JP2018186830A - 酵素構築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜貫通ポア(ナノポア)を用いた、ポリヌクレオチド配列決定及び同定技術の提供。【解決手段】(a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポア並びにヘリカーゼ及び追加的ポリヌクレオチド結合成分を含む構築物と、構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御するように接触させるステップであって、ヘリカーゼがポリヌクレオチド結合成分に付着されており、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有するステップ、並びに(b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときに1つ又は複数の測定値を取るステップであって、測定値が標的ポリヌクレオチドの1つ又は複数の特性を示し、それにより標的ポリヌクレオチドを特性決定するステップを含む方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ヘリカーゼおよび追加的ポリヌクレオチド結合成分を含む構築物を使用する
方法に関する。ヘリカーゼは、ポリヌクレオチド結合成分に付着されており、構築物はポ
リヌクレオチドの移動を制御する能力を有する。構築物は、ポリヌクレオチドの移動を制
御するために使用でき、ポリヌクレオチドを配列決定するために特に有用である。
迅速で安価なポリヌクレオチド(例えばDNAまたはRNA)配列決定および同定技術
が、幅広い応用にわたって現在必要である。既存の技術は、主にそれらが、大量のポリヌ
クレオチドを生成するための増幅技術に依存し、シグナル検出のために多量の専門的な蛍
光化学物質を必要とするために、遅く高価である。
膜貫通ポア(ナノポア)は、ポリマーおよび種々の小分子のための直接的、電気的バイ
オセンサーとして大きな将来性を有する。特に、将来性のあるDNA配列決定技術として
ナノポアが近年注目されている。
電位がナノポア全体に印加される場合、ヌクレオチドなどの分析物が一定時間バレルに
一過的に存在する場合に電流が変化する。ヌクレオチドのナノポア検出は、既知のサイン
および持続時間での電流変化をもたらす。「鎖配列決定」法では、1本のポリヌクレオチ
ド鎖がポアを通り、ヌクレオチドのアイデンティティが得られる。鎖配列決定は、ポアを
通るポリヌクレオチドの移動を制御するためのヌクレオチドハンドリングタンパク質の使
用を含み得る。
本発明者らは、2つ以上のヘリカーゼを互いに付着させるなどヘリカーゼに追加的ポリ
ヌクレオチド結合成分を付着することが、ポリヌクレオチドの移動を制御する改善された
能力を有する構築物を生じることを驚くべきことに実証した。具体的には本発明者らは、
そのような構築物が400ヌクレオチド以上を含むポリヌクレオチドなどの長いポリヌク
レオチドに強く結合し、全てではないが大部分のポリヌクレオチドの移動を離れることな
く制御することを驚くべきことに実証した。これは、ポリヌクレオチドの移動の有効な制
御を、特に鎖配列決定法の際に可能にする。
したがって、本発明は、標的ポリヌクレオチドを特性決定する方法であって、
(a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポアならびにヘリカーゼおよび追加的ポリヌクレオ
チド結合成分を含む構築物と、構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御す
るように接触させるステップであって、ヘリカーゼがポリヌクレオチド結合成分に付着さ
れており、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有するステップ、ならびに
(b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときに1つまたは複数の測定値を取るス
テップであって、測定値が標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性を示し、それに
より標的ポリヌクレオチドを特性決定するステップを含む方法
を提供する。
本発明は、
− 2つ以上のヘリカーゼを含む構築物であって、ヘリカーゼが互いに付着しており、構
築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有する構築物;
− 本発明の構築物をコードしているポリヌクレオチド配列であって、2つ以上のヘリカ
ーゼが遺伝子的に融合されているポリヌクレオチド配列;
− ポリヌクレオチドの移動を制御する方法であって、ポリヌクレオチドを本発明の構築
物に接触させ、それによりポリヌクレオチドの移動を制御するステップを含む方法;
− 標的ポリヌクレオチドを特性決定するためのセンサーを形成する方法であって、ポア
と、上で定義した構築物との間で複合体を形成し、それにより標的ポリヌクレオチドを特
性決定するためのセンサーを形成するステップを含む方法;
− ポアと、上で定義した構築物との間の複合体を含む、標的ポリヌクレオチドを特性決
定するためのセンサー;
− ポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御するための、上で定義した構築物の使
用;
− (a)ポア、および(b)上で定義した構築物を含む、標的ポリヌクレオチドを特性
決定するためのキット;
− 複数のポア、および上で定義した複数の構築物を含む、試料中の標的ポリヌクレオチ
ドを特性決定するための装置;ならびに
− 本発明の構築物を産生する方法であって、2つ以上のヘリカーゼを一緒に付着させ、
それにより構築物を産生するステップを含む方法
も提供する。
いくつかのHel308Mbuヘリカーゼ構築物の単量体および二量体のゲルを示す図である。レーン1および6は適切なタンパク質ラダーを示す。レーン2はHel308Mbu(R687A/A700C)単量体(変異R687A/A700Cを有する配列番号10)に対応し、レーン3はHel308Mbu(R681A/R687A/A700C)単量体(変異R681A/R687A/A700Cを有する配列番号10)に対応し、レーン4はHel308Mbu(R687A/A700C)−2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異R687A/A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)に対応し、レーン5はHel308Mbu(R681A/R687A/A700C)−2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異R681A/R687A/A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)に対応する。Aと標識したバンドは単量体に対応し、Bと標識したバンドは二量体に対応する。 Hel308 Mhu多量体のゲルを示す図である。レーン1は適切なタンパク質ラダーを示し、レーン2はHel308 Mhu多量体(配列番号19の複数単位)に対応する。 形成および精製の際の種々の段階でのHel308 Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体および単量体のゲルを示す図である(レーン1=タンパク質ラダー、レーン2=Hel308 Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体、90℃、10分間での加熱後、レーン3=Hel308 Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異R657A/N674Cを有する配列番号16を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置674を介して他に連結されている)、レーン4=Strep−Tactin Sepharose精製からの溶出ピーク、レーン5=初期反応混合物およびレーン6=Hel308 Tga(R657A/N674C)単量体(変異R657A/N674Cを有する配列番号16))。Aと標識したバンドは単量体に対応し、Bと標識したバンドは二量体に対応する。 ヘリカーゼ/DNA結合を検査するための蛍光アッセイを示す図である。通例の蛍光基質が、1本鎖DNAに結合する種々のヘリカーゼの能力をアッセイするために使用された。88nt1本鎖DNA基質(最終1nM、配列番号69、Aと標識)は、その5’末端にカルボキシフルオレセイン(carboxyfluorescein)(FAM)塩基を有する(円、Bと標識)。ヘリカーゼ(Cと標識)が緩衝溶液(400mM NaCl、10mM Hepes、pH8.0、1mM MgCl)中のオリゴヌクレオチドに結合することから、蛍光偏光(溶液中のオリゴヌクレオチドの自由回転の速度に関連する特性)は増大する。偏光を増大させるために必要なヘリカーゼの量が少ないほど、DNAとヘリカーゼとの間の結合親和性は強い。酵素が結合していない状態1がより早い回転および低い偏光を有する一方で、酵素が結合している状態2はより遅い回転および高い偏光を有する。Xと標識の黒いバーは、ヘリカーゼ濃度の増加に対応する(バーが厚いほどヘリカーゼ濃度は高い)。 種々のHel308Mbu構築物の量を増加させてDNAオリゴヌクレオチド(配列番号69、その5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基を有する)の偏光における変化を示す図である(y軸標識=偏光(ブランク減算)、x軸標識=タンパク質濃度(nM))。黒四角点でのデータはHel308Mbu単量体(配列番号10)に対応する。空丸でのデータはHel308Mbu A700C 2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)に対応する。偏光を増大させるためにより低い濃度のHel308Mbu A700C 2kDa二量体が必要であることから、二量体は単量体よりもDNAに対する高い結合親和性を有する。 種々のHel308(Mbu)構築物の量を増加させてDNAオリゴヌクレオチド(配列番号69、その5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基を有する)の偏光における変化を示す図である(y軸標識=偏光(ブランク減算)、x軸標識=タンパク質濃度(nM))。黒四角点でのデータはHel308Mbu単量体(配列番号10)に対応する。空丸でのデータはHel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってHhH2ドメイン(配列番号75)に付着されている)に対応し、空三角でのデータはHel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによって(HhH)2−(HhH)2ドメイン(配列番号76)に付着されている)に対応する。付着している追加的ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス結合ドメインを有するHel308Mbuヘリカーゼは、単量体よりも低い濃度で偏光における増大を示す。これは、追加的結合ドメインを有するHel308Mbu構築物が単量体よりも強い結合親和性をDNAに対して有することを示唆している。4個のHhHドメインを有するHel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2が、2個のHhHドメインだけを有するHel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2よりもさらに強くDNAに結合することが観察された。 種々のHel308(Mbu)構築物の量を増加させてDNAオリゴヌクレオチド(配列番号69、その5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基を有する)の偏光における変化を示す図である(y軸標識=偏光(ブランク減算)、x軸標識=タンパク質濃度(nM))。黒四角点のデータはHel308Mbu単量体(配列番号10)に対応する。空丸でのデータはHel308Mbu−GTGSGA−UL42HV1−I320Del(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってUL42HV1−I320Del(配列番号63)に付着されている)に対応し、上向き空三角でのデータはHel308Mbu−GTGSGA−gp32RB69CD(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってgp32RB69CD(配列番号64)に付着されている)に対応し、下向き空三角でのデータはHel308Mbu−GTGSGA−gp2.5T7−R211Del(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)がリンカー配列GTGSGAによってgp2.5T7−R211Del(配列番号65)に付着されている)に対応する。付着している追加的結合ドメインを有する全てのHel308Mbuヘリカーゼ(Hel308Mbu−GTGSGA−UL42HV1−I320Del、Hel308Mbu−GTGSGA−gp32RB69CDおよびHel308Mbu−GTGSGA−gp2.5T7−R211Del)は、単量体よりも低い濃度で偏光における増大を示す。これは、追加的結合ドメインを有するHel308Mbu構築物が単量体よりもDNAに対して強い結合親和性を有することを示す。 種々のHel308(Mbu)構築物の量を増加させてDNAオリゴヌクレオチド(配列番号69、その5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基を有する)の偏光における変化を示す図である(y軸標識=偏光(ブランク減算)、x軸標識=タンパク質濃度(nM))。黒四角点のデータはHel308Mbu単量体に対応する。空丸でのデータは(gp32RB69CD)−Hel308Mbu(gp32RB69CD(配列番号64)はリンカー配列GTGSGTによってヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)に付着されている)に対応する。(gp32RB69CD)−Hel308Mbuヘリカーゼ構築物は、単量体よりも低い濃度で偏光における増大を示し、DNAに対するより強い結合が単量体と比較して観察されたことを示している。 Graphpad Prismソフトウェアを使用して図5〜8に示すデータを二相解離結合曲線にフィットすることを通じて得られた種々のHel308(Mbu)構築物についての相対平衡解離定数(K)(Hel308Mbu単量体に関する)を示すグラフである(y軸標識=相対K、x軸標識=参照番号)。参照番号は次のHel308(Mbu)構築物に対応する、3614=Hel308(Mbu)、3694=(gp32−RB69CD)−Hel308Mbu、3733=Hel308(Mbu)−A700C 2kDa PEG二量体、4401=Hel308(Mbu)−GTGSGA−(HhH)2、4402=Hel308(Mbu)−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2、4394=Hel308(Mbu)−GTGSGA−gp32RB69CD、4395=Hel308(Mbu)−GTGSGA−gp2.5T7−R112Delおよび4396=Hel308(Mbu)−GTGSGA−UL42HV1−I320Del。付着している追加的結合ドメインを有する全てのヘリカーゼ構築物はHel308Mbu単量体単独よりも低い平衡解離定数を示す。 膜中のナノポアを通るポリヌクレオチドの移動を制御するヘリカーゼ単量体の模式図である。A)印加された場の下で(印加された場の方向は破線黒矢印によって示されている)cisコンパートメント中のDNAはナノポアによって捕捉され、第1のヘリカーゼ(灰色半円)がナノポアの最上部に接触するまでナノポアを通って運ばれる。この時点後、ヘリカーゼはDNAに沿って移動し(dNTPおよび好適な金属イオンの存在下で)ナノポアを通るDNAの移動を制御する(酵素移動の方向は空矢印によって示されている)。示されている実施ではDNA鎖は、ポアによって5’末端で捕捉され、酵素は場とは反対にDNAを引いて3’から5’へ移動する。酵素が解離しない限り、鎖は同様に全て5’末端で終わり、最終的にcis側に押し戻される。代替的にナノポアによって3’末端で捕捉された鎖は、DNAに沿って3’から5’へ移動する酵素によってポアに供給され、最終的にはtrans側に出される。5’から3’への極性を示す酵素では、これらのモードは逆になる。B)酵素単量体について、酵素の1つが解離する場合(矢印1によって示される)DNAは印加された場によって反対方向にポアを通って移行し始め、DNAをcisコンパートメントに引く。C)DNAは、第2のヘリカーゼ(黒輪郭半円)がナノポアの最上部に接触するまで印加された場に沿って移動し続ける。 膜中のナノポアを通るポリヌクレオチドの移動を制御するヘリカーゼ−ヘリカーゼ二量体の模式図である。A)印加された場の下で(印加された場の方向は破線黒矢印によって示されている)cisコンパートメント中のDNAはナノポアによって捕捉され、ヘリカーゼがナノポアの最上部に接触するまでナノポアを通って運ばれる。この時点後、ヘリカーゼはDNAに沿って移動し(dNTPおよび好適な金属イオンの存在下で)ナノポアを通るDNAの移動を制御する。示される実施ではDNA鎖は、ポアによって5’末端で捕捉され、酵素は場とは反対にDNAを引いて3’から5’へ移動する。酵素が解離しない限り、鎖は同様に全て5’末端で終わり、最終的にcis側に押し戻される。代替的にナノポアによって3’末端で捕捉された鎖は、DNAに沿って3’から5’へ移動する酵素によってポアに供給され、最終的にはtrans側に出される。5’から3’での酵素では、これらのモードは逆になる。B)酵素二量体について、酵素の1つが解離する場合(矢印1によって示される)それは他の酵素に付着したままであり、それによりDNAにあるままである。C)これは、解離した酵素のDNAへの再結合を増強し、それはDNAに沿って移動し続けられる。この増強された再結合は、二量体構築物がDNA上のままであり、最終的にDNAの末端まで移動する可能性を改善し、全体的な前進性を改善する。酵素再結合は、矢印2によって示される。ポアの最上部上の酵素がDNAから解離する場合、C)からA)に戻る遷移が観察される可能性がある。DNAは、付着したトレイル(trailing)酵素に達するまで印加された場によってポアを通って引き戻される。次いで解離した酵素はそれ自体に再付着できる。この工程は、C)からA)へ戻る薄灰色矢印によって強調される。 実施例5、6および7において使用したDNA基質設計を示す図である。鎖Aは、配列番号70(400塩基長)に対応し、鎖Bは配列番号71(3’末端にコレステロールタグを有するプライマー(黒丸2個によって示される))に対応する。 ヘリカーゼ単量体が制御された様式でナノポアを通ってDNAを移動させることができ、DNAがナノポアを通って移動するときに電流に段階的変化を生じさせることを示す図である。単量体ヘリカーゼがMS(B1−L88N)8MspAナノポア(配列番号2に示す8単量体単位、変異L88Nを有する)を通してDNAの移行を制御するときに観察された電流トレース例((120mV、1M KCl、10mM Hepes pH8.0、0.15nM 400塩基長DNA、100nM Hel308Mbu単量体(配列番号10)、1mM DTT、1mM ATP、10mM MgCl)(トレースAおよびBについて、y軸標識=電流(pA)、x軸標識=時間(分))。A)Hel308Mbu単量体制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約260pA)からDNAレベル(約20〜60pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。B)特徴的なポリTレベルで終わるヘリカーゼ制御DNA移動の拡大図。 ヘリカーゼ−ヘリカーゼ二量体が制御された様式でナノポアを通ってDNAを移動させることができ、DNAがナノポアを通って移動するときに電流に段階的変化を生じさせることを示す図である。二量体ヘリカーゼがMS(B1−L88N)8MspAナノポア(配列番号2、変異L88Nを有する)を通してDNAの移行を制御するときに観察された電流トレース例((120mV、1M KCl、10mM Hepes pH8.0、0.15nM 400塩基長DNA、10nM Hel308Mbu A700C 2kDa 二量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)、1mM DTT、1mM ATP、10mM MgCl)(トレースAおよびBについて、y軸標識=電流(pA)、x軸標識=時間(分))。A)Hel308Mbu A700C 2kDa二量体制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約260pA)からDNAレベル(約20〜60pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。B)特徴的なポリTレベルで終わるヘリカーゼ制御DNA移動の拡大図。 ナノポアを通るDNAの移動を制御するために単量体Hel308Mbu(配列番号10)を使用する実験についての鎖移動の全長(状態の数、移動した塩基の数に対応する)を示す図である(+120mV、1M KCl、10mM Hepes pH8.0、0.15nM 400塩基長DNA、100nM Hel308Mbu単量体、1mM DTT、1mM ATP、10mM MgCl、MS(B1−L88N)8MspA、y軸標識=状態の数、x軸標識=鎖)。点線は、500に対応する状態の数を強調する。単量体実行について測定されたヘリカーゼ制御DNA移動の37%がDNA鎖の末端のポリTに達した。 ナノポアを通るDNAの移動を制御するためにHel308Mbu A700C 2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)を使用する実験についての鎖移動の全長(状態の数、移動した塩基の数に対応する)を示す図である(+120mV、1M KCl、10mM Hepes pH8.0、0.15nM 400塩基長DNA、10nM Hel308Mbu A700C 2kDa二量体、1mM DTT、1mM ATP、10mM MgCl、MS(B1−L88N)8MspA、y軸標識=状態の数、x軸標識=鎖)。二量体によって制御されるDNA移動は、単量体ヘリカーゼによって制御されるものよりも典型的には長い(点線は、500に対応する状態の数を強調する)。これは、酵素再結合およびしたがって酵素解離の低減を示している。二量体実行について測定されたヘリカーゼ制御DNA移動の47%がDNA鎖の末端のポリTに達し、二量体の解離の低減および前進性の改善を示している。 状態指数の関数としてのHel308Mbu単量体制御鎖移動に関する状態フィットデータの公知のDNA配列における位置(y軸標識=配列における位置)の6例を示す図である(x軸標識=状態指数)。Hel308Mbu単量体(配列番号10)データは、酵素解離およびトレイル酵素に出会うまで印加された場の下でDNAが逆戻りした結果である配列の先行部分への周期的な後退転位を含む、配列を通じた前進性直線移動を示す。ヘリカーゼ制御DNA移動の多数は、酵素解離のために配列の末端までたどり着けない。 状態指数の関数としてのHel308Mbu A700C 2kDaホモ二量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)制御鎖移動に関する状態フィットデータの公知のDNA配列における位置(y軸標識=位置配列)の6例を示す図である(x軸標識=状態指数)。二量体データは、酵素解離の結果である配列の先行部分への周期的な後退転位を含む、配列を通じた前進性直線移動を示す。しかし単量体データとは異なり、酵素はより長くDNAの移動を制御し続け、解離後に酵素はDNAに再結合する。 ヘリカーゼ−ヘリカーゼ二量体が制御された様式でナノポアを通ってDNAを移動させることができ、DNAがナノポアを通って移動するときに電流に段階的変化を生じさせることを示す図である。二量体ヘリカーゼがMS(B1−L88N)8MspAナノポアを通してDNAの移行を制御するときに観察された電流トレース例(180mV、400mM KCl、10mM Hepes pH8.0、0.15nM 400塩基長DNA、およそ1nM Hel308Mbu Q442C 2kDaリンカーホモ二量体(ここで各単量体単位は変異Q442Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置442を介して他に連結されている)または1nM Hel308Mbu Q442C 3.4kDaリンカーホモ二量体(ここで各単量体単位は変異Q442Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置442を介して他に連結されている)、1mM DTT、1mM ATP、1mM MgCl)(トレースAおよびBについて、y軸標識=電流(pA)、x軸標識=時間(分))。A)Hel308Mbu Q442C 2kDaリンカーホモ二量体制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約170pA)からDNAレベル(約40〜80pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。B)Hel308Mbu Q442C 3.4kDaリンカーホモ二量体制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約170pA)からDNAレベル(約40〜80pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。 追加的結合ドメインに付着しているヘリカーゼが制御された様式でナノポアを通ってDNAを移動させることができ、DNAがナノポアを通って移動するときに電流に段階的変化を生じさせることを示す図である。ヘリカーゼがMS(B1−L88N)8MspAナノポアを通してDNAの移行を制御するときに観察された電流トレース例(140mV、400mM NaCl、10mM Hepes pH8.0、0.6nM 400塩基長DNA、100nM Hel308Mbu+Hel308 Hla第5ドメイン(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はHel308 Hla(配列番号66))の第5ドメインに付着されている、または100nM Hel308Mbu+Hel308 Hvo第5ドメイン(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はHel308Hvo(配列番号67)の第5ドメインに付着されている)、1mM DTT、1mM ATP、1mM MgCl)(トレースAおよびBについて、y軸標識=電流(pA)、x軸標識=時間(分))。A)Hel308Mbu+Hel308Hla第5ドメイン制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約100pA)からDNAレベル(約10〜40pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。B)Hel308Mbu+Hel308Hvo第5ドメイン制御400塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約100pA)からDNAレベル(約10〜40pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。 実施例8において使用されたDNA基質設計を示す図である。鎖Aは配列番号72(900塩基長)に対応し、鎖Bは配列番号73(アンチセンス配列より4塩基対少ないリーダー)に対応する。鎖Cは配列番号74(コレステロールタグを3’末端に有するプライマー(黒丸2個によって示される))に対応する。 追加的ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス結合ドメインに付着しているヘリカーゼが制御された様式でナノポアを通してDNAを移動でき、DNAがポアを通って移動するときに電流における段階的変化を生じることを示す図である。ヘリカーゼがMS(B1−G75S−G77S−L88N−Q126R)8MspAナノポア(配列番号2に示され、変異G75S/G77S/L88N/Q126Rを有する8単量体単位))を通してDNAの移行を制御するときに観察された電流トレース例(140mV、400mM NaCl、100mM Hepes pH8.0、0.1nM 900塩基長DNA、100nM Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってHhH2ドメイン(配列番号75)に付着されている)または100nM Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2(ヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによって(HhH)2−(HhH)2ドメイン(配列番号76)に付着されている)、10mMフェロシアン化カリウム、10mMフェリシアン化カリウム、1mM ATP、1mM MgCl)(トレースAおよびBについて、y軸標識=電流(pA)、x軸標識=時間(分))。A)Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2制御900塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約110pA)からDNAレベル(約10〜40pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。B)Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2制御900塩基長DNA移動の電流対捕捉時間のセクション。印加された電位の下で結合したヘリカーゼを有するDNAは、ナノポアにより捕捉される。これは、オープンポアレベル(約110pA)からDNAレベル(約10〜40pA)への電流における遮断を生じる。次いでDNAレベルは、酵素がDNAをポアを通して移動させるときに電流における段階的変化を示す。示すヘリカーゼ制御DNA移動例は、ナノポアを出る前に特徴的な長いポリTレベルで終わる。 酵素活性を検査するための蛍光アッセイを示す図である。通例の蛍光基質が、ハイブリダイズしたdsDNAを置換するヘリカーゼ/ヘリカーゼ二量体(a)の能力をアッセイするために使用された。1)蛍光基質鎖(50nM最終、配列番号91および92)は、3’および5’の両方のssDNAオーバーハングおよびハイブリダイズしたdsDNAの44塩基セクションを有する。上部鎖(b)はカルボキシフルオレセイン塩基(c)を5’末端(配列番号91中、5と標識)に有し、ハイブリダイズされた相補物(d)はブラックホールクエンチャー(BHQ−1)塩基(e)を3’末端(配列番号92中、6と標識)に有する。ハイブリダイズされた場合、フルオレセインからの蛍光は局在BHQ−1によって消光され、基質は実質的に非蛍光性である。蛍光基質鎖の下部に部分的に相補的である捕捉鎖(f、配列番号93)1μMがアッセイに含まれる。2)ATP(1mM)およびMgCl(1mM)の存在下で、基質に添加されたヘリカーゼ(100nM)は、蛍光基質の3’尾部に結合し、上部鎖に沿って移動し、示されるとおり相補鎖(d)を置換する。3)BHQ−1を有する相補鎖が完全に置換されると主要な鎖上のフルオレセインは蛍光を発する。4)置換された下部鎖(d)は過剰量の捕捉鎖(f)に優先的にアニールし、初期基質の再アニールおよび蛍光の消失を防ぐ。 TrwC Cba 単量体(Aと標識、配列番号87)およびTrwC Cba−TopoV Mka(Bと標識、TrwC CbaはリンカーAYDVGAによって、配列番号90に示すトポイソメラーゼV Mka全長配列のドメインH−Lに付着されている)についての400mM NaClでの緩衝液溶液(10mM Hepes pH8.0、1mM ATP、1mM MgCl、50nM蛍光基質DNA(配列番号91および92)、1μM捕捉DNA(配列番号93))中の活性の初期速度のグラフ(y軸=1000xdsDNA代謝回転(分子/分/酵素)、x軸=酵素)である。 TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)およびTrwC Cba Q276C単量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含む)の形成および精製中の種々の段階でのゲルを示す図である。レーンM=タンパク質ラダー、レーン1=E3−Q276C単量体出発材料、レーン2および3=反応混合物。TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)に対応するバンドは灰色矢印によって示されている。 TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)およびTrwC Cba Q276C単量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含む)の形成および精製中の種々の段階でのゲルを示す図である。レーンM=タンパク質ラダー、レーンX=TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体についての参照レーン、レーン4〜14はTrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている))の溶出物からの精製画分を含有する。TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)に対応するバンドは灰色矢印によって示されている。 Hel308Mbu−A577Faz−PEG4リンカー−TrwC Cba Q276C二量体(Hel308Mbu単量体単位(2と標識)は、位置577のアミノ酸が4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)に変異されている配列番号10を含み、PEG4リンカー(黒点線)によってTrwC Cba単量体単位(1と標識)変異Q276Cを有する配列番号87に付着されており、リンカーはHel308Mbu単量体上の位置577およびTrwC Cba上の位置276で各単量体に付着されている)を形成するために必要である化学反応ステップの模式図である。ステップ1は、TrwC Cbaの表面上の位置276のシステインとPEG4リンカーの一方の端のマレイミド官能基(Xと標識)とが反応する。ステップ2は、Hel308Mbuの表面上の位置577の4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)アミノ酸とPEG4リンカーの他方の端のDBCO官能基(Yと標識)とがクリック化学を使用して反応する。 実施例12由来の試料の4〜12%ゲルを示す図である。各レーンの試料は次のとおり−レーンa)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)、レーンb)Hel308Mbu−A577Faz(ここで各単量体単位は変異A577Fazを有する配列番号10を含む)、レーンc)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Hel308Mbu−A577Faz(ここで各単量体単位は変異A577Fazを有する配列番号10を含む)、レーンd)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+5kDa PEG、レーンe)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+アジドが付着している5kDa PEG、レーンf)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Azide Alexa Fluor(登録商標)555(Life Technologies、フルオロフォアとTrwC Cba−Q276C単量体との非特異的相互作用を確認するために使用)、レーンg)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO、レーンh)TrwC Cba−Q276C−PEG4−DBCO(PEG4−DBCOリンカーに付着されている変異Q276Cを有する配列番号87)+Hel308Mbu(配列番号10)、レーンi)Hel308Mbu−A577Faz−PEG4リンカー−TrwC Cba Q276C二量体(Hel308Mbu単量体単位は、位置577のアミノ酸が4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)に変異されている配列番号10を含み、PEG4リンカーによってTrwC Cba単量体単位、変異Q276Cを有する配列番号87に付着されており、リンカーはHel308Mbu単量体上の位置577およびTrwC Cba上の位置276で各単量体に付着されている)に加えて未反応TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO+Hel308Mbu−A577Faz単量体(ここで各単量体単位は変異A577Fazを有する配列番号10を含む)、レーンj)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO+アジドが付着している5kDa PEG、レーンk)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO+Azide Alexa Fluor(登録商標)555(Life Technologies、フルオロフォアとTrwC Cba−Q276C単量体との非特異的相互作用を確認するために使用)。所望の二量体産生物(Hel308Mbu−A577Faz−PEG4リンカー−TrwC Cba Q276C二量体(Hel308Mbu単量体単位は、位置577のアミノ酸が4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)に変異されている配列番号10を含み、PEG4リンカーによってTrwC Cba単量体単位、変異Q276Cを有する配列番号87に付着されており、リンカーはHel308Mbu単量体上の位置577およびTrwC Cba上の位置276で各単量体に付着されている))に対応するバンドは灰色矢印によって示されている。
