JP2019023050A - 車両のステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも電動チルト機構を備えた車両のステアリング装置において、汎用性を有する簡単な構成で、送り螺子機構におけるガタを適切に防止する。【解決手段】ステアリングコラムに装着される電動モータと、電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸(13)、及び台形螺子軸に螺合し台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材(30)を具備して成る送り螺子機構を備える。この送り螺子機構は、ステアリングコラムに装着され、雌螺子部材を収容する保持部材(15)と、保持部材と雌螺子部材との間に介装され、保持部材の一つの面を押圧するばね部材(板ばね40)とを備え、電動テレスコピック機構にも適用し得る。【選択図】図3
Description
本発明は、車両のステアリング装置に関し、特に、ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構を備えたステアリング装置に係り、更に、これに加え、ステアリングホイールを車体に対して前後方向に駆動する電動テレスコピック機構も備えたステアリング装置に係る。
上記電動チルト機構を備えたステアリング装置に関し、例えば下記の特許文献1には、「少なくとも車体上下方向のステアリングホイール操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、その駆動機構を構成する螺子軸とナット部材との間のガタの防止を、少ない部品点数で安価に実現し得ると共に、これらを容易に組み付け得るステアリング装置を提供すること」を目的とし、「前記駆動機構が、前記メインハウジングに車体後方側端部を揺動可能に支持しモータ駆動によって回転する螺子軸と、該螺子軸の回転に応じて軸方向移動するナット部材を備え、該ナット部材が、前記螺子軸に螺合する雌螺子部であって、前記螺子軸から相互に所定距離を隔てて対向する位置で前記螺子軸に平行な二つの平面部を有する雌螺子部と、該雌螺子部の軸に直交する回転軸を有するピボット軸部を具備して成り、前記リンク機構の他端に、前記ピボット軸部を回転可能に支持する軸受部を設け、該軸受部と前記雌螺子部の平面部との間に介装し、前記雌螺子部を前記螺子軸と直交する方向に押圧するばね部材を備えることとした」ステアリング装置が提案されている(特許文献1の段落〔0006〕及び〔0007〕に記載)。
また、電動テレスコピック機構を備えたステアリング装置については、下記の特許文献2に、「固定コラムに可動コラムを軸方向に移動自在に連結し、固定コラムと可動コラムとの間に軸方向に沿って電動機付きテレスコピック用駆動螺子杆を設け、該テレスコピック用駆動螺子杆に沿って移動可能で且つ両側面より突出する連結用軸が形成されたテレスコピック用移動体を設け、前記可動コラムには前記テレスコピック用移動体と連結する支持部を形成し、該支持部に被装着凹部を形成し、テレスコピック用移動体の前記連結用軸を軸支する軸受部が形成され,且つ前記被装着凹部側に反力が作用するように軸受体を前記被装着凹部に嵌入し、テレスコピック用移動体と支持部とを前記軸受体を介して連結してなる電動テレスコピックステアリングの駆動支持装置としたことにより、製作精度を低く押さえ、嵌合部ガタを除去して、電動テレスコピック装置の組立を極めて容易に行うことができ、且つ組立精度を良好なるものとすることができる。」旨記載されている(特許文献2の段落〔0004〕に記載)。そして、「その軸受体8は、前記テレスコピック用移動体3の連結用軸3c,3cが挿入する軸受部8aが形成されており、該軸受部8aは具体的は、図3乃至図5に示すように、軸受体8に貫通孔として形成されたものや、或いは円形状の窪が形成されたものである。」と説明され(同段落〔0013〕に記載)、「軸受体8には圧壊部8bが形成され、その軸受体8を前記被装着凹部7,7に嵌入したときに、図7に示すように、その圧壊部8bが潰れるとともに、その反力が被装着凹部7,7側に作用して軸受体8が被装着凹部7,7内に強固に配置される実施例も存在する。」と説明されている(同段落〔0015〕に記載)。
上記特許文献1に記載の装置は、「前記メインハウジングに車体後方側端部を揺動可能に支持しモータ駆動によって回転する螺子軸と、該螺子軸の回転に応じて軸方向移動するナット部材を備え」ており、螺子軸及びナット部材によって送り螺子機構が構成されている。この送り螺子機構に供されるナット部材については、上記のように「該ナット部材が、前記螺子軸に螺合する雌螺子部であって、前記螺子軸から相互に所定距離を隔てて対向する位置で前記螺子軸に平行な二つの平面部を有する雌螺子部と、該雌螺子部の軸に直交する回転軸を有するピボット軸部を具備して成り」と特定され、同文献の図4に示されているように、チルト機構特有の形状及び構造を有する。そして、螺子軸とナット部材との間のガタを防止すべく、雌螺子部の平面部とリンク機構の軸受部との間にばね部材が介装されているが、上記のナット部材はチルト機構特有であり、また、ガタ防止のためリンク機構の軸受部とナット部材との間にばね部材が介装されており、組付が容易ではない。従って、これらの構成を、車両に装着される他の送り螺子機構、例えばテレスコピック機構に供される送り螺子機構にそのまま適用することはできない。
