JP2019106830A - 共振形インバータ装置、電源装置、制御装置及び制御プログラム - Google Patents

共振形インバータ装置、電源装置、制御装置及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インバータ回路において、ハードスイッチングを防止してソフトスイッチングを的確に動作させ、かつ、的確なゼロボルトスイッチングを実現し、その結果、スイッチング損失及びノイズを確実に低減させることが可能な共振形インバータ装置などを提供すること。
【解決手段】電源装置1は、インバータ回路21から出力される出力電流を検出し、各半導体スイッチング素子Qa〜Qdのそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出し、当該検出された出力電流の正負の極性に基づいて各半導体スイッチング素子Qa〜Qdのターンオフ動作を制御し、当該検出された出力電流の正負の極性及び検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて各半導体スイッチング素子Qa〜Qdのターンオン動作を制御する、構成を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ回路の出力端に共振回路を直列に接続した共振形インバータ装置などに関する。
従来、直列共振形インバータ装置におけるターンオン損失を防止するため、フルブリッジ型インバータ回路のスイッチングタイミングを調整する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
例えば、従来の共振形インバータ装置は、正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを交互に出力するフルブリッジインバータを構成するインバータ回路と、その出力端にインダクタ(リアクトル)及びコンデンサと、を備えている。
そして、この共振形インバータ装置は、インバータ回路の出力電流値を電流検出器によって検出し、当該検出した電流値に基づき、フルブリッジインバータを構成する半導体スイッチング素子のターンオン/ターンオフのタイミングを調整する構成を有している。
また、このようなインバータ装置は、インバータ回路の出力電流のゼロクロスタイミングを実現することによって、ターンオン又はターンオフ損失を防止することができるようになっている。
特開2002−171766号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の共振形インバータ装置であっては、ゼロクロスタイミングを補正するために、インバータ回路からの出力電圧パルスにおける周波数を調整している。このため、当該共振形インバータ装置であっては、負荷側において発生したアーク放電に起因する短絡状態の発生など、負荷値が急激に変動すると、インバータ回路は、ハードスイッチングによって動作し、その結果、電力損失の増大、異常発熱、及び、ノイズの増大などの不具合が発生してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、インバータ回路において、ハードスイッチングを防止してソフトスイッチングを的確に動作させ、かつ、的確なゼロボルトスイッチングを実現し、その結果、スイッチング損失及びノイズを確実に低減させることが可能な共振形インバータ装置などを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、
複数の半導体スイッチング素子を有し、当該半導体スイッチング素子を制御することによって正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを交互に出力するフルブリッジ型のインバータ回路と、
前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、
前記インバータ回路から出力される出力電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出する電位差検出手段と、
前記検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて、前記各半導体スイッチング素子のオン動作及びオフ動作を制御する制御手段と、
を備える、構成を有している。
また、本発明は、上記に加えて、インバータ回路の入力端に接続された降圧コンバータを備えていてもよい。
さらに、本発明は、
複数の半導体スイッチング素子を有し、当該半導体スイッチング素子を制御することによって正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを交互に出力するフルブリッジ型のインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、を有する共振形インバータ装置を制御する制御装置であって、
前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、
前記インバータ回路から出力される出力電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出する電位差検出手段と、
前記検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて、前記各半導体スイッチング素子のオン動作及びオフ動作を制御する制御手段と、
を備える、構成を有していてもよい。
なお、本発明は、上記の制御装置をコンピュータに搭載された制御プログラムによって実現してもよい。
この構成により、本発明は、負荷の変動などの外的な要因によってインバータ回路から出力される出力電流の正負の極性が変動するような場合であっても、当該正負の極性の変動を矯正すること、すなわち、各半導体スイッチング素子のソース−ドレイン間の電圧に基づいて各半導体スイッチング素子の動作を制御することによってゼロボルトスイッチングを的確に実現することができる。
