JP2019015865A - 波長可変干渉フィルター、光学デバイス、電子機器、及び波長可変干渉フィルターの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターは、第一反射膜(第一ミラー)が設けられる第一基板と、第二反射膜(第二ミラー)が設けられる第二基板とが接合され、第一反射膜と第二反射膜とがギャップを介して対向配置されている。また、第二基板は、第二反射膜が設けられる可動部と、可動部の外周を囲うように形成された保持部(ダイアフラム)とを備えている。そして、第一基板に設けられた第一電極と、第二基板に設けられて第一電極に対向する第二電極とにより静電アクチュエーターが構成され、この静電アクチュエーターに駆動電圧を印加すると静電引力により保持部が撓み、可動部が第一基板側に変位する。
このような構成では、第二凹部によって、ミラー領域以外の領域が、ミラー領域よりも撓みやすくなり、ミラー領域の撓みを抑制することができる。
ここで、本適用例では、第二電極は、第一面の第二凹部が設けられる領域に形成されている。すなわち、第二電極は、第二凹部の凹面に沿って設けられる。したがって、平面上に第二電極を設ける場合に比べて、第二電極の表面積が増大し、保持可能な電荷も増大する。よって、静電アクチュエーターを所定量駆動させるための電力を小さくでき、省電力化を促進できる。
本適用例では、第一凹部の凹内周面、つまり、第一凹部の第一面とは反対側の面に、第一凹部よりも面積が小さい第三凹部が設けられる。このような構成では、第一面に第二凹部を設ける場合に比べて、ダイアフラム領域をより撓ませやすくできる。
本適用例では、上記適用例と同様、波長可変干渉フィルターの平面寸法を従来に比べて小型化できる。このため、当該波長可変干渉フィルターを収納する筐体も小型化することができ、光学デバイスの小型化を促進できる。
本適用例では、上記適用例と同様、波長可変干渉フィルターの平面寸法を従来に比べて小型化できる。このため、当該波長可変干渉フィルターを備える電子機器においても小型化できる。また、基板を軽量化できるので、波長可変干渉フィルターを駆動させる際の駆動電圧も小さくでき、電子機器における省電力化を図ることができる。さらに、波長可変干渉フィルターをキャリッジに搭載し、キャリッジをモーター等の駆動力によって駆動させる電子機器では、キャリッジの駆動に係る電力を低減できる。
この場合、第一凹部の底部内に、第一ミラー及び第二ミラーと重なるミラー領域と、第二ミラーを第一ミラー側に変位させるためのダイアフラム領域とが形成され、ミラー領域とダイアフラム領域との間には湾曲面が形成されない。よって、平面寸法が小さい波長可変干渉フィルターを製造することができる。
以下、第一実施形態の波長可変干渉フィルターについて説明する。
図1は、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図である。図2は、図2をA−A線で切断にした波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図1及び図2に示すように、第一基板51および第二基板52を備えている。これらの第一基板51及び第二基板52は、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜等の接合膜53により接合されて、一体的に構成されている。
第一基板51には、第一ミラー54が設けられ、第二基板52には、第二ミラー55が設けられ、これらの第一ミラー54および第二ミラー55は、ミラーギャップGを介して対向配置されている。また、波長可変干渉フィルター5には、ミラーギャップGの寸法を変更する静電アクチュエーター56を備えている。
以下、各部の構成を詳細に説明する。
第一基板51は、第一実施形態において本発明の対向基板に相当する。第一基板51は、図2に示すように、第二基板52に対向する面に、例えばエッチングにより形成された電極配置溝511及びミラー設置部512を備える。この第一基板51は、例えば第二基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、静電アクチュエーター56により静電引力を作用させた際の第一基板51が抑制されている。
また、第一基板51の一端側(例えば、図1における辺C5−C6)は、第二基板52の一端側(辺C1−C2)よりも突出し、波長可変干渉フィルター5を例えばパッケージ筐体や基台等に固定する際の固定部として用いることができる。
第一電極561は、電極配置溝511の溝底面のうち、後述する第二電極562に対向する領域に設けられている。この第一電極561は、例えば電極配置溝に沿った略環状に形成される。
また、第一電極561には、引出溝に沿って辺C3−C4側に延設される第一引出電極563(図1参照)が接続されている。この第一引出電極563は、引出溝において、第二基板52側に設けられた第一接続電極565に接続される。
なお、本実施形態では、1つの第一電極561が設けられる構成を示すが、例えば、フィルター中心軸Oを中心とした同心円となる2つ以上の電極が設けられる構成などとしてもよい。また、第一電極561の形状としては、例えば、一部に環内外を連通する切欠部が設けられる構成としてもよい。この場合、当該切欠部を通って、第一電極561から独立した他の電極(例えば第一ミラー54と接続される電極等)を設けることもできる。
第一ミラー54は、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜、高屈折層(例えばTiO2)及び低屈折層(例えばSiO2)を積層した誘電体多層膜等を用いることができる。
