JP2019061972A - 非水電解液二次電池用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクル特性に優れる非水電解液二次電池用セパレータの提供。【解決手段】ポリオレフィン多孔質フィルムを含み、上記ポリオレフィン多孔質フィルム表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率と、厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である非水電解液二次電池用セパレータ。【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解液二次電池用セパレータ、非水電解液二次電池用積層セパレータ、非水電解液二次電池用部材および非水電解液二次電池に関する。
リチウム二次電池等の非水電解液二次電池は、現在、パーソナルコンピュータ、携帯電話および携帯情報端末等の機器に用いる電池、または車載用の電池として広く使用されている。
このような非水電解液二次電池におけるセパレータとしては、ポリオレフィンを主成分とする多孔質フィルムが主に用いられている。
例えば、特許文献1には、入出力特性および安全性に優れる電池用セパレータとして、走査型電子顕微鏡(SEM)によって得られる断面像から算出される樹脂占有率と厚みとが特定の範囲に規定された多孔質フィルムからなる電池用セパレータが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の電池用セパレータは、そのサイクル特性等の電池特性が不十分となる場合があった。
本発明は、以下の[1]〜[5]に示す発明を含む。
[1]ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータであって、
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの、倍率6500倍のFIB−SEM測定と画像解析から得られ、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率の平均値と、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である非水電解液二次電池用セパレータ。
[2]圧縮弾性率が1600kPa以上である、[1]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ。
[3][1]または[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータと絶縁性多孔質層とを備える、非水電解液二次電池用積層セパレータ。
[4]正極と、[1]若しくは[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、[3]に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータと、負極とがこの順で配置されてなる、非水電解液二次電池用部材。
[5][1]若しくは[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、[3]に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータを備える、非水電解液二次電池。
[1]ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータであって、
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの、倍率6500倍のFIB−SEM測定と画像解析から得られ、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率の平均値と、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である非水電解液二次電池用セパレータ。
[2]圧縮弾性率が1600kPa以上である、[1]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ。
[3][1]または[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータと絶縁性多孔質層とを備える、非水電解液二次電池用積層セパレータ。
[4]正極と、[1]若しくは[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、[3]に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータと、負極とがこの順で配置されてなる、非水電解液二次電池用部材。
[5][1]若しくは[2]に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、[3]に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータを備える、非水電解液二次電池。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータは、充放電を繰り返した後
のレート特性に優れるとの効果を奏する。
のレート特性に優れるとの効果を奏する。
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態に関しても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
[実施形態1:非水電解液二次電池用セパレータ]
本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータは、ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータであって、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの、倍率6500倍のFIB−SEM測定と画像解析から得られ、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率の平均値と、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である。
本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータは、ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータであって、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの、倍率6500倍のFIB−SEM測定と画像解析から得られ、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率の平均値と、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である。
本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータは、ポリオレフィン多孔質フィルムを含み、好ましくは、ポリオレフィン多孔質フィルムからなる。ここで、「ポリオレフィン多孔質フィルム」とは、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする多孔質フィルムである。また、「ポリオレフィン系樹脂を主成分とする」とは、多孔質フィルムに占めるポリオレフィン系樹脂の割合が、多孔質フィルムを構成する材料全体の50体積%以上、好ましくは90体積%以上であり、より好ましくは95体積%以上であることを意味する。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムは、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータまたは後述する本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータの基材となり得る。また、上記ポリオレフィン多孔質フィルムは、その内部に連結した細孔を多数有しており、一方の面から他方の面に気体や液体を通過させることが可能となっている。
上記ポリオレフィン系樹脂には、重量平均分子量が3×105〜15×106の高分子量成分が含まれていることがより好ましい。特に、ポリオレフィン系樹脂に重量平均分子量が100万以上の高分子量成分が含まれていると、上記ポリオレフィン多孔質フィルムおよび上記ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用積層セパレータの強度が向上するのでより好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの主成分であるポリオレフィン系樹脂は、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂である、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等の単量体が重合されてなる単独重合体(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン)または共重合体(例えば、エチレン−プロピレン共重合体)が挙げられる。ポリオレフィン多孔質フィルムは、これらのポリオレフィン系樹脂を単独にて含む層、又は、これらのポリオレフィン系樹脂の2種以上を含む層であり得る。このうち、過大電流が流れることをより低温で阻止(シャットダウン)することができるため、ポリエチレンが好ましく、特に、エチレンを主体とする高分子量のポリエチレンが好ましい。なお、ポリオレフィン多孔質フィルムは、当該層の機能を損なわない範囲で、ポリオレフィン以外の成分を含むことを妨げない。
ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン(エチレン−α−オレフィン共重合体)、重量平均分子量が100万以上の超高分子量ポリエチレン等が挙げられ、このうち、重量平均分子量が100万以上の超高分子量ポリエチレンがさらに好ましく、重量平均分子量が5×105〜15×106の高分子量成分が含まれていることがさらに好ましい。
