JP2019028014A - 制御棒操作監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】全制御棒全挿入動作のような不適切な組み合わせ時の制御棒動作をより確実に抑制し、燃料の健全性を維持することが可能な制御棒操作監視システムを提供する。【解決手段】制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dは、電動駆動により制御棒2を全て挿入する動作を行う全挿入機能および全挿入機能を実行する際に各制御棒2の挿入開始時間を変更する変更機能を有する、デジタル式の制御棒操作監視装置3と、制御棒操作監視装置3に対して独立しており、制御棒2が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの制御棒2が挿入される制御をアナログで捉えて、制御棒2の挿入動作を停止する制御棒操作監視阻止装置13A,13Bもしくは緊急制御棒挿入動作を実行させる制御棒操作監視阻止装置13Cと、を備えた。【選択図】 図4

Description

本発明は、制御棒操作監視システムに関する。
特許文献1には、通常制御棒選択部は制御盤から操作された制御棒選択情報から対応する制御棒アドレスを算出し、駆動指令出力部は算出された制御棒アドレスから駆動指令信号を生成し、複数制御棒選択部は制御棒選択情報から当該選択された制御棒を含む4本の制御棒を選択する複数選択情報を生成し、複数駆動指令出力部は、制御棒の挿入または引抜き信号とから複数駆動指令信号を出力し、論理積演算手段は、原子炉モード信号が燃料モードで、かつ、許可信号が入力すると切替手段を他方側へ切替えて4本の制御棒を作動させエアベントの作業時間を短縮することが記載されている。
特開平10−160888号公報
改良沸騰水型原子炉は、電動駆動を用いた制御棒の挿入や引抜により原子炉出力を変更する機能を有している。この電動駆動を用いた制御棒の引抜や挿入操作は、自動出力装置等を用いた自動操作、または運転員の手動操作による制御棒操作監視システムにて実施される。このような制御棒操作監視システムには、例えば特許文献1に記載のものがある。
制御棒の挿入には通常の運転で用いる通常挿入操作と緊急時に用いる緊急制御棒挿入操作の2種類があり、前者は通常運転時の原子炉出力調整時に使用される。一方、後者はスクラムなどの水圧駆動による制御棒挿入動作のバックアップとして電動駆動による緊急挿入機能として使用される。
沸騰水型原子炉は、冷却材のボイド率に依存して出力が変化する特性を有しており、通常運転において制御棒の挿入割合により燃料棒の軸方向に出力の偏りを持っている。
このような原子炉では、電動駆動のような比較的緩やかな速度で全制御棒の挿入動作を行った場合、制御棒挿入により負の反応度が印加されるため、炉心下部のボイド率が減少する。この為、ボイド量変化が炉心上部に伝播し、炉心上部のボイド率が減少し炉心上部の出力密度が上昇する。
ここで、過度に出力密度が上昇する場合、放置すれば、原子炉燃料の熱的制限を逸脱し、燃料破損に至る可能性がある。このメカニズムを図1A乃至図1Cに示す。図1A乃至図1Cは、沸騰水型原子炉における全制御棒同時挿入事象のメカニズムを説明する図である。
図1Aに示すように、通常運転においては燃料の軸方向中央ピークの出力分布となっている。これに対し、図1Bに示すように、図1Aに示す状態から全制御棒が電動駆動により比較的ゆっくりとした同時挿入が開始されると、制御棒の挿入による負の反応度が印加されるため、炉心下部のボイドが減少し、ボイド量の変化が炉心上部に伝播する。電動駆動による制御棒の挿入速度に対し炉心上部でボイドが減少する方が速いため、図1Cに示すように、炉心上部では出力が上昇し、以上の影響から炉心上部の出力密度が上昇する。
例えば、ひとつの原子炉内部に205本の制御棒を有するような場合、通常運転での制御棒挿入動作では、同時に操作できる制御棒の本数が全205本のうち26本に制限されているため、全制御棒が全挿入されるような動作は無い。
一方、緊急挿入信号が成立した場合には全制御棒に全挿入の信号が出力される。この緊急挿入信号のように全制御棒に対して挿入信号が出力されるような場合には、全205本の制御棒を4つのグループに分割し、それぞれのグループにタイマーを持たせて時間差で制御棒を挿入することで全制御棒が同時に挿入されることを回避させている。なお、スクラムにより水圧駆動で既に制御棒が挿入されている制御棒についてはタイマーがバイパスされる仕組みを有している。
