JP2018035530A - 建物の基礎構造 - Google Patents

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和也 下村
Kazuya Shimomura
和也 下村
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Abstract

【課題】プレキャストコンクリート部材とその外面側に配置される外装材との間からの基礎内部への浸水を防ぐことが可能な建物の基礎構造を提供する。【解決手段】プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造10である。そして、基礎スラブ1と、基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置されたPCコーナー部2A及びT型PC部2Bと、基礎スラブ1の側面12及びプレキャストコンクリート部材の外側面21側に配置されるコーナー外装材3A及び平型外装材3Bとを備えている。これらの外装材(3A,3B)は、下端が基礎スラブ1の側面12に被さるように垂下されているとともに、外装材の縁部に沿って基礎スラブ及びプレキャストコンクリート部材との間に防水材4A,4Bを介在させる。【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造に関するものである。
特許文献1には、プレキャストコンクリート部材を使って構築される建物の基礎が開示されている。この基礎は、建物の周縁に沿って間隔を置いて配置される平面視略L字形や平面視略T字形のプレキャスト鉄筋コンクリート束と、それらの間を接続するプレキャスト鉄筋コンクリート製の側板とによって構成されている。この側板によって、基礎全体の外観に統一的な美観を確保することができるようになっている。
また、特許文献2には、基礎の外面に化粧板が取り付けられた化粧板付き基礎構造が開示されている。さらに特許文献3には、内部に複数の中空部が平行に延伸された押出成形セメント板を使用した乾式基礎が開示されている。この押出成形セメント板は、捨てコンクリートの上面に固定された溝状の下部ランナーに下端が挿し込まれ、起立状態を保持させる。
特開平09−71946号公報 特開2013−87491号公報 特開2007−217871号公報
しかしながら、プレキャストコンクリート部材と化粧板などの表面側に配置される外装材との間に隙間があると、そこから建物の基礎内部に水が浸入するおそれがある。
そこで、本発明は、プレキャストコンクリート部材とその外面側に配置される外装材との間からの基礎内部への浸水を防ぐことが可能な建物の基礎構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の基礎構造は、プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造であって、スラブ状に形成された底板部と、前記底板部の上面の少なくとも周縁に沿って間隔を置いて配置された複数のプレキャストコンクリート部材と、前記底板部の側面及び前記プレキャストコンクリート部材の外側面側に配置される外装材とを備え、前記外装材は、下端が前記底板部の側面に被さるように垂下されているとともに、前記外装材の縁部に沿って前記底板部及び前記プレキャストコンクリート部材との間に防水材を介在させたことを特徴とする。
ここで、前記プレキャストコンクリート部材間には前記外装材が架け渡されるとともに、前記プレキャストコンクリート部材の外側面側で隣接する前記外装材間の隙間が目地部となる構成とすることができる。
また、前記外装材は、前記プレキャストコンクリート部材の外側面に対して、係留金具によって鉛直方向及び面外方向の位置調整可能な状態で連結される構成とすることができる。
さらに、前記目地部を挟んだ隣接する前記外装材間には、面調金具が差し渡され、前記目地部に露出する前記面調金具のネジ用穴に対してネジ材が前記プレキャストコンクリート部材の外側面に向けてねじ込まれる構成とすることができる。
また、前記プレキャストコンクリート部材の外側面側には、前記係留金具の端部を固定するネジ材をねじ込むためのインサート材が埋設されていることが好ましい。
さらに、前記外装材は、高さ調整金具を介して前記底板部に支持されている構成とすることができる。また、前記外装材の側端部には、前記係留金具の端部を挿し込む中空部が形成されている構成とすることができる。
そして、前記プレキャストコンクリート部材の外側面の下縁には、切欠き部が設けられ、前記底板部と前記切欠き部との間にはシール材が充填されている構成とすることができる。
また、前記底板部の上面と前記プレキャストコンクリート部材の底面との間には、低摩擦材が介在される構成とすることができる。さらに、前記底板部には、前記プレキャストコンクリート部材の底面から下方に突出させた連結材を埋設させるための連結穴が設けられている構成とすることができる。そして、前記底板部の上面となる前記連結穴の周縁は、低摩擦材によって囲繞されていることが好ましい。