配列表の記載
配列番号1は、MS−B1変異MspA単量体をコードするコドン最適化ポリヌクレチ
ド配列を示す。この変異体は、シグナル配列を欠失しており、次の変異:D90N、D9
1N、D93N、D118R、D134RおよびE139Kを含む。
配列番号2は、MspA単量体のMS−B1変異体の成熟形態のアミノ酸配列を示す。
この変異体は、シグナル配列を欠失しており、以下の変異:D90N、D91N、D93
N、D118R、D134RおよびE139Kを含む。
配列番号3は、α−ヘモリジン−E111N/K147N(α−HL−NN;Stoddart
ら、PNAS、2009;106(19):7702-7707)の1つの単量体をコードするポリヌクレオチド配列
を示す。
配列番号4は、α−HL−NNの1つの単量体のアミノ酸配列を示す。
配列番号5から7は、MspB、CおよびDのアミノ酸配列を示す。
配列番号8は、Hel308モチーフのアミノ酸配列を示す。
配列番号9は、拡張Hel308モチーフのアミノ酸配列を示す。
配列番号10はHel308Mbuのアミノ酸配列を示す。
配列番号11はHel308MbuおよびHel308MhuのHel308モチーフ
を示す。
配列番号12はHel308MbuおよびHel308Mhuの伸長されたHel30
8モチーフを示す。
配列番号13はHel308 Csyのアミノ酸配列を示す。
配列番号14はHel308 CsyのHel308モチーフを示す。
配列番号15はHel308 Csyの伸長されたHel308モチーフを示す。
配列番号16はHel308 Tgaのアミノ酸配列を示す。
配列番号17はHel308 TgaのHel308モチーフを示す。
配列番号18はHel308 Tgaの伸長されたHel308モチーフを示す。
配列番号19はHel308 Mhuのアミノ酸配列を示す。
配列番号20はRecD様モチーフIを示す。
配列番号21、22および23は伸長されたRecD様モチーフIを示す。
配列番号24はRecDモチーフIを示す。
配列番号25は好ましいRecDモチーフI、すなわちG−G−P−G−T−G−K−
Tを示す。
配列番号26、27および28は伸長されたRecDモチーフIを示す。
配列番号29はRecD様モチーフVを示す。
配列番号30はRecDモチーフVを示す。
配列番号31から38はMobFモチーフIIIを示す。
配列番号39から45はMobQモチーフIIIを示す。
配列番号46はTraI Ecoのアミノ酸配列を示す。
配列番号47はTraI EcoのRecD様モチーフIを示す。
配列番号48はTraI EcoのRecD様モチーフVを示す。
配列番号49はTraI EcoのMobFモチーフIIIを示す。
配列番号50はXPDモチーフVを示す。
配列番号51はXPDモチーフVIを示す。
配列番号52はXPD Mbuのアミノ酸配列を示す。
配列番号53はXPD MbuのXPDモチーフVを示す。
配列番号54はXPD MbuのXPDモチーフVIを示す。
配列番号55は好ましいHhHドメインのアミノ酸配列を示す。
配列番号56はgp32遺伝子によってコードされる、バクテリオファージRB69由
来SSBのアミノ酸配列を示す。
配列番号57はgp2.5遺伝子によってコードされるバクテリオファージT7由来S
SBのアミノ酸配列を示す。
配列番号58はヘルペスウイルス1由来UL42前進性因子のアミノ酸配列を示す。
配列番号59はPCNAのサブユニット1のアミノ酸配列を示す。
配列番号60はPCNAのサブユニット2のアミノ酸配列を示す。
配列番号61はPCNAのサブユニット3のアミノ酸配列を示す。
配列番号62はPhi29DNAポリメラーゼのアミノ酸配列を示す。
配列番号63はヘルペスウイルス1由来UL42前進性因子のアミノ酸配列(1から3
19)を示す。
配列番号64はバクテリオファージRB69由来SSBのアミノ酸配列、すなわちC末
端が欠失している(gp32RB69CD)配列番号56を示す。
配列番号65はバクテリオファージT7(gp2.5T7−R211Del)由来のS
SBのアミノ酸配列(1から210)を示す。全長タンパク質は配列番号57において示
されている。
配列番号66はHel308Hlaの第5ドメインのアミノ酸配列を示す。
配列番号67はHel308Hvoの第5ドメインのアミノ酸配列を示す。
配列番号68はヘリカーゼ二量体産生において使用されるDNA鎖のポリヌクレオチド
配列を示す。
配列番号69はヘリカーゼ蛍光アッセイにおいて使用されるDNA鎖のポリヌクレオチ
ド配列を示す。
配列番号70は実施例5、6および7において使用されるssDNA鎖のポリヌクレオ
チド配列を示す。配列番号70の5’末端に、ナノポアによる捕捉を補助するために50
Tリーダー配列に付着している4個の2’−O−メチルウラシル塩基がある。
配列番号71は実施例5、6および7において使用されるssDNA鎖のポリヌクレオ
チド配列を示す。
配列番号72および73は実施例8において使用されるssDNA鎖のポリヌクレオチ
ド配列を示す。
配列番号74は実施例8において使用されるssDNA鎖のポリヌクレオチド配列を示
す。
配列番号75は(HhH)2ドメインのアミノ酸配列を示す。
配列番号76は(HhH)2−(HhH)2ドメインのアミノ酸配列を示す。
配列番号77はヒトミトコンドリアSSB(HsmtSSB)のアミノ酸配列を示す。
配列番号78はPhi29 DNAポリメラーゼ由来p5タンパク質のアミノ酸配列を
示す。
配列番号79は大腸菌(E. coli)由来野生型SSBのアミノ酸配列を示す。
配列番号80は、gp32遺伝子によってコードされるバクテリオファージT4由来s
sbのアミノ酸配列を示す。
配列番号81はEcoSSB−CterAlaのアミノ酸配列を示す。
配列番号82はEcoSSB−CterNGGNのアミノ酸配列を示す。
配列番号83はEcoSSB−Q152delのアミノ酸配列を示す。
配列番号84はEcoSSB−G117delのアミノ酸配列を示す。
配列番号85はGTGSGAリンカーを示す。
配列番号86はGTGSGTリンカーを示す。
配列番号87はアミノ酸配列TrwC Cbaを示す。
配列番号88は実施例9において使用されるポリヌクレオチド配列の一部を示す。この
配列の5’末端に付着しているのは28個のiSpC3スペーサー単位であり、その最後
はスペーサー群の5’末端に付着している追加的な2個のTを有する。この配列の3’末
端に付着しているのは4つのiSpC3スペーサー単位であり、配列番号104の5’末
端に付着している。
配列番号89はトポイソメラーゼV Mka(メタノピュルス・カンドレリ(Methanop
yrus Kandleri))のアミノ酸配列を示す。
配列番号90はTrwC Cba−TopoV Mkaのアミノ酸配列を示し、Trw
C CbaはリンカーAYDVGAによってトポイソメラーゼV MkaのドメインH−
Lに付着されている。
配列番号91〜93は実施例10において使用されるポリヌクレオチド配列を示す。
配列番号94はトポイソメラーゼV Mka(メタノピュルス・カンドレリ(Methanop
yrus Kandleri))のドメインH−Lのアミノ酸配列を示す。
配列番号95から103は表2に示すTraI配列のいくつかを示す。
配列番号104は実施例9において使用されるポリヌクレオチド配列の部分を示す。こ
の配列の5’末端に付着しているのは4個のiSpC3スペーサー単位であり、その最後
は配列番号88に付着されている。配列番号88の5’末端に付着しているのは28個の
iSpC3スペーサー単位であり、その最後はスペーサー群の5’末端に付着している追
加的な2個のTを有する。
配列番号105は変異体S(大腸菌(Escherichia coli))のアミノ酸配列を示す。
配列番号106はSso7d(スルホロブス・ソルファタリカス(Sufolobus solfatar
icus))のアミノ酸配列を示す。
配列番号107はSso10b1(スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus sol
fataricus)P2)のアミノ酸配列を示す。
配列番号108はSso10b2(スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus sol
fataricus)P2)のアミノ酸配列を示す。
配列番号109はトリプトファンリプレッサー(大腸菌(Escherichia coli))のアミ
ノ酸配列を示す。
配列番号110はラムダリプレッサー(腸内細菌(Enterobacteria)ファージラムダ)
のアミノ酸配列を示す。
配列番号111はCren7(ヒストン・クレンアーキア(Histone crenarchaea)C
ren7 Sso)のアミノ酸配列を示す。
配列番号112はヒトヒストン(ヒト(Homo sapiens))のアミノ酸配列を示す。
配列番号113はdsbA(腸内細菌ファージT4)のアミノ酸配列を示す。
配列番号114はRad51(ヒト(Homo sapiens))のアミノ酸配列を示す。
配列番号115はPCNAスライディングクランプ(sliding clamp)(シトロミクロ
ビウム・バチオマリヌム(Citromicrobium bathyomarinum)JL354)のアミノ酸配列
を示す。
発明の詳細な記載
本開示の生成物および方法のさまざまな応用が当技術分野における具体的な必要性に適
合され得ることは理解される。本明細書で用いられる用語は本発明の詳細な実施形態を記
載する目的のためのみであり、限定されることを意図しないことも理解される。
付加的に、本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「a」、「
an」および「the」は、内容が他を明確に記す場合を除いて複数の参照物を含む。し
たがって例えば、「構築物(a construct)」を参照することは「構築物(constructs)
」を含み、「ヘリカーゼ(a helicase)」を参照することは2つ以上のそのようなヘリカ
ーゼを含み、「膜貫通タンパク質ポア(a transmembrane protein pore)」を参照するこ
とは2つ以上のそのようなポアを含む、など。
本明細書に引用する全ての刊行物、特許および特許出願は(上記または下記に関わらず
)それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明における使用のための構築物
本発明は、ポリヌクレオチドの移動を制御するために役立つ構築物を使用する方法を提
供する。構築物は、ヘリカーゼおよび追加的ポリヌクレオチド結合成分を含む。ヘリカー
ゼは、ポリヌクレオチド結合成分に付着されている。構築物はポリヌクレオチドの移動を
制御する能力を有する。構築物は、人工または非天然である。
下により詳細に考察されるとおり構築物は、2つ以上のヘリカーゼを含む場合がある(
すなわち追加的ポリヌクレオチド結合成分は1つまたは複数の追加的ヘリカーゼである)
。そのような実施形態では構築物中の各ヘリカーゼは、そのままでヘリカーゼとして機能
できる。構築物それ自体は、二量体ヘリカーゼなどの多量体またはオリゴマーヘリカーゼ
ではない。換言すると、構築物それ自体は、二量体などの多量体またはオリゴマーとして
天然に存在するヘリカーゼではない。構築物は二量体などの多量体ヘリカーゼを含んでよ
いが、それは別のヘリカーゼなどの追加的ポリヌクレオチド結合成分に付着されていなけ
ればならない。ヘリカーゼは、好ましくは単量体である。ヘリカーゼは好ましくはヘリカ
ーゼ酵素由来のヘリカーゼドメインではない。これは下でより詳細に考察される。
本明細書に記載の構築物は、鎖配列決定法の際にポリヌクレオチドの移動を制御するた
めの有用な手段である。ポリヌクレオチド、特に、500ヌクレオチド以上のものを配列
決定することにおいて生じる問題は、ポリヌクレオチドの移行を制御する分子モーターが
ポリヌクレオチドから離される場合があることである。これは、ポリヌクレオチドが印加
された場の方向に急速かつ制御されない様式でポアを通って引かれるようにする。本明細
書に記載の構築物は、配列決定されているポリヌクレオチドから離されにくい。構築物は
、ナノポアを通るポリヌクレオチドの移行を制御することからポリヌクレオチドの読み取
り長さの増大を提供できる。本明細書に記載の構築物の制御下でポリヌクレオチド全体を
ナノポアを通して移行させる能力は、その配列などのポリヌクレオチドの特性を改善され
た確度でおよび公知の方法を超える速度で推定できるようにする。鎖長が長くなるにつれ
てこれはより重要になり、分子モーターは前進性の改善を必要とする。本明細書に記載の
構築物は、500ヌクレオチド以上、例えば1000ヌクレオチド、5000、1000
0、20000、50000、100000またはそれ以上の標的ポリヌクレオチドの移
行を制御することにおいて特に有効である。
特異的ポリヌクレオチド配列に結合する標的化構築物も設計できる。下により詳細に考
察されるとおりポリヌクレオチド結合成分は、特異的ポリヌクレオチド配列に結合でき、
それにより構築物のヘリカーゼ部分を特異的配列に標的化できる。
本明細書に記載の構築物は、等温ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のための有用な手段
でもある。そのような方法においては、2本鎖DNAの鎖は典型的には最初に本明細書に
記載の構築物によって分離され、1本鎖DNA(ssDNA)−結合タンパク質によって
コートされる。第二ステップでは、2個の配列特異的プライマーが、典型的にはDNA鋳
型の各辺縁にハイブリダイズする。次いでDNAポリメラーゼは鋳型にアニールしたプラ
イマーを、2本鎖DNAを産生するように伸長するために使用でき、2個の新たに合成さ
れたDNA産生物は、次いで本明細書に記載の構築物によって基質として使用され、次の
回の反応に入ることができる。したがって鎖反応が同時に進行し、選択された標的配列の
指数関数的増幅が生じる。
構築物は、ポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有する。ポリヌクレオチドの移動
を制御する構築物の能力は、当技術分野において公知の任意の方法を使用してアッセイで
きる。例えば構築物は、ポリヌクレオチドに接触されてよく、ポリヌクレオチドの位置は
、標準的方法を使用して決定され得る。ポリヌクレオチドの移動を制御する構築物の能力
は、実施例において記載のとおり典型的にはアッセイされる。
構築物は、単離、実質的に単離、精製または実質的に精製されていてよい。構築物は、
それが脂質、ポリヌクレオチド、またはポア単量体などの任意の他の構成成分を完全に含
まない場合に単離または精製されている。構築物は、その目的の使用を妨害しない担体ま
たは希釈剤と混合されている場合に実質的に単離されている。例えば構築物は、10%未
満、5%未満、2%未満または1%未満の脂質、ポリヌクレオチド、またはポア単量体な
どの他の構成成分を含む形態で存在する場合に実質的に単離または実質的に精製されてい
る。
付着
ヘリカーゼは、追加的ポリヌクレオチド結合成分に付着されている。ヘリカーゼは、好
ましくは共有結合的に追加的ポリヌクレオチド結合成分に付着している。ヘリカーゼは、
2個または3個などの1個以上の点で成分に付着していてよい。
ヘリカーゼは、当技術分野において公知の任意の方法を使用して成分に共有結合的に付
着できる。ヘリカーゼおよび成分は、別々に産生され、次いで一緒に付着されてよい。2
つの構成成分は、任意の立体配置で付着されてよい。例えばそれらは、それらの末端(す
なわちアミノまたはカルボキシ末端)アミノ酸を介して付着してよい。好適な立体配置は
、これだけに限らないが、成分のアミノ末端がヘリカーゼのカルボキシ末端に付着してい
るおよびその逆を含む。代替的に2つの構成成分は、それらの配列内のアミノ酸を介して
付着され得る。例えば成分は、ヘリカーゼのループ領域中の1つまたは複数のアミノ酸に
付着する場合がある。好ましい実施形態では成分の末端アミノ酸は、ヘリカーゼのループ
領域中の1つまたは複数のアミノ酸に付着する。末端アミノ酸およびループ領域は、当技
術分野において公知の方法(Edman P., Acta Chemica Scandinavia, (1950), 283-293)
を使用して同定できる。例えば、ループ領域はタンパク質モデリングを使用して同定でき
る。これは、相同体においてタンパク質構造がタンパク質配列よりも保存されているとい
う事実を活用する。それにより、タンパク質の原子分解モデルを作成することは、クエリ
ー配列の構造に類似していると考えられる1つまたは複数のタンパク質構造の同定に依存
する。タンパク質モデルを構築するための「鋳型」として使用するための好適なタンパク
質構造が存在するかどうかを評価するために、タンパク質データバンク(PDB)データ
ベースの検索を実施する。タンパク質構造は、クエリー配列と合理的なレベルの配列同一
性を共有している場合に好適な鋳型であると考えられる。そのような鋳型が存在する場合
、次いで鋳型配列はクエリー配列と「配列比較」される、すなわちクエリー配列中の残基
が鋳型残基に位置付けられる。配列の配列比較および鋳型構造は、次いでクエリー配列の
構造モデルを作成するために使用される。そのためタンパク質モデルの品質は、配列の配
列比較および鋳型構造の品質に依存する。
2つの構成成分は、システイン、スレオニン、セリン、アスパラギン酸、アスパラギン
、グルタミン酸およびグルタミンなどのそれらの天然に存在するアミノ酸を介して付着し
てよい。天然に存在するアミノ酸は、付着を促進するために修飾されてよい。例えば天然
に存在するアミノ酸は、アシル化、リン酸化、グリコシル化またはファルネシル化によっ
て修飾されてよい。他の好適な修飾は、当技術分野において公知である。天然に存在する
アミノ酸への修飾は、翻訳後修飾であってよい。2つ以上の部分は、それらの配列に導入
されるアミノ酸を介して付着してよい。そのようなアミノ酸は、好ましくは置換によって
導入される。導入されるアミノ酸は、システインまたは付着を促進する非天然アミノ酸で
あってよい。好適な非天然アミノ酸は、これだけに限らないが、4−アジド−L−フェニ
ルアラニン(Faz)、およびLiu C. C. and Schultz P. G.、Annu. Rev. Biochem.、20
10、79、413-444の図1に含まれている1〜71と番号付けられたアミノ酸のいずれか1
つを含む。導入されるアミノ酸は、上に考察したとおり修飾されてよい。
好ましい実施形態ではヘリカーゼは、成分に、例えばリンカー分子を介して化学的に付
着されている。リンカー分子は、下により詳細に考察される。化学的な付着の1つの好適
な方法は、システイン連結である。これは下でより詳細に考察される。
ヘリカーゼは、ヘキサhisタグまたはNi−NTAによって成分に一過的に繋がれて
よい。ヘリカーゼおよび成分は、それらが相互に一過的に付着されるようにも修飾されて
よい。
別の好ましい実施形態ではヘリカーゼは、成分に遺伝子的に融合される。構築物全体が
1本のポリヌクレオチド配列から発現される場合にヘリカーゼは、遺伝子的に成分に融合
されている。ヘリカーゼおよび成分のコード配列は、構築物をコードしている1本のポリ
ヌクレオチド配列を形成するために任意の方法で組み合わされてよい。核酸結合タンパク
質へのポアの遺伝子的融合は、国際出願第PCT/GB09/001679号(WO20
10/004265として公開)において考察されている。
ヘリカーゼおよび成分は、任意の立体配置で遺伝的に融合され得る。ヘリカーゼおよび
成分は、それらの末端アミノ酸を介して融合され得る。例えば成分のアミノ末端はヘリカ
ーゼのカルボキシ末端に融合でき、逆も同様である。成分のアミノ酸配列は、ヘリカーゼ
のアミノ酸配列にインフレームで好ましくは付加される。換言すると成分は、ヘリカーゼ
の配列内に好ましくは挿入される。そのような実施形態ではヘリカーゼおよび成分は、2
つの点で、すなわち成分のアミノおよびカルボキシ末端アミノ酸を介して典型的には付着
される。成分がヘリカーゼの配列内に挿入される場合、成分のアミノおよびカルボキシ末
端アミノ酸が近接近にあり、ヘリカーゼまたはその変種の配列内の隣接アミノ酸にそれぞ
れ付着していることは好ましい。好ましい実施形態では成分は、ヘリカーゼのループ領域
に挿入される。
構築物は、ポリヌクレオチドの移動を制御するヘリカーゼの能力を保持している。ヘリ
カーゼのこの能力は、そのβ鎖およびαヘリックスによって典型的には提供されるその三
次元構造により典型的には提供される。αヘリックスおよびβ鎖は、ループ領域により典
型的には繋がれている。ポリヌクレオチドの移動を制御するヘリカーゼの能力に影響を与
えることを回避するために、成分は好ましくはヘリカーゼのいずれかの末端に遺伝子的に
融合される、またはヘリカーゼの表面露出ループに挿入される。特異的ヘリカーゼのルー
プ領域は、当技術分野において公知の方法を使用して同定できる。例えば、ループ領域は
、タンパク質モデリング、結晶状態におけるタンパク質のX線回折測定(Rupp B (2009).
Biomolecular Crystallography: Principles、Practice and Application to Structura
l Biology. New York: Garland Science.)、溶液におけるタンパク質の核磁気共鳴(N
MR)分光法(Mark Rance; Cavanagh、John; Wayne J. Fairbrother; Arthur W. Hunt I
II; Skelton、Nicholas J. (2007). Protein NMR spectroscopy: principles and practi
ce (2nd ed.). Boston: Academic Press.)または凍結水和状態におけるタンパク質のク
リオ電子顕微鏡(van Heel M、Gowen B、Matadeen R、Orlova EV、Finn R、Pape T、Cohe
n D、Stark H、Schmidt R、Schatz M、Patwardhan A (2000). ”Single-particle electr
on cryo-microscopy: towards atomic resolution.”. Q Rev Biophys. 33: 307-69を使
用して同定できる。上に述べた方法によって決定されたタンパク質の構造情報は、タンパ
ク質バンク(PDB)データベースから公開で入手可能である。
Hel308ヘリカーゼ(配列番号10、13、16および19)に関して、β鎖は2
個のRecA様エンジン(RecA-like engine)ドメイン(ドメイン1および2)において
だけ見出すことができる。これらのドメインは、燃料ヌクレオチド(通常はATP)の加
水分解と移動との連関に関与する。ポリヌクレオチドに沿って徐々に動かすための重要な
ドメインは、ドメイン3および4であるが、中でもドメイン4である。興味深いことにド
メイン3および4の両方はαヘリックスだけを含む。ドメイン4中にラチェットヘリック
スと称される重要なαヘリックスがある。結果として本発明のHel308実施形態では
、成分は好ましくはα−ヘリックスのいずれにも遺伝子的に融合されていない。
別の実施形態ではヘリカーゼは、インテインタグ配列を使用して成分に付着される。2
つのタンパク質は、各タンパク質の末端に適合性の分割インテイン(split intein)タグ
配列を遺伝的にコードすることによって連結され得る。インテインは、触媒または酵素を
必要とせず、2つのタンパク質を連結する際に自己遊離(self release)する。連結は、
痕跡がなく、1本鎖ペプチドを残す。この方法は、一般的にはタンパク質の末端を連結す
るためである。
ヘリカーゼは、成分に直接付着されていてよい。ヘリカーゼは、2つまたは3つなどの
1つまたは複数のリンカーを使用して成分に好ましくは付着されている。1つまたは複数
のリンカーは、成分の可動性を制限するように設計される場合がある。リンカーは、ヘリ
カーゼおよび/または成分における1つまたは複数の反応性システイン残基、反応性リシ
ン残基または非天然アミノ酸に付着してよい。非天然アミノ酸は、上に考察した任意のも
のであってよい。非天然アミノ酸は、好ましくは4−アジド−L−フェニルアラニン(F
az)である。好適なリンカーは、当技術分野において十分公知である。
ヘリカーゼは、1つもしくは複数の化学的架橋剤または1つもしくは複数のペプチドリ
ンカーを使用して好ましくは成分に付着される。好適な化学的架橋剤は、当技術分野にお
いて十分公知である。好適な化学的架橋剤は、これだけに限らないが、次の官能基:マレ
イミド、活性エステル、サクシニミド、アジド、アルキン(ジベンゾシクロオクチノール
(DIBOまたはDBCO)、ジフルオロシクロアルカンおよび直鎖アルカンなど)、ホ
スフィン(無痕跡および無痕跡でないシュタウディンガーライゲーションにおいて使用さ
れるものなど)、ハロアセチル(ヨードアセトアミドなど)、ホスゲン型試薬、スルホニ
ルクロリド試薬、イソチオシアン酸、ハロゲン化アシル、ヒドラジン、ジスルフィド、ビ
ニルスルホン、アジリジンおよび光反応性試薬(アリールアジド、ジアジリジンなど)を
含むものを含む。架橋剤は、好ましくはビス(スルホサクシニミジル)スベレート(BS
)ではない。ヘリカーゼおよび成分は、好ましくはホルムアルデヒドを使用して架橋結
合されない。
システイン/マレイミドなど、アミノ酸と官能基との間の反応は自発的であってよく、
またはアジドと直鎖状アルキンを連結するためのCu(I)など、他の試薬を必要として
よい。
リンカーは、必要な距離にわたって伸びる任意の分子を含んでよい。リンカーは、炭素
1個(ホスゲン型リンカー)から多数のオングストロームに長さが変化できる。直鎖状分
子の例に含まれるのは、これだけに限らないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポ
リペプチド、多糖、デオキシリボ核酸(DNA)、ペプチド核酸(PNA)、トレオース
核酸(TNA)、グリセロール核酸(GNA)、飽和および不飽和炭化水素、ポリアミド
である。これらのリンカーは不活性または反応性であってよく、具体的にはそれらは、規
定の位置で化学的に切断可能であってよい、またはフルオロフォアもしくはリガンドでそ
れ自体が修飾されてよい。リンカーは、好ましくはジチオスレイトール(dithiothreitol
)(DTT)に抵抗性である。
切断可能なリンカーは、非付着構成成分からの構築物の分離への補助として使用でき、
合成反応をさらに制御するために使用できる。例えばヘテロ二機能性リンカーは、ヘリカ
ーゼと反応できるが、成分とはできない。ヘリカーゼタンパク質を表面に結合するために
リンカーの遊離末端が使用できる場合、最初の反応由来の未反応ヘリカーゼは混合物から
除去され得る。続いてリンカーは、成分と反応する基を露出させるために切断され得る。
付加的に、一連の連結反応に続いて、条件は最初にヘリカーゼへの反応のために、次いで
リンカーの切断後の成分への反応のために最適化され得る。第二の反応は、リンカーが既
に付着している領域に限定されることから、成分との正確な反応部位に向けてさらに方向
付けられる。
好ましい架橋剤は、2,5−ジオキソピロリジン−1−イル3−(ピリジン−2−イル
ジスルファニル)プロパノエート、2,5−ジオキソピロリジン−1−イル4−(ピリジ
ン−2−イルジスルファニル)ブタノエート、2,5−ジオキソピロリジン−1−イル8
−(ピリジン−2−イルジスルファニル)オクタノエート、ジ−マレイミドPEG 1k
、ジ−マレイミドPEG 3.4k、ジ−マレイミドPEG 5k、ジ−マレイミドPE
G 10k、ビス(マレイミド)エタン(BMOE)、ビス−マレイミドヘキサン(BM
H)、1,4−ビス−マレイミドブタン(BMB)、1,4ビス−マレイミジル−2,3
−ジヒドロキシブタン(BMDB)、BM[PEO]2(1,8−ビス−マレイミドジエ
チレングリコール)、BM[PEO]3(1,11−ビス−マレイミドトリエチレングリ
コール)、トリス[2−マレイミドエチル]アミン(TMEA)、DTMEジチオビスマ
レイミドエタン、ビスマレイミドPEG3、ビスマレイミドPEG11、DBCO−マレ
イミド、DBCO−PEG4−マレイミド、DBCO−PEG4−NH2、DBCO−P
EG4−NHS、DBCO−NHS、DBCO−PEG−DBCO 2.8kDa、DB
CO−PEG−DBCO 4.0kDa、DBCO−15原子−DBCO、DBCO−2
6原子−DBCO、DBCO−35原子−DBCO、DBCO−PEG4−S−S−PE
G3−ビオチン、DBCO−S−S−PEG3−ビオチン、DBCO−S−S−PEG1
1−ビオチンを含む。最も好ましい架橋剤は、サクシニジミル3−(2−ピリジルジチオ
)プロピオン酸(SPDP)およびマレイミド−PEG(2kDa)−マレイミド(アル
ファ,オメガ−ビス−マレイミドポリ(エチレングリコール))である。
ヘリカーゼは、ヘリカーゼ/架橋剤複合体が成分に共有結合的に付着する前に、二機能
性架橋剤に共有結合的に付着されてよい。代替的に成分は、二機能性架橋剤/成分複合体
がヘリカーゼに付着する前に、二機能性架橋剤に共有結合的に付着してよい。ヘリカーゼ
および成分は、化学的架橋剤に同時に共有結合的に付着してよい。
ヘリカーゼは、相互に特異的である2つの異なるリンカーを使用して成分に付着される
場合がある。リンカーの一方は、ヘリカーゼに付着しており、他方は成分に付着している
。一度一緒に混合されると、リンカーは、本明細書に記載の構築物を形成するように反応
しなければならない。ヘリカーゼは、国際出願第PCT/GB10/000132号(W
O2010/086602として公開)に記載のハイブリダイゼーションリンカーを使用
して成分に付着されてよい。具体的にはヘリカーゼは、ハイブリダイズ可能な領域および
共有結合を形成できる基をそれぞれ含む2つ以上のリンカーを使用して成分に付着されて
よい。リンカーにおけるハイブリダイズ可能な領域は、成分にハイブリダイズし、連結す
る。連結された成分は、次いで基の間の共有結合の形成を介してカップリングされる。国
際出願第PCT/GB10/000132号(WO2010/086602として公開)
に開示の任意の特異的リンカーは、本発明により使用できる。
ヘリカーゼおよび成分は、修飾される場合があり、次いで2つの修飾に特異的である化
学的架橋剤を使用して付着されてよい。上に考察した任意の架橋剤は、使用できる。
代替的にリンカーは、アミノ酸配列を好ましくは含む。そのようなリンカーは、ペプチ
ドリンカーである。ペプチドリンカーの長さ、可動性および親水性は、ヘリカーゼおよび
成分の機能を妨害しないように典型的には設計される。好ましい可動性ペプチドリンカー
は4、6、8、10または16などの2から20のセリンおよび/またはグリシンアミノ
酸のストレッチである。より好ましい可動性リンカーは(SG)、(SG)、(SG
、(SG)、(SG)、(SG)、(SG)10、(SG)15または(SG
20を含み、式中Sはセリンであり、Gはグリシンである。好ましい硬いリンカーは、
4、6、8、16または24などの2から30のプロリンアミノ酸のストレッチである。
より好ましい硬いリンカーは(P)12を含み、式中Pはプロリンである。
リンカーは、標識されてよい。好適な標識は、これだけに限らないが、蛍光分子(Cy
3またはAlexaFluor(登録商標)555など)、放射性同位元素、例えば
25I、35S、酵素、抗体、抗原、ポリヌクレオチドおよび、ビオチンなどのリガンド
を含む。そのような標識は、リンカーの量を定量できるようにする。標識は、ビオチンな
どの切断可能な精製タグ、またはタンパク質自体には存在しないがトリプシン消化によっ
て遊離されるペプチドなどの同定方法において明らかになる特異的配列であってもよい。
ヘリカーゼを成分に付着させる好ましい方法は、システイン連結を介する。これは、二
機能性化学的リンカーにより、または末端に存在するシステイン残基を有するポリペプチ
ドリンカーにより調節できる。連結は、ヘリカーゼおよび/または成分中の天然システイ
ンを介して生じてよい。代替的にシステインは、ヘリカーゼおよび/または成分に導入さ
れる場合がある。ヘリカーゼがシステイン連結を介して成分に付着される場合、1つまた
は複数のシステインは、置換によってヘリカーゼおよび/または成分に好ましくは導入さ
れる。
任意の二機能性リンカーの長さ、反応性、特異性、硬さおよび溶解度は、成分がヘリカ
ーゼとの関連で正確に位置付けられ、ヘリカーゼおよび成分の両方の機能が保持されるこ
とを確実にするように設計され得る。好適なリンカーは、1,4−ビス(マレイミド)ブ
タン(BMB)またはビス(マレイミド)ヘキサンなどのビスマレイミド架橋剤を含む。
特異的部位での付着が好ましい場合に、表面の利用可能なシステイン残基への二機能性リ
ンカーの結合は制御することが困難である場合があり、基質結合または活性に影響を与え
る場合があることから、二機能性リンカーを引き戻すものは、さらなる表面の利用可能な
システイン残基を含まないヘリカーゼおよび成分の必要性である。ヘリカーゼおよび/ま
たは成分がいくつかの利用可能なシステイン残基を含有する場合は、修飾がヘリカーゼお
よび成分のフォールディングまたは活性に影響を与えないことを確実にしながら、それら
を除去するためにヘリカーゼおよび/または成分の修飾が必要である場合がある。これは
、国際出願第PCT/GB10/000133号(WO2010/086603として公
開)において考察されている。好ましい実施形態では反応性システインは、成分に遺伝子
的に付着されているペプチドリンカー上に存在する。これは、成分から他の利用可能なシ
ステイン残基を除去するために追加的修飾が必ずしも必要ではないことを意味する。シス
テイン残基の反応性は隣接残基の、例えばペプチドリンカー上の修飾によって増強できる
。例えば近接するアルギニン、ヒスチジンまたはリシン残基の塩基性基は、システインチ
オール基のpKaをさらに反応性のS基のものに変化させる。システイン残基の反応性
は、5,5’−ジチオビス−(2−ニトロ安息香酸)(dTNB)などのチオール保護基
によって保護できる。これらは、リンカーが付着される前に成分またはヘリカーゼの1つ
または複数のシステイン残基と、単量体またはオリゴマーの部分としてのいずれかで反応
され得る。表面の利用可能なシステインの選択的脱保護は、ビーズに固定した還元試薬(
例えば固定化トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン、TCEP)を使用して可能で
ある。2つ以上のヘリカーゼのシステイン連結は、下により詳細に考察される。
ヘリカーゼを成分に付着させる別の好ましい方法は、4−アジド−L−フェニルアラニ
ン(Faz)連結を介する。これは、二機能性化学的リンカーによってまたは末端に存在
するFaz残基を有するポリペプチドリンカーによって調節できる。1つまたは複数のF
az残基は、置換によってヘリカーゼおよび/または成分に好ましくは導入される。2つ
以上のヘリカーゼのFaz連結は、下により詳細に考察される。
ヘリカーゼまたは成分のそれ自体への交差結合は、リンカーの濃度をヘリカーゼおよび
/または成分の大過剰に維持することによって妨げることができる。代替的に「鍵と鍵穴
」配置は、2つのリンカーが使用される場合に使用できる。各リンカーの一方の末端だけ
が長いリンカーを形成するために併せて反応でき、リンカーの他方の末端は構築物の異な
る部分(すなわちヘリカーゼまたは成分)とそれぞれ反応する。これは下でより詳細に考
察される。
付着の部位は、構築物がポリヌクレオチドと接触する場合に、ヘリカーゼおよび成分の
両方がポリヌクレオチドに結合でき、その移動を制御できるように選択される。
付着は、ヘリカーゼおよび成分のポリヌクレオチド結合活性を使用して促進され得る。
例えば相補的ポリヌクレオチドは、ヘリカーゼおよび成分を、それらがハイブリダイズす
ることから、併せて運ぶために使用できる。ヘリカーゼは一方のポリヌクレオチドに結合
でき、成分は相補的ポリヌクレオチドに結合できる。次いで2つのポリヌクレオチドは、
相互にハイブリダイズできるようになる。これは、ヘリカーゼを成分と密接に接触するよ
うにして、連結反応をさらに効率的にする。これは、標的ポリヌクレオチドの移動を制御
するための正確な方向で2つ以上のヘリカーゼを付着させるために特に有益である。使用
できる相補的ポリヌクレオチドの一例は、下に示されている。
Figure 2018186830
ヘリカーゼ−Phi29構築物に関して、下のDNAは使用され得る。
Figure 2018186830
構築物の精製を容易にするためにタグが構築物に付加され得る。これらのタグは、次い
でそれらの除去が必要である場合に、化学的にまたは酵素的に切断除去され得る。フルオ
ロフォアまたはクロモフォアも含まれる場合があり、これらも切断可能であってよい。
構築物を精製するための簡単な方法は、各タンパク質(すなわちヘリカーゼおよび成分
)上に、ヘキサ−His−タグおよびStrep−タグ(登録商標)などの異なる精製タ
グを含むことである。2つのタンパク質が互いに異なる場合、この方法は特に有用である
。2つのタグの使用は、両方のタグを含む分子種だけが容易に精製されるようにする。
2つのタンパク質が2つの異なるタグを有さない場合、他の方法が使用できる。例えば
遊離表面システインを有するタンパク質または構築物を形成するために反応していない付
着リンカーを有するタンパク質は、例えばマレイミドリンカーに対するヨードアセトアミ
ドレジンを使用して除去され得る。
構築物は、未反応タンパク質から異なるDNA前進性特徴に基づいても精製され得る。
具体的には構築物は、未反応タンパク質からポリヌクレオチドに対する親和性の増大、既
に結合したポリヌクレオチドから離れる可能性の低減および/またはナノポアを通るポリ
ヌクレオチドの移行を制御するときのポリヌクレオチドの読み取り長さの増大に基づいて
精製され得る。
ヘリカーゼ
任意のヘリカーゼは、本明細書に記載の構築物に使用してよい。ヘリカーゼは、しばし
ばトランスロカーゼとして公知であり、2つの用語は互換的に使用できる。好適なヘリカ
ーゼは、当技術分野において十分公知である(M. E. Fairman-Williamsら、Curr. Opin.