上述の2種類の空隙率の算出方法を以下に説明する。まず、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、上記ポリオレフィン多孔質フィルムを、FIB(収束イオンビーム)で加工し、倍率6500倍のSEM(走査型電子顕微鏡)で撮像することを繰り返すことにより、セパレータ内部の連続像を得る。その後、得られた連続像に対して、空隙部分と多孔質フィルム部分の二階調化を行う。さらに、二階調化された連続像から、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される連続像を抽出する。抽出された連続像を厚みが1pixである複数の像に分割する。分割されたそれぞれの像における空隙率を測定し、これらの空隙率の平均値を算出する。以下、上記連続像から算出された空隙率の平均値を「SEM空隙率」と称する。
一方、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から空隙率を算出する。以下、ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出された空隙率を「真の空隙率」と称する。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、「SEM空隙率」と「真の空隙率」との差は、4〜20%である。なお、本明細書において、「SEM空隙率」と「真の空隙率」との差を「空隙率測定法間差」と称する。
ここで、「SEM空隙率」の計測においては、ナノメートルオーダーの極細の樹脂部分がSEMにおいて観測されないため、当該極細樹脂部分は、空隙として計測される。
一方、「真の空隙率」は、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの重量目付、膜厚および真密度から算出されるため、当該極細の樹脂部分も空隙としては計測されず、樹脂が存在する部分として計測される。
従って、本発明における「空隙率測定法間差」は、上記ポリオレフィン多孔質フィルム全体における、極細樹脂部分の量(体積率)を示す。
上記「空隙率測定法間差」が小さい場合は、上記極細樹脂部分の量が少なく、当該極細
樹脂部分によって仕切られる複雑な構造を備える細かな空隙(空孔)の数が少なく、大きな空隙の数が多いことを意味する。
樹脂部分によって仕切られる複雑な構造を備える細かな空隙(空孔)の数が少なく、大きな空隙の数が多いことを意味する。
一方、上記「空隙率測定法間差」が大きい場合は、上記極細樹脂部分の量が多く、当該極細樹脂部分によって仕切られる複雑な構造を備える細かな空隙の数が多く、大きな空隙の数が少ないことを意味する。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、「空隙率測定法間差」が4%以上であることは、上記ポリオレフィン多孔質フィルムにおいて、セパレータの強度に寄与する極細樹脂部分が一定量含まれ、大きな空隙の数が少なくなることから、非水電解液二次電池用セパレータの強度が強くなる。従って、充放電時に非水電解液二次電池用セパレータにかかる力学的ストレスによって非水電解液二次電池用セパレータ内部の空隙構造が崩壊し、電池性能を支配する、セパレータのイオン透過性や電解液保持性が悪化することを防ぐことができる。それゆえ、充放電を繰り返した後の、電池特性(レート特性)の低下を抑制することができる。上述の観点から、「空隙率測定法間差」は、好ましくは4.5%以上である。
一方、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、「空隙率測定法間差」が20%以下であることは、上記ポリオレフィン多孔質フィルムにおいて、上記極細樹脂部分が多過ぎず、細かな空隙の数が多過ぎないことを示す。よって、充放電時に非水電解液に由来する副生成物にて非水電解液二次電池用セパレータの空隙、特に電極との界面における空隙が当該副生成物にて閉塞(目詰まり)することを防ぎ、充放電サイクルを繰り返した際のレート特性(サイクル特性)の低下を低減することができる。上述の観点から、「空隙率測定法間差」は、好ましくは19.0%以下である。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおける「SEM空隙率」のより具体的な算出方法を、以下に説明する(図1〜3を参照)。
先ず、ポリオレフィン多孔質フィルムに包埋用樹脂(エポキシ樹脂等)を含浸させ、ポリオレフィン多孔質フィルムの空隙部を埋めて硬化させ、四酸化オスミウムで処理して測定用試料を作製する。
図1に示すように、上記測定用試料の厚み方向をZ方向とし、厚みと直交する上記測定用試料の面と並行な任意の方向をX方向、更にX並びにZと直交する方向をY方向とする。FIB−SEM(FEI製;HELIOS600)を用いてFIB加工することにより、上記測定用試料の表面の任意の一辺Xと厚みZからなる断面(以降XZ断面)を作製する。その断面を加速電圧;2.1kV、倍率6500倍でSEM観察(反射電子像)してSEM画像を得る。
上記SEM観察後、上記XZ断面と直交するY方向に19.2nmの厚さでFIB加工して新しくXZ断面を作製する。その断面を上記条件でSEM観察(反射電子像)してSEM画像を得る。以後同様に、厚さ19.2nm間隔でFIB加工および断面のSEM画像の取得を繰り返すことで測定用試料のXZ断面連続像を取得する。
すなわち、図1に示すように、測定用試料のXZ断面を、Y軸に沿って19.2nm間隔にてFIB加工により断面の作製を繰り返し、作製されるそれぞれの断面をSEM観察することにより、測定用試料の連続したXZ断面像(XZ断面連続像)を得る。
続いて、上記XZ断面連続像に対して画像解析ソフト(Visualization Sciences Group製;Avizo Ver.6.0)を用いて位置補正を行
い、補正後のXZ断面連続像を、X,Y,Z軸19.2nm/pixのスケールで得る。
い、補正後のXZ断面連続像を、X,Y,Z軸19.2nm/pixのスケールで得る。
上記位置補正されたXZ断面連続像に対し、定量解析ソフト(ラトックシステムエンジニアリング製;TRI/3D−BON−FCS)を使用して、樹脂部分と空隙部分とを区別できるように二階調化を行う。これにより、上記測定用試料の上記ポリオレフィン多孔質フィルムを構成する樹脂からなる部分(以下、樹脂部分と称する)と包埋用樹脂部分とを識別する。すなわち、ポリオレフィン多孔質フィルムにおける多孔質フィルム部分(樹脂部分)と空隙部分とを識別する。
次いで樹脂部分と包埋用樹脂部分とに二階調化した上記XZ断面連続像の、XZ面を、TRI/3D−BON−FCS上のEditViewerモードのSectionViewでXY面に回転させる。これにより、上記XZ断面連続像を、X,Y,Z軸19.2nm/pixのスケールで、上記測定用試料の表面から内部へ向かう厚さ方向の二階調化した上記測定用試料の面方向連続像(以下、XY面連続像と称する)に変換する。
その後、上記XY面連続像の任意の一部から、画素数がX方向に256pix、Y方向に256pix、Z方向に厚み分の範囲をトリミングし、解析用の連続像を抽出する。
すなわち、図2に示すように、二階調化した上記XZ断面連続像から、解析部分をトリミングすることによって、解析用の連続像を抽出する。
その後、図3に示すように、上記解析用の連続像を、Z方向の大きさが1pixの複数の像に分割する。分割された上記像のそれぞれについて、解析領域に対する空隙部分の割合(空隙率)を、2Dラベル濃度機能を使用して計測する。計測された当該像のそれぞれの空隙率の平均値(測定用試料の空隙率)を算出する。その結果、算出される測定用試料の空隙率を、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの「SEM空隙率」とする。
また、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおける「真の空隙率」のより具体的な算出方法を以下に説明する。「真の空隙率」を、非水電解液二次電池用セパレータの膜厚[μm]、重量目付[g/m2]、真密度[g/m3]を用いて、以下の式(1)に基づき算出する。
(真の空隙率)=[1−(重量目付)/{(膜厚)×10−6×1[m2]×(真密度)}]×100 (1)
ここで、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの膜厚、重量目付および真密度の測定法は、限定されず、本発明の分野にて一般に使用され得る方法を使用できる。
ここで、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの膜厚、重量目付および真密度の測定法は、限定されず、本発明の分野にて一般に使用され得る方法を使用できる。
上述の方法にて測定される「SEM空隙率」と、「真の空隙率」との差を算出し、その値を「空隙率測定法間差」とする。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータにおいて、充放電を繰り返した後のレート特性の低下を抑制する観点から、圧縮弾性率は、1600kPa以上であることが好ましく、2000kPa以上であることがより好ましい。また、10000kPa以下が好ましく、5000kPa以下がより好ましく、2500kPa以下でもよい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの膜厚は、特に限定されないが、4〜40μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの膜厚が4μm以上であれば、電池の内部短絡を十
分に防止することができるという観点から好ましい。
分に防止することができるという観点から好ましい。
