JP2018015986A - 樹脂被覆金属積層体、電池外装体及び電池 - Google Patents

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宏和 飯塚
友紀 佐藤
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友紀 佐藤
康宏 金田
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康宏 金田
久志 中澤
Hisashi Nakazawa
久志 中澤
穂 村田
Minoru Murata
穂 村田
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Abstract

【課題】視認性にすぐれ、かつ、強度等の物性が良好な樹脂被覆金属積層体、該樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体、該電池外装体を備えた電池の提供。【解決手段】少なくとも、基材層及びバリア層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記基材層が樹脂成分と着色剤成分とを含有し、前記着色剤成分が、前記樹脂成分100質量部に対し、1質量部以上含有されており、前記着色剤成分の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする、樹脂被覆金属積層体。【選択図】なし

Description

本発明は樹脂被覆金属積層体、電池外装体及び電池に関する。
電子機器、電池等の工業製品や、食品、飲料、化粧品、医薬品等の日用品の外装、包装等に使用される外装体、包装体の分野では、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂フィルムと、アルミニウム箔等の金属箔を組み合わせて積層した樹脂被覆金属積層体が使用される。
例えば、二次電池等の電池に用いられる外装体としては、小型化と軽量化とを目的として、上記のような樹脂被覆金属積層体(以下、「電池外装用積層体」と記載することがある)が用いられている。このような電池外装用積層体を、凹部を有するトレー状となるように絞り成形等によって成形し、外装体容器本体とする。また、前記外装体容器本体と同様にして、電池外装用積層体を成形して外装体蓋部を得る。この外装体容器本体の凹部に電池本体を収納した後、収納された電池本体を覆うように外装体蓋部を重ね、容器本体と外装体蓋部との側縁部を接着することにより、外装体に電池本体が収納された電池が得られる。
上記のような外装体や包装体には、ガスバリア性や種々の耐久性(耐熱性、耐水性、耐薬液性)が求められるため、アルミニウム箔等の金属箔、又は合金箔がバリア層に用いられている。
例えば特許文献1には、マット層(マットコート層)、耐熱性樹脂からなる外側基材層、バリア層としての金属箔、熱可塑性樹脂からなる内側シーラント層がこの順に積層されてなる成形用包装材が記載されている。
特開2013−226838号公報
最近では上記のような外装体や包装体には意匠性が求められ、樹脂被覆金属積層体に着色剤を含有する印刷層を設ける試みがされている。
しかしながら、別途印刷層を設けると、印刷層に小さな印刷抜け(「着色抜け」ともいう)が生じる、隠ぺい性が低下するなど、視認性が不良となる場合があった。また、電池外装体に用いられる樹脂被覆金属積層体は、総厚みを薄くすることが求められている。積層体の総厚みを同等以下とする場合、別途印刷層を設けると、基材となる樹脂フィルム層を薄くする必要がある。基材樹脂フィルムの厚みが薄いと、印刷時にしわが発生しやすく、加工性が不良となるという課題があった。
これらの課題を解決するため、基材層を形成する樹脂成分と着色剤成分とを混錬し、基材層と印刷層とを一つの層とすることが想起できる。
ところが、本発明者らの検討により、単に樹脂成分と着色剤成分とを混錬しただけでは、積層体の擦り耐性や強度等の物性が低下することが判明した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、視認性にすぐれ、かつ、強度等の物性が良好な樹脂被覆金属積層体、該樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体、該電池外装体を備えた電池を提供することを課題とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、基材層を形成する樹脂成分と特定の着色剤成分とを所定の量混錬し、基材層と印刷層とを一つの層とすることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
[1]少なくとも、基材層及びバリア層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記基材層が樹脂成分と着色剤成分とを含有し、前記着色剤成分が、前記樹脂成分100質量部に対し、1質量部以上含有されており、前記着色剤成分の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする、樹脂被覆金属積層体。
[2]少なくとも、基材層、バリア層及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記樹脂被覆金属積層体の基材層側の面を表向きに折り合わせて辺を形成した試験片とし、下記条件で、直径1.5cmの平滑なステンレスシャフトに擦り試験をしたときの擦り耐性が、50往復以上である、[1]に記載の樹脂被覆金属積層体。
(条件)
・試験片サイズ:7cm×12.5cm
・試験機設置条件:試験片に形成した辺の2.5cm上の部分を把持
・試験条件:室温条件下、荷重200gでステンレスシャフトに押し付け、往復幅10cmで延在方向へ往復。
[3]前記着色剤成分が、カーボンブラック又はカーボンナノチューブのいずれか一方または両方である、[1]又は[2]に記載の樹脂被覆金属積層体。
[4]前記バリア層は合金箔からなり、前記合金箔は厚さ50μm以下のステンレス鋼箔である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
[5]前記基材層が、厚さ6μm以上のポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、又はポリイミドである、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
[6]前記基材層の上にマット層を有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
[7]前記マット層が、粒径2μm以上5μm以下のシリカ粒子、アクリルウレタン樹脂又はアクリルビーズを含む、[6]に記載の樹脂被覆金属積層体。
[8][1]〜[7]のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体。
[9][8]に記載の電池外装体を備えることを特徴とする電池。
本発明によれば、視認性にすぐれ、かつ、強度等の物性が良好な樹脂被覆金属積層体、該樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体、該電池外装体を備えた電池を提供することができる。
本発明に係る樹脂被覆金属積層体の、一例を示す概略断面図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体を用いて作製した、二次電池の一例を示す斜視図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体を用いて二次電池を製造する工程を示す斜視図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体を用いて二次電池を製造する工程を示す斜視図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体の、擦り試験に用いる試験機の模式図である。
