JP2018090749A - ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、発泡粒子成形体の靴底(ソール)等への用途展開に伴い、表面の平滑性や意匠性に優れる、外観が良好な成形体が求められている。しかしながら、従来のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体は前記のように型内成形が難しいものであるため、成形体の表面に、発泡粒子の形状に起因する立体的な凹凸形状(亀甲模様)や、発泡粒子間に生じる微細なボイドが現れる場合があり、その外観については改善の余地を残すものであった。
[1]ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形体であって、該成形体の表面の少なくとも一部には、発泡粒子が溶融し、硬化した溶融硬化層が形成されており、該溶融硬化層の平均厚みが0.05mm以上0.4mm以下であることを特徴とする、ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[2]上記成形体の見掛け密度が100g/L以上350g/L以下であることを特徴とする、[1]に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[3]上記成形体を構成する発泡粒子が、タイプAデュロメータ硬さが95以下のウレタン系熱可塑性エラストマーを基材とする発泡粒子であることを特徴とする、[1]または[2]に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[4]上記溶融硬化層の厚みの変動係数が30%以下であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[5]上記成形体の少なくとも一面に上記溶融硬化層が形成されていることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[6]上記成形体が着色剤を含むことを特徴とする、[1]〜[5]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[7]上記溶融硬化層の表面に凹凸模様による加飾面が形成されていることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[8]上記溶融硬化層の表面に平滑面が形成されていることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
[9][1]〜[8]のいずれか1つに記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を用いたソール。
[10]上記ソールの少なくとも側面に上記溶融硬化層が形成されていることを特徴とする、[9]に記載のソール。
立体的な凹凸形状や微細なボイドの発生を抑制する観点から、溶融硬化層の平均厚みは0.07mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.10mm以上、さらに好ましくは0.12mm以上、特に好ましくは0.15mm以上である。また、成形体の機械的物性を制御する観点から、溶融硬化層の平均厚みは0.35mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.32mm以下、特に好ましくは0.30mm未満である。
また、溶融硬化層の厚みの変動係数は次のようにして測定される値である。まず、測定した溶融硬化層の厚みの標準偏差を求め、該標準偏差を溶融硬化層の平均厚みで割算し、さらに100をかけ算することにより、溶融硬化層の厚みの変動係数(%)が求められる。
また、厚みの標準偏差Vは下記式によって求められる。
V={Σ(Ti−Tav)2/(n−1)}1/2 (1)
(1)式においてTiは前記50点以上の個々の厚さの測定値を、Tavは前記溶融硬化層の平均厚みを、nは測定数をそれぞれ表し、Σは個々の測定値について計算した(Ti−Tav)2を全て足し算することを示す。
着色剤を使用する場合、成形体中の着色剤の含有量は、使用する着色剤等にもよるが、成形体を構成するウレタン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して概ね0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
なお、例えば、ウレタン系熱可塑性エラストマーと共に着色剤を押出機内に添加、混練することによって着色剤を含有するウレタン系熱可塑性エラストマーを作製し、これを用いて作製した発泡粒子を型内成形することにより、着色剤を含有した成形体を得ることができる。
発泡粒子成形体の見掛け密度(g/L)は、成形体の質量W(g)を体積V(L)で除すること(W/V)で求められる。また、発泡粒子成形体の体積Vは、水没法により測定することができる。
