JP2019100697A - 循環型電気炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部の気体を取り込むことにより、被加熱物の冷却を一定の冷却速度にて行うことができる循環型電気炉を提供する。【解決手段】気体がダクト6内を循環する電気炉において、一乃至複数の開閉手段を有する吸気口19、および一乃至複数の開閉手段を有する排気口23を備え、かつ循環経路の途中にヒーターユニット11と通気性載置部と送風機7とを配して成り、吸気口19および排気口23の開口面積を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物4を冷却する手段を採る。【選択図】図1

Description

本発明は、気体が循環ダクト内を循環する循環型電気炉に関する。
炉を用いた被加熱物の加熱方法として、各種電気炉が使用されている。その用途は、品質管理等で高速で温度を上げ下げし、短時間で大量の膨張率のデータ取得や、製造現場での製品の接着、半田付、化学反応の促進等、多岐に亘っている。
温度を急速に昇温でき、かつ降温できる炉は特許文献1乃至3に記載されており、そこでは、冷凍機を用いている。
高速で昇温できる炉としては輻射型電気炉がある。輻射型電気炉の場合、高速の加熱は可能である。しかしながら、被加熱物表面の反射率により、炉体発熱部から被加熱物に対する熱の伝達量が異なる。そのため、被加熱物上において、温度差が付き易い。
上記の理由により、温度を検出する温度センサについて被加熱物に密着させなくては、正確な温度が測定できないという欠点がある。
被加熱物が銅やアルミ、銀等といった電気伝導度が高い金属以外の金属の場合は、熱電対を被加熱物へスポット溶接したり、その他の物質の場合に、耐熱性の接着剤などで被加熱物と温度センサとを接着したりする作業が発生し、繁雑になっている。
冷却の際は、輻射型電気炉のヒータを切り、自然放熱により冷却する。
一方、目標温度と等しい熱せられた気体が循環する循環型電気炉においては、加熱は、気体を媒体とする伝導による加熱のため、被加熱物の表面の反射率は影響しない。
そのため、温度センサを被加熱物の近傍に設置するだけで、被加熱物と温度センサの間に温度差が付くことはほとんどない。しかしながら、断熱かつ密閉された空間を気体が循環する循環型電気炉では、ヒータを切った後、自然に炉内が冷える自然冷却速度より早く温度を下げるのは、困難である。
また温度制御の乱れにより目標温度より実温度が高くなるオーバーシュートと呼ばれる現象になった場合、自然冷却により温度が低下するのを待つしか方法が無かった。
特に断熱性能が良い炉ほど冷却に時間がかかり、冷却時の温度制御性能を悪化させる要因になっている。
特開2017−120154号公報 特開平11−57580号公報 実開昭63−152679号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、循環型電気炉において、炉内の温度より低い周囲の気体を取り込み、一定の冷却速度を得ることができると共に、目標温度と近接した熱せられた気体を用いて被加熱物の加熱を行うことで、被加熱物に温度センサである熱電対等を取り付ける必要のない加熱方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、気体がダクト内を循環する電気炉において、一乃至複数の開閉手段を有する吸気口、および一乃至複数の開閉手段を有する排気口を備え、かつ循環経路の途中にヒーターユニットと通気性載置部と送風機とを配して成り、吸気口および排気口の開口面積を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物を冷却する手段を採用する。
また、本発明は、前記吸気口が通気性載置部の下流かつ送風機の上流に備えられると共に、前記排気口が送風機の下流かつ通気性載置部の上流に備えられている手段を採用し得る。
さらに、本発明は、前記吸気口および排気口が送風機の下流かつ通気性載置部の上流に備えられている手段を採用し得る。
またさらに、本発明は、前記吸気口と排気口とが隣接して備えられている手段を採用し得る。
さらにまた、本発明は、前記吸気口における開閉手段と前記排気口における開閉手段とが一の板体で一体構成されており、該板体は、その略中央箇所に回転軸を備え、隣接する吸気口と排気口の境界箇所を支点として回動する手段を採用し得る。