以下、好適な実施の形態に基づき、本発明を説明する。
<樹脂被覆金属積層体>
本発明は、少なくとも、基材層及びバリア層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記基材層が樹脂成分と着色剤成分とを含有し、前記着色剤成分が、前記樹脂成分100質量部に対し、1質量部以上含有されており、前記着色剤成分の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする、樹脂被覆金属積層体である。
≪第1実施形態≫
図1は、本発明の第1実施形態に係る樹脂被覆金属積層体10(以下、「積層体10」ということがある。)の概略構成を示す断面図である。なお、特徴部分を明示するため、すべての図面において縮尺は実際の態様と必ずしも一致しておらず、積層体10は図面の縮尺に限定されるものではない。
本実施形態に係る積層体10は、表面保護層11、マット層12、基材層13、第1接着剤層14、第1腐食防止層15、バリア層16、第2腐食防止層17、第2接着剤層18、及びシーラント層19をこの順に備える、9層構成である。
本実施形態に係る積層体10は、基材層13が、樹脂成分と着色剤成分とを含有している。つまり、基材層13は、基材層としての役割を果たすと同時に、印刷層の役割も果たしている。基材層13は、構成する樹脂成分と着色剤成分とを特定量混合して形成されている。このため、基材層10は意匠性を発揮すると同時に、樹脂成分と着色剤成分とを直接混連しているため、小さな印刷抜けが発生しない。また、本実施形態では、基材層13が印刷層の役割も果たすため、別途印刷層を設ける必要が無い。このため、基材層13の厚みを充分に確保しつつ、積層体10の総厚を薄くすることができる。
また、本実施形態に係る積層体10は、別途印刷層を設ける必要が無いため、工程数を減らすことができ、コストを削減できる。また、印刷工程を無くすことにより、印刷工程で問題となっていた印刷抜けや、しわ発生の問題も解消できる。
本実施形態の積層体10を構成する各層については後述する。
≪第2実施形態≫
第2実施形態の樹脂被覆金属積層体は、前記第1実施形態の樹脂被覆金属積層体のうち、少なくとも、基材層、バリア層及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記樹脂被覆金属積層体の基材層側の面を表向きに折り合わせて辺を形成した試験片とし、下記条件で、平滑なステンレスシャフトに擦り試験をしたときの擦り耐性が、50往復以上である。
(条件)
・試験片サイズ:7cm×12.5cm
・試験機設置条件:試験片に形成した辺の2.5cm上の部分を把持
・試験条件:室温条件下、荷重200gでステンレスシャフトに押し付け、往復幅10cmで延在方向へ往復。
本実施形態の樹脂被覆金属積層体は、前記第1実施形態と同様、図1に示すように9層構成の積層体10である。
図5に本実施形態で使用する試験機70の模式図を示す。
図5に示す試験装置70を用いて擦り試験を行う場合の一例を説明する。
7cm×25cmに切り取った本発明の樹脂被覆金属積層体を、基材層13の側の面を表向きに折り合わせて辺71aを形成したものを試験片とする。
図5に示す試験装置70の摺動治具72の先端に試験片71を設置する。この時、辺71aの2.5cm上の部分を把持するように設置する。試験片71の辺71aと交差するようにステンレスシャフト73を取り付ける。200gの荷重で試験片71を直径1.5cmのステンレスシャフト73に押し付け、室温条件下で、符号74に示す延在方向にステンレスシャフト73を往復させる。この時、往復幅Lは10cmとする。
本実施形態の積層体は、上記の条件で50往復以上擦ったときも破れが生じない。本実施形態の積層体10は、印刷層を省略できる分、基材層13の厚みを多くすることができるため、耐摩擦性を向上させることができる。
以下、各層について詳述する。
[表面保護層11]
表面保護層11は本発明では任意の構成であって、後述するマット層12の上に設けられて、積層体10表面、すなわち表面保護層11へ絵柄や文字を印刷する際の印刷特性を向上させるものである。
表面保護層11を形成する材料としては、剥離剤、界面活性剤、離型剤等として市販されている処理剤、表面保護層11形成用の表面保護剤を用いることができる。
表面保護剤として具体的には、長鎖アルキル基含有ビニルモノマーの重合体、フッ化アルキルビニルモノマーの重合体等の非シリコーン系の剥離剤(離形剤);フッ素系界面活性剤等の界面活性剤;等が挙げられる。
表面保護層11の厚さは、0.1μm以下が好ましく、0.0001μm〜0.01μmとすることがより好ましく、0.0005μm〜0.005μmであることがさらに好ましい。
[マット層12]
本発明では、マット層12を有することが好ましい。マット層は、積層体10にマット性を付与するための層である。マット層12により艶消し状の外観が得られるのみならず、光沢度が高い場合に比して積層体10表面の摺り傷等が見え難いという効果も奏し得る。
マット層12は具体的には、主剤となる樹脂中に微粒子が分散された組成物からなる層が好ましく、樹脂と微粒子とを溶剤に分散したマット層形成剤を、基材層13上に薄く塗布して形成されることがより好ましい。 マット層12が含有する微粒子は、略球状が好ましく、その大きさは平均粒子径において1〜10μmが好ましく、特に2〜5μmが好ましい。
なかでもマット層12の微粒子としては粒径2μm以上5μm以下のシリカ粒子、アクリルウレタン樹脂又はアクリルビーズが好ましく、これらの併用がより好ましい。マット層12の膜厚は、例えば、0.1μm〜1mmとすることができ、0.5μm〜100μmが好ましい。
[基材層13]
基材層13は、樹脂成分と着色剤成分とを含有する。基材層13が樹脂成分と着色剤成分とを含有することにより、基材層13が印刷層としての役割も果たすことができる。このため、別途印刷層を設ける必要が無く、工程数を減らすことができ、コストを削減できる。また、印刷工程を無くすことにより、印刷工程で問題となっていた印刷抜けや、しわ発生の問題も解消できる。
・樹脂成分
樹脂成分は、十分な機械的強度を有するものであれば特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂;ナイロン(Ny)等のポリアミド樹脂;延伸ポリプロピレン(OPP)等のポリオレフィン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等からなる層(フィルム)が使用できる。なかでも、樹脂被覆金属積層体を電池外装体に用いた場合、電解液に溶解するおそれが無いこと、さらに、ライン走行性が良好であることから、PET、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂からなる層がより好ましい。
・着色剤成分
着色剤成分は、粒径が10nm以上100nm以下の顔料成分である。粒径が上記下限値以上であることにより、基材層13に十分な隠ぺい性を付与することができ、また着色抜けを防止できる。また、粒径が上記上限値以下であることにより、基材層13に十分な強度を付与できる。
着色剤成分は、カーボンブラック又はカーボンナノチューブのいずれか一方または両方であることが好ましい。
着色剤成分にカーボンブラック又はカーボンナノチューブのいずれか一方または両方を採用すると、基材層13の引張強伸度を向上させることができる。
後述するように、バリア層16にはステンレス鋼箔が好適に用いられる。しかし、ステンレス鋼箔は、硬くて伸びにくく、絞り成形時の押さえ圧力設定や絞り深さに敏感であり、加工条件によっては応力集中による破れが生じてしまう。
