JP2019086595A - 画像形成装置 - Google Patents

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哲平 永田
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Abstract

【課題】再利用するキャリア液の変質を抑制し、従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できる画像形成装置の提供。【解決手段】ドラムクリーナ19と第一分離抽出装置37とはドラム回収液輸送管190によって接続され、ドラムクリーナ19で回収された液体現像剤は第一分離抽出装置37によりトナーとキャリア液とに分離され、分離されたキャリア液が再利用される。他方、中間転写ローラクリーナ26と廃液収容容器35とは中転回収液輸送管260によって接続され、中間転写ローラクリーナ26で回収された液体現像剤は廃液収容容器35に搬送される。この場合、紙粉を多く含んだ液体現像剤が第一分離抽出装置37に搬送されないので、紙粉を多く含むことで成分が変質したキャリア液を再利用しない。こうして再利用するキャリア液の変質を抑制することで、もって従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できる。【選択図】図2

Description

本発明は、液体現像剤を用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に関する。
従来から、トナーとキャリア液とを含む液体現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置が知られている。液体現像剤を用いる画像形成装置では、感光ドラムや中間転写ローラなどから画像形成工程で使用されなかった液体現像剤を回収し、再利用することが行われている。従来では、トナー像の転写後に感光ドラムや中間転写ローラなどから回収した液体現像剤を分離装置に搬送し、分離装置により液体現像剤中のトナーとキャリア液とを分離させて、分離したキャリア液を再利用する処理が行われている(特許文献1)。
特開2016−224132号公報
ところで、記録材としての紙に接触してトナー像を紙に転写する中間転写ローラ等から回収されるキャリア液には、紙粉などの異物が混入しやすい。特にキャリア液に紙粉が混入した場合、キャリア液は炭酸カルシウムやタルク等の成分を比較的に高い割合で含有し得る。即ち、繰り返し利用されたキャリア液は成分が変わって変質している可能性がある。そして、変質したキャリア液を含む液体現像剤を用いると、画像不良を生じさせる恐れがある。例えば、定着後の記録材上のトナー像の色味や光沢などが変わり得る。また、紫外線硬化型の液体現像剤である場合には、紫外線光の照射による硬化性が低下してトナーが記録材に定着し難くなる。これを避けるため、従来では回収した液体現像剤を一時的に収容した容器を定期的に交換して、液体現像剤を入れ替えることができるようにしている。しかしながら、こうした場合には、液体現像剤の入れ替えに伴うランニングコストが増えるし、また交換のためにユーザの手間がかかるという問題が生じる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされ、再利用するキャリア液の変質を抑制することによって、従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できるようにした画像形成装置の提供を目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーとキャリア液とからなる液体現像剤によりトナー像に現像する現像装置と、前記感光体からトナー像が一次転写される中間転写体と、前記中間転写体に一次転写されたトナー像を記録材に二次転写する転写部材と、一次転写後に前記感光体上に残る液体現像剤を回収する第一清掃手段と、二次転写後に前記中間転写体上に残る液体現像剤を回収する第二清掃手段と、液体現像剤からトナーとキャリア液とを分離する分離装置と、液体現像剤を収容する収容容器と、前記第一清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置に搬送可能に、前記第一清掃手段と前記分離装置とを接続する第一搬送路と、前記第二清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置を介さずに前記収容容器に搬送可能に、前記第二清掃手段と前記収容容器とを接続する第二搬送路と、を備える、ことを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーとキャリア液とからなる液体現像剤によりトナー像に現像する現像装置と、前記感光体からトナー像が一次転写される中間転写体と、前記中間転写体に一次転写されたトナー像を記録材に二次転写する転写部材と、一次転写後に前記感光体上に残る液体現像剤を回収する感光体清掃手段と、二次転写後に前記転写部材上に残る液体現像剤を回収する転写部材清掃手段と、液体現像剤からトナーとキャリア液とを分離する分離装置と、液体現像剤を収容する収容容器と、前記感光体清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置に搬送可能に、前記感光体清掃手段と前記分離装置とを接続する分離用搬送路と、前記転写部材清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置を介さずに前記収容容器に搬送可能に、前記転写部材清掃手段と前記収容容器とを接続する回収用搬送路と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、再利用するキャリア液の変質が抑制されるので、従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できるようになる。
