JP2019070071A - 硬化性組成物及びその利用 - Google Patents
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Abstract
Description
[2]前記硬化性シルセスキオキサン誘導体は、以下の式(1)で表される、[1]に記載の硬化性組成物。
R1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基から選択される少なくとも一種を表し、
R2は炭素原子数1〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜20の2価の芳香族基、及び炭素原子数3〜20の2価の脂環族基から選択される少なくとも1種を表し、
R3は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基(1分子中のR3は同一でも異なっていてもよい。)から選択される少なくとも1種を表し、
R4は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基から選択される少なくとも1種を表し、
R5は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基(1分子中のR5は同一でも異なっていてもよい。)から選択される少なくとも1種を表し、
R6は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、
w2は正の数を表し、
u、v、w1、x、y及びzは0又は正の数を表し、
w1、x及びyのうち少なくとも1つは正の数を表し、w1=0のとき、R3、R4及びR5のいずれか1つはヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基を表し、
v、x及びyのうち少なくとも1つは正の数であって、R1、R3、R4及びR5のいずれか1つは水素原子を表し、
lは0又は1であり、mは、1以上10以下の整数であり、nは2以上(2m+1)以下の整数であり、qは1以上5以下の整数である。0≦u/(v+w1+w2+x+y)≦2であり、0≦x/(v+w1)≦2であり、0≦y/(v+w1)≦2であり、 0.01≦z/(v+w1+x+y)≦1であってもよい。〕
[3]w1は、正の数である、[2]に記載の硬化性組成物。
[4]w1/(v+w1+w2+x+y)は、0.1以上1以下である、[2]又は[3]に記載の硬化性組成物。
[5]w2/(v+w1+w2+x+y)は、0.1以上1以下である、[2]〜[4]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[6]mは、1以上7以下であり、nは、3以上15以下である、[2]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]前記R3は、水素原子又は炭素原子数が1〜4のアルキル基である、[2]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8]前記硬化性シルセスキオキサン誘導体を100℃で1時間加熱処理後の硬化物を空気中で20℃/分で昇温したときの5%重量減少温度が310℃超である、[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[9]1質量%以上の前記硬化性シルセスキオキサン誘導体及び白金相当で25ppmの白金カルボニル錯体を含有する溶液である前記硬化性組成物を被コーティング面に供給し、60℃で2時間処理して得られた硬化膜についての水の接触角が100°以上である、[1]〜[8]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化して得られる、硬化物。
[11]撥水性及び耐熱性が向上された被加工体の製造方法であって、
[1]〜[9]のいずれかに記載の硬化性組成物を、前記被加工体の表面に供給する工程と、
前記硬化性組成物を20℃以上200℃以下で前記ヒドロシリル化反応可能な有機基によるヒドロシリル化反応により硬化させて硬化物を得る工程を、
備える、方法。
硬化性組成物は、硬化性シルセスキオキサン誘導体(本シルセスキオキサン誘導体)を含有することができる。本シルセスキオキサン誘導体は、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基含有構成単位とフルオロアルキル基含有構成単位とを、ヒドロシリル化反応可能に備えることができる。
シルセスキオキサンとは、主鎖骨格がSi−O結合からなるポリシロキサン[R(SiO3/2)](T単位ともいう。Rは有機基を表す。)をいう。本明細書に開示される本シルセスキオキサン誘導体は、こうしたポリシロキサンの一部として、ヒドロシリル化反応可能に、ヒドロシリル化官能可能な前記有機基を含む構成単位及びフルオロアルキル基を含む構成単位を備えることができる。本シルセスキオキサン誘導体は、これらの構成単位に基づく特性が発揮されることで、有用な硬化性組成物の提供に寄与することができる。
式(1)で表されるシルセスキオキサン誘導体における構成単位(1−1)の個数は特に限定するものではない。
構成単位(1−2)におけるR1は、水素原子及び炭素原子数1〜10のアルキル基から選択される少なくとも1種を表す。R1が水素原子であるとき、構成単位(1−2)は、ヒドロシリル基を有することとなる。R1は、例えば、加熱時の重量減少の低減を考慮すると、水素原子とすることができる。
構成単位(1−3)におけるAは、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基を表す。すなわち、この有機基Aは、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合を持つ官能基である。かかる有機基Aの具体例としては、特に限定するものではないが、例えば、ビニル基、オルトスチリル基、メタスチリル基、パラスチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、フェニルエテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−ペンチニル基、3−メチル−1−ブチニル基、フェニルブチニル基等が例示される。
