JP2018200748A - 燃料電池ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ガスの改質効率を向上させ、かつ改質された燃料ガスを効率よく燃料極に供給できる内部改質型の燃料電池ユニットの提供。【解決手段】本発明の燃料電池ユニットは、燃料極層、電解質層、空気極層を順に積層した単セル構造体と、上記単セル構造体の両側に配置された一対のセパレータと、を備える。そして、上記単セル構造体の燃料極層側に配置されたセパレータと上記単セル構造体とで燃料ガス流路を形成し、上記燃料極層側に配置されたセパレータが、上記燃料ガス流路内に突出した突起を有し、上記突起が、その表面に改質触媒を有しており、燃料ガス流路内を流れる燃料ガスの流れが乱れるため、燃料ガスの改質効率及び改質された燃料ガスを効率よく燃料極に供給できる。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池ユニットに係り、更に詳細には、ガス流路内で燃料ガスを改質できる燃料電池ユニットに関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、高温で作動するため高い変換効率が期待でき、また、燃料適応性があり、メタンやその他の炭化水素燃料等の被改質ガスをニッケル触媒等の改質触媒を用いて燃料電池ユニット内で改質して水素を得ながら発電を行う内部改質型の発電が可能である。
特許文献1の特開平10−92477号公報には、セパレータの一方の面に酸化剤ガス流路を有し、他方の面に燃料ガス流路を有し、上記セパレータとカソード集電板とを当接させるカソード用凸部を設け、上記カソード用凸部の裏面側の凹部に内部改質触媒を充填することが開示されている。
そして、上記セパレータによれば、内部改質触媒が流路を妨げないため、ガスの流れに対する圧力損失を少なくできると記載されている。
特開平10−92477号公報
しかしながら、メタンやその他の炭化水素やアルコール燃料等の被改質ガスと水素ガスとを含む燃料ガス(以下、単に、「燃料ガス」ということがある。)は、層流を形成してガス流路内を流通する。
そして、層流をなして流れる燃料ガスのうち、セパレータ側を流れる被改質ガスは、図6に示すように、セパレータに担持された改質触媒で改質されて水素ガスを発生する。しかし、燃料極側を流れる被改質ガスは、セパレータに担持された改質触媒と接触し難く水素ガスを発生し難いのに加えて、燃料極側を流れる水素ガスは燃料極で消費される。
したがって、燃料ガス流路を流れる燃料ガスは、セパレータ側では水素濃度が高くなり燃料極側では被改質ガスの濃度が高く水素濃度が低くなって、燃料ガス流路の厚さ方向で水素濃度に勾配が生じる。
そして、ガス流路内の層流は、壁際の流速が遅く中央付近では流速が速く、セパレータ側の水素ガスはセパレータに沿って流れるため、セパレータ付近を流れる水素ガスの燃料極への輸送は、拡散によって行われることになり輸送抵抗が大きくなる。
このように、セパレータに改質触媒を設けても、被改質ガスがセパレータの改質触媒に接触し難く改質効率が低下し、さらに改質された水素ガスは燃料極に到達し難く、輸送ロスが大きくなって発電効率が低下してしまう。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被改質ガスから水素ガスを発生させる改質効率を向上させると共に、燃料極に水素ガスを効率よく供給できる燃料電池ユニットを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、改質触媒を有する突起を燃料ガス流路内に設けて燃料ガスの流れを乱すことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の燃料電池ユニットは、 燃料極層、電解質層、空気極層を順に積層した単セル構造体と、上記単セル構造体の両側に配置された一対のセパレータと、
を備える。
そして、上記単セル構造体の燃料極層側に配置されたセパレータと上記単セル構造体とで燃料ガス流路を形成し、上記燃料極層側に配置されたセパレータが、上記燃料ガス流路内に突出した突起を有し、上記突起が、その表面に改質触媒を有することを特徴とする。
本発明によれば、改質触媒を有する突起を燃料ガス流路内に設けてガスの流れを乱し撹拌することとしたため、改質効率及び水素ガスの輸送効率を高くすることができ、発電効率が高い燃料電池ユニットを提供することができる。
