JP2018096883A - 静電容量センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】外的要因に起因する誤検知を低減する静電容量センサを提供する。【解決手段】静電容量センサ100は、対象物との距離変化により静電容量が変化するセンサ電極10と、制御部40と、センサ電極10と制御部40との間に接続されるローパスフィルタ20と、ローパスフィルタ20のオンオフを切り替える第一スイッチ31とを備える。制御部40は、第一既定時間T1内に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオンにし、センサ電極10に発生する第1静電容量を検出する。制御部40は、第1静電容量が第一既定容量Cth0以上変化する場合に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオフにし、第二既定時間T2内にセンサ電極10に発生する第2静電容量を検出する。制御部40は、第2静電容量の変動幅が第二既定容量Cth1以上である場合に、センサ電極10に電磁波が印加されていると判断する。【選択図】図1
Description
本開示は、接近等の対象物の相対的な移動を検知する静電容量センサに関する。
従来から、対象物との距離の変化に伴って電極の静電容量が変化することを利用して、対象物の接近等の相対的な移動を検知する静電容量センサが提案されている。例えば、特許文献1には、センサ電極への人体の接近を検知する静電容量センサが開示されている。センサ電極は、基準コンデンサ及び抵抗それぞれと接続されている。センサ電極の静電容量の算出には、抵抗を介したセンサ電極の充電時間に基づく算出と、基準コンデンサを介したセンサ電極の充放電に基づく算出とのいずれかが、状況に応じて用いられる。
特許文献1に記載される静電容量センサは、外的要因による電磁波が印加されると、センサ電極がアンテナとなり、静電容量センサ内の電位が変動する可能性がある。これにより、静電容量センサに誤検知が発生することがある。
本開示は、外的要因に起因する誤検知を低減する静電容量センサを提供する。
本開示の一態様による静電容量センサは、対象物との距離変化により静電容量が変化する電極と、前記電極と電気的に接続される制御部と、前記電極と前記制御部との間に接続されるローパスフィルタと、前記制御部により前記ローパスフィルタのオンオフを切り替えるスイッチと、を備え、前記制御部は、第1既定期間内に、前記スイッチによって前記ローパスフィルタをオンにし、前記電極に発生する第1静電容量を検出し、前記第1静電容量が第1既定値以上変化する場合に、前記スイッチによって前記ローパスフィルタをオフにし、第2既定期間内に前記電極に発生する第2静電容量を検出し、前記第2静電容量の変動幅が第2既定値以上である場合に、前記電極に電磁波が印加されていると判断する。
本開示の静電容量センサによれば、外的要因に起因する誤検知の低減が可能になる。
以下、実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、並びにステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、第一、第二及び第三などの序数が、構成要素などに対して、表現上、適宜付け加えられる場合がある。
また、以下の実施の形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を伴った表現についても同様である。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。さらに、各図において、実質的に同一の構成要素に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
[実施の形態]
[1.静電容量センサの構成]
図1及び図2を参照して、本開示の実施の形態に係る静電容量センサ100の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る静電容量センサ100の概念的な構成を示す図である。図2は、図1の静電容量センサ100の具体的な構成の一例を示す図である。静電容量センサ100は、人の手足等の電位を伴った対象物が静電容量センサ100のセンサ電極10に接近すること、対象物がセンサ電極10に接触すること、センサ電極10の近傍で対象物がセンサ電極10に対して移動すること等のセンサ電極10に対する対象物の相対的な移動を検知し得る。センサ電極10は、静電容量を有し、電界を形成する。対象物の相対的な移動により対象物とセンサ電極10との距離が変化すると、当該電界が影響を受け、センサ電極10の静電容量が変化する。例えば、手足等の人の身体部位がセンサ電極10に接近すると、センサ電極10の静電容量が増加する。このように、静電容量センサ100は、対象物とセンサ電極10との距離変化に起因するセンサ電極10の静電容量の変化に基づき、対象物の相対的な移動を検知する。そして、静電容量センサ100は、センサ電極10が形成する電界の領域内での対象物の相対的な移動を検知し得る。ここで、センサ電極10は、電極の一例である。
[1.静電容量センサの構成]
図1及び図2を参照して、本開示の実施の形態に係る静電容量センサ100の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る静電容量センサ100の概念的な構成を示す図である。図2は、図1の静電容量センサ100の具体的な構成の一例を示す図である。静電容量センサ100は、人の手足等の電位を伴った対象物が静電容量センサ100のセンサ電極10に接近すること、対象物がセンサ電極10に接触すること、センサ電極10の近傍で対象物がセンサ電極10に対して移動すること等のセンサ電極10に対する対象物の相対的な移動を検知し得る。センサ電極10は、静電容量を有し、電界を形成する。対象物の相対的な移動により対象物とセンサ電極10との距離が変化すると、当該電界が影響を受け、センサ電極10の静電容量が変化する。例えば、手足等の人の身体部位がセンサ電極10に接近すると、センサ電極10の静電容量が増加する。このように、静電容量センサ100は、対象物とセンサ電極10との距離変化に起因するセンサ電極10の静電容量の変化に基づき、対象物の相対的な移動を検知する。そして、静電容量センサ100は、センサ電極10が形成する電界の領域内での対象物の相対的な移動を検知し得る。ここで、センサ電極10は、電極の一例である。
図1を参照すると、静電容量センサ100は、センサ電極10と、ローパスフィルタ20と、スイッチ31と、制御部40とを備えている。制御部40は、図示しない直流電圧源から直流電圧V1が印加される正極端子51と、直流電圧V1より低い直流電圧V2が印加される負極端子52との間に接続される。本実施の形態では、負極端子52は、グランドに接続されるため、直流電圧V2はグランドの電位である。なお、上述の制御部40の接続及び以降で説明する構成要素の接続は、電気的な接続を含み、物理的な直接的な接続であっても物理的な間接的な接続であってもよい。
センサ電極10は、互いに間隔をあけて配置される第一電極11及び第二電極12を有している。センサ電極10は、例えば、コンデンサを形成するが、第一電極11及び第二電極12を有するいかなる構成であってもよい。第一電極11は、制御部40に接続され、第二電極12は、負極端子52に接続されている。
