JP2019098601A - 管状中空体成形方法及び管状中空体 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形コストを抑制する。【解決手段】管状中空体を成形する成形用型10の加圧ポート12に、フローティングコア16を着脱可能に設けるコア設置工程と、コア設置工程の後、主キャビティ11に第一樹脂R1を射出する射出工程と、射出工程の後、加圧ポート12から加圧流体を圧入することでフローティングコア16を加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させ、排出部14から第一樹脂R1を排出するコア移動工程と、を備え、フローティングコア16は、第一樹脂R1とは種類の異なる第二樹脂R2により形成されており、射出工程では、主キャビティ11に射出する第一樹脂R1の射出温度を、第二樹脂R2の融点よりも高くし、コア移動工程では、フローティングコア16を溶融させながら加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させる。【選択図】図6
Description
本発明は、多層構造の管状中空体を成形する管状中空体成形方法及び管状中空体に関する。
樹脂製の管状中空体は、ウォーターパイプ、オイルクーリングパイプ、エアダクト等の様々な部品に用いられるとともに、様々な屈曲形状に成形される。このような管状中空体を製造するための一つの方法として、特許文献1,2に記載された流体アシスト成形がある。流体アシスト成形では、一端にフローティングコアが設けられた加圧ポートが形成されるとともに他端に排出部が形成された主キャビティと、主キャビティの排出部に連通された副キャビティと、を備える成形用型を用意する。そして、主キャビティに樹脂を射出した後、加圧ポートから加圧流体を圧入することによりフローティングコアを移動させ、主キャビティ内の樹脂及びフローティングコアを排出部から副キャビティに排出する。これにより、管状中空体の内周面が成形される。その後、主キャビティ及び副キャビティから樹脂の成形品を取り出して、副キャビティに排出された部分を成形品から切断除去することで、管状中空体が得られる。
そして、特許文献1に記載された成形方法では、外層部を成形するための第一樹脂及び内層部を形成するための第二樹脂を主キャビティに射出した後、フローティングコアを移動させることで、二層の管状中空体を成形している。
また、特許文献2に記載された成形方法では、第一成形用型に外層部を成形するための第一樹脂を射出してフローティングコアを移動させることで外層部を成形し、その成形品を第二成形用型に移し替え、第二成形用型に内層部を形成するための第二樹脂を射出してフローティングコアを移動させることで、二層の管状中空体を成形している。
しかしながら、特許文献1に記載された成形方法では、外層部を成形するための第一樹脂及び内層部を形成するための第二樹脂の双方を射出する特殊な射出装置が必須となるため、成形コストが高くなるという問題がある。更に、この成形方法では、射出した第一樹脂と第二樹脂とを層状に形成する必要があるため、極めて高度な射出技術が必要になる。しかも、副キャビティに排出された樹脂は第一樹脂と第二樹脂との混合物となるため、これらを分離することが困難であり、排出された樹脂を再利用することができないという問題もある。
また、特許文献2に記載された成形方法でも、外層部成形用の成形用型及び内層部成形用の成型用型の2つの成形用型を用意する必要があるとともに、第一樹脂の成型品を第一成形用型から第二成形用型に移し替える工程が必要となるため、成形コストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明は、成形コストを抑制することができる管状中空体成形方法及び管状中空体を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、フローティングコアを溶融させながら移動させて、このフローティングコアの溶融物により内層部を成形することで、成形コストを抑制して多層構造の管状中空体を成形することができるとの知見を得た。
なお、特許文献3及び4には、フローティングコアが溶融しないように、フローティングコア(プロジェクタイル)として、成形用型に射出する樹脂よりも高い融点を有する材料等を用いることが記載されている。しかしながら、特許文献3及び4の方法では、フローティングコアが溶融しないため、当該フローティングコアにより内層部を形成することができない。
