JP2019102469A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板に実装された電子部品の保護と熱疲労寿命の向上とを実現することのできる電子制御装置を提供する。【解決手段】この電子制御装置は、制御端子を有するコンポーネントと、コンポーネントを制御する電子部品が実装された回路基板と、コンポーネントと回路基板とを隔壁を隔てて収容する筐体と、筐体において回路基板が収容される収容空間内に充填され、収容された回路基板を封止して保護する封止樹脂体と、を備える。回路基板は、コンポーネントから延びる制御端子が電気的に接続される接続部を有し、封止樹脂体は、回路基板のうち、接続部を露出するように回路基板を封止する。【選択図】図1

Description

この明細書の開示は、機電一体の電子制御装置に関する。
コンポーネントと該コンポーネントを制御する電子部品とが一体に組み付けられた機電一体の電子制御装置がある。コンポーネントと電子部品とは、共通の筐体に組み付けられて、全体として一体のモジュールを形成する。電子部品は、筐体に設けられた収容スペースに収容され、収容スペースに満たされた封止樹脂によって封止されることによって、水分の侵入、物理的な振動や衝撃などの外部の刺激から保護される。
特許文献1には、パワーモジュールを制御するための制御基板がケース内に収容され、制御基板の全体が一様に封止樹脂に覆われて成る車両用電子制御装置が開示されている。
特開2016−225520号公報
特許文献1に開示されるように、パワーモジュールと制御基板とが近接して配置される機電一体の電子制御装置にあっては、制御基板とパワーモジュールとが筐体内において制御端子を介して電気的に接続される。パワーモジュールから突出した制御端子は、制御基板に設けられたスルーホールに挿入され、はんだなどの導電性接着材で接続される。そして、スルーホール、制御端子およびはんだを含めた接続部を覆うように封止樹脂が形成される。
ところで、パワーモジュールの発熱や電子制御装置が置かれる環境によっては、電子制御装置が温度差の大きい冷熱環境に晒されることが考えられる。このとき、封止樹脂と制御端子との線膨張係数の差に起因して、制御基板と封止樹脂との間に引張応力が生じ、クラックを生じる虞がある。
そこで、この明細書の開示は、回路基板に実装された電子部品の保護と熱疲労寿命の向上とを実現することのできる電子制御装置を提供することを目的とする。
この明細書の開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、その技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、この明細書に開示される電子制御装置は、制御端子(26,27)を有するコンポーネント(20)と、コンポーネントを制御する電子部品が実装された回路基板(10)と、コンポーネントと回路基板とを隔壁(31b)を隔てて収容する筐体(30)と、筐体において回路基板が収容される収容空間(31a)内に充填され、収容された回路基板を封止して保護する封止樹脂体(40)と、を備え、回路基板は、コンポーネントから延びる制御端子が電気的に接続される接続部(11,12,15,16,19)を有し、封止樹脂体は、回路基板のうち、接続部を露出するように回路基板を封止する。
これによれば、制御端子が接続される接続部は封止樹脂体により封止されず、露出された状態である。このため、制御端子が接続された状態では制御端子と封止樹脂体が接触しない。よって、封止樹脂体と制御端子との線膨張係数の差に起因した回路基板と封止樹脂体との間の引張応力は生じず、熱疲労寿命を向上することができる。
第1実施形態における電子制御装置の概略構成を示す側面断面図である。 スルーホールおよび堰の構成を示す上面断面図である。 回路基板を準備する工程を示す断面図である。 筐体、とくに第1筐体を準備する工程を示す断面図である。 回路基板を第1筐体に収容して組み付ける工程を示す断面図である。 封止樹脂体を充填する工程を示す断面図である。 コンポーネントであるモータを組み付けつつ、制御端子を回路基板に接続する工程を示す断面図である。 第2実施形態の電子制御装置においてランド近傍を示す断面図である。 変形例1の電子制御装置においてランド近傍を示す断面図である。 第4実施形態の電子制御装置においてスルーホール近傍を示す断面図である。 第5実施形態の電子制御装置においてスルーホール近傍を示す断面図である。 第6実施形態の電子制御装置においてスルーホール近傍を示す断面図である。 第7実施形態の電子制御装置において堰の構造を示す断面図および上面図である。 第8実施形態における電子制御装置の概略構成を示す側面断面図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
