JP2018091329A - 液体ロケットエンジン組立体および関連する方法 - Google Patents

液体ロケットエンジン組立体および関連する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】推力室と、噴射口と、ジョイント構造とを備える液体ロケットエンジン組立体を提供すること。【解決手段】ジョイント構造が推力室と噴射口とを取り付け、少なくとも1つの密閉要素、および、推力室と噴射口との間に挿置されるアタッチメントリングを備える。固定具が、少なくとも1つの密閉要素およびアタッチメントリングを通って噴射口と推力室との間を延在する。推力室の材料および噴射口の材料が異なる熱膨張率を有する。液体ロケットエンジン組立体を形成する方法がさらに開示される。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年11月14日に出願した米国特許出願第15/351,239号、「LIQUID ROCKET ENGINE ASSEMBLIES AND RELATED METHODS」の出願日の利益を主張するものである。
本開示の実施形態は、概して、液体ロケットエンジン組立体、および、そのような液体ロケットエンジン組立体を形成する方法に関する。より詳細には、本開示の実施形態は、推力室を噴射口に接続するジョイント構造を有する液体ロケットエンジン組立体、および、関連する方法に関する。
液体ロケットエンジン組立体は、推進剤源、燃料源、および酸化剤源のうちの1つまたは複数として、液体水素または液体酸素などの液体を利用する。液体ロケットエンジン組立体は迅速に燃料供給および燃料補給され得、推進剤源としての液体の密度が比較的高いことは、比較的小さい保管容器を使用するのを容易にすることができる。従来の液体ロケットエンジン組立体は、燃料タンク、酸化剤タンク、ポンプ、推力室、および噴射口を有する。燃料および酸化剤が推力室の中へ圧送されて燃焼させられ、高温で高圧力の排出ガスを発生させる。高温ガスが噴射口を通過し、流れを加速させ、液体ロケットエンジン組立体を有する乗り物を前進させるのに十分な推力を発生させる。
液体ロケットエンジン組立体の種々の構成要素は多様な材料から作られ、これらは、液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に高温および高圧力に晒されると多様な速度で膨張および収縮する。噴射口は、従来、炭素−炭素(C−C:carbon−carbon)複合材料から作られており、対して、推力室は銅などの金属から作られている。噴射口および推力室は、金属固定具などの固定具により互いに取り付けられる。噴射口、推力室、および固定具が、明確に異なる熱膨張率(CTE:coefficients of thermal expansion)を有する異なる材料から作られることから、液体ロケットエンジン組立体が、その使用中および動作中に性能および完全性の低下に見舞われる可能性があり、これは特には、エンジンがオンとオフを繰り返し切り換えられて大きい温度変化を引き起こすような場合に、そうなる可能性がある。金属構成要素は炭素−炭素構成要素よりも大きく縮む。その理由は、炭素−炭素が低いCTEを有するからである。この問題を軽減するために、構成要素を冷却する種々の方法が研究されてきた。例えば、推力室および噴射口は、従来、推力室および噴射口を囲むジャケットまたは管を通して液体(例えば、液体水素または液体酸素)または水を循環させる、再生冷却システムなどの冷却システムを有する。次いで、加熱された液体が燃焼のために推力室に移送される。冷却を目的として燃料および/または酸化剤を循環させるために、液体ロケットエンジン組立体が種々のバルブおよび管類を有し、それにより設計の複雑さおよびコストが増大する。
したがって、隣接する異なる材料の間の熱膨張差に対処し、液体ロケットエンジン組立体の能動的冷却の必要性を排除しないにせよ軽減することを目的として、噴射口と推力室とを取り付けるための、よりコスト効率が高いものの確実である手法を達成することが望ましい。また、噴射口と推力室との間の隙間を密閉することが望ましい。
本明細書で説明される実施形態は、推力室と、噴射口と、ジョイント構造と、を備える液体ロケットエンジン組立体を有する。ジョイント構造は、推力室と噴射口とを取り付け、少なくとも1つの密閉要素、アタッチメントリング、および、固定具を備える。アタッチメントリングは推力室と噴射口との間に挿置され、固定具はアタッチメントリングおよび少なくとも1つの密閉要素を通って推力室と噴射口との間を延在する。推力室の材料および噴射口の材料が異なる熱膨張率を有する。
追加の実施形態で、液体ロケットエンジン組立体を形成する方法が開示される。この方法が、少なくとも1つの密閉要素およびアタッチメントリングを備えるジョイント構造を、噴射口と推力室との間に配置することを含む。固定具が、ジョイント構造、噴射口、および推力室の中の手動で位置合わせされる孔を通して挿入され、推力室のねじ切りされた孔の中で締められる。推力室の材料および噴射口の材料が異なる熱膨張率を有する。
本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造の密閉要素を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造のアタッチメントリングのセグメントを示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造の遮断リングを示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。 本開示の実施形態による液体ロケットエンジン組立体内のジョイント構造を示す単純化された概略図である。
液体ロケットエンジン組立体の噴射口(例えば、出口コーン)と推力室とを取り付ける(例えば、固定する)ためのジョイント構造が開示される。噴射口および推力室は、異なる熱膨張率(CTE)を有する材料から形成される。ジョイント構造は、噴射口および推力室の材料の異なる膨張または収縮の変化量に対応するように構成され得、それにより液体ロケットエンジン組立体の故障の可能性を低減する。液体ロケットエンジンが極端な温度条件および圧力条件ならびに変化に晒されても、ジョイント構造が噴射口を推力室に固定し、噴射口と推力室との間にシールを提供することができ、液体ロケットエンジン組立体の構成要素を極端な温度および圧力から遮断する。ジョイント構造の材料および構成を適切に選択することにより、噴射口を別途冷却する必要がない。このようなジョイント構造を用いることにより液体ロケットエンジン組立体の設計が単純化され、それにより製作コストが削減され、製造時間が短縮され、一方で、動作時のロケットエンジン組立体の性能を向上させることができる。ジョイント構造の構成は、液体ロケットエンジン組立体の特定の用途に合わせて特別に適合され得る。例えば、動作温度、動作圧力、動作時間(例えば、燃焼時間)、構成要素を繰り返し使用する可能性、および、コストなどの要因が、ジョイント構造の構成に影響を与える可能性がある。噴射口の酸化保護も開示される。