第二基板52は、本発明の基板に相当する。第二基板52は、第二基板52の一端側(辺C3−C4側)は、第一基板51の辺C7−C8よりも外側に突出し、電装部560を構成する。また、第二基板52の第一基板51に対向する面(第一面521)には、第二ミラー55及び第二電極562が設けられている。
そして、第二基板52の第一基板51とは反対側の面(第二面522)には、第一基板51側に凹状となる第一凹部523が設けられ、平面視において、第一凹部523の外側側には基板外周部524が設けられている。
ここで、図1に示すような平面視において、底部525のうち、第一ミラー54と重なる領域をミラー領域Amと称し、ミラー領域Amの外周縁から湾曲部526までの領域をダイアフラム領域Adと称する。
また、第一凹部523における第一基板51とは反対側の表面のうち、湾曲部526と重なる面は、底面525Aの外周縁から基板外周部524における第一基板51とは反対側の面(第二面522)までを連続する円弧状の曲面となる。
また、突出部527の突出寸法は、第一凹部523の深さ寸法(第二面522から底面525Aまでの距離)よりも小さい。例えば、基板厚み寸法が500μmの第二基板52に対して、例えば350μmの深さ寸法で第一凹部523が形成されるのに対し、突出部527を形成する際のドライエッチングの深さ寸法は例えば100μmとなる。この場合、50μmの厚み寸法のダイアフラム領域Adに対して、突出部527の突出寸法が100μm、ミラー領域Amの厚み寸法が150μmとなる。
第一面521は、基板外周部524から、湾曲部526、ダイアフラム領域Adに亘って設けられる。第一面521のうち、基板外周部524を重なる領域で、かつ、第一基板51の第一接合部513に対向する部分は、第二接合部524Aを構成し、接合膜53を介して第一基板51の第一接合部513に接合される。
したがって、突出部527を、第二基板52の母材の第一基板51に対向させる面にウェットエッチングを実施することで形成してもよい。この場合、突出部527の突出先端面から第一面521に亘って円弧状の湾曲面が形成され、上記のようなクラックの発生を抑制できる。
この第二ミラー55としては、上述した第一ミラー54と同一の構成の反射膜を用いることができる。
本実施形態では、第二基板52の第一面521には、図3に示すように、複数の第二凹部528(マイクロダイアフラム)が、例えばマトリクス状に設けられている。具体的には、第二凹部528は、第一面521のうち、第一凹部523と重なる領域内で、かつ、ミラー領域Am以外の領域に設けられている。
なお、本実施形態では、第二凹部528がダイアフラム領域Adと湾曲部526とに重なる領域内に設けられる例を示すが、ダイアフラム領域Adと重なる領域内のみに設けられる構成としてもよく、湾曲部526と重なる領域のみに設けられる構成としてもよい。
このような第二凹部528を設けることで、当該第二凹部528での厚み寸法が小さくなるので、ダイアフラム領域Adが第一基板51側に撓みやすくなる。
本実施形態では、第二電極562は、底部525のダイアフラム領域Adから湾曲部526に亘って設けられている。また、第二凹部528と重なる部分では、第二電極562は第二凹部528の凹内周面に沿って形成されている。すなわち、第二電極562の第二凹部528と重なる部分は、第二凹部528の凹曲面と略同一形状の凹状(略半球状)となる。
また、第二電極562としては、第一電極561と同様、例えば、フィルター中心軸Oを中心とした同心円となる2つ以上の電極が設けられる構成などとしてもよく、一部に環内外を連通する切欠部が設けられる構成としてもよい。
さらに、第二基板52には、第一基板51の引出溝に対向する領域から電装部560に亘って設けられる第一接続電極565を備えている。この第一接続電極565は、第一基板51の引出溝に設けられる第一引出電極563と、例えばバンプ電極を介して接続される。
この際、第二電極562が、第一面521及び第二凹部528の凹内周面に沿って形成される。このような構成では、第一面521に沿って平坦な第二電極が形成される場合に比べて、第二電極562の表面積を増大でき、静電アクチュエーター56に所定電圧を印加した際の第二電極562に保持される電荷量も増大する。よって、静電アクチュエーター56に所定電圧を印加した際に発生する静電引力も増大する。
次に、上記のような本実施形態の波長可変干渉フィルター5の基板厚み方向に直交する方向の寸法(平面寸法)について説明する。
図4は、従来の波長可変干渉フィルター5fと、本実施形態の波長可変干渉フィルター5との寸法を比較した図である。なお、図4では、説明の簡略化のため、第二基板52の一部のみを表示する。
図4において、上段は、従来の波長可変干渉フィルター5fの第二基板52fを示している。従来の波長可変干渉フィルター5fでは、第二基板52fは、フィルター中心軸Oを中心とした可動部520fを備え、可動部520fの周囲に環状の凹部523fが形成される。可動部520fにミラー領域Amが設けられ、凹部523fの底部525fがダイアフラム領域Adを構成する。このような構成では、凹部523fの底部525fと可動部520fとの間、及び、底部525fと基板外周部524fとの間のそれぞれに円弧面を有する湾曲部526fが設けられる。
このため、波長可変干渉フィルター5fの基板厚み方向に直交する方向の寸法L1(平面寸法)は、最小でも、ミラー領域Amの寸法Lmと、2つのダイアフラム領域Adの寸法Ldと、2つの基板外周部524fの寸法Loと、4つの湾曲部526fの寸法LRとを合計した分(つまり、L1=Lm+2Ld+2Lo+4LR)だけ必要となる。