一方、上記特許文献2に記載の装置においては、「該テレスコピック用駆動螺子杆に沿って移動可能で且つ両側面より突出する連結用軸が形成されたテレスコピック用移動体を設け」ており、螺子杆及び移動体によって送り螺子機構が構成されている。この送り螺子機構に供される移動体は、上記のナット部材と対比されるものであるが、同文献の図1に示されているように、テレスコピック機構特有の形状及び構造を有する。そして、上記特許文献2には「嵌合部ガタを除去し」と記載されているが、特許文献2に記載の支持部と軸受体との間のガタを対象としており、特許文献1に記載のような螺子軸とナット部材との間のガタを防止するものではない。従って、特許文献2に記載のガタ防止の構成を特許文献1に記載のような螺子軸とナット部材との間に適用し得るものではなく、特許文献1及び2は、夫々、チルト機構及びテレスコピック機構に特有なガタ防止が企図され、夫々に特有な構成が提案されている。
そこで、本発明は、少なくとも電動チルト機構を備えた車両のステアリング装置に関し、汎用性を有する簡単な構成で、送り螺子機構におけるガタを適切に防止し得るステアリング装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構を備えた車両のステアリング装置であって、前記ステアリングコラムに装着される電動モータと、該電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び該台形螺子軸に螺合し当該台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構を備え、該送り螺子機構が、前記ステアリングコラムに装着され、前記雌螺子部材を収容する保持部材と、該保持部材と前記雌螺子部材との間に介装され、当該保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えることとしたものである。尚、上記の「前後方向」及び「上下方向」は必ずしも路面に対して平行及び垂直な方向を意味するものではなく、路面に対し傾斜している方向を含む(以下、同様)。
特に、ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構、及び前記ステアリングホイールを車体に対して前後方向に駆動する電動テレスコピック機構を備えた車両のステアリング装置であって、前記電動チルト機構及び前記電動テレスコピック機構が夫々、前記ステアリングコラムに装着される電動モータと、該電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び、該台形螺子軸に螺合し当該台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構とを備え、該送り螺子機構が、前記ステアリングコラムに装着され、前記雌螺子部材を収容する保持部材と、該保持部材と前記雌螺子部材との間に介装され、当該保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えたものとするとよい。
上記のステアリング装置において、前記雌螺子部材は、矩形平面の六面体で構成され、該六面体のうち対向する二面間を貫通し前記台形螺子軸に螺合する雌螺子孔を有し、前記保持部材は、前記一つの面に、前記ばね部材を保持する少なくとも一つの係合孔を有し、前記ばね部材は、前記保持部材の一つの面と対向する前記雌螺子部材の一つの面の両側の側面に係止される二つの係止爪部と、前記保持部材の前記係合孔に係合する少なくとも一つの係合凸部を有する板ばねで構成するとよい。前記板ばねの前記係合凸部は、前記雌螺子部材の前記一つの面と前記両側の側面との両角部の少なくとも一方から外方に突出するように形成された屈曲部で構成するとよい。更に、前記電動モータに連結されるウォームギヤ、及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構を備えたものとし、該減速機構のホイールギヤに前記台形螺子軸が連結される構成とするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明は、ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構を備えた車両のステアリング装置において、ステアリングコラムに装着される電動モータと、電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び台形螺子軸に螺合し台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構を備え、送り螺子機構が、ステアリングコラムに装着され、雌螺子部材を収容する保持部材と、保持部材と雌螺子部材との間に介装され、保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えたものであり、ばね部材の付勢力によって、雌螺子部材が台形螺子軸に対し、その軸芯に直交する方向に押圧されるので、汎用性を有する簡単な構成で、送り螺子機構におけるガタを適切に防止することができる。しかも、保持部材内に雌螺子部材と共にばね部材を収容すれば、これらをステアリングコラムに対し容易に組付けることができる。