構成単位(1−4)は、Bで表されるフルオルアルキル基又はフルオロアリール基を有することができる。構成単位(1−4)は、-CmH(2m-n+1)Fnで表されるフルオロアルキル基を有することができる。係るフルオロアルキル基において、mは、1〜10の整数、nは2以上(2m+1)以下の整数を表す。mは、例えば、1〜8の整数、また例えば、1〜7の整数、また例えば、3〜7の整数、また例えば、1〜5の整数などとすることができる。
構成単位(1−5)におけるR3は、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基から選択される少なくとも1種を表す。
構成単位(1−6)におけるR4は、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基から選択される少なくとも1種を表す。
構成単位(1−7)におけるR6は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。であり、脂肪族基及び脂環族基のいずれでもよく、また、直鎖状及び分岐状のいずれでもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
構成単位(1−2)におけるR1が水素原子であり、構成単位(1−3)におけるAがビニル基であり、lが0であり、構成単位(1−4)におけるフルオロアルキル基がm=3であり、n=3であり、u、x、y=0であり、v=2〜4、好ましくは3、w1=0.5〜1.5、好ましくは1、w2=0.5〜1.5、好ましくは1である。
構成単位(1−2)におけるR1が水素原子であり、構成単位(1−3)におけるAがビニル基であり、lが0であり、構成単位(1−4)におけるフルオロアルキル基がm=7であり、n=10であり、u、x、y=0であり、v=2〜4、好ましくは3、w1=0.5〜1.5、好ましくは1、w2=0.5〜1.5、好ましくは1である。
構成単位(1−3)におけるAがビニル基であり、lが0であり、構成単位(1−4)におけるフルオロアルキル基がm=7であり、n=10であり、構成単位(1−5)におけるR4が水素原子であり、u、v、x=0であり、y=0.8〜1.2、好ましくは1、w1=0.5〜1.5、好ましくは1、w2=0.5〜1.5、好ましくは1である。
シルセスキオキサン誘導体の数平均分子量は、300〜30,000の範囲にあることが好ましい。かかるシルセスキオキサンは、有機溶剤に溶け易い。数平均分子量は、より好ましくは500〜15,000、更に好ましくは700〜10,000である。数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により標準物質としてポリスチレンを使用して求めることができる。
シルセスキオキサン誘導体は、公知の方法で製造することができる。シルセスキオキサン誘導体の製造方法は、国際公開第2005/01007号パンフレット、同第2009/066608号パンフレット、同第2013/099909号パンフレット、特開2011−052170号公報、特開2013−147659号公報等においてポリシロキサンの製造方法として詳細に開示されている。
シルセスキオキサン誘導体は、シルセスキオキサン中のヒドロシリル基とヒドロシリル化反応可能な炭素−炭素不飽和基とのヒドロシリル化反応による架橋構造を有するシルセスキオキサン誘導体の硬化物(本硬化物)を得ることができる。本硬化物の製造は、無触媒であってもよいし、ヒドロシリル化反応用の触媒の使用を伴っていてもよい。硬化のために用いうる触媒については後段で詳述する。
シルセスキオキサン誘導体は、アルコキシシリル基及び/又はヒドロシリル基と炭素−炭素不飽和結合による架橋に基づく硬化物を得ることができる。かかる硬化物は、少なくともヒドロシリル基による架橋が部分的に生じている状態となっている。
本明細書によれば、撥水性及び耐熱性が向上された被コーティング体の製造方法が提供される。この製造方法は、本明細書に開示される硬化性組成物を利用して、被コーティング体の表面に供給する工程と、硬化性組成物を200℃以下で前記ヒドロシリル化反応可能な有機基によるヒドロシリル化反応により硬化させて硬化物を得る工程を、備えることができる。この方法によれば、被コーティング体の表面に、特性に優れるコーティング、すなわち、耐熱性のほか、撥水性及び/又は撥油性などの表面特性、透明性等に優れるコーティングが付与された加工体を得ることができる。
滴下漏斗、攪拌翼を取り付けた300ml丸底四つ口フラスコにビニルトリメトキシシラン(V−TRIMS、信越化学)1.78g(12mmol)、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル)シラン6.81g(12mmol)、トリエトキシシラン(TRIES)5.91g(36mmol)を量り取り、更にキシレン(和光純薬株式会社)60ml、2−プロパノール(和光純薬株式会社)22.5gを加えて希釈した。攪拌しながら水浴で20℃程度とし、ここに滴下漏斗から1.5%に希釈した塩酸水溶液10.4g、2−プロパノール(12.5ml)を30分程度で滴下し、更に20℃程度で一晩攪拌を続けた。得られた溶液は300ml丸底フラスコに移し替えてエバポレーターで2−プロパノールを除去した後、分液漏斗に移液して水分を除き、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。得られた溶液にキシレンを加えて濃度を調整することで、シルセスキオキサン誘導体(1)を5%キシレン溶液として102.2g得た。
モノマーにV−TRIMS4.15g(28mmol)、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン6.11g(東京化成株式会社、28mmol)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO,信越化学)3.76g(28mmol)を用いた以外は合成例1と同様な操作を行い、シルセスキオキサン誘導体(3)を5%のキシレン溶液として187.8g得た。