以下の説明は、本開示の実施形態の徹底的な説明を提供することを目的として、サイズ、形状、材料組成、および、向き、などの具体的な細部を提供する。しかし、当業者であれば、必ずしもこれらの具体的な細部を採用せずに本開示の実施形態が実施され得ることを理解するであろう。本開示の実施形態は、当業界で採用される従来の制作技術と共に実施され得る。また、以下で提供される説明は、液体ロケットエンジン組立体を製造するための完全なプロセスフローを形成するわけではない。以下では、本開示の実施形態を理解するのに必要なプロセスの行為および構造のみを詳細に説明する。本明細書で説明される構造から完全な液体ロケットエンジン組立体を形成するための追加の行為が、従来の制作および組立てプロセスによって実施され得る。
本明細書で提示される図面は例示することのみを目的とし、任意特定の構成要素、構造またはデバイスの実際の図であることを意味しない。製造技術および/または製造公差を例えば理由とする図面に描かれる形状からの変形形態も予期される。したがって、本明細書で説明される実施形態は示されるような特定の形状または領域のみに限定されるものとして解釈されず、例えば製造を理由とする形状のずれも含む。例えば、箱形状として示されるかまたは説明される領域が、起伏のある(rough)および/または非線形のフィーチャを有することもでき、円形として示されるかまたは説明される領域が何らかの起伏のあるおよび/または線形のフィーチャを有することもできる。また、示される鋭利な角度が円形であってもよく、その逆も同様である。したがって、図に示される領域は本質的に概略的であり、それらの形状は領域の正確な形状を示すことを意図されず、本発明の特許請求の範囲を限定しない。図面は必ずしも正確な縮尺ではない。
本明細書で使用される、「備える」、「有する」、「含む」、「特徴とする」という用語またはそれらの文法的に等価のものは包括的、つまりオープンエンドの用語であり、これらは、追加の記載されない要素または方法の行為を排除せず、また、「からなる」および「本質的に、〜からなる」というより限定的な用語およびそれらの文法的に等価のものも含む。材料、構造、特徴および方法の行為に関する本明細書で使用される「可能性がある」という用語は、それらが本開示の実施形態を実施するのに使用されるのを企図されることを示しており、これらの用語は、それらとの組み合わせで使用可能であるような他の適合する材料、構造、特徴および方法が排除されるべきこと、または排除しなければならないという示唆を一切回避することを目的として、「である」というより限定的な用語よりも好んで使用される。
本明細書で使用される、「の下」、「下方」、「下側」、「底部」、「上方」、「の上」、「上側」、「頂部」、「前方」、「後方」、「左側」、「右側」、「前部」および「後部」などの空間的関係の用語は、図に示される別の要素または特徴に対する1つの要素または特徴の関係を説明することを目的として、説明を容易にするのに使用され得る。特に明記しない限り、これらの空間的関係の用語は、図に描かれる向きに加えて、材料の別の向きも包含することを意図される。例えば、図中の材料が反転される場合、他の要素または特徴の「の上に(over)」または「の上方に(above)」あるとして、あるいは「〜上に(on)」または「の上部に(on top of)」あるとして説明される要素は、他の要素または特徴の「下方(below)」または「下に(beneath)」、あるいは「下(under)」または「の下部に(on bottom of)」ある向きになる。したがって、「上に」という用語は、当業者には明らかであるように、その用語を使用する文脈に応じて、上方の向きおよび下方の向きの両方を包含してよい。材料は別の形で方向づけられてもよく(例えば、90度回転させる、反転させる、ひっくり返す)、本明細書で使用される空間的関係の記述語はそれに応じて解釈される。
文脈において別の意味で特に明記しない限り、本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は複数形も含むことを意図される。
本明細書で使用される「構成される」および「構成」という用語は、所定の形で構造および装置のうちの1つまたは複数の構造および装置の動作を促進するような、少なくとも1つの構造および少なくとも1つの装置のサイズ、形状、材料組成、向きおよび配置を意味する。
所与のパラメータ、特性または状態を参照するのに本明細書で使用される「実質的」という用語は、許容される製造公差の範囲内であるなどといったように、その所与のパラメータ、特性または状態が一定程度の変化量に適合するということが当業者によって理解されるような程度を意味し、またそのような程度を含む。例えば、実質的に適合する特定のパラメータ、特性または条件に応じて、そのパラメータ、特性または状態は、少なくとも90.0%適合するか、少なくとも95.0%適合するか、少なくとも99.0%適合するか、またはさらには、少なくとも99.9%適合してもよい。
所与のパラメータを参照するのに本明細書で使用される「約」という用語は、記載される値を含み、また、文脈によって決定される意味を有する(例えば、所与のパラメータの測定に関連する一定程度の誤差を含む)。
本開示の実施形態のジョイント構造は、それぞれ図1〜3に示されるように、少なくとも1つの密閉要素100と、アタッチメントリング105のセグメント500と、任意選択で遮断リング110とを有する。ジョイント構造410は固定具420をさらに有し、これは、ジョイント構造410および推力室440のフランジ450(図4〜10を参照)を通すように固定具420を挿入してフランジ450内のねじ切りされた孔445の中に固定具420を締めることにより、噴射口430と推力室440とを取り付けるためのものである。ジョイント構造410は、任選選択で、支持リング460をさらに有することができる。本明細書では、本開示の実施形態は1つのジョイント構造410を有するものとして説明され、示され得るが、液体ロケットエンジン組立体は、噴射口430と推力室440とを固定的に取り付けるための複数のジョイント構造410を有することができる。
使用中および動作中、噴射口430、推力室440、ジョイント構造410およびフランジ450が、極端な温度条件および圧力条件に晒される可能性がある。ジョイント構造410は、少なくとも約10秒、少なくとも約12秒、少なくとも約15秒、少なくとも約20秒、少なくとも約30秒、少なくとも約40秒、少なくとも約50秒、少なくとも約60秒、少なくとも約100秒、少なくとも約200秒、少なくとも約300秒、または、少なくとも約600秒などの、液体ロケットエンジン組立体の予想される燃焼時間にわたってその温度条件および圧力条件に耐えるように構成され得、この燃焼時間は、液体ロケットエンジン組立体の用途に応じたものである。動作温度、動作圧力、動作時間(例えば、燃焼時間)、構成要素を繰り返し使用する可能性、および、コストなどの要因が、ジョイント構造410の構成に影響を与える可能性がある。いくつかの実施形態では、ジョイント構造410は、少なくとも約100秒、少なくとも約200秒、または少なくとも約300秒の燃焼時間のために構成される。
