JP2018096438A - 緩衝器 - Google Patents

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靖博 柴野
Yasuhiro Shibano
靖博 柴野
修治 加茂
Shuji Kamo
修治 加茂
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Abstract

【課題】車両の乗り心地の向上と、車両の操縦安定性の向上を両立可能な緩衝器の提供を目的とする。【解決手段】シリンダ1の一方側開口部に固定されるとともにロッド3の移動をガイドする環状のロッドガイド2と、ロッドガイド2の内周に軸方向に並べて配置されてロッド3の外周に摺接する第一ブッシュ5および第二ブッシュ6と、第一ブッシュ5をロッド側へ押圧するとともに、第一ブッシュ5の径方向の変位を許容する附勢手段Sとを備え、第一ブッシュ5は、ロッド3との摺動隙間が第二ブッシュ6のロッド3との摺動隙間よりも小さく設定されるとともに、第二ブッシュ6よりも軸方向長さが長く設定されることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

この発明は、緩衝器に関する。
一般的に、緩衝器は、シリンダと、前記シリンダ内に軸方向に移動自在に挿入されるロッドと、前記ロッドの先端に連結されると共に前記シリンダ内を二室に区画するピストンと、前記二室を連通する通路と、前記通路を通過する液体の流れに抵抗を与えるバルブとを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このような緩衝器は、例えば、車両のサスペンションに組み込まれて使用され、伸縮する際に通路を介して二室間を行き来する液体の流れにバルブで抵抗を与えて二室間に差圧を生じさせて減衰力を発揮し、車体の揺れを抑制する。
また、従来の緩衝器は、シリンダの開口部に装着される環状のロッドガイドと、前記ロッドガイドの内周に設けられた環状のブッシュを備えており、このロッドガイドは、ブッシュを介してロッドの軸方向の移動をガイドしている。
特開2014−181756
ところで、ブッシュとロッドとの間で生じる摩擦力を低くすれば、緩衝器の伸縮速度が微低速域にある際にブッシュとロッドとの間で作用する摺動抵抗が少なくなるため、車両の乗り心地が良好になる。
他方、車両の旋回時には、車両に遠心力が作用するため、車輪と車体の間に介装された緩衝器のうち外側に配置された緩衝器が収縮し、反対に内側に配置された緩衝器が伸長して車体がロールする。このとき、ブッシュとロッドとの間で生じる摩擦力を高くしておくと、車輪と車体の間に介装された緩衝器が伸縮しづらくなるため、車体のロールが抑えられて旋回時の車体姿勢を安定させ得る。
すなわち、ロッドとブッシュとの間で生じる摩擦力を低くすれば、車両の乗り心地は向上するが、車両の旋回時における車体のロールが大きくなる。反対に、ロッドとブッシュとの間で生じる摩擦力を高くすれば、車両のロールを抑制して旋回時の車体のロールを低減させ得るが、車両の乗り心地が悪化してしまう。
したがって、従来の緩衝器では、車両の乗り心地の向上と車両の旋回時の車体のロールの低減はトレードオフの関係にあった。
そこで、本発明は、車両の乗り心地の向上と、車両の旋回時の車体姿勢の安定性の向上を両立可能な緩衝器の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段は、シリンダの一方側開口部に固定されるとともにロッドの移動をガイドする環状のロッドガイドと、前記ロッドガイドの内周に軸方向に並べて配置されて前記ロッドの外周に摺接する第一ブッシュおよび第二ブッシュと、前記第一ブッシュを前記ロッド側へ押圧するとともに、前記第一ブッシュの径方向の変位を許容する附勢手段とを備え、前記第一ブッシュは、前記ロッドとの摺動隙間が前記第二ブッシュの前記ロッドとの摺動隙間よりも小さく設定されるとともに、前記第二ブッシュよりも軸方向長さが長く設定されることを特徴とする。
