JP2019011905A - Vavシステムおよび空調制御方法 - Google Patents

Vavシステムおよび空調制御方法 Download PDF

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Hiroyuki Sekino
浩之 関野
啓介 釣
Keisuke Tsuri
啓介 釣
慧 岡田
Kei Okada
慧 岡田
偉 蒋
Isamu Sho
偉 蒋
史剛 鈴木
Fumitaka Suzuki
史剛 鈴木
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Yuzo Fujita
雄三 藤田
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Abstract

【課題】室内に居る人の快適度を重視した空調制御を実現する。【解決手段】VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、被制御エリア8−1,8−2,8−3の負荷状況に応じて設定風量を被制御エリア毎に算出し、VAVユニット3−1,3−2,3−3を制御する。VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、被制御エリア8−1,8−2,8−3の温熱環境の快適度を示すPMVを被制御エリア毎に算出する。空調コントローラ5aは、被制御エリア毎のPMVを統合し、統合したPMVが快適を示す値になるように給気温度設定値を算出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、空調システムに係り、特に空調機と複数の変風量ユニットとを備えたVAVシステムおよび空調制御方法に関するものである。
従来のVAV(Variable Air Volume)システムのロードリセット制御は、ユーザが設定した室内温度となるように、空調機の給気温度設定をVAVの負荷状況に追随して自動調整する制御である(特許文献1、特許文献2参照)。図9は従来のVAVシステムの構成を示すブロック図である。VAVシステムは、空調機1と、空調機1からの給気を被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給する給気ダクト2と、被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給する給気の量を被制御エリア毎に制御する変風量ユニットであるVAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVユニット3−1,3−2,3−3を制御するVAVコントローラ4−1,4−2,4−3と、空調機1を制御する空調コントローラ5と、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度を計測する温度センサ6−1,6−2,6−3と、給気の温度を計測する温度センサ7とを備えている。図9において、9−1,9−2,9−3は給気の吹出口である。
空調機1によって冷却または加熱された空気(給気)は、給気ダクト2を介して各被制御エリア8−1,8−2,8−3のVAVユニット3−1,3−2,3−3へ供給され、VAVユニット3−1,3−2,3−3を通過して吹出口9−1,9−2,9−3から各被制御エリア8−1,8−2,8−3へ供給されるようになっている。
VAVコントローラ4−1,4−2,4−3は、被制御エリア8−1,8−2,8−3の温度センサ6−1,6−2,6−3によって計測された室内温度と室内温度設定値との偏差に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量を演算して設定風量値を空調コントローラ5へ送る一方、その設定風量を確保するように、VAVユニット3−1,3−2,3−3内のダンパ(不図示)の開度を制御する。
空調コントローラ5は、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3から送られてくる設定風量値からシステム全体の要求風量値を演算し、この要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように空調機1を制御する。また、空調コントローラ5は、温度センサ7によって計測された給気温度が給気温度設定値と一致するように、空調機1に供給される熱媒(冷水や温水)の流量を制御する。
以上のようなVAVシステムにおいて、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3は、空調能力が不足状態のときに空調コントローラ5に対して空調能力増の要求ステータスを送出する。例えば図9の例では、各VAVコントローラ4−1,4−2,4−3の設定風量が0.1m3/sで、各被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度設定値が28℃の場合に、会議室である被制御エリア8−2に人が集中し、被制御エリア8−2の室内温度が30℃に上昇した場合を示している。
被制御エリア8−2に居る人が暑いと感じて、被制御エリア8−2の室内温度設定値を下げると、VAVコントローラ4−2は、VAVユニット3−2のダンパを開けて、被制御エリア8−2の室内温度が室内温度設定値に近づくように設定風量を制御する。このとき、VAVユニット3−2のダンパが全開であるにも拘わらず、被制御エリア8−2の室内温度設定値と室内温度との偏差を解消できない場合、VAVコントローラ4−2は、空調コントローラ5に対して冷房能力増要求ステータスを送出する。空調コントローラ5は、VAVコントローラ4−2からの冷房能力増要求ステータスに応じて、給気温度設定値を例えば所定幅だけ下げる。こうして、従来のVAVシステムでは、室内に必要な熱量だけを投入し、省エネルギーを実現している。
省エネルギーを目的に制御するのであれば、人が不快を感じる主要素である温度を上記のように目標に制御すればよい。しかし、昨今のオフィスビルでは、室内環境を快適にして、働く人の生産性を向上させたいという要請があり、室内に居る人の好みに合わせた室内環境を提供することも必要になってきている。快適性を目的に空調制御を行うのであれば、温度以外に、湿度、放射、気流といった環境側側面に加え、活動量、着衣量といった人間側側面も考慮する必要がある。