本実施形態の画像形成装置を示す概略構成図。 第一実施形態の画像形成装置における液体現像剤の搬送経路を示す模式図。 分離抽出装置を示す外観斜視図。 分離抽出装置の一部を切断して示す斜視図。 分離抽出装置の一部を示す断面図。 図5のA部を拡大して示す拡大図。 本実施形態の画像形成装置における、累計の画像形成枚数と液体現像剤中の紙粉蓄積量との関係を示すグラフ。 第二実施形態の画像形成装置における液体現像剤の搬送経路を示す模式図。 従来の画像形成装置における、累計の画像形成枚数と液体現像剤中の紙粉蓄積量との関係を示すグラフ。 液体現像剤中の紙粉含有量と、キャリア液に紙粉を混ぜた場合に生じる光沢差との関係を示すグラフ。 紫外線硬化型の液体現像剤中の紙粉含有量と、キャリア液に紙粉を混ぜた場合にキャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーとの関係を示すグラフ。 紫外線硬化型の液体現像剤を用いた従来の画像形成装置における、累計の画像形成枚数と液体現像剤中の紙粉蓄積量との関係を示すグラフ。
<第一実施形態>
[画像形成装置]
本実施形態の画像形成装置について説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の構成について、図1を用いて説明する。図1に示す画像形成装置100は、記録材S(用紙、OHPシートなどのシート材など)にトナー画像を形成する電子写真方式のデジタルプリンタである。画像形成装置100は、画像信号に基づいて動作し、カセット11a、11bから順次搬送される記録材Sに、画像形成部12で形成したトナー像を転写し、その後、定着することで画像を得ている。画像信号は、不図示のスキャナやパーソナルコンピュータなどの外部端末などから画像形成装置100に送られる。
画像形成部12は、感光体としての感光ドラム13、帯電器14、レーザ露光装置15、現像器16、ドラムクリーナ19を備えている。帯電器14により表面が帯電された感光ドラム13上に、画像信号に応じてレーザ露光装置15からレーザ光Eが照射され、感光ドラム13上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器16によりトナー像として現像される。本実施形態の場合、現像装置としての現像器16には、分散媒であるキャリア液に分散質である粉体のトナーを分散させた液体現像剤Dが収容されており、この液体現像剤Dを用いて現像を行う。
液体現像剤Dは、混合器としてのミキサ31において、キャリア液CにトナーTを所定の比率で混合、分散させて生成され、現像器16へ供給される。補給用のキャリア液Cはキャリア容器としてのキャリアタンク32に、補給用のトナーTはトナー容器としてのトナータンク33にそれぞれ収容されている。そして、ミキサ31内のキャリア液CとトナーTの混合状態に応じて、それぞれのタンクからキャリア液C又はトナーTがミキサ31へ供給される。ミキサ31は、不図示のモータにより駆動される攪拌羽根が収容されており、供給されたキャリア液とトナーTとを攪拌することで混合し、キャリア液中にトナーを分散させている。なお、本実施形態の場合、ミキサ31の容量は現像液重量に換算して約2000gである。
ミキサ31から現像器16へ供給された液体現像剤Dは、現像器16の供給区画16aにおいてコートローラ17によって、現像ローラ18にコートされ(供給され)、現像に使用される。現像ローラ18は、表面に液体現像剤を担持して搬送し、感光ドラム13上に形成された静電潜像をトナーで現像する。現像後に現像ローラ18に残留したキャリア液CとトナーTは、現像器16の回収区画16bへ回収される。ここで、コートローラ17から現像ローラ18への液体現像剤Dのコート、及び、現像ローラ18から感光ドラム13上の静電潜像への現像は、それぞれ電界を用いて行う。
感光ドラム13上に形成されたトナー像は、電界を用いて中間転写ローラ20に一次転写され、中間転写ローラ20と転写ローラ21とで形成されたニップ部(二次転写部)へ搬送される。中間転写ローラ20への一次転写後に感光ドラム13上(感光体上)に残る液体現像剤(トナーTとキャリア液C)はドラムクリーナ19によって回収される。第一清掃手段(感光体清掃手段)としてのドラムクリーナ19は、例えばゴムからなるブレード状の部材で構成されて、線圧30(g/cm)で感光ドラム13に当接される。なお、中間転写ローラ20と転写ローラ21とは、少なくとも何れかが無端状のベルトであってもよい。
カセット11a、11bに収容された記録材Sは、搬送ローラなどにより構成される給送部22a、22bによりレジスト搬送部23へ向けて搬送される。レジスト搬送部23は、中間転写ローラ20に転写されたトナー像のタイミングに合わせて、中間転写ローラ20と転写ローラ21とのニップ部へ記録材Sを搬送する。
中間転写ローラ20と転写ローラ21とのニップ部では、通過する記録材Sにトナー像が二次転写され、トナー像が転写された記録材Sは、搬送ベルト24によって定着装置25へ搬送され、記録材Sに転写されたトナー像を定着する。トナー像が定着した記録材Sは、機外へ排出され、画像工程が完了する。本実施形態では、定着装置25は熱定着方式が採用される。この方式の場合、定着装置25は記録材Sを上下から挟み且つお互いに圧で押し合う2つのローラを有し、この2つのローラはその表面温度が約200℃に維持される。これによって、所定のプロセススピード(例えば600mm/s)で搬送される記録材Sの表面は、トナーが溶融するガラス転移点である60℃以上の温度に維持される。トナーが溶融することで、記録材S上にトナーが定着される。ただし、液体現像剤Dとして紫外線硬化型の液体現像剤を使用する場合、定着装置25は紫外線光(UV光)を照射して液体現像剤を硬化させる。キャリア液が硬化することで、記録材S上にトナーが定着される。
中間転写体としての中間転写ローラ20と、転写部材としての転写ローラ21にはそれぞれ、第二清掃手段としての中間転写ローラクリーナ26、第三清掃手段(転写部材清掃手段)としての転写ローラクリーナ27が設けられる。中間転写ローラクリーナ26は、中間転写ローラ20から二次転写後に中間転写ローラ20に残る液体現像剤(トナーTとキャリア液C)を回収する。転写ローラクリーナ27は、転写ローラ21から二次転写後に転写ローラ21に残る液体現像剤(トナーTとキャリア液C)を回収する。本実施形態においては、中間転写ローラクリーナ26及び転写ローラクリーナ27はいずれもゴムからなるブレード状の部材で構成され、線圧30(g/cm)で中間転写ローラ20と転写ローラ21にそれぞれ当接される。ただし、中間転写ローラ20と転写ローラ21に残留した液体現像剤(主にトナーT)を回収する方式はこれに限られない。例えばローラ状の部材を当接させ、中間転写ローラ20上(中間転写体上)、転写ローラ21上(転写部材上)のトナーTを電界によって剥離する方式であってもよい。