また、前記第一ブッシュが前記第二ブッシュよりも大気側に配置されるようにしてもよい。この構成によると、ロッドは大気側の方がシリンダ側より先にロッドガイド側に近づくので、第一ブッシュを大気側に配置しておくと、シリンダ側に配置された第二ブッシュにはロッドが接触しにくくなる。そのため、車両の旋回時のような緩衝器に大きな横力が作用する場合以外では、ロッドが第二ブッシュに摺接しにくくなるので、摩擦力を高くしたい車両の旋回時以外で、摩擦力が大きくなってしまうのをより確実に回避できる。
また、前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周側に設けられた弾性部材であるとしてもよい。この構成によると、弾性部材は、第一ブッシュをロッド側に一定の力で附勢するとともに、緩衝器に横力が作用してロッドが傾く際にはロッドに押されて弾性変形するので第一ブッシュの径方向の変位を許容できる。
また、前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周に設けられ前記シリンダ内の圧力が導入される背圧室であるとしてもよい。この構成によると、シリンダ内の圧力が導入された背圧室内の圧力によって第一ブッシュをロッド側に附勢できるとともに、弾性部材を設けるスペースが取れない場合であっても附勢手段を設けることができる。
また、前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周に設けられ前記シリンダ内の圧力が導入される背圧室と、前記背圧室に収容され前記第一ブッシュを前記ロッド側に附勢する弾性部材を備えて構成されるとしてもよい。この構成によると、弾性部材の附勢力と背圧室内の圧力の両方の力で第一ブッシュをロッド側に附勢できるので、第一ブッシュをロッドにしっかりと押し付けて、ロッドの横揺れを確実に防止できる。
本発明の緩衝器によれば、緩衝器に大きな横力がかからない車両の直進時などには、ロッド側に附勢される第一ブッシュのみがロッドの外周に摺接するためロッドとの間で生じる摩擦力が高くならず、車両の旋回時に緩衝器に大きな横力が作用する際には、第一ブッシュと第二ブッシュの双方がロッドの外周に摺接するため、第一ブッシュだけがロッドに摺接する場合に比べてロッドとブッシュとの間で生じる摩擦力が高くなる。したがって、本発明の緩衝器によれば、車両の乗り心地の向上と、車両の旋回時の車体姿勢の安定性の向上を両立できる。
本実施の形態に係る緩衝器を示す半裁断面図である。 図1の緩衝器に大きな横力が作用した状態を示す半裁断面図である。 本実施の形態に係る緩衝器のロッドの傾き量と、ロッドとブッシュとの間で生じる摩擦力の関係を示すグラフである。 図1の弾性部材が環状のゴム部材からなる具体例を示す拡大断面図である。 図1の弾性部材が金属製のばねからなる具体例を示す拡大断面図である。
以下に、図面を参照しながら本実施の形態について説明する。各図面を通して付された同じ符号は、同じ部品を示す。
本実施の形態に係る緩衝器Dは、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1の一方側開口部に固定される環状のロッドガイド2と、ロッドガイド2の内側に軸方向に移動自在に挿入されるロッド3と、ロッド3の一端に連結されシリンダ1内を伸側室R1と圧側室R2の二室に区画するピストン4と、ロッドガイド2の内周に軸方向に並べて配置されてロッド3の外周に摺接する第一ブッシュ5および第二ブッシュ6と、第一ブッシュ5をロッド3側へ押圧するとともに、第一ブッシュ5の径方向の変位を許容する附勢手段Sとを備えている。
また、本実施の形態に係る緩衝器Dは、図1に示すように、シリンダ1を覆う有底筒状の外筒7を備えている。そして、外筒7とシリンダ1の間にはリザーバ室R3が形成されており、シリンダ1には作動油などの作動流体が充填され、リザーバ室R3には作動油と気体が充填されている。
また、ピストン4には、伸側室R1と圧側室R2を連通する圧側通路10と伸側通路30が設けられている。この圧側通路10には、圧側室R2から伸側室R1へ向かう作動油の通過のみを許容する逆止弁11が設けられている。なお、伸側通路30には、伸側室R1から圧側室R2へ向かう作動油の通過のみを許容してこの作動油の流れに抵抗を与える減衰バルブ31が設けられている。
また、図示しないがシリンダ1の下端には、圧側室R2とリザーバ室R3とを区画するバルブケースが嵌合されている。このバルブケースは、圧側室R2からリザーバ室R3へ向かう作動油の通過のみを許容して作動油の流れに抵抗を与えるベースバルブ(図示せず)と、リザーバ室R3から圧側室R2へ向かう作動油の通過のみを許容する逆止弁(図示せず)とを備えている。