このように構成された本発明の建物の基礎構造は、スラブ状に形成された底板部の上面の周縁に沿って間隔を置いて複数のプレキャストコンクリート部材が配置される。また、底板部の側面及びプレキャストコンクリート部材の外側面側には外装材が配置される。そして、外装材の縁部に沿って底板部及びプレキャストコンクリート部材との間には、防水材を介在させる。
このため、外装材の側縁及び下縁には防水材が配置された状態となって、プレキャストコンクリート部材とその外面側に配置される外装材との間からの基礎内部への浸水を防ぐことができる。
また、プレキャストコンクリート部材の外側面側で外装材を隣接させて目地部を設ける構成であれば、外装材とプレキャストコンクリート部材との間に防水材を介在させることが可能になり、高い防水性能を発揮させることができる。
さらに、外装材を係留金具によって鉛直方向及び面外方向の位置調整可能な状態で連結させるのであれば、外装材を仮固定してから微調整によって面通りの良い優れた外観に仕上げることができる。特に、外装材間の面外方向の位置調整は、目地部に跨って差し渡される面調金具とネジ材によって、簡単に調整することができる。
また、プレキャストコンクリート部材の外側面側に、係留金具の端部を固定するネジ材をねじ込むためのインサート材が埋設されていれば、プレキャストコンクリート部材を損傷させることなく、容易にネジ材による固定を行うことができる。
さらに、高さ調整金具を介して外装材を底板部に支持させる構成であれば、外装材の仮固定後に高さ方向の微調整を容易に行うことができる。また、外装材の側端部に係留金具の端部を挿し込む中空部が形成されていれば、外装材の表面側に影響を与えることなくプレキャストコンクリート部材への固定を行うことができる。
そして、プレキャストコンクリート部材の外側面の下縁に切欠き部を設けてシール材を充填しておくことで、プレキャストコンクリート部材と底板部との隙間への浸水を防ぐことができる。
また、底板部の上面とプレキャストコンクリート部材の底面との間に低摩擦材が介在されていれば、プレキャストコンクリート部材の平面位置の微調整が容易に行えるようになる。
さらに、底板部にプレキャストコンクリート部材の底面から下方に突出された連結材を埋設させるための連結穴が設けられていれば、プレキャストコンクリート部材を底板部に強固に固定することができる。
そして、底板部の上面となる連結穴の周縁が低摩擦材によって囲繞されていれば、底板部の上面にレベリング材などを敷き均したとしても連結穴に流れ込むのを防ぐことができる。
本実施の形態の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 本実施の形態の建物の基礎構造の構成を説明する平面図である。 PCコーナー部とコーナー外装材との配置関係を説明する断面図である。 図3の上部及び下部を拡大して示した断面図である。 平型外装材の配置を説明する断面図である。 係留金具の構成を説明する正面図である。 係留金具がコーナー外装材に取り付けられた状態を説明する断面図である。 PCコーナー部にコーナー外装材を取り付ける工程を説明する斜視図である。 面調金具をコーナー外装材に装着する工程を説明する正面図である。 コーナー外装材に隣接して平型外装材を取り付ける工程を説明する斜視図である。 高さ調整金具の配置位置を平面位置関係で説明する断面図である。 高さ調整金具による位置調整の工程を説明する断面図である。 面調金具が差し渡されただけの状態を説明する断面図である。 面調金具によって面外方向の位置調整が行われた状態を説明する断面図である。 目地部の構成を説明する断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の建物の基礎構造10の構成を説明する斜視図であり、図2は、基礎構造10の平面図を示している。
本実施の形態の基礎構造10は、建物のべた基礎を現場打ちコンクリートとプレキャストコンクリート部材とを用いて構成したものである。すなわち基礎構造10は、図2に示すように、建物の基礎施工領域となる例えば平面視長方形領域に、鉄筋コンクリートによってスラブ状に構築された底板部としての基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の周縁及び内部に間隔を置いて配置されたプレキャストコンクリート部材(2A,2B,2C,20A,20B)とによって、主に構成される。
基礎スラブ1は、図3,5に示すように、水平方向に向けて配筋された複数の鉄筋によって構成される配筋部13と、現地で打設されるコンクリートとによって主に構成される。
基礎スラブ1の下方には、栗石や捨てコンクリートなどによって下地層14が形成される。また、板状の基礎スラブ1の下部は地面Gの下に埋め戻され、上部は地面Gから突出される。すなわち基礎スラブ1の側面12の上部及び上面11は、地面Gから突出されて露出された状態になる。