またさらに、本発明は、 前記吸気口における開閉手段が第一の板体で構成されると共に、前記排気口における開閉手段が第二の板体で構成され、該第一の板体は、端部に回転軸を備え、ダクトと吸気口との上流側境界箇所を支点として回動し、第二の板体は、端部に回転軸を備え、ダクトと排気口との下流側境界箇所を支点として回動する手段を採用し得る。
そしてまた、本発明は、前記吸気口または排気口に増圧または減圧する手段を設け、吸気口および排気口の開口面積と併せて、増圧または減圧する圧力を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物を冷却する手段を採用し得る。
本発明にかかる循環型電気炉によれば、吸気口から炉内温度より低い温度の気体を循環する炉内に取り込むと共に、排気口から熱せられた炉内の気体を排出することで、自然冷却の場合より温度を早く下げることが可能となる。
また、本発明にかかる循環型電気炉によれば、温度調節プログラムに沿って吸気口および排気口の開口面積を制御しつつ、炉内温度より低い温度の外部気体を循環炉内に取り込むことにより、所望する降温速度に合わせて、温度をゆっくりと下げることが出来、被加熱物の膨張率を原因とする割れや破損等のトラブル等を防止することが可能となる。
本発明にかかる循環型電気炉の実施形態を示す断面図 吸気口および排気口の開口面積を調節する為の直線スライダの概略図 吸気口および排気口の開口面積を調節する為の扇状回転板の概略図 吸気口もしくは排気口における開口部の形状例を示す説明図 吸気口および排気口の開口面積を調節する為の弁体の概略図 吸気口と排気口を連動して同時に開口制御した場合の実施形態を示す説明図 本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す斜視図 本発明にかかる循環型電気炉の実施形態を示す説明図 遠心ファンの取り付け角度を示す説明図 本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す断面図 本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す断面図
本発明は、気体がダクト内を循環する電気炉において、一乃至複数の開閉手段を有する吸気口、および一乃至複数の開閉手段を有する排気口を備え、かつ循環経路の途中にヒーターユニットと通気性載置部と送風機とを配して成り、吸気口および排気口の開口面積を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物を冷却することを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる循環型電気炉の実施形態、すなわち、構成及び動作を、図面に基づいて説明する。
なお、本発明にかかる循環型電気炉は、以下に述べる実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる素材や形状、構成、動作などに関して適宜変更することができるものである。
図1は、本発明にかかる循環型電気炉の実施形態を示す断面図である。
本発明にかかる循環型電気炉は、密閉されたパイプ状空間を構成するダクト6から成り、該ダクト6内を気体は流れる。尚、図面は断面図で図示しているため、ダクト6の構造として、外部断熱壁1と内部断熱壁2とで構成された態様で示されているが、ダクト6全体が断熱壁でパイプ状に囲まれた構成となっていることは、改めて説明するまでもない。
外部断熱壁1には被加熱物4を挿入するための開閉扉5が備わると共に、ダクト6内には被加熱物4を載置するための通気性載置部3が備わる。この通気性載置部3は、被加熱物4を載置可能であって、且つ、循環する気体を通過可能な通気性を有するものであれば、その具体的形状・構造について特に限定するものではなく、例えば網やパンチングプレート等が採用し得る。該通気性載置部3は、ダクト6内を循環する気体に対する流体抵抗手段としても機能する。被加熱物4が開閉扉5を介して通気性載置部3の上に乗せられた後、開閉扉5は閉められ、密閉されたパイプ状空間であるダクト6が形成される。
気体は、通気性載置部3の隙間を通ってダクト6内を循環する。ダクト6内には、気体を循環させるための送風機7が備わる。該送風機7は、例えば循環用モータ7aと回転軸7bとプロペラファン7cから成り、循環用モータ7の回転軸8に取り付けられたプロペラファン7cを回転させることで、風向10の方向に気体の流れを作る。この気体の流れは、ダクト6内に備わるヒーターユニット11を通過し、気体を加熱する。ヒーターユニット11は、内部に発熱体が組み込まれており、電圧を印加すると、ジュール熱により発熱する。