最初に、図1および図2を参照して、本実施形態に係る電子制御装置の概略構成について説明する。
本実施形態における電子制御装置は、例えば車両に搭載されるスタータジェネレータである。図1に示すように、電子制御装置100は、回路基板10と、コンポーネントとしてのモータ20と、筐体30と、封止樹脂体40と、を備えている。ここで、コンポーネントとは、機械的な要素であるモータのほか、バスバー、パワーモジュールなどの電気的な要素も含む概念である。
回路基板10は、例えばプリント基板であり、回路基板10の一面または両面に後述のコンポーネントを制御するためのマイコンやその他のディスクリート部品が実装されている。本実施形態の回路基板10は、少なくとも1つのスルーホール11を有しており、コンポーネントから延びる制御端子26がスルーホール11に挿通されることによって回路基板とコンポーネントとの電気的な接続が確立する。制御対象となるコンポーネントを例えば3相のモータ20とすれば、モータ20と回路基板10とを接続する制御端子26は少なくとも3本必要であり、図2に示すように、回路基板10が有するスルーホール11の数は制御端子26の数に対応して3つとなる。
コンポーネントとしてのモータ20は、スタータジェネレータにおける機械的駆動部分であり、具体的には回転運動を行う部分である。モータ20は、シャフト21と、ベアリング22と、ロータ23と、ステータコア24と、巻線25と、制御端子26と、を有している。シャフト21はモータ20の回転軸であり、後述の筐体30に固定されたベアリング22によって回転可能に支持されている。ロータ23は円盤状の部材であり、シャフト21に固定されてシャフト21とともに回転するようになっている。ロータ23の回転面における外縁は周方向に磁極が交互に繰り返される磁石になっている。ステータコア24は、筐体30に固定された金属部材であり、例えば鉄心である。巻線25はステータコア24に巻き付けられている。巻線25に通電することによってステータコア24が磁化し、ロータ23に対して引力あるいは斥力を生じさせてロータ23を回転させる。巻線25は、その先端が制御端子26となっており、回路基板10に向かって延びている。
上記のとおり、モータ20が3相モータであるとすれば、各相を形成する3種の巻線25がステータコア24に巻きつけられているのであり、それぞれが独立して制御端子26を有する。よって、各相に対応する3つの制御端子26が回路基板10に形成されたスルーホール11に挿通されている。制御端子26ははんだ12によりスルーホール11に接続され、回路基板10上に実装されたマイコンやディスクリート部品に電気的に接続される。スルーホール11およびはんだ12を含む部分が接続部であり、制御端子26と回路基板10とは接続部において電気的に接続されている。
筐体30はアルミダイカストにより形成されており、第1筐体31と第2筐体32とを有している。第1筐体31は、回路基板10を収容するための収容空間31aを有している。収容空間31aは、底面31bと、底面31bの外縁に切り立って形成される壁面31cとによって囲まれた部分として形成されている。底面31bにはねじ穴31dが切られており、雄ねじ31eがねじ込まれることによって筐体30に回路基板10が固定されている。
底面31bには制御端子26を通すための貫通孔31fが形成されており、底面31bを隔てて、回路基板10と反対側にモータ20が配置されている。モータ20は、シャフト21の先端部分を除いて、第2筐体32によって全体を覆うようにされ保護される。すなわち、筐体30の内部において、回路基板10とモータ20とが、隔壁としての底面31bに隔てられつつ収容されている。
封止樹脂体40としては、例えば、エポキシ系やフェノール系などを採用できる。封止樹脂体40は、筐体30における収容空間31aに充填されて回路基板10を封止するものであるが、本実施形態における封止樹脂体40は回路基板10のすべてを封止するわけではなく、一部が外部に露出するように配置されている。換言すれば、回路基板10の一部は封止されない。具体的には、図1および図2に示すように、回路基板10において接続部が外部に露出する部分には封止樹脂体40による封止が成されていない。すなわち、スルーホール11が開口する回路基板10の両面において、スルーホール11に制御端子26が挿通されてはんだ12で固定されて成る接続部には封止樹脂体40が接触していない。
