JP2018155366A - ねじ及びドライバービット並びにねじ製造用ヘッダーパンチ - Google Patents

ねじ及びドライバービット並びにねじ製造用ヘッダーパンチ Download PDF

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Abstract

【課題】ねじのビット嵌合溝に対する嵌合を円滑かつ迅速に達成することができると共に、ねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じることを、有効かつ確実に防止することができるねじ及びねじ製造用ヘッダーパンチを提供する。【解決手段】ねじ頭部11aの頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝12を設けるねじからなり、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部20を形成し、前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝に隣接する境界面部14におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面14aを、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように凹部22を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ頭部の頂部面において十字溝からなるビット嵌合溝を設けたねじに係り、特にねじ頭部に設けたビット嵌合溝部分において、これに適合するドライバービットを使用してねじ締め作業を行う際に、前記ビット嵌合溝部分への応力集中によってしばしば発生する、危険なバリ状の変形突起を有効かつ確実に防止することができるように構成したねじ及びこのねじに使用するドライバービット並びにねじ製造用ヘッダーパンチに関するものである。
従来、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝Gを設けたねじS〔図12(a)参照〕の使用に際し、ドライバービットによるねじ締め作業を行う場合において、ねじSのビット嵌合溝G部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝Gの交差縁部にバリ状の変形突起B〔図12(b)参照〕が生じることが、しばしば確認されている。
しかるに、前述したように、前記ビット嵌合溝の縁部にバリ状の変形突起Bが生じた場合には、このようなねじが取付けられる各種の家庭用ないし業務用製品ないしは公共設備等において、例えばその取扱いに際して、前記バリ状の変形突起により手や指等に傷を生じさせる危険がある。さらには、衣服等と接触することにより、その一部が前記バリ状の変形突起に絡まって、衣服等の破損のみならず、身体に対しても種々の危害ないし危険を及ぼす恐れがある。
なお、本発明者は、先に、ねじ頭部の頂部面に形成する十字溝からなるビット嵌合溝において、その端縁部にそれぞれ所定深さの垂直端壁部とその側壁部とを形成し、これらの垂直端壁部の下縁部よりねじ頸部の中心部に指向して、従来のプラスドライバービットの先端部の形状に適合するように、水平および傾斜して延在する溝底部を形成すると共に、その中心底部において緩傾斜の円錐底面を形成することによって、ねじのビット嵌合溝に対するドライバービットの先端刃部の結合を、緊密に行うことができるねじの開発に成功した。
また、前記ねじの使用に適合するドライバービットとして、前記ねじのビット嵌合溝の垂直端壁部および水平に延在する溝底部とその側壁部とにそれぞれ係合する直角縁部とその側壁部とを有する翼部を設けると共に、前記各翼部の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ傾斜して延在する溝底部および円錐底面の内部形状に適合するように突出延在する垂直延長翼部を備えてなるドライバービットの開発に成功した。そして、前記構成からなるねじと前記構成からなるドライバービットとの組合せについて特許を得た(特許文献1参照)。
従って、前記特許文献1に記載のねじとドライバービットの組合せにおいては、ねじのねじ頭部に設けた十字溝からなるビット嵌合溝の端縁部に形成した所定深さの垂直端壁部と、その側壁部および前記垂直端壁部の下縁部よりねじ頸部の中心部に指向し水平および傾斜して延在する溝底部とに対して、ドライバービットに設けた直角縁部とその側壁部とを有する翼部および前記翼部の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ傾斜して延在する溝底部および円錐底面の形状に適合するように突出延在するように形成した垂直延長翼部が、それぞれ嵌合当接して、従来のねじとドライバービットの組合せによるようなビット嵌合溝に対するテーパ接触面積を少なくし、むしろ隣接するビット嵌合溝の交差する境界部におけるドライバービットの先端が当接する側壁部の面積を拡大することができ、これによりドライバービットのカムアウト現象の発生を防止することができるものである。
しかしながら、前記特許文献1に記載のねじとドライバービットの組合せにおいては、前述したビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じる危険性を回避するためには、十分ではないことが確認された。
特許第3863924号公報
前述したように、前記特許文献1に記載したねじとドライバービットの組合せにおいては、従来のねじとドライバービットの組合せによるようなビット嵌合溝に対するテーパ接触面積を少なくし、隣接するビット嵌合溝の交差する境界部におけるドライバービットの先端が当接する側壁部の面積を拡大すること、すなわちドライバービットの駆動面を拡大することができ、これによりドライバービットのカムアウト現象の発生を防止することができるものであるが、前記ビット嵌合溝の交差縁部にしばしば発生するバリ状の変形突起Bを、確実に解消することができないという課題が確認された。そこで、本発明者は、前記課題を有効かかつ確実に解決すべく鋭意検討を重ねた結果、次のような構成からなるねじの開発と共に前記ねじに好適に適合し得るドライバービットおよびその組合せの開発に成功した。