一方、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの膜厚が40μm以下であれば、非水電解液二次電池の大型化を防ぐことができるという観点から好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの単位面積当たりの重量目付は、電池の、重量エネルギー密度や体積エネルギー密度を高くすることができるように、通常、4〜20g/m2であることが好ましく、5〜12g/m2であることがより好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの透気度は、十分なイオン透過性を示すという観点から、ガーレ値で30〜500sec/100mLであることが好ましく、50〜300sec/100mLであることがより好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの空隙率は、電解液の保持量を高めると共に、過大電流が流れることをより低温で確実に阻止(シャットダウン)する機能を得ることができるように、20体積%〜80体積%であることが好ましく、30〜75体積%であることがより好ましい。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムが有する細孔の孔径は、十分なイオン透過性、および、電極を構成する粒子の入り込みを防止するという観点から、0.3μm以下であることが好ましく、0.14μm以下であることがより好ましい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータは、上記ポリオレフィン多孔質フィルム以外に、必要に応じて、多孔質層を含んでいてもよい。当該多孔質層としては、後述する非水電解液積層セパレータを構成する絶縁性多孔質層、および、その他の多孔質層として、耐熱層や接着層、保護層等の公知の多孔質層が挙げられる。
[ポリオレフィン多孔質フィルムの製造方法]
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、添加剤とを溶融混練し、押し出すことで、ポリオレフィン樹脂組成物を作成し、得られたポリオレフィン樹脂組成物を、延伸、洗浄および乾燥する方法が挙げられる。
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、添加剤とを溶融混練し、押し出すことで、ポリオレフィン樹脂組成物を作成し、得られたポリオレフィン樹脂組成物を、延伸、洗浄および乾燥する方法が挙げられる。
具体的には、以下に示す方法を挙げることができる。
(A)ポリオレフィン系樹脂と、添加剤とを混練機に加えて溶融混練し、ポリオレフィン樹脂組成物を得る工程、
(B)上記工程Aにて得られた溶融したポリオレフィン樹脂組成物を押し出し機のTダイより押し出し、冷却しながらシート状に成形することにより、シート状のポリオレフィン樹脂組成物を得る工程、
(C)上記工程Bにて得られた上記シート状のポリオレフィン樹脂組成物を、延伸する工程、
(D)上記工程Cにて延伸されたポリオレフィン樹脂組成物を、洗浄液を用いて洗浄する工程、
(E)上記工程Dにて洗浄されたポリオレフィン樹脂組成物を、乾燥および/または熱固定することにより、ポリオレフィン多孔質フィルムを得る工程。
(A)ポリオレフィン系樹脂と、添加剤とを混練機に加えて溶融混練し、ポリオレフィン樹脂組成物を得る工程、
(B)上記工程Aにて得られた溶融したポリオレフィン樹脂組成物を押し出し機のTダイより押し出し、冷却しながらシート状に成形することにより、シート状のポリオレフィン樹脂組成物を得る工程、
(C)上記工程Bにて得られた上記シート状のポリオレフィン樹脂組成物を、延伸する工程、
(D)上記工程Cにて延伸されたポリオレフィン樹脂組成物を、洗浄液を用いて洗浄する工程、
(E)上記工程Dにて洗浄されたポリオレフィン樹脂組成物を、乾燥および/または熱固定することにより、ポリオレフィン多孔質フィルムを得る工程。
工程(A)において、ポリオレフィン系樹脂の使用量は、得られるポリオレフィン樹脂組成物の重量を100重量%とした場合、6重量%〜45重量%であることが好ましく、9重量%〜36重量%であることがより好ましい。
工程(A)における、上記添加剤としては、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル類、オレイルアルコール等の不飽和高級アルコール、ステアリルアルコール等の飽和高級アルコール、パラフィンワックス等の低分子量のポリオレフィン系樹脂、石油樹脂、並びに、流動パラフィン等が挙げられる。上記石油樹脂としては、イソプレン、ペンテン、およびペンタジエンなどのC5石油留分を主原料に重合された脂肪族炭化水素樹脂;インデン、ビニルトルエン、およびメチルスチレンなどのC9石油留分を主原料に重合された芳香族炭化水素樹脂;それらの共重合樹脂;上記樹脂を水素化した脂環族飽和炭化水素樹脂;並びにそれらの混合物が挙げられる。石油樹脂としては、脂環族飽和炭化水素樹脂が好ましい。
中でも、添加剤としては、流動パラフィンなどの孔形成剤が好ましく使用される。
また、特に、添加剤として石油樹脂を使用することによって、得られるポリオレフィン多孔質フィルムの内部の極細樹脂部分の量を好適な範囲にすることができる傾向がある。その結果、上記ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータの空隙率測定法間差を好適な範囲に制御することができる。
工程(B)における冷却には、冷風、冷却水等の冷媒に接触させる方法、冷却ロールに接触させる方法等を用いることができ、好ましくは冷却ロールに接触させる方法を用いる。上記冷却により、ポリオレフィン系樹脂のミクロ相が固定化される。上記冷却における冷却速度を遅くするとミクロ相構造が粗くなり、当該冷却速度を速くするとミクロ相構造が緻密となる傾向がある。すなわち、上記冷却速度を速くするほど、後に得られるポリオレフィン多孔質フィルムに含まれる極細樹脂部分の量が多くなる傾向がある。上記冷却に使用され得る冷却ロールの温度は、0℃以上、60℃以下が好ましく、20℃以上、60℃以下がより好ましい。また、上記冷却ロールの周速は0.1m/min以上、30m/min以下が好ましく、より好ましくは、0.5m/min以上、10m/min以下である。上述の範囲の条件にて冷却することにより、得られるポリオレフィン系樹脂の結晶化度は上昇せず、延伸に適したシート状のポリオレフィン樹脂組成物を得ることができる傾向がある。
工程(C)において、上記シート状のポリオレフィン樹脂組成物の延伸は、市販の延伸装置を使用して行うことができる。延伸時のシート状のポリオレフィン樹脂組成物の温度は、ポリオレフィン系樹脂の結晶融点以下であり、80℃以上、125℃以下が好ましく、100℃以上、120℃以下であることがより好ましい。
延伸はMD方向のみに行ってもよいし、TD方向のみに行ってもよいし、MD方向とTD方向の両方の方向に行ってもよい。MD方向とTD方向の両方の方向に延伸する方法としては、MD方向に延伸した後、続いてTD方向に延伸する逐次二軸延伸、およびMD方向とTD方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸が挙げられる。
なお、本明細書において、ポリオレフィン多孔質フィルムのMD(Machine Direction
)とは、ポリオレフィン多孔質フィルムの製造時の搬送方向を意味している。また、ポリオレフィン多孔質フィルムのTD(Transverse Direction)とは、ポリオレフィン多孔質フィルムのMDに垂直な方向を意味している。
)とは、ポリオレフィン多孔質フィルムの製造時の搬送方向を意味している。また、ポリオレフィン多孔質フィルムのTD(Transverse Direction)とは、ポリオレフィン多孔質フィルムのMDに垂直な方向を意味している。
延伸には、チャックでシートの端を掴んで引き伸ばす方法を用いてもよいし、シートを搬送するロールの回転速度を変えることで引き伸ばす方法を用いてもよいし、一対のロールを用いてシートを圧延する方法を用いてもよい。
工程(C)において、逐次二軸延伸する場合の条件について詳述する。上記シート状の
ポリオレフィン樹脂組成物を、MD方向に延伸する際の延伸倍率は、好ましくは、3.0倍以上、7.0倍以下であり、より好ましくは4.5倍以上、6.5倍以下である。さらに、MD方向の歪速度は、750%/min以上、1500%/min以下が好ましく、800%/min以上、1500%/min以下がより好ましい。
ポリオレフィン樹脂組成物を、MD方向に延伸する際の延伸倍率は、好ましくは、3.0倍以上、7.0倍以下であり、より好ましくは4.5倍以上、6.5倍以下である。さらに、MD方向の歪速度は、750%/min以上、1500%/min以下が好ましく、800%/min以上、1500%/min以下がより好ましい。
工程(C)において、MD方向に延伸されたポリオレフィン樹脂組成物をさらにTD方向に延伸する際の延伸倍率は、好ましくは、3.0倍以上、7.0倍以下であり、より好ましくは4.5倍以上、6.5倍以下である。上記延伸の際、TD方向の歪速度は、550%/min以上、3000%/min以下が好ましく、600%/min以上、2000%/min以下がより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂の結晶融点以下の温度で延伸を行うと、非晶部の樹脂が切断される、または当該樹脂の分子鎖が伸ばされることで空隙が生成する。延伸時の歪速度を遅くすると、大きな空隙が疎らに生成し、樹脂部は太くなり、また、極細樹脂部の量が少なくなる傾向がある。一方、延伸歪速度を速くすると、微細な空隙と極細の樹脂部が多くなる傾向がある。
上記延伸における、MD方向の歪速度と、TD方向の歪速度との差の大きさは、1250%/min以下が好ましく、1000%/min以下がより好ましい。MD方向の歪速度と、TD方向の歪速度との差の大きさが、上述の範囲より大きくなると、速度の速い方向への樹脂の配向がより促進され、樹脂部が太くなり、極細樹脂部の量が少なくなる傾向がある。
工程(D)において使用される洗浄液は、孔形成剤等の添加剤を除去できる溶媒であれば特に限定されないが、例えば、ヘプタン、ジクロロメタンなどを挙げることができる。
[実施形態2:非水電解液二次電池用積層セパレータ]
本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータは、本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータと絶縁性多孔質層とを備える。従って、本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータは、上に記載した本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータを構成するポリオレフィン多孔質フィルムを含む。
