JP2019041261A - 画像処理システムおよび画像処理システムの設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パラメータの設定を効率的に行うことができる画像処理システムおよび画像処理システムの設定方法を提供すること。【解決手段】画像処理システム1では、複数のカメラ10は、隣接するカメラ同士の視野の重複する視野重複領域101が形成されるようにして設置されており、各カメラの内部パラメータを取得する内部パラメータ取得部12と、移動体を追跡して、移動体の時刻および座標を出力する追跡部111と、移動体の軌跡を取得する軌跡取得部114と、移動体の画像特徴量に基づいて、移動体の軌跡を連結する軌跡連結部113と、軌跡取得部により取得された座標からカメラの取付状態に関する外部パラメータを設定値として算出する設定部115と、内部パラメータと外部パラメータとを対応づけて保存する設定保存部116とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、画像処理システムおよび画像処理システムの設定方法に関する。
画像処理システムの背景技術として、特許第5804892号(特許文献1)が知られている。この特許文献1は、「複数台の監視カメラの監視空間が什器等が設置された建物内、或いは建物内の廊下などの場合、各カメラの姿勢を校正する基準物体を設置するスペースを確保できない」という課題を解決すべく、「自己及び相互の鉛直下を撮像可能に設置された2台のカメラ2a,2bのそれぞれの鉛直下にマーカー7a,7bを配置する。視線方向算出部30は、例えば、カメラ2aについて当該カメラで撮像した画像における自己マーカー7a及び他方カメラ鉛直下の相手マーカー7bの位置座標を用いて当該カメラから各マーカーへの視線方向を算出する。姿勢算出部31は、自己マーカーへの視線方向から得られる鉛直方向と、相手マーカーへの視線方向から得られるカメラ2a,2b間の方位とを用いて世界座標系における各カメラの姿勢を算出する。」ものである。
なお、カメラの内部パラメータの調整については、非特許文献1に記載されている。静止マーカを用いてカメラの外部パラメータを計算する方法については、非特許文献2に記載されている。
奥津 良太、寺林 賢司、梅田 和昇:「球体を用いた魚眼カメラの内部パラメータ校正」、電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム Vol.93 (2010) No.12 p.2645-2653
岡本寛也、田中祐輝、キアットアブデラジズ、下村倫子、増山岳人、梅田和昇:「校正マーカーを用いた複数全方位カメラの外部パラメータ推定」、精密工学会誌 Vol.81 (2015) No.2 p.164-169)
画像処理システムで人物を追跡する場合、人物の世界座標を取得するには、カメラのキャリブレーションを行い、画像上の座標と世界座標との変換を行うのに必要な内部パラメータおよび外部パラメータを予め計算しておく必要がある。
ここで、内部パラメータはカメラ特有のパラメータであり、一度計算すればよいが、外部パラメータは設置環境に依存するパラメータであり、カメラを設置する度に計算する必要がある。また、外部パラメータは、設置されたカメラ毎に設定する必要があり、簡潔な方法で行えることが望ましい。
特許文献1では、各カメラに静止マーカをそれぞれ取り付け、それらの静止マーカを用いて隣接した二台のカメラごとに外部パラメータの計算を行う。したがって特許文献1では、静止マーカは各カメラに設置する必要があり、静止マーカの取付作業はカメラ台数に比例して増大する。また、特許文献1では、隣接するカメラの組み合わせを事前に入力する必要がある上に、設定パラメータの計算時間は隣接カメラの組み合わせの数に比例して増大する。したがって、カメラ台数が多い場合、特許文献1の方法では設置時の効率が悪く、使い勝手が低い。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、パラメータの設定を効率的に行うことができるようにした画像処理システムおよび画像処理システムの設定方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従う画像処理システムは、複数のカメラで撮影した画像を処理する画像処理システムであって、複数のカメラは、隣接するカメラ同士の視野の重複する視野重複領域が形成されるようにして設置されており、各カメラに固有の内部パラメータを取得する内部パラメータ取得部と、移動体を追跡して、移動体の時刻および座標を出力する追跡部と、移動体が視野重複領域に存在するときの、移動体の座標を取得することにより、移動体の軌跡を取得する軌跡取得部と、移動体の画像特徴量に基づいて、隣接するカメラのうち一方のカメラで撮影された移動体の画像と他方のカメラで撮影された移動体の画像とを比較することにより、移動体の軌跡を連結する軌跡連結部と、軌跡取得部により取得された座標から、座標に対応するカメラの取付状態に関する外部パラメータを設定値として算出する設定部と、内部パラメータ取得部により取得された内部パラメータと設定部により算出される外部パラメータとを対応づけて保存する設定保存部と、を備える。