そこで、着色剤成分にカーボンブラック又はカーボンナノチューブのいずれか一方または両方を採用した引張強伸度が高い基材層13を用いると、ステンレス鋼箔の加工成形性の悪さを基材層13が補完し、絞り成形性等の加工成形性を良好なものとすることができる。また、基材層13の引張強伸度が高いと、基材層13のクラックの発生を抑制できる。
本発明においては、前記着色剤成分が、前記樹脂成分100質量部に対し、1質量部以上含有され、1.5質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましい。着色剤成分を2種以上含有させる場合には、着色剤成分に合計量を上記の配合量とすればよい。着色剤成分の含有量が、上記下限値以上であることにより、着色抜けの無い基材層とすることができる。
基材層13の厚さは、例えば、1〜50μmとすることができ、1〜30μmが好ましく、3〜15μmがさらに好ましい。
本発明においては、基材層13は、厚さ6μm以上のポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、又はポリイミドであることが好ましい。
基材層13は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造を有する基材層13の例として、二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム(ONy)の上に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムが積層された2層フィルムを挙げることができる。なお、基材層13は、3層以上のフィルムが積層された多層構造であってもよい。
[第1接着剤層14]
第1接着剤層14は、本発明では任意の構成であって、後述する第2接着剤層18と同様の構成としてもよく、一般的なウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等の接着剤からなる層であってもよい。第1接着剤層14の厚さは、例えば、0.5〜10μmとすることができる。厚さをこの範囲とすることによって、基材層13とバリア層17とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。
[第1腐食防止層15・第2腐食防止層17]
第1腐食防止層15、第2腐食防止層17は、いずれも本発明では任意の構成であって、金属からなる層であることが好ましいバリア層16(詳細は後述)の、錆等による腐食を防ぐための層である。
第1、第2腐食防止層15、17はいずれも任意構成ではあるが、本発明の積層体10を、金属腐食を亢進し得る成分と接触し得る用途で用いる場合には、第1、第2腐食防止層15、17をバリア層16表面に設けることが好ましい。例えば、本発明の積層体10を、電池外装用として用いる場合であれば、内包される電池から電解液等の薬液が漏れ出るおそれがあり、漏出した薬液はバリア層16の金属を腐食させ得るため、バリア層16表面に腐食防止処理を施すことが好ましい。また、電池外装用途の場合、電解液と接触する可能性が高い側は、内包される電池の側、即ち、バリア層16のシーラント層19の側となるため、少なくとも第2腐食防止層17を設けることが好ましい。
第1、第2腐食防止層15、17は、ハロゲン化金属化合物を含有することが好ましく、後述するようなハロゲン化金属化合物を、直接バリア層16の表面にメッキ処理してもよい。このような第1、第2腐食防止層15、17を設けることにより、バリア層16に良好に防錆効果を付与することが可能となる。
また、第1、第2腐食防止層15、17は、ハロゲン化金属化合物に加えて、さらに、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましい。よって、第1、第2腐食防止層15、17としては、ハロゲン化金属化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましく;第1、第2腐食防止層15、17は、ハロゲン化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有する水溶液を、下層となる層の上に塗布した後、乾燥・硬化させることによって形成されることが好ましい。以下、第1、第2腐食防止層15、17を形成する材料を、「腐食防止処理剤」ということがある。
(ハロゲン化金属化合物)
ハロゲン化金属化合物は、耐電解液性等の耐薬品性を向上させる作用を有する。すなわち、バリア層16の表面を不動態化し、電解液に対する耐腐食性を高めることができる。
第1、第2腐食防止層15、17が後述する水溶性樹脂を含有する場合には、ハロゲン化金属化合物は水溶性樹脂を架橋させる作用も有する。
ハロゲン化金属化合物は、後述の水溶性樹脂との混和性や水溶性媒体に分散して塗布する場合を鑑みて、水溶性を有することが好ましい。
ハロゲン化金属化合物としては、例えば、ハロゲン化クロム、ハロゲン化鉄、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ハフニウム、チタンハロゲン化水素酸、およびそれらの塩、等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられ、塩素又はフッ素が好ましい。また、特に好ましくはフッ素である。ハロゲン化金属化合物がフッ素を含有することにより、条件によっては腐食防止処理剤からフッ酸(HF)を発生させることが可能となる。
また、ハロゲン化金属化合物は、ハロゲン原子、金属以外の原子を有していてもよい。
なかでも、ハロゲン化金属化合物としては、鉄、クロム、マンガン又はジルコニウムの塩化物又はフッ化物が好ましい。
(水溶性樹脂)
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体、及び、ポリビニルエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体は、ポリビニルアルコール樹脂又は変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマーの重合体又はその共重合体をケン化することで製造することができる。ポリビニルアルコール樹脂は変性されていてもよい。
ビニルエステル系モノマーの重合体又はその共重合体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステルや、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等のビニルエステル系モノマーの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。共重合可能な他のモノマーは特に限定されない。
また、重合や共重合は常法により行うことができる。
ポリビニルエーテル系樹脂としては、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等の、脂肪族ビニルエーテルの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。ビニルエーテル系モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、上述したビニルエステル系モノマーと共重合可能な他のモノマーと同様なものが挙げられる。
特に、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、その他、各種グリコールや多価アルコールのモノビニルエーテル等の、水酸基を有する脂肪族ビニルエーテルをモノマーに含むポリビニルエーテル系樹脂は、水溶性を有し、かつ水酸基に対する架橋反応が可能なので、本発明に好適に用いることができる。