したがって、本発明は、外的な要因によって発生するハードスイッチングを防止してソフトスイッチングを正常に動作させることができるとともに、フルブリッジ型のインバータ回路などにおいて生ずるスイッチング損失、異常な発熱、及び、スパイク電流や高周波ノイズの発生を確実に低減させること、又は、防止することができる。
本発明に係る一実施形態の電源装置における回路構成の一構成例を示す図である。 一実施形態のインバータ回路の基本動作を説明するための回路図(その1)である。 一実施形態のインバータ回路の基本動作を説明するための回路図(その2)である。 一実施形態のインバータ回路の基本動作を説明するための回路図(その3)である。 一実施形態のインバータ回路を構成する各スイッチング素子の動作と当該インバータ回路から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングを示すタイミングチャートである。 一実施形態のインバータ回路の動作において異常状態を説明するための回路図(その1)である。 一実施形態のインバータ回路の動作において異常状態を説明するための回路図(その2)である。 一実施形態において、インバータ回路を構成する各スイッチング素子の動作と、当該インバータ回路から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングと、各スイッチング素子のD−S間電圧検出信号と、各スイッチング素子のターンオン動作を許可するオン動作許可信号と、の関係を示すタイミングチャートである。 一実施形態において、インバータ回路を構成する各スイッチング素子の動作と、当該インバータ回路から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングと、各スイッチング素子のD−S間電圧検出信号と、各スイッチング素子のターンオン動作を許可するオン動作許可信号と、の関係を示すタイミングチャートのその他の例である。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1]電源装置
まず、図1を用いて本実施形態の電源装置1の回路構成について説明する。なお、図1は、本実施形態における電源装置1の回路構成を示す図である。
本実施形態の電源装置1は、直流電圧をコンバータ入力部に印加し、コンバータの直流出力を位相シフトフルブリッジによるPWM(pulse wide modulation)方式のインバータによって交流(矩形波)電圧に変換し、かつ、インダクタとコンデンサによる直列共振タンクにより矩形波を正弦波に変換する直列共振型のインバータである。
また、本実施形態の電源装置1は、例えば、スパッタリング装置、透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡などの各種の電子顕微鏡、磁気共鳴装置や各種の測定装置、高周波誘導加熱装置及び放電管を用いた照明器具に対して、交流電源を供給するためのものである。
そして、本実施形態の電源装置1は、図1に示すように、直流電圧を降圧して直列共振形インバータ装置20に供給する降圧コンバータ10と、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路21を有する直列共振形インバータ装置20と、直列共振形インバータ装置20を制御する制御回路30と、を備えている。
降圧コンバータ10は、出力端12に接続された直列共振形インバータ装置20の入力端に対して直流電圧を供給する。特に、降圧コンバータ10は、入力側コンデンサC1及び出力側コンデンサC2と、ダイオードD1と、コンバータ用の半導体スイッチング素子(以下、「コンバータ用スイッチング素子」という。)Q1と、インダクタL1と、有している。なお、例えば、本実施形態の降圧コンバータ10は、本発明の降圧コンバータを構成する。
具体的には、入力側コンデンサC1及び出力側コンデンサC2は、それぞれ、入力端11(第1の入力端11a及び第2の入力端11b)及び出力端12(第1の出力端12a及び第2の出力端12b)に対して並列に接続されている。
ダイオードD1のアノードは、コンバータ用スイッチング素子Q1のドレイン及びイン
ダクタL1の一端に接続され、当該ダイオードD1のカソードは、入力側コンデンサC1及び出力側コンデンサC2の一端に接続される。
コンバータ用スイッチング素子Q1は、N型のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor−Field−Effect Transistor)によって構成されている。
また、コンバータ用スイッチング素子Q1は、入力側コンデンサC1の一端及び第2の入力端11bにソース電極(以下、「ソース」ともいう。)が接続され、かつ、ダイオードD1のアノードにドレイン電極(以下、「ドレイン」ともいう。)が接続されている。
インダクタL1は、ダイオードD1のアノード、及び、出力側コンデンサC2の一端及び第2の出力端12bに接続されている。
直列共振形インバータ装置20は、降圧コンバータ10によって供給される直流電圧を交流電圧に変換して正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを出力するフルブリッジ型のインバータ回路21と、当該インバータ回路21から出力された正負の極性を有する電圧パルスにおけるスイッチング損失を低減する共振回路22と、を有している。
なお、例えば、本実施形態のインバータ回路21は、本発明のインバータ回路を構成し、共振回路22は、本発明の共振回路を構成する。
インバータ回路21は、MOSFETなどの自己消弧形でN型の4つのスイッチング素子Q(以下、それぞれ、「第1スイッチング素子Qa」、「第2スイッチング素子Qb」、「第3スイッチング素子Qc」及び「第4スイッチング素子Qd」という。)を有している。