[液体現像剤]
次に、液体現像剤Dについて説明する。本実施形態の画像形成装置100で用いる液体現像剤Dとしては、従来から使用されている液体現像剤を使用してもよいが、紫外線硬化型の液体現像剤Dを用いてもよい。そこで、紫外線硬化型の液体現像剤Dについて説明する。
液体現像剤Dは、カチオン重合性液状モノマー、光重合開始剤、カチオン重合性液状モノマーに不溶なトナー粒子を含む紫外線硬化型液体現像剤である。また、カチオン重合性液状モノマーがビニルエーテル化合物であり、光重合開始剤が、次の一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2019086595
より具体的に説明する。トナー粒子は、色を発する色材をトナー樹脂で内包している。また、トナー樹脂と色材とともに、帯電制御剤等、他の材料を含有してもよい。トナー粒子の製造方法としては、色材を分散させ、樹脂を徐々に重合内包させるコアシェルベーションや、樹脂等を溶融させ、色材を樹脂内部へ内包させる内粉砕法などの公知技術を用いてもよい。トナー樹脂は、エポキシ、スチレンアクリル系等を用いている。色を発する色材は、一般有機無機顔料でよい。また、製造上、トナー分散性を高めるため、分散剤を用いているが、シナジストも可能である。
他方、キャリア液である硬化性液体は、トナー表面の電荷をもたせる荷電制御剤と、紫外線である紫外線(UV)照射で酸を発生する光重合剤、さらに酸により結合するモノマーで構成されている。モノマーは、カチオン重合反応により、ポリマー化するビニルエーテル化合物である。また、光重合剤とは別に、増感剤を含有してもよい。光重合により、保存性が低下するため、カチオン重合禁止剤を10〜5000ppm入れてもよい。他に、帯電制御補助剤、他添加材等を用いる場合もある。
この現像剤の紫外線硬化剤(モノマー)は、ビニルエーテル基が一つある一官能モノマー(式2)が約10%(重量%)とビニルエーテル基が二つある二官能モノマー(式3)を約90%混合したものである。
Figure 2019086595
Figure 2019086595
光重合開始剤としては下記の(式4)で表されるものを0.1%混合している。この光重合開始剤を用いることにより、良好な定着を可能しつつも、イオン性の光酸発生剤を用いる場合と異なり、高抵抗な液体現像剤が得られる。
Figure 2019086595
なお、カチオン重合性液状モノマーが、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジビニルエーテル、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル及び1,2−デカンジオールジビニルエーテルからなる群より選ばれる化合物であることが望ましい。
更に、帯電制御剤としては、公知のものが利用できる。具体的な化合物としては、亜麻仁油、大豆油などの油脂;アルキド樹脂、ハロゲン重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸コバルトなどの金属石鹸類;石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩などのスルホン酸金属塩類;レシチンなどの燐脂質;t−ブチルサリチル酸金属錯体などのサリチル酸金属塩類;ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体などが挙げられる。
[液体現像剤の搬送]
次に、本実施形態における液体現像剤Dの搬送について、図2を用いて説明する。まず、上述のようにドラムクリーナ19で回収した液体現像剤は、第一分離抽出装置37及び第二分離抽出装置34に送られる。なお、現像後に現像ローラ18上に残留し、現像器16の回収区画16bへ回収した液体現像剤は、ミキサ31に戻されるが、第一分離抽出装置37、第二分離抽出装置34に搬送するようにしてもよい。
他方、中間転写ローラクリーナ26で回収した液体現像剤は、収容容器としての廃液収容容器35に廃液Wとして収容される。また、本実施形態において、転写ローラクリーナ27で回収した液体現像剤は、量が少量であるため、そのまま転写ローラクリーナ27に保持するものとしている。ただし、後述する第二実施形態のように(図8参照)、転写ローラクリーナ27で回収した液体現像剤が廃液収容容器35に廃液Wとして収容される構成であってもよい。なお、廃液収容容器35は、画像形成装置100の装置本体100a(図1参照)に対し交換自在に設けられていてよい。その場合、廃液収容容器35に収容された廃液Wが所定量を超えると、ユーザに対し廃液収容容器35の交換を報知できるようにすると好ましい。
分離装置としての第一分離抽出装置37は、詳しくは後述するが、キャリア液とトナーとを分離する際に、キャリア液と、トナー及び紙粉などの異物を含み得る廃液Wとを分離する。分離された廃液Wは、廃液収容容器35に回収される。
第二分離抽出装置34は、詳しくは後述するが、第一分離抽出装置37で分離、抽出されたキャリア液中から、トナー以外でキャリア液中の不要な成分を分離する。具体的には、キャリア液中に含まれる体積抵抗率の低い物質(低抵抗キャリア)が挙げられる。上述のようにキャリア液を形成する物質中には荷電制御剤が含まれており、低抵抗キャリアの成分としては主に荷電制御剤である。ここで、荷電制御剤の体積抵抗率は、一例として、1.0E+9Ωcmである。なお、荷電制御剤を含まないキャリア液の体積抵抗率は、1.0E+12Ωcmである。
液体現像剤Dの搬送について、より具体的に説明する。キャリアタンク32とトナータンク33からミキサ31への輸送管には、それぞれ、電磁弁41,42が設けられている。電磁弁41,42は、ミキサ31へのキャリア液CとトナーTの供給量を調整する。ミキサ31からは、液体現像剤供給手段としてのポンプ44を用いて現像に必要な液体現像剤Dが現像器16へ供給される。
