JP2019034547A - インクジェット記録装置および検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】廃インクタンク内の廃インク量が所定以上になったかを、誤差の少ない状態で適切に判断することが可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】廃インクタンク20の吸収体22に設けられた検知ピン24がインクを検知したタイミング以降に排出される廃インク量と、当該タイミングから所定時間遡った間に排出された廃インク量とに基づいて、廃インクタンクの量を判断する。
【選択図】図11
【解決手段】廃インクタンク20の吸収体22に設けられた検知ピン24がインクを検知したタイミング以降に排出される廃インク量と、当該タイミングから所定時間遡った間に排出された廃インク量とに基づいて、廃インクタンクの量を判断する。
【選択図】図11
Description
本発明は、インクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置および該インクジェット記録装置が備える廃インクタンク内のインクの検知方法に関する。
インクジェット記録装置では、廃インクタンクにインクの到達を検知するための検知ピンを設け、当該検知ピンの検知結果と、廃インク量のカウント値に基づいて、廃インクタンクの満杯を判断する方法が知られている。例えば、特許文献1には、検知ピンの検知結果と、廃インクタンクが装置に装着された以降に排出された廃インクの積算値を用いて、廃インクタンクの満杯を判断する方法が開示されている。
しかしながら、比較的大型のインクジェット記録装置に装着された大容量の廃インクタンクでは、廃インクが排出されてから吸収体の中で浸透し安定するまでに、ある程度の時間を要する。よって、検知ピンがインクの到達を検知したタイミングでは、これより前に収容された廃インクが、未だ吸収体の中を浸透中である場合がある。このため、検知ピンが検知した時点から廃インク量のカウントを開始しても、そのカウント値には浸透中の廃インク量が含まれていないため、吸収体が吸収可能な量以上の廃インクを廃インクタンクに排出してしまうおそれが生じる。
特許文献1では、検知ピンが検知する以前から廃インクタンクに排出された廃インクの総量(積載値)は管理するものの、廃インクが排出されたタイミングを管理してはいない。このため、特許文献1においても、浸透中の廃インク量を把握することはできず、廃インクタンクの満杯(廃インク量が所定量以上になったか)を適切に判断することは難しい。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、廃インクタンク内の廃インク量が所定量以上になったかを、誤差の少ない状態で適切に判断することが可能なインクジェット記録装置を提供することである。
そのために本発明は、インクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、前記メンテナンスユニットによって排出されたインクを吸収する吸収体を有する廃インクタンクと、前記吸収体に設けられ前記吸収体に排出されたインクを検知する検知部と、前記廃インクタンクに排出されるインク量を第1の時間ごとにカウントする第1のカウント手段と、前記検知部がインクを検知した後に、前記廃インクタンクに排出されるインク量をカウントする第2のカウント手段と、前記廃インクタンク内のインク量が所定量以上になったか判断する判断手段と、を備えるインクジェット記録装置において、前記判断手段は、前記検知部がインクを検知した時から第2の時間遡った時間の間に前記第1のカウント手段によってカウントされたインク量と、前記第2のカウント手段がカウントするインク量と、に基づいて判断することを特徴とする。
本発明によれば、廃インクタンク内の廃インクの量が所定以上になったかをより高い精度で検出することが可能となる。
図1は、本実施形態で使用するインクジェット記録装置1(以下、記録装置1)の内部構成図である。図において、x方向は水平方向、y方向(紙面垂直方向)は後述する記録ヘッド8において吐出口が配列される方向、z方向は鉛直方向をそれぞれ示す。
記録装置1は、プリント部2とスキャナ部3を備える複合機であり、記録動作と読取動作に関する様々な処理を、プリント部2とスキャナ部3で個別にあるいは連動して実行することができる。スキャナ部3は、ADF(オートドキュメントフィーダ)とFBS(フラットベッドスキャナ)を備えており、ADFで自動給紙される原稿の読み取りと、ユーザによってFBSの原稿台に置かれた原稿の読み取り(スキャン)を行うことができる。なお、本実施形態はプリント部2とスキャナ部3を併せ持った複合機であるが、スキャナ部3を備えない形態であってもよい。図1は、記録装置1が記録動作も読取動作も行っていない待機状態にあるときを示す。
プリント部2において、筐体4の鉛直方向下方の底部には、記録媒体(カットシート)Sを収容するための第1カセット5Aと第2カセット5Bが着脱可能に設置されている。第1カセット5AにはA4サイズまでの比較的小さな記録媒体が、第2カセット5BにはA3サイズまでの比較的大きな記録媒体が、平積みに収容されている。第1カセット5A近傍には、収容されている記録媒体を1枚ずつ分離して給送するための第1給送ユニット6Aが設けられている。同様に、第2カセット5B近傍には、第2給送ユニット6Bが設けられている。記録動作が行われる際にはいずれか一方のカセットから選択的に記録媒体Sが給送される。
搬送ローラ7、排出ローラ12、ピンチローラ7a、拍車7b、ガイド18、インナーガイド19およびフラッパ11は、記録媒体Sを所定の方向に導くための搬送機構である。搬送ローラ7は、記録ヘッド8の上流側および下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。ピンチローラ7aは、搬送ローラ7と共に記録媒体Sをニップして回転する従動ローラである。排出ローラ12は、搬送ローラ7の下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。拍車7bは、記録ヘッド8の下流側に配される搬送ローラ7及び排出ローラ12と共に記録媒体Sを挟持して搬送する。
