリケータの少なくとも一部上に色、材料、形状(例えば、凹所)等を使用すること、アプリケータにマーカーを適用すること、及び固定部材にマーカーを適用することにより例示される。
図4は、本実施形態のアプリケータセットの例を示す斜視図である。アプリケータセット200には、アプリケータ110、120、130、140、150及び160並びに固定部材170が具備されている。以後、アプリケータ110と固定部材170との関係を例として説明するが、アプリケータ120、130、140、150及び160と固定部材170との関係も、アプリケータ110と固定部材170との関係と同一である。加えて、アプリケータ110、120、130、140、150及び160の構成及び形状(上述したようなアプリケータ間を区別できる手段が適用されている場合、これらはこの手段を除く部分の構成及び形状である)は、互いに同一であり得る。例えば、それぞれのアプリケータ110、120、130、140、150及び160は、図1に示したアプリケータと同一の構成及び形状を有してもよい。
アプリケータ110は、マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体112と、アプリケータ本体112を保持するための保持本体114と、アプリケータ本体112を密閉封止するための蓋本体116(保持本体114に取り外し可能に取り付けられる)と、保持本体114と蓋本体116との間の間隙を封止するための封止構成要素38(保持本体114上に装着される)とから構成されている。固定部材170は、ほぼ矩形の平行六面体形状を有し、長手方向に向かって所定の間隔にて複数の貫通孔が提供されている。貫通孔は、固定部材170の一方の側面の幅方向中央部分から、反対側の側面の幅方向中央部分に向かって貫通する。それぞれの貫通孔は、互いに平行して固定部材170を貫通する。貫通孔は、蓋本体116の外側周囲面と係合してもよい。アプリケータ110は、蓋本体116が貫通孔の1つと係合する結果として、固定部材170に取り外し可能に取り付けられる。
固定部材170の材料は特に限定されず、金属、プラスチック、ガラス等であってもよい。加えて、固定部材170は、透明又は有色であってもよい。
固定部材170の形状及びサイズは、輸送の容易性、固定部材170に対するアプリケータ110及び120の固定の容易性、固定部材170に対するアプリケータ110、120、130、140、150及び160の取り付け、並びに固定部材170からのアプリケータ110、120、130、140、150及び160の取り外しの容易性等の要因を考慮して適宜選択され得る。例えば、図4の固定部材170の長手方向に沿った固定部材170の全長は、50〜300mmに設定されてもよい。
そのようなアプリケータセット200を用いて、アプリケータ110、120、130、140、150及び160を固定部材170に一体的に固定することが可能である。加えて、アプリケータセット200を持ち歩くことにより、複数のアプリケータの輸送が容易になる。
例えば、マーカー組成物の適用時、蓋本体116をアプリケータ110から分離することにより、アプリケータ110をアプリケータセット200から分離し、またアプリケータ本体112を開放することが可能である。次いで、蓋本体116から分離されたアプリケータ110を把持し、アプリケータ本体112の露出部分を適用目標の表面に押し付けることにより、アプリケータ本体112により保持されているマーカー組成物を適用することが可能である。蓋本体116と固定部材170とが取り外し可能に取り付けられている際、蓋本体116が装着されている状態でアプリケータ110を固定部材170から分離した後、蓋本体116は、マーカー組成物を適用するためにアプリケータ110から分離されてもよい。
マーカー組成物の適用後、使用したアプリケータ110のアプリケータ本体112は、蓋本体116によって密閉封止される。次に、例えば、蓋本体126をアプリケータ120から分離することにより、アプリケータ120をアプリケータセット200から分離し、アプリケータ本体122を開放することが可能である。次いで、蓋本体126から分離されたアプリケータ120を把持し、アプリケータ本体122の露出部分を適用目標の表面に押し付けることにより、アプリケータ本体122により保持されているマーカー組成物を適用することが可能である。例えば、病院の病室内での使用中、アプリケータ110のアプリケータ本体112に病原体が付着した場合であっても、アプリケータ本体112は蓋部分116で密閉封止されているため、病原体が他の病棟に蔓延するのを防止することが可能である。加えて、汚染されたアプリケータに起因する病原体の蔓延は、所定の病室内で使用されたアプリケータ110を使用後に室内に保存又は廃棄し、アプリケータ110が分離されたアプリケータセット200を使用して他の病室内でマーカー組成物を適用することによっても防止され得る。
アプリケータセット200の製造方法の例は、アプリケータ本体112、122、132、142、152及び162をマーカー組成物で充填する工程と、マーカー組成物で充填されたそれぞれのアプリケータ本体112、122、132、142、152及び162を、保持本体114、124、134、144、154及び164に装着して、アプリケータ110、120、130、140、150及び160を得る工程と、アプリケータ110、120、130、140、150及び160を固定部材170に固定する工程と、を含む方法である。