現像器16の回収区画16bへ回収した液体現像剤は、ポンプ43によってミキサ31に戻される。回収区画16bで回収された液体現像剤は、現像などに使用されておらず殆ど劣化していないためである。
図2に示すように、ドラムクリーナ19と第一分離抽出装置37とは第一搬送路(分離用搬送路)としてのドラム回収液輸送管190によって互いに接続されている。ドラムクリーナ19と第一分離抽出装置37とがドラム回収液輸送管190によって接続されることで、ドラムクリーナ19で回収された液体現像剤は第一分離抽出装置37に搬送可能になっている。ドラムクリーナ19で回収された液体現像剤は、ドラム回収液輸送管190の途中に設けられたポンプ48によって第一分離抽出装置37に搬送される。第一分離抽出装置37で分離、抽出されたキャリア液(液体現像剤)は、電磁弁51により第二分離抽出装置34に搬送される。
他方、本実施形態では、中間転写ローラクリーナ26と廃液収容容器35とは第二搬送路としての中転回収液輸送管260によって互いに接続されている。中間転写ローラクリーナ26と廃液収容容器35とが中転回収液輸送管260によって接続されることで、中間転写ローラクリーナ26で回収された液体現像剤は廃液収容容器35に搬送可能になっている。中間転写ローラクリーナ26で回収される液体現像剤は、ドラムクリーナ19で回収される液体現像剤に比較して少量であり、またトナー濃度(トナー及びキャリア液の合計重量に対するトナー重量の割合:TD比とも呼ぶ)や粘度が比較的に高い。そのため、中間転写ローラクリーナ26で回収された液体現像剤は、中転回収液輸送管260内に設けられたスクリュー(不図示)等によって廃液収容容器35に搬送される。勿論、これに限らず、中転回収液輸送管260の途中にポンプ(不図示)を設け、このポンプにより搬送可能としてもよい。
第一分離抽出装置37、第二分離抽出装置34で分離されたキャリア液は再利用可能であり、再利用するために、キャリア供給手段としての電磁弁45によってキャリアタンク32へ搬送される。他方、第一分離抽出装置37で分離された廃液W(主にトナー)は再利用が難しいため、排出用搬送路としての廃液輸送管370に設けられた電磁弁47によって廃液収容容器35へ搬送される。また、第二分離抽出装置34で分離された廃液W(主に低抵抗キャリア)についても再利用が難しいため、第二分離抽出装置34と廃液収容容器35とを接続する輸送管に設けられた電磁弁52によって廃液収容容器35へ搬送される。
次に、上述の第一分離抽出装置37におけるトナーとキャリアの分離と、第二分離抽出装置34におけるキャリア液の成分分離とについて、図3乃至図6を用いて説明する。 本実施形態において、第一分離抽出装置37は、電界を用いて液体現像剤をトナーとキャリア液とに分離し、キャリア液とトナーとを別々に抽出する装置である。第二分離抽出装置34は、第一分離抽出装置37で分離、抽出されたキャリア液中から、電界を用いて低抵抗キャリア(主に荷電制御剤)を分離、抽出する装置である。なお、第一分離抽出装置37と第二分離抽出装置34とは同じ構成であってよい。そこで、以下では、図3乃至図6を用いて第二分離抽出装置34について説明し、第一分離抽出装置37については同じ構成に対しカッコ書きで符号を付し、作用が異なる部分について補足的に説明する。
まず、第二分離抽出装置34を設ける理由について説明する。キャリア液は再利用処理が繰り返されることにより、キャリア液中に体積抵抗率の低い物質(低抵抗キャリア)が蓄積する。すると、液体現像剤全体の抵抗が下がり、画像不良が発生する恐れがある。特に、ベタ画像(感光ドラムの画像形成可能領域の全面に形成したトナー像であり、画像比率(印字率)が100%の場合を言う)のような高濃度の画像を形成した場合、出力画像に占めるキャリア液の割合が少ないため、特に抵抗が下がり易い。本実施形態では、このようなキャリア液の体積抵抗率の低下を抑制すべく、第二分離抽出装置34を設けている。
第一分離抽出装置37で分離されたキャリア液(液体現像剤)は、図3及び図4に矢印で示すように、第二分離抽出装置34の入口34bから液体収容容器346内に搬送される。そして、液体収容容器346内のバッファ容器348(図4参照)に供給される。本実施形態では、バッファ容器348を第二分離抽出装置34に備えさせているが、容器単体で設けてもよい。バッファ容器348に供給されたキャリア液は、ポンプ34cにより搬送され、フィルタ34dを通過する。
フィルタ34dを通過したキャリア液は、図4に示すように、供給トレイ346aに投入される。なお、第二分離抽出装置34では、フィルタ34dを省略して、第一分離抽出装置37で分離、抽出されたキャリア液を直接、供給トレイ346aに投入するようにしてもよい。供給トレイ346aに投入されたキャリア液は、第二分離抽出装置34において低抵抗キャリア(主に荷電制御剤)と高抵抗キャリアに分けられる。そして、抽出された低抵抗キャリアは廃液収容容器35に送られ、抽出された高抵抗キャリア(キャリア液)はキャリアタンク32へ搬送される。
図4及び図5に示すように、液体収容容器346内には、コート電極部材341、導電性の電極ローラ342、回収装置350などが配置されている。コート電極部材341と電極ローラ342とで、その間を液体現像剤が通過可能な1対の第二電極を構成し、電極ローラ342が片側の第二電極342aを、コート電極部材341が他側の第二電極341aを、それぞれ有する。液体収容容器346は、キャリア液を収容可能な容器であって、上述の供給トレイ346aと、後述するように再利用可能となったキャリア液が排出される排出部346bと、廃液となった液体現像剤の回収部354とを有している。
電極ローラ342は、例えば中実ステンレスによって外径がφ40mmに形成された芯金表層にウレタンゴム弾性層を一体成型により形成した導電性のローラである。電極ローラ342は、不図示の駆動モータによって外部から駆動が入力され、所定方向(図4、図5の矢印方向)に回転する。本実施形態では、駆動モータの回転速度は2000rpmとしている。そして、電極ローラ342は、駆動モータの回転を減速させて、例えば400rpmの回転速度で回転する。