特に、電動チルト機構及び電動テレスコピック機構の両機構を備えたステアリング装置において、ステアリングコラムに装着される電動モータと、電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び台形螺子軸に螺合し台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構を備え、送り螺子機構が、ステアリングコラムに装着され、雌螺子部材を収容する保持部材と、保持部材と雌螺子部材との間に介装され、保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えたものすれば、両機構に共通の簡単且つ安価な構成で、送り螺子機構におけるガタを適切に防止することができると共に、ステアリングコラムに対し容易に組付けることができる。
上記のステアリング装置において、雌螺子部材は、矩形平面の六面体で構成され、六面体のうち対向する二面間を貫通し、台形螺子軸に螺合する雌螺子孔を有し、保持部材は、一つの面に、ばね部材を係止する少なくとも一つの係合孔を有し、ばね部材は、保持部材の一つの面と対向する雌螺子部材の一つの面の両側の側面に係止される二つの係止爪部と、保持部材の係合孔に係合する少なくとも一つの係合凸部を有する板ばねで構成すれば、板ばねの付勢力によって、雌螺子部材が台形螺子軸に対し、その軸芯に直交する方向に押圧されるので、簡単且つ安価な構成で送り螺子機構におけるガタを適切に防止することができる。特に、板ばねの係合凸部を、雌螺子部材の一つの面と両側の側面との両角部の少なくとも一方から外方に突出するように形成された屈曲部で構成すれば、製造が容易で安価なばね部材を提供することができる。更に、電動モータに連結されるウォームギヤ、及びウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構を備えたものとし、減速機構のホイールギヤに台形螺子軸が連結される構成とすれば、電動モータの出力が適切に減速されて台形螺子軸に伝達され、台形螺子軸側からの逆入力は確実に阻止される。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成を示すもので、車体VBに固定される固定ブラケット1に、ステアリングコラム(符号省略)を構成するコラムハウジング2が保持され、車体VBに対してコラムハウジング2が揺動可能に支持されると共に、コラムハウジング2に対してコラムチューブ3が軸方向移動可能に支持されており、電動チルト機構10及び電動テレスコピック機構20が装着されている。固定ブラケット1は、車両の下方に延出して対向する一対の保持部(代表して1aで表す)を有し、これらの間にコラムハウジング2が保持され、図1の上方で車体に固定される。コラムチューブ3内にはステアリングシャフト4が収容されて保持され、ステアリングシャフト4の後端にステアリングホイール(図示せず)が固定され、ステアリングシャフト4の前端に転舵機構(図示せず)が接続される。この転舵機構はステアリングホイールの操作に応じて駆動され、車輪操舵機構(図示せず)を介して操舵輪(図示せず)を転舵するように構成されている。
電動チルト機構10は、図1及び図2に示すように、コラムハウジング2に支持される電動モータ11と送り螺子機構12を有し、送り螺子機構12は、電動モータ11によって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸13、及び台形螺子軸13に螺合しその回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材30を具備している。本実施形態においては、固定ブラケット1に一端が支持されるリンク機構5を有し、その他端にリンク部材14がピボット軸(P2)を中心に回転可能に支持されている。リンク機構5は、図1に示すように、固定ブラケット1の下方に、一対のリンク(代表して5aで表す)の上端部がピボット軸(P1)を中心に回転可能に支持され、その下端部が、リンク部材14の後方上端部にピボット軸(P2)を中心に回転可能に支持されている。リンク部材14は、その中間部がコラムハウジング2の下方にピボット軸(P3)を中心に回転可能に支持され、一対の腕部(代表して14aで表す)を有し、これらの間に、保持部材15に収容された雌螺子部材30がピボット軸(P4)を中心に回転可能に支持されている。
本実施形態の雌螺子部材30は合成樹脂製で、図4及び図5に示すように矩形平面の六面体で構成され、六面のうち対向する二面間を貫通し台形螺子軸13に螺合する雌螺子孔31を有し、保持部材15内に収容される。本実施形態の保持部材15は、図4及び図5に示すように矩形断面の筒状本体部と、その小面積側の両側面から延出するピボット軸部15b、15bを有しており、これらが図3に示すようにボルトB、Bによってリンク部材14に支持され、保持部材15がコラムハウジング2(ステアリングコラム)に装着される。即ち、ピボット軸(P4)を構成するボルトB、Bによって、リンク部材14の一対の腕部14aの間にピボット軸部15b、15bが回転可能に支持され、前述のように、リンク部材14がピボット軸(P4)を中心に回転可能に支持される。保持部材15の筒状本体部の大面積側の両側面には、図5に示すように台形螺子軸13を挿通する貫通孔15cが形成されており、小面積側の側面(一つの面15a)のピボット軸部15bの両側には、係合孔15d、15eが形成されている。
