JP2019100405A - トルクコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの良好な応答性を確保する。【解決手段】トルクコンバータ100は、フロントカバー2、インペラ3、タービン4、ピストン6、内部油圧室S1、外部油圧室S2、及びシール機構8を備えている。ピストン6は、フロントカバー2とタービン4との間において軸方向に移動可能に配置されている。ピストン6は、タービン4と摩擦係合可能に構成される。内部油圧室S1は、タービン4とピストン6とによって画定される油圧室である。外部油圧室S2は、フロントカバー2とインペラ3とによって画定される油圧室から内部油圧室S1を除いた油圧室である。シール機構8は、タービン4とピストン6との間に配置され、外部油圧室S2から内部油圧室S1への作動油の流入を阻止するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、トルクコンバータに関するものである。
トルクコンバータは、インペラ及びタービンを有しており、内部の作動油を介してインペラからタービンへとトルクを伝達する。インペラは、エンジンからのトルクが入力されるフロントカバーに固定されている。タービンはインペラに対向して配置されている。インペラが回転すると、インペラからタービンへと作動油が流れ、タービンを回転させることでトルクを出力する。
また、トルクコンバータは、ロックアップ装置を有している。ロックアップ装置がオン状態になると、フロントカバーからのトルクが機械的にタービンに伝達されてトランスミッションの入力軸に出力される。
例えば、特許文献1に記載のトルクコンバータは、ロックアップ装置がピストンを有している。このピストンは軸方向に移動可能であり、ピストンがタービン側に移動してタービンと摩擦係合することによって、ロックアップ装置がオン状態となる。
特開2010−53963号公報
上述したような構成のトルクコンバータにおいて、ロックアップ装置をオン状態とする際のピストンの応答性が良好であることが好ましい。そこで、本発明の課題は、ピストンの良好な応答性を確保することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、タービンとピストンとの隙間を介して外部油圧室内の油圧が内部油圧室内に漏れ、外部油圧室と内部油圧室との圧力差が生じにくくなり、ピストンの応答性が低下することを見出した。
そこで、本発明のある側面に係るトルクコンバータは、フロントカバーと、インペラと、タービンと、ピストンと、内部油圧室と、外部油圧室と、シール機構とを備えている。インペラは、フロントカバーに固定される。タービンは、インペラと対向して配置される。ピストンは、フロントカバーとタービンとの間において軸方向に移動可能に配置されている。ピストンは、タービンと摩擦係合可能に構成される。内部油圧室は、タービンとピストンとによって画定される油圧室である。外部油圧室は、フロントカバーとインペラとによって画定される油圧室から内部油圧室を除いた油圧室である。シール機構は、タービンとピストンとの間に配置され、外部油圧室から内部油圧室への作動油の流入を阻止するように構成されている。
この構成によれば、シール機構によって、外部油圧室から内部油圧室への作動油の流れを阻止することができる。このため、外部油圧室から内部油圧室への圧力漏れを防止して、外部油圧室と内部油圧室との圧力差を維持することができる。この結果、ピストンの良好な応答性を確保することができる。
好ましくは、シール機構は、内部油圧室から外部油圧室への作動油の流出を許容する。
好ましくは、シール機構は、外部油圧室の油圧が内部油圧室の油圧よりも高い場合、外部油圧室と内部油圧室との間での作動油の流通を阻止し、内部油圧室の油圧が外部油圧室の油圧よりも高い場合、外部油圧室と内部油圧室との間での作動流の流通を許容する。
好ましくは、シール機構は、ピストン及びタービンの一方に形成された環状溝と、環状溝内において内部油圧室に近付いたり遠ざかったりする方向に移動可能なシールリングと、を有する。環状溝は、底面、内部油圧室側の第1内壁面、及び第1内壁面と反対側の第2内壁面によって画定される。シールリングは、第1内壁面と対向する第1側面、第2内壁面と対向する第2側面、底面と対向する内周面、及びピストン及びタービンの他方と当接する外周面、を有する。第2内壁面及び第2側面の一方は、油溝を有する。
