JP2019018178A - 分離膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】実用化に値する高い選択性と耐久性を有する分離膜の提供。【解決手段】分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする前記分離膜。前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位しているか、又は前記ポリマーは前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している。前記分離活性層が多孔質支持体上に積層されているガス又は液体用の分離膜。【選択図】なし
Description
本発明は、分離活性層に存在する多孔性成分がポリマーを介して結合することにより、高い透過性、選択性を有し、かつ、高い耐久性を有する分離膜に関する。
分離膜による物質分離の一つにガス分離が挙げられる。分離膜によるガスの分離濃縮は、蒸留法、高圧吸着法などと比べ、エネルギー効率に優れ、かつ安全性の高い方法である。特許文献1、2、3に記載されるように、最近では、ガス分離膜を用いて、合成ガス、天然ガスなどから、温室効果ガスである二酸化炭素を除去回収する方法についても、盛んに検討が行われている。
ガス分離膜の一般的な形態は、多孔質支持体の表面上に、ガス分離能を有する分離活性層を配置した構成を有する。この形態は、ガス分離活性層にある程度の強度を付与しつつ、気体の透過量を多くすることに有効である。この場合の分離活性層は、非多孔質のポリマーを含有する層であることが多い。
一般に、ガス分離膜の性能は、透過度と分離係数を指標として表される。透過度は、式:(気体の透過係数)/(ガス分離活性層の厚み)で表される。特許文献4、5に記載されるように、また、前記式から明らかなように、透過度の大きな膜を得るための方策としては、ガス分離活性層の厚みを薄くすること、ガス分離活性層の透過係数を高くすることなどが挙げられる。すなわち、透過係数と分離係数の大きな素材を用い、これを極限まで薄膜化させることが、効率的な膜プロセスを得るために重要である。分離係数は、分離しようとする2種の気体の透過度の比で表され、ガス分離活性層を構成する素材に依存する値である。
選択性は、ガス分離活性層に欠陥があると、その欠陥の程度に応じ低下する。例えば、平均自由工程(λ)、毛細管の半径をγとし、γ/λ<1になると、毛細管を流れる気体の分子は他の気体と衝突するより、毛細管の壁と衝突するようになる。このガスの流れはクヌーセン流れと呼ばれ、気体の透過量は、気体の分子の平方根に逆比例する透過挙動を示す。
以下の非特許文献1、2に記載されるように、ガス分離膜の透過性及び選択性を向上させるために、混合マトリックス膜(Mixed Matrix Membrane: MMM)などの有機無機ハイブリッド膜が検討されている。MMMは、ポリマーマトリックス中に埋め込まれた無機粒子を含む膜である。無機粒子としては主に多孔性無機粒子が用いられる。その格子サイズ、即ち細孔径によりガスが分子ふるい的に透過するため、多孔性無機粒子の導入により有機無機ハイブリッド膜は優れた選択性の分離膜となる可能性を有している。
以下の非特許文献1、2に記載されるように、多孔性無機粒子を構成する多孔性成分としては、ゼオライト又は金属有機構造体(Metal Organic Framework: MOF)が注目されている。以下の非特許文献3、4に記載されるように、MOFは、金属塩が溶液に溶解して生じる金属イオンと、その金属イオンと金属配位を形成できる有機リンカーが、金属配位を形成して生成する、結晶性の規則的な多孔質物質である。金属イオンと有機リンカーの組み合わせにより、多くの種類のMOFが報告されている。MOFは有機リンカーを変更することで様々な細孔径を規則的にデザインできるため、分離材料として開発が進められている。
有機無機ハイブリッド膜を実用化するには透過性を高める必要があり、分離活性層の薄膜化検討が実施されるケースが多い。しかしながら、有機無機ハイブリッド膜を薄膜化すると多孔性成分とポリマーの間の空隙により欠陥が形成される。また、物質はその空隙を優先して透過するため、多孔性成分本来の選択性が十分に活用されていない。
Separation and Purification Technology, Volume 75, Issue 3, 20 November 2010,Pages 229-242
Nature Materials 14, (2015), 48-55
Chem. Soc. Rev., 2014-43, 5415-5418
Chemical Engineering Science 124 (2015) 1-2
前記したように、有機無機ハイブリッド膜は、分離活性層を薄膜化すると、多孔性成分とポリマーの間の空隙により欠陥が生じ、高い選択性を得られない。また、分離対象ガスがポリマーに溶解するとポリマーが膨潤する。よって、多孔性成分とポリマーの膨潤率の差により空隙が広がる。これにより欠陥が大きくなり、長期的に使用すると選択性が低下するといった耐久性の問題がある。特に、有機ガスを用いた場合、その性能低下は顕著である。このような従来の実情に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、実用化に値する高い選択性と耐久性を有する分離膜を得ることである。
本発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、多孔性成分とポリマーの間の空隙を無くすために、複数の多孔性成分を、ポリマーを介して結合することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする前記分離膜。
[2]前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位している、前記[1]に記載の分離膜。
[3]前記ポリマーは、前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している、前記[1]に記載の分離膜。
[4]前記化学結合は、−O−、−CH(OH)−、−CO−、−COO−、−CO−NH−、−NH−、−O−CO−NH−、−CO−N−CO−、−S−、−S−S−、及び−R1−{式中、R1は、炭素数1〜10の炭化水素基である。}からなる群から選ばれる結合である、前記[3]に記載の分離膜。
[5]前記金属イオンは、銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群から選ばれる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の分離膜。
[6]前記有機リンカーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の分離膜。
[7]前記ポリマーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、前記[1]、[2]、[5]、及び[6]のいずれかに記載の分離膜。
[8]前記多孔性成分は、金属有機構造体(Metal Organic Framework: MOF)及びZeolitic Imidazolate Framework: ZIFからなる群から選ばれる、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の分離膜。
[9]前記ポリマーは、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキシエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)からなる群から選ばれる、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の分離膜。
[10]前記分離活性層が、多孔質支持体上に積層されていることを特徴とする、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の分離膜。
[11]前記多孔質支持体の平均孔径は、1nm〜5μmである、前記[10]に記載の分離膜。
[12]前記多孔質支持体は、ポリオレフィン系樹脂、含フッ素樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、及びポリアラミドから成る群から選ばれる、前記[10]又は[11]に記載の分離膜。
