JP2019034603A - 鞍乗型車両のフレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレーム構造を軽量化し、さらにステップを支持するためのステーの位置または向きの精度を高める。【解決手段】鞍乗型車両のフレーム構造は、タンクレールの後端側からエンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長するサイドフレーム部(左フレーム部22、右フレーム部23)を備えたボディフレーム21を有する。各サイドフレーム部は2枚の金属板24、25を接合することにより形成されている。フレーム構造は、ステップ96を支持するステップ支持構造51と、ステップ支持構造51をサイドフレーム部に固定するための固定部材64とを有する。固定部材64の前端側はサイドフレーム部の2枚の金属板24、25間に固定され、ステップ支持構造51は、固定部材64の後端面に形成された締結穴66に後方から締結部材68を締着することにより固定部材64の後端部に取り付けられている。【選択図】図8
Description
本発明は鞍乗型車両のフレーム構造に関する。
一般に、自動二輪車等の鞍乗型車両の骨格を形成するフレーム構造は、ヘッドパイプ、一対のメインフレーム、および一対のシートフレームを備えている。ヘッドパイプは、鞍乗型車両の前部上側、すなわちエンジンの前上方に配置されている。そして、ヘッドパイプにはステアリングシャフトが支持されている。一方、一対のメインフレームは、ヘッドパイプからエンジンの左上側および右上側を通って後方へそれぞれ伸長し、その後湾曲してエンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長している。そして、これらメインフレームにはエンジンが支持されている。また、これらメインフレームにおいてエンジンの後ろ側を下方へ伸長している部分には、スイングアームの前端部が支持されている。さらに、左側および右側のメインフレームの後部上側にはシートフレームがそれぞれ接続されている。各シートフレームは、メインフレームの後部上側から後方へ伸長している。そして、左側および右側のシートフレームの上側には運転シートが支持されている。さらに、左側および右側のメインフレームにおいてエンジンの後ろ側を下方へ伸長している部分の下端部には、運転シートに座った運転者が足を掛けるステップがステーを介して取り付けられている。
ここで、ステップを取り付けるためのステーに着目すると、各メインフレームにおいてエンジンの後ろ側を下方へ伸長している部分の下端部には、ステーをメインフレームに固定するためのステー固定部が設けられている。ステーの前端部は、このステー固定部にボルト等を用いて締結されている。なお、ステーの後端側はステー固定部から後方へ伸長しており、ステーの後端部にはステップの基端部が支持されている。
また、ステーのステー固定部への一般的な締結構造は次の通りである。すなわち、ステー固定部の外側側面(左側のステー固定部の左面または右側のステー固定部の右面)には、内周面にねじが形成された締結穴が形成されている。また、ステーの前端部には当該部分を鞍乗型車両の左右方向に貫通する貫通孔が形成されている。ステーの前端部は、ステーの貫通孔にボルトを通し、当該ボルトをステー固定部の締結穴に締着することにより、ステー固定部に締結されている。
このように、ステーのステー固定部への一般的な締結構造は、ステーの前端部をステー固定部に鞍乗型車両の左右方向に締結する構造である。これに対し、下記の特許文献1には、ピニオンステップ用のステーをリヤフレームに取り付ける構造についてであるが、ステーをリヤフレームに鞍乗型車両の左右方向と交わる方向に締結する構造が記載されている。すなわち、特許文献1には、リヤフレームのステー取付部の前後フレーム側ボス部に形成された挿通孔に締結ボルトを挿入し、当該締結ボルトを、ステーの前後ビーム部の前後ボス部に形成されたネジ孔に螺着して締め付けることにより、ステーをリヤフレームに締結する構造が記載されている。この構造において、リヤフレーム側の挿通孔およびステー側のネジ孔は、鞍乗型車両の左右方向と交わる方向に形成され、締結ボルトは挿通孔を鞍乗型車両の左右方向と交わる方向に通ってネジ孔に締着されている。
ところで、本出願の出願人は、鞍乗型車両のフレーム構造の軽量化を図るために、新規のフレーム構造を開発している。当該新規のフレーム構造は、エンジンの前上方に配置されたヘッドパイプと、ヘッドパイプからエンジンの上側を後方へ伸長するタンクレールと、タンクレールの後端側からエンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長する一対のサイドフレーム部を有するボディフレームと、ボディフレームの上部から後方へ伸長するシートフレームとを備えている。
このフレーム構造のボディフレームは次のような新規な構成を有している。すなわち、当該ボディフレームの各サイドフレーム部は、鞍乗型車両の左右方向内側に配置された内側金属板と鞍乗型車両の左右方向外側に配置された外側金属板とを、内側金属板において鞍乗型車両の左右方向外側を向いた面と外側金属板において鞍乗型車両の左右方向内側を向いた面とが互いに対向するように接合することにより形成されている。
このような構成を有するボディフレームにおいては、運転者が足を掛けるステップを支持するステーをサイドフレーム部に固定するに当たり、次のような問題がある。
すなわち、サイドフレーム部を形成する外側金属板において鞍乗型車両の左右方向外側を向いた面にステーを固定することとした場合、ステップに作用する荷重により外側金属板が変形してしまうおそれがある。
また、サイドフレーム部の後方を向いた端面にステーを固定することとした場合、ステーの位置または向きの精度を高めることが困難となる。すなわち、サイドフレーム部の後方を向いた端面には、外側金属板と内側金属板とを接合する溶接部がある。凹凸を有する溶接部上にステーを固定することとした場合、ステーの位置または向きの精度を高めることは容易でなく、また、ステーの位置または向きの精度を高めるための特別な治具や追加の加工が必要になる。また、サイドフレーム部の後方を向いた端面の左右方向の寸法は小さく、溶接部を避けてステーを固定するための領域を確保することは難しい。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の第1の課題は、鞍乗型車両のフレーム構造の軽量化を図ることにある。また、本発明の第2の課題は、ステップを支持するためのステーを上記新規のフレーム構造のボディフレームに固定するに当たり、ステーの位置または向きの精度を高めることにある。
