JP2019018573A - 転写体、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

転写体、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】繰り返し使用における耐久性が向上した転写型の画像形成用の転写体、並びに、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供すること。【解決手段】転写型の画像形成に用いる転写体として、断熱層、蓄熱層及び画像形成面を有する表面層をこの順に有し、以下の式1〜6を満たす転写体を用いる。式1:0.5≦t1≦1.5(t1は前記断熱層の厚さ[mm]を表す。);式2:0.05≦t2≦0.50(t2は前記蓄熱層の厚さ[mm]を表す。);式3:t3≦0.020(t3は前記表面層の厚さ[mm]を表す。);式4:λ1≦0.20(λ1は前記断熱層の熱伝導率[W/(m・K)]を表す。);式5:λ2≧0.23(λ2は前記蓄熱層の熱伝導率[W/(m・K)]を表す。);式6:C2≧1.52(C2は前記蓄熱層の体積比熱[MJ/(m3・K)]を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、転写型の画像形成用の転写体、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
転写体の画像形成面にインクにより中間画像を形成し、転写体上の中間画像を記録媒体へ転写する転写型の画像形成方法が知られている。
特許文献1には、樹脂エマルジョンを含むインクにより転写体上に中間画像を形成し、この中間画像を樹脂エマルジョンの最低造膜温度以上に加熱してから記録媒体に転写する転写式の画像形成方法が開示されている。
特開平7−32721号公報
転写型の画像形成方法においては、ランニングコストの面から転写体は繰り返して画像形成に用いられることが望ましい。しかし、一連の画像形成プロセスがくり返し行われることで、転写体に徐々に様々なダメージが発生する場合がある。特に、加熱工程や転写工程で加えられる熱や圧力は、転写体に対してダメージを与えやすい。
熱や圧力によって転写体の表面に欠陥箇所が発生すると、転写体の画像形成性能や転写性能が低下していき、画像乱れや転写不良などにより、記録媒体に転写された画像の画質が劣化する場合がある。
本発明の目的は、繰り返し使用における耐久性が向上した転写型の画像形成用の転写体、並びに、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。
本発明にかかる転写体は、断熱層、蓄熱層、及び表面層をこの順に有する、転写型の画像形成用の転写体であって、
前記断熱層の厚さ、前記蓄熱層の厚さ、及び前記表面層の厚さをそれぞれt1、t2、及びt3とし、前記断熱層の熱伝導率及び前記蓄熱層の熱伝導率をそれぞれλ1及びλ2とし、前記蓄熱層の体積比熱をC2としたとき、前記t1、前記t2、前記t3、前記λ1、前記λ2、及び前記C2が下記式1〜6を満たすことを特徴とする。
式1:0.5[mm]≦t1≦1.5[mm]
式2:0.05[mm]≦t2≦0.50[mm]
式3:t3≦0.020[mm]
式4:λ1≦0.20[W/(m・K)]
式5:λ2≧0.23[W/(m・K)]
式6:C2≧1.52[MJ/(m・K)]
本発明にかかる画像形成方法は、
上記転写体の画像形成面にインクを付与して中間画像を形成する画像形成工程と、
前記転写体を画像形成面側から加熱することによって前記中間画像を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程により加熱された中間画像を記録媒体に転写する転写工程と、
を有することを特徴とする。
本発明にかかる画像形成装置は、
上記転写体と、
前記転写体の画像形成面にインクを付与することによって中間画像を形成する画像形成ユニットと、
前記転写体を画像形成面側から加熱することによって前記転写体上の前記中間画像を加熱する加熱装置と、
前記中間画像を前記転写体から記録媒体に転写する転写ユニットと、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、繰り返し使用における耐久性が向上した転写型の画像形成用の転写体、並びに、それを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる転写体の構成を示す模式的部分断図である。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の構成を示す模式図である。
本発明にかかる転写体は、断熱層、蓄熱層及び画像形成面を有する表面層を、この順に有し、転写型の画像形成に用いられる転写体である。
これらの層は、以下の式1〜6を満たす。
式1:0.5[mm]≦t1≦1.5[mm]
(t1は前記断熱層の厚さ[mm]を表す。)
式2:0.05[mm]≦t2≦0.50[mm]
(t2は前記蓄熱層の厚さ[mm]を表す。)
式3:t3≦0.020[mm]
(t3は前記表面層の厚さ[mm]を表す。)
式4:λ1≦0.20[W/(m・K)]
(λ1は前記断熱層の熱伝導率[W/(m・K)]を表す。)
式5:λ2≧0.23[W/(m・K)]
(λ2は前記蓄熱層の熱伝導率[W/(m・K)]を表す。)
式6:C2≧1.52[MJ/(m・K)]
(C2は前記蓄熱層の体積比熱[MJ/(m・K)]を表す。)
本発明にかかる画像形成方法は、上記構成の転写体の画像形成面にインクを付与して中間画像(インク像とも称する)を形成する画像形成工程と、転写体上で中間画像を加熱する加熱工程と、中間画像を記録媒体に転写する転写工程と、を有する。
画像形成工程は、さらにインクを高粘度化する処理液を前記画像形成面に付与する工程(処理液付与工程とも称する)を有することが好ましい。処理液の付与により中間画像を形成するインクを高粘度化して、中間画像を転写体上に効果的に固定することができる。処理液の付与は、インクの付与前及びインクの付与後の少なくとも一方において行うことができる。インクと処理液は、これらの少なくとも一部が重なり合うように転写体に付与される。処理液によるインクの高粘度化をより効果的に行うには、処理液が付与された転写体の画像形成面に、インクを付与することが好ましい。
本発明にかかる画像形成装置は、上記構成の転写体と、転写体の画像形成面にインクを付与して中間画像を形成する画像形成ユニットと、中間画像を加熱する加熱装置と、中間画像を転写体から記録媒体に転写する転写ユニットと、を有する。
転写体はその画像形成面に中間画像を一時的に保持し、転写体に保持された画像が記録媒体に転写され、記録媒体上に最終画像が形成される。画像形成ユニットは、転写体にインクを付与するインク付与装置を有する。また、画像形成ユニットは、インク付与装置に加えて処理液付与装置を更に有することが好ましい。
なお、本発明において、インクジェット法によってインクを付与する画像形成装置及び画像形成方法を、それぞれインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法と称することができる。また、インクジェット記録装置またはインクジェット記録方法に用いられる転写型の画像形成用の転写体を、転写型インクジェット記録用の転写体を称することができる。また、転写体を具備するインクジェット記録装置を以下便宜的に転写型インクジェット記録装置と称し、転写体を用いるインクジェット記録方法を以下便宜的に転写型インクジェット記録方法と称することがある。
以下に、本発明にかかる転写体について説明する。
<転写体>