ガイド18は、記録媒体Sの搬送経路に設けられ、記録媒体Sを所定の方向に案内する。インナーガイド19は、y方向に延在する部材で湾曲した側面を有し、当該側面に沿って記録媒体Sを案内する。フラッパ11は、両面記録動作の際に、記録媒体Sが搬送される方向を切り替えるための部材である。排出トレイ13は、記録動作が完了し排出ローラ12によって排出された記録媒体Sを積載保持するためのトレイである。
本実施形態の記録ヘッド8は、フルラインタイプのカラーインクジェット記録ヘッドであり、記録データに従ってインクを吐出する吐出口が、図1におけるy方向に沿って記録媒体Sの幅に相当する分だけ複数配列されている。記録ヘッド8が待機位置にあるとき、記録ヘッド8の吐出口面8aは、図1のように鉛直下方を向きキャップユニット10によってキャップされている。記録動作を行う際は、後述するプリントコントローラ202によって、吐出口面8aがプラテン9と対向するように記録ヘッド8の向きが変更される。プラテン9は、y方向に延在する平板によって構成され、記録ヘッド8によって記録動作が行われる記録媒体Sを背面から支持する。記録ヘッド8の待機位置から記録位置への移動については、後に詳しく説明する。
インクタンクユニット14は、記録ヘッド8へ供給される4色のインクをそれぞれ貯留する。インク供給ユニット15は、インクタンクユニット14と記録ヘッド8を接続する流路の途中に設けられ、記録ヘッド8内のインクの圧力及び流量を適切な範囲に調整する。本実施形態では循環型のインク供給系を採用しており、インク供給ユニット15は記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力と記録ヘッド8から回収されるインクの流量を適切な範囲に調整する。
メンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17を備え、所定のタイミングにこれらを作動させて、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作については後に詳しく説明する。
図2は、記録装置1における制御構成を示すブロック図である。制御構成は、主にプリント部2を統括するプリントエンジンユニット200と、スキャナ部3を統括するスキャナエンジンユニット300と、記録装置1全体を統括するコントローラユニット100によって構成されている。プリントコントローラ202は、コントローラユニット100のメインコントローラ101の指示に従ってプリントエンジンユニット200の各種機構を制御する。スキャナエンジンユニット300の各種機構は、コントローラユニット100のメインコントローラ101によって制御される。以下に制御構成の詳細について説明する。
コントローラユニット100において、CPUにより構成されるメインコントローラ101は、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら記録装置1全体を制御する。例えば、ホストI/F102またはワイヤレスI/F103を介してホスト装置400から印刷ジョブが入力されると、メインコントローラ101の指示に従って、画像処理部108が受信した画像データに対して所定の画像処理を施す。そして、メインコントローラ101はプリントエンジンI/F105を介して、画像処理を施した画像データをプリントエンジンユニット200へ送信する。
なお、記録装置1は無線通信や有線通信を介してホスト装置400から画像データを取得しても良いし、記録装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリ等)から画像データを取得しても良い。無線通信や有線通信に利用される通信方式は限定されない。例えば、無線通信に利用される通信方式として、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)が適用可能である。また、有線通信に利用される通信方式としては、USB(Universal Serial Bus)等が適用可能である。また、例えばホスト装置400から読取コマンドが入力されると、メインコントローラ101は、スキャナエンジンI/F109を介してこのコマンドをスキャナ部3に送信する。
操作パネル104は、ユーザが記録装置1に対して入出力を行うための機構である。ユーザは、操作パネル104を介してコピーやスキャン等の動作を指示したり、印刷モードを設定したり、記録装置1の情報を認識したりすることができる。
プリントエンジンユニット200において、CPUにより構成されるプリントコントローラ202は、ROM203に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM204をワークエリアとしながら、プリント部2が備える各種機構を制御する。コントローラI/F201を介して各種コマンドや画像データが受信されると、プリントコントローラ202は、これを一旦RAM204に保存する。記録ヘッド8が記録動作に利用できるように、プリントコントローラ202は画像処理コントローラ205に、保存した画像データを記録データへ変換させる。記録データが生成されると、プリントコントローラ202は、ヘッドI/F206を介して記録ヘッド8に記録データに基づく記録動作を実行させる。この際、プリントコントローラ202は、搬送制御部207を介して図1に示す給送ユニット6A、6B、搬送ローラ7、排出ローラ12、フラッパ11を駆動して、記録媒体Sを搬送する。プリントコントローラ202の指示に従って、記録媒体Sの搬送動作に連動して記録ヘッド8による記録動作が実行され、印刷処理が行われる。
ヘッドキャリッジ制御部208は、記録装置1のメンテナンス状態や記録状態といった動作状態に応じて記録ヘッド8の向きや位置を変更する。インク供給制御部209は、記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力が適切な範囲に収まるように、インク供給ユニット15を制御する。メンテナンス制御部210は、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う際に、メンテナンスユニット16におけるキャップユニット10やワイピングユニット17の動作を制御する。