好ましくは、トルクコンバータは、タービン及びピストンの一方に取り付けられる摩擦材をさらに備える。
好ましくは、シール機構は、半径方向において、摩擦材の内側に配置される。
好ましくは、シール機構は、半径方向において、摩擦材の外側に配置される。
好ましくは、フロントカバーは、円板部、及び円板部の内周端部から軸方向に延びる内側筒状部を有する。タービンは、半径方向において前記内側筒状部の内側に配置されるタービンハブを有する。ピストンは、内側筒状部の外周面上を軸方向に摺動するよう配置される。トルクコンバータは、半径方向において、タービンハブと内側筒状部との間に配置される軸受部材をさらに備える。この構成によれば、ピストンの半径方向のズレを防止することができる。この結果、半径方向におけるピストンとタービンとの間隔を維持することができる。
好ましくは、軸受部材は、軸方向において、タービンハブと円板部との間に配置される。
好ましくは、軸受部材は、内部油圧室と連通する油溝を有する。
好ましくは、ピストンは、タービンの外周端部と摩擦係合する。
好ましくは、トルクコンバータは、ピストンとフロントカバーと連結するダンパ機構をさらに備える。
本発明によれば、ピストンの良好な応答性を確保することができる。
トルクコンバータの断面図。 トルクコンバータの拡大断面図。 ダンパ機構の断面図。 トルクコンバータの油圧回路を示す断面図。 ロックアップオフ時におけるシール機構の断面図。 ロックアップオン時におけるシール機構の断面図。 変形例に係るシール機構の断面図。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態によるトルクコンバータ100の断面図である。以下の説明において、「軸方向」とは、トルクコンバータ100の回転軸Oが延びる方向を意味する。また、「半径方向」とは、回転軸Oを中心とした円の半径方向を意味し、「周方向」とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。なお、図示していないが、図1の左側にはエンジンが配置されており、図1の右側にはトランスミッションが配置されている。
トルクコンバータ100は、回転軸Oを中心に回転可能である。トルクコンバータ100は、フロントカバー2、インペラ3、タービン4、ステータ5、及びロックアップ装置10を備えている。
[フロントカバー2]
フロントカバー2は、エンジンからのトルクが入力される。フロントカバー2は、円板部21と、外側筒状部22と、内側筒状部23とを有している。
円板部21は、外側円板部211と、内側円板部212とを有している。外側円板部211と内側円板部212とは、互いに別の部材によって構成されている。外側円板部211と内側円板部212とは、例えば、溶接などによって互いに固定されている。なお、円板部21は、外側円板部211と内側円板部212とに分割されずに、一つの部材で構成されていてもよい。
外側筒状部22は、円板部21の外周端部からインペラ3側へ軸方向に延びている。詳細には、外側筒状部22は、外側円板部211の外周端部から軸方向に延びている。なお、外側筒状部22と外側円板部211とは、一つの部材によって構成されている。
内側筒状部23は、円板部21の内周端部からインペラ3側へ軸方向に延びている。詳細には、内側筒状部23は、内側円板部212の外周端部から軸方向に延びている。なお、内側筒状部23と内側円板部212とは、1つの部材によって構成されている。
[インペラ3]
インペラ3は、フロントカバー2に固定されている。インペラ3は、インペラシェル31、複数のインペラブレード32、及びインペラハブ33を有する。インペラシェル31は、例えば溶接によって、フロントカバー2に固定されている。
インペラブレード32はインペラシェル31の内側面に固定されている。インペラハブ33はインペラシェル31の内周部に溶接などによって固定されている。
[タービン4]
タービン4は、インペラ3に対向して配置されている。タービン4は、タービンシェル41、複数のタービンブレード42、及びタービンハブ43を有している。タービンブレード42は、タービンシェル41の内側面に、ろう付けなどによって固定されている。