[13]前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン又はポリプロピレンであり、前記含フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル又はポリフッ化ビニリデンのいずれかである、前記[12]に記載の分離膜。
[14]前記多孔質支持体は、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、ゼオライト、マグネシア、及び焼結金属から成る群から選ばれる、前記[10]又は[11]に記載の分離膜。
[15]前記多孔質支持体は、平膜又は中空糸の形態である、前記[10]〜[14]のいずれかに記載の分離膜。
[16]ガス又は液体用の分離膜である、前記[10]〜[15]のいずれかに記載の複合分離膜。
[17]オレフィンガス用の分離膜である、前記[16]に記載の分離膜。
[18]前記オレフィンガスが、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選ばれる、前記[17]に記載の分離膜。
[19]酸素又は窒素用の分離膜である、前記[16]に記載の分離膜。
[1]分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする前記分離膜。
[2]前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位している、前記[1]に記載の分離膜。
[3]前記ポリマーは、前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している、前記[1]に記載の分離膜。
[4]前記化学結合は、−O−、−CH(OH)−、−CO−、−COO−、−CO−NH−、−NH−、−O−CO−NH−、−CO−N−CO−、−S−、−S−S−、及び−R1−{式中、R1は、炭素数1〜10の炭化水素基である。}からなる群から選ばれる結合である、前記[3]に記載の分離膜。
[5]前記金属イオンは、銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群から選ばれる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の分離膜。
[6]前記有機リンカーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の分離膜。
[7]前記ポリマーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、前記[1]、[2]、[5]、及び[6]のいずれかに記載の分離膜。
[8]前記多孔性成分は、金属有機構造体(Metal Organic Framework: MOF)及びZeolitic Imidazolate Framework: ZIFからなる群から選ばれる、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の分離膜。
[9]前記ポリマーは、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキシエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)からなる群から選ばれる、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の分離膜。
[10]前記分離活性層が、多孔質支持体上に積層されていることを特徴とする、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の分離膜。
[11]前記多孔質支持体の平均孔径は、1nm〜5μmである、前記[10]に記載の分離膜。
[12]前記多孔質支持体は、ポリオレフィン系樹脂、含フッ素樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、及びポリアラミドから成る群から選ばれる、前記[10]又は[11]に記載の分離膜。
[13]前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン又はポリプロピレンであり、前記含フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル又はポリフッ化ビニリデンのいずれかである、前記[12]に記載の分離膜。
[14]前記多孔質支持体は、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、ゼオライト、マグネシア、及び焼結金属から成る群から選ばれる、前記[10]又は[11]に記載の分離膜。
[15]前記多孔質支持体は、平膜又は中空糸の形態である、前記[10]〜[14]のいずれかに記載の分離膜。
[16]ガス又は液体用の分離膜である、前記[10]〜[15]のいずれかに記載の複合分離膜。
[17]オレフィンガス用の分離膜である、前記[16]に記載の分離膜。
[18]前記オレフィンガスが、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選ばれる、前記[17]に記載の分離膜。
[19]酸素又は窒素用の分離膜である、前記[16]に記載の分離膜。
本発明に係る分離膜は、複数の多孔性成分がポリマーを介して結合しており、多孔性成分とポリマーの間の空隙がない分離活性層を有しているため、分離する物質に対する高い透過性と高い選択性と高い耐久性を具備する分離膜である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態は、分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする。前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位している。又は、前記ポリマーは前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している。
本発明の実施形態は、分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする。前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位している。又は、前記ポリマーは前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している。
[多孔性成分の組成]
多孔性成分は、金属イオンと、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位とが金属配位した構造を有する。多孔性成分の製造における原料は、溶液中で金属イオンを得ることができる金属塩と有機リンカーである。これは、金属塩と有機リンカーの両方について少なくともそれぞれ1種類を原料に用いることを意味し、必要であれば複数の種類を原料に用いることを妨げるものではない。さらに必要であれば、金属塩と有機リンカー以外の原料も用いることができる。
多孔性成分は、金属イオンと、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位とが金属配位した構造を有する。多孔性成分の製造における原料は、溶液中で金属イオンを得ることができる金属塩と有機リンカーである。これは、金属塩と有機リンカーの両方について少なくともそれぞれ1種類を原料に用いることを意味し、必要であれば複数の種類を原料に用いることを妨げるものではない。さらに必要であれば、金属塩と有機リンカー以外の原料も用いることができる。
[金属イオン]
多孔性成分を構成する金属イオンは、各種の金属イオンから選択することができるが、好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、インジウムイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、バナジウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群より選択される元素であることができ、透過性の高い分離膜を作製できる観点から、より好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群から選ばれる金属イオンであり、さらに好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、インジウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、及びバナジウムイオンからなる群より選択される元素であり、よりさらに好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、及びコバルトイオンからなる群より選択される金属イオンである。