本発明の一側面に係る管状中空体成形方法は、外層部と外層部の内層側に積層される内層部とを備える多層構造の管状中空体を成形する管状中空体成形方法であって、管状中空体の外形を成して、第一樹脂が射出される主キャビティと、主キャビティの一端に形成されて、主キャビティに加圧流体が圧入される加圧ポートと、主キャビティの他端に形成されて、主キャビティから第一樹脂を排出する排出部と、を有する成形用型の加圧ポートに、フローティングコアを着脱可能に設けるコア設置工程と、コア設置工程の後、主キャビティに第一樹脂を射出する射出工程と、射出工程の後、加圧ポートから加圧流体を圧入することでフローティングコアを加圧ポートから排出部側に向けて移動させ、排出部から第一樹脂を排出するコア移動工程と、を備え、フローティングコアは、第一樹脂とは種類の異なる第二樹脂により形成されており、射出工程では、主キャビティに射出する第一樹脂の射出温度を、第二樹脂の融点よりも高くし、コア移動工程では、フローティングコアを溶融させながら加圧ポートから排出部側に向けて移動させる。
この管状中空体成形方法では、射出工程において、主キャビティに第一樹脂を射出し、その後、コア移動工程において、加圧ポートから加圧流体を圧入して、フローティングコアを加圧ポートから排出部側に向けて移動させ、排出部から第一樹脂を排出する。これにより、主キャビティに射出された第一樹脂は、中空状に形成される。ここで、射出工程において、第二樹脂の融点よりも高い射出温度で第一樹脂を主キャビティに射出する。このため、主キャビティに射出された第一樹脂からの入熱により、更には第一樹脂との間の摩擦熱により、フローティングコアを溶融させることができる。そこで、フローティングコアを溶融させながら加圧ポートから排出部側に向けて移動させることで、第一樹脂を中空状に形成すると同時に、中空状に形成された第一樹脂の内周側に溶融した第二樹脂を付着させることができる。これにより、第一樹脂の外層部と第二樹脂の内層部とが積層された多層構造の管状中空体を得ることができる。なお、管状中空体を3層以上の多層構造とする場合は、例えば、上記の管状中空体成形方法により得た管状中空体に対して、更に、上記の管状中空体成形方法、二色成形、公知の流体アシスト成形等を行うことで、管状中空体の内層側又は/及び外層側に更な層を成形すればよい。このように、主キャビティに樹脂を射出して、フローティングコアを移動させるという簡易な方法で、多層構造の管状中空体を成形することができるため、成形コストを抑制することができる。
第一樹脂の射出温度は、第二樹脂の融点よりも80〜160℃高くてもよい。この管状中空体成形方法では、第一樹脂の射出温度が第二樹脂の融点よりも80〜160℃高いため、フローティングコアを溶融させやすくしつつ、第一樹脂の射出温度が高くなりすぎるのを抑制することができる。
第二樹脂の融点は、第一樹脂の融点よりも低くてもよい。この管状中空体成形方法では、フローティングコアを形成する第二樹脂の融点が主キャビティに射出される第一樹脂の融点よりも低いため、主キャビティに射出された第一樹脂により、フローティングコアを溶融させやすくなる。
第二樹脂の融点は、第一樹脂の融点よりも65〜80℃低くてもよい。この管状中空体成形方法では、第二樹脂の融点が第一樹脂の融点よりも65〜80℃低いため、フローティングコアを溶融させやすくしつつ、第二樹脂の選択の幅を広げることができる。
射出工程が終了してから4〜6秒後にコア移動工程を行ってもよい。この管状中空体成形方法では、射出工程が終了してから4〜6秒後にコア移動工程を行うことで、主キャビティに射出された第一樹脂からフローティングコアへの入熱量を大きくすることができるため、フローティングコアを溶融させやすくすることができる。
成形用型は、排出部に連通されて排出部から排出された第一樹脂を貯留する副キャビティを更に有し、コア移動工程では、フローティングコアを、副キャビティの手前で停止させてもよい。この管状中空体形成方法では、フローティングコア及びフローティングコアの溶融物は、副キャビティに排出されないため、副キャビティに排出された樹脂を容易に再利用することができる。これにより、成形コストを更に抑制することができる。
射出工程では、補強材を含有させた第一樹脂を主キャビティに射出してもよい。この管状中空体成形方法では、補強材を含有させた第一樹脂を主キャビティに射出するため、成形された管状中空体の強度を高めることができる。