そして、緩衝器Dの伸長時には、容積が縮小される伸側室R1から容積が拡大される圧側室R2に向けて減衰バルブ31を介して作動油が移動する。この際、減衰バルブ31が伸側通路30を通過する作動油の流れに抵抗を与えるので、緩衝器Dは減衰力を発揮する。
なお、緩衝器Dの伸長時に、ロッド3の退出体積分だけシリンダ1内で不足する作動油は、バルブケースに設けられた逆止弁を介してリザーバ室R3から補償される。
反対に緩衝器Dの収縮時には、容積が収縮される圧側室R2から容積が拡大される伸側室R1に向けて逆止弁11を介して作動油が移動する。また、ロッド3がシリンダ1内に侵入し、ロッド侵入体積分だけ過剰になった作動油がベースバルブを介して圧側室R2からリザーバ室R3に排出される。この際、ベースバルブが、圧側室R2からリザーバ室R3へ排出される作動油の流れに抵抗を与えるので、緩衝器Dは減衰力を発揮する。
なお、本実施の形態において緩衝器Dは、複筒型の緩衝器とされているが、シリンダ1内にフリーピストンで区画したエア室からなるリザーバを設けた単筒型の緩衝器であってもよい。また、緩衝器Dは片ロッド型でなく、両ロッド型とされてもよい。
本実施の形態に係るロッドガイド2は、図1に示すように、中心にロッド3が挿入される挿通孔2aを有し、シリンダ1の上端開口に嵌合される軸部2bと、軸部2bの上方に連なり軸部2bより大径であって外周が外筒7の内周に当接するフランジ部2cを備える。
また、ロッドガイド2の内周部には、挿通孔2aが拡径されて設けられた第一環状凹部12と第二環状凹部13が、軸方向に並べて形成されている。第一環状凹部12は大気側(図1中上側)に、第二環状凹部13はシリンダ側(図1中下側)にそれぞれ設けられている。そして、第一環状凹部12には環状の第一ブッシュ5が収容され、第二環状凹部13には環状の第二ブッシュ6が装着されている。
また、ロッドガイド2の図1中上方にはシール部材20が積層されている。シール部材20は、環状の芯金21と芯金21の内周側に合成ゴムで形成されたシール部22が一体化されて構成されている。シール部22は、軸方向に並んで配置され、大気側に設けられたダストリップ22aとシリンダ側に設けられたシールリップ22bを備えている。シールリップ22bは、緩衝器Dの伸長作動時にロッド3の外周に摺接して作動油が大気側に漏れ出すのを防止し、ダストリップ22aは、緩衝器Dの収縮作動時にロッド3の外周に摺接して緩衝器Dの外部から塵や泥などのダストがシリンダ内に侵入するのを防止している。
なお、緩衝器Dの伸長時に、シール部材20のシールリップ22bによって掻き落とされたロッド3の外周に付着した作動油は、ロッドガイド2とシール部材20との間の空間である液溜まりLに溜まる。しかしながら、液溜まりLに作動油が溜まりすぎると、液溜まりL内の圧力でシール部材20をロッド3側に締め付けて、緩衝器Dの伸縮時にシール部材20とロッド3との間で生じる摩擦力が高くなってしまう。そこで、ロッドガイド2のフランジ部2cには、液溜まりLとリザーバ室R3とを連通する戻し孔2dが設けられ、さらにシール部材20には、液溜まりLから戻し孔2dへの作動油の移動のみを許容するとともに所定圧になると開弁するチェックリップ22cが設けられている。これにより、液溜まりL内の圧力が所定圧以上になると、チェックリップ22cを押し開いて、液溜まりLに溜まった作動油が戻し孔2dを介してリザーバ室R3に排出されるようになっている。さらに、チェックリップ22cは、液溜まりLから戻し孔2dへの作動油の移動のみを許容するため、リザーバ室R3から液溜まりLに圧力が逆流しないようにされている。
戻って、図1に示すように、第一環状凹部12の内径は第一ブッシュ5の外径よりも大きく形成されており、第一環状凹部12と第一ブッシュ5との間に形成される環状の空間で背圧室S2を設けている。そして、この背圧室S2には、第一ブッシュ5をロッド3側に附勢して締め付ける弾性部材S1が収容されている。
また、当該弾性部材S1は、伸縮可能な部材であるため、第一ブッシュ5にロッド3側から荷重がかかると弾性変形して第一ブッシュ5の径方向の移動を許容する。なお、図1においては、弾性部材S1としてバネ部材を用いているがゴム部材を用いてもよい。