スキャナエンジンユニット300においては、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら、スキャナコントローラ302のハードウェアリソースを制御する。これにより、スキャナ部3が備える各種機構は制御される。例えばコントローラI/F301を介してメインコントローラ101がスキャナコントローラ302内のハードウェアリソースを制御することにより、ユーザによってADFに搭載された原稿を、搬送制御部304を介して搬送し、センサ305によって読み取る。そして、スキャナコントローラ302は読み取った画像データをRAM303に保存する。なお、プリントコントローラ202は、上述のように取得された画像データを記録データに変換することで、記録ヘッド8に、スキャナコントローラ302で読み取った画像データに基づく記録動作を実行させることが可能である。
図3は、記録装置1が記録状態にあるときを示す。図1に示した待機状態と比較すると、キャップユニット10が記録ヘッド8の吐出口面8aから離間し、吐出口面8aがプラテン9と対向している。本実施形態において、プラテン9の平面は水平方向に対して約45度傾いており、記録位置における記録ヘッド8の吐出口面8aも、プラテン9との距離が一定に維持されるように水平方向に対して約45度傾いている。
記録ヘッド8を図1に示す待機位置から図3に示す記録位置に移動する際、プリントコントローラ202は、メンテナンス制御部210を用いて、キャップユニット10を図3に示す退避位置まで降下させる。これにより、記録ヘッド8の吐出口面8aは、キャップ部材10aと離間する。その後、プリントコントローラ202は、ヘッドキャリッジ制御部208を用いて記録ヘッド8の鉛直方向の高さを調整しながら45度回転させ、吐出口面8aをプラテン9と対向させる。記録動作が完了し、記録ヘッド8が記録位置から待機位置に移動する際は、プリントコントローラ202によって上記と逆の工程が行われる。
次に、プリント部2における記録媒体Sの搬送経路について説明する。記録コマンドが入力されると、プリントコントローラ202は、まず、メンテナンス制御部210およびヘッドキャリッジ制御部208を用いて、記録ヘッド8を図3に示す記録位置に移動する。その後、プリントコントローラ202は搬送制御部207を用い、記録コマンドに従って第1給送ユニット6Aおよび第2給送ユニット6Bのいずれかを駆動し、記録媒体Sを給送する。
図4(a)〜(c)は、第1カセット5Aに収容されているA4サイズの記録媒体Sが給送されるときの搬送経路を示す図である。第1カセット5A内の1番上に積載された記録媒体Sは、第1給送ユニット6Aによって2枚目以降の記録媒体から分離され、搬送ローラ7とピンチローラ7aにニップされながら、プラテン9と記録ヘッド8の間の記録領域Pに向けて搬送される。図4(a)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。記録媒体Sの進行方向は、第1給送ユニット6Aに給送されて記録領域Pに到達する間に、水平方向(x方向)から、水平方向に対して約45度傾いた方向に変更される。
記録領域Pでは、記録ヘッド8に設けられた複数の吐出口から記録媒体Sに向けてインクが吐出される。インクが付与される領域の記録媒体Sは、プラテン9によってその背面が支持されており、吐出口面8aと記録媒体Sの距離が一定に保たれている。インクが付与された後の記録媒体Sは、搬送ローラ7と拍車7bに案内されながら、先端が右に傾いているフラッパ11の左側を通り、ガイド18に沿って記録装置1の鉛直方向上方へ搬送される。図4(b)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。記録媒体Sの進行方向は、水平方向に対し約45度傾いた記録領域Pの位置から、搬送ローラ7と拍車7bによって鉛直方向上方に変更されている。
記録媒体Sは、鉛直方向上方に搬送された後、排出ローラ12と拍車7bによって排出トレイ13に排出される。図4(c)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。排出された記録媒体Sは、記録ヘッド8によって画像が記録された面を下にした状態で、排出トレイ13上に保持される。
図5(a)〜(c)は、第2カセット5Bに収容されているA3サイズの記録媒体Sが給送されるときの搬送経路を示す図である。第2カセット5B内の1番上に積載された記録媒体Sは、第2給送ユニット6Bによって2枚目以降の記録媒体から分離され、搬送ローラ7とピンチローラ7aにニップされながら、プラテン9と記録ヘッド8の間の記録領域Pに向けて搬送される。
図5(a)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。第2給送ユニット6Bに給送されて記録領域Pに到達するまでの搬送経路には、複数の搬送ローラ7とピンチローラ7aおよびインナーガイド19が配されることで、記録媒体SはS字上に湾曲されてプラテン9まで搬送される。
その後の搬送経路は、図4(b)および(c)で示したA4サイズの記録媒体Sの場合と同様である。図5(b)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。図5(c)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。
図6(a)〜(d)は、A4サイズの記録媒体Sの裏面(第2面)に対して記録動作(両面記録)を行う場合の搬送経路を示す。両面記録を行う場合、第1面(表面)を記録した後に第2面(裏面)に記録動作を行う。第1面を記録する際の搬送工程は図4(a)〜(c)と同様であるので、ここでは説明を省略する。以後、図4(c)以後の搬送工程について説明する。
記録ヘッド8による第1面への記録動作が完了し、記録媒体Sの後端がフラッパ11を通過すると、プリントコントローラ202は、搬送ローラ7を逆回転させて記録媒体Sを記録装置1の内部へ搬送する。この際、フラッパ11は、不図示のアクチュエータによってその先端が左側に傾くように制御されるため、記録媒体Sの先端(第1面の記録動作における後端)はフラッパ11の右側を通過して鉛直方向下方へ搬送される。図6(a)は、記録媒体Sの先端(第1面の記録動作における後端)が、フラッパ11の右側を通過する状態を示す。