密閉要素100、アタッチメントリング105、および、存在する場合の遮断リング110、の各々は、互いに取り付けられる噴射口430および推力室440の端部のサイズおよび幾何形状に対応するように適切にサイズ決定および成形され得る。図1〜3に示されるように、密閉要素100、アタッチメントリング105、および、存在する場合の遮断リング110は、形状が環状または概略環状であってよい。密閉要素100およびアタッチメントリング105が、互いに取り付けられる噴射口430および推力室440の端部の外径に概略一致する外径D1、D1’を有することができる。図6、図8および図9に示されるように、密閉要素100の内径D2とアタッチメントリング105の内径D2’とは互いにほぼ同等であり、噴射口430および推力室440の端部の内径に一致してよい。別法として、密閉要素100の内径D2とアタッチメントリング105の内径D2’が、図7に示されるように互いに異なっていてもよい。例えば、密閉要素100の内径D2がアタッチメントリング105の内径D2’より小さくてよい。存在する場合の遮断リング110は、互いに取り付けられる噴射口430および推力室440の端部の外径に概して一致する外径D1”を有することができる。また、遮断リング110の外径D1”が、密閉要素100の外径D1およびアタッチメントリング105の外径D1’に概して一致してよい。
図5の遮断リング110の内径(図示せず)は、密閉要素100およびアタッチメントリング105の内径(図示せず)より小さくてよい。別法として、遮断リング110は、図7および図10に示されるように、密閉要素100およびアタッチメントリング105のそれぞれの外径および内径D1、D1’、D2、D2’より小さい外径D1”および内径D2”を有することができる。
密閉要素100(図1を参照)は概略平坦な(例えば、平面的な)表面470を有することができ、密閉要素100の第1の(例えば、上側)表面470が推力室440の近位側に配置され得、対して、密閉要素100の第2の(例えば、下側の)反対側の表面480がアタッチメントリング105の近位側に配置される。密閉要素100は、噴射口430と推力室440との間の隙間(例えば、スプリットライン)を密閉するための可撓性材料から形成され得、液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に生じる温度条件および圧力条件に対する耐性を有することができる。密閉要素100はまた、腐食物に対して、あるいは液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に形成される、他の形で反応性の燃焼ガスまたは副生成物に対して、耐性を有し得る。密閉要素100はまた、噴射口430の取り付け中、ならびに液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に加えられる圧縮力によるダメージからジョイント構造410を保護することができる。密閉要素100は、噴射口430と推力室440との間の隙間を密閉するのに十分な厚さとなるように形成され得、この厚さは約0.254mm(約0.010インチ)から約2.54mm(約0.100インチ)の範囲であってよい。一実施形態では、密閉要素100は約1.27mm(約0.050インチ)の厚さを有する。密閉要素100は、GrafTech International Holdings Inc.(オハイオ州、インディペンデンス)から市販されているGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトなどの、可撓性グラファイト材料から形成され得る。密閉要素100は、機械加工、鋳造などの従来の技術により所望の形状となるように形成され得、これらは本明細書では詳細には説明しない。本明細書の実施形態は密閉要素100をワッシャとして説明し、示す場合があるが、密閉要素100は噴射口430と推力室440との間の隙間を密閉することができる別の形状で構成されてもよい。密閉要素100は、その外側円周の周りに複数の孔490を有することができ、固定具420がこれらの複数の孔を通して挿入されてフランジ450内のねじ切りされた孔445の中で締められ、それにより噴射口430を推力室440に取り付ける。孔490は、アタッチメントリング105の中のおよび存在する場合の遮断リング110の中の対応する孔540に位置合わせされるように適切にサイズ決定および構成され得る。図1では24個の孔490が示されるが、孔490の数は、ジョイント構造410およびフランジ450のサイズ、幾何形状および構成に応じて増減され得る。
アタッチメントリング105(図2を参照)は、ジョイント構造410を噴射口430および推力室440に固定することができ、さらに、液体ロケットエンジン組立体の隣接する金属構成要素の受ける温度を低下させることができる。図2に示されるように、アタッチメントリング105の「C形」のセグメント500が、その内側周縁部の近位側に突起510を有することができる。突起510は、噴射口430の環状突出部520(図4〜10を参照)の一部分をその上に受け入れるようにサイズ決定および構成される。図2はアタッチメントリング105の1つのセグメント500を示しているが、アタッチメントリング105は、ジョイント構造410および液体ロケットエンジン組立体の組立てを容易にするために2つの「C形」のセグメント500(つまり、分割されたセグメント)を有する。本明細書においてアタッチメントリング105の内径を参照する場合、この内径は、1つのセグメント500の突起510と第2のセグメント500の突起510との間の距離を意味する。アタッチメントリング105は、固定具420の一部分を円周状に囲む。アタッチメントリング105は、液体ロケットエンジン組立体の金属構成要素を断熱するのに十分な厚さとなるように形成され得、これは、約1.27mm(約0.050インチ)から約12.7mm(約0.500インチ)の厚さなどである。単なる例として、アタッチメントリング105の厚さは固定具420を断熱するのに十分なものであってよい。例えば、固定具420はアタッチメントリング105の後部表面530と面一であってよく、またはアタッチメントリング105内の凹んだ位置にあってもよい。アタッチメントリング105は、カーボンフェノリック材料、シリカフェノリック材料、イットリア安定化ジルコニア(yttria−stabilized zirconia)材料、炭素−炭素材料、炭素布フェノリック材料(carbon cloth phenolic material)、炭素−炭素プラス炭化ケイ素材料などの、金属材料で形成されてよい。アタッチメントリング105は、30°の層角度、15°の層角度、または0°の層角度を有することができる。アタッチメントリング105は、機械加工、鋳造などの従来の技術により所望の形状となるように形成され、これらは本明細書では詳細には説明しない。アタッチメントリング105は、その外側円周の周りに孔540を有することができ、固定具420がこれらの孔540を通して挿入され、フランジ450内のねじ切りされた孔445の中で締められ、それにより、噴射口430および推力室440を固定する。孔540は、密閉要素100内の対応する孔490および存在する場合の遮断リング110内の対応する孔560に位置合わせされるように適切にサイズ決定および構成され得る。図2では12個の孔540が示されるが、孔540の数は、フランジ450およびジョイント構造410のサイズ、幾何形状および構成に応じて増減され得る。
