JP2018024347A - 車両に搭載される自転車用キャリア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に搭載される自転車用キャリア装置において、車両における荷室フロアと開口部との間に段差がある場合でも荷室に対して自転車の積み込みを容易に行う。【解決手段】車両12の後部荷室16に設置される自転車用キャリア装置10は、固定ベース18に対して可動レール20が軸方向に沿ってスライド自在に設けられ、その先端には、第1及び第2アーム80、82を有した保持機構26が設けられている。この第2アーム82の他端部には自転車22のフロントフォーク24を保持可能な保持ピン84が設けられている。そして、可動レール20を後部荷室16内において後方側へとスライドさせた後、第1及び第2アーム80、82を回動させ開口部28の下端を乗り越えるように車両12の外部へと取り出してフロントフォーク24を固定することで、開口部28のように後部荷室16に対して開口部28のような段差がある場合でも容易に固定・積載作業を行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両における後部荷室に自転車を積載して固定するための車両に搭載される自転車用キャリア装置に関する。
従来から、自転車を車両の後部荷室に積載して固定するための自転車用キャリア装置が知られている。この自転車用キャリア装置は、例えば、特許文献1に開示されるように、後部荷室のフロアに対して車両の前後方向に沿って下レールが固定され、該下レールの内部には上レールがスライド自在に設けられる。また、上レールの後端には自転車のフロントフォークを固定可能な保持機構が設けられている。
そして、自転車を積載して固定する場合には、上レールを下レールに対してスライドさせ車両の後方側まで引き出した後、保持機構に自転車のフロントフォークを固定してから再び前記上レールを車両の前方側へと押し込むようにスライドさせて後部荷室内へと収納している。
特開2001−158280号公報
しかしながら、上述した自転車用キャリア装置では、後部荷室のフロアに固定された下レールに対して上レールを直線状にスライドさせ車両の外部へと引き出す構成としているため、例えば、前記フロアの後端側となる開口部が該フロアより高くなって段差状に形成された車両の場合には、前記上レールをスライドさせた際に前記開口部に当たってしまい外部へと引き出すことができない。
そのため、上述した自動車用キャリア装置を適用できる車両は、後部荷室のフロアから開口部まで段差のないフラットな形状であることが前提となり、適用可能な車両が限定されてしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、荷室フロアから外部までの間に段差がある車両においても荷室に対して自転車を容易に積み込むことが可能な車両に搭載される自転車用キャリア装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、車両の荷室内に自転車を収納して固定するための自転車用キャリア装置であって、
自転車用キャリア装置は、荷室フロア又は後部座席の背面に固定される固定レールと、
固定レールに対してスライド自在に設けられ、且つ、重なるように収納自在に設けられた可動レールと、
可動レールに装着され、互いに軸支され軸支位置を支点として折り曲げ可能な複数のアームと、
を備え、
アームの端部には、自転車の一部を固定する固定部が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、車両の荷室内に自転車を収納して固定するための自転車用キャリア装置において、荷室フロア又は後部座席の背面に固定される固定レールと、固定レールに対してスライド自在に設けられ重なるように収納自在に設けられた、可動レールと、可動レールに装着され、互いに軸支され軸支位置を支点として折り曲げ可能な複数のアームとを備え、アームの端部に自転車の一部を固定する固定部が設けられている。
そして、自転車用キャリア装置の設置される荷室フロア又は後部座席の背面と開口部との間に段差がある車両においても、固定レールに対して可動レールを車両後方側へ引き出した状態で、複数のアームを折り曲げることで段差を回避しながら固定部を車両の外部へと取り出すことが可能となる。