Struct Biol.、2010、20 (3)、313-324、T. M. Lohmanら、Nature Reviews Molecular Ce
ll Biology、2008、9、391-401)。ヘリカーゼは典型的にはスーパーファミリー1から6
の内の1つのメンバーである。ヘリカーゼは、好ましくは成分分類(EC)群3.6.1
.−および2.7.7.−.のいずれかのメンバーである。ヘリカーゼは、好ましくはA
TP−依存性DNAヘリカーゼ(EC群3.6.4.12)、ATP−依存性RNAヘリ
カーゼ(EC群3.6.4.13)またはATP非依存性RNAヘリカーゼである。
ヘリカーゼは、多量体またはオリゴマーヘリカーゼであってよい。換言するとヘリカー
ゼは、機能するために二量体などの多量体またはオリゴマーを形成する必要がある場合が
ある。しかし上に考察したとおり構築物それ自体は、多量体またはオリゴマーヘリカーゼ
であることはできない。多量体またはオリゴマーヘリカーゼは追加的ポリヌクレオチド結
合成分に付着されていなければならない。ヘリカーゼは、好ましくは単量体である。換言
するとヘリカーゼは、好ましくは機能するために二量体などの多量体またはオリゴマーを
形成する必要はない。Hel308、RecD、TraIおよびXPDヘリカーゼは、全
て単量体ヘリカーゼである。これらは下により詳細に考察される。ヘリカーゼは、好まし
くはC型肝炎ウイルスNS3ヘリカーゼ(NS3hとしても公知)ではない。NS3ヘリ
カーゼは、オリゴマーとして作用し、単量体ではない。
単量体ヘリカーゼは、一緒に付着しているいくつかのドメインを含んでよい。例えばT
raIヘリカーゼおよびTraIサブグループヘリカーゼは2つのRecDヘリカーゼド
メイン、レラクサーゼ(relaxase)ドメインおよびC末端ドメインを含有する場合がある
。ドメインは、オリゴマーを形成することなく機能できる単量体ヘリカーゼを典型的には
形成する。
ヘリカーゼは、典型的には完全なHel308、RecD、TraIまたはXPDヘリ
カーゼなどの完全なヘリカーゼである。ヘリカーゼは、好ましくはヘリカーゼ酵素由来の
ヘリカーゼドメインではない。例えばヘリカーゼは、好ましくはブロムモザイクウイルス
(Brome mosaic virus)(BMV)ウイルス複製タンパク質1a由来のRecDドメイン
またはヘリカーゼドメインではない。構築物は、それ自体が、互いに付着している2つの
RecDドメインを含むTraIヘリカーゼなどの、互いに付着している2つ以上のヘリ
カーゼドメインを含むヘリカーゼであることはできない。構築物は、TraIヘリカーゼ
などの2つ以上のヘリカーゼドメインを含むヘリカーゼを含む場合があるが、追加的ポリ
ヌクレオチド結合成分に付着されていなければならない。ヘリカーゼは、内部ヌクレオチ
ドで標的ポリヌクレオチドに好ましくは結合できる。内部ヌクレオチドは、標的ポリヌク
レオチド中の末端ヌクレオチドではないヌクレオチドである。例えばそれは3’末端ヌク
レオチドまたは5’末端ヌクレオチドではない。環状ポリヌクレオチド中の全てのヌクレ
オチドは内部ヌクレオチドである。
一般に内部ヌクレオチドで結合できるヘリカーゼは、末端ヌクレオチドでも結合できる
が、いくつかのヘリカーゼについて内部ヌクレオチドで結合する傾向は、他よりも大きい
。本発明において使用に好適なヘリカーゼは、ポリヌクレオチドへのその結合の典型的に
は少なくとも10%が内部ヌクレオチドにである。典型的には、その結合の少なくとも2
0%、少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%が内部ヌクレオチド
にである。末端ヌクレオチドでの結合は、末端ヌクレオチドおよび隣接内部ヌクレオチド
の両方へ結合を同時に含み得る。本発明の目的のためにこれは、内部ヌクレオチドでの標
的ポリヌクレオチドへの結合ではない。換言すると本発明において使用されるヘリカーゼ
は、1つまたは複数の隣接内部ヌクレオチドとの組合せで末端ヌクレオチドに結合できる
だけではない。ヘリカーゼは、末端ヌクレオチドに同時に結合することなく内部ヌクレオ
チドに結合できる。
内部ヌクレオチドで結合できるヘリカーゼは、1個より多い内部ヌクレオチドに結合で
きる。典型的にはヘリカーゼは、少なくとも2個の内部ヌクレオチド、例えば少なくとも
3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも10個または少なくとも15個の内
部ヌクレオチドに結合する。典型的にはヘリカーゼは、少なくとも2個の隣接する内部ヌ
クレオチド、例えば少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも10
個または少なくとも15個の隣接する内部ヌクレオチドに結合する。少なくとも2個の内
部ヌクレオチドは、隣接または非隣接であってよい。
内部ヌクレオチドでポリヌクレオチドに結合するヘリカーゼの能力は、競合アッセイを
実行することによって決定できる。対照ポリヌクレオチドAに結合するモーターの能力は
、同じだが末端ヌクレオチドに付着しているブロッキング基を含むポリヌクレオチド(ポ
リヌクレオチドB)に結合する能力と比較される。ブロッキング基は、鎖Bの末端ヌクレ
オチドでのいかなる結合も妨げ、それによりヘリカーゼの内部結合だけを可能にする。
内部ヌクレオチドで結合できるヘリカーゼの例は、これだけに限らないが、Hel30
8Tga、Hel308MhuおよびHel308Csyを含む。したがって分子モータ
ーは、好ましくは(a)Hel308Tga(すなわち配列番号16)の配列もしくはそ
の変種または(b)Hel308Csy(すなわち配列番号13)の配列もしくはその変
種または(c)Hel308Mhu(すなわち配列番号19)の配列もしくはその変種を
含む。これらの配列の変種は、下により詳細に考察される。変種は、上に考察したとおり
付着を促進するために1つもしくは複数の置換システイン残基および/または1つもしく
は複数の置換Faz残基を好ましくは含む。
ヘリカーゼは、好ましくはHel308ヘリカーゼである。Hel308ヘリカーゼは
、それらがオリゴマーを形成することなく機能することから単量体である。本発明に従っ
て、任意のHel308ヘリカーゼを使用し得る。Hel308ヘリカーゼはski2様
ヘリカーゼとしても公知であり、2つの用語は互換的に用いられ得る。好適なHel30
8ヘリカーゼは、米国特許出願第61,549,998号の表4および第61/599,
244ならびに国際出願第PCT/GB2012/052579号(WO2013/05
7495として公開)に開示されている。
Hel308ヘリカーゼは、アミノ酸モチーフQ−X1−X2−G−R−A−G−R(
本明細書以下でHel308モチーフと称する;配列番号8)を典型的には含む。Hel
308モチーフは、典型的にはヘリカーゼモチーフVIの部分である(Tuteja and Tutej
a、Eur.J.Biochem.271 1849-1863(2004))。X1は、C、MまたはLであってよい。X1
は、好ましくはCである。X2は、任意のアミノ酸残基であってよい。X2は、典型的に
は疎水性または中性残基である。X2は、A、F、M、C、V、L、I、S、T、Pまた
はRであってよい。X2は、好ましくはA、F、M、C、V、L、I、S、TまたはPで
ある。X2は、より好ましくはA、MまたはLである。X2は、最も好ましくはAまたは
Mである。
Hel308ヘリカーゼは、好ましくはモチーフQ−X1−X2−G−R−A−G−R
−P(本明細書以下で伸張されたHel308モチーフと称される;配列番号9)を含み
、式中X1およびX2は上に記載のとおり。
最も好ましいHel308モチーフおよび伸張されたHel308モチーフは、下の表
1に示される。
Figure 2018186830
最も好ましいHel308モチーフは、配列番号17に示されている。最も好ましい伸
長されたHel308モチーフは、配列番号18に示されている。他の好ましいHel3
08モチーフおよび伸長されたHel308モチーフは、米国特許出願第61,549,
998号の表5および第61/599,244号ならびに国際出願第PCT/GB201
2/052579号(WO 2013/057495として公開)に見出すことができる
Hel308ヘリカーゼは、Hel308Mbu(すなわち配列番号10)の配列また
はその変種を好ましくは含む。Hel308ヘリカーゼは、より好ましくは(a)Hel
308Tgaの配列(すなわち、配列番号16)もしくはその変種、(b)Hel308
Csyの配列(すなわち、配列番号13)もしくはその変種、または(c)Hel308
Mhuの配列(すなわち配列番号19)もしくはその変種を含む。最も好ましくはHel
308ヘリカーゼは、配列番号16またはその変種に示されている配列を含む。
Hel308ヘリカーゼの変種は、野生型ヘリカーゼの配列から変化しているアミノ酸
配列を有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持している酵素である。特に、配列番号10
、13、16または19の変種は、配列番号10、13、16または19の配列から変化
しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持している酵素である。ポ
リヌクレオチド結合活性は、当技術分野において公知の任意の方法を使用して決定できる
。好適な方法は、これだけに限らないが、蛍光偏光測定、トリプトファン蛍光および電気
泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)を含む。例えば1本鎖ポリヌクレオチドに結合す
る変種の能力は、実施例に記載のとおり決定できる。
変種はヘリカーゼ活性を保持している。これは、種々の方法において測定できる、例え
ばポリヌクレオチドに沿って移行させる変種の能力は電気生理化学、蛍光アッセイまたは
ATP加水分解を使用して測定され得る。
変種は、ヘリカーゼをコードするポリヌクレオチドの操作を促進するならびに/または
高塩濃度および/もしくは室温でのその活性を促進する修飾を含む場合がある。変種は、
上で考察したHel308モチーフまたは伸張されたHel308モチーフの外の領域に
おいて野生型ヘリカーゼとは典型的には異なる。しかし変種は、これらのモチーフ(複数
可)内に修飾を含む場合がある。
配列番号10、13、16または19のアミノ酸配列全長にわたって、変種は好ましく
は、アミノ酸同一性に基づいてその配列に対して少なくとも30%相同である。より好ま
しくは、変種ポリペプチドは、配列番号10、13、16または19のアミノ酸配列に対
して、配列全長にわたるアミノ酸同一性に基づいて、少なくとも40%、少なくとも45
%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少な
くとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも9
0%およびより好ましくは少なくとも95%、97%または99%相同であってよい。少
なくとも70%、例えば少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または
少なくとも95%のアミノ酸同一性が150以上のストレッチ、例えば200、300、
400、500、600、700、800、900または1000以上の連続するアミノ
酸にわたってあり得る(「高い相同性」)。相同性は上に記載のとおり決定される。変種
は配列番号2および4を参照して下に考察したいずれの方法においても野生型配列と異な
っていてよい。
配列番号10、13、16または19の変種は、上で表1に示されたとおり、野生型配
列のHel308モチーフまたは伸張されたHel308モチーフを好ましくは含む。し
かし変種は、異なる野生型配列由来のHel308モチーフまたは伸長されたHel30
8モチーフを含む場合がある。例えば配列番号12の変種は、Hel308モチーフまた
は配列番号13から伸張されたHel308モチーフ(すなわち配列番号14または15
)を含んでもよい。配列番号10、13、16または19の変種は、関連する野生型配列
のHel308モチーフまたは伸長されたHel308モチーフ内に修飾を含む場合もあ
る。X1およびX2での好適な修飾は、2つのモチーフを定義する際に上に考察されてい
る。配列番号10、13、16または19の変種は、上に考察したとおり付着を促進する
ために1つもしくは複数の置換システイン残基および/または1つもしくは複数の置換F
az残基を好ましくは含む。
配列番号10の変種は、配列番号10の最初の19アミノ酸を欠失しているおよび/ま
たは配列番号10の最後の33アミノ酸を欠失している場合がある。配列番号10の変種
は、配列番号10のアミノ酸20から211または20から727にアミノ酸同一性に基
づいて少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少
なくとも90%またはより好ましくは少なくとも95%、少なくとも97%もしくは少な
くとも99%相同である配列を好ましくは含む。
配列番号10(Hel308Mbu)は5個の天然システイン残基を含有する。しかし
、これらの残基の全ては酵素のDNA結合グローブ(grove)内または周辺に位置付けら
れている。DNA鎖が酵素内に結合されると、これらの天然システイン残基は、外からの
修飾に関して利用しにくくなる。これは、上に考察したとおり配列番号10の特異的シス
テイン変異体の設計を可能にし、システイン連結を使用して成分に付着できるようにする
。配列番号10の好ましい変種は、次の置換:A29C、Q221C、Q442C、T5
69C、A577C、A700CおよびS708Cの1つまたは複数を有する。これらの
位置の1つまたは複数でのシステイン残基の導入は、上に考察したとおりシステイン連結
を促進する。配列番号10の他の好ましい変種は次の置換:M2Faz、R10Faz、
F15Faz、A29Faz、R185Faz、A268Faz、E284Faz、Y3
87Faz、F400Faz、Y455Faz、E464Faz、E573Faz、A5
77Faz、E649Faz、A700Faz、Y720Faz、Q442Fazおよび
S708Fazの1つまたは複数を有する。これらの位置の1つまたは複数でのFaz残
基の導入は、上に考察したとおりFaz連結を促進する。
ヘリカーゼは、好ましくはRecDヘリカーゼである。RecDヘリカーゼは、それら
がオリゴマーを形成することなく機能することから単量体である。任意のRecDヘリカ
ーゼが本発明により使用できる。RecDヘリカーゼの構造は、当技術分野において公知
である(FEBS J. 2008 Apr;275(8):1835-51. Epub 2008 Mar 9. ATPase activity of Rec
D is essential for growth of the Antarctic Pseudomonas syringae Lz4W at low temp
erature. Satapathy AK、Pavankumar TL、Bhattacharjya S、Sankaranarayanan R、Ray M
K; EMS Microbiol Rev. 2009 May;33(3):657-87. The diversity of conjugative relaxa
ses and its application in plasmid classification. Garcillan-Barcia MP、Francia
MV、de la Cruz F; J Biol Chem. 2011 Apr 8;286(14):12670-82. Epub 2011 Feb 2. Fun
ctional characterization of the multidomain F plasmid TraI relaxase-helicase. Ch
eng Y、McNamara DE、Miley MJ、Nash RP、Redinbo MR)。
RecDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフX1−X2−X3−G−X4−X5−X6−
X7(本明細書以下でRecD様モチーフIと称する;配列番号20)を典型的には含み
、式中X1はG、SまたはAであり、X2は任意のアミノ酸であり、X3はP、A、Sま
たはGであり、X4はT、A、V、SまたはCであり、X5はGまたはAであり、X6は
KまたはRおよびX7はTまたはSである。X1は好ましくはGである。X2は好ましく
はG、I、YまたはAである。X2はより好ましくはGである。X3は好ましくはPまた
はAである。X4は好ましくはT、A、VまたはCである。X4は好ましくはT、Vまた
はCである。X5は好ましくはGである。X6は好ましくはKである。X7は好ましくは
TまたはSである。RecDヘリカーゼは、Q−(X8)16〜18−X1−X2−X3
−G−X4−X5−X6−X7(本明細書以下で伸長されたRecD様モチーフIと称す
る;配列番号21、22および23)を好ましくは含み、式中X1からX7は上に定義の
とおりであり、X8は任意のアミノ酸である。好ましくは伸長されたRecD様モチーフ
I中に16個のX8残基がある(すなわち(X8)16)。(X8)16についての好適
な配列は、米国特許出願第61/581,332号の配列番号14、17、20、23、
26、29、32、35、38、41、44、47および50ならびに国際出願第PCT
/GB2012/053274号(WO2012/098562として公開)の配列番号
18、21、24、25、28、30、32、35、37、39、41、42および44
で同定できる。
RecDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフG−G−P−G−Xa−G−K−Xb(本明
細書以下でRecDモチーフIと称する;配列番号24)を好ましくは含み、式中Xaは
T、VまたはCであり、XbはTまたはSである。Xaは好ましくはTである。Xbは好
ましくはTである。RecDヘリカーゼは、配列G−G−P−G−T−G−K−T(配列
番号25)を好ましくは含む。RecDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフQ−(X8)
6〜18−G−G−P−G−Xa−G−K−Xb(本明細書以下で伸長されたRecDモ
チーフIと称する;配列番号26、27および28)をより好ましくは含み、式中Xaお
よびXbは上に定義のとおりであり、X8は任意のアミノ酸である。伸長されたRecD
モチーフI中に好ましくは16個のX8残基がある(すなわち(X8)16)。(X8)
16についての好適な配列は、米国特許出願第61/581,332号の配列番号14、
17、20、23、26、29、32、35、38、41、44、47および50ならび
に国際出願第PCT/GB2012/053274号(WO2012/098562とし
て公開)の配列番号18、21、24、25、28、30、32、35、37、39、4
1、42および44で同定できる。
RecDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフX1−X2−X3−X4−X5−(X6)
−Q−X7(本明細書以下でRecD様モチーフVと称する;配列番号29)を典型的に
は含み、式中X1はY、WまたはFであり、X2はA、T、S、M、CまたはVであり、
X3は任意のアミノ酸であり、X4はT、NまたはSであり、X5はA、T、G、S、V
またはIであり、X6は任意のアミノ酸であり、X7はGまたはSである。X1は好まし
くはYである。X2は好ましくはA、M、CまたはVである。X2はより好ましくはAで
ある。X3は好ましくはI、MまたはLである。X3はより好ましくはIまたはLである
。X4は好ましくはTまたはSである。X4はより好ましくはTである。X5は好ましく
はA、VまたはIである。X5はより好ましくはVまたはIである。X5は最も好ましく
はVである。(X6)は好ましくはH−K−S、H−M−A、H−G−AまたはH−R
−Sである。(X6)はより好ましくはH−K−Sである。X7は好ましくはGである
。RecDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフXa−Xb−Xc−Xd−Xe−H−K−S
−Q−G(本明細書以下でRecDモチーフVと称する;配列番号30)を好ましくは含
み、式中XaはY、WまたはFであり、XbはA、M、CまたはVであり、XcはI、M
またはLであり、XdはTまたはSであり、XeはVまたはIである。Xaは好ましくは
Yである。Xbは好ましくはAである。Xdは好ましくはTである。Xdは好ましくはV
である。好ましいRecDモチーフIは米国特許出願第61/581,332号の表5お
よび国際出願第PCT/GB2012/053274号(WO2012/098562と
して公開)に示されている。好ましいRecD様モチーフIは米国特許出願第61/58
1,332号の表7および国際出願第PCT/GB2012/053274号(WO20
12/098562として公開)に示されている。好ましいRecD様モチーフVは米国
特許出願第61/581,332号の表5および7ならびに国際出願第PCT/GB20
12/053274号(WO2012/098562として公開)に示されている。
RecDヘリカーゼは、好ましくは米国特許出願第61/581,332号の表4もし
くは5および国際出願第PCT/GB2012/053274号(WO2012/098
562として公開)に示されているヘリカーゼの1つまたはその変種である。変種は米国
特許出願第61/581,332号および国際出願第PCT/GB2012/05327
4号(WO2012/098562として公開)に記載されている。
RecDヘリカーゼは、好ましくはTraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘ
リカーゼである。TraIヘリカーゼおよびTraIサブグループヘリカーゼは、オリゴ
マーを形成することなく機能することから単量体である。TraIヘリカーゼおよびTr
aIサブグループヘリカーゼは、2つのRecDヘリカーゼドメイン、レラクサーゼドメ
インおよびC末端ドメインを含有する場合がある。TraIサブグループヘリカーゼは、
好ましくはTrwCヘリカーゼである。TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループ
ヘリカーゼは、好ましくは米国特許出願第61/581,332号の表6および国際出願
第PCT/GB2012/053274号(WO2012/098562として公開)に
示すヘリカーゼの1つまたはその変種である。変種は、米国特許出願第61/581,3
32号および国際出願第PCT/GB2012/053274号(WO2012/098
562として公開)に記載されている。
TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼは、上に定義のRecD様
モチーフI(配列番号20)および/または上に定義のRecD様モチーフV(配列番号
29)を典型的には含む。TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼは
、RecD様モチーフI(配列番号20)およびRecD様モチーフV(配列番号29)
の両方を好ましくは含む。TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼは
、次の2つのモチーフの1つを典型的にはさらに含む:
− アミノ酸モチーフH−(X1)−X2−R−(X3)5〜12−H−X4−H(本
明細書以下でMobFモチーフIIIと称する;配列番号31から38)、式中X1およ
びX2は任意のアミノ酸であり、X2およびX4はD、E、KおよびRを除く任意のアミ
ノ酸から独立に選択される。(X1)は当然ながらX1a−X1bである。X1aおよ
びX1bは、同じまたは異なるアミノ酸であってよい。X1aは、好ましくはDまたはE
である。X1bは、好ましくはTまたはDである。(X1)は、好ましくはDTまたは
EDである。(X1)は、最も好ましくはDTである。(X3)5〜12中の5から1
2個のアミノ酸は同じまたは異なっていてよい。X2およびX4はG、P、A、V、L、
I、M、C、F、Y、W、H、Q、N、SおよびTから独立に選択される。X2およびX
4は、好ましくは荷電していない。X2およびX4は、好ましくはHではない。X2は、
より好ましくはN、SまたはAである。X2は、最も好ましくはNである。X4は、最も
好ましくはFまたはTである。(X3)5〜12は、好ましくは長さ6または10残基で
ある。(X3)5〜12の好適な実施形態は、米国特許出願第61/581,332号の
表7に示す配列番号58、62、66および70、ならびに国際出願第PCT/GB20
12/053274号(WO2012/098562として公開)の配列番号61、65
、69、73、74、82、86、90、94、98、102、110、112、113
、114、117、121、124、125、129、133、136、140、144
、147、151、152、156、160、164および168由来であってよい。
− アミノ酸モチーフG−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−H−(X8)
〜12−H−X9(本明細書以下でMobQモチーフIIIと称する;配列番号39から
45)、式中X1、X2、X3、X5、X6、X7およびX9はD、E、KおよびRを除
く任意のアミノ酸から独立に選択され、X4はDまたはEであり、X8は任意のアミノ酸
である。X1、X2、X3、X5、X6、X7およびX9はG、P、A、V、L、I、M
、C、F、Y、W、H、Q、N、SおよびTから独立に選択される。X1、X2、X3、
X5、X6、X7およびX9は、好ましくは荷電していない。X1、X2、X3、X5、
X6、X7およびX9は、好ましくはHではない。(X8)6〜12中の6から12個の
アミノ酸は、同じまたは異なっていてよい。好ましいMobFモチーフIIIは、米国特
許出願第61/581,332号の表7および国際出願第PCT/GB2012/053
274号(WO2012/098562として公開)に示されている。
TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼは、より好ましくは米国特
許出願第61/581,332号の表6または7および国際出願第PCT/GB2012
/053274号(WO2012/098562として公開)に示すヘリカーゼの1つま
たはその変種である。TraIヘリカーゼは、配列番号46に示す配列またはその変種を
最も好ましくは含む。配列番号46はTraI Eco(NCBI参照配列:NP_06
1483.1;Genbank AAQ98619.1;配列番号46)である。Tra
I Ecoは、次のモチーフ:RecD様モチーフI(GYAGVGKT;配列番号47
)、RecD様モチーフV(YAITAHGAQG;配列番号48)およびMob Fモ
チーフIII(HDTSRDQEPQLHTH;配列番号49)を含む。
TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼは、下の表2に示すヘリカ
ーゼの1つの配列、すなわち配列番号46、87、98および102の1つまたはその変
種をより好ましくは含む。
Figure 2018186830
RecDヘリカーゼ、TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼの変
種は、野生型ヘリカーゼのものから変化しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド
結合活性を保持している酵素である。これは、上に記載のとおり測定され得る。具体的に
は配列番号46、87、98または102の変種は、配列番号46、87、98または1
02のものから変化しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持して
いる酵素である。変種は、ヘリカーゼ活性を保持している。変種は、下に考察する2つの
モードの少なくとも1つで作動しなければならない。好ましくは、変種は両方のモードで
作動する。変種は、ヘリカーゼをコードするポリヌクレオチドの操作を促進するならびに
/または高塩濃度および/もしくは室温でのその活性を促進する修飾を含む場合がある。
変種は、上で考察したモチーフの外の領域において野生型ヘリカーゼとは典型的には異な
る。しかし変種は、これらのモチーフ(複数可)内に修飾を含む場合がある。
配列番号46、87、98および102の任意の1つのアミノ酸配列の全長にわたって
、変種はアミノ酸同一性に基づいてその配列に好ましくは少なくとも10%相同性である
。より好ましくは変種ポリペプチドは、配列全長にわたるアミノ酸同一性に基づいて配列
番号46、87、98および102の任意の1つのアミノ酸配列に少なくとも20%、少
なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも
50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、
少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%およびより
好ましくは少なくとも95%、97%または99%相同性であってよい。少なくとも70
%、例えば少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも9
5%のアミノ酸同一性が150以上のストレッチ、例えば200、300、400、50
0、600、700、800、900または1000以上の連続するアミノ酸にわたって
あり得る(「高い相同性」)。相同性は上に記載のとおり決定される。変種は配列番号2
および4を参照して上に考察したいずれの方法においても野生型配列と異なっていてよい
配列番号46、87、98および102の任意の1つの変種は、野生型配列のRecD
様モチーフIおよび/またはRecD様モチーフVを好ましくは含む。しかし配列番号4
6、87、98または102の変種は、野生型配列とは異なるRecD様モチーフIおよ
び/または伸長されたRecD様モチーフVを含んでよい。例えば変種は、米国特許出願
第61/581,332号の表5および7ならびに国際出願第PCT/GB2012/0
53274号(WO2012/098562として公開)に示す好ましいモチーフの任意
の1つを含んでよい。配列番号46、87、98および102の変種は、野生型配列のR
ecD様モチーフIおよびV内に修飾を含んでよい。配列番号46、87、98または1
02の変種は、上に考察したとおり付着を促進するために1つもしくは複数の置換システ
イン残基および/または1つもしくは複数の置換Faz残基を好ましくは含む。
ヘリカーゼは好ましくはXPDヘリカーゼである。XPDヘリカーゼは、オリゴマーを
形成することなく機能することから単量体である。任意のXPDヘリカーゼが本発明によ
り使用できる。XPDヘリカーゼはRad3ヘリカーゼとしても公知であり、2つの用語
は互換的に使用できる。
XPDヘリカーゼの構造は、当技術分野において公知である(Cell. 2008 May 30;133(
5):801-12. Structure of the DNA repair helicase XPD. Liu H、Rudolf J、Johnson KA
、McMahon SA、Oke M、Carter L、McRobbie AM、Brown SE、Naismith JH、White MF)。
XPDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフX1−X2−X3−G−X4−X5−X6−E−
G(本明細書以下でXPDモチーフVと称する;配列番号50)を典型的には含む。X1
、X2、X5およびX6はD、E、KおよびRを除く任意のアミノ酸から独立に選択され
る。X1、X2、X5およびX6は、G、P、A、V、L、I、M、C、F、Y、W、H
、Q、N、SおよびTから独立に選択される。X1、X2、X5およびX6は、好ましく
は荷電していない。X1、X2、X5およびX6は、好ましくはHではない。X1は、よ
り好ましくはV、L、I、SまたはYである。X5は、より好ましくはV、L、I、Nま
たはFである。X6は、より好ましくはSまたはAである。X3およびX4は、任意のア
ミノ酸残基であってよい。X4は、好ましくはK、RまたはTである。
XPDヘリカーゼは、アミノ酸モチーフQ−Xa−Xb−G−R−Xc−Xd−R−(
Xe)−Xf−(Xg)−D−Xh−R(本明細書以下でXPDモチーフVIと称す
る;配列番号51)を典型的には含む。Xa、XeおよびXgは任意のアミノ酸残基であ
ってよい。Xb、XcおよびXdはD、E、KおよびRを除く任意のアミノ酸から独立に
選択される。Xb、XcおよびXdは、典型的にはG、P、A、V、L、I、M、C、F
、Y、W、H、Q、N、SおよびTから独立に選択される。Xb、XcおよびXdは、好
ましくは荷電していない。Xb、XcおよびXdは、好ましくはHではない。Xbは、よ
り好ましくはV、A、L、IまたはMである。Xcは、より好ましくはV、A、L、I、
MまたはCである。Xdは、より好ましくはI、H、L、F、MまたはVである。Xfは
、DまたはEであってよい。(Xg)はXg1、Xg2、Xg3、Xg4、Xg5、X
g6およびXg7である。Xg2は、好ましくはG、A、SまたはCである。Xg5は、
好ましくはF、V、L、I、M、A、WまたはYである。Xg6は、好ましくはL、F、
Y、M、IまたはVである。Xg7は、好ましくはA、C、V、L、I、MまたはSであ
る。
XPDヘリカーゼは、XPDモチーフVおよびVIを好ましくは含む。最も好ましいX
PDモチーフVおよびVIは、米国特許出願第61/581,340号の表5および国際
出願第PCT/GB2012/053273号(WO2012/098561として公開
)に示されている。
XPDヘリカーゼは、硫化鉄(FeS)コアを2つのウォーカーAおよびBモチーフ(
モチーフIおよびII)の間に好ましくはさらに含む。FeSコアは、システイン残基の
スルフィド基の間に配位した鉄原子を典型的には含む。FeSコアは、典型的には四面体
である。
XPDヘリカーゼは、好ましくは米国特許出願第61/581,340号の表4または
5および国際出願第PCT/GB2012/053273号(WO2012/09856
1として公開)に示されているヘリカーゼの1つまたはその変種である。XPDヘリカー
ゼは、配列番号52に示されている配列またはその変種を最も好ましくは含む。配列番号
52は、XPD Mbu(メタノコッコイデス・ブルトニイ(Methanococcoides burtoni
i);YP_566221.1;GI:91773529)である。XPD Mbuは、
YLWGTLSEG(モチーフV;配列番号53)およびQAMGRVVRSPTDYG
ARILLDGR(モチーフVI;配列番号54)を含む。
XPDヘリカーゼの変種は、野生型ヘリカーゼのものから変化しているアミノ酸配列を
有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持している酵素である。これは、上に記載のとおり
測定され得る。具体的には配列番号52の変種は、配列番号52のものから変化している
アミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持している酵素である。変種は、ヘ
リカーゼ活性を保持している。変種は、下に考察する2つのモードの少なくとも1つで作
動しなければならない。好ましくは、変種は両方のモードで作動する。変種は、ヘリカー
ゼをコードするポリヌクレオチドの操作を促進するならびに/または高塩濃度および/も
しくは室温でのその活性を促進する修飾を含む場合がある。変種は、上で考察したXPD
モチーフVおよびVIの外の領域において野生型ヘリカーゼとは典型的には異なる。しか
し変種は、これらのモチーフの1つまたは両方の内に修飾を含む場合がある。
配列番号52のアミノ酸配列の全長にわたって、配列番号10などの変種は、アミノ酸
同一性に基づいてその配列に好ましくは少なくとも10%、好ましくは30%相同性であ
る。より好ましくは変種ポリペプチドは、配列番号52のアミノ酸配列に配列全体にわた
るアミノ酸同一性に基づいて少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、
少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくと
も75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%およびより好ましく
は少なくとも95%、97%または99%相同性であってよい。少なくとも70%、例え
ば少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%のア
ミノ酸同一性が150以上のストレッチ、例えば200、300、400、500、60
0、700、800、900または1000以上の連続するアミノ酸にわたってあり得る
(「高い相同性」)。相同性は上に記載のとおり決定される。変種は配列番号2および4
を参照して上に考察したいずれの方法においても野生型配列と異なっていてよい。
配列番号52の変種は、野生型配列のXPDモチーフVおよび/またはXPDモチーフ
VIを好ましくは含む。配列番号52の変種は、配列番号52のXPDモチーフVおよび
VIの両方をより好ましくは含む。しかし、配列番号52の変種は、野生型配列とは異な
るXPDモチーフVおよび/またはVIを含む場合がある。例えば、配列番号52の変種
は、米国特許出願第61/581,340号の表5および国際出願第PCT/GB201
2/053273号(WO2012/098561として公開)に示されている好ましい