このような状態を実現するため、回路基板10の一面10aにおけるスルーホール11の開口を取り囲むように堰13が形成されている。堰13は、図2に示すように、複数のスルーホール11をひとつの閉じた堰として形成されても良いし、1つのスルーホール11にひとつの閉じた堰として形成されても良い。
また、回路基板10と筐体30の底面31bとの間に、緩衝部材14が挟まれて存在している。緩衝部材14は例えばOリングであり、回路基板10が雄ねじ31eで筐体30に固定される際に回路基板10によって底面31bに押さえつけられて密着している。緩衝部材14は堰13が設置された一面10aとは反対の面、すなわち、底面31bに対向する対向面10bに密着しており、堰13と同様に、スルーホール11の開口を取り囲むように形成されている。緩衝部材14は、複数のスルーホール11をひとつの閉じた緩衝部材として形成されても良いし、1つのスルーホール11にひとつの閉じた緩衝部材として形成されても良い。
封止樹脂体40は、堰13および緩衝部材14の外側の空間に充填されることにより、スルーホール11およびはんだ12を含む接続部の周囲を除く回路基板10を封止する。逆に、堰13および緩衝部材14の内側の空間では回路基板10の一面10aおよび対向面10bが露出し、接続部は封止樹脂体40と接触しない。
収容空間31aは、筐体30にカバー33により蓋がされることによって外部空間から隔離されて外部の塵埃や水分から保護される。
次に、図3〜図7を参照して、本実施形態に係る電子制御装置100の製造方法を一例として説明する。
先ず、回路基板10を準備する工程を実施する。図3に示すように、プリント基板10cを準備し、制御端子26を挿通すべきスルーホール11を形成する。スルーホール11の形成は、例えばドリルで樹脂製の基板に孔を開け、内壁面にめっきして一面10aと対向面10bとに形成されたランド同士を電気的に接続する。また、回路基板10と筐体30とをねじ留めするための貫通孔10dも形成する。回路基板10の準備の工程においては、図示しない電子部品の実装も行う。このとき、電子部品とともに堰13も一面10a上に実装される。堰13の実装は、他の電子部品と同様にはんだを用いて実装してもよいし、別の手段で別途一面10a上に取り付けても良い。
回路基板10の準備の工程とは別に、筐体30を準備する工程を実施する。具体的には、図4に示すように、筐体30のうち第1筐体31を準備する。第1筐体31は、例えばアルミ製であり、ダイカストによって所定の形状に成形する。すなわち、回路基板10を収容するための収容空間31aが形成されるように底面31bおよび壁面31cを形成するとともに、モータ20のシャフト21の一部が挿入可能な凹部を形成する。また、ねじ31eに対応したねじ穴31dも形成する。
次いで、図5に示すように、回路基板10を筐体30における収容空間31aに収容する工程を実施する。このとき、底面31bに設けられた貫通孔31fの周囲に緩衝部材14も形成する。緩衝部材14は例えばトラック形状のOリングであり、ねじ31eで回路基板10が固定された際に底面31bと回路基板10との間で押圧され弾性変形する程度の径とされたOリングを採用する。この工程では、まず緩衝部材14を筐体30の底面31b上に載置し、回路基板10のねじ用の貫通孔10dをねじ穴31dに合わせるとともに、スルーホール11を貫通孔31fに合わせて配置する。ねじ31eを締結することにより緩衝部材14は回路基板10および底面31bから押力を受け潰れるように弾性変形する。これにより、収容空間31aは、貫通孔31fに連通した空間とそれ以外の空間とに分けられる。
次に、封止樹脂体40を収容空間31aの開口側から注入して回路基板10を樹脂封止する工程を実施する。図6に示すように、液状の封止樹脂体40を堰13に囲まれた空間の外側に注入して電子部品のすべてが埋没する程度まで充填する。封止樹脂体40は回路基板10の一面10a側だけでなくその裏面である対向面10bの側まで回り込んで回路基板10を封止する。このとき、堰13が壁になるため、一面10aにおけるスルーホール11の開口近傍には封止樹脂体40が及ばない。また、緩衝部材14が壁になるため、対向面10bにおけるスルーホール11の開口近傍には封止樹脂体40が及ばない。液状の封止樹脂体40を充填後、封止樹脂体40を熱硬化して封止の工程を完了する。