その結果、段差がある車両においても、車両の外部へと取り出された固定部に対して自転車の一部を固定できるため容易に作業を行うことができ、しかも自転車をアームと共に段差を回避しながら荷室内へと容易に積み込んで収納することができる。
また、複数のアームは、可動レールに取り付けられる第1のアームと、第1のアームに対して軸支される第2のアームと、からなり、第2のアームの端部に固定部を設け、自転車のフロントフォークを固定することにより、車両の外部で自転車を固定部へと固定してから車両の前方側へと容易に移動させ荷室内へと収納することができる。
さらに、第1のアームを可動レールに沿ってスライド自在に設けることにより、固定部に自転車の一部を固定した状態で可動レールに沿って車両の前方側へと容易に移動させることができるため、荷室内を有効活用して自転車を積載することが可能となる。
さらにまた、可動レールの長手方向と直交する幅方向中心に対し、第1のアームを幅方向外側、第2のアームを幅方向中心側となるように配置することにより、第2のアームに対して自転車のフロントフォークから幅方向に荷重が付与された場合でも外側に設けられた第1のアームによって好適に支えることが可能となるため、自転車を安定的に固定しておくことが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、荷室フロア又は後部座席の背面に固定される固定レールと、固定レールに対してスライド自在に設けられ、且つ、重なるように収納自在に設けられた可動レールと、可動レールに装着され、互いに軸支され軸支位置を支点として折り曲げ可能な複数のアームとを備え、アームの端部に自転車の一部を固定する固定部を設けることにより、例えば、自転車用キャリア装置の設置される荷室フロア又は後部座席の背面と開口部との間に段差がある車両においても、固定レールに対して可動レールを車両後方側へ引き出した状態で、複数のアームを折り曲げることで段差を回避しながら固定部を車両の外部へと取り出すことが可能となる。そのため、段差がある車両においても、段差を回避しながら自転車を荷室内へと容易に積み込んで収納することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る自転車用キャリア装置が車両の後部座席の背面に設置された状態を示す斜視図である。 図1の自転車用キャリア装置の外観斜視図である。 図2に示す自転車用キャリア装置の可動レールが固定ベースに対して収納された収納状態を示す外観斜視図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図3のV−V線に沿った断面図である。 図1の自転車用キャリア装置が後部荷室内に収納された収納状態を示す斜視図である。 図1の自転車用キャリア装置を用いて自転車を積載する際の動作説明図である。 図7に示す状態から車両の開口部下端より上方となるように自転車のフロント部分を持ちあげた状態を示す動作説明図である。 図8に示す状態から自転車のフロント部分が開口部下端を乗り越え後部荷室内へと移動した状態を示す動作説明図である。 図9に示す状態から自転車を車両前方側へと押し込んで後部荷室内に完全に収納した状態を示す動作説明図である。
本発明に係る車両に搭載される自転車用キャリア装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両に搭載される自転車用キャリア装置を示す。
この車両に搭載される自転車用キャリア装置10は、例えば、図1に示されるように、車両12において前方へと倒した後部座席14の背面、又は、前記車両12における後部荷室16のフロア16aに固定するように設けられ、図1〜図3に示されるように、前記車両12の前後方向(矢印A、B方向)に沿って長尺な固定ベース(固定レール)18と、該固定ベース18に沿ってスライド自在な可動レール20と、該可動レール20の端部に設けられ自転車22のフロントフォーク24(図7参照)を保持自在な保持機構26とを含む。なお、以下の実施の形態においては、図7に示されるように、その一例として自転車用キャリア装置10が後部座席14の背面に固定され、後部荷室16の開口部28がフロア16aより高い位置に形成されている場合について説明する。