すなわち、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を形成するねじにおいて、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成すると共に、前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面に対して、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように適宜の凹部を形成することにより、従来のドライバービットを使用してねじ締め作業を行った場合に、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じることを、有効かつ確実に防止することができることを突き止めた。
なお、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を形成するねじとしては、従来より一般的に市販されている十字溝からなるビット嵌合溝を有するねじのみならず、前記十字溝の開口溝部の下縁部に形成される十字溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する十字溝端壁面を形成し、前記十字溝端壁面の下縁部よりねじ軸の中心部に指向してそれぞれ下方へ緩傾斜で延在する十字溝緩傾斜段部を形成し、前記十字溝緩傾斜段部の下縁部よりそれぞれ交差する中心部に指向して下方へ急傾斜する十字溝底面部を形成し、前記十字溝底面部の交差する中心部を円錐状底面に形成したねじに対しても、前記吐同様に有効に適用することができることが確認された。
また、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじにおいて、ねじ頭部の中心部において十字状に交差する一対の直線溝の一方に対し、前記直線溝の両端部にマイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するように半径方向外方へそれぞれ延在する延長溝部を形成したプラマイねじに対しても、前記吐同様に有効に適用することができることが確認された。
さらに、前述したねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を形成するねじに限定されることなく、例えば、ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対しても、前記断面L字状からなる開口溝部を形成すると共に、等角三方溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面に対して、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように適宜の凹部を形成することにより、前記と同様の作用および効果を得ることができることが確認された。
また、前記ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を形成するねじにおいて、特に、前記十字溝の開口溝部の下縁部に形成される十字溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する十字溝端壁面を形成し、前記十字溝端壁面の下縁部よりねじ軸の中心部に指向してそれぞれ下方へ緩傾斜で延在する十字溝緩傾斜段部を形成し、前記十字溝緩傾斜段部の下縁部よりそれぞれ交差する中心部に指向して下方へ急傾斜する十字溝底面部を形成し、前記十字溝底面部の交差する中心部を円錐状底面に形成するものにおいては、前記ねじのビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とに、それぞれ係合する垂直縁部と緩傾斜縁部およびそれらの側壁部とを有する刃部を設けると共に、前記刃部の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面部および円錐状の凹部の形状に適合するように突出する突出刃を形成したドライバービットを形成することにより、前記構成からなるねじのビット嵌合溝に対する嵌合を円滑かつ迅速に達成することができ、ねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝に対する駆動面を最大かつ有効に保持して、ドライバービットの先端刃部におけるねじのビット嵌合溝からのカムアウト現象の発生を防止すると共に、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じることを、有効かつ確実に防止することができることを突き止めた。
さらに、前記構成からなるねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けたねじの製造に際しては、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対しては、前記ビット嵌合溝における十字溝の形状にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ延在する十字溝底面および円錐状底面の内部形状に適合するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けたヘッダーパンチを使用することにより、強度的に優れた前記構成からなるねじを簡便かつ適正に製造することができることを突き止めた。
同様に、前記構成からなるねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けたねじの製造に際しては、前記ビット嵌合溝における三方溝端壁面およびそれらの側壁面にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端面をその中心部に指向して円錐状底面を形成するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記等角三方に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における三方溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けたヘッダーパンチを使用することにより、強度的に優れた前記構成からなるねじを簡便かつ適正に製造することができることを突き止めた。