そして、各スイッチング素子Qa〜Qdは、それぞれ、ドレイン−ソース間に寄生ダイオード(以下、「ボディダイオード」という。)BDを内蔵した構成を有している。また、各ボディダイオードBDは、各スイッチング素子Qa〜Qdのドレイン−ソース間に並列接続されている。
具体的には、第1スイッチング素子Qaのドレインは、降圧コンバータ10の第1の出力端12aに接続された第1の入力端23a及び第3スイッチング素子Qcのドレインに接続される。そして、第1スイッチング素子Qaのソースは、第2スイッチング素子Qbのドレインに接続される。
第2スイッチング素子Qbのドレインは、第1スイッチング素子Qaのソース及び第2の出力端24bに接続される。また、第2スイッチング素子Qbのソースは、降圧コンバータ10の第2の出力端12bに接続された第2の入力端23b及び第4スイッチング素子Qdのソースに接続される。
そして、第1スイッチング素子Qaのソースと第2スイッチング素子Qbのドレインとの間に共振回路22の入力端となる第1の接続点CP1が形成される。
一方、第3スイッチング素子Qcのドレインは、第1の入力端23a及び第1スイッチング素子Qaのドレインに接続される。また、第3スイッチング素子Qcのソースは、第4スイッチング素子Qdのドレインに接続される。
第4スイッチング素子Qdのドレインは、第3スイッチング素子Qcのソース及び第1
の出力端24aに接続される。また、第4スイッチング素子Qdのソースは、第2の入力端23b及び第2スイッチング素子Qbのソースに接続される。
そして、第3スイッチング素子Qcのソースと第4スイッチング素子Qdのドレイン間に共振回路22の入力端となる第2の接続点CP2が形成される。
なお、第1の接続点CP1及び第2の接続点CP2は、インバータ回路21の出力端を構成する。そして、両接続点CP1−CP2間の電位差((Vsw1−Vsw2)間電圧)は、インバータ回路21の出力電圧パルスとして共振回路22に供給される。
他方、各スイッチング素子Qa〜Qdのベース電極(以下、「ベース」という。)には、それぞれ、制御回路30(具体的には、後述の駆動回路部37)が接続されており、第1スイッチング信号Vga、第2スイッチング信号Vgb、第3スイッチング信号Vgc及び第4スイッチング信号Vgdが供給される。
特に、各スイッチング素子Qa〜Qdは、それぞれ、対応するスイッチング信号Vga〜Vgdが「Low」レベル(以下、「Lレベル」という。)から「Hi」レベル(以下、「Hレベル」という。)に上昇すると、ターンオン(オン動作)する。そして、各スイッチング素子Qa〜Qdは、対応するスイッチング信号Vga〜Vgdが「H」レベルに維持されている間は、オン状態を維持する。
また、各スイッチング素子Qa〜Qdは、対応するスイッチング信号Vga〜Vgdが、「H」レベルから「L」レベルに下降すると、ターンオフ(オフ動作)する。そして、各スイッチング素子Qa〜Qdは、対応するスイッチング信号Vga〜Vgdが「L」レベルに維持されている間は、オフ状態を維持する。
なお、本実施形態においては、各スイッチング素子Qa〜Qdのオンタイミング及びオフタイミングを調整することによって、ソフトスイッチング動作を実現し、電源装置1(具体的には、インバータ回路21)におけるスイッチング損失を低減することができるようになっている。
共振回路22は、インバータ回路21から出力された所望の交流電圧や交流電流を出力端24から外部に出力する構成を有している。具体的には、共振回路22は、第1の接続点CP1に直列に接続されたインダクタL2と、第2の接続点CP2に直列に接続されたコンデンサC3と、一次側がコンデンサC3の出力側及びインダクタL2の出力側に接続され、かつ、二次側が出力端24に接続されるトランスT1と、を有している。
特に、インダクタL2の一端は、第1スイッチング素子Qa及び第2スイッチング素子Qb間に形成された第1の接続点CP1に接続され、当該インダクタL2の他端は、トランスT1の一次巻線Lpの一端に接続される。
また、コンデンサC3の一端は、第3スイッチング素子Qc及び第4スイッチング素子Qd間に形成された第2の接続点CP2に接続され、当該コンデンサC3の他端は、トランスT1の一次巻線Lpの他端に接続される。
制御回路30は、インバータ回路21を構成する各スイッチング素子Qa〜Qdのオン/オフを制御するため、
(1)共振回路22を構成するコンデンサC3の電圧を検出して当該コンデンサC3に流れる電流を算出し、
(2)直列共振形インバータ装置20の出力電圧Vo及び出力電流Io(すなわち、電源
装置1の出力電流)を検出し、
(3)各スイッチング素子Qa〜Qdのドレイン−ソース間の電圧(以下、「ドレイン−ソース電圧」という。)を検出し、
(4)(1)〜(3)の検出結果に基づいて、所定の演算を実行して各スイッチング素子Qa〜Qdを駆動制御する、
構成を有している。なお、本実施形態における制御回路30の構成及びその動作の詳細については、後述する。
[2]インバータ回路の駆動制御
[2.1]インバータ回路の基本動作
次に、図2〜図5を用いて、本実施形態の直列共振形インバータ装置20におけるインバータ回路21の基本動作について説明する。なお、図2〜図4は、本実施形態のインバータ回路21の基本動作を説明するための回路図である。また、図5は、本実施形態のインバータ回路21における各スイッチング素子Qa〜Qdの動作と、当該インバータ回路21から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングと、を説明するためのタイミングチャートである。
本実施形態のインバータ回路21は、
(1)第1スイッチング素子Qa及び第4スイッチング素子Qdから構成され、かつ、同時にオン動作する第1組スイッチ(以下、「第1半導体スイッチング素子群」ともいう。)と、