タービンハブ43は、例えば溶接などによってタービンシェル41に固定されている。タービンハブ43はスプライン孔431が形成されている。このスプライン孔431に、トランスミッションの入力軸がスプライン嵌合する。
タービンハブ43は、半径方向において、フロントカバー2の内側筒状部23の内側に配置されている。タービンハブ43は、半径方向において、内側筒状部23と間隔をあけて配置されている。また、タービンハブ43は、軸方向において、フロントカバー2の円板部21と間隔をあけて配置されている。詳細には、タービンハブ43は、軸方向において、内側円板部212と間隔をあけて配置されている。
また、タービン4は、受圧部44をさらに有している。受圧部44は、タービンシェル41の外周端部によって構成されている。受圧部44は、環状であって、平面によって構成されている。受圧部44の主面は、軸方向を向いている。この受圧部44は、トルクコンバータ100のトーラスの外側に配置されている。なおトーラスは、インペラ3とタービン4とによって形成される作動油の流路空間である。
[軸受部材]
軸受部材11は、タービンハブ43とフロントカバー2との間に配置されている。詳細には、軸受部材11は、半径方向において、タービンハブ43と内側筒状部23との間に配置されている。また、軸受部材11は、軸方向において、タービンハブ43と円板部21との間に配置されている。詳細には、軸受部材11は、軸方向において、タービンハブ43と内側円板部212との間に配置されている。
軸受部材11は、例えば、樹脂製である。軸受部材11は、軸方向に延びる第1部分11aと、半径方向に延びる第2部分11bとを有している。第1部分11aは、円筒状である。この第1部分11aが半径方向においてタービンハブ43と内側筒状部23との間に配置される。第1部分11aの外周面は、内側筒状部23の内周面と当接し、第1部分11aの内周面はタービンハブ43の外周面と当接する。この軸受部材11によって、ピストン6とタービン4との半径方向における間隔を保持することができる。
第2部分11bは環状である。この第2部分11bが軸方向において円板部21とタービンハブ43との間に配置される。第2部分11bの軸方向の一方面が円板部21と当接し、他方面がタービンハブ43と当接している。
軸受部材11は、内部油圧室S1と連通する油溝11cを有している。この油溝11cを介して、内部油圧室S1に作動油が供給される。油溝11cは、例えば、軸受部材11の外周面又は内周面に形成されている。油溝11cは、第1部分11aにおいて、軸方向に延びる。また、油溝11cは、第2部分11bにおいて、半径方向に延びる。油溝11cは、例えば、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
[ステータ5]
ステータ5は、タービン4からインペラ3へと戻る作動油を整流するように構成されている。ステータ5は、回転軸O周りに回転可能である。詳細には、ステータ5は、固定シャフト(図示省略)に、ワンウェイクラッチ102を介して支持されている。このステータ5は、インペラ3とタービン4との間に配置される。
ステータ5は、円板状のステータキャリア51と、その外周面に取り付けられる複数のステータブレード52と、を有している。なお、ステータキャリア51とインペラハブ33との間には第1スラストベアリング103が配置され、ステータキャリア51とタービンシェル41との間には第2スラストベアリング104が配置されている。
[ロックアップ装置10]
ロックアップ装置10は、フロントカバー2からタービン4にトルクを機械的に伝達するものであり、軸方向において、フロントカバー2とタービン4との間に配置されている。ロックアップ装置10は、ピストン6と、ダンパ機構7と、シール機構8と、を有している。
[ピストン]
ピストン6は、フロントカバー2とタービン4との間において軸方向に移動可能に配置されている。詳細には、ピストン6は、内側筒状部23の外周面上を軸方向に摺動可能に配置されている。また、ピストン6は、内側筒状部23と相対回転可能である。
ピストン6は、タービン4と摩擦係合可能に構成されている。ピストン6は、円板部61と、押圧部62と、摺動部63と、を有している。
ピストン6の外周面は、フロントカバー2及びインペラ3の内周面と当接していない。すなわち、半径方向において、ピストン6の外周面と、外周壁部110の内周面との間に隙間が形成されている。なお、外周壁部110は、フロントカバー2及びインペラ3によって構成される。