従って、本発明の目的は、ねじのビット嵌合溝に対する嵌合を円滑かつ迅速に達成することができ、ねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝に対する駆動面を最大かつ有効に保持して、ドライバービットの先端刃部におけるねじのビット嵌合溝からのカムアウト現象の発生を防止すると共に、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じることを、有効かつ確実に防止することができるねじ及びドライバービット並びにねじ製造用ヘッダーパンチを提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のねじは、ねじ頭部の頂部面に字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじからなり、
前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成し、
前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように凹部を形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のねじは、ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじからなり、
前記ねじ頭部の頂部面における等角三方溝の開口縁部に沿って、外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成し、
前記ビット嵌合溝の開口面における等角三方溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向する凹部を形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のねじは、ねじ頭部の頂部面に十字溝または等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじにおいて、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝または等角三方溝の開口縁部に沿って形成する開口溝部は、十字溝または等角三方溝の駆動面に対応する開口縁部に沿って形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のねじは、前記ビット嵌合溝の開口部における十字溝または等角三方溝に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向して下方傾斜する凹部を形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のねじは、前記開口溝部の下縁部に形成される十字溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する十字溝端壁面を形成し、前記十字溝端壁面の下縁部よりねじ軸の中心部に指向してそれぞれ下方へ緩傾斜で延在する十字溝緩傾斜段部を形成し、前記十字溝緩傾斜段部の下縁部よりそれぞれ交差する中心部に指向して下方へ急傾斜する十字溝底面部を形成し、前記十字溝底面部の交差する中心部を円錐状底面に形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のねじは、前記開口溝部の下縁部に形成される等角三方溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する三方溝端壁面を形成し、前記三方溝底面部をその中心部に指向する円錐状底面に形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載のプラマイねじは、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじにおいて、ねじ頭部の中心部において十字状に交差する一対の直線溝の一方に対し、前記直線溝の両端部にマイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するように半径方向外方へそれぞれ延在する延長溝部を形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項8に記載のドライバービットは、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とにそれぞれ係合する垂直縁部と緩傾斜縁部およびそれらの側壁部とを有する刃片部を設けると共に、前記刃片部の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出する突出刃部を備えてなることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載のねじ製造用ヘッダーパンチは、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする。
本発明の請求項10に記載のねじ製造用ヘッダーパンチは、ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とにそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする。
本発明の請求項11に記載のねじ製造用ヘッダーパンチは、前記請求項9記載のねじ製造用ヘッダーパンチにおいて、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とに対応して相互に交差するように設けられた一対の突起片の一方に対し、マイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するための延長溝部を形成する延長突起部を設けることを特徴とする。