発泡粒子成形体の独立気泡率は、ASTM−D2856−70に記載されている手順Cに準じ、東芝・ベックマン株式会社製空気比較式比重計930により測定することができる。
上記観点から、本発明のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の平均気泡径は、60μm以上280μm以下が好ましく、より好ましくは70μm以上250μm以下である。
前記成形体の平均気泡径は、ASTM D3576−77に準拠し、次のようにして測定される値である。まず、発泡粒子成形体を切断して切断面を形成する。一方の切断面において、任意の方向に30mmの線分を引く。該線分と交差する気泡数を計測し、線分の長さを線分と交差する気泡数で割算して気泡の平均弦長を求め、さらに0.616で割算することにより、発泡粒子成形体の平均気泡径を求める。
引張破壊伸び〔%〕=L/40×100 (2)
反発弾性率〔%〕=H/600×100 (3)
本発明の発泡粒子成形体に使用されるウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子は、ウレタン系熱可塑性エラストマーを押出機に供給し、発泡剤、気泡調整剤と共に押出機内で混練して発泡性溶融物とし、該溶融物をストランドダイから押出し得られた発泡ストランドを切断することにより発泡粒子を得る方法、或いは、ウレタン系熱可塑性エラストマーを押出機に供給し、気泡調整剤と共に押出機内で混練して溶融物とし、該溶融物をストランドダイから押出して、ストランドカット方式、或いはアンダーウォーターカット方式にてウレタン系熱可塑性エラストマー粒子を製造し、耐圧容器を使用して該エラストマー粒子を発泡させる方法等により得ることができる。
また、該エラストマーの融点は130℃以上190℃以下であることが好ましく、140℃以上180℃以下であることがより好ましく、150℃以上170℃以下であることがさらに好ましい。なお、該融点は、JIS K7121(1987年)に記載されている熱流束示差走査熱量測定法に基づいて、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した後に、10℃/分の冷却速度で30℃まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した際に得られるDSC曲線により定まる吸熱ピークの頂点温度から求めることができる。なお、上記2回目のDSC曲線に複数の吸熱ピークが表れる場合は、最も面積の大きな吸熱ピークの頂点温度を融点とする。
工程(A)では、耐圧容器内で、分散媒にウレタン系熱可塑性エラストマー粒子(以下、重合体粒子ともいう。)を分散させる。
工程(B)では、密閉容器内で、工程(A)で分散媒中に分散した重合体粒子の熱可塑性エラストマーが軟化し、凝結しない温度に加熱する。加熱温度は、例えば100℃以上170℃以下の範囲である。
工程(C)では、工程(B)の後、或いは工程(B)と同時に、耐圧容器内の分散媒に重合体粒子を発泡させる発泡剤を添加し、軟化状態の重合体粒子に発泡剤を含浸させる。発泡剤を含浸させる温度は、重合体粒子が凝結しないで軟化状態となる温度であれば、特に限定されないが、例えば100℃以上170℃以下の範囲である。
工程(D)では、工程(C)により発泡剤が含浸し、軟化状態の発泡性重合体粒子を、耐圧容器内の圧力よりも低い圧力の雰囲気下に放出して発泡粒子を作製する。具体的には、耐圧容器内の圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら、耐圧容器内の水面下の一端を開放し、発泡剤を含有する発泡性重合体粒子を分散媒とともに耐圧容器内から耐圧容器内の圧力よりも低圧の雰囲気下、通常は大気圧下に放出して発泡性重合体粒子を発泡させることによって、発泡粒子を作製する。なお、上記の含浸工程(工程(C))と発泡工程(工程(D))は単一の耐圧容器における一連の工程として行うことが好ましい。
発泡粒子の平均気泡径は、ASTM D3576−77に準拠し、次のようにして測定される値である。まず、発泡粒子群から無作為に50個以上の発泡粒子を選択する。発泡粒子をその中心部を通るように切断して2分割する。切断された各発泡粒子の一方の断面において、発泡粒子の最表面から中心部を通って反対側の最表面まで、等角度で4本の線分を引く。各線分と交差する気泡数をそれぞれ計測し、4本の線分の合計長さを線分と交差する全気泡数で割算して気泡の平均弦長を求め、さらに0.616で割算することにより、発泡粒子の平均気泡径を求める。
後述する製造方法を採用することにより、特定厚みの溶融硬化層を成形体に形成することができるため、これにより発泡粒子の形状に起因する立体的な凹凸形状や微細なボイドが成形体表面に現れなくなり、成形体の外観を向上させることができる。さらに、成形体の内部融着状態を低下させることなく溶融硬化層を形成することができるため、引張応力等の優れた機械的物性を有する成形体を得ることができる。加えて、溶融硬化層が形成されていない成形体と比べて圧縮物性等の機械的物性が大きく変化することがないため、所望とする物性を有する成形体を得ることができる。