本発明の一側面に係る管状中空体は、外層部と外層部の内層側に積層される内層部とを備える多層構造の管状中空体であって、外層部は、第一樹脂により形成されており、内層部は、第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成されている。
この管状中空体では、第一樹脂により形成された外層部と、第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成された内層部と、が積層されているため、上記の何れかの方法により成形することができる。このため、成形コストを抑制することができる。つまり、この管状中空体は、上記の何れかの方法により成形されたものとすることができる。また、内層部は、外層部の第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成されているため、例えば、内層部において低透過性、耐食性、耐薬品性等を高め、外層部において耐熱性を高めることができる。
外層部と内層部とは、互いに融合されていてもよい。この管状中空体では、外層部と内層部とが互いに融合されているため、外層部と内層部とが剥離するのを抑制することができる。
一方端における内径は、他方端における内径と異なっていてもよい。この管状中空体では、一方端における内径が他方端における内径と異なるため、管状中空体内を流通する流体の圧力を変えることができる。
一方端から他方端にかけて、内径が徐々に小さくなっていてもよい。この管状中空体では、一方端から他方端にかけて内径が徐々に小さくなっているため、管状中空体内を流通する流体の圧力を変えることができる。
外層部には、第一樹脂を補強する補強材が含有されていてもよい。この管状中空体では、外層部に、第一樹脂を補強する補強材が含有されているため、管状中空体の強度を高めることができる。
本発明に係る管状中空体成形方法及び管状中空体によれば、成形コストを抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、本実施形態に係る管状中空体1は、一方端1aから他方端1bにかけて細長い管状に形成された樹脂製の中空体である。管状中空体1の管形状は、特に限定されるものではなく、例えば、外周面1c及び内周面1dの断面が円形となる円管状とすることができる。なお、本実施形態では、管状中空体1は円管状であるものとして説明する。
一方端1aにおける管状中空体1の内径は、他方端1bにおける管状中空体1の内径と異なっている。より具体的には、一方端1aから他方端1bにかけて、管状中空体1の内径が徐々に小さくなっている。なお、管状中空体1における両端のうち、何れが一方端1a又は他方端1bであってもよい。
管状中空体1は、管状中空体1の軸線Aに沿って、1又は2以上の直線部2と、1又は2以上の屈曲部3を備える。なお、直線部2の数、位置、長さ等は特に限定されるものではない。また、屈曲部3の数、位置、長さ、形状(曲率)等は特に限定されるものではない。
管状中空体1の外周面1cには、管状中空体1をエンジン等の他部材に固定するための固定板部4が設けられている。固定板部4の数、位置、形状等は特に限定されるものではない。なお、管状中空体1には、必ずしも固定板部4が設けられていなくてもよい。
管状中空体1は、複数の樹脂層が積層された多層構造となっている。なお、本実施形態では、管状中空体1は、外層部5と、外層部5の内層側に積層される内層部6と、を備えた二層構造であるものとして説明する。
外層部5は、第一樹脂により形成されている。外層部5を形成する第一樹脂としては、例えば、耐熱性、耐衝撃性、耐食性等に優れる性質を有する樹脂を用いることが好ましい。第一樹脂としては、例えば、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)等のポリアミド(PA)、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が挙げられる。
内層部6は、第一樹脂とは種類の異なる第二樹脂により形成されている。第二樹脂の融点は、第一樹脂の融点よりも低い。第二樹脂の融点は、第一樹脂の融点よりも低ければ特に限定されないが、第一樹脂の融点よりも65〜80℃低いことが好ましく、65〜70℃低いことが更に好ましく、65℃低いことが特に好ましい。内層部6を形成する第二樹脂としては、例えば、耐薬品性、耐熱性等に優れる性質を有する樹脂を用いることが好ましい。第二樹脂としては、例えば、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)等のポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられる。