基本的に制御棒が挿入される事象では原子炉出力が減少するため、スクラム等の安全機能は働かない。よって、現状では、上述のようなタイマーが全制御棒全挿入を回避するための唯一の対策設備となっている。
しかしながら、現状の設備構成では、制御棒の挿入機能もタイマーも、また同時に操作できる制御棒本数の制御機能も同一の制御棒操作監視システム内で実現されている。このため、共通原因故障のような要因で制御棒操作監視システムが故障して誤緊急挿入信号等が発信された場合には同一制御内に設置しているタイマーも故障して働かないことが考えられることから、全制御棒が同時に全挿入される可能性を入り低減することが望まれる。
本発明は、全制御棒全挿入動作のような不適切な組み合わせ時の制御棒動作をより確実に抑制し、燃料の健全性を維持することが可能な制御棒操作監視システムを提供する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、緊急停止時に水圧駆動により制御棒を挿入するスクラム機能を有する原子力発電プラントで用いられる制御棒操作監視システムであって、電動駆動により前記制御棒を全て挿入する動作を行う全挿入機能および前記全挿入機能を実行する際に各制御棒の挿入開始時間を変更する変更機能を有する、デジタル式の制御棒操作監視装置と、前記制御棒操作監視装置に対して独立しており、前記制御棒が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの前記制御棒が挿入される制御をアナログで捉えて、前記制御棒の挿入動作を阻止する制御棒操作監視阻止装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、全制御棒全挿入動作のような不適切な組み合わせ時の制御棒動作をより確実に抑制して、燃料の健全性を維持することができる。上記した以外の構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
沸騰水型原子炉における全制御棒同時挿入事象のメカニズムを説明する図である。 沸騰水型原子炉における全制御棒同時挿入事象のメカニズムを説明する図である。 沸騰水型原子炉における全制御棒同時挿入事象のメカニズムを説明する図である。 制御棒操作監視システムと炉心との関係の概要を示す図である。 従来の制御棒操作監視システムの構成を説明する図である。 本発明の制御棒操作監視システムの構成を説明する図である。 本発明の制御棒操作監視システムの他の構成を説明する図である。 本発明の制御棒操作監視システムの更に他の構成を説明する図である。 本発明の制御棒操作監視システムの更に他の構成を説明する図である。 本発明の制御棒操作監視システムの制御棒操作監視阻止装置における制御棒駆動監視阻止ロジックの概要を説明する図である。
以下、本発明の実施例について図2乃至図8に基づいて説明する。最初に、本発明の制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dと原子力発電プラント100との関係について図2を用いて説明する。図2は、制御棒操作監視システムと炉心との関係の概要を示す図である。
図2に示すように、本発明の制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dは、原子力発電プラント100内に配置されており、特に、運転員操作部7や原子炉緊急停止装置4からの制御棒挿入指令信号S5、制御棒緊急挿入信号S4の信号により原子炉1内に配置された制御棒2を電動駆動させるためのシステムである。
原子炉緊急停止装置4では原子炉1内に配置された原子炉出力検出器5や原子炉水位・圧力検出器6からの原子炉出力信号S1や原子炉水位・圧力信号S2等を受け、原子炉の状態を常に監視している。
例えば、原子炉出力信号S1が異常に上昇した場合や、原子炉水位・圧力信号S2が異常に低下・上昇した場合には、原子炉緊急停止装置4は、原子炉1や燃料の健全性を確保するために、原子炉緊急停止信号S3を発信して制御棒2を水圧駆動により緊急挿入する。この時、原子炉緊急停止装置4は同時に制御棒緊急挿入信号S4を制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dに発信し、電動駆動によるバックアップの制御棒2の挿入動作を行う。