そして、図2に示すように、基礎スラブ1の周縁に沿って、複数のプレキャストコンクリート部材(2A−2C)が間隔を置いて配置される。ここで、基礎スラブ1の隅角部に配置されるプレキャストコンクリート部材をPCコーナー部2Aとし、PCコーナー部2A,2A間に配置されるプレキャストコンクリート部材をT型PC部2B又は中間PC部2Cとする。
プレキャストコンクリート部材は、工場で製作される鉄筋コンクリート製又はPCコンクリート製のブロックで、PCコーナー部2Aは平面視略L字形に成形される。また、T型PC部2Bは、平面視略T字形に成形される。さらに、中間PC部2Cは、平面視略長方形に成形される。
さらに、基礎スラブ1の内部にも、複数のプレキャストコンクリート部材(20A,20B)が間隔を置いて配置される。対峙するT型PC部2B,2B同士の交点には、平面視略十字形の十字型PC部20Aが配置され、T型PC部2Bと十字型PC部20Aの間には、平面視略I字形のI型PC部20Bが配置される。
ここで、図3を参照しながら、PCコーナー部2Aを例にしてプレキャストコンクリート部材の構成についてさらに説明する。PCコーナー部2Aには、基礎スラブ1の上面11から壁状に立ち上げられる外側面21が形成される。この外側面21は、基礎スラブ1の側面12とほぼ連続する鉛直面を形成する。
PCコーナー部2Aの上面26には、アンカーボルト241を介して建物本体101を連結させるための補強プレート24が配置される。また、PCコーナー部2Aの内部には、鉄筋によって配筋部22が設けられ、鉛直方向に向けられた鉄筋の下部は、PCコーナー部2Aの底面から下方に突出されて連結材221となる。
連結材221の下端には支圧プレート222が設けられ、基礎スラブ1に設けられた連結穴15に挿入されて、周囲に充填された充填コンクリート151によって埋設される。
PCコーナー部2Aには、図4の下半に示すように、外側面21の下縁に沿って直方体状の切欠き部23が設けられる。この切欠き部23には、基礎スラブ1の上面11との間に、水膨張シーリング材231及びポリマーセメントモルタルなどの充填材232がシール材として充填される。
そして、図1に示すように、基礎スラブ1の側面12及び基礎スラブ1の周縁に配置されたプレキャストコンクリート部材(2A,2B,2C)の外側面21側には外装材(3A,3B)が配置される。
外装材(3A,3B)には、PCコーナー部2Aの出隅に配置されるコーナー外装材3Aと、PCコーナー部2AとT型PC部2Bとの間、T型PC部2B,2B間及び中間PC部2CとT型PC部2Bとの間に配置される平型外装材3Bとがある。
これらの外装材(3A,3B)は、図3及び図5に示すように、水平方向に延びて鉛直方向に間隔を置いて略平行に配列される複数の中空部31,・・・が設けられる。この中空部31は、直方体状に形成され、外装材(3A,3B)の幅方向となる両側の側端部32,32間で貫通している。
このような外装材(3A,3B)は、押出成形セメント板等によって製作される。以下では、主にコーナー外装材3Aを例にして、図3,4を参照しながら説明を続ける。
PCコーナー部2Aの外側面21側には、上面26,36の位置を揃えてコーナー外装材3Aが取り付けられる。このコーナー外装材3Aの上面36は、建物本体101から張り出された水切材101aによって覆われる。さらに、コーナー外装材3Aの上面36とPCコーナー部2Aの上面26との隙間は、防水テープ17によって塞がれる。
また、コーナー外装材3Aの外側面側には、模様が施された化粧材33やタイルなどが貼り付けられる。さらに、コーナー外装材3Aの下端面34は、地面Gより上方に離隔した位置に配置される。
そして、図1に示すように、コーナー外装材3Aの背面側の両側縁部及び下縁部には、連続して側面視略コ字形となるように防水材4Aが貼り付けられる。すなわち防水材4Aは、対向する一対の鉛直部41,41と、それらの下端間を繋ぐ水平部42とによって形成される。
また、平型外装材3Bの背面側の両側縁部及び下縁部にも、連続して側面視略コ字形となるように防水材4Bが貼り付けられる。要するに、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)の外側面21から下端が基礎スラブ1の側面12に被さるように垂下された外装材(3A,3B)の縁部に沿って、基礎スラブ1及びプレキャストコンクリート部材(2A−2C)との間に防水材4A,4Bを介在させる。防水材4A,4Bには、特殊軟質ポリウレタンや特殊ポリウレタンなどを主原料とする発泡ウレタン樹脂体などが使用できる。
また、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)及び平型外装材3Bの基礎スラブ1の内部側の側面には、断熱材5A,5B,5Cが連続して配置される。さらに、これらの断熱材5A−5Cに隣接して、基礎スラブ1の上面11にも断熱材5Dが配置される。
外装材(3A,3B)は、係留金具6によってプレキャストコンクリート部材(2A−2C)の外側面21に連結される。係留金具6は、図6A,6Bに示すように、長方形板状の突出部61と、その側縁から直角に立ち上げられる段差部63と、段差部63の上縁から突出部61の反対側に延出される挿込部62とによって、側面視略Z字形に形成される。