外層部5の第一樹脂及び内層部6の第二樹脂には、補強材(不図示)が含有されていてもよい。補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、天然繊維等の繊維状補強材、ガラスビーズ等の粒状補強材などが挙げられる。なお、補強材は、外層部5の第一樹脂及び内層部6の第二樹脂の双方に含有されていてもよいが、製造容易性等の観点から外層部5の第一樹脂にのみ含有されていてもよい。
外層部5と内層部6とは、互いに融合されている。つまり、外層部5と内層部6との間には、二色成形又は2回の流体アシスト成形により外層部と内層部とを積層した場合に形成される界面が形成されていない。但し、外層部5と内層部6とが互いに融合されていれば、外層部5と内層部6との間に界面が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る管状中空体成形方法について説明する。
まず、図4に示すように、成形用型10を用意する。成形用型10は、流体アシスト成形により管状中空体1を成形するための金型である。成形用型10は、主キャビティ11と、加圧ポート12と、インジェクタ13と、排出部14と、副キャビティ15と、フローティングコア16と、を備えている。
主キャビティ11は、管状中空体1の外形(外周面1cの形状)を成して、第一樹脂(加熱溶融した第一樹脂)が射出されるキャビティである。加圧ポート12は、主キャビティ11の一端に形成されて、主キャビティ11に加圧流体が圧入されるポートである。インジェクタ13は、加圧ポート12に連通されて加圧流体を噴射する噴射装置である。排出部14は、主キャビティ11の他端に形成されて、主キャビティ11から第一樹脂を排出する流路である。なお、排出部14は、主キャビティ11と副キャビティ15とを連通する単なる開口であってもよい。副キャビティ15は、排出部14に連通されたキャビティであって、排出部14から排出された第一樹脂を貯留するキャビティである。
フローティングコア16は、プロジェクタイルとも呼ばれる。フローティングコア16は、加圧ポート12に着脱可能に設けられる。フローティングコア16は、加圧ポート12から圧入される加圧流体で押圧されるように、加圧ポート12を背にして主キャビティ11内に設けられる。フローティングコア16の最大径は、主キャビティ11の内径よりも小さく、排出部14の内径よりも十分に大きい。このため、加圧ポート12から加圧流体が圧入されると、フローティングコア16は、主キャビティ11を加圧ポート12から排出部14側に向けて移動し、主キャビティ11の排出部14側の壁面に衝突して停止する。フローティングコア16の形状は、特に限定されるものではなく、砲弾形、円錐形、半球形、球形等とすることができる。本実施形態では、フローティングコア16は、砲弾形であるものとして説明する。
本実施形態に係る管状中空体成形方法では、コア設置工程、射出工程、コア移動工程、取出工程、及び切断工程をこの順で行う。
図4に示すように、コア設置工程では、成形用型10の加圧ポート12に、第二樹脂R2で形成されたフローティングコア16を着脱可能に設ける。フローティングコア16を形成する第二樹脂R2は、管状中空体1の内層部6を形成する第二樹脂と同じである。なお、フローティングコア16は、補強材を含有させた第二樹脂R2により形成されていてもよい。この補強材は、上述した管状中空体1の内層部6に含有される補強材と同じである。
図5に示すように、次の射出工程では、油圧シリンダ等により副キャビティ15を閉じて、主キャビティ11に第一樹脂R1を射出する。主キャビティ11に射出する第一樹脂R1は、上述した管状中空体1の外層部5を形成する第一樹脂と同じである。成形用型10には、主キャビティ11に連通される1又は複数のゲート(不図示)が形成されており、このゲートから主キャビティ11に加熱溶融した第一樹脂R1を射出する。すると、主キャビティ11及び排出部14に第一樹脂R1が充填される。
また、射出工程では、第一樹脂R1を加熱溶融することで、主キャビティ11に射出する第一樹脂R1の射出温度を、フローティングコア16を形成する第二樹脂R2の融点よりも高くする。第一樹脂R1の射出温度は、第二樹脂R2の融点よりも高ければ特に限定されないが、第二樹脂R2の融点よりも80〜160℃以上高いことが好ましく、90〜160℃以上高いことが更に好ましく、95〜160℃以上高いことが特に好ましい。例えば、第一樹脂R1の射出温度は、第二樹脂R2の融点よりも95℃高い温度とすることができる。