転写体は、断熱層、蓄熱層及び表面層を有する。また、転写体は、必要に応じて支持部材により支持された状態で転写型の画像形成に用いられてもよい。
本発明にかかる転写体は、前記式1〜6の要件を満たすことによって、転写型の画像形成装置での繰り返し使用における耐久性を向上させることができることを本発明者らは見出した。転写体の耐久性が向上することについての詳細なメカニズムは不明であるが、本発明者らは以下のように推測している。
転写型の画像形成装置において、中間画像を記録媒体に転写する際の中間画像の転写性を向上させるために、加熱装置によって表面に中間画像を有する転写体が加熱される。転写体が加熱されることによって、転写体上の中間画像中に含まれる樹脂等が溶融し、中間画像の記録媒体への付着性が向上する。その結果、中間画像の記録媒体への転写性を向上させることができる。しかしながら、本発明者らの検討によると、画像形成装置において、加熱された転写体を繰り返し使用した場合、転写性の低下や転写体の表面におけるクラックの発生が生じることが分かった。そして、本発明者らは、これらの現象の原因が、転写体の加熱によって生じた転写体の表面層の化学的組成の変化にあると推測している。
そこで、本発明者らは、転写体の転写性を維持しつつ、転写体の耐久性を向上させるために、転写体の各層の熱特性に着目した。具体的には、加熱装置からの熱を保持すること、及び、表面層の局所的な加熱を抑制することができる転写体の検討を行い、本発明に至った。本発明にかかる転写体は、前記式2に記載の厚さt2、及び、式6に記載の体積比熱を満たす蓄熱層を有しているため、加熱装置から与えられた熱を、蓄熱層に熱を保持しやすくなっている。さらに、本発明にかかる転写体は、式1に記載の厚さt1、式4に記載の熱伝導率λ1を満たす断熱層を有しているため、蓄熱層からの熱が断熱層側に拡散しにくくなり、さらに蓄熱層の熱を保持しやすい状態としている。また、本発明にかかる転写体は、式3に記載の厚さt3を満たす表面層と、式5に記載の熱伝導率λ2を満たす蓄熱層とを有しているため、加熱装置からの熱が表面層から蓄熱層に素早く伝達され、転写体の表面層の局所的な加熱を抑制している。その結果、転写体が繰り返し加熱されて転写に使用された場合であっても、転写体の表面層の劣化を抑制することができ、転写体の繰り返し使用における耐久性を向上させることができたものと推測される。
転写体の大きさ及び形状は、目的の印刷画像の形状やサイズに合わせて自由に選択することができる。転写体の全体的な形状としては、シート形状、ローラー形状、ドラム形状、ベルト形状、無端ウェブ形状等が挙げられる。
[表面層]
転写体の有する表面層の開放された表面(すなわち、蓄熱層側の面に対する裏面)の少なくとも一部は画像形成面として利用される。表面層を構成する材料としては、樹脂、セラミクス等の各種材料を適宜用いることができる。
また、表面層の厚さt3は式3に示すように0.020mm以下である。表面層が0.020mmより厚いと転写時に記録媒体の表面に対する圧力の均一性が低下し、転写性が低下する場合や、表面層が熱を保持しやすくなり、耐久性が低下する場合がある。また、表面層の厚さt3の下限値については特に制限はないが、例えば、表面層の厚さt3は、0.001[mm]≦t3≦0.020[mm]とすることができる。
樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素含有樹脂等を挙げることができる。セラミックとしては、加水分解性有機ケイ素化合物の縮合物等が挙げられる。表面層の形成に利用できるその他の縮合物としては、例えば、金属アルコキシドの加水分解、重縮合により得られる化合物、一般的にはゾルゲル法により得られる無機化合物を挙げることができる。金属アルコキシドとしては、一般式:M(OR)n(Mはケイ素、チタン、ジルコニウムまたはアルミニウム等の金属であり、Rはアルキル基を表す)で表される化合物を挙げることができる。
中でも、加水分解性有機ケイ素化合物の縮合物が、インクによる画像形成性及び転写性の点から好ましい。更に、カチオン重合やラジカル重合等による重合構造を有する加水分解性有機ケイ素化合物の縮合物が、耐久性の点からより好ましい。
表面層が、加水分解性有機ケイ素化合物に由来するシロキサン結合を含む分子構造を有していることにより、中間画像を構成するインクにより付与された成分が表面層の有する画像形成面に効果的に広がり、かつ、中間画像の転写体からの剥離が容易となり、転写性が向上するものと推測される。
加水分解性有機ケイ素化合物の具体例としては、以下のものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、2−(エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、これらの化合物のエポキシ基をオキセタニル基に置換した化合物、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン等である。
表面層は、上述した材料から選択された1種により、あるいは2種以上を組み合わせて形成することができる。
[蓄熱層]
蓄熱層は、表面層の有する画像形成面側から付与された熱を保持する層である。蓄熱層の熱伝導率をλ2[W/(m・K)]、体積比熱をC2[MJ/(m・K)]としたとき、蓄熱層は、式5:λ2≧0.23[W/(m・K)]、及び、式6:C2≧1.52[MJ/(m・K)]を満たす。好ましくはλ2≧0.23[W/(m・K)](式5)、及び、C2≧1.60[MJ/(m・K)](式7)であり、より好ましくはλ2≧0.27[W/(m・K)](式8)、及び、C2≧1.70[MJ/(m・K)](式9)であり、更に好ましくはλ2≧0.50[W/(m・K)](式10)、及び、C2≧2.00[MJ/(m・K)](式11)である。λ2の上限値に関しては特に制限は無いが、例えば5.0[W/(m・K)]以下とすることができる。C2の上限値に関しては特に制限は無いが、例えば10.0[MJ/(m・K)]以下とすることができる。
蓄熱層を構成する材料は特に限定されず、金属、樹脂、ゴム材料等の各種材料を適宜用いることができる。具体例としてはアルミニウム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等が挙げられる。これらの材料から選択された1種により、あるいは2種以上を組み合わせて蓄熱層を形成することができる。
また、蓄熱層には、より効率的に加熱されることを補助するための添加物が含有されていることが好ましい。例えば、画像形成面側からの加熱に、900nm以上2500nm以下の波長を含む近赤外線の照射による加熱を用いる場合、照射される近赤外線を吸収できる添加物(以下、近赤外線吸収用の添加剤とも称する)が蓄熱層に含有されていることが好ましい。近赤外線吸収用の添加剤としては、具体的には、フタロシアニン系色素、ジチオレン錯体化合物(ジチオレン配位子を有する金属錯体)、スクアリウム系色素、キノン系色素、ジインモニウム系化合物等の有機色素や有機化合物、カーボンブラック、酸化鉄、アルミナ、鉄、アルミニウム、ケイ素等の無機材料を挙げることができる。有機色素は、その種類に応じて染料または顔料の形態として利用することができる。また、無機材料は、粒子状あるいは繊維状等の無機フィラーとしての形態として利用することができる。炭素材料からなる無機フィラーとしては、カーボンナノチューブを挙げることができる。蓄熱層への近赤外線吸収用の添加剤の含有量は、添加剤の種類に応じて目的とする発熱及び蓄熱効果が得られるように設定すればよく特に限定されない。蓄熱層の900nm以上2500nm以下の波長に対する近赤外線の吸収率が60%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。そのため、蓄熱層の900nm以上2500nm以下の波長に対する近赤外線の吸収率が60%以上になるように、添加物を添加することが好ましく、前記吸収率が80%以上になるように、蓄熱層は近赤外線吸収用の添加剤を含有することが好ましい。このような観点から、蓄熱層における近赤外線吸収用の添加剤の含有量は1質量%以上90質量%以下とすることが好ましい。