本実施形態のアプリケータセットは前述の態様に限定されず、様々なタイプの変形が可能である。例えば、別個のアプリケータ間の接続の手段と、アプリケータと蓋本体との間の接続の手段とは、第3の実施形態のアプリケータと同一の様式で、雄ねじ部分をアプリケータの保持部分に配置し、雌ねじ部分をアプリケータの蓋本体及び蓋部分に配置してもよく、これらのねじ付き部材を互いにねじ締めすることにより取り付けを行ってもよい。更に、蓋部分は、例えば、保持部分の外壁面に、蓋部分の内側壁面に引っ掛けることができる突起部分を提供することによって、保持部分に引っ掛けることが可能であるように成形されてもよい。そのような連結手段により、封止構成要素を使用して保持本体と蓋本体との間の間隙を封止し、アプリケータ本体の密閉封止のための空間の気密性を増大させることが可能である。更に、アプリケータ及び蓋本体は各々、アプリケータ及び蓋本体の、相互の取り外し可能な取り付けを可能にする締結具を有してもよい。更に、アプリケータセットは、アプリケータセットの保存中のマーカー組成物の保存安定性を更に増大させるために、高度に密閉封止された容器(例えば、袋、覆い等)内に挿入及び保存されてもよい。
加えて、固定部材は、複数のアプリケータを一体的に固定する限り特に限定されない。例えば、アプリケータを互いに取り外し可能に接着する接着剤を、固定部材として使用してもよい。
加えて、アプリケータセットのアプリケータの数に関して特定の限定はなく、単一のアプリケータセットは、1〜20個のアプリケータを有してもよい。
[第6の実施形態:洗浄度の判定方法]
第6の実施形態の洗浄度の判定方法は、洗浄前の洗浄されるべき表面にマーカー組成物を適用する工程と、洗浄後の洗浄されるべき表面上に光を放射し、再帰反射粒子から反射された光を感知する工程と、反射光の感知結果に基づいて、洗浄されるべき表面の洗浄度を判定する工程と、を含む。第1の実施形態又は第2の実施形態のマーカー組成物を、この実施形態におけるマーカー組成物として使用することができる。加えて、マーカー組成物の適用方法は特に限定されず、例えば、第3の実施形態のアプリケータ、第4の実施形態のアプリケータセット、又は第5の実施形態のアプリケータセットを使用することが可能である。
本実施形態の洗浄度判定方法の一態様では、最初に、洗浄作業者が気付かない様式で、洗浄前に、洗浄されるべき物体(例えば、テーブル、いす等)又は床、壁、天井等にマーカー組成物を適用する。更に、マーカー組成物の適用領域が、洗浄作業者により知られるべきでない場合、マーカー組成物に透明組成物を使用してもよい。
その後、洗浄作業者は、洗浄を行う。マーカー組成物は、水、水−アルコールの混合溶液等を含む洗浄道具(例えば、布、モップ等)を使用して拭うことによって、適用領域から容易に除去されることができる。更に、マーカー組成物の適用及び除去中、マーカー組成物は、自然照明又は室内照明としての光により照明される。しかしながら、洗浄物品を手に持ち、洗浄領域を洗浄する人物の視線は、通常、光の入射及び反射の方向とは異なるため、洗浄物品を手に持ち、洗浄領域を洗浄する人物は、通常、再帰反射粒子からの反射光を視覚的に感知することが不可能である。
その後、洗浄後の洗浄されるべき表面上に光を照射し、再帰反射粒子から反射された光を感知し、次いで反射光の感知結果に基づいて、洗浄されるべき表面の洗浄度を判定する。照明光が再帰反射粒子の再帰反射性を示す限り、照明光に関して特定の限定はない。更に、光が可視光の場合、反射光を視覚的に感知することが可能である。代替的に、通常のカメラ、カメラ搭載携帯電話、カメラ搭載多機能型携帯電話等の撮像のための光の放射(フラッシュ照明)を使用して、照明及び撮像を行ってもよく、次いで、得られた画像における反射光の存在又は不在に基づいて、マーカー組成物の存在又は不在を判定することが可能である。
[第7の実施形態:洗浄度を判定するためのシステム]
洗浄度を判定するための第7の実施形態のシステムは、マーカー組成物の適用と、その後の洗浄後の洗浄されるべき表面(surface to cleaned)上への光の放射の後に、洗浄後の洗浄されるべき表面の状態を示す画像データに基づいて、再帰反射粒子からの反射光を感知するための感知手段と、感知手段によって得られた反射光の感知結果に基づいて、洗浄されるべき表面の洗浄度を判定するための判定手段と、を含む。
画像データが、感知手段によって、マーカー組成物手段中に含まれる再帰反射粒子から反射された光の存在又は不在の判定に使用することが可能な限り、本実施形態の画像データに関して特定の限定はない。例えば、第7の実施形態におけるものと同一の様式で、通常のカメラ、カメラ搭載携帯電話、カメラ搭載多機能型携帯電話等の撮像のための光照明(フラッシュ照明)を使用してもよい。
感知手段が、得られた画像データに基づいて、マーカー組成物中に含まれる再帰反射粒子から反射された光を感知することが可能な限り、感知手段に関して特定の限定はない。例えば、画像データ内の反射光の存在又は不在を区別することができる画像解析装置を使用することが可能である。更に、反射光の感知の間、必要であれば画像データ内の反射光の領域(明領域)と他の領域(暗領域)との間のコントラストを増大させる等、画像処理を行うことが可能である。反射光が存在する領域の表面積及び/又は形状の解析等の処理も行うことができる。そのような解析を行うことにより、洗浄されるべき表面の洗浄度をより高い正確性で判定することが可能である。
判定手段が、感知手段によって得られた反射光の感知結果に基づいて、洗浄されるべき表面の洗浄度を判定することが可能である限り、判定手段に関して特定の限定はない。例えば、感知手段が反射光の感知の結果に関するデータ信号を送信する機能を有する場合、データ信号を受信する能力を有し、かつ情報信号に基づいて「反射光が存在する」又は「反射光が不在である」を判定する機能を有するデータ処理装置を使用することが可能である。