その後記録媒体Sは、インナーガイド19の湾曲した外周面に沿って搬送され、再び記録ヘッド8とプラテン9の間の記録領域Pに搬送される。この際、記録ヘッド8の吐出口面8aに、記録媒体Sの第2面が対向する。図6(b)は、第2面の記録動作のために、記録媒体Sの先端が記録領域Pに到達する直前の搬送状態を示す。
その後の搬送経路は、図4(b)および(c)で示した第1面記録の場合と同様である。図6(c)は、記録媒体Sの先端が記録領域Pを通過して鉛直方向上方に搬送される状態を示す。この際、フラッパ11は、不図示のアクチュエータにより先端が右側に傾いた位置に移動するように制御される。図6(d)は、記録媒体Sの先端が排出ローラ12を通過して排出トレイ13に排出される状態を示す。
次に、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作について説明する。図1でも説明したように、本実施形態のメンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17および廃インクタンク20などを備え、所定のタイミングにこれらを作動させてメンテナンス動作を行う。
図7は、記録装置1がメンテナンス状態のときの図である。記録ヘッド8を図1に示す待機位置から図7に示すメンテナンス位置に移動する際、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向において上方に移動させるとともにキャップユニット10を鉛直方向下方に移動させる。そして、プリントコントローラ202は、ワイピングユニット17を退避位置から図7における右方向に移動させる。その後、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向下方に移動させメンテナンス動作が可能なメンテナンス位置に移動させる。
一方、記録ヘッド8を図3に示す記録位置から図7に示すメンテナンス位置に移動する際、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を45度回転させつつ鉛直方向上方に移動させる。そして、プリントコントローラ202は、ワイピングユニット17を退避位置から右方向に移動させる。その後プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向下方に移動させて、メンテナンスユニット16によるメンテナンス動作が可能なメンテナンス位置に移動させる。
図8(a)はメンテナンスユニット16が待機ポジションにある状態を示す斜視図であり、図8(b)はメンテナンスユニット16がメンテナンスポジションにある状態を示す斜視図である。図8(a)は図1に対応し、図8(b)は図7に対応している。記録ヘッド8が待機位置にあるとき、メンテナンスユニット16は図8(a)に示す待機ポジションにあり、キャップユニット10は鉛直方向上方に移動しており、ワイピングユニット17はメンテナンスユニット16の内部に収納されている。キャップユニット10はy方向に延在する箱形のキャップ部材10aを有し、これにより記録ヘッド8の吐出口面8aを覆うことにより、吐出口からのインクの蒸発を抑制することができる。また、キャップユニット10は、キャップ部材10aに予備吐出等で吐出されたインクを回収し、回収したインクを不図示の吸引ポンプに吸引させる機能も備えている。さらに、キャップユニット10は、キャップ部材10aが記録ヘッド8の吐出口面8aを覆った状態で不図示の吸引ポンプで吸引し吐出口よりインクを強制的に排出させる機能も備えている。
一方、図8(b)に示すメンテナンスポジションにおいて、キャップユニット10は鉛直方向下方に移動しており、ワイピングユニット17がメンテナンスユニット16から引き出されている。ワイピングユニット17は、ブレードワイパユニット171とバキュームワイパユニット172の2つのワイパユニットを備えている。
ブレードワイパユニット171には、吐出口面8aをx方向に沿ってワイピングするためのブレードワイパ171aが吐出口の配列領域に相当する長さだけy方向に配されている。ブレードワイパユニット171を用いてワイピング動作を行う際、ワイピングユニット17は、記録ヘッド8がブレードワイパ171aに当接可能な高さに位置決めされた状態で、ブレードワイパユニット171をx方向に移動する。この移動により、吐出口面8aに付着するインクなどはブレードワイパ171aに拭き取られる。
ブレードワイパ171aが収納される際のメンテナンスユニット16の入り口には、ブレードワイパ171aに付着したインクを除去するとともにブレードワイパ171aにウェット液を付与するためのウェットワイパクリーナ16aが配されている。ブレードワイパ171aは、メンテナンスユニット16に収納される度にウェットワイパクリーナ16aによって付着物が除去されウェット液が塗布される。そして、次に吐出口面8aをワイピングしたときにウェット液を吐出口面8aに転写し、吐出口面8aとブレードワイパ171a間の滑り性を向上させている。
一方、バキュームワイパユニット172は、y方向に延在する開口部を有する平板172aと、開口部内をy方向に移動可能なキャリッジ172bと、キャリッジ172bに搭載されたバキュームワイパ172cとを有する。バキュームワイパ172cは、キャリッジ172bの移動に伴って吐出口面8aをy方向にワイピング可能に配されている。バキュームワイパ172cの先端には、不図示の吸引ポンプに接続された吸引口が形成されている。このため、吸引ポンプを作動させながらキャリッジ172bをy方向に移動すると、記録ヘッド8の吐出口面8aに付着したインク等は、バキュームワイパ172cによって拭き寄せられながら吸引口に吸い込まれる。この際、平板172aと開口部の両端に設けられた位置決めピン172dは、バキュームワイパ172cに対する吐出口面8aの位置合わせに利用される。
本実施形態では、ブレードワイパユニット171によるワイピング動作を行いバキュームワイパユニット172によるワイピング動作を行わない第1のワイピング処理と、両方のワイピング処理を順番に行う第2のワイピング処理を実施することができる。第1のワイピング処理を行う際、プリントコントローラ202は、まず、記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16から引き出す。そして、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8をブレードワイパ171aに当接可能な位置まで鉛直方向下方に移動させた後、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16内へ移動させる。この移動により、吐出口面8aに付着するインク等はブレードワイパ171aに拭き取られる。すなわち、ブレードワイパ171aは、メンテナンスユニット16から引き出された位置からメンテナンスユニット16内へ移動する際に吐出口面8aをワイピングする。