また、蓄熱層の厚さt2は式2に示すように、0.05mm以上0.50mm以下とされる。蓄熱層の厚さが0.05mmより薄いと熱の保持が難しくなり、0.50mmより厚いと蓄熱層の温度を上げるために多くのエネルギーを要することとなる。また、蓄熱層の厚さt2は、0.05mm以上0.30mm以下であることが好ましい。
蓄熱層が後述する弾性層としての機能も有する場合は、蓄熱層の弾性率E2[MPa]が、1[MPa]≦E2≦60[MPa](式13)を満たすことが好ましい。
蓄熱層に含有される加熱を補助する添加物の含有量を調整することによって、蓄熱層の熱伝導率λ2や体積比熱C2を制御することができる。例えば、蓄熱層におけるカーボンブラックの含有量を増加させることで、熱伝導率λ2を高くすることができる。また、蓄熱層におけるカーボンブラックの含有量を増加させると、蓄熱層の弾性率E2及び近赤外線の吸収率も高くすることができる。また、蓄熱層におけるアルミナ粒子またはケイ素粒子の含有量を増加させることで、熱伝導率λ2及び体積比熱C2を高くすることができる。
また、アルミナ粒子よりもケイ素粒子の方が、熱伝導率は高く、体積比熱は低いため、同じ量のアルミナ粒子とケイ素粒子を蓄熱層に添加した場合、アルミナ粒子を含有した蓄熱層は、ケイ素粒子を含有した蓄熱層よりも、熱伝導率は低くなり、体積比熱は高くなる。
また、蓄熱層におけるアルミナ粒子またはケイ素粒子の含有量を増加させると、蓄熱層の弾性率E2も高くすることができる。
[断熱層]
断熱層は、画像形成面側から付与された熱が蓄熱層から下層に拡散することを抑制する層である。断熱層の熱伝導率をλ1[W/(m・K)]としたとき、断熱層は、式4:λ1≦0.20[W/(m・K)]を満たしている。λ1の下限値に関しては特に制限は無いが、例えば0.03[W/(m・K)]以上とすることができる。
また、断熱層の厚さt1は式1に示すように0.5mm以上1.5mm以下とされる。断熱層の厚さが0.5mmより薄いと蓄熱層に与えられた熱の拡散の抑制が不十分である。1.5mmより厚いと断熱層の厚さのばらつきを抑えることが難しくなり、転写時の圧力にムラが発生する場合がある。また、断熱層の厚さt1は、0.5mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
断熱層を構成する材料は特に限定されず、金属、樹脂、ゴム材料等の断熱性を有する各種材料を適宜用いることができる。特に多孔質な材料は優れた断熱性を示すため、好ましい。具体的には各種スポンジや、発泡金属や発泡樹脂等の各種発泡材料を挙げることができる。発泡金属としては、発泡アルミニウム等が挙げられる。また、発泡樹脂としては、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリオレフィン等が挙げられる。これらの材料から選択された1種により、あるいは2種以上を組み合わせて断熱層を形成することができる。
また、断熱性を向上させるために、断熱層は中空微粒子を含有することが好ましい。中空微粒子としては、内部に空洞を有していれば限定されない。例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、メタクリル酸メチル樹脂製の中空樹脂微粒子等が挙げられる。これらの市販品としては、例えば、松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェア―シリーズ、日本フィライト株式会社製エクスパンセルシリーズを用いることができる。また、中空シリカ粒子などの中空無機粒子を用いてもよい。
断熱層を後述する圧縮層としての機能も有する場合は、断熱層の弾性率E1[MPa]が、0.1[MPa]≦E1≦20[MPa]を満たすことが好ましく、0.1[MPa]≦E1≦10[MPa](式12)を満たすことがより好ましい。
断熱層に含有される中空微粒子の含有量を調整することによって、断熱層の熱伝導率λ1を制御することができる。例えば、断熱層における中空微粒子の含有量を増加させることで、断熱層の熱伝導率λ1を低くすることができる。また、断熱層における中空微粒子の含有量を増加させることで、断熱層の弾性率E1も低くすることができる。
[その他の層]
本発明にかかる転写体は、転写時に記録媒体の表面の形状に対して転写体の表面層を追従させやすくすることを目的として、弾性層を有していても良い。表面層の記録媒体へのより良好な追従状態を得るための変形を弾性層に得るには、弾性層の弾性率は1MPa以上60MPa以下であることが好ましい。
弾性層は表面層の直下、すなわち表面層と接触して積層されていることが好ましい。弾性層を構成する材料としては、樹脂、セラミクス、エラストマー材料、ゴム材料等、各種材料を適宜用いることができる。これらの材料の中では、エラストマー材料、ゴム材料が好ましい。ゴム材料として具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム等を例示することができる。特に、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムは、温度による弾性率の変化が小さく、好ましい。これらの材料の1種を、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、蓄熱層が弾性層の機能を兼ねていても良い。この場合、弾性層兼蓄熱層を構成する材料としては、アルミナ、シリカ、窒化ホウ素、酸化マグネシウム、銅、アルミニウム、カーボンナノチューブ等のセラミクスや金属のフィラーを添加して熱伝導率を高めた樹脂材料、ゴム材料等が好適に用いられる。
本発明の転写体は、より安定した転写性、耐久性を得ることを目的として圧縮層を有していてもよい。圧縮層を構成する材料としては、多孔質の材料が好ましい。多孔質体からなる圧縮層は様々な圧力変動に対して気泡部分(空孔部分)が体積変化を伴って圧縮されるため、圧縮方向以外への変形が小さい。圧縮層に、より安定した転写性及び耐久性を得るための復元性及び転写時の圧力変動に対する適応性を得るという観点から、圧縮層の弾性率は0.1MPa以上20MPa以下であることが好ましく、より好ましくは0.1MPa以上10MPa以下である。
圧縮層は弾性層より下層に位置していることが好ましい。また、断熱層が圧縮層を兼ねていても良い。圧縮層を構成する材料としては、目的とする圧縮層の物性等を得ることができる材料であれば特に限定されない。圧縮層を構成する具体的な材料としては、中空微粒子等を添加した多孔質のゴム材料等が好適に用いられる。
本発明を適用できる転写体の一実施形態にかかる構成を示す部分断面図を図1に示す。転写体は、表面層101、蓄熱層102及び断熱層103がこの順に直接接触して積層された構成を有する。表面層101は、蓄熱層102と接する面の反対側の面に画像形成面を有する。
図1に示す構成において弾性層を設ける場合は、表面層101と蓄熱層102の間に弾性層を設けることが好ましい。また、弾性層を別途設けずに、蓄熱層102に弾性層としての機能を付与してもよい。更に、圧縮層を設ける場合は、表面層101と蓄熱層102の間、あるいは蓄熱層102の断熱層103の間に設けることが好ましい。また、圧縮層を別途設けずに、断熱層103に圧縮層の機能を付与してもよい。