本発明の燃料電池ユニットの一例を示す、分解斜視図である。 図1のA−A’断面図であり、本発明の燃料電池ユニットの層構成を説明する図である。 突起を千鳥配置したセパレータの要部の一例を示す斜視図である。 板状突起の板面と主流れ方向との関係を説明する図である。 主流れ方向から見た突起の配置状態を説明する図である。 燃料ガス流路を流れる層流を説明する図である。
本発明の燃料電池ユニットについて詳細に説明する。
上記燃料電池ユニットFCは、図1に示すように、単セル構造体1と、上記単セル構造体の両側に配置された一対のセパレータ2a、2bとを備える。
上記単セル構造体1は、燃料極層121、電解質層122、空気極層123を順に積層した電解質電極層12を有するものである。
上記単セル構造体は、電解質支持型、燃料極支持型、空気極支持型の他、金属支持体で電解質電極層を支持したメタルサポート型のいずれであってもよい。
特に、燃料極支持型の単セル構造体は、燃料極層内にも比較的多量の触媒が存在するため、燃料ガス中の被改質ガスを効率よく改質することが可能である。しかし、単セル構造体の強度を出すために燃料極層の厚さを厚くする必要がある。
本発明においては、単セル構造体の燃料ガス流路に改質触媒を有する突起を設けることとしたため、メタルサポート型の単セル構造体であっても被改質ガスを効率よく改質することが可能となる。
そして、メタルサポート型であると、金属支持体により単セル構造体全体を軽量化でき、さらに熱伝導性が向上して急速起動性(暖機)に優れた燃料電池ユニットとすることができるため、電解質電極層を燃料極層の側から金属支持体で支持したメタルサポート型の単セル構造体であることが好ましい。
以下、メタルサポート型を例に説明する。図1のA−A'断面図を図2に示す。
上記金属支持体11と金属支持体側に配置されたセパレータ2aとの間には、燃料ガス流路3が形成され、電解質電極層12と電解質電極層側に配置されたセパレータ2bとの間には酸化剤ガス流路4が形成される。上記燃料ガス流路3および酸化剤ガス流路4は、波型のセパレータによって分割されて複数の流路を形成していてもよく、平板状のセパレータによって電解質電極層の全面に1つの流路を形成していてもよい。
上記燃料ガス流路3には、メタンやその他の炭化水素燃料等の被改質ガスを含む燃料ガスが図2中、大きな矢印で示す方向に流れる。
なお、本発明においては、図2中の大きな矢印で示す、ガスの入り口から出口に向けて流れる方向を主流れ方向という。
本発明の燃料電池ユニットFCは、図2に示すように、金属支持体側に配置されたセパレータ2aに、燃料ガス流路内に突出した突起21が形成されており、上記突起21は、その表面の少なくとも一部に、図示しない改質触媒を有している。
上記突起が、燃料ガス流路内に突出していることで、主流れ方向に層流をなして燃料ガスは、図2中、小さな実線矢印で示すように、上記突起21にぶつかって局所的に流れる方向が変わり、小さな点線矢印で示すように、乱流を形成しながら全体的に主流れ方向に流れる。
したがって、突起21よりも上流側において、燃料ガス中の水素濃度が、セパレータ側で高く、金属支持体側で低くなっていたとしても、突起21よりも下流側では、乱流を伴って撹拌されて流れるため、燃料ガス流路内における燃料電池ユニットの厚さ方向の燃料ガス中の水素濃度の勾配が小さくなる。
したがって、燃料ガス中の水素ガスが燃料極に到達し易くなり、被改質ガスが突起表面の改質触媒に接触し易くなって水素ガスに改質され易くなり、燃料極への水素ガスの輸送効率の向上と、改質触媒での改質効率の向上とが相俟って大幅に発電効率が向上する。
上記燃料ガス流路内に突起を設ける位置は、燃料ガス流路内を主流れ方向に流れる層流を撹拌できればよく、燃料ガス流路の底面、すなわち、セパレータの金属支持体と対向する面や、燃料ガス流路の側面のいずれにも設けることができるが、金属支持体の方向に向けて突出していることが好ましい。
上記突起が燃料ガス流路の底面から、金属支持体の方向に向けて突出していることで、燃料ガスの流れに金属支持体の方向に向けた流れが生じ、燃料ガス流路の底面側を流れる水素ガスが燃料極に供給され易くなる。
上記突起は、燃料ガスの主流れ方向に複数の突起が千鳥配置されていることが好ましい。図3に、突起が千鳥配置されたセパレータを示す。