本発明を含む制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dの構成を図3乃至図8に基づいて説明する。最初に、参考として従来の制御棒操作監視システムについて図3を用いて説明する。図3は、従来の制御棒操作監視システムの構成を説明する図である。
図3に示す従来の制御棒操作監視システムは制御棒操作監視装置3から構成され、全制御棒制御統括部8、個別制御棒制御部9、個別ブレーキ盤10及び個別駆動制御盤11からなる。
このような制御棒操作監視システムでは、制御棒2が挿入される場合、全制御棒制御統括部8で原子炉緊急停止装置4からの制御棒緊急挿入信号S4や運転員操作部7からの制御棒挿入指令信号S5を受け、どの制御棒2をどのように挿入するかを全制御棒制御統括部8内の制御棒挿入論理回路で判断し、その結果が個別制御棒制御部9に受け渡される。
個別制御棒制御部9では個別制御棒挿入論理回路で個々の制御棒に対する信号を生成する。生成された信号はブレーキ解除指令S8となり個別ブレーキ盤10に受け渡されるとともに、制御棒緊急挿入指令S6や制御棒挿入指令S7となり個別駆動制御盤11に受け渡される。
個別ブレーキ盤10ではブレーキ解除が、個別駆動制御盤11ではインバータによる制御が行われ、制御棒電動駆動装置12が駆動される。この結果、制御棒2が原子炉1内に挿入される仕組みとなる。
図3に示すような従来の制御棒操作監視システムでは、全制御棒制御統括部8で生成された制御棒挿入信号を受信した個別制御棒制御部9内で個々の制御棒2の状態を確認し、個別タイマーS9を使用することで205本の全制御棒が同時に挿入されることを防御しつつ(変更機能)、全挿入動作を実行する(全挿入機能)ものとしていた。
しかしながら、全制御棒制御統括部8や、個別タイマーS9を含む個別制御棒制御部9は、同一の制御棒操作監視装置3の内部においてデジタル方式で実現されており、制御棒操作監視装置3、延いては制御棒操作監視システムは故障に対する防御が弱い、との懸念が新たに生じている。
そこで本発明の制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dでは、制御棒操作監視装置3の外部に、制御棒操作監視装置3に対して独立しており、新たに制御棒挿入動作をアナログで監視し、異常作動を阻止する機能を有する制御棒操作監視阻止装置13A,13B,13Cを新たに設置している。
制御棒操作監視阻止装置13A,13B,13Cの制御棒挿入動作を阻止する機能は、大きく分けて以下の2方式となっている。
1つ目の方式は、制御棒2が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの制御棒2が挿入される制御をアナログで捉えて、制御棒2の挿入動作を停止するものである。2つ目の方式は、制御棒2が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの制御棒2が挿入される制御をアナログで捉えて、緊急の制御棒2の挿入動作を実行させるものである。
以下、制御棒操作監視阻止装置13A,13B,13Cの具体的構成の例について図4乃至図8を用いて説明する。図4乃至図7は、制御棒操作監視システムの構成を説明する図である。
最初に、上述した1つ目の方式の具体的構成について図4を用いて説明する。
図4に示す制御棒操作監視システム80Aは、制御棒2のブレーキ解除信号(ブレーキ解除指令S8)を検知して、制御棒操作監視阻止装置13Aで制御棒2の組み合わせの適切性を判断する。そして、その結果を駆動阻止信号として個別ブレーキ盤10のAND回路に入力することによりブレーキ解除を阻止し、結果として制御棒2の不適切な駆動を阻止するものである。
図4に示すように、制御棒操作監視システム80Aでは、制御棒2の動作状態を判断するため、制御棒2のブレーキの解除状態(ブレーキ解除指令S8)の電圧値を電圧検出器14で検知することとした。なお、電圧検出器14に換わり、電流検出器し、ブレーキ解除指令S8の電流値を検出するものとすることができる。
制御棒操作監視システム80Aは、制御棒2を駆動する場合にはまずブレーキが解除される必要があり、ブレーキ解除のためには電圧を印加する必要があるというメカニズムを利用したものであり、電圧や電流をアナログで検出する。