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体とポリビニルエーテル系樹脂のうち、いずれか一方のみを用いてもよいし、両方を併用してもよい。
(キレート剤)
キレート剤は、金属イオンに配位結合し金属イオン錯体を形成し得る材料である。
キレート剤は、ハロゲン化金属化合物に由来の金属化合物(酸化クロム等)と、前記水溶性樹脂とを結合させて、第1、第2腐食防止層15、17の圧縮強度を高めるため、第1、第2腐食防止層15、17の厚みが、例えば0.2μmを越え、1.0μm以下である場合でも、第1、第2腐食防止層15、17が脆化して割れや剥離が生じることはない。このため、バリア層16と第1、第2接着剤層14、18との間の接着強度及び密着性を高めることができる。
また、キレート剤は、水溶性樹脂またはハロゲン化金属化合物と化学反応することにより、水溶性樹脂を耐水化する作用を有する。
キレート剤としては、例えば、アミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、オキシカルボン酸系、(ポリ)リン酸系キレート剤、無機リン酸が使用できる。
なかでもキレート剤としては、ホスホン酸系キレート剤、(ポリ)リン酸系キレート剤等のリン酸系のキレート剤(リン酸化合物)が好ましく、ホスホン酸系キレート剤がより好ましい。
(架橋性化合物)
架橋性化合物は、前記水溶性樹脂と反応して架橋構造を形成し得る化合物をいう。このような架橋性化合物を用いることにより、第1、第2腐食防止層15、17内において前述の水溶性樹脂と架橋性化合物とが緻密な架橋構造を形成し、バリア層16表面の不動態性及び耐腐食性をより向上させることができる。
架橋性化合物としては、水溶性樹脂内の親水性基(例えば、カルボキシ基、カルボン酸基等)と反応して架橋構造を形成し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ基を有する化合物や、オキサゾリン基を有する化合物が挙げられる。
腐食防止処理剤において、キレート剤と架橋性化合物とは、いずれか一方のみを用いてもよく、両方を併用してもよい。
腐食防止処理剤は、水溶性樹脂と、ハロゲン化金属化合物と、キレート剤及び/又は架橋性化合物とを、水を含む溶媒に溶解して製造することができる。
第1、第2腐食防止層15、17の厚さは、0.05μm以上が好ましく、0.1μm超がより好ましい。また、1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。
[バリア層16]
本実施形態において、バリア層16は金属箔帯又は合金箔帯からなる。
バリア層16は、積層体10において、当該積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減するために重要な役割を果たすものである。また、機械的強度の高い金属を用いることにより、積層体10を用い、絞り成形によって電池収納用の凹部を形成する際に、ピンホールの発生を低減することができ、結果として積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減することが可能となる。
バリア層16としては、金属又は合金を薄く展延した金属箔帯又は合金箔帯であれば特に限定されるものではなく、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、チタン、クロム等の金属箔;ステンレス鋼等の合金箔が挙げられる。ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系などのステンレス鋼からなるものであれば特に限定されない。オーステナイト系としては、SUS304,316,301等があり、フェライト系としてはSUS430等が挙げられ、マルテンサイト系としてはSUS410等が挙げられる。
なかでも、金属箔帯又は合金箔帯としては、加工性、入手の容易さ、価格、強度(突き刺し強度、引張強度、等)、耐腐食性等の観点から、アルミニウム箔又はステンレス鋼箔が好ましく、ステンレス鋼箔が特に好ましい。
バリア層16の厚さは、100μm以下が好ましく、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、10〜20μmが特に好ましい。上記下限値以上とすることによって、積層体10に十分な機械的強度を与え、二次電池等の電池に使用した際に、電池の耐久性を高めることができる。また、バリア層16の厚さを上記上限値以下とすることによって、積層体10を十分に薄いものとすることができ、且つ、十分な絞り加工性を与えることができる。
[第2接着剤層18]
第2接着剤層18は、本発明においては任意の層であって、シーラント層19と、第2腐食防止層17が表面に形成されたバリア層16とを接着するために設けられる層である。
第2接着剤層18を形成する接着剤としては、上記の層を良好に接着し得るものであればその材料は特に限定されるものではないが、例えば、接着性と貯蔵弾性率とを満たし得ることから、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)と、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)と、を含有する接着剤からなる層であることが好ましい。
以下、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)を「(A)成分」、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)を「(B)成分」ということがある。
(酸変性ポリオレフィン樹脂(A))
酸変性ポリオレフィン樹脂(A)((A)成分)とは、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン系樹脂であって、ポリオレフィン系樹脂中に、カルボキシ基や無水カルボン酸基等の酸官能基を有するものである。
(A)成分は、不飽和カルボン酸またはその誘導体によるポリオレフィン系樹脂の変性や、酸官能基含有モノマーとオレフィン類との共重合等により得られる。なかでも(A)成分としては、ポリオレフィン系樹脂を酸変性して得られたものが好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとオレフィン系モノマーとの共重合体等が挙げられる。
共重合する場合の前記オレフィン系モノマーとしては、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン等が挙げられる。
なかでも(A)成分としては、接着性、耐久性等の観点から、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。
(複数のエポキシ基を含有する化合物(B))
(B)成分は、エポキシ基を複数含有する化合物である。(B)成分は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。前記(A)成分との混和性、相溶性を良好とする観点からは(B)成分は高分子化合物(樹脂)であることが好ましい。一方、接着剤が溶剤型のドライラミネート用接着剤である場合には、有機溶剤への溶解性を良好とする観点から、(B)成分が低分子化合物であることも好ましい。
(B)成分の構造は、エポキシ基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成されるフェノキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、1分子あたりのエポキシ含量が高く、(A)成分と共に特に緻密な架橋構造を形成できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
