JP2018043184A - 有機物の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、溶媒を気化させた後に水に残る可能性のある溶媒を更に分離し、溶媒の回収効率を上げる。
【解決手段】 藻1に液体の溶媒であるジメチルエーテル(DME)2を供給して接触させることで水3、及び、有機物4をDME2に溶解させ、水3、有機物4とDME2の混合液5を回収し、混合液5を減圧することでDME2を気化させてDME2を回収すると共に、混合液5に塩6を供給して塩析効果によりDME2の気化を促進して回収効率を上げる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水分及び有機物を含有する生体細胞から有機物を回収する有機物の回収方法に関する。
生体に有用な有機物を生産させ、生体から有機物を回収する技術が従来から知られている。例えば、生体としての藻類は多くの有機物(油)を生産する能力があることが知られている。藻類は、水中で栽培することができ、単位面積当たりの有機物生産量が多いので、バイオ燃料として用いることが提案されている。しかし、藻類は多量に水分を含有しているため、藻類から有機物を抽出するためには、水分を除去する必要があり、大きなエネルギーを必要としている。
このような状況から、大きなエネルギーを必要とせずに藻類から有機物を抽出する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の技術は、藻にジメチルエーテルを接触させて脱水し、ジメチルエーテルを所定の条件で気化させることで、ジメチルエーテルを分離して有機物を抽出している。このため、エネルギーを用いることなく藻類から水分を除去して有機物を抽出することができる。
藻類から水分を除去するためのジメチルエーテルは、所定の圧力、温度に維持することで(常温・常圧で)気化するため、ジメチルエーテルを藻に接触させた混合液を常温・常圧にすることで、ジメチルエーテルを分離して回収することができる。しかし、温度や圧力の条件によって、混合液からのジメチルエーテルの気化の度合いが左右され、ジメチルエーテルを完全に分離することは困難な状況であり、回収率には限度があるのが実情であった。
所定の圧力、温度(常温・常圧で)でジメチルエーテルを気化した後、更に、温度を高くすると共に圧力を低くすることにより、水に残ったジメチルエーテルを分離することができるが、温度、圧力維持のためのエネルギーが必要になってしまう。このため、水に残ったジメチルエーテルを分離するためのエネルギーを消費することなく、ジメチルエーテル(化学物質)の回収効率を上げる技術が求められているのが現状となっている。
特許第5328547号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、エネルギーを消費することなく、ジメチルエーテル(化学物質)の回収効率を上げて生体から有機物を回収することができる有機物の回収方法を提供することを目的とする。
特に、エネルギーを消費することなく、溶媒(ジメチルエーテル)を気化させた後に水に残る可能性のあるジメチルエーテル(化学物質)を分離して、ジメチルエーテルの回収効率を上げて生体から有機物を回収することができる有機物の回収方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の有機物の回収方法は、水分及び有機物を含有する生体に液体状の溶媒を接触させ、前記溶媒に前記生体の前記水分、及び、前記有機物を溶解させ、前記水分と前記有機物と前記溶媒の混合液から前記有機物を回収する有機物の回収方法において、塩を混合して前記溶媒を回収する塩供給工程を含むことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、塩供給工程で塩を混合することで、塩析効果により、生体を含む水分と有機物(油)が溶け込んだ溶媒とが層分離し、溶媒の回収を容易にして回収効率を上げることができる。このため、エネルギーを消費することなく、ジメチルエーテル(化学物質)の回収効率を上げて生体から有機物を回収することが可能になる。
そして、請求項2に係る本発明の有機物の回収方法は、請求項1に記載の有機物の回収方法において、前記有機物の回収は、前記混合液を回収することで、前記混合液と前記生体を分離し、前記生体が分離された前記混合液から前記有機物を回収するものであり、前記塩供給工程は、前記生体が分離された前記混合液に塩を混合して前記溶媒を回収することを特徴とする。
溶媒としては、常温常圧で気体となるジメチルエーテルの他に、例えば、ヘキサンあるいはメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、クロロホルムおよびそれらの混合液を用いることができる。