弾性層とともに圧縮層を用いる場合は、圧縮層を弾性層よりも断熱層103側に設けることが好ましい。この場合における層構成を以下に例示する。
(1)表面層101と蓄熱層102の間に弾性層を設け、蓄熱層102と断熱層103の間に圧縮層を設ける構成。
(2)表面層101と蓄熱層102の間に弾性層を設け、断熱層103に圧縮層の機能を付与した構成。
(3)蓄熱層102に弾性層の機能を付与し、蓄熱層102と断熱層103の間に圧縮層を設ける構成。
(4)蓄熱層102に弾性層の機能を付与し、断熱層103に圧縮層の機能を付与した構成。
[支持部材]
支持部材は、転写体に対して搬送性や機械的な耐久性を付与するために必要に応じて用いられる。図1に示す転写体の場合は、支持部材によって断熱層103を支持することができる。
支持部材には、転写体の搬送精度や支持部材自体の耐久性に必要な構造強度が求められる。
支持部材を構成する材料としては、金属、セラミック、樹脂等が好ましく用いられる。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが好ましく用いられる。またこれらを組み合わせて用いるのも好ましい。適用する記録装置の形態または記録媒体への転写態様、転写体の形状等に合わせ、例えばローラー状、ドラム状、ベルト状等の形状の支持部材を用いることができる。ドラム状の支持部材やベルト状の無端ウェブ状の支持部材により支持される転写体を用いることによって、同一の転写体を連続して繰り返し使用することが可能となり、生産性の点で好ましい。
[画像形成装置]
図2は本発明の一実施形態に係る画像形成装置(インクジェット記録装置)200の概略構成を示す模式図である。
画像形成装置200は、ロールコーター201(処理液付与装置)、インクジェット記録ヘッド202、ヒーター203(加熱装置)、転写体207、クリーニングローラー206(クリーニング装置)、押圧ローラー204(転写ユニット)を有する。
転写体207は、回転可能なドラム状の支持部材207aの外周面上に配置されている。転写体207は矢印方向に回転駆動し、その回転と同期して、周辺に配置された各装置が作動するようになっている。
転写体207の形態は、その表面が記録媒体205と接触可能なものであればよく、適用する画像形成装置の形態ないしは記録媒体への転写条件に合わせて選択することができる。例えば、ローラー状、ドラム状または無端ベルト状の転写体を好適に使用することができる。特に、図2の実施形態のようなドラム状の転写体207を用いると、同一の転写体207を連続して繰り返し使用することが容易となり、生産性の面からも極めて好適な構成となる。
図2に示す装置における画像形成ユニットは、処理液付与部及びインク付与部を有する。処理液付与部には、ロールコーター201を有する処理液付与装置が設けられている。インク付与部には、インクジェット法によるインク付与装置として、インクジェット記録ヘッド202を備えたインクジェットデバイスが設けられている。これらの装置は、転写体207の回転方向における上流側から下流側にこの順に配置されており、インク付与前に処理液が転写体207の画像形成面に付与される。処理液付与装置及びインク付与装置の構成は、図2に示す構成に限定されず、転写体207の形態に応じて選択することができる。
インクジェットデバイスは、インクジェット記録ヘッドを複数有していてもよい。例えば、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを用いてそれぞれの色画像を形成する場合、インクジェットデバイスは上記4種類のインクを転写体上にそれぞれ吐出する4つのインクジェット記録ヘッドを有する。
加熱装置は、ヒーター203を有する。加熱装置における加熱方式及び構成は特に限定されず、中間画像の加熱処理を行うことができるものであればよい。加熱装置としては、ヒーター等の発熱による加熱装置に加えて、赤外線あるいは近赤外線を放射する加熱装置を例示することができる。
本発明にかかる転写体は断熱層と蓄熱層を有し、蓄熱層に蓄えられた熱を効果的に利用して画像形成面側から中間画像の加熱を行うことができる。本実施形態では、蓄熱層での蓄熱を生じさせるために、転写体の蓄熱層を画像表面側から加熱するヒーター203を設けている。
クリーニング装置は、転写体207を繰り返し連続的に用いる場合に、転写体207の表面を次の中間画像の形成用としてクリーニングするために用いられる。本実施形態では、濡らしたクリーニングローラー206を転写体の画像形成面に当接させて払拭することで画像形成面をクリーニングするクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置の構成は図2に示す構成に限定されず、転写体207の形態に応じて選択することができる。
画像形成ユニットにより転写体207の画像形成面に形成され、ヒーター203によって加熱処理された中間画像は、押圧ローラー(転写用の押圧部材)204によって記録媒体205に押圧され、転写される。
本実施形態では、押圧部材としての押圧ローラー204と、転写体207の支持部材207aによって転写ユニットが形成されている。転写体207の画像形成面を含む外周面と押圧ローラー204の外周面とによって、転写用のニップ部が形成される。転写ユニットの構成は図2に示す構成に限定されず、転写体207や記録媒体205の形態に応じて選択することができる。
[画像形成方法]
以下に、本実施形態に係る画像形成方法の概略を説明する。
まず、画像供給装置(図示せず)から画像データが送信され、画像形成装置200に画像記録を行うように指示する。そして、その画像データについてインクジェット記録ヘッド202により画像形成を行うための所要の画像処理が行われる。また、転写体207が回転すると共に、ロールコーター201によって、転写体207の表面上にインクの流動性を低下させるための処理液を付与しても良い。
以下、画像形成工程が処理液付与工程とインク付与工程を有する場合について説明する。
[処理液付与工程]
処理液(反応液ともいう)は、インクを高粘度化させる成分(インク高粘度化成分)を含有する。インクの高粘度化とは、インクを構成している成分の一部である色材や樹脂等がインク高粘度化成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク粘度の上昇が認められることである。このインクの高粘度化には、インク粘度の上昇が認められる場合のみならず、色材や樹脂などのインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇を生じる場合も含まれる。インク高粘度化成分は、転写体上でのインク及び/又はインクを構成している成分の一部の流動性を低下させて、中間画像形成時のブリーディングや、ビーディングを抑制する効果がある。処理液の調製に用いるインク高粘度化成分としては、目的とするインクの高粘度化を生じる成分であれば特に限定されない。例えば、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子など、インク高粘度化用として旧来から公知の物質や、インク高粘度化用として利用し得る物質から選択して用いることができる。これらの物質の1種、あるいは2種以上を組み合わせてインク高粘度化成分として用いることができる。これらの中でも特に多価の金属イオンおよび有機酸が好適である。また、複数の種類のインク高粘度化成分を含有させることも好適である。なお、処理液中のインク高粘度化成分の含有量は、処理液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