更に、情報を交換する手段(例えば、イントラネット、インターネット等)を使用することにより、多数の位置で得られた画像データ、又は、反射光の感知の結果に基づいた、洗浄度の判定の結果に関するデータの均一な管理が可能である。この手段により、洗浄に供される領域が広い範囲にわたって拡張する場合であっても、洗浄が十分に行われたか否かの効率的かつ正確な判定を行うことができる。
感知機能及び判定機能の両方を有する多機能型装置を、感知手段及び判定手段に使用することができる。このタイプの多機能型装置として、例えばカメラ搭載多機能型携帯電話を使用することができる。この場合、最初に、前述の感知手段及び判定手段の機能を実行するためのソフトウェア(即ち、アプリケーション)を、携帯電話内のコンピュータ(CPU等)にインストールする。その後、前述のソフトウェアによって画像データを処理することにより、再帰反射粒子から反射された光を感知し、洗浄されるべき表面の洗浄度の判定を行うことが可能である。感知手段の機能を実現するソフトウェアと、判定手段の機能を実現するソフトウェアは、別個のソフトウェアアプリケーションであってもよく、又は単一の統合ソフトウェアアプリケーションであってもよい。
更に、データ交換用の手段を使用してもよく、アクセス可能なサーバコンピュータ(即ち、いわゆるクラウドシステム)を多機能型装置として使用してもよい。この場合、最初に、感知手段及び判定手段の機能を実現するためのソフトウェアをサーバコンピュータにインストールする。その後、データ交換手段を使用して、サーバコンピュータに画像データを送信する。その後、サーバコンピュータは前述のソフトウェアを使用して画像データの処理を行い、次いで処理結果がサーバコンピュータから受信され、それにより、洗浄場所に感知手段及び判定手段が存在しない場合であっても、洗浄場所において、再帰反射粒子から反射された光の感知と、洗浄されるべき表面の洗浄度の判定とを容易に行うことが可能である。
実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例によって如何様にも限定されない。
[製造実施例1及び2]
<分散媒と湿潤剤との混合物の調製>
製造実施例1及び2において、下記に示すそれぞれの水溶性ポリマー、水、アルコール及び湿潤剤を使用して、表1に示す組成を有する分散媒と湿潤剤との混合物を調製した。更に、表1の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。
水溶性ポリマー:
X−PVP(Aldrich製、γ放射によるポリビニルピロリドンの架橋により得られた水溶性ポリマー)
K90−PVP(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.製、非架橋ポリビニルピロリドン)
水:脱イオン水
アルコール:IPA(イソプロピルアルコール)
湿潤剤:グリセリン
製造実施例1及び2における分散媒と湿潤剤との混合物の調製方法は、以下の通りであった。
最初に、4〜6℃の温度で、脱イオン水及びグリセリンを、可燃性溶媒の配合に使用される密閉封止された器内に配置し、水溶性ポリマーを添加し、混合を継続した。その後、混合物の温度を25℃に上昇させ、次いでこの混合物にIPAを添加し、この混合物を配合して分散媒と湿潤剤との混合物を得た。
<分散媒及び湿潤剤の粘度の測定>
製造実施例1及び2の分散媒と湿潤剤との混合物の25℃における粘度(cps)を、JIS Z 8803に基づいて測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2017534835
[実施例1〜4]
<マーカー組成物の調製>
実施例1〜4では、それぞれ表2に示す組成を有するマーカー組成物を、再帰反射粒子、水溶性ポリマー、水、アルコール及び湿潤剤を使用して調製した。更に、表2の各材料の配合した割合の各々の単位は、重量部である。更に、表2に示す材料の詳細を、以下に記載する。
再帰反射粒子:
UB−24M(Unitika Ltd.製、粒径45〜63μm及び屈折率1.9を有するガラス粒子)
UB−35M(Unitika Ltd.製、粒径53〜75μm及び屈折率1.9を有するガラス粒子)
水溶性ポリマー:
X−PVP(Aldrich製、γ放射によるポリビニルピロリドンの架橋により得られた水溶性ポリマー)
K90−PVP(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.製、非架橋ポリビニルピロリドン)
K30−PVP(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.製、非架橋ポリビニルピロリドン)
水:脱イオン水
アルコール:IPA(イソプロピルアルコール)
湿潤剤:グリセリン
実施例1〜4のマーカー組成物の調製方法を、以下に記載する。
最初に、4〜6℃の温度で、脱イオン水及びグリセリンを、可燃性溶媒の配合に使用される密閉封止された器内に配置し、この混合物を混合した。次いで、水溶性水を添加し、混合した。その後、混合物の温度を25℃に上昇させ、次いでこの混合物にIPAを添加し、この混合物を配合した。次いで、再帰反射粒子を更に添加し、この混合物を配合してマーカー組成物を得た。
<アプリケータの調製、及びマーカー組成物の特性の評価>
実施例1〜4のマーカー組成物の各々を使用して、それぞれのアプリケータを製造した。アプリケータ製造手順を以下に記載する。
最初に、ポリウレタンスポンジ(INOAC Corp.製、商標:CFH−40、連続気泡数:40/25mm)をアプリケータ本体として調製した。次に、マーカー組成物を70℃で撹拌する一方、そのマーカー組成物を蠕動ポンプに接続したポンプからスポンジに供給し、マーカー組成物をスポンジ中に浸み込ませた。ポリウレタンスポンジ当たりのマーカー組成物の量を0.5〜0.6gに設定した。この時点で、マーカー組成物によるスポンジの充填の容易性と、マーカー組成物の保持能力とを評価した。評価基準を以下に記載する。