コート電極部材341は、図5及び図6に示すように、電極ローラ342の一部と第二隙間としての隙間347を介して配置される。隙間347の電極ローラ342の回転方向上流端部347aには、供給トレイ346aが接続されている。そして、上述のように供給トレイ346aに投入されたキャリア液は、上流端部347aから隙間347内に供給される。隙間347の電極ローラ342の回転軸線方向両端部は封止されており、隙間347に供給されたキャリア液は、電極ローラ342の回転に伴って隙間347内を回転方向下流側に搬送される。隙間347の電極ローラ342の回転方向下流端部347bには、排出部346bが接続されている(図6参照)。そして、隙間347を通過したキャリア液が排出部346bから輸送管346cを介してキャリアタンク32に送られる(図2参照)。
上述のように、電極ローラ342と隙間347を介して配置されるコート電極部材341は、少なくとも液体が通過する部分341xの表面が導電性素材によって形成されていている。また、コート電極部材341は、例えば中実ステンレスによって幅400mmに形成されている。また、液体が通過する部分341xは、電極ローラ342の一部を収容する形状を有し、この部分341xの電極ローラ342と対向する面は、電極ローラ342の表面と所定距離(即ち、隙間347)を保つように湾曲した形状となっている。この所定距離は、例えば0.2mmである。本実施形態の場合、上述のようにドラムクリーナ19で回収され、供給トレイ346aから隙間347に供給されたキャリア液は、この隙間347を通過することで、低抵抗キャリアと高抵抗キャリアとに分離される。
回収装置350は、電極ローラ342の回転方向に関してコート電極部材341の下流側に位置し、電極ローラ342に担持された低抵抗キャリアを回収する。回収装置350は、回収ローラ351と、ブレード部材352と、不図示の電圧印加装置とを有する。
回収ローラ351は、例えば中実ステンレスによって外径がφ20に形成された導電性のローラであり、電極ローラ342に当接するように配置されている。そして、回収ローラ351は、電極ローラ342に接触して、図4、図5の矢印方向に従動回転する。なお、回収ローラ351の回転速度は、例えば800rpmである。
[第一分離抽出装置の補足説明]
上述のようにドラムクリーナ19で回収された液体現像剤は、図4及び図5に矢印で示すように、第一分離抽出装置37の入口37bから液体収容容器376内に搬送される。そして、液体収容容器376内のバッファ容器378に供給される。バッファ容器378に供給された液体現像剤は、ポンプ37cにより搬送され、フィルタ37dを通過する。
フィルタ37dを通過した液体現像剤は、図4に示すように、供給トレイ376aに投入される。詳しくは後述するように、供給トレイ376aに投入された液体現像剤は、第一分離抽出装置37においてトナーとキャリア液に分けられる。そして、抽出されたトナーは廃液収容容器35に送られ、抽出されたキャリア液は、上述のように第二分離抽出装置34へ搬送される。
図4及び図5に示すように、液体収容容器376内には、コート電極部材371、導電性の電極ローラ372、トナー回収装置380などが配置されている。コート電極部材371と電極ローラ372とで、その間を液体現像剤が通過可能な1対の第一電極を構成し、電極ローラ372が片側の第一電極372aを、コート電極部材371が他側の第一電極371aを、それぞれ有する。液体収容容器376は、液体現像剤を収容可能な容器であって、上述の供給トレイ376aと、キャリア液が排出される排出部376bと、廃液となった液体現像剤の回収部384とを有している。
電極ローラ372は、不図示の駆動モータによって外部から駆動が入力され、所定方向(図4、図5の矢印方向)に回転する。本実施形態では、駆動モータの回転速度は2000rpmとしている。なお、第二分離抽出装置34の電極ローラ342と第一分離抽出装置37の電極ローラ372とを駆動する駆動モータは、同じであっても別であってもよい。
コート電極部材371は、図5及び図6に示すように、電極ローラ372の一部と第一隙間としての隙間377を介して配置される。隙間377の電極ローラ342の回転方向上流端部377aには、供給トレイ376aが接続されている。そして、上述のように供給トレイ376aに投入された液体現像剤は、上流端部377aから隙間377内に供給される。隙間377に供給された液体現像剤は、電極ローラ372の回転に伴って隙間377内を回転方向下流側に搬送される。隙間377の電極ローラ372の回転方向下流端部377bには、排出部376bが接続されている(図4参照)。そして、隙間377を通過した液体現像剤が排出部376bから輸送管376cを介して第二分離抽出装置34に送られる(図2、図4参照)。
上述のように、電極ローラ372と隙間377を介して配置されるコート電極部材371は、少なくとも液体が通過する部分371xの表面が導電性素材によって形成されていている。コート電極部材371と電極ローラ372との間には、不図示の高圧電源によってトナーが電極ローラ342側に移動する電界が生じるように電圧が印加される。即ち、隙間377には、トナーが電極ローラ372に引き寄せられるような電界が生じるような電圧が印加されている。
本実施形態では、荷電制御剤によりトナーがマイナス帯電するため、例えば電極ローラ372にマイナス300V、コート電極部材371にマイナス1000Vが印加される。この結果、液体現像剤が隙間377を通過している間に、トナーが電極ローラ372に担持され、トナーとキャリア液とが分離される。分離されたキャリア液は、隙間377の下流端部377bに接続される排出部376bに排出される。
トナー回収装置380は、電極ローラ372の回転方向に関してコート電極部材371の下流側に位置し、電極ローラ372に担持されたトナーを回収する。トナー回収装置380は、回収ローラ381とブレード部材382とを有する。
回収ローラ381は、電極ローラ372に向けて付勢され、電極ローラ372に当接する。そして、回収ローラ381は電極ローラ372に当接して、図4、図5の矢印方向に従動回転する。電極ローラ372及び回収ローラ381は互いに略平行に配置され、回転軸線方向両端部が液体収容容器376に回転自在に支持されている。回収ローラ381と電極ローラ372との間には、不図示の高圧電源によって回収ローラ側にトナーが移動する電界が生じるように電圧が印加される。本実施形態では、例えば電極ローラ372にマイナス300V、回収ローラ381にマイナス200Vが印加される。これにより、電極ローラ372に担持され、回収ローラ381まで搬送されたトナーが、電極ローラ372から回収ローラ381に移動する。