具体的にインク高粘度化成分として使用できる金属イオンとしては、例えば二価や三価の金属イオンを挙げることができる。二価の金属イオンとしてはCa2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+等、三価の金属イオンとしてはFe3+、Cr3+、Y3+およびAl3+等が挙げられる。また、具体的にインク高粘度化成分として使用できる有機酸としては、例えば、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等が挙げられる。
処理液は、適量の水及び/又は有機溶剤を含有していてもよい。この場合に用いる水はイオン交換等により脱イオン化した水であることが好ましい。処理液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。
また、処理液中には、各種樹脂を添加することもできる。適当な樹脂を添加しておくことで転写時の記録媒体への接着性を良好なものとしたり、最終画像の機械強度や光沢度を高めたりすることが可能であり、好適である。用いる樹脂としてはインク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。例えば、後述するインクの調製用としての樹脂から処理液用として選択した樹脂を用いることができる。
また、処理液には界面活性剤や粘度調整剤を加えて、その表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。用いる材料としては、インク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。例えば、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤等の中から選択することができる。また、これらの材料を2種類以上、混合して用いることも可能である。
処理液付与装置としては、ロールコーターだけでなく、スプレーコーター、バーコーター等、従来から用いられている装置をいずれも好適に使用可能である。また、インクジェット記録ヘッドを用いて処理液を付与する方法も好適である。
[インク付与工程]
処理液付与工程の次の工程としてインク付与工程を行う。転写体207の表面に画像形成用のインクを、インクジェット記録ヘッド202を用いて選択的に転写体207上に付与して、中間画像を形成する。先に処理液を付与しているために、付与されたインクは転写体207の表面で処理液と接触することで化学的及び/又は物理的反応を起こし、中間画像の流動性が低下する。
インクは、色材として顔料及び染料の少なくとも一方を含有することができる。染料及び顔料としては、特に限定されず、インクの色材として利用し得るものから選択し、その必要量を用いることができる。例えば、インクジェット用のインクとして公知の染料やカーボンブラック、有機顔料等を用いることができる。染料及び/または顔料を液媒体に溶解および/または分散させたものを用いることができる。この中でも、各種顔料は印刷物の耐久性や品位に特徴があり好適であり、インクは色材として少なくとも顔料を含むことが好ましい。インク中に用いることのできる顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料・有機顔料を用いることができる。具体的にはC.I.(カラーインデックス)ナンバーで表わされる顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることが好ましい。インク中の顔料の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
また、顔料を分散させる分散剤としては、従来から公知のインクジェット記録に用いられるものであれば、いずれも使用することができる。これらの中でも分子構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤を好ましく用いることができる。ここで用いる各モノマーについては特に制限はなく、旧来から公知の物を好適に用いることができる。具体的には、疎水性モノマーとしてはスチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等を挙げることができる。
分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。
また、分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。
なお、顔料と分散剤の質量比としては1:0.1以上1:3以下の範囲であることが好ましい。また、分散剤を用いず、顔料自体を表面改質して分散可能とした、いわゆる自己分散性顔料を用いることも本実施形態においては好適である。
本実施形態におけるインクは、色材を有しない各種粒子を含有してもよい。中でも樹脂粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり、この樹脂粒子を添加したインクが好適である。樹脂粒子の材料としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜、用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物が挙げられる。樹脂の質量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。また、インク中における樹脂粒子の量は、インク全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。
インクの調製には、樹脂粒子が液中に分散した樹脂粒子分散体を用いることが好ましい。樹脂粒子の分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種、共重合させた樹脂を用いて分散させた、いわゆる自己分散型樹脂粒子分散体が好適である。ここで解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂粒子を分散させた、いわゆる乳化分散型樹脂粒子分散体も、同様に本実施形態では好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず公知の界面活性剤が好適に用いられる。界面活性剤はノニオン性か、もしくは樹脂微粒子と同じ電荷を持つ物が好適である。インクである樹脂粒子分散体において、樹脂粒子は10nm以上1000nm以下の分散粒径をもつことが望ましく、100nm以上500nm以下の分散粒径をもつことがより望ましい。
また、樹脂粒子分散体を調製する際には、その安定化のために各種添加剤を加えることも好ましい。添加剤としては例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料(ブルーイング剤:Blue70)、ポリメチルメタクリレート等が好適である。
インクは、更に界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレノ−ルEH(商品名、川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
インクの液媒体としては、水、あるいは水と水溶性有機溶剤の混合物を含む水性液媒体を用いることができる。水性液媒体に色材を添加することで水性インクを得ることができる。水はイオン交換等により脱イオン化した水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤の種類は特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が挙げられる。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して3質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