本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータは、本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータと絶縁性多孔質層とを備える。従って、本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータは、上に記載した本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータを構成するポリオレフィン多孔質フィルムを含む。
[絶縁性多孔質層]
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータを構成する絶縁性多孔質層は、通常、樹脂を含んでなる樹脂層であり、好ましくは、耐熱層または接着層である。絶縁性多孔質層(以下、単に、「多孔質層」とも称する)を構成する樹脂は、電池の非水電解液に不溶であり、また、その電池の使用範囲において電気化学的に安定であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータを構成する絶縁性多孔質層は、通常、樹脂を含んでなる樹脂層であり、好ましくは、耐熱層または接着層である。絶縁性多孔質層(以下、単に、「多孔質層」とも称する)を構成する樹脂は、電池の非水電解液に不溶であり、また、その電池の使用範囲において電気化学的に安定であることが好ましい。
多孔質層は、必要に応じて、非水電解液二次電池用セパレータの片面または両面に積層される。ポリオレフィン多孔質フィルムの片面に多孔質層が積層される場合には、当該多孔質層は、好ましくは、非水電解液二次電池としたときの、ポリオレフィン多孔質フィルムにおける正極と対向する面に積層され、より好ましくは、正極と接する面に積層される。
多孔質層を構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン;(メタ)アクリレート系樹脂;含フッ素樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリイミド系樹脂;ゴム類;融点またはガラス転移温度が180℃以上の樹脂;水溶性ポリマー等が挙げられる。
また、上述の樹脂のうち、ポリオレフィン、アクリレート系樹脂、含フッ素樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、および水溶性ポリマーが好ましい。ポリアミド系樹脂としては、全芳香族ポリアミド(アラミド樹脂)が好ましい。ポリエステル系樹脂としては、ポリアリレートおよび液晶ポリエステルが好ましい。
多孔質層は、微粒子を含んでもよい。本明細書における微粒子とは、一般にフィラーと称される有機微粒子または無機微粒子のことである。従って、多孔質層が微粒子を含む場合、多孔質層に含まれる上述の樹脂は、微粒子同士、並びに微粒子と多孔質フィルムとを結着させるバインダー樹脂としての機能を有することとなる。また、上記微粒子は、絶縁性微粒子が好ましい。
多孔質層に含まれる有機微粒子としては、樹脂からなる微粒子が挙げられる。
多孔質層に含まれる無機微粒子としては、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、ハイドロタルサイト、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、窒化チタン、アルミナ(酸化アルミニウム)、窒化アルミニウム、マイカ、ゼオライトおよびガラス等の無機物からなるフィラーが挙げられる。これらの無機微粒子は、絶縁性微粒子である。上記微粒子は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記微粒子のうち、無機物からなる微粒子が好適であり、シリカ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ゼオライト、水酸化アルミニウム、またはベーマイト等の無機酸化物からなる微粒子がより好ましく、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、ベーマイトおよびアルミナからなる群から選択される少なくとも1種の微粒子がさらに好ましく、アルミナが特に好ましい。
多孔質層における微粒子の含有量は、多孔質層の1〜99体積%であることが好ましく、5〜95体積%であることがより好ましい。微粒子の含有量を上記範囲とすることにより、微粒子同士の接触によって形成される空隙が、樹脂等によって閉塞されることが少なくなる。よって、十分なイオン透過性を得ることができると共に、単位面積当たりの目付を適切な値にすることができる。
微粒子は、粒子または比表面積が互いに異なる2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
多孔質層の厚さは、非水電解液二次電池用積層セパレータの片面あたり、0.5〜15μmであることが好ましく、2〜10μmであることがより好ましい。
多孔質層の厚さが1μm未満であると、電池の破損等による内部短絡を十分に防止することができない場合がある。また、多孔質層における電解液の保持量が低下する場合がある。一方、多孔質層の厚さが両面の合計で30μmを超えると、レート特性またはサイクル特性が低下する場合がある。
多孔質層の単位面積当たりの重量目付(片面当たり)は、1〜20g/m2であることが好ましく、4〜10g/m2であることがより好ましい。
また、多孔質層の1平方メートル当たりに含まれる多孔質層構成成分の体積(片面当たり)は、0.5〜20cm3であることが好ましく、1〜10cm3であることがより好
ましく、2〜7cm3であることがさらに好ましい。
ましく、2〜7cm3であることがさらに好ましい。
多孔質層の空隙率は、十分なイオン透過性を得ることができるように、20〜90体積%であることが好ましく、30〜80体積%であることがより好ましい。また、多孔質層が有する細孔の孔径は、非水電解液二次電池用積層セパレータが十分なイオン透過性を得ることができるように、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
[積層体]
本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータである積層体は、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータおよび絶縁性多孔質層を備え、好ましくは、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータの片面または両面に上述の絶縁性多孔質層が積層している構成を備える。
本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータである積層体は、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータおよび絶縁性多孔質層を備え、好ましくは、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータの片面または両面に上述の絶縁性多孔質層が積層している構成を備える。
本発明の一実施形態に係る積層体の膜厚は、5.5μm〜45μmであることが好ましく、6μm〜25μmであることがより好ましい。
本発明の一実施形態に係る積層体の透気度は、ガーレ値で30〜1000sec/100
mLであることが好ましく、50〜800sec/100mLであることがより好ましい。
mLであることが好ましく、50〜800sec/100mLであることがより好ましい。
尚、本発明の一実施形態に係る積層体は、上記ポリオレフィン多孔質フィルムおよび絶縁性多孔質層の他に、必要に応じて、耐熱層や接着層、保護層等の公知の多孔膜(多孔質層)を、本発明の目的を損なわない範囲で含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る積層体は、単位膜厚当たりの空隙率測定法間差が特定の範囲である非水電解液二次電池用セパレータを基材として含む。よって、当該積層体を非水電解液二次電池用積層セパレータとして含む非水電解液二次電池の充放電サイクルを繰り返した後の、レート特性の低下を抑制し、サイクル特性を向上させることができる。
[多孔質層、積層体の製造方法]
本発明の一実施形態における絶縁性多孔質層および本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法としては、例えば、後述する塗工液を本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータが備えるポリオレフィン多孔質フィルムの表面に塗布し、乾燥させることによって絶縁性多孔質層を析出させる方法が挙げられる。
本発明の一実施形態における絶縁性多孔質層および本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法としては、例えば、後述する塗工液を本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータが備えるポリオレフィン多孔質フィルムの表面に塗布し、乾燥させることによって絶縁性多孔質層を析出させる方法が挙げられる。
なお、上記塗工液を本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータが備えるポリオレフィン多孔質フィルムの表面に塗布する前に、当該ポリオレフィン多孔質フィルムの塗工液を塗布する表面に対して、必要に応じて親水化処理を行うことができる。
本発明の一実施形態における多孔質層の製造方法および本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法に使用される塗工液は、通常、上述の多孔質層に含まれ得る樹脂を溶媒に溶解させると共に、上述の多孔質層に含まれ得る微粒子を分散させることにより調製され得る。ここで、樹脂を溶解させる溶媒は、微粒子を分散させる分散媒を兼ねている。また、溶媒により樹脂をエマルションとしてもよい。
上記溶媒(分散媒)は、ポリオレフィン多孔質フィルムに悪影響を及ぼさず、上記樹脂を均一かつ安定に溶解し、上記微粒子を均一かつ安定に分散させることができればよく、特に限定されるものではない。上記溶媒(分散媒)としては、具体的には、例えば、水および有機溶媒が挙げられる。上記溶媒は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
