JP2019105189A - 排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法 - Google Patents

排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効果的な有害物質の酸化・還元が可能で製造・組付けが容易で安価な排気ガス浄化装置を提供すること。【解決手段】本発明の排気ガス浄化装置1は、エンジンEから排出された排気ガスGを外部に排出する排気経路の途中に設けられ、排出された排気ガスG中に含まれる有害物質Cを酸化・還元して浄化する排気ガス浄化装置であって、金属製多孔質構造の円板状の触媒担持基材5に対して有害物質Cを酸化・還元する触媒Bを担持させることによって形成される複数の触媒担持体7と、該複数の触媒担持体7を所定の位置に配置した状態で保持すると共に、設置する管状部材9に内嵌し、該管状部材9に接合される屈曲可能な管状保持部材17と、を具備している。【選択図】 図4

Description

エンジンから排出された排気ガスを外部に排出する排気経路の途中に設けられ、排出された排気ガス中に含まれる有害物質を酸化・還元して浄化する排気ガス浄化装置及び該排気ガス浄化装置の製造・組付け方法に係り、特に排気経路内の排気ガスの温度分布に対応した効果的な配置が可能で軽量、低コストで製造・組付けが容易な排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法に関するものである。
自動四輪車や自動二輪車等では、エンジンから排出された排気ガスを外部に排出するために排気経路が設けられている。例えば自動二輪車の排気経路には、エンジンに近い上流位置に湾曲した形状のエキゾーストパイプ、その下流位置に直管形状の集合管、最下流位置に排気騒音を低減するためのマフラー(サイレンサー)が配置されている。
そして、一般には設置が容易な上記集合管に対して排気ガス浄化装置が配置されている。
排気ガス浄化装置としては、自動四輪車用では図17(a)に示す比重が約2.7と軽量で安価なセラミックス製ハニカム構造の触媒担持体101が主に使用されている。また、振動応力が高い自動二輪車用では図17(b)に示す比重が約8.0と重く高価なメタル製ハニカム構造の触媒担持体103が主に使用されている。
そして、これらの触媒担持体101、103は、排気経路に沿う軸方向Yに長い円柱ないし円筒形状を有しており、軸方向Yに貫通する多数の微小な孔部105を備えている。また、これらの孔部105の大きさと数(目の粗さ)は、構造上二次的に変更することが難しい構成になっている。
また、下記の特許文献1、2では湾曲した排気経路上に配設可能な軸方向Yに短い円板状の触媒担持体を備えた排気ガス浄化装置が開示されている。
このうち、特許文献1では湾曲した管路内に円板状の触媒担持体と多孔質フィルタを交互に多数配設した構成の排気ガス浄化装置と、上記円板状の触媒担持体と多孔質フィルタの外周部に円環状の金属リングを外嵌し、隣接する金属リングを蛇腹状部材で接続した構成の排気ガス浄化装置と、が開示されている。
一方、特許文献2では湾曲した管路内に触媒担持体として、円板状の発泡多孔質三次元構造体触媒を3個配設した構成の排気ガス浄化装置が開示されている。また、特許文献2では上記円板状の発泡多孔質三次元構造体触媒に代えて、円筒状の発泡多孔質三次元構造体触媒と、針金三次元構造体触媒と、パンチングメタル三次元構造体触媒と、を触媒担持体として使用できる旨が開示されている。
特開2007−138875号公報 特開平10−212938号公報
しかしながら、上述した図17(a)(b)に示す軸方向Yに長い触媒担持体101、103は、上述した集合管等、排気経路上の直線部分にしか配置できない。従って、本来ならばエンジンにより近く、高温になるエキゾーストパイプ内に触媒担持体101、103を設置できれば高い排気ガスの浄化性能が期待できるが、エキゾーストパイプはレイアウトの関係で湾曲した形状になってしまうため、該エキゾーストパイプ内には上記触媒担持体101、103は設置できない。
また、上記メタル製ハニカム構造の触媒担持体103は、排気ガスの浄化に使用されていない部分があって、無駄が多く、重量が重くなり高価となる。また、ハニカム構造の触媒担持体101、103は圧力損失が大きいため排気効率が悪くなってエンジンの出力低下の要因になり得る。
また、排気経路の曲線部分に触媒担持体を設ける、上記特許文献1、2に開示されている排気ガス浄化装置は、触媒担持体を設ける管路をその軸方向Yに沿って「半割り」にしてから複数の触媒担持体を所定の位置に配置し、半割りした二つの管路要素を重ね合わせたり、蛇腹状部材で接続したりして溶接等により接合することによって一般に製造されている。
しかし、このような製造方法では溶接部分が多くなって、排気ガス浄化装置の生産性が悪くなり、排気ガス浄化装置のコストアップにつながってしまう。一方、半割しない円管状の管路内に触媒担持体を押し込んで設置できれば、上記溶接の手間等は解消されるが、単に触媒担持体を押し込むだけでは姿勢が安定せず、所望の位置に触媒担持体を設置することは困難である。また、触媒担持体と管路との十分な固定が図れない。
本発明は、このような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、排気ガスの排気経路の直線部分と曲線部分の両方に設置でき、設置する管路部材を半割りすることなく、触媒担持体を所定の位置に正確かつ確実に設置できる、排気ガスの浄化性能と浄化調整能力に優れ、製造・組付けが容易で低コストで製造が可能な排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明の請求項1による排気ガス浄化装置は、エンジンから排出された排気ガスを外部に排出する排気経路の途中に設けられ、排出された排気ガス中に含まれる有害物質を酸化・還元して浄化する排気ガス浄化装置であって、
金属製多孔質構造の円板状の触媒担持基材に対して、有害物質を酸化・還元する触媒を担持させることによって形成される触媒担持体と、
上記触媒担持体を所定の位置に配置した状態で保持すると共に、設置する管状部材に内嵌し、該管状部材に接合される屈曲可能な管状保持部材と、を具備していることを特徴とするものである。
