JP2018200436A - 画像形成装置、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】スキャナーによる読み取り精度を確保しつつ、搬送される用紙へのダメージを防ぐ。【解決手段】画像形成装置100は、搬送路53に沿って、定着ローラー41と、第2ローラーR2と、第1ローラーR1と、スキャナー70と、を備え、画像形成期間中は転写位置p1と定着ローラー41との間の用紙の搬送状態に応じて、定着ローラー41の回転を制御するとともに、スキャナー70の読取期間中は、第1ローラーR1を一定速度で回転させ、かつ、定着ローラー41と第1ローラーR1との間を搬送する用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、第2ローラーR2の回転を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置、およびその制御方法を実行させるためのプログラムに関する。
近年、印刷業界においては、従来のオフセット印刷装置に代えて、電子写真方式のプリンター等の画像形成装置が広く活用されてきている。
このような画像形成装置においては形成する画像の安定化を図るために、用紙の搬送路の画像形成部よりも下流側にスキャナーを配置し、このスキャナーの読み取りにより得られた画像データにより、画像濃度や画像形成位置を検知し、これにより画像形成条件や、画像形成タイミングにフィードバックする画像形成装置がある(例えば特許文献1)。
一方で、このような電子写真方式の画像形成装置の画像形成部では、感光体ドラム等の像担持体にトナー画像を形成し、これを搬送した用紙上に転写位置で転写し、転写したトナー画像を下流側の内部にヒーターを配置した定着ローラーにより加熱することで、用紙上にトナー画像を定着する。
定着ローラーの製造ばらつきや、昇温による膨張等により、ローラーの外径は一定にすることは困難である。そのため、定着ローラーによる用紙の搬送速度を、転写位置での用紙の搬送速度と、完全に一致させることは困難であり、わずかに速度差が生じる場合が多い。この速度差の影響により定着ローラーと転写位置との間を搬送される用紙に、過剰なたわみ(ループ)が形成されたり、引っ張り合いが発生したりする。過剰なたわみが形成されると、搬送路に設けられている部材に接触することで画像汚れや用紙へのダメージが生じる。また、引っ張り合いが発生すると転写時の画像ずれが発生する。特に、定型紙よりも長い長尺紙を用いるような場合には、転写位置と定着ローラーでの速度差の影響は大きくなる。このような問題に対しては、従来、定着ローラーの手前側にたわみを検知するセンサーを設け、検知出力により定着ローラーの搬送速度を可変制御する装置がある(例えば特許文献1参照)。
特開2016−191779号公報
特許文献1に開示されている画像形成装置では、スキャナーで搬送される用紙の読み取りを行う読取期間中は、読み取り精度を確保するために、読取位置における用紙の搬送速度を一定に保つ必要がある。
しかしながら、読取位置での用紙の搬送速度を一定にした場合には、その上流側の可変制御される定着ローラーの搬送速度との間に速度差が生じる。そのために、定着ローラーと読取位置との間を搬送される用紙に、過剰なたわみが形成されたり、引っ張り合いが発生したりすることで、用紙にダメージが生じたり、読み取り時の精度を確保できないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、スキャナーによる読み取り精度を確保しつつ、搬送される用紙へのダメージを防ぐことを目的する。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)用紙を搬送する搬送路に沿って、上流側から順に、
画像を形成し、形成した画像を転写位置で用紙上に転写する画像形成部と、
用紙上に転写した画像を、加熱し、定着する定着ローラーと、
用紙を搬送する1つまたは複数の第2ローラーと、
用紙を搬送する第1ローラーと、
前記第1ローラーの直下流に配置され、搬送する用紙上の画像を読み取るスキャナーと、を備え、
画像を形成する画像形成期間中は、前記転写位置と前記定着ローラーとの間の用紙の搬送状態に応じて、前記定着ローラーの回転を制御するとともに、
前記スキャナーによる前記用紙上の画像の読み取りを行う読取期間中は、前記第1ローラーを一定速度で回転させ、かつ、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送する用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、前記第2ローラーの回転を制御する制御部を備える、画像形成装置。
(2)前記転写位置と前記定着ローラーとの間に形成される用紙のたわみ量を検知する検知部を備え、
前記検知部の出力に応じて、前記定着ローラーによる用紙の搬送速度Vfを、予め定められた最高の搬送速度Vfmaxと最低の搬送速度Vfminとの間で可変制御する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度と同じになるように可変制御し、
前記読取期間中は、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfminに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vf以下、前記搬送速度Vfmin以上で制御する、上記(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfよりも遅い速度で制御し、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送される用紙にたわみを形成し、
前記読取期間中は、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmaxに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmax以下、前記搬送速度Vf以上で制御する、上記(2)に記載の画像形成装置。
(5)前記第1ローラー、1または複数の前記第2ローラー、および前記定着ローラーの複数ローラーのうち、隣接するローラー間で形成されるたわみ量を、所定量以下となるように制御する、上記(1)から上記(4)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(6)前記読取期間中に、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量の全てが、前記所定量を超えると判断した場合に、実行中の読み取りを中止する、上記(5)に記載の画像形成装置。