多孔性成分を構成する金属イオンは、各種の金属イオンから選択することができるが、好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、インジウムイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、バナジウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群より選択される元素であることができ、透過性の高い分離膜を作製できる観点から、より好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群から選ばれる金属イオンであり、さらに好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、インジウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、及びバナジウムイオンからなる群より選択される元素であり、よりさらに好ましくは銅イオン、亜鉛イオン、及びコバルトイオンからなる群より選択される金属イオンである。
多孔性成分の製造における原料として用いる金属塩は、前記した金属イオンを含む金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属フッ化物、金属炭酸塩、金属蟻酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物、及び金属水酸化物からなる群より選択することができる。高多孔性の多孔性成分を合成できる観点から、より好ましくは金属硝酸塩及び金属塩化物からなる群から選択される金属塩である。
具体的な金属塩は、好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウム、硝酸アルミニウム、硝酸鉄、硝酸バナジウム、塩化銅、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化インジウム、塩化アルミニウム、硝酸塩化鉄及び塩化バナジウムからなる群より選択される金属塩であり、合成の容易さの観点からより好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウム及び塩化バナジウムからなる群から選択される金属塩である。
具体的な金属塩は、好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウム、硝酸アルミニウム、硝酸鉄、硝酸バナジウム、塩化銅、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化インジウム、塩化アルミニウム、硝酸塩化鉄及び塩化バナジウムからなる群より選択される金属塩であり、合成の容易さの観点からより好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウム及び塩化バナジウムからなる群から選択される金属塩である。
[配位部位を有する有機リンカー]
有機リンカーは、前記した金属イオンと金属配位を形成する配位部位を有する重合度が9以下の化合物である。
有機リンカーは、前記した金属イオンと金属配位を形成する配位部位を有する重合度が9以下の化合物である。
有機リンカーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選択される少なくとも一種とすることができ、より高多孔性の多孔性成分を合成できる観点から、好ましくはイミダゾリウム基、カルボキシ基である。
カルボキシ基を有する有機リンカーの具体例としては、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニレンジカルボン酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸、及び1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸からなる群から選択される有機リンカーであり、より高多孔性の多孔性成分を合成できる観点から、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニレンジカルボン酸、又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸である。
イミダゾリウム基を有する有機リンカーの具体例としては、2−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール及びその誘導体、アザベンゾイミダゾール及びその誘導体、1,4−ビス[(1H−イミダゾール−1−イル)メチル]ベンゼン、1H−イミダゾール−4,5−ジカルボン酸が挙げられる。合成した多孔性成分の保存安定性の観点から、2−メチルイミダゾールが好ましい。
さらに、これらの有機リンカーは、必要に応じて骨格中に別の置換基として、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、シアノ基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、チオール基、カルボニル基、カルボン酸無水物又はそれらの誘導体を有することができる。
[多孔性成分]
多孔性成分の孔径は0.1nm〜10nmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜1nmであり、さらに好ましくは0.3nm〜0.5nmである。多孔性成分の孔径が0.3nm〜0.5nmであれば、分子ふるい効果により0.3nm〜0.5nmの間の大きさの物質の分離を高い選択性で行える。
多孔性成分の孔径は0.1nm〜10nmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜1nmであり、さらに好ましくは0.3nm〜0.5nmである。多孔性成分の孔径が0.3nm〜0.5nmであれば、分子ふるい効果により0.3nm〜0.5nmの間の大きさの物質の分離を高い選択性で行える。
多孔性成分の比表面積は、比表面積が高いと分離膜とした際の透過性が高くなり、比表面積が高すぎると物理的安定性に欠ける観点から、100m2/g〜10000m2/gが好ましく、より好ましくは200m2/g〜8000m2/gであり、さらに好ましくは500m2/g〜5000m2/gである。
多孔性成分は、好ましくは、金属有機構造体(Metal Organic Framework: MOF)及びZeolitic Imidazolate Framework: ZIFからなる群から選ばれる。
MOFとしては、例えば、Cu−BTC、MOF−5、IRMOF−3、MIL−47、MIL−53、MIL−96、MMOF、SIM−1、ZIF−7、ZIF−8、ZIF−22、ZIF−69、ZIF−90、UiO型のものが挙げられるが、金属有機構造体(MOF)は200種類以上の構造が存在するため、これだけに限定されるものではない。
[ポリマー]
ポリマーは、重合度が10以上の化合物を指す。
ポリマーは、好ましくは、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキシエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)からなる群から選ばれる。特に好ましくは、製膜性の観点から、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー又はシリコーンである。
ポリマーの分子量Mwは、1000〜500000Daが好ましく、より好ましくは1500〜100000Da、さらに好ましくは3000〜50000Daである。分子量が小さすぎると、複合分離膜作成のための塗布時に基材にしみこみやすくなり欠陥発生率が上がるため好ましくなく、他方、分子量が大きすぎると製膜時に溶媒で希釈しにくくなるため、製膜性が低下するため好ましくない。
ポリマーは、重合度が10以上の化合物を指す。
ポリマーは、好ましくは、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキシエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)からなる群から選ばれる。特に好ましくは、製膜性の観点から、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー又はシリコーンである。