ブレードワイパユニット171が収納されると、プリントコントローラ202は、次にキャップユニット10を鉛直方向上方に移動させ、キャップ部材10aにより記録ヘッド8の吐出口面8aを覆う。そして、プリントコントローラ202は、その状態で記録ヘッド8を駆動して予備吐出を行わせ、キャップ部材10a内に回収されたインクを吸引ポンプによって吸引する。
一方、第2のワイピング処理を行う際、プリントコントローラ202は、まず、記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16からスライドさせて引き出す。そして、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8をブレードワイパ171aに当接可能な位置まで鉛直方向下方に移動させた後、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16内へ移動させる。これにより、ブレードワイパ171aによるワイピング動作が吐出口面8aに対して行われる。次に、プリントコントローラ202は、再び記録ヘッド8を図7のメンテナンス位置よりも鉛直方向上方に退避させた状態で、ワイピングユニット17をメンテナンスユニット16からスライドさせて所定位置まで引き出す。続いて、プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を図7に示すワイピング位置に下降させながら、平板172aと位置決めピン172dを用いて吐出口面8aとバキュームワイパユニット172の位置決めを行う。その後、プリントコントローラ202は、上述したバキュームワイパユニット172によるワイピング動作を実行する。プリントコントローラ202は、記録ヘッド8を鉛直方向上方に退避させ、ワイピングユニット17を収納した後、第1のワイピング処理と同様に、キャップユニット10によるキャップ部材内への予備吐出と回収したインクの吸引動作を行う。
更に、メンテナンスユニット16は、上記ワイピング処理のほか、キャップ部材10aが記録ヘッド8の吐出口面8aを覆った状態で不図示の吸引ポンプで吸引し吐出口よりインクを強制的に排出させる吸引処理も行う。この吸引処理については、比較的多量のインクを強制的に排出させる第1の吸引処理と、比較的少量のインクを排出させる第2の吸引処理が用意されている。第1の吸引処理、第2の吸引処理、およびキャップ部材10a内に予備的に吐出されたインクの吸引処理によって、不図示の吸引ポンプで吸引されたインクは、メンテナンスユニット16内に設置された廃インクタンク20に収容される。廃インクタンク20は、インクジェット記録装置1の正面よりy方向に挿入することによって装着される。すなわち、ユーザは、満杯になった(廃インク量が所定量以上になった)廃インクタンク20を装置本体から外し、新たな廃インクタンク20に交換することができる。
図9(a)および(b)は、廃インクタンク20の外観斜視図である。図9(a)は、本体に装着される前、図(b)は装着された後をそれぞれ示している。図(a)に示すように、廃インクタンク20のy方向前面(装置本体に装着されたときに後方側の面)には、装置に設けられた排出ジョイント21と接続するための開口21aと、この開口を囲う大気連通口25が形成されている。また、廃インクタンク20のy方向後面(装置本体に装着されたときに前方側の面)よりもやや+y方向にずれた位置には、装置に設けられた検知ピン24を受容するための受容口24aが形成されている。このような廃インクタンク20を+y方向に挿入し、装置に装着することにより、図(b)に示すように、開口21aは排出ジョイント21と連結し、受容口24aには検知ピン24が挿入される。なお、検知ピン(検知部)24は、極性の異なる2つの電極で構成され、これらの間にインクが介在することで電気的な導通を確認することができる。
ほぼ直方体からなる廃インクタンク20の内部には、吸収体22が充填された−y方向側の領域と、排出ジョイント21側(+y方向側)の滴下空間23が形成されている。吸収体22にインクを保持させることにより、廃インクタンクを交換したり装置を傾けたりしても、インクの漏れを抑えることができる。本実施形態では、吸収体22が部分的に目詰まりしても安定した吸収力が生成されるように、滴下空間23と吸収体22の接触面積を十分大きく確保している。
排出ジョイント21は、メンテナンスユニット16より回収された廃インクを導くための不図示のチューブと接続される。メンテナンスユニット16が実行する、第1の吸引処理、第2の吸引処理、第1のワイピング処理、第2のワイピング処理等によって排出された廃インクは、不図示のチューブを介し排出ジョイント21を経て、廃インクタンク20の滴下空間23に排出される。
滴下された廃インクは、最初は滴下空間23の下方に溜まるが、その後、吸収体203の毛管力によって、廃インクタンク20の奥行き方向に徐々に浸透していく。吸収体22の浸透領域が吸収体の一部に配された検知ピン24に到達すると、2つの電極の間に電流が流れ、メンテナンス制御部210は、廃インクが検知ピン24の位置まで到達したことを検知する。
図10(a)〜(c)は、経時的に変化する廃インクの浸透状態を説明するための図である。滴下空間23に滴下されたインクは、吸収体22の左下端部より徐々に吸収体22内を浸透し、やがて安定する。図10(a)では、吸収体22において、これより前に行われたメンテナンス処理から十分時間が経過し、当該メンテナンス処理によって排出された廃インクの吸収および浸透が停止した状態を示している。以後、このような状態を浸透停止状態と呼ぶ。浸透停止状態における吸収体22の領域は、既にインクが吸収されている吸収領域30と、未だインクが吸収されていない未吸収領域32に区分することができる。