上記のような(B)成分を用いることにより、上記(A)成分の酸官能基と、(B)成分のエポキシ基との双方が、被着体(特に、第1腐食防止層15が有するカルボキシ基等の官能基)に対する接着性官能基として機能することにより、シーラント層19と、第2腐食防止層17を表面に有するバリア層16とに対して、優れた接着性を奏することが可能となると考えられる。
また、上記(A)成分の酸官能基の一部と、(B)成分のエポキシ基の一部とが反応し、(A)成分と(B)成分との架橋構造が第2接着剤層18内で形成される結果、この架橋構造により第2接着剤層18の強度が補強され、優れた接着性と共に良好な耐久性が得られるものと考えられる。
第2接着剤層18において、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の1〜20質量部が含有されることが好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜10質量部がより好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜7質量部が特に好ましい。
(任意成分)
本発明で用いられる接着剤は、さらに、有機溶剤を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
有機溶剤を含有して液状の接着剤とすることにより、溶剤型ドライラミネート用接着剤とすることができる。このような液状接着剤を、下層となる層(例えば、バリア層16の第2腐食防止層17を設けた面)の上に塗布及び乾燥することにより、第2接着剤層18を形成することができる。押出し成形に代えて塗布を選択することにより、接着剤層をより薄層で形成可能となり、接着剤層の薄層化及び接着剤層を用いた積層体全体の薄膜化が可能である。
一方、有機溶剤を含有しない場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練し、その後押出し成形等することにより、熱ラミネート等に好適な接着剤層を形成することができる。
有機溶剤を含有する場合、用いる有機溶剤としては上記(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて用いられる他の任意成分(詳細は後述)を好適に溶解して均一な溶液とすることができるものであれば特に限定されるものではなく、溶液型接着剤の溶剤として公知のものの中から任意の溶剤を用いることができる。
有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて混合溶剤として用いてもよい。複数種の有機溶剤を混合して用いる場合、各有機溶剤の割合は特に限定されるものではないが、たとえばトルエンとメチルエチルケトンとを組み合わせて用いる場合、これらの混合割合は、トルエン:メチルエチルケトン=60〜95:5〜40(質量比)が好ましく、トルエン:メチルエチルケトン=70〜90:10〜30(質量比)がより好ましい。
本発明で用いられる接着剤は、上記(A)成分、(B)成分及び有機溶剤に加えて、さらに他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、混和性のある添加剤や付加的な樹脂が挙げられ、より具体的には、触媒、架橋剤、可塑剤、安定剤、着色剤等を用いることができる。
本発明で用いられる接着剤の固形分中、(A)成分は50質量部超、99.5質量部以下で含有され、(B)成分は0.5質量部以上、50質量部未満で含有されることが好ましい。すなわち、接着剤の固形分中、質量比において半量超が(A)成分であって、本発明で用いられる接着剤は(A)成分を主成分とする。より好ましくは、(A)成分の70〜99.5質量部に対して(B)成分0.5〜30質量部であり;さらに好ましくは、(A)成分80〜98質量部に対して(B)成分2〜20質量部であり;(A)成分90〜95質量部に対して(B)成分5〜10質量部が特に好ましい。
また、本発明で用いられる接着剤が任意成分として(A)成分及び(B)成分以外の固形成分を含有する場合であっても、(A)成分は必ず主成分となる。そのため、任意成分を含有する場合にも、接着剤の全固形分中(A)成分は50質量部超となる。例えば、全固形分中、(A)成分の70〜99.5質量部と、(B)成分の0.5〜29.5質量部と、その他の成分の0.5〜29.5質量部とを含有する接着剤が挙げられる。
本発明で用いられる接着剤が有機溶剤を含有する場合、有機溶剤の使用量は、(A)成分、(B)成分、任意成分等の各成分を良好に溶解し得る量であれば特に限定されるものではないが、一般的には固形分濃度が3〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。
第2接着剤層18の厚さは、例えば、0.1〜5μmとすることができ、0.5〜2μmが好ましい。厚さをこの範囲とすることによって、シーラント層19と、第2腐食防止層17が設けられたバリア層16とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。
[シーラント層19]
シーラント層19は、本発明の積層体10を重ねあわせ、ヒートシールにより互いに接着させることを可能とする層である。
シーラント層19としては、上記のようなシーラント層としての機能を果たし得る層であれば特に限定されるものではないが、入手の容易さ、ヒートシール性等の観点から、ポリオレフィンからなる層が好ましい。ポリオレフィンからなる層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。
なかでも、第2接着剤層18との接着性が向上することから、ホモポリプロピレン(プロピレン単独重合体;以下、「ホモPP」ということがある。)、プロピレン−エチレンのブロック共重合体(以下、「ブロックPP」と言うことがある。)、プロピレン−エチレンのランダム共重合体(以下、「ランダムPP」と言うことがある)等のポリプロピレン系樹脂が好ましい。なかでも、ホモPP又はブロックPPがより好ましく、機械強度に優れることから、ブロックPPを含むことが特に好ましい。
シーラント層19は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
シーラント層19に用いるポリオレフィンからなる層の融点は、積層体10に必要な耐熱性を備えるものであれば特に限定されない。
シーラント層19の厚さは、例えば、1〜50μmとすることができ、5〜30μmが好ましい。
積層体10の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、20〜80μmがより好ましく、30〜60μmがさらに好ましい。本発明によれば、基材層が印刷層としても機能し、別途印刷層を設ける必要がないため、積層体10の厚さを上記上限値以下とすることができる。また、積層体10の厚さを上記上限値以下としつつ、基材層13の厚みも確保できるため、耐摩擦性が向上した積層体とすることができる。
(積層体10の製造方法)
本発明の積層体10を製造する方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、基材層13の片面にマット層形成剤を塗布し、オーブン等を用いて乾燥することによりマット層12を形成する。マット層形成剤の塗布は、バーコーター等の公知の塗布装置を用いて行うことができる。乾燥時の温度は特に限定されず、基材層13の材料の耐熱性に応じて適宜結成されるが、通常、70〜80℃程度で行われることが好ましい。形成されたマット層12は、次の工程に移る前に、予めエージングされることが好ましい。
エージングは38〜60℃程度で、3〜30時間行うことができる。
ここで用いる基材層13は、前述の基材層13であり、樹脂成分と特定の着色剤成分とを所定量含有する基材層である。
その後、形成されたマット層12の上に、表面保護剤を塗布して表面保護層11を形成する。表面保護層11は、マット層12と同様にして形成が可能である。エージングは行ってもよく、行わなくてもよい。