(スポンジの充填の容易性)
A:スポンジは、充填が非常に容易である。
B:スポンジは、充填が容易である。
C:スポンジは、充填が幾分困難である。
(スポンジの保持能力)
スポンジがマーカー組成物で充填された際、マーカー組成物がスポンジ中に良好に保持されているか否かを、以下の基準に基づいて評価した。
A:マーカー組成物は非常に良好に保持されている。
B:マーカー組成物は良好に保持されている。
C:マーカー組成物は、保持することが幾分困難である。
その後、スポンジを保持本体上に装着し、蓋本体及び封止構成要素(Oリング)を保持本体上に装着して、図1に示すスタンプ型アプリケータを得た。
その後、蓋本体をアプリケータから除去してスポンジを出し、スポンジの露出部分を紙に押し付けることにより、マーカー組成物を適用した。次いで、マーカー組成物が適用された紙を視覚的に観察し、マーカー組成物の適用能力(付着の容易性と、適用されたマーカー組成物の厚さ)を評価した。更に、カメラを使用して、撮像光により照明されていない際の状態を撮像し、また撮像光により照明されている際の状態を撮像し、得られた画像に基づいて視認性(光により照明されていない際のマーカー組成物の視認性)及び反射率(光により照明されている際のマーカー組成物を見ることの容易性)を評価することにより、マーカー組成物の適用後の紙を評価した。
各特性に関する評価基準は、以下の通りであった。
(適用特性)
A:マーカー組成物は、非常に良好に適用されている。
B:マーカー組成物は、良好に適用されている。
C:マーカー組成物は、付着することが幾分困難である。
D:マーカー組成物は、厚く適用されている。
(視認性)
A:マーカー組成物は、見ることが非常に困難である。
B:マーカー組成物は、見ることが困難である。
C:マーカー組成物は、見ることが容易である。
(反射率)
A:マーカー組成物は、見ることが非常に容易である。
B:マーカー組成物は、見ることが容易である。
C:マーカー組成物は、見ることが困難である。
更に、紙からのマーカー組成物の拭い去りの容易性と、アプリケータのスポンジ中に保持されているマーカー組成物の安定性とを評価した。
(拭い去りの容易性)
A:マーカー組成物は、拭い去ることが非常に容易である。
B:マーカー組成物は、拭い去ることが容易である。
C:マーカー組成物は、拭い去ることが幾分困難である。
(安定性)
列挙した下記の基準を使用して、マーカー組成物を保持しているスポンジから過剰に漏洩することなく、マーカー組成物がスポンジによって安定的に保持されるか否かを評価した。
A:マーカー組成物は、非常に安定的に保持されている。
B:マーカー組成物は、安定的に保持されている。
C:マーカー組成物は、安定的に保持することが幾分困難である。
得られた評価結果を表2に示す。図5は、撮像光により照明されていない際の、実施例1のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を示す。図6は、撮像光により照明されている際の、実施例1のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を示す。同一のアプリケータを使用して、図5及び6のマーカー組成物の多数の移動を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。例えば、撮像光の放射を有しない状態を示す写真内でマーカー組成物を視覚的に確認することが不可能な場合、マーカー組成物を裸眼で視覚的に確認することも不可能である。
Figure 2017534835
[製造実施例3〜5]
表3に示す成分及び成分の組み合わせ、水溶性ポリマー、水、アルコール、湿潤剤及びpH調整剤の各々の配合濃度を使用してマーカー組成物を作製した。更に、表3の各材料に関する配合割合の単位は、重量部であった。表3の「PVA#1400」は、ポリビニルアルコール(Kishida Chemical Co.,Ltd.製、商標:ポリビニルアルコール1,400)である。
Figure 2017534835
[実施例5〜7]
<マーカー組成物の調製>
実施例5〜7では、表4に示すそれぞれの組成を有するマーカー組成物を調製した。更に、マーカー組成物の調製手順は、実施例1〜4と同一であった。更に、表4の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。
<アプリケータの調製、及びマーカー組成物の特性の評価>
実施例5〜7のマーカー組成物の各々を使用して、それぞれのアプリケータを製造した。アプリケータの調製手順は、実施例1〜4と同一であった。得られたアプリケータを使用して、マーカー組成物を温度4℃、25℃又は40℃で紙に適用し、実施例1〜4と同一の評価基準に従って、マーカー組成物の反射率を評価した。
更に、マーカー組成物の付着能力(紙に対する接着の強度)と、紙からの拭い去りの容易性とを、以下の評価基準に基づいて評価した。
(付着能力)
A:マーカー組成物は、良好に付着される。
B:マーカー組成物は、付着することが幾分困難である。
C:マーカー組成物、非常に強力に付着される。
(拭い去りの容易性)
A:マーカー組成物は、拭い去ることが非常に容易である。
B:マーカー組成物は、広がり及び拡大するが、拭い去ることが容易である。
C:マーカー組成物は、拭い去ることが幾分困難である。