本発明によれば、隣接するカメラの視野重複領域に存在する移動体の座標を用いることで、カメラの外部パラメータを算出することができ、内部パラメータと対応づけて保存することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本実施形態は、隣接するカメラ同士の視野100(1)〜100(4)が重複するようにして複数のカメラ10(1)〜10(4)を配置し、視野重複領域101(1)〜101(3)を移動する移動体3を追跡して座標を特定することにより、カメラの取付状態に関する外部パラメータの計算を軽減することができ、カメラの設定作業の効率を改善することができる。
本実施形態の一例では、まず最初に、静止マーカ2を用いて基準カメラ10(1)の外部パラメータの計算を行い、その後にカメラ間に移動体3を通過させることで、その他のカメラ10(2)〜10(4)の外部パラメータを計算する方法を提供する。その他のカメラ10(2)〜10(4)の外部パラメータの計算には、静止マーカ2を用いる必要がない。
本実施形態によれば、外部パラメータの計算に必要な静止マーカ2の設置作業などを軽減することができ、自動的に各カメラ10(2)〜10(4)の設定作業(キャリブレーション作業)を効率的に行うことができる。また、本実施形態によれば、外部パラメータの計算と同時に移動体3の世界座標を取得することができ、移動領域(移動可能領域とも呼ぶ)を特定することもできる。これにより、後述の実施例で述べるように、外部パラメータを用いて変換する世界座標系から、店舗などの施設内における移動可能領域を生成することができる。
本実施形態では、カメラの内部パラメータは、例えば非特許文献1に記載の手法を用いて事前に計算しておくものとする。また、本実施形態における基準カメラとは、「所定のカメラ」の例であり、複数のカメラの中から最初に静止マーカ2を用いて外部パラメータを計算するカメラである。複数のカメラのうちどのカメラを基準カメラとして選択してもよい。
本実施形態では、画像処理システムを例えば人物追跡システムに用いる場合と、店舗解析システムとして用いる場合を例に挙げて説明する。これら以外の分野にも本発明に係る画像処理システムを適用することができる。
本実施形態の画像処理システムでは、カメラ10(1)〜10(4)として全方位カメラを用い、さらに、外部パラメータ計算における移動体3として人物を用いる場合を例に挙げてを説明する。なお、カメラ10(1)〜10(4)は、全方位カメラである必要はなく、単眼カメラ等でもよい。また、移動体2は人物である必要はなく、自動的に動き回るロボット等を用いてもよい。
図1は、画像処理システム1を追跡システムに適用した場合の全体構成を示す。例えば、空港、港、商業施設、遊園地、病院、役所等の施設では、複数のカメラを用いて監視対象領域を監視する。
人物追跡システムとしての画像処理システム1は、例えば、複数の全方位カメラ10、演算部11、入力部12、表示部13、ハブ14、記録部15を備える。
演算部11は、メモリ、マイクロプロセッサ、入出力回路、通信回路(いずれも不図示)等を含むコンピュータシステムとして構成される。演算部11は、例えば、追跡部111、軌跡保存部112、軌跡連結部113、軌跡取得部114、設定部115、設定保存部116を備える。
全方位カメラ10(1)〜10(4)は、監視対象領域を撮影するための映像撮影手段である。図中では、4つのカメラを示すが、4個に限らない。画像処理システム1は、2個以上のカメラを使用可能であればよい。
以下では、特に区別しない場合、かっこ付きの数字を除いて説明する場合がある。例えば、カメラ10(1)〜10(4)をカメラ10と、視野100(1)〜100(4)を視野100と、視野重複領域101(1)〜101(3)を視野重複領域101と、それぞれ呼ぶ場合がある。
各カメラ10の視野(撮影領域とも呼ぶ)100は、全ての監視領域を網羅する必要はないが、隣接するカメラ同士は、移動体3が認識可能な大きさで同時に両方のカメラに映るように、視野100が重複している必要がある。視野100の重複した領域を視野重複領域101と呼ぶ。