(7)前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を検知する検知部を備え、前記検知部の出力に応じて、前記読取期間中に前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を判断する、上記(5)または上記(6)に記載の画像形成装置。
(8)制御する前記隣接するローラー間の搬送速度差と、継続時間によって、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を算出し、該たわみ量の算出結果に応じて、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を判断する、上記(5)または上記(6)に記載の画像形成装置。
(9)前記所定量は、隣接するローラー間毎に異なる値に設定されている、上記(5)から上記(8)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(10)用紙を搬送する搬送路に沿って、搬送路上流側から順に、
画像を形成し、形成した画像を転写位置で用紙上に転写する画像形成部と、
用紙上に転写した画像を、加熱し、定着する定着ローラーと、
用紙を搬送する1または複数の第2ローラーと、
用紙を搬送する第1ローラーと、
前記第1ローラーの直下流に配置され、搬送する用紙上の画像を読み取るスキャナーと、を備える画像形成装置に制御方法を実行させるためのプログラムであって、
(a)画像を形成する画像形成期間中に、前記転写位置と前記定着ローラーとの間に形成される用紙のたわみ量が所定範囲内になるように、前記定着ローラーの回転を、制御するステップと、
(b)前記スキャナーによる前記用紙上の画像の読み取りを行う読取期間中に、前記第1ローラーを一定速度で回転させ、かつ、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送される用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、前記第2ローラーの回転を制御するステップと、
を含む制御方法を前記画像形成装置に実行させるためのプログラム。
(11)前記ステップ(a)は、前記転写位置と前記定着ローラー間に形成される用紙のたわみ量を検知する検知部の出力に応じて、予め定められた最高の搬送速度Vfmaxと最低の搬送速度Vfminとの間で制御する、上記(10)に記載のプログラム。
(12)さらに、
(c)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfと同じにするステップを含み、
前記ステップ(b)では、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfminに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vf以下、前記搬送速度Vfmin以上で制御する、上記(11)に記載のプログラム。
(13)さらに
(d)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfよりも遅い速度で制御するステップを含み、
前記ステップ(b)では、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmaxに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmax以下、前記搬送速度Vf以上で制御する、上記(11)に記載のプログラム。
本発明に係る画像形成装置は、搬送路に沿って、定着ローラーと、第2ローラーと、第1ローラーと、スキャナーと、を備え、画像形成期間中は転写位置と定着ローラーとの間の用紙の搬送状態に応じて、定着ローラーの回転を制御するとともに、スキャナーの読取期間中は、第1ローラーを一定速度で回転させ、かつ、定着ローラーと第1ローラーとの間を搬送する用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、第2ローラーの回転を制御する。このようにすることで、スキャナーによる読み取り精度を確保しつつ、搬送される用紙へのダメージを防ぐこが可能となる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 定着ローラーの搬送速度と、用紙のたわみ状態を説明する模式図である。 定着ローラーの搬送速度と、用紙のたわみ状態を説明する模式図である。 定着ローラーの搬送速度と、用紙のたわみ状態を説明する模式図である。 搬送ローラーの搬送速度の設定と用紙Sのたわみ状態との関係を説明する模式図である。 搬送ローラーの搬送速度の設定と用紙のたわみ状態との関係を説明する模式図である。 搬送ローラーの搬送速度の設定と用紙のたわみ状態との関係を説明する模式図である。 搬送ローラーの搬送速度の設定と用紙のたわみ状態との関係を説明する模式図である。 第2の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 画像形成装置の制御方法を示すフローチャートである。 図6のサブルーチンを示す図である。 図6のサブルーチンを示す図である。 図8Aに続いて実行される処理を示す図である。 ステップS105における用紙Sの搬送状態を示す図である。 ステップS107における用紙Sの搬送状態を示す図である。 ステップS201における用紙Sの搬送状態を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみが増加する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみが増加する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみが増加する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみが増加する様子を示す図である。 他の例において各区間でたわみが増加する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみを蓄積する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間でたわみを蓄積する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間で、それまでに蓄積した、たわみを消費する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間で、それまでに蓄積した、たわみを消費する様子を示す図である。 時系列に沿って各区間で、それまでに蓄積した、たわみを消費する様子を示す図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。図2は、画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1、図2に示すように、画像形成装置100は、画像形成装置本体110、給紙装置120、後処理装置130を備える。画像形成装置本体110または給紙装置120の給紙部から給紙された用紙Sは、画像形成装置本体110で画像形成される。後処理装置130はスキャナー70を備え、これにより画像形成装置本体110で画像形成された用紙の読み取りを行って画像データを取得する。