上記課題を解決するために、本発明のフレーム構造は、鞍乗型車両のフレーム構造であって、前記鞍乗型車両のエンジンの前上方に配置されたヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから前記エンジンの上側を後方へ伸長するタンクレールと、前記タンクレールの後端側から前記エンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長する一対のサイドフレーム部を有するボディフレームと、前記鞍乗型車両の運転者が左足および右足をそれぞれ掛ける一対のステップをそれぞれ支持する一対のステップ支持構造と、前記一対のステップ支持構造を前記一対のサイドフレーム部にそれぞれ固定するための複数の固定部材とを備え、前記各サイドフレーム部は、前記鞍乗型車両の左右方向内側に配置された内側金属板と前記鞍乗型車両の左右方向外側に配置された外側金属板とを、前記内側金属板において前記鞍乗型車両の左右方向外側を向いた面と前記外側金属板において前記鞍乗型車両の左右方向内側を向いた面とが互いに対向するように接合することにより形成され、前記各固定部材の後端面には締結穴が形成され、前記各固定部材は、当該固定部材の前端側が前記サイドフレーム部の前記内側金属板と前記外側金属板との間に位置し、かつ当該固定部材の後端部が当該サイドフレーム部の前記内側金属板と前記外側金属板との間からこれらの後ろ側へ出るように当該サイドフレーム部に固定され、前記各ステップ支持構造は、後端側に前記ステップが取り付けられるステー部と、前記ステー部の前端部を前記固定部材の後端部に取り付けるための取付部とを有し、前記各ステップ支持構造の取付部には前記鞍乗型車両の前後方向に貫通する貫通孔が形成され、前記各ステップ支持構造は、前記取付部の後方から前記貫通孔を通って前記締結穴に締着された締結部材により前記固定部材の後端部に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、鞍乗型車両のフレーム構造を軽量化することができる。また、本発明によれば、ステップを支持するためのステーをフレーム構造のボディフレームに固定するに当たり、ステーの位置または向きの精度を高めることができる。
本発明の実施形態のフレーム構造は、鞍乗型車両のエンジンの前上方に配置されたヘッドパイプと、ヘッドパイプからエンジンの上側を後方へ伸長するタンクレールと、タンクレールの後端側からエンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長する一対のサイドフレーム部を有するボディフレームとを備えている。
ボディフレームにおいて、各サイドフレーム部は、鞍乗型車両の左右方向内側に配置された内側金属板と鞍乗型車両の左右方向外側に配置された外側金属板とを、内側金属板において鞍乗型車両の左右方向外側を向いた面と外側金属板において鞍乗型車両の左右方向内側を向いた面とが互いに対向するように接合することにより形成されている。
さらに、本発明の実施形態のフレーム構造は、鞍乗型車両の運転者が左足および右足をそれぞれ掛ける一対のステップをそれぞれ支持する一対のステップ支持構造と、一対のステップ支持構造を一対のサイドフレーム部にそれぞれ固定するための複数の固定部材とを備えている。
各固定部材の後端面には締結穴が形成されている。また、各固定部材は、当該固定部材の前端側がサイドフレーム部の内側金属板と外側金属板との間に位置し、かつ当該固定部材の後端部が当該サイドフレーム部の内側金属板と外側金属板との間からこれらの後ろ側へ出るように当該サイドフレーム部に固定されている。
各ステップ支持構造は、後端側にステップが取り付けられるステー部と、ステー部の前端部を固定部材の後端部に取り付けるための取付部とを有している。各ステップ支持構造の取付部には鞍乗型車両の前後方向に貫通する貫通孔が形成されている。各ステップ支持構造は、取付部の後方から貫通孔を通って締結穴に締着された締結部材により固定部材の後端部に取り付けられている。
本発明の実施形態のフレーム構造によれば、ボディフレームの各サイドフレーム部を2枚の金属板を接合することにより形成する構成としたから、ボディフレームを軽量化することができる。
また、サイドフレーム部を形成する2枚の金属板間に固定部材の前端部を配置する構成としたから、内側金属板と外側金属板とを接合する溶接部を避けて固定部材の前端部を配置することができる。これにより、固定部材をサイドフレーム部に精度良く固定することができる。
また、締結部材を、ステップ支持構造の取付部の後方から、当該取付部を前後方向に貫通する貫通孔を通して、固定部材の後端面に形成された締結穴に締着することにより、ステップ支持構造を固定部材に取り付ける構成としたから、ステップに作用する荷重が締結部材を弛める方向(例えば締結部材の軸線を中心に反時計回りに回転する方向)に作用し難くすることができる。したがって、ステップに作用する荷重によって締結部材が弛むことを抑制することができる。
(鞍乗型車両)
図1は本発明の実施例のフレーム構造11が設けられた鞍乗型車両1を左方から見た状態を示している。なお、以下の実施例において、部品の配置や形状等につき方向を述べる際には、鞍乗型車両1の運転者を基準とする。各図の右下に描いた矢印が指す前(F)、後(B)、左(L)、右(R)、上(U)および下(D)は鞍乗型車両1の運転者を基準とした方向を示している。
図1は本発明の実施例のフレーム構造11が設けられた鞍乗型車両1を左方から見た状態を示している。なお、以下の実施例において、部品の配置や形状等につき方向を述べる際には、鞍乗型車両1の運転者を基準とする。各図の右下に描いた矢印が指す前(F)、後(B)、左(L)、右(R)、上(U)および下(D)は鞍乗型車両1の運転者を基準とした方向を示している。
