JP2019012111A - レンズユニット - Google Patents

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Yosuke Kanzaki
陽介 神崎
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Abstract

【課題】第2レンズのフランジによって発生するゴーストを抑制することができるとともに、第2レンズのレンズ面を囲うフランジ部に施した墨塗りによる光学性能の低下を防ぐことができるレンズユニットを提供する。
【解決手段】第2レンズ22において、レンズ面を囲むフランジ部52が設けられている。像側フランジ面54は、環状の溝形状の像側フランジ面内周部61と、その外側の環状の像側フランジ面外周部62とを有する。像側フランジ面内周部61には、墨90が塗布されている。像側フランジ面外周部62には、外周を沿うように、ボス状の位置決め面63が等間隔に6箇所に設けられている。隣り合う位置決め面63の間には、エジェクタピン当接部64が形成され、樹脂成形時において金型から分離する際にエジェクタピンが当接する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数のレンズとそれらを保持する鏡筒とを備えるレンズユニットに関する。
レンズユニットでは、レンズ面を径方向外側で囲む外周部に遮光膜(遮光層)を形成して、余計な光の入射や反射を防止する構成が採用されることがある(例えば、特許文献1、2参照)。
レンズをレンズバレル(鏡筒)に保持させる際、レンズにフランジ部を形成させておくことで容易にレンズバレルに保持させることができる。一方で、フランジ部が形成されることで、フランジ部に入射した不要な光が本来の有効な光と重なるなどしてゴーストやフレアが発生する虞がある。
したがって、最も物体側に配置される第1レンズのフランジ面に遮光膜としての墨塗りを施す構成がある。なお、第2レンズ以降(像側)の各レンズにもフランジ部が形成されており、第2レンズ以降のフランジ部によりゴースト等が発生する可能性はあるものの、第2レンズ以降のフランジ部に起因するゴースト等の発生を抑制するまでの要求はなかった。
特開2016−191808号公報 特開2016−191809号公報
昨今のカメラ市場では、車載用のセンシングカメラ等の需要が増してきており、より高性能なカメラが求められている。この場合に、これまでは発生の阻止を求められていなかったゴースト等(画角85°、90°時に発生するゴースト)についても発止を抑止しなくてはならなく、このゴーストが発生する要因であると考えられる第2レンズ以降のフランジ部にも墨塗りを施す必要がある。しかしながら、第2レンズ以降のフランジ部に墨塗りを施すと、墨塗りの厚さ分、各レンズの隙間間隔がずれてしまう。また、レンズに施された墨の厚さは、数十μmのバラツキが発生してしまうという課題がある。したがって、墨塗りを施すと求められるレンズ性能を満たさない場合があり、トレードオフの関係になってしまい、対策の技術が求められていた。なお、第1レンズは、通常、レンズ性能にあまり影響がない設計となっているため、墨塗りの厚さは実質的に無視できる。
以上の課題に鑑みて、本発明は、第2レンズのフランジによって発生するゴーストを抑制することができるとともに、第2レンズのレンズ面を囲うフランジ部に施した墨塗りによる光学性能の低下を防ぐことができるレンズユニットを提供することにある。
本発明は、最も物体側に配置された第1レンズと、前記第1レンズより像側に配置されている複数のレンズと、前記第1レンズと前記複数のレンズとを保持する鏡筒と、を備えるレンズユニットであって、前記複数のレンズのうち、最も物体側に配置される第2レンズは、プラスチックレンズであって、前記第2レンズは、前記第2レンズのレンズ面を囲うフランジ部を備え、前記フランジ部の像側フランジ面は、外周側に形成された光軸方向に凸の位置決め面と、前記位置決め面よりも内周側であって前記位置決め面よりも光軸方向物体側に凹となる第1段部と、を備え、前記第1段部には墨塗りが施されている。
反射の要因となる像側フランジ面と空気の境界面がなくなるため、内面反射率を落とすことができる。すなわち、第2レンズのフランジ部の像側フランジ面に墨塗りを施すことで、第2レンズのフランジによって発生するゴーストを抑制することができる。
また、第1段部は、位置決め面よりも光軸方向物体側となるように形成することで、墨塗りによる墨の厚みに起因して第2レンズの光軸方向の位置が変わってしまうことがない。したがって、光学性能が低下してしまう虞がない。