本発明の請求項12に記載のねじ製造用ヘッダーパンチは、ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における三方溝端壁面およびそれらの側壁面にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端面をその中心部に指向して円錐状底面を形成するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記等角三方に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における三方溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする。
本発明の請求項1および2に記載のねじによれば、ねじ頭部の頂部面における十字溝や等角三方溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成すると共に、前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように所要の凹部を形成することにより、ねじのビット嵌合溝に対する嵌合を円滑かつ迅速に達成することができると共に、ねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部にバリ状の変形突起が生じることを、有効かつ確実に防止することができる。
また、本発明の請求項3および4に記載のようにねじを構成することにより、自動化されたねじ締め機構において使用する小ねじや精密ねじ等として適用する場合には、ドライバービットの結合を迅速かつ確実なものとし、しかも前述した作用および効果を有効に発揮させることができる利点が得られる。さらに、前記構成からなるねじのねじ締め作業において、ドライバービットとの円滑な嵌合を行うことができることから、ねじ頭部表面のめっき処理に対する損傷や剥離等を発生させる不具合も、容易かつ確実に防止することができる。
さらに、本発明の請求項1ないし4に記載のねじによれば、前述した発明の効果と共に、ねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝に対する駆動面に対する面積は、従来のビット嵌合溝よりの上方に断面L字状からなる開口溝部を形成することから、これと対応するドライバービットの先端刃部との駆動面積は十分に確保することができ、前記ドライバービットのねじのビット嵌合溝からのカムアウト現象の発生を、確実に防止することができる利点が得られる。
本発明の請求項5ないし7に記載のねじによれば、前記構成からなるねじのねじ頭部の頂部面に設けたビット嵌合溝との嵌合を円滑かつ迅速に達成することができ、これによりねじ締め作業に際して、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部に対するバリ状の変形突起の発生を防止に、有効に寄与することができる。
本発明の請求項8に記載のドライバービットによれば、前記請求項5および7に記載のねじを使用する場合において、それぞれねじ頭部の頂部面に設けたビット嵌合溝との嵌合を円滑かつ迅速に達成することができと共に、ねじ締め作業に際し、ねじのビット嵌合溝部分への応力集中によって、前記ビット嵌合溝の交差縁部に対するバリ状の変形突起の発生を防止する機能を、有効に発揮させることができる。
本発明の請求項9ないし11に記載のねじ製造用ヘッダーパンチによれば、前記構成からなるねじのねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部の形成を、簡便かつ適正に行うことができると同時に、前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように所要の凹部の形成を、簡便かつ適正に行うことができる。しかも、このような構成からなるヘッダーパンチによれば、高い強度と十分な使用寿命から、前記成からなるねじの容易かつ適正な製造とその量産化に有効に寄与することができる。
本発明の請求項12に記載のねじ製造用ヘッダーパンチによれば、前記構成からなるねじのねじ頭部の頂部面における等角三方溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部の形成を、簡便かつ適正に行うことができると同時に、前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように所要の凹部の形成を、簡便かつ適正に行うことができる。そして、前記と同様に、前記成からなるねじの容易かつ適正な製造とその量産化に有効に寄与することができる。
本発明に係るねじの第1の実施態様を示すねじ頭部の要部側面断面図である。 図1に示すねじのねじ頭部の概略平面図である。 図2に示すねじのねじ頭部のIII―III線要部断面図である。 図2に示すねじのねじ頭部の変形例を示す概略平面図である。 本発明に係るねじの第2の実施態様を示すねじ頭部の要部側面断面図である。 図5に示すねじのねじ頭部の概略平面図である。 本発明に係るねじの第3の実施態様を示すねじ頭部の概略平面図である。 図7に示すねじのねじ頭部のVIII―VIII線要部断面図である。 本発明に係るねじの第4の実施態様を示すねじ頭部の概略平面図である。 図9に示すねじのねじ頭部のX―X線要部断面図である。 本発明に係る第2および第3の実施態様に係るねじに好適に使用し得るドライバービットの先端刃部の一実施例を示す要部側面図である。 (a)は従来の十字穴付きねじのねじ頭部の概略斜視図、(b)は従来の十字穴付きねじにおいてビット嵌合溝の縁部にバリ状の変形突起を生じた状態を示すねじ頭部の概略説明図である。
次に、本発明に係るねじ及びドライバービット並びにねじ製造用ヘッダーパンチの実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
本発明に係るねじの構成例1
図1ないし図2は、本発明に係るねじの第1の実施態様を示すものであり、図1はねじ頭部の概略側面断面図、図2はねじ頭部の概略平面図、第3図は第2図に示すねじのIII−III線断面図である。
図1および図2において、参照符号10Aはねじ頭部11aの頂面部に十字溝からなるビット嵌合溝部12を備えたねじを示すものである。そこで、本実施態様のねじ10Aは、ねじ頭部11aの頂面部における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において、それぞれ外方に所要幅wで拡張しかつ所要深さhの断面L字状からなる開口溝部20を形成した構成からなる。