また、請求項2による排気ガス浄化装置は、請求項1記載の排気ガス浄化装置において、上記排気ガス浄化装置は、エンジンに近い排気経路の上流位置に存する管状部材であるエキゾーストパイプに対して設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3による排気ガス浄化装置は、請求項2記載の排気ガス浄化装置において上記排気ガス浄化装置は、上記エキゾーストパイプの上流側の端部と下流側の端部のいずれか一方、または双方に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4による排気ガス浄化装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、上記触媒担持体は、メッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせた後、焼結することによって構成される触媒担持基材を使用して成形されていることを特徴とするものである。
また、請求項5による排気ガス浄化装置は、請求項4記載の排気ガス浄化装置において、上記触媒担持体は、重ね合わせて使用するシートの枚数を調整することによってメッシュの目の粗さを変更して酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒担持性能を発揮するように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項6による排気ガス浄化装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、上記複数の触媒担持体は、酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒組成を有するように構成されており、酸化・還元する有害物質に対応した最適温度域に分けて設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項7による排気ガス浄化装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、上記管状保持部材と触媒担持基材は、共に金属によって形成されており、上記管状保持部材の端部と接合される部位の触媒担持体の周縁部は、軸方向に圧縮され、偏平に押し潰された状態で接合されていることを特徴とするものである。
また、請求項8による排気ガス浄化装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、上記管状保持部材は、設置する管状部材に内嵌し、管状部材の形状に沿って押し込むことが可能な可撓性と外径を有するベローズ管によって構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項9による排気ガス浄化装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、上記排気ガス浄化装置は、設置される管状部材に接合される接合側端部部材と、
上記接合側端部部材の他端に、一端が接合される第1触媒担持体と、
上記第1触媒担持体の他端に、一端が接合される所定長さの第1ベローズ管と、
上記第1ベローズ管の他端に、一端が接合される第2触媒担持体と、
上記第2触媒担持体の他端に、一端が接合される所定長さの第2ベローズ管と、
上記第2ベローズ管の他端に、一端が接合される第3触媒担持体と、
上記第3触媒担持体の他端に、一端が接合され、他端が管状部材に接合される挿入側端部部材と、を直列的に接続することによって構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10による排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、複数の触媒担持体と屈曲可能な管状保持部材とを備える排気ガス浄化装置を製造して、該排気ガス浄化装置を、エンジンから排出された排気ガスの排気経路を構成する管状部材の所定の位置に組み付ける排気ガス浄化装置の製造・組付け方法であって、上記触媒担持体と管状保持部材を接合して排気ガス浄化装置を得る製造工程と、上記製造した排気ガス浄化装置を、上記管状部材に挿入し、上記管状部材に接合して管状部材に組み付ける組付け工程と、を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11による排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、請求項10記載の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法において、上記管状保持部材としてベローズ管を使用し、
上記製造工程は、中間部では触媒担持体を挟んでその左右にベローズ管を接合し、接合側端部では触媒担持体を挟んでその左右にベローズ管と接合側端部部材を接合し、挿入側端部では触媒担持体を挟んでその左右に挿入側端部部材とベローズ管を接合することで排気ガス浄化装置を得るように構成され、
上記組付け工程は、上記挿入側端部部材側を始端として排気ガス浄化装置を管状部材に挿入し、上記接合側端部部材側の終端が管状部材内まで挿入されたところで上記挿入側端部部材及び接合側端部部材と管状部材を接合することで排気ガス浄化装置を管状部材に組み付けるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12による排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、請求項10または11記載の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法において、上記触媒担持体としては、メッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせた後、焼結した触媒担持基材に対して、有害物質を酸化・還元する触媒を担持させたものが使用され、
上記管状保持部材や接合側端部部材及び挿入側端部部材と接合される部位の触媒担持体の周縁部は、軸方向に圧縮され、偏平に押し潰された後に溶接によって接合されていることを特徴とするものである。
そして、上記手段によって以下のような効果が得られる。即ち、本発明による排気ガス浄化装置によると、金属製多孔質構造の円板状の触媒担持基材を有する触媒担持体を使用したから、低コストでコンパクト、そして配置する場所と個数を問わない触媒担持体を適用することが可能になる。
また、上記触媒担持体の保持手段として屈曲可能な管状保持部材を使用したから、上記触媒担持体を予め所定の位置にセットして保持させた状態の管状保持部材を上記管状部材に内嵌して取り付けることで、上記触媒担持体を必要な個数、必要な位置に正確に配置することが可能になる。