請求項2に係る本発明では、塩供給工程で、生体から分離された水分、有機物と溶媒の混合液に塩を混合することで、塩析効果により水分、有機物に溶け込んだ溶媒の溶解度が減り(濃度が低下し)、溶媒の気化が促進されて回収する際の効率が向上する。溶媒を気化させる工程で、塩供給工程を実施して塩を供給することで、既存の設備に塩供給工程を追加することで本発明の脱水方法を実施することができる。
このため、エネルギーを消費することなく、気化させた後に水分、有機物に残る可能性のある溶媒(例えば、常温常圧で気体となるジメチルエーテル)を分離して、溶媒の回収効率を上げて生体から有機物を回収することができる。
また、本発明の請求項3に係る本発明の有機物の回収方法は、請求項2に記載の有機物の回収方法において、前記溶媒は、ジメチルエーテルであり、前記塩供給工程で回収された前記ジメチルエーテルを冷却して液化し、液化された前記ジメチルエーテルを前記水分及び前記有機物を含有する前記生体に接触させる循環工程を含むことを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、塩供給工程で前記ジメチルエーテルの濃度を低下させた後、ジメチルエーテルを回収し、回収されたジメチルエーテルを液化して水分及び有機物を含有する生体に接触させるので、回収したジメチルエーテルを循環工程で循環させて、水分及び有機物を含有する生体に接触させるためのジメチルエーテルとすることができる。
また、請求項4に係る本発明の有機物の回収方法は、請求項1に記載の有機物の回収方法において、前記有機物の回収は、前記混合液を回収することで、前記混合液と前記生体を分離し、前記生体が分離された前記混合液から前記有機物を回収するものであり、減圧することで前記生体が分離された前記混合液から前記溶媒を気化分離し、前記塩供給工程は、前記溶媒が分離された後の分離水分に塩を混合し、前記水分に残存する前記溶媒を回収することを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、塩供給工程で、水分、有機物と溶媒の混合液から溶媒が気化分離された後の分離水分に塩を混合することで、塩析効果により分離水分に溶け込んだ溶媒の溶解度が減り(濃度が低下し)、分離水分に含まれていた溶媒を回収することができる。
このため、エネルギーを消費することなく、気化させた後に分離水分に残る可能性のある溶媒(例えば、常温常圧で気体となるジメチルエーテル)を分離して、溶媒の回収効率を上げて生体から有機物を回収することができる。
溶媒としては、常温常圧で気体となるジメチルエーテルの他に、例えば、ヘキサンあるいはメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、クロロホルムおよびそれらの混合液を用いることができる。
また、請求項5に係る本発明の有機物の回収方法は、請求項4に記載の有機物の回収方法において、前記溶媒は、ジメチルエーテルであり、前記塩供給工程は、前記塩を混合する際に、前記分離水分を所定圧力に維持することで、残存するジメチルエーテルと水分を層分離して前記ジメチルエーテルを回収することを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、塩を混合する際に、分離水分が所定圧力に維持されてジメチルエーテルと水分が層分離され、ジメチルエーテルをそのまま液体で回収することができる。
上述した各請求項に係る本発明の有機物の回収方法において、塩供給工程で混合する塩は、塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸三ナトリウム等を用いることができる。また、様々な金属を含んだ海水を高濃度にしたものや、工業用塩等、塩析効果により、溶媒(例えば、ジメチルエーテル)の溶解度を減少させることができる塩であれば、様々な種類の塩を適用することができる。
本発明の有機物の回収方法は、エネルギーを消費することなく、ジメチルエーテル(化学物質)の回収効率を上げて生体から有機物を回収することが可能になる。
特に、本発明の有機物の回収方法は、エネルギーを消費することなく、気化させた後に水に残る可能性のある溶媒(例えば、ジメチルエーテル)を分離して、溶媒の回収効率を上げて生体から有機物を回収することが可能になる。
つまり、有機物の回収方法は、エネルギーを消費することなく、溶媒(例えば、ジメチルエーテル)を気化させたる際の混合液から溶媒を分離し、もしくは、溶媒(例えば、ジメチルエーテル)を気化させた後に排出される分離水分から溶媒を分離して、溶媒の回収効率を上げて生体から有機物を回収することが可能になる。
本発明の有機物の回収方法の概念を説明するための概略工程図である。 ジメチルエーテルと塩濃度の関係を説明するグラフである。 本発明の第1実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成図である。 本発明の第2実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成図である。 本発明の第3実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成図である。