塗工液は、所望の多孔質層を得るのに必要な樹脂固形分(樹脂濃度)や微粒子量等の条件を満足することができれば、どのような方法で形成されてもよい。塗工液の形成方法としては、具体的には、例えば、機械攪拌法、超音波分散法、高圧分散法、メディア分散法等が挙げられる。また、上記塗工液は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記樹脂および微粒子以外の成分として、分散剤や可塑剤、界面活性剤、pH調整剤等の添加剤を含んでいてもよい。尚、添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない範囲であればよい。
塗工液のポリオレフィン多孔質フィルムへの塗布方法、つまり、ポリオレフィン多孔質フィルムの表面への多孔質層の形成方法は、特に制限されるものではない。多孔質層の形成方法としては、例えば、塗工液をポリオレフィン多孔質フィルムの表面に直接塗布した後、溶媒(分散媒)を除去する方法;塗工液を適当な支持体に塗布し、溶媒(分散媒)を除去して多孔質層を形成した後、この多孔質層とポリオレフィン多孔質フィルムとを圧着させ、次いで支持体を剥がす方法;塗工液を適当な支持体に塗布した後、塗布面にポリオレフィン多孔質フィルムを圧着させ、次いで支持体を剥がした後に溶媒(分散媒)を除去する方法等が挙げられる。
塗工液の塗布方法としては、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、例えば、グラビアコーター法、ディップコーター法、バーコーター法、およびダイコーター法等が挙げられる。
溶媒(分散媒)の除去方法は、乾燥による方法が一般的である。また、塗工液に含まれる溶媒(分散媒)を他の溶媒に置換してから乾燥を行ってもよい。
[実施形態3:非水電解液二次電池用部材、実施形態4:非水電解液二次電池]
本発明の実施形態3に係る非水電解液二次電池用部材は、正極、本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータ、または、本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータ、および負極がこの順で配置されてなる。
本発明の実施形態3に係る非水電解液二次電池用部材は、正極、本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータ、または、本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータ、および負極がこの順で配置されてなる。
本発明の実施形態4に係る非水電解液二次電池は、本発明の実施形態1に係る非水電解液二次電池用セパレータ、または、本発明の実施形態2に係る非水電解液二次電池用積層セパレータを含む。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池は、例えば、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であって、正極と、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータと、負極とがこの順で積層されてなる非水電解液二次電池部材を備え得る。また、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池は、例えば、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であって、正極と、多孔質層と、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータと、負極とがこの順で積層されてなる非水電解液二次電池部材、すなわち、正極と、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータと、負極とがこの順で積層されてなる非水電解液二次電池部材を備えるリチウムイオン二次電池であり得る。なお、非水電解液二次電池用セパレータ以外の非水電解液二次電池の構成要素は、下記説明の構成要素に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池は、通常、負極と正極とが、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータまたは本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータを介して対向した構造体に電解液が含浸された電池要素が、外装材内に封入された構造を有する。非水電解液二次電池は、非水電解質二次電池、特にはリチウムイオン二次電池であることが好ましい。なお、ドープとは、吸蔵、担持、吸
着、または挿入を意味し、正極等の電極の活物質にリチウムイオンが入る現象を意味する。
着、または挿入を意味し、正極等の電極の活物質にリチウムイオンが入る現象を意味する。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池部材は、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータまたは本発明一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータを備えていることから、非水電解液二次電池に組み込まれた際に、当該非水電解液二次電池の充放電サイクル後のレート特性の低下を抑制することができる。本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池は、空隙率測定間差が特定の範囲に調整された本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータを備えていることから、サイクル特性に優れるという効果を奏する。
<正極>
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池部材および非水電解液二次電池における正極としては、一般に非水電解液二次電池の正極として使用されるものであれば、特に限定されないが、例えば、正極活物質およびバインダー樹脂を含む活物質層が集電体上に成形された構造を備える正極シートを使用することができる。なお、上記活物質層は、更に導電剤を含んでもよい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池部材および非水電解液二次電池における正極としては、一般に非水電解液二次電池の正極として使用されるものであれば、特に限定されないが、例えば、正極活物質およびバインダー樹脂を含む活物質層が集電体上に成形された構造を備える正極シートを使用することができる。なお、上記活物質層は、更に導電剤を含んでもよい。
上記正極活物質としては、例えば、例えば、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料が挙げられる。当該材料としては、具体的には、例えば、V、Mn、Fe、CoおよびNi等の遷移金属を少なくとも1種類含んでいるリチウム複合酸化物が挙げられる。
上記導電材としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維および有機高分子化合物焼成体等の炭素質材料等が挙げられる。上記導電材は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、アクリル樹脂、並びに、スチレンブタジエンゴムが挙げられる。なお、結着剤は、増粘剤としての機能も有している。
上記正極集電体としては、例えば、Al、Niおよびステンレス等の導電体が挙げられる。中でも、薄膜に加工し易く、安価であることから、Alがより好ましい。
シート状の正極の製造方法としては、例えば、正極活物質、導電材および結着剤を正極集電体上で加圧成型する方法;適当な有機溶剤を用いて正極活物質、導電材および結着剤をペースト状にした後、当該ペーストを正極集電体に塗工し、乾燥した後に加圧して正極集電体に固着する方法;等が挙げられる。
<負極>
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池部材および非水電解液二次電池における負極としては、一般に非水電解液二次電池の負極として使用されるものであれば、特に限定されないが、例えば、負極活物質およびバインダー樹脂を含む活物質層が集電体上に成形された構造を備える負極シートを使用することができる。なお、上記活物質層は、更に導電助剤を含んでもよい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池部材および非水電解液二次電池における負極としては、一般に非水電解液二次電池の負極として使用されるものであれば、特に限定されないが、例えば、負極活物質およびバインダー樹脂を含む活物質層が集電体上に成形された構造を備える負極シートを使用することができる。なお、上記活物質層は、更に導電助剤を含んでもよい。
上記負極活物質としては、例えば、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料、リチウム金属またはリチウム合金等が挙げられる。当該材料としては、例えば、炭素質材料等が挙げられる。炭素質材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、および熱分解炭素類等が挙げられる。
上記負極集電体としては、例えば、Cu、Niおよびステンレス等が挙げられ、特にリチウムイオン二次電池においてはリチウムと合金を作り難く、かつ薄膜に加工し易いことから、Cuがより好ましい。
シート状の負極の製造方法としては、例えば、負極活物質を負極集電体上で加圧成型する方法;適当な有機溶剤を用いて負極活物質をペースト状にした後、当該ペーストを負極集電体に塗工し、乾燥した後に加圧して負極集電体に固着する方法;等が挙げられる。上記ペーストには、好ましくは上記導電助剤、および、上記結着剤が含まれる。
<非水電解液>