図2に示すように画像形成装置100は、制御部10、記憶部20、画像形成部30、定着部40、給紙搬送部50、操作パネル60、スキャナー70、およびたわみ検知センサー80、81を備え、これらは信号をやり取りするためのバスを介して相互に接続されている。ここで、用紙のたわみ(「たるみ」、または「ループ」とも称される)とは、隣接する用紙を搬送するローラー間の速度差により生じる送り量の差分(mm)に応じた用紙の湾曲状態をいう。たわみ量は、送り量の差分(mm)で定義してもよく、搬送路53において、搬送路53を構成する下面ガイドからの用紙Sの湾曲による高さの変化量(mm)で定義してもよい。以下においては、たわみ検知センサー80、81を用いる場合には、後者の定義(高さ)で用いるものとする。
制御部10は、CPUであり、プログラムにしたがって装置各部の制御や各種の演算処理を行う。また、制御部10は、スキャナー70の読取により得られた画像データに基づいて、画像の色や画像形成位置を調整する機能(以下、単に「画像調整」という)を有する。画像の色調整としては、例えばカラーチャートの画像を読み取った画像データ(画像信号)から色変換のLUTを調整したり、画像形成部30の露光量等の画像形成条件を調整したりする。画像位置調整としては、例えば検知した用紙のエッジや、トンボ画像(マーク画像)の位置から画像形成位置を調整する。
記憶部20は、予め各種プログラムや各種データを格納しておくROM、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM、および各種プログラムや各種データを格納するハードディスク等から構成される。記憶部20には、各種評価用の複数色のカラーパッチを配置したカラーチャート用の画像データ、後述する各ローラー間に形成されるたわみ量の区間毎の許容上限値、等が記憶されている。
画像形成部30は、中間転写ベルト31、複数の現像部、露光部(図示せず)、および2次転写部としての転写ローラー32を備える。各現像部の感光体ドラムに形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー画像は、中間転写ベルト31上に順次転写され、転写位置p1で、転写ローラー32により用紙S上に転写される。画像形成中においては、中間転写ベルト31は、一定の移動速度で、図1の矢印方向に移動する。
定着部40は、内部にヒーターを配置した中空の加熱ローラーと、加熱ローラーに対向する加圧ローラーを備える。以下、加熱ローラーと加熱ローラーをまとめて「定着ローラー41」と称す。ヒーターにより各ローラーは所定温度範囲内に制御され、用紙に加熱・加圧処理を施す。また、画像形成中に。制御部10が駆動モーター(図示せず)の回転速度を制御することで、定着ローラー41の用紙Sの送り速度(以下、「搬送速度」という、他のローラーでも同様)は可変制御される。
給紙搬送部50は、画像形成装置本体110に設けた給紙トレイ51、および給紙装置120に設けた給紙トレイ52、搬送路53、搬送路53に沿って配置した複数の搬送ローラーR0、R1、R2等、および用紙の通過を検知する複数の用紙検知センサー、ならびにこれらの搬送ローラーを駆動する複数の駆動モーター(図示せず)を備える。給紙トレイ52からは長尺の用紙Sを給紙する。なお、この搬送ローラーR1、R2はそれぞれ、「第1の搬送ローラー」、「第2の搬送ローラー」として機能する。
操作パネル60はタッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、印刷条件、装置の状態の表示および各種指示の入力に使用される。またユーザーは、操作パネル60を通じて、給紙トレイ51、52に装填した用紙の紙情報を入力することができる。紙情報としては、用紙サイズ、用紙の種類(普通紙、コート紙)、用紙の厚み、斤量、等がある。入力した紙情報は、給紙トレイ51、52と関連付けられて記憶部20に記憶される。
(スキャナー)
スキャナー70は、搬送路53上の読取位置p2に搬送された用紙Sの読み取りを行う。なお、スキャナー70は、搬送ローラーR1の直下流側で、かつ搬送ローラーR0の直情流側に配置され、その読取位置p2は搬送ローラーR0、R1のほぼ中間位置に設けられている。搬送ローラーR0、R1は、一個の駆動モーターに連結する等により、同じ回転速度で回転する。この搬送ローラーR0、R1は、後述するようにスキャナー70による読み取りを行う読取期間中は一定速度で回転する。
スキャナー70は、センサーアレイ、レンズ光学系、LED(Light Emitting Diode)光源およびこれらを収納する筐体等を備える。センサーアレイは、複数の光学素子(例えばCCD(Charge Coupled Device))を主走査方向に沿ってライン状に配置したカラーラインセンサーであり、幅方向における読取領域は用紙Sの全幅に対応している。光学系は、複数のミラーとレンズから構成される。LED光源からの光は、原稿ガラスを透過し、搬送路53上の読取位置p2を通過する用紙Sの表面を照射する。この読取位置の像は、光学系により導かれ、センサーアレイ上に結像する。
制御部10は、スキャナー70で得られた画像データから、色調整や画像位置調整を行う。なお、図1に示す例では、後処理装置130は1個のスキャナーを備える例を示しているが、用紙の両面の読み取りを同時にできるように、搬送路53に沿って2個のスキャナーを配置してもよい。
(たわみ検知センサー)
たわみ検知センサー80、81は、搬送路53に沿って複数配置され、用紙Sのたわみ量を検知する。たわみ検知センサー80とたわみ検知センサー81は同じ構成を備え、例えば、照射した光の受光位置の変化により対象物までの距離を測定する測距センサーである。たわみ検知センサー80は、転写位置p1と定着ローラー41との間に配置され、複数のたわみ検知センサー81は、定着ローラー41と搬送ローラーR2との間、および搬送ローラーR2と搬送ローラーR1との間の各区間に配置される。たわみ検知センサー80、81は、各区間での用紙Sの高さ、すなわち、たわみ量を検知する。そして、制御部10は、各たわみ検知センサー80、81の出力により、各ローラー(定着ローラー41、搬送ローラーR1、R2)の搬送速度、または隣接する搬送ローラー間の搬送速度差を制御する。なお、たわみ検知センサー80、81としては、アクチュエーター方式を採用してもよい。例えば、搬送路53を搬送する用紙Sの裏面側に弱い荷重で接触する可動のアクチュエーターを設け、このアクチュエーターの動きを検知する光学センサーにより、用紙Sの搬送路53中の搬送位置(高さ)を測定することで、用紙Sのたわみ量を検知する。
(画像形成期間中の定着ローラーの可変制御について)