図3に示すように、複数の突起間のピッチの半分の位置に、突起が交互に並んでいることで、図3中、矢印で示す主流れ方向に流れる燃料ガスは、ある突起に進路を阻まれる。そして、一の突起にぶつかった燃料ガスの流れのうち、金属支持体の方向に向かわずに脇に逸れた流れが他の突起の正面にぶつかるため、燃料ガスが効率よく改質および撹拌され、改質された水素ガスが燃料極に供給され易くなる。
上記突起の形状は、燃料ガスの流れを撹拌できれば特に制限はなく、例えば、円錐形状、角錐形状、多角柱、半球形等の立体形状の他、板状を挙げることができる。
上記立体形状の突起は、形成が容易であり、金属板をプレス成形により形成することができるため、作製工程を簡素化して低コスト化できる。
また、突起が板状であると、燃料ガス流路内における占有体積を小さくすることができ、図4に示すように、板状の突起の板面を、燃料ガスの主流れ方向に抗する方向に配置することで、燃料ガスを大きく撹拌することができる。
上記板状の突起は、金属板から突起を切り起こし、平らな金属板と重ね合せて、切り起こした箇所を上記平らな金属板で塞ぐことで形成できる。
上記突起は、図4に示すように、セパレータから立ち上がる上流側の角度αが鈍角であることが好ましい。突起の上流側の角度が直角から鋭角であると、突起の上流側基部付近に淀みが生じ易くなるが、上流側の角度αが鈍角であると、燃料ガスが淀まずに流れるため効率よく改質できる。
上記突起は、金属支持体に当接することができる。突起が金属支持体に当接している場合の、主流れ方向から見た図1のB−B’断面図を図5に示す。
図5に示すように、燃料ガス流路の全体を塞がないように燃料ガス流路の一部に設けられた突起が金属支持体に当接することで、燃料ガス流路が電解質電極層の全面に1つの流路を形成している場合であっても単セル構造体を支持するともに金属支持体‐セパレータ間の導通が得られる。
上記突起はバネであることが好ましい。突起が弾性変形することで、燃料電池ユニットの組み付け時や運転時の熱などにより、燃料電池ユニットが変形した場合であっても、突起が単セル構造体を支持し、変位を吸収するため燃料電池ユニットの破損を防止できる。
特に、上記突起が、図3に示すような板状の片持ちバネであると作製が容易であり、簡単な構成で燃料電池ユニットの破損を防止できる。
上記改質触媒は、突起の表面の少なくとも一部に設けられる。改質触媒を設ける位置は、突起の主流れ方向上流側に設けることが好ましい。主流れ方向に流れる燃料ガスは、突起の上流側にぶつかるため、改質触媒を突起の上流側に設けることで改質効率が向上する。
また、改質触媒は、突起の上流側だけでなく下流側にも設けることができ、さらに、燃料ガス流路の底面や側面、セパレータの燃料ガス流路側全面に設けることができる。突起の上流側及び下流側や、燃料ガス流路全体に改質触媒を設けることで改質面積が増加し、より効率的な燃料ガスの改質が可能である。また、改質触媒をセパレータ側に設けることで金属支持体や燃料極層に改質触媒を設けた場合に生じる金属支持体や燃料極層で炭素が析出することを防止できる。
上記改質触媒は、被改質ガスから水素ガスを発生させるものであり、例えば、ニッケル、ルテニウム、ロジウム等や、上記ニッケル、ルテニウム、ロジウム等をアルミナ等の担体表面に付与したもの等を挙げることができる。
上記改質触媒は、セパレータに塗布し、乾燥・焼成することで設けることができる。
ここで、上記単セル構造体を構成する各部材について説明する。
(金属支持体)
上記金属支持体は単セル構造体を支持するものである。
上記金属支持体としては、積層方向に貫通する連続孔を多数有する金属多孔質体を使用できる。
上記金属多孔質体としては、例えば、金属粒子や金属繊維を焼結又はプレス加工等によって固めたものや、金属板をエッチング処理や機械的処理により穴を開けて多孔質体としたもの等を使用することができる。
上記金属多孔質体を構成する金属材料としては、例えば、ステンレス鋼、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、白金(Pt)及び銀(Ag)などの金属材料を挙げることができる。
(電解質電極層)
上記電解質電極層は、燃料極層、電解質、空気極層を順に積層したものであり、電気化学反応により発電するものである。
(燃料極層)
上記燃料極層としては、水素酸化活性を有し、還元性雰囲気中で安定な金属及び/又は合金から成る金属触媒を使用できる。
上記金属触媒としては、例えば、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、Ni−Fe合金、Ni−Co合金、Fe−Co合金、Ni−Cu合金、Pd−Pt合金等を挙げることができる。