挿込部62には、ネジ材であるボルト65を挿入するためのネジ用穴621が穿孔される。また、そのネジ用穴621に対して、ボルト65をねじ込むためのナット64が挿込部62に固着される。
一方、突出部61にも、ネジ材であるボルト612を挿入するためのネジ用穴611が穿孔される。係留金具6は、挿込部62がコーナー外装材3Aの中空部31に挿し込まれて、ナット64がコーナー外装材3Aの取付穴35に嵌め込まれる。そして、コーナー外装材3Aの外側から取付穴35に対してねじ込まれたボルト65によって、コーナー外装材3Aに係留金具6が固定される。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造10の構築方法について説明する。この基礎構造10の構築方法は、プレキャストコンクリート部材(2A−2C,20A,20B)を用いたべた基礎の構築方法である。
まず、基礎施工領域となる地面Gを掘削し、栗石(砕石)が敷き均された後に、捨てコンクリートを打設することで下地層14を設ける。そして、下地層14の上に配筋部13を設けて、基礎スラブ1用のコンクリートを打設する。なお、連結穴15とする箇所には、予め箱抜き用の型枠を設置しておく。
そして、図2に示すように、平面視長方形に構築された基礎スラブ1の上面11の隅角部に、PCコーナー部2A,・・・を配置する。PCコーナー部2Aを設置する際には、図3に示すように連結穴15の周縁を、変成シリコーンなどの低摩擦材16によって囲繞させる。
この低摩擦材16は、連結穴15の周縁以外の基礎スラブ1の上面11とPCコーナー部2Aの底面との間にも介在させる。低摩擦材16を介在させておくことで、PCコーナー部2Aの平面位置の微調整が容易に行えるようになる。
基礎スラブ1の上面11には、必要に応じてレベリング材が敷き均される。この際、連結穴15の周縁が低摩擦材16によって囲繞されていれば、スラリー状のレベリング材が堰き止められて、連結穴15への流入が防止される。
また、連結穴15には、PCコーナー部2Aを設置する前に、充填コンクリート151を充填しておく。そして、充填コンクリート151が充填された連結穴15に対して、PCコーナー部2Aの底面から突出された連結材221を挿し込む。
PCコーナー部2Aが微調整によって正確な平面位置に設置された後に、図4に示すように切欠き部23に、水膨張シーリング材231及び充填材232が充填されて、止水処理が施される。
同様にして、基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って、T型PC部2B,・・・及び中間PC部2C,・・・を配置する。また、基礎スラブ1の内部側には、十字型PC部20A,・・・及びI型PC部20B,・・・を配置する。
続いて、図7に示すように、PCコーナー部2Aの外側面21に対して、コーナー外装材3Aを取り付ける。ここで、PCコーナー部2Aの外側面21には、ボルト612,71をねじ込むためのインサート材25が予め埋設されている。
一方、コーナー外装材3Aの側端部32からは、係留金具6の突出部61が突出されており、その突出部61のネジ用穴611に対して、ボルト612をインサート材25に向けてねじ込んで仮固定する。続いて、コーナー外装材3Aの上面36をPCコーナー部2Aの上面26の高さに合わせて、ボルト612を本固定する。
このようにして係留金具6によってPCコーナー部2Aに連結されたコーナー外装材3Aは、図8に示すように、PCコーナー部2Aの外側面21と基礎スラブ1の側面12の上部に被さるように取り付けられる。そして、コーナー外装材3Aの側縁及び下縁に沿って防水材4Aが介在される。
続いて、コーナー外装材3Aの高さ方向の中間にある中空部31に対して、長方形板状の面調金具7の一端を挿し込む。面調金具7は、中央にネジ材としてのボルト71を挿し込むネジ用穴73を有する金具である。面調金具7の両側縁には、図12A,12Bに示すように緩衝材72,72が取り付けられている。
さらには、図9に示すように、PCコーナー部2Aに連結されたコーナー外装材3Aに隣接して、平型外装材3Bの一端がPCコーナー部2Aの外側面21に連結される。
図10は、目地部30となる隙間を開けて隣接されたコーナー外装材3Aと平型外装材3Bとの配置関係を示している。平型外装材3Bの中空部31には、一端がコーナー外装材3Aに挿し込まれた面調金具7の他端が挿し込まれている。
また、平型外装材3Bは、PCコーナー部2Aに隣接する位置で、高さ調整金具8を介して基礎スラブ1の上面11に支持される。図11に示すように、高さ調整金具8は、側面視略L字形に形成されており、一片が平型外装材3Bの背面に固定ネジ83によって固定されている。
そして、上面11側に張り出された他片には、ナット82が固着されており、そのナット82にボルト81をねじ込むことで、平型外装材3Bの高さを微調整することができる。すなわち、ボルト81の先端は基礎スラブ1の上面11に接触しており、ボルト81のねじ込み量によって、平型外装材3Bを鉛直方向に移動させることができる。