モチーフの任意の1つを含む場合がある。配列番号52の変種は、野生型配列のXPDモ
チーフVおよび/またはXPDモチーフVI内に修飾も含む場合がある。これらのモチー
フへの好適な修飾は、2つのモチーフを定義する際に上に考察されている。配列番号52
の変種は、上に考察したとおり付着を促進するために1つもしくは複数の置換システイン
残基および/または1つもしくは複数の置換Faz残基を好ましくは含む。
ヘリカーゼは、米国仮特許出願第61/673,452号(2012年7月19日出願
)、米国仮特許出願第61/774,862号(2013年3月8日出願)および本出願
と同時に出願された国際出願に記載および特許請求されているいずれの修飾ヘリカーゼで
あってもよい(Oxford Nanopore Ref:ONT IP 033)。
ヘリカーゼは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD272、N273、D27
4、G281、E284、E285、E287、S288、T289、G290、E29
1、D293、T294、N300、R303、K304、N314、S315、N31
6、H317、R318、K319、L320、E322、R326、N328、S61
5、K717、Y720、N721およびS724に対応する1つまたは複数の位置への
1つもしくは複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然アミノ酸が
、より好ましくは導入されるHel308ヘリカーゼであり、ここでヘリカーゼはポリヌ
クレオチドの移動を制御する能力を保持している。
Hel308ヘリカーゼは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD272、N2
73、D274、G281、E284、E285、E287、S288、T289、G2
90、E291、D293、T294、N300、R303、K304、N314、S3
15、N316、H317、R318、K319、L320、E322、R326、N3
28、S615、K717、Y720、N721およびS724に対応する位置の1つま
たは複数に1つもしくは複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然
アミノ酸を含む、配列番号10、13、16または19の1つの変種を好ましくは含む。
Hel308ヘリカーゼは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD274、E2
84、E285、S288、S615、K717、Y720、E287、T289、G2
90、E291、N316およびK319に対応する位置の1つまたは複数に1つもしく
は複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然アミノ酸を含む、配列
番号10、13、16または19の1つの変種を好ましくは含む。
下の表3aおよび3bは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD274、E28
4、E285、S288、S615、K717、Y720、E287、T289、G29
0、E291、N316およびK319に対応する、他のHel308ヘリカーゼにおけ
る位置を示す。別のHel308ヘリカーゼにおける対応する位置の欠如は「−」と印を
付ける。
Figure 2018186830
Figure 2018186830
Hel308ヘリカーゼは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD274、E2
84、E285、S288、S615、K717およびY720に対応する位置の1つま
たは複数に1つもしくは複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然
アミノ酸を含む、配列番号10、13、16または19の1つの変種を好ましくは含む。
ヘリカーゼは、表3aの各列にAからGと標識の位置の次の任意の組合せに1つもしくは
複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然アミノ酸を含んでよい:
{A}、{B}、{C}、{D}、{G}、{E}、{F}、{AおよびB}、{Aおよ
びC}、{AおよびD}、{AおよびG}、{AおよびE}、{AおよびF}、{Bおよ
びC}、{BおよびD}、{BおよびG}、{BおよびE}、{BおよびF}、{Cおよ
びD}、{CおよびG}、{CおよびE}、{CおよびF}、{DおよびG}、{Dおよ
びE}、{DおよびF}、{GおよびE}、{GおよびF}、{EおよびF}、{A、B
およびC}、{A、BおよびD}、{A、BおよびG}、{A、BおよびE}、{A、B
およびF}、{A、CおよびD}、{A、CおよびG}、{A、CおよびE}、{A、C
およびF}、{A、DおよびG}、{A、DおよびE}、{A、DおよびF}、{A、G
およびE}、{A、GおよびF}、{A、EおよびF}、{B、CおよびD}、{B、C
およびG}、{B、CおよびE}、{B、CおよびF}、{B、DおよびG}、{B、D
およびE}、{B、DおよびF}、{B、GおよびE}、{B、GおよびF}、{B、E
およびF}、{C、DおよびG}、{C、DおよびE}、{C、DおよびF}、{C、G
およびE}、{C、GおよびF}、{C、EおよびF}、{D、GおよびE}、{D、G
およびF}、{D、EおよびF}、{G、EおよびF}、{A、B、CおよびD}、{A
、B、CおよびG}、{A、B、CおよびE}、{A、B、CおよびF}、{A、B、D
およびG}、{A、B、DおよびE}、{A、B、DおよびF}、{A、B、GおよびE
}、{A、B、GおよびF}、{A、B、EおよびF}、{A、C、DおよびG}、{A
、C、DおよびE}、{A、C、DおよびF}、{A、C、GおよびE}、{A、C、G
およびF}、{A、C、EおよびF}、{A、D、GおよびE}、{A、D、GおよびF
}、{A、D、EおよびF}、{A、G、EおよびF}、{B、C、DおよびG}、{B
、C、DおよびE}、{B、C、DおよびF}、{B、C、GおよびE}、{B、C、G
およびF}、{B、C、EおよびF}、{B、D、GおよびE}、{B、D、GおよびF
}、{B、D、EおよびF}、{B、G、EおよびF}、{C、D、GおよびE}、{C
、D、GおよびF}、{C、D、EおよびF}、{C、G、EおよびF}、{D、G、E
およびF}、{A、B、C、DおよびG}、{A、B、C、DおよびE}、{A、B、C
、DおよびF}、{A、B、C、GおよびE}、{A、B、C、GおよびF}、{A、B
、C、EおよびF}、{A、B、D、GおよびE}、{A、B、D、GおよびF}、{A
、B、D、EおよびF}、{A、B、G、EおよびF}、{A、C、D、GおよびE}、
{A、C、D、GおよびF}、{A、C、D、EおよびF}、{A、C、G、EおよびF
}、{A、D、G、EおよびF}、{B、C、D、GおよびE}、{B、C、D、Gおよ
びF}、{B、C、D、EおよびF}、{B、C、G、EおよびF}、{B、D、G、E
およびF}、{C、D、G、EおよびF}、{A、B、C、D、GおよびE}、{A、B
、C、D、GおよびF}、{A、B、C、D、EおよびF}、{A、B、C、G、Eおよ
びF}、{A、B、D、G、EおよびF}、{A、C、D、G、EおよびF}、{B、C
、D、G、EおよびF}、または{A、B、C、D、G、EおよびF}。
Hel308ヘリカーゼは、Hel308Mbu(配列番号10)中のD274、E2
84、E285、S288およびS615に対応する位置の1つまたは複数に1つもしく
は複数のシステイン残基および/または1つもしくは複数の非天然アミノ酸を含む配列番
号10、13、16または19の1つの変種をより好ましくは含む。
ポリヌクレオチド結合成分
本明細書に記載の構築物は、追加的ポリヌクレオチド結合成分を含む。ポリヌクレオチ
ド結合成分は、ポリヌクレオチドに結合できるポリペプチドである。成分は、規定のポリ
ヌクレオチド配列に好ましくは特異的結合できる。換言すると成分は、特異的ポリヌクレ
オチド配列に好ましくは結合するが、少なくとも10分の1の結合を異なる配列に、また
はより好ましくは少なくとも100分の1の結合を異なる配列に、または最も好ましくは
少なくとも1000分の1の結合を異なる配列に示す。異なる配列は無作為配列であって
よい。いくつかの実施形態では成分は、特異的ポリヌクレオチド配列に結合するが、異な
る配列への結合は測定できない。特異的配列に結合する成分は、そのような配列に標的化
される構築物を設計するために使用され得る。
成分は、典型的にはポリヌクレオチドの少なくとも1つの特徴と相互作用および改変す
る。成分は、個々のヌクレオチドまたは、ジまたはトリヌクレオチドなどのヌクレオチド
の短い鎖を形成するように切断することによってポリヌクレオチドを修飾できる。成分は
、ポリヌクレオチドを特異的位置に方向付けるまたは移動させること、すなわちその移動
を制御することによってそれを修飾できる。
核酸などのポリヌクレオチドは、2個以上のヌクレオチドを含む巨大分子である。ポリ
ヌクレオチドまたは核酸は、任意のヌクレオチドの任意の組合せを含み得る。ヌクレオチ
ドは、天然に存在するものまたは人工的であってよい。標的ポリヌクレオチド中の1つま
たは複数のヌクレオチドは、酸化またはメチル化され得る。標的ポリヌクレオチド中の1
つまたは複数のヌクレオチドは、損傷をうけ得る。例えばポリヌクレオチドは、ピリミジ
ン二量体を含む場合がある。そのような二量体は、紫外光による障害に典型的には関連し
、皮膚メラノーマの主原因である。標的ポリヌクレオチド中の1つまたは複数のヌクレオ
チドは、例えば標識またはタグで、修飾され得る。好適な標識は、上に記載されている。
標的ポリヌクレオチドは、1つまたは複数のスペーサーを含み得る。
ヌクレオチドは、典型的には、核酸塩基、糖および少なくとも1つのリン酸基を含有す
る。核酸塩基は典型的には複素環である。核酸塩基は、これだけに限らないがプリンおよ
びピリミジンならびにより具体的にはアデニン、グアニン、チミン、ウラシルおよびシト
シンを含む。糖は典型的には五炭糖である。ヌクレオチド糖は、これだけに限らないがリ
ボースおよびデオキシリボースを含む。ヌクレオチドは、典型的にはリボヌクレオチドま
たはデオキシリボヌクレオチドである。ヌクレオチドは典型的には一リン酸、二リン酸ま
たは三リン酸を含有する。リン酸は、ヌクレオチドの5’または3’側に付着できる。
ヌクレオチドは、これだけに限らないがアデノシン一リン酸(AMP)、グアノシン一
リン酸(GMP)、チミジン一リン酸(TMP)、ウリジン一リン酸(UMP)、シチジ
ン一リン酸(CMP)、環状アデノシン一リン酸(cAMP)、環状グアノシン一リン酸
(cGMP)、デオキシアデノシン一リン酸(dAMP)、デオキシグアノシン一リン酸
(dGMP)、デオキシチミジン一リン酸(dTMP)、デオキシウリジン一リン酸(d
UMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を含む。ヌクレオチドは、好まし
くはAMP、TMP、GMP、CMP、UMP、dAMP、dTMP、dGMP、dCM
PおよびdUMPから選択される。
ヌクレオチドは、塩基を持たない場合がある(すなわち核酸塩基を欠失している)。ヌ
クレオチドは、核酸塩基および糖も欠失している場合がある(すなわちC3スペーサーで
ある)。
ポリヌクレオチド中のヌクレオチドは、任意の様式で相互に付着されてよい。ヌクレオ
チドは、核酸においてと同様にそれらの糖およびリン酸基により典型的には付着されてい
る。ヌクレオチドは、ピリミジン二量体においてと同様にそれらの核酸塩基を介して繋が
れてよい。
ポリヌクレオチドは、1本鎖または2本鎖であってよい。ポリヌクレオチドの少なくと
も一部は、好ましくは2本鎖である。
ポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)などの核
酸であってよい。標的ポリヌクレオチドは、DNAの1本鎖にハイブリダイズしたRNA
の1本鎖を含む場合がある。ポリヌクレオチドは、ペプチド核酸(PNA)、グリセロー
ル核酸(GNA)、トレオース核酸(TNA)、ロックド核酸(LNA)またはヌクレオ
チド側鎖を有する他の合成ポリマーなどの当技術分野において公知の任意の合成核酸であ
ってよい。
成分の三次構造が公知であることは好ましい。成分の三次元構造の知識は、構築物にお
けるその機能を促進するために成分に修飾を作製できるようにする。
成分は、任意のサイズであってよく、任意の構造を有してよい。例えば成分は、二量体
または三量体などのオリゴマーである場合がある。成分は、好ましくは1つの単量体から
形成された小さな球状ポリペプチドである。そのような成分は操作が容易であり、ポリヌ
クレオチドの移動を制御するヘリカーゼの能力を、特にヘリカーゼの配列に融合または挿
入された場合に、干渉しにくい。
成分のアミノおよびカルボキシ末端は、好ましくは近接近にある。成分のアミノおよび
カルボキシ末端は、成分の同じ面により好ましくは存在する。そのような実施形態は、ヘ
リカーゼの配列中への成分の挿入を促進する。例えば成分のアミノおよびカルボキシ末端
が近接近にある場合、それぞれはヘリカーゼの配列中の隣接アミノ酸への遺伝子的融合に
よって付着され得る。
成分の活性部位の位置および機能が公知であることも好ましい。これは、成分の活性を
消滅させる活性部位に修飾が作製されることを防ぐ。これは成分がヘリカーゼに付着でき
るようにし、成分はポリヌクレオチドに結合し、その移動を制御する。成分がポリヌクレ
オチドに結合および方向付けられる方法の知識は、有効な構築物を設計できるようにする
本明細書に記載の構築物は鎖配列決定法において有用である。成分は、鎖配列決定法お
よびヌクレオチドの識別に適合性である緩衝液バックグラウンドにおいてポリヌクレオチ
ドに好ましくは結合する。成分は、100mMから2Mなどの通常の生理学的レベルを大
幅に上回る塩濃度において少なくとも残存活性を好ましくは有する。成分は、高塩濃度で
のその活性を増大させるためにより好ましくは修飾される。成分は、その前進性、安定性
および有効期間を改善するために修飾されてもよい。
好適な修飾は、好塩性、中度好塩性細菌、好熱性および中等度好熱性生物などの好極限
性細菌(extremphile)、ならびに中温性または好熱性エキソヌクレアーゼの耐塩性、安
定性および温度依存性を変更するための定向進化手法由来のポリヌクレオチド結合成分の
特性決定から決定され得る。
ポリヌクレオチド結合成分は、ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス(helix-hairpin-he
lix)(HhH)ドメイン、真核生物1本鎖結合タンパク質(single-stranded binding p
rotein)(SSB)、細菌性SSB、古細菌SSB、ウイルス性SSB、2本鎖結合タン
パク質、スライディングクランプ、前進性因子(processivity factor)、DNA結合ル
ープ、複製開始タンパク質、テロメア結合タンパク質、リプレッサー、亜鉛フィンガーお
よび増殖細胞核抗原(proliferating cell nuclear antigen)(PCNA)から独立に選
択される1つまたは複数のドメインを好ましくは含む。
ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス(HhH)ドメインは、DNAに配列非特異的様式
で結合するポリペプチドモチーフである。それらは、ポリメラーゼに融合された場合に塩
安定性および前進性を付与し、それらの熱安定性を増大させることが示されている。好適
なドメインは、メタノピュルス・カンドレリ(Methanopyrus kandleri)由来のトポイソ
メラーゼV(配列番号89)由来のドメインH(残基696〜751)およびドメインH
I(残基696〜802)を含む。下の考察のとおり、ポリヌクレオチド結合成分は、配
列番号94に示す配列番号89のドメインH〜Lであってよい。メタノピュルス・カンド
レリ(Methanopyrus kandleri)由来のトポイソメラーゼVは、下に考察の2本鎖結合タ
ンパク質の一例である。
HhHドメインは、配列番号55もしくは75もしくは76に示す配列またはその変種
を好ましくは含む。このドメインは、本明細書に記載の構築物において使用された場合に
ヘリカーゼの前進性および耐塩性を増大させる。配列番号55もしくは75もしくは76
の変種は、配列番号55または75または76のものから変化しているアミノ酸配列を有
し、ポリヌクレオチド結合活性を保持しているタンパク質である。これは、上に記載のと
おり測定され得る。変種は、アミノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって、配列番
号55または75または76に少なくとも50%相同性(またはヘリカーゼと関連して上
に考察した任意の%相同性)を典型的には有し、ポリヌクレオチド結合活性を保持してい
る。変種はヘリカーゼと関連して上にまたはポアと関連して下に考察したいずれの方法に
おいても配列番号55または75または76と異なっていてよい。変種は、上に考察した
とおりヘリカーゼへの付着を促進するために1つもしくは複数の置換システイン残基およ
び/または1つもしくは複数の置換Faz残基を好ましくは含む。
SSBは、高親和性で配列非特異的様式で1本鎖DNAに結合する。それらは、全ての
生き物に種々の形態で存在し、単量体または多量体としてDNAに結合する。アミノ酸配
列の配列比較およびアルゴリズム(Hidden Markovモデルなど)を使用して
、SSBはそれらの配列相同に従って分類され得る。Pfamファミリー、PF0043
6は、全てが公知のSSBに配列類似性を示すタンパク質を含む。SSBのこの群は、次
いでタンパク質の構造分類(Structural Classification of Proteins)(SCOP)に
従ってさらに分類され得る。SSBは、次の系列に分けられる:クラス;全てのベータタ
ンパク質、フォールド;OB−フォールド、スーパーファミリー:核酸結合タンパク質、
ファミリー;1本鎖DNA結合ドメイン、SSB。このファミリー内でSSBは、各サブ
ファミリー内でしばしば特性決定されるいくつかの型の分子種を含むサブファミリーに分
類され得る。
SSBは、ヒト、マウス、ラット、真菌、原虫または植物など由来の真核生物由来、細
菌および古細菌などの原核生物由来またはウイルス由来であってよい。
真核性SSBは、複製タンパク質A(RPA)として公知である。多くの場合それらは
、さまざまなサイズの単位から形成されたヘテ三量体である。大きな単位(例えばサッカ
ロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のRPA70)のいくつかは安定
であり、単量体形態でssDNAに結合する。
細菌性SSBは安定なホモ四量体(例えば大腸菌(E.coli)、マイコバクテリウム・ス
メグマチス(Mycobacterium smegmatis)およびヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter
pylori))またはホモ二量体(例えばディノコッカス・ラディオデュランス(Deinococcu
s radiodurans)およびサーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima))としてDNA
に結合する。古細菌ゲノム由来のSSBは、真核RPAと関連すると考えられている。ク
レン古細菌門スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)によってコ
ードされるSSBなどのそのいくつかは、ホモ四量体である。他の大部分の種由来のSS
Bは、真核生物由来の複製タンパク質に密接に関連しており、RPAと称される。これら
の種のいくつかにおいて、それらは単量体であることが示されている(メタノコッカス・
ジャンナスキイ(Methanococcus jannaschii)およびメタノサーモバクター・サーモオー
トトロフィクカム(Methanothermobacter thermoautotrophicum)。さらに、アーケオグ
ロブス・フルギダス(Archaeoglobus fulgidus)およびメタノコッコイデス・ブルトニイ
(Methanococcoides burtonii)を含む古細菌の他の種は、RPAに配列類似性を有する
2つのオープンリーディングフレームをそれぞれ含有すると考えられている。タンパク質
レベルでの証拠はなく、それらのDNA結合能力またはオリゴマー状態に関する公表され
たデータもない。しかし、これらの各遺伝子中の2つのオリゴヌクレオチド/オリゴ糖(
oligonucleotide/oligosaccharide)(OB)フォールドの存在(M.ブルトニイ(M.bur
tonii)ORFの1つの場合にはOBフォールド3個)はそれらも1本鎖DNAに結合す
ることを示唆している。
ウイルス性SSBは、単量体としてDNAに結合する。このことおよびそれらの比較的
小さなサイズは、それらを、例えば可動性ペプチドリンカーを介して他のタンパク質に遺
伝子的に融合しやすくする。代替的にSSBは、別々に発現され、化学的方法(例えばシ
ステイン、非天然アミノ酸)によって他のタンパク質に付着される場合がある。これは下
でより詳細に考察される。
SSBは、好ましくは(i)正味の負電荷を有さないカルボキシ末端(C末端)領域を
含むSSB(ii)C末端領域の正味の負電荷を減少させる1つまたは複数の修飾をその
C末端領域に含む修飾SSBのいずれかである。そのようなSSBは、膜貫通ポアを遮断
せず、したがって標的ポリヌクレオチドの特性決定を可能にする。
正味の負電荷を有さないC末端領域を含むSSBの例は、これだけに限らないが、ヒト
ミトコンドリアSSB(HsmtSSB;配列番号77、ヒト複製タンパク質A 70k
Daサブユニット、ヒト複製タンパク質A 14kDaサブユニット、オキシトリカ・ノ
バ(Oxytricha nova)由来テロメア末端結合タンパク質アルファサブユニット、オキシト
リカ・ノバ(Oxytricha nova)由来テロメア末端結合タンパク質ベータサブユニットのコ
アドメイン、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)由来のテロ
メアタンパク質1(Pot1)の保護、ヒトPot1、マウスまたはラット由来BRCA
2のOB−フォールドドメイン、phi29由来のp5タンパク質(配列番号78)また
はこれらのタンパク質のいずれかの変種を含む。変種は、野生型タンパク質から変化した
アミノ酸配列を有し、1本鎖ポリヌクレオチド結合活性を保持しているタンパク質である
。ポリヌクレオチド結合活性は、当技術分野において公知の任意の方法を使用して決定で
きる(上に記載のとおり)。例えば、1本鎖ポリヌクレオチドに結合する変種の能力は、
実施例に記載のとおり決定され得る。
配列番号77または78の変種は、アミノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって
、配列番号77または78に少なくとも50%相同性(またはヘリカーゼと関連して上に
考察した任意の%相同性)を典型的には有し、1本鎖ポリヌクレオチド結合活性を保持し
ている。変種はヘリカーゼと関連して上に考察したいずれの方法においても配列番号77
または78と異なっていてよい。具体的には変種は、表8および9に示す1つまたは複数
の保存的置換を有する場合がある。
正味の負電荷を減少させる1つまたは複数の修飾をそれらのC末端領域に必要とするS
SBの例は、これだけに限らないが、大腸菌(E. coli)のSSB(EcoSSB;配列
番号79、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)のS
SB、ディノコッカス・ラディオデュランス(Deinococcus radiodurans)のSSB、サ
ーマス・サーモフィルス(Thermus thermophiles)のSSB、スルホロブス・ソルファタ
リカス(Sulfolobus solfataricus)由来SSB、ヒト複製タンパク質A 32kDaサ
ブユニット(RPA32)断片、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevi
siae)由来CDC13 SSB、大腸菌(E. coli)由来プライモソーム複製タンパク質
N(Primosomal replication protein N)(PriB)、シロイヌナズナ(Arabidopsis
thaliana)由来PriB、仮説タンパク質At4g28440、T4由来SSB(gp3
2;配列番号80)、RB69由来SSB(gp32;配列番号56)、T7由来SSB
(gp2.5;配列番号57)またはこれらの任意のタンパク質の変種を含む。したがっ
て本発明の方法において使用されるSSBは、これらのタンパク質のいずれかに由来して
よい。
C末端領域中の1つまたは複数の修飾に加えて、方法において使用されるSSBはC末
端領域の外側にあるまたはC末端領域の正味の負電荷を減少させない追加的修飾を含んで
よい。換言すると本発明の方法において使用されるSSBは、野生型タンパク質の変種に
由来する。変種は、野生型タンパク質のものから変化しているアミノ酸配列を有し、1本
鎖ポリヌクレオチド結合活性を保持しているタンパク質である。ポリヌクレオチド結合活
性は、上に考察したとおり決定され得る。
本発明において使用されるSSBは、配列番号56、57、79または80の変種に由
来してよい。換言すると配列番号56、57、79または80の変種は、本発明において
使用されるSSBのための出発点として使用できるが、実際に使用されるSSBは、C末
端領域の正味の負電荷を減少させる1つまたは複数の修飾をそのC末端領域にさらに含む
。配列番号56、57、79または80の変種は、配列番号56、57、79または80
にアミノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって少なくとも50%相同性(またはヘ
リカーゼと関連して上に考察した任意の%相同性)を典型的には有し、1本鎖ポリヌクレ
オチド結合活性を保持している。変種はヘリカーゼと関連して上に考察したいずれの方法
においても配列番号56、57、79または80と異なっていてよい。具体的には変種は
、表8および9に示す1つまたは複数の保存的置換を有してよい。
通常のタンパク質NからCへの命名法に従ってSSBのC末端領域を同定することは容
易である。SSBのC末端領域は、SSBのC末端の最後の3分の1などの好ましくはS
SBのC末端の最後の約3分の1である。SSBのC末端領域は、より好ましくはSSB
のC末端の最後の4分の1、5分の1または8分の1などのSSBのC末端の最後の約4
分の1、5分の1または8分の1である。SSBの最後の3分の1、4分の1、5分の1
または8分の1は、アミノ酸の数を単位としてまたはSSBタンパク質の一次構造の実際
の長さを単位として測定されてよい。NからC方向での種々のアミノ酸の長さは、当技術
分野において公知である。
C末端領域は、好ましくはSSBのC末端の最後の約10から最後の約60アミノ酸で
ある。C末端領域は、より好ましくはSSBのC末端の最後の約15、最後の約20、最
後の約25、最後の約30、最後の約35、最後の約40、最後の約45、最後の約50
または最後の約55アミノ酸である。
C末端領域は、グリシンおよび/またはプロリンのリッチ領域を典型的には含む。この
プロリン/グリシンリッチ領域は、C末端領域に可動性を与え、C末端領域を同定するた
めに使用され得る。
正味の負電荷を減少させるための好適な修飾は、米国仮特許出願第61/673,45
7号(2012年7月19日出願)、米国仮特許出願第61/774,688号(201
3年3月8日出願)および本出願と同時に出願された国際出願に開示されている(Oxf
ord Nanopore Ref:ONT IP 035)。SSBは、米国仮特許出
願および国際出願に開示されているいずれのSSBであってもよい。
修飾SSBは、配列番号64、65および81から84に示されるものから選択される
配列を最も好ましくは含む。
2本鎖結合タンパク質は高親和性で2本鎖DNAに結合する。好適な2本鎖結合タンパ
ク質は、これだけに限らないがミューテーターS(MutS;NCBI参照配列:NP_
417213.1;配列番号105)、Sso7d(スルホロブス・ソルファタリカス(
Sufolobus solfataricus)P2;NCBI参照配列:NP_343889.1;配列番号
106;Nucleic Acids Research、2004、Vol 32、No. 3、1197-1207)、Sso10b1
(NCBI参照配列:NP_342446.1;配列番号107)、Sso10b2(N
CBI参照配列:NP_342448.1;配列番号108)トリプトファンリプレッサ
ー(Trpリプレッサー;NCBI参照配列:NP_291006.1;配列番号109
)、ラムダリプレッサー(NCBI参照配列:NP_040628.1;配列番号110
)、Cren7(NCBI参照配列:NP_342459.1;配列番号111)、主な
ヒストンクラスH1/H5、H2A、H2B、H3およびH4(NCBI参照配列:NP
_066403.2;配列番号112)、dsbA(NCBI参照配列:NP_0498
58.1;配列番号113)、Rad51(NCBI参照配列:NP_002866.2
;配列番号114)、スライディングクランプおよびトポイソメラーゼV Mka(配列
番号89)またはこれらのタンパク質のいずれかの変種を含む。配列番号89、105、
106、107、108、109、110、111、112、113または114の変種
は、アミノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって、配列番号89、105、106
、107、108、109、110、111、112、113または114に少なくとも
50%相同性(またはヘリカーゼと関連して上に考察した任意の%相同性)を典型的には
有し、1本鎖ポリヌクレオチド結合活性を保持している。変種は、ヘリカーゼと関連して
上に考察したいずれの方法においても配列番号89、105、106、107、108、
109、110、111、112、113または114と異なっていてよい。具体的には
変種は、表8および9に示す1つまたは複数の保存的置換を有する場合がある。大部分の
ポリメラーゼは、スライディングクランプと相互作用することにより前進性を達成してい
る。一般にこれらは、dsDNAの周囲を囲む多量体タンパク質(ホモ二量体またはホモ
三量体)である。これらのスライディングクランプは、ATP依存性プロセスでそれらを
DNAヘリックスの周囲に会合させるためにアクセサリータンパク質(クランプローダー
)を必要とする。それらもDNAと直接接触せず、形態的テザーとして作用する。スライ
ディングクランプがポリメラーゼドメインを介する特異的様式で同族ポリメラーゼと相互
作用することから、この断片はヘリカーゼのスライディングクランプへの動員刺激のため
にヘリカーゼに融合され得る。この相互作用は共有結合の作製によってさらに安定化され
得る(システインまたは非天然アミノ酸の導入)。
DNAスライディングクランプに関して前進性因子は、それらの同族ポリメラーゼをD
NAに固着させるウイルス性タンパク質であり、作製される断片の長さの劇的な増大を導
く。それらは、単量体(単純ヘルペスウイルス(Herpes simplex virus)1由来UL42
についての場合)または多量体(サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus)由来UL4
4は二量体である)であってよく、それらはDNA鎖周囲に閉じた環を形成せず、それら
はDNAに直接接触する。UL42は、その対応するポリメラーゼの速度を低減すること
なく前進性を増大させることが示されており、それがSSBとは異なるモードでDNAと
相互作用することを示唆している。UL42は、配列番号58もしくは配列番号63に示
す配列またはその変種を好ましくは含む。配列番号58または63の変種は、配列番号5
8または63のものから変化しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド結合活性を
保持しているタンパク質である。これは、上に記載のとおり測定され得る。変種は、アミ
ノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって、配列番号58または63に少なくとも5
0%相同性(またはヘリカーゼと関連して上に考察した任意の%相同性)を典型的には有
し、ポリヌクレオチド結合活性を保持している。変種はヘリカーゼと関連して上にまたは
ポアと関連して下に考察したいずれの方法においても配列番号58または配列番号63と
異なっていてよい。変種は、上に考察したとおりヘリカーゼへの付着を促進するために1
つもしくは複数の置換システイン残基および/または1つもしくは複数の置換Faz残基
を好ましくは含む。
UL42をヘリカーゼに付着させることは、遺伝子的融合または化学的付着(システイ
ン、非天然アミノ酸)を介して行われ得る。UL42に結合しているポリメラーゼポリペ
プチドが結晶構造において観察できることから、これらの35アミノ酸(残基1200〜
1235)はヘリカーゼのC末端に融合でき、このポリペプチドと前進性因子との間の天
然の親和性は複合体を形成するために使用される。相互作用は、共有結合相互作用(シス
テインまたは非天然アミノ酸)を導入することによって安定化され得る。選択肢の1つは
、ポリペプチド相互作用部位近くに位置付けられている天然UL42システイン(C30
0)を利用し、ポリメラーゼポリペプチドに点変異(例えばL1234C)を導入するこ
とである。
ポリメラーゼ前進性を増大する報告された方法は、大腸菌(E.coli)チオレドキシン(
Trx)とバクテリオファージT7DNAポリメラーゼのチオレドキシン結合ドメイン(
TBD)(残基258〜333)との間の相互作用を活用することである。TrxからT
BDへの結合は、DNAに結合するものへのコンホメーション変化をポリペプチドに生じ
させる。TBDは、DNA鎖上に固定され、ポリメラーゼオフ速度を限定し、それにより
前進性を増大させると考えられている。キメラポリメラーゼは、TBDを非前進性ポリメ
ラーゼに転移することによって作製され、重合された断片長の1000倍増加を生じる。
TBDを任意の他のクラスのタンパク質に付着させる試みはなかったが、TBDとTrx
との間の共有結合は操作され、相互作用を安定化するために使用できる。
いくつかのヘリカーゼは、前進性を達成するためにアクセサリータンパク質をin−v
ivoで使用する(例えば大腸菌(E.coli)Repヘリカーゼに関して、ファージΦx1
74由来cisAおよびファージM13由来gene IIタンパク質)。これらのタン
パク質のいくつかは、1つより多いヘリカーゼと相互作用することが示されている(例え
ばMutLは同程度ではないがUvrDおよびRepの両方に作用する)。これらのタン
パク質は内在性DNA結合能力を有し、それらのいくつかは特異的DNA配列を認識する
。いくつかのこれらのアクセサリータンパク質のそれら自体を特異的DNA配列に共有結
合的に付着させる能力は、ヘリカーゼ活性についての一連の開始点を作出するためにも使
用できる。
染色体の末端を保護するタンパク質は、テロメアssDNA配列に高特異性の様式で結
合する。この能力は、そのまままたは配列特異性を消滅させる点変異を使用することによ
ってのいずれかで活用され得る。
小さなDNA結合モチーフ(ヘリックス−ターン−ヘリックスなど)は、特異的DNA
配列を認識する。バクテリオファージ434リプレッサーの場合、62残基断片が操作さ
れ、DNA結合能力および特異性を保持していることが示されている。
真核生物タンパク質における豊富なモチーフ、亜鉛フィンガーは特異的様式でDNAに
結合するおよそ30アミノ酸からなる。典型的には各亜鉛フィンガーは3個のDNA塩基
だけを認識するが、マルチプルフィンガーはより長い配列を認識するために連結されてよ
い。
増殖細胞核抗原(PCNA)は、dsDNAまたはssDNAを引き上げるおよび下げ
る非常に堅固なクランプ(ドーナツ)を形成する。クレン古細菌門(crenarchaeota)由
来PCNAは、ヘテロ三量体になることが特有であり、それにより1つのサブユニットを
機能化し、活性を保持することが可能である。そのサブユニットは、配列番号59、60
および61に示されている。PCNAは、好ましくは配列番号59、60および61に示
す配列またはその変種を含む三量体である。pCNAスライディングクランプ(NCBI
参照配列:ZP_06863050.1;配列番号115)は二量体を形成する。pCN
Aは、好ましくは配列番号115またはその変種を含む二量体である。変種は、配列番号
59、60、61または115から変化しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオチド
結合活性を保持しているタンパク質である。これは、上に記載のとおり測定され得る。変
種は、アミノ酸同一性に基づいてその配列全体にわたって配列番号59、60、61およ
び115のそれぞれに少なくとも50%相同性(またはヘリカーゼと関連して上に考察し
た任意の%相同性)を有する配列を含む典型的には三量体であり、ポリヌクレオチド結合
活性を保持している。変種はヘリカーゼと関連して上にまたはポアと関連して下に考察し
たいずれの方法においても配列番号59、60、61または115と異なっている配列を
含んでよい。変種は、上に考察したとおりヘリカーゼへの付着を促進するために1つもし
くは複数の置換システイン残基および/または1つもしくは複数の置換Faz残基を好ま
しくは含む。好ましい実施形態では、サブユニット1および2(すなわち配列番号59お
よび60またはその変種)は、遺伝子的に融合されるなど付着し、得られたタンパク質は