モノマーにV−TRIMS4.15g(28mmol)、トリエトキシメチルシラン(Me−TRIES,東京化成)4.99g(28mmol)、TMDSO 3.76g(28mmol)を用いた以外は合成例1と同様な操作を行い、シルセスキオキサン誘導体(3)(比較例)5%キシレン溶液として130.2gを得た。
耐熱性は、シルセスキオキサン誘導体の硬化物を、30℃から所定温度まで昇温し、その間の熱重量減少率で評価した。合成例2〜4で得られた各シルセスキオキサン誘導体溶液を真空中で乾固したものを、熱分析装置(日立ハイテクサイエンス株式会社製TGDTA6300)を用いて、100℃で1時間加熱することで、硬化物を得た。硬化物に対し、空気中で上記装置を用いて空気フロ−下で30℃から1000℃まで20℃/分の昇温速度で昇温してその間の重量変化を測定し、5%重量減少温度を求めた。結果を表1に示す。
合成例2〜4で得られた各シルセスキオキサン誘導体溶液(シルセスキオキサン誘導体5%濃度のキシレン溶液)に硬化触媒である白金カルボニル錯体(Gelest社SIP6829.2)を25ppmとなるよう混合した後、それぞれシリコンウェハ上にスプレーコートし、60℃で2時間加熱して硬化膜を得た。膜厚は製膜前後の重量及び製膜面積から算出し、いずれも1μmであった。これらの硬化膜について、英弘精機株式会社 dataphysics Contact Angle System OCAを用いて、水又はオレイン酸を4μl滴下し、10秒後に接触角を測定した。結果を表1に併せて示す。
上記(2)水及びオレイン酸の接触角に記載したのと同様の方法で作製した硬化膜を目視にて観察して着色状態を評価した。
Claims (11)
- ヒドロシリル化反応可能な炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基含有構成単位と、フルオロアルキル基含有構成単位とを備え、ヒドロシリル化反応可能な硬化性シルセスキオキサン誘導体を含有する硬化性組成物。
- 前記硬化性シルセスキオキサン誘導体は、以下の式(1)で表される、請求項1に記載の硬化性組成物。
〔式中、Aは、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基を表し、
R1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基から選択される少なくとも一種を表し、
R2は炭素原子数1〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜20の2価の芳香族基、及び炭素原子数3〜20の2価の脂環族基から選択される少なくとも1種を表し、
R3は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基(1分子中のR3は同一でも異なっていてもよい。)から選択される少なくとも1種を表し、
R4は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基から選択される少なくとも1種を表し、
R5は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、及び、ヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基(1分子中のR5は同一でも異なっていてもよい。)から選択される少なくとも1種を表し、
R6は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、
w2は正の数を表し、
u、v、w1、x、y及びzは0又は正の数を表し、
w1、x及びyのうち少なくとも1つは正の数を表し、w1=0のとき、R3、R4及びR5のいずれか1つはヒドロシリル化反応可能な、炭素−炭素不飽和結合を有する炭素原子数2〜10の有機基を表し、
v、x及びyのうち少なくとも1つは正の数であって、R1、R3、R4及びR5のいずれか1つは水素原子を表し、
lは0又は1であり、mは、1以上10以下の整数であり、nは2以上(2m+1)以下の整数であり、qは1以上5以下の整数である。0≦u/(v+w1+w2+x+y)≦2であり、0≦x/(v+w1)≦2であり、0≦y/(v+w1)≦2であり、0.01≦z/(v+w1+x+y)≦1である。〕 - w1は、正の数である、請求項2に記載の硬化性組成物。
- w1/(v+w1+w2+x+y)は、0.1以上1以下である、請求項2又は3に記載の硬化性組成物。
- w2/(v+w1+w2+x+y)は、0.1以上1以下である、請求項2〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
- mは、1以上7以下であり、nは、3以上15以下である、請求項2〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 前記R3は、水素原子又は炭素原子数が1〜4のアルキル基である、請求項2〜6のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 前記硬化性シルセスキオキサン誘導体を100℃で1時間加熱処理後の硬化物を空気中で20℃/分で昇温したときの5%重量減少温度が310℃超である、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 1質量%以上の前記硬化性シルセスキオキサン誘導体及び白金相当で25ppmの白金カルボニル錯体を含有する溶液である前記硬化性組成物を被コーティング面に供給し、60℃で2時間処理して得られた硬化膜についての水の接触角が100°以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化して得られる、硬化物。
- 撥水性及び耐熱性が向上された被加工体の製造方法であって、
請求項1〜9のいずれかに記載の硬化性組成物を、前記被加工体の表面に供給する工程と、
前記硬化性組成物を20℃以上200℃以下で前記ヒドロシリル化反応可能な有機基によるヒドロシリル化反応により硬化させて硬化物を得る工程を、
備える、方法。
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