ここで定着ローラー41の速度制御について説明する。図3A〜図3Cは、定着ローラー41の搬送速度と、用紙のたわみ状態を説明する模式図である。以下においては、定着ローラー41、転写ローラー32、および搬送ローラーR1、R2による用紙Sの搬送速度をそれぞれ、搬送速度Vf、Vt、Vr1、Vr2として示す。
図3Aに示すように、搬送速度Vf<搬送速度Vtの場合には、転写ローラー32と定着ローラー41との間には搬送速度の差分と、両ローラーによって搬送される継続時間に応じて、用紙Sのたわみが形成される。搬送速度差が大きい場合、または用紙Sの長さが長く、継続時間が長い場合には、たわみ量が大きくなり、搬送路53に配置されたメカ部品と用紙Sが干渉し、用紙Sへのダメージや、用紙の汚れ等の不具合が生じる。
一方で、図3Bに示すように、搬送速度Vf>搬送速度Vtの場合には、両ローラー間で用紙Sは引っ張られることになる。この場合、一般に、定着ローラー41の方が転写ローラー32等の他の搬送ローラーよりも用紙Sの搬送力が大きいため、用紙Sの延びが所定以上になると、転写位置p1において用紙Sのスリップが生じたり、用紙が破れたりする虞がある。スリップが生じると転写位置ずれ等の不具合が生じる。
そこで本実施形態においては、図3Cに示すように、たわみ検知センサー80の出力に応じて、搬送速度VfをVfmin〜Vfmaxの範囲で可変制御する。この可変制御は、少なくとも、転写ローラー32と定着ローラー41の両方で用紙を搬送している間、すなわち画像形成中に実行される。なお、Vfmin、Vfmaxの値は、定着ローラーの外径の寸法公差や加熱時の熱膨張をばらつき考慮して、予め定められた固定値であり、記憶部20に記憶されている。ばらつきの上下限の条件下においても、Vfminではたわみが形成され、Vfmaxではたわみが解消される。
(読取期間中の搬送ローラーの搬送速度について)
後処理装置130内の搬送ローラーR0〜R2の搬送速度は、通常は、定着ローラー41の搬送速度と同じになるように制御する。すなわち、画像形成期間中に定着ローラー41をたわみ検知センサー80の検知出力に応じて可変制御する場合には、同じ速度になるように、搬送ローラーR0〜R2も可変制御する。
ただし、画像形成期間中であっても、スキャナー70による読み取りを行う読取期間中は、上述したように搬送ローラーR1(搬送ローラーR0も同じ)の速度は、一定速度で制御する。
以下、この読取期間中の搬送ローラーR1、R2の搬送速度Vr1、Vr2によって、用紙Sのたわみ状態がどのようになるかについて、図を参照して説明する。図4A〜図4Dは、搬送速度Vr1、Vr2の設定と、用紙Sのたわみ状態との関係を説明する模式図である。
図4Aは、搬送ローラーR1の搬送速度Vr1を、例えばVfmaxにすることで搬送速度Vr1>搬送速度Vfに設定し、搬送速度Vr2を、搬送速度Vfと同じ速度になるように制御した場合の用紙Sのたわみ状態を示す図である。
この場合、図4Aに示すように搬送ローラーR1、R2の間では、たわみは形成されず(たわみ量がゼロ未満)に用紙Sを引っ張り合うことになる。この状況では、定着ローラー41の搬送力が搬送ローラーR1の搬送力よりも大きいために、この引っ張り合いにより、読取中に用紙Sのスリップが生じたり、用紙が破れたりする虞がある。また、スリップが生じるとスキャナー70の読取精度を確保することができない。
図4Bは、搬送ローラーR1の搬送速度Vr1を、例えばVfminにすることで搬送速度Vr1<搬送速度Vfに設定し、搬送速度Vr2を、搬送速度Vfと同じ速度になるように制御した場合の用紙Sのたわみ状態を示す図である。
この場合、搬送ローラーR1、R2の間では、両ローラーの速度差によりたわみが形成され続ける。継続時間によってはたわみ量が許容上限値を超えてしまう場合には、搬送路53に配置されたメカ部品と干渉することになる。メカ部品と干渉した場合には、用紙Sは汚れたり、ダメージを受けたりといった不具合が生じる。なおこの許容上限値は、隣接する各ローラー間のメカ部品の配置位置により異なる値を取りえる。例えばローラーR1、R2間の許容上限値と、ローラーR2と定着ローラー41巻の許容上限値は異なる値を取り得る。
図4Cは、搬送ローラーR1の搬送速度Vr1を、搬送速度Vr1>搬送速度Vfに設定し、搬送ローラーR2の搬送速度Vr2を搬送速度Vr1と同じ速度に設定した場合の用紙Sのたわみ状態を示す図である。
この場合、搬送ローラーR2と定着ローラー41との間では、たわみは形成されずに用紙Sを引っ張り合うことになる。この状況では、定着ローラー41の搬送力が搬送ローラーR1、R2の搬送力の合計よりも大きいために、この引っ張り合いにより、読取中に用紙Sのスリップが生じたり、用紙が破れたりする虞がある。
図4Dは、搬送ローラーR1の搬送速度Vr1を、搬送速度Vr1<搬送速度Vfに設定し、搬送速度Vr2を搬送速度Vr1と同じ速度に設定した場合の用紙Sのたわみ状態を示す図である。
この場合、搬送ローラーR2、定着ローラー41の間では、速度差によりたわみが形成され続け、継続時間によってはたわみ量が許容上限値を超えてしまうような場合には、搬送路53に配置されたメカ部品と干渉することになる。
本実施形態では、このような状況の元、後述する制御を実施してたわみ量を所定範囲内(ゼロ以上、許容上限値以下)に制御することで、スキャナーによる読み取り精度を確保しつつ、搬送される用紙へのダメージを防ぐ。ここで、制御の説明をする前に、第2の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図5は、第2の実施形態に係る画像形成装置100bの概略構成を示す断面図である。第2の実施形態においては後処理装置130bの構成が、第1の実施形態に係る画像形成装置100と異なる。それ以外の構成は同様であることから、詳細な説明を省略する。
画像形成装置100bの後処理装置130bは、スキャナー70を有する第1後処理部131と、中継搬送用の第2後処理部132を備える。
第1後処理部131の構成については、第1の実施形態の後処理装置130と同様の構成を備えるので説明は省略する。第2後処理部132は、複数の搬送ローラーR21、R22、R23を備え、これらが「第2の搬送ローラー」として機能する。なお、第2後処理部132は、同図では記載を省略しているが、搬送ローラーR22の上流側と下流側に分岐の入口と出口を設けたスイッチバック用の搬送路を備える。設定に応じて、このスイッチバック用の搬送路を経由することで、搬送する用紙の表裏を裏返して搬送する。
(用紙搬送の制御方法)
以下、図6〜図8Bを参照し、用紙搬送の制御方法について説明する。なお、この制御方法は、第1、第2の実施形態の画像形成装置100、100bのいずれにも適用可能であるが、以下の説明においては、第2実施形態に係る画像形成装置100bに適用した場合について説明する。
図6は、画像形成装置100bの制御部10が実行する用紙搬送の制御方法を示すフローチャートである。図7、図8A、図8Bは、図6のサブルーチンを示す図である。