上記の手順により3層積層体(表面保護層11、マット層12、基材層13)の原反を得ることができる。
一方、バリア層17となる金属箔等を準備し、その両面に、第1腐食防止層15及び第2腐食防止層17を形成する。
具体的には、上述のような腐食防止処理剤をバリア層16の表面に塗布した後、加熱乾燥する。このとき、バリア層16の片面のみに腐食防止処理剤を塗布することにより、第2腐食防止層17のみを形成してもよく、バリア層16の両面に腐食防止処理剤を塗布することにより、第1腐食防止層14を同時に形成してもよい。なお、バリア層16の両面に腐食防止層を設ける場合、腐食防止処理剤中にバリア層16を浸漬させてバリア層16の両面に腐食防止処理剤を付着させた後、加熱乾燥する方法を採用し、第1、第2腐食防止層15、17を同時に形成することも好ましい。
次いで、バリア層16表面の第2腐食防止層17の上に、第2接着剤層18を形成する。具体的には、バリア層16の第2腐食防止層17が設けられた面の上に、上述のような接着剤からなる層を形成し、必要に応じて加熱し、乾燥する。
接着剤が有機溶剤を含まない熱ラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練することにより両成分を反応させた後、第2腐食防止層17上に塗布して乾燥させることにより、第2接着剤層18が形成される。
溶融混練は、一軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー等の公知の装置を用いることができる。溶融混練時のエポキシ基の分解を抑制するため、水分等のエポキシ基と反応し得る揮発成分は、予め装置外へ除去しておき、且つ、反応中に揮発成分が発生する場合には脱気等により随時装置外へ排出することが望ましい。前記酸変性ポリオレフィン樹脂が、酸官能基として酸無水物基を有する場合、エポキシ基との反応性が高く、より穏和な条件下で反応が可能となるため好ましい。溶融混練時の加熱温度は、両成分が十分に溶融し、且つ熱分解しないという点で、240〜300℃の範囲内から選択することが好ましい。なお、混練温度は、溶融混練装置から押し出された直後における、溶融状態の接着剤に、熱電対を接触させる等の方法によって測定することが可能である。
また、接着剤が有機溶剤を含むドライラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを有機溶剤中に溶解させた後、この溶液を第2腐食防止層17上に塗布して乾燥させることにより、第2接着剤層18が形成される。また、第2接着剤層18の形成は、後述するシーラント層19とのラミネート工程と共に、公知のドライラミネータ等を用いて一連の工程として行ってもよい。
その後、シーラント層19と、形成された第2接着剤層18とが接するように配して、当該積層体をラミネートする。ラミネートは、ドライラミネートであっても熱ラミネートであってもよいが、70〜150℃のドライラミネートが好ましい。ドライラミネート時の圧力は、0.1〜0.5MPaとすることが好ましい。
具体的には、シーラント層19を構成するフィルムを予め準備し、当該フィルムを第2接着剤層18上に配した上で、ラミネートを行う。ラミネートの温度は、第1接着剤層を介してシーラント層19と、第2腐食防止層17及びバリア層16とが良好に接着される温度であれば特に限定されるものではなく、第2接着剤層18を構成する接着剤の材料や融点を考慮して決定することができる。ドライラミネートの場合の温度は、一般的には70〜150℃であって、80〜120℃が好ましい。
本発明の積層体10は、シーラント層19と第2腐食防止層17及びバリア層16とが第2接着剤層18を介して接着される構成であるため、接着時に上述のようなドライラミネートを採用することも可能となる。必要に応じてドライラミネートを採用することにより、ラミネート時の温度を大幅に下げることが可能となる。
一般的に、熱伝導率が低く膨張し難い金属箔に高熱を付加した場合、金属箔の幅方向に歪み(カール)が発生しやすくなる。このような金属箔を用いて熱ラミネートを行う場合、面内で十分に熱が伝播せず、幅方向で熱圧着ローラーに接触していない部分が生じたり、ロールに接触していないことや、歪み自体によって熱圧着時に折れやシワが生じたりすることがある。また、金属箔に歪みが発生しない程度の高温まで加熱を行う場合、加工速度の低下や必要な熱量の増大によって生産効率が低下し得る。加えて、ラミネート時の温度を下げることにより、シーラント層20の熱による白化等を防ぐことも可能となり、シーラント層19の劣化を防ぎ、シーラント層19の選択の幅を広げることが可能となる。
そして、本発明の積層体10の製造においてドライラミネートを採用する場合、折れ、シワ、樹脂の白化等の発生を抑制し、好適な積層体10を高い生産効率で製造することができる。
なお、第2接着剤層18を形成する工程と、シーラント層19を配して(ドライ)ラミネートをする工程とは、一連の工程として公知の(ドライ)ラミネート装置を用いて行ってもよい。
このようにして5層積層体(第1腐食防止層16、バリア層17、第2腐食防止層18、第2接着剤層19、及びシーラント層20)の原反を得ることができる。
最後に、得られた5層積層体の第1腐食防止層15の上に接着剤を塗布して第1接着剤層14を形成し、第1接着剤層14と3層積層体の基材層13とが対向するように配してドライラミネート等を行う。その後、必要に応じてエージング処理を行うことにより、全10層からなる積層体10を製造することができる。
以上、図1に示す積層体10に基づき、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図1に示した積層体10では、バリア層16の両面に第1腐食防止層15及び第2腐食防止層17が形成されているが、これらは必須構成ではなく、いずれか一方のみを形成してもよく、共に形成しなくてもよい。いずれか一方のみを形成する場合は、内層側となる第2腐食防止層17のみを設けることが好ましい。
また、図1に示した積層体10では、基材層13とバリア層16との間に第1接着剤層14を形成し、バリア層16とシーラント層19との間に第2接着剤層18を形成している。しかしながら、これらは必須構成ではなく、いずれか一方のみを形成してもよく、共に形成しなくてもよい。
例えば、表面保護層11を設けず、8層構成としてもよい。第1、2腐食防止層15、17を設けず、7層構成としてもよい。また、第1、第2接着剤層15、18及び第1、2腐食防止層16、17を設けず、表面保護層11、マット層12、基材層13、バリア層16及びシーラント層19からなる5層構成としてもよい。さらに任意の層を追加して、11層構成としてもよい。
<電池外装体>
本発明の第二の態様は、前記本発明の第一の態様の樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体である。
該電池外装体は、前記第一の態様の樹脂被覆金属積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、前記樹脂被覆金属積層体のシーラント層の側が当該内部空間の側となる電池外装体である。具体的には、シーラント層が内部空間に面するように第一の態様の樹脂被覆金属積層体を所望の形状に成形し、必要に応じて端部を密封等することにより得られるものである。
電池外装体の形状、大きさ等は特に限定されず、用いられる電池の種類に応じて適宜決定することができる。
電池外装体は、一の部材からなるものであってもよく、図3を用いて後述するように二以上の部材(例えば、容器本体及び蓋部)を組み合わせて形成されるものであってもよい。
<電池>
本発明の第三の態様の電池は、第二の態様の電池外装体を備えたものである。