図1において、鞍乗型車両1は例えば自動二輪車である。鞍乗型車両1は、その骨格を形成するフレーム構造11を備えている。フレーム構造11の前部には、ステアリングシャフト81が支持され、ステアリングシャフト81にはブラケットを介してフロントフォーク82が支持され、フロントフォーク82には前輪83が支持されている。また、フレーム構造11の前後方向の略中間部にはエンジン84が支持されている。エンジン84は、クランクケース85、シリンダ86およびシリンダヘッド87を備えている。また、エンジン84の下方にはマフラ88が設けられている。また、シリンダヘッド87の前部に設けられた排気ポートとマフラ88とは排気管89により接続されている。また、フレーム構造11の後部下側にはスイングアーム90の前端部が支持され、スイングアーム90の後端側には後輪91が支持されている。また、フレーム構造11の上側には燃料タンク92が設けられ、燃料タンク92の後方には運転シート93が設けられている。
(フレーム構造)
図2はフレーム構造11を左方から見た状態を示し、図3はフレーム構造11を上方から見た状態を示している。図2および図3に示すように、フレーム構造11は、ヘッドパイプ12、一対の上タンクレール13、一対の下タンクレール14、一対のダウンチューブ15、複数の補強フレーム17、ボディフレーム21、シートフレーム構造41、一対のステップ支持構造51および複数の固定部材64を備えている。
図2はフレーム構造11を左方から見た状態を示し、図3はフレーム構造11を上方から見た状態を示している。図2および図3に示すように、フレーム構造11は、ヘッドパイプ12、一対の上タンクレール13、一対の下タンクレール14、一対のダウンチューブ15、複数の補強フレーム17、ボディフレーム21、シートフレーム構造41、一対のステップ支持構造51および複数の固定部材64を備えている。
ヘッドパイプ12は、例えば鋼鉄等の金属により形成された筒状の部材であり、図1に示すように、鞍乗型車両1の前上部、すなわちエンジン84の前上方に配置されている。ヘッドパイプ12内にはステアリングシャフト81が回転可能に支持されている。
各上タンクレール13、各下タンクレール14、各ダウンチューブ15および各補強フレーム17は例えば鋼鉄等の金属により形成されたパイプである。一対の上タンクレール13は、それらの前端部がヘッドパイプ12の上部にそれぞれ接続され、後端側がエンジン84の左上側および右上側を下方へ傾斜しつつ後方へそれぞれ伸長している。また、一対の上タンクレール13は、図3に示すように、それらの前端部分が互いに接近しているが、後方へ伸長するに連れて左右方向に大きく拡がる。その後、一対の上タンクレール13は、図1と図3とを比較しながら見るとわかる通り、平面視でエンジン84のシリンダヘッド87を越えた辺りで、後方へ伸長するに連れて互いに徐々に接近している。
一対の下タンクレール14は、一対の上タンクレール13の下方に配置されている。一対の下タンクレール14は、それらの前端部がヘッドパイプ12の下部にそれぞれ接続され、後端側がエンジン84の左上側および右上側を下方へ傾斜しつつ後方へそれぞれ伸長している。また、一対の下タンクレール14は、図3に示すように、一対の上タンクレール13と同様の軌跡を辿って後方へそれぞれ伸長しているが、一対の上タンクレール13よりも外側を通っている。
一対のダウンチューブ15は、図2に示すように、それら前端部が一対の下タンクレール14の前端側にそれぞれ接続され、後端側が僅かに後方へ傾斜しつつ下方へそれぞれ伸長している。また、各ダウンチューブ15の下端部には第1のエンジンマウント部71が設けられている。左側の第1のエンジンマウント部71には、図1に示すように、シリンダ86の左前部またはシリンダヘッド87の左前部が固定されている。また、右側の第1のエンジンマウント部71には、シリンダ86の右前部またはシリンダヘッド87の右前部が固定されている。
また、図2に示すように、フレーム構造11の左側において、上タンクレール13と下タンクレール14との間には2本の補強フレーム17が設けられている。また、下タンクレール14においてダウンチューブ15の上端部が接続された部分よりも後方の部分とダウンチューブ15の下端部との間にも補強フレーム17が設けられている。フレーム構造11の右側も同様に複数の補強フレーム17が設けられている。
(ボディフレーム)
図4はボディフレーム21、ステップ96およびステップ支持構造51を左後方から見た状態を示している。図5はボディフレーム21を分解した状態を示している。図6はボディフレーム21を左方から見た状態を示している。図7は図6中の矢示VII−VII方向から見たボディフレーム21の左フレーム部22の断面を示している。
図4はボディフレーム21、ステップ96およびステップ支持構造51を左後方から見た状態を示している。図5はボディフレーム21を分解した状態を示している。図6はボディフレーム21を左方から見た状態を示している。図7は図6中の矢示VII−VII方向から見たボディフレーム21の左フレーム部22の断面を示している。
ボディフレーム21は、各上タンクレール13の後端部および各下タンクレール14の後端部をそれぞれ支持する機能、スイングアーム90の前端部を支持する機能、シートフレーム構造41を支持する機能、および各ステップ支持構造51を固定部材64を介して固定する機能を併せ持ったフレームである。ボディフレーム21は、図1に示すように、エンジン84の後ろ側に配置されている。
ボディフレーム21は、図4に示すように、左側の上タンクレール13および下タンクレール14のそれぞれの後端側からエンジン84の左後ろ側を下方へ伸長する左フレーム部22と、右側の上タンクレール13および下タンクレール14のそれぞれの後端側からエンジン84の右後ろ側を下方へ伸長する右フレーム部23と、左フレーム部22の上部と右フレーム部23の上部とを連結する上連結部26と、左フレーム部22の下部と右フレーム部23の下部とを連結する下連結部27とを備えている。
図5に示すように、左フレーム部22は、内側金属板24と外側金属板25とを互いに接合することにより形成されている。内側金属板24は鞍乗型車両1の左右方向内側に配置され、外側金属板25は鞍乗型車両1の左右方向外側に配置されている。
内側金属板24および外側金属板25は、金属板をプレス加工することによりそれぞれ形成されている。図7に示すように、内側金属板24の後縁部24Aは、当該後縁部24Aの端面が鞍乗型車両1の左右方向外側を向くように曲がっている。同様に、内側金属板24の前縁部24Bも、当該前縁部24Bの端面が鞍乗型車両1の左右方向外側を向くように曲がっている。また、外側金属板25の後縁部25Aは、当該後縁部25Aの端面が鞍乗型車両1の左右方向内側を向くように曲がっている。同様に、外側金属板25の前縁部25Bも、当該前縁部25Bの端面が鞍乗型車両1の左右方向内側を向くように曲がっている。