図10(a)に示す浸透停止状態で更に新たなメンテナンス処理が行われて廃インクが排出されると、新たに追加された廃インクは吸収領域30を経て、未吸収領域32に浸透して行く。図10(b)は、このような浸透進行状態を示している。浸透進行状態において、吸収体22の領域は、最終的に吸収可能な量よりも一時的に多くのインクを含んでいる飽和領域31と、最終的に吸収可能な量のインクを含んでいる吸収領域30と、インクを含んでいない未吸収領域32と、に区分することができる。浸透進行状態の過程で、浸透中のインクが検知ピン24に到達すると(図10(b))、検知ピン24を構成する2つの電極の間に電流が流れ、メンテナンス制御部210はインクが検知ピン24まで到達したことを認識することができる。
その後、浸透が進み、新たなメンテナンス処理から十分時間が経過して飽和領域31のインクが全て浸透されると、吸収体22の内部は再び浸透停止状態となる。図10(c)は、図10(b)の段階で検知ピンによる導通が確認された後に、新たなメンテナンス処理によって排出されたインクも浸透した後の浸透停止状態を示している。図10(b)に比べ、追加吸収領域30aの分だけ、吸収領域30の容積(容量)が増加し未吸収領域32の容積(容量)が減少している。
以上のような浸透進行状態と浸透停止状態は、廃インクタンク20がインクジェット記録装置1に装着された時点から、メンテナンス処理が行われるたびに繰り返される。そして、メンテナンス処理によって排出されるインクの排出量は、メンテナンス処理の種類ごとに予め記憶しておくことができる。よって、検知ピン24の導通を確認した時点よりも後に実行されるメンテナンス処理で排出されるインクの量をカウントすれば、残存する未吸収領域32の容積(容量)を管理し、廃インクタンクの満杯を予測することができる。
しかしながら、本実施形態の記録装置1のようなフルライン型の記録ヘッドと、比較的大容量の廃インクタンク20を用いる構成では、メンテナンス処理が実行されてから廃インクタンク20で浸透停止状態となるまでに、比較的長い時間がかかる。すなわち、検知ピン24がインクの到達を検知する時点は浸透進行状態であることが多く、この時点の未吸収領域32の容積(容量)に基づいてこれより後のメンテナンス処理を許容してしまうと、廃インク量がインク吸収体の吸収可能な量を超えてしまうおそれが生じる。
このため、本発明者らは、メンテナンス処理が開始されてから浸透停止状態に到達するまでの所要時間をまず確認した。本実施形態のインクジェット記録装置の場合、所要時間は約2時間であった。そして、検知ピン24が導通を検知した時点よりも後に行われるメンテナンス処理と、導通を検知した時点から上記所要時間だけ遡った間に行われたメンテナンス処理と、の両方で排出されたインク量に基づいて廃インクタンクの満杯を判断するようにした。
具体的には、検知ピン24が導通を検知した以降のメンテナンス処理で排出されるインク量をカウントするニアフルカウントと、メンテナンス処理によって排出されたインク量を所定時間おきでカウントし、時刻と対応づけて記憶するパートタイムカウントを行う。そして、これら両方のカウントの結果に基づいて、廃インクタンク20の満杯を判断する。
図11は、本実施形態のメンテナンス制御部210が、コントローラユニット100の指示のもと実行する満杯検知シーケンスを説明するためのフローチャートである。本処理は、記録装置1の着荷時、あるいは新たな廃インクタンク20を記録装置1に装着した時に開始される。本処理が開始されると、コントローラユニット100は、まずステップS100において、タイマーT、パートタイムカウンタCptおよびニアフルカウンタCnfをリセットする(T=0、Cpt=0、Cnf=0)。そして、続くステップS101で、タイマーTをスタートし、パートタイムカウントを開始する。
図12(a)および(b)は、パートタイムカウントのために、メンテナンス処理部210が参照する廃インク量テーブルと、メモリに記憶される履歴情報とを示す図である。既に説明したように、メンテナンス処理には、比較的多量のインク吸引する第1の吸引処理、比較的少量のインクを吸引する第2の吸引処理、第1のワイピング処理、第2のワイピング処理などの様々な処理があり、それらの処理に応じて排出されるインク量は異なる。図12(a)に示す廃インク量テーブルには、メンテナンス処理の種類に対応づけて、排出される廃インク量が予め記憶されている。メンテナンス処理部210は、メンテナンス処理が行われるたびに図12(a)に示すテーブルを参照し、対応する廃インク量をパートタイムカウント値Cptに追加する。
例えば、パートタイムカウントを開始した後、カウント値Cptがリセットされるまでの間に、第2の吸引処理、第1のワイピング処理、第2のワイピング処理がこの順で行われたとする。この場合、第2のワイピング処理が終了した時点でのカウント値Cptは
Cpt=1,000mg+150mg+100mg=1,250mgとなる。
Cpt=1,000mg+150mg+100mg=1,250mgとなる。
図11に戻る。ステップS102において、メンテナンス制御部210は、検知ピン24の導通が確認されたか否かを判断する。導通が確認されない場合、廃インクはまだ検知ピン24の位置まで到達しておらず、メンテナンス制御部210はステップS103に進む。
ステップS103においてメンテナンス制御部210は、タイマーのカウント値Tが1時間(1hr)を越えたか否かを判断する。1時間を超えていない場合、メンテナンス制御部210はステップS102に戻り、パートタイムカウントとピン検知の確認を継続する。
ステップS103でカウント値Tが1時間を越えたと判断した場合、ステップS104に進み、メンテナンス制御部210は現状のパートタイムカウント値Cptを現時刻に対応する廃インク量として、現時刻とともにメモリに記憶する。すなわち、メンテナンス制御部210は、このようなパートタイムカウント値Cptを、ステップS103でカウント値Tが1時間を越えたと判断するまでカウントし続け、1時間が経過するたびにその時のカウント値Cptを時刻に対応づけてメモリに記憶する。
図12(b)は、メモリに記憶された履歴情報の一例を示している。時刻とともに、時々のパートタイムカウント値Cpt、すなわち廃インクタンク内に排出されたインク量が記憶されている。本実施形態において、時刻とパートタイムカウント値Cptを記憶するためのメモリは、4時間分(4組分)用意している。メンテナンス制御部210は、新たなパートタイムカウント値Cptが取得されるたびに、現時点から4時間前までの履歴情報に上書きして更新する。