特許第3254621号明細書 特許第3300964号明細書
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、室内に居る人の快適度を重視した空調制御を実現することができるVAVシステムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明のVAVシステムは、空調機と、この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値を統合するように構成された統合温冷感評価指標値算出部と、この統合温冷感評価指標値算出部によって統合された温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記給気温度設定値を算出するように構成された給気温度設定部と、前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムの1構成例において、前記設定風量算出部は、前記被制御エリアの負荷状況に応じて前記設定風量を被制御エリア毎に算出することを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムの1構成例において、前記設定風量算出部は、被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記設定風量と室内温度設定値とを被制御エリア毎に算出することを特徴とするものである。
また、本発明のVAVシステムの1構成例において、前記温冷感評価指標値は、PMVであり、被制御エリア毎に設けられた輻射センサの出力熱画像に基づいて平均放射温度を被制御エリア毎に算出するように構成された放射温度算出部と、前記輻射センサの出力熱画像または被制御エリア毎に設けられたカメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の活動量を被制御エリア毎に算出するように構成された活動量算出部と、前記輻射センサの出力熱画像または前記カメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の着衣量を被制御エリア毎に算出するように構成された着衣量算出部と、前記変風量ユニットによって計測された風量から得られる値、被制御エリア毎の気流速度センサによって計測された値、および固定値のいずれかを被制御エリア毎の気流速度として採用するように構成された気流速度導出部とをさらに備え、前記温冷感評価指標値算出部は、温度センサによって計測された被制御エリア毎の室内温度と湿度センサによって計測された被制御エリア毎の室内湿度と前記平均放射温度と前記活動量と前記着衣量と前記気流速度とに基づいて前記PMVを被制御エリア毎に算出することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御方法は、空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出する第2のステップと、被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値を統合する第3のステップと、この第3のステップによって統合した温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記給気温度設定値を算出する第4のステップと、前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を被制御エリア毎に算出する第5のステップと、前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第6のステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、温冷感評価指標値算出部と統合温冷感評価指標値算出部と給気温度設定部とを設け、温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出し、統合温冷感評価指標値算出部によって統合した温冷感評価指標値が快適を示す値になるように給気温度設定値を算出するため、被制御エリアに居る人の快適度を重視した空調制御を実現できる。また、従来のロードリセット制御では、給気温度設定値が離散値であったが、本発明では、連続値である、統合された温冷感評価指標値を基に給気温度設定値を決めるため、給気温度設定値を細かく指定できるようになる。
また、本発明では、設定風量算出部が、被制御エリア毎の温冷感評価指標値が快適を示す値になるように室内温度設定値と設定風量を被制御エリア毎に算出するため、被制御エリアに居る人が室内温度設定値を変更しなくても、被制御エリアに居る人の快適度を重視した空調制御を実現できる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの動作を説明するフローチャートである。 図5は、本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの空調コントローラの動作を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。 図7は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの構成を示すブロック図である。 図8は、本発明の第2の実施例に係るVAVシステムのVAVコントローラの動作を説明するフローチャートである。 図9は、従来のVAVシステムの構成を示すブロック図である。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図である。VAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3(変風量ユニット)と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3と、空調コントローラ5aと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7と、被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度(相対湿度)を計測する湿度センサ10−1,10−2,10−3と、被制御エリア8−1,8−2,8−3から放射された輻射熱を検出する輻射センサ11−1,11−2,11−3とを備えている。