また、射出工程では、補強材を含有させた第一樹脂R1を主キャビティ11に射出してもよい。この補強材は、上述した管状中空体1の外層部5に含有される補強材と同じである。
次のコア移動工程では、油圧シリンダ等により副キャビティ15を開く。そして、図6及び図7に示すように、加圧ポート12から加圧流体を圧入して、フローティングコア16を加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させる。つまり、加圧ポート12から主キャビティ11に加圧流体を圧入すると、加圧ポート12に設けられていたフローティングコア16は、加圧流体に押圧されることで、主キャビティ11の軸線Bに沿って加圧ポート12から排出部14側に向けて移動する。そして、フローティングコア16を、副キャビティ15の手前で停止させる。具体的には、加圧ポート12から排出部14側に向けて移動するフローティングコア16を、主キャビティ11の排出部14側の壁面に衝突させることで、その移動を停止させる。加圧流体としては、第一樹脂R1の射出温度及び圧力下で、第一樹脂R1と反応又は相溶しない気体又は液体を用いることが好ましい。加圧流体としては、例えば、窒素ガス、炭酸ガス、空気、水、グリセリン、流動パラフィン等が挙げられる。そして、フローティングコア16をこのように移動させることで、排出部14から副キャビティ15に第一樹脂R1を排出する。これにより、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1は、中空状に形成される。
ここで、第二樹脂R2の融点が第一樹脂R1よりも低く、また、第二樹脂R2の融点よりも高い射出温度で第一樹脂R1を主キャビティ11に射出しているため、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1からの入熱により、更には第一樹脂R1との間の摩擦熱により、フローティングコア16を溶融させることができる。このとき、射出工程が終了した直後にコア移動工程を行ってもよいが、フローティングコア16を溶融させやすくする観点から、射出工程が終了してから4〜6秒後にコア移動工程を行うことが好ましく、射出工程が終了してから5〜6秒後にコア移動工程を行うことが更に好ましく、射出工程が終了してから6秒後にコア移動工程を行うことが特に好ましい。
そして、コア移動工程では、フローティングコア16を溶融させながら加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させる。これにより、第一樹脂R1が中空状に形成される同時に、第一樹脂R1の内周側に溶融した第二樹脂R2が付着して、第一樹脂R1の内周側に第二樹脂R2が積層された状態となる。ここで、フローティングコア16は、溶融しながら加圧ポート12から排出部14側に向けて移動するため、加圧ポート12から排出部14側に向かうに従い徐々に小さくなっていく。このため、主キャビティ11における加圧ポート12側の先端から排出部14側の先端にかけて、第一樹脂R1と第二樹脂R2との積層物の内径が徐々に小さくなる。つまり、第一樹脂R1と第二樹脂R2との積層物の内径は、主キャビティ11における加圧ポート12側の先端よりも排出部14側の先端の方が小さくなる。
そして、フローティングコア16は、主キャビティ11の排出部14側の壁面に衝突して停止するため、フローティングコア16及びフローティングコア16の溶融物は、副キャビティ15に排出されない。たとえ、フローティングコア16の溶融物が副キャビティ15に排出されたとしても、その排出量は極微量である。そして、第一樹脂R1及び第二樹脂R2が冷却硬化するまで待つ。
図8に示すように、次の取出工程では、油圧アーム等により成形用型10から第一樹脂R1及び第二樹脂R2の成形品Mを取り出す。そして、成形品Mの両端部を切断除去することで、図1に示す管状中空体1が得られる。
なお、管状中空体1を3層以上の多層構造とする場合は、例えば、上記の管状中空体成形方法により得た管状中空体1に対して、更に、上記の管状中空体成形方法、二色成形、公知の流体アシスト成形等を行うことで、管状中空体1の内層側又は/及び外層側に更な層を成形すればよい。