左フレーム部22は、図5および図7に示すように、内側金属板24と外側金属板25とを、内側金属板24において鞍乗型車両1の左右方向外側を向いた面24Cと外側金属板25において鞍乗型車両1の左右方向内側を向いた面25Cとが互いに対向するように接合することにより形成されている。具体的には、左フレーム部22は、内側金属板24の後縁部24Aの端面と外側金属板25の後縁部25Aの端面とを互いに合わせ、かつ内側金属板24の前縁部24Bの端面と外側金属板25の前縁部25Bの端面とを互いに合わせ、後縁部24Aと後縁部25Aとを溶接し、かつ前縁部24Bと前縁部25Bとを溶接することにより形成されている。これにより、左フレーム部22は、図7に示すように、略長方形の横断面を有する筒状に形成されている。
また、図5に示すように、左フレーム部22の内側金属板24において後縁部24Aの端面には、2つの切り欠き部35が形成されている。2つの切り欠き部35は当該後縁部24Aの端面の上部と下部とにそれぞれ配置されている。また、左フレーム部22の外側金属板25において後縁部25Aの端面には2つの切り欠き部36が形成されている。2つの切り欠き部36は当該後縁部25Aの端面の上部と下部とにそれぞれ配置されている。内側金属板24の上部の切り欠き部35と、外側金属板25の上部の切り欠き部36とは互いに向かい合う位置に配置されている。また、内側金属板24の下部の切り欠き部35と、外側金属板25の下部の切り欠き部36とは互いに向かい合う位置に配置されている。内側金属板24と外側金属板25とを互いに接合したとき、上部の切り欠き部35と上部の切り欠き部36とが合わさり、かつ下部の切り欠き部35と下部の切り欠き部36とが合わさり、この結果、左フレーム部22の後面には2つの穴が形成される。
また、上部の切り欠き部35と上部の切り欠き部36との間、および下部の切り欠き部35と下部の切り欠き部36との間には、2つの固定部材64の前端側がそれぞれ嵌合される。左フレーム部22を後方から見たとき、各切り欠き部35および36の形状は、固定部材64の前端側の円形の横断面形状と合致するように半円形の形状を有している。
右フレーム部23は、左フレーム部22と左右対称の構造を有し、左フレーム部22と同様に、内側金属板24と外側金属板25とを互いに接合することにより形成されている。そして、左フレーム部22と同様に、右フレーム部23における内側金属板24の後縁部24Aの端面にも2つの切り欠き部35が形成され、右フレーム部23における外側金属板25の後縁部25Aの端面にも2つの切り欠き部36が形成されている。
上連結部26および下連結部27はそれぞれ、例えば鉄またはアルミニウム等の金属により形成され、これらは例えば鋳造により成形されている。左フレーム部22および右フレーム部23のそれぞれの上端部は上連結部26の左部および右部にそれぞれ例えば溶接により接合されている。また、左フレーム部22および右フレーム部23のそれぞれの下端部は下連結部27の左部および右部にそれぞれ例えば溶接により接合されている。
また、図2に示すように、ボディフレーム21の左上部前側には2つのタンクレール接続部28が設けられている。これらタンクレール接続部28のうち、上側のタンクレール接続部28には左側の上タンクレール13の後端部が接続され、下側のタンクレール接続部28には左側の下タンクレール14の後端部が接続されている。また、図3に示すように、ボディフレーム21の右上部前側にも2つのタンクレール接続部28が設けられている。これらタンクレール接続部28のうち、上側のタンクレール接続部28には右側の上タンクレール13の後端部が接続され、下側のタンクレール接続部28には右側の下タンクレール14の後端部が接続されている。
また、図5に示すように、左側の2つのタンクレール接続部28は、左フレーム部22の外側金属板25と上連結部26とを合わせた部分に形成されている。左側の上タンクレール13および下タンクレール14のそれぞれの後端部は上連結部26および外側金属板25にそれぞれ溶接されている。同様に、右側の2つのタンクレール接続部28は、右フレーム部23の外側金属板25と上連結部26とを合わせた部分に形成されており、右側の上タンクレール13および下タンクレール14のそれぞれの後端部は上連結部26および外側金属板25にそれぞれ溶接されている。
また、図2に示すように、ボディフレーム21の左上部前側において左下側のタンクレール接続部28よりも下側の部分には、第2のエンジンマウント部72が設けられている。同様に、ボディフレーム21の右上部前側において右下側のタンクレール接続部28よりも下側の部分にも、第2のエンジンマウント部72が設けられている。各第2のエンジンマウント部72は、上連結部26に一体形成されている。各第2のエンジンマウント部72には、エンジン84のクランクケース85の後部上側(トランスミッションケースを構成する部分の後部上側)が固定されている。
また、ボディフレーム21の左下部前側には、第3のエンジンマウント部73が設けられている。同様に、ボディフレーム21の右下部前側にも、第3のエンジンマウント部73が設けられている。各第3のエンジンマウント部73には、エンジン84のクランクケース85の後部下側(トランスミッションケースを構成する部分の後部下側)が固定されている。各第3のエンジンマウント部73は、下連結部27に一体形成されている。
また、ボディフレーム21において、左フレーム部22の上下方向略中間部、および右フレーム部23の上下方向略中間部にはピボット支持部30がそれぞれ設けられている。ピボット支持部30間にはスイングアーム90の前端部が回動可能に支持されている。
また、図4に示すように、ボディフレーム21の上部後ろ側であって左右方向中間部には、リアクッション接続部31が設けられている。リアクッション接続部31は上連結部26に一体形成されている。また、ボディフレーム21の下部後ろ側であって左右方向中間部には、リンク部材接続部32が設けられている。リンク部材接続部32は下連結部27に一体形成されている。図1に示すように、リアクッション接続部31には、リアクッション94の上端部が接続されている。また、リンク部材接続部32には、リアクッション94の下端部とスイングアーム90とを連結するリンク部材95の一部が接続されている。
