JP2019014801A - 光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1](A)一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン;
(B)一分子中に、ケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有する、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン;
(C)光活性型白金錯体硬化触媒;及び
(D)(d)原料シリカ粒子が、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)との混合物で表面処理されたシリカ粒子
を含む、光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[2](D)が、(d)原料シリカ粒子と(A)とを混合する時に、有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)を添加して、前記シリカ粒子を表面処理することによって得られるシリカ粒子である、[1]の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[3](d)が、有機ケイ素化合物で表面処理したシリカ粒子である、[1]又は[2]の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[4](C)が、β−ジケトン白金錯体及び環状ジエン化合物を配位子に持つ白金錯体からなる群より選択される1以上である、[1]〜[3]のいずれかの光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[5]更に、(E)アルキレン単位が炭素原子数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であるポリオキシアルキレングリコール及び/又はその誘導体を含有する、[1]〜[4]のいずれかの光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[6]画像表示装置用のダム材である、[1]〜[5]のいずれかの光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
[7]画像表示部と保護部との封止に、[1]〜[6]のいずれかの画像表示装置用のダム材組成物を用いてなる、画像表示装置。
シロキサン化合物の構造単位を、以下のような略号によって記載することがある。以下、これらの構造単位をそれぞれ「M単位」「D単位」等ということがある。
M:(CH3)3SiO1/2
MH:H(CH3)2SiO1/2
MV:CH2=CH(CH3)2SiO1/2
D:(CH3)2SiO2/2
DH:H(CH3)SiO2/2
T:CH3SiO3/2
Q:SiO4/2(四官能性)
C2−C6アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基及び5−ヘキセニル基等が挙げられる。合成が容易である観点から、ビニル基が好ましい。
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。合成が容易である観点から、メチル基が好ましい。
C6−C20アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、トリル基及びキシリル基等が挙げられる。合成が容易である観点から、フェニル基が好ましい。
C2−C6アルケニル基、C1−C6アルキル基及びC6−C20アリール基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲンで置換されていてもよい。
本明細書において、「(A)一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン」を「(A)」ともいう。「(C)光活性型白金錯体硬化触媒」等についても同様である。
本明細書において、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分に該当する物質は、単独又は複数存在する。例えば、組成物において、(A)は、単独でも、二種以上を併用してもよい。(B)、(C)、(D)及び(d)等についても同様である。
光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、(A)一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン;(B)一分子中に、ケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有する、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン;(C)光活性型白金錯体硬化触媒;及び(D)(d)原料シリカ粒子が、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)との混合物で表面処理されたシリカ粒子を含む。
(A)一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンは、組成物において、ベースポリマーとなる成分である。(A)を配合することによって、硬化時に架橋反応による安定した3次元構造を確保し、硬化収縮を制御し、良好な視認性を確保することができる。(A)は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を一分子中に平均で2個以上有し、後述する(B)のヒドロシリル基(Si−H)との付加反応により、網状構造を形成することができるものであれば、特に限定されない。代表的には、一般式(I):
(Ra)n1(Rb)n2SiO(4−n1−n2)/2 (I)
(式中、
Raは、C2−C6アルケニル基であり;
Rbは、C1−C6アルキル基又はC6−C20アリール基であり;
n1は、1又は2であり;
n2は、0〜2の整数であり、ただし、n1+n2は1〜3である)
で示されるアルケニル基含有シロキサン単位を、分子中に少なくとも平均で2個以上有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンである。(A)におけるケイ素原子に結合したアルケニル基の数は、一分子中、平均で2〜100個であるのが好ましく、2〜50個であるのがより好ましい。