また、前記位置決め面は、前記フランジ部の外周を沿うように複数形成されており、前記位置決め面と前記位置決め面との間には、前記位置決め面よりも低い第2段部が形成されてもよい。
第2段部を設けることで、第2レンズの成形時に、金型から第2レンズを分離するために使用されるエジェクタピンによる押し出し部分として利用することができる。
また、前記第2段部には、エジェクタピン当接部が形成され、前記エジェクタピン当接部の少なくとも一部が前記フランジ部の物体側フランジ面と対向する位置に形成されてもよい。
エジェクタピンによる押し出し工程において、エジェクタピンの力が物体側レンズ面や像側レンズ面に直接作用することを防止でき、すなわち、レンズ面が変形等することを防止できる。
また、前記第2レンズのレンズ面のうち像側レンズ面と前記第1段部との境界部分には、光軸方向像側に突出する微細な環状凸部が形成されてもよい。
環状凸部によって、墨が像側レンズ面に広がってしまうことを防止できる。
また、前記第1段部は、前記第2段部よりも光軸方向物体側に凹となる環状溝であってもよい。
第1段部を環状溝とすることで、墨の塗布位置や塗布量の調整が容易となる。
また、前記第1段部は、微細な凹凸が施された凹凸面であってもよい。
第2レンズ22がプラスチックレンズであり、墨を弾きやすい。すなわち、塗布された墨が安定しない。しかし、凹凸面によって塗布された墨を安定させることができ、塗布の最適化ができる。
また、前記像側レンズ面と前記第1段部との境界部分には、光軸方向物体側に凹の第3段部が形成されてもよい。
第3段部によって、境界部分に例えば90度の角度が付くため、その部分で墨の表面張力が発生しやすくなり、墨が像側レンズ面に広がってしまうことを防止できる。
また、前記第2レンズと、前記第2レンズより像側に隣接する第3レンズとの間に、遮光シートが介在してもよい。
遮光シートによって、光を像側に通すことを防止できる。
本発明によれば、第2レンズのフランジによって発生するゴーストを抑制することができるとともに、第2レンズのレンズ面を囲うフランジ部に施した墨塗りによる光学性能の低下を防ぐことができる。
第1の実施形態に係る、レンズユニットの全体を示した図である。 第1の実施形態に係る、レンズユニットの分解斜視図である。 第1の実施形態に係る、第2レンズの斜視図である。 第1の実施形態に係る、第2レンズの像側の面を示した図である。 第1の実施形態に係る、第2レンズのフランジ部の断面構造を示した図である。 第1の実施形態に係る、第2レンズの成形工程の概要を示した図である。 第2の実施形態に係る、第2レンズの斜視図である。 第2の実施形態に係る、第2レンズの像側の面を示した図である。 第2の実施形態に係る、像側フランジ面内周部と像側レンズ面の境界部分を拡大した図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
図1は本実施形態に係るレンズユニット1の全体を示しており、図1(a)は斜視図、図1(b)は正面図、図1(c)は縦断面図である。図2は、レンズユニット1の分解斜視図である。
レンズユニット1は、車載周辺監視カメラ、監視カメラ、ドアホン等に組み込まれるレンズアッシである。なお、本発明における「物体側L1」および「像側L2」とは、光軸L方向における物体側および像側をいい、「光軸方向」とは光軸Lに平行する方向をいう。
(全体構成)
レンズユニット1は、複数のレンズからなる広角レンズ2と、広角レンズ2を収納する鏡筒3とを備える。広角レンズ2は、光軸Lに沿って物体側L1から像側L2に向かって密着して配置された第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ23、第4レンズ24、第5レンズ25、および第6レンズ26の6枚のレンズにより構成される。なお、本実施形態では、第2レンズ22と第3レンズ23との間には、光が像側へ進入することを防止する遮光シート36が密着して配置されている。また、第3レンズ23と第4レンズ24(レンズホルダ4)との間には、絞り37が密着して配置されている。
広角レンズ2を構成するレンズのうち、第1レンズ21は、最も物体側L1に配置される。第2レンズ22は、第1レンズ21の像側L2に位置する。第3レンズ23は、第2レンズ22の像側L2に位置する。第4レンズ24は、第3レンズ23の像側に位置する。第4レンズ24は、樹脂製のレンズホルダ4に圧入固定され更に接着剤による補強固定された状態で鏡筒3に配置される。第5レンズ25は、第4レンズ24の像側L2に位置する。第6レンズ26は、第5レンズ25の像側L2に位置する。第5レンズ25と第6レンズ26は、接合レンズである。