また、図5に示すように、ボディフレーム21の上面、具体的には上連結部26の上面には、シートフレーム構造41をボディフレーム21に接続するための3つのシートフレーム接続部37、38、39が設けられている。シートフレーム接続部37は、上連結部26の上面における左前側に配置されている。シートフレーム接続部38は、上連結部26の上面における右前側に配置されている。シートフレーム接続部39は、上連結部26の上面における左右方向中間かつ後ろ側に配置されている。また、各シートフレーム接続部37、38、39には、内周面にねじが形成されたボルト穴40がそれぞれ形成されている。
(シートフレーム構造)
シートフレーム構造41は、主に運転シート93を支持するフレーム構造である。シートフレーム構造41は、図2および図3に示すように、一対の上シートフレーム42と、一対の下シートフレーム43と、第1のブリッジ44と、一対の連結フレーム45と、第2のブリッジ46とを有している。これらのフレームおよびブリッジ部は金属製のパイプにより形成されている。
シートフレーム構造41は、主に運転シート93を支持するフレーム構造である。シートフレーム構造41は、図2および図3に示すように、一対の上シートフレーム42と、一対の下シートフレーム43と、第1のブリッジ44と、一対の連結フレーム45と、第2のブリッジ46とを有している。これらのフレームおよびブリッジ部は金属製のパイプにより形成されている。
左側の上シートフレーム42の前端部は、ボディフレーム21の上面に設けられたシートフレーム接続部37に接続部材47を介して接続されている。具体的には、左側の上シートフレーム42の前端部には接続部材47が例えば溶接により接合されている。左側の上シートフレーム42の前端部は、接続部材47に形成された貫通孔にボルトを通し、当該ボルトをシートフレーム接続部37に形成されたボルト穴40に締着することにより、シートフレーム接続部37に接続されている。同様に、右側の上シートフレーム42の前端部は、ボディフレーム21の上面に設けられたシートフレーム接続部38に接続部材48を介して接続されている。また、左側および右側の上シートフレーム42の後端側はボディフレーム21の上面から上方へ傾斜しつつ後方へ伸長している。さらに、左側および右側の上シートフレーム42の後端部間は第1のブリッジ44により接続されている。
一対の下シートフレーム43の前端部は1つの接続部材49により連結され、当該接続部材49を介して、ボディフレーム21の上面に設けられたシートフレーム接続部39に接続されている。また、左側の下シートフレーム43の後端部は左側の上シートフレーム42の後端部に接続され、右側の下シートフレーム43の後端部は右側の上シートフレーム42の後端部に接続されている。
左側の連結フレーム45は、その前端部が左側の下シートフレーム43の前端部に接続され、後端部が左側の上シートフレーム42の前後方向略中間部に接続されている。また、右側の連結フレーム46は、その前端部が右側の下シートフレーム43の前端部に接続され、後端部が右側の上シートフレーム42の前後方向略中間部に接続されている。また、左側の上シートフレーム42において左側の連結フレーム45が接続された部分と、右側の上シートフレーム42において右側の連結フレーム45が接続された部分との間は第2のブリッジ46により接続されている。
(固定部材・ステップ支持構造)
図8はボディフレーム21、ステー52およびステー取付部材56をそれぞれ分離させた状態を示している。なお、図8では、説明の便宜上、左側のステー52およびステー取付部材56のみを示している。図9は固定部材64、ステー取付部材56および第1の締結部材68を示している。
図8はボディフレーム21、ステー52およびステー取付部材56をそれぞれ分離させた状態を示している。なお、図8では、説明の便宜上、左側のステー52およびステー取付部材56のみを示している。図9は固定部材64、ステー取付部材56および第1の締結部材68を示している。
フレーム構造11において、一対のステップ支持構造51は、鞍乗型車両1の運転者が左足および右足をそれぞれ掛ける一対のステップ96をそれぞれ支持する構造体である。複数の固定部材64は、一対のステップ支持構造51をボディフレーム21の左フレーム部22および右フレーム部23にそれぞれ固定するための部材である。
各固定部材64は、図8に示すように、例えば鋼鉄またはアルミニウム等の金属により円柱状に形成されている。また、図9に示すように、各固定部材64の後端部には、ステップ支持構造51のステー取付部材56を取り付けるための台座部65が形成されている。台座部65は、各固定部材64の他の部分よりも径寸法が大きい。また、各固定部材64の後端面、すなわち、台座部65の後端面には、ステー取付部材56を接触させるための座面65Aが形成されている。また、座面65Aの中央部には、ステー取付部材56を締結する第1の締結部材68を締着させるための締結穴66が形成されている。締結穴66の内周面にはねじが形成されている。本実施例では、締結穴66は固定部材64をその軸方向に貫通している。
図8に示すように、本実施例では、ボディフレーム21の後部に4つの固定部材64が固定されている。すなわち、2つの固定部材64が左フレーム部22の後面の上部および下部にそれぞれ固定され、他の2つの固定部材64が右フレーム部23の後面の上部および下部にそれぞれ固定されている。
図5、図7および図8を合わせて見るとわかる通り、左側の各固定部材64の前端側は、ボディフレーム21の左フレーム部22の内側金属板24に形成された切り欠き部35と、外側金属板25に形成された切り欠き部36との間に配置され、これら切り欠き部35および切り欠き部36にそれぞれ嵌合している。また、これら左側の各固定部材64は、例えば切り欠き部35および切り欠き部36に溶接されており、これにより、左フレーム部22に固定されている。また、左側の各固定部材64の後端部は、左フレーム部22の内側金属板24と外側金属板25との間からこれらの後ろ側へ突出しており、左側の各固定部材64の台座部65は左フレーム部22の後面よりも後方に位置している。
右側の各固定部材64も、左側の各固定部材64と同様に、右フレーム部23に固定されており、右側の各固定部材64の台座部65は右フレーム部23の後面よりも後方に位置している。
一方、各ステップ支持構造51は、図8に示すように、ステー52およびステー取付部材56を有している。ステー52はステップ96を支持するための部材である。本実施例において、ステー52は例えばアルミニウム等の金属によりV字状に形成されている。すなわち、ステー52は2本の梁部53を有し、これら梁部53の後端部が互いに連結し、これら梁部53の前端部は互いに上下方向に離間している。また、ステー52の後端部に、ステップ96の基端部が固定されている。また、上側の梁部53の後部上側にはヒールガード54が設けられている。また、各梁部53の前端部には、当該部分を左右方向に貫通する挿通孔55が形成されている。