また、前記ねじ10Aのビット嵌合溝12の開口面において、十字溝の円周方向に隣接する境界面部14のねじ頭部11aの中心部に指向する先端面14aを、それぞれ前記開口溝部20の底面に指向するように凹部22を形成した構成からなる(図3参照)。この場合、前記凹部22は、図1および図3に示すように、前記開口溝部20の底面に指向して下方傾斜するように構成することができる。また、前記凹部22は、ほぼ垂直に下方ヘカットするようにして構成することもできる。
このように構成される本実施態様におけるねじ10Aは、前述したように、ねじ頭部11aの頂面部における十字溝の開口縁部に沿って、それぞれ外方に所要幅wで拡張する拡張しかつ所要深さhの断面L字状からなる開口溝部20を設けたことにより、前記ねじ10Aのビット嵌合溝12に適合するように構成されたドライバービットすなわち市販のプラスドライバービットを使用して、ねじ締め作業を行う場合において、ドライバービットの先端刃部を前記ねじ10Aのビット嵌合溝12への嵌合操作は、容易かつ確実に行うことができる。
また、前記ねじ10Aのビット嵌合溝12の開口面において、十字溝の境界面部14となる先端面14aを、それぞれ前記開口溝部20の底面に指向するように凹部22を形成したことにより、ねじ締め作業を行う場合において、前記ドライバービットの先端刃部を前記ねじ10Aのビット嵌合溝12への嵌合操作を、迅速かつ容易に行うことが可能となる。
そして、前述した本実施態様のねじ10Aにおいては、十字溝の開口縁部に沿って前記開口溝部20を設けると共に、十字溝の境界面部14の先端面14aに前記凹部22を形成したことにより、ビット嵌合溝12へのドライバービットの先端刃部の嵌入を容易かつ迅速に行うことができると共に、ねじ締め操作に際し、ねじ10Aのビット嵌合溝12における十字溝とドライバービットの先端刃部との係合が、前記開口溝部20より下方に位置することから、前記ビット嵌合溝部分への応力集中が生じても、ねじ頭部11aの頂面部におけるバリ状の変形突起の発生を確実に防止することができる。
なお、前記構成からなる本実施態様のねじ10Aにおいて、ねじ頭部11aの頂面部における十字溝の開口縁部に沿って設ける前記開口溝部20は、図2に示すように、十字溝の全開口縁部に沿って設けることができるが、図4に示すように、ドライバービットとの結合に際して、少なくとも駆動面となる部分に対応して前記開口溝部20を設けることが有効である。従って、以下に説明するそれぞれの実施態様においても、図4に示す構成と同様に、少なくとも駆動面となる部分に対応して前記開口溝部20を設けることができることは勿論である。
本発明に係るねじの構成例2
図5および図6は、本発明に係るねじの第2の実施態様を示すものであり、図5はねじ頭部の概略側面断面図、図6はねじ頭部の概略平面図である。
図5および図6は、ねじ頭部11aの頂面部に改良された十字溝からなるビット嵌合溝部12を備えたねじ10Bを示すものである。すなわち、本実施態様のねじ10Bは、ねじ頭部11aの頂面部において開口する十字溝の端縁部が、ほぼ垂直に所要深さまで延在する十字溝端壁面15を形成し、この十字溝端壁面15の下縁部15aよりねじ軸11bの中心部に指向してそれぞれ下方へ緩傾斜で延在する十字溝緩傾斜段部16を形成し、さらにこの十字溝緩傾斜段部16の下縁部16aよりそれぞれ交差する中心部に指向して下方へ急傾斜する十字溝底面部17を形成すると共に、前記十字溝底面部17の交差する中心部を円錐状底面17aに形成した構成からなる。
なお、前記ねじ10Bのビット嵌合溝12において、ねじ頭部11aのそれぞれ回転方向に隣接する十字溝緩傾斜段部16の側壁面18は、それぞれ後述するドライバービットの先端刃部の各刃片部との嵌合操作を円滑に行うために、適宜の抜きテーパを有する構成とする。
このようにビット嵌合溝12を構成した本実施態様のねじ10Bは、前述した実施態様のねじ10Aと同様にして、ねじ頭部11aの頂面部における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において、それぞれ外方に所要幅wで拡張しかつ所要深さhの断面L字状からなる開口溝部20を形成すると共に、ビット嵌合溝12の開口面において、十字溝の円周方向に隣接する境界面部14のねじ頭部11aの中心部に指向する先端面14aを、それぞれ前記開口溝部20の底面に指向するように凹部22を形成する。
従って、このように構成される本実施態様のねじ10Bにおいても、前述したように、十字溝の開口縁部に沿って前記開口溝部20を設けると共に、十字溝の境界面部14の先端面14aに前記凹部22を形成したことにより、ビット嵌合溝12へのドライバービットの先端刃部の嵌入を容易かつ迅速に行うことができると共に、ねじ締め操作に際し、ねじ10Bのビット嵌合溝12における十字溝とドライバービットの先端刃部との係合が、前記開口溝部20より下方に位置することから、前記ビット嵌合溝部分への応力集中が生じても、ねじ頭部11aの頂面部におけるバリ状の変形突起の発生を確実に防止することができる。
なお、本実施態様のねじ10Bに対しては、前記実施態様のねじ10Aに適合するドライバービットすなわち市販のプラスドライバービットを使用することができるが、後述する構成からなるドライバービットを使用することにより、ねじ締め作業を行う場合、それぞれドライバービットの先端刃部を前記ねじ10Bのビット嵌合溝12への嵌合操作を、容易かつ確実に行うことができる。
本発明に係るねじの構成例3
図7および図8は、本発明に係るねじの第3の実施態様を示すものであり、図7はねじ頭部の概略平面図、図8は図7に示すねじのVIII−VIII線概略断面図である。
図7および図8は、ねじ頭部11aの頂面部にプラスドライバーおよびマイナスドライバーの使用を可能にした十字溝からなるビット嵌合溝部12を備えたねじ10Cを示すものである。すなわち、本実施態様のねじ10Cは、前述した第1および第2の実施態様のねじ10Aおよび10Bにおいて、ねじ頭部11aの中心部において十字状に交差する一対の直線溝の一方に対し、前記直線溝の両端部にマイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するように半径方向外方へそれぞれ延在する延長溝部19を形成した構成からなるものである。なお、図8においては、前記第2の実施態様のねじ10Bを示しており、その他の構成については、前述した前記第2の実施態様のねじ10Bと同様であり、同一の構成部分については、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