図11に戻る。ステップS104で履歴情報を更新すると、メンテナンス制御部210は、ステップS105に進み、タイマーTおよびパートタイムカウント値Cptをリセットする。
一方、ステップS102において、検知ピン24の導通が確認された場合、メンテナンス制御部210はステップS106に進む。そして、メモリに格納されている現状の履歴情報を参照し、現時点より2時間前までのパートタイムカウント値Cptを取得し、これをニアフルカウンタ値Cnfに加算する。
例えば、図12(b)に示す履歴情報がメモリに格納されている状況において、時刻16:10に検知ピン24がインクの到達を検知した場合を考える。この場合、メンテナンス制御部210は、時刻15:00のパートタイムカウント値Cptと、16:00のパートタイムカウント値Cptより、ニアフルカウンタ値Cnfを算出する。すなわち、図.12Bの場合、ニアフルカウンタ値Cnfは、
Cnf=15,000mg+600mg=15,600mg
となる。その後、メンテナンス制御部210はステップS107に進み、ニアフルカウントを開始する。
Cnf=15,000mg+600mg=15,600mg
となる。その後、メンテナンス制御部210はステップS107に進み、ニアフルカウントを開始する。
ステップS107以降に行うニアフルカウントにおいても、メンテナンス制御部210は、図11(a)に示す廃インク量テーブルを参照する。そして、メンテナンス処理が行われるたびに、廃インク量テーブルより得られた廃インク量をニアフルカウント値Cnfに加算して行く。
ステップS108において、メンテナンス制御部210は、現在のニアフルカウント値Cnfが予め定められている閾値Errを超えているか否かを判断する。超えていない場合はニアフルカウントを継続する。一方、ニアフルカウント値Cnfが閾値Errを超えていると判断した場合は、ステップS109に進み、廃インクタンク満杯報知を行う。具体的には、コントローラユニット100の操作パネル104を介して、廃インクタンクが満杯になったことをユーザに報知し、廃インクタンク20の交換などを促す。以上で本処理は終了する。
なお、図11で説明したフローチャーのステップS106では、履歴情報を参照して得られたパートタイムカウント値Cptをニアフルカウンタ値Cnfに加算したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態において、閾値Errは、廃インクの浸透の先端が検知ピン24に到達した時点で残存する未吸収領域32が、この後に吸収できるインク量に相応させている。よって、ニアフルカウンタCnfと閾値Errを比較するステップS108の前に行うステップS106では、浸透が停止していないとみなされる廃インク量に基づいて、ニアフルカウンタCnfと閾値Errの差を小さくしておけば良い。すなわち、ステップS106においては、浸透が停止していない廃インク量とみなされる2時間分のパートタイムカウント値Cptを、ニアフルカウンタCnfに加算しても良いし、閾値Errから減算してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、検知ピン24がインクの到達を検知したタイミング以降に排出される廃インク量と、当該タイミングから所定時間遡った間に排出された廃インク量と、の両方に基づいて、インクタンクの満杯を判断している。この際、上記所定時間とは、所定のメンテナンス処理が開始されてからそのメンテナンス処理で排出されたインクの浸透が停止するまでに要すると予想される時間であり、本実施形態では2時間としている。すなわち、本実施形態によれば、検知ピン24がインクの到達を検知したタイミング以降に排出される廃インク量と、当該タイミングにおいて浸透中の廃インク量の両方に基づいて、インクタンクの満杯を判断している。このため、従来よりも、廃インクタンクが満杯になるタイミングをより高精度に検出することが可能となる。
(第2の実施形態)
廃インクタンク20においては、大気連通口25を介して収容されたインクの蒸発(インク中の水分の蒸発)も進行しており、吸収体が吸収可能な廃インクの総量も廃インクの蒸発量に少なからず影響を受ける。長期間かけて廃インクを少しずつ吸収した場合は、短期間で多量の廃インクを吸収した場合に比べて、吸収体が吸収可能な廃インクの総量は多くなる。このような状況に鑑み、本実施形態では、第1の実施形態に加え、更にインクの蒸発も加味しながらパートタイムカウント値Cptを管理する。
廃インクタンク20においては、大気連通口25を介して収容されたインクの蒸発(インク中の水分の蒸発)も進行しており、吸収体が吸収可能な廃インクの総量も廃インクの蒸発量に少なからず影響を受ける。長期間かけて廃インクを少しずつ吸収した場合は、短期間で多量の廃インクを吸収した場合に比べて、吸収体が吸収可能な廃インクの総量は多くなる。このような状況に鑑み、本実施形態では、第1の実施形態に加え、更にインクの蒸発も加味しながらパートタイムカウント値Cptを管理する。
図13は、本実施形態のメンテナンス制御部210が、コントローラユニット100の指示のもと実行する満杯検知シーケンスを説明するためのフローチャートである。第1の実施形態と異なる点はステップS201〜S203が追加されていることである。以下、これらステップに関わる工程についてのみ説明する。
ステップS103においてカウント値Tが1時間を越えたと判断し、ステップS104で現状のパートタイムカウント値Cptを現時刻とに対応づけてメモリに記憶した後、本実施形態のメンテナンス制御部210はステップS201に進む。そして、装置内に配備されているセンサを用いて、環境温度と環境湿度を検知する。
ステップS202において、メンテナンス処理部210は予め記憶されている蒸発量テーブルを参照し、ステップS201で検知した環境温度と環境湿度に基づいて、廃インクタンクに収容されているインクの蒸発量を取得する。
図14は、ステップS202で、メンテナンス制御部210が参照するテーブルを示す図である。ここでは、環境温度と環境湿度に対応するインクの蒸発量が記憶されている。例えば、ステップS201で取得した環境温度が25度、環境湿度が60%の場合、インクの蒸発量は3mgである。