第1レンズ21には、最も物体側に位置する第1レンズ21の物体側レンズ面が露出している場合でも第1レンズ21の物体側レンズ面に傷が付きにくくするという観点からガラスレンズが用いられる。第2レンズ22、第3レンズ23、第5レンズ25、および第6レンズ26には、レンズの加工性および経済性に優れるという点から、プラスチックレンズが用いられる。第4レンズ24には、レンズの面精度や温度変化に対する屈折率等の光学特性に優れるという観点からガラスレンズが用いられる。
なお、本実施形態におけるレンズユニット1の広角レンズ2は上記6枚のレンズにより構成されているが、レンズの枚数は限定されることはなく、また、レンズの材質についても限定されることなく、また、接合レンズを備えない構成としても良い。
鏡筒3は、樹脂製の円筒状の玉枠であり、広角レンズ2を構成する各レンズの外周面に沿いながら、像側に向かって内周面32が形成されている。内周面32には、周方向で等間隔に複数の圧入凸部39が径内部方向に凸状(膨出した形状)で形成されている。圧入凸部39によって、広角レンズ2を構成する第2レンズ22、第3レンズ23、レンズホルダ4、第5レンズ25が、圧入凸部39に圧入され、かつ、それらの外周面が鏡筒3の内周面32に支持されることにより光軸L方向に位置決めされている。
また、第5レンズ25における像側の面の周縁に形成された平坦部25aが、鏡筒3の像側において周方向内側に延びる環状の平坦部31に載置される。また、第2レンズ22の物体側L1の面の周縁が鏡筒3の物体側内周面の端部に設けられたカシメ部35に係止される。
このことにより、第2レンズ22、第3レンズ23、レンズホルダ4(第4レンズ24)、第5レンズ25、および第6レンズ26が、光軸L方向に位置決めされる。更に、第1レンズ21の外周部分にOリング5が組み込まれた後、Oリング5が組み込まれた第1レンズ21が、環状の溝部34に組み込まれる。その後、第1レンズ21の周縁が鏡筒3の物体側端部に設けられたカシメ部33に係止される。この工程によって、第1レンズ21が光軸L方向に位置決めされる。
ここでは、第2レンズ22、第3レンズ23、レンズホルダ4(第4レンズ24)、第5レンズ25、および第6レンズ26の挿入順の間違い防止の観点から、像側L2側のレンズほど外径が小さく、かつそれられに対応して内周面32が狭く形成されている。また、第2レンズ22、第3レンズ23、レンズホルダ4(第4レンズ24)、第5レンズ25、および第6レンズ26の図2の上側領域にはDカット部22x〜26xが形成されている。
(第2レンズの構造)
つづいて、本実施形態において特徴的な構成を有する第2レンズ22について説明する。図3は第2レンズ22の斜視図であって、図3(a)は第2レンズ22の全体を示しており、図3(b)は断面斜視図である。図4は第2レンズ22を示す図であり、図4(a)は第2レンズ22の像側L2(図1(c)では第3レンズ23側の面)の面を示した平面図である。また図4(b)は、その面の一部に墨90を塗布した構造を示している。
第2レンズ22において、レンズ面は、物体側L1において凸の物体側レンズ面51と、像側L2において凹の像側レンズ面69とを備える。第2レンズ22には、レンズ面の外周側を囲うフランジ部52が設けられている。なお、フランジ部52の一部はDカット部22xとなっている。
フランジ部52において、物体側L1は物体側レンズ面51の外周側を囲う物体側フランジ面53となっており、像側L2は像側レンズ面69を囲う像側フランジ面54となっている。
像側フランジ面54は、内側(すなわち像側レンズ面69側)が段状に若干凹になっている。すなわち、像側フランジ面54は、環状の溝形状の像側フランジ面内周部61と、その外側の環状の像側フランジ面外周部62とを有する。像側フランジ面外周部62は、後述の位置決め面63を有する。言い換えると、フランジ部52の像側フランジ面54は、外周側に形成された光軸L方向に凸の位置決め面63と、位置決め面63よりも内周側であって位置決め面63よりも光軸L方向(より具体的には物体側L1)に凹となる第1段部としての像側フランジ面内周部61と、を備えている。像側フランジ面内周部61には、墨90が塗布されている。すなわち、像側フランジ面内周部61には墨塗りが施されている。
像側フランジ面外周部62は、第2段部としてのフランジ面本体62aと、フランジ面本体62a上において外周を沿うように像側L2に突に設けられたボス状(または凸状)の複数の位置決め面63を備える。位置決め面63は、ここでは等間隔に6箇所に設けられている。言い換えると、第1段部としての像側フランジ面内周部61に対して、その外周側に一段高くなった第2段部としてのフランジ面本体62aが形成され、さらにフランジ面本体62a上に一段高くなった位置決め面63が形成されている。なお、Dカット部22xの位置決め面63は、Dカット部22xの形状に対応して他の位置決め面63の一部がカットされた形状となっている。