円板部61は、タービンシェル41に沿った形状に形成されている。円板部61は、タービンシェル41と軸方向において間隔をあけて配置されている。
図2に示すように、押圧部62は、環状に形成されている。押圧部62は、円板部61の外周端部によって構成されている。押圧部62の主面は軸方向を向いている。押圧部62の主面は、受圧部44の主面と略平行に延びている。
押圧部62は、摩擦材9を介して、受圧部44を押圧するように構成されている。このように押圧部62が摩擦材9を介して受圧部44を押圧することによって、ピストン6がタービン4に摩擦係合する。なお、摩擦材9は、受圧部44に固定されているが、押圧部62に固定されていてもよい。摩擦材9は、環状である。
押圧部62の外周端部621は、フロントカバー2に向かって軸方向に折れ曲がっている。すなわち、押圧部62の外周端部621は、円筒状であり、軸方向に延びている。押圧部62の外周端部621の外周面は、受圧部44の外周端よりも半径方向の外側に配置されている。押圧部62の外周端部621の外周面は、フロントカバー2の外側筒状部22の内周面と間隔をあけて配置されている。
図1に示すように、摺動部63は、円板部61の内周端部をフロントカバー2側に折り曲げて形成されている。摺動部63は、フロントカバー2の内側筒状部23の外周面上に摺動可能に支持されている。内側筒状部23の外周面にはシール部材105が設けられており、このシール部材105によって、ピストン6の摺動部63の内周面と内側筒状部23の外周面との間がシールされている。
[ダンパ機構]
図3に示すように、ダンパ機構7は、軸方向においてフロントカバー2とピストン6との間に配置されている。ダンパ機構7は、フロントカバー2とピストン6とを弾性的に連結している。ダンパ機構7は、ドライブプレート71、中間プレート72、ドリブンプレート73、複数の外周側トーションスプリング74a、及び複数の内周側トーションスプリング74bを有している。
ドライブプレート71は円板状に形成されており、内周端部がフロントカバー2の側面に溶接などによって固定されている。ドライブプレート71の外周端部は、外周側トーションスプリング74aに係合している。
中間プレート72は、外周側トーションスプリング74aと内周側トーションスプリング74bとを連結している。中間プレート72は、外周端部において外周側トーションスプリング74aに係合している。また、中間プレート72は、内周端部において内周側トーションスプリング74bに係合している。
ドリブンプレート73は、内周端部において、ピストン6に取り付けられている。ドリブンプレート73は、例えばリベットなどによって、ピストン6に取り付けられている。また、ドリブンプレート73は、内周側トーションスプリング74bと係合している。
以上のような構成によって、フロントカバー2に入力されたトルクは、ドライブプレート71、外周側トーションスプリング74a、中間プレート72,内周側トーションスプリング74b、及びドリブンプレート73を介してピストン6に伝達される。
[油圧室]
図4に示すように、トルクコンバータ100は、内部油圧室S1、及び外部油圧室S2を有している。内部油圧室S1は、タービン4とピストン6とによって画定される。詳細には、内部油圧室S1は、タービンシェル41とピストン6とによって画定される。
外部油圧室S2は、フロントカバー2とインペラシェル31とによって画定される油圧室から内部油圧室S1を除いた油圧室である。外部油圧室S2は、第1油圧室S3及び第2油圧室S4から構成されている。第1油圧室S3は、インペラシェル31とタービンシェル41とによって画定されている。すなわち、第1油圧室S3は、いわゆるトーラスである。第2油圧室S4は、フロントカバー2とピストン6とによって画定されている。この第2油圧室S4内に、ダンパ機構7が配置されている。
[シール機構]
シール機構8は、半径方向において、摩擦材9の内側に配置されている。シール機構8は、外部油圧室S2から内部油圧室S1への作動油の流入を阻止するように構成されている。シール機構8は、ピストン6の外周端部に設けられている。また、シール機構8は、内部油圧室S1から外部油圧室S2への作動油の流出を許容するように構成されている。