ブレード部材382は、回収ローラ381に接触して回収ローラ上のトナーを掻き取る。ブレード部材382は、電極ローラ372と回収ローラ381とが接触している位置に対して回収ローラ381の回転方向下流側で、回収ローラ381に対してカウンター方向に接触するように配置されている。上述のように電極ローラ372から回収ローラ381に移動したトナーは、ブレード部材382により掻き取られ、回収部384に送られる。回収部384により回収されたトナーは、上述したように、廃液収容容器35に送られる。
なお、第一分離抽出装置37は、トナーとキャリア液との分離、抽出が行われれば、第二分離抽出装置34と異なる構成であってもよい。
ところで、上述したように、第一分離抽出装置37、第二分離抽出装置34では、電気泳動によって電気的に正負の極性を有するトナー、あるいはキャリア液中の成分(主に荷電制御剤)を分離している。ただし、液体現像剤に炭酸カルシウムやタルク等の成分が含まれている場合、第一分離抽出装置37及び第二分離抽出装置34ではこれら炭酸カルシウムやタルクを分離させるのが難しい。
即ち、トナー画像を形成する記録材Sが紙である場合、紙には白地部を形成する填料として、炭酸カルシウムやタルク(マグネシウムなどの金属化合物)が含まれている。これら炭酸カルシウムやタルクの含有比率は、紙の種類によって異なる。また、記録材Sがロール紙でなく裁断された形状のカット紙である場合には特に紙端部に紙粉が発生しやすく、カット紙に直接接触する中間転写ローラクリーナ26に、紙粉などの異物が付着しやすい。それ故、中間転写ローラクリーナ26により回収された液体現像剤には、紙粉が比較的に多く混入され得る。そして、二次転写に伴う強電界を経た液体現像剤中の炭酸カルシウムやタルクは電気的に正負いずれの極性も取り得るため、第一分離抽出装置37及び第二分離抽出装置34ではキャリア液から炭酸カルシウムやタルクを分離することが難しい。
従来の画像形成装置では、中間転写ローラクリーナ26により回収されたキャリア液、つまりは炭酸カルシウムやタルク等の成分を比較的に高い割合で含有し変質した可能性があるキャリア液は、第一分離抽出装置37に搬送されていた。しかし、上述したように、第一分離抽出装置37(及び第二分離抽出装置34)ではキャリア液から炭酸カルシウムやタルクを分離させるのが難しく、変質したキャリア液が再利用されることがあった。変質したキャリア液が再利用された場合、定着後の記録材上のトナー像の色味や光沢などが変わる、紫外線光の照射による硬化性が低下することによりトナーが記録材に定着し難くなるなどの不都合が生じ得る。
上記したキャリア液の変質の度合いは、キャリア液中に含まれる紙粉の蓄積量(紙粉蓄積量)によって変わる。そこで、キャリア液中の紙粉蓄積量について説明する。ミキサ31内において通紙N枚目におけるキャリア液中の紙粉蓄積量をX(N)、現像ローラ18により現像に供される記録材一枚当たりのキャリア消費量を「a」、記録材一枚当たりの紙粉発生量を「p」とする。これらの単位はグラム(g)であり、また記録材SはA4カット紙である。そして、発生した紙粉は、中間転写ローラクリーナ26により全て回収されるとする。また、ミキサ31内のキャリア液の総量を「A」とし、現像ローラ18で記録材一枚当たりに消費した分のキャリア液が新品のキャリア液で常に補充されるとする。さらに、中間転写ローラクリーナ26で回収された紙粉はミキサ31内で均等に分散され、そのキャリア液が次の記録材Sにトナー像を形成する際に用いられるとする。この場合、通紙N枚目におけるキャリア液中の紙粉蓄積量X(N)は、以下の式(1)で表すことができる。
X(N)=X(N−1)−(a/A)×X(N−1)+p ・・・(式1)
式(1)において、右辺第一項「X(N−1)」は、記録材Sの(N−1)枚目におけるキャリア液中の紙粉蓄積量を表す。右辺第二項「(a/A)×X(N−1)」は、(N−1)枚目までにキャリア液中に蓄積された紙粉のうち、N枚目のトナー像の形成時にミキサ31外へ排出される紙粉量を表す。また、右辺第三項「p」は上記した通り、記録材一枚当たりの紙粉発生量を表す。
ここで、現像ローラ18により現像に供される記録材一枚当たりのキャリア量を「0.05g」、記録材一枚当たりにドラムクリーナ19内とミキサ31内にあるキャリア液は「2000g」、記録材一枚当たりの紙粉発生量を「2.0×10−4g」とする。図9に、中間転写ローラクリーナ26により回収されたキャリア液が第一分離抽出装置37に搬送される従来の画像形成装置における、累計の画像形成枚数(耐久枚数)とキャリア液中の紙粉蓄積量X(n)との関係を示す。
図10に、紙粉(詳しくはその成分中にタルクを含む)をキャリア液に混ぜた場合における、液中の紙粉含有量と定着後のトナー像の画質変化(具体的には光沢)との関係を示す。図10において、横軸はキャリア液に対する紙粉含有量(w%)を示し、縦軸は画質変化を光沢差(Δグロス)で示している。光沢を計測する光沢計には、日本電色工業製の光沢計「PG‐II」を用いた。一般的に、光沢は光沢差「2°」以上で、ユーザは画像低下を認識し得る。そこで、ここでは光沢差「2°」を画質低下の境界値としている(図10中に点線で示す)。図10から理解できるように、紙粉含有量が「0.2w%」、ここではキャリア液中に含まれる紙粉の重量にして「4g」を超えると、光沢差が「2°」を超えて画質低下が顕著になる。
ミキサ31と現像器16との間で「2000g(2リットル)」の液体現像剤が循環されており、記録材一枚ごとに「1.0×10−4g」の紙粉が中間転写ローラクリーナ26により回収されるものとする。従来の画像形成装置の場合、光沢差が「2°」を超える重量(4g)の紙粉がキャリア液中に含まれるのは、図9に示すように、累計の画像形成枚数(耐久枚数)が約2.7万枚を超えてからである。このように、従来の画像形成装置では、4gを超える紙粉がキャリア液に含まれると、光沢差が「2°」以上となって画質低下を生じさせ得る。これに対し、画像形成装置では、適切に画像を形成することが可能な記録材Sの枚数(耐用枚数などと呼ばれる)として例えば約100万枚を想定している。それ故に、従来の画像形成装置の場合には、約2.7万枚の記録材Sに画像形成する毎に液体現像剤を入れ替える必要があり、液体現像剤の入れ替えに伴うランニングコストが増えるし、またユーザの手間がかかる。