背圧室S2は、内部に導入される圧力で弾性部材S1を外周側から押圧して、弾性部材S1の第一ブッシュ5を締め付ける力を大きくする。本例においては、ロッドガイド2には、伸側室R1と背圧室S2とを連通する圧力導入通路14が設けられており、圧力導入通路14によって背圧室S2に伸側室R1内の圧力が導入される。
また、ロッドガイド2には、背圧室S2と液溜まりLを連通するとともに、途中に絞りを有する絞り通路15が設けられている。これにより、背圧室S2は、内部の圧力を高く保ちつつ、内部の圧力を適度に外に逃がせるため、内部の圧力が過大とならない。したがって、背圧室S2の弾性部材S1を外周側から押圧する力が過大とならないため、背圧室S2の圧力と弾性部材S1で第一ブッシュ5を適度に緊迫できる。
なお、絞り通路15を介して液溜まりLに排出された作動油は、緩衝器Dの伸長時にロッド3の外周から掻き落とされた作動油と同様に液溜まりLに貯留される。そして、液溜まりL内の圧力が所定圧を超えるとチェックリップ22cが開弁して、液溜まりL内の作動油が戻し孔2dを介してリザーバ室R3に排出される。
このように、本例においては、絞り通路15の下流側に液溜まりLの圧力が所定圧を超えるまで開かないチェックリップ22cが設けられている。そのため、絞り通路15によって背圧室S2の圧力の急激な低下が抑制されるとともに、チェックリップ22cによって背圧室S2の圧力が所定圧以下とならないようになっており、より背圧室S2の圧力を適正に保ちやすい。
また、図1に示すように、第一ブッシュ5の内周とロッド3の外周との摺動隙間は、第二ブッシュ6の内周とロッド3の外周との摺動隙間よりも小さく設定されている。さらに、第一ブッシュ5は第二ブッシュ6よりも軸方向長さが長くなるように設定されている。
よって、本実施の形態においては、第一ブッシュ5をロッド3側へ押圧するとともに、第一ブッシュ5の径方向の変位を許容する附勢手段Sは、弾性部材S1と背圧室S2によって構成されている。
次に、図1と図2を使って本実施の形態に係る緩衝器Dの作動を説明する。図1は車両の直進時など緩衝器Dに大きな横力が作用していない状態を示しており、図2は車両の旋回時など緩衝器Dに大きな横力が作用してロッド3がピストン4を支点にして傾いた状態を示している。
図1に示すように、第一ブッシュ5は、弾性部材S1および背圧室S2によって構成される附勢手段Sによってロッド3側に押圧されているのに加え、第二ブッシュ6とロッド3の摺動隙間が第一ブッシュ5とロッド3の摺動隙間よりも大きくなるように設定されている。そのため、車両の直進時など緩衝器Dに大きな横力が作用していない場合には、第二ブッシュ6はロッド3の外周に摺接せず、第一ブッシュ5のみがロッド3の外周に摺接してロッド3の移動をガイドする。
つまり、車両の直進時など緩衝器Dに大きな横力が作用していない場合には、第二ブッシュ6はロッド3の外周に摺接せず、第一ブッシュ5のみがロッド3の外周に摺接するため、第一ブッシュ5と第二ブッシュ6の双方がロッド3の外周に摺接するよりも摩擦を低減できる。
対して、車両の旋回時に緩衝器Dに大きな横力が作用する場合には、図2に示すようにピストン4を支点に傾斜するロッド3によって第一ブッシュ5が押圧されて、第一ブッシュ5にロッド3側から荷重が作用する。
すると、第一ブッシュ5をロッド3側に押圧する附勢手段Sは、第一ブッシュ5の径方向の変位を許容するため、第一ブッシュ5は附勢手段Sに抗して図中右方向に移動する。この際、第一ブッシュ5はロッド3の傾きに追従するので、図2に示すように第一ブッシュ5の内周面全体がロッド3の外周に接した状態で移動する。そして、ロッド3が所定量以上傾くと、ロッド3が第二ブッシュ6にも摺接する。
そのため、本実施の形態に係る緩衝器Dによれば、図3のグラフに示すように、ロッド3が所定量傾くまでは、ロッド3の傾き量に応じて緩やかに摩擦力が高くなり、ロッド3が所定量以上傾くと摩擦力の上昇の傾きが大きくなる摩擦特性が得られる。
したがって、緩衝器Dに大きな横力が作用する車両の旋回時には、第一ブッシュ5と第二ブッシュ6の双方がロッド3の外周に当接するため、第一ブッシュ5のみをロッド3に当接させるよりも、高い摩擦力が生じる。