これらの方法を採用する場合、キャビティ内への該発泡粒子の充填量:M(g)が、下記(4)、(5)式を満足する高い圧縮状態にて発泡粒子の型内充填を行う型内成形により目的の発泡粒子成形体を得ることができる。
0.9・V・Bd≦M (4)
1.6≦IP+M/(V・Bd)≦3.0 (5)
(但し、Vは型締め後のキャビティの容積(L)、Bdは23℃、相対湿度50%、常圧の条件下で48時間養生した後の発泡粒子の嵩密度(g/L)、IPはキャビティ内へ充填される発泡粒子の内圧〔10−1MPa(G)〕)
本発明において発泡粒子内圧IPが0〜1.2〔10−1MPa(G)〕(0を含む。)である発泡粒子とは、発泡粒子が型内成形前において、発泡粒子内部の気体圧力を高めて、発泡粒子を加熱した時に発泡粒子が膨張する力を高める操作、所謂、発泡粒子への内圧付与操作を、発泡粒子に対して行われていないものと、当該操作が行われて発泡粒子内圧が高められているものとを含み、発泡粒子への内圧付与時の上限が、好ましくは1.2〔10−1MPa(G)〕であることを意味している。上記発泡粒子への内圧付与操作は、発泡粒子の加熱時の膨張力向上効果が期待でき一般的に型内成形性能が向上する反面、本発明において使用されるウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子は優れた弾性体であるため、該膨張力が高くなりすぎる場合には、型内成形時においてスチーム等の加熱媒体が型内の発泡粒子群の隅々までゆきわたることを阻害してしまうおそれや、型内成形にて得られる発泡粒子成形体の寸法安定性、外観の低下するおそれがある。上記観点から、内圧付与操作が行われていない発泡粒子、或いは殆ど行われていない発泡粒子を用いることが好ましい。また、この場合の発泡粒子の内圧の範疇であるIPが0〜0.2〔10−1MPa(G)〕(0を含む。)の発泡粒子を使用して圧縮充填成形法等を行うことにより、型内成形時の成形サイクルを短縮することができる。
なお、本明細書において、「常圧」とは、ゲージ圧で0〔MPa(G)〕と同義であるが、絶対圧で約1atmを意味している。
また、上記(4)式は、例えば、該充填率が2.0(−)の場合、圧縮されずにキャビティ内を満たす量の発泡粒子を理想量充填した場合の発泡粒子の充填重量の概ね2倍の重量の発泡粒子がキャビティ内に圧縮充填されていることを意味し、キャビティ内の発泡粒子は、圧縮されずにキャビティ内を満たす量の発泡粒子の凡そ2倍の復元力が圧縮充填により付与されることになる。実際には、該充填率とキャビティ内に充填できる発泡粒子の理想量との関係は、発泡粒子への内圧付与時の発泡粒子の体積膨張、発泡粒子同士の摩擦抵抗による充填性の悪化等を加味する必要があるが、圧縮充填法等の充填方法を採用することで、キャビティ内に発泡粒子を理想量安定して充填することができる。
また、本発明において、発泡粒子を構成しているウレタン系熱可塑性エラストマーは、その柔軟性に起因して、ポリプロピレン樹脂発泡粒子やポリスチレン樹脂発泡粒子等の発泡粒子のように内圧付与等により発泡粒子の内圧を高めることが困難である。加えて、ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子は前記のとおり二次発泡性の制御が難しいものであることから、該発泡粒子の型内成形が一層困難なものとなるものであるが、上記(4)、(5)式を満足する条件で型内充填を行うことで、型内成形により目的の発泡粒子成形体を安定して得ることができる。
発泡粒子の独立気泡率の測定は、嵩体積約20cm3の測定用サンプルの質量W(g)を測定し、また、水没法により測定用サンプルの見掛け体積Va(cm3)を測定する。前記測定用サンプルを十分に乾燥させた後、ASTM D2856の手順Cに準じ、空気比較式比重計930(東芝・ベックマン株式会社製)を用いて、真の体積(発泡粒子を構成する樹脂の体積と、発泡粒子内の独立気泡の全体積との和)Vx(cm3)を測定する。そして、下記(6)式により、熱可塑性エラストマーの密度をρとして、独立気泡率(%)が算出される。なお、発泡粒子の独立気泡率測定用のサンプルは、発泡粒子を密閉容器内に入れ、30℃で、0.3MPa(G)の圧縮空気により12時間加圧処理した後、放圧して40℃の大気圧下で24時間放置した後、大気圧下、相対湿度50%、23℃の恒温室内にて10日間放置し養生したものを使用する。
独立気泡率(%)={(Vx−W/ρ)/(Va−W/ρ)}×100 (6)
また、間接加熱金型は、該金型と接触する発泡粒子を溶融状態にできるように発泡粒子と接触する面の温度を設定することが好ましい。具体的には、発泡粒子と接触する面の温度は、概ね120℃以上180℃以下であることが好ましく、130℃以上160℃以下であることがより好ましい。間接加熱金型の加熱温度が低すぎると、発泡粒子の表面が十分に溶融せず、良好な溶融硬化層を形成することができないおそれがある。また、発泡粒子の表面が溶融した場合であっても、その時間が長くなり、成形サイクルが長くなるおそれがある。一方、間接加熱金型の加熱温度が高すぎると、発泡粒子表面の溶融状態を制御することが難しく、良好な溶融硬化層を形成することができないおそれがある。
