JP2019019905A - 一方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】取付対象部材に対する回り止めとなる外輪の突起の側面の傾斜をカム面の傾斜よりも大きくしながらも、取付対象部材の嵌合溝に嵌合する外輪の突起の掛かり代を確保して外輪の回り止めを確実に行うことが可能な一方向クラッチを提供する。【解決手段】取付対象部材7の取付孔70内に取り付けられる一方向クラッチ1は、シャフト8と一体に回転する内輪2と、内輪2の回転方向に対して傾斜したカム面30aと内輪2の外周面2aとの間にくさび状空間10を形成する複数の凹部30が形成された外輪3と、くさび状空間10に配置されたローラ4と、ローラ4をくさび状空間10の一側に付勢する付勢部材6とを備える。外輪3は、取付対象部材7の嵌合溝71に嵌合する複数の突起311を凹部30の外径側にあたる位置に有し、外輪3の外周面31bには、突起311の第1及び第2の側面311b,311cに連続して形成された窪部312が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、回転体の一方向への回転を許容して他方向への回転を規制する一方向クラッチに関する。
従来、回転体の一方向への回転を許容して他方向への回転を規制する一方向クラッチが様々な用途に用いられている。特許文献1に記載の一方向クラッチは、同心状に配置された外輪と内輪との間にくさび状空間が形成され、このくさび状空間にローラが配置されている。ローラは、保持器に保持され、かつ板バネによってくさび状空間の狭幅部に向かって付勢されている。内輪が一方向に回転すると、外輪と内輪との間でローラがくさび状空間の狭幅部に挟まれたロック状態となり、外輪に対する内輪の回転が規制される。また、内輪が他方向に回転すると、ローラがくさび状空間の広幅部に移動して内輪が外輪に対して回転可能となる。
上記のように構成された一方向クラッチの外輪は、くさび状空間を構成するカム面が内輪の回転方向に対して傾斜して形成されている。このような外輪を鋼板の絞り加工によって成形する場合、外輪の外周面のくさび状空間の外径側にあたる部分に、カム面の傾斜に応じて突出した複数の突起が形成される(特許文献1の図3参照)。この突起は、外輪を取付対象部材の取付孔内に取り付けて一方向クラッチを使用する場合の回り止めとして用いることができる。つまり、取付対象部材の取付孔に嵌合溝を設け、この嵌合溝に外輪の突起を嵌合することで、内輪から受けるトルクによって外輪が取付孔内で回転してしまうことを阻止することができる。
しかし、取付対象部材が例えば樹脂等の外輪よりも柔らかい材料で構成されている場合、外輪の突起の傾斜が緩いと、内輪から受けるトルクの大きさによっては、外輪の突起に当接する嵌合溝の内面が外方に押し拡げられてしまい、取付孔内で外輪が回転してしまうおそれがある。このため、例えば内輪に作用するトルクの上限値を小さく制限する等の使用上の制約が生じる場合があった。
このため、本発明者らは当初、外輪の外周面における突起の側面の傾斜をカム面の傾斜よりも大きくし、外輪の突起を嵌合溝に係合しやすくすることを考えたが、このような外輪を絞り加工によって形成した場合、外輪の周方向における突起の両端部の傾斜が緩くなってしまい(後述する図6のR部311e参照)、嵌合溝の内面との掛かり代を十分に確保することができなかった。
そこで、本発明は、取付対象部材に対する回り止めとして機能する外輪の突起の側面の傾斜をカム面の傾斜よりも大きくしながらも、取付対象部材の嵌合溝に嵌合する外輪の突起の掛かり代を確保して外輪の回り止めを確実に行うことが可能な一方向クラッチを提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、取付対象部材に形成された取付孔内に取り付けられ、前記取付対象部材に対して回転する回転体の一方向への回転を許容し、かつ前記回転体の他方向への回転を規制する一方向クラッチであって、前記回転体の外周囲に配置され、前記回転体の回転方向に対して傾斜して形成されたカム面と前記回転体の外周面との間にくさび状空間を形成する複数の凹部が形成された外輪と、前記くさび状空間に配置されたローラと、前記ローラを前記カム面と前記回転体の外周面との間隔が狭くなる前記くさび状空間の一側に付勢する付勢部材とを備え、前記外輪は、前記取付孔の内周面に形成された嵌合溝に嵌合する複数の突起を前記凹部の外径側にあたる位置に有し、前記複数の突起の間における前記外輪の外周面には、前記突起の周方向の側面に連続して形成された窪部が設けられている、一方向クラッチを提供する。