ポリマーの分子量Mwは、1000〜500000Daが好ましく、より好ましくは1500〜100000Da、さらに好ましくは3000〜50000Daである。分子量が小さすぎると、複合分離膜作成のための塗布時に基材にしみこみやすくなり欠陥発生率が上がるため好ましくなく、他方、分子量が大きすぎると製膜時に溶媒で希釈しにくくなるため、製膜性が低下するため好ましくない。
ポリマーは、配位部位を有することができ。該配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選択される少なくとも一種であることができる。ポリマーの配位部位は、金属イオンとの金属配位のしやすさの観点から、好ましくはカルボキシ基又はイミダゾリウム基である。
ポリマーは、有機リンカーと化学結合を形成するための置換基を有することができ。該有機リンカーと化学結合を形成するための置換基としては、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、シアノ基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、チオール基、カルボニル基、カルボン酸無水物、及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
[分離活性層]
分離活性層は、複数の多孔性成分がポリマーを介して互いに結合した構造を有する。多孔性成分とポリマーは、金属配位及び/又は化学結合を介して結合することができる。多孔性成分とポリマーとの間の結合が金属配位である場合、ポリマーの配位部位と多孔性成分の金属イオンとの金属配位を介した結合となる。多孔性成分とポリマーとの間の結合が化学結合である場合、有機リンカーの置換基と、有機リンカーと化学結合を形成するためのポリマーの置換基との間の化学結合となる。金属配位のみ、化学結合のみのいずれかにより複数の多孔性成分を互いに結合してもよいし、金属配位と化学結合の両方を用いて複数の多孔性成分を互いに結合してもよい。
分離活性層は、複数の多孔性成分がポリマーを介して互いに結合した構造を有する。多孔性成分とポリマーは、金属配位及び/又は化学結合を介して結合することができる。多孔性成分とポリマーとの間の結合が金属配位である場合、ポリマーの配位部位と多孔性成分の金属イオンとの金属配位を介した結合となる。多孔性成分とポリマーとの間の結合が化学結合である場合、有機リンカーの置換基と、有機リンカーと化学結合を形成するためのポリマーの置換基との間の化学結合となる。金属配位のみ、化学結合のみのいずれかにより複数の多孔性成分を互いに結合してもよいし、金属配位と化学結合の両方を用いて複数の多孔性成分を互いに結合してもよい。
化学結合の具体例としては、−O−、−CH(OH)−、−CO−、−COO−、−CO−NH−、−NH−、−O−CO−NH−、−CO−N−CO−、−S−、−S−S−、及び−R1−{式中、R1は、炭素数1〜10の炭化水素基である。}からなる群から選ばれる結合が挙げられる。
分離活性層中の多孔性成分の含有量は20vol%〜99.99vol%が好ましい。多孔性成分が20vol%〜95vol%未満であれば、、分離活性層のポリマー含量が高いため、柔軟になり、成形加工性に優れた膜となる。他方、多孔性成分が95vol%以上〜99.99Vol%であると、ポリマー含有量が少ないため、ポリマーの中を通る物質の総量が少なくなり、多孔性成分が本来持つ分離特性を大きく発揮することができる。
多孔性成分の含有量が20vol%〜95vol%未満である場合、多孔性成分は粒子形状であることが好ましい。粒子径は0.5nm〜500nmが好ましく、より好ましくは0.5nm〜10nmであり、さらに好ましくは0.5nmから15nmである。粒子径が小さいと薄膜化した際に欠陥を生じにくくなるため好ましい。
多孔性成分の含有量が95vol%以上〜99.9vol%のである場合、多孔性成分同士の粒界のサイズが1nm〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1nm〜2μmである。粒界とは多孔性成分と多孔性成分の隙間に相当する。この粒界は、ゼオライトやMOFが有する細孔とは異なる。粒界はSEMにより観察することが可能である。本明細書中、粒界のサイズとは、複数の多孔性成分の間隔のうちで最短のものをいう。粒界のサイズは、透過型電子顕微鏡(TEM)によりサイズを直接観察する方法や、透過測定の結果から見積もる方法により算出が可能である。粒界が小さいと分離膜として使用する際に高い選択性を得ることができる。
前記ポリマー以外に、前記ポリマーに他のポリマーを加えて分離膜としてもよい。たとえば、成形性や製膜性を向上させるために、架橋性を有する他のポリマーを加えてもよい。その架橋に必要な開始剤、架橋剤は自由に選ぶことができる。熱架橋、光架橋性の高分子を他のポリマーとして用いると、製膜後に素早く架橋させることができるため、分離膜の製造が容易となる。
ガス分離活性層の膜厚としては、5nm〜20μmが好ましく、10nm〜10μmがより好まく、100nm〜1μmがさらに好ましい。膜厚が5nm以下になると透過性が速くなるものの、欠陥が生じ易くなるため選択性が低下する。他方、膜厚が20μm以上になると、透過性が低下するので過大な膜面積を要するため好ましくない。
[分離膜]
分離膜は、前記した分離活性層を多孔質支持体上に積層し、(複合)分離膜として取り扱うこともできる。多孔質支持体は、膜の表裏をつないで貫通する微細な孔を多数有する膜から成る。この多孔質支持体は、実質的にはガス分離性能を有さないが、本実施形態の分離膜に機械的強度を与えることができる。
分離膜は、前記した分離活性層を多孔質支持体上に積層し、(複合)分離膜として取り扱うこともできる。多孔質支持体は、膜の表裏をつないで貫通する微細な孔を多数有する膜から成る。この多孔質支持体は、実質的にはガス分離性能を有さないが、本実施形態の分離膜に機械的強度を与えることができる。
多孔質支持体の平均孔径は、1nm〜5μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましい。平均孔径が1nm以下になると、ガスの透過抵抗となり、過大な膜面積が必要となるので効率的でない。他方、5μm以上となると、多孔質体の表層部に均一な分離活性層を形成することが困難となり、欠陥が生じ易くなる。
多孔質支持体は高分子で構成することができる。高分子を用いると、加工成形性やコストに優れた分離膜となる。高分子としては、具体的には、ポリオレフィン系樹脂、含フッ素樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、及びポリアラミドから成る群から選択される少なくとも一種が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン又はポリプロピレン、含フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンのいずれかであることが好ましい。高分子としては、より好ましくは、製膜時の耐溶剤性の観点からポリオレフィン系樹脂又はポリフッ化ビニリデンであり、さらに好ましくはポリフッ化ビニリデンである。
多孔質支持体は無機素材で構成することもできる。無機素材を用いると、分離する物質に有機ガス等を用いた場合の膨潤が起こりにくいため、耐久性に優れた分離膜となる。無機素材としては、具体的には、例えば、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、ゼオライト、マグネシア、及び焼結金属から成る群から選択される少なくとも一種が挙げられる。
多孔質支持体の形態は、平膜でも中空糸でもよいが、好ましくは中空糸である。中空糸の外径は、0.1mm〜10cmが好ましく、0.2mm〜0.5cmがより好ましい。外径が0.1mm以下になると、透過ガスの圧力損失が大きくなるので、消費エネルギーが増加する。他方、外径が大きすぎると、モジュール内に配置される中空糸の面積が少なくなるので生産コストが高くなってしまう。
[複合分離膜の製造方法]
本実施形態の分離膜をより詳細に説明するために、(複合)分離膜の製造方法を説明するが、分離膜の製造方法としては、以下の製造方法に限定されるものではなく、上述した分離膜が得られれば、どのような製造方法でもよい。
本実施形態の分離膜をより詳細に説明するために、(複合)分離膜の製造方法を説明するが、分離膜の製造方法としては、以下の製造方法に限定されるものではなく、上述した分離膜が得られれば、どのような製造方法でもよい。