アタッチメントリング105は、推力室440の遠位側(つまり、噴射口430の近位側)の、密閉要素100および存在する場合の遮断リング110の下方に、配置され得る(図5、図6、図8および図9を参照)。別法として、アタッチメントリング105が、推力室440の遠位側(つまり、噴射口430の近位側)の、密閉要素100の下方に、かつ横方向で遮断リング110に隣接するように、配置され得る(図7を参照)。別法として、アタッチメントリング105は、推力室440の遠位側(つまり、噴射口430の近位側)の、密閉要素100の下方に配置され得、支持リング460などにより遮断リング110から離間され得る(図10を参照)。
アタッチメントリング105に選択される材料が、液体ロケットエンジン組立体の金属構成要素の故障率に影響を与え得る。選択される材料に応じて、液体ロケットエンジン組立体は、より長い作動時間およびより短い作動時間で動作するように適合され得る。単なる例として、カーボンフェノリック材料またはシリカフェノリック材料が使用される場合、液体ロケットエンジン組立体は最大240秒間動作することができる。炭素−炭素プラス炭化ケイ素材料が使用される場合、液体ロケットエンジン組立体は約600秒を超えて動作することができる。アタッチメントリング105がYSZ材料で形成される場合は、固定具420などの隣接する任意の金属構成要素が所望の動作温度および動作圧力に晒され得、故障率が下げられ得る。したがって、金属構成要素が熱暴露による故障から保護されるため、液体ロケットエンジン組立体がより長い時間にわたって使用され得る。
液体ロケットエンジン組立体の用途によっては、アタッチメントリング105が硬化または後硬化されてよい。より長い燃焼時間のために構成される液体ロケットエンジン組立体の場合、アタッチメントリング105が、アタッチメントリング105の材料の分解を最小にするために後硬化されてよい(例えば、硬化後に熱処理される)。アタッチメントリング105の硬化材料が可燃性の分解生成物を作る可能性があることが分かっている。しかし、約149℃(約300°F)、約204℃(約400°F)または約260℃(約500°F)の温度まで加熱されるなどして、アタッチメントリング105の材料が後硬化される場合、可燃性の分解生成物が作られるのを減らすことができ、それにより液体ロケットエンジン組立体の燃焼時間が延びる。
存在する場合には、遮断リング110(図3を参照)が、密閉要素100とアタッチメントリング105との間に配置され得るか(図5を参照)、アタッチメントリング105と噴射口430との間に配置され得るか(図7を参照)、または、噴射口430の軸上に配置され得る(図10を参照)。遮断リング110が、構成要素の晒される有効温度を低下させることにより、液体ロケットエンジン組立体の金属構成要素を隔離することができる。遮断リング110は、本明細書で詳細には説明しない、機械加工、鋳造などの従来の技術により、所望の形状となるように、カーボンフェノリック材料またはYSZ材料で形成され得る。遮断リング110は、その内側周縁部の近位側に、角度のついた表面550を有することができる(図3を参照)。固定具420が締められると、遮断リング110の角度のついた表面550が密閉要素100の第2(例えば、下側)の表面480によって密閉される。一実施形態では、遮断リング110が炭素布フェノリックで形成される。遮断リング110は、液体ロケットエンジン組立体の金属構成要素を断熱するのに十分な厚さとなるように形成され得、これは、約1.27mm(約0.050インチ)から約12.7mm(約0.500インチ)の厚さなどである。一実施形態では、遮断リング110が約2.54mm(約0.100インチ)の厚さで形成される。いくつかの実施形態では、遮断リング110の内径および外径は、密閉要素100およびアタッチメントリング105の内径および外径未満であってよく、対して他の実施形態では、遮断リング110の内径および外径は、密閉要素100およびアタッチメントリング105の内径および外径に実質的に等しくてよい。
遮断リング110は、その円周の周りに、噴射口430と推力室440とを固定するための孔560を有することができる(図3を参照)。孔560は、密閉要素100内の対応する孔490およびアタッチメントリング105の孔540に位置合わせされるように適切にサイズ決定および構成され得る。固定具420が孔560を通して挿入され得、フランジ450内の位置合わせされたねじ切りされた孔445の中で締められ得、それにより噴射口430と推力室440とを固定する。しかし、他の実施形態では、遮断リング110は、固定具420を締めることによって密閉要素100およびアタッチメントリング105に作用する圧力により、定位置に保持され得る。
遮断リング110は、意図される用途によっては硬化または後硬化され得る。より長い燃焼時間(例えば、約100秒以上、約200秒以上、約300秒以上、約400秒以上、約500秒以上、または約600秒以上)を必要とする液体ロケットエンジン組立体の場合、遮断リング110が、遮断リング110の材料の分解を最小にするために後硬化されてよい(例えば、硬化後に熱処理される)。熱処理を用いない場合、遮断リング110が分解して揮発性かつ可燃性の気体副生成物を作る可能性がある。しかし、液体ロケットエンジン組立体のより短い燃焼時間(例えば、約100秒未満)が必要であるような用途の場合、遮断リング110の分解が最小となり得る。
噴射口430と推力室440とを取り付けるために、固定具420が、アタッチメントリング105内の孔540(図2を参照)と、密閉要素100内の孔490(図1を参照)と、(存在する場合の)遮断リング110内の孔560(図3を参照)とを通して挿入され得、適切なトルクまで締められ得る。密閉要素100が可撓性材料で形成されるため、固定具420を締めることにより、噴射口430と推力室440との間のいかなる隙間も密閉することができる。遮断リング110にYSZ材料が使用されるような実施形態では、YSZ材料がさらに噴射口430と推力室440との間のいかなる隙間も密閉することができる。固定具420には、限定しないが、ねじまたはボルトが含まれ得る。一実施形態では、固定具420は六角穴付きボルトである。固定具420は、噴射口430の後部側からアタッチメントリング105の中に挿入され得る。固定具420の長さは、アタッチメントリング105、遮断リング110(存在する場合)、および密閉要素100の厚さなどの、ジョイント構造410の厚さに応じて選択され得る。固定具420の直径は、液体ロケットエンジン組立体の構造負荷に応じて選択され得る。固定具420は、鋼、チタンジルコニウムモリブデン(TZM)の合金、または、ニッケル、クロム、タングステン、およびモリブデンの合金(HAYNES(登録商標)230)などの、高温に対して耐性を有する金属または金属合金で形成され得る。固定具420は、アタッチメントリング105、密閉要素100、支持リング460、および、任意選択の遮断リング110により、円周状に囲まれ得る。
固定具420は、フランジ450内のねじ切りされた孔445の中で締められると、アタッチメントリング105の後部表面530を基準として凹んだ位置にあり得る。凹みの程度は、アタッチメントリング105の厚さによって決定され得る。アタッチメントリング105の厚さが最小にされるような用途では、固定具420がアタッチメントリング105の後部表面530と面一であってよいか、またはわずかな程度でアタッチメントリング105内の凹んだ位置にあってよい。アタッチメントリング105がより大きい厚さで形成される場合、固定具420はより大きい程度で凹んだ位置にあり得る。アタッチメントリング105の後部表面530を基準として固定具420を凹んだ位置にすることにより、固定具420の晒される有効温度が低下させられる。