上記成分以外にも、インクは必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂およびその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
[転写用の補助液付与工程]
転写体の表面層に設けられた画像形成面に形成された中間画像の転写性をより向上させる目的で、転写用の補助液を中間画像に付与してもよい。
転写用の補助液は、転写時の温度における記録媒体への画像の付着力をより向上させる目的で中間画像に添加される。補助液は、転写性向上効果を有する樹脂成分と液媒体を含むことが好ましい。転写用の補助液に用いられる樹脂成分は特に限定されず、目的とする記録媒体への付着力を画像に付与できる樹脂を公知の樹脂から選択して補助液に用いられる樹脂成分として用いることができる。補助液用の樹脂の重量平均分子量は、1000以上15000以下程度であることが好ましい。
補助液用の液媒体としては、先にインク用として挙げた水、または水と水溶性有機溶媒との混合物を好ましく用いることができる。
補助液用の樹脂としては、インク用として先に挙げた樹脂粒子を、必要に応じて樹脂粒子分散用の水溶性樹脂ともに、好適に用いることができる。
補助液用の樹脂の具体例としては、以下の粘着性付与用の樹脂を挙げることができる。
(a)ビニル系樹脂。
(b)スチレンおよびその誘導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、イタコン酸およびその誘導体、フマル酸およびその誘導体からなる群から選択された樹脂用として公知のモノマーの2種以上の共重合体及びその塩。
上記(b)に挙げた共重合体としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体及びグラフト重合体を挙げることができる。
粘着性付与用の樹脂の種類としては、溶媒溶解性の樹脂(水溶性樹脂等)や溶媒分散型(樹脂エマルジョンを含む)を挙げることができ、これらから選択することができる。
これらの樹脂から選択された1種を、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
粘着性付与用の樹脂以外の成分としては、上述したインクに用いられる色材以外の成分を用いることができる。それら成分の配合比はインクと近い配合比にすることが好ましい。
補助液中における樹脂の量は、補助液全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。
[加熱工程]
インク付与工程の次の工程として加熱工程により転写体207上の中間画像を加熱する。図2に例示した装置は支持部材207a内部には加熱装置を持たず、ヒーター203が転写体207の蓄熱層を画像形成面側から加熱するように配置されている。加熱工程に用いる加熱装置は、温風ヒーターや、赤外線または近赤外線ヒーター等、特に限定されず、支持部材207a及び転写体207の外部から転写体の蓄熱層を加熱できる装置であればよい。中でも、波長900nm以上、2500nm以下の近赤外線を含む電磁波を利用した加熱装置は、エネルギー効率や応答性等の観点から好ましい。
このときに本発明にかかる転写体の蓄熱層が、付与された熱量を主に保持し、断熱層が、保持した熱量が次工程の転写工程までの間に断熱層より下層に拡散するのを抑えることになる。
具体的な加熱温度は、中間画像の加熱による転写性の向上と熱による転写体の耐久性の向上の観点から、70℃以上120℃以下であることが好ましい。なお、120℃より高い場合、転写体への熱によるダメージが発生し、転写体の耐久性が劣る場合がある。更に、中間画像が変質してしまい、画質が劣化する場合がある。特に、インクや処理液が有機酸や有機溶媒を含有し、転写体の表面層に付与された状態においては、熱によって転写体の表面層と有機酸や有機溶媒の間で予期せぬ化学的・物理的相互作用が発生し、表面層の変質や削れ、微細なクラック等の欠陥箇所が発生する場合がある。
[転写工程]
加熱工程の次の工程として転写工程を行う。転写工程では、転写体207の表面に記録媒体205を押圧して、中間画像を記録媒体205に転写させる。中間画像が加熱された状態で転写工程を行うことで、転写性を向上させている。加熱工程での加熱温度を抑えつつ転写工程において良好な転写性を得るためには、中間画像の加熱工程から転写工程までの間は可能な限り短いことが望ましい。また、転写体の断熱層の厚さ及び熱伝導率、及び蓄熱層の厚さ、熱伝導率及び体積比熱が本発明にかかる範囲を満たしていれば、加熱工程で付与された熱を効率的に転写工程まで保持することができるため、良好な耐久性と画像転写性を得ることができる。図2に例示した装置では押圧ローラー204を用いて転写体207と記録媒体205を押圧することで中間画像を転写させている。この押圧直前の中間画像の温度は、中間画像に含まれる成分の軟化温度以上であると効率的な転写が可能となる。例えば、インクや補助液が樹脂を含む場合には、樹脂の軟化温度等の樹脂を含む画像が軟化し始めることにより転写性を向上させることができる温度以上に中間画像が加熱されていることが好ましい。
転写工程の前に、形成した中間画像から液体分を除去する工程を行っても良い。液体分の除去を行う事により、転写工程において余剰液体がはみ出したりあふれ出したりして、画像乱れや転写不良の原因となるのを防止できる。液体分の除去方法としては旧来から用いられている各種手法をいずれも好適に適用できる。具体的には、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、吸収体を接触させる方法、またこれらを組み合わせる手法をいずれも好適に用いることができる。また、自然乾燥により液体分の除去を行うことも可能である。また、このような液体分を除去する工程が、中間画像を加熱する工程を兼ねていても良い。
[クリーニング工程]
また、転写体207は生産性の観点から繰り返し連続的に用いることがあり、その際には次の中間画像の形成を行う前に表面を再生することが好ましい。再生方法としては、旧来から用いられている各種手法をいずれも好適に適用できる。転写体の表面にシャワー状に洗浄液を当てる方法、濡らしたクリーニングローラーを転写体の表面に当接させ払拭する方法、洗浄液面に接触させる方法、転写体の表面に各種エネルギーを付与する方法なども好適に使用できる。無論、これらを複数、組み合わせる手法も好適である。図2に例示した装置における画像形成面再生用のクリーニング装置はクリーニングローラー206を有し、転写体207の画像形成面に転写後に残留しているインク成分や紙粉等を、画像形成面から取り除けるようになっている。
以上のようにして画像供給装置から送信された画像データについての処理が終われば、本画像形成手順は終了する。なお、追加工程として、転写後に画像記録が行われた記録媒体を定着ローラーで加圧し、表面平滑性を高めるようにしても良い。またこの際、定着ローラーを加熱して画像に堅牢性を持たせるようにしても良い。
以下、転写体及び画像記録方法の実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって限定されるものではない。また、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
転写体を構成する各層の物性は以下の方法により求めた。
(A)層の厚さ
転写体の断面を電子顕微鏡にて観察し、断熱層、蓄熱層及び表面層の各層の厚みを測長して、各層の厚さを求めた。