しかしながら、上述したように、突出部527の突出寸法(ウェットエッチング時のエッチング深さ)は、第一凹部523の深さ寸法に比べて小さい。よって、図4の下段に示すように、湾曲部526Aの幅寸法LR2は、従来のミラー領域Amf及びダイアフラム領域Adfの間の湾曲部526fの幅寸法LRに比べて十分に小さくなる。このため、この場合でも、従来の波長可変干渉フィルター5fに比べて、波長可変干渉フィルター5Aの平面寸法が小さくなる。
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5の製造方法について説明する。
図5は、本実施形態における波長可変干渉フィルター5の製造方法におけるフローチャートである。
波長可変干渉フィルター5の製造では、図5に示すように、第一基板形成ステップS1、第一電極形成ステップS2、第一ミラー形成ステップS3、第二基板形成ステップS4、第二電極形成ステップS5、第二ミラー形成ステップS6、及び接合ステップS7により形成される。なお、第一基板形成ステップS1〜第一ミラー形成ステップS3の後に、第二基板形成ステップS4〜第二ミラー形成ステップS6を実施する例を示すが、例えば、第二基板形成ステップS4〜第二ミラー形成ステップS6の後に、第一基板形成ステップS1〜第一ミラー形成ステップS3を実施してもよい。
なお、ここでは、第一基板51及び第二基板52として、ガラス基板を用いる例を説明する。
第一基板形成ステップS1では、第一基板51の母材となる第一ガラス基板M1の表面に対して、レジストR1を形成し、フォトリソグラフィー法によりレジストR1をパターニングして電極配置溝511及び引出溝の底面及びミラー設置部512の形成領域を開口させる。この後、図6の1番目に示すように、ウェットエッチングを実施して、ミラー設置部512の突出先端面の深さ寸法まで第一ガラス基板M1の一面を掘り下げる。ガラス基板に対するウェットエッチングでは、例えば、バッファードフッ酸(例えば、NH4HF2(20.2重量%)、NH4F(21.2重量%)の混合水溶液)をエッチング液とする。ガラス基板に対して、算術平均粗さRaが1nm未満となる凹溝をエッチングにより形成する場合、例えばエッチング処理時の温度を30度とし、例えば10分程度のエッチング処理と、乾燥処理と、を交互に複数回実施する。
次に、第一電極形成ステップS2を実施して、図6の3番目に示すように、第一電極561及び第一引出電極563(図6では図示略)を形成する。また、第一電極形成ステップS2では、第一引出電極563と第一接続電極565とを接続するためのバンプ電極を形成する。
具体的には、引出溝の一部で、第一引出電極563と第一接続電極565とを接続させる位置に、引出溝の底面から第二基板52側に向かって立ち上がるバンプ部(図示略)を形成する。このバンプ部としては、例えば、Ti薄膜等の形成素材を成膜した後、エッチングによりバンプ部以外の領域を除去してもよく、例えば、第一基板形成ステップS1の実施時にバンプ部を形成しておいてもよい。この後、第一電極561及び第一引出電極563を形成し、その際に、第一引出電極563をバンプ部の上面まで形成する。
そして、第一ガラス基板M1に、例えば、第一電極561及び第一引出電極563の形成位置が開口したレジストパターンを形成して、ウェットエッチングを実施することで、第一電極561及び第一引出電極563を形成する。
第一ミラー形成ステップS3では、図6の4番目に示すように第一ミラー54を形成する。この第一ミラー形成ステップS3では、例えばスパッタリング法等により第一ミラー54を第一ガラス基板M1上に形成し、第一ミラー54の形成位置が開口したレジストパターンを形成して、ウェットエッチングを実施する。なお、第一ミラー54上に、さらに、保護膜を形成してよい。
以上により第一基板51が形成される。
図7は、第二基板形成ステップS4から第二ミラー形成ステップS6の各ステップにおける第二基板52(第二ガラス基板M2)の概略を示す図である。
第二基板形成ステップS4は、本発明の凹部形成ステップに相当する。なお、本実施形態では、第二ガラス基板M2の基板表面は、例えば算術平均粗さRaが1nm未満となるように予め表面処理されているものとする。この場合、第二ガラス基板M2の一部を第二面522、突出部527の突出先端面とすることができる。
第二基板形成ステップS4では、まず、第二基板52の母材となる第二ガラス基板M2の表面に対して、レジストR3を形成し、フォトリソグラフィー法により、第二ガラス基板M2の一面(第二面522に相当する上面M22)に、第一凹部523の底部525に相当する部分が開口するよう、レジストR3をパターニングする。
この後、第二ガラス基板M2の下面M21に対して、ドライエッチングを実施し、突出部527の突出寸法分だけ下面M21を掘り下げる。このドライエッチングでは、例えば、ICP(Inductive Coupled Plasma)エッチング装置を用いたRIE(Reactive Ion Etching)により、レジストR4が形成されていない範囲の下面M21をエッチングする。この際、上述したように、ミラー領域Amの厚み寸法が、ダイアフラム領域Adの厚み寸法の3〜4倍となるように、エッチング深さを制御する。これにより、図7の2番目に示すように、突出部527及び第一面521が形成される。
第二電極形成ステップS5では、図7の4番目に示すように、第二電極562、第二引出電極564、及び第一接続電極565を形成する。