さらに、間接加熱金型による加熱時間は、概ね10秒以上45秒以下であることが好ましく、15秒以上40秒以下であることがより好ましい。間接加熱金型による加熱時間が短すぎると溶融硬化層が不均質に形成されるおそれや、溶融硬化層を形成すること自体困難となるおそれがある。また、加熱時間が長すぎると、成形サイクルが長くなるおそれやスチームの消費量が増加するおそれがあると共に、成形体内部に空洞が生じる等して、良好な成形体が得られなくなるおそれがある。
熱可塑性エラストマー発泡粒子は前記のとおり二次発泡性に劣るものであるため、該発泡粒子の型内成形が困難なものである。そのような状況にもかかわらず、本発明においては、特に、上記(4)、(5)式を満足すると共に、上記の間接加熱条件とすることにより、安定して、内部融着に優れ、溶融硬化層を有する成形体を得ることが可能となる。
また、成形体内部に空洞が発生することを防止する観点から、間接加熱金型による加熱は、発泡粒子を加熱融着させる工程と同時期に終了するように設定することが好ましい。
<ウレタン系熱可塑性エラストマー粒子の作製>
密度1120g/L、融点164℃、メルトフローレイト7g/10分(190℃、荷重10kg)、タイプAデュロメータ硬さ86のエーテル系熱可塑性ポリウレタン(ウレタン系熱可塑性エラストマー)(コベストロ社製、商品名「Desmopan」、型番9385AU)100質量部に対して、気泡調整剤としてタルクを0.10質量部、着色剤として顔料マスターバッチ(青色着色マスターバッチ):パンデックスB−UN91−9127−20(フタロシアニンブルー)を1質量部添加し、内径20mmの二軸押出機で溶融混練した。該混練物を押出機先端部に付設された口金の小孔からストランド状に押し出し、冷却後、切断し、5.1mgの樹脂粒子を得た。
上記で得られたウレタン系熱可塑性エラストマー粒子1kgと、分散媒として水3リットルとを、撹拌機を備えた5リットルの耐圧密閉容器内に仕込み、樹脂粒子100質量部に対して、分散剤としてカオリン0.3質量部と、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.004質量部とを添加した。
耐圧密閉容器内の分散媒を撹拌しながら、温度127.5℃まで昇温し、発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内の圧力が4.0MPa(G)となるまで圧入し、15分間保持した。その後、窒素にて背圧を加え、容器内圧力が4.5MPa(G)となるように調整しつつ、分散媒とともに発泡剤を含浸させた発泡性樹脂粒子を大気圧下に放出して、発泡粒子を得た。
上記のとおり得られた発泡粒子をホッパー内に投入し、該ホッパーから、雄型と雌型との一対の金型から形成されている縦310mm、横310mm、厚み20mmの平板形状の金型キャビティ内に、表1に示す充填率となるように圧縮充填した。なお、金型の雄型として、皮シボ模様による加飾面を成形体表面に転写可能な転写用加飾面を金型の移動方向に対して垂直な面に備えた間接加熱金型を使用した。その後、金型キャビティ内を放圧して圧縮状態の発泡粒子を解放した。続いて、キャビティ内にスチームを導入し、発泡粒子を直接加熱する事で発泡粒子を相互に融着させる直接加熱と、スチームにて加熱した金型を介して発泡粒子成形体の表面を溶融させる間接加熱とを冷却開始のタイミングが同時になるよう行った。スチーム加熱の条件としては、直接加熱においては、排気、一方加熱、逆一方加熱、本加熱の工程を、間接加熱においては、排気、調圧加熱の工程を表1の成形条件の欄に示した時間、圧力にて順次行った。次いで、金型を水冷することにより発泡粒子成形体を冷却し、その後、発泡粒子成形体を金型から取り出した。離型した発泡粒子成形体を60℃に調整されたオーブン内で12時間加熱乾燥して発泡粒子成形体を得た。このようにして、成形体の厚み方向に対して垂直な面の一方に溶融硬化層(縦310mm×横310mm)を有すると共に、溶融硬化層の表面に転写用加飾面による皮シボ模様が転写された発泡粒子成形体を得た。
使用する発泡粒子、充填条件、成形条件を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして発泡粒子成形体を得た。
使用する発泡粒子、充填条件、成形条件を表1に示すとおりに変更し、間接加熱金型を用いず、溶融硬化層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして発泡粒子成形体を得た。
実施例3においては、上記のとおり得られた発泡粒子をホッパー内に投入し、該ホッパーから、雄型と雌型との一対の金型から形成されている縦310mm、横310mm、厚み20mmの平板形状の金型キャビティ内に充填した後、型締めを更に行い、表1に示す充填率となるようにクラッキング充填を行ったこと以外は、実施例1と同様に発泡粒子成形体を得た。なお、「クラッキング量」は発泡粒子を金型キャビティ内に充填した後、更に行った型締めの際の雌型内の雄型の移動距離である。