従って、このように構成される本実施態様のねじ10Cにおいても、前述したように、十字溝の開口縁部に沿って前記開口溝部20を設けると共に、十字溝の境界面部14の先端面14aに前記凹部22を形成したことにより、ビット嵌合溝12へのドライバービットの先端刃部の嵌入を容易かつ迅速に行うことができると共に、ねじ締め操作に際し、ねじ10Cのビット嵌合溝12における十字溝とドライバービットの先端刃部との係合が、前記開口溝部20より下方に位置することから、前記ビット嵌合溝部分への応力集中が生じても、ねじ頭部11aの頂面部におけるバリ状の変形突起の発生を確実に防止することができる。
また、図8に示す本実施態様のねじ10Cに対しては、前記実施態様のねじ10Aに適合するドライバービットすなわち市販のプラスドライバービットを使用することができると共に、後述する構成からなるドライバービットを使用することにより、ねじ締め作業を行う場合、それぞれドライバービットの先端刃部を前記ねじ10Cのビット嵌合溝12への嵌合操作を、容易かつ確実に行うことができる。
本発明に係るねじの構成例4
図9および図10は、本発明に係るねじの第4の実施態様を示すものであり、図9はねじ頭部の概略平面図、図10は図9に示すねじのX−X線概略断面図である。
図9および図10は、ねじ頭部11aの頂面部に等角三方溝からなるビット嵌合溝12´を設けたねじ10Dを示すものである。すなわち、本実施態様のねじ10Dは、前述した実施態様のねじ10Aと同様にして、ねじ頭部11aの頂面部における等角三方溝の開口縁部に沿って、その上方において、それぞれ外方に所要幅wで拡張しかつ所要深さhの断面L字状からなる開口溝部20を形成すると共に、ビット嵌合溝12´の開口面において、三方溝の円周方向に隣接する境界面部14のねじ頭部11aの中心部に指向する先端面14aを、それぞれ前記開口溝部20の底面に指向するように凹部22を形成した構成からなる。
なお、図10に示す本実施態様のねじ10Dにおいては、前記開口溝部20の下縁部に形成される等角三方溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する三方溝端壁面15´を形成し、前記三方溝の底面部17´をその中心部に指向する円錐状底面に形成した構成からなる。
また、図9および図10に示す本実施態様のねじ10Dにおいては、前記三方溝の円周方向に隣接する境界面部14のねじ頭部11aの中心部に指向する先端面14aに形成する凹部22は、前記開口溝部20の底面に対して、ほぼ垂直に下方ヘ段部状にカットした構成としたものである。この場合、本実施態様のねじ10Dにおいては、前記凹部22の構成として、図9および図10に点線で示すように、前記開口溝部20の底面に指向して下方傾斜するように形成することもできる。
このように構成される本実施態様のねじ10Dにおいても、前述した実施態様のねじ10A、10B、10Cと同様に、三方溝の開口縁部に沿って前記開口溝部20を設けると共に、三方溝の境界面部14の先端面14aに前記凹部22を形成したことにより、ビット嵌合溝12´への対応するドライバービットの先端刃部の嵌入を容易かつ迅速に行うことができると共に、ねじ締め操作に際し、ねじ10Dのビット嵌合溝12´における三方溝と対応するドライバービットの先端刃部との係合が、前記開口溝部20より下方に位置することから、前記ビット嵌合溝部分への応力集中が生じても、ねじ頭部11aの頂面部におけるバリ状の変形突起の発生を確実に防止することができる。
本発明に係るねじに適合するドライバービットの構成例
図11は、本発明に係るねじに適合するドライバービットの一実施態様を示すものである。すなわち、本実施態様のドライバービット30は、前述した第2および第3の実施態様のねじ10Bおよび10Cのビット嵌合溝12にそれぞれ適合するものである。
そこで、本実施態様のドライバービット30は、前記ねじ10Bおよび10Cのビット嵌合溝12に適合するように、ビット嵌合溝12の十字溝の端縁部に形成した十字溝端壁面13と十字溝緩傾斜段部14とにそれぞれ係合する垂直縁部33と緩傾斜縁部34を有する刃片部35を設けると共に、前記刃片部35の先端部中心に、前記ねじ10Bおよび10Cのビット嵌合溝12においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面部17および円錐状底面17aの形状に適合するように、突出する突出刃部36を形成した構成からなる。
なお、前記ドライバービット30の刃片部35ないし突出刃部36の両側面からなる側壁部38は、前記ねじ10Bおよび10Cのビット嵌合溝12に形成された側壁面18と適正に当接するように構成される。従って、このように構成される本実施例のドライバービット30は、前述した実施例のねじ10Bおよび10Cのビット嵌合溝12と、円滑かつ適正に嵌合させることができる。
本発明に係るねじを製造するヘッダーパンチの構成例1
前述した本発明に係るねじ10Aの実施態様(図1ないし図4参照)の構成から、本発明に係るねじ10Aを製造するためのヘッダーパンチを得ることができる。すなわち、そこで、前記ねじ10Aを製造するためのヘッダーパンチは、ねじ頭部11aの頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝12における十字溝にそれぞれ対応する突起片(図示を省略)を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじ10Aのビット嵌合溝12においてそれぞれ延在する十字溝底面および円錐状底面の形状(図1参照)に適合するように突出延在する先端突出部(図示を省略)を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじ10Aの凹部22(図1参照)に対応する凸部(図示を省略)をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部11aの頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部20(図1参照)に対応する断面形状の突出基部(図示を省略)を設けた構成とすることができる。