ヒーターユニット11は、導線12を介して制御器13に接続されており、該制御部13は、外部から入力された電力を制御しつつ導線12を経由してヒーターユニット11に供給する。
ヒーターユニット11を通過した気体は、熱せられ温度が上昇する。気体は、密閉空間であるダクト6内を、風向17、風向18のような方向で循環する。
ダクト6内における循環経路の途中には、図示の様に温度センサ15が配置される態様が好ましく、置かれた温度センサ15は加熱された気体の温度を検知し、検知した温度を電気信号に変え、導線16を経由して制御部13に入力される。
温度が上昇した気体は、被加熱物4を加熱し、通気性載置部3を通過して、プロペラファン7cで再加速される。
ダクト6内における気体の風速は、主にプロペラファン7cの回転数、ダクト6内の形状、通気性載置部3の流体抵抗などにより、一義的に決まる。
以上の動作を繰り返し、気体はダクト6内を循環する。
尚、送風機7の具体的種類について、特に限定するものではなく、例えば図示するプロペラファン7cは、シロッコファンやターボファン、ブロアファンなどといった、後述する遠心ファン96等に置き換えることができ、また必要に応じ循環用モータ7aの回転数を変えることにより、被加熱物4にあたる風量を、変えることも出来る。
吸気口19は、例えば図示の様なスライダ20と制御棒21により構成され、通気性載置部の下流かつ送風機7の上流に少なくとも一以上備えられる。制御棒21を移動方向22で示す方向に移動すると、吸気口19の開口面積は拡大する。
排気口23は、例えば図示の様なスライダ24と制御棒25により構成され、送風機7の下流かつ通気性載置部の上流に少なくとも一以上備えられる。制御棒25を移動方向26で示す方向に移動すると、排気口23の開口面積は拡大する。
ダクト6内には通気性載置部が備わるため、吸気口19および排気口23を開口することで、ダクト6内に外気が取り込まれることとなる。
なお、炉内の加熱中においては、吸気口19および排気口23は開口されずに閉じられており、炉外からの気体の導入は無い。
図2は、吸気口19および排気口23の開口面積を調節する為の直線スライダの概略図であり、吸気口19および排気口23のスライダ20,24を具体化した一例の図面である。
すなわち、ラック・アンド・ピニオンギア方式でスライダ20,24を平行移動させる。ステッピングモータ30と、この回転軸31に取り付けられたピニオンギア32を回転方向33の方向に回転させ、これにラックギア34を組み合わせ、回転運動を移動方向35のように、直線運動に変換させることができる。
スライダ20,24は、2個のスライドガイド29a,29bに挟み込まれてその内側を移動する。スライダ20,24は、ラックギア34に繋がれる。ステッピングモータ30は、制御部13から回転動力信号を与えられて回転する。
制御部13は、本発明にかかる循環型電気炉のシステム全体を制御するものであり、温度センサ15による検知温度に基づき、ヒーターユニット11の加熱制御、吸気口19および排気口23の開閉制御(スライダ20,24に接続された制御棒21,25の制御)を行う。
制御部13には、容量大なる母線に繋がる導線14が接続され、該導線14を介して電力の供給を受ける。
制御部13は、吸気口19および排気口23の制御をするに当たり、開口面積がゼロである初期値を知る必要があり、電源投入時は吸気口19および排気口23の開口面積をゼロにする。
開口面積がゼロの検出手段として、制御部13は電源投入と同時にステッピングモータ30を開口面積がゼロになる方向に回転させる。
回転数は、吸気口19および排気口23の開口面積が最大であると仮定して、その開口がゼロになるに充分な回転数である。
それにより、スライダ20,24はストッパ36に突き当たる。ここを原点とし、ここからの距離を制御部13にてモータに信号を送るたびに記憶しておき、開口面積を把握することができる。
この時、吸気口19および排気口23が最大値でなかった場合、動作途中でストッパ36に突き当たるが、このときも回転電流を流し続ける。ステッピングモータ30は、機械的にロック状態になるが、ストッパ36およびその他の機構部品は、ステッピングモータ30が発生する力に対して充分な耐力があるように設計されたものとし、ステッピングモータ30は、ロック状態が続いてもモータ内部のコイルの焼損やその他のトラブルが発生しないよう、制御部13にて回転電流を制御する。あるいは、電流の制御を行わなかったとしても、充分な耐力がある部品を使用する。
ストッパ36の代わりに、スライダ20,24が閉じた位置に機械的または光学的にスライダ20,24の位置を検出する機構を設け、検出信号が出たことにより、スライダ20,24が閉じたことを検出する態様も可能である。