上記点に鑑みて、本実施形態では、上述したように、中間転写ローラクリーナ26で回収した液体現像剤を廃液収容容器35に搬送可能なように、中間転写ローラクリーナ26と廃液収容容器35とを中転回収液輸送管260によって接続している。即ち、中間転写ローラクリーナ26で回収した液体現像剤を第一分離抽出装置37でなく、廃液収容容器35に搬送する。こうすると、上記の光沢差が「2°」を超える重量の紙粉がキャリア液中に含まれるまでにかかる耐久枚数を、従来に比較して増やすことができるようになる。以下、この点について説明する。
図7に、本実施形態の画像形成装置100における累計の画像形成枚数(耐久枚数)とキャリア液中の紙粉蓄積量との関係を示す。本実施形態の場合、ほとんどの紙粉は主に中間転写ローラクリーナ26により液体現像剤と共に回収され、液体現像剤と共に廃液収容容器35に搬送されることから、第一分離抽出装置37に到達しない。ただし、ドラムクリーナ19により回収される液体現像剤に、非常に僅かな量の紙粉が混入し得る。ドラムクリーナ19で回収した液体現像剤は第一分離抽出装置37に搬送されることから、図7に示すように、耐久枚数に応じてキャリア液中に含まれる紙粉蓄積量は一定量(ここでは0.08g)まで増加する。この場合、100万枚という耐用枚数を経過した時点でも、紙粉蓄積量が「約0.08g」に抑制される。つまり、光沢差が「2°」以上となって画質低下を生じさせ得る「4g」まで、紙粉蓄積量は達しない。このように、本実施形態の画像形成装置100では、耐用枚数を経過しても光沢差が「2°」を超える重量の紙粉がキャリア液中に含まれることがない。従って、液体現像剤の入れ替えを行う必要がない。
また、本実施形態の場合、定着装置25(図1参照)は搬送ベルト24により搬送される記録材Sに二次転写されたトナー像に対し、例えば「10〜20mJ」の紫外線光(UV光)を照射してキャリア液を硬化させ、記録材Sにトナー像を定着させている。なお、本実施形態の場合、定着装置25による紫外線光の出力上限は「20mJ」とする。また、紫外線光の照射によりキャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーは「8mJ」以上である。
キャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーは、キャリア液の状態変化によって変わる。図11に、紫外線硬化型の液体現像剤中の紙粉含有量と、キャリア液に紙粉(詳しくはタルク)を混ぜた場合にキャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーとの関係を示す。図11に示すように、液中の紙粉含有量(w%)が増えるにつれて、キャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーは増していく。本実施形態の場合、キャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーが「20mJ」以上になると、出力上限を超えてしまい、キャリア液を硬化させることができず、トナー像を記録材Sに定着させることが難しくなる。そこで、ここでは露光エネルギー「20mJ」を定着可否の境界値としている(図11中に点線で示す)。
図11から理解できるように、本実施形態の場合、紙粉含有量が「0.3w%」、ここではキャリア液中に含まれる紙粉の重量にして「6g」を超えると、キャリア液を硬化させるのに必要な露光エネルギーが「20mJ」を超え、定着が難しくなる。これは、キャリア液中に含まれるタルク(マグネシウム等の金属イオン)がキャリア液に含まれるモノマーの硬化反応を阻害するからである。
従来の画像形成装置の場合、露光エネルギーが「20mJ」を超える重量(6g)の紙粉がキャリア液中に含まれるのは、図12に示すように、累計の画像形成枚数(耐久枚数)が約5.2万枚を超えてからである。このように、従来の画像形成装置では、6gを超える紙粉がキャリア液に含まれると、露光エネルギーが「20mJ」超え、紫外線光照射による定着が難しくなる。
これに対し、本実施形態の画像形成装置100では、図7に示したように、耐久枚数に応じてキャリア液中に含まれる紙粉蓄積量は一定量(ここでは0.08g)まで増加するが、100万枚を経過した時点でも、紙粉蓄積量が「約0.08g」に抑制される。つまり、露光エネルギーが「20mJ」超えて紫外線光照射による定着が難しくなる「6g」まで、紙粉蓄積量は達しない。このように、本実施形態の画像形成装置100では、耐用枚数を経過しても紫外線光の照射による定着が難しくなる量の紙粉がキャリア液中に含まれることがない。従って、液体現像剤の入れ替えを行う必要がない。
以上のように、本実施形態では、ドラムクリーナ19と第一分離抽出装置37とがドラム回収液輸送管190によって互いに接続されるのに対して、中間転写ローラクリーナ26と廃液収容容器35とが中転回収液輸送管260によって互いに接続されている。この場合、ドラムクリーナ19で回収された液体現像剤は第一分離抽出装置37によりトナーとキャリア液とに分離され、分離されたキャリア液は再利用される。他方、中間転写ローラクリーナ26で回収された液体現像剤は廃液収容容器35に搬送されるので、第一分離抽出装置37によりトナーとキャリア液とに分離されることがない。即ち、紙粉を多く含んだ液体現像剤が第一分離抽出装置37により分離されないので、紙粉を多く含むことで成分が変質したキャリア液を再利用することがない。こうして、本実施形態では再利用するキャリア液の変質を抑制できるので、もって従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できる、という効果が得られる。そして、従来よりも長くに亘って液体現像剤を繰り返し利用できれば、液体現像剤の入れ替えに伴うランニングコストを抑制でき、またユーザの手間を減らすことができる。
<第二実施形態>