また、上記排気ガス浄化装置をエンジンに近い排気経路の上流位置に存する管状部材であるエキゾーストパイプに対して設けた場合には、有害物質の浄化作用が活発になる、より高温域に排気ガス浄化装置を配置することが可能になるから、触媒担持体に担持されている触媒の変換効率が大きくなって、当該触媒による排気ガスの浄化性能が向上する。
また、上記排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの上流側の端部に設けた場合には、上記触媒の変換効率が最大化されて、上記触媒による排気ガスの浄化性能が一層向上する。また、上記排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの下流側の端部に設けた場合には、エンジンから幾分遠くなって温度が下がった状態で作動が活発になる有害物質に対する変換効率が向上するようになる。
また、エキゾーストパイプの上流側の端部と下流側の端部の双方に上記排気ガス浄化装置を設けた場合には、作動が活発になる温度の違う種々の有害物質に対応できる、排気ガスの浄化性能に優れた排気ガス浄化装置を提供できるようになる。
また、上記触媒担持体として、メッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせた後、焼結することによって構成される触媒担持基材を使用した場合には、必要なメッシュの目の大きさに調整されたメッシュ構造を形成している金属線材を得ることができ、これを焼結することでメッシュ構造を形成している金属線材間の連結が強固になり、安定した触媒浄化性能が発揮できるようになる。
また、重ね合わせて使用するシートの枚数を調整することによってメッシュの目の粗さを変更して酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒担持性能を発揮するように構成した場合には、酸化・還元する有害物質の種類に対応した浄化性能に優れた排気ガス浄化装置が提供できるようになる。
また、触媒担持体のメッシュの目の粗さの変更は、重ね合わせるシートの枚数を調整することによって実行されるから、メッシュの目の粗さの異なる触媒担持体を容易に多種類に亘って作成できるようになる。
また、上記触媒担持体は酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒組成を有するように構成し、酸化・還元する有害物質に対応した最適温度域に分けて設置した場合には、酸化・還元する有害物質の種類に対応した浄化性能に優れた触媒組成と配置とによって排気ガスの一層の浄化性能の向上を図ることができる排気ガス浄化装置が提供できるようになる。
また、上記管状保持部材と触媒担持基材を、共に金属によって形成し、上記管状保持部材の端部と接合される部位の触媒担持体の周縁部を、軸方向に圧縮し、偏平に押し潰した状態で接合した場合には、管状保持部材と触媒担持基材の接合が容易かつ確実に行えるようになり、接合部の接触面積の増大によって両者の接合状態が強固になる。
また、上記管状保持部材を設置する管状部材に内嵌し、管状部材の形状に沿って押し込むことが可能な可撓性と外径を有するベローズ管によって構成した場合には、触媒担持体を所定位置に配置した管状保持部材の形状を、二次的に自由に変形させて設置する管状部材の形状に合った最適な位置に触媒担持体を位置させることが可能になる。
また、排気ガス浄化装置を、接合側端部部材と、第1触媒担持体と、所定長さの第1ベローズ管と、第2触媒担持体と、所定長さの第2ベローズ管と、第3触媒担持体と、挿入側端部部材と、を直列的に接続することによって構成した場合には、上記第1ベローズ管の長さと第2ベローズ管の長さを可変することによって上記三種類の触媒担持体の配置間隔を自由に調整できるようになり、最適な位置に上記三種類の触媒担持体を正確に位置させることが可能になる。
また、本発明による排気ガス浄化装置の製造・組付け方法によると、製造工程において予め触媒担持体が管状保持部材の所定の位置に取り付けられているから、組付け工程において管状部材に組み付けられた状態でも、上記触媒担持体は、そのままの配置を維持するようになる。
また、組付け工程では排気ガス浄化装置を挿入する管状部材が排気ガス浄化装置の接合部となるから、上記触媒担持体の上記管状部材に対する取り付けが容易になる。
また、上記管状保持部材としてベローズ管を使用し、上記製造工程において上記触媒担持体を挟んでその左右にベローズ管同士、ベローズ管と接合側端部部材またはベローズ管と挿入側端部部材を接合するようにした場合には、ベローズ管の使用によって排気ガス浄化装置を二次的に自由に変形させることが可能になり、当該排気ガス浄化装置の管状部材に対する組み付けが容易になる。また、触媒担持体を中間に挟んだ状態で接合することで接合部での接合強度が強固になる。
また、触媒担持基材としてメッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせたものを使用した場合には、上記シートの重ね合わせる枚数を可変することによって触媒担持基材のメッシュの目の大きさを自由に調整することが可能になる。また、複数のシートを重ね合わせた後、一挙に焼結を行ったものを使用する場合には、効率的で無駄のない触媒担持基材の成形が可能になり、部品コストの削減が図られる。
また、上記触媒担持体の周縁部を軸方向に圧縮して偏平に押し潰した後に溶接することによって上記ベローズ管や接合側端部部材または挿入側端部部材と触媒担持体とを接合するようにした場合には、上記接合部での端面溶接が容易となるから、溶接強度が強くなる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプに適用したマフラーを含む排気経路部品を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの上流側の端部に適用した状態を示す一部破断斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を示す側断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を示す図4中の矢視A部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、触媒担持基材を示す分解斜視図(a)と触媒担持体を示す斜視図(b)である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの下流側の端部に適用した状態を示す一部破断斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの上流側の端部と下流側の端部の双方に適用した状態を示す一部破断斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を管状部材に組み付ける場合に使用する挿入装置と保持装置を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を管状部材に組み付ける場合に使用する挿入装置と保持装置を示す側面図である。 