(式中、Ra及びRbは、先に定義したとおりであり、m1は、(A)の23℃における粘度を1〜100,000mPa・sにする数である)で示されるアルケニル基含有直鎖状ポリオルガノシロキサンが好ましい。
(B)一分子中に、ケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有する、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基が、(A)のRaとの間で付加反応することにより、(A)の架橋剤として機能するものである。硬化物を網状化するために、該付加反応に関与するケイ素原子に結合した水素原子を、一分子中に平均で2個以上有しているものであれば、特に限定されない。このようなポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、代表的には、一般式(II):
(Rc)n3(Rd)n4SiO(4−n3−n4)/2 (II)
(式中、
Rcは、水素原子であり、
Rdは、C1−C6アルキル基又はC6−C20アリール基であり;
n3は、1又は2であり;
n4は、0〜2の整数であり、ただし、n3+n4は1〜3である)
で示される水素基含有シロキサン単位を分子中に2個以上有する水素基含有ポリオルガノシロキサンである。
(式中、Rc及びRdは、は、先に定義したとおりであり、m2は、(B1)の23℃における粘度を1〜10,000mPa・sとする数である)で示される、直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。
(C)光活性型白金錯体硬化触媒は、紫外線の照射により活性化し、(A)のアルケニル基と、(B)のヒドロシリル基との間の付加反応を促進するための触媒である。
(D)は、(d)原料シリカ粒子が、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)(以下、単に「有機ケイ素化合物」ともいう。)との混合物で表面処理されたシリカ粒子である。即ち、(D)は、少なくとも一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物で表面処理されたシリカ粒子である。
一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン及び有機シラザン化合物で表面処理される前のシリカ粒子(以下、「(d)原料シリカ粒子」ともいう。)としては、製造法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカ等の湿式法シリカ、乾式法である煙霧質シリカ(気相法シリカ)等が挙げられ、チクソ性付与、吐出性能への影響及び組成物の安定性の観点から、煙霧質シリカが好ましい。煙霧質シリカは日本アエロジル株式会社からアエロジル、株式会社トクヤマからQSタイプとして市販されている。
一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン及び有機ケイ素化合物は、(d)原料シリカ粒子を処理するための表面処理剤である。一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンは、好ましい理由を含め、(A)と同義である。また、有機ケイ素化合物は、(d)原料シリカ粒子を得るための表面処理剤として前記したとおりであり、有機シラザン化合物、アルコキシシラン化合物、クロロシラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ジメチルシロキサンオリゴマーが好ましく、有機シラザン化合物が特に好ましい。
(D)は、(d)と組成物に含まれる(A)とを混合する時に、有機ケイ素化合物を添加して、(d)を表面処理することによって得られたシリカ粒子であるのが好ましい。
(d)原料シリカ粒子を、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン及び有機ケイ素化合物の混合物で表面処理する方法としては、一般的周知の技術を採用することができる。例えば、常圧で密閉された機械混練装置に、(d)と、表面処理剤である一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン及び有機ケイ素化合物の混合物とを入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温又は熱処理にて混合処理することが挙げられる。混練後、乾燥することにより(D)を製造することができる。また、前記混合処理により得られた混合物に、更なる成分を加えて、組成物を調製してもよい。
組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(E)アルキレン単位が炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であるポリオキシアルキレングリコール及び/又はその誘導体、(F)希釈剤、(G)接着付与剤及び(H)白金系触媒の抑制剤等からなる群より選択される1以上の添加剤を含むことができる。これらは、それぞれ単独でも、2種以上の組合せであってもよい。
(式中、Q1及びQ2は、互いに独立して、アルキレン基、好ましくはC1−C4アルキレン基を表し、R1は、C1−C4アルキル基を表す)で示される側鎖を有する有機ケイ素化合物が挙げられる。
組成物において、HB/ViAは、紫外線の照射により硬化物が得られる限り特に限定されないが、0.2〜3.0であるのが好ましく、0.3〜2.5であるのがより好ましく、0.4〜2.0であるのが特に好ましい。ここで、ViAは、(A)のアルケニル基のモル数であり、HBは、(B)のケイ素に結合した水素原子のモル数である。
A:両末端がMV単位で閉塞され、中間単位がD単位からなるポリメチルビニルシロキサン(23℃での粘度12,000mPa・s)
B−1:MHD20MHで示される直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン(23℃での粘度20mPa・s)
B−2:平均単位式がMH 8Q4で示されるポリメチルハイドロジェンシロキサン(有効水素量:1重量%)
C:(メチルシクロペンタジエニル)トリメチル白金錯体(白金含有量:1重量%)
d−1:BET比表面積200m2/gの煙霧質シリカ(AEROSIL 200、日本アエロジル製)を、ヘキサメチルジシラザンで処理した煙霧質シリカ:BET比表面積135m2/g、pH6.8、炭素含有量3.9質量%