この第二電極形成ステップS5では、第一電極形成ステップS2と同様に、例えば、第二ガラス基板M2に形成された第一面521に電極材料を、蒸着法やスパッタリング法等を用いて均一に成膜する。これにより、第二凹部528に対して、凹内周面に沿って電極材料が形成される。つまり、第二凹部528に対して、表面形状が凹状となるように電極材料が製膜される。なお、電極材料は、第一電極561と同様、例えばITO膜、TiW膜及びAu膜の積層体、Cr膜及びAu膜の積層体等を用いることができる。そして、第二ガラス基板M2に、第二電極562、第二引出電極564、及び第一接続電極565の形成位置が開口したレジストパターンを形成して、ウェットエッチングを実施することで、第二電極562、第二引出電極564、及び第一接続電極565を形成する。
第二ミラー形成ステップS6では、図7の5番目に示すように第二ミラー55を形成する。この第二ミラー形成ステップS6では、第一ミラー形成ステップS3と同様、例えばスパッタリング法等により第二ミラー55を第二ガラス基板M2上に形成し、第二ミラー55の形成位置が開口したレジストパターンを形成して、ウェットエッチングを実施する。なお、第二ミラー55上に、さらに、保護膜を形成してよい。
以上により第二基板52が形成される。
以上の後、接合ステップS7を実施する。接合ステップS7では、第一基板51の第一接合部513と、第二基板52の第二接合部524Aとに、接合膜53を形成する。接合膜53としては、例えばポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜を用いることができる。この場合、例えばプラズマCVD法等により接合膜53(プラズマ重合膜)の表面に対して、O2プラズマ処理又はUV処理を行い、表面を活性化させる。O2プラズマ処理の場合は、例えば、O2流量1.8×10−3(m3/h)、圧力27Pa、RFパワー200Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理の場合は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理する。そして、第一基板51及び第二基板52のアライメント調整を行い、表面が活性化されたプラズマ重合膜を重ね合せ、接合部分に例えば98(N)の荷重を10分間かける。これにより、第一基板51及び第二基板52同士が接合される。この際、第一引出電極563と、第一接続電極565とが、バンプ部で接続される。
本実施形態では、第一ミラー54に対向する第二ミラー55を有する第二基板52において、第一ミラー54とは反対側となる第二面522から第一ミラー54側に向かって凹状となる第一凹部523が設けられる。この第一凹部523は、底部525と底部525の外側に設けられる湾曲部526とにより構成され、底部525は、第一ミラー54及び第二ミラー55と重なり合うミラー領域Amと、ミラー領域Amを第一ミラー54側に変位させるダイアフラム領域Adとを備える。
このような構成では、ミラー領域Am及びダイアフラム領域Adの間に湾曲面が形成されないため、図4に示すような従来の波長可変干渉フィルター5fに比べ、波長可変干渉フィルター5の平面寸法を小さくでき、小型の波長可変干渉フィルター5が得られる。
このため、ミラー領域Amは、突出部527の突出寸法分だけ、ダイアフラム領域Adよりも厚み寸法が大きくなる。よって、ミラー領域Amがダイアフラム領域Adよりも撓みにくくなり、静電アクチュエーター56を駆動させた際の第二ミラー55の撓みを抑制できる。
このような構成では、第二凹部528の厚み寸法が、第二凹部528が設けられていないダイアフラム領域Adや湾曲部526の他の領域の厚み寸法よりも小さくなる。よって、第二凹部528の形成位置において、ダイアフラム領域Adを第一ミラー54側に撓ませやすくなる。これにより、第二ミラー55を第一ミラー54側に引っ張る応力が作用した際に、ミラー領域Amの撓みを抑制できる。
また、湾曲部526は、ダイアフラム領域Adに比べて静電アクチュエーター56を駆動させた際の変形量が小さいが、この湾曲部526に対して第二凹部528が設けられることで、当該湾曲部526の変形量を増やすことができる。
つまり、第二電極562が、第二凹部528の凹内周面に沿って形成される。これにより、例えば第二凹部528が設けられていない平坦な第一面521に第二電極562を設ける場合に比べて、第二電極562の表面積を大きくできる。このため、静電アクチュエーター56に所定電圧を印加した際に、第二電極562にて保持可能な電荷量が増大し、小さい駆動電圧で大きい静電引力を作用させることができる。よって、ミラーギャップを所定寸法だけ変更するために必要な駆動電圧を小さくできる。
次に、第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、第二基板52の第一基板51に対向する第一面521に第二凹部528(マイクロダイアフラム)を設ける例を示した。これに対して、第二実施形態では、マイクロダイアフラムが設けられる位置が第一実施形態と相違する。
図8は、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Bの概略構成を示す断面図である。なお、以降の説明にあたり、既に説明した事項については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
本実施形態の波長可変干渉フィルター5Bでは、第二基板52Bは、図8に示すように、第一実施形態と同様に、第一基板51とは反対側の第二面522にウェットエッチングを実施することで形成される第一凹部523Bが設けられている。