本発明に係る一方向クラッチによれば、取付対象部材に対する回り止めとして機能する外輪の突起の側面の傾斜をカム面の傾斜よりも大きくしながらも、取付対象部材の嵌合溝に嵌合する外輪の突起の掛かり代を確保して外輪の回り止めを確実に行うことが可能となる。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る一方向クラッチを示す断面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、一方向クラッチの保持器及び付勢部材の一部を示す斜視図である。この一方向クラッチ1は、取付対象部材7に形成された取付孔70内に取り付けられ、取付対象部材7に対するシャフト8の矢印B方向への順回転を許容し、その逆側にあたる矢印B´方向への逆回転を規制するために用いられる。一方向クラッチ1は、その全体が取付対象部材7の取付孔70に収容されているが、図1では取付対象部材7の一部のみを示している。
一方向クラッチ1は、シャフト8が相対回転不能に連結される回転体としての内輪2と、内輪2の外周囲に配置された外輪3と、内輪2と外輪3との間に配置された複数のローラ4と、複数のローラ4をそれぞれ保持する複数の保持孔50が形成された環状の保持器5と、ローラ4を保持器5の周方向に沿って保持孔50の一側に付勢する付勢部材6とを備えている。図2では、ローラ4を仮想線(二点鎖線)で図示している。
内輪2、外輪3、ローラ4、及び保持器5は例えばSCM415等の鋼材からなる。付勢部材6は例えばSUP材(ばね鋼)からなる。取付対象部材7は、外輪3よりも柔らかい材料からなり、本実施の形態では取付対象部材7が樹脂製である。
この一方向クラッチ1は、例えば複写機やプリンタ等の紙送り機構に用いられ、取付対象部材7としての筐体に対してシャフト8と共に回転する内輪2の一方向への回転を許容し、かつ内輪2の他方孔(逆方向)への回転をローラ4のくさび効果によって規制する。一方向クラッチ1が複写機やプリンタ等の紙送り機構に用いられた場合、例えば手作業による紙詰まりの処理時にシャフト8を逆方向に回転させる力が作用する可能性がある。
内輪2は、その中心部に嵌合孔20が設けられ、この嵌合孔20にシャフト8が嵌合している。本実施の形態では、シャフト8がスプライン嵌合によって内輪2と相対回転不能に連結されているが、これに限らず、例えばボルトによってシャフト8が内輪2に固定されていてもよい。なお、内輪2とシャフト8とを一体にしてもよい。この場合、内輪2とシャフト8とが一体となった回転体の逆方向への回転がローラ4のくさび効果によって規制される。
外輪3は、略円筒状の円筒部31と、円筒部31の一端部から径方向内方に突出した内鍔部32(図2参照)と有している。また、外輪3は、内輪2の回転方向に対して傾斜して形成されたカム面30aを円筒部31の内周面31aの一部に有している。外輪3の円筒部31には、内輪2の外周面2aとの間にくさび状空間10を形成する複数の凹部30が形成されており、カム面30aがこの凹部30の底面となっている。すなわち、外輪3のカム面30aと内輪2の外周面2aの間の空間がくさび状空間10となっており、このくさび状空間10に円柱状のローラ4が配置されている。
内輪2及び外輪3の径方向におけるくさび状空間10の径方向幅は、内輪2及び外輪3の周方向における一端部ではローラ4の直径よりも狭く、周方向の他端部ではローラ4の直径よりも広い。ローラ4は、その中心軸方向が内輪2及びシャフト8の回転軸Oと平行となるように保持器5に保持されている。
保持器5は、ローラ4の直径よりも厚みが薄く、内周面5a及び外周面5bからローラ4の一部が突出している。本実施の形態では、保持器5に8つの保持孔50が周方向に沿って等間隔に設けられ、各保持孔50にそれぞれ1つのローラ4が収容されている。保持器5には、その複数箇所に外輪3への固定のための複数の凸部51(図2,3参照)が設けられており、図3ではこのうち1つの凸部51を図示している。凸部51は、例えば溶接によって外輪3に接合されている。
付勢部材6は、図3に示すように、保持器5の外周面5bに対向して配置される帯状の環体部61と、環体部61から保持孔50内に延出された延出部62と、延出部62から突出した一対のばね部63と、保持器5に形成された被係合部52に係合する複数の係合部64とを一体に有している。環体部61には、保持器5の複数の保持孔50のそれぞれに対応する位置に複数の角穴610が形成され、延出部62はこの角穴610内に突出している。また、環体部61には、軽量化のための複数の抜き穴611が形成されている。