「内部パラメータ取得部」の例である入力部12は、カメラの設定に必要な情報を、画像処理システム1の設置作業を行うユーザから受け付ける装置である。ユーザは、例えば、カメラ10の内部パラメータを入力部12を介して演算部11へ入力する。さらに、座標を自動的に検知しない場合、ユーザは、静止マーカ2の座標や、視野重複領域101にいる人物3の座標を手動で入力してもよい。入力部12の例は後述するが、タッチパネル、キーボード、ポインティングデバイス、音声入力装置等を用いることができる。
表示部13は、演算部11で計算された静止マーカ2の座標や人物3の座標、人物3の移動軌跡等を表示する装置である。表示部13としては、例えば、ディスプレイやプリンタ等を用いることができる。
入力部12と表示部13とは、演算部11と何らかの通信規格を用いてデータを送受信できる装置であればよく、種類を問わない。
演算部11は、カメラ10から入力された画像や、入力部12から入力された座標あるいは自動検知された座標を使って、人物3の追跡や外部パラメータの計算を行う。演算部11は、メモリに格納された所定のコンピュータプログラムをマイクロプロセッサが実行することにより、各機能111〜116を実現する。以下、演算部11の実現する機能ブロックについて説明する。
追跡部111は、カメラ10で取得した画像を入力として、人物を追跡する。追跡部111は、所定の時間間隔で入力される画像から人物部分を検出し、検出した人物部分の画像上の座標を取得することにより、人物3を追跡する。人物3の追跡に使用する座標は、足下の座標または頭部の座標のいずれでもよい。
軌跡保存部112は、追跡部111で取得した座標と取得時刻および軌跡IDとを入力として、それらをデータベース等の保存手段(不図示)に保存する。座標データは、画像上の座標と世界座標とに分けて保存する。軌跡保存部112は、画像上の座標と世界座標とを対応づけられて保存する。また、軌跡を連結する際に、人物3の外見等の画像特徴量を用いる場合、軌跡保存部112は人物画像も保存する。
軌跡連結部113は、軌跡保存部112に保存された世界座標、画像特徴量あるいはそれら両方を用いて、それぞれのカメラ10の視野100に存在する同一人物の軌跡を連結する。軌跡連結部113は、連結した軌跡に対して、カメラ間で共通のグローバルIDを割り当て、世界座標と共に軌跡保存部112へ出力する。
軌跡取得部114は、設定部115が外部パラメータを計算する際に、人物3の座標を設定部115へ出力する。軌跡取得部114は、カメラ間の視野重複領域101にいる人物3の座標を取得するか、あるいは、入力部12から視野重複領域101にいる人物3の座標の入力を受け付けることができる。
設定部115は、軌跡取得部114から入力された座標情報と予め設定保存部116に保存された内部パラメータとを使って、カメラ10の外部パラメータを計算する。
設定保存部116は、ユーザから入力された内部パラメータや設定部115で計算された外部パラメータを、データベース等の保存手段に保存する。
ハブ14は、各カメラ10に電源を供給したり、各カメラ10から画像データを受信したりする装置である。ハブ14と各カメラ10とは、有線または無線のいずれでも接続することができる。ハブ14と各カメラ10とが無線で接続される場合、ハブ14は各カメラ10へ電源を供給する必要はない。
記録部15は、各カメラ10で撮影した画像データを記憶する装置である。記録部15は、所定期間の画像データを保存するように構成することができる。
図2のフローチャートは、演算部11の実施する外部パラメータ計算処理を示す。本処理は、ユーザの指示により開始される。ここでは、各カメラ10(1)〜10(4)のうち、カメラ10(1)を基準カメラとして選択する例を述べる。これに限らず、他のカメラ10(2)〜10(4)のいずれも基準カメラとして選択可能である。
演算部11は、各カメラ10(1)〜10(4)のうち基準カメラ10(1)の内部パラメータを入力部12から取得する(S10)。ユーザが入力部12から入力した基準カメラ10(1)の内部パラメータは、設定保存部116に保存され、外部パラメータ計算の際に用いられる。
次に演算部11は、静止マーカ2を用いて、基準カメラ10(1)の外部パラメータを計算する(S11)。この計算には例えば、非特許文献2を適用可能である。
ステップS11の処理により、世界座標系の原点および軸が決定され、基準カメラ10(1)の外部パラメータが計算される。