このように、本実施形態に係る管状中空体成形方法では、射出工程において、主キャビティ11に第一樹脂R1を射出し、その後、コア移動工程において、加圧ポート12から加圧流体を圧入して、フローティングコア16を加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させ、排出部14から第一樹脂R1を排出する。これにより、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1は、中空状に形成される。ここで、射出工程において、第二樹脂R2の融点よりも高い射出温度で第一樹脂R1を主キャビティ11に射出する。このため、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1からの入熱により、更には第一樹脂R1との間の摩擦熱により、フローティングコア16を溶融させることができる。そこで、フローティングコア16を溶融させながら加圧ポート12から排出部14側に向けて移動させることで、第一樹脂R1を中空状に形成すると同時に、第一樹脂R1の内周側に溶融した第二樹脂R2を付着させることができる。これにより、第一樹脂R1の外層部5と第二樹脂R2の内層部6とが積層された多層構造の管状中空体1を得ることができる。このように、主キャビティ11に樹脂を射出して、フローティングコア16を移動させるという簡易な方法で、多層構造の管状中空体1を成形することができるため、成形コストを抑制することができる。
また、この管状中空体成形方法では、第一樹脂R1の射出温度を第二樹脂R2の融点よりも80〜160℃高くすることで、フローティングコア16を溶融させやすくしつつ、第一樹脂R1の射出温度が高くなりすぎるのを抑制することができる。
また、この管状中空体成形方法では、フローティングコア16を形成する第二樹脂R2の融点を主キャビティ11に射出される第一樹脂R1の融点よりも低くすることで、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1により、フローティングコア16を溶融させやすくなる。
また、この管状中空体成形方法では、第二樹脂R2の融点を第一樹脂R1の融点よりも65〜80℃低くすることで、フローティングコア16を溶融させやすくしつつ、第二樹脂R2の選択の幅を広げることができる。
また、この管状中空体成形方法では、射出工程が終了してから4〜6秒後にコア移動工程を行うことで、主キャビティ11に射出された第一樹脂R1からフローティングコア16への入熱量を大きくすることができるため、フローティングコア16を溶融させやすくすることができる。
また、この管状中空体成形方法では、フローティングコア16を形成する第二樹脂R2が副キャビティ15に排出されないため、副キャビティ15に排出された樹脂を容易に再利用することができる。これにより、成形コストを更に抑制することができる。
また、この管状中空体成形方法では、補強材を含有させた第一樹脂R1を主キャビティ11に射出することで、成形された管状中空体1の強度を高めることができる。
本実施形態に係る管状中空体1では、第一樹脂により形成された外層部5と、第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成された内層部6と、が積層されているため、上記の方法により成形することができる。このため、成形コストを抑制することができる。また、内層部6は、外層部5の第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成されているため、例えば、内層部6において低透過性、耐食性、耐薬品性等を高め、外層部5において耐熱性を高めることができる。
また、この管状中空体1では、外層部5と内層部6とが互いに融合されているため、外層部5と内層部6とが剥離するのを抑制することができる。
また、この管状中空体1では、一方端1aにおける内径が他方端1bにおける内径と異なるため、管状中空体1内を流通する流体の圧力を変えることができる。
また、この管状中空体1では、一方端1aから他方端1bにかけて内径が徐々に小さくなっているため、管状中空体1内を流通する流体の圧力を変えることができる。
また、この管状中空体1では、外層部5に、第一樹脂を補強する補強材が含有されていることで、管状中空体の強度を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記の管状中空体成形方法では、第二樹脂R2の融点が第一樹脂R1よりも低いものとして説明したが、第二樹脂R2の融点よりも高い射出温度で第一樹脂R1を主キャビティ11に射出すれば、必ずしも第二樹脂R2の融点が第一樹脂R1よりも低くなくてもよい。
また、上記実施形態では、管状中空体、主キャビティ、及びフローティングコアの断面形状は、円形であるものとして説明したが、これらの断面形状は、円形に限定されるものではなく、例えば、楕円、多角形等としてもよい。