そして、この第一凹部523Bの凹内周面で、ダイアフラム領域Ad及び湾曲部526と重なる位置に、複数の第三凹部528Bが設けられている。
図9は、第一実施形態におけるダイアフラム領域Adにおいて、第二凹部528に作用する力を模式的に示す図であり、図10は、第二実施形態におけるダイアフラム領域Adにおいて、第三凹部528Bに作用する力を模式的に示す図である。
第一実施形態では、第二基板52の第一面521に第二凹部528が設けられている。この場合、静電アクチュエーター56を駆動させてダイアフラム領域Adを変形させると、第二凹部528の位置の厚み寸法が、第二凹部528が設けられていない部分の厚み寸法よりも小さくなるので、ダイアフラム領域Adを撓みやすくすることができる。しかしながら、図9に示すように、ダイアフラム領域Adを撓ませる方向に応力P1が作用すると、第二凹部528の円弧状の内周面において、第一基板51から離れる方向にモーメント力P2が作用する。
したがって、応力P1とモーメント力P3との方向がどちらも第一基板51に向かう方向となり、ダイアフラム領域Adをより撓ませやすくできる。
次に、第三実施形態として、上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5を備えた光学デバイスについて説明する。
図11は、第三実施形態における光学デバイス600の概略構成を示す断面図である。
図11に示すように、光学デバイス600は、筐体610と、筐体610の内部に収納される波長可変干渉フィルター5を備えている。なお、ここでは、第一実施形態に示す波長可変干渉フィルター5を筐体610内に収納する例を示すが、第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Bが収納されてもよい。
ベース620は、例えばセラミック等により構成されている。このベース620は、台座部621と、側壁部622と、を備える。
台座部621は、フィルター平面視において例えば矩形状の外形を有する平板状に構成されており、この台座部621の外周部から筒状の側壁部622がリッド630に向かって立ち上がる。
また、台座部621のリッド630とは反対側の面(ベース外側面621B)には、開口部623を覆うガラス部材627が接合されている。台座部621とガラス部材627との接合は、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用できる。本実施形態では、収容空間内が減圧下に維持された状態で気密に維持する。したがって、台座部621及びガラス部材627は、低融点ガラス接合を用いて接合されることが好ましい。
また、台座部621は、内側端子部624が設けられる位置に、貫通孔625が形成されている。内側端子部624は、貫通孔625を介して、台座部621のベース外側面621Bに設けられた外側端子部626に接続されている。
リッド630は、平面視において矩形状の外形を有する透明部材であり、例えばガラス等により構成される。
リッド630は、図11に示すように、ベース620の側壁部622に接合されている。この接合方法としては、例えば、低融点ガラスを用いた接合等が例示できる。
上述したような本実施形態の光学デバイス600では、筐体610により波長可変干渉フィルター5が保護されているため、外的要因による波長可変干渉フィルター5の破損を防止できる。
また、上述したように、波長可変干渉フィルター5は、1つの第一凹部523の底部525内にミラー領域Amとダイアフラム領域Adとが設けられる構成であって、平面寸法を小型化できる。したがって、このような波長可変干渉フィルター5を収納するための筐体610も小型化することができるので、光学デバイス600の小型化を図ることができる。
次に、第四実施形態として、上記第一実施形態や第二実施形態の波長可変干渉フィルター5,5A,5B又は第三実施形態の光学デバイス600を備えた電子機器の一例として、印刷装置(プリンター)について説明する。
図12は、第四実施形態のプリンター10の外観の構成例を示す図である。図13は、本実施形態のプリンター10の概略構成を示すブロック図である。
図12に示すように、プリンター10は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図13参照)と、を備えている。このプリンター10は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器20から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、媒体A上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター10は、予め設定された較正用印刷データに基づいて媒体A上の所定位置に測色用のカラーパッチを形成し、かつ当該カラーパッチに対する分光測定を行う。これにより、プリンター10は、カラーパッチに対する実測値と、較正用印刷データとを比較して、印刷されたカラーに色ずれがあるか否か判定し、色ずれがある場合は、実測値に基づいて色補正を行う。
以下、プリンター10の各構成について具体的に説明する。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等の媒体Aをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によって媒体Aが供給されてもよい。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間に媒体Aを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理及び、分光器17による分光測定処理を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター10の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