演算部11は、視野重複領域101へ移動した移動体3を検出する(S12)。移動体3は、基準カメラ10(1)以外の他の各カメラ10(2)〜10(4)の視野を順次通過する移動マーカである。移動マーカには、作業者等の人物やロボット等を用いることができる。
演算部11は、視野重複領域101に入った移動体3の座標を用いて、他のカメラについての外部パラメータを計算する(S13)。全てのカメラ10について外部パラメータの計算が完了するまで、ステップS12,S13を繰り返す。演算部11は、全てのカメラ10の外部パラメータを計算して保存が完了すると、本処理を正常終了する。
以後、画像処理システム1は、施設内を移動する人物の座標を正確に特定しながら追跡することができる。
基準カメラ10(1)以外の他のカメラ10(2)〜10(4)の外部パラメータの計算方法を説明する。
まず、世界座標系と画像上の座標の相互変換について説明する。世界座標系におけるカメラの位置を(Xcam,Ycam,Zcam)とし、この系におけるピッチ角、ロール角、ヨー角をそれぞれα、β、γとすると、カメラの外部パラメータEは以下のようになる。
外部パラメータEにおけるロール角β、ピッチ角α、ヨー角γの順番で回転させた場合の3×3の回転行列をR、座標系の基準を世界座標からカメラ座標に移動するための3次元の並進ベクトルをtとし、行列Mを以下のように定義する。
回転行列Rおよび並進ベクトルtは、外部パラメータEから求まる。人物の世界座標系における座標をPw=[Xw,Yw,Zw]T、カメラ座標系における座標をPc=[Xc,Yc,Zc]Tとすると、世界座標からPwからカメラ座標Pcへの変換は以下のようになる。
画像上の座標系における画像中心をp0=[u0,v0]T、人物の座標p=[u,v]Tとする。ここで、ρおよびrを以下のように定義する。
カメラ座標Pcから人物座標pには、数6に示すように変換できる。
f(ρ)を第何項までで表現するかは、必要精度により決定する。なお、数8は内部パラメータを示す。内部パラメータは予め計算されている。
以上の変換により、世界座標系の座標から画像上の座標へ変換できる。また上記の変換を逆に行うことで、画像上の座標から世界座標系の座標へ変換できる。ただし、画像上の座標から世界座標系の座標へ変換する場合、世界座標系における人物のZ軸方向の値であるZwは既知である必要がある。以下では上記の変換を用いてカメラの外部パラメータを求める方法を説明する。
図3は、二つのカメラ間で外部パラメータを計算する際の模式図である。カメラ10(1)は、基準カメラである。カメラ10(2)は、移動体3を用いて外部パラメータを計算するカメラである。
基準カメラ10(1)の外部パラメータは、事前に、静止マーカ2(1)および静止マーカ2(2)を用いて計算されている。基準カメラ10(1)の外部パラメータを計算する際に、世界座標系20が決定される。本実施例では、静止マーカ2(1)の位置に世界座標系20の原点を置いたが、世界座標系20の中で静止マーカの位置を一意に決定できればよく、どこに原点を置いてもよい。
この世界座標系20をもとに、カメラ10(2)の外部パラメータを計算する。カメラ10(2)の外部パラメータは、世界座標系20におけるカメラの位置(Xcam1,Ycam1,Zcam1)およびこの系におけるピッチ角α1、ロール角β1、ヨー角γ1の六つとし、以下のように定義する。
この外部パラメータE1を計算するために、視野重複領域101に移動マーカとしての人物3を通過させる。本実施例では、通過する人物3の身長Hがわかっている場合について説明する。移動マーカとしての人物3の身長がわかっていない場合は、足下の座標のみを使って外部パラメータを計算することも可能である。身長Hの値は、実際の長さと座標系におけるスケールとの対応により変化する。身長が既知の場合、より多くの座標が観測できるため、外部パラメータ計算の精度を高めることができる。
ある時刻τにおいて、人物3が基準カメラ10(1)と外部パラメータの計算対象であるカメラ10(2)との視野重複領域101(1)の位置にいる。図3では、この人物に符号3(1)を与える。
人物3(1)の足下の座標は、座標30(1)(Pf1=[Xwp1,Ywp1,0]T)である。人物3(1)の頭部の座標は、座標31(1)(Ph1=[Xwp1,Ywp1,H]T)である。
時刻τ+1に、人物3(1)が視野重複領域101(1)内で移動したとする。図3では、この人物に符号3(2)を与える。
人物3(2)の足下の座標は、座標30(2)(Pf2=[Xwp2,Ywp2,0]T)である。人物3(2)の頭部の座標は、座標31(2)(Ph2=[Xwp2,Ywp2,H]T)となる。
ここでは、人物3は直立しているか、もしくは移動中においても身長が一定であるとしている。これに代えて、歩行モデルから身長の減衰量を算出し、正確な頭部の位置を求める方法もある。