(実施形態1)
本発明の有機物の回収方法は、水分及び有機物(例えば、油)を含有する生体(例えば、藻)に液体状の溶媒(例えば、ジメチルエーテル:以下ジメチルエーテルを例に挙げて説明する)を接触させ、生体に含まれる水分及び有機物をジメチルエーテルに溶解させ、水分、有機物とジメチルエーテルの混合液を回収して混合液から藻を分離し、藻が分離された混合液からジメチルエーテルを気化させ、ジメチルエーテルが気化した混合液の水分から有機物を分離して有機物を回収するものである。
そして、塩供給工程により、例えば、藻が分離された水分、有機物とジメチルエーテルの混合液に塩を混合し、塩析効果により水に溶け込んだジメチルエーテルの溶解度を減らし(濃度を低下させ)、ジメチルエーテルの気化を促進して回収する際の効率を向上させるものである。
このため、既存の設備に塩供給工程を追加することで、ジメチルエーテルの回収効率を上げて有機物の回収を実施することができ、例えば、水を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、気化させた後に水に残る可能性のあるジメチルエーテルを分離して、ジメチルエーテルの回収効率を上げて有機物を回収することができる。
尚、溶媒としては、常温常圧で気体となるジメチルエーテルの他に、溶液溶媒(例えば、ヘキサンあるいはメタノール、エタノール、イソプロパノール、クロロホルム(アルコール類およびそれらの混合液)を用いることができる。
また、藻に液体状の溶媒(例えば、ジメチルエーテル)を接触させ、藻に含まれる水分及び有機物をジメチルエーテルに溶解させた混合液に塩を混合し、水の層と、有機物を含んだジメチルエーテルの層とに分離し、ジメチルエーテルから有機物を回収する(ジメチルエーテルと有機物を含む液を減圧する、もしくは、更に、塩を供給する)ことも可能である。
図1、図2に基づいて実施形態1に係る本発明の有機物の回収方法の概念を説明する。図1には本発明の有機物の回収方法の概念を説明するための概略工程、図2にはジメチルエーテルと塩濃度の関係を説明するグラフを示してある。
図1に示すように、生体である藻1に液体の溶媒であるジメチルエーテル(DME)2を供給して接触させる。藻1に含まれる水分(水)3、及び、有機物(油)4をDME2に溶解させ、藻1が分離された水3、有機物4とDME2の混合液5を回収する。混合液5を減圧することでDME2を気化させてDME2を回収する。回収したDME2を加圧して液化することで、藻1に供給する液体のDME2とすることができる。
一方、混合液5からDME2を回収する際に(気化させる際に)、混合液5に塩(例えば、塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸三ナトリウム等)6を供給する(塩供給工程)。塩6を供給することで、塩析効果により水3、有機物4に溶け込んだDME2の溶解度が減り(濃度が低下し)、DME2の気化が促進されて回収効率が向上する。DME2が気化した後の混合液5は、水3と有機物4に分離され、有機物4が回収されて、例えば、バイオ燃料として用いられる。そして、水3は排水される。
図2に示すように、塩6の濃度を高くすることで、DME2の割合を低くすることができる。即ち、塩6の濃度を高くすることで、塩析効果により水3、有機物4に溶け込んだDME2の溶解度を減らすことができる(濃度を低下させることができる)。混合液5からのDME2の気化の状況により、塩6の濃度を適宜設定することで、必要最小限の量の塩6を供給することで、DME2の溶解度を減らすことができる。
このため、既存の設備に塩6を供給する工程を追加することで、本実施形態の有機物の回収方法を実施することができ、例えば、水3を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、気化させた後に水3、有機物4に残る可能性のあるDME2を分離して、DME2の回収効率を上げることができる。
尚、塩6としては、様々な金属を含んだ海水を高濃度にしたものや、工業用塩等、塩析効果により、DME2の溶解度を減少させることができる塩であれば、様々な種類の塩を適用することができる。
(実施形態2)
本発明の有機物の回収方法は、水分及び有機物(例えば、油)を含有する生体(例えば、藻)に液体状の溶媒(例えば、ジメチルエーテル:以下ジメチルエーテルを例に挙げて説明する)を接触させ、生体に含まれる水分及び有機物をジメチルエーテルに溶解させ、水分、有機物とジメチルエーテルの混合液を回収して混合液から藻を分離し、減圧することで、藻が分離された混合液からジメチルエーテルを気化させ、ジメチルエーテルが気化した混合液の水分から有機物を分離して有機物を回収するものである。
そして、塩供給工程により、ジメチルエーテルが分離された後の水分である分離水分に塩を混合し、塩析効果により分離水分に残存するジメチルエーテルの溶解度を減らし(濃度を低下させ)、分離水分に残存するジメチルエーテルを回収するものである。
