以下に、図面を参照しながら本発明の作業車両にかかる一実施の形態の薬液散布作業車について説明する。
まず、図1〜図4を用いて、本実施の形態の薬液散布作業車1についてその概略構成及び動作を説明する。
図1は、本発明にかかる実施の形態における薬液散布作業車1の左側面図であり、図2は、本発明にかかる実施の形態における薬液散布作業車1の平面図である。また、図3は、本発明にかかる実施の形態における薬液散布作業車1の正面図である。なお、これら図1〜図3は、後述する左右の散布ブーム機構を走行車体の左右両側面に収納した状態(収納姿勢)を示す。
また、図4は、本発明にかかる実施の形態における薬液散布作業車1を左斜め前方上側から見た斜視図である。なお、図4は、左側散布ブーム機構100Lは走行車体の左側面に収納した状態(収納姿勢)で、且つ右側散布ブーム機構100Rは走行車体の右側に展開した状態(散布姿勢)を示している。
また、図3、図4では、後述するセンター散布ブーム機構100Cの図示を省略した。
図1、図2に示す通り、本実施の形態の薬液散布作業車1は、左右一対の前輪3L、3R及び左右一対の後輪4L、4Rを有する走行車体2の前部においてボンネット5で覆われたエンジン6と、走行車体2の略中央部に配置された操縦席7と、操縦席7の前方に設けられた操縦ハンドル8と、走行車体2の後部において、平面視で、操縦席7の左右両側と後側の3方を取り囲む様に配置された薬液を貯留するための防除タンク9と、が設けられている。また、防除タンク9の後部であって走行車体2の下方に防除ポンプ10が設けられている。また、防除タンク9の後方に載置台11を設け、金属製や樹脂製の携行缶12を載置可能に構成している。携行缶12としては、水入りの缶や燃料入りの缶や薬剤入りの缶を置く場合がある。水の場合は、作業終了時(防除タンク9内の薬液無し状態)に水を防除タンク9内に投入し、散布ノズル101から水を散布して洗浄する場合に用いる。燃料の場合は、予備の燃料の搭載に用いる。薬剤の場合は、予備の薬剤の搭載に用いる。
また、走行車体2の前側には、防除散布装置100が設けられている。
防除散布装置100は、走行車体2の前方に配置されたセンター散布ブーム機構100Cと、走行車体2の前方左右両端側において回動可能に設けられた左右一対の散布ブーム機構100L、100Rと、で構成されている。また、左右一対の散布ブーム機構100L、100Rには、後述する左右一対の散布ブーム120L、120Rを左右一対の回動部300L、300Rを介して回動させる左右一対の油圧式回動シリンダー110L、110Rが設けられている。また、左右一対の回動部300L、300Rは、後述するフロント水平支柱220の左右両端側に回動可能に取り付けられている。
また、走行車体2の前側には、防除散布装置100を昇降する昇降リンク機構200が設けられている。
昇降リンク機構200は、図1、図2、図4に示す通り、ボンネット5の左右両側に回動可能に配置された左右一対の平行リンク210L、210Rと、ボンネット5の前方に配置されると共に左右一対の平行リンク210L、210Rの前端部に溶接固定されたフロント水平支柱220と、フロント水平支柱220を昇降させる油圧式昇降シリンダー230とを備えている。
左側の平行リンク210Lは、図1に示す様に、左側の上側リンク210Laと下側リンク210Lbと、これら左側の上側リンク210La及び下側リンク210Lbの後端部を所定間隔を隔てて回動可能に連結すると共に走行車体2のメインフレームの左側(車幅方向左側)に下端部が固定された左リンク第1連結部材211Lと、これら左側の上側リンク210La及び下側リンク210Lbの前端部を所定間隔を隔てて回動可能に連結する左リンク第2連結部材212Lとを備えている。
また、右側の平行リンク210Rについても、上述した左側の平行リンク210Lと同じ構成である。
また、左リンク第2連結部材212Lの前側面の下端部と右リンク第2連結部材212Rの前側面の下端部には、上述したフロント水平支柱220が溶接固定されており、当該フロント水平支柱220の左右幅は左側の平行リンク210Lと右側の平行リンク210Rとの左右の間隔より長く、概ね左右前輪3L、3Rの輪間距離(トレッド)程度の長さを有している。
また、左側の下側リンク210Lbと右側の下側リンク210Rbは、側面視で、ボンネット5の前端部とフロント水平支柱220の概ね中間位置付近において、左右リンク連結アーム213により連結されている(図2、図4参照)。
また、上述した油圧式昇降シリンダー230の本体部は、フロント水平支柱220の左右幅の中央部に立設されたシリンダー取り付けブラケット232の上端部に回動可能に取り付けられており、油圧式昇降シリンダー230のピストン231の先端部は、左右リンク連結アーム213に連結さている(図1、図2参照)。
これにより、油圧式昇降シリンダー230のピストン231が伸びる方向に移動すると、左右一対の平行リンク210L、210Rは、左リンク第1連結部材211L及び右リンク第1連結部材211Rとの連結部を回動軸として、前端側が上昇するので、フロント水平支柱220も同時に上昇する。
また、油圧式昇降シリンダー230のピストン231が収縮する方向に移動すると、左右一対の平行リンク210L、210Rは、左リンク第1連結部材211L及び右リンク第1連結部材211Rとの連結部を回動軸として、前端側が降下するので、フロント水平支柱220も同時に降下する。
上記構成によれば、左側散布ブーム回動スイッチと右側散布ブーム回動スイッチ(図示省略)をそれぞれ操作し、左右一対の油圧式回動シリンダー110L、110R(図2参照)を動作させることにより、左右一対の散布ブーム120L、120Rを走行車体2の左右方向に突出させた散布作業姿勢(図4の右側散布ブーム機構100R参照)と、薬液散布作業車1の両側方に沿わせた収納姿勢(図1、図2、図3参照)とに切り替えることが出来る。
また、上記構成によれば、防除散布装置100を油圧式昇降シリンダー230(図1参照)により昇降させることにより、薬液の散布高さを変更することが出来る。
また、防除タンク9の薬液は防除ポンプ10により防除散布装置100側に送られ、センター散布ブーム機構100C及び左側散布ブーム機構100L、右側散布ブーム機構100Rのそれぞれに設けられた複数の散布ノズル101(図2参照)から、薬液が散布される。
次に、左側散布ブーム機構100Lについて、主として図5〜図10を用いて説明する。
図5は、左側散布ブーム機構100Lが、収納姿勢にあるときの斜視図であり、左側散布ブーム機構100Lを薬液散布作業車1の左後側上方から見た図である。なお、図5では、左側ブーム前受け部材500FL、及び左側ブーム後受け部材500BLの図示を省略した。
また、図6(a)は、図5のA部の拡大図であり、図6(b)は、図5のB部の拡大図である。
また、図7(a)は、図5のC部の拡大図であり、図7(b)は、図5のD部の拡大図である。
また、図8(a)は、作業灯480の正面図であり、図8(b)は、図7(b)に示すブーム本体部410に取り付けられた作業灯480をブーム本体部410の先端部410a側から見た状態を示す概略面である。
また、図9(a)は、ブーム本体部410の先端部410a及びその周辺部の拡大斜視図であり、図9(b)は、ブーム本体部410の先端部410aに固定するL字プレート490の斜視図である。また、図9(c)は、パイプステー440とL字プレート490とを、ブーム本体部410のレール部413を利用して共締めした状態を示す概略断面図であり、図9(a)に示したブーム本体部410を後述する第2パイプステー440βの位置で切断して先端部410a方向を見た状態の概略図である。なお、パイプステー440については、図12(a)〜図12(c)を用いて更に説明する。
また、図10は、フロント水平支柱220の左端周辺の構成を示す概略斜視図であり、フロント水平支柱220を薬液散布作業車1の左前方上方から見た図である。
なお、右側散布ブーム機構100Rについては、左側散布ブーム機構100Lと同じ構成であるのでその説明を省略し、同じ構成部分には同じ符号を付した。
即ち、左側散布ブーム機構100Lは、図5〜図10に示す様に、(1)左リンク第2連結部材212L(図10参照)に一端部110Laが回動可能に連結された左側油圧式回動シリンダー110Lと、(2)フロント水平支柱220の左端部において側面視で前側に傾斜した状態で、フロント水平支柱220に対して貫通配置された回動支持ピン221(図10参照)を回動軸芯として、フロント水平支柱220に回動可能に連結された左側回動部300Lと、(3)左側回動部300Lの側面部に一端部が固定された左側散布ブーム120L(図5参照)と、を備えている。