その後、図7に示すように、モータ20を第2筐体32とともに第1筐体31に取り付ける。モータ20は、巻線25から延びた制御端子26を第1筐体31の底面31bに設けられた貫通孔31fに挿通するように、底面31bに対して回路基板10の反対側から取り付ける。貫通孔31fに挿通された制御端子26はスルーホール11にも挿通される。スルーホール11と制御端子26の間をはんだ12で埋め、これにより制御端子26と回路基板10との電気的接続を確立する。スルーホール11は封止樹脂体40から露出した状態であり、挿通された制御端子26およびはんだ12を含めた接続部も封止樹脂体40から露出した状態で取り付けられる。
最後に、カバー33を回路基板10の収容空間31aに蓋するように取り付け、電子制御装置100が製造される。カバー33は図示しない防水性のシール材を介して第1筐体31に取り付けられ、回路基板10に対する防塵性、防埃性、防水性が確保される。
次に、本実施形態に係る電子制御装置100を採用することによる作用効果について説明する。
この電子制御装置100では、コンポーネントであるモータ20と回路基板10とを電気的に接続する制御端子26が、回路基板10に設けられたスルーホール11に挿通されたうえで、はんだ12により回路基板10に固定される。スルーホール11は、一面10a、対向面10bの両面ともに封止樹脂体40により覆われることなく外部に露出している。すなわち、スルーホール11およびはんだ12を含む接続部は、封止樹脂体40に覆われることなく露出している。この構成では、制御端子26が封止樹脂体40に接触しないので、封止樹脂体40と制御端子26との線膨張係数の差に起因した回路基板10と封止樹脂体40との間の引張応力は生じず、熱疲労寿命を向上することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態における接続部は、スルーホール11とスルーホール11に挿通される制御端子26とはんだ12を含むものであったが、回路基板10において制御端子26が接続される対象は基板を貫通したスルーホール11でなくても良い。
図8に示すように、本実施形態における電子制御装置110は、回路基板10が、スルーホール11に代えて、ランド15を有している。ランド15は対向面10b側に設けられ、ランド15とモータ20から延びて形成された制御端子26とが電気的に接続されている。なお、本実施形態では、ランド15と制御端子26との接続をより確実にするために、ランド15と制御端子26との間に中継端子16を有している。中継端子16は、制御端子26が延びた先に雌側の端子として形成される。制御端子26は、中継端子16に設けられた鈎部が制御端子26の側面に当接することによって固定される。本実施形態においても、緩衝部材14の存在によって封止樹脂体40は、ランド15および中継端子16を含む接続部を封止せず、これにより封止樹脂体40と制御端子26は接触しないようになっている。
図8に示すように、本実施形態における電子制御装置110には、制御端子26が挿通されるべきスルーホール11は存在せず、モータ20が取り付けられても制御端子26は回路基板10の一面10a側に進出しない。すなわち、制御端子26と回路基板10との接続部は一面10a側に存在しない。よって、封止樹脂体40を充填する際に一面10a側における封止しない部分を設ける必要はなく、この電子制御装置110では回路基板10の一面10aは全体が封止樹脂体40で封止されている。つまり、堰13を形成する必要はない。
(変形例1)
図9に示すように、回路基板10の一面10a側に接続部を形成し、対向面10bを全面に亘って封止するような態様の電子制御装置120も採用することができる。
電子制御装置120は、回路基板10が、第1実施形態におけるスルーホール11に代えて、ランド15を有している。ランド15は一面10a側に設けられ、ランド15と図示しないコンポーネントから延びて形成された制御端子たるボンディングワイヤ27とが電気的に接続されている。ボンディングワイヤ27とランド15とははんだによって電気的に固定および接続されている。本実施形態においても、堰13の存在によって封止樹脂体40は、ランド15を含む接続部を封止せず、これにより封止樹脂体40と制御端子たるボンディングワイヤ27は接触しないようになっている。
図9に示すように、本実施形態における電子制御装置120には、制御端子26,27が挿通されるべきスルーホール11は存在せず、モータ20が取り付けられても制御端子26,27は回路基板10における対向面10b側に進出しない。すなわち、制御端子26,27と回路基板10との接続部は対向面10b側に存在しない。よって、封止樹脂体40を充填する際に対向面10b側における封止しない部分を設ける必要はなく、この電子制御装置120では回路基板10の対向面10bは全体が封止樹脂体40で封止されている。つまり、緩衝部材14を形成する必要はない。