また、上記実施形態では、管状中空体の全域において多層構造であるものとして説明したが、多層構造の管状中空体の一部を単層構造としてもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図4に示す成形用型を用いて、実施例1の管状中空体を成形した。コア設置工程では、融点が225℃のポリアミド6(PA6)により形成されたフローティングコアを加圧ポートに設けた。射出工程では、ガラス繊維が含有されたポリフェニレンサルファイド(PPS−GF)を、320℃の射出温度で主キャビティに射出した。その後、そのまま6秒保持した後、コア移動工程を行い、加圧ポートから加圧流体を圧入することでフローティングコアを加圧ポートから排出部側に向けて移動させた。その後、成形用型から成形体を取り出し、管状中空体を得た。
図4に示す成形用型を用いて、実施例1の管状中空体を成形した。コア設置工程では、融点が225℃のポリアミド6(PA6)により形成されたフローティングコアを加圧ポートに設けた。射出工程では、ガラス繊維が含有されたポリフェニレンサルファイド(PPS−GF)を、320℃の射出温度で主キャビティに射出した。その後、そのまま6秒保持した後、コア移動工程を行い、加圧ポートから加圧流体を圧入することでフローティングコアを加圧ポートから排出部側に向けて移動させた。その後、成形用型から成形体を取り出し、管状中空体を得た。
(実施例2)
実施例2では、射出温度を330℃とした他は、実施例1と同条件とした。
実施例2では、射出温度を330℃とした他は、実施例1と同条件とした。
(実施例3)
実施例3では、射出工程の後、5秒保持した後にコア移動工程を行った他は、実施例1と同条件とした。
実施例3では、射出工程の後、5秒保持した後にコア移動工程を行った他は、実施例1と同条件とした。
(実施例4)
実施例4では、射出工程の後、4秒保持した後にコア移動工程を行った他は、実施例1と同条件とした。
実施例4では、射出工程の後、4秒保持した後にコア移動工程を行った他は、実施例1と同条件とした。
(評価)
実施例1〜4の管状中空体を切断して、外層部と内層部との積層状態を観察した。その結果を図9に示す。図9では、外層部の内層側に内層部が十分に積層されている場合をA、外層部の内層側に内層部が部分的に積層されている場合をB、外層部の内層側に内層部が積層されていない場合をCとした。
実施例1〜4の管状中空体を切断して、外層部と内層部との積層状態を観察した。その結果を図9に示す。図9では、外層部の内層側に内層部が十分に積層されている場合をA、外層部の内層側に内層部が部分的に積層されている場合をB、外層部の内層側に内層部が積層されていない場合をCとした。
図9に示すように、全ての実施例において、外層部の内層側に内層部が積層されていることが確認された。特に、射出工程終了後からコア移動工程までの保持時間を5秒以上とした実施例1及び2は、外層部の内層側に内層部が十分に積層されていることが確認された。
1…管状中空体、1a…一方端、1b…他方端、1c…外周面、1d…内周面、2…直線部、3…屈曲部、4…固定板部、5…外層部、6…内層部、10…成形用型、11…主キャビティ、12…加圧ポート、13…インジェクタ、14…排出部、15…副キャビティ、16…フローティングコア、A…管状中空体の軸線、B…主キャビティの軸線、M…成形品、R1…第一樹脂、R2…第二樹脂。
Claims (12)
- 外層部と前記外層部の内層側に積層される内層部とを備える多層構造の管状中空体を成形する管状中空体成形方法であって、
前記管状中空体の外形を成して、第一樹脂が射出される主キャビティと、前記主キャビティの一端に形成されて、前記主キャビティに加圧流体が圧入される加圧ポートと、前記主キャビティの他端に形成されて、前記主キャビティから前記第一樹脂を排出する排出部と、を有する成形用型の前記加圧ポートに、フローティングコアを着脱可能に設けるコア設置工程と、
前記コア設置工程の後、前記主キャビティに第一樹脂を射出する射出工程と、
前記射出工程の後、前記加圧ポートから加圧流体を圧入することで前記フローティングコアを前記加圧ポートから前記排出部側に向けて移動させ、前記排出部から前記第一樹脂を排出するコア移動工程と、を備え、
前記フローティングコアは、前記第一樹脂とは種類の異なる第二樹脂により形成されており、
前記射出工程では、前記主キャビティに射出する前記第一樹脂の射出温度を、前記第二樹脂の融点よりも高くし、