これらの座標を基準カメラ10(1)の画像上の座標から求め、更に求めた世界座標をカメラ10(2)の画像上の座標に変換し、カメラ10(2)に映った実際の座標との誤差が最小になるようにして、カメラ10(2)の外部パラメータE1を計算する。
図4は、基準カメラ10(1)およびカメラ10(2)のカメラ画像を示す。画像40(1)は、カメラ10(1)の撮影した画像である。画像40(2)は、カメラ10(2)の撮影した画像である。
時刻τにおいて、基準カメラ10(1)およびカメラ10(2)とに映る人物3は、それぞれカメラ画像40(1)の3(11)およびカメラ画像40(2)の3(21)に対応する。
時刻τ+1において、基準カメラ10(1)とカメラ10(2)とに映る人物3は、それぞれカメラ画像40(1)の3(12)およびカメラ画像40(2)の3(22)に対応する。
ここで、座標30(11)(pi1f1)は、時刻τにおける人物3(11)の足下の座標である。座標30(12)(pi1f2)は、時刻τ+1における人物3(12)の足下の座標である。座標30(21)(pi2f1)は、時刻τにおける人物3(21)の足下の座標である。座標31(21)(pi2h1)は、時刻τにおける人物3(21)の頭部の座標である。座標30(22)(pi2h2)は、時刻τ+1における人物3(22)の足下の座標である。座標31(22)(pi2h2)は、時刻τ+1における人物3(22)の頭部の座標である。これらの座標は、人物検出手法を用いて自動的に検出してもよいし、ユーザが入力部12から手動で入力してもよい。
基準カメラ10(1)の画像上の座標を、世界座標に変換する。以下では、座標pi1f1から世界座標Pf1に変換する例を用いて説明する。数6より、pi1f1は、カメラ座標系の座標Pcf1=[Xcf1,Ycf1,Zcf1]Tに、数10に示すように変換される。
ここで数11のように定義すると、Xcf1、Ycf1、Zcf1は、rcf1の一次式となる。数3により、Pcf1は、数12に示すようにして世界座標Pf1に変換される。
Pcf1の座標の値は、rcf1の一次式で表されているので、Pf1もrcf1の一次式で表される。Pf1のZ座標は0であるので、rcf1について解ける。従ってPf1のX座標およびY座標が求まる。
Ph1は、Pf1のZ座標を人物の身長Hとした座標となる。上記の操作により、画像40(1)で検出した人物の足下の座標を全て世界座標に変換し、人の身長を用いて足下の座標に対する頭部の座標を全て計算する。
変換された世界座標は、数3と数6とカメラ10(2)の外部パラメータE1とを用いて、画像40(2)における画像上の座標に変換する。この座標は、パラメータE1の関数として表現できる。pi1f1およびpi1h1を、画像40(2)の画像上の座標に変換したときの座標を数13のように表現する。
実際に観測される座標は、pi2f1およびpi2h1であり、誤差が生じる。パラメータE1は、この誤差を全ての点について計算し、誤差を最小にするような値を求める。すなわち、以下の数14を最小にするE1を求める。
最小化するE1を求めるアルゴリズムには、例えば、Gauss−Newton法等を用いることができる。
以上の操作により、基準カメラ10(1)に隣接するカメラ10(2)の外部パラメータを計算できる。また、外部パラメータの計算が終了したカメラ10(2)においては、画像上の座標から世界座標に変換できる。したがって、カメラ10(2)に隣接するカメラ10(3)の外部パラメータも、上記の操作により計算することできる。
従って、本実施例では、基準カメラ10(1)以外の他の各カメラ10(2)〜10(4)では、静止マーカ2を置くことなく、外部パラメータを計算することができ、設定作業時のユーザの作業負担を軽減することができる。
なお、上記の方法では、移動体3が視野重複領域101を通過する際に、同一人物であるかを特定する必要がある。そこで以下に、人物の特定法の例を説明する。
図5は、設定画面41の例を示す。設定部115は、設定モードを備えている。例えば、ユーザは、表示部13に表示されるメニューから設定モードを指定することで、画像処理システム1を設定モードへ移行させることができる。
図5では、設定モード中に同一人物の特定を手動で行う例を示す。設定画面41は、例えば、一つめのカメラの画像40(1)と、二つめのカメラの画像40(2)とを並べて表示する。さらに、設定画面41は、画像のフレームを一つ前に戻すボタン411と、フレームを一つ先に進めるボタン412と、設定モードを開始させるボタン413と、設定モードを終了させるボタン414を備える。画面には、座標を指定するポインタ415が表示される。なお、図5では、一つ目のカメラ画像40(1)に人物3(1)が映っており、二つ目のカメラ画像40(2)に人物3(2)が映っている。符号30は、指定された人物3(1)の足下の座標を示す。