制御棒操作監視システム80Aでは、ブレーキ解除指令S8を検知した電圧検出器14からブレーキ解除指令信号S10が出力され、制御棒操作監視装置3とは物理的に異なる位置に配置された制御棒操作監視阻止装置13Aに入力される。制御棒2が同時に駆動している場合、駆動している制御棒2の本数分だけブレーキ解除指令信号S10が制御棒操作監視阻止装置13Aに入力される。
制御棒操作監視阻止装置13Aでは、複数の制御棒2が同時に駆動しているか否かが検知され、予め定められた本数以上、又は規定された組み合わせとは異なる不適切な組み合わせの制御棒2が動作した場合には、駆動阻止指令S11を個別ブレーキ盤10内のAND回路に対して出力する。
これにより制御棒2の駆動に必要なブレーキ解除を阻止し、ブレーキが解除されない制御棒電動駆動装置12は停止することとなる。この結果として制御棒2の駆動が阻止される。
以上の効果から、共通原因故障のような要因で制御棒操作監視システム80Aのうち制御棒操作監視装置3が故障しても、制御棒操作監視装置3とは別体であり、且つ別方式(デジタルに対してアナログ)である制御棒操作監視阻止装置13Aにより、全ての制御棒2が同時に誤挿入となるような場合や、不適切な組み合わせの制御棒2の動作となるような場合に、その引抜挿入動作を阻止することが可能となり、全制御棒全挿入時や不適切な組み合わせを阻止し、制御棒動作時に生じる可能性のある燃料棒の軸方向出力分布の歪が生じることをより確実に抑制することが可能となる。
なお、図4では、ブレーキ解除指令S8による電圧値を電圧検出器14で検知するものとしたが、絶えず電圧検出器14からブレーキ解除指令電圧値(もしくは電流値)を出力し、制御棒操作監視阻止装置13Aにおいて、ブレーキ解除指令電圧値の変動(ブレーキ解除)を検知するものとすることができる。
次に、上述した1つ目の方式の具体的構成の他の一例について図5を用いて説明する。
図5に示す制御棒操作監視システム80Bは、制御棒2の位置信号の変位を検知して、制御棒操作監視阻止装置13Bで制御棒2の組み合わせの適切性を判断する。そして、その結果を駆動阻止信号として個別ブレーキ盤10のAND回路に入力することによりブレーキ解除を阻止し、結果として制御棒2の不適切な駆動を阻止するものである。
図5に示すように、制御棒操作監視システム80Bでは、制御棒2の動作状態を判断するため、制御棒電動駆動装置12に内蔵された制御棒位置検出器15で検知した制御棒2の位置信号の変位を検知することとした。これは、制御棒2が駆動する場合には、制御棒2を挿入動作させるための駆動モータ(図示省略)の回転数が変化することにより制御棒位置が変化する、という制御棒位置の状態変位のメカニズムを利用するものであり、アナログで検知される駆動モータの回転軸の角度変化により生じる信号値の変化を検出する。
制御棒操作監視システム80Bでは、制御棒位置検出器15から制御棒位置信号S12が絶えず出力されており、制御棒操作監視装置3とは物理的に異なる位置に配置された制御棒操作監視阻止装置13Bに入力される。
制御棒操作監視阻止装置13Bでは、制御棒位置信号S12の変動から駆動モータの回転軸の角度変化、即ち制御棒2の位置の変化が検知されている。制御棒操作監視阻止装置13Bは、複数の不適切な組み合わせの制御棒が同時に駆動していること、あるいは予め定められた本数以上又は不適切な組み合わせの制御棒が動作したと判断される場合には、駆動阻止指令S11を個別ブレーキ盤10内のAND回路に対して出力する。
これにより制御棒2の駆動に必要なブレーキ解除を阻止し、ブレーキが解除されない制御棒電動駆動装置12は停止することとなる。この結果、制御棒2の駆動が阻止される。
以上の効果によっても、共通原因故障のような要因で制御棒操作監視システム80Aのうち制御棒操作監視装置3が故障しても、制御棒操作監視装置3とは別体であり、且つ別方式(デジタルに対してアナログ)である制御棒操作監視阻止装置13Bにより、全ての制御棒2が同時に誤挿入となるような場合や、不適切な組み合わせの制御棒2の動作となるような場合に、その引抜挿入動作を阻止することが可能となり、全制御棒全挿入時や不適切な組み合わせを阻止し、制御棒動作時に生じる可能性のある燃料棒の軸方向出力分布の歪が生じることをより確実に抑制することが可能となる。