ステー取付部材56は、ステー52の前端部を固定部材64の後端部に取り付けるための部材である。ステー取付部材56は、例えばアルミニウムにより大略直方体状に形成され、例えば鋳造により成形されている。図9に示すように、ステー取付部材56の上部には、その後部から前部に向かって鞍乗型車両1の前後方向に、挿入穴57、貫通孔58および取付穴59が順次に、それぞれ同軸に形成されている。挿入穴57は、第1の締結部材68の頭部および第1の締結部材68を締め付けるための工具を挿入することができる大径の穴である。貫通孔58は、第1の締結部材68の軸部を通す小径の孔である。取付穴59は、固定部材64の台座部65を挿入することができる大径の穴である。同様に、ステー取付部材56の下部にも、挿入穴57、貫通孔58および取付穴59が形成されている。
左側のステー取付部材56は、左フレーム部22に固定された2つの固定部材64に、例えば、ボルト等の2本の第1の締結部材68を用いて次のように取り付けられている。すなわち、図8または図9に示すように、まず、左側のステー取付部材56の上側および下側の取付穴59に、左フレーム部22に固定された2つの固定部材64の台座部65を挿入する。次に、2本の第1の締結部材68のうちの1本を、ステー取付部材56の上側の挿入穴57および貫通孔58に、ステー取付部材56の後方から順次通し、当該第1の締結部材68のねじ部を上側の取付穴59に挿入された固定部材64の締結穴66に螺着する。同様に、2本の第1の締結部材68のうちの他の1本を、ステー取付部材56の下側の挿入穴57および貫通孔58に、ステー取付部材56の後方から順次通し、当該第1の締結部材68のねじ部を下側の取付穴59に挿入された固定部材64の締結穴66に螺着する。そして、これら2本の第1の締結部材68を締結穴66にそれぞれ締め付ける。一方、右側のステー取付部材56も、左側のステー取付部材56と同様に、右フレーム部23に固定された2つの固定部材64に取り付けられている。
また、図9に示すように、ステー取付部材56の上端部には、ステー52の上側の梁部53の前端部を接続するためのステー接続部60が形成されている。また、ステー取付部材56の下部には、ステー52の下側の梁部53の前端部を接続するためのステー接続部60が形成されている。そして、各ステー接続部60には、当該ステー接続部60を鞍乗型車両1の左右方向に貫通する複数の接続穴61が形成されている。また、各接続穴61の内周面にはねじが形成されている。本実施例において、上側のステー接続部60には、鞍乗型車両1を側方から見たときに、6つの接続穴61が2列および3行のマトリックス状に配置されている。また、下側のステー接続部60にも、上側のステー接続部60と同じ個数の接続穴61が、上側のステー接続部60と同じ配列で配置されている。
左側のステー52は左側のステー取付部材56のステー接続部60の左面に、例えばボルト等の2本の第2の締結部材69を用いて接続されている。具体的には、左側のステー52の上側の梁部53の前端部は、第2の締結部材69を上側の梁部53の挿通孔55に通し、当該第2の締結部材69のねじ部を上側のステー接続部60に形成された6つの接続穴61のうちの1つに締着することにより、上側のステー接続部60の左面に接続されている。また、左側のステー52の下側の梁部53の前端部は、第2の締結部材69を下側の梁部53の挿通孔55に通し、当該第2の締結部材69のねじ部を下側のステー接続部60に形成された6つの接続穴61のうちの1つに締着することにより、下側のステー接続部60の左面に接続されている。同様に、右側のステー52は右側のステー取付部材56の上側および下側のステー接続部60の右面に2本の第2の締結部材69を用いて接続されている。
以上説明した通り、本発明の実施例のフレーム構造11では、ボディフレーム21の左フレーム部22および右フレーム部23のそれぞれを、プレス加工により成形された2枚の金属板を接合することにより形成した。これにより、ボディフレーム21を軽量化することができる。
また、本実施例のフレーム構造11では、左側および右側のステップ支持構造51を左フレーム部22および右フレーム部23にそれぞれ取り付けるための複数の固定部材64を設け、各固定部材64の前端側を、左フレーム部22または右フレーム部23を形成する内側金属板24と外側金属板25との間に配置した。これにより、内側金属板24の後縁部24Aと外側金属板25の後縁部25Aとを接合する溶接部を避けて固定部材64を配置することができる。これにより、各固定部材64を左フレーム部22または右フレーム部23に精度良く固定することができる。仮に、内側金属板24の後縁部24Aと外側金属板25の後縁部25Aとの溶接部上に固定部材64を溶接により固定することとした場合、内側金属板24の後縁部24Aと外側金属板25の後縁部25Aとの溶接部の表面が平らでないため、固定部材64を固定するときに、固定部材64の位置または向きを高精度に定めるための特別な治具(例えば固定部材64を仮止めする器具等)が必要になり、あるいは、内側金属板24の後縁部24Aと外側金属板25の後縁部25Aとの溶接部の一部を削って平らにし、固定部材64を配置するための座面を形成する加工が必要になる。本発明の実施例のフレーム構造11によれば、このような特別な治具を用いたり、追加の加工を行うことなく、固定部材64の位置または向きの精度を容易に高めることができる。
また、各固定部材64の前端側を内側金属板24と外側金属板25との間に配置し、かつ各固定部材64に当該部材を前後方向に貫通する締結穴66を形成することで、第1の締結部材68のねじ部を、固定部材64を貫通させて締着することができる。したがって、第1の締結部材68としてねじ部の長い締結部材を用いることができ、これによりステー取付部材56を固定部材64の後端部に確実に取り付けることができる。すなわち、固定部材64の前端側が内側金属板24と外側金属板25との間に配置された状態では、図7に示すように、固定部材64の締結穴66は内側金属板24と外側金属板25との間を通る。したがって、第1の締結部材68を締結穴66に螺着したとき、第1の締結部材68のねじ部の先端側を固定部材64の前端面から内側金属板24と外側金属板25との間の空間へ突出させることができる。よって、ステー取付部材56を固定部材64の後端部に取り付ける第1の締結部材68として、ねじ部の長い締結部材を用いることができる。