得られた評価結果を表4に示す。更に、図7は、撮像光により照明されていない際の、実施例5〜7のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を示す。図8は、撮像光により照明されている際の、実施例5〜7のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を示す。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、実施例5〜7の各温度における図7及び8のマーカー組成物の多数の移動を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。
Figure 2017534835
[実施例8及び9]
<マーカー組成物の調製>
実施例8及び9では、下記に示す再帰反射粒子及び分散媒を使用し、表5に示す組成を有するマーカー組成物を調製した。更に、表5の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。
再帰反射粒子:
UB−24M(Unitika Ltd.製、粒径45〜63μm及び屈折率1.9を有するガラス粒子)
分散媒:
プルロニック(登録商標)25R4(BASF製、流動点:25℃)
ポロキサマー188(Merck & Co.Inc.製、流動点:52℃)
再帰反射粒子及び分散媒をプラネタリーミキサー内に90℃で配置し、この混合物を配合することにより、実施例8及び9のマーカー組成物を調製した。次いで、得られたマーカー組成物を70℃〜90℃の温度で維持し、このマーカー組成物を以下に記載するアプリケータセットの製造に使用した。
<アプリケータセットの製造、及びマーカー組成物の評価>
実施例8及び9のそれぞれのマーカー組成物を使用して、アプリケータを製造した。アプリケータ製造手順を以下に記載する。
最初に、ポリウレタンスポンジ(INOAC Corp.製、商標:MF−50、気泡数:50/25mm)をアプリケータ本体として調製した。次に、マーカー組成物を70℃で撹拌する一方、そのマーカー組成物を蠕動ポンプに接続したポンプからスポンジに供給し、マーカー組成物をスポンジ中に浸み込ませた。ポリウレタンスポンジあたりのマーカー組成物の量を0.5〜0.8gに設定した。この時点で、スポンジによるマーカー組成物の保持能力を評価した。
その後、スポンジを保持本体上に装着してアプリケータを得、多数のアプリケータ及び蓋本体を互いに接続して、図2に示すようなマルチスタンプ型アプリケータセットを得た。
その後、先端に配置されたアプリケータから蓋本体を分離してスポンジを露出し、スポンジの露出部分を紙に押し付けることによりマーカー組成物の適用を行った。更に、使用したアプリケータをアプリケータセットの先端から分離し、そのアプリケータをアプリケータセットの末端に装着し、マーカー組成物を適用することを含む一連の工程を繰り返し、マーカー組成物の適用能力(適用されたマーカー組成物の厚さの均一性)、アプリケータの交換の容易性、及び新しいアプリケータを用いて適用した際の再被覆能力を評価した。更に、カメラを使用して、撮像光により照明されていない際の状態を撮像し、また撮像光により照明されている際の状態を撮像し、得られた画像に基づいて視認性(光により照明されていない際のマーカー組成物の視認性)及び反射率(光により照明されている際のマーカー組成物を見ることの容易性)を評価することにより、マーカー組成物の適用後の紙を評価した。
更に、紙からのマーカー組成物の拭い去りの容易性と、アプリケータのスポンジ中に保持されているマーカー組成物の安定性とを評価した。
評価基準を以下に記載する。
(スポンジの保持能力)
スポンジがマーカー組成物で充填された際、マーカー組成物がスポンジ中に良好に保持されているか否かを、以下の基準に基づいて評価した。
A:マーカー組成物は非常に良好に保持されている。
B:マーカー組成物は良好に保持されている。
C:マーカー組成物は、保持することが幾分困難である。
(適用特性)
A:マーカー組成物は、非常に均一に適用されている。
B:マーカー組成物は、均一に適用されている。
C:マーカー組成物は、均一に適用することが幾分困難である。
(視認性)
A:マーカー組成物は、見ることが非常に困難である。
B:マーカー組成物は、見ることが困難である。
C:マーカー組成物は、見ることが容易である。
(反射率)
A:マーカー組成物は、見ることが非常に容易である。
B:マーカー組成物は、見ることが容易である。
C:マーカー組成物は、見ることが困難である。
(拭い去りの容易性)
A:マーカー組成物は、拭い去ることが非常に容易である。
B:マーカー組成物は、拭い去ることが容易である。
C:マーカー組成物は、拭い去ることが幾分困難である。
(安定性)
列挙した下記の基準を使用して、マーカー組成物を保持しているスポンジから過剰に漏洩することなく、マーカー組成物がスポンジによって安定的に保持されるか否かを評価した。
A:マーカー組成物は、非常に安定的に保持されている。
B:マーカー組成物は、安定的に保持されている。
C:マーカー組成物は、安定的に保持することが幾分困難である。
(アプリケータの取り替えの容易性)
A:アプリケータは、取り替えることが非常に容易である。
B:アプリケータは、取り替えることが容易である。
C:アプリケータは、取り替えることが困難である。
(再被覆能力)
A:回収が非常に容易である。
B:再被覆が容易である。
C:再被覆が困難である。