シール機構8は、外部油圧室S2の油圧が内部油圧室S1の油圧よりも高い場合、外部油圧室S2と内部油圧室S1との間での作動油の流通を阻止する。また、シール機構8は、内部油圧室S1の油圧が外部油圧室S2の油圧よりも高い場合、外部油圧室S2と内部油圧室S1との間での作動流の流通を許容する。
図5に示すように、シール機構8は、環状溝81と、シールリング82と、を有している。環状溝81は、タービン4に形成されている。詳細には、環状溝81は、タービンシェル41の外周面45に形成された溝である。
環状溝81は、第1内壁面811、第2内壁面812、及び底面813によって画定されている。第1内壁面811は、内部油圧室S1側の内壁面である。第1内壁面811は、インペラ3側を向いている。すなわち、第1内壁面811は、図5において右側を向く面である。
第2内壁面812は、第1内壁面811と反対側の内壁面である。第2内壁面812は、フロントカバー2側を向いている。すなわち、第2内壁面812は、図5において左側を向く面である。第1内壁面811と第2内壁面812とは、シールリング82を除いた状態において対向している。底面813は、半径方向外側を向いている。
シールリング82は、環状であり、環状溝81内に配置されている。シールリング82は、内部油圧室S1に近付いたり遠ざかったりする方向に移動可能に配置されている。本実施形態では、シールリング82は、環状溝81内において、軸方向に移動可能に配置されている。
シールリング82の外周面823は、ピストン6の内周面と当接している。このため、シールリング82が軸方向に移動するとき、シールリング82はピストン6の内周面上を摺動する。
シールリング82は、周方向に直交する切断面が矩形状である。シールリング82は、第1側面821と第2側面822とを有している。第1側面821は、環状溝81の第1内壁面811と対向する。すなわち、第1側面821は、軸方向において、フロントカバー2側(図5の左側)を向いている。また、第2側面822は、環状溝81の第2内壁面812と対向する。すなわち、第2側面822は、軸方向において、インペラ3側(図5の右側)を向いている。
シールリング82の内周面824は、環状溝81の底面813と対向している。そして、シールリング82の内周面824は、環状溝81の底面813と間隔をあけて配置されている。このため、シールリング82の内周面824と環状溝81の底面813との間の空間を作動油が流れることができる。
第2側面822は、複数の油溝83を有している。各油溝83は、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。各油溝83は、第2側面822上を半径方向に延びている。各油溝83は、外部油圧室S2側に開口している。また、各油溝83は、シールリング82の内周面824と環状溝81の底面813との間の空間にも開口している。
[油圧回路]
次に、このトルクコンバータ100に設けられた油圧回路について図4を用いて説明する。油圧回路は、第1油路P1、第2油路P2、第3油路P3、及びオリフィス孔65を有している。
第1油路P1は、インペラハブ33とステータキャリア51との間に形成されている。第2油路P2はタービンシェル41とステータキャリア51との間に形成されている。また、第3油路P3は、タービンハブ43と内側筒状部23との間に形成されている。なお、油溝11cは、第3油路P3の一部を構成している。
オリフィス孔65は、ピストン6の内周部に軸方向に貫通して形成されている。このオリフィス孔65は、外部油圧室S2と、内部油圧室S1と、を連通している。
[動作]
作動油を介してインペラ3からタービン4にトルクを伝達するトルクコンバータ作動領域では、第3油路P3から供給された作動油が、内部油圧室S1→外部油圧室S2→第1油路P1及び第2油路P2の経路で循環する。この場合は、フロントカバー2からインペラ3に入力されたトルクは、タービン4を介してトランスミッションの入力軸に出力される。外部油圧室S2のうち、第1油圧室S3内では、タービン4に供給された作動油はステータ5により整流されてインペラ3に戻される。
以上のトルクコンバータ作動領域では、ロックアップ装置10はオフ状態(トルク伝達が遮断されている状態)である。このロックアップ装置10がオフ状態のとき、各部の油圧は、
内部油圧室S1>外部油圧室S2