従って、このように構成されるヘッダーパンチを使用して、前記ねじ10Aを容易に製造することができる。また、前記構成からなるヘッダーパンチによれば、前記開口溝部20の形成を行う断面L字状に突出する突出基部が、ヘッダーパンチの強度を高めて、ヘッダーパンチとしての使用寿命を著しく高めることができる。
本発明に係るねじを製造するヘッダーパンチの構成例2
前述した本発明に係るねじ10Bの実施態様(図5および図6参照)の構成から、本発明に係るねじ10Bを製造するためのヘッダーパンチを得ることができる。すなわち、そこで、前記ねじ10Bを製造するためのヘッダーパンチは、ねじ頭部11aの頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝12における十字溝端壁面15と十字溝緩傾斜段部16およびそれらの側壁面(図5参照)とにそれぞれ対応する突起片(図示を省略)を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじ10Bのビット嵌合溝12においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面部17および円錐状底面17aの形状(図5参照)に適合するように突出延在する先端突出部(図示を省略)を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじ10Bの凹部22(図5参照)に対応する凸部(図示を省略)をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部11aの頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部20(図5参照)に対応する断面形状の突出基部(図示を省略)を設けた構成とすることができる。
従って、このように構成されるヘッダーパンチを使用して、前記ねじ10Bを容易に製造することができる。また、前記構成からなるヘッダーパンチによれば、前記開口溝部20の形成を行う断面L字状に突出する突出基部が、ヘッダーパンチの強度を高めて、ヘッダーパンチとしての使用寿命を著しく高めることができる。
本発明に係るねじを製造するヘッダーパンチの構成例3
前述した本発明に係るねじ10Cの実施態様(図7および図8参照)の構成に基づいて、本発明に係るねじ10Cを製造するためのヘッダーパンチを得ることができる。すなわち、前記ねじ10Cを製造するためのヘッダーパンチは、本発明に係る前記ねじ10Bを製造するためのヘッダーパンチの構成において、さらに前記ビット嵌合溝12における十字溝端壁面13と十字溝緩傾斜段部16およびそれらの側壁面(図8参照)とに対応して相互に交差するように設けられた一対の突起片(図示を省略)の一方に対し、マイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するための延長溝部19(図8参照)を形成する延長突起部(図示を省略)を設けた構成とすることができる。
従って、このように構成されるヘッダーパンチを使用して、前記ねじ10Cを容易に製造することができる。また、前記構成からなるヘッダーパンチによれば、前記開口溝部20の形成を行う断面L字状に突出する突出基部が、ヘッダーパンチの強度を高めて、ヘッダーパンチとしての使用寿命を著しく高めることができる。
本発明に係るねじを製造するヘッダーパンチの構成例4
前述した本発明に係るねじ10Dの実施態様(図9および図10参照)の構成から、本発明に係るねじ10Dを製造するためのヘッダーパンチを得ることができる。すなわち、そこで、前記ねじ10Dを製造するためのヘッダーパンチは、ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝12´における三方溝端壁面15´およびそれらの側壁面(図10参照)にそれぞれ対応する突起片(図示を省略)を設け、前記各突起片の先端面をその中心部に指向して円錐状底面15a´(図10参照)を形成するように突出延在する先端突出部(図示を省略)を設けると共に、前記等角三方に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部22(図22参照)に対応する凸部(図示を省略)をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部11aの頂部面における三方溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部20(図10参照)に対応する断面形状の突出基部(図示を省略)を設けた構成とすることができる。
従って、このように構成されるヘッダーパンチを使用して、前記ねじ10Dを容易に製造することができる。また、前記構成からなるヘッダーパンチによれば、前記開口溝部20の形成を行う断面L字状に突出する突出基部が、ヘッダーパンチの強度を高めて、ヘッダーパンチとしての使用寿命を著しく高めることができる。
以上、本発明の好適な実施例についてそれぞれ説明したが、本発明は前述した実施例に限定されることなく、一般的に使用されている従来の十字溝、十字穴からなるナベねじ、サラねじ、およびマイナス溝を付加した前記ねじ、さらには等角三方溝ないし等角多方溝等の各種ねじに対し、広範囲に亘って応用することが可能であり、またねじ頭部の頂部面に設ける開口溝部の寸法および形状並びにビット嵌合溝の各溝の境界部の先端部に設ける凹部の寸法および形状についても種々の選択ないし変形を行うことが可能であり、その他本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことができる。
10A、10B、10C、10D ねじ
11a ねじ頭部
11b ねじ軸
12 ビット嵌合溝
12´ ビット嵌合溝
14 境界面部
14a 先端面部
15 十字溝端壁面
15a 下縁部
15´ 三方溝端壁面
16 十字溝緩傾斜段部
16a 下縁部
17 十字溝底面部
17a 円錐状底面
17´ 三方溝の底面部
18 側壁面
19 延長溝部
20 開口溝部
22 凹部
30 ドライバービット
32 先端刃部
33 垂直縁部
34 緩傾斜縁部
35 刃片部
36 突出刃部
38 側壁部
S 従来の十字溝からなるビット嵌合溝を有するねじ
G ビット嵌合溝
B ビット嵌合溝部に生じるバリ状の変形突起

Claims (12)