(電解質層)
上記電解質層としては、酸素イオン伝導性を備え、固体電解質として機能する酸化物を使用できる。
例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア:Zr1−x)、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア:Zr1−xSc)、SDC(サマリウムドープトセリア:Ce1−xSm)、GDC(ガドリウムドープトセリア:Ce1−xGd)、LSGM(ランタンストロンチウムマグネシウムガレート:La1−xSrGa1−yMg)等を挙げることができる。
(空気極層)
上記空気極層の構成材料としてはペロブスカイト型酸化物を挙げることができる。
上記ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、ペロブスカイト系酸化物(例えば、LSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)等を挙げることができる。
上記電解質電極層は、上記金属支持体の一方の面に積層することで形成できる。電解質電極層の積層方法は、乾式法、湿式法のいずれであってもよい。
本発明の燃料電池ユニットは、改質触媒を有する突起によって燃料ガスが撹拌されて流れるため、燃料ガスの改質効率及び水素ガスの輸送効率が向上して発電効率が向上する。
FC 燃料電池ユニット
1 単セル構造体
11 金属支持体
12 電解質電極層
121 燃料極層
122 電解質層
123 空気極層
2a セパレータ
2b セパレータ
21 突起
3 燃料ガス流路
4 酸化剤ガス流路

Claims (11)

  1. 燃料極層、電解質層、空気極層を順に積層した単セル構造体と、
    上記単セル構造体の両側に配置された一対のセパレータと、
    を備える燃料電池ユニットであって、
    上記単セル構造体の燃料極層側に配置されたセパレータと上記単セル構造体とで燃料ガス流路を形成し、
    上記燃料極層側に配置されたセパレータが、上記燃料ガス流路内に突出した突起を有し、
    上記突起が、その表面に改質触媒を有することを特徴とする燃料電池ユニット。
  2. 上記突起が、燃料ガスの流れを燃料ガスの主流れ方向とは異なる方向に局所的に変える流れ変更部であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池ユニット。
  3. 上記突起が、上記単セル構造体の方向に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池ユニット。
  4. 上記突起を複数有し、上記突起の配置が、燃料ガスの主流れ方向に千鳥配置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  5. 上記突起が、円錐形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  6. 上記突起が板状であり、かつその板面が燃料ガスの流れに抗する方向に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  7. 上記突起がセパレータから立ち上がる上流側の角度が、鈍角であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  8. 上記突起が、上流側及び下流側の表面に上記改質触媒を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  9. 上記突起が、上記単セル構造体に当接していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  10. 上記突起が、バネであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
  11. さらに金属支持体を有し、上記単セル構造体が燃料極層側から金属支持体で支持されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の燃料電池ユニット。
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