得られた評価結果を表5に示す。更に、実施例8のマーカー組成物を使用して製造したアプリケータと、実施例8のマーカー組成物を使用して被覆した紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態を示す画像を図9に示し、撮像光により照明されている際の状態を示す画像を図10に示す。更に、実施例9のマーカー組成物を使用して製造したアプリケータと、実施例9のマーカー組成物を使用して被覆した紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態を示す画像を図11に示し、撮像光により照明されている際の状態を示す画像を図12に示す。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、図9〜12のマーカー組成物の多数の移動を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。
Figure 2017534835
<アプリケータセットの製造、及びマーカー組成物の特性の評価>
実施例8のマーカー組成物を使用し、マーク付けに使用したスポンジ(ウレタンフォーム)を表6に示すスポンジに変更した以外は、実施例8と同一の方法でアプリケータセットを得た。更に、表6に示す材料の詳細を、以下に列挙する。
MF−20:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:20/25mm
MF−30:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:30/25mm
CFH−30:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:30/25mm
CFH−40:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:40/25mm
MF−50:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:50/25mm
MF−55:INOAC Corp.製、ポリエステル系ウレタンフォーム、商標、気泡数:55/25mm
次に、得られたアプリケータセットのアプリケータを使用し、実施例8のマーカー組成物を紙に10回適用し、保持能力及び適用特性を評価した。得られた結果を表6に示す。加えて、CFH−30又はCFH−40をスポンジとして有するアプリケータを使用した場合の、撮像光の放射を有しない、実施例8のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を図13に示し、撮像光の放射を有する、実施例8のマーカー組成物が適用された紙の状態の画像を図14に示す。ここで、図13及び14では、上位はCFH−30に関する結果を示し、下位はCFH−40に関する結果を示す。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、図13及び14のマーカー組成物の多数の移動を行った。
Figure 2017534835
[実施例10〜13]
<マーカー組成物の調製>
実施例10〜13では、表7に示すそれぞれの組成を有するマーカー組成物を調製した。更に、表7に示す材料の詳細を以下に列挙する。更に、表7の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。
プルロニック25R4:BASF製、商標、流動点:25℃
プルロニックP84:BASF製、商標、流動点:34℃
プルロニックP103:BASF製、商標、流動点:30℃
ポロキサマー188:Merck & Co.,Inc.製、商標、流動点:52℃
<アプリケータセットの製造、及びマーカー組成物の特性の評価>
それぞれのアプリケータセットを、実施例10〜13のマーカー組成物を使用して製造した。MF−55をスポンジとして使用した以外は、アプリケータセットの製造手順は、実施例8及び9の製造手順と同一であった。その後、得られたアプリケータセットを使用して、実施例10〜13のマーカー組成物を紙に適用した。保持能力、適用能力、視認性、反射率、拭い去りの容易性、安定性、取り替えの容易性、及びマーカー組成物の再被覆能力を、実施例8及び9と同一の評価基準に従って評価した。
得られた結果を表7に示す。更に、実施例11のマーカー組成物を使用して製造したアプリケータと、実施例11のマーカー組成物を使用して被覆した紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態を示す画像を図15に示し、撮像光により照明されている際の状態を示す画像を図16に示す。更に、実施例12のマーカー組成物を使用して製造したアプリケータと、実施例12のマーカー組成物を使用して被覆した紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態を示す画像を図17に示し、撮像光により照明されている際の状態を示す画像を図18に示す。更に、実施例13のマーカー組成物を使用して製造したアプリケータと、実施例13のマーカー組成物を使用して被覆した紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態を示す画像を図19に示し、撮像光により照明されている際の状態を示す画像を図20に示す。図15〜20において、同一のそれぞれのアプリケータを使用して、実施例11〜13のマーカー組成物の多数の移動の各々を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。
Figure 2017534835
次に、紙の温度が40℃、30℃、20℃又は4℃の時に、実施例11〜13の各マーカー組成物を白色の紙に3回適用した。次いで、各温度における紙に対するマーカー組成物の適用能力を、実施例8及び9と同一の評価基準に従って評価した。加えて、紙上のマーカー組成物の状態を、以下の基準を使用して評価した。