排気ガス中に含まれる有害物質の変換効率と温度との関係を示すグラフである。(出典:(独)交通安全環境研究所 平成13年度フォーラム「寒冷地における触媒温度挙動が亜酸化窒素(N2O)排出に与える影響」第1頁 https://www.ntsel.go.jp/forum/13files/13-14p.pdf) エンジンに接続される排気経路部品表面の温度分布を示す説明図である。(出典:日本アビオニクス株式会社 アプリケーション事例 試験・評価・検査 熱画像集「バイクマフラー」 http://www.avio.co.jp/products/infrared/appli/rd.html) 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置をエキゾーストパイプの上流部と中間部と下流部のそれぞれに適用した状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を示す図4中の矢視F部の拡大図であり、プラグ溶接による接合例を示す断面図(a)とアークスポット溶接による接合例を示す断面図(b)である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本発明の排気ガス浄化装置を管状部材に組み付ける場合に使用する挿入装置を示す断面図である。 従来の排気ガス浄化装置を示す図で、セラミックス製ハニカム構造のもの(a)とメタル製ハニカム構造のもの(b)を示す斜視図である。
以下、図示の実施の形態を例にとって、本発明の排気ガス浄化装置の構成と、該排気ガス浄化装置の製造・組付け方法の内容と、について具体的に説明する。
尚、以下の説明では最初に図1〜図8及び図12、図13に基づいて本発明の第1の実施の形態による排気ガス浄化装置の構成を具体的に説明する。次に、図1〜8、図12、図13、及び図17に基づいて従来の排気ガス浄化装置と本発明の排気ガス浄化装置との相違点を説明し、本発明の排気ガス浄化装置の作用、効果に言及する。次に、図9〜図11に基づいて本発明の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法の内容を排気ガス浄化装置の製造・組付けの流れに沿って具体的に説明する。
(1)排気ガス浄化装置の構成(図1〜図8、図12、図13参照)
本発明の排気ガス浄化装置1は、エンジンEから排出された排気ガスGを外部に排出する排出経路の途中に設けられ、排出された排気ガスG中に含まれる有害物質Cを酸化・還元して浄化する装置である。
具体的には、金属製多孔質構造の円板状の触媒担持基材5に対して、有害物質Cを酸化・還元する触媒Bを担持させることによって形成される触媒担持体7と、該触媒担持体7を所定の位置に配置した状態で保持すると共に、設置する管状部材9に内嵌し、該管状部材9に接合される屈曲可能な管状保持部材17と、を具備することによって本発明の排気ガス浄化装置1は基本的に構成されている。
尚、図1では自動二輪車用のエンジンEに接続される排気経路部品19を示しており、該排気経路部品19は、エンジンEに一端21が接続された後、大きく湾曲して後方に向けて曲線的に延びる複数本のエキゾーストパイプ11と、これらのエキゾーストパイプ11の他端23に接続される直管状の集合管13と、該集合管13に対して接続され、排気騒音を低減させるサイレンサーとして機能するマフラー15と、を備えることによって一例として構成されている。
そして、本実施の形態では排気ガス浄化装置1は、エンジンEに近い排気経路の上流位置に存する管状部材9であるエキゾーストパイプ11の上流側の端部となる一端21に対して一例として設けられている。この他、排気ガス浄化装置1は、図7に示すように上記エキゾーストパイプ11の下流側の端部となる他端23に対して設けてもよく、図8に示すように上記エキゾーストパイプ11の一端21と他端23の双方に対して設けることも可能である。
触媒担持体7は、一例として複数本の金属製線材を格子状に編むことによって形成される金網状のシート状部材を円形に裁断することによって形成されるメッシュ構造のシート3を主要な構成要素として備えている。
そして、このようなメッシュ構造のシート3を複数枚重ね合わせた後、焼結することによって構成される触媒担持基材5を使用する。
また、このような触媒担持基材5の市販品としてニチダイフィルタ株式会社が製造、販売する排気ガス浄化用の触媒担持体の基材があり、該触媒担持体の基材を触媒担持基材5として一例として使用可能である。
また、本実施の形態では上記触媒担持基材5は、上述したシート3を複数枚重ね合わせることによって構成されており、この場合、重ね合わせて使用するシート3の枚数を調整することによって、メッシュの目の粗さを変更して酸化・還元する有害物質C毎に最適な触媒担持性能を発揮できるように構成されている。
更に、触媒担持体7は、上記触媒担持基材5に対して有害物質Cを酸化・還元するための触媒Bを担持させることによって構成されている。尚、浄化する有害物質Cとしては、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等が挙げられ、これらの有害物質Cを酸化・還元する触媒Bとしては、白金(Pt)とパラジウム(Pd)とロジウム(Rh)の三元触媒を核とし、これらを補助する補助触媒として銀、マンガン、鉄、コバルト、銅、バナジウム、亜鉛、イリジウム(Ir)等を加えたものが一例として使用可能である。
因みに、上記ニチダイフィルタ株式会社が製造、販売する排気ガス浄化用の触媒担持体では、触媒Bとしてパラジウム(Pd)を使用しており、上記裁断したメッシュ構造の円板状の基材に対して硝酸パラジウムを加えたアルミナゾル溶液を塗布し、乾燥後約650℃で焼したものが使用されている。
また、上記複数の触媒担持体7は、酸化・還元する有害物質C毎に最適な触媒Bの組成を有するように構成されており、酸化・還元する有害物質Cに対応した最適温度域に分けて設置されていることが好ましい。