構築物を形成するようにヘリカーゼに付着される。構築物の使用の際にサブユニット3(
すなわち配列番号61またはその変種)は、構築物がポリヌクレオチドに結合すると、P
CNAクランプ(またはドーナツ)を完了するために付加される場合がある。好ましい実
施形態では、1つの単量体(すなわち配列番号111またはその変種)は、遺伝子的に融
合されているなど、付着されていて、得られるタンパク質は本発明の構築物を形成するよ
うにヘリカーゼに付着されている。構築物の使用の際に第二の単量体(すなわち配列番号
111またはその変種)は、構築物がポリヌクレオチドに結合すると、PCNAクランプ
(またはドーナツ)を完了するために付加される場合がある。
ポリヌクレオチド結合モチーフは、下の表4に示すもののいずれかから選択されてよい
Figure 2018186830
Figure 2018186830
Figure 2018186830
Figure 2018186830
Figure 2018186830
ポリヌクレオチド結合成分は、ポリヌクレオチド結合酵素に好ましくは由来する。ポリ
ヌクレオチド結合酵素は、ポリヌクレオチドに結合でき、ポリヌクレオチドの少なくとも
1つの特徴と相互作用し、修飾するポリペプチドである。酵素は、個々のヌクレオチドま
たは、ジまたはトリヌクレオチドなどのヌクレオチドの短い鎖を形成するように切断する
ことによってポリヌクレオチドを修飾できる。酵素は、ポリヌクレオチドを特異的位置に
方向付けるまたは移動させることによってそれを修飾できる。ポリヌクレオチド結合成分
は、ポリヌクレオチドに結合でき、その移動を制御できる限り酵素活性を示す必要はない
。例えば成分は、その酵素活性を除去するように修飾されている酵素由来であってよく、
またはそれが酵素として作用することを妨げる条件下で使用されてよい。
ポリヌクレオチド結合成分は、好ましくは核酸分解酵素由来である。酵素は、より好ま
しくは酵素分類(EC)群3.1.11、3.1.13、3.1.14、3.1.15、
3.1.16、3.1.21、3.1.22、3.1.25、3.1.26、3.1.2
7、3.1.30および3.1.31のいずれかのメンバー由来である。酵素は、国際出
願第PCT/GB10/000133号(WO2010/086603として公開)に開
示のもののいずれかであってよい。
好ましい酵素は、エキソヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、ヘリカーゼおよび、ジャイレー
スなどのトポイソメラーゼである。好適なエキソヌクレアーゼは、これだけに限らないが
、大腸菌(E. coli)由来エキソヌクレアーゼI、大腸菌(E. coli)由来エキソヌクレア
ーゼIII酵素、高度好熱菌(T. thermophilus)由来RecJならびにバクテリオファ
ージラムダエキソヌクレアーゼおよびその変種を含む。
ポリメラーゼは、好ましくは成分分類(EC)群2.7.7.6、2.7.7.7、2
.7.7.19、2.7.7.48および2.7.7.49のいずれかのメンバーである
。ポリメラーゼは、好ましくはDNA依存性DNAポリメラーゼ、RNA依存性DNAポ
リメラーゼ、DNA依存性RNAポリメラーゼまたはRNA依存性RNAポリメラーゼで
ある。ポリヌクレオチド結合成分は、好ましくはPhi29 DNAポリメラーゼ(配列
番号62)由来である。成分は、配列番号62に示す配列またはその変種を含む場合があ
る。配列番号62の変種は、配列番号62のものから変化しているアミノ酸配列を有し、
ポリヌクレオチド結合活性を保持している酵素である。変種は、ポリヌクレオチドの結合
を促進するならびに/または高塩濃度および/もしくは室温での活性を促進する修飾を含
む場合がある。
配列番号62のアミノ酸配列の全長にわたって変種は、アミノ酸同一性に基づいてその
配列に好ましくは少なくとも50%相同性である。より好ましくは変種ポリペプチドは、
アミノ酸同一性に基づいて配列の全長にわたって配列番号62のアミノ酸配列に少なくと
も55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%
、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%およびより好ましくは少なく
とも95%、97%または99%相同性であってよい。少なくとも80%、例えば少なく
とも85%、90%または95%のアミノ酸同一性が200以上のストレッチ、例えば2
30、250、270または280以上の連続するアミノ酸にわたってあり得る(「高い
相同性」)。相同性は下に記載のとおり決定される。変種は配列番号2および4を参照し
て下に考察したいずれの方法においても野生型配列と異なっていてよい。
ヘリカーゼは、上に考察したもののいずれであってもよい。ヘリカーゼ二量体および多
量体は下に詳細に考察される。ポリヌクレオチド結合成分は、ヘリカーゼ由来のポリヌク
レオチド結合ドメインであってよい。例えばポリヌクレオチド結合成分は、配列番号66
または67に示す配列またはその変種を好ましくは含む。配列番号66または67の変種
は、配列番号66または67のものから変化しているアミノ酸配列を有し、ポリヌクレオ
チド結合活性を保持しているタンパク質である。これは、上に記載のとおり測定され得る
。変種は、ポリヌクレオチドの結合を促進するならびに/または高塩濃度および/もしく
は室温での活性を促進する修飾を含む場合がある。
配列番号66または67のアミノ酸配列の全長にわたって変種は、アミノ酸同一性に基
づいてその配列に好ましくは少なくとも50%相同性である。より好ましくは変種ポリペ
プチドは、アミノ酸同一性に基づいて配列番号66または67のアミノ酸配列の配列の全
長にわたって少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70
%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%および
より好ましくは少なくとも95%、97%または99%相同性であってよい。少なくとも
80%、例えば少なくとも85%、90%または95%のアミノ酸同一性が40以上のス
トレッチ、例えば50、60、70または80以上の連続するアミノ酸にわたってあり得
る(「高い相同性」)。相同性は上に記載のとおり決定される。変種は配列番号2および
4を参照して下に考察したいずれの方法においても野生型配列と異なっていてよい。
トポイソメラーゼは、好ましくは成分分類(EC)群5.99.1.2および5.99
.1.3のいずれかのメンバーである。
ポリヌクレオチド結合成分は、上に考察したいずれの酵素であってもよい。構築物は、
ポリメラーゼ、トポイソメラーゼまたはプライマーゼに付着しているヘリカーゼを好まし
くは含まない。構築物は、互いに付着している2つ以上のNS3ヘリカーゼを好ましくは
含まない。構築物は、ビス(スルホサクシニミジル)スベレート(BS)を使用して互
いに付着している2つ以上のNS3ヘリカーゼをより好ましくは含まない。
成分は、明示用標識(revealing label)で標識されてよい。標識は、上に記載のもの
のいずれであってもよい。
成分は、大腸菌(E. coli)、T.サーモフィルス(T. thermophilus)またはバクテリ
オファージ、などの任意の成分産生生物から単離され得る、または合成的もしくは組換え
的手段によって作製できる。例えば成分は、下に記載のとおりin vitro翻訳およ
び転写によって合成できる。成分は、下に記載のとおり大規模に産生されてよく、精製が
続く。
好ましい構築物
上の考察から明らかであるとおり、ポリヌクレオチド結合成分は、ヘリカーゼに好まし
くは由来する。例えばそれは、ヘリカーゼ由来ポリヌクレオチドドメインであってよい。
成分は、1つまたは複数のヘリカーゼをより好ましくは含む。ヘリカーゼは、上に考察し
たもののいずれであってもよい。そのような実施形態では構築物は、互いに付着している
2個以上のヘリカーゼを当然ながら含む。本発明は、互いに付着している2つ以上のヘリ
カーゼを含む構築物を提供する。上に考察したとおり各ヘリカーゼは、そのままでヘリカ
ーゼとして機能できなければならない。本発明の方法において使用できる構築物、具体的
には使用できるヘリカーゼの型および付着方法を参照して上に考察の任意の実施形態は、
本発明の構築物に等しく適用可能である。2つ以上のヘリカーゼは、好ましくは単量体ヘ
リカーゼである。2つ以上のヘリカーゼは、好ましくはヘリカーゼ酵素由来の2つ以上の
ヘリカーゼドメインではない。
本発明の構築物は、互いに付着している2つ以上のNS3ヘリカーゼを好ましくは含ま
ない。本発明の構築物は、ビス(スルホサクシニミジル)スベレート(BS)を使用し
て互いに付着している2つ以上のNS3ヘリカーゼをより好ましくは含まない。
構築物は、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上のヘリカーゼを含んで良い。換言す
ると本発明の構築物は、ヘリカーゼ二量体、ヘリカーゼ三量体、ヘリカーゼ四量体、ヘリ
カーゼ五量体などを含んでよい。
2つ以上のヘリカーゼは、任意の方向で互いに付着していてよい。同一または類似のヘ
リカーゼは、各ヘリカーゼ中の同一のアミノ酸残基(すなわち同じ位置)または空間的に
近接しているアミノ酸残基(すなわち空間的に近接している位置)を介して付着してよい
。これは、「ヘッドトゥーヘッド」編成と呼ばれる。代替的に同一または類似のヘリカー
ゼは、各ヘリカーゼの反対または異なる側のアミノ酸残基(または位置)を介して付着し
てよい。これは、「ヘッドトゥーテール」編成と呼ばれる。3つの同一のまたは類似のヘ
リカーゼを含むヘリカーゼ三量体は、ヘッドトゥーヘッドおよびヘッドトゥーテール編成
の両方を含む場合がある。
2つ以上のヘリカーゼは、互いに異なっていてよい(すなわち構築物はヘテロ二量体、
三量体、四量体または五量体などである)。例えば本発明の構築物は:(a)1つもしく
は複数のHel308ヘリカーゼおよび1つもしくは複数のXPDヘリカーゼ;(b)1
つもしくは複数のHel308ヘリカーゼおよび1つもしくは複数のRecDヘリカーゼ
;(c)1つもしくは複数のHel308ヘリカーゼおよび1つもしくは複数のTraI
ヘリカーゼ;(d)1つもしくは複数のXPDヘリカーゼおよび1つもしくは複数のRe
cDヘリカーゼ;(e)1つもしくは複数のXPDヘリカーゼおよび1つもしくは複数の
TraIヘリカーゼ;または(f)1つもしくは複数のRecDヘリカーゼおよび1つも
しくは複数のTraIヘリカーゼを含む場合がある。構築物は、同じヘリカーゼの2つの
異なる変種を含む場合がある。例えば構築物は、各変種において異なる位置に導入された
1つまたは複数のシステイン残基またはFaz残基を有する、上に考察したヘリカーゼの
内の1つの2つの変種を含む場合がある。この場合ヘリカーゼは、ヘッドトゥーテール編
成であってよい。好ましい実施形態では、Q442Cを含む配列番号10の変種はシステ
イン連結を介してQ557Cを含む配列番号10の変種に付着されてよい。Hel308
MbuのCys変異体は、必要に応じてヘテロ二量体に作製されてもよい。この手法では
Hel308Mbu−Q442CおよびHel308Mbu−Q577Cなどの2つの異
なるCys変異体対は、ヘッドトゥーテール様式で連結されてよい。ヘテロ二量体は、2
つの可能な方法で形成されてもよい。第一は、上に考察したホモ二機能性リンカーの使用
を含む。ヘリカーゼ変種の1つは、1つのリンカーがタンパク質の1分子に付着されるよ
うに大過剰量のリンカーで修飾されてよい。このリンカー修飾変種は、次いで未修飾タン
パク質、潜在的ホモ二量体、および他のヘリカーゼ変種と反応する未反応リンカーから精
製されてよい。得られた二量体は、次いで他の分子種から精製されてよい。
第二は、ヘテロ二機能性リンカーの使用を含む。例えばヘリカーゼ変種の1つは、一方
の末端にマレイミドまたはヨードアセトアミド官能基および他方の末端にシクロオクチン
官能基(DIBO)を含有する第一のPEGリンカーで修飾されてよい。この一例は下に
示される:
Figure 2018186830
第二のヘリカーゼ変種は、一方の末端にマレイミドまたはヨードアセトアミド官能基お
よび他方の末端にアジド官能基を含有する第二のPEGリンカーで修飾されてよい。一例
を下に示す:
Figure 2018186830
2つの異なるリンカーを有する2つのヘリカーゼ変種は、次いで精製され、二量体を作
製するために合わせてクリック(Cu2+フリークリックケミストリーを使用する)され
てよい。銅フリークリックケミストリーは、その望ましい特徴によりこれらの応用におい
て使用されている。例えばそれは、迅速、清潔およびタンパク質に無毒である。しかし他
の好適な生体直交型化学は、これだけに限らないが、シュタウディンガー化学、ヒドラジ
ンまたはヒドラジド/アルデヒドまたはケトン試薬(HyNic+4FB化学、全てのS
olulink(商標)試薬を含む)、ディール・アルダー試薬対およびボロン酸/サリ
チルヒドロキサム酸試薬を含む。
同じヘリカーゼの2つの異なる変種を連結するこれらの2つの方法は、2つの異なるヘ
リカーゼの二量体およびヘリカーゼポリメラーゼ二量体などのヘリカーゼと成分とが互い
に異なっている上に考察した構築物のいずれについても有効である。
類似の方法がさまざまなFaz変種を連結するために使用され得る。1つのFaz変種
(Q442Cを含む配列番号10など)は、1つのリンカーがタンパク質の1つの分子に
付着されるように大過剰量のリンカーで修飾されてよい。このリンカー修飾Faz変種は
、次いで未修飾タンパク質、潜在的ホモ二量体、および第二のFaz変種(Q577Fa
zを含む配列番号10など)と反応する未反応リンカーから精製されてよい。得られた二
量体は、次いで他の分子種から精製されてよい。
ヘテロ二量体は、同じヘリカーゼまたは異なるヘリカーゼのシステイン変種とFaz変
種とを連結することによっても作製できる。例えば任意の上のシステイン変種(Q442
Cを含む配列番号10など)は、任意の上のFaz変種(Q577Fazを含む配列番号
10など)と二量体を作製するために使用できる。一方の末端にマレイミドまたはヨード
アセトアミド官能性および他方の末端にDBCO官能性を有するヘテロ二機能性PEGリ
ンカーは、この変異体の組合せにおいて使用できる。そのようなリンカーの一例は、下に
示されている(DBCO−PEG4−マレイミド):
Figure 2018186830
リンカーの長さは、2つの官能基間のPEG単位の数を変えることによって変更できる
ヘリカーゼヘテロ三量体は、Hel308ヘリカーゼ、XPDヘリカーゼ、RecDヘ
リカーゼ、TraIヘリカーゼおよびこれらの変種から選択される3種の異なる型のヘリ
カーゼを含んでよい。3個より多いヘリカーゼを含むオリゴマーについても同様である。
構築物中の2つ以上のヘリカーゼは、配列番号10、13、16または19の異なる変種
などの同じヘリカーゼの異なる変種であってよい。異なる変種は、異なる位置を介する付
着を促進するために異なる位置で修飾されてよい。ヘテロ三量体は、したがってヘッドト
ゥーテールおよびヘッドトゥーヘッド編成である場合がある。
本発明の構築物中の2つ以上のヘリカーゼは、互いに同じであってよい(すなわち構築
物はホモ二量体、三量体、四量体または五量体などである)。ホモオリゴマーは、2つ以
上のHel308ヘリカーゼ、2つ以上のXPDヘリカーゼ、2つ以上のRecDヘリカ
ーゼ、2つ以上のTraIヘリカーゼまたは2つ以上の上に考察した任意の変種を含んで
よい。そのような実施形態ではヘリカーゼは、各ヘリカーゼ中の同じアミノ酸残基(すな
わち同じ位置)を使用して好ましくは付着している。ヘリカーゼは、したがってヘッドト
ゥーヘッドで付着している。ヘリカーゼは、同じ位置でヘリカーゼに置換されているシス
テイン残基またはFaz残基を使用して連結されてよい。同一のヘリカーゼ変種中のシス
テイン残基は、マレイミドまたはヨードアセトアミドなどのチオール反応性基を含有する
ホモ二機能性リンカーを使用して連結されてよい。これらの官能基は、次の例のとおりポ
リエチレングリコール(PEG)鎖の末端にあってよい:
Figure 2018186830
リンカーの長さは、必要とされる応用に合わせて変更できる。例えばnは、2、3、4
、8、11、12、16またはそれ以上であってよい。PEGリンカーは、水溶性などの
好都合な特徴を有することから好適である。他の非PEGリンカーもシステイン連結にお
いて使用できる。
同様の手法を使用することによって同一のFaz変種は、ホモ二量体に作製され得る。
DIBO官能基を有するホモ二機能性リンカーは、Cu2+フリークリック化学を使用し
てホモ二量体を作製するために、同じFaz変種の2分子を連結するために使用できる。
リンカーの一例は下に示されている:
Figure 2018186830
PEGリンカーの長さは、2、4、8、12、16またはそれ以上のPEG単位を含ん
で変化してよい。そのようなリンカーは、定量を容易にするために蛍光タグを組み込んで
作製されてもよい。そのような蛍光タグは、マレイミドリンカーにも組み込まれ得る。
本発明の好ましい構築物は下の表5に示されている。
Figure 2018186830
本発明の好ましい構築物は、下の表6に示されている。各列は、左側のカラムのヘリカ
ーゼが右側のカラムの追加的ポリヌクレオチド結合成分に本発明により付着している好ま
しい構築物を示す。
Figure 2018186830
本発明は、ヘリカーゼおよび配列番号94(メタノピュルス・カンドレリ(Methanopyr
us kandleri)由来トポイソメラーゼV由来H−Lドメイン;配列番号89)または配列
番号94の配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて配列番号94に少なくとも80
%相同性を有するその変種を含むアミノ酸配列を含む構築物であって、ヘリカーゼがアミ
ノ酸配列に付着されており、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有する構
築物も提供する。ヘリカーゼは、上に考察したいずれの方法でアミノ酸配列に付着されて
いてもよい。
構築物は、配列番号90または配列番号90の配列全体にわたってアミノ酸同一性に基
づいて配列番号90に少なくとも80%相同性を有するその変種を好ましくは含む。
配列番号94または90のアミノ酸配列の全長にわたって、変種はアミノ酸同一性に基
づいて配列に好ましくは少なくとも80%相同性である。より好ましくは変種ポリペプチ
ドは、その配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて配列番号94または90のアミ
ノ酸配列に少なくとも85%、少なくとも90%およびより好ましくは少なくとも95%
、97%または99%相同性であり得る。少なくとも80%、例えば少なくとも85%、
90%または95%のアミノ酸同一性が200以上のストレッチ、例えば230、250
、270または280以上の連続するアミノ酸にわたってあり得る(「高い相同性」)。
相同性は下に記載のとおり決定される。変種は配列番号2および4を参照して下に考察し
たいずれの方法においても野生型配列と異なっていてよい。
ポリヌクレオチド配列
本発明は、2つ以上のヘリカーゼが遺伝子的に融合されている構築物をコードしている
ポリヌクレオチド配列も提供する。標準的技術を使用してそのようなポリヌクレオチド配
列を作製することは容易である。ヘリカーゼをコードしているポリヌクレオチド配列は、
別のヘリカーゼをコードしているポリヌクレオチド配列に融合または挿入されてもよい。
融合または挿入は、典型的にはインフレームである。ヘリカーゼをコードしているポリヌ
クレオチド配列が別のヘリカーゼをコードしているポリヌクレオチド配列に挿入される場
合、成分をコードしている配列はBspE1によって認識されるものなどの制限エンドヌ
クレアーゼ部位によって典型的には両端で隣接されている。それは、セリンまたはグリシ
ンをそれぞれコードしている5から10コドンなどのリンカーをコードしているポリヌク
レオチド配列によって両端で隣接されている場合もある。
ポリヌクレオチド配列は、当技術分野における標準的方法を使用して単離および複製さ
れ得る。染色体DNAは、メタノコッコイデス・ブルトニイ(Methanococcoides burtoni
i)などのヘリカーゼ産生生物からおよび/または大腸菌(E. coli)、サーマスサーモフ
ィルス(T. thermophilus)またはバクテリオファージ(bacteriophage)などの成分産生
生物から抽出され得る。ヘリカーゼおよび成分をコードしている遺伝子は、特異的プライ
マーを伴うPCRを使用して増幅され得る。増幅された配列は、次いでクローニングベク
ターなどの組換え複製可能ベクターに組み込まれてよい。ベクターは、適合性の宿主細胞
においてポリヌクレオチドを複製するために使用され得る。したがってヘリカーゼおよび
/または成分をコードしているポリヌクレオチド配列は、ヘリカーゼおよび/または成分
をコードしているポリヌクレオチドを複製可能ベクターに導入し、ベクターを適合性の宿
主細胞に導入し、ベクターの複製をもたらす条件下で宿主細胞を増殖させることによって
作製され得る。ベクターは宿主細胞から回収され得る。ポリヌクレオチドのクローニング
のために好適な宿主細胞は、当技術分野において公知であり、下により詳細に記載される
ポリヌクレオチド配列は、好適な発現ベクターにクローニングされてよい。発現ベクタ
ーでは構築物をコードしているポリヌクレオチド配列は、典型的には、宿主細胞によるコ
ード配列の発現をもたらすことができる制御配列に作動可能に連結される。そのような発
現ベクターは構築物を発現するために使用され得る。
用語「作動可能に連結する」は、記載される構成成分がそれらが意図する様式で機能す
る関係の近位にあることを指す。コード配列に「作動可能に連結される」制御配列は、コ
ード配列の発現が制御配列と適合性である条件下で達成されるような方法でライゲーショ
ンされる。同じまたは異なるポリヌクレオチドの複数のコピーは、ベクターに導入されて
よい。
発現ベクターは、次いで好適な宿主細胞に導入されてよい。それにより構築物は、構築
物をコードしているポリヌクレオチド配列を発現ベクターに挿入し、ベクターを適合性の
細菌宿主細胞に導入し、ポリヌクレオチド配列の発現をもたらす条件下で宿主細胞を増殖
させることによって産生され得る。
ベクターは、複製開始点、場合により前記ポリヌクレオチド配列の発現のためのプロモ
ーターおよび場合によりプロモーターのレギュレーターと共に提供される例えば、プラス
ミド、ウイルスまたはファージベクターであってよい。ベクターは、1つまたは複数の選
択可能マーカー遺伝子、例えばアンピリシン耐性遺伝子を含有してよい。プロモーターお
よび他の発現調節シグナルは、発現ベクターが設計された宿主細胞に適合性であるように
選択されてよい。T7、trc、lac、araまたはλプロモーターは典型的には使
用される。
宿主細胞は、典型的には高いレベルで構築物を発現する。構築物をコードしているポリ
ヌクレオチド配列で形質転換される宿主細胞は、細胞を形質転換するために使用される発
現ベクターに適合性であるように選ばれる。宿主細胞は、典型的には細菌性、好ましくは
大腸菌(E. coli)である。λDE3溶原菌を有する任意の細胞、例えばC41(DE3
)、BL21(DE3)、JM109(DE3)、B834(DE3)、TUNER、O
rigamiおよびOrigami Bは、T7プロモーターを含むベクターを発現でき
る。
本発明の方法
本発明は、本発明の構築物、すなわち互いに付着している2つ以上のヘリカーゼを含む
構築物を使用して標的ポリヌクレオチドの移動を制御する方法を提供する。方法は、標的
ポリヌクレオチドを本発明の構築物と接触させ、それによりポリヌクレオチドの移動を制
御するステップを含む。方法は、好ましくはポアに電位が印加されて実行される。下によ
り詳細に考察されるとおり、印加された電位は、ポアと構築物との複合体の形成を典型的
には生じる。印加された電位は、電圧電位であってよい。代替的に印加された電位は、化
学電位であってよい。この一例は、両親媒性層全体に塩勾配を用いている。塩勾配は、Ho
ldenら、J Am Chem Soc. 2007 Jul 11;129(27):8650-5に開示されている。
本発明は標的ポリヌクレオチドを特性決定する方法も提供する。方法は、
(a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポアおよび本明細書に記載の構築物に接触させて、
構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御するステップを含む。方法は、(
b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときに1つまたは複数の測定値を取るステ
ップであって、測定値が標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性の指標であり、そ
れにより標的ポリヌクレオチドを特性決定するステップも含む。
ステップ(a)および(b)は、上に考察したとおり好ましくはポアに電位が印加され
て実行される。いくつかの場合では、ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときにポ
アを通る電流が標的ポリヌクレオチドの配列を決定するために使用される。これは、鎖配
列決定法である。
本発明の方法は、標的ポリヌクレオチドを特性決定するためである。ポリヌクレオチド
は上に定義されている。
標的ポリヌクレオチドの全体または部分だけは、本方法を用いて特性付けられ得る。標
的ポリヌクレオチドは、任意の長さであってよい。例えばポリヌクレオチドは、長さ少な
くとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200
、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも400または少なくとも500ヌク
レオチド対であってよい。ポリヌクレオチドは、1000ヌクレオチド対以上、長さ50
00ヌクレオチド対以上または長さ100000ヌクレオチド対以上であってよい。
標的ポリヌクレオチドは、任意の好適な試料中に存在する。本発明は、標的ポリヌクレ
オチドを含有することが公知であるまたは含有すると考えられる試料について典型的には
実行される。代替的に本発明は、1つまたは複数の標的ポリヌクレオチドの同一性を確認
するために試料中でのその存在が公知であるまたは期待される試料について実行され得る
試料は生物学的試料であってよい。本発明は、任意の生物または微生物から得られたま
たは抽出された試料についてin vitroで実行されてよい。生物または微生物は典
型的には古細菌のもの、原核性または真核性であり、典型的には五界:植物界、動物界、
菌界、モネラ界および原生生物界の1つに属する。本発明は、任意のウイルスから得られ
たまたは抽出された試料についてin vitroで実行されてよい。試料は、好ましく
は液体試料である。試料は典型的には、患者の体液を含む。試料は尿、リンパ液、唾液、
粘液または羊水であってよいが、好ましくは血液、血漿または血清である。典型的には試
料は、ヒト由来であるが、代替的に、ウマ、ウシ、ヒツジまたはブタなどの商業的に飼育
される動物由来などの別の哺乳動物由来であってもよく、代替的にネコまたはイヌなどの
愛玩動物であってもよい。代替的に植物由来の試料は、穀類、マメ、果実または野菜など
の商品作物(例えばコムギ、オオムギ、カラスムギ、セイヨウアブラナ、トウモロコシ、
ダイズ、イネ、バナナ、リンゴ、トマト、ジャガイモ、ブドウ、タバコ、マメ、レンズマ
メ、サトウキビ、ココア、ワタ)から典型的には得られる。
試料は、非生物学的試料であってよい。非生物学的試料は、好ましくは液体試料である
。非生物学的試料の例は、手術用液(surgical fluids)、水(飲料水、海水または河川
水など)および検査室検査のための試薬を含む。
試料は、典型的にはアッセイされる前に例えば遠心分離によってまたは、不要の分子ま
たは細胞(赤血球細胞など)をろ過して除く膜を通すことによって処理される。試料は採
取されてから直ちに測定されてよい。試料は、典型的にはアッセイの前に好ましくは−7
0℃より低くで、保存されてもよい。
膜貫通ポアは、ある程度膜を超える構造である。それは印加された電位によって駆動さ
れた水和イオンが膜を超えてまたは膜内に流れるようにする。膜貫通ポアは、典型的には
膜全体を超え、それにより水和イオンは膜の一方の側から膜の他方の側へ流れられる。し
かし膜貫通ポアは、膜を超えている必要はない。それは、一方の端で閉じていてもよい。
例えばポアは、水和イオンが膜に沿ってまたは膜内に流れ得る穴であってもよい。
任意の膜貫通ポアが本発明において使用され得る。ポアは、生物学的または人工であっ
てよい。好適なポアは、これだけに限らないが、タンパク質ポア、ポリヌクレオチドポア
およびソリッドステートポアを含む。
任意の膜が本発明により用いられ得る。好適な膜は、当技術分野において周知である。
膜は、好ましくは両親媒性層である。両親媒性層は、少なくとも1つの親水性の部分およ
び少なくとも1つの親油性または疎水性の部分の両方を有するリン脂質などの両親媒性分
子から形成される層である。両親媒性層は単層または二重層であってよい。両親媒性分子
は合成または天然に存在するものでよい。天然に存在しない両親媒性物質、および単層を
形成する両親媒性物質は当技術分野において公知であり、例えばブロック共重合体(Gonz
alez-Perezら、Langmuir、2009、25、10447-10450)を含む。ブロック共重合体は、2つ
以上の単量体サブユニットが1本のポリマー鎖を作るように併せて重合されている重合体
材料である。ブロック共重合体は、典型的には各単量体サブユニットによって寄与される
特徴を有する。しかし、ブロック共重合体は、個々のサブユニットから形成されたポリマ
ーが有さない特有の特徴を有する場合がある。ブロック共重合は、単量体サブユニットの
1つが疎水性(すなわち親油性)である一方で他のサブユニット(複数可)が水性媒体中
では親水性であるように操作されてよい。この場合ブロック共重合体は、両親媒性特徴を
有する場合があり、生物学的膜を模倣する構造を形成できる。ブロック共重合体は、ジブ
ロック(2個の単量体サブユニットからなる)であってよいが、両親媒性物質として振る
舞うさらに複雑な配置を形成するために2個より多い単量体サブユニットから構築されて
もよい。共重合体はトリブロック、テトラブトックまたはペンタブロック共重合体であっ
てもよい。
両親媒性層は、典型的には平面状脂質二重層または支持された二重層である。
両親媒性層は典型的には、脂質二重層である。脂質二重層は細胞膜のモデルであり、さ
まざまな実験研究のための優れたプラットフォームとして役立つ。例えば、脂質二重層は
、単一チャネル記録による膜タンパク質のin vitro調査のために用いられ得る。
代替的に脂質二重層は、さまざまな物質の存在を検出するためのバイオセンサーとして用
いられ得る。脂質二重層は、任意の脂質二重層であってよい。好適な脂質二重層は、これ
だけに限らないが平面状脂質二重層、支持された二重層またはリポソームを含む。脂質二
重層は好ましくは平面状脂質二重層である。好適な脂質二重層は、国際出願第PCT/G
B08/000563号(WO2008/102121として公開)、国際出願第PCT
/GB08/004127号(WO2009/077734として公開)および国際出願
第PCT/GB2006/001057号(WO2006/100484として公開)に
開示されている。
脂質二重層を形成するための方法は、当技術分野において公知である。好適な方法は実
施例に開示する。脂質二重層は、脂質単層が水溶液/空気界面にその界面に垂直である開
口部のいずれかの端を通って運ばれる、モンタルおよびミューラーの方法(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA.、1972;69:3561-3566)によって一般的には形成される。
モンタルおよびミューラーの方法は、タンパク質ポア挿入のために好適である良質な脂
質二重層を形成する対費用効果が高くて比較的簡単な方法であることから一般的である。
二重層形成の他の一般的方法は、チップディッピング、ペインティング二重層およびリポ
ソーム二重層のパッチクランピングを含む。
好ましい実施形態では、脂質二重層は国際出願第PCT/GB08/004127号(
WO2009/077734として公開)に記載のとおり形成される。別の好ましい実施
形態では、膜は、ソリッドステート層である。ソリッドステート層は生物由来ではない。
換言すると、ソリッドステート層は、生物または細胞などの生物学的環境由来でなく、ま
たはそれから単離されず、生物学的に入手可能な構造の合成的に製造されたバージョンで
もない。ソリッドステート層は、これだけに限らないがミクロ電子材料、Si、A
およびSiOなどの絶縁材料、ポリアミドなどの有機および無機ポリマー、Te
flon(登録商標)などのプラスチックまたは2要素添加硬化シリコンゴム(two-comp
onent addition-cure silicone rubber)などのエラストマーならびにガラスを含む有機
材料ならびに無機材料の両方から形成され得る。ソリッドステート層は、グラフェン(gr
aphene)などの一原子層からまたは数原子厚だけである層から形成され得る。好適なグラ
フェン(graphene)層は、国際出願第PCT/US2008/010637号(WO20
09/035647として公開)に開示されている。
方法は、(i)ポアを含む人工両親媒性層、(ii)ポアを含む単離された天然に存在
する脂質二重層、または(iii)挿入されたポアを有する細胞を用いて典型的には実行
される。方法は、人工脂質二重層などの人工両親媒性層を用いて典型的には実行される。
両親媒性層は、ポアに加えて他の膜貫通タンパク質および/または膜内タンパク質ならび
に他の分子を含んでもよい。好適な装置および条件は、下に考察される。本発明の方法は
、典型的にはin vitroで実行される。ポリヌクレオチドは、膜にカップリングさ
れ得る。これは、任意の公知の方法を用いてされ得る。膜が脂質二重層などの両親媒性層
である場合は(下に詳細に考察されるとおり)、ポリヌクレオチドは、膜に存在するポリ
ペプチドまたは膜に存在する疎水性アンカーを介して膜に好ましくはカップリングされる
。疎水性アンカーは、好ましくは脂質、脂肪酸、ステロール、カーボンナノチューブまた
はアミノ酸である。
ポリヌクレオチドは膜に直接カップリングされ得る。ポリヌクレオチドは好ましくは膜
にリンカーを介してカップリングされる。好ましいリンカーは、これだけに限らないがポ
リヌクレオチド、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリペプチドなどのポリマー
を含む。ポリヌクレオチドが膜に直接カップリングされる場合、膜とヘリカーゼとの間の
距離のためにポリヌクレオチドの末端まで特性決定が継続できないことから、いくらかの
データが失われる。リンカーが用いられる場合、ポリヌクレオチドは完了まで処理され得
る。リンカーが用いられる場合、リンカーはポリヌクレオチドの任意の位置に付着され得
る。リンカーは、テールポリマーでポリヌクレオチドに好ましくは付着される。
カップリングは、安定または一過的であってよい。ある種の応用に関してカップリング
の一過的な性質は好ましい。安定カップリング分子がポリヌクレオチドの5’末端または
3’末端のいずれかに直接付着された場合、二重層とヘリカーゼ活性部位との間の距離の
ためにポリヌクレオチドの末端まで特性決定が継続できないことから、いくらかのデータ
が失われる。カップリングが一過的である場合、カップリングされた端は無作為に二重層
から遊離し、ポリヌクレオチドは完了まで処理され得る。安定なまたは一過的連結を膜と
形成する化学基は、下により詳細に考察される。ポリヌクレオチドは、コレステロール(
cholesterol)または脂肪酸アシル鎖を用いて脂質二重層などの両親媒性層に一過的にカ
ップリングされ得る。ヘキサデカン酸などの長さ6から30までの炭素原子を有する任意
の脂肪酸アシル鎖は用いられ得る。
好ましい実施形態では、ポリヌクレオチドは、両親媒性層にカップリングされる。合成
脂質二重層へのポリヌクレオチドのカップリングは、種々の異なるテザーリング戦略で既
に実行されている。これらを下の表7に要約する。
Figure 2018186830
ポリヌクレオチドは、合成反応において修飾ホスホラミダイトを用いて官能基化される
ことができ、チオール、コレステロール(cholesterol)、脂質およびビオチン基などの
反応基の付加に容易に適合される。これらのさまざまな付着化学物質は、ポリヌクレオチ
ドに一連の付着選択肢をもたらす。さまざまな各修飾基は、わずかに異なる方法でポリヌ
クレオチドを繋ぎ止め、カップリングは常に永久的ではなく、二重層へのさまざまな残存
時間をポリヌクレオチドにもたらす。一過的カップリングの有利点は、上に考察される。
ポリヌクレオチドのカップリングは、反応基がポリヌクレオチドに付加され得る限り多
数の他の手段によっても達成され得る。DNAのいずれかの端への反応基の付加は既に報
告されている。チオール基はポリヌクレオチドキナーゼおよびATPγSを用いてssD
NAの5’に付加され得る(Grant,G.P.およびP.Z.Qin (2007) "A facile method for at
taching nitroxide spin labels at the 5' terminus of nucleic acids." Nucleic Acid
s Res 35(10):e77)。ビオチン、チオールおよびフルオロフォア(fluorophore)などの
化学基のより多様な選択は、修飾オリゴヌクレオチドをssDNAの3’に組み込むため
にターミナルトランスフェラーゼを用いて付加され得る(Kumar,A.,P.Tchenら、(1988)."