付勢部材6は、係合部64が被係合部52に係合することで、保持器5に固定されている。本実施の形態では、係合部64が環状部61の幅方向(軸方向)の端部から径方向内方に突出した突片として形成され、被係合部52は保持器5の軸方向端面に形成された切り欠きとして形成されている。
一対のばね部63は、延出部62から保持器5の軸方向に対して傾斜する方向に突出し、ローラ4の外周面に当接する先端部が自由端となっている。付勢部材6は、一対のばね部63がローラ4に当接することにより、ローラ4をカム面30aと内輪2の外周面2aとの間隔が狭くなるくさび状空間10の一側に付勢している。
上記のように構成された一方向クラッチ1は、シャフト8が逆方向(矢印B´方向)に回転すると、ローラ4が外輪3のカム面30a及び内輪2の外周面2aを転動して外輪3と内輪2との間に挟まれ、さらなるシャフト8の逆方向への回転が阻止される。一方、シャフト8が順方向(矢印B方向)に回転した場合には、内輪2の回転によってローラ4がくさび状空間10の径方向幅が広い部分に移動し、シャフト8が取付対象部材7に対して自由に回転可能となる。
取付対象部材7には、取付孔70の内周面70aに、回転軸Oと平行な方向に延びる嵌合溝71が形成されている。外輪3は、嵌合溝71に嵌合する複数の突起311を円筒部31における凹部30の外径側にあたる位置に有している。外輪3は、突起311が嵌合溝71に嵌合されることにより、取付対象部材7に対する相対回転が規制されている。本実施の形態では、図2に示すように、突起311が円筒部31の軸方向のうち一部の領域に設けられているが、突起311が円筒部31の軸方向の全体にわたって設けられていてもよい。
図4(a)は、外輪3の複数の突起311のうち1つの突起311、及びその突起311が嵌合された取付対象部材7の嵌合溝71を回転軸Oに平行な方向に対して直交する断面で示す断面図である。図4(b)及び(c)は、図4(a)に示す突起311及び嵌合溝71をそれぞれ別個に示す断面図である。
突起311は、円筒部31の周方向における幅Wが例えば1.9mmであり、回転軸Oと平行に延在している。また、突起311は、回転軸Oを円弧中心とする断面円弧状の先端面311aと、内輪2の回転方向に対して傾斜した第1及び第2の側面311b,311cとを有している。第1及び第2の側面311b,311cは、突起311の周方向の両側面である。図4(b)では、第1及び第2の側面311b,311cを太線で示している。先端面311aは、円筒部31の径方向において凹部30の最深部30b(図1参照)の外側にあたる部位を含む範囲に形成されている。第1の側面311bは、カム面30aの外側にあたる部位に形成されている。第2の側面311cは、円筒部31の内周面31aのうち凹部30が形成されていない部分の外側にあたる部位に形成されている。
先端面311aと第1の側面311bとの間、及び先端面311aと第2の側面311cとの間には、所定の曲率半径のR部(アール部)311dがそれぞれ形成されている。このR部311dの曲率半径は、例えば0.3mmである。図4(a)及び(b)に示す断面において、第1及び第2の側面311b,311cは、R部311dに連続する直線状である。円筒部31の周方向における第1の側面311bと第2の側面311cとの間の寸法は、先端面311aから離れるにつれて徐々に広くなっている。
複数の突起311の間における外輪3の円筒部31の外周面31bには、第1及び第2の側面311b,311cにそれぞれ連続して形成された一対の窪部312が設けられている。換言すれば、これら一対の窪部312の間に突起311が設けられている。以下、一対の窪部312及びこれらの間に設けられた1つの突起311からなる円筒部31の周方向一部の領域を突起領域310という。本実施の形態では、円筒部31に8つの突起領域310が等間隔に形成されている。第1及び第2の側面311b,311cは、図4(b)に示す断面において、突起領域310の断面形状が直線状のストレート部Sである。図4(b)に示す仮想線Lは、周方向に隣り合う2つの突起領域310の間における円筒部31の外周面31bを回転軸Oに対する周方向に延長した延長線である。