(B)熱伝導率
断熱層及び蓄熱層の熱伝導率は、各層の構成材料をそれぞれ用いて測定用のテストピースを作製し、その熱伝導率測定装置(製品名:TPS2500S、Hot Disk AB社製)で測定することにより求めた。
(C)体積比熱
蓄熱層の構成材料を用いて測定用のテストピースを作製し、その体積比熱を示差走査熱量計(製品名:DSC4000、パーキンエルマー社製)で測定することにより求めた。
(D)弾性率
断熱層、蓄熱層及び表面層の弾性率は、各層の構成材料をそれぞれ用いて測定用のテストピースを作製し、微小硬度計(製品名:フィッシャースコープHM2000、フィッシャーインストルメンツ社製)で測定することにより求めた。
(E)近赤外線の吸収率
蓄熱層の近赤外線の吸収率は、蓄熱層の構成材料を用いて測定用のテストピースを作製し、その波長900nm以上2500nm以下の近赤外線の吸収率を、近赤外吸光光度計(製品名:NIR Quest512−5.2、オーシャンオプティクス社製)を用いて測定することにより求めた。
(実施例1)
[転写体の作製]
綿糸を製織した第一の基布層、アクリロニトリルゴムを有するゴムスポンジ層、綿糸を製織した第二の基布層をこの順番に接着剤を用いて積層された基材を作製した。この基材の第二の基布層側の表面に、平均粒径が約60μmの中空微粒子を混合した未加硫のシリコーンゴムを真空撹拌脱泡機によって混合し、ナイフコーターを用いて0.5mmの厚さで塗布した後、加硫を行い、断熱層を形成した。
次いで、カーボンブラックを含むシリコーンゴム用黒色マスターバッチを5質量%の割合でシリコーンゴムに添加し、更に平均粒径が約4μmの球状アルミナ粒子を添加し、真空撹拌脱泡機によって混合した。得られた混合物を、断熱層の表面にナイフコーターを用いて0.21mmの厚さで塗布した後、加硫を行い、蓄熱層を形成した。
次に、等モル量のグリシドキシプロピルトリエトキシシランとメチルトリエトキシシランを水に添加して得られた水溶液を、100℃で24時間還流撹拌した。得られたオルガノシランの加水分解縮合物に、光カチオン硬化剤としてADEKA製アデカアークルズSP−150(商品名)をオルガノシランの加水分解縮合物に対して5質量%添加し、メチルイソブチルケトンを溶媒としてオルガノシランの加水分解縮合物の含有量が27質量%となるように希釈してオルガノシランの加水分解縮合物溶液を得た。
次いで、蓄熱層の表面に対して大気圧プラズマ処理装置を用いて親水化処理を行った。上記のオルガノシランの加水分解縮合物溶液を親水化処理済みの蓄熱層表面にスリットコーターを用いて塗布し、成膜した。その膜にUVランプ(装置名:FUSION LIGHT HAMMER、Alpha UV Systems製、ピーク波長:365nm、積算光量:1740mJ/cm)にて紫外線を照射した後、オーブンで2時間120℃に加熱して膜を硬化させ、表面層とした。そして、画像形成装置に取り付けるための金具を装着させ、転写体Aとした。
転写体Aの各物性値の測定結果を表1に示した。
(実施例2〜14)
断熱層の中空微粒子の添加量や、蓄熱層のマスターバッチやアルミナ粒子の添加量、及び各層の厚さを調整し、表1〜表3に示す物性値を有する転写体BからNを、転写体Aと同様にして作製した。
(比較例1〜7)
断熱層の中空微粒子の添加量や、蓄熱層のマスターバッチやアルミナ粒子の添加量、及び各層の厚さを調整し、表4及び5に示す物性値を有する転写体OからUを、転写体Aと同様にして作製した。
Figure 2019018573
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(実施例15)
作製した転写体Aを図2に示す構成を有する画像形成装置の支持部材207aに装着して画像の形成を行った。
ロールコーター201により転写体の表面に処理液を塗布した。処理液の調製方法及び組成(質量基準)は以下のとおりである。
<処理液の調製>
下記の各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、処理液を調製した。
・レブリン酸:40.0部
・グリセリン:5.0部
・メガファックF444(商品名):1.0部(界面活性剤、DIC製)
・イオン交換水:54.0部
次いで、処理液が付与された転写体の表面に、転写体の表面と対向するように設けられたインクジェット記録ヘッドによって各色のインク及び転写補助液をこの順に付与した。インク及び転写補助液の調製方法及び組成は以下のとおりである。なお、各色のインク用として顔料を用いた。
<樹脂粒子の調製>
撹拌機、還流冷却装置、及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、ブチルメタクリレート18.0部、重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))2.0部、及びn−ヘキサデカン2.0部を入れ、反応系に窒素ガスを導入し、0.5時間撹拌した。このフラスコに、乳化剤(商品名:NIKKOL BC15、日光ケミカルズ製)の6.0%水溶液78.0部を滴下して、0.5時間撹拌した。次いで、超音波照射機で超音波を3時間照射することで、混合物を乳化させた。その後、窒素雰囲気下、80℃で4時間重合反応を行った。反応系を25℃まで冷却した後、成分をろ過し、適量の純水を添加して、樹脂粒子1(固形分)の含有量が20.0%である樹脂粒子1の水分散液を調製した。
<樹脂水溶液の調製>
酸価が150mgKOH/gで、重量平均分子量が8,000のスチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体(樹脂1)を準備した。20.0部の樹脂1を、その酸価と等モルの水酸化カリウムで中和し、適量の純水を加え、樹脂(固形分)の含有量が20.0%である樹脂1の水溶液を調製した。
<インクの調製>
(顔料分散液の調製)
顔料(カーボンブラック)10.0部、樹脂1の水溶液15.0部、及び純水75.0部を混合した。この混合物と、0.3mm径のジルコニアビーズ200部を、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に入れて、水冷しながら5時間分散させた。その後、遠心分離して粗大粒子を除去し、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過して、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤(樹脂1)の含有量が3.0%の顔料分散液Kを調製した。
(インクの調製)
下記表6に示す各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、ブラックインクを調製した。アセチレノールE100(商品名)は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。
Figure 2019018573
<転写補助液の調製>
下記の各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、転写補助液を調製した。
・樹脂粒子1の水分散液:30.0%
・樹脂1の水溶液:3.0%
・グリセリン:5.0%
・ジエチレングリコール:4.0%
・アセチレノールE100(商品名、界面活性剤、川研ファインケミカル製):1.0%・イオン交換水:57.0%
処理液が付与された転写体上へのインク及び転写補助液の付与により、転写体の有する表面層の画像形成面上に、中間画像が形成される。中間画像の吐出パターンとしては、記録デューティが100%のベタ画像を1cm×1cmの範囲に形成した100%ベタ画像パターンを用いた。なお、上記画像記録装置では、解像度1,200dpi×1,200dpiで1/1,200インチ×1/1,200インチの単位領域に3.0ngのインク滴を1滴付与する条件を、記録デューティが100%であると定義する。