また、左側油圧式回動シリンダー110Lのピストン111Lの先端部は、図10に示す様に、左側回動部300Lの上面端部に回動可能にピン130とヘアピン131で連結されており、ピストン111Lが矢印C1方向に伸びると、左側散布ブーム120Lが回動支持ピン221を回動軸芯として矢印C2方向に回動して散布作業姿勢となり、ピストン111Lが矢印D1方向に収縮すると、左側散布ブーム120Lが回動支持ピン221を回動軸芯として矢印D2方向に回動して収納姿勢となる構成である。
なお、回動支持ピン221は、上述した通り側面視で前側に傾斜しており、且つ、左側散布ブーム120Lの後述するブーム本体部410(図5参照)は、回動支持ピン221と直交する方向に配置されているので、左側散布ブーム120Lが収納姿勢にあるときは、ブーム本体部410は走行車体2の後方に向けて斜め上方に伸びており、散布作業姿勢にあるときは、ブーム本体部410は走行車体2の左方向に向けて概ね水平に伸びている(図4参照)。
次に、左側回動部300Lについて更に説明する。
左側回動部300Lは、図6(a)、図10に示す様に、(1)左側散布ブーム120Lの根元部が一方の側面部340aに固定されて、揺動軸311を揺動軸芯として左側散布ブーム120Lを上下方向に揺動可能に支持する上下揺動支持部340と、(2)回動支持ピン221(図10参照)によりフロント水平支柱220の左端部において回動可能に連結されると共に、上下揺動支持部340の他方の側面部340bに溶接固定された回動連結部350と、を備えている。
また、上下揺動支持部340は、図6(a)に示す様に、(1)外周面に雄ねじ部が形成され先端部に貫通孔が形成されたダンパーピン321と、ダンパーピン321の根元側に配置された圧縮スプリング322と、外周面の雄ねじ部と噛み合ってスライド移動させることで圧縮スプリング322の圧縮量を調整可能に配置された調整ナット323とを有し、左側散布ブーム120Lの上下の揺動の程度を調整可能とする揺動調整部320と、(2)側面視でその下端部が揺動軸311により揺動可能に支持されると共に、その上端部にダンパーピン321の先端部の貫通孔に回動可能に挿入された揺動連結ピン312が配置された板状部材であって、平面視で略コの字状に折り曲げられた第1揺動支持部材310と、(3)下端部において揺動軸311の両端を支持する支持部331を有し、上端部に形成された貫通孔330a(図10参照)の外周縁部に当接した圧縮スプリング322の伸張力(復元力)が、貫通孔330aに貫通配置されたダンパーピン321を介して揺動連結ピン312を貫通孔330a側に引っ張る方向に常時作用する様に構成された部材であって、回動連結部350に対して溶接固定された第2揺動支持部材330と、を有している。
これにより、上記圧縮スプリング322による伸張力と、左側散布ブーム120Lの重量に起因した、揺動連結ピン312を貫通孔330a側から引き離す方向に引っ張る力とのバランスに応じて、揺動軸311を軸芯として上下に揺動することになり(図6(a)の矢印G参照)、左側散布ブーム120Lが上下に揺れたときの左側回動部300Lにおける衝撃の吸収を行う構成である。
また、調整ナット323の締め込み量を調整することにより、左側散布ブーム120Lの上下揺動量(しなり具合)を調整することが出来る。
また、揺動軸311及び揺動連結ピン312は、座金と割りピン(図示省略)等を用いることで第1揺動支持部材310に対して着脱可能な構成とした。これにより、左側散布ブーム120Lの着脱を専用工具が無くても容易に行える。
なお、本実施の形態の走行車体2は、本発明の走行車体の一例にあたる。また、本実施の形態の防除タンク9は、本発明の散布剤タンクの一例にあたる。また、本実施の形態の左側回動部300Lと回動支持ピン221とを包括する構成要素は、本発明の回動部の一例にあたり、本実施の形態の右側回動部300Rと回動支持ピン221とを包括する構成要素は、本発明の回動部の一例にあたる。
次に、左側散布ブーム120Lについて、主として図5〜図7(b)、図11を用いて更に説明する。図11は、ブーム本体部410を下方から見た斜視断面図である。
左側散布ブーム120Lは、図5〜図7(b)に示す様に、
(1)アルミ製で断面が略多角形状で内部に中空部411が形成された中空棒状部材であるブーム本体部410(図11参照)と、
(2)ブーム本体部410の長さの約1/3の長さを有した、断面が略コの字状の棒状部材であって、ブーム本体部410の上面から突き出した土手状リブ412(図11参照)を挟んでボルト・ナット401等により着脱可能に固定すると共に、根元部が第1揺動支持部材310の側面部(図6(a)の符号340a参照)に溶接固定されたブームステー420と、
(3)ブームステー420と第1揺動支持部材310との間の溶接固定された部分を補強するために、先端部がブームステー420に溶接固定され且つ根元部が第1揺動支持部材310の側面部(図6(a)の符号340a参照)の上端部に溶接固定された補強用ステー430と、
(4)ブーム本体部410の両側面に設けられた溝状のレール部413(図11参照)の内、ブーム本体部410が収納姿勢にあるときに走行車体2の側面から遠い方に位置するレール部413に着脱可能で且つスライド移動可能に装着されたパイプステー440(図2、図5、図12参照)により保持され、複数個の散布ノズル101が、霧有り散布用、霧無し散布用等の各種ノズルに取り替え可能に取り付けられたステンレス製の第1パイプ部材450A(図5、図6(b)参照)、ステンレス製の第2パイプ部材450B(図5、図7(a)参照)、及び炭素繊維製の第3パイプ部材450C(図5、図7(b)参照)と、
(5)第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bとの間、第2パイプ部材450Bと第3パイプ部材450Cとの間、をそれぞれ個別につなぐための、両端にワンタッチカプラー461が取り付けられた高圧対応用の柔軟性を有するゴムホースである連結ホース460と、
(6)コの字状に折り曲げられた板状補強部材であって、ブーム本体部410に対してボルト・ナット401を用いて固定されたブームステー420の上面、及び両側面を挟み込んで、コの字状の両端部に形成された貫通孔とブームステー420の側面に設けられた溝状のレール部413とを利用して、着脱可能で且つスライド移動可能に装着された板状補強部材470と、
(7)ブーム本体部410の左右両側のレール部413の内、パイプステー440が取り付けられている側に対して反対側に位置するレール部413を利用して、先端部410aの近傍にスライド移動可能に固定された作業灯480(図7(b)、図8(a)、図8(b)参照)と、
(8)ブーム本体部410の先端部410aに一端部が固定され、他端部がその先端部410aから突き出しており、第3パイプ部材450の先端側を支持するアルミ製のL字プレート490(図9(a)〜図9(c)参照)と、を備えている。L字プレート490については更に後述する。
なお、板状補強部材470を、ブームステー420のレール部413に装着するための構成は、後述するパイプステー440(図12(b)参照)をブームステー420のレール部413に装着するための構成と同じである。
ここで、主として図8(a)、図8(b)を用いて、作業灯480について説明する。
作業灯480は、図8(a)、図8(b)に示す様に、(1)操縦席7の近傍に配置された散布ブーム回動スイッチ(図示省略)の横に並べて配置された作業灯入り切りスイッチ(図示省略)を入り操作することで点灯する略直方体状の作業灯本体部481と、(2)作業灯本体部481を左右両側からボルト482で支持した状態でレール部413の任意の位置に固定可能なU字プレート483と、(3)ブーム本体部410のレール部413内をスライド移動可能なサイズの略矩形状の板状部材にナット443aが溶接固定された固定部材443と、から構成されている。
なお、ナット443aが溶接固定された固定部材443に限らず例えば、長方形のプレート状の固定部材443において、ナット443aを溶接固定する代わりに、ボルトのねじ部と螺合可能なタップが内壁面に切られた貫通孔が形成されていても良い。
また、作業灯本体部481は、ボルト482を緩めることにより、ボルト482の軸芯482aを回動中心として上下方向(図8(b)の矢印K方向参照)に回動可能であり、光の照射方向が決まるとボルト482を締め付けることで、作業灯本体部481の位置決め固定が出来る構成である。また、U字プレート483の下面中央部から下方に突き出した取付ステー483aには貫通孔483bが形成されている。