前記コア移動工程では、前記フローティングコアを溶融させながら前記加圧ポートから前記排出部側に向けて移動させる、
管状中空体成形方法。 - 前記第一樹脂の射出温度は、前記第二樹脂の融点よりも80〜160℃高い、
請求項1に記載の管状中空体成形方法。 - 前記第二樹脂の融点は、前記第一樹脂の融点よりも低い、
請求項1に記載の管状中空体成形方法。 - 前記第二樹脂の融点は、前記第一樹脂の融点よりも65〜80℃低い、
請求項1に記載の管状中空体成形方法。 - 前記射出工程が終了してから4〜6秒後に前記コア移動工程を行う、
請求項1〜4の何れか一項に記載の管状中空体成形方法。 - 前記成形用型は、前記排出部に連通されて前記排出部から排出された前記第一樹脂を貯留する副キャビティを更に有し、
前記コア移動工程では、前記フローティングコアを、前記副キャビティの手前で停止させる、
請求項1〜5の何れか一項に記載の管状中空体成形方法。 - 前記射出工程では、補強材を含有させた前記第一樹脂を前記主キャビティに射出する、
請求項1〜6の何れか一項に記載の管状中空体成形方法。 - 外層部と前記外層部の内層側に積層される内層部とを備える多層構造の管状中空体であって、
前記外層部は、第一樹脂により形成されており、
前記内層部は、前記第一樹脂よりも融点の低い第二樹脂により形成されている、
管状中空体。 - 前記外層部と前記内層部とは、互いに融合されている、
請求項8に記載の管状中空体。 - 一方端における内径は、他方端における内径と異なる、
請求項8又は9に記載の管状中空体。 - 一方端から他方端にかけて、内径が徐々に小さくなっている、
請求項8又は9に記載の管状中空体。 - 前記外層部には、前記第一樹脂を補強する補強材が含有されている、
請求項8〜11の何れか一項に記載の管状中空体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017230765A JP2019098601A (ja) | 2017-11-30 | 2017-11-30 | 管状中空体成形方法及び管状中空体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017230765A JP2019098601A (ja) | 2017-11-30 | 2017-11-30 | 管状中空体成形方法及び管状中空体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019098601A true JP2019098601A (ja) | 2019-06-24 |
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ID=66975326
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017230765A Pending JP2019098601A (ja) | 2017-11-30 | 2017-11-30 | 管状中空体成形方法及び管状中空体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019098601A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021088089A (ja) * | 2019-12-03 | 2021-06-10 | いすゞ自動車株式会社 | 中空体の成形装置 |
| JP2023110355A (ja) * | 2022-01-28 | 2023-08-09 | ダイキョーニシカワ株式会社 | 流体アシスト成形品および管体の製造方法 |
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2017
- 2017-11-30 JP JP2017230765A patent/JP2019098601A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP7251456B2 (ja) | 2019-12-03 | 2023-04-04 | いすゞ自動車株式会社 | 中空体の成形装置 |
| JP2023110355A (ja) * | 2022-01-28 | 2023-08-09 | ダイキョーニシカワ株式会社 | 流体アシスト成形品および管体の製造方法 |
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