また、図1において、自転車用キャリア装置10において車室内側(車両前方側、左側)となる端部を基端側(矢印A方向)、車両12の外側(車両後方側、右側)となる端部を先端側(矢印B方向)と呼び、他の各図についても同様とする。
固定ベース18は、図1〜図4に示されるように、例えば、断面矩形状で軸方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さで形成され、その上面には軸方向と直交する幅方向中央に下面側(矢印C方向)に向かって窪んだ第1レール溝30が形成され、該第1レール溝30は、例えば、下方が幅方向外側に向かって拡幅した断面略T字状に形成され、同一の断面形状で軸方向に沿って延在している。
また、固定ベース18の基端には、後述する保持機構26の第1及び第2アーム80、82を収納した際に固定可能なフック32が設けられる。このフック32は、固定ベース18の延在方向と略直交するように上方(矢印D方向)に向かって所定高さで延在したアーム状に形成されると共に、固定ベース18の幅方向中心からオフセットした一側部に設けられる。また、フック32の上端部には固定ベース18の先端側(矢印B方向)が開口した溝部34(図2参照)が形成され、該溝部34は、固定ベース18の延在方向(矢印A方向)と略平行となるように所定深さで形成される。
さらに、固定ベース18の両側部には、一組の取付フランジ36がそれぞれ幅方向に拡がるように設けられ、フック32の設けられる一側部とは反対側となる他側部に一は、取付フランジ36に臨むようにホルダアーム42が設けられる。
このホルダアーム42は、自転車22から取り外した前輪38を保持しておく目的で設けられ、固定ベース18の先端側(矢印B方向)を支点として回動自在に軸支され、例えば、前輪38の保持に用いられない場合には、取付フランジ36と略平行となるように載置され基端側に設けられた固定ピン43によって保持されており、一方、前記前輪38を保持する場合には、図2及び図10に示されるように、一端部を支点として他端部側を取付フランジ36から離間させるように所定角度だけ回動させて使用する。
このホルダアーム42の他端部には、一方向に開口し前輪38の車軸を固定するための車軸溝48が形成される。
そして、固定ベース18は、その取付フランジ36の下面が倒された後部座席14の背面(又は車両12の後部荷室16のフロア16a)に当接した状態で車両12の前後方向(矢印A、B方向)に沿って延在するように設置され、複数の固定用ボルト50(図4参照)が前記取付フランジ36によって固定される。
可動レール20は、固定ベース18の軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動自在に設けられ、該固定ベース18の直上に設けられる中間レール部材52と、該中間レール部材52に対してさらに上部に設けられ軸方向に沿ってスライド自在なトップレール部材54とからなり、前記中間レール部材52及びトップレール部材54は固定ベース18と略同一長さで形成される。
中間レール部材52は、例えば、断面矩形状に形成され、図4に示されるように、その下面には固定ベース18の第1レール溝30に係合される断面略T字状の第1係合部56が突出し、前記固定ベース18の先端又は基端から前記第1係合部56を前記第1レール溝30へと挿入することで前記固定ベース18の上面に沿って移動自在に保持される。
また、中間レール部材52の上面には、軸方向と直交する幅方向中央に下面側(矢印C方向)に向かって窪んだ第2レール溝58が形成され、該第2レール溝58は、例えば、下方が幅方向外側に向かって拡幅して形成され、同一の断面形状で軸方向に沿って延在している。
さらに、図1〜図3に示されるように、中間レール部材52の先端には第1ローラ60が回転自在に設けられ、前記中間レール部材52がスライドする際、固定ベース18の上面に対して第1ローラ60が接触して回転することで案内される。
そして、中間レール部材52は、図3に示されるように、基端側(矢印A方向)へと移動し固定ベース18に重なるように収納された収納時では、その基端が前記固定ベース18の基端と一致し、その先端が前記固定ベース18の先端と一致する。一方、図1及び図2に示されるように、中間レール部材52が固定ベース18から離間する方向(矢印B方向)へと引き出された際には、前記中間レール部材52の基端が前記固定ベース18の先端まで移動した状態となる。