なお、図5では、制御棒位置信号S12の変動から駆動モータの回転軸の角度変化、即ち制御棒2の位置の変化を検知するものとしたが、制御棒位置検出器15によって駆動モータの回転軸の角度変化、即ち制御棒2の位置の変化を検知した場合に制御棒位置変化信号を制御棒操作監視阻止装置13Bに対して出力するものとすることができる。
次に、上述した2つ目の方式の具体的構成の他の一例について図6を用いて説明する。
図6に示す制御棒操作監視システム80Cは、制御棒2のブレーキの解除信号又は制御棒2の位置信号の変位を検知して、緊急制御棒挿入動作(スクラム)を実行させるものである。その結果として制御棒2の不適切な駆動を阻止するものである。
図6に示すように、制御棒操作監視システム80Cでは、制御棒2の動作状態を判断するため、図4で説明した制御棒2のブレーキ解除指令信号、および図5で説明したような制御棒位置信号の変位を利用する。
制御棒操作監視システム80Cは、制御棒2のブレーキの解除状態(ブレーキ解除指令S8)の電圧値を電圧検出器14で検知した場合にブレーキ解除指令信号S10を制御棒操作監視阻止装置13Cに対して出力するとともに、制御棒位置検出器15によって駆動モータの回転軸の角度変化、即ち制御棒2の位置の変化を検知した場合に制御棒位置変化信号S14を制御棒操作監視阻止装置13Cに対して出力するものであり、検知されたブレーキ解除指令信号S10または制御棒位置変化信号S14は、制御棒操作監視装置3とは物理的に異なる位置に配置された制御棒操作監視阻止装置13Cに対して出力される。
制御棒操作監視阻止装置13Cでは、ブレーキ解除指令信号S10または制御棒位置変化信号S14の入力を受けて、複数の制御棒2が同時に駆動しているか否かが検知され、予め定められた本数以上、又は規定された組み合わせとは異なる不適切な組み合わせの制御棒2が動作した場合には、安全機能である緊急制御棒挿入(スクラム)信号S13を原子炉緊急停止装置4に出力する。この結果、原子炉緊急停止装置4は原子炉緊急停止信号S3を制御棒2のスクラム駆動系(水圧駆動、図示省略)に対して出力し、原子炉をスクラムさせる。
以上の結果、制御棒2が緊急挿入される効果から原子炉は停止する。この効果により、共通原因故障のような要因で制御棒操作監視システム80Aのうち制御棒操作監視装置3が故障しても、制御棒操作監視装置3とは別体であり、且つ別方式(デジタルに対してアナログ)である制御棒操作監視阻止装置13Cにより、全制御棒全挿入時や不適切な組み合わせによる制御棒動作時に生じる可能性のある燃料棒の軸方向出力分布の歪をより確実に抑制することが可能となる。
なお、図6に示す場合においても、図5に示すように、制御棒位置検出器15から制御棒位置信号S12が絶えず出力されており、制御棒位置信号S12の変動から駆動モータの回転軸の角度変化、即ち制御棒2の位置の変化を検知するものとすることができる。この場合、制御棒操作監視阻止装置13Cは、ブレーキ解除指令信号S10の入力を受けるか、または制御棒位置信号S12の変動を検知することで、複数の制御棒2が同時に駆動しているか否かを検知するものとする。
また、図6に示す場合において、制御棒操作監視阻止装置13Cでは、ブレーキ解除指令信号S10および制御棒位置変化信号S14の入力を受けて、複数の制御棒2が同時に駆動しているか否かを検知することができる。この場合、ブレーキ解除指令信号S10または制御棒位置変化信号S14が誤って出力されるような事態、例えば電圧検出器14や制御棒位置検出器15の故障に対して不要な制御棒挿入阻止動作が実行されないシステム系とすることができる。これに対し、図6のようなブレーキ解除指令信号S10または制御棒位置変化信号S14の入力を受けた場合に複数の制御棒2が同時に駆動しているとする場合は、どちらか一方の検出系に故障が生じても制御棒挿入阻止動作を実行することができるシステム系とすることができる。
なお、制御棒操作監視阻止装置は、図4乃至図6に示す形態に限られず、制御棒操作監視装置3における制御棒2を駆動する駆動指令をアナログで捉えることによって、複数の制御棒2が同時に駆動しているか否かを検知するものとすることができる。
例えば、図7に示すように、制御棒操作監視システム80Dの制御棒操作監視阻止装置13Dは、個別駆動制御盤11でのインバータによる制御の結果、制御棒電動駆動装置12に対して出力される駆動指令信号S16の電流を電流検出器で、または駆動指令の電圧を電圧検出器14で検出するものとすることができる。この場合、予め定められた本数以上、又は規定された組み合わせとは異なる不適切な組み合わせの制御棒2が動作したと判断された場合には、図7に示すように駆動阻止指令S11を個別ブレーキ盤10内のAND回路に対して出力する、もしくは安全機能である緊急制御棒挿入(スクラム)信号S13を原子炉緊急停止装置4に出力するものとすることができる。