また、本実施の形態では管状保持部材17が、設置する管状部材9に内嵌し、管状部材9の形状に沿って押し込むことが可能な可撓性と外径を有するベローズ管25によって構成されている。
また、本実施の形態では上記触媒担持体7が3個と、上記管状保持部材17が2個設けられており、更にこれらの両端に2個の端部部材27を設けることによって排気ガス浄化装置1が構成されている。
具体的には、本実施の形態による排気ガス浄化装置1は、設置される管状部材9の一端21に、一端29Aが接合される接合側端部部材27Aと、該接合側端部部材27Aの他端31Aに、一端33Aが接合される第1触媒担持体7Aと、該第1触媒担持体7Aの他端35Aに、一端37Aが接合される所定長さL1の第1ベローズ管25Aと、該第1ベローズ管25Aの他端39Aに、一端33Bが接合される第2触媒担持体7Bと、該第2触媒担持体7Bの他端35Bに、一端37Bが接合される所定長さL2の第2ベローズ管25Bと、該第2ベローズ管25Bの他端39Bに、一端33Cが接合される第3触媒担持体7Cと、該第3触媒担持体7Cの他端35Cに、一端29Bが接合され、他端31Bが管状部材9の内部に内嵌する挿入側端部部材27Bと、を直列的に接続することによって構成されている。
また、上記2個の端部部材27A、27Bと、管状保持部材17である2個のベローズ管25A、25Bと、3個の触媒担持体7A、7B、7Cにおける触媒担持基材5は、すべてステンレス鋼によって形成されており、上記管状保持部材17A、17Bの端部37A、37B及び39A、39Bと接合される部位の触媒担持体7A、7B、7Cの周縁部41は、軸方向Yに圧縮され、偏平に押し潰された状態で接合されている。
このうち、接合側端部部材27Aと挿入側端部部材27Bは、一例として同形状、同寸法に形成されており、エンジンEまたは排気経路部品19の他の部位に接続される外方部分に短寸円筒状のソケット部43を有し、その内方に、内側に向かって縮径する湾曲した内ひだ部45、更にその内方に外側に向かって拡径する端面が平坦なフランジ部47を備えている。そして、このようにして構成される端部部材27A、27Bの寸法は、外径D1が一例として30〜40mm、内径d1が一例として20〜30mm、長さL3が一例として10〜15mmに設定されている。
触媒担持体7A、7B、7Cは、一例として同形状、同寸法に形成されており、実質的にフィルタ作用をし、上記端部部材27A、27Bまたはベローズ管25A、25Bに内嵌する本体部40の外径D2が上記端部部材27A、27Bの内径d1と同じか、幾分、小さくなるように設定されている。
また、上記本体部40の厚さT1は一例として約4mm、上記周縁部41の厚さT2は一例として約1mmに圧縮されている。また、上記周縁部41を含めた触媒担持体7A、7B、7Cの外径D3は、上記端部部材27A、27Bの外径D1とほぼ同じ寸法に設定されている。
第1ベローズ管25Aと第2ベローズ管25Bは、本実施の形態では一例として同形状、同寸法に形成されており、上記触媒担持体7A、7B、7Cの周縁部41に当接する一端37A、37Bと他端39A、39Bに端面が平坦なフランジ部49を備えている。
また、両端のフランジ部49の間に一例として12個の内ひだ部51と、これらの内ひだ部51の間に一例として11個の外ひだ部53がそれぞれ等ピッチで配置されている。そして、このようにして構成される第1ベローズ管25Aと第2ベローズ管25Bの外径D4は、上記端部部材27A、27Bの外径D1とほぼ同じ寸法に設定されており、第1ベローズ管25Aと第2ベローズ管25Bの内径d4は、上記端部部材27A、27Bの内径d1とほぼ同じ寸法に設定されている。
また、第1ベローズ管25Aの長さL1と第2ベローズ管25Bの長さL2は、本実施の形態では同じ寸法に設定されており、一例として約60mmに設定されている。
尚、第1ベローズ管25Aの長さL1と第2ベローズ管25Bの長さL2は、第2触媒担持体7Bと第3触媒担持体7Cの取付け位置を決める役割を有しているため、取り付けたい第2触媒担持体7Bと第3触媒担持体7Cの位置に応じて上記第1ベローズ管25Aの長さL1と第2ベローズ管25Bの長さL2を適宜調整する。
また、本実施の形態では上記2個の端部部材27A、27Bと、3個の触媒担持体7A、7B、7Cと、2個のベローズ管25A、25Bは、一例としてSUS304または耐熱性を向上させたSUS316等のステンレス鋼によって構成されており、これらの接合部の接合は、一例としてMAG溶接又はTIG溶接によって行われている。
また、上記両端の端部部材27A、27Bと、エンジンEまたは排気経路部品19の他の部位との接合部の接合は、一例としてTIG溶接、スポット溶接、シーム溶接、アークスポット溶接、レーザー溶接等によって行われている。
(2)従来の排気ガス浄化装置との相違点(図1〜図8及び図12〜図14参照)
従来から、排気ガス浄化装置としては上述した図14(a)に示すセラミックス製ハニカム構造の触媒担持体101と、図14(b)に示すメタル製ハニカム構造の触媒担持体103と、が多く使用されていた。これらの触媒担持体101、103は、軸方向Yに長い円柱状ないし円筒状をしていたため、エンジンEに近い湾曲したエキゾーストパイプ11には設置できず、エンジンEから遠い直管状の集合管13を利用して1個のみ設けられていた。
そして、排気ガスG中に含まれる有害物質Cは、図12に示すように300℃以上の高温域で作動が活発になるが、図13に示すようにエンジンEから離れた集合管13では、排気ガスGの温度が低くなって上記300℃に満たない場合が生じる。尚、図13中の目盛りの数字は、排気経路部品19の表面温度を表したものであり、排気ガスGの温度はエンジンEの排気量により異なるが、一例として100〜240℃程度である。この図は排気ガスGの温度変化を見ることができる図であり、表面温度から換算して排気ガスGの温度はエンジンEに近い部分で500〜600℃程度になる一方、集合管13では、排気ガスGの温度が300℃に満たない程度まで低くなっていることがわかる。
従って、集合管13に設けられていた従来の触媒担持体101、103の構成では、排気ガスG中に含まれる有害物質Cの効果的な酸化・還元は行われていなかった。
これに対し、本実施の形態による排気ガス浄化装置1は、上記屈曲可能な管状保持部材17の存在によってエキゾーストパイプ11のような湾曲した管状部材9に対しても排気ガス浄化装置1が設置できるように構成されている。
また、本実施の形態では取付け位置を変えて複数の触媒担持体7が設けられているため、排気ガスG中に含まれる有害物質Cの作動が活発になる温度域が異なっている場合に、それぞれの温度域に対応した位置に振り分けて触媒担持体7を設けることが可能になっている。