Nonradioactive labeling of synthetic oligonucleotide probes with terminal deoxyn
ucleotidyl transferase." Anal Biochem 169(2):376-82)。
代替的に反応基は、二重層に既にカップリングされたものに相補的なDNAの短片の付
加のために考慮される場合があり、付着はハイブリダイゼーションを介して達成され得る
。ssDNAの短片のライゲーションは、T4RNAリガーゼIを用いて報告されている
(Troutt,A.B.,M.G.McHeyzer-Williamsら、(1992)."Ligation-anchored PCR: a simple a
mplification technique with single-sided specificity." Proc Natl Acad Sci U S A
89(20):9823-5)。代替的にssDNAまたはdsDNAのいずれかは、天然dsDNA
にライゲーションされることができ、次いで2本鎖は熱的または化学的変性によって分離
された。天然dsDNAについて、ssDNAの1片を二重鎖の1つもしくは両方の端に
、またはdsDNAを1つまたは両方の端へのいずれかで付加できる。次いで、二重鎖が
融解される際に、ssDNAが5’末端、3’末端もしくは両端でのライゲーションもし
くは修飾のために用いられ、dsDNAがライゲーションのために用いられた場合、各一
重鎖は5’または3’修飾のいずれかを有する。ポリヌクレオチドが合成鎖である場合、
カップリング化学はポリペプチドの化学合成の際に組み込まれ得る。ここ例えばポリヌク
レオチドは、付着された反応基を有するプライマーを用いて合成され得る。
ゲノムDNAのセクションの増幅のための一般的技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)を用いている。本明細書では、2個の合成オリゴヌクレオチドプライマーを用いてD
NAの同じセクションの多数の複製物が作製される場合があり、各複製物について二重鎖
中の各鎖の5’は合成ポリヌクレオチドである。コレステロール(cholesterol)、チオ
ール(thiol)、ビオチン(biotin)または脂質などの反応基を有するアンチセンスプラ
イマーを用いるステップによって、増幅された標的DNAの各複製物は、カップリングの
ための反応基を含有する。
膜貫通ポアは、好ましくは膜貫通タンパク質ポアである。膜貫通タンパク質ポアは、分
析物などの水和イオンが膜の一方の側から膜の他方の側へ流れるようにするポリペプチド
またはポリペプチドの集積物である。本発明では膜貫通タンパク質ポアは、水和イオンが
印加された電位によって膜の一方の側から他方へ流れるように駆動されるようにするポア
を形成できる。膜貫通タンパク質ポアは、ヌクレオチドなどの分析物が膜(脂質二重層な
ど)の一方の側から他方へ流れるように好ましくはする。膜貫通タンパク質ポアは、DN
AまたはRNAなどのポリヌクレオチドがポアを通って移動されることを可能にする。
膜貫通タンパク質ポアは、単量体またはオリゴマーであってよい。ポアは、いくつかの
反復サブユニット(6、7、8または9サブユニット)から好ましくは作られる。ポアは
好ましくは六量体、七量体、八量体または九量体ポアである。
膜貫通タンパク質ポアは、イオンが通って流れることができるバレルまたはチャネルを
典型的には含む。ポアのサブユニットは、典型的には中央軸を取り囲み、膜貫通βバレル
もしくはチャネルまたは膜貫通αヘリックス束もしくはチャネルに鎖を供する。
膜貫通タンパク質ポアのバレルまたはチャネルは、ヌクレオチド、ポリヌクレオチドま
たは核酸などの分析物との相互作用を促進するアミノ酸を典型的には含む。これらのアミ
ノ酸は、バレルまたはチャネルの狭窄部付近に好ましくは位置する。膜貫通タンパク質ポ
アは、アルギニン、リシンもしくはヒスチジンなどの1つもしくは複数の正に荷電したア
ミノ酸またはチロシンもしくはトリプトファンなどの芳香族アミノ酸を典型的には含む。
これらのアミノ酸は、ポアとヌクレオチド、ポリヌクレオチドまたは核酸との間の相互作
用を典型的には促進する。
本発明による使用のための膜貫通タンパク質ポアは、β−バレルポアまたはα−ヘリッ
クス束ポアから生じ得る。β−バレルポアは、β−鎖から形成されるバレルまたはチャネ
ルを含む。好適なβ−バレルポアは、これだけに限らないが、α−ヘモリジン(hemolysi
n)、炭疽毒素およびロイコシジン(leukocidin)などのβ−毒素、スメグマ菌(Mycobac
terium smegmatis)ポリン(porin)(Msp)、例えばMspA、MspB、MspC
またはMspD、外膜ポリン(porin)F(OmpF)、外膜ポリン(porin)G(Omp
G)、外膜ホスホリパーゼAおよびナイセリア(Neisseria)オートトランスポーターリ
ポタンパク質(NalP)などの細菌の外膜タンパク質/ポリン(porin)を含む。α−
ヘリックス束ポアは、α−ヘリックスから形成されたバレルまたはチャネルを含む。好適
なα−ヘリックス束ポアは、これだけに限らないが内膜タンパク質ならびに、WZAおよ
びClyA毒などのα外膜タンパク質を含む。膜貫通ポアは、Msp由来またはα−ヘモ
リジン(α−HL)由来である場合がある。
膜貫通タンパク質ポアは、好ましくはMspに由来し、好ましくはMspAに由来する
。そのようなポアはオリゴマーであり、典型的にはMsp由来の7、8、9または10個
の単量体を含む。ポアは、同一の単量体を含むMsp由来のホモオリゴマーポアであって
よい。代替的にポアは、少なくとも1個の他とは異なる単量体を含むMsp由来のヘテロ
オリゴマーポアであってもよい。好ましくはポアは、MspAまたはその相同体もしくは
パラログ由来である。
Msp由来の単量体は典型的には、配列番号2に示す配列またはその変種を含む。配列
番号2はMspA単量体のMS−(B1)8変異体である。それは次の変異:D90N、
D91N、D93N、D118R、D134RおよびE139Kを含む。配列番号2の変
種は、配列番号2のものから変化し、ポアを形成する能力を保持しているアミノ酸配列を
有するポリペプチドである。ポアを形成する変種の能力は、当技術分野において公知の任
意の方法を用いてアッセイされ得る。例えば変種は、他の適切なサブユニットと共に両親
媒性層に挿入されることができ、ポアを形成するためにオリゴマー化するその能力は測定
され得る。サブユニットを両親媒性層などの膜に挿入するための方法は、当技術分野にお
いて公知である。例えばサブユニットは、脂質二重層に拡散し、脂質二重層に結合するス
テップおよび機能的状態に会合するステップによって挿入されるように脂質二重層を含有
する溶液中に精製された形態で懸濁され得る。代替的にサブユニットは、M.A.Holden,H.B
ayley.J.Am.Chem.Soc.2005、127、6502-6503および国際出願第PCT/GB2006/0
01057号(WO2006/100484として公開)に記載の「ピックアンドプレー
ス」法を用いて膜に直接挿入され得る。
配列番号2のアミノ酸配列の全長にわたって変種は、アミノ酸同一性に基づいてその配
列に好ましくは少なくとも50%相同である。より好ましくは変種は、配列全体にわたっ
て配列番号2のアミノ酸配列にアミノ酸同一性に基づいて少なくとも55%、少なくとも
60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、
少なくとも85%、少なくとも90%およびより好ましくは少なくとも95%、97%ま
たは99%相同である。少なくとも80%、例えば少なくとも85%、90%または95
%のアミノ酸同一性が100以上(例えば125、150、175もしくは200または
それ以上)のストレッチの連続アミノ酸にわたってある場合がある(「高い相同性」)。
相同性を決定するために当技術分野における標準的方法が用いられ得る。例えばUWG
CGパッケージは、相同性を算出するために用いられ得るBESTFITプログラム(例
えばその初期設定で用いられる)を提供する(Devereuxら、(1984) Nucleic Acids Resea
rch 12、387-395頁)。PILEUPおよびBLASTアルゴリズムは、相同性を算出す
るためまたは配列を列挙するために(等価残基または対応する配列を同定するステップな
ど(典型的にはその初期設定で))用いられ得る、例えばAltschul S.F.(1993)J Mol Evo
l 36:290-300;Altschul,S.Fら、(1990) J Mol Biol 215:403-10に記載のとおり。BLA
ST分析を実施するためのソフトウェアは、the National Center
for Biotechnology Information(http://www
.ncbi.nlm.nih.gov/)を通じて公開で入手可能である。
配列番号2は、MspA単量体のMS−(B1)8変異体である。変種は、MspAと
比較してMspB、CまたはD単量体中の任意の変異を含み得る。MspB、CおよびD
の成熟形態は配列番号5から7に示される。詳細には変種は、MspBに存在する次の置
換:A138Pを含む場合がある。変種は、MspCに存在する次の置換:A96G、N
102EおよびA138Pの1つまたは複数を含む場合がある。変種はMspDに存在す
る次の置換:G1の欠失、L2V、E5Q、L8V、D13G、W21A、D22E、K
47T、I49H、I68V、D91G、A96Q、N102D、S103T、V104
I、S136KおよびG141Aの1つまたは複数を含む場合がある。変種は、MspB
、CおよびD由来の1つまたは複数の変異および置換の組合せを含み得る。変種は、好ま
しくは変異L88Nを含む。配列番号2の変種は、MS−B1の全変異に加えて変異L8
8Nを有し、MS−(B2)8と称される。本発明において用いられるポアは、好ましく
はMS−(B2)8である。配列番号2の変種は変異G75S/G77S/L88N/Q
126RをMS−B1の全ての変異に加えて含み、MS−B2Cと称される。本発明にお
いて使用されるポアは、好ましくはMS−(B2)8またはMS−(B2C)8である。
アミノ酸置換は、上に考察したものに加えて配列番号2のアミノ酸配列に作出され得る
(例えば1、2、3、4、5、10、20または30置換まで)。保存的置換は、アミノ
酸を同様の化学構造、同様の化学的特性または同様の側鎖容積を有する他のアミノ酸で置
き換える。導入されるアミノ酸は、それらが置き換えるアミノ酸と同様の極性、親水性、
疎水性、塩基性度、酸性度、中性度または電荷を有してよい。代替的に保存的置換は、既
存の芳香族または脂肪族アミノ酸の代わりに芳香族または脂肪族である別のアミノ酸を導
入する場合がある。保存的アミノ酸変更は、当技術分野において周知であり、下の表8に
定義のとおり20種の主なアミノ酸の特性に従って選択され得る。アミノ酸が同様の極性
を有する場合、これは表9におけるアミノ酸側鎖についてのハイドロパシースケールを参
照することによっても決定され得る。
Figure 2018186830
Figure 2018186830
配列番号2のアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸残基は、上に記載のポリペプチ
ドから追加的に欠失され得る。1、2、3、4、5、10、20または30残基までまた
はそれ以上が欠失され得る。
変種は、配列番号2の断片を含み得る。そのような断片は、ポア形成活性を保持する。
断片は、長さ少なくとも50、100、150または200アミノ酸であってよい。その
ような断片は、ポアを生成するために用いられ得る。断片は、配列番号2のポア形成ドメ
インを好ましくは含む。断片は、配列番号2の残基88、90、91、105、118お
よび134の1つを含まなければならない。典型的には断片は、配列番号2の残基88、
90、91、105、118および134の全てを含む。
1つまたは複数のアミノ酸は、上に記載のポリペプチドに代替的または追加的に付加さ
れ得る。伸長は、配列番号2のアミノ酸配列またはそのポリペプチド変種もしくは断片の
アミノ末端またはカルボキシ末端に与えられ得る。伸長は極めて短い(例えば長さ1から
10アミノ酸)場合がある。代替的に伸長はより長くても(例えば50または100アミ
ノ酸まで)よい。担体タンパク質は、本発明によるアミノ酸配列に融合され得る。他の融
合タンパク質は、下により詳細に考察される。
上に考察したとおり変種は、配列番号2から変更され、ポアを形成する能力を保持して
いるアミノ酸配列を有するポリペプチドである。変種は、ポア形成に関与する配列番号2
の領域を典型的には含有する。β−バレルを含有するMspのポア形成能力は、各サブユ
ニットのβシートによって与えられる。配列番号2の変種は、β−シートを形成する配列
番号2中の領域を典型的には含む。1つまたは複数の修飾が、得られる変種がポアを形成
する能力を保持する限り、β−シートを形成する配列番号2の領域に作出され得る。配列
番号2の変種は、置換、付加または欠失などの1つまたは複数の修飾をα−ヘリックスお
よび/またはループ領域内に好ましくは含む。
Msp由来の単量体は、それらの同定または精製を支援するために、例えばヒスチジン
残基(histタグ)、アスパラギン酸残基(aspタグ)、ストレプトアビジンタグも
しくはフラッグタグの付加によって、または(細胞からのそれらの分泌を促進するための
シグナル配列の付加によってポリペプチドが天然でそのような配列を含有しない場合に)
修飾され得る。遺伝子タグを導入するための別法は、ポア上の天然のまたは操作された位
置にタグを化学的に反応させることである。この例は、ポアの外側に操作されたシステイ
ンにゲルシフト試薬を反応させることである。これは、ヘモリジンヘテロ−オリゴマーを
分離するステップのための方法として実証されている(Chem Biol.1997 Jul;4(7):497-50
5)。
Msp由来の単量体は、明示標識(revealing label)で標識され得る。明示標識は、
ポアが検出されるようにする任意の好適な標識であってよい。好適な標識は、上に記載さ
れている。
Msp由来の単量体は、D−アミノ酸を用いても生成され得る。例えばMsp由来の単
量体は、L−アミノ酸とD−アミノ酸との混合物を含み得る。これは、そのようなタンパ
ク質またはペプチドを生成するための当技術分野における従来法である。
Msp由来の単量体は、ヌクレオチド識別を促進するために1つまたは複数の特異的修
飾を含有する。Msp由来の単量体は、他の非特異的な修飾をそれらがポア形成を干渉し
ない限り含有できる。多数の非特異的側鎖修飾が当技術分野において公知であり、Msp
由来の単量体の側鎖に作出され得る。そのような修飾は、例えばアルデヒドとの反応に続
くNaBHでの還元によるアミノ酸の還元的アルキル化、メチルアセトイミデート(me
thylacetimidate)でのアミジン化または無水酢酸でのアシル化を含む。
Msp由来の単量体は、当技術分野において公知の標準的方法を用いて生成され得る。
Msp由来の単量体は、合成的にまたは組換え手段によって作出され得る。例えばポアは
in vitro翻訳および転写(IVTT)によって合成され得る。ポアを生成するた
めの好適な方法は、国際出願第PCT/GB09/001690号(WO2010/00
4273として公開)、第PCT/GB09/001679号(WO2010/0042
65として公開)または第PCT/GB10/000133号(WO2010/0866
03として公開)に考察されている。ポアを膜に挿入するための方法は考察されている。
膜貫通タンパク質ポアは、好ましくはα−ヘモリジン(α−HL)由来でもある。野生
型α−HLポアは、7個の同一単量体またはサブユニットから形成される(すなわち七量
体である)。α−ヘモリジン−NNの1個の単量体またはサブユニットの配列は配列番号
4に示されている。膜貫通タンパク質ポアは、配列番号4に示す配列またはその変種をそ
れぞれ含む7個の単量体を好ましくは含む。配列番号4のアミノ酸1、7から21、31
から34、45から51、63から66、72、92から97、104から111、12
4から136、149から153、160から164、173から206、210から2
13、217、218、223から228、236から242、262から265、27
2から274、287から290および294はループ領域を形成する。配列番号4の残
基113および147はα−HLのバレルまたはチャネルの狭窄の一部を形成する。
そのような実施形態では、配列番号4に示す配列またはその変種をそれぞれ含む7個の
タンパク質または単量体を含むポアは、本発明の方法において好ましくは用いられる。7
個のタンパク質は、同じ(ホモ七量体)または異なっていて(ヘテロ七量体)よい。
配列番号4の変種は、配列番号4のものから変化したアミノ酸配列を有し、ポア形成能
力を保持しているタンパク質である。ポアを形成する変種の能力は、当技術分野において
公知の任意の方法を用いてアッセイされ得る。例えば変種は、他の適切なサブユニットと
共に脂質二重層などの両親媒性層に挿入されることができ、ポアを形成するためにオリゴ
マー化するその能力は決定され得る。サブユニットを脂質二重層などの両親媒性層に挿入
するための方法は当技術分野において公知である。好適な方法は上に考察されている。
変種は、構築物への共有結合付着または相互作用を促進する修飾を含み得る。変種は、
構築物への付着を促進する1つまたは複数の反応性システイン残基を好ましくは含む。例
えば変種は、配列番号4の位置8、9、17、18、19、44、45、50、51、2
37、239および287ならびに/またはアミノ末端もしくはカルボキシ末端の1つま
たは複数にシステインを含み得る。好ましい変種は、配列番号4の位置8、9、17、2
37、239および287の残基のシステインでの置換を含む(A8C、T9C、N17
C、K237C、S239CまたはE287C)。変種は、好ましくは国際出願第PCT
/GB09/001690号(WO2010/004273として公開)、第PCT/G
B09/001679号(WO2010/004265として公開)、または第PCT/
GB10/000133号(WO2010/086603として公開)に記載の変種のい
ずれか1つである。
変種は、ヌクレオチドとの任意の相互作用を促進する修飾も含み得る。
変種は、生物(例えば細菌ブドウ球菌(Staphylococcus))によって天然で発現される
天然に存在する変種であってよい。代替的に変種は、大腸菌(Escherichia coli)などの
細菌によってin vitroでまたは組換え的に発現されてもよい。変種は、組換え技
術によって生成される天然に存在しない変種も含む。配列番号4のアミノ酸配列の全長に
わたって変種は、アミノ酸同一性に基づいてその配列に好ましくは少なくとも50%相同
である。より好ましくは変種ポリペプチドは、配列全体にわたって配列番号4のアミノ酸
配列にアミノ酸同一性に基づいて少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65
%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少な
くとも90%およびより好ましくは少なくとも95%、97%または99%相同である。
少なくとも80%、例えば少なくとも85%、90%または95%のアミノ酸同一性が2
00以上(例えば230、250、270もしくは280またはそれ以上)のストレッチ
の連続アミノ酸にわたってある場合がある(「高い相同性」)。相同性は上に考察のとお
り決定され得る。
アミノ酸置換は、上に考察したものに加えて配列番号4のアミノ酸配列に作出され得る
(例えば1、2、3、4、5、10、20または30置換まで)。保存的置換は、上に考
察の通り作出され得る。
配列番号4のアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸残基は、上に記載のポリペプチ
ドから追加的に欠失され得る。1、2、3、4、5、10、20または30残基までまた
はそれ以上が欠失され得る。
変種は、配列番号4の断片であり得る。そのような断片はポア形成能力を保持する。断
片は、長さ少なくとも50、100、200または250アミノ酸であってよい。断片は
、配列番号4のポア形成ドメインを好ましくは含む。断片は典型的には配列番号4の残基
119、121、135、113および139を含む。
1つまたは複数のアミノ酸は、上に記載のポリペプチドに代替的にまたは追加的に付加
され得る。伸長は、配列番号4のアミノ酸配列またはその変種もしくは断片のアミノ末端
またはカルボキシ末端に与えられ得る。伸長は極めて短い(例えば長さ1から10アミノ
酸)場合がある。代替的に伸長は、より長くても(例えば50または100アミノ酸まで
)良い。担体タンパク質は、ポアまたは変種に融合されてもよい。
上に考察したとおり、配列番号4の変種は、配列番号4のものから変更され、ポアを形
成する能力を保持しているアミノ酸配列を有するサブユニットである。変種は、ポア形成
に関与する配列番号4の領域を典型的には含有する。β−バレルを含有するα−HLのポ
ア形成能力は、各サブユニットのβシートによって与えられる。配列番号4の変種は、β
鎖を形成する配列番号4の領域を典型的には含む。β鎖を形成する配列番号4のアミノ酸
は上に考察されている。1つまたは複数の修飾が、得られる変種がポアを形成する能力を
保持する限りβ−鎖を形成する配列番号4の領域に作出され得る。配列番号4のβ鎖領域
に作られ得る具体的な修飾は、上に考察されている。
配列番号4の変種は、置換、付加または欠失などの1つまたは複数の修飾をα−ヘリッ
クスおよび/またはループ領域内に好ましくは含む。α−ヘリックスおよびループを形成
するアミノ酸は、上に考察されている。
変種は、上に考察のとおり、その同定または精製を支援するために修飾され得る。
α−HL由来のポアは、Msp由来のポアに関連して上に考察のとおり作出され得る。
いくつかの実施形態では膜貫通タンパク質ポアは、化学的に修飾される。ポアは、任意
の方法および任意の部位で化学的に修飾され得る。膜貫通タンパク質ポアは、1つもしく
は複数のシステインへの分子の付着(システイン連結)、1つもしくは複数のリシンへの
分子の付着、1つもしくは複数の非天然アミノ酸への分子の付着、エピトープの酵素修飾
または末端の修飾によって好ましくは化学的に修飾される。そのような修飾を実行するた
めの好適な方法は、当技術分野において周知である。膜貫通タンパク質ポアは、任意の分
子の付着によって化学的に修飾され得る。例えばポアは、色素またはフルオロフォアの付
着によって化学的に修飾され得る。
ポア中の任意の数の単量体は、化学的に修飾され得る。1つまたは複数(2、3、4、
5、6、7、8、9または10個など)の単量体は、上に考察のとおり好ましくは化学的
に修飾される。
システイン残基の反応性は、隣接残基の修飾によって増強され得る。例えば近接アルギ
ニン、ヒスチジンまたはリシン残基の塩基性基は、システインチオール基のpKaをより
反応性のS基のものに変化させる。システイン残基の反応性は、dTNBなどのチオー
ル保護基によって保護され得る。これらは、リンカーが付着する前にポアの1つまたは複
数のシステイン残基と反応できる。
(ポアが化学的に修飾される)分子は、国際出願第PCT/GB09/001690号
(WO2010/004273として公開)、第PCT/GB09/001679号(W
O2010/004265として公開)または第PCT/GB10/000133号(W
O2010/086603として公開)に開示のとおりポアに直接付着され得るか、また
はリンカーを介して付着され得る。
構築物は、ポアに共有結合的に付着されていてもよい。構築物は、好ましくはポアに共
有結合的に付着されていない。ポアおよび構築物への電圧の印加は、典型的には標的ポリ
ヌクレオチドを配列決定できるセンサーの形成を生じる。これは、下により詳細に考察さ
れる。
本明細書に記載の任意のタンパク質、すなわち膜貫通タンパク質ポアまたは構築物は、
それらの同定または精製を支援するために、例えばヒスチジン残基(hisタグ)、アス
パラギン酸残基(aspタグ)、ストレプトアビジンタグ、フラッグタグ、SUMOタグ
、GSTタグもしくはMBPタグの付加によって、または、それらの細胞からの分泌を促
進するために(ポリペプチドが天然でそのような配列を含有していない場合に)シグナル
配列の付加によって修飾され得る。遺伝子タグを導入するための別法は、ポアまたは構築
物上の天然のまたは操作された位置にタグを化学的に反応させることである。この例は、
ポアの外側の操作されたシステインにゲルシフト試薬を反応させることである。これは、
ヘモリジンヘテロ−オリゴマーを分離するステップのための方法として実証されている(
Chem Biol.1997 Jul;4(7):497-505)。
ポアおよび/または構築物は明示標識(revealing label)で標識され得る。明示標識
は、ポアが検出されるようにする任意の好適な標識であってよい。好適な標識は、これだ
けに限らないが蛍光分子、放射性同位元素(例えば125I、35S)、酵素、抗体、抗
原、ポリヌクレオチドおよびリガンド(ビオチンなど)を含む。
タンパク質は、合成的にまたは組換え手段によって作出され得る。例えばポアおよび/
または構築物は、in vitro翻訳および転写(IVTT)によって合成され得る。
ポアおよび/または構築物のアミノ酸配列は、天然に存在しないアミノ酸を含むようにま
たはタンパク質の安定性を増大させるように修飾され得る。タンパク質が合成的手段によ
って生成される場合、そのようなアミノ酸は、生成の際に導入され得る。ポアおよび/ま
たは構築物は、合成的にまたは組換え生成のいずれかに続いて変更され得る。
ポアおよび/または構築物は、D−アミノ酸を用いても生成し得る。例えばポアまたは
構築物は、L−アミノ酸とD−アミノ酸との混合物を含み得る。これは、そのようなタン
パク質またはペプチドを生成するための当技術分野における従来法である。
ポアおよび/または構築物は、他の非特異的修飾もそれらがポア形成または構築物機能
を干渉しない限り含有できる。多数の非特異的側鎖修飾が当技術分野において公知であり
、タンパク質(複数可)の側鎖に作出され得る。そのような修飾は、例えばアルデヒドと
の反応に続くNaBHでの還元によるアミノ酸の還元的アルキル化、メチルアセトイミ
デート(methylacetimidate)でのアミジン化または無水酢酸でのアシル化を含む。
ポアおよび構築物は、当技術分野において公知の標準的方法を用いて生成され得る。ポ
アまたは構築物をコードするポリヌクレオチド配列は、当技術分野における標準的方法を
用いて得られ、複製され得る。ポアまたは構築物をコードするポリヌクレオチド配列は、
当技術分野における標準的技術を用いて細菌宿主細胞において発現され得る。ポアおよび
/または構築物は、組換え発現ベクターからのポリペプチドの原位置での発現によって細
胞において生成され得る。場合により発現ベクターは、ポリペプチドの発現を制御するた
めに誘導性プロモーターを保持する。これらの方法は、Sambrook,J.and Russell,D.(2001
).Molecular Cloning:A Laboratory Manual、3rd Edition.Cold Spring Harbor Laborato
ry Press、Cold Spring Harbor、NYに記載されている。
ポアおよび/または構築物は、大規模に生成されることができ、タンパク質生成生物ま
たは組換え発現からの任意のタンパク質液体クロマトグラフィー系による精製が続く。典
型的なタンパク質液体クロマトグラフィー系は、FPLC、AKTA systems、
Bio−Cad system、Bio−Rad BioLogic systemおよ
びGilson HPLC systemを含む。
本発明の方法は、標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性を測定するステップを
含む。方法は、標的ポリヌクレオチドの2つ、3つ、4つまたは5つ以上の特性を測定す
るステップを含み得る。1つまたは複数の特性は、好ましくは(i)標的ポリヌクレオチ
ドの長さ、(ii)標的ポリヌクレオチドの同一性、(iii)標的ポリヌクレオチドの
配列、(iv)標的ポリヌクレオチドの二次構造および(v)標的ポリヌクレオチドが修
飾されているか否か、から選択される。(i)から(v)の任意の組合せは本発明により
測定され得る。
(i)に関して、ポリヌクレオチドの長さは、例えば標的ポリヌクレオチドとポアとの
間の相互作用の数または標的ポリヌクレオチドとポアとの間の相互作用の持続時間を測定
することによって測定され得る。
(ii)に関して、ポリヌクレオチドの同一性は、多数の方法において測定され得る。
ポリヌクレオチドの同一性は、標的ポリヌクレオチドの配列の測定を伴ってまたは標的ポ
リヌクレオチドの配列の測定を伴わずに測定され得る。前者は、簡単であり、ポリヌクレ
オチドは配列決定され、それにより同定される。後者は、いくつかの方法で行われ得る。
例えばポリヌクレオチド中の具体的なモチーフの存在は(ポリヌクレオチドの残りの配列
を測定するステップを伴わずに)測定され得る。代替的に、方法における具体的な電気的
および/または光学的シグナルの測定は、標的ポリヌクレオチドを具体的な供給源由来で
あるとして同定できる。
(iii)に関して、ポリヌクレオチドの配列は、以前記載されたとおり決定され得る
。好適な配列決定方法、詳細には電気的測定を用いるものは、Stoddart Dら、Proc Natl
Acad Sci、12;106(19):7702-7、Lieberman KRら、J Am Chem Soc.2010;132(50):17961-72
および国際出願第WO2000/28312号に記載されている。
(iv)に関して、二次構造は、種々の方法において測定され得る。例えば方法が電気
的測定を含む場合、二次構造は残存時間における変化またはポアを通って流れる電流にお
ける変化を用いて測定され得る。これは、1本鎖と2本鎖のポリヌクレオチドの領域を区
別できるようにする。
(v)に関して、任意の修飾の存在または非存在は、測定され得る。方法は、好ましく
は標的ポリヌクレオチドが、メチル化によって、酸化によって、損傷によって、1つまた
は複数のタンパク質でまたは1つまたは複数の標識、タグもしくはスペーサーで修飾され
ているかどうかを決定するステップを含む。具体的な修飾は、下に記載の方法を用いて測
定され得るポアとの特異的な相互作用を生じる。例えばメチルシトシンは、各ヌクレオチ
ドとのその相互作用の際にポアを通って流れる電流に基づいてシトシンから区別され得る
種々の異なる種類の測定が作出されてよい。これは、非限定的に:電気的測定および光
学的測定を含む。可能性のある電気的測定は、電流測定:インピーダンス測定、トンネル
測定(Ivanov APら、Nano Lett.2011 Jan 12;11(1):279-85)およびFET測定(国際出
願第WO2005/124888号)を含む。光学的測定は、電気的測定(Soni GVら、R
ev Sci Instrum. 2010 Jan;81(1):014301)と組み合わされ得る。測定は、ポアを通って
流れるイオン電流の測定などの膜貫通電流測定であってよい。
電気的測定は、Stoddart Dら、Proc Natl Acad Sci、12;106(19):7702-7、Lieberman K
Rら、J Am Chem Soc.2010;132(50):17961-72および国際出願第WO−2000/2831
2号に記載の標準的単一チャネル記録機器を用いて作出され得る。代替的に電気的測定は
、例えば国際出願第WO−2009/077734号および国際出願第WO−2011/
067559号に記載のマルチチャネル系を用いても作出され得る。
好ましい実施形態では、方法は、
(a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポアおよび本明細書に記載の構築物と、標的ポリヌ
クレオチドがポアを通って移動し、構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制
御するように接触させるステップ、ならびに
(b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときにポアを通る電流を測定するステッ
プであって、電流が標的ポリヌクレオチドの特性の1つまたは複数を示し、それにより標
的ポリヌクレオチドを特性決定するステップ
を含む。
方法は、ポアが膜内に存在している膜/ポア系を調べるのに好適である任意の装置を用
いて実行され得る。方法は、膜貫通ポアセンシングに好適である任意の装置を用いて実行
され得る。例えば装置は、水性溶液および、チャンバーを2つのセクションに分離する障
壁を含むチャンバーを含む。障壁は典型的にはポアを含有する膜が形成される開口部を有
する。代替的に障壁は、ポアが存在する膜を形成する。
方法は、国際出願第PCT/GB08/000562号(WO2008/102120
)に記載の装置を用いて実行され得る。
方法は、ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときにポアを通る電流を測定するス
テップを含んでよい。したがって装置は、電位を印加でき、膜およびポアを通る電気シグ
ナルを測定できる電気回路も含む。方法は、パッチクランプまたは電圧クランプを用いて
も実行され得る。方法は、電圧クランプの使用を好ましくは含む。
本発明の方法は、ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときにポアを通過する電流
の測定を含み得る。膜貫通タンパク質ポアを通るイオン電流を測定するための好適な条件
は、当技術分野において公知であり、実施例で開示される。方法は、膜およびポア全体に
印加される電圧と共に典型的には実行される。用いられる電圧は典型的には、+2Vから
−2Vまで、典型的には−400mVから+400mVまでである。好ましくは用いられ
る電圧は、−400mV、−300mV、−200mV、−150mV、−100mV、
−50mV、−20mVおよび0mVから選択される下限値および+10mV、+20m
V、+50mV、+100mV、+150mV、+200mV、+300mVおよび+4
00mVから独立に選択される上限値を含む範囲内である。用いられる電圧は、より好ま
しくは100mVから240mVまでの範囲内、最も好ましくは120mVから220m
Vまでの範囲内である。印加される電位を増加させることによってポアによるさまざまな
ヌクレオチド間の識別を向上させることは可能である。
方法は、金属塩(例えばアルカリ金属塩)、ハロゲン化塩(例えばアルカリ金属塩化物
塩などの塩化物塩)などの任意の電荷担体の存在下で典型的には実行される。電荷担体は
、イオン液体または有機塩、例えばテトラメチル塩化アンモニウム、トリメチルフェニル
塩化アンモニウム、フェニルトリメチル塩化アンモニウムもしくは1−エチル−3メチル
イミダゾリウムクロリド(1-ethyl-3-methyl imidazolium chloride)を含み得る。上に
考察した例示的装置では、塩はチャンバー中の水性溶液中に存在する。塩化カリウム(K
Cl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化セシウム(CsCl)またはフェロシアン化
カリウムとフェリシアン化カリウムとの混合物が典型的には使用される。KCl、NaC
lおよびフェロシアン化カリウムとフェリシアン化カリウムとの混合物は好ましい。塩濃
度は飽和であってよい。塩濃度は、3M以下があり得、典型的には0.1から2.5Mま
で、0.3から1.9Mまで、0.5から1.8Mまで、0.7から1.7Mまで、0.