また、本実施例のフレーム構造11では、各固定部材64の前端側を、左フレーム部22または右フレーム部23を形成する内側金属板24の後縁部24Aの端面および外側金属板25の後縁部25Aの端面にそれぞれ形成された切り欠き部35および切り欠き部36に嵌合する構成とした。これにより、固定部材64の左フレーム部22または右フレーム部23に対する位置が正確に定まるので、固定部材64を高精度に位置決めすることができる。
また、本実施例のフレーム構造11では、第1の締結部材68を、ステー取付部材56の後方から、当該ステー取付部材56を前後方向に貫通する貫通孔58を通して、固定部材64の後端面(座面65A)に形成された締結穴66に締着することによりステー取付部材56を固定部材64に取り付ける構成とした。これにより、ステップ96に作用する荷重によって第1の締結部材68が弛むことを抑制することができる。すなわち、第1の締結部材68が通常のボルト等である場合、第1の締結部材68に、その軸線を中心に反時計回りに回転する方向に荷重が作用すると第1の締結部材68は弛み易くなる。この点、本発明の実施例のフレーム構造11では、ステップ96に荷重が作用したとき、その荷重は、前後方向に伸長する第1の締結部材68の軸線を下方に押す方向に作用する。すなわち、当該荷重は第1の締結部材68の軸線を中心に反時計回りに回転する方向には作用しない。したがって、ステップ96に作用する荷重によって第1の締結部材68が弛むことを抑制することができる。
また、ステップ支持構造51を左フレーム部22および右フレーム部23の後面に固定部材64を介して取り付ける構成としたから、ステップ支持構造51や、ステップ支持構造51を左フレーム部22または右フレーム部23に取り付けるための締結部材等が鞍乗型車両1の左右方向外側に張り出したり、突出したりすることがない。したがって、鞍乗型車両11におけるエンジン84の後ろ側付近の幅を小さくすることができる。
また、本実施例のフレーム構造11では、各固定部材64の後端部に、固定部材64の他の部分よりも径寸法の大きい台座部65を設け、ステー取付部材56の取付穴59の底面を台座部65の座面65Aに接触させた状態で、ステー取付部材56を固定部材64の後端部に取り付ける構成とした。この構成によれば、台座部65の径寸法を大きくすることで、座面65Aの面積を大きくすることができ、ステー取付部材56と固定部材64の座面65Aとの接触面積を大きくすることができる。したがって、ステー取付部材65を固定部材64の後端部に安定した状態で固定することができる。
また、本実施例のフレーム構造11では、ステー取付部材56の各ステー接続部60にステー52の梁部53の前端部を接続することができる接続穴61を複数形成し、これら接続穴61のうちのいずれか1つにステー52の梁部53の前端部を接続する構成とした。これにより、利用者(運転者やメンテナンス作業者等)は、ステー取付部材56の上側のステー接続部60に形成された複数の接続穴61の中から、ステー52の上側の梁部53の前端部を接続する1つの接続穴61を選択し、ステー取付部材56の下側のステー接続部60に形成された複数の接続穴61の中から、ステー52の下側の梁部53の前端部を接続する1つの接続穴61を選択し、それら選択した接続穴61にステー52の上側および下側の梁部53の前端部をそれぞれ接続することで、ステー取付部材56に対するステー52の位置を任意に設定することができる。これにより、利用者は、鞍乗型車両1における各ステップ96の位置を任意に設定することができる。利用者は、ステー52の梁部53の前端部を接続する接続穴61を別の接続穴61に変更することで、例えば、各ステップ96を前または後ろにずらし、あるいは上または下にずらすことができ、運転者が運転し易いように各ステップ96の位置を調節することができる。
なお、上述した実施例では、ステップ支持構造51を、それぞれ独立した部材であるステー52およびステー取付部材56を備えた構成とする場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。例えば、図10に示すステップ支持構造101のように、後端側にステップ96が取り付けられるステー部102と、ステー部102の前端部を固定部材64の後端部に取り付けるためのステー取付部103とを、例えばアルミニウムの鋳造等により一体形成してよい。
また、上述した実施例では、上シートフレーム42および下シートフレーム43のそれぞれの前端部に接続部材47、48および49をそれぞれ溶接し、上シートフレーム42および下シートフレーム43のそれぞれの前端部を接続部材47、48および49を介してボディフレーム21のシートフレーム接続部37、38および39に接続する場合を例にあげた。しかし、接続部材47、48および49を介することなく、上シートフレーム42および下シートフレーム43のそれぞれの前端部をシートフレーム接続部37、38および39に直接接続してもよい。例えば、上シートフレーム42および下シートフレーム43のそれぞれの前端部に、これらをシートフレーム接続部37、38および39にボルト締めすることができる構造を一体形成してもよい。
また、本発明のフレーム構造において、タンクレールの本数および固定部材の個数は限定されない。また、上述した各実施例では、ステー52(ステー部101)をV字状に形成したが、ステー52(ステー部101)の具体的な形状は限定されない。また、ステー取付部材56の各ステー接続部60に形成する接続穴61の個数や配列は、実施例として示したものに限定されない。また、本発明は、自動三輪車、バギー車等、自動二輪車以外の他の鞍乗型車両にも適用することができる。
また、上述した実施例において、左フレーム部22および右フレーム部23がそれぞれ特許請求の範囲における「サイドフレーム部」の具体例である。また、ステー52およびステー部102がそれぞれ特許請求の範囲における「ステー部」の具体例であり、ステー取付部材56およびステー取付部103がそれぞれ特許請求の範囲における「取付部」の具体例である。また、第1の締結部材68が特許請求の範囲における「締結部材」の具体例である。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鞍乗型車両のフレーム構造もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 鞍乗型車両