(3)排気ガス浄化装置の作用、効果(図1〜図8及び図12、図13、図17参照)
従って、本実施の形態ではエンジンEに近いエキゾーストパイプ11に排気ガス浄化装置1を設置することで作動が活発になる高温域で有害物質Cを酸化・還元することができ、更に、図12に示すように有害物質Cの作動が活発になる300℃付近のピークと550℃付近のピークに対応した位置に排気ガス浄化装置1を設けたり、それぞれの触媒担持体7を配置することが可能であるから、このようにすれば、作動が活発になる温度の違う複数の有害物質Cに対する効果的な酸化・還元が可能になる。
また、本実施の形態による排気ガス浄化装置1は、排気ガスGの排気経路の直線部分だけでなく曲線部分に対しても設置でき、設置する管状部材9を半割りすることなく、触媒担持体7を所定の位置に正確かつ確実に設置することが可能になっている。
これにより、排気ガスGの浄化性能と浄化調整能力に優れ、製造・組付けが容易で低コストの排気ガス浄化装置1の提供が可能になっている。
(4)排気ガス浄化装置の製造・組付け方法の内容(図9〜図11参照)
本発明の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、触媒担持体7と屈曲可能な管状保持部材17とを備える上記排気ガス浄化装置1を製造して、該排気ガス浄化装置1をエンジンEから排出された排気ガスGの排気経路を構成する管状部材9の所定の位置に組み付ける排気ガス浄化装置の製造・組付け方法であって、製造工程P1と、組付け工程P2と、を備えることによって構成されている。
以下、排気ガス浄化装置1の製造・組付けの流れに沿って、製造工程P1と組付け工程P2の内容を具体的に説明する。
(A)製造工程(図9参照)
製造工程P1は、上記触媒担持体7と管状保持部材17を接合して排気ガス浄化装置1を得る工程である。
即ち、本実施の形態では予め所定の寸法に形成された2個の端部部材27A、27Bと、3個の触媒担持体7A、7B、7Cと、2個のベローズ管25A、25Bを用意し、中間部では第2触媒担持体7Bを挟んでその左右に第1ベローズ管25Aと第2ベローズ管25Bとを一例として溶接により接合する。
また、接合側端部では第1触媒担持体7Aを挟んでその左右に接合側端部部材27Aと第1ベローズ管25Aとを一例として溶接により接合する。更に、挿入側端部では第3触媒担持体7Cを挟んでその左右に第2ベローズ管25Bと挿入側端部部材27Bとを一例として溶接により接合する。
そして、上記触媒担持体7としては、メッシュ構造のシート3を複数枚重ね合わせた後、焼結した触媒担持基材5に対して、有害物質Cを酸化・還元する上述した触媒Bを担持させたものが使用できる。
また、上記2個のベローズ管25A、25Bや接合側端部部材27Aまたは挿入側端部部材27Bと接合される部位の触媒担持体7A、7B、7Cの周縁部41は、上述したように軸方向Yに圧縮され、偏平に押し潰された後に溶接によって接合されている。
(B)組付け工程(図9〜図11参照)
組付け工程P2は、製造した排気ガス浄化装置1を、上記管状部材9の一端21側から挿入して、その端部29Aを上記管状部材9の一端21に接合して管状部材9に組み付ける工程である。
即ち、本実施の形態では上記挿入側端部部材27B側を始端として排気ガス浄化装置1を管状部材9に挿入し、上記接合側端部部材27A側の終端29Aが管状部材9の一端21とほぼ一致する位置まで挿入されたところで上記接合側端部部材27Aのソケット部43とこれに内接する管状部材9の一端21とを溶接によって接合することで排気ガス浄化装置1を管状部材9に組み付ける。
排気ガス浄化装置1を管状部材9に組み付ける場合には、図10及び図11に示す挿入装置55と保持装置57が一例として使用される。管状部材9は、管状部材9の形状に合わせて配置される載置台59、59上に載置されて支持される。管状部材9の一端21には、該一端21を挟持する保持装置57の構成部材であるクランプ61が配置されている。
クランプ61は、固定クランプ63と可動クランプ65を備えることによって一例として構成されていて、保持装置57のレバースイッチ67を操作することで上記可動クランプ65が前進または後退して上記管状部材9の一端21を挟持して保持したり、その挟持状態を解除し得るように構成されている。
一方、挿入装置55は、上記載置台59、59によって支持され、上記保持装置57によって一端21が保持された管状部材9の一端21に臨むように軸心が一致した状態で設けられる挿入ヘッド69と、シリンダーロッド71及びシリンダー本体73と、該シリンダー本体73に油圧やエア圧を供給して上記挿入ヘッド69を前進または後退させる操作スイッチ75と、を一例として備えることによって構成されている。
そして、排気ガス浄化装置1を管状部材9に組み付けるときは、上記挿入ヘッド69に排気ガス浄化装置1の接続側端部部材27Aを嵌めて挿入ヘッド69を前進させ、排気ガス浄化装置1が完全に管状部材9の内部に入るまで挿入する。挿入完了後は、操作スイッチ75を操作して挿入ヘッド69を後退させ、レバースイッチ67を操作して可動クランプ65を後退させてクランプを解除する。そして、排気ガス浄化装置1が挿入された管状部材9を上記保持装置57から取り外して上述したように管状部材9の一端21に排気ガス浄化装置1の接合側端部部材27Aを溶接して接合する。
また、排気ガス浄化装置1の挿入側端部部材27Bと管状部材9を溶接により接合する。溶接方法としては、アークスポット溶接、プラグ溶接、MAG溶接、TIG溶接、レーザー溶接等によって接合することが可能である。
そして、このようにして構成される本実施の形態による排気ガス浄化装置の製造・組付け方法によれば、上記優れた特性を有する排気ガス浄化装置1を簡単に製造でき、製造した排気ガス浄化装置1は、ベローズ管25A、25Bを設けたことによって自由に形状を変化させることができるから、エキゾーストパイプ11のように湾曲した管状部材9に対しても排気ガス浄化装置1の組付けが円滑に実行されるようになる。
また、上記組付け工程において挿入側端部部材27B側から管状部材9に排気ガス浄化装置1を挿入し、接合側端部部材27Aの終端が管状部材9の一端とほぼ一致する位置で組み付けるようにしたから、上記管状部材9の一端から各触媒担持体7A、7B、7Cまでの距離が一定になり、触媒担持体7A、7B、7Cの取付け位置が正確になる。
[第2の実施の形態](図14〜図15参照)
本発明の第2の実施の形態による排気ガス浄化装置1は、上述した第1の実施の形態による排気ガス浄化装置1において、複数設けていた触媒担持体7を1個のみとし、該触媒担持体7の両側に管状保持部材17を設けた構成の実施の形態である。