また、作業灯本体部481と作業灯入り切りスイッチ(図示省略)とを電気的に接続するハーネス(図示省略)は、他の部材との引っ掛かりを防止するために、ブーム本体部410のレール部413の中に配置されている。
これにより、ブーム本体部410の先端部410aのレール部413の開口部側から固定部材443を挿入し、U字プレート483の取付ステー483aに形成された貫通孔483bからボルト402を挿入しナット443aと螺合させ、しっかりと締め付けることでU字プレート483をブーム本体部410に着脱自在に固定出来る(図8(b)参照)。
また、U字プレート483は、貫通孔483bを回動中心として矢印L方向(図8(a)参照)に回動可能であるので、所望の角度に調整した後、ボルト402をしっかりと締め付けることにより、矢印L方向における取付角度調整が可能である。
また、これにより、左右一対の散布ブーム120L、120Rのそれぞれのブーム本体部410において、パイプステー440が取り付けられている側と反対側、即ち、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cが取り付けられている側に対して反対側に作業灯480が取り付けられているので、左右一対の散布ブーム120L、120Rが散布姿勢にある時に、操縦席7から視認し易い。
また、これにより、左右一対の散布ブーム120L、120Rのそれぞれのブーム本体部410の先端部410aに作業灯480が取り付けられているので、夕方等、周囲が暗くなっている状況下でも、散布の端の位置が確実に認識できて、作業性が向上する。
また、作業灯480は左右一対の散布ブーム120L、120Rが走行車体の左右両側に沿った収納姿勢にあるときに、左右一対の散布ブーム120L、120Rの内側に設けているが、作業灯480は防除タンク9の後方に位置するため(図5参照)、作業灯480が走行車体に当接して破損することはない。
なお、本実施の形態の作業灯480は、エンジン6が切り状態であってもエンジンキースイッチを電源入の位置にしておけば点灯の入り切りが出来る構成である。
また、作業灯480の取付高さは、左右一対の散布ブーム120L、120Rが散布姿勢にある時に、左右両端の散布ノズル101よりも高い位置にくる様に取付られており、薬剤噴霧により遮光されることが無いので、左右両端の散布ノズル101の位置を確実に視認出来る。
次に、主として図9(a)〜図9(c)を用いて、L字プレート490について更に説明する。
本実施の形態では、図9(a)に示す様に、炭素繊維製の第3パイプ部材450Cの全長の略半分程度の部位は、ブーム本体部410の先端部410aから突き出しており、L字プレート490を用いて取り付けられている。
また、L字プレート490は、断面形状が実質上L字形状を成しており(図9(a)〜図9(c)参照)、ブーム本体部410のレール部413側に面する辺に第1貫通孔491a、第2貫通孔491b、及び第3貫通孔491cが形成されている(図9(b)参照)。
また、L字プレート490は、第1貫通孔491aと第2貫通孔491bにそれぞれ挿入された2本のボルト402と、ブーム本体部410のレール部413に配置された2つの固定部材443(図9(c)参照)とにより、ブーム本体部410のレール部413に、着脱可能で且つスライド可能に確実に固定されている。
なお、ナット443aが溶接固定された固定部材443に限らず例えば、長方形のプレート状の固定部材443において、ナット443aを溶接固定する代わりに、ボルトのねじ部と螺合可能なタップが内周壁面に切られた貫通孔が形成されていても良い。
本実施の形態では、L字プレート490の第2貫通孔491bに挿入されたボルト402は、パイプステー本体部441の貫通孔441aにも同時に挿入されて、固定部材443に対して締め付けられているので、L字プレート490とパイプステー本体部441とは、第2貫通孔491bの位置において、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に共締め固定されている。なお、このパイプステー本体部441に対応するパイプステー440を、本願明細書において便宜上、第2パイプステー440βと称する場合がある(図9(a)参照)。
一方、第3パイプ部材450Cの上流部、即ち、連結ホース460に取り付けられたワンタッチカプラー461に隣接する部位は、図9(a)に示す様に、ブーム本体部410のレール部413の内、ワンタッチカプラー461に近接する部位に着脱可能で且つスライド可能に固定されたパイプステー440により、しっかりと保持されている。なお、このパイプステー440を、本願明細書において便宜上、第1パイプステー440αと称する場合がある(図9(a)参照)。
また、第3パイプ部材450Cの中間部は、L字プレート490の第2貫通孔491bとパイプステー本体部441の貫通孔441aとに同時に挿入されたボルト402と固定部材443とにより、上述した様に、ブーム本体部410にL字プレート490と共に、共締め固定されたパイプステー440(即ち、第2パイプステー440β)により、しっかりと保持されている。
更にまた、第3パイプ部材450Cの下流部、即ち、ブーム本体部410の先端部410aから突き出した部位の先端側は、L字プレート490の第3貫通孔491cに挿入されたボルト402とナット(図示省略)とにより、L字プレート490に着脱可能に固定されたパイプステー440により、しっかりと保持されている。なお、このパイプステー440を、本願明細書において便宜上、第3パイプステー440γと称する場合がある(図9(a)参照)。
以上説明した様に、本実施の形態のL字プレート490によれば、L字プレート490は、ブーム本体部410の先端部410aの周辺のレール部413に対して、第1貫通孔491aと第2貫通孔491bを介して2か所で締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により固定されており、また、第3パイプ部材450Cの先端側は、上述した第3パイプステー440γにより、L字プレート490に固定されており、また、第3パイプ部材450Cの中央部は、上述した第2パイプステー440βにより保持されると共に、当該第2パイプステー440βとL字プレート490とが、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410のレール部413に共締め固定されている。
これにより、ブーム本体部410の先端側の重量を低減させることが出来ると共に、第3パイプ部材450Cの振動やガタツキを防止出来る。また、これにより、第3パイプ部材450Cとブーム本体部410との取付部の損傷の発生が防止出来る。
また、第2パイプステー440βとL字プレート490とが、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410のレール部413に共締め固定されているので、締結部材が兼用出来る。
次に、第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bとを連結する連結ホース460(図6(b)では、説明の都合上、他の連結ホースと区別するために符号460aを付した)と、第1パイプ部材450Aをブーム本体部410のレール部413に取り付ける2つのパイプステー440の内、最下流側のパイプステー440(図6(b)では、説明の都合上、他のパイプステーと区別するために、符号440aを付した)と、第2パイプ部材450Bをブーム本体部410のレール部413に取り付ける3つのパイプステー440の内、最上流側のパイプステー440(図6(b)では、説明の都合上、他のパイプステーと区別するために、符号440bを付した)と、ブームステー420の先端部420a(図6(b)参照)と、の配置関係について更に説明する。
即ち、本実施の形態では、ブームステー420の先端部420a(図6(b)参照)を挟む位置であって、ブーム本体部410の長手方向に隣り合った位置に配置されている2つのパイプステー440aと440b(図6(b)参照)の内の、一方のパイプステー440aにより保持された第1パイプ部材450Aと、他方のパイプステー440bにより保持された第2パイプ部材450Bは、柔軟性を有する連結ホース460aで連通されている。