また、制御棒操作監視阻止装置は、図4,図5および図7に示すような制御棒2の駆動に必要なブレーキ解除を阻止する形態や図6に示すスクラム信号を出力する形態に限られず、例えば、個別駆動制御盤11でのインバータによる制御を阻止するものとすることができる。これには、例えば、個別駆動制御盤11に対する駆動阻止信号の入力や、制御棒電動駆動装置12に対する出力ラインの分断等の方法がある。この方法によっても、制御棒2の駆動を結果として阻止することができ、制御棒電動駆動装置12が停止することとなる。
次に、図4乃至図6に示す制御棒操作監視阻止装置13A,13B,13Cにおける不適切な制御棒駆動の組み合わせ(グループ)を判断するハードワイヤードのロジックについて図8を用いて説明する。図8は、制御棒操作監視システムの制御棒操作監視阻止装置における制御棒駆動監視阻止ロジックの概要を説明する図である。図8では、図4に示す制御棒操作監視阻止装置13Aにおいて、適切な組み合わせ(グループ)を仮に6Grとした場合を記載している。なお、Gr数はシステム設計に応じて可変である。
上述のように、制御棒操作監視阻止装置13Aへは全205本の制御棒2のブレーキ解除指令信号S10のON信号又はOFF信号が入力されている。
制御棒操作監視阻止装置13Aでは、入力されたON信号又はOFF信号が適切な組み合わせ(グループ)内の信号であることを制御棒操作監視阻止装置13A内の制御棒グループシーケンス13A1と照らし合わせることで確認する。
例えば適切な組み合わせのグループが6Gr存在する場合、正常であれば、動作しても問題無いグループ数は1Grとなる。一方、異常な組み合わせの場合は、2Gr以上が動作する。この場合は、この照らし合わせの結果から異常な組み合わせであることを示す判断結果が出力される。
判断結果は後段に設置されている2 out of 6論理13A2に入力され、その結果として駆動阻止指令S11が個別ブレーキ盤10に対して出力される。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の緊急停止時に水圧駆動により制御棒2を挿入するスクラム機能を有する原子力発電プラント100で用いられる制御棒操作監視システム80A,80B,80C,80Dは、電動駆動により制御棒2を全て挿入する動作を行う全挿入機能および全挿入機能を実行する際に各制御棒2の挿入開始時間を変更する変更機能を有する、デジタル式の制御棒操作監視装置3と、制御棒操作監視装置3に対して独立しており、制御棒2が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの制御棒2が挿入される制御をアナログで捉えて、制御棒2の挿入動作を停止する制御棒操作監視阻止装置13A,13Bもしくは緊急の制御棒2の挿入動作を実行させる制御棒操作監視阻止装置13Cと、を備えたものである。
上記従来技術では、共通原因故障のような要因による制御棒操作監視装置の故障を仮定した場合に全制御棒が同時に全挿入され、対策設備も動作しない可能性がある、との懸念がある。さらにこのような事象が発生した場合には、原子炉出力が減少する事象のため安全機能が働かない、との懸念がある。
これに対し、本発明によれば、全ての制御棒2が全挿入動作する場合及び制限本数以上又は不適切な組み合わせの制御棒2が挿入動作する場合に、制御棒操作監視装置3とは別に制御棒2の動作状態を検知して制御棒2の駆動を阻止する機能、または緊急制御棒挿入動作を行う機能を別体で、且つアナログで実装することにより全制御棒全挿入動作又は不適切な制御棒動作を停止させ、全制御棒全挿入時に生じる可能性のある燃料棒の軸方向出力分布の歪をより確実に抑制し、燃料の健全性を維持することが可能となる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
1:原子炉
2:制御棒
3:制御棒操作監視装置
4:原子炉緊急停止装置
5:原子炉出力検出器
6:原子炉水位・圧力検出器
7:運転員操作部
8:全制御棒制御統括部
9:個別制御棒制御部
10:個別ブレーキ盤