(複合)分離膜の製造方法の例としては、多孔性成分とポリマーと溶媒の混合溶液を多孔質支持体上に塗布し乾燥・加熱することで製造する方法や、多孔性成分を多孔質支持体上に形成した後にポリマー溶液を塗布し乾燥・加熱させることで製造する方法などが挙げられる。化学結合をより効率的に生成するために、熱や光などの外部刺激を用いてもよい。
前記混合溶液を多孔質支持体上に塗布する方法としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート、バーコート、ダイコート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコーティング、スプレーコート、ディップコート、リングコート、フロートコート、コンマロール法、キスコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。連続生産を考慮した場合、平膜形状の多孔質支持体に塗布する場合は表面上にフロートコート、中空糸形状の多孔質支持体に塗布する場合はディップコートが好ましい。
前記溶媒としては、ポリマーが溶解する溶媒を適宜選択することができ、具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジオキサン、1,3−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、ニトロメタンなどから選ばれる1種又は2種以上の混合液が挙げられる。
多孔質支持体上に前記混合溶液を塗布する工程において、フロートコート又はディップコートを用いる場合、上記の混合溶液は、ポリマー1質量部に対してポリマーを溶解させる溶媒1質量部〜1000質量部、好ましくは20質量部〜200質量部、特に好ましくは30質量部〜100質量部を配合する。フロートコート又はディップコートにより塗布する場合、ポリマーを溶解させる溶媒が1質量部未満であると、コーティング溶液の粘度が大きくなるため分離活性層の膜厚が厚くなるおそれがある。分離活性層の膜厚の厚い分離膜は透過性の低下につながる。他方、ポリマーを溶解させる溶媒が1000質量部を超えると、分離活性層に欠陥が生じやすくなる。ポリマー1質量部に対してポリマーを溶解させる溶媒を30質量部〜100質量部で配合すると、無欠陥な分離活性層の作製が容易になるため好ましい。
混合溶液を塗布する工程の後に、混合溶液を乾燥させ、又は化学結合を促進するための加熱工程を設けてもよい。加熱工程では、常圧又は真空下で20℃〜200℃で30分〜24時間加熱することが好ましい。
多孔性成分を多孔質支持体上に形成する方法としては、二次成長法、対抗拡散法などが挙げられる。
多孔性成分を多孔質支持体上に形成した後にポリマー溶液を塗布する方法としては、例えば、スピンコート、バーコート、ダイコート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコーティング、スプレーコート、ディップコート、フロートコート、コンマロール法、キスコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
前記ポリマー溶液に使用できる溶媒としては、ポリマーが溶解する溶媒を適宜選択することができ、具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジオキサン、1,3−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、ニトロメタンなどから選ばれる1種又は2種以上の混合液が挙げられる。
[用途]
本実施形態に係る分離膜は、ガスの分離又は液体の分離に使用することができる。
本実施形態に係る分離膜は、ガスの分離又は液体の分離に使用することができる。
ガスの分離の例としては、ヘリウム、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、窒素、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選ばれるものが挙げられるが、好ましくはプロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選択される少なくとも一種であることが好ましく、より具体的には、プロパン/プロピレンの混合ガスを原料として用いたプロピレンの分離や、空気を原料として用いた酸素富化、窒素富化空気の製造等が挙げられる。
液体の分離の例としては、水溶液からのイオンの脱塩、アルコールからの脱水、有機溶媒分離が挙げられる。イオンの具体例としては、Li、Na、K、Cl、Mg,As、Al等の元素のイオンが挙げられる。有機溶媒分離の例としては、へプタン、トルエン、ブタノール、プロパノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、アセトニトリル、キシレン等の分離が挙げられる。
以下、本発明を実施例などを用いてさらに具体的に説明する。しかしながら、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
[原料の合成]
<MOF粒子1の合成>
硝酸亜鉛6水和物4.00gをN,N−ジメチルホルムアミド250mlに溶解し、活性化した4Aモレキュラーシーブ(4−8メッシュ)12.8gを加えた。1時間後、4Aモレキュラーシーブを除去し、テレフタル酸1.30gを加え、スターラーで強く撹拌しながら70℃で加熱した。トリエチルアミン5.05gを10分間かけゆっくり加え、10分間撹拌し白い懸濁液を得た。懸濁液をろ過、数度N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、80℃で真空乾燥し、白色紛体であるMOF粒子1を得た(収率83%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がMOF−5であることを確認した。また、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOF粒子1の粒子径は約50nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子1のBET比表面積は約600m2/gであった。
<MOF粒子1の合成>
硝酸亜鉛6水和物4.00gをN,N−ジメチルホルムアミド250mlに溶解し、活性化した4Aモレキュラーシーブ(4−8メッシュ)12.8gを加えた。1時間後、4Aモレキュラーシーブを除去し、テレフタル酸1.30gを加え、スターラーで強く撹拌しながら70℃で加熱した。トリエチルアミン5.05gを10分間かけゆっくり加え、10分間撹拌し白い懸濁液を得た。懸濁液をろ過、数度N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、80℃で真空乾燥し、白色紛体であるMOF粒子1を得た(収率83%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がMOF−5であることを確認した。また、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOF粒子1の粒子径は約50nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子1のBET比表面積は約600m2/gであった。
<MOF粒子2の合成>
硝酸亜鉛6水和物0.30gをメタノール11.3mlに溶解し、溶液Aとした。別の容器に2−メチルイミダゾール660mgをメタノール11.3mlに溶解し溶液Bとした。N2雰囲気下、スターラーで激しく溶液Aを撹拌し、溶液Bをゆっくり滴下した。一時間撹拌後、遠心分離(4000rpm、15min)を行い、60℃真空乾燥を12時間行い、白色紛体であるMOF粒子2を得た(収率52%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がZIF−8であることを確認し、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOF粒子2の粒子径は約65nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子2のBET比表面積は約1700m2/gであった。