これにより、板状補強部材470を介してブームステー420の先端部420aと連結されているブーム本体部410は、その先端部420aの近傍の部位において想定以上の応力が集中して、当該部位でブーム本体部410が仮に折れる等の過酷な状況になった場合でも、上記の配置関係により、ブーム本体部410において応力が集中し易い箇所を挟む位置に隣接配置された、一方のパイプステー440aと他方のパイプステー440bにより保持された第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bとは互いに分割されており、且つ柔軟性を有する連結ホース460aで連結されているため、連結ホース460aの部位を境にして、第2パイプ部材450B及び第3パイプ部材450C側が垂れ下がる等の状況にはなるものの、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cの何れのパイプ部材についても折れることはない。
また、本実施の形態では、上述した通り、第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bは、ステンレス製としたことにより、錆が防止出来ると共に、安価に構成出来る。
また、上述した通り、ブーム本体部410は、その土手状リブ412をブームステー420の凹部に対して下側から差し込み(図11参照)、ボルト・ナット401(図6(b)参照)で着脱可能に固定されている。
これにより、ブーム本体部410の上下方向の振れを下方向からブームステー420で受けることが出来るので、強度アップが図れる。また、ブームステー420の根元はブーム本体部410の根元より幅が広いので強度が向上する。
また、上述した通り、ブームステー420とブーム本体部410は、ボルト・ナット401を用いた固定の他に、コの字状に折り曲げられた板状補強部材470(図6(b)参照)によって、固定されている。
これにより、ボルト・ナット401のボルトとその孔部に応力が集中することを避けることが出来、ブーム本体部410のガタツキ防止が出来、また、強度アップが図れる。
なお、薬液分岐装置Eは、図2に示すように、操縦席7の右側に設けられている。防除ポンプ10と薬液分岐装置Eはホース10aで連結されている。薬液分岐装置Eには散布右コックレバーE1、散布中央コックレバーE2、散布左コックレバーE3が設けられている。散布右コックレバーE1、散布中央コックレバーE2、及び散布左コックレバーE3の上端部は、作業者による操作が可能な様に、上方に突き出している。
これにより、図2に示す様に、散布右コックレバーE1を開操作すると、右側供給ホース102Rを経由して右側散布ブーム120Rから薬液が散布される。散布中央コックレバーE2を開操作すると、中央供給ホース102Cを経由してセンター散布ブーム機構100Cから薬液が散布される。散布左コックレバーE3を開操作すると、左側供給ホース102Lを経由して左側散布ブーム120Lから薬液が散布される。
また、本実施の形態の薬液散布作業車1には、図1〜図3に示す様に、収納姿勢にある左右一対の散布ブーム120L、120Rの前部側を底面側から受けるために、左リンク第1連結部材211L及び右リンク第1連結部材211Rの後面に固定された左右一対のブーム前受け部材500FL、500FRと、左右一対の散布ブーム120L、120Rの後部側を底面側から受けるために、防除タンク9の上面の左右後端部に固定された左右一対のブーム後受け部材500BL、500BRとが設けられている。
なお、左右一対の散布ブーム120L、120Rを収納姿勢に位置させる場合、走行車体2の左右側面に回動済みの左右一対の散布ブーム120L、120Rが、後上がりの傾斜状態のまま、油圧式昇降シリンダー230の作動により降下されると、先に、左右一対のブーム後受け部材500BL、500BRが、ブーム本体部410の後部側の底面を受け止め、更に、降下されることで、左右一対のブーム前受け部材500FL、500FRが、ブーム本体部410の前部側の底面を受け止める様に構成されている。
これにより、左右一対のブーム本体部410が、後部側で浮かない様に出来るので、ブーム本体部410の後部の振動を軽減できる。
また、上記の様に、左右一対のブーム本体部410のそれぞれの底面が、前部側と後部側の2箇所において、ブーム受け本体部510により受け止められる構成としたことにより、左右一対のブーム本体部410のしなりを防止することが出来る。
左右一対のブーム前受け部材500FL、500FRと、左右一対のブーム後受け部材500BL、500BRは、薬液散布作業車1との固定部の形状については、前者と後者で異なるが、後述するブーム受け本体部510(図13参照)の形状は両者において同じである。なお、ブーム受け本体部510の構成については、左側ブーム前受け部材500FLを一例として挙げて、図13を用いて更に後述する。
即ち、左右一対のブーム前受け部材500FL、500FRのそれぞれは、図2、図3に示す様に、(1)左右一対の散布ブーム120L、120Rを底面側から受けるブーム受け本体部510と、(2)一端部がブーム受け本体部510に固定され、他端部が左右一対のリンク第1連結部材211L、211Rの後面(図1、図2参照)に固定された、断面が円形で左右方向に真っすぐ水平に伸びたパイプ状の前受け部材固定部520Fとを備えている(図13参照)。
本実施の形態では、操縦席7の左側に昇降ステップ600(図1参照)が設けられており、また、昇降ステップ600を利用する際に、作業者が手で握ることが出来る様に、操縦席7の左側で且つ防除タンク9の左側面前端部にタンク側把持部610(図1〜図3参照)が設けられている。
そして、上述した左側に配置されたパイプ状の前受け部材固定部520Fは、昇降ステップ600を利用する際に、作業者が手で握ることが出来る把持部の機能を兼ねている。
これにより、作業者が、昇降ステップ600から操縦席7に上る際には、左手でパイプ状の前受け部材固定部520Fを握り、且つ、右手でタンク側把持部610を握ることが出来るので、昇降ステップ600を安定した姿勢でスムーズに上ることが出来る。
また、左右一対のブーム後受け部材500BL、500BRのそれぞれは、図1〜図3に示す様に、(1)左右一対の散布ブーム120L、120Rを底面側から受けるブーム受け本体部510と、(2)一端部がブーム受け本体部510に固定され、他端部が防除タンク9の上面の左右後端部に固定された、断面が円形でパイプ状の後受け部材固定部520Bとを備えている。
また、左右一対の後受け部材固定部520Bのそれぞれは、図1〜図3に示す様に、その他端部が、防除タンク9の上面の左右後端部に固定されており、一端部に至るまでの途中においては、当該一端部に近づくに従って、平面視(図2参照)で前方に傾斜すると共に、正面視(図3参照)で上方に傾斜する姿勢をとり、一端部においては、平面視(図2参照)で左右方向に真っすぐに伸びていると共に、正面視(図3参照)で水平姿勢をとる様に構成されている。
これにより、後方向に荷重がかからないようにすることが出来る。後受け部材固定部520Bはプレートを介して防除タンク9にボルトで固定されているが、後受け部材固定部520Bはプレートに対して溶接されており、後に荷重がかかり過ぎると、プレートの防除タンク9に対する固定の前側のボルト固定が緩みやすくなるので、このような不具合発生を防止できる。
また、左右一対の後受け部材固定部520Bの上記一端部には、防除タンク9に水を入れ、薬液を入れるときのホース620(図1、図3参照)を引っ掛けるためのフック630(図1〜図3参照)が、取り付けられている。
これにより、ホース620を安定して保持出来るので、作業性の向上が図られる。
また、後受け部材固定部520Bは、防除タンク9の後側に固定されているため、機体に対する防除タンク9の固定を外して後方にスライドさせながら防除タンク9を降ろす場合、後受け部材固定部520Bにロープ等を引っかけて後方に引くことで、作業が容易となる。
次に、パイプステー440について、図12(a)〜図12(c)を用いて更に説明する。
図12(a)は、左側散布ブーム120Lのブーム本体部410に取り付けられ、第1パイプ部材450Aを保持しているパイプステー440の左側面図である。
また、図12(b)は、左側散布ブーム120Lのブーム本体部410に取り付けられ、第1パイプ部材450Aを保持しているパイプステー440を説明するための概略断面図であり、図12(a)に示すI−I’線での断面矢視図である。
また、図12(c)は、図12(b)に示すJ−J’線での断面矢視図である。
なお、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cのそれぞれを保持するパイプステー440は全て同じ構成であるので、ここでは、第1パイプ部材450Aを保持する場合について説明する。
パイプステー440は、図12(a)〜図12(c)に示す様に、
(1)第1パイプ部材450Aを上部に配置し固定すると共に、ブーム本体部410のレール部413に着脱可能に固定される略L字形状のパイプステー本体部441と、