なお、中間レール部材52の引き出し時には、図示しない脱抜防止手段によって第1係合部56が第1レール溝30から脱抜することがない。
トップレール部材54は、図4に示されるように、その下面には中間レール部材52の第2レール溝58に係合される断面略T字状の第2係合部62が突出し、前記第2レール溝58の先端又は基端から前記第2係合部62を前記第2レール溝58へと挿入することで前記中間レール部材52の上面に沿って移動自在に保持される。
また、トップレール部材54の上面には、下方(矢印C方向)に向かって窪んだ第3レール溝64が形成され、その幅方向中央には、軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在する一組の案内溝68を有した案内部材70が設けられ、該案内部材70と所定間隔離間した幅方向外側にはガイド溝66が形成される。なお、ガイド溝66及び案内部材70は軸方向に沿ってそれぞれ一直線状に設けられ、且つ略平行となるように設けられる。
このガイド溝66は、ホルダアーム42側となるように設けられ、図2、図3及び図5に示されるように、下方に向かって所定深さで窪んで形成され、その基端及び先端には他の部分に対して深く形成された第1及び第2係止孔72、74(図5参照)が形成される。
そして、ガイド溝66には、後述する保持機構26におけるストッパ90のピン部材92が係合される。
さらに、図1〜図3に示されるように、トップレール部材54の先端には第2ローラ76が回転自在に設けられ、該トップレール部材54がスライドする際、該中間レール部材52の上面に対して第2ローラ76が接触することで回転しながら案内される。
そして、トップレール部材54は、図3に示されるように、基端側(矢印A方向)へと移動し固定ベース18及び中間レール部材52に重なるように収納された収納時では、その基端が前記固定ベース18及び中間レール部材52の基端と一致し、その先端が前記固定ベース18及び中間レール部材52の先端と一致する。一方、図1及び図2に示されるように、トップレール部材54が固定ベース18から離間する方向(矢印B方向)へと引き出された際には、前記トップレール部材54の基端が前記中間レール部材52の先端まで移動した状態となる。
なお、トップレール部材54の引き出し時には、図示しない脱抜防止手段によって第2係合部62が第2レール溝58から脱抜することがない。
保持機構26は、例えば、トップレール部材54の上面に沿って移動自在な移動体78と、該移動体78に対して回動自在に軸支される第1アーム80と、前記第1アーム80に対して回動自在に設けられた第2アーム82と、該第2アーム82の先端に設けられ自転車22のフロントフォーク24を保持可能な保持ピン(固定部)84と、前記移動体78に連結され第2アーム82の一部が収納される収納ブロック86とを含む。
移動体78は、例えば、ブロック状に形成され、トップレール部材54の上面において第3レール溝64の一部を覆うように設けられ、その下部に設けられた第3係合部(図示せず)が案内部材70の案内溝68(図4参照)へと係合される。これにより、移動体78は、案内部材70との係合作用下にトップレール部材54の上面に沿って軸方向(矢印A、B方向)へと移動自在に設けられる。
フック32側となる移動体78の幅方向における一側面には、第1アーム80が図示しないピンを介して回動自在に軸支され、該第1アーム80とは反対側となりトップレール部材54のガイド溝66側となる他側面には前記移動体78の軸方向に沿った移動を規制可能なストッパ90が設けられている。
このストッパ90は、トップレール部材54におけるガイド溝66の上方(矢印D方向)に設けられ、図5に示されるように、前記トップレール部材54側(矢印C方向)に向かって付勢され、その先端が前記ガイド溝66に挿入されるピン部材92を有している。ピン部材92は、例えば、スプリング93の弾発作用下に常にトップレール部材54側(矢印C方向)へと付勢されている。
また、ストッパ90には、ピン部材92の上端部にリリースレバー94が設けられ、図示しない作業者が前記リリースレバー94を把持して上方(矢印D方向)へと引き上げることでピン部材92をスプリング93の弾発力に抗して上方(矢印D方向)へと移動させることが可能である。