硝酸亜鉛6水和物0.30gをメタノール11.3mlに溶解し、溶液Aとした。別の容器に2−メチルイミダゾール660mgをメタノール11.3mlに溶解し溶液Bとした。N2雰囲気下、スターラーで激しく溶液Aを撹拌し、溶液Bをゆっくり滴下した。一時間撹拌後、遠心分離(4000rpm、15min)を行い、60℃真空乾燥を12時間行い、白色紛体であるMOF粒子2を得た(収率52%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がZIF−8であることを確認し、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOF粒子2の粒子径は約65nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子2のBET比表面積は約1700m2/gであった。
<MOF粒子3の合成>
塩化亜鉛0.26gと塩酸1mlをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、溶液Aとした。別の容器に2-アミノテレフタル酸0.25gをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し溶液Bとした。N2雰囲気下、スターラーで激しく溶液Aを撹拌し、溶液Bをゆっくり滴下し80℃で5時間加熱した。得られた懸濁液をろ過、数度N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、80℃真空乾燥し、白色紛体であるMOF粒子3を得た(収率38%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がUiO型のMOFであることを確認し、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOFF粒子3の粒子径は約40nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子3のBET比表面積は約913m2/gであった。
塩化亜鉛0.26gと塩酸1mlをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、溶液Aとした。別の容器に2-アミノテレフタル酸0.25gをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し溶液Bとした。N2雰囲気下、スターラーで激しく溶液Aを撹拌し、溶液Bをゆっくり滴下し80℃で5時間加熱した。得られた懸濁液をろ過、数度N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、80℃真空乾燥し、白色紛体であるMOF粒子3を得た(収率38%)。X線回折装置(XRD)により、この白色紛体がUiO型のMOFであることを確認し、走査電子顕微鏡(SEM)測定の結果、MOFF粒子3の粒子径は約40nmであった。窒素吸着量測定の結果、MOF粒子3のBET比表面積は約913m2/gであった。
<ポリマー溶液1の調製>
セパラブル3つ口フラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸を5.0g、無水ピロメリット酸を7.2g、NMPを200g、γ−ブチロラクトンを200g、窒素雰囲気下、室温、100rpmで4時間撹拌し、カルボン酸を分子鎖に有するポリマー溶液(ポリマー溶液1)を得た。
セパラブル3つ口フラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸を5.0g、無水ピロメリット酸を7.2g、NMPを200g、γ−ブチロラクトンを200g、窒素雰囲気下、室温、100rpmで4時間撹拌し、カルボン酸を分子鎖に有するポリマー溶液(ポリマー溶液1)を得た。
<ポリマー溶液2の調製>
50mlの2つ口フラスコに、2−メチル−N−ビニルイミダゾール1.0gとアゾビスイソブチロニトリル50mgを30mlのエタノールに溶解し、60℃で5時間加熱し、イミダゾリウム基を有するポリマー溶液2を得た。
50mlの2つ口フラスコに、2−メチル−N−ビニルイミダゾール1.0gとアゾビスイソブチロニトリル50mgを30mlのエタノールに溶解し、60℃で5時間加熱し、イミダゾリウム基を有するポリマー溶液2を得た。
<ポリマー溶液3の調製>
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン350g、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン4.70g、オキシジフタル酸二無水物5.2gを配合し、室温で5時間攪拌し、カルボン酸無水物を分子鎖に有するポリマー溶液3を得た。
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン350g、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン4.70g、オキシジフタル酸二無水物5.2gを配合し、室温で5時間攪拌し、カルボン酸無水物を分子鎖に有するポリマー溶液3を得た。
<ポリマー溶液4の調製>
セパラブル3つ口フラスコに、1,3−フェニレンジアミンを3.5g、無水ピロメリット酸を6.5g、NMPを200g、γ−ブチロラクトンを200g、窒素雰囲気下、室温、100rpmで4時間撹拌し、ポリマー溶液(ポリマー溶液4)を得た。
セパラブル3つ口フラスコに、1,3−フェニレンジアミンを3.5g、無水ピロメリット酸を6.5g、NMPを200g、γ−ブチロラクトンを200g、窒素雰囲気下、室温、100rpmで4時間撹拌し、ポリマー溶液(ポリマー溶液4)を得た。
<ポリマー溶液5の調製>
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、NMPを350gに末端にカルボン酸無水物を有する信越シリコーン社製X−22−168Aを10g溶解し、ヒスタミン1.0g、ポリエチレンイミンを0.1g加え、イミダゾリウム基を有するポリマー溶液5を得た。
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、NMPを350gに末端にカルボン酸無水物を有する信越シリコーン社製X−22−168Aを10g溶解し、ヒスタミン1.0g、ポリエチレンイミンを0.1g加え、イミダゾリウム基を有するポリマー溶液5を得た。
<ポリマー溶液6の調製>
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、NMPを350gに末端にカルボン酸無水物を有する信越シリコーン社製X−22−168Aを10g溶解し、ポリエチレンイミンを0.5g加え、ポリマー溶液6を得た。ポリマー溶液5は室温で硬化が進行する為、配合後すぐに使用した。
セパラブル3つ口フラスコに窒素気流下にて、NMPを350gに末端にカルボン酸無水物を有する信越シリコーン社製X−22−168Aを10g溶解し、ポリエチレンイミンを0.5g加え、ポリマー溶液6を得た。ポリマー溶液5は室温で硬化が進行する為、配合後すぐに使用した。
<ポリマー溶液7の調製>
50mlフラスコにて、Gelest製DMS−H−21−H(ヒドリド末端シリコーン)5gとトリアリルイソシアヌレート0.5g、2.5wt%1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン白金の塩化メチレン溶液を2.1g、塩化メチレンを170g配合し、ポリマー溶液7を得た。ポリマー溶液7は室温で硬化が進行するため、配合後すぐに使用した。に使用した。
50mlフラスコにて、Gelest製DMS−H−21−H(ヒドリド末端シリコーン)5gとトリアリルイソシアヌレート0.5g、2.5wt%1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン白金の塩化メチレン溶液を2.1g、塩化メチレンを170g配合し、ポリマー溶液7を得た。ポリマー溶液7は室温で硬化が進行するため、配合後すぐに使用した。に使用した。
[多孔性成分がポリマーを介して結合していることの確認]
多孔性成分がポリマーを介して結合していることを確認するために、実施例1〜6、比較例5〜7、及び12〜14のサンプルをメタノールに1時間浸漬し膨潤させた後、3時間60℃で真空乾燥を行い、凍結割断により断面を露出し、SEMにより多孔性成分とポリマーの隙間を観察した。上記隙間が無く多孔性成分がポリマーと結合しているサンプルを「○」、隙間があり、多孔性成分がポリマーと結合していないサンプルを「×」と評価した。尚、以下の表1、2中、多孔性成分が存在しないサンプルは「−」と表現した。