ローパスフィルタ20は、第一電極11と制御部40との間に、これらと直列に接続され、さらに、負極端子52にも接続されている。スイッチ31は、第一電極11及びローパスフィルタ20の接続点と、ローパスフィルタ20及び制御部40の接続点とに、接続される。つまり、スイッチ31は、第一電極11及び制御部40に対して、ローパスフィルタ20と並列に接続されている。スイッチ31は、ローパスフィルタ20を選択的にオン及びオフする。つまり、スイッチ31は、センサ電極10からの信号を制御部40へ、ローパスフィルタ20を介して伝達することと、ローパスフィルタ20を介さずに伝達することとを、切り替える。
制御部40は、制御部40からセンサ電極10などに出力する電流の制御、スイッチ31のオン及びオフの動作の制御、センサ電極10の静電容量の検出等を行う。上述のような構成の静電容量センサ100では、スイッチ31のオン及びオフの動作に応じて、センサ電極10と制御部40との接続は、ローパスフィルタ20を介する接続と、ローパスフィルタ20を介さない接続とから選択される。制御部40は、スイッチ31のオン状態及びオフ状態を切り替えつつ、センサ電極10の静電容量の検出を行う。センサ電極10の静電容量の検出処理の詳細は、後述する。
図2を参照すると、静電容量センサ100の具体的な回路構成の一例が示されている。センサ電極10は、第一電極11及び第二電極12を有している。ローパスフィルタ20は、インピーダンス素子21と、基準コンデンサ22とを含む。本実施の形態では、インピーダンス素子21は、抵抗器であるが、インダクタであってもよい。制御部40は、定電流源60と、比較器70と、処理部80と、スイッチ32及び33と、第一メモリ91と、第二メモリ92と、第三メモリ93と、タイマ94とを備えている。定電流源60、第一メモリ91、第二メモリ92、第三メモリ93及びタイマ94は、例えば、静電容量センサ100が搭載される装置が備えてもよい。以下において、スイッチ31を第一スイッチと呼び、スイッチ32及び33をそれぞれ、第二スイッチ及び第三スイッチと呼ぶ。
定電流源60は、例えば、定電流回路で構成される。定電流源60は、正極端子51からの電流を一定値にして、出力する。定電流源60は、正極端子51と接続され、さらに、センサ電極10の第一電極11とも接続される。定電流源60と第一電極11との間に、インピーダンス素子21が直列に接続される。
第二スイッチ32は、定電流源60とインピーダンス素子21との間に直列に接続される。つまり、定電流源60、第二スイッチ32、インピーダンス素子21及びセンサ電極10は、この順で直列に接続されている。第二スイッチ32は、定電流源60からインピーダンス素子21への電流の流れを選択的にオン及びオフする。
第三スイッチ33は、第二スイッチ32とインピーダンス素子21との接続点に接続され、さらに、負極端子52にも接続されている。第三スイッチ33は、第二スイッチ32とインピーダンス素子21との接続点から負極端子52への電流の流れを選択的にオン及びオフする。
第一スイッチ31は、センサ電極10の第一電極11とインピーダンス素子21との接続点に接続され、さらに、インピーダンス素子21と第二スイッチ32との接続点にも接続される。本実施の形態では、第一スイッチ31は、インピーダンス素子21の両端に直接接続されるが、これに限定されない。
基準コンデンサ22は、定電流源60と第二スイッチ32との接続点に接続され、さらに、負極端子52にも接続されている。
タイマ94は、処理部80の制御によって動作するように構成されている。タイマ94は、処理部80の処理等に関連する時間を計測し、計測時間を処理部80に送る。
比較器70は、基準電圧Vrefと出力直流電圧Vcとを比較し、比較結果を示す出力信号を、処理部80に出力する。比較器70の非反転入力端子(図2において、+の端子)は、定電流源60と第二スイッチ32との接続点に接続される。出力直流電圧Vcは、定電流源60からの出力直流電圧であり、センサ電極10に印加される電圧でもある。比較器70の反転入力端子(図2において、−の端子)は、基準電圧Vrefを出力する図示しない基準電圧回路と接続される。
処理部80は、第一スイッチ31、第二スイッチ32及び第三スイッチ33のオンオフ動作を制御する。さらに、処理部80は、比較器70から、比較結果を示す出力信号を受け取り、受け取った出力信号を用いて、センサ電極10の静電容量を検出する。処理部80は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)等からなるコンピュータシステム(図示せず)により構成されてよい。処理部80の一部又は全部の機能は、CPUがRAMを作業用のメモリとして用いてROMに記録されたプログラムを実行することによって達成されてもよい。また、処理部80の一部又は全部の機能は、専用のハードウェア回路によって達成されてもよい。なお、処理部80は、集中制御を行う単独の構成要素で構成されてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の構成要素で構成されてもよい。
第一メモリ91〜第三メモリ93はそれぞれ、処理部80から情報を受け取り、保管する。また、第一メモリ91〜第三メモリ93はそれぞれ、保管している情報が処理部80によって引き出されるように構成されている。例えば、第一メモリ91〜第三メモリ93はそれぞれ、処理部80が検出したセンサ電極10の静電容量値を記憶し、保管する。第一メモリ91〜第三メモリ93はそれぞれ、例えば半導体メモリ又はハードディスクドライブ等によって実現されてよい。第一メモリ91〜第三メモリ93はそれぞれ、揮発性メモリであっても不揮発性メモリであってもよい。
[2.静電容量センサの動作]
以下、図2、図3A、図3B及び図4を参照しつつ、図2に示される静電容量センサ100の動作を説明する。なお、図3A及び図3Bは、実施の形態に係る静電容量センサ100による検知動作の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、センサ電極10の容量換算値を確定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図2、図3A、図3B及び図4を参照しつつ、図2に示される静電容量センサ100の動作を説明する。なお、図3A及び図3Bは、実施の形態に係る静電容量センサ100による検知動作の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、センサ電極10の容量換算値を確定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図3A及び図3Bに示されるように、静電容量センサ100が起動されると、処理部80は、第一スイッチ31を開操作つまりオフ操作する(ステップS101)。このとき、処理部80は、第二スイッチ32を閉状態つまりオン状態とし、第三スイッチ33を開状態つまりオフ状態ともする。これにより、定電流源60からの電流は、第一スイッチ31及び第三スイッチ33へ迂回せずに、インピーダンス素子21を通ってセンサ電極10へ流れる。