このため、例えば、水を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、気化させた後の分離水分に残る可能性のあるジメチルエーテルを分離して、ジメチルエーテルの回収効率を上げることができる。
図3から図5に基づいて本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
図3に基づいて第1実施例を説明する。
図3には本発明の第1実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成を示してある。第1実施例は、実施形態1に相当する設備となっている。
図に示すように、水分(水)3及び有機物4を含有する藻1に対し、液体の(例えば、3気圧から4気圧の所定の圧力、所定の温度に維持された状態の)DME2が供給される。藻1にDME2を接触させることで、水3及び有機物4がDME2に溶解されて混合液5とされる。水3及び有機物4が溶け出された藻1が混合液5から分離される。
藻1が分離され水3及び有機物4が溶解したDME2(混合液5)は減圧されてDME2が気化されて蒸気とされる。蒸気とされたDME2は圧縮機11に送られて圧縮され、圧縮されたDME2の蒸気は冷却器12に送られ、DME2の蒸気は冷却塔13からの冷媒により冷却されて液化(凝縮)され、水分(水)3及び有機物4を含有する藻1に接触される液体のDME2とされる(循環工程)。
一方、藻1が分離されて減圧される混合液5には、高濃度の塩水(塩化ナトリウム)15が供給される(塩供給工程)。塩水15が供給されることで、塩析効果により混合液5の水3に溶け込むDME5の溶解度が減り(濃度が低下し)、DME5の気化が促進されてDME2の回収効率が向上する。
DME2が気化した後の混合液5の水(塩水)は有機物4と分離されて排水され、ポンプ16の駆動により淡水化装置17に送られ、混合液5に供給される高濃度の塩水15と、塩分の濃度が低い排水とに分けられる。DME2が気化した後の混合液5から分離された有機物4は回収されてバイオ燃料等として使用される。
尚、図示の回収設備を発電所の近傍(海岸沿い)に構築した場合、海水を濃縮して塩水15とし、DME2が気化した後の淡水化装置17からの排水を海中に放出(排出)することも可能である。
DME2を気化させる際に、塩水15を混合液5に供給してすることで、塩析効果により混合液5の水に溶け込むDME2の溶解度が減らされ(濃度が低下し)、DME2の気化が促進されて回収効率が向上する。
このため、既存の設備に塩水15を供給する設備(淡水化装置17、ポンプ16)を追加することで、例えば、水3を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、DME2を気化させた後に水3に残る可能性のあるDME2を分離して、DME2の回収効率を上げることができる。
(第2実施例)
図4に基づいて第2実施例を説明する。
図4には本発明の第2実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成を示してある。第2実施例は、実施形態2に相当する設備となっている。尚、図3に示した部材と同一部材には同一の符号を付して重複する説明は省略してある。
第2実施例は、混合液5から藻1が分離される工程は、実施例1と同じである。即ち、藻1にDME2が供給され(接触され)、水3及び有機物4がDME2に溶解されて混合液5とされ、藻1が混合液5から分離される。
藻1が分離され水3及び有機物4が溶解したDME2(混合液5)は減圧されてDME2が気化されて蒸気とされる。蒸気とされたDME2は圧縮機11に送られて圧縮され、圧縮されたDME2の蒸気は冷却器12に送られ、DME2の蒸気は冷却塔13からの冷媒により冷却されて液化(凝縮)され、水分(水)3及び有機物4を含有する藻1に接触される液体のDME2とされる(循環工程)。
DME15が気化された後の混合液5の水3と有機物4が分離され、混合液5から分離された有機物4は回収されてバイオ燃料等として使用される。
一方、有機物4と分離された水3には、高濃度の塩水(塩化ナトリウム)15が供給される(塩供給工程)。塩水15が供給されることで、塩析効果により水3に残っているDME5の溶解度を減らし(濃度を低下させ)、水3に残っていたDME5を気化させて回収する。水3に残っていたDME5は、気化させられた後、例えば、圧縮機11に送られて回収される。
水3に塩水15が供給されることで、塩析効果により水3に残っていたDME5が気化し、DME5を回収することができる。このため、例えば、水を蒸発させるためのエネルギーを消費することなく、水3に残る可能性のあるDME5を分離して、DME5の回収効率を上げることができる。
DME5が気化した後の水3は、ポンプ16の駆動により淡水化装置17に送られ、水3に供給される高濃度の塩水15と、塩分の濃度が低い排水とに分けられる。
尚、有機物4が分離された水3を加圧して水に残ったDME5を液化することで、DME5と水3を層分離させることができ、液化されたDME5を液体で回収することができる。