11 フレーム構造
12 ヘッドパイプ
13 上タンクレール
14 下タンクレール
21 ボディフレーム
22 左フレーム部(サイドフレーム部)
23 右フレーム部(サイドフレーム部)
24 内側金属板
25 外側金属板
35、36 切り欠き部
51 ステップ支持構造
52 ステー(ステー部)
56 ステー取付部材(取付部)
58 貫通孔
61 接続穴
64 固定部材
65 台座部
65A 座面
66 締結穴
68 第1の締結部材
69 第2の締結部材
84 エンジン
93 運転シート
96 ステップ
102 ステー部
103 ステー取付部(取付部)
11 フレーム構造
12 ヘッドパイプ
13 上タンクレール
14 下タンクレール
21 ボディフレーム
22 左フレーム部(サイドフレーム部)
23 右フレーム部(サイドフレーム部)
24 内側金属板
25 外側金属板
35、36 切り欠き部
51 ステップ支持構造
52 ステー(ステー部)
56 ステー取付部材(取付部)
58 貫通孔
61 接続穴
64 固定部材
65 台座部
65A 座面
66 締結穴
68 第1の締結部材
69 第2の締結部材
84 エンジン
93 運転シート
96 ステップ
102 ステー部
103 ステー取付部(取付部)
Claims (3)
- 鞍乗型車両のフレーム構造であって、
前記鞍乗型車両のエンジンの前上方に配置されたヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプから前記エンジンの上側を後方へ伸長するタンクレールと、
前記タンクレールの後端側から前記エンジンの左後ろ側および右後ろ側を下方へそれぞれ伸長する一対のサイドフレーム部を有するボディフレームと、
前記鞍乗型車両の運転者が左足および右足をそれぞれ掛ける一対のステップをそれぞれ支持する一対のステップ支持構造と、
前記一対のステップ支持構造を前記一対のサイドフレーム部にそれぞれ固定するための複数の固定部材とを備え、
前記各サイドフレーム部は、前記鞍乗型車両の左右方向内側に配置された内側金属板と前記鞍乗型車両の左右方向外側に配置された外側金属板とを、前記内側金属板において前記鞍乗型車両の左右方向外側を向いた面と前記外側金属板において前記鞍乗型車両の左右方向内側を向いた面とが互いに対向するように接合することにより形成され、
前記各固定部材の後端面には締結穴が形成され、
前記各固定部材は、当該固定部材の前端側が前記サイドフレーム部の前記内側金属板と前記外側金属板との間に位置し、かつ当該固定部材の後端部が当該サイドフレーム部の前記内側金属板と前記外側金属板との間からこれらの後ろ側へ出るように当該サイドフレーム部に固定され、
前記各ステップ支持構造は、後端側に前記ステップが取り付けられるステー部と、前記ステー部の前端部を前記固定部材の後端部に取り付けるための取付部とを有し、
前記各ステップ支持構造の取付部には前記鞍乗型車両の前後方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記各ステップ支持構造は、前記取付部の後方から前記貫通孔を通って前記締結穴に締着された締結部材により前記固定部材の後端部に取り付けられていることを特徴とするフレーム構造。 - 前記各サイドフレーム部において、前記内側金属板の後縁部の端面が前記鞍乗型車両の左右方向外側を向くように前記内側金属板の後縁部が曲がり、前記外側金属板の後縁部の端面が前記鞍乗型車両の左右方向内側を向くように前記外側金属板の後縁部が曲がり、前記内側金属板の後縁部の端面および前記外側金属板の後縁部の端面には互いに向かい合うように切り欠き部がそれぞれ形成され、これらの切り欠き部に前記固定部材の前端側が嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載のフレーム構造。
- 前記各ステップ支持構造において、前記ステー部と前記取付部とはそれぞれ独立した部材として形成され、
前記取付部には、前記ステー部の前端部を接続することができる接続穴が複数形成され、
前記ステー部の前端部は、前記複数の接続穴のうちの少なくとも1つに接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレーム構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017156070A JP2019034603A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 鞍乗型車両のフレーム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2017156070A JP2019034603A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 鞍乗型車両のフレーム構造 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019034603A true JP2019034603A (ja) | 2019-03-07 |
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ID=65636502
Family Applications (1)
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| JP2017156070A Pending JP2019034603A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 鞍乗型車両のフレーム構造 |
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| Country | Link |
|---|---|
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-
2017
- 2017-08-10 JP JP2017156070A patent/JP2019034603A/ja active Pending
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