9から1.6Mまでまたは1Mから1.4Mまでである。塩濃度は、好ましくは150m
Mから1Mまでである。Hel308、XPD、RecDおよびTraIヘリカーゼは、
高塩濃度下で驚くべきことに作用する。方法は、少なくとも0.4M、少なくとも0.5
M、少なくとも0.6M、少なくとも0.8M、少なくとも1.0M、少なくとも1.5
M、少なくとも2.0M、少なくとも2.5Mまたは少なくとも3.0Mなどの少なくと
も0.3Mの塩濃度を用いて好ましくは実行される。高塩濃度は、高い信号対雑音比を提
供し、通常の電流変動のバックグラウンドに対してヌクレオチドの存在を示す電流が同定
されることを可能にする。
方法は、緩衝剤の存在下で典型的には実行される。上に考察した例示的装置では、緩衝
剤はチャンバー中の水性溶液に存在する。任意の緩衝剤が本発明の方法において用いられ
得る。典型的には、緩衝剤はHEPESである。別の好適な緩衝剤はTris−HCl緩
衝剤である。方法は、4.0から12.0まで、4.5から10.0まで、5.0から9
.0まで、5.5から8.8まで、6.0から8.7までまたは7.0から8.8までま
たは7.5から8.5までのpHで典型的には実行される。用いられるpHは好ましくは
約7.5である。
方法は、0Cから100Cまで、15Cから95Cまで、16Cから90
Cまで、17Cから85Cまで、18Cから80Cまで、19Cから70
までまたは20Cから60Cまでで実行され得る。方法は典型的には室温で実行され
る。方法は、約37℃などの酵素機能を支持する温度で場合により実行される。
方法は、遊離ヌクレオチドまたは遊離ヌクレオチド類似物および/または構築物の作用
を促進する酵素補因子の存在下で実行されてもよい。方法は、遊離ヌクレオチドまたは遊
離ヌクレオチド類似物の非存在下でおよび酵素補因子の非存在下で実行されてもよい。遊
離ヌクレオチドは、上に考察した個々のヌクレオチドの任意の1つまたは複数であってよ
い。遊離ヌクレオチドは、これだけに限らないがアデノシン一リン酸(AMP)、アデノ
シン二リン酸(ADP)、アデノシン三リン酸(ATP)、グアノシン一リン酸(GMP
)、グアノシン二リン酸(GDP)、グアノシン三リン酸(GTP)、チミジン一リン酸
(TMP)、チミジン二リン酸(TDP)、チミジン三リン酸(TTP)、ウリジン一リ
ン酸(UMP)、ウリジン二リン酸(UDP)、ウリジン三リン酸(UTP)、シチジン
一リン酸(CMP)、シチジン二リン酸(CDP)、シチジン三リン酸(CTP)、環状
アデノシン一リン酸(cAMP)、環状グアノシン一リン酸(cGMP)、デオキシアデ
ノシン一リン酸(dAMP)、デオキシアデノシン二リン酸(dADP)、デオキシアデ
ノシン三リン酸(dATP)、デオキシグアノシン一リン酸(dGMP)、デオキシグア
ノシン二リン酸(dGDP)、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、デオキシチミ
ジン一リン酸(dTMP)、デオキシチミジン二リン酸(dTDP)、デオキシチミジン
三リン酸(dTTP)、デオキシウリジン一リン酸(dUMP)、デオキシウリジン二リ
ン酸(dUDP)、デオキシウリジン三リン酸(dUTP)、デオキシシチジン一リン酸
(dCMP)、デオキシシチジン二リン酸(dCDP)およびデオキシチジン三リン酸(
dCTP)を含む。遊離ヌクレオチドは、好ましくはAMP、TMP、GMP、CMP、
UMP、dAMP、dTMP、dGMPまたはdCMPから選択される。遊離ヌクレオチ
ドは、好ましくはアデノシン三リン酸(ATP)である。酵素補因子は、構築物を機能さ
せる因子である。酵素補因子は、好ましくは二価金属カチオンである。二価金属カチオン
は好ましくはMg2+、Mn2+、Ca2+またはCo2+である。酵素補因子は、最も
好ましくはMg2+である。
標的ポリヌクレオチドは、構築物およびポアと任意の順序で接触され得る。標的ポリヌ
クレオチドが構築物およびポアと接触される場合、標的ポリヌクレオチドは最初に構築物
と複合体を形成することは好ましい。ポアに電圧が印加される場合、標的ポリヌクレオチ
ド/構築物複合体は次いでポアと複合体を形成し、ポアを通るポリヌクレオチドの移動を
制御する。
上に考察したとおり、ヘリカーゼは、ポアに関して2つのモードで作動できる。そのよ
うなヘリカーゼを含む本明細書に記載の構築物は、2つのモードでも作動できる。第一に
、方法は、印加された電圧から生じる場に沿ってポアを通って標的配列を移動させるよう
に構築物を用いて好ましくは実行される。このモードでは、DNAの5’末端が最初にポ
アに捕捉され、標的配列が最終的に二重層のtrans側に移行されるまで場に沿ってポ
アを通るように構築物は、DNAをポア中に移動させる。代替的に、方法は、印加された
電圧から生じる場とは反対に構築物が標的配列をポアを通して移動させるように好ましく
は実行される。このモードでは、DNAの3’末端が最初にポアに捕捉され、構築物は、
標的配列が最終的に二重層のcis側に戻って放されるまで印加された場とは反対にポア
の外側へ引かれるようにDNAをポアを通して移動させる。
他の方法
本発明は、標的ポリヌクレオチドを特性決定するためのセンサーの形成方法も提供する
。方法は、ポアと本明細書に記載の構築物との複合体を形成するステップを含む。複合体
は、ポアと構築物とを標的ポリヌクレオチドの存在下で接触させ、次いで、ポアに電位を
印加するステップによって形成され得る。印加される電位は、上に記載のとおり化学電位
または電圧電位であってよい。代替的に複合体は、ポアを構築物に共有結合的に付着する
ステップによっても形成され得る。共有結合付着のための方法は、当技術分野において公
知であり、例えば国際出願第PCT/GB09/001679号(WO2010/004
265として公開)および第PCT/GB10/000133号(WO2010/086
603として公開)において開示されている。複合体は、標的ポリヌクレオチドを特性決
定するためのセンサーである。方法は、Msp由来のポアと本明細書に記載の構築物との
複合体を形成するステップを好ましくは含む。本発明の方法を参照して上に考察した任意
の実施形態は、この方法に等しく適用される。本発明は、本発明の方法を使用して産生さ
れるセンサーも提供する。
キット
本発明は、標的ポリヌクレオチドを特性決定するためのキットも提供する。キットは、
(a)ポアおよび(b)本明細書に記載の構築物を含む。本発明の方法に関連して上に考
察された任意の実施形態は、キットに等しく適用する。
キットは、脂質二重層などの両親媒性層を形成するために必要なリン脂質などの膜の構
成成分をさらに含んでよい。
本発明のキットは、上に述べた任意の実施形態が実行されるようにする1つまたは複数
の他の試薬または器具を追加的に含んでよい。そのような試薬または器具は、次の:好適
な緩衝剤(複数可)(水性溶液)、対象から試料を得るための手段(容器もしくは、針を
含む器具など)、ポリヌクレオチドを増幅および/もしくは発現するための手段、上に定
義の膜または電圧もしくはパッチクランプ装置、の1つまたは複数を含む。試薬は、液体
試料が試薬を再懸濁するように乾燥状態でキット中に存在する場合がある。キットは、キ
ットが本発明の方法において用いられ得るようにする説明書、またはいずれの患者に方法
が用いられ得るかに関する詳細も場合により含む場合がある。キットは、場合によりヌク
レオチドを含み得る。
装置
本発明は、標的ポリヌクレオチドを特性決定するための装置も提供する。装置は、複数
のポアおよび複数の本明細書に記載の構築物を含む。装置は、本発明の方法を実行するた
めの説明書を好ましくはさらに含む。装置は、アレイまたはチップなどのポリヌクレオチ
ド分析のための任意の従来装置であってよい。本発明の方法に関連して上に考察された任
意の実施形態は、本発明の装置に等しく適用可能である。
装置は、本発明の方法を実行するために好ましくはセットアップされている。
装置は、好ましくは:
複数のポアを支持でき、ポアおよび構築物を用いてポリヌクレオチド特性決定を実施する
ために作動可能であるセンサーデバイス;ならびに
特性決定を実施するための材料を保持するための少なくとも1つのリザーバー;
を含む。
装置は、好ましくは:
膜および複数のポアを支持でき、ポアおよび構築物を用いてポリヌクレオチド特性決定を
実施するために作動可能であるセンサーデバイス;
特性決定を実施するための材料を保持するための少なくとも1つのリザーバー;
少なくとも1つのリザーバーからセンサーデバイスに材料を制御可能に供給するように構
成された流体系;および
各試料を受けるための1つまたは複数の容器を含み、
流体系は、1つまたは複数の容器からセンサーデバイスに試料を選択的に供給するように
構成されている。装置は、国際出願第PCT/GB08/004127号(WO2009
/077734として公開)、第PCT/GB10/000789号(WO2010/1
22293として公開)、国際出願第PCT/GB10/002206号(未公開)また
は国際出願第PCT/US99/25679号(WO00/28312として公開)にお
いて記載の任意のものであってよい。
本発明の構築物を産生する方法
本発明は、本発明の構築物を産生する方法も提供する。一実施形態では方法は、2つ以
上のヘリカーゼを付着するステップ、好ましくは共有結合で付着するステップを含む。別
の実施形態では方法は、ヘリカーゼを、配列番号94または配列番号94の配列全体にわ
たってアミノ酸同一性に基づいて配列番号94に少なくとも80%相同性を有するその変
種を含むアミノ酸配列に付着させる、好ましくは共有結合で付着させ、それにより構築物
を産生するステップを含む。上に考察した任意のヘリカーゼが方法において使用できる。
付着の部位および方法は上に考察したとおり選択される。
方法は、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御できるかどうかを決定するステップを
さらに含んでもよい。これを行うためのアッセイは、上に記載されている。ポリヌクレオ
チドの移動が制御され得る場合、ヘリカーゼは正しく付着され、本発明の構築物が産生さ
れている。ポリヌクレオチドの移動が制御され得ない場合、本発明の構築物は産生されて
いない。
次の実施例は本発明を例示する。
実施例
本実施例および続く全ての実施例では、ビスマレイミド官能性PEGリンカーはそれら
の分子量を参照して同定される。例えば「2kDa」、「2kDAリンカー」または「2
kDA PEGリンカー」は2kDaの分子量を有するビスマレイミド官能性PEGリン
カーを指す。
本実施例は、Hel308Mbu(R687A/A700C)−2kDa二量体(ここ
で各単量体単位は変異R687A/A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量
体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連
結されている)およびHel308Mbu(R681A/R687A/A700C)−2
kDa二量体(ここで各単量体単位は変異R681A/R687A/A700Cを有する
配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体
単位の位置700を介して他に連結されている)の合成する方法を記載する。これらの二
量体の場合にはA700Cは、二量体タンパク質(Mbu/R687A A700C−2
kDa PEGリンカー−A700C Mbu/R687AおよびMbu/R681A/
R687A A700C−2kDa PEGリンカー−A700C Mbu/R681A
/R687A)においてリンカーへの接続として役立つ追加変異である。Hel308M
bu(配列番号10)中には天然でシステイン5個が存在するが、これらはあまり反応性
ではなく、したがって反応はほとんどA700C上が中心である。
DTTをHel308Mbu R687A/A700C(2mg/mL)(変異R68
7A/A700Cを有する配列番号10)に5mMで添加し、30分間ローテータに置い
た。還元したタンパク質を100mMリン酸カリウム、500mM NaCl、5mM
EDTA、0.1%tween20、pH7.2に緩衝液交換した。30塩基長ssDN
A(配列番号68)をヘリカーゼ(10倍過剰)に内部システインを保護するために添加
し、タンパク質が安定のままである可能性を増大させる。タンパク質/DNA溶液を緩衝
液で1.5mg/mLに希釈し、窒素雰囲気下に置き、室温、30分間インキュベートし
た。0.016mMビスマレイミド−PEG(2kDa)を添加し、反応を室温、窒素雰
囲気下で2時間進行させた。10mM DTTを反応をクエンチするために添加し、いか
なるジスルフィド架橋分子種も壊した。Hel308Mbu(R687A/A700C)
−2kDa変異体二量体をDNAおよび試薬を除去するために初回Strep−tact
inステップ、続いて溶液中に存在する全ての他の分子種から二量体を分離するためにア
ニオン交換クロマトグラフィーステップを使用して直ちに精製した。
AKTA精製装置を精製のために使用した。ストレップ(Strep)精製を1mL
StrepTactin Sepharose High Performanceカラ
ムで実施した。タンパク質溶液をカラムに添加する前に結合緩衝液(50mM Tris
、500mM NaCl、2mM EDTA、2mM DTT、0.05%tween2
0、pH8.0)に緩衝液交換した。全ての未結合材料を除去するための初回洗浄ステッ
プ後、緩衝液中の10mMデスチオビオチンで溶出する前にタンパク質からDNAを解離
するためにタンパク質を2M塩を含有する同じ緩衝液で洗浄した。二量体と溶液中に存在
する全ての他の分子種との分離用に調製するために、溶出されたタンパク質をLOW緩衝
液(50mM Tris、80mM NaCl、2mM DTT、0.05%tween
20、pH8.0)に緩衝液交換した。イオン交換ステップをGE Mini Q PC
3.2/3カラム、流速0.4mL/分、LOWからHIGH緩衝液(50mM Tr
is、2M NaCl、2mM DTT、0.05%tween20、pH8.0)での
グラジエントで実施した。溶出された二量体ピークの開始時、中央および終了時を別々に
プールし、別々のID番号を付けた。中央ピークを電気生理学での検査に使用する前に3
つ全てを活性アッセイした。図1は、Hel308Mbu(R687A/A700C)単
量体(変異R687A/A700Cを有する配列番号10、レーン2)およびHel30
8Mbu(R687A/A700C)−2kDa二量体(レーン4)のゲルを示す。上記
手順はHel308Mbu(R681A/R687A/A700C)単量体(変異R68
1A/R687A/A700Cを有する配列番号10、図1、レーン3)からHel30
8Mbu(R681A/R687A/A700C)−2kDa二量体(図1、レーン5)
を形成するために使用できる。
本実施例は、Hel308Mhu多量体(配列番号19複数単位)を合成する方法を記
載する。Hel308Mhu(配列番号19)に追加的変異は無く、そのためWTに含有
されるシステインは、連結のための部位として使用される。
DTTをHel308 Mhu(1.83mg/mL)(配列番号19)に10mMで
添加し、30分間ローテータに置いた。還元したタンパク質を100mMリン酸カリウム
、500mM NaCl、5mM EDTA、0.1%tween20、pH7.2に緩
衝液交換した。30塩基長ssDNA(配列番号68)をヘリカーゼ(6倍過剰)に内部
システインを保護するために添加し、タンパク質が安定のままである可能性を増大させる
。タンパク質/DNA溶液を緩衝液で1.6mg/mLに希釈し、窒素雰囲気下に置き、
室温、30分間インキュベートした。0.0095mMビスマレイミド−PEG(2kD
a)を添加し、反応を室温、窒素雰囲気下で2時間進行させた。10mM DTTを反応
をクエンチするために添加し、いかなるジスルフィド架橋分子種も壊した。Hel308
Mhu多量体をDNAおよび試薬を除去するために初回Strep−tactinステ
ップ、続いて溶液中に存在する全ての他の分子種から単量体を除去するためにアニオン交
換およびゲルろ過クロマトグラフィーステップを使用して直ちに精製した。
AKTA精製装置を精製のために使用した。ストレップ精製を5mL StrepTa
ctin Sepharose High Performanceカラムで実施した。
タンパク質溶液をカラムに添加する前に結合緩衝液(50mM Tris、500mM
NaCl、0.1%tween20、pH8.0)に緩衝液交換した。全ての未結合材料
を除去するための初回洗浄ステップ後、緩衝液中の10mMデスチオビオチンで溶出する
前にタンパク質からDNAを解離するためにタンパク質を2M NaClを含有する同じ
緩衝液で洗浄した。二量体と溶液中に存在する全ての他の分子種との分離用に調製するた
めに、溶出されたタンパク質をLOW緩衝液(50mM Tris、80mM NaCl
、2mM DTT、0.05%tween20、pH8.0)に緩衝液交換した。イオン
交換ステップをGE Mono Q 5/50GLカラム、流速1mL/分、LOWから
HIGH緩衝液(50mM Tris、2M NaCl、2mM DTT、0.05%t
ween20、pH8.0)でのグラジエントで実施した。溶出されたピークをアニオン
交換によって同じカラムで3回さらに精製した。最後の精製ステップから回収した溶出ピ
ークを回収し、0.25mLに濃縮し、緩衝液を50mM Tris、500mM Na
Cl、2mM DTT、pH8.0に交換し、Superdex(商標)10/300
GLカラムでのゲルろ過によって精製した。最終タンパク質は、単量体:二量体:三量体
:多量体(ONT Ref−ONLP4454)の比がおよそ1:1:1:1であった。
図2は、Hel308 Mhu多量体試料(レーン2)のゲルを示す。
本実施例は、Hel308 Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体(こ
こで各単量体単位は変異R657A/N674Cを有する配列番号16を含み、1つの単
量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置674を介して連結
されている)を合成する方法を記載する。この二量体の場合N674Cは、二量体タンパ
ク質(Tga N674C−2kDa PEGリンカー−N674C Tga)において
リンカーへの接続として役立つ追加変異である。
DTTをHel308 Tga(R657A/N674C)(2mg/mL)(ここで
各単量体単位は変異R657A/N674Cを有する配列番号16を含み、1つの単量体
単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置674を介して他に連結
されている)に10mMで添加し、30分間ローテータに置いた。還元したタンパク質を
100mMリン酸カリウム、500mM NaCl、5mM EDTA、0.1%twe
en20、pH7.2に緩衝液交換した。30塩基長ssDNA(配列番号68)をヘリ
カーゼに添加し、タンパク質が安定のままである可能性を増大させる。タンパク質/DN
A溶液を緩衝液で1.6mg/mLに希釈し、窒素雰囲気下に置き、室温、30分間イン
キュベートした。0.038mMビスマレイミド−PEG(2kDa)を添加し、反応を
23℃、窒素雰囲気下で2.5時間進行させた。10mM DTTを反応をクエンチする
ために添加し、いかなるジスルフィド架橋分子種も壊した。Hel308 Tga(R6
57A/N674C)変異体二量体をDNAおよび試薬を除去するために初回Strep
−tactinステップ、続いて溶液中に存在する全ての他の分子種から二量体を分離す
るためにアニオン交換クロマトグラフィーステップを使用して直ちに精製した。
AKTA精製装置を精製のために使用した。ストレップ精製を5mL StrepTa
ctin Sepharose High Performanceカラムで実施した。
タンパク質溶液をカラムに添加する前に結合緩衝液(50mM Tris、200mM
NaCl、1mM MgCl2、2mM DTT、0.05%tween20、pH8.
0)に緩衝液交換した。全ての未結合材料を除去するための初回洗浄ステップ後、緩衝液
中の10mMデスチオビオチンで溶出する前にタンパク質からDNAを解離するためにタ
ンパク質を4mM ATPを含有する同じ緩衝液で洗浄した。溶出されたタンパク質を0
.25mlに濃縮し、50mM Tris、250mM NaCl、2mM DTT、1
mM MgCl2、0.05%tween20、pH8.0に緩衝液交換し、Super
dex(商標)10/300 GLカラムでのゲルろ過により精製した。図3は、Hel
308Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体および単量体の形成および精
製の際の種々の段階でのゲルを示す(レーン1=タンパク質ラダー、レーン2=Hel3
08Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体加熱処置後、レーン3=Hel
308Tga(R657A/N674C)−2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異
R657A/N674Cを有する配列番号16を含み、1つの単量体単位は2kDa P
EGリンカーを使用して各単量体単位の位置674を介して他に連結されている)、レー
ン4=strep溶出、レーン5=初期反応混合物およびレーン6=Hel308Tga
(R657A/N674C)単量体(変異R657A/N674Cを有する配列番号16
))。
本実施例は、蛍光に基づくアッセイを使用して種々のHel308Mbuヘリカーゼ構
築物のDNA結合能力をHel308Mbu単量体(配列番号10)のものと比較する。
通例の蛍光基質を1本鎖DNAに結合する種々のヘリカーゼの能力をアッセイするため
に使用した。88nt1本鎖DNA基質(最終1nM、配列番号69)は、その5’末端
にカルボキシフルオレセイン(FAM)塩基を有する。ヘリカーゼが緩衝溶液(400m
M NaCl、10mM Hepes、pH8.0、1mM MgCl)中のオリゴヌ
クレオチドに結合することから、蛍光偏光(溶液中のオリゴヌクレオチドの自由回転の速
度に関連する特性)は増大する。偏光を増大させるために必要なヘリカーゼの量が少ない
ほど、DNAとヘリカーゼとの間の結合親和性は強い(図4)。図5〜8は、種々のHe
l308(Mbu)構築物の量を増加させてDNAオリゴヌクレオチド(配列番号69、
その5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基を有する)の偏光における変化を示す。検
査した全ての構築物は、単量体よりも低い濃度で偏光における増大を示す。検査した構築
物は:
1.Hel308Mbu A700C 2kDa二量体(各単量体単位は変異A700C
を有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して
各単量体単位の位置700を介して他に連結されているヘリカーゼ二量体)、
2.Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(
配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってヘリックス−ヘアピン−ヘリックス
(HhH2)ドメイン(配列番号75)に付着されている)、
3.Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2−(HhH)2(ここでヘリカー
ゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによって(HhH)2−(H
hH)2ドメイン(配列番号76)に付着されており、HhHはヘリックス−ヘアピン−
ヘリックスドメインである)、
4.Hel308Mbu−GTGSGA−UL42HV1−I320Del(ここでヘリ
カーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによって前進性因子UL
42HV1−I320Del(配列番号63)に付着されている)、
5.Hel308Mbu−GTGSGA−gp32RB69CD(ここでヘリカーゼ単量
体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってSSB gp32RB69
CD(配列番号64)に付着されている)、
6.Hel308Mbu−GTGSGA−gp2.5T7−R211Del(ここでヘリ
カーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってSSB gp2
.5T7−R211Del(配列番号65)に付着されている)および
7.(gp32RB69CD)−Hel308Mbu)(ここでSSB gp32RB6
9CD(配列番号64)はリンカー配列GTGSGTによってヘリカーゼ単量体単位(配
列番号10)に付着されている)。
である。
図9は、Graphpad Prismソフトウェアを使用して図5〜8に示すデータ
を二相解離結合曲線にフィットすることを通じて得られた種々のHel308(Mbu)
構築物についての相対平衡解離定数(K)(Hel308Mbu単量体(配列番号10
)に対して)を示す。付着した追加的結合ドメインを有するヘリカーゼ構築物の全ては、
Hel308Mbu単量体(配列番号10)単独よりも低い平衡解離定数を示す。したが
って追加的結合構築物を有するHel308Mbuヘリカーゼは、全てHel308Mb
u単量体よりもDNAにより強い結合を示す。
本実施例は、ナノポアを通るインタクトなDNA鎖(400塩基長)の移動を制御する
Hel308Mbu単量体(配列番号10)の能力をHel308Mbu A700C
2kDa二量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1
つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介し
て他に連結されている)のものと比較する。単量体による制御されたDNA移行のための
一般的方法を図10に、二量体によるものを図11に示す。
材料および方法
400塩基長DNA配列:
プライマーをPhiX174の約400bp断片を増幅するために設計した。これらの
プライマーの各5’末端は50ヌクレオチド非相補性領域、同種重合体ストレッチまたは
10ヌクレオチド同種重合体セクションの反復単位のいずれかを含んだ。これらは、ナノ
ポアを通る鎖の制御された移行についての識別子として役立ち、移行の方向を決定する。
付加的にフォワードプライマーの5’末端は4個の2’−O−メチル−ウラシル(mU)
ヌクレオチドを含んで「キャップ」され、リバースプライマーの5’末端は化学的にホス
ホリル化された。次いでこれらのプライマー修飾は、ラムダエキソヌクレアーゼを使用す
るアンチセンス鎖だけの優先的な制御された消化を可能にする。mUキャッピングはセン
ス鎖をヌクレアーゼ消化から保護する一方で、アンチセンス鎖の5’のPO4はそれを促
進する。したがってラムダエキソヌクレアーゼとのインキュベーション後に2本鎖のセン
ス鎖だけが、ここでは1本鎖DNA(ssDNA)としてインタクトのまま残る。作製し
たssDNAを次いで既に記載のとおりPAGE精製した。
本明細書に記載の全ての実験において使用されるDNA基質設計を図12に示す。DN
A基質は、ナノポアによる捕捉を助けるために50T 5’−リーダーに付着している4
個の2’−O−メチルウラシル塩基を配列の5’末端に含むPhiX由来ssDNAの4
00塩基セクションからなる(配列番号70、配列番号70の5’末端にナノポアによる
捕捉を助けるために50Tリーダー配列に付着している4個の2’−O−メチルウラシル
塩基がある)。50Tリーダーの直後でこの鎖にアニールするのは、二重層の表面上のD
NAを増やし、それにより捕捉効率を改善するための3’コレステロールTEG(配列番
号71)を含有するプライマーである。
緩衝溶液:1M KCl、10mM Hepes pH8.0、1mM ATP、10
mM MgCl、1mM DTT
ナノポア:大腸菌(E.coli)MS(B1−L88N)8MspA(配列番号2、変
異L88Nを有する)
単量体酵素:Hel308Mbu(配列番号10)最終100nMで添加
二量体酵素:Hel308Mbu A700C 2kDaホモ二量体(ここで各単量体単
位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEG
リンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)最終10n
Mで添加
1,2−ジフィタノイル−グリセロ−3−ホスホコリン脂質(Avanti Pola
r Lipids)二重層に挿入された単一のMspAナノポアから電気計測値を得た。
二重層は、モンタル−ミューラー技術によって開口部直径約100um、厚さ20umの
PTFEフィルム(Delrin chambers注文生産)で形成され、2個の1m
L緩衝溶液に分けた。全ての実験は、上記の緩衝溶液中で実行した。単一チャネル電流を
1440Aデジタイザーを備えたAxopatch 200B amplifiers(
Molecular Devices)で測定した。Ag/AgCl電極を緩衝溶液に繋
ぎ、cisコンパートメント(ナノポアおよび酵素/DNAの両方が添加されている)を
Axopatch headstageのアースに繋ぎ、transコンパートメントを
headstageの探査電極に繋ぐ。
二重層中に単一ポアを達成後、DTT(1mM)およびMgCl2をcisチャンバー
に添加し、十分に混合した。次いでDNA構築物およびヘリカーゼを緩衝液100uLに
添加し、5分間予備インキュベートした(DNA=1.5nM(配列番号70および71
(3’コレステロールTEGを有する))、単量体酵素=1uMまたは二量体酵素=0.