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池における非水電解液は、一般に非水電解液二次電池に使用される非水電解液であれば特に限定されず、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解してなる非水電解液を用いることができる。リチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、Li2B10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩およびLiAlCl4等が挙げられる。上記リチウム塩は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池における非水電解液は、一般に非水電解液二次電池に使用される非水電解液であれば特に限定されず、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解してなる非水電解液を用いることができる。リチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、Li2B10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩およびLiAlCl4等が挙げられる。上記リチウム塩は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
非水電解液を構成する有機溶媒としては、例えば、カーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アミド類、カーバメート類および含硫黄化合物、並びにこれらの有機溶媒にフッ素基が導入されてなる含フッ素有機溶媒等が挙げられる。上記有機溶媒は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<非水電解液二次電池用部材および非水電解液二次電池の製造方法>
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用部材の製造方法としては、例えば、上記正極、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータまたは本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータ、および負極をこの順で配置する方法が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用部材の製造方法としては、例えば、上記正極、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータまたは本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用積層セパレータ、および負極をこの順で配置する方法が挙げられる。
また、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法としては、例えば、上記方法にて非水電解液二次電池用部材を形成した後、非水電解液二次電池の筐体となる容器に当該非水電解液二次電池用部材を入れ、次いで、当該容器内を非水電解液で満たした後、減圧しつつ密閉することにより、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池を製造することができる。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定法]
<SEM空隙率の測定法>
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)のSEM空隙率を以下に示す方法を用いて算出した。
<SEM空隙率の測定法>
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)のSEM空隙率を以下に示す方法を用いて算出した。
先ず、ポリオレフィン多孔質フィルムに包埋用樹脂(エポキシ樹脂等)を含浸させ、ポリオレフィン多孔質フィルムの空隙部を埋めて硬化させた。硬化後、四酸化オスミウムで処理して測定用試料を作製し、上記測定用試料の表面にPt−Pdを蒸着した。
上記測定用試料の厚み方向をZ方向とし、厚みと直交する上記測定用試料の面と並行な任意の方向をX方向、更にX並びにZと直交する方向をY方向とした場合に、FIB−S
EM(FEI製;HELIOS600)を用いてFIB加工することにより、上記測定用試料の表面の任意の一辺Xと厚みZからなる断面(以降XZ断面)を作製し、その断面を加速電圧;2.1kV、倍率6500倍でSEM観察(反射電子像)してSEM画像を得た。
EM(FEI製;HELIOS600)を用いてFIB加工することにより、上記測定用試料の表面の任意の一辺Xと厚みZからなる断面(以降XZ断面)を作製し、その断面を加速電圧;2.1kV、倍率6500倍でSEM観察(反射電子像)してSEM画像を得た。
上記SEM観察後、上記XZ断面と直交するY方向に19.2nmの厚さでFIB加工して新しくXZ断面を作製し、その断面を上記条件でSEM観察(反射電子像)してSEM画像を得る。以後同様に、厚さ19.2nm間隔でFIB加工および断面のSEM画像の取得を繰り返すことで測定用試料のXZ断面連続像を取得した。
続いて、上記XZ断面連続像に対して画像解析ソフト(Visualization Sciences Group製;Avizo Ver.6.0)を用いて位置補正を行い、補正後のXZ断面連続像を得た。スケールはX,Y,Z軸19.2nm/pixであった。
上記位置補正されたXZ断面連続像に対し、定量解析ソフト(ラトックシステムエンジニアリング製;TRI/3D−BON−FCS)を使用して、樹脂部分と空隙部分とを区別できるように二階調化を行った。
具体的には、二階調化は、まずXZ断面連続像をTRI/3D−BON−FCS上で開き、メディアンフィルターを適用してノイズ除去を行い、次にAuto−LWを用いて、二階調化を行った。
次いで樹脂部分と空隙部分に二階調化した上記XZ断面連続像の、XZ面を、TRI/3D−BON−FCS上のEditViewerモードのSectionViewでXY面に変換し、上記測定用試料の表面から内部へ向かう厚さ方向の二階調化した上記測定用試料の面方向連続像(以下、XY面連続像と称する)に変換した。変換後のXY面連続像のスケールもX,Y,Z軸19.2nm/pixであった。
その後、上記XY面連続像の任意の一部から、画素数がX方向に256pix、Y方向に256pix、Z方向に厚み分pixの範囲をトリミングし、解析用の連続像を抽出した。
上記解析用の連続像を、Z方向の大きさが1pixの複数の像に分割した。上記像のそれぞれについて、解析領域に対する空隙部分の割合(空隙率)を、2Dラベル濃度機能を使用して計測した。計測された当該像のそれぞれの空隙率の平均値(測定用試料の空隙率)を算出した。その結果、算出される測定用試料の空隙率を、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの「SEM空隙率」とした。
<真の空隙率の測定法>
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(多孔質フィルム)の真の空隙率を以下の(a)〜(d)に示す工程を用いて算出した。
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(多孔質フィルム)の真の空隙率を以下の(a)〜(d)に示す工程を用いて算出した。
(a)膜厚の測定
多孔質フィルムの膜厚を、株式会社ミツトヨ製の高精度デジタル測長機(VL−50)を用いて測定した。
多孔質フィルムの膜厚を、株式会社ミツトヨ製の高精度デジタル測長機(VL−50)を用いて測定した。
(b)重量目付の測定
多孔質フィルムから、一辺の長さ8cmの正方形をサンプルとして切り取り、当該サンプルの重量W(g)を測定した。そして、以下の式(2)に従い、多孔質フィルムの重量
目付を算出した。
多孔質フィルムから、一辺の長さ8cmの正方形をサンプルとして切り取り、当該サンプルの重量W(g)を測定した。そして、以下の式(2)に従い、多孔質フィルムの重量
目付を算出した。
重量目付(g/m2)=W/(0.08×0.08) (2)
(c)真密度の測定
多孔質フィルムを4mm角〜6mm角に切断し、30℃以下で17時間真空乾燥した後、乾式自動密度計(マイクロメリテックス社製 AccuPyeII 1340)を用いて、ヘリウムガス置換法により、当該多孔質フィルムの真密度を測定した。
(c)真密度の測定
多孔質フィルムを4mm角〜6mm角に切断し、30℃以下で17時間真空乾燥した後、乾式自動密度計(マイクロメリテックス社製 AccuPyeII 1340)を用いて、ヘリウムガス置換法により、当該多孔質フィルムの真密度を測定した。
(d)真の空隙率の算出
上記工程(a)〜(c)にて算出・測定された多孔質フィルムの膜厚[μm]、重量目付[g/m2]および真密度[g/m3]から、以下の式(1)に基づき、当該多孔質フィルムの真の空隙率[%]を算出した。
上記工程(a)〜(c)にて算出・測定された多孔質フィルムの膜厚[μm]、重量目付[g/m2]および真密度[g/m3]から、以下の式(1)に基づき、当該多孔質フィルムの真の空隙率[%]を算出した。
(真の空隙率)=[1−(重量目付)/{(膜厚)×10−6×1[m2]×(真密度)}]×100 (1)
<空隙率測定間差の算出方法>
上述の方法にて算出されたSEM空隙率と真の空隙率との差を算出し、実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)の空隙率測定間差とした。
<空隙率測定間差の算出方法>
上述の方法にて算出されたSEM空隙率と真の空隙率との差を算出し、実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)の空隙率測定間差とした。
<透気度の測定方法>
実施例、比較例にて製造されたポリオレフィン多孔質フィルムの透気度[sec/100mL]を、JIS P8117に準拠して測定した。
実施例、比較例にて製造されたポリオレフィン多孔質フィルムの透気度[sec/100mL]を、JIS P8117に準拠して測定した。
<圧縮弾性率の測定方法>
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)の厚さ方向の圧縮弾性率を以下の示す方法にて測定した。
実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)の厚さ方向の圧縮弾性率を以下の示す方法にて測定した。