カメラ画像40(1)とカメラ画像40(2)には、それぞれ同一時刻の画像が表示されている。
ユーザが設定モード開始ボタン413を操作すると、設定モードに移行する。ユーザは、ボタン411またはボタン412を操作しながら、ある間隔で各カメラ画像40(1),40(2)に映る同一人物の座標を、ポインタ415により座標30のように指定していく。ユーザが最後に終了ボタン414を操作すると、指定した座標30により外部パラメータの計算が始まる。
この方法では、ユーザが手動で座標30を入力するため、移動体3の特定時の座標誤差を低減することができる。また図5の方法によれば、移動体3としての人物を検知できないという事態が生じないため、高い信頼性で外部パラメータを計算できる。なお、図5では、二つのカメラ画像40(1),40(2)のみを表示する例を示したが、これに限らず、三台以上のカメラ画像を同時に表示してもよい。
図6は、設定モード中に、唯一の人物3をカメラ間に通過させ、各カメラの映像から人物3を自動検出することにより、同一人物を特定する例を示す。
設定画面42は、複数のカメラ画像40(1),40(2)を並べて表示する。設定画面42は、設定モード開始ボタン421と、設定モード終了ボタン422と、人物が検出されたことを通知するためのアラート423,424とを含む。
一つめのカメラ画像40(1)には、移動体としての唯一の人物3(1)が映されている。その人物3(1)は、足下の座標30(1)と頭部の座標31(1)を持つ。二つめのカメラ画像40(2)にも、人物3(2)が映されている。人物3(2)は、足下の座標30(2)と頭部の座標31(2)を持つ。
まず、ユーザが開始ボタン421を操作すると、画像処理システム1は設定モードに移行する。
設定モードへ移行した後で、視野重複領域101に唯一の人物3を通過させ、その人物3の座標を自動検出する。同一時刻に取得した座標は、同一人物の座標であると判断し、保存しておく。
最後に、ユーザが終了ボタン422を押すと、外部パラメータの計算が始まる。図6で述べた方法を用いると、移動体としての人物の座標を自動で検知できる。したがって、図6の例は、図5に示した例と比較して、設定作業時の負担をさらに軽減できる。なお、図6の場合も、設定モードの開始から設定モードの終了まで、唯一の人物を三台以上のカメラ間で通過させて、外部パラメータを計算してもよい。
図7は、人物の外見等の画像特徴量を用いて、人物を自動的に特定する例を示す。図7の例では、設定モードは設けられていない。図7の例では、人物を追跡しながら画像特徴量を用いて、同一人物であるか特定する。
設定画面43には、人物3(1)の映ったカメラ画像40(1)と、人物3(2)の映ったカメラ画像40(2)とが並んで表示されている。点線の矩形431(1)は、一つ目のカメラ画像40(1)において、同一人物であることを特定したことを示す表示要素である。同様に、点線の矩形431(2)は、二つ目のカメラ画像40(2)において、同一人物を特定したことを示す表示要素である。人物3(1)の足下の座標30(1)および頭部の座標31(1)は、カメラ画像40(1)から自動検出される。人物3(2)の足下の座標30(2)および頭部の座標31(2)は、カメラ画像40(2)から自動検出される。
図7に示す例では、カメラ画像内で人物を自動検出し、検出した人物の画像特徴量を計算する。そして、外部パラメータが計算されたカメラと計算されていないカメラとについて、同一時刻に映っている人物の画像特徴量を比較することにより、同一人物であるか否か判定する。
同一人物と判定された場合は、座標を保存する。同一と判定された人物が検出されなくなった際に、外部パラメータの計算を開始する。この方法では、設定モードを設ける必要がなく、図5および図6で述べた方法と比較して、簡潔に外部パラメータを計算することができる。なお、図7の例においても、三台以上のカメラ画像を同時に表示して処理してもよい。
このように構成される本実施例によれば、複数のカメラのそれぞれに静止マーカ2を設置して外部パラメータを計算する必要がなく、カメラの設置時の設定作業の効率を向上することができる。
本実施例によれば、最初に基準となるカメラについてのみ静止マーカ2を用いて外部パラメータを演算すれば、他の各カメラについては、人物やロボット等の移動体3を視野重複領域101を通過するように移動させるだけで、外部パラメータを計算することができ、カメラを設定するユーザの使い勝手と作業効率を向上することができる。