(ステップS101)
最初に印刷ジョブの実行を開始する。制御部10は、例えば画像形成装置100に接続したPC端末を通じて、ユーザーからの印刷ジョブを受け付けることにより、印刷ジョブの実行を開始する。なお、印刷ジョブを実行開始し、画像形成している期間中は、図3A〜図3Cで説明したように、定着ローラー41の搬送速度Vfは、制御部10によりたわみ検知センサー80の検知出力に応じて可変制御される。
(ステップS102)
次に、印刷ジョブの印刷設定で、スキャナー70によるスキャン処理が「有効」になっているか否かを判断する。スキャン処理が有効であれば(YES)、処理をステップS104に進め、有効でなければ(NO)、処理をステップS103に進める。
(ステップS103)
スキャン処理を行わないので、画像形成期間中を含め用紙Sを搬送している間は、制御部10は、上述のように可変制御する定着ローラー41の搬送速度Vfに同期して、各搬送ローラーR1、R21、R22、R23の搬送速度を、搬送速度Vfと同じに制御する。
(ステップS104)
スキャン処理を行う場合には、さらに、印刷に用いる用紙Sの搬送方向の長さが、スキャナー70の読取位置p2と定着ローラー41(ニップ位置)との間の距離L1(図5参照)よりも長いか否かを判断する。用紙Sの長さ>距離L1であれば(YES)、処理をステップS111に進め、そうでなければ(NO)、処理をステップS105に進める。
(ステップS105)
搬送する用紙Sが定着ローラー41で搬送している間は、上述のS103と同様に、定着ローラー41の搬送速度Vfと同じ搬送速度に他の搬送ローラーR1〜R23を制御する。
図9Aは、このステップS105における用紙Sの搬送状態を示す図である。用紙Sの長さが距離L1よりも短いので、定着ローラー41での用紙Sの搬送と、スキャナー70によるスキャン処理が同時に行われることはない。
(ステップS106)
次に、用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けたか否かを判断する。この判断は、例えば搬送路53に配置した用紙検知センサーの検知信号や駆動モーターの駆動時間に応じたタイマーにより行う。用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けた場合には、処理をステップS107に進める。
(ステップS107)
用紙Sが定着ローラー41を抜けた後は、搬送ローラーR1、R21、R22、R23の搬送速度を全て同一の一定の値に設定する。一定の速度としては、定着ローラー41を抜けた時点での搬送速度Vfを用いてもよく、所定のデフォルト値(例えばVfmaxとVfminの中間値)を適用してもよい。以降は、この一定の速度で用紙Sを搬送しながらスキャン処理を行う。
図9Bは、このステップS107における用紙Sの搬送状態を示す図である。読取期間中、すなわち用紙Sが読取位置p2に到達してから抜けるまでの期間は、読取精度の観点から、用紙Sは一定の速度で搬送する必要がある。読取期間中においては、各搬送ローラーは、用紙Sを搬送している間は、この一定の速度を維持する。
(ステップS111)
ここでは、制御部10は、たわみ作成モードの種類を判断する。たわみ作成モードの設定は、予め記憶部20に記憶されている。この設定は、ユーザーが操作パネル60を通じて変更してもよい。たわみ作成モードの種類が「事後作成モード」であれば処理をステップS112に進め、「事前作成モード」であれば処理をステップS113に進める。
(事後作成モード(S112のサブルーチン))
図7は、図6のステップS112のサブルーチンを示す図である。図7に示す事後作成モードにおいては、スキャン開始まで、すなわち用紙Sの先端が読取位置p2に到達するまではたわみを作成せずに、スキャンを開始してから、事後的にたわみを作成するものである。
(ステップS201)
事後作成モードにおいては、最初に、上述のS103と同様に、定着ローラー41の搬送速度Vfと同じ搬送速度に他の搬送ローラーR1〜R23を制御する。
図10は、このステップS201における用紙Sの搬送状態を示す図である。なお、同図に示すように(以下の図でも同様)、搬送ローラーR1、R21、R22、R23、および定着ローラー41の各ローラーの隣接するローラー間をそれぞれ、区間1〜区間4と定義している。また、各区間のたわみ量の許容上限値を、同図では模式的に高さ方向の位置で表現し、一点破線で示している。なお、同図では全ての区間のたわみ量の許容上限値を同じ値としているが、上述のように搬送路53における各区間のメカ部品の形状、位置に応じて、区間毎に異なる値を取り得る。
(ステップS202)
ここでは、制御部10は、用紙Sの先端が読取位置p2の直前に到達したか否かを判断する。到達した場合には、処理を次に進める。読取位置p2からこの直前まで距離(時間)は、用紙Sの先端が搬送ローラーR1に到達するタイミング等により、適宜設定することができる。
(ステップS203)
搬送ローラーR1の搬送速度Vr1をVfminに設定する。以降は、読取期間中は、このVfminの搬送速度を維持する。
(ステップS204)
制御部10は、用紙Sの先端が読取位置p2に到達したことに応じて、スキャナー70によるスキャン処理を開始させる。
(ステップS205)
以降は、制御部10は、搬送ローラーR1、R21、R22、R23、および定着ローラー41の間で下流側ローラー≦上流側ローラーの関係を維持するように搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を制御する。ここで、定着ローラー41は可変制御され、搬送ローラーR1はステップS203で一定速度に設定されている。
(ループ1(S211〜S214))
ループ1では、全ての隣接するローラー間のたわみ量をチェックする。具体的には、区間1から区間4までを、順にチェックする。
いずれかの区間で、たわみ量が所定量に到達した場合(S212:YES)、その区間の上流側、下流側の搬送ローラーの搬送速度を同じに設定し、以降は、たわみ作成を停止する(S213)。本実施形態においてはこの所定量は、区間毎に、各区間の許容上限値と同じ値に設定しているが、許容上限値に所定のマージンを加えて、これよりも少ない値に設定してもよい。
(ステップS221)
ここでは、用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けたか否かを判断する。用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けている場合には、処理をステップS226に進め、抜けていない場合には、処理をステップS222に進める。
(ステップS222)
ここでは、制御部10は、区間1〜区間4の全てのたわみ量が所定量に到達しているかを判断する。到達していれば処理をステップS224に進める。一方で、到達していなければ処理をステップS223に進める。
(ステップS222)