(2)第1パイプ部材450Aの外周面に巻き付けて締め付けた状態でパイプステー本体部441の上面に固定するパイプクランプ部442と、
(3)ブーム本体部410のレール部413内をスライド移動可能なサイズの略矩形状の板状部材にナット443aが溶接固定された固定部材443と、を備えている。
また、パイプクランプ部442は、(1)両端部442a1が分離可能に重ねられており、中央部が、第1パイプ部材450Aの外周面に巻き付け可能に略円弧状に予め成形された金属製のクランプ本体442aと、(2)断面が略C字形状(図12(c)参照)に成形されたゴム製の部材であって、クランプ本体442aの略円弧状の部位の両端縁部442a2を取り囲む様に装着されたゴム製成形部材442bと、(3)クランプ本体442aの両端部442a1を、パイプステー本体部441の上面に固定するためのボルト・ナット442cと、から構成されている。
なお、図12(a)〜図12(c)では、ボルト・ナット442cのナットは一つである場合を示しているが、これに限らず例えば、ダブルナットで固定する構成としても良い。
これにより、パイプステー本体部441の下端部に設けられた貫通孔441aからボルト402を挿入しナット443aと螺合させ、しっかりと締め付けることによりパイプステー本体部441をブーム本体部410に着脱自在に固定出来る。また、固定部材443は、レール部413内をスライド移動可能に構成されているので、ボルト402とナット443aが螺合した状態で、ボルト402を少し緩めることで、パイプステー440をレール部413に沿って容易に任意の位置に移動させることが出来る。これにより、第1パイプ部材450Aを任意の位置で保持することが出来る。
また、ブーム本体部410にレール部413を設けて、パイプステー440の着脱及びスライド移動を可能としたことにより、レール部413に代えてタップ付きの孔部を設けてパイプステー440を着脱可能にした場合に比べて、孔部への応力集中が生じないのでブーム本体部410の強度アップを図れる。
また、第1パイプ部材450Aを、パイプクランプ部442を介して、パイプステー本体部441の上に固定したことにより、第1パイプ部材450Aの振れを防止することが出来る。
また、クランプ本体442aの内側、即ち、第1パイプ部材450Aが位置する側は、予め装着されたゴム製成形部材442bで覆われているので、パイプステー440による第1パイプ部材450Aの把持力が向上すると共に、ガタツキ防止、ズレ防止、及び振れ防止が実現出来、第1パイプ部材450Aを傷付けることが無い。
また、ゴム製成形部材442bは、クランプ本体442aの略円弧状の部位の両端縁部442a2を取り囲む様に装着されているので、接着剤等を使用しなくても、クランプ本体442aから脱落することを防止出来る。
次に、上述した通り、左側ブーム前受け部材500FLを一例として挙げながら、主としてブーム受け本体部510の構成について、図13を用いて説明する。
図13は、左側ブーム前受け部材500FLを薬液散布作業車1の前側から見た図である。
なお、左右のブーム前受け部材500FL、500FRの構成は同じであるので、ここでは、左側ブーム前受け部材500FLについて説明し、右側ブーム前受け部材500FRの説明は省略する。
即ち、左側ブーム前受け部材500FLは、上述した通り、(1)ブーム受け本体部510と、(2)パイプ状の前受け部材固定部520Fとを備えている(図13参照)。
また、ブーム受け本体部510は、図13に示す様に、略J字状に湾曲したブーム受け基部511の内面側にゴム製の板状部材512を貼り付けてあるので、左側散布ブーム120Lのブーム本体部410を受ける際の衝撃を吸収すると共に、ブーム本体部410に傷が付くのを防止出来る。
また、ゴム製の板状部材512は、上下の両端部において、固定用ボルト513によりブーム受け基部511に対して固定されているので剥がれにくい。また、固定用ボルト513の頭部がゴム製の板状部材512の表面から突き出さない様にするために、ゴム製の板状部材512には固定用ボルト513を通すための貫通孔の周囲に凹部512aが形成されている。これにより、固定用ボルト513の頭部が突き出さないので、ブーム本体部410等が引っ掛かることが無い。
また、ブーム受け本体部510の下部裏面を基準とした、ブーム受け本体部510の外側立ち上がり部511aの高さH1は、ブーム受け本体部510の内側立ち上がり部511bの高さH2より低く構成されており、且つ、外側立ち上がり部511aは外側に向けて傾斜すると共に内側立ち上がり部511bは内側(機体側)に向けて傾斜している。また、外側立ち上がり部511aの高さH1は、左側散布ブーム120Lが収納姿勢にあるときに、パイプステー440や、第1パイプ部材450Aと干渉しない様に構成されている。
これにより、左側散布ブーム120Lを散布作業姿勢から収納姿勢に移動させる際に、左側油圧式回動シリンダー110L及び油圧式昇降シリンダー230の作動により、車体の内側に向けて移動してきたブーム本体部410が内側立ち上がり部511bに当接した後、傾斜面に沿ってスムーズにブーム受け本体部510の底面に移動し保持されるので、左側散布ブーム120Lが走行車体2に当たるのを防止出来る。
また、第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bと第3パイプ部材450Cは、左右一対の散布ブーム120L、120Rが収納姿勢にあるときに、それぞれのブーム本体部410の左右両側のレール部413の内、走行車体2から遠い方に位置するレール部413においてパイプステー440を介してスライド移動可能に固定されているので、左右一対の散布ブーム120L、120Rが散布作業姿勢から収納姿勢に移動させられた際に、仮にオーバーランしたとしても、第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、及び第3パイプ部材450Cが、ブーム受け本体部510の外側立ち上がり部511aに固定されたゴム製の板状部材512や、防除タンク9の側面等に衝突することが無い。
また、左側散布ブーム120Lを収納姿勢から展開して散布作業姿勢に移動させる際には、外側立ち上がり部511aの高さH1が、内側立ち上がり部511bの高さH2よりも低く構成されているので、スムーズに展開させることが出来る。また、ブーム受け本体部510の両端が上方に向けて広がる様に立ち上がっているので、ブーム本体部410を入れやすい。また、ブーム受け本体部510の両端が立ち上がっているので、収納姿勢で走行中に外れにくい。
また、ブーム受け基部511の内面側に貼り付けられたゴム製の板状部材512の内、ブーム本体部410の下面を受け止める底面の左右方向の幅は、ブーム本体部410の下面の幅と同じであるので、ブーム本体部410の左右横方向へのガタツキが防止出来る。
なお、右側散布ブーム120Rの構成についても上述した左側散布ブーム120Lと同じ構成であり、第1パイプ部材450Aの上流側端部には、上流端が薬液分岐装置Eに接続された右側供給ホース102Rの下流端が連結されている。
また、センター散布ブーム機構100Cは、図2、図10に示す様に、上述した第2パイプ部材450Bが、パイプクランプ部442(図10、図12(b)参照)を用いてL字ステー104に着脱可能に装着されている。第2パイプ部材450Bの右端には、上流端が薬液分岐装置Eに接続された中央供給ホース102Cの下流端が連結されている(図2参照)。また、センター散布ブーム機構100CのL字ステー104は、図2、図10に示す様に、フロント水平支柱220の左右両端側と中央の前面部にそれぞれの一端部が固定されて前方に突き出したL字ステー取付部103の他端部により固定されている。
上記の様に、センター散布ブーム機構100Cでは、ブーム本体部410に代えて、断面が略L字形状のL字ステー104を用いたことにより、軽量化を実現することが出来る。
また、センター散布ブーム機構100Cでは、上述した第2パイプ部材450Bを使用したことにより、部品の共用化が図れる。
以上説明した様に、ブーム本体部410とパイプ部材(図5の第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450C参照)とを分離してそれぞれ別部材としたことにより、例えば、ブーム本体部410が損傷して交換又は修理が必要な場合でも、ブーム本体部と薬液の通路が一体となった構成に比べて、交換・修理等のメンテナンスが容易に行える。
また、ブーム本体部410に取り付けられた、ノズル付きのパイプ部材は、左右の散布ブーム120L、120Rについては3分割されており(図5の第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450C参照)、センター散布ブーム機構100Cについては、第2パイプ部材450Bが共用化されている。