ステップS203において、メンテナンス制御部210は、メモリに記憶されている履歴情報を補正する。具体的には、ステップS202で取得した蒸発量を各時刻に対応する廃インク量より減算し、得られた値に上書きする。
その後は、第1の実施形態と同様である。すなわち、ステップS105でタイマーTおよびパートタイムカウント値Cptをリセットした後、ステップS102に戻りパートタイムカウントを継続する。
以上説明した本実施形態によれば、検知ピン24がインクを検知したタイミング以降に排出される廃インク量と、当該タイミングから所定時間遡った時点の間の廃インク量に加え、廃インクタンクより蒸発するインク量に基づいて、インクタンクの満杯を判断する。よって、廃インクタンクの満杯を更に高い精度に検出することが可能となる。
なお、上記説明では環境温度と環境湿度の両方に基づいてインクの蒸発量を求めたが、本実施形態はこれに限定されるものではない。環境温度または環境湿度の少なくとも一方から想定されるインクの蒸発量に基づいて履歴情報の更新が行われれば、廃インクタンクの満杯を検出する精度を更に高めることはできる。
1 インクジェット記録装置
8 記録ヘッド
16 メンテナンスユニット
20 廃インクタンク
22 吸収体
24 検知ピン(検知部)
210 メンテナンス制御部
8 記録ヘッド
16 メンテナンスユニット
20 廃インクタンク
22 吸収体
24 検知ピン(検知部)
210 メンテナンス制御部
Claims (12)
- インクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、
前記メンテナンスユニットによって排出されたインクを吸収する吸収体を有する廃インクタンクと、
前記吸収体に設けられ前記吸収体に排出されたインクを検知する検知部と、
前記廃インクタンクに排出されるインク量を第1の時間ごとにカウントする第1のカウント手段と、
前記検知部がインクを検知した後に、前記廃インクタンクに排出されるインク量をカウントする第2のカウント手段と、
前記廃インクタンク内のインク量が所定量以上になったか判断する判断手段と、
を備えるインクジェット記録装置において、
前記判断手段は、前記検知部がインクを検知した時から第2の時間遡った時間の間に前記第1のカウント手段によってカウントされたインク量と、前記第2のカウント手段がカウントするインク量と、に基づいて判断することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記判断手段は、前記検知部がインクを検知した時から前記第2の時間遡った時間の間に前記第1のカウント手段によってカウントされたインク量と、前記第2のカウント手段がカウントするインクの量との和が、所定の閾値を超えた場合に、前記廃インクタンク内のインク量が前記所定量以上になったと判断することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第2の時間は、前記メンテナンス動作が開始されてから当該メンテナンス動作で排出されたインクの前記吸収体における浸透が停止するまでに要する時間であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の時間は前記第2の時間よりも大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1のカウント手段は、前記メンテナンス動作の種類と排出されるインク量とが予め対応づけられて記憶されているテーブルを参照することにより、前記廃インクタンクに排出されるインク量をカウントすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1のカウント手段によるカウントの結果を時刻に対応した履歴情報として記憶するメモリを更に具えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記メモリは、現在の時刻から前記第2の時間より大きい第3の時間遡った時刻までの前記履歴情報を記憶することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記判断手段は、環境温度または環境湿度の少なくとも一方に応じた前記廃インクタンク内のインクの蒸発量に基づいて、前記履歴情報を補正することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記メンテナンス動作は、前記記録ヘッドの吐出口よりインクを吸引するための吸引動作を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記メンテナンス動作は、前記記録ヘッドより予備的インクを吐出する動作を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記判断手段により前記廃インクタンク内のインク量が前記所定量以上であると判断された場合にその旨をユーザに報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、
前記メンテナンスユニットによって排出されたインクを吸収する吸収体を有する廃インクタンクと、
前記吸収体に設けられ前記吸収体に排出されたインクを検知する検知部と、
を備えるインクジェット記録装置における前記廃インクタンク内のインクを検知するための検知方法であって、
前記廃インクタンクに排出されるインク量を第1の時間ごとにカウントする第1のカウント工程と、
前記検知部がインクの到達を検知した後に、前記廃インクタンクに排出されるインク量をカウントする第2のカウント工程と、
前記検知部がインクを検知した時から第2の時間遡った時間の間に前記第1のカウント工程もよってカウントされるインク量と、前記第2のカウント工程でカウントされるインク量とに基づいて、前記廃インクタンク内のインク量が所定量以上になったと判断する判断工程と
を有することを特徴とする検知方法。
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2018
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|---|---|---|---|---|
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