吸気口19および排気口23の構造について、扇状回転板41を使った態様も考え得る。図3は、吸気口19および排気口23の開口面積を調節する為の扇状回転板を使った概略図である。
要44の部分にステッピングモータ46の駆動軸45を配置し、この軸に取り付けられた扇型回転板41を回転させることにより、扇状開口部を成す吸気口19および排気口23の開口面積を変化させることが出来る。
尚、ストッパ43は、前記直線スライダ方式におけるストッパ36と同様の役目を担う。
ここで、吸気口19と排気口23の大気圧に対する気圧差について説明する。
初動段階すなわち送風機7における循環用モータ7aの回転が停止している時は、ダクト6内の気圧は大気圧と等しい。この状態でプロペラファン7cを回すことで、風向10へ気体の流れを作る。
このとき、プロペラファン7cの下流(排気側)は大気圧より高くなり、逆にプロペラファン7cの上流(吸気側)は、大気圧より低くなる。図1で示す様にプロペラファン7c、ヒーターユニット11、通気性載置部3を配置し、矢印10,17,18の様に気体が流れ且つ通気性載置部3が気体の流れに対し適当な流体抵抗を生じるよう設計された場合、通気性載置部3を境としてプロペラファン7cの下流からヒーターユニット11、排気口23、通気性載置部3の部分までが大気圧より高く、通気性載置部3、吸気口19、プロペラファン7cの上流までの圧力は大気圧よりも低くなる。
この状態で、循環する気体の流路に備わる吸気口19および排気口23を各々開口したとき、吸気口19では周囲の気圧より気圧が低いため、気体の取り込みを行い、排気口23では逆に周囲の気圧より気圧が高いため、気体を排出する状態になる。
このとき、炉内が高温であれば、排気口23は高温の気体を排出し、吸気口19からは外部気体を取り込むことになる。吸気口19および排気口23の流体抵抗が、通気性載置部3の流体抵抗と比較して大きな差が無ければ、外部気体は分流し、分流された一部の気体は被加熱物4を冷却する。
急激な冷却のため、吸気口19、排気口23を大きく開口した場合、すなわち各開口の流体抵抗を著しく低くした場合、外部から取り込まれた気体は吸気口19より吸入され排気口23より排出され、ヒーターユニット11のみを冷却することになり、被加熱物4を充分に冷却することができない。
炉内温度より低い温度の気体を取り込む量は、開口面積にほぼ比例し、一般的にはPID演算の結果により開口面積は決定される。
設定値(SV)測定値(PV)偏差(e)操作量(MV)とした場合、設定値(SV)から測定値(PV)を引いた値を偏差(e)とすると、(e)の値がプラスの場合、通常、操作量(MV)はプラスになりヒータを加熱する。操作量(MV)に応じヒータに電力を与え、ヒータを加熱し、そのヒーターユニット11中を流れる気体がヒーターユニット11により熱せられることにより、循環する気体を加熱し、さらに加熱された気体が被加熱物4と接触することにより、被加熱物4を加熱する。尚、PIDの演算結果である操作量(MV)は偏差(e)がプラスであっても、PIDの演算結果によっては、マイナスになることもある。
操作量(MV)がマイナスの場合、操作量(MV)に応じた吸入口19と排出口23の開口面積を増減する。
上記の通りPID演算結果で決定された変位まで、吸気口19と排気口23の開口面積を動かすことで、気体を取り込む量が定まることとなる。
なお、吸気口19と排気口23は一致して動くものではあるが、必ずしも同じ開口面でなくても、本発明の趣旨からは逸脱しない。ただし、どちらか一方が閉じられている場合は、本発明の効果を発揮することは、できない。
また、気体による冷却性は、被加熱物4の現在温度と取り込む気体の温度差による要素と、風量による要素などがあり、冷却性は必ずしも開口面積に比例しないので、開口部の形状を変える場合がある。
図4は、吸気口19もしくは排気口23における開口部の形状例を示す説明図であり、(a)は網状開口部51、(b)は三角状開口部52、(c)は扇状三角開口部53を示す。
網状開口部51は、吸気口19もしくは排気口23における開口部に流体抵抗をもたせ、スライダ20,24の性能を鈍感にする目的で採用されるもので、見掛け上パルスモーターの分解能を上げることが可能である。
三角状開口部52および扇状三角開口部53は、開口当初において、細い先端から開口を開始することが出来るため、スライダ20,24の性能を鈍感にする役目を持ち、微小な温度制御を行う際には、この先端部で行う事が出来る。