次いで、処理部80は、予め定められた期間、つまり第一既定時間T1内でセンサ電極10の静電容量の検出処理を行う(ステップS102)。詳細は後述するが、処理部80は、第一既定時間T1経過毎に、センサ電極10の静電容量の容量換算値を確定する処理を行う。言い換えれば、処理部80は、第一既定時間T1内に容量換算値を確定する処理を繰り返す。第一既定時間T1の計時は、タイマ94が行う。本実施の形態では、第一既定時間T1を、対象物に想定されるセンサ電極10に対する移動速度に依存する期間とされる。このような第一既定時間T1は、時間T1の間での対象物の相対的な移動がセンサ電極10の静電容量の変化に反映され得る長さとされ、50msec(ミリ秒)が一例として挙げられる。そして、処理部80は、確定した容量換算値C1を第一メモリ91に格納する(ステップS103)。第一既定時間T1は、第1既定期間の一例である。
ここで、図4を参照して、処理部80がセンサ電極10の容量換算値を確定する処理を説明する。処理部80は、確定処理を開始すると、まず、定電流源60を停止する(ステップS201)。これにより、定電流源60からの電流の出力が停止する。次いで、処理部80は、第二スイッチ32及び第三スイッチ33を同時に閉じる操作をする(ステップS202)。このとき、第一スイッチ31は、当該確定処理を開始する直前の状態で維持される。例えば、ステップS101の後では、第一スイッチ31は開状態で維持される。第二スイッチ32及び第三スイッチ33が閉状態であるため、センサ電極10及び基準コンデンサ22それぞれにおける電位差が零となり、センサ電極10及び基準コンデンサ22の静電容量が零に初期化される。その後、処理部80は、第二スイッチ32及び第三スイッチ33を同時に開く操作をし(ステップS203)、その後、定電流源60を起動する(ステップS204)。
定電流源60の起動後、処理部80は、第二スイッチ32及び第三スイッチ33に対して、交互に、開操作と閉操作とを繰り返す(ステップS205)。つまり、第二スイッチ32及び第三スイッチ33の一方が開かれ且つ他方が閉じられた状態と、一方が閉じられ且つ他方が開かれた状態とが、交互に繰り返される。これにより、第二スイッチ32が閉じられ、第三スイッチ33が開かれているときは、センサ電極10に電荷が蓄積される。ここで、センサ電極10における静電容量は基準コンデンサ22の静電容量に比べ小さいので、センサ電極10へは、基準コンデンサ22の電圧(出力直流電圧Vc)に至るまで急峻に電荷が蓄積される。一方、基準コンデンサ22はセンサ電極10に比べ、ゆっくりと電荷が蓄積される。そして、第二スイッチ32が開かれ、第三スイッチ33が閉じられているときは、センサ電極10に蓄えられた電荷が放電される。
以上の動作を繰り返すことで、センサ電極10の静電容量が大きければ、すなわち、対象物が近接していれば、センサ電極10に多くの電荷が蓄積されるので、その分、基準コンデンサ22に蓄積される電荷が少なくなる。ゆえに、基準コンデンサ22の電圧(出力直流電圧Vc)が基準電圧Vrefに至るまでの時間(充電時間)が長くなる。このため、出力直流電圧Vcが基準電圧Vrefを上回る充電時間を測定すれば、センサ電極10の静電容量を推定することができ、換言すれば、対象物の近接を検出できる。
このような動作により、処理部80は、比較器70による出力直流電圧Vcの検出結果に基づき、センサ電極10の容量換算値を算出する。具体的には、比較器70が、出力直流電圧Vcが基準電圧Vrefを上回る、つまり、Vc>Vrefであるか否かを判定する(ステップS206)。Vc>Vrefである場合、比較器70は、処理部80に信号を出力し、これにより、処理部80は、Vc>Vrefであることを認識し(ステップS206でYes)、ステップS207の処理へ進む。Vc>Vrefでない場合、比較器70は信号を出力しないため、処理部80は、出力直流電圧Vc>基準電圧Vrefでないことを認識し(ステップS206でNo)、ステップS205へ戻る。
比較器70から信号を受け取った処理部80は、定電流源60の起動時からVc>Vrefとなるまでの経過時間である充電時間に基づき、センサ電極10の推定静電容量である容量換算値Cを推定する(ステップS207)。
なお、センサ電極10の推定静電容量は、充電時間に比例する。例えば、センサ電極10の近傍に又はセンサ電極10に接触して対象物が存在する場合、センサ電極10の静電容量が大きくなる。これにより、定電流源60からセンサ電極10への充電電流が大きくなるが、定電流源60から基準コンデンサ22への充電電流が小さくなる。よって、基準コンデンサ22の充電時間が長くなる。一方、センサ電極10の近傍に対象物がない場合、センサ電極10の静電容量が小さくなるため、定電流源60からセンサ電極10への充電電流が小さくなり、定電流源60から基準コンデンサ22への充電電流が大きくなる。よって、基準コンデンサ22の充電時間が短くなる。
上述のようなステップS201〜S207の処理によって、センサ電極10の容量換算値は、静電容量が一端初期化された後に算出される。
図3A及び図3Bに戻り、ステップS101での第一スイッチ31の開操作後、第一既定時間T1が経過していれば(ステップS104でYes)、処理部80は、センサ電極10の容量換算値を新たに算出し確定する処理を行う(ステップS105)。第一既定時間T1が経過していない場合(ステップS104でNo)、処理部80は、経過時間の判定処理(ステップS104)を繰り返す。
ステップS105では、処理部80は、上述したステップS201〜S207の処理によって、センサ電極10の容量換算値C2を新たに確定する。そして、処理部80は、確定した新たな容量換算値C2を第二メモリ92に格納する(ステップS106)。次いで、処理部80は、容量換算値C2と、容量換算値C2の確定処理の1つ前の容量換算値の確定処理で確定した容量換算値C1とを比較する。具体的には、処理部80は、容量換算値C2と容量換算値C1との差異であるC2−C1の絶対値|C2−C1|が、第一既定容量Cth0以上であるか否かを判定する(ステップS107)。ここで、第一既定容量Cth0は、第1既定値の一例である。
なお、|C2−C1|は、センサ電極10に対する対象物の相対速度を反映し得る。例えば、センサ電極10に接近する対象物の相対速度が大きくなれば、|C2−C1|は大きくなる。しかしながら、|C2−C1|が閾値以上であるような大きい値の場合、|C2−C1|は対象物の相対速度を反映せずに、比較的高周波であるノイズ等の外乱による影響を反映している可能性がある。本実施の形態では、第一既定容量Cth0は、このような閾値として設定される。
|C2−C1|<Cth0の場合(ステップS107でNo)、処理部80は、容量換算値C1及びC2に基づき、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動の有無及びその内容を判断する(ステップS109)。なお、処理部80は、|C2−C1|が略ゼロの場合、対象物の相対的な移動を検出しないが、|C2−C1|が略ゼロでない場合、対象物の相対的な移動を検出し得る。さらに、処理部80は、第一既定時間T1毎に算出される|C2−C1|の値の変化に基づいて、接近、動作等の対象物の相対的な移動の種別を判断し得る。相対的な移動の種別の判断の詳細は後述する。そして、処理部80は、判断結果を、信号等により出力する。なお、|C2−C1|が略ゼロである状態とは、センサ電極10の周囲の空気の状態等の環境の変化に起因する容量換算値の変化を考慮して、容量換算値が変化していないとみなすことができる状態を意味する。