ここで、平型外装材3Bは、変形しやすいZ字形の係留金具6によってPCコーナー部2Aに連結されているため、変形が許容される僅かな距離であれば、連結させたままの状態で鉛直方向に移動させることができる。また、突出部61のネジ用穴611をボルト612の径より大きめにしておくことで、仮固定の間は鉛直方向の位置の調整が可能になる。
そして、高さ調整金具8の調整によって隣接するコーナー外装材3Aと高さが揃えられた平型外装材3Bは、図示しない固定金具(L形金具など)を介して、基礎スラブ1の上面11に接合させる。
図12Aは、コーナー外装材3Aと平型外装材3Bとの間に差し渡された状態の面調金具7を示している。ネジ材としてのボルト71は、目地部30に露出する面調金具7のネジ用穴73に対して外側面21に向けてねじ込まれる。
ボルト71による締め付けが無い段階では、目地部30を挟んで隣接するコーナー外装材3Aと平型外装材3Bとは、面外方向の位置ずれを起こしていることがある。
そこで、図12Bに示すようにボルト71をねじ込むと、緩衝材72,72及び防水材4A,4Bが圧縮変形して、コーナー外装材3Aと平型外装材3Bの面外方向の位置を揃えることができる。すなわち、変形しやすい係留金具6によってPCコーナー部2Aに連結されているコーナー外装材3A及び平型外装材3Bは、連結させた状態のままで面外方向の微調整を行うことができる。
このようにして鉛直方向と面外方向の位置調整が行われて固定されたコーナー外装材3Aと平型外装材3Bとの目地部30の隙間には、図13に示すように、ガスケット301が挿入される。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造10の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の建物の基礎構造10は、基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて複数のプレキャストコンクリート部材(2A−2C)が配置される。
また、基礎スラブ1の側面12及びプレキャストコンクリート部材の外側面21側には外装材(3A,3B)が配置される。そして、コーナー外装材3Aと平型外装材3Bのそれぞれの縁部に沿って、側面12及び外側面21との間に防水材4A,4Bを介在させる。
このため、外装材(3A,3B)の側縁には防水材4A,4Bの鉛直部41,41が配置され、下縁には水平部42が配置された状態となって、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)とその外面側に配置される外装材(3A,3B)との間からの基礎内部への浸水を防ぐことができる。
また、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)の外側面21側でコーナー外装材3Aと平型外装材3B又は平型外装材3B,3B同士を隣接させて目地部30を設ける構成であれば、外装材(3A,3B)とプレキャストコンクリート部材の外側面21との間に防水材4A,4Bを介在させられるようになって、高い防水性能を発揮させることができる。
さらに、外装材(3A,3B)を係留金具6によって鉛直方向及び面外方向の位置調整可能な状態で連結させることで、外装材(3A,3B)を仮固定してから微調整によって面通りの良い優れた外観に仕上げることができる。特に、外装材(3A,3B)間の面外方向の位置調整は、目地部30に跨って差し渡される面調金具7とボルト71によって、簡単に調整することができる。
また、プレキャストコンクリート部材の外側面21側に、係留金具6の突出部61を固定するボルト612や面調金具7のボルト71をねじ込むためのインサート材25,・・・が埋設されていれば、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)を損傷させることなく、容易にボルト612,71による固定や位置調整を行うことができる。
さらに、平型外装材3Bを基礎スラブ1の上面11に高さ調整金具8を介して支持させる構成であれば、平型外装材3Bの仮固定後に高さ方向の微調整を容易に行うことができる。
また、外装材(3A,3B)の側端部32に係留金具6の挿込部62を挿し込む中空部31が形成されていれば、外装材(3A,3B)の表面側に影響を与えることなくプレキャストコンクリート部材の外側面21への固定を行うことができる。
そして、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)の外側面21の下縁に沿って切欠き部23が設けられて、水膨張シーリング材231や充填材232などのシール材が充填されることで、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)の底面と基礎スラブ1の上面11との隙間への浸水を防ぐことができる。