図2は本実施例のVAVコントローラ4a−1の構成を示すブロック図、図3は本実施例の空調コントローラ5aの構成を示すブロック図である。VAVコントローラ4a−1は、対応する被制御エリア8−1の温度センサ6−1によって計測された室内温度の値を取得する室内温度計測値取得部40と、被制御エリア8−1の湿度センサ10−1によって計測された室内湿度の値を取得する室内湿度計測値取得部41と、対応するVAVユニット3−1によって計測された風量の値を取得する風量計測値取得部42と、被制御エリア8−1の輻射センサ11−1によって検出された熱画像を取得する熱画像取得部43と、室内温度と室内温度設定値との偏差に基づいて対応する被制御エリア8−1の設定風量を算出する設定風量算出部44と、被制御エリア8−1の設定風量の値を空調コントローラ5aに通知する設定風量値通知部45と、設定風量を確保するようにVAVユニット3−1内のダンパの開度を制御する制御部46と、輻射センサ11−1の出力熱画像に基づいて平均放射温度を算出する放射温度算出部47と、輻射センサ11−1の出力熱画像に基づいて被制御エリア8−1に居る人の活動量を算出する活動量算出部48と、輻射センサ11−1の出力熱画像に基づいて被制御エリア8−1に居る人の着衣量を算出する着衣量算出部49と、被制御エリア8−1の気流速度を導出する気流速度を算出する気流速度導出部60と、被制御エリア8−1の温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値であるPMV(Predicted Mean Vote)を算出するPMV算出部61(温冷感評価指標値算出部)と、PMVの値を空調コントローラ5aに通知するPMV通知部62とを有する。なお、VAVコントローラ4a−2,4a−3も、VAVコントローラ4a−1と同様の構成を有している。
空調コントローラ5aは、温度センサ7によって計測された給気温度計測値を取得する給気温度計測値取得部50と、空調機1に供給される熱媒の流量を制御するための操作量を算出する操作量算出部51と、操作量を空調機1に出力する操作量出力部52と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知された設定風量の値を取得する設定風量取得部53と、空調機1のファン(不図示)を制御する風量制御部54と、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知されたPMVの値を取得するPMV取得部55と、各VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から通知されたPMVを統合する統合PMV算出部56(統合温冷感評価指標値算出部)と、統合PMVに基づいて給気温度設定値を設定する給気温度設定部57とを有する。操作量算出部51と操作量出力部52とは、給気温度制御部63を構成している。
次に、本実施例の動作について説明する。図4はVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の動作を説明するフローチャート、図5は空調コントローラ5aの動作を説明するフローチャートである。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内温度計測値取得部40は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度T1,T2,T3[℃]の値を温度センサ6−1,6−2,6−3から取得する(図4ステップS100)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の室内湿度計測値取得部41は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内湿度H1,H2,H3[%]の値を湿度センサ10−1,10−2,10−3から取得する(図4ステップS101)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の風量計測値取得部42は、それぞれ対応するVAVユニット3−1,3−2,3−3を通過して被制御エリア8−1,8−2,8−3に供給される給気の風量F1,F2,F3[m3/s]の値をVAVユニット3−1,3−2,3−3に設けられた風量計(不図示)から取得する(図4ステップS102)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の熱画像取得部43は、それぞれ対応する被制御エリア8−1,8−2,8−3の輻射センサ11−1,11−2,11−3によって検出された熱画像を取得する(図4ステップS103)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量算出部44は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱負荷状況に応じて設定風量を算出する(図4ステップS104)。具体的には、VAVコントローラ4a−1の設定風量算出部44は、室内温度T1と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−1の設定風量を算出する。VAVコントローラ4a−2の設定風量算出部44は、室内温度T2と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−2の設定風量を算出する。同様に、VAVコントローラ4a−3の設定風量算出部44は、室内温度T3と室内温度設定値TSPとの偏差に基づいて、被制御エリア8−3の設定風量を算出する。なお、ここでは各被制御エリア8−1,8−2,8−3の室内温度設定値TSPを同一の値としているが、被制御エリア毎に室内温度設定値TSPが設定されていてもよい。