d−2:オクタメチルシクロテトラシロキサンで処理した煙霧質シリカ:BET比表面積145m2/g(AEROSIL R104、日本アエロジル製)、pH4.7、炭素含有量1.4質量%
d−3:未処理の煙霧質シリカ:BET比表面積200m2/g(AEROSIL 200(日本アエロジル製))、pH4.1、炭素含有量0質量%
E:ポリプロピレングリコール(数平均分子量:2,000):サンニックス PP−2000(三洋化成工業株式会社製)
表1に示す(A)中のA、d及びdに対して20重量%のヘキサメチルジシラザンを、所定の固練り(Aの重量/dの重量)となるようにして配合し、窒素下で1時間混合した。150℃で2時間加熱混合し、さらに150℃で2時間加熱減圧混合し、シリコーンゴムベース(即ち、A及びヘキサメチルジシラザンの混合物で表面処理されたシリカ粒子とAとを含む混合物)を得た。このシリコーンゴムベースに(A)中の残りの成分(即ち、C及びE)を加え、室温にて均一になるまで混合し、二剤型の一方の成分である(A)を得た。(B)についても同様にして得た。ここで、(B)における前記残りの成分は、B及びEである。比較例については、表面処理剤を用いなかったことを除き、上記と同じである。
レオメータ(HAAKE6000)(サーモフィシャー製)を用いて、23℃における粘度をプレート(C20/1°)により測定した。せん断速度10(1/s)および1(1/s)で1分間測定を行った。
(A)及び(B)の各部分については、(A)及び(B)を製造した直後、室温で0時間、70℃で5日間、及び、70℃で7日間の条件で保存した後、(A)、(B)、及び、(A)と(B)とを合わせて得られた組成物(MIX)について、粘度を測定した。
組成物(MIX)については、(A)と(B)の2液を混合後に吐出し、紫外線を照射していない状態で、1分後、30分後及び60分後での粘度を測定した。
(3)形状安定性(チクソ比)
チクソ比は、「(2)粘度の測定」で測定した、1(1/s)と10(1/s)の粘度を用いて、以下の式を用いて求めた。
1(1/s)÷10(1/s)=チクソ比
(A)及び(B)を製造した直後、室温で0時間、70℃で5日間、及び、70℃で7日間の条件で保存した。その後、(A)と(B)とを合わせて得られた組成物(MIX)について、針入度を測定した。
組成物(MIX)を2枚のガラス板(13cmx26cmx5mm)の間に1mmのスペーサを入れて挟み込み、ウシオ電機株式会社製:UVL−4001Mを用い、120w/cm2の紫外線エネルギー照射量、積算光量4,000mJ/cm2にて硬化させることにより、組成物の硬化物を得た。硬化した組成物を切り取り14枚重ね合せて、室温(23℃)において、JIS K 6249により、1/4コーンを用いて、針入度を測定した。
一方、比較例において、原料シリカを処理するための表面処理剤が、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物ではないため、得られる(A)及び(B)、並びにこれらを合わせた組成物の保存安定性に問題があった。
比較例1では、室温で(A)及び(B)を製造した直後に、これらを合わせて得られた組成物は、30分経過後に粘度が増加していた。また、比較例1について、(A)及び(B)を製造し、これらを70℃で5日間保存した後は、(A)及び(B)の単独においても粘度が増加していた。そして、これらを合わせて得られた組成物は、時間の経過と共に粘度が非常に増加していた。さらに、比較例1について、(A)及び(B)を製造し、これらを70℃で7日間保存した後は、(A)及び(B)の単独においても粘度が増加していた。そして、これらを合わせて得られた組成物は、粘度の増加が著しく、吐出ができなかった。
比較例2は、比較例1に比べて、(A)、(B)及びこれらの合わせて得られた組成物の粘度の増加は抑えられていたが、比較例1と同様の傾向であった。
Claims (7)
- (A)一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサン;
(B)一分子中に、ケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有する、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン;
(C)光活性型白金錯体硬化触媒;及び
(D)(d)原料シリカ粒子が、一分子中に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有する、ポリオルガノシロキサンと有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)との混合物で表面処理されたシリカ粒子
を含む、光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。 - (D)が、(d)原料シリカ粒子と(A)とを混合する時に、有機ケイ素化合物(但し、(A)及び(B)を除く)を添加して、前記シリカ粒子を表面処理することによって得られるシリカ粒子である、請求項1に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
- (d)が、有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ粒子である、請求項1又は2に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
- (C)が、β−ジケトン白金錯体及び環状ジエン化合物を配位子に持つ白金錯体からなる群より選択される1以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
- 更に、(E)アルキレン単位が炭素原子数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であるポリオキシアルキレングリコール及び/又はその誘導体を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
- 画像表示装置用のダム材である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
- 画像表示部と保護部との封止に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を用いてなる、画像表示装置。
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