多孔性成分がポリマーを介して結合していることを確認するために、実施例1〜6、比較例5〜7、及び12〜14のサンプルをメタノールに1時間浸漬し膨潤させた後、3時間60℃で真空乾燥を行い、凍結割断により断面を露出し、SEMにより多孔性成分とポリマーの隙間を観察した。上記隙間が無く多孔性成分がポリマーと結合しているサンプルを「○」、隙間があり、多孔性成分がポリマーと結合していないサンプルを「×」と評価した。尚、以下の表1、2中、多孔性成分が存在しないサンプルは「−」と表現した。
[ガス透過測定]
ガス透過測定はジーティーアールテック社製等圧式ガス透過率測定装置(GTR20FMAK)を用いて実施した。実施例1〜3、比較例1〜7については、相対湿度0%、25℃、大気圧、60%プロピレン/40%プロパンの混合ガスを用い測定し、実施例4〜実施例6、比較例8〜14については相対湿度0%、25℃、大気圧、30%酸素(O2)/70%窒素(N2)の混合ガスを用い測定した。測定結果より、それぞれ、プロピレンの透過度(Qプロピレン)、理想分離係数(α*プロピレン/プロパン)、酸素の透過度(QO2)、理想分離係数(α*O2/N2)を算出した。尚、透過度(Q)の単位は(1GPU=1×10−6[cm3(STP)/cm2/s/cmHg])であり、α*は理想分離係数である。
ガス透過測定はジーティーアールテック社製等圧式ガス透過率測定装置(GTR20FMAK)を用いて実施した。実施例1〜3、比較例1〜7については、相対湿度0%、25℃、大気圧、60%プロピレン/40%プロパンの混合ガスを用い測定し、実施例4〜実施例6、比較例8〜14については相対湿度0%、25℃、大気圧、30%酸素(O2)/70%窒素(N2)の混合ガスを用い測定した。測定結果より、それぞれ、プロピレンの透過度(Qプロピレン)、理想分離係数(α*プロピレン/プロパン)、酸素の透過度(QO2)、理想分離係数(α*O2/N2)を算出した。尚、透過度(Q)の単位は(1GPU=1×10−6[cm3(STP)/cm2/s/cmHg])であり、α*は理想分離係数である。
[長期安定性]
長期安定性は、プロピレン60%/プロパン40%混合ガスを、測定セルにセットしたサンプルにパージし、その性能の変化をガス透過測定により評価した。(パージ後の理想分離係数α*プロピレン/プロパン)/(パージ前の理想分離係数α*プロピレン/プロパン)×100の値を長期安定性の指標とした。前記指標が70%以上を○、30%以上〜70%未満を△、0%〜30%未満を×とした。
長期安定性は、プロピレン60%/プロパン40%混合ガスを、測定セルにセットしたサンプルにパージし、その性能の変化をガス透過測定により評価した。(パージ後の理想分離係数α*プロピレン/プロパン)/(パージ前の理想分離係数α*プロピレン/プロパン)×100の値を長期安定性の指標とした。前記指標が70%以上を○、30%以上〜70%未満を△、0%〜30%未満を×とした。
前記したように、実施例1〜3、比較例1〜7では、プロピレン/プロパン混合ガスを用い、ガス透過測定、長期安定性を評価した。結果を以下の表1に示す。実施例4〜6、比較例10〜14では酸素/窒素混合ガスを用いてガス透過測定を測定した。結果を以下の表2に示す。
<実施例1>
多孔質支持体として、平均孔径が0.1μm、外径1.2mm、内径0.7mm、長さ10cmのPVDF中空糸を用いた。まず、MOF粒子1とポリマー溶液1を重量比1:1となるように配合し、25cm程度の高さのガラス容器に溶液を移し、ガラス容器の開放部が上部になるように垂直に設置した。中空糸膜の先端を圧着して封止し、先端に2gの重りをつけ、上記の溶液に浸漬し垂直に引き上げることでディップコートを行った。ディップコート後、150℃1hオーブンで乾燥し、分離膜を得た。
多孔質支持体として、平均孔径が0.1μm、外径1.2mm、内径0.7mm、長さ10cmのPVDF中空糸を用いた。まず、MOF粒子1とポリマー溶液1を重量比1:1となるように配合し、25cm程度の高さのガラス容器に溶液を移し、ガラス容器の開放部が上部になるように垂直に設置した。中空糸膜の先端を圧着して封止し、先端に2gの重りをつけ、上記の溶液に浸漬し垂直に引き上げることでディップコートを行った。ディップコート後、150℃1hオーブンで乾燥し、分離膜を得た。
<実施例2>
MOF粒子1に代えてMOF粒子2、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液2を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1に代えてMOF粒子2、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液2を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<実施例3>
MOF粒子1に代えてMOF粒子3、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液3を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1に代えてMOF粒子3、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液3を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<実施例4>
ポリマー溶液1に代えて信越シリコーン社製KF−6011を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液1に代えて信越シリコーン社製KF−6011を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<実施例5>
MOF粒子1に代えてMOF粒子2、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液5を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1に代えてMOF粒子2、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液5を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<実施例6>
MOF粒子1に代えてMOF粒子3、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液6を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1に代えてMOF粒子3、ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液6を用いたこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例1>
MOF粒子1を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例2>
MOF粒子2を使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子2を使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
<比較例3>
MOF粒子3を使用しなかったこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子3を使用しなかったこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
<比較例4>
MOF粒子1を使用せず、ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1を使用せず、ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例5>
ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例6>
ポリマー溶液2の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液2の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
<比較例7>
ポリマー溶液3の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液3の代わりにポリマー溶液4を使用したこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
<比較例8>
MOF粒子1を使用しなかったこと以外は実施例4と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1を使用しなかったこと以外は実施例4と同様にして分離膜を得た。