第2段部であるフランジ面本体62aにおいて、隣り合う位置決め面63の間には、エジェクタピン当接部64が形成されている。ここでは、エジェクタピン当接部64は、フランジ面本体62aから若干ボス状(または凸状)に形成されている。ただし、位置決め面63の突出量よりエジェクタピン当接部64の突出量は小さい。すなわち、位置決め面63の基準面としての機能を阻害しないようにエジェクタピン当接部64が形成されている。図6で後述するように、エジェクタピン当接部64は、樹脂成形時において金型70から分離する際にエジェクタピン74が当接する。
エジェクタピン当接部64について、その物体側L1の対向位置において物体側フランジ面53が形成されている。ここでは、エジェクタピン当接部64の中心位置に対向する位置が物体側フランジ面53であって物体側レンズ面51ではないように構成されている。なお、エジェクタピン当接部64は、上述のような凸状に明示された構造でなくてもよく、例えばエジェクタピン当接部64が第2段部であるフランジ面本体62aと同一平面上であってもよいし、エジェクタピン当接部64が像側フランジ面外周部62よりも凹状に形成されていてもよい。また、予め物体側フランジ面53の位置を避けて設けられる構造であってもよい。
図5は第2レンズ22のフランジ部52の断面構造を示す。ここでは、Dカット部22xから対向する位置へ断面した構造である。図5(a)は墨90が塗布される前の状態を示し、図5(b)は墨90が塗布された状態を示し、図5(c)は図5(a)の像側フランジ面内周部61を拡大して示し、図5(d)は図5(b)の像側レンズ面69と像側フランジ面内周部61の境界領域Yを拡大して示している。
像側フランジ面内周面61は、像側フランジ面外周部62よりも物体側L1へ若干凹となっており、図4(b)や図5(b)に示すように墨90が塗布されている。墨90を像側フランジ面内周部61に塗布して墨塗り部とすることで、第2レンズ22のフランジ部52によって発生するゴーストを抑制することができる。墨90は、墨色による光拡散防止機能とともに、墨90により像側フランジ面内周部61と空気の境界面をなくし内面反射率を低減する機能を果たしている。
また、図5(c)に示すように、像側フランジ面内周部61には、細かな凹凸、又はシボが形成されている。特に、第2レンズ22がプラスチックレンズの場合、墨90を弾いて、安定しなかったり、薄くできなかったりするが、細かな凹凸によって、塗布された墨90の流動を防止し、適切な領域に適量を塗布することができる。
また、主に図5(d)に示すように、像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分には、像側L2側に凸状となったバリ66が形成されることがある。バリ66は、第2レンズ22の成形時に形成される。
図6は第2レンズ22の成形工程(断面工程図)の概要を示した図である。第2レンズ22は、可動型71と固定型72を有する金型70により樹脂成形によって製造される。図6(a)の成形工程のように、図示右側の可動型71と左側の固定型72が閉じた状態で、ゲートから金型70の内部に樹脂が注入される。
像側レンズ面69および像側フランジ面54の側が可動型71に、物体側レンズ面51および物体側フランジ面53の側が固定型72に対応する配置となっている。また、可動型71と固定型72の境界が第2レンズ22のレンズ側面58(概ね中央付近)になっている。この境界によって、図6(c)の成形品分離工程に示すように、第2レンズ22のパーティングライン58aが形成される。また、ゲート口は、レンズ側面58のDカット部22xの部分に位置している。
図6(b)の型開き工程のように、樹脂が固まったタイミングで、可動型71と固定型72が分離する。このとき、第2レンズ22は固定型72から分離し、可動型71に固定した状態となっている。その後、図6(c)の成形品分離工程に示すように、可動型71に設けられたエジェクタピン74がエジェクタピン当接部64で第2レンズ22を押し出し、第2レンズ22が可動型71から分離する。
このとき、エジェクタピン74が当たる場所(すなわちエジェクタピン当接部64)は、その対向する位置がフランジ部52の物体側フランジ面53となっている。したがって、エジェクタピン74が第2レンズ22を押し出す動作によって、レンズ面(特に物体側レンズ面51)の形状に歪み発生等の悪影響を及ぼすことがない。