TMA/SS7100(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、温度25℃、スタート荷重5mN、圧縮速度150.17mN/分、プローブ面積0.785mm2(プローブ先端径1.0mmφ)の条件にて、非水電解液二次電池用セパレータに対して厚さ方向に応力を掛けた場合の歪みの大きさを測定し、応力に対する歪みの大きさをプロットし、歪みが0〜10%間の応力歪直線を作成した。上記応力歪直線の傾きから、厚さ方向の圧縮弾性率を算出した。なお、上述の圧縮弾性率の測定において、スタート荷重5mN時の位置を歪0%とした。
<脂環族飽和炭化水素樹脂の流動パラフィンと相溶する温度の測定方法>
脂環族飽和炭化水素樹脂および流動パラフィンの双方を各1gずつサンプル管に量り入れた。当該サンプル管をホットプレート上にて加熱し、当該脂環族飽和炭化水素樹脂および当該流動パラフィンが均一に相溶した際の当該サンプル管内部の相溶物の温度を測定した。測定した温度を脂環族飽和炭化水素樹脂の流動パラフィンと相溶する温度とした。
脂環族飽和炭化水素樹脂および流動パラフィンの双方を各1gずつサンプル管に量り入れた。当該サンプル管をホットプレート上にて加熱し、当該脂環族飽和炭化水素樹脂および当該流動パラフィンが均一に相溶した際の当該サンプル管内部の相溶物の温度を測定した。測定した温度を脂環族飽和炭化水素樹脂の流動パラフィンと相溶する温度とした。
<100サイクル後のレート特性の測定方法>
以下に示す方法にて、実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池の100サイクル後のレート特性を測定した。
以下に示す方法にて、実施例、比較例にて製造された非水電解液二次電池の100サイクル後のレート特性を測定した。
実施例、比較例にて製造された、充放電サイクルを経ていない新たな非水電解液二次電池に対して、25℃で電圧範囲;4.1〜2.7V、電流値;0.2C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする、以下も同様)を1サイクルとして、4サイクルの初期充放電を行った。
初期充放電を行った非水電解液二次電池に対して、55℃で充電電流値;1C、放電電流値が0.2C、1C、5C、10C、20C、0.2Cの順に定電流で充放電を各3サイクル行い、初期レート特性を測定した。
初期レート特性を測定した後の非水電解液二次電池に対して、55℃で電圧範囲;4.2〜2.7V、充電電流値;1C、放電電流値;10Cの定電流を1サイクルとして、100サイクルの充放電を行った。100サイクルの充放電を行った非水電解液二次電池に対して、55℃で充電電流値;1C、放電電流値が0.2C、1C、5C、10C、20C、0.2Cの順に定電流で充放電を各3サイクル行った。
そして、放電電流値が0.2Cである1回目の充放電と20Cである充放電とにおける、それぞれ3サイクル目の放電容量の比(20C放電容量/0.2C放電容量)を100サイクル後のレート特性として算出した。
[実施例1]
[非水電解液二次電池用セパレータの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと155℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点115℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
[非水電解液二次電池用セパレータの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと155℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点115℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
その後、ギアポンプを経てTダイスより押し出すことで、ポリオレフィン樹脂組成物を作製した。上記ポリオレフィン樹脂組成物を、40℃の冷却ロールで冷却し、シート状のポリオレフィン樹脂組成物の捲回体を得た。この時の冷却ロール周速を1.3m/minとした。
得られたシート状のポリオレフィン樹脂組成物を117℃でMD方向に6.4倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度を1000%/minとした。続けて、115℃でTD方向に6.0倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度を700%/minとした。
延伸されたシート状のポリオレフィン樹脂組成物をヘプタンに浸漬することで、添加剤を除去した後、120℃の通風オーブンで1分間静置して乾燥を行い、膜厚19.7μm、透気度115sec/100mLの多孔質フィルムを得た。上記多孔質フィルムをポリオレフィン多孔質フィルム1とする。
[非水電解液二次電池の製造]
以下に示す方法にて、正極、負極を作製した。
以下に示す方法にて、正極、負極を作製した。
(正極の作製)
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2/導電材/PVDF(重量比92/5/3)をアルミニウム箔に塗布することにより製造された市販の正極を用いた。上記市販の正極を、正極活物質層が形成された部分の大きさが45mm×30mmであり、かつその外周に幅13mmで正極活物質層が形成されていない部分が残るように、アルミニウム箔を切り取って正極とした。正極活物質層の厚さは58μm、密度は2.50g/cm3、正極容量は174mAh/gであった。
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2/導電材/PVDF(重量比92/5/3)をアルミニウム箔に塗布することにより製造された市販の正極を用いた。上記市販の正極を、正極活物質層が形成された部分の大きさが45mm×30mmであり、かつその外周に幅13mmで正極活物質層が形成されていない部分が残るように、アルミニウム箔を切り取って正極とした。正極活物質層の厚さは58μm、密度は2.50g/cm3、正極容量は174mAh/gであった。
(負極の作製)
黒鉛/スチレン−1,3−ブタジエン共重合体/カルボキシメチルセルロースナトリウム(重量比98/1/1)を銅箔に塗布することにより製造された市販の負極を用いた。上記市販の負極を、負極活物質層が形成された部分の大きさが50mm×35mmであり、かつその外周に幅13mmで負極活物質層が形成されていない部分が残るように、銅箔を切り取って負極とした。負極活物質層の厚さは49μm、密度は1.40g/cm3、負極容量は372mAh/gであった。
黒鉛/スチレン−1,3−ブタジエン共重合体/カルボキシメチルセルロースナトリウム(重量比98/1/1)を銅箔に塗布することにより製造された市販の負極を用いた。上記市販の負極を、負極活物質層が形成された部分の大きさが50mm×35mmであり、かつその外周に幅13mmで負極活物質層が形成されていない部分が残るように、銅箔を切り取って負極とした。負極活物質層の厚さは49μm、密度は1.40g/cm3、負極容量は372mAh/gであった。
(非水電解液二次電池の組み立て)
上記正極、上記負極およびポリオレフィン多孔質フィルム1を使用して、以下に示す方法にて非水電解液二次電池を製造した。
上記正極、上記負極およびポリオレフィン多孔質フィルム1を使用して、以下に示す方法にて非水電解液二次電池を製造した。
ラミネートパウチ内で、上記正極、非水電解液二次電池用セパレータとしてポリオレフィン多孔質フィルム1、および負極をこの順で積層(配置)することにより、非水電解液二次電池用部材を得た。このとき、正極の正極活物質層における主面の全部が、負極の負極活物質層における主面の範囲に含まれる(主面に重なる)ように、正極および負極を配置した。
続いて、上記非水電解液二次電池用部材を、アルミニウム層とヒートシール層とが積層されてなる袋に入れ、さらにこの袋に非水電解液を0.25mL入れた。上記非水電解液は、濃度1.0モル/リットルのLiPF6をエチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチレンカーボネートの体積比が50:20:30の混合溶媒に溶解させた25℃の非水電解液を用いた。そして、袋内を減圧しつつ、当該袋をヒートシールすることにより、非水二次電池を作製した。非水二次電池の設計容量は20.5mAhとした。上記非水電解液二次電池を非水電解液二次電池1とする。
[実施例2]
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと130℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点90℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと130℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点90℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
その後、ギアポンプを経てTダイスより押し出すことで、ポリオレフィン樹脂組成物を作製した。上記ポリオレフィン樹脂組成物を、40℃の冷却ロールで冷却し、シート状のポリオレフィン樹脂組成物の捲回体を得た。この時の冷却ロール周速を1.3m/minとした。
得られたシート状のポリオレフィン樹脂組成物を117℃でMD方向に6.4倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度を1000%/minとした。続けて、115℃でTD方向に6.0倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度を700%/minとした。
延伸されたシート状のポリオレフィン樹脂組成物をヘプタンに浸漬することで、添加剤を除去した後、135℃の通風オーブンで12分間静置して乾燥を行い、膜厚10.0μm、透気度137sec/100mLの多孔質フィルムを得た。上記多孔質フィルムをポリオレフィン多孔質フィルム2とする。
[非水電解液二次電池の製造]
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム2を使用し
た以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池2とする。
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム2を使用し