次に、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量値通知部45は、それぞれVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の設定風量算出部44が算出した被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量の値を空調コントローラ5aに通知する(図4ステップS105)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の制御部46は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量を確保するように、VAVユニット3−1,3−2,3−3内のダンパ(不図示)の開度を制御する(図4ステップS106)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の放射温度算出部47は、それぞれ輻射センサ11−1,11−2,11−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の平均放射温度MRT1,MRT2,MRT3[℃]を算出する(図4ステップS107)。放射温度算出部47は、例えば熱画像を人工知能(AI:Artificial Intelligence)によって処理することにより平均放射温度を求めることができる。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の活動量算出部48は、それぞれ輻射センサ11−1,11−2,11−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の活動量A1,A2,A3[met]を算出する(図4ステップS108)。
活動量算出部48は、例えば熱画像をAIによって処理して人の熱画像を抽出し、その時間変化から活動量を推定すればよい。なお、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の活動量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の活動量を求めるようにしてもよい。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の着衣量算出部49は、それぞれ輻射センサ11−1,11−2,11−3によって検出された被制御エリア8−1,8−2,8−3の熱画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の着衣量C1,C2,C3[clo]を算出する(図4ステップS109)。
着衣量算出部49は、例えば熱画像をAIによって処理して人の熱画像を抽出し、さらに人が衣服を着用していると推定される体の領域と着用していないと推定される体の領域(露出している領域)との温度の変動から、衣服の保温力を表す着衣量の推定を行うようにすればよい。温度の変動と着衣量との関係は、例えばデータベースに登録しておくようにすればよい。なお、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の着衣量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の着衣量を求めるようにしてもよい。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3の気流速度導出部60は、それぞれVAVユニット3−1,3−2,3−3の風量計によって計測された風量F1,F2,F3に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3の気流速度V1,V2,V3[m/s]を算出する(図4ステップS110)。VAVユニット3−1,3−2,3−3のダクトの断面積は既知の値なので、風量F1,F2,F3を気流速度V1,V2,V3に換算できることは言うまでもない。
VAVコントローラ4a−1のPMV算出部61は、被制御エリア8−1の温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値であるPMVを、室内温度T1、室内湿度H1、平均放射温度MRT1、活動量A1、着衣量C1および気流速度V1に基づいて算出する。VAVコントローラ4a−2のPMV算出部61は、被制御エリア8−2のPMVを、室内温度T2、室内湿度H2、平均放射温度MRT2、活動量A2、着衣量C2および気流速度V2に基づいて算出する。同様に、VAVコントローラ4a−3のPMV算出部61は、被制御エリア8−3のPMVを、室内温度T3、室内湿度H3、平均放射温度MRT3、活動量A3、着衣量C3および気流速度V3に基づいて算出する(図4ステップS111)。
周知のとおり、PMVは、人間の体温調節に与える6つの要素(室内温度、室内湿度、平均放射温度、活動量、着衣量、気流速度)から、大多数の人が感じる温冷感を数値化したものである。PMVは、冷房/暖房時共通の指標である。−0.5<PMV<0.5の範囲内であれば快適な環境といえる。PMVは、ISO規格(ISO−7730)で国際標準化されている指標値であるので、算出方法はISO規格に従えばよい。ここでは、被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVをそれぞれPMV1,PMV2,PMV3とする。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3のPMV通知部62は、それぞれVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3のPMV算出部61によって算出されたPMV1,PMV2,PMV3の値を空調コントローラ5aに通知する(図4ステップS112)。
VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3は、以上のようなステップS100〜S112の処理を空調が停止するまで(図4ステップS113においてYES)、一定時間毎に行う。
一方、空調コントローラ5aのPMV取得部55は、各VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から送られてきたPMV1,PMV2,PMV3の値を取得する(図5ステップS200)。
空調コントローラ5aの統合PMV算出部56は、同一の空調系統(空調機1)に属する被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMV1,PMV2,PMV3を統合した統合PMVを算出する(図5ステップS201)。PMVを統合する方法としては、平均、加重平均、ファジィ推論などの方法がある。