上述した第一実施形態では、転写ローラクリーナ27で回収した液体現像剤はそのまま転写ローラクリーナ27に保持するものとしたがこれに限られず、転写ローラクリーナ27で回収した液体現像剤を廃液収容容器35に搬送する構成であってもよい。こうした第二実施形態について、図8を用いて説明する。以下では、紫外線硬化型の液体現像剤を用いる場合を例に説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を簡略又は省略する。
図8に示すように、本実施形態では、転写ローラクリーナ27と廃液収容容器35とが第三搬送路(回収用搬送路)としての二転回収液輸送管270によって互いに接続される。転写ローラクリーナ27と廃液収容容器35とが二転回収液輸送管270によって接続されることで、転写ローラクリーナ27で回収された液体現像剤は廃液収容容器35に搬送可能になっている。転写ローラクリーナ27で回収された液体現像剤は、二転回収液輸送管270内に設けられたスクリュー(不図示)等によって廃液収容容器35に搬送される。あるいは、二転回収液輸送管270の途中にポンプ(不図示)を設け、このポンプにより搬送可能としてもよい。
<他の実施形態>
なお、液体現像剤の搬送は、ポンプを用いる以外に、例えば、自重落下で搬送できる場合はポンプを設けず自重を用いた搬送方式としてもよい。
13…感光体(感光ドラム)、16…現像装置(現像器)、19…第一清掃手段(感光体清掃手段、ドラムクリーナ)、20…中間転写体(中間転写ローラ)、21…転写部材(転写ローラ)、25…定着装置、26…第二清掃手段(中間転写ローラクリーナ)、27…第三清掃手段(転写部材清掃手段、転写ローラクリーナ)、31…混合器(ミキサ)、32…キャリア容器(キャリアタンク)、33…トナー容器(トナータンク)、35…収容容器(廃液収容容器)、37…分離装置(第一分離抽出装置)、45…キャリア供給手段(電磁弁)、100…画像形成装置、100a…装置本体、190…第一搬送路(分離用搬送路、ドラム回収液輸送管)、260…第二搬送路(中転回収液輸送管)、270…第三搬送路(回収用搬送路、二転回収液輸送管)、370…排出用搬送路(廃液輸送管)

Claims (8)

  1. 感光体と、
    前記感光体に形成された静電潜像をトナーとキャリア液とからなる液体現像剤によりトナー像に現像する現像装置と、
    前記感光体からトナー像が一次転写される中間転写体と、
    前記中間転写体に一次転写されたトナー像を記録材に二次転写する転写部材と、
    一次転写後に前記感光体上に残る液体現像剤を回収する第一清掃手段と、
    二次転写後に前記中間転写体上に残る液体現像剤を回収する第二清掃手段と、
    液体現像剤からトナーとキャリア液とを分離する分離装置と、
    液体現像剤を収容する収容容器と、
    前記第一清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置に搬送可能に、前記第一清掃手段と前記分離装置とを接続する第一搬送路と、
    前記第二清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置を介さずに前記収容容器に搬送可能に、前記第二清掃手段と前記収容容器とを接続する第二搬送路と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 二次転写後に前記転写部材上に残る液体現像剤を回収する第三清掃手段と、
    前記第三清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置を介さずに前記収容容器に搬送可能に、前記第三清掃手段と前記収容容器とを接続する第三搬送路と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 感光体と、
    前記感光体に形成された静電潜像をトナーとキャリア液とからなる液体現像剤によりトナー像に現像する現像装置と、
    前記感光体からトナー像が一次転写される中間転写体と、
    前記中間転写体に一次転写されたトナー像を記録材に二次転写する転写部材と、
    一次転写後に前記感光体上に残る液体現像剤を回収する感光体清掃手段と、
    二次転写後に前記転写部材上に残る液体現像剤を回収する転写部材清掃手段と、
    液体現像剤からトナーとキャリア液とを分離する分離装置と、
    液体現像剤を収容する収容容器と、
    前記感光体清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置に搬送可能に、前記感光体清掃手段と前記分離装置とを接続する分離用搬送路と、
    前記転写部材清掃手段により回収された液体現像剤を前記分離装置を介さずに前記収容容器に搬送可能に、前記転写部材清掃手段と前記収容容器とを接続する回収用搬送路と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記分離装置により液体現像剤から分離されたトナーを前記収容容器に搬送可能に、前記分離装置と前記収容容器とを接続する排出用搬送路を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記液体現像剤は、紫外線硬化型の液体現像剤である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録材に二次転写されたトナー像に対して紫外線光を照射することによりキャリア液を硬化させ、前記記録材にトナー像を定着させる定着装置を備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. トナーを収容するトナー容器と、
    キャリア液を収容するキャリア容器と、
    液体現像剤を収容し、前記トナー容器から供給されたトナーと、前記キャリア容器から供給されたキャリア液とを混合、分散する混合器と、
    前記キャリア容器に、前記分離装置で液体現像剤からトナーを分離したキャリア液を供給するキャリア供給手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記収容容器は、装置本体に対し交換自在に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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