仮想線Lに対する突起311の高さhは、例えば突起311の周方向幅Wの10分の1である。また、図4(a)及び(b)の図示例では、第1及び第2の側面311b,311cが仮想線Lに沿う円筒部31の周方向となす角度θ1,θ2が30°である。この角度θ1,θ2の好ましい範囲は30°以上45°以下である。角度θ1,θ2が30°未満であると、外輪3を取付対象部材7に対して回り止めする効果が十分に得られず、角度θ1,θ2が45°を超えると、後述する絞り加工により突起311を精度よく成形することが難しくなるためである。
円筒部31の周方向に対するカム面30aの傾斜角は例えば10°である。したがって、円筒部31の周方向に対する第1及び第2の側面311b,311cの傾斜角である角度θ1,θ2は、カム面30aの傾斜角よりも大きい。
窪部312は、仮想線Lよりも円筒部31の径方向内方に窪んでいる。窪部312の内面312aは、図4(b)及び(c)に示す断面における曲率半径が0.3mm以上の曲面からなる。本実施の形態では、図4(b)に示す断面における窪部312の内面312aが、第1及び第2の側面311b,311cに連続する第1の曲面312bと、周方向に隣り合う突起領域310の間における円筒部31の外周面31bと第1の曲面312bとを滑らかに接続する第2の曲面312cとからなる。第1の曲面312bは、円筒部31の径方向に対して内側に凸となる曲面であり、第2の曲面312cは、円筒部31の径方向に対して外側に凸となる曲面である。
窪部312の内面312a(第1及び第2の曲面312b,312c)の曲率半径の好ましい範囲は0.3mm以上1.0mm以下であり、本実施の形態では第1の曲面312b及び第2の曲面312cの曲率半径が共に0.5mmである。この曲率半径が0.3mm未満であると、後述する絞り加工により窪部312を精度よく成形することが難しくなり、1.0mmを超えると、必要以上に窪部312が大きくなってしまうためである。また、第1の曲面312bの曲率半径と第2の曲面312cの曲率半径とは、同じでもよく、異なっていてもよい。このように、回転軸Oに直交する断面における突起領域310は、直線状に形成された第1及び第2の側面311b,311cを除き、曲率半径が0.3mm以上の曲線からなり、これらの曲線同士が滑らかに連続して形成されている。
取付対象部材7の嵌合溝71は、図4(c)に示すように、その内面が底面71a及び一対の当接面71b,71cからなる。底面71aは、外輪3の突起311の先端面311aに対向する。当接面71bは、突起311の第1の側面311bに当接し、当接面71cは、突起311の第2の側面311cに当接する。
(外輪3の製造方法)
次に、外輪3の製造方法について、図5を参照して説明する。
次に、外輪3の製造方法について、図5を参照して説明する。
図5(a)〜(e)は、外輪3の製造工程の一例を示す説明図である。外輪3は、複数のプレス加工を多段の加工ステーションで順次行うトランスファプレスによって成形される。図5(a)は外輪3の素材である円盤状の薄板鋼板300を示し、図5(b)及び(c)はカップ状に成型された加工途中の第1及び第2成形体301,302をそれぞれ示している。第2成形体302は、図5(d)に示すように上型(パンチ)91及び下型(ダイス)92によって絞り加工され、第3成形体303となる。そして、図5(e)に示すように第3成形体303の底部の中心部に貫通孔320を形成することで、外輪3が得られる。
上型91及び下型92を用いた絞り加工工程では、カップ状の第2成形体302の内側に上型91を挿入した後、上型91が第2成形体302と共に下型92の成形孔920内に圧下される。上型91の外周面には、凹部30に対応する形状の複数の凸部911が設けられ、下型92の成形孔920の内周面には、突起領域310の突起311及び窪部312に対応する凹凸形状の突起領域成形部921が設けられている。第2成形体302は、この絞り加工によって外径が縮小すると共に、凹部30及び突起領域310が形成される。
[比較例]
図6は、比較例に係る外輪3´を示す部分断面図である。この外輪3´は、上記の実施の形態に係る外輪3と同様に、凹部30の外側にあたる部分に突起311を有しているが、窪部312は形成されていない。すなわち、外輪3´は、窪部312に対応する凸部を有しない下型によって絞り加工されている。
図6は、比較例に係る外輪3´を示す部分断面図である。この外輪3´は、上記の実施の形態に係る外輪3と同様に、凹部30の外側にあたる部分に突起311を有しているが、窪部312は形成されていない。すなわち、外輪3´は、窪部312に対応する凸部を有しない下型によって絞り加工されている。