従って、ここでは上記第1の実施の形態と共通の構成については説明を省略し、上述した本実施の形態の特有の構成を中心に説明する。
先ず、本実施の形態では、上記触媒担持体7が1個と、上記屈曲可能な管状保持部材17であるベローズ管25が2個設けられており、更にベローズ管25の両端に端部部材27が一体的に設けられている。
具体的には、図15に示すように、本実施の形態による排気ガス浄化装置1は、管状部材9に接合される端部部材27Cを備えた第1ベローズ管25Cと、該第1ベローズ管25Cの他端に一端が接合される触媒担持体7Dと、該触媒担持体7Dの他端に一端が接合され他端が管状部材9に接合される端部部材27Dを備えた第2ベローズ管25D、を直列的に接続することによって構成されている。
また、本実施の形態では、管状部材9の上流側、中流側、下流側の3箇所に上記構成の排気ガス浄化装置1が3個設けられており、各排気ガス浄化装置1に1個づつ、合計3個の触媒担持体7D、7E、7Fを配置している。そして、排気ガスG中に含まれる有害物質Cの作動が活発になる温度域が異なっている場合に、それぞれの温度域に対応した位置に振り分けて、異なる触媒特性を有する触媒担持体7を設けることが可能になっている。
そして、本実施の形態による排気ガス浄化装置1は、上記屈曲可能な管状保持部材17であるベローズ管25の存在によってエキゾーストパイプ11のような湾曲した管状部材9に対しても排気ガス浄化装置1が設置できるように構成されている。
すなわち、管状部材9への排気ガス浄化装置1の組付けにあたっては、上記管状部材9の一端または他端側から挿入して所定の位置に保持させることができる。具体的には、排気ガス浄化装置1を管状部材9に挿入する場合には、上述した挿入装置55と保持装置57を一例として使用するが、挿入装置55は、図16に示すように、屈曲可能な挿入ヘッド77を使用している。該挿入ヘッド77としては、パイプ曲げ加工に使用される屈曲可能な芯金構造が一例として使用可能である。
そして、排気ガス浄化装置1が挿入された管状部材9を上記保持装置57から取り外して上述したように管状部材9に排気ガス浄化装置1の端部部材27C、27Dを溶接して接合する。具体的には、図15(a)に示すように、予め管状部材9の適所に溶接用の孔を複数設けておき、挿入した端部部材27とその孔の周辺をMAG溶接やアーク溶接によりプラグ溶接79することによって接合する。尚、孔の位置によって排気ガス浄化装置1の取り付け位置を規定しておけば、管状部材9への挿入時に触媒担持体7を正確に位置決めした状態で接合することができる。
また、図15(b)に示すように、管状部材9の適所に挿入した端部部材27と管状部材9とをアークスポット溶接80することによって接合する。尚、挿入した排気ガス浄化装置1の位置決めは、挿入装置55の挿入ヘッド77にストッパーを付けておき該ストッパーが管状部材9の端面など所定の位置に至ったところで位置決めする等の方法で実施することが可能である。
そして、このようにして構成される本実施の形態による排気ガス浄化装置1によっても、上述した第1の実施の形態による排気ガス浄化装置1と同様の作用、効果が発揮できる。しかも、本実施の形態によると、構造が簡単で製造が容易であり、管状部材への組み付けや接合も容易で、安価に製造できる。また、管状部材の任意の位置に排気ガス浄化装置1を必要な数取り付けることができ、排ガスの浄化能力を最大限発揮することができる。
[他の実施の形態]
本発明の排気ガス浄化装置1及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、上述した実施の形態のものに限定されず、その発明の要旨内での変更が可能である。
例えば、触媒担持体7の触媒担持基材5としては、上述した実施の形態で述べたメッシュ構造のシート3を複数枚重ね合わせた構成のものの他、ポーラス金属やロータス金属等の多孔質金属を円板状に成形したものを使用することも可能である。
また、管状保持部材17も上述した実施の形態で述べたベローズ管25に限らず、少なくとも組付け時に自由に形状を変化させることができ、少なくとも組付け後に必要な耐熱性と機械的強度を有する構造、材質または製法の違う他の管状保持部材を使用することも可能である。
また、製造方法としては、挿入方式に限らず、例えば、曲げる前の直管状のエキゾーストパイプ11内に排気ガス浄化装置1をセットし、エキゾーストパイプ11内に水を入れた後、冷凍曲げしてエキゾーストパイプ11と一体に排気ガス浄化装置1を成形することも可能である。
この他、触媒担持体7を設ける数は、上述した実施の形態のように3個に限らず、1個あるいは2個でもよいし、4個以上設けることも可能である。
同様に、管状保持部材17の数も2個に限らず、1個でもよいし、3個以上設けることも可能である。
また、排気ガス浄化装置1の形状や各部の寸法も適用する管状部材9の形状や寸法に合わせて適宜変更することが可能である。例えば、管状部材9の中間部分に排気ガス浄化装置1を配置することも可能である。また、管状部材9の全長に及ぶような長尺な管状保持部材17を使用する場合には、管状部材9の一端21と他端23の両方で排気ガス浄化装置1を接合することも可能である。
また、管状部材9の一端とは上記の実施の形態に示す部位に限らず、例えば、管状部材9の端部側であれば端部よりやや内側に移行した部分でもよい。また、接合とは上記のような溶接による接合に限らず、ロウ付け、カシメなど他の接合手段を使用することも可能である。
また、管状部材9は、一例としてエキゾーストパイプ11を使用した場合を示したが、集合管13や適用する車種に応じて設けられる種々の排気経路に設けられる部品に本発明の排気ガス浄化装置1を設置することも可能である。
また、触媒担持基材5の形状は円板状のものを使用するが、ここでいう円とは、完全な円に限らず、楕円、長円等その他の円に近い形状のものとすることが可能である。
本発明の排気ガス浄化装置及び排気ガス浄化装置の製造・組付け方法は、エンジンから排出される排気ガス中に含まれる有害物質を酸化・還元して浄化する排気ガス浄化装置の製造、使用分野等で利用でき、特に効果的な有害物質の酸化・還元が可能で製造・組付けが容易で安価な排気ガス浄化装置を提供したい場合に利用可能性を有する。
1 排気ガス浄化装置
3 シート
5 触媒担持基材
7 触媒担持体
9 管状部材
11 エキゾーストパイプ
13 集合管
15 マフラー(サイレンサー)
17 管状保持部材
19 排気経路部品
21 (管状部材の)一端(上流側の端部)