図5は、吸気口19および排気口23の開口面積を調節する為の弁体61の概略図であり、(a)は弁体61の構造を示す部分断面図、(b)および(c)は弁体61における駆動軸62の位置の相違を示す説明図である。すなわち、吸気口19および排気口23の開口面積を調節する構造として、弁体61を用いた方式を採用し得る。
図5(a)および(b)において、弁体61の略中央箇所に駆動軸62が設けられ、ステッピングモータ63により該駆動軸62を中心として弁体61の角度を変えることができる。
気体の流れ65a,65bに対し弁体61が平行になった時、最大流量となり、直角になった時、気体の流れは停止する。
弁箱64は、弁体61を収容する外枠体であって、図7のダクト83、85に相当する。
また、図5(c)に示す様に、駆動軸68を弁体61の片側端部に寄せて設ける態様も可能である。
図5(b)の様に駆動軸62を弁体61の略中央箇所に配置した場合、気体の流れにより駆動軸62に発生する回転トルクは、駆動軸を中心として相殺しあい、発生しない。これに対し、図5(c)に示す様に駆動軸62を弁体61の片側端部に寄せた場合は、気体の流れ65cは流速により駆動軸62に回転トルクを発生させるが、ステッピングモータ63が、それに打ち勝つ充分な回転トルクを持っていれば問題ない。
弁体61は、流体に対し直角に位置した場所、すなわち風の流れがゼロの位置から開口する場合、開口面積はステッピングモータ63の角度に対し正弦曲線を持つ。
初期の変化量が少ない正弦曲線の特性は、微小の制御に対し有効な手段である。
かかる吸気口19ならびに排気口23の二つの開口部は、各々別個に開口制御することも可能であるが、両者開口制御を同時に連動して制御することも可能である。図6は、例えば連結棒71を使用することで吸気口19と排気口23を同時に制御した場合の実施形態を示す説明図である。吸気口19の弁体61と排気口23の弁体61とが、一のステッピングモータ63によって連動して同じ角度で開口制御される。
図8は、本発明にかかる循環型電気炉の実施形態を示す説明図である。
図8に示す被加熱物4を載置する通気性載置部92は、図1で示す通気性載置部3より大きく、多くの被加熱物4を加熱することができる。
一方、通気性載置部92の面積より細い上流側のダクト6が中央部に熱風を吹き付ける為、通気性載置部92の中央部が外部より加熱され、温度分布が悪化する。
これを防止するため、ダクト6内における通気性載置部92の上流に邪魔板91を配置し、熱風が中央部に集中しないよう拡散させる態様とするのが好ましい。
ところで、図8に示す様に、プロペラファン7cに替えて、遠心ファン96を用いた態様も採用し得る。
図8において、循環用モータ93は回転軸94を介し、遠心ファン96のフィン98を回転方向95の方向に回転させ、遠心力を利用し、風向97なる気体の流れを発生させることができる。
遠心ファン96の吸入口は、回転軸の両側または片側に配置される。
図9は、遠心ファン96の形態を示す説明図であり、(a)は遠心ファン96の回転軸を気体の流れと直角に置いた場合、(b)は遠心ファン96の回転軸を気体の流れと平行においた場合を示している。
図8における遠心ファン96は、図9(a)の設置角度に該当する。遠心ファン96では、気体は風向103の様に横側から直角に曲がり、遠心ファン96の中央部に流入する。この時、気体の流れを妨げないように、遠心ファン96本体の厚みはダクト6よりも薄くしなくてはならない。遠心ファン96に入力された気体は、フィン98の回転により回転、加速され、遠心力により風向105aの方向に排出される。
図9(b)は、図9(a)を90度回転させ配置した場合の図である。遠心ファン96において、気体は回転軸と平行の風向104の様に流入される。回転、加速された気体は、遠心力により風向105bの方向に排出される。
次に、図10により、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態について説明する。上記実施例1と同様の部分は説明を省略する。
図10は、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す断面図であり、吸気口19および排気口23が送風機7の下流かつ通気性載置部の上流に備えられた構成を示す。
このとき、吸気口19と排気口23との位置関係について、前段(上流側)に排気口23、後段(下流側)に吸気口19の順に配置されることとなる。この配置が逆であると、吸気口19から取り込んだ外気が、すぐさま排気口23から吐き出されてしまうこととなり、炉内冷却の意味を成さないためである。