た以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池2とする。
[比較例1]
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(GUR2024、ティコナ社製)を68重量%、重量平均分子量1000のポリエチレンワックス(FNP−0115、日本精鑞社製)32重量%、この超高分子量ポリエチレンとポリエチレンワックスの合計を100重量部として、酸化防止剤(Irg1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.4重量%、(P168、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.1重量%、ステアリン酸ナトリウム1.3重量%を加え、更に全体積に対して38体積%となるように平均粒径0.1μmの炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製)を加え、これらを粉末のままヘンシェルミキサーで混合した後、二軸混練機を用いて溶融混練してポリオレフィン樹脂組成物とした。上記ポリオレフィン樹脂組成物をロールにて冷却するとともに、延伸歪速度150%/minの速度にて延伸し、シートを作成した。このシートを塩酸水溶液(塩酸4mol/L、非イオン系界面活性剤0.5重量%)に浸漬させることで炭酸カルシウムを除去し、105℃、歪速度1250%/minの速度で、6.2倍の延伸倍率にて延伸し、膜厚10.4μm、透気度209sec/100mLの多孔質フィルムを得た。上記多孔質フィルムをポリオレフィン多孔質フィルム3とする。
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(GUR2024、ティコナ社製)を68重量%、重量平均分子量1000のポリエチレンワックス(FNP−0115、日本精鑞社製)32重量%、この超高分子量ポリエチレンとポリエチレンワックスの合計を100重量部として、酸化防止剤(Irg1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.4重量%、(P168、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.1重量%、ステアリン酸ナトリウム1.3重量%を加え、更に全体積に対して38体積%となるように平均粒径0.1μmの炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製)を加え、これらを粉末のままヘンシェルミキサーで混合した後、二軸混練機を用いて溶融混練してポリオレフィン樹脂組成物とした。上記ポリオレフィン樹脂組成物をロールにて冷却するとともに、延伸歪速度150%/minの速度にて延伸し、シートを作成した。このシートを塩酸水溶液(塩酸4mol/L、非イオン系界面活性剤0.5重量%)に浸漬させることで炭酸カルシウムを除去し、105℃、歪速度1250%/minの速度で、6.2倍の延伸倍率にて延伸し、膜厚10.4μm、透気度209sec/100mLの多孔質フィルムを得た。上記多孔質フィルムをポリオレフィン多孔質フィルム3とする。
[非水電解液二次電池の製造]
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム3を使用した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池3とする。
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム3を使用した以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池3とする。
[比較例2]
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと164℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点125℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
[多孔質フィルムの製造]
超高分子量ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン145M、三井化学株式会社製)を18重量%、流動パラフィンと164℃で相溶する脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点125℃)2重量%を準備し、これらの粉末をブレンダーで、粉末の粒径が同じになるまで破砕混合した後、混合粉末を定量フィーダーより二軸混練機に加えて溶融混練した。この時、上記流動パラフィン80重量%をポンプで二軸混練機に加圧しながら加え、一緒に溶融混練した。
その後、ギアポンプを経てTダイスより押し出すことで、ポリオレフィン樹脂組成物を作製した。上記ポリオレフィン樹脂組成物を、40℃の冷却ロールで冷却し、シート状のポリオレフィン樹脂組成物の捲回体を得た。この時の冷却ロール周速を1.3m/minとした。
得られたシート状のポリオレフィン樹脂組成物を117℃でMD方向に6.4倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度は700%/minとした。続けて、115℃でTD方向に6.0倍の延伸倍率にて延伸した。この時の歪速度は500%/minとした。
延伸されたシート状のポリオレフィン樹脂組成物をヘプタンに浸漬することで、添加剤を除去した後、120℃の通風オーブンで1分間静置して乾燥を行い、膜厚19.1μm、透気度112sec/100mLの多孔質フィルムを得た。上記多孔質フィルムをポリオレフィン多孔質フィルム4とする。
[非水電解液二次電池の製造]
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム4を使用し
た以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池4とする。
ポリオレフィン多孔質フィルム1の代わりにポリオレフィン多孔質フィルム4を使用し
た以外は、実施例1と同様にして、非水電解液二次電池を製造した。製造した非水電解液二次電池を非水電解液二次電池4とする。
[結論]
実施例1、2、比較例1、2にて製造されたポリオレフィン多孔質フィルム1〜4の「SEM空隙率」、「真の空隙率」、「空隙率測定法間差」および「圧縮弾性率」の値と、実施例1、2、比較例1、2にて製造された非水電解液二次電池1〜4の100サイクル後のレート特性の値を以下の表1に示す。
実施例1、2、比較例1、2にて製造されたポリオレフィン多孔質フィルム1〜4の「SEM空隙率」、「真の空隙率」、「空隙率測定法間差」および「圧縮弾性率」の値と、実施例1、2、比較例1、2にて製造された非水電解液二次電池1〜4の100サイクル後のレート特性の値を以下の表1に示す。
[結論]
表1の記載から、空隙率測定法間差が4〜20%である、実施例1、2にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)を組み込んだ非水電解液二次電池は、空隙率測定法間差が上述の範囲外である、比較例1、2にて製造された非水電解液二次電池用セパレータを組み込んだ非水電解液二次電池よりも、充放電を100サイクル繰り返した後のレート特性が高く、サイクル特性により優れていることが分かった。
表1の記載から、空隙率測定法間差が4〜20%である、実施例1、2にて製造された非水電解液二次電池用セパレータ(ポリオレフィン多孔質フィルム)を組み込んだ非水電解液二次電池は、空隙率測定法間差が上述の範囲外である、比較例1、2にて製造された非水電解液二次電池用セパレータを組み込んだ非水電解液二次電池よりも、充放電を100サイクル繰り返した後のレート特性が高く、サイクル特性により優れていることが分かった。
本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータは、サイクル特性に優れる。従って、本発明の一実施形態に係る非水電解液二次電池用セパレータは、非水電解液二次電池の部材として有用である。
Claims (5)
- ポリオレフィン多孔質フィルムを含む非水電解液二次電池用セパレータであって、
上記ポリオレフィン多孔質フィルムの、倍率6500倍のFIB−SEM測定と画像解析から得られ、1pixが19.2nmとなる条件において、セパレータ面方向の範囲が256pix×256pixで、厚みがセパレータ膜厚分であり、かつ、セパレータ表面から内部厚み方向に向かって形成される、空隙部分と多孔質フィルム部分とが二階調化された連続像から算出した空隙率の平均値と、上記ポリオレフィン多孔質フィルムの厚み、重量目付および真密度から算出した空隙率との差が4〜20%である非水電解液二次電池用セパレータ。 - 圧縮弾性率が1600kPa以上である、請求項1に記載の非水電解液二次電池用セパレータ。
- 請求項1または2に記載の非水電解液二次電池用セパレータと絶縁性多孔質層とを備える、非水電解液二次電池用積層セパレータ。
- 正極と、請求項1若しくは2に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、請求項3に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータと、負極とがこの順で配置されてなる、非水電解液二次電池用部材。
- 請求項1若しくは2に記載の非水電解液二次電池用セパレータ、または、請求項3に記載の非水電解液二次電池用積層セパレータを備える、非水電解液二次電池。
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|---|---|---|---|---|
| JP2023166909A (ja) * | 2022-05-10 | 2023-11-22 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電素子及び蓄電装置 |
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2019
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|---|---|---|---|---|
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