噴射口430は概略円錐台形であってよく、内側側壁および外側側壁570が噴射口430を画定する。推力室440の近位側の端部に、噴射口430の外側側壁570が、アタッチメントリング105の突起510に係合される突出部520を有することができる。噴射口430はC−C(炭素−炭素)材料で形成されてよく、任意選択で炭素繊維補強材を含むことができる。噴射口430の材料は低いCTEを有してよい。単なる例として、炭素繊維補強材には、限定しないが、レーヨン、ストレッチブロークンポリアクリロニトリル(PAN:stretch broken polyacrylonitrile)、PANのストレッチブロークン混紡糸、酸化されたPANのファイバーが含まれてよい。炭素繊維補強材は2次元(2D)または3次元(3D)であってよい。噴射口340は、本明細書では詳細に説明されない従来の技術によって形成され得る。例えば、C−C材料はマンドレルの周りにテープ状に巻き付けられて硬化され得、それにより炭素布フェノリック(CCP:carbon−cloth phenolic)のプレフォームを形成することができる。プレフォームが機械加工され得、所望の形状を有する噴射口430が作られる。機械加工後、噴射口430が、硬化副生成物の量を減らすことを目的として、および、分解生成物を放出するための多孔性を得ることを目的として、後硬化され得る(例えば、熱処理される)。噴射口430はさらに熱処理され得、所望の密度まで密度を高められ得る。その後、噴射口430が最終形状へと機械加工され得る。一実施形態では、噴射口が、Barrday Composite Solutions(マサチューセッツ州、ミルベリー)からLR1406として市販されているものなどの、PAN前駆体炭素繊維上の、炭素を充填されたフェノリック樹脂の母材から形成され得る。噴射口430がさらに処理され得、所望の形状となる。後でより詳細に説明するように、噴射口430は、液体ロケットエンジン組立体の高温で高圧力の環境から噴射口430を保護するための任意選択の酸化コーティングを有することができる。
ジョイント構造410の材料および構成を適切に選択することにより、噴射口430が別個の能動的冷却システムを必要としなくてよい。したがって、噴射口430が別個の冷却システムを備えなくてよく、一方で、冷却システムが推力室440上に存在してよい。液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に発生する熱が、推力室440上の冷却システムにより、および、ジョイント構造410の構成要素により、吸収され得る。加えて、噴射口430の冷却が、噴射口430と推力室440との間の接触(例えば、伝導)により起こり得る。噴射口430上には冷却システムが存在しないことから、液体ロケットエンジン組立体の複雑さおよびコストが軽減される。
推力室440の材料は液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中の温度および生じる圧力に耐えるように選択され得、高いCTEを有することができる。推力室440は、銅、銅合金、鋼、鋼合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、または、アルミニウム合金などの、金属または金属合金で形成され得る。一実施形態では、推力室440が高温に対する耐性を有する鋼合金で形成される。液体ロケットエンジン組立体の推力室440は任意の液体燃料および液体酸化剤と共に使用されるように構成され得、これには、限定しないが、液体酸素、液体プロパン、液体メタン、液体水素、液体アンモニア、液体ケロシン、精製推進剤(RP−1(refined propellant−1))、亜酸化窒素、過酸化水素、または、それらの組み合わせが含まれる。推力室440は、噴射口430に取り付けるための金属フランジなどのフランジ450を有することができる。フランジ450は、従来の材料から形成され、従来の構成を有してよく、したがって本明細書で詳細には考察しない。液体ロケットエンジン組立体が、推力室440のための、再生冷却システムなどの冷却システム(図示せず)を有することができる。このような冷却システムは当技術分野では既知であり、したがって本明細書で詳細には説明しない。
ジョイント構造410の材料および構成を適切に選択することにより、液体ロケットエンジン組立体の噴射口430および推力室440が互いに固定的に取り付けられ得る。液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に材料が劣化し始める場合でも、遮断リング110の角度のついた表面550により、液体ロケットエンジン組立体の他の構成要素上の力が維持され得る。異なるCTEを有する材料を使用することにより、他の構成要素の材料が膨張する場合であっても、力および角度のついた表面550が噴射口430と推力室440との間のシールを維持することができる。遮断リング110の角度のついた表面550がジョイント構造410を締め付けるのを可能にし、それにより、噴射口430と推力室440との間のシールを維持する。
液体ロケットエンジン組立体の構成要素で使用される材料の伝導度およびCTEが以下の表1〜8に列記される。伝導度の場合、k_majorが層方向であり、k_minorが層間方向である。
Figure 2018091329
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さらに、ジョイント構造410の構成を適切に選択することにより、液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中の曲げ応力を最小にするように、フランジ450とアタッチメントリング105との間に接触点を得ることができる。したがって、液体ロケットエンジン組立体は、接触点のところで亀裂を生じさせることなく高温条件および高圧力条件で使用され得る。
ジョイント構造410の実施形態が図4に示されており、ここでは、遮断リング110が噴射口430の上側部分を円周状に囲み、アタッチメントリング105、105’が遮断リング110を円周状に囲む。遮断リング110はYSZ材料から形成され、いわゆる「クラムシェル」形状で構成され、アタッチメントリング105、105’は鋼から形成される。固定具420がアタッチメントリング105、105’の孔540(図2を参照)の中に挿入され、フランジ450内のねじ切りされた孔445の中で締められ、噴射口430を推力室440に取り付ける。遮断リング110は、固定具420を締めることによりアタッチメントリング105、105’に作用する圧力により定位置に維持される。