次いで、処理部80は、第二メモリ92に格納されているデータを第一メモリ91へ格納する(ステップS110)。これにより、容量換算値C2が、新たな容量換算値C1として第一メモリ91に格納される。なお、第一メモリ91において、過去の容量換算値C1は、新たな容量換算値C1によって更新されてもよく、残されてもよい。その後、処理部80は、ステップS104以降の動作を継続する。
|C2−C1|≧Cth0の場合(ステップS107でYes)、処理部80は、第一スイッチ31を閉操作する(ステップS108)。このとき、処理部80は、第二スイッチ32を閉状態とし、第三スイッチ33を開状態ともする。これにより、定電流源60からの電流は、インピーダンス素子21を迂回し、第一スイッチ31を通ってセンサ電極10へ流れる。
次いで、処理部80は、予め定められた期間、つまり第二既定時間T2内でセンサ電極10の容量換算値を確定する処理を行う(ステップS111)。詳細は後述するが、処理部80は、第一既定時間T1と異なる第二既定時間T2経過毎に、センサ電極10の容量換算値を確定する処理を行う。言い換えれば、処理部80は、第二既定時間T2内に容量換算値を確定する処理を繰り返す。本実施の形態では、第二既定時間T2を、センサ電極10に作用する対象物以外の外乱であるノイズ等による電磁波の周期に依存する期間とされる。このような電磁波は、比較的高周波である。そして、第二既定時間T2は、電磁波の影響が、時間T2毎に確定されるセンサ電極10の静電容量の変動に反映され得る長さとされ、5msec(ミリ秒)が一例として挙げられる。このように、本実施の形態では、第二既定時間T2は、第一既定時間T1よりも大幅に小さくなる。そして、処理部80は、第二既定時間T2経過毎に確定した容量換算値Cnk(k=1,2,・・・・,n)を第三メモリ93に格納する(ステップS112)。第三メモリ93は、複数のメモリRnk(k=1,2,・・・・,m)によって構成されている。なお、m≧nである。複数の容量換算値Cnkはそれぞれ、1つのメモリRnkに格納される。ここで、第二既定時間T2は、第2既定期間の一例である。
処理部80は、ステップS111の処理を初めて開始した後、又は、直近に第二既定時間T2の経過をカウントした後、第二既定時間T2が経過していれば(ステップS113でYes)、ステップS114の処理へ進む。第二既定時間T2が経過していない場合(ステップS113でNo)、処理部80は、経過時間の判定処理(ステップS113)を繰り返す。
さらに、処理部80は、ステップS114において、ステップS111の処理を初めて開始した後、第一既定時間T1が経過していれば(ステップS114でYes)、ステップS115の処理へ進む。第一既定時間T1が経過していない場合(ステップS114でNo)、処理部80は、ステップS111に戻り、センサ電極10の新たな容量換算値Cnkを確定する処理を行う。このように、S111〜S114の処理を繰り返すことによって、第三メモリ93の複数のメモリRnkには、複数の容量換算値Cnk(k=1,2,・・・・,n)が順次格納される。そして、S111〜S114の処理の繰り返しは、第一既定時間T1にわたって行われる。
ステップS115では、処理部80は、複数のメモリRnkに格納されている複数の容量換算値Cnkから、最大値Cmaxと最小値Cminとを抽出する。さらに、処理部80は、最大値Cmaxと最小値Cminとの差異であるCmax−Cminの絶対値|Cmax−Cmin|が、第二既定容量Cth1以上であるか否かを判定する(ステップS116)。つまり、処理部80は、第一既定時間T1内における容量換算値Cnkの変動幅、具体的には最大の変動幅が第二既定容量Cth1以上であるか否かを判定する。ここで、第二既定容量Cth1は、第2既定値の一例である。
なお、容量換算値Cnkの変動幅について、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動に起因する容量換算値の変動幅よりも、ノイズ等による電磁波に起因する容量換算値の変動幅の方が大きくなる。このため、容量換算値Cnkの変動幅が閾値以上であるような大きい値の場合、この変動幅は、電磁波に起因する可能性が高くなる。本実施の形態では、第二既定容量Cth1は、このような閾値として設定される。特に、|Cmax−Cmin|を用いることによって、容量換算値Cnkの変動幅の評価が効率的になる。
|Cmax−Cmin|≧Cth1の場合(ステップS116でYes)、処理部80は、センサ電極10に外乱によるノイズ等の電磁波が加えられていると判断し、外乱ノイズフラグを立てる(ステップS117)。その後、処理部80は、第一スイッチ31を開操作する(ステップS118)。次に、処理部80は、インピーダンス素子21及び基準コンデンサ22によるローパスフィルタ20をオンにした状態で、検出されるセンサ電極10の容量確定値が外乱を含んだ値であると認識しつつ、対象物の相対的な移動を検知する処理を行ってもよい。また、処理部80は、ステップS104に戻り、第一既定時間T1毎のセンサ電極10の容量換算値の検出を行ってもよく、ステップS108に戻り、第一既定時間T1内での第二既定時間T2毎のセンサ電極10の容量換算値の検出を行ってもよい。さらに、処理部80は、フィルタを使用してノイズを除去してもよい。又は、処理部80は、対象物の相対的な移動の検知処理を中断してもよい。
|Cmax−Cmin|<Cth1の場合(ステップS116でNo)、処理部80は、センサ電極10に電磁波が加えられていないと判断し、第二メモリ92に格納されているデータを第一メモリ91へ格納する(ステップS119)。これにより、第二メモリ92に格納されていた容量換算値C2が、新たな容量換算値C1として第一メモリ91に格納される。なお、処理部80は、第三メモリ93に格納されている複数の容量換算値Cnkの少なくとも1つを、新たな容量換算値C1として第一メモリ91へ格納してもよい。格納される容量換算値は、複数の容量換算値Cnkのうちの1つであってよく、例えば、最後に算出された容量換算値Cnkであってもよい。又は、格納される容量換算値は、複数の容量換算値Cnkに対して、統計的演算により算出されてもよい。例えば、格納される容量換算値は、複数の容量換算値Cnkの種々の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値等の代表値であってもよい。
ステップS119に次いで、処理部80は、第一スイッチ31を開操作する(ステップS120)。そして、処理部80は、インピーダンス素子21及び基準コンデンサ22によるローパスフィルタ20をオンにした状態で、対象物の相対的な移動を検知する処理を行う。具体的には、処理部80は、センサ電極10の新たな容量換算値C2を検出する処理を行う(ステップS121)。次に、処理部80は、検出した新たな容量換算値C2を第二メモリ92に格納し(ステップS122)、第一メモリ91の容量換算値C1及び第二メモリ92の容量換算値C2に基づき、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動の有無及びその内容を判断する(ステップS123)。なお、処理部80は、ステップS109と同様に、C2−C1が略ゼロの場合、対象物の相対的な移動を検出しないが、C2−C1が略ゼロでない場合、対象物の相対的な移動を検出し得る。さらに、処理部80は、第一既定時間T1毎に算出されるC2−C1の値の変化に基づいて、対象物の相対的な移動の種別を判断し得る。そして、処理部80は、判断結果を、信号等により出力する。