ここでは、制御部10は、スキャン処理が完了したか否かを判断する。完了していなければ、処理をステップS205に戻す。一方で、スキャン処理が完了したのであれば、処理をステップS225に進める。
(ステップS224)
全ての区間のたわみ量が、所定量に達し、これ以上、搬送ローラーR1〜定着ローラー41間で、たわみを作成し続けると、搬送中の用紙Sが、メカ部品と接触する等により、ダメージを受ける虞がある。これを避けるためスキャン処理を中止し、処理をステップS225に進める。
(ステップS225)
この時点は、スキャン処理は行われていないので、制御部10は、定着ローラー41の搬送速度Vfと同じ搬送速度になるように、全ての搬送ローラーR1〜R23を制御し、処理を図6に戻す(リターン)。
(ステップS226)
用紙Sが定着ローラー41を抜けた後は、搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を全て同一の一定の値に設定する。一定の速度としては、例えば搬送ローラーR1と同じ搬送速度Vfminに設定し、その後、処理を図6に戻す(リターン)。
(事後作成モード(S112)のたわみ状態の推移)
ここで、図11A〜図11D参照し、事後作成モードにおける各区間で作成されるたわみ状態の推移を具体的に説明する。ここで示す例においては、ステップS205において、制御部10は、最初に、搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を全て定着ローラー41と同じ搬送速度になるように可変制御したものである。
図11A〜図11Dは、図10の後に、時系列に沿って各区間でたわみが増加する様子を示す図である。
図11Aは、区間1でたわみ量が許容上限値に達した状態を示している。ここまでは、搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を全て定着ローラー41と同じ搬送速度で制御しているので、たわみは区間1にのみ作成される。このとき、たわみの増加速度は、可変制御される定着ローラー41の搬送速度Vfに依存する。例えば、定着ローラー41が、たわみ検知センサー80の出力に応じて、最高の搬送速度Vfmaxで制御されたときに、区間1のたわみの増加速度が最も速くなる。区間1でたわみ量が許容上限値に達したことに応じて、制御部10は、区間1の下流側および上流側の搬送ローラーR1、R21を同じ搬送速度、すなわち、搬送ローラーR21の搬送速度をVfminに設定する(S213)。これにより、以降においては、たわみは区間2にのみ作成される。
図11Bは、さらに、区間2でもたわみ量が許容上限値に達した状態を示している。区間2で、たわみ量が許容上限値に達したことに応じて、制御部10は、区間2の下流側および上流側の搬送ローラーR21、R22を同じ搬送速度、すなわち、搬送ローラーR22の搬送速度をVfminに設定する(S213)。これにより、以降においては、たわみは区間3にのみ作成されることになる。
図11C、その後に区間3のたわみ量が許容上限値に達した状態を示す図である。図11Dは、搬送ローラーR23の搬送速度をVfminに設定した後、区間4のたわみ量が許容上限値に近づいた状態を示す図である。
図11Dの後、さらに、区間4でたわみ量が更に増加し、許容上限値に達した場合、用紙へのダメージが懸念されるので、スキャン処理を即時中止する(S222、S224)。なお、スキャンが中止になることはまれであり、ほとんどの場合には全ての区間でたわみ量が許容上限値に達する前に、スキャン処理が完了する。
図11A〜図11Dに示す例では、下流側から上流側の区間に向かって順にたわみを形成する例を示したが、これに限られない。いずれの区間からたわみを形成するようにしてもよく、いくつかの区間で同時に作成するようにしてもよい。図12は、全ての区間で同時にたわみを作成する例を示す図である。例えば定着ローラー41の搬送速度Vfと搬送ローラーR1の搬送速度Vfminの差分を4分割、例えば4等分して、各搬送ローラーR21〜R23に割り振ることで、各区間でのたわみの増加速度を均一にできる。この場合、許容上限値が同じでない場合、または、搬送ローラーの外径ばらつき等により、いずれかの区間のたわみ量が先に許容上限値に達する場合がある。例えば、区間2で許容上限値に達した場合には、制御部10は、搬送ローラーR21を増速、および/または搬送ローラーR22を減速することで、両搬送ローラーの搬送速度を同じに設定する。以降は、区間2でのたわみ量は維持されることになる(S213)。
このように、「事後作成モード」においては、読取期間中は、制御部10は、読取位置p2の直前の搬送ローラーR1(第1ローラー)を定着ローラー41の可変範囲内の最低の搬送速度Vfminに設定する。そして、両ローラーの間にある搬送ローラーR21〜R23(第2ローラー)の搬送速度を、定着ローラー41の搬送速度Vf以下、搬送速度Vfmin以上で制御する。読取期間中に用紙を一定速度で搬送することにより読み取りを高精度で行えるとともに、読み取りを高精度で行えるとともに、搬送される用紙に対するダメージを防ぐことが可能となる。
(事前作成モード(S113のサブルーチン))
図8A、図8Bは、図6のステップS113のサブルーチンを示す図である。図8A、図8Bに示す事前作成モードにおいては、スキャン開始までにたわみを作成し、蓄積しておき、スキャンを開始してから、蓄積したたわみを徐々に消費する。
(S301)
事前作成モードにおいては、最初に、搬送ローラーR1、R21、R22、R23、および定着ローラー41の間で下流側ローラー≦上流側ローラーの関係を維持するように搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を制御する。この大小関係を満足するのであれば搬送ローラーR1、R21、R22、R23の搬送速度の設定は、種々の値に設定し得る。これらの搬送速度は、通常の搬送速度よりも遅くてもよく、また、停止させてもよい。より搬送速度を遅くし、定着ローラー41の搬送速度Vfとの速度差を大きくすれば、より多くのたわみ量を蓄積できる。また、スキャン開始までに蓄積させるたわみ量は、読取期間中に、定着ローラー41で搬送する継続時間、すなわち用紙Sの長さに応じて設定してもよい。用紙Sの長さがそれほど長くない場合には、蓄積するたわみ量は少なくてもよい。
図13A、図13Bは、事前作成モードにおいて、時系列に沿って各区間でたわみを蓄積する様子を示す図である。図13A、図13Bに示す例においては、停止した搬送ローラーに用紙を突き当てながら、上流側の区間4から区間1まで順に、所定量までのたわみを蓄積してゆく様子を示している。
図13Aでは、搬送ローラーR23、およびこれよりも下流側のローラーは全て停止させている。この状態では用紙Sの先端は、停止した搬送ローラーR23に突き当たった状態で、定着ローラー41の搬送量に応じたたわみが形成される。区間4のたわみ量が所定量rxに達したところで、このたわみ量を維持しつつ、搬送ローラーR23の回転を開始する。すなわち、以降は、搬送ローラーR23の搬送速度は、定着ローラー41の搬送速度Vfと同じ搬送速度に設定する。ここで、搬送ローラーR23の回転を開始するトリガーとなる区間4の所定量rxは、許容上限値と同じに設定してもよく、許容上限値にマージンを加えて、あるいは所定の係数を掛けて、これよりも少ない値に設定してもよい。