ジョイント構造410の別の実施形態が図5に示されており、これは、2つの密閉要素100、100’と、密閉要素100、100’の間に配置される遮断リング110と、遮断リング110に隣接するアタッチメントリング105とを有する。密閉要素100、100’はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトで形成され、遮断リング110はカーボンフェノリック材料で形成され、アタッチメントリング105はカーボンフェノリック材料で形成される。密閉要素100、100’、遮断リング110およびアタッチメントリング105の外径は実質的に等しく、一方で、密閉要素100、100’の内径は遮断リング110の内径より大きい。密閉要素100、100’の内径は、アタッチメントリング105の内径に実質的に等しい。したがって、遮断リング110は噴射口430の外側側壁570に接触し、一方で、密閉要素100、100’は噴射口430の外側側壁570に接触しない。アタッチメントリング105の前方表面580が密閉要素100’の第2の表面480に接触し、アタッチメントリング105の側部表面590が噴射口430の突出部520および外側側壁570に接触する。密閉要素のうちの1つの密閉要素100’が、突出部520の前方表面600と、アタッチメントリング105の前方表面580と、遮断リング110の後部表面610とに直接に接触し、対して、もう一方の密閉要素100が遮断リング110およびフランジ450に直接に接触する。遮断リング110は、密閉要素100、100’に直接に接触してそれらの間に挟まれる。固定具(図示せず)が、密閉要素100、100’、遮断リング110、アタッチメントリング105内の孔(図示せず)を通して、推力室440上のフランジ450内のねじ切りされた孔445の中まで挿入され、噴射口430と推力室440とを取り付ける。
ジョイント構造410の別の実施形態が図6に示されており、これは、固定具420の一部分を円周状に囲む密閉要素100およびアタッチメントリング105を有する。密閉要素100およびアタッチメントリング105の外径は実質的に等しく、対して、密閉要素100の内径はアタッチメントリング105の内径より小さい。したがって、アタッチメントリング105は、突出部520を有する噴射口430の外側側壁570に接触し、対して、密閉要素100は噴射口430の外側側壁570に接触しない。アタッチメントリング105の前方表面580が密閉要素100の第2の表面480に接触し、突起510を有する、アタッチメントリング105の側部表面590が、突出部520および噴射口430に接触する。密閉要素100は、突出部520の前方表面600に、および、フランジ450に直接に接触する。固定具420は、密閉要素100内の孔490(図1を参照)およびアタッチメントリング105内の孔540(図2を参照)をそれぞれ通して、推力室440上のフランジ450内のねじ切りされた孔445の中まで挿入され、噴射口430を推力室440に取り付ける。噴射口430の近位側のアタッチメントリング105の側部表面590が、アタッチメントリング105の外側表面よりも、噴射口430に沿ってさらに延在する。噴射口430の近位側にアタッチメントリング105のより長い部分を有することにより、アタッチメントリング105が固定具420を追加的に隔離することを実現することができる。固定具420はアタッチメントリング105の後部表面530と面一であってよく、またはアタッチメントリング105の後部表面530を基準として凹んだ位置になり得る。アタッチメントリング105はカーボンフェノリック材料から形成され、密閉要素はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトから形成される。
ジョイント構造410の別の実施形態が図7に示されており、これは、密閉要素100、遮断リング110およびアタッチメントリング105を有する。密閉要素100およびアタッチメントリング105は固定具420を円周状に囲む。遮断リング110は、横方向において、噴射口430の突出部520とアタッチメントリング105との間に配置される。密閉要素100およびアタッチメントリング105の外径は実質的に等しく、対して、密閉要素100の内径はアタッチメントリング105の内径より小さい。密閉要素100およびアタッチメントリング105のいずれも噴射口430の外側側壁570に接触しない。アタッチメントリング105の前方表面580が密閉要素100の第2の表面480に接触し、アタッチメントリング105の側部表面590が遮断リング110に接触し、遮断リング110が噴射口430の突出部520に直接に接触している。密閉要素100は、突出部520の前方表面600と、遮断リング110の前方表面620と、アタッチメントリング105の前方表面580とに直接接触し、さらにはフランジ450に直接に接触する。固定具420は、密閉要素100内の孔490(図1を参照)、アタッチメントリング105内の孔540(図2を参照)を通して、推力室440上のフランジ450内のねじ切りされた孔445の中まで挿入され、噴射口430を推力室440に取り付ける。遮断リング110は、固定具420によって作用する力によりアタッチメントリング105と噴射口430との間の定位置に維持され得る。固定具420は、アタッチメントリング105の後部表面を基準としてアタッチメントリング105内の凹んだ位置にあり得る。アタッチメントリング105は炭素−炭素材料から形成され、遮断リング110はYSZ材料から形成され、密閉要素100はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトから形成される。噴射口430または推力室440に向かって延在する金属構成要素がないことから、液体ロケットエンジン組立体の燃焼時間が最大約90秒となり得る。
ジョイント構造410の別の実施形態が図8に示されており、これは、固定具420を円周状に囲む密閉要素100およびアタッチメントリング105を有する。密閉要素100およびアタッチメントリング105の外径は実質的に等しく、対して、密閉要素100の内径はアタッチメントリング105の内径より小さい。したがって、アタッチメントリング105の突起510は、突出部520の外側表面630を含む噴射口430の外側側壁570に接触し、対して、密閉要素100は、突出部の前方表面600の近位側の噴射口430の外側側壁570に接触しない。アタッチメントリング105の前方表面580は、密閉要素100の第2の表面480に接触し、突起510を含むアタッチメントリング105の側部表面590は、突出部520の外側表面630および噴射口430に接触する。密閉要素100は、突出部520の前方表面600に、および、フランジ450に直接に接触する。固定具420は、密閉要素100内の孔490(図1を参照)およびアタッチメントリング105内の孔540(図2を参照)を通して、推力室440上のフランジ450内のねじ切りされた孔445の中まで挿入され、噴射口430を推力室440に取り付ける。固定具420がアタッチメントリング105の後部表面580を基準として凹んだ位置にあり得る。固定具420を凹んだ位置にすることにより、依然として固定具420を断熱しながら、アタッチメントリング105の厚さが最小にされ得る。アタッチメントリング105はシリカフェノリック材料から形成され、密閉要素100はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトから形成される。