<比較例9>
MOF粒子2を使用しなかったこと以外は実施例5と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子2を使用しなかったこと以外は実施例5と同様にして分離膜を得た。
<比較例10>
MOF粒子3を使用しなかったこと以外は実施例6と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子3を使用しなかったこと以外は実施例6と同様にして分離膜を得た。
<比較例11>
MOF粒子1を使用せず、ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
MOF粒子1を使用せず、ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例12>
ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液1の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例1と同様にして分離膜を得た。
<比較例13>
ポリマー溶液2の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液2の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例2と同様にして分離膜を得た。
<比較例14>
ポリマー溶液3の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
ポリマー溶液3の代わりにポリマー溶液7を使用したこと以外は実施例3と同様にして分離膜を得た。
表1から分かるように、多孔性成分を含有していない比較例1〜4の選択性は低く、実用に供するだけの性能が得られない。他方、比較例5〜7では、多孔性成分同士が結合していないため、多孔性成分とポリマーの隙間が生じ、多孔性成分本来の選択性が得られていない。他方、実施例1〜3では、使用しているポリマー種だけでは得られない高い選択性が得られている。よって、これらの比較より、多孔性成分とポリマー溶液の結合を有する分離活性層は高い選択性が得られることが分かる。
長期安定性については、比較例5〜7の分離膜では、長期的に性能を維持できない。これは、多孔性成分とポリマーの膨潤率の差により多孔性成分とポリマーの隙間が広がるためと推測される。他方、実施例1〜3の分離膜では、多孔性成分とポリマー鎖が結合されている為、欠陥が生じず、高い長期安定性を有する。
同様に、多孔性成分を含有していない比較例8〜11の分離膜の酸素/窒素の選択性は総じて低く、実用に供するだけの性能が得られない。他方、比較例12〜14では、多孔性成分同士が結合していない為、多孔性成分とポリマーの隙間が生じ、多孔性成分本来の選択性が得られていない。他方、実施例4〜6の分離膜はより高い選択性が得られている。よって、これらの比較より、酸素/窒素分離においても多孔性成分とポリマー溶液の結合により高い選択性が得られることが分かる。
以上の結果より、本発明の分離膜は、多孔性成分やポリマーの種類によらず、選択性増加、長期安定性の向上に貢献できる。得られた分離膜は比較例に示されたポリマー膜や複数の多孔性成分がポリマーにより結合されていない分離膜から得られる選択性、長期安定性よりも優れた性能を示した。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明による分離膜は、例えば、ガス分離膜として用いることで、目的のガスに対する高い透過性と高い選択性とを具備し、その結果、高い透過選択性を維持できるものとなり、例えば、ナフサ留分のオレフィンガス分離、プロパン脱水素法やメタセシス法などの合成ガス、天然ガスなどから、オレフィンガスを分離回収するガス分離膜や、多糖類を原料として合成されるバイオオレフィンガスを分離回収するガス分離膜、ポリプロピレンプラントのオフガスに含まれるオレフィンガスを分離回収するガス分離膜、空気中からの酸素や窒素を分離回収・富化するガス分離膜等として好適に利用可能である。
Claims (19)
- 分離活性層を有する分離膜であって、該分離活性層は、複数の多孔性成分が、ポリマーを介して互いに結合した構造を有し、かつ、該多孔性成分は、配位部位を有する有機リンカーの該配位部位が、金属イオンに金属配位した構造を有することを特徴とする前記分離膜。
- 前記ポリマーは、配位部位を有しており、該ポリマーの配位部位が、前記多孔性成分中の金属イオンに金属配位している、請求項1に記載の分離膜。
- 前記ポリマーは、前記多孔性成分中の有機リンカーに化学結合している、請求項1に記載の分離膜。
- 前記化学結合は、−O−、−CH(OH)−、−CO−、−COO−、−CO−NH−、−NH−、−O−CO−NH−、−CO−N−CO−、−S−、−S−S−、及び−R1−{式中、R1は、炭素数1〜10の炭化水素基である。}からなる群から選ばれる結合である、請求項3に記載の分離膜。
- 前記金属イオンは、銅イオン、亜鉛イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン、ロジウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、ランタンイオン、及びジルコニウムイオンからなる群から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記有機リンカーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記ポリマーの配位部位は、アミノ基、イミダゾリウム基、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、及びリン酸基(−OPO3H2)からなる群から選ばれる、請求項1、2、5、及び6のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記多孔性成分は、金属有機構造体(Metal Organic Framework: MOF)、及びZeolitic Imidazolate Framework: ZIFなる群から選ばれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記ポリマーは、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキシエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)からなる群から選ばれる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記分離活性層が、多孔質支持体上に積層されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の分離膜。
- 前記多孔質支持体の平均孔径は、1nm〜5μmである、請求項10に記載の分離膜。
- 前記多孔質支持体は、ポリオレフィン系樹脂、含フッ素樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、及びポリアラミドから成る群から選ばれる、請求項10又は11に記載の分離膜。
- 前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン又はポリプロピレンであり、前記含フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル又はポリフッ化ビニリデンのいずれかである、請求項12に記載の分離膜。
- 前記多孔質支持体は、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、ゼオライト、マグネシア、及び焼結金属から成る群から選ばれる、請求項10又は11に記載の分離膜。
- 前記多孔質支持体は、平膜又は中空糸の形態である、請求項10〜14のいずれか1項に記載の分離膜。
- ガス又は液体用の分離膜である、請求項10〜15のいずれか1項に記載の分離膜。
- オレフィンガス用の分離膜である、請求項16に記載の分離膜。
- 前記オレフィンガスが、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選ばれる、請求項17に記載の分離膜。
- 酸素又は窒素用の分離膜である、請求項16に記載の分離膜。
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