その後、転写体の表面と対向するように設けられた加熱装置203によって転写体及び中間画像を加熱した。なお、加熱装置としては、温風ヒーターを用いた。次いで、押圧ローラー204で転写体に中間画像を押圧し、記録媒体205として用いたコート紙(日本製紙製(株)製オーロラコート(商品名)、坪量73.5g/m)上に画像を転写した。
加熱装置により加熱した状態、記録媒体を接触させ押圧ローラーで押圧する直前の状態、押圧ローラーで押圧した記録媒体を剥離した直後の状態、の各状態における転写体の表面の温度を、放射温度計を用いて測定した。
転写体を洗浄した後、同様の画像形成工程を10000回繰り返し、1枚目と10000枚目の画像を評価した。
評価の基準は下記の通りとした。
AA:記録媒体への転写率が95%以上
A:記録媒体への転写率が90%以上95%未満
B:記録媒体への転写率が80%以上90%未満
C:記録媒体への転写率が80%未満
なお、転写工程後の転写体を光学顕微鏡にて観察し、中間画像の残存面積を算出し、[100−(中間画像の残存面積)/(中間画像の面積)]を算出することにより、記録媒体への転写率を測定した。
また、10000回画像形成を行った後の転写体の表面を、光学顕微鏡を用いて観察した。
評価の基準は下記の通りとした。
A:観察範囲にクラック等のダメージが見られない。
B:観察範囲にクラック等のダメージがほとんど見られない。
C:観察範囲にクラック等のダメージが見られる。
(実施例16〜29)
転写体AからNを用いたことと、加熱手段にピーク波長1500nmの近赤外線ヒーター(ヘレウス(株)製ZKB600/80G(商品名))を用いたこと以外は実施例15と同様の方法で画像を形成し、評価した。
評価結果を表7、8及び9に示す。
Figure 2019018573
Figure 2019018573
Figure 2019018573
(比較例8〜15)
転写体OからUを用いた以外は実施例15〜29と同様の方法で画像を形成し、評価した。
評価結果を表10及び表11に示す。
Figure 2019018573
Figure 2019018573
(実施例30)
断熱層の中空微粒子の添加量や、蓄熱層のマスターバッチの添加量、及び各層の厚さを調整し、さらに、フィラーとしてアルミナ粒子及びケイ素粒子を用い、このフィラーの添加量を調整し、表12に示す物性値を有する転写体Vを、転写体Aと同様にして作製した。
Figure 2019018573
(実施例31)
転写体Vを用いた以外は実施例15と同様の方法で画像を形成し、評価した。
評価結果を表13に示す。
Figure 2019018573
101 表面層
102 蓄熱層
103 断熱層
200 画像形成装置
201 ロールコーター(処理液付与装置)
202 インクジェット記録ヘッド
203 ヒーター(加熱装置)
204 押圧ローラー(転写ユニット)
205 記録媒体
206 クリーニングローラー(クリーニング装置)
207 転写体

Claims (14)

  1. 断熱層、蓄熱層、及び表面層をこの順に有する、転写型の画像形成用の転写体であって、
    前記断熱層の厚さ、前記蓄熱層の厚さ、及び前記表面層の厚さをそれぞれt1、t2、及びt3とし、前記断熱層の熱伝導率及び前記蓄熱層の熱伝導率をそれぞれλ1及びλ2とし、前記蓄熱層の体積比熱をC2としたとき、前記t1、前記t2、前記t3、前記λ1、前記λ2、及び前記C2が下記式1〜6を満たすことを特徴とする転写体。
    式1:0.5[mm]≦t1≦1.5[mm]
    式2:0.05[mm]≦t2≦0.50[mm]
    式3:t3≦0.020[mm]
    式4:λ1≦0.20[W/(m・K)]
    式5:λ2≧0.23[W/(m・K)]
    式6:C2≧1.52[MJ/(m・K)]
  2. 前記C2が下記式7を満たす請求項1に記載の転写体。
    式7:C2≧1.60[MJ/(m・K)]
  3. 前記λ2及び前記C2が下記式8及び式9を満たす請求項1に記載の転写体。
    式8:λ2≧0.27[W/(m・K)]
    式9:C2≧1.70[MJ/(m・K)]
  4. 前記λ2及び前記C2が下記式10及び式11を満たす請求項1に記載の転写体。
    式10:λ2≧0.50[W/(m・K)]
    式11:C2≧2.00[MJ/(m・K)]
  5. 前記断熱層の弾性率、及び前記蓄熱層の弾性率をそれぞれE1、及びE2としたとき、前記E1及びE2が下記式12及び式13を満たす請求項1乃至4のいずれか1項に記載の転写体。
    式12:0.1[MPa]≦E1≦10[MPa]
    式13:1[MPa]≦E2≦60[MPa]
  6. 前記蓄熱層の波長900nm以上2500nm以下の近赤外線の吸収率が60%以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の転写体。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の転写体の画像形成面にインクを付与して中間画像を形成する画像形成工程と、
    前記転写体を画像形成面側から加熱することによって前記中間画像を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程により加熱された中間画像を記録媒体に転写する転写工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  8. 前記画像形成工程が、前記インクを高粘度化する処理液を前記画像形成面に付与する工程を有する請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 前記加熱工程が、波長900nm以上2500nm以下を含む近赤外線の放射により前記転写体を加熱する工程である請求項7または8に記載の画像形成方法。
  10. 前記転写体へのインクの付与が、インクジェット法により行われる請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  11. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の転写体と、
    前記転写体の画像形成面にインクを付与することによって中間画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記転写体を画像形成面側から加熱することによって前記転写体上の前記中間画像を加熱する加熱装置と、
    前記中間画像を前記転写体から記録媒体に転写する転写ユニットと、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記画像形成ユニットが、前記インクを高粘度化する処理液を前記転写体に付与する処理液付与装置を有する請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記加熱装置が、波長900nm以上2500nm以下を含む近赤外線の放射により前記転写体を加熱する加熱装置である請求項11または12に記載の画像形成装置。
  14. 前記画像形成ユニットが、インクジェット記録ヘッドで前記インクを前記転写体に付与するインク付与装置を有する請求項11乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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