これにより、パイプ部材が破損した場合は、その破損したパイプ部材のみ交換すればよいので、作業性の向上が図れる。また、それぞれのパイプ部材の長さが、分割せず一体構成にしたパイプ部材に比べて短くなるので、破損し難い。
また、各パイプ部材(図5の第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450C参照)は、パイプステー440によりブーム本体部410に対して着脱自在に構成されているので、ブーム本体部410に取り付けるパイプ部材の数を増減させることで、薬液の散布幅を容易に調整できる。
また、パイプ部材同士は、両端にワンタッチカプラー461を備えた連結ホース460により連結されているので、工具無して着脱が容易に行える。
また、ブーム本体部410は、アルミ製で内部が中空構造であるため軽量化が図れると共に、図11に示す様に、断面が多角形を成しているので高強度化が図れる。
また、ブーム本体部410は、図11に示す様に、レール部413が両側に設けられているので、ノズル付きのパイプ部材(図5の第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450C参照)を、どちら側にでも取り付け可能である。
また、ブーム本体部410は、第1揺動支持部材310の側面部(図6の符号340a参照)に直接固定するのではなく、ブームステー420により土手状リブ412(図11参照)を挟み込んでボルト・ナット401等で固定する構成としたことにより、ブーム本体部410が散布作業姿勢にある時に前後方向の振れに対して強い強度を有し、ブーム本体部410の長さを短くすることが出来きて軽量化が図れると共に、ブーム本体部410の根元部に応力が集中するのを防止することが出来る。
また、ブームステー420の上側に補強用ステー430を設けたことにより、ブーム本体部410が散布作業姿勢にある時に上下方向の振れに対して強い強度を有する。
本実施の形態の右側散布ブーム120Rのブーム本体部410と左側散布ブーム120Lのブーム本体部410は、本発明の回動アームの一例に当たり、本実施の形態の第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、及び第3パイプ部材450Cのそれぞれは、本発明の配管部材の一例にあたる。また、本実施の形態の散布ノズル101は、本発明の散布ノズルの一例にあたる。また、本実施の形態のL字プレート490は、本発明の支持プレートの一例にあたる。
また、本実施の形態で説明した、第3パイプ部材450Cが固定されたパイプステー本体部441とL字プレート490とが、L字プレート490の第2貫通孔491bに挿入されたボルト402と固定部材443とにより固定されている構成(図9(a)〜図9(c)参照)は、本発明の支持プレートと配管部材とが、第1の位置で連結されている構成の一例である。また、本実施の形態で説明した、L字プレート490とブーム本体部410とが、第2貫通孔491bに挿入されたボルト402と固定部材443とにより固定されている構成(図9(a)〜図9(c)参照)は、本発明の支持プレートと回動部材とが、第2の位置で連結されている構成の一例である。また、本実施の形態で説明した、L字プレート490とパイプステー本体部441とが、L字プレート490の第2貫通孔491bの位置において、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に共締め固定されている構成(図9(a)〜図9(c)参照)は、本発明の第1の位置と第2の位置が同じ位置であり、配管部材と支持プレートと回動部材とが同じ位置で連結されている場合の一例にあたる。
なお、上記実施の形態では、第3パイプ部材450Cが、パイプステー440を介してL字プレート490により支持されている場合について説明したが、これに限らず例えば、図14(a)〜図14(d)に示す様に、パイプステー440を介して帯鋼の長板部材1490により支持された構成でも良い。また、長板部材1490は例えばステンレス製であっても良く、その材質には限定されない。
この構成の場合、長板部材1490は、タップ付き第1貫通孔1491a、タップ付き第2貫通孔149b、及びタップ付き第3貫通孔1491cが形成されている(図14(b)参照)。ここで、各貫通孔1491a〜1491cの内周壁面に形成されたタップは、ボルト402のねじ部と螺合可能である。
この構成の場合、長板部材1490の内、タップ付き第1貫通孔1491aとタップ付き第2貫通孔1491bが設けられた部分は、図14(c)、図14(d)に示す様に、ブーム本体部410のレール部413に挿入されてボルト402によりブーム本体部410に固定されており、残りの部分は、ブーム本体部410の先端部410aから突き出ている。
即ち、長板部材1490の内、レール部413に挿入された部分は、図14(d)に示す様に、ボルト402を補助プレート1500を介してタップ付き第1貫通孔1491aに螺合させることでブーム本体部410に固定されると共に、図14(c)に示す様に、ボルト402をパイプステー本体部441を介してタップ付き第2貫通孔1491bに螺合させることで、パイプステー440と長板部材1490とを、同一のボルト402を用いてブーム本体部410に対して共締め固定されている。また、長板部材1490の内、ブーム本体部410の先端部410aから突き出した部分には、第3パイプステー440γが、タップ付き第3貫通孔1491cに対してボルト402で固定されている。なお、補助プレート1500は、ワッシャーであっても良い。これにより、図9(a)〜図9(c)で説明したL字プレート490を用いた場合と同様、第3パイプ部材450Cの振れ、ガタツキ、損傷等が防止出来るという効果を発揮する。
ここで、図14(a)は、L字プレート490に代えて長板部材1490を取り付けた場合のブーム本体部410の先端部410a及びその周辺部の拡大斜視図であり、図14(b)は、ブーム本体部410の先端部410aのレール部413に挿入して固定する長板部材1490の斜視図である。また、図14(c)は、パイプステー440と長板部材1490とを、ブーム本体部410のレール部413を利用して共締めした状態を示す概略断面図であり、図14(a)に示したブーム本体部410を第2パイプステー440βの位置で切断して先端部410a方向を見た状態の概略図である。また、図14(d)は、レール部413に挿入された長板部材1490をブーム本体部410に固定するために、ボルト402を補助プレート1500を介してタップ付き第1貫通孔1491aに螺合させた状態を示す概略断面図であり、図14(a)に示したブーム本体部410を長板部材1490のタップ付き第1貫通孔1491aより上流側の位置で切断して先端部410a方向を見た状態の概略図である。なお、図9(a)〜図9(c)等で説明した構成と同じものには同じ符号を付した。
また、上記実施の形態では、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cが、ブーム本体部410に取り付けられたパイプステー440により保持されている場合について説明したが、これに限らず例えば、図15(a)、図15(b)に示す様に、パイプステー440に代えて樹脂製のクランプ部材700を用いた構成であっても良い。
ここで、図15(a)は、上述したパイプステー440の別例としてのクランプ部材700の概略斜視図であり、図15(b)は、左側散布ブーム120Lのブーム本体部410に取り付けられた状態のクランプ部材700を示す概略斜視図である。
なお、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cのそれぞれを保持するクランプ部材700は全て同じ構成であるので、ここでは、第1パイプ部材450Aを保持する場合について説明する。
クランプ部材700は、図15(a)、図15(b)に示す様に、第1パイプ部材450Aのパイプ半径と略同寸法の半円形状の第1凹部711を有するクランプ基部710と、第1凹部711と同寸法の半円形状の第2凹部751を有するホルダー部750と、ブーム本体部410のレール部413内をスライド移動可能なサイズの略矩形状の板状部材にタップ付きの貫通孔791が形成されたクランプ基部固定部材790とから構成されている。クランプ基部710とホルダー部750は、樹脂成型部材である。クランプ基部710は、ブーム本体部410のレール部413に挿入されたクランプ基部固定部材790とボルト703とにより、着脱自在でスライド移動可能に固定され、第1凹部711に第1パイプ部材450Aを配置し、その上にホルダー部750を被せてタッピングねじ701でクランプ基部710に固定することにより、第1パイプ部材450Aを第1凹部711と第2凹部751とで挟み込んで確実に固定することが出来る構成である。これにより、メンテナンス等の際には、ホルダー部750を外すことで、クランプ基部710をブーム本体部410に残したまま、第1パイプ部材450Aの取り外しが行える。