の関係となっている。したがって、ピストン6はタービン4と摩擦係合していない。すなわち、ピストン6は、摩擦材9を介して受圧部44を押圧していない。このため、フロントカバー2からダンパ機構7を介してピストン6に伝達されたトルクは、タービン4には伝達されない。
このように、内部油圧室S1の油圧が外部油圧室S2の油圧よりも高い場合、シール機構8は、内部油圧室S1から外部油圧室S2への作動油の流れを許容する。具体的には、シールリング82は、溝81内において内部油圧室S1から遠ざかる方向に移動している(図5参照)。そして、シールリング82の第2側面822は、溝81の第2内壁面812と当接している。ここで、シールリング82の第2側面822は油溝83を有しているため、この油溝83を介して、作動油は内部油圧室S1から外部油圧室S2へと流れる。このように、作動油が内部油圧室S1→外部油圧室S2→第1油路P1及び第2油路P2の経路で循環するため、第1油圧室S3を冷却することができる。
次に、トルクコンバータ100の回転数が上昇して所定の回転数以上になると、第3油路P3から内部油圧室S1への作動油の供給を停止するとともに、第1及び第2油路P1,P2から外部油圧室S2へ作動油を供給する。すると、外部油圧室S2、特に第2油圧室S4内の油圧が内部油圧室S1内の油圧よりも高くなり、ピストン6がタービン4側に移動する。この結果、ピストン6とタービン4とが摩擦係合し、ロックアップ装置10がオン状態となる。すなわち、ピストン6が摩擦材9を介して受圧部44を押圧し、摩擦係合する。この結果、フロントカバー2からダンパ機構7を介してピストン6に伝達されたトルクは、タービン4に伝達される。
このように、外部油圧室S2の油圧が内部油圧室S1の油圧よりも高い場合、シール機構8は、外部油圧室S2と内部油圧室S1との間で作動油の流通を阻止する。具体的には、外部油圧室S2内の油圧によって、シールリング82は環状溝81内において内部油圧室S1側に移動している。そして、シールリング82の第1側面821は環状溝81の第1内壁面811と当接している(図6参照)。このため、外部油圧室S2から内部油圧室S1への作動油の流れが遮断され、外部油圧室S2内の油圧が内部油圧室S1内の油圧よりも高い状態を保持することができる。この結果、ピストン6の良好な応答性を確保することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(a)上記実施形態では、シール機構8は、半径方向において、摩擦材9の内側に配置されているが、シール機構8の配置はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、シール機構8は、半径方向において摩擦材9の外側に配置されていてもよい。この場合、環状溝81は、ピストン6に形成されている。具体的には、環状溝81は、ピストン6の押圧部62の外周端部621の外周面に形成されている。
そして、シールリング82の外周面823は、タービンシェル41の内周面に当接している。具体的には、タービンシェル41の外周端部411は、フロントカバー2に向かって軸方向に折れ曲がっている。すなわち、タービンシェル41の外周端部411は、軸方向に延びる円筒状である。このタービンシェル41の外周端部411は、半径方向において、押圧部62の外周端部621の外側に配置されている。このタービンシェル41の外周端部411の内周面に、シールリング82の外周面823が当接している。なお、シールリング82が内部油圧室S1側に移動するとは、シールリング82はインペラ3側(図7の右側)に移動することを意味する。
(b)上記実施形態では、油溝83は、シールリング82の第2側面822に形成されているが、油溝83の構成はこれに限定されない。例えば、油溝83は、環状溝81の第2内壁面812に形成されていてもよい。
(c)上記実施形態では、複数の油溝83が形成されていたが、油溝83の数はこれに限定されず、1つの油溝83のみが形成されていてもよい。
(d)上記実施形態では、シールリング82の内周面824と環状溝81の底面813とは接触していないが、シールリング82の内周面824と環状溝81の底面813とは互いに接触していてもよい。この場合、シールリング82の内周面824に、油溝83と連通する別の油溝を形成することができる。