また、吸気口19と排気口23との位置関係について、互いを離隔して配置する態様も可能であるが、図示の様に、隣接して配置する態様を採ることができる。かかる態様を採ることで、例えばダクト6の外側断熱壁1における一箇所に開口を設け、そこへ吸気用と排気用の二つの配管を取り付けることで、吸気口19と排気口23とを配設することが可能となり、装置設計および組立加工の容易性に資することとなる。
吸気口19と排気口23とを隣接して配置する態様を採る場合に、図示の様に、該吸気口19における開閉手段と該排気口23における開閉手段とが、一の板体110で一体構成された態様を採り得る。
板体110は、その略中央箇所に回転軸111を備え、隣接する吸気口19と排気口23の境界箇所を支点として回動する。このとき、吸気口19側に存する板体110は内側(ダクト6側)へ回動し、排気口23側に存する板体110は反対に外側へ回動することとなる。
かかる態様により、吸気口19と排気口23の開閉動作が連動して一の操作で行うことが可能となり、操作性に資する。
板体110の回動量は、吸気口19からの外気の取り込み量および排気口23からのダクト6内の熱気の排気量を考慮して適宜決定される。
尚、板体110の回転軸111から外周端までの長さをダクト6の内幅と略同一とすることで、該板体110を90度回動させてダクト6の循環経路を中断する態様も可能で、これによりダクト6内の気体と外気との総入れ替えが可能となって、迅速な炉内冷却を図ることも可能である。
次に、図11により、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態について説明する。上記実施例1および実施例2と同様の部分は説明を省略する。
図11は、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す断面図であり、吸気口19および排気口23が送風機7の下流かつ通気性載置部の上流に備えられ、該吸気口19における開閉手段が第一の板体113で構成されると共に、該排気口23における開閉手段が第二の板体114で構成された態様を示す。
吸気口19と排気口23との位置関係について、前段(上流側)に排気口23、後段(下流側)に吸気口19の順に配置されること、ならびに、互いを離隔して配置する態様も可能であるが、図示の様に、隣接して配置する態様を採ることもできること、については上記実施例2と同様である。
吸気口19における開閉手段を構成する第一の板体113、および排気口23における開閉手段を構成する第二の板体114は、夫々端部に回転軸111を備えており、第一の板体113は、図示の様に、ダクト6と吸気口19との上流側境界箇所を支点として回動し、第二の板体114は、同じく図示の様に、ダクト6と排気口19との下流側境界箇所を支点として回動する。このとき、第一の板体113および第二の板体114は、共に内側(ダクト6側)へ回動する。
第一の板体113ならびに第二の板体114の回動量は、吸気口19からの外気の取り込み量および排気口23からのダクト6内の熱気の排気量を考慮して適宜決定される。
尚、第一の板体113および第二の板体114の回転軸111から外周端までの長さをダクト6の内幅と略同一とすることで、少なくとも第一の板体113もしくは第二の板体114のいずれか一方を90度回動させてダクト6の循環経路を中断する態様も可能で、これによりダクト6内の気体と外気との総入れ替えが可能となって、迅速な炉内冷却を図ることも可能である。
次に、図7により、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態について説明する。上記実施例1乃至実施例3と同様の部分は説明を省略する。
図7は、本発明にかかる循環型電気炉の他の実施形態を示す断面図であり、吸気口19または排気口23に増圧または減圧する手段を設けた態様を示している。
図面では、排気口23に増圧または減圧といった圧力を変化させる手段を設けた場合について示しているが、排気口23に限らず、吸気口19に当該手段を設けてもよい。
吸気口19および排気口23の開口面積と併せて、増圧または減圧といった圧力変化を伴わせて、電気炉外の気体の取り込み調整をし易くすることができ、所望する冷却速度で被加熱物4をリニアに冷却することが可能となる。
通常、排気用として用いられる排気口23のダクト83の出口に風向82の方向へ気体を取り込むよう、ファン81を取り付けることで、排気口23に対し、通常の排気とは逆にダクト6内へ気体を送り込むようにする。
この場合、排気口23が循環型電気炉本体から見ると、吸気の機能を持ち、送り込まれた気体は、逆に吸気口19から排気され、ダクト85を経由して風向84の方向に排気される。