[印刷部16の構成]
印刷部16は、媒体Aと対向する部分に、インクを個別に媒体A上に吐出して、媒体A上に画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ161が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジ161からインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(媒体Aに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されて媒体Aに着弾し、ドットが形成される。
図14は、分光器17の概略構成を示す断面図である。
分光器17は、本発明における光学モジュールであり、図14に示すように、光源部171と、光学デバイス600、受光部173と、導光部174と、を備えている。
この分光器17は、光源部171から媒体A上の測定位置Tに照明光を照射し、測定位置Tで反射された光成分を、導光部174により光学デバイス600に入射させる。そして、光学デバイス600は、第三実施形態の構成を有し、反射光から所定波長の光を出射(透過)させて、受光部173により受光させる。また、光学デバイス600は、制御ユニット15の制御に基づいて、透過波長を選択可能であり、可視光における各波長の光の光量を測定することで、媒体A上の測定位置Tの分光測定が可能となる。
光源部171は、光源171Aと、集光部171Bとを備える。この光源部171は、光源171Aから出射された光を媒体Aの測定位置T内に、媒体Aの表面に対する法線方向から照射する。
光源171Aとしては、可視光域における各波長の光を出射可能な光源が好ましい。このような光源171Aとして、例えばハロゲンランプやキセノンランプ、白色LED等を例示でき、特に、キャリッジ13内の限られたスペース内で容易に設置可能な白色LEDが好ましい。集光部171Bは、例えば集光レンズ等により構成され、光源171Aからの光を測定位置Tに集光させる。なお、図14においては、集光部171Bでは、1つのレンズ(集光レンズ)のみを表示するが、複数のレンズを組み合わせて構成されていてもよい。
受光部173は、波長可変干渉フィルター5の光軸上に配置され、当該波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光する。そして、受光部173は、制御ユニット15の制御に基づいて、受光量に応じた検出信号(電流値)を出力する。なお、受光部173により出力された検出信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
導光部174は、反射鏡174Aと、バンドパスフィルター174Bとを備えている。
この導光部174は、測定位置Tで、媒体Aの表面に対して45°で反射された光を反射鏡174Aにより、波長可変干渉フィルター5の光軸上に反射させる。バンドパスフィルター174Bは、可視光域(例えば380nm〜720nm)の光を透過させ、紫外光及び赤外光の光をカットする。これにより、波長可変干渉フィルター5には、可視光域の光が入射されることになり、受光部173において、可視光域における波長可変干渉フィルター5により選択された波長の光が受光される。
制御ユニット15は、本発明の制御部であり、図13に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成されている。
I/F151は、外部機器20から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171A、波長可変干渉フィルター5、受光部173、及びキャリッジ移動ユニット14をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
各種データとしては、例えば、波長可変干渉フィルター5を制御する際の、静電アクチュエーター56への印加電圧に対する、波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長を示したV−λデータ、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。また、光源171Aの各波長に対する発光特性(発光スペクトル)や、受光部173の各波長に対する受光特性(受光感度特性)等が記憶されていてもよい。
本実施形態の分光器17は、上記第三実施形態にて説明した光学デバイス600を備え、当該光学デバイス600には、第一実施形態にて説明した波長可変干渉フィルター5が収納されている。
ここで、波長可変干渉フィルター5は、上述したように、1つの第一凹部523の底部525内にミラー領域Amとダイアフラム領域Adとが設けられる構成であって、平面寸法を小型化でき、これにより、光学デバイス600も小型化できる。したがって、これを備えた分光器17も小型化でき、キャリッジ13の小型化を図れる。