(e)シール機構8は、上記実施形態に限定されない。例えば、シール機構8は、一方向弁であるリードバルブによって構成されていてもよい。
2 フロントカバー
3 インペラ
4 タービン
6 ピストン
8 シール機構
81 環状溝
811 第1内壁面
812 第2内壁面
813 底面
82 シールリング
821 第1側面
822 第2側面
823 外周面
11 軸受部材
S1 内部油圧室
S2 外部油圧室

Claims (12)

  1. フロントカバーと、
    前記フロントカバーに固定されるインペラと、
    前記インペラと対向して配置されるタービンと、
    前記フロントカバーと前記タービンとの間において軸方向に移動可能に配置され、前記タービンと摩擦係合可能に構成されるピストンと、
    前記タービンと前記ピストンとによって画定される内部油圧室と、
    前記フロントカバーと前記インペラとによって画定される油圧室から前記内部油圧室を除いた外部油圧室と、
    前記タービンと前記ピストンとの間に配置され、前記外部油圧室から前記内部油圧室への作動油の流入を阻止するシール機構と、
    を備える、トルクコンバータ。
  2. 前記シール機構は、前記内部油圧室から前記外部油圧室への作動油の流出を許容する、
    請求項1に記載のトルクコンバータ。
  3. 前記シール機構は、前記外部油圧室の油圧が前記内部油圧室の油圧よりも高い場合、外部油圧室と前記内部油圧室との間での作動油の流通を阻止し、前記内部油圧室の油圧が前記外部油圧室の油圧よりも高い場合、前記外部油圧室と前記内部油圧室との間での作動流の流通を許容する、
    請求項1又は2に記載のトルクコンバータ。
  4. 前記シール機構は、前記ピストン及び前記タービンの一方に形成された環状溝と、前記環状溝内において前記内部油圧室に近付いたり遠ざかったりする方向に移動可能なシールリングと、を有し、
    前記環状溝は、底面、前記内部油圧室側の第1内壁面、及び前記第1内壁面と反対側の第2内壁面によって画定され、
    前記シールリングは、前記第1内壁面と対向する第1側面、前記第2内壁面と対向する第2側面、前記底面と対向する内周面、及び前記ピストン及び前記タービンの他方と当接する外周面、を有し、
    前記第2内壁面及び前記第2側面の一方は、油溝を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  5. 前記タービン及び前記ピストンの一方に取り付けられる摩擦材をさらに備える、
    請求項1から4のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  6. 前記シール機構は、半径方向において、前記摩擦材の内側に配置される、
    請求項5に記載のトルクコンバータ。
  7. 前記シール機構は、半径方向において、前記摩擦材の外側に配置される、
    請求項5に記載のトルクコンバータ。
  8. 前記フロントカバーは、円板部、及び前記円板部の内周端部から軸方向に延びる内側筒状部を有し、
    前記タービンは、半径方向において前記内側筒状部の内側に配置されるタービンハブを有し、
    前記ピストンは、前記内側筒状部の外周面上を軸方向に摺動するよう配置され、
    当該トルクコンバータは、半径方向において、前記タービンハブと前記内側筒状部との間に配置される軸受部材をさらに備える、
    請求項1から7のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  9. 前記軸受部材は、軸方向において、前記タービンハブと前記円板部との間に配置される、
    請求項8に記載のトルクコンバータ。
  10. 前記軸受部材は、前記内部油圧室と連通する油溝を有する、
    請求項8又は9に記載のトルクコンバータ。
  11. 前記ピストンは、前記タービンの外周端部と摩擦係合する、
    請求項1から10のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  12. 前記ピストンと前記フロントカバーと連結するダンパ機構をさらに備える、
    請求項1から11のいずれかに記載のトルクコンバータ。
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