そして、ストッパ90は、移動体78がトップレール部材54に沿って移動する際、ガイド溝66にピン部材92の先端が挿入された状態で移動すると共に、該ピン部材92が基端側又は先端側の第1及び第2係止孔72、74へと挿入されることでトップレール部材54に沿った保持機構26の軸方向(矢印A、B方向)への移動が規制される。また反対に、リリースレバー94によってピン部材92を第1及び第2係止孔72、74から離脱させることで前記保持機構26の移動規制状態が解除される。
第1アーム80は、図1〜図3に示されるように、例えば、板材から所定長さで形成され、その一端部が移動体78の一側面に対して回動自在に軸支され、他端部には第2アーム82の一端部が支軸96を介して回動自在に軸支されている。また、第1アーム80には、一端部近傍となる位置に長手方向と直交方向に切り欠かれた切欠溝98を有している。
第2アーム82は、第1アーム80と同様に板材から略同等の長さで形成され、その一端部が第1アーム80の他端部に支軸96を介して軸支され他端部には保持ピン84が突出するように設けられている。また、第2アーム82は、トップレール部材54の軸方向と直交する幅方向中心に対し、第2アーム82が幅方向中心側、第1アーム80が前記第2アーム82より幅方向外側となるように隣接して設けられている。
さらに、第2アーム82には、他端部近傍となる位置に厚さ方向に突出し保持ピン84及び支軸96と略平行な位置決めピン100が設けられ、自転車用キャリア装置10の幅方向において第1アーム80側(幅方向外側)に向かって所定長さだけ突出している。そして、図3及び図6に示されるように、第2アーム82が第1アーム80と重ね合される収納時において、位置決めピン100が切欠溝98へと挿入され係合されることで、前記第1アーム80と前記第2アーム82との相対的な回動動作が規制され一直線状に保持される。
また、図3に示されるように、第1及び第2アーム80、82は重なり合うように収納され、且つ、固定ベース18及び可動レール20と略平行となるように回動させた収納状態において、支軸96がフック32の溝部34に係合されることで保持される。
保持ピン84は、第2アーム82の他端部に固定され両側面から長手方向と直交するようにそれぞれ所定長さだけ突出した一対の軸体からなる。そして、保持ピン84にはクイックリリース(図示せず)が設けられ、自転車22のフロントフォーク24に形成された支持溝を前記クイックリリースに対して係合させた状態でロックすることで固定される。この際、フロントフォーク24は、その一方と他方との間に第2アーム82が略平行に位置した状態で保持される。
なお、クイックリリースは、自転車22のフロントフォーク24に対して前輪38等の車輪をワンタッチで着脱可能な機構であり、ここでは詳細な構造の説明は省略する。
収納ブロック86は、例えば、トップレール部材54の上面において移動体78の先端側に連結され、トップレール部材54の上面に沿って一体的に移動する。この収納ブロック86には、図6に示されるように、第2アーム82を第1アーム80と隣接するように折り畳んで収納する際、保持ピン84を有した第2アーム82の他端部が収納可能な収納溝106(図3参照)を有している。
本発明の実施の形態に係る車両12に搭載される自転車用キャリア装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に車両12の後部荷室16に設置された自転車用キャリア装置10を用いて自転車22を積載して固定する場合について説明する。なお、自転車22の前輪38は予め取り外されているものとする。
先ず、自転車用キャリア装置10に自転車22が固定されることなく後部荷室16に収納されている収納状態について図3を参照しながら簡単に説明する。
この収納状態では、図3に示されるように、固定ベース18に対して中間レール部材52及びトップレール部材54がそれぞれ基端側(矢印A方向)まで移動して重なり合うように配置されると共に、第1及び第2アーム80、82が固定ベース18及び可動レール20と略平行となりフック32に保持されている状態にある。この第1及び第2アーム80、82は、互いに重なり合うように配置され、位置決めピン100が第1アーム80の切欠溝98へと挿入されることで互いの回動動作が規制されている。