(第3実施形態)
第1実施形態では、回路基板10の対向面10b側において封止樹脂体40の進出を阻害してスルーホール11の近傍を封止しないようにするための緩衝部材14にOリングを採用する例について説明したが、緩衝部材14は、伝熱性を有する部材であるとより好ましい。具体的には、緩衝部材14が封止樹脂体40よりも熱伝導率の高い放熱部材であると良い。
放熱部材とは例えば放熱ゲルである。また、必ずしも緩衝部材14を筐体30と別体で設ける必要はない。例えば第1筐体31の底面31bにおける貫通孔31fの周りを取り囲んで突出し、回路基板10に当接する突出壁であっても良い。この場合、緩衝部材14は第1筐体31とともにアルミダイカストにより一体的に成形されるのでアルミ製であり、封止樹脂体40よりも熱伝導率が高い。
ところで、モータ20から延びる制御端子26あるいはボンディングワイヤ27は、大電流が流れる際に高温になる。また、モータ20の回転に伴う発熱や、回路基板10に実装された電子部品の発熱が伝熱して回路基板10の温度が上昇する。
これに対して、本実施形態のように、緩衝部材14が封止樹脂体40よりも熱伝導率の高い放熱部材になっていれば、回路基板10の熱を第1筐体31に放熱しやすくできる。よって、回路基板10に実装された電子部品や配線などを熱的に保護することができる。
(第4実施形態)
緩衝部材14を筐体30とは別体で設ける場合、図10に示すように、第1筐体31における緩衝部材14が接触する部分に、緩衝部材14の形状に沿った溝部31gを設けることが好ましい。電子制御装置の製造過程において、緩衝部材14を第1筐体31上に配置する際、緩衝部材14を溝部31gに沿って載置することにより、底面31bの平面方向への位置ずれを抑制することができる。
(第5実施形態)
図11に示すように、第1筐体31に形成された貫通孔31fに、制御端子26の挿通を容易にする縮幅部14aを設けても良い。縮幅部14aは、制御端子26の挿入方向に進むにつれて幅(径)が小さくなるように成形されており、モータ20の組み付け時に制御端子26の挿入位置がずれても、スルーホール11に挿通できるように貫通孔31f内での制御端子26の挿入経路をガイドする機能を奏する。
本実施形態における縮幅部14aは、緩衝部材14と一体的に成形されており、緩衝部材14とともに貫通孔31fに嵌合して載置されている。縮幅部14aは緩衝部材14と必ずしも一体である必要はなく、例えば貫通孔31fを形成した後に、貫通孔31fの内壁に絶縁体を用いて形成しても良い。制御端子26と筐体30は電気的に絶縁されていなければならないので、縮幅部14aは絶縁体であることが好ましい。より好ましくは、封止樹脂体40よりも熱伝導率の高い放熱部材であると良い。
(第6実施形態)
回路基板10の一面10aに実装される堰13について、封止樹脂体40の進出を阻害する障壁としてだけではなく、電気的な効果を奏するようにできる。図12に示すように、本実施形態における電子制御装置130は、堰13が、回路基板10の一面10aに形成されたランド17にはんだ18を介して電気的に接続されるように実装されている。回路基板10に形成されたスルーホール11に挿通された制御端子26は、その先端と堰13とが中継配線19を介して電気的に接続されている。ランド17は回路基板10に実装されたマイコンに接続され、巻線25に流すべき電流が制御される。本実施形態においても、接続部に相当するスルーホール11および中継配線19は封止樹脂体40に封止されることはなく、制御端子26が封止樹脂体40に接することはない。よって、制御端子26と封止樹脂体40の線膨張係数の差に起因した回路基板10と封止樹脂体40との間の引張応力は生じず、熱疲労寿命を向上することができる。また、堰13をマイコンとの接続の配線として利用できるため、接続構造の省スペース化を実現でき、低コスト化に貢献できる。
なお、本実施形態のように堰13が回路基板10との電気的接続に供される態様の場合、複数のスルーホール11を一括して囲むような堰13の構造は採用できない。具体的には、モータ20が3相モータである場合、3つあるスルーホール11のそれぞれに独立して堰13を設け、それぞれ電気的に独立させておく必要がある。
(第7実施形態)
回路基板10を準備する工程において、電子部品とともに堰13を実装するような方法を採用する場合、堰13は他の電子部品と同様にマウンタを用いて実装されることになる。例えば吸着ヘッドによって部品をマウントするようなマウンタが採用されているとき、図13に示すように、堰13に、回路基板10の一面10aに平行な面を形成することにより、吸着ヘッドによる堰13の吸着が容易になる。