空調コントローラ5aの給気温度設定部57は、統合PMVが快適を示す値(PMV=0)になるように給気温度設定値SPを算出する(図5ステップS202)。給気温度設定値SPを算出する方法としては、PID制御、ファジィ制御などの方法がある。すなわち、給気温度設定部57は、統合PMVを制御量、PMV=0を目標値、給気温度設定値SPを操作量として、統合PMVと目標値(PMV=0)との偏差が0になるように給気温度設定値SPを算出すればよい。
空調コントローラ5aの給気温度計測値取得部50は、温度センサ7によって計測された給気温度計測値TSAを取得する(図5ステップS203)。
空調コントローラ5aの操作量算出部51は、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って、給気温度計測値TSAと給気温度設定値SPとが一致するように操作量を算出する(図5ステップS204)。空調コントローラ5aの操作量出力部52は、操作量算出部51によって算出された操作量を空調機1に出力する(図5ステップS205)。こうして、空調機1に供給される熱媒(冷水または温水)の量が調節され、給気温度が制御される。
空調コントローラ5aの設定風量取得部53は、各VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3から送られてくる設定風量値を取得する(図5ステップS206)。
空調コントローラ5aの風量制御部54は、設定風量取得部53が取得した設定風量値からシステム全体の総要求風量値を演算し、この総要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように空調機1のファン(不図示)を制御する(図5ステップS207)。このようにして、空調機1から送出される給気の風量が制御される。
空調コントローラ5aは、以上のようなステップS200〜S207の処理を空調が停止するまで(図5ステップS208においてYES)、一定時間毎に行う。
以上のように、本実施例では、被制御エリア毎にPMVを算出し、これらのPMVに基づく統合PMVが0(快適)になるように給気温度設定値を算出するため、被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の快適度を重視した空調制御を実現できる。また、従来のロードリセット制御では、給気温度設定値が離散値であったが、本実施例では、連続値である統合PMVを基に給気温度設定値を決めるため、給気温度設定値を細かく指定できるようになる。
従来、空調コントローラやVAVコントローラといった組み込み製品に搭載されるCPUの算術演算機能はそれほど高くなかったが、近年、組み込み製品が高性能になったことで、CPUも高性能となった。そして、新たなセンサの登場、AIによる画像認識の劇的な進歩により、平均放射温度、活動量、着衣量をリアルタイムに計測することが可能となった。
[第2の実施例]
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図6は本発明の第2の実施例に係るVAVシステムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例のVAVシステムは、空調機1と、給気ダクト2と、VAVユニット3−1,3−2,3−3と、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3と、空調コントローラ5aと、温度センサ6−1,6−2,6−3,7と、湿度センサ10−1,10−2,10−3と、輻射センサ11−1,11−2,11−3とを備えている。
図7は本実施例のVAVコントローラ4b−1の構成を示すブロック図である。VAVコントローラ4b−1は、室内温度計測値取得部40と、室内湿度計測値取得部41と、風量計測値取得部42と、熱画像取得部43と、PMV算出部61によって算出されるPMVが快適を示す値になるように被制御エリア8−1の設定風量を算出する設定風量算出部44bと、設定風量値通知部45と、制御部46と、放射温度算出部47と、活動量算出部48と、着衣量算出部49と、気流速度導出部60と、PMV算出部61と、PMV通知部62とを有する。なお、VAVコントローラ4b−2,4b−3も、VAVコントローラ4b−1と同様の構成を有している。
次に、VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の動作について説明する。図8はVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の動作を説明するフローチャートである。VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の室内温度計測値取得部40と室内湿度計測値取得部41と風量計測値取得部42と熱画像取得部43の動作(図8ステップS100〜S103)、および放射温度算出部47と活動量算出部48と着衣量算出部49と気流速度導出部60とPMV算出部61とPMV通知部62の動作(図8ステップS107〜S112)は、第1の実施例で説明したとおりである。
VAVコントローラ4b−1の設定風量算出部44bは、被制御エリア8−1のPMV(PMV1)が快適を示す値(PMV=0)になるように、被制御エリア8−1の設定風量を算出する。VAVコントローラ4b−2の設定風量算出部44bは、被制御エリア8−2のPMV(PMV2)がPMV=0になるように、被制御エリア8−2の設定風量を算出する。同様に、VAVコントローラ4b−3の設定風量算出部44bは、被制御エリア8−3のPMV(PMV3)がPMV=0になるように、被制御エリア8−3の設定風量を算出する(図8ステップS114)。