(紙上のマーカー組成物の状態)
A:マーカー組成物は、固体である。
B:マーカー組成物は、幾分、液体状である。
評価の結果を表8に示す。更に、実施例11〜13のマーカー組成物が適用されていた紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態の画像を図21に示し、撮像光により照明されている際の状態の画像を図22に示す。紙の温度が30℃、25℃、20℃及び4℃の時に、実施例13のマーカー組成物は、紙に殆ど移動されなかった。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、実施例11〜13の各温度における図21及び22のマーカー組成物の多数の移動を行った。
Figure 2017534835
スポンジを表9に示すスポンジに変更した以外は、実施例8及び9と同一の方法で、実施例10のマーカー組成物を使用してアプリケータセットを製造した。得られたアプリケータセットのアプリケータを使用して、マーカー組成物を紙に適用した。次いで、実施例8及び9の基準と同一の基準に従って、保持能力、適用特性及び安定性を評価した。得られた結果を表9に示す。
Figure 2017534835
スポンジを表10に示すスポンジに変更した以外は、実施例8及び9と同一の方法で、実施例13のマーカー組成物を使用してアプリケータセットを製造した。得られたアプリケータセットのアプリケータを使用して、マーカー組成物を紙に適用した。次いで、実施例8及び9の基準と同一の基準に従って、保持能力、適用特性及び安定性を評価した。得られた結果を表10に示す。更に、MF−20、CFH−40及びMF−50をスポンジとして使用した際の、実施例13のマーカー組成物が適用されていた、紙が光により照明されていなかった状態における紙の画像を図23に示し、紙が光により照明されていた状態における画像を図24に示す。ここで、図23及び24の上の列は、CFH−40に関する結果を示し、中央の列は、MF−20に関する結果を示し、下の列は、MF−50に関する結果を示す。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、図23及び24のマーカー組成物の多数の移動を行った。
Figure 2017534835
[実施例14〜23]
<マーカー組成物の調製>
実施例14〜23では、70重量部のUB−35M(Unitika,Ltd.製、商標)と、表11に示す組成を有する30重量部の分散媒とを含むマーカー組成物を調製した。表11の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。更に、表11の「PEG #600」はポリエチレングリコール(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.製)であり、「PPG #1400」はポリプロピレングリコール(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.製)である。更に、実施例14〜23のマーカー組成物に含まれる分散媒は、各々0〜60℃の範囲内の流動点を有していた。例えば、実施例15のマーカー組成物に含まれる分散媒の流動点は、38℃であった。
<アプリケータセットの製造、及びマーカー組成物の特性の評価>
それぞれのアプリケータセットを、実施例14〜23のマーカー組成物を使用して製造した。アプリケータセットの製造手順は、MF−55をスポンジとして使用した以外は、実施例8及び9の製造手順と同一であった。その後、得られたアプリケータセットのアプリケータを使用して、実施例14〜23のマーカー組成物を紙に適用した。次いで、温度40℃、30℃、25℃、20℃及び4℃における紙上のマーカー組成物の反射率と、マーカー組成物の状態とを、実施例8〜13と同一の評価基準に従って評価した。
得られた結果を表11に示す。更に、実施例14〜16のマーカー組成物が適用されていた紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態の画像を図25に示し、撮像光により照明されている際の状態の画像を図26に示す。更に、実施例17〜19のマーカー組成物が適用されていた紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態の画像を図27に示し、撮像光により照明されている際の状態の画像を図28に示す。更に、実施例20〜23のマーカー組成物が適用されていた紙に関して、撮像光により照明されていない際の状態の画像を図29に示し、撮像光により照明されている際の状態の画像を図30に示す。図25〜30において、同一のそれぞれのアプリケータを使用して、各温度における実施例14〜23のマーカー組成物の多数の移動を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。
その後、実施例15のマーカー組成物とMF−55及びCFH−40スポンジとを使用して、実施例8及び9と同一の方法でアプリケータセットを得た。得られたアプリケータセットのアプリケータの各々を使用して、マーカー組成物を黒色の紙に5回適用した。次いで、温度40℃、30℃、25℃、20℃及び4℃における紙上のマーカー組成物の反射率と、マーカー組成物の状態とを、実施例8〜13と同一の評価基準に従って評価した。得られた結果を表12に示す。更に、MF−55及びCFH−40スポンジを有するアプリケータを使用して実施例15の組成物が適用されていた紙に関して、図31は、紙が撮像照明により照明されていない状態を示し、図32は、紙が撮像照明により照明されている状態を示す。同一のそれぞれのアプリケータを使用して、図31、32の各温度におけるマーカー組成物の、及び、各スポンジに関する、多数の移動を行った。視認性及び反射率に関して、適用されたマーカー組成物を裸眼で観察した際に得られた評価結果と、写真に基づく評価結果との間の相違は、本質的に存在しない。