次いで、処理部80は、第二メモリ92に格納されているデータを第一メモリ91へ格納する(ステップS124)。これにより、容量換算値C2が、新たな容量換算値C1として第一メモリ91に格納される。その後、処理部80は、ステップS104に戻り、第一既定時間T1毎のセンサ電極10の容量換算値の検出を行う。
ここで、図5を参照して、ステップS109及びS123において、処理部80が対象物の相対的な移動の種別を判断する処理の詳細を説明する。なお、図5は、対象物の相対的な移動時におけるセンサ電極10の容量換算値の変化の一例を示すグラフである。図5は、対象物の相対的な移動として、センサ電極10に人の手指等による人為的操作が加えられた場合の容量換算値の変化の一例を示す。図5において、縦軸は、容量換算値を示し、横軸は、時間(単位:ms[ミリ秒])を示す。そして、図5では、第一既定時間T1毎に検出されたセンサ電極10の容量換算値が、経時的にプロットされ、プロットされた点が線で結ばれている。
例えば、時刻ta〜tbの間では、容量換算値が略一定であるため、処理部80は、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動はないと判断する。つまり、処理部80は、センサ電極10に第零人為的操作が作用していると判断する。
時刻tbから時間T1が経過した時刻tcにおいて、時刻tbでの容量換算値Ctbと、時刻tcでの容量換算値Ctcとの差異|Ctc−Ctb|が既定値A(A>0)を超える。つまり、|Ctc−Ctb|>Aである。このため、処理部80は、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動があると判断し、具体的には、センサ電極10に作用する人為的操作が第零人為的操作から第一人為的操作に移行したと判断する。
時刻tcから時間T1が経過した時刻tdにおいて、容量換算値Ctcと、時刻tdでの容量換算値Ctdとの差異|Ctd−Ctc|が既定値B(B>0)を超える。つまり、|Ctd−Ctc|>Bである。このため、処理部80は、センサ電極10に作用する人為的操作が第一人為的操作から第二人為的操作に移行したと判断する。
時刻tdから時間T1が経過した時刻teにおいて、容量換算値Ctdと、時刻teでの容量換算値Cteとの差異|Cte−Ctd|が既定値C(C>0)を超える。つまり、|Cte−Ctd|>Cである。このため、処理部80は、センサ電極10に作用する人為的操作が第二人為的操作から第三人為的操作に移行したと判断する。
時刻teから時間T1が経過した時刻tfにおいて、容量換算値Cteと、時刻tfでの容量換算値Ctfとの差異|Ctf−Cte|が既定値D(D>0)を下回る。つまり、|Ctf−Cte|<Dである。このため、処理部80は、センサ電極10に作用する人為的操作が第三人為的操作から第四人為的操作に移行したと判断する。
処理部80は、第零人為的操作〜第四人為的操作の組み合わせ及び順序に基づき、一連の相対的な移動が、タッチ、フリック、スワイプ、スライド、誤接触等のうちのいかなる人為的操作であるかを判断する。これにより、処理部80による人為的操作の誤検知が低減する。処理部80が判断に用いる人為的操作の数量は上述のように5つに限定されず、いかなる数量であってもよい。さらに、各人為的操作に設定される既定値も、人為的操作に応じて任意に設定され得る。
次に、図6を参照して、ステップS107〜S117の処理の具体的な適用例を説明する。なお、図6は、ノイズ混入時におけるセンサ電極10の容量換算値の変化の一例を示すグラフである。図6において、縦軸は、容量換算値を示し、横軸は、時間(単位:ms)を示す。そして、図6では、第一既定時間T1毎に検出されるセンサ電極10の容量換算値が、経時的にプロットされ、容量換算値の連続的な変化が線で描かれている。図6の例は、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動がない状態を示す。
図6に示されるように、時刻t0〜t1の間では、容量換算値が略一定であり、センサ電極10にノイズが作用していない。時刻t1以降では、センサ電極10にノイズが作用し、センサ電極10の容量換算値が短周期で大きく変動する。通常、処理部80は、インピーダンス素子21及び基準コンデンサ22によるローパスフィルタ20がオンの状態で、時刻t1から時間T1が順次経過した時刻t1+T1,t1+2T1,・・・・,t1+kT1,・・・・・(k=1,2,・・・・)において、センサ電極10の容量換算値を検出する。ローパスフィルタ20がオンの状態で容量換算値を検出した場合の検出結果が、図6において、プロットされた点によって示されている。
例えば、ノイズの混入により、時刻t1の容量換算値Ct1(第1静電容量)と、時刻t1+T1の容量換算値Ct2(第1静電容量)との間に差異が生じるため、処理部80は、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動があると誤判断する可能性がある。このため、処理部80は、差異|Ct2−Ct1|(第1静電容量の変化)が第一既定容量Cth0(第1既定値)以上である場合、この差異が対象物の相対的な移動に起因するか、ノイズに起因するかを判断する。例えば、|Ct2−Ct1|≧Cth0の場合、センサ電極10に対する対象物の相対速度が想定される相対速度以上であるため、容量換算値の差異が対象物の相対的な移動に起因しない可能性がある。なお、第一既定容量Cth0は、図5の説明で挙げた人為的操作に関する既定値A〜D以上の値である。
処理部80は、上記判断を行うために、時刻t1+T1において第一スイッチ31を閉操作してローパスフィルタ20をオフ状態とし、時刻t1+T1から時刻t1+2T1までの第一既定時間T1内において、第一既定時間T1と異なる第二既定時間T2毎に、センサ電極10の容量換算値(第2静電容量)を検出する。そして、処理部80は、時刻t1+2T1において、第一スイッチ31を開操作してローパスフィルタ20をオン状態にする。ノイズは比較的高い周波数を有するため、ローパスフィルタ20がオフ状態であることによって、ノイズの影響を含んだ容量換算値が検出される。なお、第二既定時間T2は、上述したように、電磁波の影響が、時間T2毎に検出される容量換算値の変動に反映され得る長さに設定される。例えば、第二既定時間T2は、ノイズによる電磁波の周波数に対応して設定され、より具体的には、1/4周期等の電磁波の周期よりも大幅に短い長さに設定され得る。
処理部80は、第一既定時間T1内において、第二既定時間T2毎に検出された容量換算値の中から、最大値Cmax及び最小値Cminを抽出する。さらに、処理部80は、最大値Cmax及び最小値Cminの差異|Cmax−Cmin|(第2静電容量の変動幅)が第二既定容量Cth1(第2既定値)以上である場合、この差異をノイズに起因すると判断する。つまり、容量換算値の最大変動幅が第二既定容量Cth1以上である場合、センサ電極10がノイズによる電磁波の作用を受けているとみなされる。
第二既定時間T2毎に容量換算値を検出することによって、第一既定時間T1毎の検出では得られない短い周期での容量換算値の変化が検出される。このため、容量換算値の変化が、ノイズに起因するか否かの判定確度が高まる。
[3.効果等]