また、基礎スラブ1の上面11とプレキャストコンクリート部材(2A−2C)の底面との間に低摩擦材16が介在されていれば、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)が移動させやすくなって、平面位置の微調整が容易に行えるようになる。
さらに、基礎スラブ1にプレキャストコンクリート部材(2A−2C)の底面から下方に突出された連結材221を埋設させるための連結穴15が設けられていれば、プレキャストコンクリート部材(2A−2C)を基礎スラブ1に強固に固定することができる。
そして、基礎スラブ1の上面11となる連結穴15の周縁が低摩擦材16によって囲繞されていれば、基礎スラブ1の上面11にレベリング材を敷き均す際に、連結穴15に流れ込むのを防ぐことができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、建築現場で構築する基礎スラブ1を底板部として説明したが、これに限定されるものではなく、プレキャスト製の底板部であってもよい。
10 基礎構造
1 基礎スラブ(底板部)
11 上面
12 側面
15 連結穴
16 低摩擦材
2A PCコーナー部(プレキャストコンクリート部材)
2B T型PC部(プレキャストコンクリート部材)
2C 中間PC部(プレキャストコンクリート部材)
21 外側面
221 連結材
23 切欠き部
231 水膨張シーリング材(シール材)
232 充填材(シール材)
25 インサート材
3A コーナー外装材(外装材)
3B 平型外装材(外装材)
30 目地部
31 中空部
32 側端部
4A,4B 防水材
6 係留金具
612 ボルト(ネジ材)
7 面調金具
71 ボルト(ネジ材)
73 ネジ用穴
8 高さ調整金具

Claims (11)

  1. プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造であって、
    スラブ状に形成された底板部と、
    前記底板部の上面の少なくとも周縁に沿って間隔を置いて配置された複数のプレキャストコンクリート部材と、
    前記底板部の側面及び前記プレキャストコンクリート部材の外側面側に配置される外装材とを備え、
    前記外装材は、下端が前記底板部の側面に被さるように垂下されているとともに、前記外装材の縁部に沿って前記底板部及び前記プレキャストコンクリート部材との間に防水材を介在させたことを特徴とする建物の基礎構造。
  2. 前記プレキャストコンクリート部材間には前記外装材が架け渡されるとともに、前記プレキャストコンクリート部材の外側面側で隣接する前記外装材間の隙間が目地部となることを特徴とする請求項1に記載の建物の基礎構造。
  3. 前記外装材は、前記プレキャストコンクリート部材の外側面に対して、係留金具によって鉛直方向及び面外方向の位置調整可能な状態で連結されることを特徴とする請求項2に記載の建物の基礎構造。
  4. 前記目地部を挟んだ隣接する前記外装材間には、面調金具が差し渡され、前記目地部に露出する前記面調金具のネジ用穴に対してネジ材が前記プレキャストコンクリート部材の外側面に向けてねじ込まれることを特徴とする請求項3に記載の建物の基礎構造。
  5. 前記プレキャストコンクリート部材の外側面側には、前記係留金具の端部を固定するネジ材をねじ込むためのインサート材が埋設されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の建物の基礎構造。
  6. 前記外装材は、高さ調整金具を介して前記底板部に支持されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の建物の基礎構造。
  7. 前記外装材の側端部には、前記係留金具の端部を挿し込む中空部が形成されていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の建物の基礎構造。
  8. 前記プレキャストコンクリート部材の外側面の下縁には、切欠き部が設けられ、前記底板部と前記切欠き部との間にはシール材が充填されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の建物の基礎構造。
  9. 前記底板部の上面と前記プレキャストコンクリート部材の底面との間には、低摩擦材が介在されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の建物の基礎構造。
  10. 前記底板部には、前記プレキャストコンクリート部材の底面から下方に突出させた連結材を埋設させるための連結穴が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の建物の基礎構造。
  11. 前記底板部の上面となる前記連結穴の周縁は、低摩擦材によって囲繞されていることを特徴とする請求項10に記載の建物の基礎構造。
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