Figure 2017534835
Figure 2017534835
[実施例24〜27]
<マーカー組成物の調製>
実施例24〜27では、UB−35M(Unitika Ltd.製、商標)と、表11に示す実施例15の分散媒とを使用して、表13に示す組成を有するマーカー組成物を調製した。表13の各材料の配合した割合の単位は、重量部である。
<アプリケータセットの製造、及びマーカー組成物の特性の評価>
それぞれのアプリケータセットを、実施例24〜27のマーカー組成物を使用して製造した。アプリケータセットに関する製造手順は、スポンジをCFH−40に変更した以外は、実施例8及び9の場合と同一である。この時点で、実施例8及び9と同一の評価基準に従って、マーカー組成物のスポンジの保持能力を評価した。次に、得られたアプリケータセットのアプリケータの温度を40℃、25℃又は4℃に設定し、実施例24〜27のマーカー組成物を紙に適用した。マーカー組成物の反射率を、実施例8及び9と同一の評価基準に従って評価した。
更に、得られたアプリケータを使用して、実施例24〜27のマーカー組成物をステンレス鋼材料(SUS)の表面に25℃で適用した。次いで、SUS表面のマーカー組成物の拭い去りの容易性を、実施例8〜13と同一の評価基準に従って評価した。
得られた結果を表13に示す。
Figure 2017534835
[産業上の適用性]
本発明のアプリケータ、アプリケータセット、洗浄度判定方法、及び洗浄度判定システムは、例えば病院及び他の施設における洗浄度の判定に有用である。
参照番号
30、40、50、60、70、80、110、120、130、140、150、160アプリケータ
32、42、52、62、72、82、112、122、132、142、152、162アプリケータ本体
34、44、54、64、74、84、114、124、134、144、154、164保持本体
34a雄ねじ部分
36、116、126、136、146、156、166蓋本体
36a雌ねじ部分
38、45、55、65、75、85、118、128、138、148、158、168封止構成要素
46、56、66、76、86保持部分
48、58、68、78、88蓋部分
90蓋本体
100、200アプリケータセット
170固定部材

Claims (9)

  1. 再帰反射粒子及び分散媒を含有するマーカー組成物であって、前記再帰反射粒子の配合比が、前記マーカー組成物全体を基準として50〜90質量%である、マーカー組成物と、
    前記マーカー組成物を保持することが可能なアプリケータ本体と、を備える、アプリケータ。
  2. 前記アプリケータ本体が、多孔質である、請求項1に記載のアプリケータ。
  3. 前記アプリケータ本体が、前記アプリケータ本体の内部内に連続気泡を有する、請求項1又は2に記載のアプリケータ。
  4. 前記連続気泡の気泡数が、25mm当たり15〜100個の気泡である、請求項3に記載のアプリケータ。
  5. 前記アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように、前記アプリケータ本体を保持するための保持本体と、
    前記アプリケータ本体の前記露出部分を密閉封止するために、前記保持本体に取り外し可能に取り付けられる蓋本体と、を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアプリケータ。
  6. 複数の請求項1〜4のいずれか一項に記載のアプリケータを備えるアプリケータセットであって、
    各アプリケータがそれぞれ、
    前記アプリケータ本体を保持するための保持本体であって、前記アプリケータ本体の少なくとも一部が露出されるように前記アプリケータ本体を保持する、保持本体と、
    別のアプリケータの前記保持部分に取り外し可能に取り付けられる蓋部分であって、他方のアプリケータの前記アプリケータ本体の前記露出部分を密閉封止することが可能である、蓋部分と、を備える、アプリケータセット。
  7. 前記複数のアプリケータの中の単一のアプリケータが、他方のアプリケータから区別されることが可能である、請求項6に記載のアプリケータセット。
  8. 洗浄度を判定するための方法であって、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のアプリケータ又は請求項6若しくは7に記載のアプリケータセットを使用して、洗浄されるべき表面に前記マーカー組成物を適用することと、
    前記表面を洗浄することと、
    前記表面上に光を照射することと、
    前記再帰反射粒子からの反射光を感知することと、
    前記反射光の感知の結果に基づいて、洗浄度を判定することと、を含む、方法。
  9. 洗浄度を判定するためのシステムであって、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のアプリケータ又は請求項6若しくは7に記載のアプリケータセットと、
    洗浄されるべき表面の状態を示す画像データに基づいて、再帰反射粒子からの反射光を感知するための感知手段と、
    前記感知手段によって得られた前記反射光の感知結果に基づいて、前記洗浄されるべき表面の洗浄度を判定するための判定手段と、を備える、システム。
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