電池としては二次電池であるリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどの、電解液に有機電解質を使用したものが挙げられる。本発明の電池外装用積層体は、高い耐電解液性を有するため、LiPF等を含む電解液を用いた場合にも好適に動作し得る電池を得ることが可能となる。
一例として、二次電池40の斜視図を図2に示す。二次電池40は、電池外装用容器21に、リチウムイオン電池27を内包したものである。
電池外装用容器21は、本発明の第一の態様の樹脂被覆金属積層体10からなる容器本体30と、樹脂被覆金属積層体10からなる蓋部33とを重ね、周縁部29をヒートシールすることにより形成されている。符号28は、リチウムイオン電池27の正極および負極に接続された電極リードである。
図2に示す電池は、以下のようにして製造することができる。
まず、図3(a)に示すように、樹脂被覆金属積層体10を、凹部31を有するトレー状となるように、絞り成形などにより樹脂被覆金属積層体10のシーラント層側から押圧して成形し、容器本体30を得る。凹部31の深さは、例えば、2mm以上とすることができる。
容器本体30の凹部31に、リチウムイオン電池(図2中のリチウムイオン電池27)を収納する。
次いで、図3(b)に示すように、樹脂被覆金属積層体10からなる蓋部33を容器本体30の上に重ね、容器本体30のフランジ部32と蓋部33の周縁部34をヒートシールすることによって、図2に示す二次電池40が得られる。すなわち、図3に示す電池では、容器本体30の上面が蓋部33に覆われることにより、凹部31と蓋部33とによって電池を収容する内部空間が形成される。
また、本発明における電池は、以下のようにしても製造することができる。
まず、図4(a)に示すように、矩形の樹脂被覆金属積層体50において長手方向一端側の一部を、絞り成形などにより樹脂被覆金属積層体50のシーラント層側から押圧して成形し、凹部51を有する成形体55を得る。凹部51の深さは、例えば、2mm以上とすることができる。
次いで、図示は省略するが、成形体55の凹部51に、リチウムイオン電池(図2中のリチウムイオン電池27)を収納する。
次いで、成形体55の凹部51が形成されていない他端側の一部において、成形体55の短手方向に延在する折り曲げ線Lを形成するように、シーラント層側に折り曲げる。ここで、成形体55において、折り曲げ線Lに対し凹部51側の領域を「第1領域551」、折り曲げ線Lに対し凹部51とは反対側の領域を「第2領域552」とする。
次いで、第1領域551における凹部51の周囲52のシーラント層と、第2領域552において周囲52と重なるシーラント層(周縁部54)と、を重ね合わせる。これにより、第1領域551の凹部51に第2領域552が重なることになる。
次いで、図4(b)に示すように、凹部51の周囲のシーラント層と第2領域552のシーラント層とをヒートシールすることによって、一の部材からなる電池外装体を有する二次電池60が得られる。すなわち、図4(b)に示す電池では、凹部51の上面が第2領域552に覆われることにより、凹部51と第2領域552とによって電池を収容する内部空間が形成される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<実施例1〜12、比較例1〜4、参考例1>
まず、厚さ6μmの片面コロナ処理基材フィルムを用意した。該基材フィルムは、下記表1に、「基材層」として記載した基材フィルムである。具体的には、表1に示す各樹脂成分と、各着色剤成分とを特定量含有し、表1に示す厚みの基材フィルムである。
この基材フィルムのコロナ処理面に、バーコーターを用いてマット層形成剤(アクリルウレタン樹脂の90質量部と、粒径2μmのシリカ粒子の10質量部と、アクリルビーズ(粒径5μm)の1質量部とを、固形分30質量%となるようにメチルエチルケトンに分散させたマット層形成剤、固形分30質量%)を6.0g/mで塗布した。
その後、70℃〜80℃のオーブンで30秒間加熱し、マット層を形成した。
その後、40℃条件下で8時間静置し、エージングを行った。マット層の厚さは面内の平均が5μmであった。
その後、マット層の上に、バーコーターを用いて、表面保護剤(長鎖アルキルペンダント型剥離剤、固形分0.003質量%)を、3g/mで塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱乾燥し、表面保護層を形成した。表面保護層の厚さは0.001μmであった。その後、規定幅にスリットした。
また、バリア層として表1に示す金属箔又は合金箔を用意し、金属箔又は合金箔の両面に腐食防止処理剤(塗布量4g/m)を塗布し、200℃のオーブンにて加熱乾燥し、厚さ0.2μmの第1腐食防止層及び第2腐食防止層を両面にそれぞれ形成した。腐食防止処理剤は、フッ化クロムとリン酸、ポリビニルアルコールを混合したものを用いた。
次いで、形成された第2腐食防止層上に、第2の接着剤を塗布し、厚さ3μmの第2接着剤層を形成した。第2の接着剤は、マレイン酸変性ポリプロピレンに対し、エポキシ樹脂を5重量部混練したものを用いた。
この金属箔を含む積層体における第2接着剤層と、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂(ブロックPP)フィルムからなるシーラント層とをドライラミネートにより積層した。
その後、第1腐食防止層上に、グラビアコーターを用いて、4.0g/mで第1の接着剤を塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱し、第1接着剤層を形成した。第1の接着剤は、ウレタン系接着剤を用いた。
この第1接着剤層と、上記で得られた積層体における基材層とを対向させ、80℃のドライラミネートにより積層した。
その後、60℃で3日間エージング処理を経て、表面保護層/マット層/基材層/第1接着剤層/第1腐食防止層/バリア層/第2腐食防止層/第2接着剤層/シーラント層の積層構成からなる樹脂被覆金属積層体を得た。
<比較例5>
まず、厚さ6μmの片面コロナ処理PETフィルムを用意した。このPETフィルムのコロナ処理面に、バーコーターを用いてマット層形成剤(アクリルウレタン樹脂の90質量部と、粒径2μmのシリカ粒子の10質量部と、アクリルビーズ(粒径5μm)の1質量部とを、固形分30質量%となるようにメチルエチルケトンに分散させたマット層形成剤、固形分30質量%)を6.0g/mで塗布した。
その後、70℃〜80℃のオーブンで30秒加熱し、マット層を形成した。
その後、40℃条件下で8時間静置し、エージングを行った。マット層の厚さは面内の平均が5μmであった。
次いで、上記PETフィルムのマット層が形成された面とは逆側の面に、バーコーターを用いて、固形分25質量%の黒インクを、5.0〜5.5g/mで塗布した後、70℃〜80℃のオーブンで加熱して着色層を形成した。
その後、マット層の上に、バーコーターを用いて、表面保護剤(長鎖アルキルペンダント型剥離剤、固形分0.003質量%)を、3g/mで塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱乾燥し、表面保護層を形成した。表面保護層の厚さは0.001μmであった。その後、規定幅にスリットした。
また、バリア層として表1に示す金属箔又は合金箔を用意し、金属箔又は合金箔の両面に腐食防止処理剤(塗布量12g/m)を塗布し、200℃のオーブンにて加熱乾燥し、厚さ0.2μmの第1腐食防止層及び第2腐食防止層を両面にそれぞれ形成した。腐食防止処理剤は、フッ化クロムとリン酸、ポリビニルアルコールを混合したものを用いた。
次いで、形成された第2腐食防止層上に、第2の接着剤を塗布し、厚さ3μmの第2接着剤層を形成した。第2の接着剤は、マレイン酸変性ポリプロピレンに対し、エポキシ樹脂を5重量部混練したものを用いた。
この金属箔を含む積層体における第2接着剤層と、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂(ブロックPP)フィルムからなるシーラント層とをドライラミネートにより積層した。
