JP2018024109A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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信 大越
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【課題】ショルダー部の厚みが均一で真円に近いタイヤの製造が可能な空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】1stドラムの外周面に、少なくともカーカスプライを貼り付けることにより1stカバーを成形する1stカバー成形工程と、2ndドラムの外周面に、少なくともブレーカーとトレッドを貼り付けることにより2ndカバーを成形する2ndカバー成形工程と、2ndカバーの内部に1stカバーを配置し、1stカバーを膨張させることにより2ndカバーの内周面に1stカバーを貼り付けてローカバーを成形するローカバー成形工程とを備えており、2ndカバー成形工程においてブレーカーの内側にブレーカークッションを貼り付けてブレーカークッションが貼り付けられた2ndカバーを成形する空気入りタイヤの製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、トラックやバスなどに用いられる空気入りタイヤの製造方法に関する。
トラックやバスなどに用いられる空気入りタイヤ(以下、TBタイヤとも称する)は、通常、1st成形ドラムにインナーやカーカスプライなどを貼り付けて1stカバーの成形を行う一方で、2nd成形ドラムにブレーカーやトレッドなどを貼り付けて2ndカバーを成形し、その後、1stカバーを1.7〜1.9倍の体積に膨張させて2ndカバーに貼り付けることによりローカバー(生タイヤ)を製造している(特許文献1、2)。
このとき、1stカバーのカーカスプライのショルダー部に相当する位置には、2ndカバーの内周面に位置するブレーカーのエッジ部分(ブレーカーエッジ)との緩衝材料であるブレーカークッションが貼り付けられている。
特開平08−142226号公報 特表WO2012/005029号公報
しかしながら、上記の方法を用いた場合、1stカバーの膨張時、ショルダー部の膨張が不均一になり、製造後のタイヤにおいてショルダー部の厚みが不均一になることがあった。このような不均一が発生すると、製造後のタイヤの外周表面に凹凸部分が発生して、タイヤが真円にならなくなり、走行中に路面と接地するトレッド部に偏摩耗が生じる恐れがある。
そこで、本発明は、ショルダー部の厚みが均一で真円に近いタイヤの製造が可能な空気入りタイヤの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
ローカバーを成形して成形後のローカバーを加硫することにより空気入りタイヤを製造する空気入りタイヤの製造方法であって、
1stドラムの外周面に、少なくともカーカスプライを貼り付けることにより1stカバーを成形する1stカバー成形工程と、
2ndドラムの外周面に、少なくともブレーカーとトレッドを貼り付けることにより2ndカバーを成形する2ndカバー成形工程と、
前記2ndカバーの内部に前記1stカバーを配置し、前記1stカバーを膨張させることにより前記2ndカバーの内周面に前記1stカバーを貼り付けてローカバーを成形するローカバー成形工程とを備えており、
前記2ndカバー成形工程において、前記ブレーカーの内側にブレーカークッションを貼り付けて、前記ブレーカークッションが貼り付けられた2ndカバーを成形することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
請求項2に記載の発明は、
前記1stカバー成形工程において、1stドラムの外周面にインナーを貼り付けた後、カーカスプライを貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法である。
請求項3に記載の発明は、
製造される空気入りタイヤが、トラックバス用タイヤであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法である。
本発明によれば、ショルダー部の厚みが均一で真円に近いタイヤの製造が可能な空気入りタイヤの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法の1ndカバー成形工程を説明する斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法の2ndカバー成形工程を説明する斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法のローカバー成形工程を示す断面図である。 従来の空気入りタイヤの製造方法の1ndカバー成形工程を説明する斜視図であり、(A)はカーカスプライの貼り付けを説明する図、(B)はブレーカークッションの貼り付けを説明する図である。 従来の空気入りタイヤの製造方法のローカバー成形工程を示す断面図である。