即ち、クランプ基部710には、図15(a)、図15(b)に示す様に、第1凹部711の上下の位置に、内周壁面にタップ加工が施された孔を有するタップ付きボス712が形成されており、ホルダー部750には、第2凹部751の上下の位置であって、且つタップ付きボス712と対向する位置に貫通孔を有する貫通孔付きボス752が形成されている。これにより、クランプ基部710に対して、2本のタッピングねじ701でホルダー部750を確実に固定することが出来る。
また、クランプ基部710には、図15(a)、図15(b)に示す様に、第1凹部711の内壁面に第1溝部713が形成されており、ホルダー部750には、第2凹部751の内壁面に第2溝部753が形成されている。第1溝部713及び第2溝部753には、厚みが、各溝部の深さよりも若干厚めのシリコンシート702が嵌め込まれている。これにより、第1パイプ部材450Aのズレやガタツキを防止すると共に、シリコンシート702のズレも防止出来て、組立性の向上が図れる。なお、シリコンシート702に代えてゴムシートでも良い。
また、クランプ基部710には、図15(a)、図15(b)に示す様に、ブーム本体部410に接する面に、レール部413のレール開口部413aの上下寸法M(図15(b)参照)に比べて、縦方向の寸法が若干小さめの凸状の段差部714が形成されており、段差部714の中央には、ボルト703を挿入するための段差部貫通孔714aが形成されている。これにより、クランプ基部710をブーム本体部410に固定する際、段差部714をレール部413のレール開口部413aに嵌め込んで、レール部413に挿入されたクランプ基部固定部材790とタッピングねじ701で仮止めした後、段差部714をレール開口部413a上で滑らせて任意の位置でボルト703をしっかり締め付けることで固定出来るので、組立性の向上が図れる。また、段差部714がレール開口部413aに嵌め込まれていることで、クランプ基部710の回り止めになると共に、固定位置の肉厚が厚いので強度アップにもなる。
また、クランプ基部710には、図15(a)、図15(b)に示す様に、段差部貫通孔714aが開口している面の内、段差部714が形成されている面と反対側の面、即ち、ボルト703を挿入する側の面を左右両側で取り囲む様に立設したリブ715が形成されている。また、このリブ715は、ホルダー部750との合わせ部を繋ぐ様に形成されている。これにより、クランプ基部710の強度アップが図れると共に、クランプ基部710の近傍でねじ類を落としても、リブ715に引っ掛かるので、ねじ類の紛失を防止出来る。
また、クランプ基部710には、図15(a)、図15(b)に示す様に、段差部貫通孔714aが、クランプ基部710とホルダー部750との合わせ部より上方の位置、即ち、第1パイプ部材450Aの保持位置が、段差部貫通孔714aより下方の位置となる様に構成されている。これにより、クランプ基部710をブーム本体部410に固定するためのボルト402を締め付ける際に、第1パイプ部材450Aが邪魔にならないので、組立性の向上が図れる。
また、クランプ部材700がブーム本体部410に固定された状態において、クランプ部材700の下端部704は、ブーム本体部410の底面410bより上方に位置する様に構成されている(図15(b)参照)。これにより、何らかの部材と干渉する場合において、第1パイプ部材450Aよりも先にブーム本体部410の底面410bが、その部材に当たるので、第1パイプ部材450Aの破損が防止出来る。
また、上記構成のクランプ部材700によれば、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cの何れのパイプ部材についても、しっかりと挟み込むことが出来るので、各パイプ部材の両端部をクランプ部材700で保持するだけで、各パイプ部材をブーム本体部410に確実に固定することが出来る。
また、上記実施の形態では、ブーム本体部410には、パイプ部材が3分割されて連結ホース460で連結された構成について説明したが、これに限らず例えば、分割することなく1本のパイプ部材をブーム本体部410に固定する構成としても良い。
また、上記実施の形態では、ブーム本体部410において応力が集中し易い箇所を挟む位置に隣接配置された、一方のパイプステー440aと他方のパイプステー440bにより保持された第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bとは互いに分割されており、且つ柔軟性を有する連結ホース460aで連結されている構成について説明したが、パイプステー440の位置、パイプ部材の分割位置、及び連結ホース460の位置は、上記構成例に限定されるものでは無い。
また、上記実施の形態では、L字プレート490と第2パイプステー440βとは、L字プレート490の第2貫通孔491bの位置において、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に共締め固定されている場合について説明したが、これに限らず例えば、L字プレート490のブーム本体部410への固定、及び、第2パイプステー440βのL字プレート490への固定を、それぞれ個別に行う構成としても良い。
また、上記実施の形態では、L字プレート490は、第1貫通孔491aの位置において、締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に単独で固定されている場合について説明したが、これに限らず例えば、L字プレート490と第1パイプステー440αとは、L字プレート490の第1貫通孔491aの位置において、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に共締め固定される構成としても良い。
また、上記実施の形態では、L字プレート490と第2パイプステー440βとは、L字プレート490の第2貫通孔491bの位置において、同一の締結部材(即ち、ボルト402と固定部材443)により、ブーム本体部410に共締め固定されている場合について説明したが、これに限らず例えば、L字プレート490の第2貫通孔491bの位置においては、L字プレート490のブーム本体部410への固定のみ行い、第2パイプステー440βが固定されていない構成であっても良い。この構成によれば、L字プレート490は、第1貫通孔491a及び第2貫通孔491bにおいて、ブーム本体部410に固定されており、且つ、L字プレート490は、第3パイプ部材450Cの内、ブーム本体部410の先端部410aから突き出した部分だけを、第3パイプステー440γを介して支持している。また、この構成によれば、第3パイプ部材450Cの内、ブーム本体部410に沿って配置されている部分は、第1パイプステー440αを介してのみブーム本体部410に固定されている。
なお、本実施の形態では、第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450Cにおける、連結ホース460との接続は、連結部材の一例としてワンタッチカプラー461を用いた構成について説明したが、これに限らず例えば、ワンタッチカプラー461に代えて、ねじ式の連結部材をそれぞれの端部に設けておいて、所定の工具を用いて対向する連結部材を螺合させることにより接続する構成であっても良い。また、この構成の場合、第1パイプ部材450A、第2パイプ部材450B、第3パイプ部材450Cにおける、連結ホース460との接続作業を行う際に、工具が散布ノズル101と干渉しない様に、パイプ部材の両端部から一定距離だけ離れた位置に散布ノズル101が取り付けられていることが好ましい。また、この構成の場合、接続作業において、工具を用いて連結部材を螺合させる際に、連結部材の外周面に、工具と連結部材との間のスリップを防止する回り止め用のDカット部を設けたり、連結部材の外形を六角形状にしたり、或いは、パイプ部材の側面にDカット部を設けても良い。これによりメンテナンス等の作業性が向上する。