ジョイント構造410の別の実施形態が図9に示されており、これは、固定具420を円周状に囲む密閉要素100およびアタッチメントリング105を有する。ジョイント構造410は、実質的に、図8に関して上述した通りである。しかし、アタッチメントリング105が噴射口430の外側側壁570に沿って後ろ方向にさらに延在し、それにより、図8のジョイント構造410を基準として固定具420をアタッチメントリング105の中のさらに凹んだ位置にすることが可能となる。したがって、固定具420が追加的に断熱され得る。ジョイント構造410を有する液体ロケットエンジン組立体の燃焼時間は最大約240秒となり得る。アタッチメントリング105はシリカフェノリック材料から形成され、密閉要素100はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトから形成される。
ジョイント構造410の別の実施形態が図10に示されており、これは、固定具420を円周状に囲む、密閉要素100、100’と、遮断リング110およびアタッチメントリング105とを有する。遮断リング110は、2つの密閉要素100、100’の一部分の間に挟まれ、噴射口430の軸上で、アタッチメントリング105の前方に配置される。ジョイント構造410は、横方向で遮断リング110に隣接して2つの密閉要素100、100’の間に挟まれる支持リング460をさらに有する。遮断リング110は、液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中に支持リング460を熱からさらに遮蔽する。密閉要素100、100’、支持リング460およびアタッチメントリング105の外径は実質的に等しく、対して、密閉要素100、100’の内径はアタッチメントリング105の内径より小さい。支持リング460の内径は、アタッチメントリング105の内径および密閉要素100、100’の内径より大きい。アタッチメントリング105は、突出部520を有する噴射口430の外側側壁570に接触し、対して、密閉要素100、100’は噴射口430の外側側壁570に接触しない。アタッチメントリング105の前方表面580が密閉要素のうちの1つの密閉要素100’の第2の表面480に直接に接触し、密閉要素100’がさらに、支持リング460の後部表面640および遮断リング110の後部表面610に直接に接触する。もう一方の密閉要素100は、遮断リング110の前方表面620と、支持リング460の前方表面660とに直接に接触し、さらには、フランジ450に直接に接触する。固定具420は、密閉要素100、100’内の孔490(図1を参照)、アタッチメントリング105内の孔540(図2を参照)、支持リング460内の孔(図示せず)を通して、推力室440上のフランジ450内のねじ切りされた孔445の中まで挿入され、噴射口430を推力室440に取り付ける。遮断リング110は、固定具420によって作用する力により、アタッチメントリング105と、支持リング460と、噴射口430との間の定位置に維持され得る。固定具420は、アタッチメントリング105の後部表面610を基準としてアタッチメントリング105内の凹んだ位置にあり得る。アタッチメントリング105は炭素−炭素材料から形成され、遮断リング110はYSZ材料から形成され、密閉要素100、100’はGRAFOIL(登録商標)の可撓性グラファイトから形成され、支持リング460はカーボンフェノリック材料から形成される。ジョイント構造410を有する液体ロケットエンジン組立体の燃焼時間は最大約600秒となり得る。
液体ロケットエンジン組立体の使用中および動作中の酸化からの保護を実現するために、噴射口430の内側表面435が任意選択で酸化コーティングを有することができる。酸化コーティングには、限定しないが、炭化ケイ素、シリコン−炭化ケイ素(Si+SiC)、炭化タンタル、炭化チタン、ハフニウム炭化物、ケイ酸ジルコニウム、ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、タングステン合金、タングステンおよびレニウムの合金、あるいは、それらの組み合わせが含まれてよい。酸化コーティングが、超高温に対して耐性を有する添加物などの、添加物を任意選択で有することができ、これには、限定しないが、二ケイ化モリブデン(MoSi)または酸化ハフニウム(HfO)が含まれる。一実施形態では、酸化コーティングはSi+SiCコーティングであり、等しい量のSiおよびSiCが存在する。別の実施形態では、酸化コーティングはSiCコーティングである。一実施形態では、酸化コーティングは、酸化ハフニウム、二ホウ化ハフニウム、ホウ化ジルコニウム、あるいはそれらの組み合わせ、を含む、SiCコーティングである。
酸化コーティングは、空気プラズマ溶射技術、真空プラズマ溶射技術、高分子注入および熱分解技術により、噴射口430の内側表面435(図5)に加えられ得、これらの技術は当技術分野で既知であり、本明細書で詳細には説明しない。一実施形態では、酸化コーティングが空気プラズマ溶射によって加えられる。別の実施形態では、酸化コーティングが高分子注入および熱分解によって加えられる。別の実施形態では、酸化コーティングが真空プラズマ溶射によって加えられる。
本開示は多様な修正形態および代替的な形態を受け入れるが、具体的な実施形態を図面に例として示して本明細書において詳細に説明してきた。しかし、本開示は、開示される特定の形態のみに限定されない。むしろ、本開示は、以下の添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって定義される本開示の範囲内にあるようなすべての修正形態、均等物および代替形態を包含するものである。
100 密閉要素
105 アタッチメントリング
110 遮断リング
410 ジョイント構造
420 固定具
430 噴射口
440 推力室
445 孔
450 フランジ
460 支持リング
470 表面
480 表面
490 孔
500 セグメント
510 突起
520 環状突出部
530 後部表面
540 孔
550 角度のついた表面
560 孔
570 外側側壁
580 前方表面
590 側部表面
600 前方表面
610 後部表面
620 前方表面
660 前方表面
D1 外径
D2 内径

Claims (26)

  1. 液体ロケットエンジン組立体であって、
    推力室と、
    噴射口と、
    前記推力室と前記噴射口とを取り付けるジョイント構造であって、前記推力室と前記噴射口との間に配置される少なくとも1つの密閉要素およびアタッチメントリングと、前記アタッチメントリングおよび前記少なくとも1つの密閉要素を通って前記推力室と前記噴射口の間を延在する固定具と、を備える、ジョイント構造と、
    を備え、
    前記推力室の材料および前記噴射口の材料が異なる熱膨張率を有する、
    液体ロケットエンジン組立体。