1.従来技術における問題
本実施の形態の説明に先立って、従来技術における問題について具体的に説明する。
図4は従来の空気入りタイヤの製造方法における1stカバー成形工程を示す斜視図であり、(A)はカーカスプライの貼り付けを説明する図、(B)はブレーカークッションの貼り付けを説明する図である。また、図5は従来の空気入りタイヤの製造方法におけるローカバー成形工程を示す断面図である。
1stカバーの成形においては、まず、図4(A)に示すように、1st成形ドラムの外周面上に、インナー(図示省略)とカーカスプライ30を積層させた後、カーカスプライ30の両側縁部にビード6をセットする。
次に、図4(B)に示すように、2本のブレーカークッション10をカーカスプライ30の上に貼り付けることにより1stカバーを成形する。このとき、ブレーカークッション10は、成形後のタイヤのショルダー部に対応する位置に貼り付けられる。
一方、図示は省略するが、別の工程において、2nd成形ドラムの外周面上にブレーカーとトレッドを積層させて2ndカバーを成形し、成形した2ndカバーを2nd成形ドラムから取り外して、1st成形ドラムまで搬送する。
次に、成形した1stカバーと2ndカバーを合体させてローカバーを成形する。
具体的には、図5に示すように、ブレーカー5とトレッド4とが積層された2ndカバーBの内側に1stカバーAを挿入する。そして、1stカバーAの内側にエアーを注入することにより、1stカバーAを膨張させて2ndカバーBの内周面に圧着させることにより、1stカバーAと2ndカバーBとを合体させてローカバーを成形する。なお、図中の符号20はカーカスプライ30の下に貼り付けられたインナーである。
しかしながら、従来の空気入りタイヤの製造方法においては、1stカバーAを膨張させた際に、カーカスプライ30上に貼り付けられたブレーカークッション10が大きく引き伸ばされる。このブレーカークッションは、生ゴムを押出成形して作製された材料であり、不均一に伸ばされやすいという性質を有しているため、不均一に伸ばされたブレーカークッションによりショルダー部の厚みが不均一になることがある。このような場合、製造後のタイヤにおいて走行中に路面と接地するトレッド部に偏摩耗を生じさせる。
2.本発明の概要
そこで、本発明者は、ブレーカークッションの不均一な伸びが生じることを防止する方法について鋭意検討した。その結果、従来の技術において1stカバーに貼り付けていたブレーカークッションを、2ndカバーに貼り付けることに思い至った。
即ち、2ndカバーは1stカバーと異なり、膨張されないため、貼り付けられたブレーカークッションが伸びることがなく、ローカバーの成形においてショルダー部の厚みが不均一になることが防止される。
この結果、製品タイヤの外周表面に凹凸部分が発生するようなことがなくなり、タイヤを真円に近い状態で製造することができ、トレッド部に偏摩耗を生じさせることがない。
3.本発明の実施の形態
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法について具体的に説明する。
図1〜図3は本実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法を説明する図であり、図1は1ndカバー成形工程を説明する斜視図、図2は2ndカバー成形工程を説明する斜視図、図3はローカバー成形工程を示す断面図である。
(1)1stカバー成形工程
本実施の形態に係る空気入りタイヤの製造方法の1ndカバー成形工程においては、まず、1stドラムに、インナー(図示せず)を貼り付けた後、図1に示すように、インナーの上にカーカスプライ30を貼り付ける。次いで、貼り付けたカーカスプライ30の両端部にビード6をセットし、1stカバーの成形を終了する。
(2)2ndカバー成形工程
一方、上記した1stカバーの成形と並行して、2ndカバーの成形を行う。本実施の形態においては、従来と異なり、この2ndカバー成形工程においてブレーカークッションの貼り付けを行う。
具体的には、図2に示すように、2nd成形ドラム2の外周面上に、2本のブレーカークッション10を貼り付ける。このときのブレーカークッション10の貼り付け位置は、製造後のショルダー部に対応する位置、即ち、この後、2nd成形ドラム2に貼り付けられるブレーカー5のエッジ部に対応する位置とする。
次に、貼り付けられたブレーカークッション10の上に、ブレーカー5を貼り付けた後、さらに、ブレーカー5を覆うようにしてトレッド(図示せず)を貼り付けることにより2ndカバーの成形を終了する。そして、成形した2ndカバーを2nd成形ドラムから取り外す。