図13Bは、区間4に続いて、区間3でたわみを形成した状態を示す図である。区間3のたわみ量が所定量rxに達したところで、搬送ローラーR22を、上流側のローラーと同じ搬送速度に設定する。以降は、同様に区間2、区間1についても所定量rxのたわみを形成する。
(ループ2(S311〜S314))
ループ2では、全ての隣接するローラー間のたわみ量をチェックする。具体的には、区間1から区間4までを、順にチェックする。
いずれかの区間で、たわみ量が所定量rxに到達した場合(S312:YES)、その区間の上流側、下流側の搬送ローラーの搬送速度を同じに設定し、以降は、その区間のたわみ作成を停止する(S313)。例えば上述の図13Aのように、区間4のたわみ量が所定量rxに到達した場合、以降は、搬送ローラーR23の搬送速度Vr23を定着ローラー41と同じ搬送速度Vfに設定する。
(ステップS321)
ここでは、制御部10は、用紙Sの先端が読取位置p2の直前に到達したか否かを判断する。到達した場合には、処理を次に進める。達していなければ、処理をステップS301に戻す。
(ステップS322)
搬送ローラーR1の搬送速度Vr1をVfmaxに設定する。以降は、読取期間中は、このVfmaxの搬送速度を維持する。
(ステップS323)
制御部10は、用紙Sの先端が読取位置p2に到達したことに応じて、スキャナー70によるスキャン処理を開始させる。
(ステップS331)
以降は、制御部10は、搬送ローラーR1、R21、R22、R23、および定着ローラー41の間で下流側ローラー≧上流側ローラーの関係を維持するように搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を制御する。ここで、定着ローラー41は可変制御され、搬送ローラーR1はステップS322で一定速度に設定されている。これにより今までに蓄積されたたわみ量は、徐々に消費されてゆく。
図14A〜図14Cは、事前作成モードにおいて、時系列に沿って各区間で、それまでに蓄積した、たわみを消費する様子を示す図である。図14Aは、スキャン処理を開始した直後の状態を示しており、この状態ではたわみは、ほとんど消費されていない。図14Bは、全区間でほぼ同じ割合で、たわみ量が消費された様子を示している。なお、各区間のたわみの消費は、図14Bに示すように全区間で均等に消費してもよく、または上流または、いずれの区間から順に消費するようにしてもよい。この際の各搬送ローラーの設定については、図12、または図11A〜Dで説明したステップS205のたわみ作成手順と同様の考えを、このステップS331のたわみ消費手順に適用できる。
(ステップS332)
ここでは、用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けたか否かを判断する。用紙Sの後端が定着ローラー41を抜けている場合には、処理をステップS337に進め、抜けていない場合には、処理をステップS333に進める。
(ステップS333)
ここでは、制御部10は、区間1〜区間4の全てのたわみ量を全て消費したか否かを判断する。全てを消費していなければ処理をステップS334に進める。一方で、全て消費したならば処理をステップS335に進める。
(ステップS334)
ここでは、制御部10は、スキャン処理が完了したか否かを判断する。完了していなければ、処理をステップS331に戻す。一方で、スキャン処理が完了したのであれば、処理をステップS336に進める。
(ステップS335)
蓄積した全てのたわみ量を消費し、これ以上、搬送ローラーR1〜定着ローラー41間で、たわみを消費し続けると、搬送中の用紙Sが隣接するローラー間で引っ張り合った状態となる。図14Cは、全てのたわみを消費した状態を示す図である。このような状況下では、読取中の用紙Sがスリップし、読取精度を確保することができない。これを避けるためスキャン処理を中止し、処理をステップS336に進める。
(ステップS336)
この時点は、スキャン処理は行われていないので、制御部10は、定着ローラー41の搬送速度Vfと同じ搬送速度になるように、全ての搬送ローラーR1〜R23を制御し、処理を図6に戻す(リターン)。
(ステップS337)
用紙Sが定着ローラー41を抜けた後は、搬送ローラーR21、R22、R23の搬送速度を全て同一の一定の値に設定する。一定の速度としては、例えば搬送ローラーR1と同じ搬送速度Vfmaxに設定し、その後、処理を図6に戻す(リターン)。
このように、「事前作成モード」においては、スキャン処理を開始するまでにたわみを蓄積しておく。読取期間中は、制御部10は、読取位置p2の直前の搬送ローラーR1(第1ローラー)を定着ローラー41の可変範囲内の最高の搬送速度Vfmaxに設定する。そして、両ローラーの間にある搬送ローラーR21〜R23(第2ローラー)の搬送速度を、搬送速度Vfmax以下、定着ローラー41の搬送速度Vf以上で制御する。このように制御することで、読取期間中に用紙を一定速度で搬送することにより読み取りを高精度で行えるとともに、搬送される用紙に対するダメージを防ぐことが可能となる。
以上に説明した画像形成装置の構成は、上記の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。また、一般的な画像形成装置が備える構成を排除するものではない。
上述の実施形態では、たわみ量をたわみ検知センサー80、81により各区間のたわみ量を検知する例を示したが、これに限られず、各区間の上流側と下流側の搬送ローラーの搬送速度差と、継続時間により、区間毎にたわみ量(送り量の差分(mm))を算出するようにしてもよい。
さらに、画像形成装置100等を動作させるプログラムは、USBメモリー、フレキシブルディスク、CD−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリーやストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、例えば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、画像形成装置100の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
100、100b 画像形成装置
110 画像形成装置本体
120 給紙装置
130、130b 後処理装置
131 第1後処理部
132 第2後処理部
10 制御部
20 記憶部
30 画像形成部
32 転写ローラー
40 定着部
41 定着ローラー
50 給紙搬送部
51、52 給紙トレイ
53 搬送路
R0、R1、R2、R21、R22、R23 搬送ローラー
60 操作パネル