上述したように、実施の形態に係る静電容量センサ100は、対象物との距離変化により静電容量が変化するセンサ電極10と、センサ電極10と電気的に接続される制御部40と、センサ電極10と制御部40との間に接続されるローパスフィルタ20と、制御部40によりローパスフィルタ20のオンオフを切り替える第一スイッチ31とを備える。制御部40は、第1既定期間としての第一既定時間T1内に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオンにし、センサ電極10に発生する第1静電容量を検出する。制御部40は、第1静電容量が第1既定値としての第一既定容量Cth0以上変化する場合に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオフにし、第2既定期間としての第二既定時間T2内にセンサ電極10に発生する第2静電容量を検出する。制御部40は、第2静電容量の変動幅が第2既定値としての第二既定容量Cth1以上である場合に、センサ電極10に電磁波が印加されていると判断する。
上述したように、実施の形態に係る静電容量センサ100は、対象物との距離変化により静電容量が変化するセンサ電極10と、センサ電極10と電気的に接続される制御部40と、センサ電極10と制御部40との間に接続されるローパスフィルタ20と、制御部40によりローパスフィルタ20のオンオフを切り替える第一スイッチ31とを備える。制御部40は、第1既定期間としての第一既定時間T1内に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオンにし、センサ電極10に発生する第1静電容量を検出する。制御部40は、第1静電容量が第1既定値としての第一既定容量Cth0以上変化する場合に、第一スイッチ31によってローパスフィルタ20をオフにし、第2既定期間としての第二既定時間T2内にセンサ電極10に発生する第2静電容量を検出する。制御部40は、第2静電容量の変動幅が第2既定値としての第二既定容量Cth1以上である場合に、センサ電極10に電磁波が印加されていると判断する。
上述の構成において、センサ電極10に印加された電磁波により、対象物の相対的な移動に起因する静電容量の変動よりも、短い周期でセンサ電極10の静電容量(第1静電容量)が変動する。第1静電容量が第一既定容量Cth0以上変化する場合、つまり、第1静電容量の変化に異常がある可能性がある場合、ローパスフィルタ20は、オフとされ、電磁波に起因した静電容量の変動は除去されなくなる。この状態で、第一既定時間T1と異なる第二既定時間T2を用いて静電容量(第2静電容量)を検出することによって、電磁波に起因した第2静電容量の変動の検出が可能になる。そして、第2静電容量の変動幅と第二既定容量Cth1とを比較することによって、第2静電容量の変動を電磁波に起因した変動に特定することが可能となる。よって、静電容量センサ100は、外的要因に起因する対象物の相対的な移動の誤検知を低減することができる。また、ローパスフィルタ20がオン状態のとき、センサ電極10からは、高周波成分が除去された信号が制御部40に入力されるため、短い周期でのセンサ電極10の静電容量の変化が抑えられる。また、センサ電極10に対する対象物の相対的な移動に起因する静電容量の変動周期も比較的長い。これにより、静電容量の検出周期を長くすることができ、静電容量センサ100の電力消費が抑えられる。
また、実施の形態に係る静電容量センサ100において、第一既定時間T1は第二既定時間T2よりも長い。上述の構成において、第二既定時間T2内の第2静電容量を検出することによって、第一既定容量Cth0内で第1静電容量を検出するよりも、短い周期での静電容量の検出が可能である。これにより、センサ電極10に電磁波が作用している場合、検出された第2静電容量に、電磁波の影響が現れやすくなる。
また、実施の形態に係る静電容量センサ100において、第一既定時間T1は、センサ電極10に対する対象物の移動速度に対応した期間であり、第二既定時間T2は、電磁波の周期に対応した期間である。上述の構成において、第一既定時間T1内でのセンサ電極10の第1静電容量の検出を、対象物の相対的な移動の検出に適するようにすることができ、第二既定時間T2内でのセンサ電極10の第2静電容量の検出を、電磁波の印加の検出に適するようにすることができる。
また、実施の形態に係る静電容量センサ100において、制御部40は、第二既定時間T2内のセンサ電極10の第2静電容量の検出を繰り返し、異なる第二既定時間T2の第2静電容量間の変動幅を、第二既定容量Cth1と比較する。上述の構成において、第二既定時間T2を周期とするセンサ電極10の第2静電容量の変動と、第二既定容量Cth1との比較が精度よく可能になる。
さらに、実施の形態に係る静電容量センサ100において、制御部40は、所定期間において、異なる第二既定時間T2のセンサ電極10の第2静電容量間の変動幅の最大値を、第二既定容量Cth1と比較する。上述の構成によって、センサ電極10の静電容量の変動が、電磁波に起因するか電磁波以外のものに起因するかをより高精度に特定することが可能になる。なお、上記所定期間は、実施の形態では、第一既定時間T1であるが、これに限定されず、任意に設定されてもよい。
また、実施の形態に係る静電容量センサ100において、制御部40は、第一既定時間T1内のセンサ電極10の第1静電容量の検出を繰り返し、異なる第一既定時間T1の第1静電容量間の変化量を、第一既定容量Cth0と比較する。上述の構成によって、センサ電極10の静電容量の変化の検出が精度よく可能になる。
また、実施の形態に係る静電容量センサ100において、ローパスフィルタ20は、抵抗器としてのインピーダンス素子21を含み、インピーダンス素子21の両端に第一スイッチ31が電気的に接続される。上述の構成において、第一スイッチ31は、オフ状態で、センサ電極10からの信号がインピーダンス素子21を通って制御部40へ流れることを許容し、オン状態で、信号がインピーダンス素子21を迂回し第一スイッチ31を通って制御部40へ流れることを許容する。よって、簡単な回路構成により、第一スイッチ31によるローパスフィルタ20のオンオフ操作が可能になる。
さらに、実施の形態に係る静電容量センサ100において、第一スイッチ31は、抵抗器としてのインピーダンス素子21の両端に直接接続される。上述の構成によって、インピーダンス素子21が短絡されるので、インピーダンス素子21が接続されている場合のローパスフィルタ20の時定数を最小化することができる。その結果、最大の周波数帯域で電磁波の影響を検出できる。
[変形例]
次に、実施の形態に係る静電容量センサの変形例を説明する。以下、図7を参照しつつ、本変形例について、実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、図7は、実施の形態に係る静電容量センサの変形例の構成を、図2と同様に示す図である。
次に、実施の形態に係る静電容量センサの変形例を説明する。以下、図7を参照しつつ、本変形例について、実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、図7は、実施の形態に係る静電容量センサの変形例の構成を、図2と同様に示す図である。
変形例に係る静電容量センサ200は、実施の形態に係る静電容量センサ100が抵抗器として備えていたインピーダンス素子21を、インダクタとして備える。さらに、静電容量センサ200は、インピーダンス素子21と第三スイッチ33との接続点に接続される抵抗器221を備えている。本例では、抵抗器221は、インピーダンス素子21と第三スイッチ33と第二スイッチ32との接続点に接続されているが、これに限定されない。抵抗器221は、負極端子52にも接続されている。これにより、インピーダンス素子21及び抵抗器221は、ローパスフィルタとして機能することができる。また、インピーダンス素子21及び基準コンデンサ22は、ローパスフィルタ20を構成する。