設定風量を算出する方法としては、PID制御、ファジィ制御などの方法がある。すなわち、設定風量算出部44bは、PMVを制御量、PMV=0を目標値、設定風量を操作量として、PMVと目標値(PMV=0)との偏差が0になるように室内温度設定値と設定風量を算出すればよい。偏差が0となるように、設定風量を増減させ、最大風量または最小風量でも偏差が0とならない場合は、室内温度設定値を上げ下げする。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量値通知部45は、それぞれVAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の設定風量算出部44bが算出した被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量の値を空調コントローラ5aに通知する(図8ステップS115)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3の制御部46は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3の設定風量を確保するように、VAVユニット3−1,3−2,3−3内のダンパ(不図示)の開度を制御する(図8ステップS116)。
VAVコントローラ4b−1,4b−2,4b−3は、以上のようなステップS100〜S103,S107〜S112,S114〜S116の処理を空調が停止するまで(図8ステップS117においてYES)、一定時間毎に行う。
空調コントローラ5aの構成および動作は、第1の実施例で説明したとおりである。
以上のように、本実施例では、各被制御エリア8−1,8−2,8−3のPMVが0(快適)になるように室内温度設定値と設定風量を算出し、また統合PMVが0(快適)になるように給気温度設定値を算出する。そのため、被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人が室内温度設定値を変更することなく、被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の快適度を重視した空調制御を実現できる。
なお、第1、第2の実施例におけるPMVの算出には、VAVコントローラのCPU(Central Processing Unit)の性能に応じて、理論式を利用してもよいし近似式を利用してもよい。
また、第1、第2の実施例では、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置した湿度センサ10−1,10−2,10−3によって湿度を計測したが、VAVユニット3−1,3−2,3−3のダクトに設けられた湿度センサによって湿度を計測するようにしてもよい。
第1、第2の実施例において、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3(4b−1,4b−2,4b−3)の活動量算出部48は、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された防犯カメラによって撮影された可視画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の活動量を算出するようにしてもよい。
この場合、活動量算出部48は、例えば防犯カメラの画像をAIによって処理して人の画像を抽出し、活動量の推定を行うようにすればよい。上記のとおり、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の活動量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の活動量を求めるようにしてもよい。
第1、第2の実施例において、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3(4b−1,4b−2,4b−3)の着衣量算出部49は、被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された防犯カメラによって撮影された可視画像に基づいて被制御エリア8−1,8−2,8−3に居る人の着衣量を算出するようにしてもよい。
この場合、着衣量算出部49は、例えば防犯カメラの画像をAIによって処理して人の画像を抽出し、人が着ている衣服の種類と着用枚数とを推定して、着衣量の推定を行うようにすればよい。衣服の種類および着用枚数と着衣量との関係は、例えばデータベースに登録しておくようにすればよい。上記のとおり、被制御エリアに複数の人の存在が検出された場合には、いずれか一人の着衣量を求めてもよいし、被制御エリアに居る複数の人の平均の着衣量を求めるようにしてもよい。
また、第1、第2の実施例では、設定風量から気流速度を算出しているが、各被制御エリア8−1,8−2,8−3の気流速度を計測する気流速度センサを設置してもよい。気流速度センサを設置する場合、VAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3(4b−1,4b−2,4b−3)の気流速度導出部60は、それぞれ被制御エリア8−1,8−2,8−3に設置された気流速度センサによって計測された値をそのまま気流速度V1,V2,V3として採用すればよい。また、気流速度導出部60は、例えばユーザによって予め定められた固定値を気流速度V1,V2,V3として採用してもよい。
第1、第2の実施例のVAVコントローラ4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3と空調コントローラ5aの各々は、CPU、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。各装置のCPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施例で説明した処理を実行し、本発明のVAVシステムおよび空調制御方法を実現する。
本発明は、VAVシステムに適用することができる。
1…空調機、2…給気ダクト、3−1,3−2,3−3…VAVユニット、4a−1,4a−2,4a−3,4b−1,4b−2,4b−3…VAVコントローラ、5a…空調コントローラ、6−1,6−2,6−3,7…温度センサ、8−1,8−2,8−3…被制御エリア、9−1,9−2,9−3…吹出口、10−1,10−2,10−3…湿度センサ、11−1,11−2,11−3…輻射センサ、40…室内温度計測値取得部、41…室内湿度計測値取得部、42…風量計測値取得部、43…熱画像取得部、44,44b…設定風量算出部、45…設定風量値通知部、46…制御部、47…放射温度算出部、48…活動量算出部、49…着衣量算出部、50…給気温度計測値取得部、51…操作量算出部、52…操作量出力部、53…設定風量取得部、54…風量制御部、55…PMV取得部、56…統合PMV算出部、57…給気温度設定部、60…気流速度導出部、61…PMV算出部、62…PMV通知部、63…給気温度制御部。