ところで、第2レンズ22の樹脂成形時の金型70を取り外す際には、より具体的には、エジェクタピン74により可動型71から取り外す際に、像側レンズ面69と像側フランジ面内周部61の境界に、上述したバリ66が環状に形成される。このバリ66は、像側レンズ面69を成形する像側レンズ面成形型78と、像側フランジ面54等を成形する像側フランジ面成形型77との間に、樹脂が入り込むことで形成される微細な環状凸部である。図5(d)に示すように、墨90が塗布される際に、像側レンズ面69へ流れること防止できる。なお、バリ66の突出量は数μm程度である。また、バリ66が形成されないように、より精度よく像側レンズ面成形型78と像側フランジ面成形型77の配置を工夫してもよい。
また、像側フランジ面内周部61は、位置決め面63よりも光軸方向物体側となるように形成することで、墨塗りによる墨90の厚みに起因して第2レンズ22の光軸方向の位置が変わってしまうことがない。したがって、光学性能が低下してしまう虞がない。なお、墨90の厚みは、最大30μm程度である。したがって、像側フランジ面内周部61から位置決め面63の先端までの距離は、50μm程度に設定されればよく、当然に、塗布する墨90の厚みに応じて調整されうる。
以上、本実施形態の特徴を簡単に纏めると次の通りである。
墨90によって、反射の要因となる像側フランジ面54と空気の境界面がなくなるため、内面反射率を落とすことができる。すなわち、第2レンズ22のフランジ部52の像側フランジ面54(像側フランジ面内周部61)に墨90を塗ることで、第2レンズ22のフランジ部52によって発生するゴーストを抑制することができる。
また、像側フランジ面内周部61を像側フランジ面外周部62、より具体的には位置決め面63よりも光軸方向物体側となるように像側フランジ面内周部61を形成することで、墨90の厚みに起因して第2レンズ22の光軸L方向の位置が変わってしまうことがない。したがって、光学性能が低下してしまう虞がない。
また、エジェクタピン当接部64を設けることで、第2レンズ22の成形時に、金型70から第2レンズ22を分離するために使用されるエジェクタピンによる押し出し部分として利用することができる。
また、エジェクタピン当接部64は、少なくとも一部(特に、エジェクタピン74が当接する中央部分)が、フランジ部52の物体側フランジ面53と対向する位置に形成されているため、エジェクタピン74による押し出し工程において、エジェクタピン74の力が物体側レンズ面51や像側レンズ面69に直接作用することを防止でき、すなわち、レンズ面が変形等することを防止できる。
また、環状凸形状のバリ66によって、墨90が像側レンズ面69に広がってしまうことを防止できる。
また、像側フランジ面内周部が、像側フランジ面外周部62よりも光軸方向物体側に凹となる環状溝であり、墨90の塗布位置や塗布量の調整が容易となる。
第2レンズ22がプラスチックレンズであり、墨を弾きやすく、塗布された墨90が安定しない。しかし、像側フランジ面内周部61が凹凸面であるので、塗布された墨90を安定させることができ、塗布の最適化ができる。
第2レンズ22と第3レンズ23との間に、遮光シート36が介在するため、光を像側に通すことを防止できる。すなわち、不要な光の遮光を完全に行える。
<第2の実施形態>
図7〜図9を参照して、本実施形態の第2レンズ22aについて説明する。本実施形態の第2レンズ22aでは、像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分の形状が第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の構成・機能については適宜説明を省略する。図7は第2レンズ22aの斜視図であって、図7(a)は第2レンズ22aの全体を示しており、図7(b)は断面斜視図である。図8は第2レンズ22aの像側L2の面を示した平面図である。図9は像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分(図7の領域Z)を拡大した図であって、図9(a)は墨90を塗布した状態を示し、図9(b)は第3段部65が形成されていない構成において墨90を塗布した状態を示している。なお、本実施形態では、上述した金型70(特に像側レンズ面成形型78と像側フランジ面成形型77の配置)を精度よくしたことによって像側フランジ面内周部61の境界にバリ66が形成されない場合について説明する。