具体的には、図13に示すように、本実施形態における堰13は、回路基板10と接触する側と反対側において、堰13の端部を架橋する架橋部13aを有している。架橋部13aは平板状であり、平面は回路基板10の一面10aに平行にされている。この平面部分にマウンタにおける吸着ヘッドが吸着することで、堰13を運搬および回路基板10上に実装することが容易になる。
(第8実施形態)
上記した各実施形態では、封止樹脂体40の形成後に堰13が回路基板10上に残留する例について説明したが、堰13は、封止樹脂体40の進出を阻害する障壁として以外の役割がない場合には取り除いても良い。すなわち、図14に示すように、堰13が無くても、スルーホール11、制御端子26およびはんだ12が封止樹脂体40で封止されず露出される状態を維持できるならば、電子制御装置は堰13を有さなくても良い。
(その他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
堰13の形成は、必ずしも回路基板10を準備する工程で実施しなければならないわけではない。堰13は、回路基板10の収容空間31aに封止樹脂体40を注入する時点で、スルーホール11やランド15など、回路基板10に形成された接続部が封止樹脂体40に封止されないように、封止樹脂体40の進入を阻害できれば良い。よって、例えば、回路基板10を収容空間31aに取り付けた後であって封止樹脂体40を注入する前に、堰13を回路基板10の一面10a上に取り付けるようにしても良い。堰13は封止樹脂体40の硬化後に回路基板10上に残すようにしても良いし、取り除いても良い。また、堰13を回路基板10に実装する必要もなく、例えば、スルーホール11の周囲を覆うことのできる円筒状の冶具を堰13に見立て、取り付け後の回路基板10に押圧した状態で封止樹脂体40を注入および硬化し、その後冶具を取り除くようにしても良い。
堰13の構成材料については問わないが、封止樹脂体40に対して不活性であること、封止樹脂体40の熱硬化の工程において変形しないこと、の条件を満たすことが好ましい。
10…回路基板,11…スルーホール,12…はんだ,13…堰,14…緩衝部材,20…モータ,21…シャフト,22…ベアリング,23…ロータ,24…ステータコア,25…巻線,26…制御端子,30…筐体,31…第1筐体,32…第2筐体,40…封止樹脂体

Claims (5)

  1. 制御端子(26,27)を有するコンポーネント(20)と、
    前記コンポーネントを制御する電子部品が実装された回路基板(10)と、
    前記コンポーネントと前記回路基板とを隔壁(31b)を隔てて収容する筐体(30)と、
    前記筐体において前記回路基板が収容される収容空間(31a)内に充填され、収容された前記回路基板を封止して保護する封止樹脂体(40)と、を備え、
    前記回路基板は、前記コンポーネントから延びる前記制御端子が電気的に接続される接続部(11,12,15,16,19)を有し、
    前記封止樹脂体は、前記回路基板のうち、前記接続部を露出するように前記回路基板を封止する、電子制御装置。
  2. 前記回路基板は、前記接続部として、前記制御端子が貫通して接続されるスルーホール(11)を有し、
    前記封止樹脂体は、前記スルーホールの形成により開口した面(10a,10b)において、前記開口の周囲が露出するように前記回路基板を封止する、請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記回路基板は、前記接続部としてランド(15)を有し、
    前記封止樹脂体は、前記ランドおよびその周囲が露出するように前記回路基板を封止する、請求項1に記載の電子制御装置。
  4. 前記収容空間を構成する前記筐体の内壁面のうち、前記回路基板に対向する面と、前記回路基板との間に介在する緩衝部材(14)をさらに備え、
    前記緩衝部材は、前記回路基板の面上において前記接続部を取り囲むように形成され、前記緩衝部材の内側において前記接続部が露出し、前記緩衝部材の外側において前記回路基板が前記封止樹脂体により封止される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  5. 前記緩衝部材は、前記封止樹脂体よりも熱伝導率の高い放熱部材である、請求項4に記載の電子制御装置。
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