  2. 前記少なくとも1つの密閉要素および前記アタッチメントリングの各々が環状形状を有する、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  3. 前記少なくとも1つの密閉要素が可撓性グラファイト材料を含む、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  4. 前記少なくとも1つの密閉要素が、前記推力室と前記噴射口との間の少なくとも1つの隙間を密閉するように寸法決めされ構成される、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  5. 前記アタッチメントリングが、金属材料、カーボンフェノリック材料、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)材料、炭素−炭素材料、または、炭素−炭素及び炭化ケイ素材料を含む、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  6. 前記ジョイント構造が、前記推力室に隣接する前記少なくとも1つの密閉要素の第1の表面と、前記噴射口の近位側にある前記少なくとも1つの密閉要素の第2の反対側の表面と、を備え、前記アタッチメントリングが前記少なくとも1つの密閉要素の前記第2の反対側の表面に接触し、前記固定具が、前記少なくとも1つの密閉要素および前記アタッチメントリングの孔を通って延在する、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  7. 前記少なくとも1つの密閉要素が2つの密閉要素を備え、前記2つの密閉要素の間に配置された遮断リングをさらに備え、前記アタッチメントリングが前記遮断リングの後部にある、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  8. 前記遮断リングがカーボンフェノリック材料を含む、請求項7に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  9. 前記噴射口および前記アタッチメントリングに横方向で隣接する遮断リングをさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  10. 前記噴射口の軸上にあり、かつ前記アタッチメントリングの前方にある遮断リングをさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  11. 前記少なくとも1つの密閉要素が2つの密閉要素を備え、前記液体ロケットエンジン組立体が、前記遮断リングに横方向で隣接して前記2つの密閉要素の一部分の間にある支持リングをさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  12. 前記固定具が前記アタッチメントリングの後部表面を基準として凹んだ位置にある、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  13. 前記噴射口の近位側にある前記アタッチメントリングの側部表面が、前記噴射口の遠位側にある前記アタッチメントリングの側部表面より長い、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  14. 前記固定具が前記アタッチメントリングの後部表面を基準として面一である、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  15. 前記推力室が液体燃料および液体酸化剤のうちの少なくとも1つを収容するように構成される、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  16. 前記ジョイント構造が、可撓性グラファイト材料を含む2つの密閉要素と、前記2つの密閉要素の間にある、カーボンフェノリック材料を含む遮断リングと、前記遮断リングの後部にある、カーボンフェノリック材料を含む前記アタッチメントリングと、を備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  17. 前記ジョイント構造が、可撓性グラファイト材料を含む1つの密閉要素、および、前記1つの密閉要素の後部にある炭素布フェノリック材料を含む前記アタッチメントリングを備え、前記噴射口の近位側の前記アタッチメントリングの側部表面が、前記噴射口の遠位側の前記アタッチメントリングの側部表面より長い、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  18. 前記ジョイント構造が、可撓性グラファイト材料を含む1つの密閉要素と前記1つの密閉要素の後部にある炭素−炭素材料を含む前記アタッチメントリングとを備え、前記1つの密閉要素と前記アタッチメントリングとの間に配置された、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)材料を含む遮断リングをさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  19. 前記ジョイント構造が、可撓性グラファイト材料を含む1つの密閉要素と、前記1つの密閉要素の後部にある、シリカフェノリック材料を含む前記アタッチメントリングと、を備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  20. 前記ジョイント構造が可撓性グラファイト材料を含む2つの密閉要素と前記遮断リングの後部にある炭素−炭素材料を含む前記アタッチメントリングとを備え、前記ジョイント構造が、前記2つの密閉要素の一部分の間にある、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)材料を含む遮断リングと、前記2つの密閉要素の間にある、炭素布フェノリック材料を含む支持リングと、をさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  21. 前記噴射口の内側表面上の酸化コーティングをさらに備える、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  22. 前記酸化コーティングが、炭化ケイ素、シリコン−炭化ケイ素(Si+SiC)、炭化タンタル、炭化チタン、ハフニウム炭化物、ケイ酸ジルコニウム、ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、タングステン合金、タングステンおよびレニウムの合金、または、それらの組み合わせ、からなる群から選択される材料を含む、請求項21に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  23. 前記酸化コーティングが酸化ハフニウムまたは二ケイ化モリブデンをさらに含む、請求項21に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  24. 前記噴射口が冷却システムを備えない、請求項1に記載の液体ロケットエンジン組立体。
  25. 液体ロケットエンジン組立体を形成する方法であって、
    少なくとも1つの密閉要素およびアタッチメントリングを備えるジョイント構造を、噴射口と推力室との間に配置するステップと、
    前記ジョイント構造、前記噴射口、および前記推力室の中の手動で位置合わせされる孔を通して固定具を挿入するステップであって、前記推力室の材料および前記噴射口の材料が異なる熱膨張率を有する、ステップと、
    前記固定具を締めるステップと
    を含む、方法。
  26. 前記ジョイント構造、前記噴射口および前記推力室の中の手動で位置合わせされる孔を通して前記固定具を挿入するステップが、前記ジョイント構造内の孔、前記噴射口内の孔、および、前記推力室のフランジ内の孔を通して前記固定具を挿入するステップを含む、請求項25に記載の方法。
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