例えば、制御部40の処理部80によるセンサ電極10の容量換算値の検出時、第二スイッチ32及び第三スイッチ33を交互に開操作及び閉操作する際、インピーダンス素子21、基準コンデンサ22、及び抵抗器221は、センサ電極10から出力される信号からノイズ等の高周波成分を除去する。よって、実施の形態と異なるローパスフィルタ20の回路構成であっても、センサ電極10におけるノイズが低減する。また、本変形例に係る静電容量センサ200によれば、実施の形態に係る静電容量センサ100と同様の効果が得られる。なお、静電容量センサを構成する回路は、本変形例及び実施の形態に限定されず、センサ電極10とローパスフィルタ20とスイッチ31と制御部40とを備える種々の回路の適用が可能である。
なお、図7の構成において、抵抗器221と、インピーダンス素子21及び第三スイッチ33との接続点の間に、第四スイッチ(図示せず)を設けてもよい。この場合、制御部40は、第一スイッチ31のオン、オフと逆転するように第四スイッチをオン、オフ操作を行う。これにより、ローパスフィルタ20を機能させないとき、すなわち、第一スイッチ31がオンのときに、第四スイッチはオフになるので、抵抗器221が切り離される。その結果、より高周波な電磁波の印加の検出が可能となる。
[静電容量センサの適用例]
上述した実施の形態及び変形例に係る静電容量センサは、対象物が静電容量センサに接触する及び接触しないに関わらず、対象物の相対的な移動を検知することができる。例えば、図8に示されるように、実施の形態及び変形例に係る静電容量センサは、人の手指の接触及び動作を検知するセンサに適用可能である。なお、図8は、実施の形態及び変形例に係る静電容量センサの適用例を示す斜視図である。静電容量センサは、人の手指が接触する基板Sに埋め込まれる。具体的には、静電容量センサのセンサ電極10の第一電極11及び第二電極12が、基板Sに埋め込まれ、さらに、基板Sの表面に沿って、互いに間隔をあけて並んで配置される。人の手指の基板Sへの接触、基板S上での人の手指の移動等が、センサ電極10を介して静電容量センサに検知され得る。
上述した実施の形態及び変形例に係る静電容量センサは、対象物が静電容量センサに接触する及び接触しないに関わらず、対象物の相対的な移動を検知することができる。例えば、図8に示されるように、実施の形態及び変形例に係る静電容量センサは、人の手指の接触及び動作を検知するセンサに適用可能である。なお、図8は、実施の形態及び変形例に係る静電容量センサの適用例を示す斜視図である。静電容量センサは、人の手指が接触する基板Sに埋め込まれる。具体的には、静電容量センサのセンサ電極10の第一電極11及び第二電極12が、基板Sに埋め込まれ、さらに、基板Sの表面に沿って、互いに間隔をあけて並んで配置される。人の手指の基板Sへの接触、基板S上での人の手指の移動等が、センサ電極10を介して静電容量センサに検知され得る。
また、実施の形態及び変形例に係る静電容量センサは、車両等のドア、リアゲート等の開閉を制御するためにも用いられ得る。例えば、ドア、リアゲート等の下方、つまり車両の下部に人が足を挿入すると、静電容量センサは、足の接近及び移動方向を検知し、ドア、リアゲート等を開錠及び開放してもよい。この場合、静電容量センサは、足との非接触状態で、足の接近及び動作を検知し得る。このような静電容量センサは、スイッチとして機能し得る。静電容量センサは、人の身体部位の接近及び動作等を検知するいかなる用途にも適用可能である。
[他の変形例等]
以上、本出願において開示する技術の例示として、1つ又は複数の態様に係る静電容量センサについて、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本開示における技術は、実施の形態に限定されるものではなく、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態の変形例又は他の実施の形態にも適用可能である。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、1つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
以上、本出願において開示する技術の例示として、1つ又は複数の態様に係る静電容量センサについて、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本開示における技術は、実施の形態に限定されるものではなく、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態の変形例又は他の実施の形態にも適用可能である。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、1つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態及び変形例に係る静電容量センサでは、制御部40の処理部80は、第一既定時間T1毎に確定されるセンサ電極10の容量換算値における変化量を算出する際、新しく確定された容量換算値C2と、容量換算値C2の確定処理の1つ前の容量換算値の確定処理で確定された容量換算値C1との差異|C2−C1|を算出していたが、これに限定されない。例えば、処理部80は、容量換算値C2と、容量換算値C2の確定処理の2つ以上前の容量換算値の確定処理で確定された容量換算値との差異を算出してもよい。又は、処理部80は、容量換算値C2と、容量換算値C2の確定処理の1つ以上前の容量換算値の確定処理で確定された複数の容量換算値とを用いてもよい。この場合、処理部80は、容量換算値C2と、複数の容量換算値の代表値とを用いてこれらの差異を算出してもよい。例えば、代表値は、統計的な代表値であってよく、種々の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値等であってもよい。
上記実施の形態及び変形例に係る静電容量センサでは、制御部40の処理部80は、第一既定時間T1内において第二既定時間T2毎に確定されるセンサ電極10の容量換算値の最大変動幅が第二既定容量Cth1以上である場合、センサ電極10が電磁波の作用を受けていると判断していたが、これに限定されない。例えば、処理部80は、第一既定時間T1内で確定された複数の容量換算値Cnk(k=1,2,・・・・,n)の中から、2つの容量換算値を抽出し、これらの差異と第二既定容量とを比較してもよい。又は、処理部80は、複数の容量換算値Cnkの中から、2つの容量換算値によって各々構成される複数のペアを抽出し、各ペアにおける容量換算値の差異を算出してもよい。さらに、処理部80は、当該差異が閾値を超えた回数に基づき、電磁波の作用の有無を判断してもよい。この場合、処理部80は、差異が閾値を超えた回数が所定回数以上の場合、センサ電極10が電磁波の作用を受けていると判断してもよい。又は、処理部80は、各ペアにおける容量換算値の差異の代表値が、第二既定容量Cth1に対応する閾値以上である場合、センサ電極10が電磁波の作用を受けていると判断してもよい。例えば、代表値は、統計的な代表値であってよく、種々の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値等であってもよい。また、処理部80は、第一既定時間T1内において、第二既定時間T2毎にセンサ電極10の容量換算値を確定していたが、第二既定時間T2毎に容量換算値を確立する期間は、第一既定時間T1に限定されず、いかなる期間であってもよい。