この外輪3´では、突起311における第1及び第2の側面311b,311cの直線状の部分(太線で示すストレート部)の長さが短くなり、突起311の周方向両端部が例えば0.3mmの曲率半径のR部311eとなっている。このため、外輪3´を回り止めするための有効な掛かり代の長さが短くなり、内輪2を逆方向に回転させる大きな力がシャフト8に作用した際に、外輪3´が取付対象部材7に対して回転してしまうおそれがある。
一方、本実施の形態に係る外輪3では、R部311eが形成されないので、第1及び第2の側面311b,311cによる有効な掛かり代を大きく確保することができ、外輪3の取付対象部材7に対する回転を比較例に係る外輪3´よりも確実に阻止することができる。
(実施の形態の効果)
以上説明した本実施の形態に係る一方向クラッチ1によれば、取付対象部材7に対する回り止めとして機能する外輪の突起311の第1及び第2の側面311b,311cの傾斜をカム面30aの傾斜よりも大きくしながらも、取付対象部材7の嵌合溝71に対する外輪3の突起311の掛かり代を確保して外輪3の回り止めを確実に行うことが可能となる。また、窪部312の内面312aが、内輪2の回転軸Oに直交する断面における曲率半径が0.3mm以上の曲面からなるので、突起領域310における一対の窪部312及び突起311を下型92の成形孔920の突起領域成形部921の形状に倣わせて精度よく加工することができる。
以上説明した本実施の形態に係る一方向クラッチ1によれば、取付対象部材7に対する回り止めとして機能する外輪の突起311の第1及び第2の側面311b,311cの傾斜をカム面30aの傾斜よりも大きくしながらも、取付対象部材7の嵌合溝71に対する外輪3の突起311の掛かり代を確保して外輪3の回り止めを確実に行うことが可能となる。また、窪部312の内面312aが、内輪2の回転軸Oに直交する断面における曲率半径が0.3mm以上の曲面からなるので、突起領域310における一対の窪部312及び突起311を下型92の成形孔920の突起領域成形部921の形状に倣わせて精度よく加工することができる。
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、一方向クラッチ1の用途として、複写機やプリンタ等の紙送り機構のシャフト8の一側への回転を規制する場合を例示したが、一方向クラッチ1の用途はこれに限らず、例えば釣り具のリールにこの一方向クラッチ1を用いてもよい。また、ローラ4や凹部30の数は上記のものに限らず、適宜変更することが可能である。またさらに、上記実施の形態では、付勢部材6の一対のばね部63が板ばねによって構成された場合について説明したが、これに限らず、例えばコイルばねによってローラ4を付勢してもよい。
1…一方向クラッチ 10…くさび状空間
2…内輪(回転体) 3…外輪
30…凹部 30a…カム面
311…突起 312…窪部
4…ローラ 5…保持器
50…保持孔 6…付勢部材
7…取付対象部材 70…取付孔
71…嵌合溝
2…内輪(回転体) 3…外輪
30…凹部 30a…カム面
311…突起 312…窪部
4…ローラ 5…保持器
50…保持孔 6…付勢部材
7…取付対象部材 70…取付孔
71…嵌合溝
Claims (2)
- 取付対象部材に形成された取付孔内に取り付けられ、前記取付対象部材に対して回転する回転体の一方向への回転を許容し、かつ前記回転体の他方向への回転を規制する一方向クラッチであって、
前記回転体の外周囲に配置され、前記回転体の回転方向に対して傾斜して形成されたカム面と前記回転体の外周面との間にくさび状空間を形成する複数の凹部が形成された外輪と、
前記くさび状空間に配置されたローラと、
前記ローラを前記カム面と前記回転体の外周面との間隔が狭くなる前記くさび状空間の一側に付勢する付勢部材とを備え、
前記外輪は、前記取付孔の内周面に形成された嵌合溝に嵌合する複数の突起を前記凹部の外径側にあたる位置に有し、
前記複数の突起の間における前記外輪の外周面には、前記突起の周方向の側面に連続して形成された窪部が設けられている、
一方向クラッチ。 - 前記窪部の内面は、前記回転体の回転軸に直交する断面における曲率半径が0.3mm以上の曲面からなる、
請求項1に記載の一方向クラッチ。
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