23 (管状部材の)他端(下流側の端部)
25 ベローズ管
27 端部部材
29 (端部部材の)一端
31 (端部部材の)他端
33 (触媒担持体の)一端
35 (触媒担持体の)他端
37 (管状保持部材の)一端
39 (管状保持部材の)他端
40 本体部
41 周縁部
43 ソケット部
45 (端部部材の)内ひだ部
47 (端部部材の)フランジ部
49 (管状保持部材の)フランジ部
51 (管状保持部材の)内ひだ部
53 (管状保持部材の)外ひだ部
55 挿入装置
57 保持装置
59 載置台
61 クランプ
63 固定クランプ
65 可動クランプ
67 レバースイッチ
69 挿入ヘッド
71 シリンダーロッド
73 シリンダー本体
75 操作スイッチ
77 挿入ヘッド本体
79 栓溶接
P1 製造工程
P2 組付け工程
E エンジン
G 排気ガス
C 有害物質
S 微粒子等
B 触媒
L 長さ
T 厚さ
Y 軸方向
D 外径
d 内径

Claims (12)

  1. エンジンから排出された排気ガスを外部に排出する排気経路の途中に設けられ、排出された排気ガス中に含まれる有害物質を酸化・還元して浄化する排気ガス浄化装置であって、
    金属製多孔質構造の円板状の触媒担持基材に対して、有害物質を酸化・還元する触媒を担持させることによって形成される触媒担持体と、
    上記触媒担持体を所定の位置に配置した状態で保持すると共に、設置する管状部材に内嵌し、該管状部材に接合される屈曲可能な管状保持部材と、を具備していることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 上記排気ガス浄化装置は、エンジンに近い排気経路の上流位置に存する管状部材であるエキゾーストパイプに対して設けられていることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化装置。
  3. 上記排気ガス浄化装置は、上記エキゾーストパイプの上流側の端部と下流側の端部のいずれか一方、または双方に設けられていることを特徴とする請求項2記載の排気ガス浄化装置。
  4. 上記触媒担持体は、メッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせた後、焼結することによって構成される触媒担持基材を使用して成形されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  5. 上記触媒担持体は、重ね合わせて使用するシートの枚数を調整することによってメッシュの目の粗さを変更して酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒担持性能を発揮するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の排気ガス浄化装置。
  6. 上記触媒担持体は、酸化・還元する有害物質毎に最適な触媒組成を有するように構成されており、酸化・還元する有害物質に対応した最適温度域に分けて設置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  7. 上記管状保持部材と触媒担持基材は、共に金属によって形成されており、上記管状保持部材の端部と接合される部位の触媒担持体の周縁部は、軸方向に圧縮され、偏平に押し潰された状態で接合されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  8. 上記管状保持部材は、設置する管状部材に内嵌し、管状部材の形状に沿って押し込むことが可能な可撓性と外径を有するベローズ管によって構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  9. 上記排気ガス浄化装置は、設置される管状部材に接合される接合側端部部材と、
    上記接合側端部部材の他端に、一端が接合される第1触媒担持体と、
    上記第1触媒担持体の他端に、一端が接合される所定長さの第1ベローズ管と、
    上記第1ベローズ管の他端に、一端が接合される第2触媒担持体と、
    上記第2触媒担持体の他端に、一端が接合される所定長さの第2ベローズ管と、
    上記第2ベローズ管の他端に、一端が接合される第3触媒担持体と、
    上記第3触媒担持体の他端に、一端が接合され、他端が管状部材に接合される挿入側端部部材と、を直列的に接続することによって構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  10. 触媒担持体と屈曲可能な管状保持部材とを備える排気ガス浄化装置を製造して、該排気ガス浄化装置を、エンジンから排出された排気ガスの排気経路を構成する管状部材の所定の位置に組み付ける排気ガス浄化装置の製造・組付け方法であって、
    上記触媒担持体と管状保持部材を接合して排気ガス浄化装置を得る製造工程と、
    上記製造した排気ガス浄化装置を、上記管状部材に挿入し、上記管状部材に接合して管状部材に組み付ける組付け工程と、を備えていることを特徴とする排気ガス浄化装置の製造・組付け方法。
  11. 上記管状保持部材としてベローズ管を使用し、
    上記製造工程は、中間部では触媒担持体を挟んでその左右にベローズ管を接合し、接合側端部では触媒担持体を挟んでその左右にベローズ管と接合側端部部材を接合し、挿入側端部では触媒担持体を挟んでその左右に挿入側端部部材とベローズ管を接合することで排気ガス浄化装置を得るように構成され、
    上記組付け工程は、上記挿入側端部部材側を始端として排気ガス浄化装置を管状部材に挿入し、上記接合側端部部材側の終端が管状部材内まで挿入されたところで上記挿入側端部部材及び接合側端部部材と管状部材を接合することで排気ガス浄化装置を管状部材に組み付けるようにしたことを特徴とする請求項10記載の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法。
  12. 上記触媒担持体としては、メッシュ構造のシートを複数枚重ね合わせた後、焼結した触媒担持基材に対して、有害物質を酸化・還元する触媒を担持させたものが使用され、
    上記管状保持部材や接合側端部部材及び挿入側端部部材と接合される部位の触媒担持体の周縁部は、軸方向に圧縮され、偏平に押し潰された後に接合されていることを特徴とする請求項10または11記載の排気ガス浄化装置の製造・組付け方法。
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