更に、保持部材15と雌螺子部材30との間に、保持部材15の上記一つの面15aを押圧するばね部材として、板ばね40が介装されている。この板ばね40は、保持部材15の一つの面15aと対向する雌螺子部材30の一つの面30aの両側の側面30b、30cに係止される二つの係止爪部41、42と、保持部材15の係合孔15d、15eに係合する係合凸部43、44を有し、これらが一体成形されている。本実施形態における板ばね40の係合凸部43、44は、図4及び図5に示すように、雌螺子部材30の一つの面30aと両側の側面30b、30cとの両角部から外方に突出するように形成された屈曲部で構成されているので、容易且つ安価に製造することができる。
そして、図5に矢印で示すように、係止爪部41、42によって雌螺子部材30が把持され、板ばね40が雌螺子部材30に保持された状態で、両者が保持部材15内に収容される。この結果、図4に示すように、板ばね40の付勢力によって雌螺子部材30が保持部材15の内面に押圧されると共に、係合凸部43、44が保持部材15の係合孔15d、15eに係合する。従って、これらをサブアッセンブリとしてリンク部材14(ひいてはステアリングコラム)に装着することができるので、容易に組付けることができる。更に、装着後も、板ばね40の係合凸部43、44が保持部材15の係合孔15d、15eに係合した状態で保持されるので、保持部材15からの雌螺子部材30の脱落を確実に防止することができる。
而して、図1に示すように、電動モータ11による台形螺子軸13の回転駆動に応じて、雌螺子部材30が保持部材15と共に台形螺子軸13の軸方向に移動すると、リンク部材14がピボット軸(P3)を中心に揺動すると共に、一対のリンク5aがピボット軸(P1)を中心に揺動し、コラムハウジング2(並びに、コラムチューブ3、ステアリングシャフト4及びステアリングホイール)が車体上下方向に移動し、ステアリングホイール(図示せず)を所望の車体上下方向位置に調整することができる。このとき、板ばね40の付勢力によって、雌螺子部材30が台形螺子軸13に対し、その軸芯に直交する方向に押圧され、台形螺子軸13のバックラッシュが抑制されるので、ステアリングホイール(図示せず)のガタを適切に防止することができる。以上のように、板ばね40は雌螺子部材30に対する付勢機能と保持機能の両機能を具備している。
尚、本実施形態においては、電動モータ11に連結されるウォームギヤ(図示せず)、及びこのウォームギヤに噛合するホイールギヤ(図示せず)を有する減速機構16を備えており、そのホイールギヤに台形螺子軸13が連結され、電動モータ11の出力が適切に減速されて台形螺子軸13に伝達されるように構成されており、台形螺子軸13側からの逆入力は所謂セルフロックにより確実に阻止される。
上記電動チルト機構10に供される保持部材15及び板ばね40の他の態様として、図6に示すように構成することができる。即ち、保持部材15の本体部は有底筒体形状で、一方側のみに開口する袋穴15fを有し、前述の貫通孔15c(図6には表れていない)及び一つの係合孔15dが形成されている。そして、図6に示す板ばね40は、係合孔15dに係合する係合凸部43のみを有するものであればよいので、一層簡単な構造で容易に製造することができる。尚、その他の構成は図4及び図5に記載の構成と同様であるので、実質的に同じ部材には同じ符号を付して説明は省略する。
一方、電動テレスコピック機構20は、主として図1に示すように、コラムハウジング2に支持される電動モータ21と送り螺子機構22を有し、送り螺子機構22は、電動モータ21によって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸23、及び台形螺子軸23に螺合しその回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材30を具備している。本実施形態においては、コラムチューブ3に固定される保持部材25に雌螺子部材30が収容される。電動テレスコピック機構20においても、電動モータ21に連結されるウォームギヤ(図示せず)、及びウォームギヤに噛合するホイールギヤ(図示せず)を有する減速機構26を備えており、そのホイールギヤに台形螺子軸23が連結されている。
電動テレスコピック機構20に供される雌螺子部材30も前述と同様の構成で、図7及び図8に示すように矩形平面の六面体で構成され、そのうち対向する二面間を貫通し台形螺子軸13に螺合する雌螺子孔31を有し、保持部材25に収容される。本実施形態の保持部材25は、図8に示すように矩形断面を有する筒状で、大面積側の両側面には、台形螺子軸23を挿通するU字状の貫通孔25cが形成されると共に、小面積側の側面(一つの面25a)に係合孔25d、25eが形成されており、例えば溶接により保持部材25の一端部がコラムチューブ3に固定され、保持部材25がステアリングコラムに装着される。そして、保持部材25と雌螺子部材30との間には、保持部材25の上記一つの面25aを押圧するばね部材として、板ばね40が介装されている。この板ばね40も前述と同様に構成され、保持部材25の一つの面25aと対向する雌螺子部材30の一つの面30aの両側の側面30b、30cに係止される二つの係止爪部41、42と、保持部材25の係合孔25d、25eに係合する係合凸部43、44を有し、これらが一体成形されている。