(第3実施例)
図5に基づいて第3実施例を説明する。
図5には本発明の第3実施例に係る有機物の回収方法を実施する回収設備の概略構成を示してある。尚、図3、図4に示した部材と同一部材には同一の符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水分(水)3及び有機物4を含有する藻1に対し、液体の(例えば、3気圧から4気圧の所定の圧力、所定の温度に維持された状態の)DME2が供給される。高濃度の塩水(塩化ナトリウム)15が供給される(塩供給工程)。塩水15が供給されることで、塩析効果により、DME2に有機物4が溶け込んだ層(DME液層21)と、有機物4が抜けた藻1(残渣)を含む水3の層(水層22)とに分離される。DME液層21と水層22が分離(液液分離)される。
藻1の残渣を含む水3の水層22は、例えば、藻1の残渣と一緒に貯炭場の石炭に散水される。従って、藻1の残渣が一緒になった水3を、石炭の発熱を抑制するために散水される水3として用いることができる。水層22に塩水15を供給し、塩析効果により、水3に残されたDME2を蒸発させて回収することも可能である。
一方、DME液層21は減圧されてDME2が気化されて蒸気とされ、有機物4が分離される。分離された有機物は、例えば、バイオ燃料として回収される。蒸気とされたDME2は、例えば、圧縮、冷却されて液化され、水分(水)3及び有機物4を含有する藻1に接触される液体のDME2とされる。
上述した実施例は、藻1にDME2を接触させた層に塩水15を供給し、塩析効果により、DME2に有機物4が溶け込んだDME液層21と、有機物4が抜けた藻1(残渣)を含む水3の水層22とに分離させ、DME液層21を減圧してDME2を気化させて有機物4を回収している。このため、水3を蒸発させる等のエネルギーを消費することなく、DME2の回収効率を上げて藻1から有機物4を回収することができる。
また、藻1(残渣)と液体を分離(固液分離)する必要がないので、固体の捕捉のための機器(フィルター等)が不要になり、機器のメンテナンスが容易な設備とすることができる。
上述した有機物の回収方法は、エネルギーを消費することなく、DME2の回収効率を上げて藻1から有機物4を回収することが可能になる。特に、エネルギーを消費することなく、DME2を気化させた後に水3に残る可能性のあるDME2を分離して、DME2の回収効率を上げて藻1から有機物4を回収することが可能になる。このため、DME2の回収効率を上げることができる。
本発明は、有機物の回収方法の産業分野で利用することができる。
1 藻
2 ジメチルエーテル(DME)
3 水分(水)
4 有機物
5 混合液
6 塩
11 圧縮機
12 冷却器
13 冷却塔
15 塩水
16 ポンプ
17 淡水化装置
21 DME液層
22 水層

Claims (5)

  1. 水分及び有機物を含有する生体に液体状の溶媒を接触させ、
    前記溶媒に前記生体の前記水分、及び、前記有機物を溶解させ、
    前記水分と前記有機物と前記溶媒の混合液から前記有機物を回収する有機物の回収方法において、
    塩を混合して前記溶媒を回収する塩供給工程を含む
    ことを特徴とする有機物の回収方法。
  2. 請求項1に記載の有機物の回収方法において、
    前記有機物の回収は、
    前記混合液を回収することで、前記混合液と前記生体を分離し、前記生体が分離された前記混合液から前記有機物を回収するものであり、
    前記塩供給工程は、
    前記生体が分離された前記混合液に塩を混合して前記溶媒を回収する
    ことを特徴とする有機物の回収方法。
  3. 請求項2に記載の有機物の回収方法において、
    前記溶媒は、ジメチルエーテルであり、
    前記塩供給工程で回収された前記ジメチルエーテルを冷却して液化し、
    液化された前記ジメチルエーテルを前記水分及び前記有機物を含有する前記生体に接触させる循環工程を含む
    ことを特徴とする有機物の回収方法。
  4. 請求項1に記載の有機物の回収方法において、
    前記有機物の回収は、
    前記混合液を回収することで、前記混合液と前記生体を分離し、前記生体が分離された前記混合液から前記有機物を回収するものであり、
    減圧することで前記生体が分離された前記混合液から前記溶媒を気化分離し、
    前記塩供給工程は、
    前記溶媒が分離された後の分離水分に塩を混合し、前記水分に残存する前記溶媒を回収する
    ことを特徴とする有機物の回収方法。
  5. 請求項4に記載の有機物の回収方法において、
    前記溶媒は、ジメチルエーテルであり、
    前記塩供給工程は、
    前記塩を混合する際に、前記分離水分を所定圧力に維持することで、残存するジメチルエーテルと水分を層分離して前記ジメチルエーテルを回収する
    ことを特徴とする有機物の回収方法。
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