1uM)。この予備インキュベーション混合物をMspAナノポア中でのヘリカーゼ−D
NA複合体の捕捉を開始するために電気生理化学チャンバーのcisコンパートメント中
の緩衝液900uLに添加した(最終濃度、DNA=0.15nM、単量体酵素=0.1
uMまたは二量体酵素=0.01uMをもたらす)。ヘリカーゼATPase活性を必要
に応じてcisコンパートメントへのdNTP(最終ATP1mM)の付加によって開始
した。実験は、+120mVの一定電位で実行した。
結果および考察
図13に示すとおり、ヘリカーゼ−単量体DNA基質のMspAナノポア(図10に示
す)への添加は、特徴的電流遮断を生じる。所与の基質について本発明者らは、各ヘリカ
ーゼ制御DNA移動に関してDNA配列を反映する特徴的な電流遷移のパターンを観察し
た。ヘリカーゼが結合していないDNAは、ナノポアと一過的に相互作用し、電流におい
て一時的な遮断をもたらす(<<1秒間)。結合し、活性な(すなわちATPase作用
の下でDNA鎖に沿って移動する)Hel308Mbu単量体(配列番号10)を有する
DNAは、図13に示すとおり電流における段階的変化を伴う長い特徴的な遮断レベルを
生じる。ナノポア中の異なるDNAモチーフは、特有の電流遮断レベルを生じる。
MspAナノポア(図11に示す)へのヘリカーゼ二量体−DNA基質の添加は、図1
4に示す特徴的な電流遮断を生じる。結合し、活性な(すなわちATPase作用の下で
DNA鎖に沿って移動する)Hel308Mbu A700C 2kDa二量体(ここで
各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kD
a PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結されている)
を有するDNAは、図14に示すとおり電流における段階的変化を伴う長い特徴的な遮断
レベルを生じる。二量体の10分の1濃度を使用することも可能であり、これらの特徴的
な電流遮断をまだ観察できる。
Hel308Mbu単量体(配列番号10)がポアを通る400塩基長DNA鎖の移行
を制御する場合に産生される電流遮断は、Hel308Mbu A700C 2kDa二
量体(ここで各単量体単位は変異A700Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体
単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置700を介して他に連結
されている)によって産生されるものに類似している。しかし、2回の実験(同一条件下
で単量体Hel308MbuまたはHel308Mbu A700C 2kDa二量体の
いずれかで実行する)についてヘリカーゼ制御鎖移動の全長を比較する場合、二量体での
ヘリカーゼ制御DNA移動(図16)は典型的には単量体(図15)によって観察される
ものよりも長い。これは、酵素再結合を示し、したがって酵素解離を低減する。付加的に
単量体実行について測定したヘリカーゼ制御DNA移動の37%がDNA鎖の末端のポリ
Tに達した一方で、二量体実行について測定したヘリカーゼ制御DNA移動の47%がポ
リTに達し、二量体の解離の低減および前進性の改善を示している。図8および9は、D
NA運動がHel308Mbu単量体(図17)またはHel308Mbu A700C
2kDa二量体(図18)のいずれかによって制御されている場合の状態指数(横軸)
の関数としての鎖移動についての状態フィットデータの公知のDNA配列における位置(
縦軸)の6例をそれぞれ示す。単量体データは、酵素解離およびトレイル酵素に出会うま
で印加された場の下でDNAが逆戻りした結果である配列の先行部分への周期的な後退転
位(破線円で強調)を含む、配列を通じた前進性直線移動を示す。ヘリカーゼ制御DNA
移動の多数は、酵素解離のために配列の末端までたどり着けない。一方二量体データにつ
いては、酵素はより長くDNAの移動を制御し続け、解離後に酵素はDNAに再結合する
本実施例は、実施例5において考察のHel308Mbu A700C 2kDaホモ
二量体と比較して異なるアミノ酸位置を介して繋がれており、異なる長さのリンカー(2
kbおよび3.4kbリンカー)を有する2つの異なるHel308Mbuホモ二量体が
、ナノポアを通るインタクトなDNA鎖(400塩基長)の移動を制御できたことを示す
。二量体による制御されたDNA移行のための一般的方法を図11に示す。
緩衝溶液:400mM KCl、10mM Hepes pH8.0、1mM ATP
、1mM MgCl、1mM DTT
ナノポア:大腸菌(E.coli)MS(B1−L88N)8MspA(変異L88Nを
有する配列番号2)
二量体酵素:Hel308Mbu Q442C 2kDaリンカーホモ二量体(ここで各
単量体単位は変異Q442Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa
PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置442を介して他に連結されている)は
およそ最終1nMで添加、Hel308Mbu Q442C 3.4kDaリンカーホモ
二量体(ここで各単量体単位は変異Q442Cを有する配列番号10を含み、1つの単量
体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置442を介して他
に連結されている)は最終およそ1nMで添加。
電気的実験を脂質二重層中に挿入された単一ポアを達成するために実施例5に記載のと
おり設定した。二重層中に単一ポアを達成した後、DTT(1mM)およびMgCl
1mM)をcisチャンバーに添加し、十分に混合した。次いでDNAポリヌクレオチド
配列番号70および71(3’コレステロールTEGを有する)(DNA=0.15nM
)、ATP(1mM)およびHel308Mbu Q442C 2kDaリンカーホモ二
量体またはHel308Mbu Q442C 3.4kDaリンカーホモ二量体のいずれ
かをMspAナノポア中でのヘリカーゼ−DNA複合体の捕捉を開始するために電気生理
化学チャンバーのcisコンパートメントに添加した。実験は、+180mVの一定電位
で実行した。
結果および考察
MspAナノポアを通るDNA基質移行を制御するためのHel308Mbu Q44
2C 2kDaリンカーホモ二量体(ここで各単量体単位は変異Q442Cを有する配列
番号10を含み、1つの単量体単位は2kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位
の位置442を介して他に連結されている)ヘリカーゼの使用は、図19Aに示す特徴的
な電流遮断を生じる。所与の基質について本発明者らは、各ヘリカーゼ制御DNA移動に
関してDNA配列を反映する特徴的な電流遷移のパターンを観察する。ヘリカーゼが結合
していないDNAは、ナノポアと一過的に相互作用し、電流において一時的な遮断をもた
らす(<<1秒間)。結合し、活性な(すなわちATPase作用の下でDNA鎖に沿っ
て移動する)ヘリカーゼ二量体を有するDNAは、図19Aに示すとおり電流における段
階的変化を伴う長い特徴的な遮断レベルを生じる。ナノポア中の異なるDNAモチーフは
、特有の電流遮断レベルを生じる。MspAナノポアを通るDNA移動を制御するための
Hel308Mbu Q442C 3.4kDaリンカーホモ二量体ヘリカーゼ(ここで
各単量体単位は変異Q442Cを有する配列番号10を含み、1つの単量体単位は3.4
kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置442を介して他に連結されてい
る)の使用も、図19Bに示す特徴的な電流遮断を生じる。これは、2つのヘリカーゼを
2つの異なるリンカー長を使用して異なる位置で互いに付着させ、酵素活性を保持できる
ことを例示する。
本実施例は、C末端に融合された追加的結合ドメインを有するヘリカーゼを使用する、
ナノポアを通るヘリカーゼ制御DNA移動を示す。示す2つの例は、C末端に遺伝子的に
融合されたHel308 Hla(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はHe
l308 Hla(配列番号66)の第5ドメインに付着されている)またはHel30
8Hvo(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はHel308 Hvo(配列
番号67)の第5ドメインに付着されている)由来の追加的第5ドメインを含むHel3
08Mbuである。
緩衝溶液:400mM NaCl、10mM Hepes pH8.0、1mM AT
P、1mM MgCl、1mM DTT
ナノポア:大腸菌(E.coli)MS(B1−L88N)8MspA(変異L88Nを
有する配列番号2)
二量体酵素:Hel308Mbu+Hel308 Hla第5ドメイン(ここでヘリカー
ゼ単量体単位(配列番号10)はHel308 Hla(配列番号66)の第5ドメイン
に付着されている)は最終100nMで添加され、Hel308Mbu+Hel308
Hvo第5ドメイン(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はHel308 H
vo(配列番号67)の第5ドメインに付着されている)は最終100nMで添加される
電気的実験を脂質二重層中に挿入された単一ポアを達成するために実施例5に記載のと
おり設定した。二重層中に単一ポアを達成した後、DTT(1mM)およびMgCl
1mM)をcisチャンバーに添加し、十分に混合した。+140mVでの対照記録を5
分間実行した。次いでDNAポリヌクレオチド配列番号70および71(3’コレステロ
ールTEGを有する)(DNA=0.6nM)および、Hel308Mbu+Hel30
8 Hla第5ドメイン(100nM、ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)は
Hel308 Hla(配列番号66)の第5ドメインに付着されている)またはHel
308Mbu+Hel308 Hvo第5ドメイン(100nM、ここでヘリカーゼ単量
体単位(配列番号10)はHel308 Hvo(配列番号67)の第5ドメインに付着
されている)のいずれかをMspAナノポア中でのヘリカーゼ−DNA複合体の捕捉を開
始するために電気生理化学チャンバーのcisコンパートメントに添加した。+140m
Vでの第2の対照記録を10分間実行した。最終的にヘリカーゼATPase活性を必要
に応じてcisコンパートメントへのATP(1mM)の添加によって開始した。実験は
、+140mVの一定電位で実行した。
結果および考察
MspAナノポアを通るDNA基質移行を制御するためのHel308Mbu+Hel
308 Hlaヘリカーゼ第5ドメイン(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)
はHel308 Hla(配列番号66)の第5ドメインに付着されている)の使用は、
図20Aに示す特徴的な電流遮断を生じる。所与の基質について本発明者らは、各ヘリカ
ーゼ制御DNA移動に関してDNA配列を反映する特徴的な電流遷移のパターンを観察し
た。ヘリカーゼが結合していないDNAは、ナノポアと一過的に相互作用し、電流におい
て一時的な遮断をもたらす(<<1秒間)。結合し、活性な(すなわちATPase作用
の下でDNA鎖に沿って移動する)Hel308Mbu+Hel308Hlaヘリカーゼ
第5ドメインを有するDNAは、図20Aに示すとおり電流における段階的変化を伴う長
い特徴的な遮断レベルを生じる。ナノポア中の異なるDNAモチーフは、特有の電流遮断
レベルを生じる。MspAナノポアを通るDNA移動を制御するためのHel308Mb
u+Hel308 Hvoヘリカーゼ(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)第
5ドメインはHel308 Hvo(配列番号67)の第5ドメインに付着されている)
の使用も、図20Bに示す特徴的な電流遮断を生じる。これは、ヘリカーゼの追加的結合
ドメインを別のヘリカーゼに付着させ、酵素活性を保持できることを例示する。
本実施例は、付着した追加的ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス(HhH)ドメインを
有するヘリカーゼを使用して、ナノポアを通るヘリカーゼ制御DNA移動を示す。示され
る2例は2個または4個いずれかのヘリックス−ヘアピン−ヘリックスドメインがC末端
に付着しているHel308Mbuである。
材料および方法
50−ポリT5’リーダーをPhiX dsDNAの約900塩基断片にライゲーショ
ンすることによって、DNAを形成した。リーダーは、DNAが二重層に挿入されるよう
にするために配列番号74(配列の3’末端に2個のチミン残基に付着している6個のi
Sp18スペーサーおよび3’コレステロールTEGを有する)がハイブリダイズされた
相補性セクションも含有する。最終的にACGTの4nt 3’−オーバーハングを得る
ためにPhiX dsDNAの3’末端をAatII消化酵素で消化した(DNA基質設
計の図に関して図21を参照されたい)。
緩衝溶液:400mM NaCl、100mM Hepes pH8.0、10mMフ
ェロシアン化カリウム、10mMフェリシアン化カリウム、1mM ATP、1mM M
gCl
ナノポア:大腸菌(E.coli)MS(B1−G75S−G77S−L88N−Q12
6R)8MspA(変異G75S/G77S/L88N/Q126Rを有する配列番号2

二量体酵素:Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量
体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってHhH2ドメイン(配列番
号75)に付着されている)最終100nMで添加、およびHel308Mbu−GTG
SGA−(HhH)2−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)は
リンカー配列GTGSGAによって(HhH)2−(HhH)2ドメイン(配列番号76
)に付着されている)最終100nMで添加。
電気的実験を脂質二重層中に挿入された単一ポアを達成するために実施例5に記載のと
おりだが、白金電極をAg/AgCl電極の代わりに使用して設定した。二重層中に単一
ポアを達成した後、MgCl(1mM)およびATP(1mM)をチャンバーに添加し
た。+140mVでの対照記録を5分間実行した。次いでDNAポリヌクレオチド配列番
号72、73および74(配列の3’末端に2個のチミン残基に付着している6個のiS
p18スペーサーおよび3’コレステロールTEGを有する)(DNA=0.1nM)を
電気生理化学チャンバーのcisコンパートメントに添加し、DNA移行事象を観察した
。最後にHel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2(100nM、ここでヘリカ
ーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列GTGSGAによってHhH2ドメイン
(配列番号75)に付着されている)またはHel308Mbu−GTGSGA−(Hh
H)2−(HhH)2(100nM、ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリ
ンカー配列GTGSGAによって(HhH)2−(HhH)2ドメイン(配列番号76)
に付着されている)のいずれかをMspAナノポア中でのヘリカーゼ−DNA複合体の捕
捉を開始するために電気生理化学チャンバーのcisコンパートメントに添加した。実験
は、+140mVの一定電位で実行した。
結果および考察
MspAナノポアを通るDNA基質移行を制御するためのHel308Mbu−GTG
SGA−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカー配列G
TGSGAによってHhH2ドメイン(配列番号75)に付着されている)の使用は、図
22Aに示す特徴的な電流遮断を生じる。所与の基質について本発明者らは、各ヘリカー
ゼ制御DNA移動に関してDNA配列を反映する特徴的な電流遷移のパターンを観察した
。ヘリカーゼが結合していないDNAは、ナノポアと一過的に相互作用し、電流において
一時的な遮断をもたらす(<<1秒間)。結合し、活性な(すなわちATPase作用の
下でDNA鎖に沿って移動する)Hel308Mbu−GTGSGA−(HhH)2を有
するDNAは、図22Aに示すとおり電流における段階的変化を伴う長い特徴的な遮断レ
ベルを生じる。ナノポア中の異なるDNAモチーフは、特有の電流遮断レベルを生じる。
MspAナノポアを通るDNA移動を制御するためのHel308Mbu−GTGSGA
−(HhH)2−(HhH)2(ここでヘリカーゼ単量体単位(配列番号10)はリンカ
ー配列GTGSGAによって(HhH)2−(HhH)2ドメイン(配列番号76)に付
着されている)の使用も、図22Bに示す特徴的な電流遮断を生じる。これは、ヘリカー
ゼに追加的ヘリックス−ヘアピン−ヘリックスドメインを付着させ、酵素活性を保持でき
ることを例示する。
本実施例は、ナノポアを通るインタクトなDNA鎖(配列番号88の5’末端に付着し
ているのは28個のiSpC3スペーサー単位であり、その最後はスペーサー基の5’末
端に付着している2つの追加的T’を有する、配列番号88の3’末端に付着しているは
配列番号104の5’末端に付着されているさらに4個のiSpC3スペーサーである)
の移動を制御するTrwC Cba単量体(配列番号87)の能力を、TrwC Cba
Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列
番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体
単位の位置276を介して他に連結されている)のものと比較する。二量体は、単量体よ
りも高い百分率のヘリカーゼ制御DNA移動の長い滞留(移動の長い滞留は、ヘリカーゼ
制御DNA移動の主な集団での平均から3標準偏差を超えて離れているヘリカーゼ制御D
NA移動である)を生じる。
材料および方法
実験を設定する前に、DNA(1nM、配列番号88の5’末端に付着しているのは2
8個のiSpC3スペーサー単位であり、その最後はスペーサー基の5’末端に付着して
いる2つの追加的T’を有する、配列番号88の3’末端に付着しているは配列番号10
4の5’末端に付着されているさらに4個のiSpC3スペーサーである)および酵素(
TrwC Cba単量体(1nM、配列番号87)またはTrwC Cba Q276C
−3.4kDa二量体(0.3nM、ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列
番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体
単位の位置276を介して他に連結されている)のいずれか)を合わせて>16時間予備
インキュベートした。
緩衝液(625mM KCl、100mM Hepes、75mMフェロシアン化カリ
ウム(II)、25mMフェリシアン化カリウム(III)、pH8)中のブロック共重
合体に挿入された単一MspAナノポアMS(G75S/G77S/L88N/D90N
/D91N/D93N/D118R/Q126R/D134R/E139K)8MspA
(変異G75S/G77S/L88N/D90N/D91N/D93N/D118R/Q
126R/D134R/E139Kを有する配列番号2)から電気測定値を得た。MgC
(10mM)およびdTTP(5mM)を緩衝液(625mM KCl、100mM
Hepes、75mMフェロシアン化カリウム(II)、25mMフェリシアン化カリ
ウム(III)、pH8)と一緒に混合し、次いでDNA(配列番号88の5’末端に付
着しているのは28個のiSpC3スペーサー単位であり、その最後はスペーサー基の5
’末端に付着している2つの追加的T’を有する、配列番号88の3’末端に付着してい
るのは配列番号104の5’末端に付着されているさらに4個のiSpC3スペーサーで
ある)、酵素予備混合物(TrwC Cba単量体(1nM、配列番号87)またはTr
wC Cba Q276C−3.4kDa二量体(1nM、ここで各単量体単位は変異Q
276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカ
ーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)と合わせて混合し
た。二重層中に単一ポアを達成した後、予備混合物を単一ナノポア実験系に添加した。実
験は、+120mVの一定電位で実行し、ヘリカーゼ制御DNA移動をモニターした。
結果および考察
ヘリカーゼ制御DNA移動をヘリカーゼTrwC Cba単量体(配列番号87)およ
びTrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q2
76Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカー
を使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)について観察した。
観察したヘリカーゼ制御DNA移動について検出された移動のおよそ95%を占める主要
な集団がある、しかし、滞留時間が顕著に長い(ヘリカーゼ制御DNA移動の主な集団で
の平均から3標準偏差を超えて離れている)移動のわずかな百分率がある。これらの長い
移動は、データ分析の改善を可能にする。TrwC Cba Q276C−3.4kDa
二量体(1nM、ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1
つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を
介して他に連結されている)をDNA移動を制御するために使用した場合、これらのより
長い滞留時間移動(ヘリカーゼ制御DNA移動の主な集団での平均から3標準偏差を超え
て離れている)のより高い百分率(TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体
と比較して20%、およびTrwC Cba 単量体に対して5%)が観察された。二量
体ヘリカーゼの使用は、ナノポア配列決定系におけるデータ分析の改善を可能にすること
から単量体を超える有利点を提供する。
本実施例は、酵素活性を検査するための蛍光アッセイを使用してTrwC Cba−T
opoV Mka(ここでTrwC CbaはリンカーAYDVGAによって配列番号9
0に示すトポイソメラーゼV Mka全長配列のドメインH−Lに付着されている)の耐
塩性を例示する。
材料および方法
通例の蛍光基質をTrwC Cba−Topo V Mka(ここでTrwC Cba
はリンカーAYDVGAによって配列番号90に示すトポイソメラーゼV Mka全長配
列のドメインH−Lに付着されている)のハイブリダイズされたdsDNAを置換する能
力をアッセイするために使用した。図23の1)に示すとおり、蛍光基質鎖(最終50n
M)は3’および5’ssDNAオーバーハングの両方、ならびにハイブリダイズされた
dsDNAの44塩基セクションを有する。3’ssDNAオーバーハングを含有する上
部鎖は、5’末端にカルボキシフルオレセイン塩基(配列番号91において5と標識)を
有し、ハイブリダイズした相補体は3’末端にブラックホールクエンチャー(BHQ−1
)塩基(配列番号92において6と標識)を有する。ハイブリダイズされると、フルオレ
セインからの蛍光は局在BHQ−1によってクエンチされ、基質は実質的に非蛍光性であ
る。蛍光基質の下の鎖に部分的に相補的である捕捉鎖(配列番号93)1μMはアッセイ
に含まれる。2)に示すとおりATP(1mM)およびMgCl(1mM)の存在下で
、基質に添加されたヘリカーゼ(100nM)は、蛍光基質の3’尾部に結合し、上部鎖
に沿って移動し、相補鎖を置換する。3)に示すとおりBHQ−1を有する相補鎖が完全
に置換されると主要な鎖の上のフルオレセインは蛍光を発する。4)に示すとおり置換さ
れた鎖は過剰量の捕捉鎖に優先的にアニールし、初期基質の再アニールおよび蛍光の消失
を防ぐ。
結果および考察
図24のグラフは、TrwC Cba単量体(図24においてAと標識;配列番号87
)およびTrwC Cba−Topo V Mka(図24においてBと標識;ここでT
rwC CbaはリンカーAYDVGAによって配列番号90に示すトポイソメラーゼV
Mka全長配列のドメインH−Lに付着されている)についての緩衝液溶液(10mM
Hepes pH8.0、1mM ATP、1mM MgCl、50nM蛍光基質D
NA(配列番号91および92)、1μM捕捉DNA(配列番号93))中の400mM
のNaClでの活性の初期速度を示す。調査した塩濃度では、TrwC Cba−Top
o V Mka(ここでTrwC CbaはリンカーAYDVGAによって配列番号90
に示すトポイソメラーゼV Mka全長配列のドメインH−Lに付着されている)はTr
wC Cba単量体(配列番号87)よりも高いdsDNA代謝回転の速度を示した(図
24を参照されたい)。
本実施例は、TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単
位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa P
EGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)を合成
する方法を記載する。
材料および方法
DTTをTrwC Cba Q276C単量体(2mg/mL、ここで各単量体単位は
変異Q276Cを有する配列番号87を含む)に10mMで添加し、30分間ローテータ
に置いた。還元したタンパク質を100mMリン酸カリウム、500mM NaCl、5
mM EDTA、0.1%tween20、pH7.2に緩衝液交換した。TrwC C
ba Q276C 単量体(2mg/mL)(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有
する配列番号87を含む)を2mg/mlで添加した。ビスマレイミド−PEG(3.4
kDa;0.038 mM)を添加し、反応を23℃、窒素雰囲気下で2.5時間進行さ
せた。DTT(10mM)を反応をクエンチするために添加し、いかなるジスルフィド架
橋分子種も壊した。TrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量
体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa
PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)を
試薬を除去するために初回Strep−tactinステップ、続いて溶液中に存在する
全ての他の分子種から二量体を分離するためにGF−クロマトグラフィーステップを使用
して直ちに精製した。
AKTA精製装置を精製のために使用した。ストレップ精製を5mL StrepTa
ctin Sepharose High Performanceカラムで実施した。
タンパク質溶液をカラムに添加する前に結合緩衝液(50mM Tris、200mM
NaCl、1mM MgCl2、2mM DTT、0.05%tween20、pH8.
0)に緩衝液交換した。全ての未結合材料を除去するための初回洗浄ステップ後、それを
緩衝液中の10mMデスチオビオチンで溶出した。溶出されたタンパク質を0.25ml
に濃縮し、50mM Tris、250mM NaCl、2mM DTT、1mM Mg
Cl2、0.05%tween20、pH8.0に緩衝液交換し、Superdex(商
標)10/300 GLカラムでのゲルろ過により精製した。図25および26は、形成
および精製の際の種々の段階でのTrwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(
ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は
3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介して他に連結さ
れている)およびTrwC Cba Q276C単量体(ここで各単量体単位は変異Q2
76Cを有する配列番号87を含む)のゲルを示す(図25−レーンM=タンパク質ラダ
ー、レーン1=E3−Q276C単量体出発材料、レーン2=反応混合物、レーン3=反
応混合物。図26−レーンM=タンパク質ラダー、レーンX=TrwC Cba Q27
6C−3.4kDa二量体についての参照レーン、レーン4〜14はTrwC Cba
Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番
号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使用して各単量体単
位の位置276を介して他に連結されている))の溶出物からの精製画分を含有する。T
rwC Cba Q276C−3.4kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276
Cを有する配列番号87を含み、1つの単量体単位は3.4kDa PEGリンカーを使
用して各単量体単位の位置276を介して他に連結されている)に対応するバンドを図2
5および26の両方において灰色矢印によって示す。
本実施例に記載のものと類似の手順を使用して、次のTrwC Cba Q276C−
1kDa二量体(ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含み、1
つの単量体単位は1kDa PEGリンカーを使用して各単量体単位の位置276を介し
て他に連結されている)を作製することができた。
本実施例は、Hel308Mbu−A577Faz−PEG4リンカー−TrwC C
ba Q276C二量体(ここでHel308Mbu単量体単位は、位置577のアミノ
酸が4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)に変異されている配列番号10を含み
、PEG4リンカーによってTrwC Cba単量体単位、変異Q276Cを有する配列
番号87に付着されており、リンカーはHel308Mbu単量体上の位置577および
TrwC Cba上の位置276で各単量体に付着されている)を合成する方法を記載す
る。2つの単量体単位に付着する方法の模式図を図27に示す。
材料および方法
DTT(10mM)をTrwC Cba Q276C単量体(0.9mg/mL、1m
L、ここで各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含む)に添加し、試料
を室温に1時間置いた。TrwC Cba Q276C単量体(0.9mg/mL、ここ
で各単量体単位は変異Q276Cを有する配列番号87を含む)試料の緩衝液交換を10
0mM Tris 400mM NaCl pH 7.5中の40K Zebaカラムを
使用して二回実施した。Mal−PEG4−DBCO(500μM)を緩衝液交換された
TrwC Cba Q276C単量体(0.9mg/mL、ここで各単量体単位は変異Q
276Cを有する配列番号87を含む)に添加し、試料を室温に3時間置いた。TrwC
Cba Q276C単量体(0.9mg/mL、ここで各単量体単位は変異Q276C
を有する配列番号87を含む)Mal−PEG4−DBCOを次いで40K Zebaカ
ラムを使用して100mM Tris 400mM NaCl pH7.5に2回緩衝液
交換した。Hel308Mbu−A577Faz(1.1mg/mL、1mL、ここで各
単量体単位は変異A577Fazを有する配列番号10を含む)を40K Zebaカラ
ムを使用して100mM Tris 400mM NaCl pH7.5に緩衝液交換し
た。2つの緩衝液交換タンパク質を合わせて混合し、室温に3時間置いた。最終的に次の
試料を4〜12%ゲル(図28に示す)で実行した、レーンa)TrwC Cba−Q2
76C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)、レーンb)Hel308Mbu
−A577Faz(ここで各単量体単位は変異A577Fazを有する配列番号10を含
む)、レーンc)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番
号87)+Hel308Mbu−A577Faz(ここで各単量体単位は変異A577F
azを有する配列番号10を含む)、レーンd)TrwC Cba−Q276C単量体(
変異Q276Cを有する配列番号87)+5kDa PEG、レーンe)TrwC Cb
a−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+アジドが付着している
5kDa PEG、レーンf)TrwC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを
有する配列番号87)+Azide Alexa Fluor(登録商標)555(Li
fe Technologies、フルオロフォアとTrwC Cba−Q276C単量
体との非特異的相互作用を確認するために使用)、レーンg)TrwC Cba−Q27
6C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO、レ
ーンh)TrwC Cba−Q276C−PEG4−DBCO(PEG4−DBCOリン
カーに付着されている変異Q276Cを有する配列番号87)+Hel308Mbu(配
列番号10)、レーンi)Hel308Mbu−A577Faz−PEG4リンカー−T
rwC Cba Q276C二量体(Hel308Mbu単量体単位は、位置577のア
ミノ酸が4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)に変異されている配列番号10を
含み、PEG4リンカーによってTrwC Cba単量体単位、変異Q276Cを有する
配列番号87に付着されており、リンカーはHel308Mbu単量体上の位置577お
よびTrwC Cba上の位置276で各単量体に付着されている)に加えて未反応Tr
wC Cba−Q276C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−P
EG4−DBCO+Hel308Mbu−A577Faz単量体(ここで各単量体単位は
変異A577Fazを有する配列番号10を含む)、レーンj)TrwC Cba−Q2
76C単量体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO+
アジドが付着している5kDa PEG、レーンk)TrwC Cba−Q276C単量
体(変異Q276Cを有する配列番号87)+Mal−PEG4−DBCO+Azide
Alexa Fluor(登録商標)555(Life Technologies、
フルオロフォアとTrwC Cba−Q276C単量体との非特異的相互作用を確認する
ために使用)。

Claims (55)

  1. 標的ポリヌクレオチドを特性決定する方法であって、
    (a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポアならびにヘリカーゼおよび追加的ポリヌクレオ
    チド結合成分を含む構築物と、構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御す
    るように接触させるステップであって、ヘリカーゼがポリヌクレオチド結合成分に付着さ
    れており、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有するステップ;および
    (b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときに1つまたは複数の測定値を取るス
    テップであって、測定値が標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性を示し、それに
    より標的ポリヌクレオチドを特性決定するステップ
    を含む方法。
  2. ヘリカーゼとポリヌクレオチド結合成分とが共有結合的に付着されている、請求項1に
    記載の方法。
  3. ヘリカーゼとポリヌクレオチド結合成分とが化学的に付着されている、または遺伝子的
    に融合されている、請求項1または2に記載の方法。
  4. ヘリカーゼとポリヌクレオチド結合成分とが1つまたは複数のリンカーによって付着さ
    れている、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 1つまたは複数のリンカーがアミノ酸配列である、請求項4に記載の構築物。
  6. ポリヌクレオチド結合成分が1つまたは複数のヘリカーゼを含む、前記請求項のいずれ
    か一項に記載の方法。
  7. 構築物中の2つ以上のヘリカーゼが互いに異なっている、請求項6に記載の方法。
  8. 2つ以上のヘリカーゼが同じであるまたは類似している、請求項6に記載の方法。
  9. 2つ以上のヘリカーゼが各ヘリカーゼ中の同じアミノ酸残基を使用して付着されている
    、請求項8に記載の方法。
  10. ポリヌクレオチド結合成分が、ヘリックス−ヘアピン−ヘリックス(HhH)ドメイン
    、真核生物1本鎖結合タンパク質(single-stranded binding protein)(SSB)、細
    菌性SSB、古細菌SSB、ウイルス性SSB、2本鎖結合タンパク質、スライディング
    クランプ、前進性因子、DNA結合ループ、複製開始タンパク質、テロメア結合タンパク
    質、リプレッサー、亜鉛フィンガーおよび増殖細胞核抗原(PCNA)から独立に選択さ
    れる1つまたは複数のドメインを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  11. ポリヌクレオチド結合成分が表4に示されるものおよびその変種から選択される、請求
    項10に記載の方法。
  12. ポリヌクレオチド結合成分がエキソヌクレアーゼ、ポリメラーゼまたはトポイソメラー
    ゼ由来である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  13. ポリメラーゼがPhi29ポリメラーゼ(配列番号62)またはその変種である、請求
    項12に記載の方法。
  14. 1つまたは複数のヘリカーゼがスーパーファミリー1〜6から独立に選択される、前記
    請求項のいずれか一項に記載の方法。
  15. 1つまたは複数のヘリカーゼが単量体である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法
  16. 1つまたは複数のヘリカーゼが、Hel308ヘリカーゼ、RecDヘリカーゼ、Tr
    alヘリカーゼ、Tralサブグループヘリカーゼ、XPDヘリカーゼおよびその変種か
    ら独立に選択される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  17. (a)Hel308ヘリカーゼがアミノ酸モチーフQ−X1−X2−G−R−A−G−
    R(配列番号8)(式中、X1はC、MもしくはLであり、X2は任意のアミノ酸残基で
    ある)を含み;
    (b)RecDヘリカーゼが、
    − アミノ酸モチーフX1−X2−X3−G−X4−X5−X6−X7(配列番号8)(
    式中、X1はG、SもしくはAであり、X2は任意のアミノ酸であり、X3はP、A、S
    もしくはGであり、X4はT、A、V、SもしくはCであり、X5はGもしくはAであり
    、X6はKもしくはRであり、X7はTもしくはSである);および/または
    − アミノ酸モチーフX1−X2−X3−X4−X5−(X6)−Q−X7(配列番号
    12)(式中、X1はY、WもしくはFであり、X2はA、T、S、M、CもしくはVで
    あり、X3は任意のアミノ酸であり、X4はTもしくはNであり、X5はA、T、G、S
    、VもしくはIであり、X6は任意のアミノ酸であり、X7はGもしくはSである)
    を含み;
    (c)TraIヘリカーゼまたはTraIサブグループヘリカーゼが、
    − アミノ酸モチーフH−(X1)−X2−R−(X3)5〜12−H−X4−H(配
    列番号31〜38)(式中、X1およびX2は任意のアミノ酸であり、X2およびX4は
    D、E、KおよびRを除く任意のアミノ酸から独立に選択される);または
    − アミノ酸モチーフG−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−H−(X8)
    〜12−H−X9(配列番号39〜45)(式中、X1、X2、X3、X5、X6、X7
    およびX9はD、E、KおよびRを除く任意のアミノ酸から独立に選択され、X4はDま
    たはEであり、X8は任意のアミノ酸である)
    を含み;または
    (d)XPDヘリカーゼが、
    (a)アミノ酸モチーフX1−X2−X3−G−X4−X5−X6−E−G(配列番号8
    )(式中、X1、X2、X5およびX6はD、E、KおよびRを除く任意のアミノ酸から
    独立に選択され、X3およびX4は任意のアミノ酸残基であってよい);および/または
    (b)アミノ酸モチーフQ−Xa−Xb−G−R−Xc−Xd−R−(Xe)−Xf−
    (Xg)−D−Xh−R(配列番号9)(式中、Xa、XeおよびXgは任意のアミノ
    酸残基であってよく、式中、Xb、XcおよびXdはD、E、KおよびRを除く任意のア
    ミノ酸から独立に選択される)
    を含む、請求項16に記載の方法。
  18. Hel308ヘリカーゼ中のX2がA、F、M、C、V、L、I、S、TまたはPであ
    る、請求項17に記載の方法。
  19. Hel308ヘリカーゼが表1に示すヘリカーゼの1つまたはその変種である、請求項
    17または18に記載の方法。
  20. Hel308ヘリカーゼが、(a)配列番号10、13、16もしくは19のいずれか
    1つに示す配列、または(b)その配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて関連配
    列に少なくとも40%相同性を有し、ヘリカーゼ活性を保持しているその変種を含む、請
    求項19に記載の方法。
  21. TraIヘリカーゼが、(a)配列番号46、87、98もしくは102に示す配列、
    または(b)その配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて関連配列に少なくとも4
    0%相同性を有し、ヘリカーゼ活性を保持しているその変種を含む、請求項17に記載の
    方法。
  22. XPDヘリカーゼ中のX1、X2、X5およびX6ならびに/またはXb、Xcおよび
    XdがG、P、A、V、L、I、M、C、F、Y、W、H、Q、N、SおよびTから独立
    に選択される、請求項17に記載の方法。
  23. XPDヘリカーゼが、(a)配列番号52のいずれか1つに示す配列、または(b)そ
    の配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて関連配列に少なくとも40%相同性を有
    し、ヘリカーゼ活性を保持しているその変種を含む、請求項17または22に記載の方法
  24. 1つまたは複数のヘリカーゼが付着を促進するために修飾されている、前記請求項のい
    ずれか一項に記載の方法。
  25. 1つまたは複数のヘリカーゼが、1つもしくは複数の非天然システイン残基および/ま
    たは1つもしくは複数の4−アジド−L−フェニルアラニン(Faz)残基の導入によっ
    て修飾されている、請求項24に記載の方法。
  26. 1つまたは複数の特性が、(i)標的ポリヌクレオチドの長さ、(ii)標的ポリヌク
    レオチドの同一性、(iii)標的ポリヌクレオチドの配列、(iv)標的ポリヌクレオ
    チドの二次構造および(v)標的ポリヌクレオチドが修飾されているか否か、から選択さ
    れる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  27. 標的ポリヌクレオチドがメチル化によって、酸化によって、損傷によって、1つまたは
    複数のタンパク質でまたは1つまたは複数の標識、タグもしくはスペーサーで修飾されて
    いる、請求項26に記載の方法。
  28. 標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性が電気的測定および/または光学的測定
    によって測定される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  29. 電気的測定が電流測定、インピーダンス測定、トンネル測定または電界効果トランジス
    タ(FET)測定である、請求項28に記載の方法。
  30. (a)標的ポリヌクレオチドを膜貫通ポアならびにヘリカーゼおよび追加的ポリヌクレ
    オチド結合成分を含む構築物と、構築物がポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御
    するように接触させるステップであって、ヘリカーゼがポリヌクレオチド結合成分に付着
    されており、構築物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有するステップ;および
    (b)ポリヌクレオチドがポアに関して移動するときにポアを通過する電流を測定するス
    テップであって、電流が標的ポリヌクレオチドの1つまたは複数の特性を示し、それによ
    り標的ポリヌクレオチドを特性決定するステップ
    を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  31. ポアに電圧を印加して、ポアと構築物との複合体を形成するステップをさらに含む、前
    記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  32. ポリヌクレオチドの少なくとも一部が2本鎖である、前記請求項のいずれか一項に記載
    の方法。
  33. ポアが、膜貫通タンパク質ポアまたはソリッドステートポアである、前記請求項のいず
    れか一項に記載の方法。
  34. 膜貫通タンパク質ポアが、ヘモリジン(hemolysin)、ロイコシジン(leukocidin)、
    スメグマ菌(Mycobacterium smegmatis)ポリン(porin)A(MspA)、MspB、M
    spC、MspD、外膜ポリン(porin)F(OmpF)、外膜ポリン(porin)G(Om
    pG)、外膜ホスホリパーゼA、ナイセリア(Neisseria)オートトランスポーターリポ
    タンパク質(NalP)およびWZA由来である、請求項33に記載の方法。
  35. 2つ以上のヘリカーゼを含む構築物であって、ヘリカーゼが互いに付着しており、構築
    物がポリヌクレオチドの移動を制御する能力を有する構築物。
  36. 構築物が請求項7から9のいずれか一項に定義されており、および/または2つ以上の
    ヘリカーゼが請求項14から25のいずれか一項に定義されている、請求項35に記載の
    構築物。
  37. ヘリカーゼと、配列番号94または配列番号94の配列全体にわたってアミノ酸同一性
    に基づいて配列番号94に少なくとも80%相同性を有するその変種を含むアミノ酸配列
    とを含む構築物であって、ヘリカーゼがアミノ酸配列に付着されており、構築物がポリヌ
    クレオチドの移動を制御する能力を有する構築物。
  38. 配列番号90、または配列番号90の配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて配
    列番号90に少なくとも80%相同性を有するその変種を含む、請求項37に記載の構築
    物。
  39. 請求項35から38のいずれか一項に記載の構築物をコードしているポリヌクレオチド
    配列であって、2つ以上のヘリカーゼが遺伝子的に融合されているポリヌクレオチド配列
  40. ポリヌクレオチドの移動を制御する方法であって、ポリヌクレオチドを請求項35から
    38のいずれか一項に記載の構築物に接触させ、それによりポリヌクレオチドの移動を制
    御するステップを含む方法。
  41. 標的ポリヌクレオチドを特性決定するためのセンサーを形成する方法であって、ポアと
    、請求項1から25のいずれか一項に記載の構築物または請求項35から38のいずれか
    一項に記載の構築物との複合体を形成し、それにより標的ポリヌクレオチドを特性決定す
    るためのセンサーを形成するステップを含む方法。
  42. 複合体が、(a)標的ポリヌクレオチドの存在下で構築物とポアとを接触させるステッ
    プおよび(b)ポアに電位を印加するステップによって形成される、請求項41に記載の
    方法。
  43. 電位が、電圧電位または化学電位である、請求項42に記載の方法。
  44. 複合体が、ポアを構築物に共有結合的に付着するステップによって形成される、請求項
    42に記載の方法。
  45. ポアと、請求項1から25のいずれか一項に定義されている、構築物または請求項35
    から38のいずれか一項に記載の構築物との間の複合体を含む、標的ポリヌクレオチドを
    特性決定するためのセンサー。
  46. ポアを通る標的ポリヌクレオチドの移動を制御するための請求項35から38のいずれ
    か一項に記載の構築物または請求項1から25のいずれか一項に定義されている、構築物
    の使用。
  47. (a)ポアおよび(b)請求項1から25のいずれか一項に定義されている、構築物ま
    たは請求項35から38のいずれか一項に記載の構築物を含む、標的ポリヌクレオチドを
    特性決定するためのキット。
  48. 両親媒性膜を含むチップをさらに含む、請求項47に記載のキット。
  49. 複数のポア、および請求項1から25のいずれか一項に定義されている、複数の構築物
    または請求項35から38のいずれか一項に記載の複数の構築物を含む、試料中の標的ポ
    リヌクレオチドを特性決定するための装置。
  50. 複数のポアを支持でき、ポアおよび構築物を使用してポリヌクレオチド特性決定を実施
    するために作動可能であるセンサーデバイス;ならびに
    特性決定を実施するための材料を保持するための少なくとも1つのリザーバー
    を含む、請求項49に記載の装置。
  51. 複数のポアを支持でき、前記ポアおよび構築物を用いてポリヌクレオチド特性決定を実
    施するために作動可能であるセンサーデバイス;
    特性決定を実施するための材料を保持するための少なくとも1つのリザーバー;
    前記少なくとも1つのリザーバーから前記センサーデバイスに材料を制御可能に供給する
    ように構成された流体系;および
    各試料を受けるための1つまたは複数の容器
    を含み、前記流体系が前記1つまたは複数の容器から前記センサーデバイスに前記試料を
    選択的に供給するように構成されている、請求項49または50に記載の装置。
  52. 請求項35および36に記載の構築物を産生する方法であって、2つ以上のヘリカーゼ
    を互いに付着させ、それにより構築物を産生するステップを含む方法。
  53. 請求項37または38に記載の構築物を産生する方法であって、ヘリカーゼを、配列番
    号94または配列番号94の配列全体にわたってアミノ酸同一性に基づいて配列番号94
    に少なくとも80%相同性を有するその変種を含むアミノ酸配列に付着させ、それにより
    構築物を産生するステップを含む方法。
  54. 得られた構築物がポリヌクレオチドの移動を制御できるかどうかを決定するステップを
    さらに含む、請求項52または53に記載の方法。
  55. (a)請求項39に記載のポリヌクレオチドを提供するステップ;および
    (b)ポリヌクレオチド配列を発現するステップ
    を含む、請求項52から54のいずれか一項に記載の方法。
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