本実施形態における板ばね40の係合凸部43、44も、図7及び図8に示すように、雌螺子部材30の一つの面30aと両側の側面30b、30cとの両角部から外方に突出するように形成された屈曲部で構成されているので、容易且つ安価に製造することができる。そして、図8に矢印で示すように、係止爪部41、42によって雌螺子部材30が把持され、板ばね40が雌螺子部材30に保持された状態で、両者が保持部材25内に収容される。この結果、図7に示すように、板ばね40の付勢力によって雌螺子部材30が保持部材25の内面に押圧されると共に、係合凸部43、44が保持部材25の係合孔25d、25eに係合した状態で保持されるので、保持部材25からの雌螺子部材30の脱落を確実に防止することができる。
而して、図1に示すように、電動モータ21の回転駆動に応じて、コラムハウジング2に対しコラムチューブ3が台形螺子軸23の軸方向に移動すると、ステアリングシャフト4がコラムチューブ3と共に車体前後方向に移動し、ステアリングホイール(図示せず)を所望の車体前後方向位置に調整することができる。このとき、板ばね40の付勢力によって、雌螺子部材30が保持部材25に対し、台形螺子軸23の軸芯に直交する方向に押圧され、台形螺子軸23のバックラッシュが抑制されるので、ステアリングホイール(図示せず)のガタを適切に防止することができる。尚、本実施形態においても、減速機構26により、電動モータ21の出力が適切に減速されて台形螺子軸23に伝達される。
上記電動テレスコピック機構20に供される保持部材25及び板ばね40の他の態様として、図9に示すように、保持部材25は係合孔25dのみとし、板ばね40は、係合凸部43のみを有するものとしてもよい。即ち、保持部材25には一つの係合孔25dのみが形成されており、この係合孔25dに係合する係合凸部43のみが、板ばね40に形成されておればよいので、一層簡単な構造で容易に製造することができる。尚、その他の構成は図7及び図8に記載の構成と同様であるので、実質的に同じ部材には同じ符号を付して説明は省略する。
以上のように、図1及び図2に示すような電動チルト機構10及び電動テレスコピック機構20の両機構を備えたステアリング装置において、両機構に共通の雌螺子部材30及び板ばね40によって、送り螺子機構12及び22におけるガタを適切に防止することができると共に、雌螺子部材30及び板ばね40を夫々保持部材15及び25に収容することにより、ステアリングコラムに対し容易に組付けることができる。
1 固定ブラケット
2 コラムハウジング(ステアリングコラム)
3 コラムチューブ(ステアリングコラム)
4 ステアリングシャフト
5 リンク機構
10 電動チルト機構
20 電動テレスコピック機構
11、21 電動モータ
12、22 送り螺子機構
13、23 台形螺子軸
14 リンク部材
15、25 保持部材
16、26 減速機構
30 雌螺子部材
31 雌螺子孔
40 板ばね(ばね部材)
41、42 係止爪部
43、44 係合凸部
2 コラムハウジング(ステアリングコラム)
3 コラムチューブ(ステアリングコラム)
4 ステアリングシャフト
5 リンク機構
10 電動チルト機構
20 電動テレスコピック機構
11、21 電動モータ
12、22 送り螺子機構
13、23 台形螺子軸
14 リンク部材
15、25 保持部材
16、26 減速機構
30 雌螺子部材
31 雌螺子孔
40 板ばね(ばね部材)
41、42 係止爪部
43、44 係合凸部
Claims (8)
- ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構を備えた車両のステアリング装置であって、
前記ステアリングコラムに装着される電動モータと、
該電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び該台形螺子軸に螺合し当該台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構を備え、
該送り螺子機構が、
前記ステアリングコラムに装着され、前記雌螺子部材を収容する保持部材と、
該保持部材と前記雌螺子部材との間に介装され、当該保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。 - 前記雌螺子部材は、矩形平面の六面体で構成され、該六面体のうち対向する二面間を貫通し前記台形螺子軸に螺合する雌螺子孔を有し、
前記保持部材は、前記一つの面に、前記ばね部材を保持する少なくとも一つの係合孔を有し、