(3)ローカバー成形工程
次に、上記において成形された1stカバーと2ndカバーを合体させてローカバーを成形する。具体的には、図3に示すように、上記した工程において成形されたブレーカークッション10が貼り付けられた2ndカバーBを搬送し、この2ndカバーBの内側に1stカバーAを位置させる。
そして、1stカバーAの内側にエアーを注入することにより、1stカバーAを膨張させて2ndカバーBの内周面に圧着する。これにより、1stカバーAと2ndカバーBとを合体させてローカバーの成形を終了する。
このとき、本実施の形態によれば、ブレーカークッション10が2ndカバーBに貼り付けられているため、1stカバーAを膨張させた場合であっても、従来のように、生ゴムであるブレーカークッション10が不均一に引き伸ばされるようなことがない。
このため、ローカバーの成形においてショルダー部の厚みが不均一になることが防止される。この結果、製品タイヤの外周表面に凹凸部分が発生するようなことがなくなり、タイヤを十分な真円状態で製造することができ、トレッド部に偏摩耗を生じさせることがない。
そして、このような本実施の形態は、サイズが大きなTBタイヤの製造に適用した場合、特に顕著な効果を発揮することができる。
なお、上記した実施の形態においては、インナーがカーカスプライの下に貼り付けられた空気入りタイヤの製造について説明したが、インナーとカーカスプライの間に他のゴム部材を貼り付けることもできる。また、トレッドとブレーカーとの間などの場合も同様に、製造するタイヤの種類に応じて他のゴム部材を適宜追加してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
1.実施例
実施例では、上記した実施の形態のように、ブレーカークッションが貼り付けられた2ndカバーを成形し、成形後の2ndカバーと1stカバーとを合体させることによりローカバーを成形した。
2.比較例
比較例では、従来の方法に従って、ブレーカークッションが貼り付けられた1stカバーを成形し、1stカバーを膨張させて2ndカバーと合体させてローカバーを成形した。
3.評価
実施例および比較例において成形された各々のローカバーを加硫して、11R22.5サイズのオールシーズンパターンTBタイヤを1200本製造した。そして、製造後のタイヤの真円度を接触型の装置を用いてタイヤ周上の変位を測定し、その平均値と標準偏差σを求めた。結果を表1に示す。
Figure 2018024109
表1より、実施例では、製造後のタイヤの真円度が1.05mmであり、比較例の真円度1.22mmに比べて良化していることが分かる。また、バラツキの指標である標準偏差σについても、実施例は0.22と比較例の0.35に比べて小さくなっていた。
この結果より、実施例においては、2ndカバーにブレーカークッションを貼り付けているため、1stカバーの膨張によりブレーカークッションが引き伸ばされることがなく、ブレーカークッションの厚みが均一なローカバーを成形できたことによることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
2 2nd成形ドラム
4 トレッド
5 ブレーカー
6 ビード
10 ブレーカークッション
20 インナー
30 カーカスプライ
A 1stカバー
B 2ndカバー

Claims (3)

  1. ローカバーを成形して成形後のローカバーを加硫することにより空気入りタイヤを製造する空気入りタイヤの製造方法であって、
    1stドラムの外周面に、少なくともカーカスプライを貼り付けることにより1stカバーを成形する1stカバー成形工程と、
    2ndドラムの外周面に、少なくともブレーカーとトレッドを貼り付けることにより2ndカバーを成形する2ndカバー成形工程と、
    前記2ndカバーの内部に前記1stカバーを配置し、前記1stカバーを膨張させることにより前記2ndカバーの内周面に前記1stカバーを貼り付けてローカバーを成形するローカバー成形工程とを備えており、
    前記2ndカバー成形工程において、前記ブレーカーの内側にブレーカークッションを貼り付けて、前記ブレーカークッションが貼り付けられた2ndカバーを成形することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記1stカバー成形工程において、1stドラムの外周面にインナーを貼り付けた後、カーカスプライを貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 製造される空気入りタイヤが、トラックバス用タイヤであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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