キャリッジ13の小型化により、キャリッジ13の軽量化を図れるので、キャリッジ13を副走査方向に走査する際の駆動電圧も小さくでき、プリンター10の省電力化を図ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記第一実施形態では、第二基板52の第一基板51とは反対側の第二面522に第一凹部523が設けられる構成を例示したが、第一面521側に第一凹部が設けられる構成としてもよい。
図15は、変形例1に係る波長可変干渉フィルター5Cの概略構成を示す断面図である。
図15に示す波長可変干渉フィルター5Cでは、第二基板52Cは、第一基板51に対向する第一面521Cにウェットエッチングを実施することで形成される第一凹部523Cを備えている。この第一凹部523Cは、第一実施形態と同様、ミラー領域Amとダイアフラム領域Adとを含む底部525Cと、底部525Cの底面の外周縁から基板外周部524の第一面521まで連続する円弧面を備える湾曲部526Cとを備える。
さらに、波長可変干渉フィルター5Cでは、静電アクチュエーター56を構成する第一電極561及び第二電極562の寸法も大きくなる。このため、第二実施形態に示すように、第二基板52Cの第二面522C側に第三凹部528Cを設け、ダイアフラム領域Adを撓ませやすくすることが好ましい。
第一実施形態において、突出部527が第一面521よりも第一基板51側に突出する例を示したが、これに限定されない。図16は変形例2に係る波長可変干渉フィルター5Dの概略構成を示す断面図である。
図16に示す波長可変干渉フィルター5Dでは、第二基板52Dは、第一実施形態と同様に、第一基板51とは反対側の第二面522にウェットエッチングを実施することで形成される第一凹部523Dを備えている。この第一凹部523Dでは、底部525Dの第一基板51に対向する面は、平坦な第一面521を構成する。すなわち、第一面521から第一基板51側に突出する突出部527が設けられていない。代わりに、底部525Dの第一面521とは反対側の面(第一凹部523Dの凹内周側)に第一基板51から離れる方向に突出する突出部527Dが設けられている。
底部525Eのミラー領域Amの撓みを抑制するためには、上述するように、ミラー領域Amの厚み寸法をダイアフラム領域Adの厚み寸法の3〜4倍とする。よって、これらの突出部527,527Dの突出寸法をそれぞれダイアフラム領域Adの厚み寸法程度にすれば、ミラー領域Amの厚み寸法を、第一実施形態や図16に示す波長可変干渉フィルター5Dと同じ厚み寸法とすることができる。
図17に示す波長可変干渉フィルター5Eでは、突出部527,527Dを形成するためのエッチング量をそれぞれ小さくすることができる。よって、ウェットエッチングにより突出部527,527Dを形成する場合でも、これらの突出部527,527Dとダイアフラム領域Adとの間に形成される湾曲部の平面寸法をより小さくでき、図4の波長可変干渉フィルター5Aに比べて、更に平面寸法が小さい波長可変干渉フィルター5Eを提供できる。
第一実施形態では、第一基板51が本発明の対向基板に相当し、第一基板51に設けられた第一電極561と、第二基板52に設けられた第二電極562とにより静電アクチュエーター56が構成される例を示した。これに対して、対向基板としては、第二基板52の第一面521に対向する第一基板51に限定されない。
図18は、変形例3に係る波長可変干渉フィルター5Gの一例を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5Gは、第一基板51と、第一基板51に対向して配置された第二基板52Gと、第二基板52Gの第一基板51とは反対側に配置され、本発明の対向基板を構成する第三基板51Gとを備えている。
本実施形態では、第二基板52Gは、第二実施形態と同様に、第一凹部523Gの凹部内周面に第三凹部528Bが設けられている。そして、この第三凹部528Bに第二電極562Gが設けられている。したがって、第一実施形態と同様に、第二電極562Gの表面積を増大できる。
このような構成では、第一電極561及び第二電極562Gにより、第1の静電アクチュエーター56が構成される。また、第二電極562G及び第三電極566により、第2の静電アクチュエーター56Gが構成される。
このような構成では、第1の静電アクチュエーター56を駆動させることで、ミラーギャップGを減少させる方向に第二ミラー55を変位させることができ、第2の静電アクチュエーター56Gを駆動させることで、ミラーギャップGを増大させる方向に第二ミラー55を変位させることができる。
なお、図18に示す例では、第二電極562Gが第一凹部523Gの凹内周面に設けられているが、例えば、第二基板52Gの第一面521に設けられていてもよい。また、第二電極562Gが第一凹部523Gの凹内周面と、第二基板52Gの第一面521とにそれぞれ設けられていてもよい。この場合、第一面521の第二電極562Gと、第一電極561とにより第1の静電アクチュエーター56が構成され、第一凹部523Gの凹内周面に設けられる第二電極562Gと第三電極566とにより第2の静電アクチュエーター56Gを構成することができる。
第一実施形態では、第二基板52の第一基板51に対向する側の面(第一面521)に第二凹部528を設ける例、第二実施形態では、第二基板52の第一基板51とは反対側の面(第一凹部523Bの凹内周面)に第三凹部528Bを設ける例を示した。これに対して、第二凹部528及び第三凹部528Bの双方を設ける構成としてもよい。
第一実施形態において、突出部527として、第二ガラス基板M2の下面M21をエッチングすることで形成される例を示したが、これに限定されない。例えば、第二基板52の第一面521(第二ガラス基板M2の下面M21)に対して第二基板52(第二ガラス基板M2)と屈折率が略同じとなる透光性の膜材を積層することで突出部527を形成してもよい。