11:個別駆動制御盤
12:制御棒電動駆動装置
13A,13B,13C,13D:制御棒操作監視阻止装置
13A1:制御棒グループシーケンス
13A2:2 out of 6論理
14:電圧検出器
15:制御棒位置検出器
80A,80B,80C,80D:制御棒操作監視システム
100:原子力発電プラント
S1:原子炉出力信号
S2:原子炉水位・圧力信号
S3:原子炉緊急停止信号(水圧駆動)
S4:制御棒緊急挿入信号
S5:制御棒挿入指令信号(運転員)
S6:制御棒緊急挿入指令信号(電動駆動)
S7:制御棒挿入指令信号(電動駆動)
S8:ブレーキ解除指令
S9:個別タイマー
S10:ブレーキ解除指令信号
S11:駆動阻止指令
S12:制御棒位置信号
S13:緊急制御棒挿入信号

Claims (9)

  1. 緊急停止時に水圧駆動により制御棒を挿入するスクラム機能を有する原子力発電プラントで用いられる制御棒操作監視システムであって、
    電動駆動により前記制御棒を全て挿入する動作を行う全挿入機能および前記全挿入機能を実行する際に各制御棒の挿入開始時間を変更する変更機能を有する、デジタル式の制御棒操作監視装置と、
    前記制御棒操作監視装置に対して独立しており、前記制御棒が制限本数以上挿入された、又は規定された組み合わせとは異なる組み合わせの前記制御棒が挿入される制御をアナログで捉えて、前記制御棒の挿入動作を阻止する制御棒操作監視阻止装置と、を備えた
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  2. 請求項1に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は、前記制御棒の挿入動作を停止することで前記制御棒の挿入動作を阻止する
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  3. 請求項1に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は、緊急制御棒挿入動作を実行させることで前記制御棒の挿入動作を阻止する
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  4. 請求項1に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は、前記制御棒操作監視装置における前記制御棒のブレーキの解除指令をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  5. 請求項4に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は前記解除指令の電流を電流検出器で、または前記解除指令の電圧を電圧検出器で検出することで前記解除指令をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  6. 請求項1に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は、前記制御棒の位置の変動をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  7. 請求項6に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は前記制御棒を駆動するモータの回転軸の角度変化を検出することで前記変動をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  8. 請求項1に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は、前記制御棒操作監視装置における前記制御棒を駆動する駆動指令をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
  9. 請求項8に記載の制御棒操作監視システムにおいて、
    前記制御棒操作監視阻止装置は前記駆動指令の電流を電流検出器で、または前記駆動指令の電圧を電圧検出器で検出することで前記駆動指令をアナログで捉える
    ことを特徴とする制御棒操作監視システム。
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