図8〜図10を用いて、第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例では、第1実施例との相違を中心に説明する。
本実施例では、第1実施例の外部パラメータ計算と同時に、外部パラメータを用いて変換する世界座標系から監視対象の施設内の平面図を作成する例を説明する。
第1実施例の方法を用いると、外部パラメータの計算と同時に、移動体3の世界座標を得ることができる。本実施例では、移動体3の世界座標を用いて、移動体3の移動領域を検出し、平面図の移動可能領域を示す図の作成を支援する。なお、外部パラメータの計算手順については、第1実施例と同様である。
図8は、本実施例に係る画像処理システム1aの全体構成を示す。画像処理システム1aは、第1実施例で述べた構成に対して、移動領域検出部117が追加されている。移動領域検出部117は、軌跡保存部112から軌跡を受け取り、その軌跡から移動領域を計算して、設定部115へ出力する。本実施例では、移動体として、自動走行するロボット3aを用いる。ロボット3aは、障害がないときは直進し、壁等の障害物に衝突するとランダムに方向転換して走行を継続する。以下、移動領域の検出法を説明する。
図9に示すように、移動体3aは、障害物に接触しないかぎり直進し、障害物に接触するとランダムに方向転換して直進する。したがって、ロボット3aの軌跡から、ロボット3aの移動可能な領域を検出することができる。なお、ロボット3aに代えて、人がロボット3aのような動作で歩行してもよい。
図9の検出画面44は、世界座標系におけるXY平面を示す。検出画面44には、ロボット3aの移動軌跡441と、軌跡の折り返し地点について最近傍点同士を結んだ線442とが表示されている。
図9に示すように、ロボット3aを床面上でランダムに走行させ、世界座標系における軌跡を取得することで、移動領域を検出する。軌跡441に示すように、ロボット3aを長距離走らせることで、移動可能領域を埋め尽くすようにして軌跡が発生する。
また、ロボット3aは、障害物に衝突すると方向転換するため、軌跡における折り返し点の最近傍点同士を接続することで、移動領域を囲む線442を描くことができる。ロボット3aに十分な距離を走らせた後で、線442を軌跡全体で作成することにより、施設の平面図の移動可能領域を生成することができる。
図10は、移動体として人物を用い、世界座標系の軌跡において閉領域を形成することにより、移動領域を検出する例を示す。なお、同様の動作をロボットが行うことで、同様の効果が得られる。
図10の検出画面45は、世界座標系におけるXY平面を示す。検出画面45には、人物の移動軌跡451と、移動軌跡451によって決定された移動領域452とが表示されている。
人物は、軌跡451に示すように、閉領域を形成するように歩く。閉領域が完成するとその領域は移動可能領域452として決定される。一個あるいは複数個の閉領域を用いて、監視対象の施設内の全領域を埋め尽くすように移動軌跡を発生させる。これにより、施設内の平面図の移動可能領域を生成することができる。
図11を用いて、第3実施例を説明する。本実施例の各カメラ10aは、撮像部110と演算部11aとを備える。演算部11aは、上述した各機能11〜116のほかに、他のカメラ等と通信する通信部118を備える。通信部118は、無線または有線の通信ネットワークCNを介して、他のカメラ10aまたは端末5と通信する。
端末5は、ユーザが情報を入力したり、カメラ10aの画像を確認したりするためのコンピュータ端末である。
各カメラ10aは、軌跡保存部112の保持する軌跡データを、通信部118および通信ネットワークCNを介して、隣接するカメラ10aの設定部115へ引き渡す。これにより、本実施例では、各カメラ10aを統括する演算部11を用いずに、各カメラ10a間で情報をやり取りすることにより、視野内の移動体を特定して追跡し、座標を算出することができる。
本実施例では、高機能化されたカメラ10aを用いるため、設定を一元管理する演算部11を設ける必要がない。したがって、画像処理システム1の構成を簡素化でき、取付作業の作業性を改善することができる。
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部が、ハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1,1a:画像処理システム、2:静止マーカ、3,3a:移動体、10,10a:カメラ、11,11a:演算部、12:入力部、13:表示部、111:追跡部、112:軌跡保存部、113:軌跡連結部、114:軌跡取得部、115:設定部、116:設定保存部、117:移動領域検出部、118:通信部