また、保持機構26は、トップレール部材54の先端側(矢印B方向)に配置され、ストッパ90のピン部材92がガイド溝66における第2係止孔74へと挿入されているため、保持機構26の先端側(矢印B方向)への移動が規制されたロック状態にある。
そのため、車両12の走行時に前後方向(矢印A、B方向)への荷重移動が生じた場合でも、保持機構26を含む可動レール20及び保持機構26が固定ベース18に対して先端側へとスライドしてしまうことが防止され基端側(矢印A方向)に確実に保持された状態となる。
このように、自転車22を積載していない自転車用キャリア装置10の収納状態では、車両の前後方向(矢印A、B方向)及び高さ方向(矢印C、D方向)にコンパクトな形態として収納しておくことができる。
次に、このような収納状態にある自転車用キャリア装置10において、最初に、図示しない作業者が車両12の後部ゲートを開け開口部28を開放した状態とし、第1及び第2アーム80、82からフック32を回動させることで取り外した後、移動体78を支点として前記第1及び第2アーム80、82が直立するように回動させる(図6参照)。
そして、図1及び図7に示されるように、第1及び第2アーム80、82を含む保持機構26を把持して車両12の後方側(矢印B方向)へと引き出すことで可動レール20が固定ベース18に対して車両12の開口部28側に向かって引き出されていく。
これにより、トップレール部材54が中間レール部材52に対して先端側(矢印B方向)へスライドし、該トップレール部材54の基端が前記中間レール部材52の先端まで到達した後に、該中間レール部材52も固定ベース18に対して先端側(矢印B方向)へとスライドし、前記固定ベース18に対して中間レール部材52も後方側へと到達することで、可動レール20が後部荷室16の内部において最大限に引き出された状態となる。換言すれば、最も後方側となるトップレール部材54の先端が開口部28の近傍にまで到達した状態となる。
この際、保持機構26は、ストッパ90のピン部材92が第2係止孔74へと挿入されているため、トップレール部材54の先端側に固定されたままの状態にある。
次に、図7に示されるように、可動レール20に対して直立した状態で保持された第2アーム82を先行して車両12の後方側(矢印B方向)に向かって回動させ略水平状態とした後に、第1アーム80を移動体78に対して車両12の後方側(矢印B方向)に向かって所定角度だけ回動させることで傾斜させる。これにより、第1アーム80と第2アーム82とが所定角度をなし上方(矢印D方向)に向かって突出した山状となり、この第1アーム80と第2アーム82との間で車両12の開口部28の下端を回避するように前記第2アーム82が車両12の外側へと取り出された状態となる。
そして、第2アーム82の保持ピン84に対し、前輪38の取り外された自転車22のフロントフォーク24を係合させクイックリリースを利用して固定する。なお、フロントフォーク24の一方が保持ピン84の一端部側、フロントフォーク24の他方が保持ピン84の他端部側となるように固定される。このように、自転車用キャリア装置10に対するフロントフォーク24の固定作業を車両12の外側で行うことができるため作業性が良好である。
次に、第2アーム82に対してフロントフォーク24の固定された自転車22を後部荷室16へ搭載するために、図8に示されるように、保持ピン84及び前記フロントフォーク24が開口部28の下端より高くなるように前記自転車22を上方(矢印D方向)へと持ち上げた後、後部荷室16のフロア16aより高くなっている開口部28を乗り越えるように車両12の前方側(矢印A方向)へと移動させていくことで、第2アーム82が第1アーム80に接近するように回動しながら後部荷室16内へと収納されていく(図9参照)。
そして、図示しない作業者が自転車22をさらに後部荷室16側(矢印A方向)へと押し込むことによって保持機構26を有したトップレール部材54が中間レール部材52の基端側(矢印A方向)に向かってスライドし、該中間レール部材52も固定ベース18の基端側に向かってスライドすることで、自転車22が後部荷室16内へと収納されていく(図10参照)。