70 スキャナー
80、81 たわみ検知センサー(検知部)
p1 転写位置
p2 読取位置

Claims (13)

  1. 用紙を搬送する搬送路に沿って、上流側から順に、
    画像を形成し、形成した画像を転写位置で用紙上に転写する画像形成部と、
    用紙上に転写した画像を、加熱し、定着する定着ローラーと、
    用紙を搬送する1つまたは複数の第2ローラーと、
    用紙を搬送する第1ローラーと、
    前記第1ローラーの直下流に配置され、搬送する用紙上の画像を読み取るスキャナーと、を備え、
    画像を形成する画像形成期間中は、前記転写位置と前記定着ローラーとの間の用紙の搬送状態に応じて、前記定着ローラーの回転を制御するとともに、
    前記スキャナーによる前記用紙上の画像の読み取りを行う読取期間中は、前記第1ローラーを一定速度で回転させ、かつ、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送する用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、前記第2ローラーの回転を制御する制御部を備える、画像形成装置。
  2. 前記転写位置と前記定着ローラーとの間に形成される用紙のたわみ量を検知する検知部を備え、
    前記検知部の出力に応じて、前記定着ローラーによる用紙の搬送速度Vfを、予め定められた最高の搬送速度Vfmaxと最低の搬送速度Vfminとの間で可変制御する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度と同じになるように可変制御し、
    前記読取期間中は、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfminに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vf以下、前記搬送速度Vfmin以上で制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfよりも遅い速度で制御し、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送される用紙にたわみを形成し、
    前記読取期間中は、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmaxに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmax以下、前記搬送速度Vf以上で制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1ローラー、1または複数の前記第2ローラー、および前記定着ローラーの複数ローラーのうち、隣接するローラー間で形成されるたわみ量を、所定量以下となるように制御する、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記読取期間中に、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量の全てが、前記所定量を超えると判断した場合に、実行中の読み取りを中止する、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を検知する検知部を備え、前記検知部の出力に応じて、前記読取期間中に前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を判断する、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 制御する前記隣接するローラー間の搬送速度差と、継続時間によって、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を算出し、該たわみ量の算出結果に応じて、前記隣接するローラー間で形成されるたわみ量を判断する、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記所定量は、隣接するローラー間毎に異なる値に設定されている、請求項5から請求項8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  10. 用紙を搬送する搬送路に沿って、搬送路上流側から順に、
    画像を形成し、形成した画像を転写位置で用紙上に転写する画像形成部と、
    用紙上に転写した画像を、加熱し、定着する定着ローラーと、
    用紙を搬送する1または複数の第2ローラーと、
    用紙を搬送する第1ローラーと、
    前記第1ローラーの直下流に配置され、搬送する用紙上の画像を読み取るスキャナーと、を備える画像形成装置に制御方法を実行させるためのプログラムであって、
    (a)画像を形成する画像形成期間中に、前記転写位置と前記定着ローラーとの間に形成される用紙のたわみ量が所定範囲内になるように、前記定着ローラーの回転を、制御するステップと、
    (b)前記スキャナーによる前記用紙上の画像の読み取りを行う読取期間中に、前記第1ローラーを一定速度で回転させ、かつ、前記定着ローラーと前記第1ローラーとの間を搬送される用紙に形成されるたわみ量が所定範囲内になるように、前記第2ローラーの回転を制御するステップと、
    を含む制御方法を前記画像形成装置に実行させるためのプログラム。
  11. 前記ステップ(a)は、前記転写位置と前記定着ローラー間に形成される用紙のたわみ量を検知する検知部の出力に応じて、予め定められた最高の搬送速度Vfmaxと最低の搬送速度Vfminとの間で制御する、請求項10に記載のプログラム。
  12. さらに、
    (c)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfと同じにするステップを含み、
    前記ステップ(b)では、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfminに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vf以下、前記搬送速度Vfmin以上で制御する、請求項11に記載のプログラム。
  13. さらに
    (d)前記読み取りを開始する前まで、前記第1ローラー、および前記第2ローラーの搬送速度を、ともに前記定着ローラーの搬送速度Vfよりも遅い速度で制御するステップを含み、
    前記ステップ(b)では、前記第1ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmaxに設定し、前記第2ローラーの搬送速度を前記搬送速度Vfmax以下、前記搬送速度Vf以上で制御する、請求項11に記載のプログラム。
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