Claims (8)

  1. 空調機と、
    この空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御するように構成された給気温度制御部と、
    被制御エリア毎に設けられた変風量ユニットと、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出するように構成された温冷感評価指標値算出部と、
    被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値を統合するように構成された統合温冷感評価指標値算出部と、
    この統合温冷感評価指標値算出部によって統合された温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記給気温度設定値を算出するように構成された給気温度設定部と、
    前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を被制御エリア毎に算出するように構成された設定風量算出部と、
    前記設定風量に応じて前記変風量ユニットを被制御エリア毎に制御するように構成された制御部とを備えることを特徴とするVAVシステム。
  2. 請求項1記載のVAVシステムにおいて、
    前記設定風量算出部は、前記被制御エリアの負荷状況に応じて前記設定風量を被制御エリア毎に算出することを特徴とするVAVシステム。
  3. 請求項1記載のVAVシステムにおいて、
    前記設定風量算出部は、被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記設定風量と室内温度設定値とを被制御エリア毎に算出することを特徴とするVAVシステム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のVAVシステムにおいて、
    前記温冷感評価指標値は、PMVであり、
    被制御エリア毎に設けられた輻射センサの出力熱画像に基づいて平均放射温度を被制御エリア毎に算出するように構成された放射温度算出部と、
    前記輻射センサの出力熱画像または被制御エリア毎に設けられたカメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の活動量を被制御エリア毎に算出するように構成された活動量算出部と、
    前記輻射センサの出力熱画像または前記カメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の着衣量を被制御エリア毎に算出するように構成された着衣量算出部と、
    前記変風量ユニットによって計測された風量から得られる値、被制御エリア毎の気流速度センサによって計測された値、および固定値のいずれかを被制御エリア毎の気流速度として採用するように構成された気流速度導出部とをさらに備え、
    前記温冷感評価指標値算出部は、温度センサによって計測された被制御エリア毎の室内温度と湿度センサによって計測された被制御エリア毎の室内湿度と前記平均放射温度と前記活動量と前記着衣量と前記気流速度とに基づいて前記PMVを被制御エリア毎に算出することを特徴とするVAVシステム。
  5. 空調機から複数の被制御エリアに供給される給気の温度と給気温度設定値とが一致するように前記給気の温度を制御する第1のステップと、
    前記被制御エリアの温熱環境の快適度を示す温冷感評価指標値を被制御エリア毎に算出する第2のステップと、
    被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値を統合する第3のステップと、
    この第3のステップによって統合した温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記給気温度設定値を算出する第4のステップと、
    前記空調機から前記被制御エリアに供給される給気の設定風量を被制御エリア毎に算出する第5のステップと、
    前記設定風量に応じて変風量ユニットを被制御エリア毎に制御する第6のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
  6. 請求項5記載の空調制御方法において、
    前記第5のステップは、前記被制御エリアの負荷状況に応じて前記設定風量を被制御エリア毎に算出するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
  7. 請求項5記載の空調制御方法において、
    前記第5のステップは、被制御エリア毎の前記温冷感評価指標値が快適を示す値になるように前記設定風量と室内温度設定値とを被制御エリア毎に算出するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の空調制御方法において、
    前記温冷感評価指標値は、PMVであり、
    被制御エリア毎に設けられた輻射センサの出力熱画像に基づいて平均放射温度を被制御エリア毎に算出する第7のステップと、
    前記輻射センサの出力熱画像または被制御エリア毎に設けられたカメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の活動量を被制御エリア毎に算出する第8のステップと、
    前記輻射センサの出力熱画像または前記カメラの出力画像に基づいて被制御エリアに居る人の着衣量を被制御エリア毎に算出する第9のステップと、
    前記変風量ユニットによって計測された風量から得られる値、被制御エリア毎の気流速度センサによって計測された値、および固定値のいずれかを被制御エリア毎の気流速度として採用する第10のステップとをさらに含み、
    前記第2のステップは、温度センサによって計測された被制御エリア毎の室内温度と湿度センサによって計測された被制御エリア毎の室内湿度と前記平均放射温度と前記活動量と前記着衣量と前記気流速度とに基づいて前記PMVを被制御エリア毎に算出するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
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