このように、ダクト6内に強制的に気体を取り込む様な構造にし、吸気と排気を逆転させることも可能である。
このとき、スライダ20,24は、制御部13によりPID演算された結果である操作量(MV)に相当する位置まで移動し、各開口部を変化させる。
また、ファン81の回転を制御し、吸気口19の開口面積ならびに排気口23の開口面積を一定にしておき、ファン81の回転のみで冷却の制御を行う事も可能である。この時、スライダ20,24は、冷却開始まで閉じておき、冷却開始と同時に開口する。
本発明は、加熱対象を選ばず、あらゆる被加熱物の加熱手段として用いることが出来るもので、大変有用である。したがって、本発明に係る「循環型電気炉」の産業上の利用可能性は大であると思料する。
1 外側断熱壁
2 内側断熱壁
3 通気性載置部
4 被加熱物
5 開閉扉
6 ダクト
7 送風機
7a 循環用モータ
7b 回転軸
7c プロペラファン
10 風向
11 ヒーターユニット
12 導線
13 制御部
14 導線
15 温度センサ
16 導線
17 風向
18 風向
19 吸気口
20 スライダ
21 制御棒
22 移動方向
23 排気口
24 スライダ
25 制御棒
26 移動方向
29a スライドガイド
29b スライドガイド
30 ステッピングモータ
31 回転軸
32 ピニオンギア
33 回転方向
34 ラックギア
35 移動方向
36 ストッパ
41 扇型回転板
43 ストッパ
44 要
45 駆動軸
46 ステッピングモータ
51 網状開口部
52 三角状開口部
53 扇状開口部
61 弁体
62 弁体駆動軸
63 ステッピングモータ
64 弁箱
65a 気体の流れ
65b 気体の流れ
65c 気体の流れ
71 連結棒
81 ファン
82 風向
83 ダクト
84 風向
85 ダクト
91 邪魔板
92 通気性載置部
93 循環用モータ
94 回転軸
95 回転方向
96 遠心ファン
97 風向
98 フィン
103 風向
104 風向
105a 風向
105b 風向
110 板体
111 回転軸
113 第一の板体
114 第二の板体

Claims (7)

  1. 気体がダクト内を循環する電気炉において、
    一乃至複数の開閉手段を有する吸気口、および一乃至複数の開閉手段を有する排気口を備え、かつ循環経路の途中にヒーターユニットと通気性載置部と送風機とを配して成り、
    吸気口および排気口の開口面積を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物を冷却することを特徴とする循環型電気炉。
  2. 前記吸気口が通気性載置部の下流かつ送風機の上流に備えられると共に、前記排気口が送風機の下流かつ通気性載置部の上流に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の循環型電気炉。
  3. 前記吸気口および排気口が送風機の下流かつ通気性載置部の上流、もしくは、通気性載置部の下流かつ送風機の上流に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の循環型電気炉。
  4. 前記吸気口と排気口とが隣接して備えられていることを特徴とする請求項3に記載の循環型電気炉。
  5. 前記吸気口における開閉手段と前記排気口における開閉手段とが一の板体で一体構成されており、
    該板体は、その略中央箇所に回転軸を備え、隣接する吸気口と排気口の境界箇所を支点として回動することを特徴とする請求項4に記載の循環型電気炉。
  6. 前記吸気口における開閉手段が第一の板体で構成されると共に、前記排気口における開閉手段が第二の板体で構成され、
    該第一の板体は、端部に回転軸を備え、ダクトと吸気口との上流側境界箇所を支点として回動し、
    第二の板体は、端部に回転軸を備え、ダクトと排気口との下流側境界箇所を支点として回動することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の循環型電気炉。
  7. 前記吸気口または排気口に増圧または減圧する手段を設け、吸気口および排気口の開口面積と併せて、増圧または減圧する圧力を変化させることにより、電気炉外の気体を取り込み、所望する冷却速度で被加熱物を冷却することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の循環型電気炉。
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