その後、第1腐食防止層上に、グラビアコーターを用いて、4.0g/mで第1の接着剤を塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱し、第1接着剤層を形成した。第1の接着剤は、ウレタン系接着剤を用いた。
この第1接着剤層と、上記で得られた積層体における着色層とを対向させ、80℃のドライラミネートにより積層した。
その後、60℃で3日間エージング処理を経て、表面保護層/マット層/基材層(PET樹脂層)/着色層(黒印刷層)/第1接着剤層/第1腐食防止層/バリア層/第2腐食防止層/第2接着剤層/シーラント層の積層構成からなる樹脂被覆金属積層体を得た。
<参考例2〜3>
基材フィルムに着色剤成分を添加しないこと以外は、上記実施例1と同様の方法により樹脂被覆金属積層体を得た。
Figure 2018015986
上記表1中、着色剤成分の添加量は、基材層の樹脂成分100質量部に対する添加量(質量部)である。表1中、各記号は以下の材料を示す。
・CB:カーボンブラック
・CNT:カーボンナノチューブ
・SUS:ステンレス鋼箔
・Al:アルミニウム鋼箔
[評価]
実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体について、下記の評価を行った。
(視認性)
・隠ぺい性
実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体のシーラント層側に、白地に黒マジックで模様を描いた紙を敷き、表面保護層側から目視し、描いた模様が透けて見えるか否か確認した。透けて見えなかった場合を「○」、模様が見えた場合を「×」として表2に記載する。
・着色抜け
実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体について、2000m中に1個以上の印刷抜けがあった場合を「×」、2000m中に印刷抜けが0個であった場合を「○」として表2に記載する。
(物性)
・擦り試験
図5に示す試験装置(ラビングテスター、太平理化工業製)を用いて擦り試験を行った。7cm×12.5cmに切り取った実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体を基材層13の側の面を表向きに折り合わせて辺71aを形成したものを試験片とした。図5に示す試験装置70の摺動治具72の先端に試験片71を設置した。この時、辺71aの2.5cm上の部分を把持した。試験片71の辺71aと交差するようにステンレスシャフト73を取り付けた。200gの荷重で試験片71をステンレスシャフト73に押し付け、符号74に示す延在方向にステンレスシャフト73を往復させた。この時、往復幅Lは10cmとした。
その結果、100回以上往復させても破れなかったものを「◎」、70回以上100回未満往復させても破れなかったものを「〇」、50回以上70回未満往復させても破れなかったものを「△」、50回未満で破れたものを「×」として表2に記載する。
・突き刺し強度
突刺し強度の測定:JIS Z 1707「食品包装用プラスチックフィルム通則 7.4突刺し強さ試験」に規定された測定方法に準じ、実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体について、下記の評価項目に従って評価した。その結果を表2に記載する。
○:30N以上
×:30N未満
(厚み適正)
実施例1〜12、比較例1〜5、参考例1〜3の樹脂被覆金属積層体について、下記の評価項目に従って、厚み適正を評価した。その結果を表2に記載する。
○: 70μm以下
△: 80μm以下
×: 80μmより厚い
Figure 2018015986
上記結果に示した通り、本発明を適用した実施例1〜12は、視認性、物性及び厚み適正がすべて良好であった。これに対し、本発明を適用しない比較例1は、着色剤成分の粒径が小さすぎたため、隠ぺい性が不良であった。本発明を適用しない比較例2は、着色剤成分の粒径が大きすぎたため、強度が低下し、擦り試験の結果が不良であった。本発明を適用しない比較例3は、着色剤成分の添加量が少なすぎたため、隠ぺい性が不良であった。本発明を適用しない比較例4は、着色剤として染料を用いており、隠ぺい性が良好ではなく、擦り試験の結果も不良であった。本発明を適用しない比較例5は、基材層と着色剤層とが独立した層であったため、着色抜けが見られた。また、比較例5は、印刷層を形成する印刷工程において、しわが入ってしまった。
参考例1の結果のとおり、バリア層にアルミニウム鋼箔を用いた場合は突き刺し強度が不良なものの、視認性と擦り試験の結果は良好であった。参考例2は基材層として用いた樹脂層の厚みが12μmと厚く、擦り試験結果が良好であった。参考例3は、基材樹脂層の厚みは6μmであったが、着色剤成分を含有していないため、擦り試験の結果が不良であった。
10…積層体(又は樹脂被覆金属積層体)、11…表面保護層、12…マット層、13…基材層、14…第1接着剤層、15…第1腐食防止層、16…バリア層、17…第2腐食防止層、18…第2接着剤層、19…シーラント層、21…電池外装体、27…リチウムイオン電池、28…電極リード、29…周縁部、30…容器本体、31,51…凹部、32…フランジ部、33…蓋部、34…周縁部、40,60…二次電池

Claims (9)

  1. 少なくとも、基材層及びバリア層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、
    前記基材層が樹脂成分と着色剤成分とを含有し、
    前記着色剤成分が、前記樹脂成分100質量部に対し、1質量部以上含有されており、
    前記着色剤成分の粒径が10nm以上100nm以下であることを特徴とする、樹脂被覆金属積層体。
  2. 少なくとも、基材層、バリア層及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、
    前記樹脂被覆金属積層体の基材層側の面を表向きに折り合わせて辺を形成した試験片とし、下記条件で、平滑なステンレスシャフトに擦り試験をしたときの擦り耐性が、50往復以上である、請求項1に記載の樹脂被覆金属積層体。
    (条件)
    ・試験片サイズ:7cm×12.5cm
    ・試験機設置条件:試験片に形成した辺の2.5cm上の部分を把持
    ・試験条件:室温条件下、荷重200gでステンレスシャフトに押し付け、往復幅10cmで延在方向へ往復
  3. 前記着色剤成分が、カーボンブラック又はカーボンナノチューブのいずれか一方または両方である、請求項1に又は2に記載の樹脂被覆金属積層体。
  4. 前記バリア層は合金箔からなり、前記合金箔は厚さ50μm以下のステンレス鋼箔である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  5. 前記基材層が、厚さ6μm以上のポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、又はポリイミドである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  6. 前記基材層の上にマット層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  7. 前記マット層が、粒径2μm以上5μm以下のシリカ粒子、アクリルウレタン樹脂又はアクリルビーズを含む、請求項6に記載の樹脂被覆金属積層体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂被覆金属積層体を備えた電池外装体。
  9. 請求項8に記載の電池外装体を備えることを特徴とする電池。
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