また、上記実施の形態では、第1パイプ部材450Aには、散布ノズル101が3個設けられており、第2パイプ部材450Bには、散布ノズル101が6個設けられており、第3パイプ部材450Cには、散布ノズルがパイプ側面に3個設けられ、且つパイプ先端部にパイプ中心軸から下方に略45°傾斜する様に1個設けられている場合について説明したが、散布ノズル101の個数はこれに限定されるものではない。また、第3パイプ部材450Cのパイプ先端の略45°に屈曲した屈曲部を樹脂製の部材とすることにより、軽量化を図りながら、散布幅を延長出来る。
また、上記実施の形態では、クランプ部材700に第1溝部713、第2溝部753が形成され、それぞれにシリコンシート702が嵌め込まれる構成について説明したが、これに限らず例えば、第1溝部713、第2溝部753を設けず、シリコンシートをパイプ部材側に巻き付けて、第1凹部711の内壁面と第2凹部751の内壁面とで挟み込む構成としても良い。この構成でもパイプ部材のズレが防止出来る。
なお、上記実施の形態では、左側に配置されたパイプ状の前受け部材固定部520Fが、把持部の機能を兼ねている場合について説明したが、これに限らず例えば、サイドミラーやランプ等を固定するためのステーの機能を兼ねていても良い。
また、左側に配置されたパイプ状の前受け部材固定部520Fに限らず、右側に配置されたパイプ状の前受け部材固定部520Fについても、把持部の機能を兼ねていても良いし、或いは、サイドミラーやランプ等を固定するためのステーの機能を兼ねていても良い。
また、上記実施の形態では、左右一対のリンク第1連結部材211L、211Rのそれぞれには、左側に配置された、上側リンク210La及び下側リンク210Lbの後端部が所定間隔を隔てて回動可能に連結され、また、右側に配置された、上側リンク210Ra及び下側リンク210Rbの後端部が所定間隔を隔てて回動可能に連結された、連結位置の初期高さが変更できない構成について説明したが、これに限らず例えば、左右一対のリンク第1連結部材211L、211Rのそれぞれには、予め連結孔を複数設けておいて、連結位置の初期高さを変更可能に構成しても良い。これにより、油圧式昇降シリンダー230による薬液の散布高さの可変範囲に加えて、連結位置の初期高さを上下に選択的に移動させることで散布高さを変更出来るので、作業形態に、より適した散布高さを選択して、防除作業を実行することが出来る。
また、上記実施の形態では、左右一対のリンク第2連結部材212L、212Rのそれぞれには、左側に配置された、上側リンク210La及び下側リンク210Lbの前端部が所定間隔を隔てて回動可能に連結され、また、右側に配置された、上側リンク210Ra及び下側リンク210Rbの前端部が所定間隔を隔てて回動可能に連結された、連結位置の初期高さが変更できない構成について説明したが、これに限らず例えば、左右一対のリンク第2連結部材212L、212Rのそれぞれには、予め連結孔を複数設けておいて、連結位置の初期高さを変更可能に構成しても良い。これにより、油圧式昇降シリンダー230による薬液の散布高さの可変範囲に加えて、連結位置の初期高さを上下に選択的に移動させることで散布高さを変更出来るので、作業形態に、より適した散布高さを選択して、防除作業を実行することが出来る。
また、上記構成例では、左右一対のリンク第1連結部材211L、211Rのそれぞれに、予め連結孔を複数設けた場合、又は、左右一対のリンク第2連結部材212L、212Rのそれぞれに、予め連結孔を複数設けた場合について説明したが、これに限らず例えば、連結孔を介して連結する構成ではなく、連結位置をスライド移動可能な構成としても良い。これにより、油圧式昇降シリンダー230による薬液の散布高さの可変範囲に加えて、連結位置の初期高さを上下にスライド移動させることで散布高さを自由に変更出来るので、作業形態に、より一層適した散布高さを選択して、防除作業を実行することが出来る。
また、上記実施の形態では、昇降リンク機構200は、油圧式昇降シリンダー230によりフロント水平支柱220を昇降させる場合について説明したが、これに限らず例えば、電動機構によりフロント水平支柱220を昇降させる構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、第1パイプ部材450A及び第2パイプ部材450Bをステンレス製とし、第3パイプ部材450Cを炭素繊維製とした場合について説明したが、これに限らず例えば、全てのパイプ部材をステンレス製としても良いし、全てのパイプ部材を炭素繊維製としても良いし、或いは、上記以外の材質で構成されていても良い。
また、上記実施の形態では、ブームステー420の先端部420a(図6(b)参照)を挟む位置であって、ブーム本体部410の長手方向に隣り合った位置に配置されている2つのパイプステー440aと440b(図6(b)参照)の内の、一方のパイプステー440aにより保持された第1パイプ部材450Aと、他方のパイプステー440bにより保持された第2パイプ部材450Bは、柔軟性を有する連結ホース460aで連通されている場合について説明したが、これらの配置関係に限定されるものでは無い。要するに、左右一対のブーム本体部410に沿って取り付けられている、パイプ部材が複数本に分割されていると共に、それぞれが連通されている構成であれば、パイプステー440や連結ホース460の配置はどの様になされていても良い。また、この構成の場合、パイプ部材の分割数に限定されるものではない。また、この構成の場合、連結ホース460は、柔軟性を有してなくても良い。これにより、パイプ部材が破損した場合は、その破損したパイプ部材のみ交換すればよいので、作業性の向上が図れる。
また、上記実施の形態では、第1パイプ部材450A〜第3パイプ部材450Cを連結するための連結ホース460の全てが、柔軟性を有している場合について説明したが、これに限らず例えば、第1パイプ部材450Aと第2パイプ部材450Bとを連結する連結ホース460a(図6(b)参照)のみが、柔軟性を有する構成とし、第2パイプ部材450Bと第3パイプ部材450Cとを連結する連結ホース460(図2参照)は柔軟性を有していなくも良い。
上記実施の形態では、左右一対のブーム本体部410に沿って取り付けられている、パイプ部材が3つに分割されている場合について説明したが、分割されておりさえすれば良く、分割数に限定されるものでは無い。
また、上記実施の形態では、左側散布ブーム120L、右側散布ブーム120R、及びセンター散布ブーム機構100Cの各パイプ部材への薬液の供給は、薬液分岐装置E(図2参照)から個別の供給ホース(図2の符号102L、102R、102C参照)により供給される場合について説明したが、これに限らず例えば、センター散布ブーム機構100Cの第2パイプ部材450Bと右側散布ブーム120Rの第1パイプ部材450Aを第2連結ホース(図示省略)で繋ぎ、且つ、センター散布ブーム機構100Cの第2パイプ部材450Bと左側散布ブーム120Lの第1パイプ部材450Aを第3連結ホース(図示省略)で繋ぎ、防除ポンプ10からホース10aを経由して供給される薬液を第2連結ホース又は第3連結ホースに対して1本の供給ホースにより供給する構成としても良い(図示省略)。この構成の場合は、薬液分岐装置Eを設ける必要はないが、薬液分岐装置Eに代えて、散布コックレバー(図示省略)を設ける。散布コックレバーを開操作すると、右側散布ブーム120R、センター散布ブーム機構100C、左側散布ブーム120Lから薬液が散布される。この方式は廉価型の型式に用いられる。
また、上記実施の形態では、防除散布装置100として、左右一対の散布ブーム機構100L、100Rの他に、センター散布ブーム機構100Cを備えた構成について説明したが、これに限らず例えば、センター散布ブーム機構100Cを備えない構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、防除散布装置100が走行車体2の前側に設けられている場合について説明したが、これに限らず例えば、防除散布装置100を走行車体2の後側に設けた構成であっても良い。
また、本発明の作業車両の一例として、上記実施の形態では、肥料や農薬等を溶媒(例えば、水)に溶解させた液体としての薬液を散布する薬液散布作業車1について説明したが、これに限らず例えば、肥料や農薬等の固形分を含む液体(例えば、水)等の液状物を散布剤として散布する作業車両であっても良い。
また、上記実施の形態では、散布右コックレバーE1、散布中央コックレバーE2、及び散布左コックレバーE3が、防除タンク9を覆うタンクカバーの上面から上方に突き出す様に配置されている場合について説明したが(図2参照)、これに限らず例えば、操縦席7の右側であって、防除タンク9を覆うタンクカバーの前端面から前方に向けて突き出す様に配置されていても良い。この構成の場合、レバーを下方に倒す操作により、薬液の散布が開始される。