  1. ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじからなり、
    前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って、その上方において外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成し、
    前記ビット嵌合溝の開口面における十字溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向するように凹部を形成してなることを特徴とするねじ。
  2. ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじからなり、
    前記ねじ頭部の頂部面における等角三方溝の開口縁部に沿って、外方に所要幅で拡張しかつ所要深さの断面L字状からなる開口溝部を形成し、
    前記ビット嵌合溝の開口面における等角三方溝の円周方向に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向する凹部を形成してなることを特徴とするねじ。
  3. ねじ頭部の頂部面に十字溝または等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじにおいて、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝または等角三方溝の開口縁部に沿って形成する開口溝部は、十字溝または等角三方溝の駆動面に対応する開口縁部に沿って形成してなることを特徴とする請求項1または2記載のねじ。
  4. 前記ビット嵌合溝の開口部における十字溝または等角三方溝に隣接する境界面部におけるねじ頭部の中心部に指向する先端面を、それぞれ前記開口溝部の底面に指向して下方傾斜する凹部を形成してなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のねじ。
  5. 前記開口溝部の下縁部に形成される十字溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する十字溝端壁面を形成し、前記十字溝端壁面の下縁部よりねじ軸の中心部に指向してそれぞれ下方へ緩傾斜で延在する十字溝緩傾斜段部を形成し、前記十字溝緩傾斜段部の下縁部よりそれぞれ交差する中心部に指向して下方へ急傾斜する十字溝底面部を形成し、前記十字溝底面部の交差する中心部を円錐状底面に形成してなることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載のねじ。
  6. 前記開口溝部の下縁部に形成される等角三方溝のそれぞれ外周縁部からそれぞれ垂直に近似して下降する三方溝端壁面を形成し、前記三方溝底面部をその中心部に指向する円錐状底面に形成してなることを特徴とする請求項2、3、4のいずれかに記載のねじ。
  7. ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじにおいて、ねじ頭部の中心部において十字状に交差する一対の直線溝の一方に対し、前記直線溝の両端部にマイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するように半径方向外方へそれぞれ延在する延長溝部を形成してなることを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記載のプラマイねじ。
  8. ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とにそれぞれ係合する垂直縁部と緩傾斜縁部およびそれらの側壁部とを有する刃片部を設けると共に、前記刃片部の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出する突出刃部を備えてなることを特徴とする請求項5または7に記載のねじに適合するドライバービット。
  9. ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに載のねじを製造するためのねじ製造用ヘッダーパンチ。
  10. ねじ頭部の頂部面に十字溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とにそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端部中心に、前記ねじのビット嵌合溝においてそれぞれ急傾斜して延在する十字溝底面および円錐状底面の形状に適合するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記十字状に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における十字溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする請求項5に記載のねじを製造するためのねじ製造用ヘッダーパンチ。
  11. 請求項10に記載のねじ製造用ヘッダーパンチにおいて、前記ビット嵌合溝における十字溝端壁面と十字溝緩傾斜段部およびそれらの側壁面とに対応して相互に交差するように設けられた一対の突起片の一方に対し、マイナスドライバービットの先端刃部が嵌入適合するための延長溝部を形成する延長突起部を設けることを特徴とする請求項7に記載のプラマイねじを製造するためのねじ製造用ヘッダーパンチ。
  12. ねじ頭部の頂部面に等角三方溝からなるビット嵌合溝を設けるねじに対し、前記ビット嵌合溝における三方溝端壁面およびそれらの側壁面にそれぞれ対応する突起片を設け、前記各突起片の先端面をその中心部に指向して円錐状底面を形成するように突出延在する先端突出部を設けると共に、前記等角三方に突出する突起片の円周方向に隣接する境界部に前記ねじの前記凹部に対応する凸部をそれぞれ設け、さらに前記各突起片の基部外周に、前記ねじ頭部の頂部面における三方溝の開口縁部に沿って形成される開口溝部に対応する断面形状の突出基部を設けることを特徴とする請求項2、3、4、6のいずれかに記載のねじを製造するためのねじ製造用ヘッダーパンチ。


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