上記実施の形態及び変形例では、第二既定時間T2は、第一既定時間T1よりも短い期間であったが、これに限定されず、第一既定時間T1以上の長さの期間であってもよい。
上記実施の形態及び変形例に係る静電容量センサでは、ローパスフィルタ20は、抵抗器であるインピーダンス素子21と、基準コンデンサ22とで構成されていたが、これに限定されない。例えば、ローパスフィルタ20は、インダクタと基準コンデンサ22とで構成されてもよく、抵抗器とインダクタとで構成されてもよい。
上記実施の形態及び変形例に係る静電容量センサでは、センサ電極10は、第一電極11及び第二電極12を有していたが、これに限定されない。センサ電極は、制御部40に電気的に接続された1つの電極のみ、つまり第一電極11のみを有してもよい。この場合、第一電極11と対象物との間に静電容量が生じる。そして、この静電容量は、第一電極11と対象物との間の距離に応じて変化する。よって、静電容量センサは、当該静電容量を算出することによって、対象物の相対的な移動を検知することができる。このような静電容量センサは、例えば、図2及び図7において、センサ電極10から第二電極12を除去した構成を有してもよい。
本開示は、人の身体等の電位を伴った対象物の接近、接触、動作等の相対的な移動の検出結果を用いる装置に適用可能である。
10 センサ電極
20 ローパスフィルタ
21 インピーダンス素子(抵抗器)
31 第一スイッチ
40 制御部
100,200 静電容量センサ
20 ローパスフィルタ
21 インピーダンス素子(抵抗器)
31 第一スイッチ
40 制御部
100,200 静電容量センサ
Claims (8)
- 対象物との距離変化により静電容量が変化する電極と、
前記電極と電気的に接続される制御部と、
前記電極と前記制御部との間に接続されるローパスフィルタと、
前記制御部により前記ローパスフィルタのオンオフを切り替えるスイッチと、を備え、
前記制御部は、
第1既定期間内に、前記スイッチによって前記ローパスフィルタをオンにし、前記電極に発生する第1静電容量を検出し、
前記第1静電容量が第1既定値以上変化する場合に、前記スイッチによって前記ローパスフィルタをオフにし、第2既定期間内に前記電極に発生する第2静電容量を検出し、前記第2静電容量の変動幅が第2既定値以上である場合に、前記電極に電磁波が印加されていると判断する
静電容量センサ。 - 前記第1既定期間は前記第2既定期間よりも長い
請求項1に記載の静電容量センサ。 - 前記第1既定期間は、前記電極に対する前記対象物の移動速度に対応した期間であり、
前記第2既定期間は、前記電磁波の周期に対応した期間である
請求項2に記載の静電容量センサ。 - 前記制御部は、
前記第2既定期間内の前記第2静電容量の検出を繰り返し、
異なる前記第2既定期間の前記第2静電容量間の変動幅を、前記第2既定値と比較する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電容量センサ。 - 前記制御部は、
所定期間内において、異なる前記第2既定期間の前記第2静電容量間の変動幅の最大値を、前記第2既定値と比較する
請求項4に記載の静電容量センサ。 - 前記制御部は、
前記第1既定期間内の前記第1静電容量の検出を繰り返し、
異なる前記第1既定期間の前記第1静電容量間の変化量を、前記第1既定値と比較する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電容量センサ。 - 前記ローパスフィルタは、抵抗器を含み、前記抵抗器の両端に前記スイッチが電気的に接続される
請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電容量センサ。 - 前記スイッチは、前記抵抗器の両端に直接接続される
請求項7に記載の静電容量センサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016242617A JP2018096883A (ja) | 2016-12-14 | 2016-12-14 | 静電容量センサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016242617A JP2018096883A (ja) | 2016-12-14 | 2016-12-14 | 静電容量センサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018096883A true JP2018096883A (ja) | 2018-06-21 |
Family
ID=62633453
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016242617A Pending JP2018096883A (ja) | 2016-12-14 | 2016-12-14 | 静電容量センサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2018096883A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020122030A1 (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2020096216A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2020096215A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2022015488A (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-21 | 日立金属株式会社 | 検知装置及び検知方法 |
-
2016
- 2016-12-14 JP JP2016242617A patent/JP2018096883A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020122030A1 (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2020096216A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2020096215A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | アイシン精機株式会社 | 静電容量センサ |
| JP2022015488A (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-21 | 日立金属株式会社 | 検知装置及び検知方法 |
| JP7380456B2 (ja) | 2020-07-09 | 2023-11-15 | 株式会社プロテリアル | 検知装置及び検知方法 |
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