よって、本実施の形態に係る緩衝器Dによれば、車両の直進時などロッド3の傾きが少ない間は、第一ブッシュ5のみがロッド3に摺接するため、緩衝器Dの伸縮がスムーズとなって車両の乗り心地が良好となる。
そして、緩衝器Dに大きな横力が作用してロッド3の傾きが大きくなる車両の旋回時には、第一ブッシュ5に加えて第二ブッシュ6もロッド3に当接し、緩衝器Dの伸縮に大きな抵抗(摩擦力)が与えられるので、緩衝器Dが伸縮しづらくなり、車両のロールが抑制されて、車両の車体姿勢の安定性が良好となる。
以上より、本実施の形態に係る緩衝器Dによれば、車両の乗り心地向上と、車両の旋回時における車体姿勢の安定性の向上を両立できる。
また、緩衝器Dに大きな横力が作用する車両の旋回が終わると、ロッド3が真っ直ぐに戻るので、第一ブッシュ5が附勢手段Sに押圧されてロッド3に追従してロッド側に移動するとともに、ロッド3が第二ブッシュ6から離間し、第一ブッシュ5のみがロッド3の外周に摺接する状態に戻る。
また、本実施の形態に係る緩衝器Dは、車両の直進時など緩衝器Dに大きな横力が作用しない場面では、第一ブッシュ5が単独でロッド3の移動をガイドしているので、第一ブッシュ5は、ロッド3を十分に支えられるように第二ブッシュ6よりも軸方向長さが長く設定されている。
また、本実施の形態に係る第一ブッシュ5と第二ブッシュ6は、双方とも同じ材質で形成されていてもよいが、第二ブッシュ6のみを摩擦係数の高い材質で形成してもよい。この構成によると、第二ブッシュ6は、緩衝器Dに大きな横力が作用する場合にのみロッド3に摺接するものであるから、緩衝器Dに大きな横力が作用する旋回時の摩擦力だけをより大きくできる。なお、ここでいう摩擦係数の高い材質とは、少なくとも第一ブッシュ5の材質よりも摩擦系数が高い材質であればよい。
また、本実施の形態においては、第一ブッシュ5は、第二ブッシュ6よりも大気側である図1中上方に配置されている。この構成によると、図2に示すように緩衝器Dに横力が作用してロッド3がピストン4を支点にして傾く場合、ロッド3は大気側の方がシリンダ側より先にロッドガイド側に近づくので、第一ブッシュ5を大気側に配置しておくと、シリンダ側に配置された第二ブッシュ6にはロッド3が接触しにくくなる。
したがって、車両の旋回時のような緩衝器Dに大きな横力が作用する場合以外では、ロッド3が第二ブッシュ6に摺接しにくくなるので、上記構成によれば、摩擦力を高くしたい車両の旋回時以外で、摩擦力が大きくなってしまうのをより確実に回避できる。
また、本実施の形態においては、附勢手段Sは、第一ブッシュ5の外周側に設けられた弾性部材S1と背圧室S2とで構成されているが、いずれか一方のみを附勢手段Sとしてもよい。
背圧室S2の内部圧力は、伸側室R1内の圧力によって決定されるため、緩衝器Dが伸長状態にあるか収縮状態にあるかによって、背圧室S2の附勢力が変わってしまうが、附勢手段Sが、第一ブッシュ5の外周側に設けられた弾性部材S1のみによって構成される場合には、緩衝器Dの伸縮状態に関わらず常に一定の附勢力を第一ブッシュ5に与えられる。さらに、附勢手段Sを弾性部材S1のみによって構成する場合には、背圧室S2の内部に圧力を導入する圧力導入通路14と、背圧室S2の内部の圧力が過大になるのを防止するための絞り通路15をロッドガイド2に設ける必要がなくなるため、ロッドガイド2の加工の手間を少なくできる。
また、附勢手段Sが、第一ブッシュ5の外周に設けられた背圧室S2のみによって構成される場合には、第一ブッシュ5とロッドガイド2の第一環状凹部12との間に弾性部材S1を設けるだけのスペースが取れない場合であっても、附勢手段Sを設けられる。
ただし、図1に示すように、附勢手段Sを弾性部材S1と背圧室S2とで構成する場合には、弾性部材S1の締付力と弾性部材S1を外周から押圧する背圧室S2の内部圧力の両方で第一ブッシュ5をロッド3側に附勢できるので、弾性部材S1または背圧室S2が単独で第一ブッシュ5を附勢するよりも、第一ブッシュ5をロッド3にしっかりと押し付けて、ロッド3の横揺れを確実に防止できる。
また、弾性部材S1の具体例としては、例えば、図4に示すように、弾性部材S1を第一ブッシュ5の外径よりも内径の小さい環状のゴム部材として、このゴム部材で第一ブッシュ5の外周を締め付けるようにしてもよい。