最後に、トップレール部材54及び中間レール部材52の基端が固定ベース18の基端まで移動した後に、図示しない作業者がストッパ90のリリースレバー94を再び引き上げ第2係止孔74からピン部材92を離脱させることで保持機構26の移動規制状態が解除され、該保持機構26が基端側(車両12の前方側)へと移動可能な状態となる。そこで、自転車22を把持してさらに車両12の前方側(矢印A方向)へと押し込んでいくことで保持機構26がトップレール部材54に沿って基端側(矢印A方向)へ移動する。この際、ピン部材92の先端がガイド溝66に沿って案内される。
そして、図10に示されるように、ストッパ90のピン部材92が再びガイド溝66の第1係止孔72へと挿入されることで、保持機構26がトップレール部材54の基端側(矢印A方向)でロックされると共に、第1及び第2アーム80、82が移動体78に対して直立した状態で、位置決めピン100が切欠溝98に挿入され、且つ、溝部34を介してフック32に係合されることで互いの回動動作が規制された状態となる。
これにより、自転車22が自転車用キャリア装置10によって固定され、後部荷室16内に収納された状態となる。
すなわち、保持機構26がストッパ90によってトップレール部材54の基端に固定され、しかも、第1及び第2アーム80、82の回動動作がフック32によって規制されているため、車両12の走行時等においても自転車22が自転車用キャリア装置10に対して前後方向(矢印A、B方向)に動いてしまうことがなく確実に保持される。
また、図10に示されるように、自転車22から取り外された前輪38は、ホルダアーム42を所定角度となるように回動させた後、前記前輪38の車軸を車軸溝48(図2参照)へと挿通させて固定することで、前記前輪38が自転車22の側方となる位置に略平行に保持される。
一方、車両12の後部荷室16内に収納された自転車22を開口部28を通じて外部へと取り出す場合には、位置決めピン100に対するフック32の係合状態を解除した後、自転車22を車両12の開口部28を通じて外側(矢印B方向)に向かって引き出すことでトップレール部材54及び中間レール部材52が固定ベース18に対してスライドしながら先端側(矢印B方向)へと徐々に引き出されていく。
そして、後部荷室16内において、トップレール部材54及び中間レール部材52が最も後方(矢印B方向)まで引き出された状態で、図示しない作業者がストッパ90のリリースレバー94を引き上げ保持機構26の移動規制状態を解除した後、自転車22をさらに車両12の後方側へと引き出すことで、前記自転車22のフロントフォーク24を保持している保持機構26がトップレール部材54に沿って移動し、その先端まで到達した状態でストッパ90の第2係止孔74への係合作用下に再びロックされる。
最後に、自転車22を把持しフロントフォーク24が開口部28の下端を乗り越えるように上方へと持ち上げるようにしながら後方(矢印B方向)へと引き出すことで、第1及び第2アーム80、82が所定角度だけ互いに回動して前記開口部28の下端を跨ぐように山状となりながら自転車22が車両12の外部(後方)へと取り出される。
そして、保持ピン84に保持されたフロントフォーク24をクイックリリースを解除することで取り外すと共に、ホイールホルダ40に固定された前輪38を取り外すことで、積載された自転車22の積み下ろし作業が完了する。この場合にも、フロントフォーク24の取り外し作業を車両12の外部で行うことができるため、その作業を容易且つ確実に行うことができる。
なお、上述した説明では、後部荷室16のフロア16aに対して開口部28が高く段差状となっている車両12に用いられる場合について説明したが、例えば、後部荷室16のフロア16aと開口部28とがフラットな車両に用いることも可能である。
以上のように、本実施の形態では、車両12の後部荷室16に自転車22を積載するための自転車用キャリア装置10において、固定ベース18に対して車両12の前後方向(矢印A、B方向)にスライド自在な可動レール20を備え、前記可動レール20を構成するトップレール部材54の先端に一組の第1及び第2アーム80、82を回動自在に設けている。