使用する発泡粒子、充填条件、成形条件を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例2と同様にして発泡粒子成形体を得た。
使用する発泡粒子、充填条件、成形条件を表1に示すとおりに変更し、間接加熱金型を用いず、溶融硬化層を形成しなかったこと以外は、実施例3と同様にして発泡粒子成形体を得た。
実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた発泡粒子成形体の評価結果を表1に併せて示した。
1)見掛け密度
前述した方法により、発泡粒子成形体の見掛け密度(g/L)を求めた。
型内成形にて得られた発泡粒子成形体を60℃に調整されたオーブン内で12時間加熱乾燥養生した後、溶融硬化層表面を目視により観察し、シボ模様の転写性とビーズ模様の有無について評価した。
評価基準は、以下のとおりとした。
A:シボ模様が美麗に転写され、ビーズ模様が無い
B:シボ模様が転写されているが、ビーズ模様が薄ら確認できる
C:シボ模様が転写されているが、ビーズ模様がはっきり確認できる
JIS K6767:1999に基づいて発泡粒子成形体の最大引張応力を測定した。まず、発泡粒子成形体からバーチカルスライサーを用いて、全ての面が切り出し面となるよう120mm×25mm×10mmに切り出し、切り出し片を作製した。切り出し片を、糸鋸を用いてダンベル状1号形(測定部の長さ40mm×幅10mm×厚み10mm)に切り抜き、試験片とした。試験片を500mm/分の試験速度で引張試験を実施し、引張時の最大引張応力を求め、以下の基準にて評価した。
A:最大引張応力が700kPa以上
B:最大引張応力が700kPa未満
溶融硬化層の平均厚み及び溶融硬化層の厚みの変動係数を前述した方法で測定した。具体的には、まず、発泡粒子成形体を、溶融硬化層を通るように、溶融硬化層が形成された面に対して略垂直に切断し、その切断面の拡大写真(拡大倍率100倍)を撮影した。次に、切断面写真において、発泡粒子成形体の最表面から成形体の最外に位置する気泡までの、溶融硬化層が形成された面に対して垂直方向の長さ(溶融硬化層の厚み)を等間隔に10点測定した。この溶融硬化層の厚みの測定を、5箇所の異なる切断面における拡大写真に対して行い、計50点の溶融硬化層の厚みの値を算術平均することにより、溶融硬化層の平均厚みを求めた。
また、溶融硬化層の厚みの変動係数は、測定した溶融硬化層の厚みの標準偏差を求め、該標準偏差を溶融硬化層の平均厚みで割算し、さらに100をかけ算することにより求めた。
前述したJIS K6767:1999に基づく発泡粒子成形体の50%圧縮応力を測定した。また、見掛け密度に対する圧縮応力の比(圧縮応力/見掛け密度)を求めた。
番号が対応する実施例及び比較例(例えば、実施例1と比較例1)の見掛け密度に対する圧縮応力の比を比較し、以下の基準にて評価した。
○:比較例の値に対する実施例の値が±10%以内
×:比較例の値に対する実施例の値が±10%超
Claims (10)
- ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形体であって、
該成形体の表面の少なくとも一部には、発泡粒子が溶融し、硬化した溶融硬化層が形成されており、該溶融硬化層の平均厚みが0.05mm以上0.4mm以下であることを特徴とする、ウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。 - 前記成形体の見掛け密度が100g/L以上350g/L以下であることを特徴とする、請求項1に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記成形体を構成する発泡粒子が、タイプAデュロメータ硬さが95以下のウレタン系熱可塑性エラストマーを基材とする発泡粒子であることを特徴とする、請求項1または2に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記溶融硬化層の厚みの変動係数が30%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記成形体の少なくとも一面に前記溶融硬化層が形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記成形体が着色剤を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記溶融硬化層の表面に凹凸模様による加飾面が形成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 前記溶融硬化層の表面に平滑面が形成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を用いたソール。
- 前記ソールの少なくとも側面に前記溶融硬化層が形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のソール。
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