前記ばね部材は、前記保持部材の一つの面と対向する前記雌螺子部材の一つの面の両側の側面に係止される二つの係止爪部と、前記保持部材の前記係合孔に係合する少なくとも一つの係合凸部を有する板ばねで構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング装置。 - 前記板ばねの前記係合凸部は、前記雌螺子部材の前記一つの面と前記両側の側面との両角部の少なくとも一方から外方に突出するように形成された屈曲部であることを特徴とする請求項2記載の車両のステアリング装置。
- 前記電動モータに連結されるウォームギヤ、及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構を備え、該減速機構のホイールギヤに前記台形螺子軸が連結されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両のステアリング装置。
- ステアリングコラムに配設されたステアリングホイールを車体に対して上下方向に駆動する電動チルト機構、及び前記ステアリングホイールを車体に対して前後方向に駆動する電動テレスコピック機構を備えた車両のステアリング装置であって、
前記電動チルト機構及び前記電動テレスコピック機構は夫々、
前記ステアリングコラムに装着される電動モータと、
該電動モータによって軸芯を中心に回転駆動される台形螺子軸、及び、該台形螺子軸に螺合し当該台形螺子軸の回転に応じて軸方向移動する雌螺子部材を具備して成る送り螺子機構とを備え、
該送り螺子機構が、
前記ステアリングコラムに装着され、前記雌螺子部材を収容する保持部材と、
該保持部材と前記雌螺子部材との間に介装され、当該保持部材の一つの面を押圧するばね部材とを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。 - 前記雌螺子部材は、矩形平面の六面体で構成され、該六面体のうち対向する二面間を貫通し前記台形螺子軸に螺合する雌螺子孔を有し、
前記保持部材は、前記一つの面に、前記ばね部材を保持する少なくとも一つの係合孔を有し、
前記ばね部材は、前記保持部材の一つの面と対向する前記雌螺子部材の一つの面の両側の側面に係止される二つの係止爪部と、前記保持部材の前記係合孔に係合する少なくとも一つの係合凸部を有する板ばねで構成されていることを特徴とする請求項5記載の車両のステアリング装置。 - 前記板ばねの前記係合凸部は、前記雌螺子部材の前記一つの面と前記両側の側面との両角部の少なくとも一方から外方に突出するように形成された屈曲部であることを特徴とする請求項6記載の車両のステアリング装置。
- 前記電動モータに連結されるウォームギヤ、及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構を備え、該減速機構のホイールギヤに前記台形螺子軸が連結されることを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の車両のステアリング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017143194A JP2019023050A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 車両のステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017143194A JP2019023050A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 車両のステアリング装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019023050A true JP2019023050A (ja) | 2019-02-14 |
Family
ID=65368214
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017143194A Pending JP2019023050A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 車両のステアリング装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019023050A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021199729A1 (ja) | 2020-04-01 | 2021-10-07 | マツダ株式会社 | 運転姿勢設定用シート制御装置および該方法 |
| EP4098494A1 (en) | 2021-06-02 | 2022-12-07 | Mazda Motor Corporation | Driving-position setting device and method |
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2017
- 2017-07-25 JP JP2017143194A patent/JP2019023050A/ja active Pending
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