これにより、車両12における後部荷室16のフロア16aと開口部28との間に高さ方向(矢印D方向)の段差がある場合でも、前輪38の取り外された自転車22のフロントフォーク24を、可動レール20に対して回動させ車両12の外部へと取り出された第2アーム82の保持ピン84へと固定した後、該第2アーム82を第1アーム80と共に回動させることで、後部荷室16のフロア16aに対して段差となる開口部28の下端を容易に乗り越えて前記後部荷室16へと収納することが可能となる。その結果、後部荷室16と開口部28との間に段差がある車両12においても、自転車22を容易に積載して固定することが可能となる。
また、保持機構26は、可動レール20に沿って移動自在な移動体78に軸支された第1アーム80と、該第1アーム80の他端部に対して支軸96を介して回動自在に軸支された第2アーム82とを有し、前記第2アーム82の他端部に自転車22のフロントフォーク24を保持可能な保持ピン84が設けられているため、第1及び第2アーム80、82を介して保持ピン84を車両12の外側へと取り出すことで、前記車両12の後方で自転車22を固定してから前記車両12の前方(矢印A方向)へと容易に移動させ収納することができる。
さらに、第1アーム80は、移動体78を介してトップレール部材54に沿ってスライド自在に設けられているため、保持機構26に自転車22のフロントフォーク24を固定した後、該保持機構26を前記トップレール部材54に沿って車両12の前方側(矢印A方向)へと容易に移動させることができ、後部荷室16を有効活用して自転車22を積載することが可能となる。
さらにまた、トップレール部材54の軸方向(矢印A、B方向)と直交する幅方向中心に対し、移動体78に軸支された第1アーム80を幅方向外側に配置し、保持ピン84を介して自転車22のフロントフォーク24が保持される第2アーム82を幅方向内側(幅方向中心側)となるように配置することで、前記自転車22のフロントフォーク24から第2アーム82に対して幅方向へ荷重が付与された場合でも外側に設けられた第1アーム80によって好適に支えることが可能となるため、前記自転車22を安定的に固定しておくことが可能となる。
なお、本発明に係る車両に搭載される自転車用キャリア装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…自転車用キャリア装置 12…車両
14…後部座席 16…後部荷室
18…固定ベース 20…可動レール
22…自転車 24…フロントフォーク
26…保持機構 28…開口部
32…フック 38…前輪
40…ホイールホルダ 52…中間レール部材
54…トップレール部材 78…移動体
80…第1アーム 82…第2アーム
84…保持ピン 90…ストッパ
92…ピン部材 94…リリースレバー
100…位置決めピン

Claims (4)

  1. 車両の荷室内に自転車を収納して固定するための自転車用キャリア装置であって、
    前記自転車用キャリア装置は、荷室フロア又は後部座席の背面に固定される固定レールと、
    前記固定レールに対してスライド自在に設けられ、且つ、重なるように収納自在に設けられた可動レールと、
    前記可動レールに装着され、互いに軸支され軸支位置を支点として折り曲げ可能な複数のアームと、
    を備え、
    前記アームの端部には、自転車の一部を固定する固定部が設けられることを特徴とする車両に搭載される自転車用キャリア装置。
  2. 請求項1記載の車両に搭載される自転車用キャリア装置において、
    前記複数のアームは、前記可動レールに取り付けられる第1のアームと、
    前記第1のアームに対して軸支される第2のアームと、
    からなり、
    前記第2のアームの端部に前記固定部が設けられ、前記自転車のフロントフォークが固定されることを特徴とする車両に搭載される自転車用キャリア装置。
  3. 請求項2記載の車両に搭載される自転車用キャリア装置において、
    前記第1のアームが前記可動レールに沿ってスライド自在に設けられることを特徴とする車両に搭載される自転車用キャリア装置。
  4. 請求項2又は3記載の車両に搭載される自転車用キャリア装置において、
    前記可動レールの長手方向と直交する幅方向中心に対し、前記第1のアームが幅方向外側、前記第2のアームが前記幅方向中心側となるように配置されることを特徴とする車両に搭載される自転車用キャリア装置。
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