なお、本例においては、背圧室S2は、ゴム部材の図中上方と下方にそれぞれ設けられた切欠き16,17を介して圧力導入通路14と絞り通路15を連通しているが、圧力導入通路14と絞り通路15が直接背圧室S2に連通するようにしてもよい。
他の具体例としては、弾性部材S1を図5に示すような断面U字状であって環状の金属製ばねとして、この金属製ばねを第一環状凹部12と第一ブッシュ5の間に形成された背圧室S2内に収容するようにしてもよい。
本例においては、緩衝器Dに横力が作用して傾いたロッド3に第一ブッシュ5が押圧されると、金属製ばねは断面U字状部分が潰れて第一ブッシュ5の径方向の移動を許容する。また、金属製ばねには、この金属製ばねの外側と内側を連通する連通孔18が設けられており、背圧室S2内がこの金属製ばねによって区画されないようにされている。
なお、図4、図5のいずれの具体例においても背圧室S2を省略して、ゴム部材あるいは金属製ばねのみで第一ブッシュ5をロッド3側に附勢する附勢手段Sとしてもよいことは勿論である。
また、図4、図5の具体例はいずれも弾性部材S1の一例を示すものであって、これらの具体例に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、図1に示すように絞り通路15が、背圧室S2内の圧力が過大とならないように調節する機能を果たしているが、絞り通路15に代えて、背圧室S2とリザーバ室R3を直接連通する通路を設け、この通路の途中に背圧室S2からリザーバ室R3に移動する作動油の通過のみを許容するとともに、背圧室S2内の圧力が所定圧になると開弁するリリーフ弁を設けるようにしてもよい。この構成によると、リリーフ弁の開弁圧をチューニングできるため、背圧室S2内の圧力が過剰にならないように設定できる。
ただし、ロッドガイド2にリリーフ弁を備える通路を設ける場合、絞り通路15を設けた本実施の形態に比べて、部品点数が増加するとともに、組み立て工数も増加する。この点、本実施の形態のように、絞り通路15で背圧室内の圧力が過大とならないように調節した場合、部品点数や組み立て工数をいたずらに増加させずに済む。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱なく改造、変形及び変更ができるのは当然である。
1・・・シリンダ、2・・・ロッドガイド、3・・・ロッド、4・・・ピストン、5・・・第一ブッシュ、6・・・第二ブッシュ、S・・・附勢手段、S1・・・弾性部材、S2・・・背圧室、D・・・緩衝器

Claims (5)

  1. シリンダと、
    前記シリンダの一方側開口部に固定される環状のロッドガイドと、
    前記ロッドガイドの内側に軸方向に移動自在に挿入されるロッドと、
    前記ロッドの一端に連結され前記シリンダ内を二室に区画するピストンと、
    前記ロッドガイドの内周に軸方向に並べて配置されて前記ロッドの外周に摺接する第一ブッシュおよび第二ブッシュと、
    前記第一ブッシュを前記ロッド側へ押圧するとともに、前記第一ブッシュの径方向の変位を許容する附勢手段とを備え、
    前記第一ブッシュは、前記ロッドとの摺動隙間が前記第二ブッシュの前記ロッドとの摺動隙間よりも小さく設定されるとともに、前記第二ブッシュよりも軸方向長さが長く設定されることを特徴とする緩衝器。
  2. 前記第一ブッシュが前記第二ブッシュよりも大気側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周側に設けられた弾性部材であることを特徴する請求項1または2に記載の緩衝器。
  4. 前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周に設けられ前記シリンダ内の圧力が導入される背圧室であることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  5. 前記附勢手段が、前記第一ブッシュの外周に設けられ前記シリンダ内の圧力が導入される背圧室と、前記背圧室に収容され前記第一ブッシュを前記ロッド側に附勢する弾性部材を備えて構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
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