Claims (12)
- 複数のカメラで撮影した画像を処理する画像処理システムであって、
前記複数のカメラは、隣接するカメラ同士の視野の重複する視野重複領域が形成されるようにして設置されており、
前記各カメラに固有の内部パラメータを取得する内部パラメータ取得部と、
移動体を追跡して、移動体の時刻および座標を出力する追跡部と、
前記移動体が前記視野重複領域に存在するときの、前記移動体の座標を取得することにより、前記移動体の軌跡を取得する軌跡取得部と、
前記移動体の画像特徴量に基づいて、隣接するカメラのうち一方のカメラで撮影された移動体の画像と他方のカメラで撮影された移動体の画像とを比較することにより、前記移動体の軌跡を連結する軌跡連結部と、
前記軌跡取得部により取得された座標と前記内部パラメータとを用いて、前記座標に対応するカメラの取付状態に関する外部パラメータを設定値として算出する設定部と、
前記取得された内部パラメータと前記設定部により算出された外部パラメータとを対応づけて保存する設定保存部と、
を備える、
画像処理システム。 - 前記設定部は、
前記各カメラのうち所定のカメラの外部パラメータを、前記所定のカメラの視野に設けられるマーカに基づいて算出し、
前記各カメラのうち前記所定のカメラ以外の他のカメラの外部パラメータについては、前記軌跡取得部により取得される前記視野重複領域での前記移動体の座標を用いて算出する、
請求項1に記載の画像処理システム。 - 前記設定部は、設定モードが起動されると、前記視野重複領域に存在する前記移動体の座標を取得する、
請求項2に記載の画像処理システム。 - ユーザからの情報が入力される入力部をさらに備え、
前記設定部は、前記設定モード中に、前記視野重複領域に存在する前記移動体の座標を前記入力部から取得する、
請求項3に記載の画像処理システム。 - 前記軌跡取得部は、前記設定モード中に前記視野重複領域に存在する前記移動体の座標を取得し、
前記設定部は、前記軌跡取得部から前記移動体の座標を取得する、
請求項3に記載の画像処理システム。 - 前記移動体は、前記設定モード中に、前記隣接するカメラ間の各視野重複領域をそれぞれ通過する唯一の移動体として構成される、
請求項5に記載の画像処理システム。 - 前記移動体は人物であり、
前記軌跡取得部は、前記軌跡連結部が特定した同一人物の視野重複領域における座標を取得する、
請求項2に記載の画像処理システム。 - 前記移動体は、障害物を自動的に避けて走行するロボットである、
請求項2に記載の画像処理システム。 - 前記移動体の移動領域を検出する移動領域検出部をさらに備え、
前記設定部は、前記移動領域検出部により検出される前記移動領域を用いて、前記各カメラの撮影範囲の平面図の作成を支援する情報を出力する、
請求項2に記載の画像処理システム。 - 前記移動領域検出部は、前記移動体の軌跡から前記移動体の折り返し地点を検出することにより、前記移動領域を検出する、
請求項9に記載の画像処理システム。 - 前記移動領域検出部は、前記移動体の軌跡から形成される閉領域を検出することにより、前記移動領域を検出する、
請求項9に記載の画像処理システム。 - 複数のカメラで撮影した画像を処理する画像処理システムの設定方法であって、
前記複数のカメラは、隣接するカメラ同士の視野の重複する視野重複領域が形成されるようにして設置されており、
前記各カメラに固有の内部パラメータを取得し、
前記各カメラのうち所定のカメラの外部パラメータを、前記所定のカメラの視野に設けられるマーカに基づいて算出し、
前記所定のカメラの視野から隣接するカメラの視野へ移動する移動体を追跡して、移動体の時刻および座標を取得し、
前記移動体が前記視野重複領域に存在するときの、前記移動体の座標を取得することにより、前記移動体の軌跡を取得し、
前記移動体の画像特徴量に基づいて、隣接するカメラのうち一方のカメラで撮影された移動体の画像と他方のカメラで撮影された移動体の画像とを比較することにより、前記移動体の軌跡を連結し、
前記取得された座標と前記内部パラメータとから、前記座標に対応するカメラの取付状態に関する外部パラメータを設定値として算出し、
前記内部パラメータと前記外部パラメータとを対応づけて保存し、
前記所定のカメラ以外の他のカメラの外部パラメータを、前記視野重複領域における前記移動体の座標を用いて算出する、
画像処理システムの設定方法。
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