像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分には、光軸方向物体側に凹の第3段部65が形成されている。すなわち、第3段部65は、環状の段差が光軸方向物体側に一段下がって凹状に形成された形状となっている。より具体的には第3段部65は、像側フランジ面内周部61から略直角(90度)に凹となる段差である。
図9(b)の像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分に第3段部が形成されていない構成に比べ、図9(a)の第3段部65が形成されている構成の方が像側フランジ面内周部61と像側レンズ面69の境界部分に角度が付いている。したがって、墨90の表面張力が発生しやすくなり、図9(b)のように像側フランジ面内周部61に施した墨90が像側レンズ面69に広がってしまうこと(破線の墨90a)を防止できる。
本発明を、実施の形態をもとに説明したが、この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 レンズユニット
2 広角レンズ
3 鏡筒
4 レンズホルダ
5 Oリング
21 第1レンズ
22、22a 第2レンズ
22x〜26x Dカット部
23 第3レンズ
24 第4レンズ
25 第5レンズ
26 第6レンズ
31 平坦部
32 内周面
33、35 カシメ部
34 溝部
36 遮光シート
37 絞り
51 物体側レンズ面
52 フランジ部
53 物体側フランジ面
54 像側フランジ面
58 レンズ側面
58a パーティングライン
61 像側フランジ面内周部
62 像側フランジ面外周部
62a フランジ面本体
63 位置決め面
64 エジェクタピン当接部
65 第3段部
66 バリ
69 像側レンズ面
70 金型
71 可動型
72 固定型
74 エジェクタピン
77 像側フランジ面成形型
78 像側レンズ面成形型
90、90a 墨

Claims (8)

  1. 最も物体側に配置された第1レンズと、前記第1レンズより像側に配置されている複数のレンズと、前記第1レンズと前記複数のレンズとを保持する鏡筒と、を備えるレンズユニットであって、
    前記複数のレンズのうち、最も物体側に配置される第2レンズは、プラスチックレンズであって、
    前記第2レンズは、前記第2レンズのレンズ面を囲うフランジ部を備え、
    前記フランジ部の像側フランジ面は、外周側に形成された光軸方向に凸の位置決め面と、前記位置決め面よりも内周側であって前記位置決め面よりも光軸方向物体側に凹となる第1段部と、を備え、
    前記第1段部には墨塗りが施されている
    ことを特徴とすることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記位置決め面は、前記フランジ部の外周を沿うように複数形成されており、
    前記位置決め面と前記位置決め面との間には、前記位置決め面よりも低い第2段部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記第2段部には、エジェクタピン当接部が形成され、
    前記エジェクタピン当接部の少なくとも一部が前記フランジ部の物体側フランジ面と対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
  4. 前記第2レンズのレンズ面のうち像側レンズ面と前記第1段部との境界部分には、光軸方向像側に突出する微細な環状凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のレンズユニット。
  5. 前記第1段部は、前記第2段部よりも光軸方向物体側に凹となる環状溝であることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
  6. 前記第1段部は、微細な凹凸が施された凹凸面であることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のレンズユニット。
  7. 前記像側レンズ面と前記第1段部との境界部分には、光軸方向物体側に凹の第3段部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
  8. 前記第2レンズと、前記第2レンズより像側に隣接する第3レンズとの間に、遮光シートが介在していることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載のレンズユニット。
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