上記実施形態において、第二凹部528が設けられる位置として、第一凹部523におけるダイアフラム領域Ad及び湾曲部526と重なる領域としたが、上述したように、ダイアフラム領域Adと重なる領域のみに設けられていてもよく、湾曲部526と重なる領域のみに設けられていてもよい。なお、第三凹部528B,528Cにおいても同様である。
すなわち、第一実施形態のような波長可変干渉フィルター5では、ミラーギャップGを変更する際に、ダイアフラム領域Adを撓み易くすることで、ミラー領域Amの撓みを抑制することができる。したがって、湾曲部526と重なる領域に第二凹部528が設けられていなくても、ダイアフラム領域Adに第二凹部528を設ける構成とすることで、ミラー領域Amの撓みを好適に抑制できる。
一方、ダイアフラム領域Adは、第二基板52の他部に比べて厚み寸法が小さく、強度が弱い。この部分に、さらに厚み寸法が小さくなる第二凹部528や第三凹部528B,528Cを設けるとクラックが発生するおそれがある。これに対して、湾曲部526は、ダイアフラム領域Adに比べて厚み寸法が大きい。このため、湾曲部526と重なる位置のみに第二凹部528や第三凹部528B,528Cを設ける構成では、ダイアフラム領域Adの破損を抑制できる。
第三実施形態において、光学デバイス600の構成を例示したが、光学デバイス600としては、第三実施形態の形状に限られない。例えば、筒状の筐体の筒内部に波長可変干渉フィルター5が保持される構成としてもよい。
また、第四実施形態において、電子機器の一例としてプリンター10を例示したが、これに限られない。波長可変干渉フィルター5を備えた電子機器としては、例えば、所望の波長の光を出力する光源装置(例えばレーザー光源装置)や、被測定物の含有成分を分析する分光分析装置等であってもよく、ウェアラブル装置等にこれらの光源装置や分析装置を搭載させてもよい。
Claims (8)
- 第一ミラーと、
前記第一ミラーに対向する第二ミラーが設けられ、前記第一ミラーに対向する第一面及び前記第一面とは反対側の第二面を有する基板と、を備え、
前記基板の前記第一面及び第二面の少なくともいずれか一方には、底部、及び前記底部の外周から前記基板の外周に向かって湾曲する湾曲部を有する第一凹部が設けられ、
前記底部は、前記基板の厚み方向から見た平面視で、前記第一ミラー及び前記第二ミラーと重なるミラー領域、及び前記ミラー領域の外周に配置されるダイアフラム領域を含む
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記基板は、前記底部の前記ミラー領域において前記第一面から前記第一ミラーに向かって突出し、突出先端が前記第一ミラーに対向する平面となる突出部を有し、
前記第二ミラーは、前記突出部の前記第一ミラーに対向する平面に設けられている
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1又は請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記基板の前記第一面には、前記平面視で前記第一凹部と重なる領域内の前記ミラー領域以外の領域に、前記平面視における面積が前記第一凹部よりも小さい第二凹部が設けられている
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項3に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記基板の前記第一面に対向する対向基板と、
前記対向基板に設けられた第一電極と、
前記基板の前記第一面で、前記平面視で前記第一凹部と重なる領域内の前記ミラー領域以外の領域で、かつ、前記第一電極と重なる位置に設けられる第二電極と、
を備えることを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1又は請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記基板の前記第一凹部の前記ミラー領域以外の表面に、前記平面視における面積が前記第一凹部よりも小さい第三凹部が設けられている
ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の波長可変干渉フィルターと、
前記波長可変干渉フィルターを収納する筐体と、
を備えることを特徴とする光学デバイス。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の波長可変干渉フィルターと、
前記波長可変干渉フィルターの駆動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする電子機器。 - 第一ミラーと、前記第一ミラーに対向する第二ミラーが設けられ、前記第一ミラーに対向する第一面及び前記第一面とは反対側の第二面を有する基板と、を備える波長可変干渉フィルターの製造方法であって、
前記基板の前記第一面及び第二面の少なくともいずれか一方に、ウェットエッチングにより、底部、及び前記底部の外周から前記基板の外周に向かって湾曲する湾曲部を有する第一凹部を形成する凹部形成ステップと、
前記基板の厚み方向からみた平面視で、前記第一ミラーと重なる位置に前記第二ミラーを形成する第二ミラー形成ステップと、
を実施することを特徴とする波長可変干渉フィルターの製造方法。
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