(2)第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcから構成され、かつ、同時にオン動作する第2組スイッチ(以下、「第2半導体スイッチング素子群」ともいう。)と、
から構成される。
そして、駆動回路部37において生成された各スイッチング信号Vga〜Vgdがそれぞれ各スイッチング素子Qa〜Qdのゲートに供給されると、各スイッチング素子Qa〜Qdは、駆動する。
特に、インバータ回路21は、図2〜図4に示すように、各スイッチング信号Vga〜Vgdに基づいて、以下に説明する動作モードm1〜m6を繰り返し、正負の極性を有する出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)及び出力電流(Isw)を出力する。
例えば、インバータ回路21は、図5(A)〜(D)に示す各スイッチング信号Vga〜Vgdがスイッチング素子Qa〜Qdのゲートに供給される場合には、第1の接続点CP1及び第2の接続点CP2を介して、図5(E)に示す正負の極性を有する出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)及び図5(F)に示す出力電流Iswを共振回路22に出力する。
(1)動作モードm1(図2(A))
まず、図5に示すように、タイミングt12において第1スイッチング素子Qaがオン状態となり、かつ、タイミングt14において第4スイッチング素子Qdがオン状態となると、インバータ回路21は、動作モードが「m1」に遷移し、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、振幅レベルVmを有する正の出力電圧パルスとなる(図5(E))。
このとき、降圧コンバータ10から出力された出力電流は、図2(A)に示すように、スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れ、第1の接続点CP1を介して共振回路22に出力電流Isw(正(図面に対して右向き))として出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流された電流は、図2(A)に示すように、第4スイッチング素子Qdのドレイン−ソース間を順方向に流れて、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)に還流する。
なお、このとき、第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcは、オフ状態となっている。
(2)動作モードm2(図2(B))
次いで、図5に示すように、動作モードm1中のタイミングt21において、第1スイッチング素子Qaがオフ状態になると、当該第1スイッチング素子Qaに流れていた順方向電流が、第2スイッチング素子Qbのボディダイオードに流れる。
そして、図5に示すように、所定の期間(デッドタイム期間)の経過後のタイミングt22において、第2スイッチング素子Qbがオン状態になると、動作モードが「m2」に遷移し、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、「0」となる(図5(E))。
このとき、図2(B)に示すように、第4スイッチング素子Qdのボディダイオードに流れていた電流は、第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を逆方向に流れ、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流された電流は、図2(B)に示すように、第4スイッチング素子Qdのドレイン−ソース間を順方向に流れて、再び第2スイッチング素子Qbに還流する。
なお、このとき、第1スイッチング素子Qa及び第3スイッチング素子Qcは、オフ状態となっている。
(3)動作モードm3(図3(A))
次いで、図5に示すように、動作モードm2中のタイミングt23において、第4スイッチング素子Qdがオフ状態になると、当該第4スイッチング素子Qdのドレイン−ソース間を流れていた順方向の電流が、第3スイッチング素子Qcのボディダイオードに流れる。
そして、図5に示すように、所定の期間(デッドタイム期間)の経過後のタイミングt24において、第3スイッチング素子Qcがオン状態になると、それまで第3スイッチング素子Qcのボディダイオードに流れていた電流が、当該第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を流れる。
このとき、動作モードは、「m2」から「m3」に遷移し、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、振幅レベルVmを有する負の出力電圧パルスとなる(図5(E))。
また、このとき、図3(A)に示すように、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)から第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を逆方向に電流が流れ、当該電流が、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流された電流は、図3(A)に示すように、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を逆方向に流れて、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)に還流する。
また、本モードにおけるデットタイム期間は、第3スイッチング素子Qc及び第4スイッチング素子Qd間の貫通電流を防止するために設けられている。
(4)動作モードm4(図3(B))
次いで、図5に示すように、動作モードm3に遷移してから所定の期間経過後に、当該動作モードm3時に流れていた出力電流Iswが、共振回路22の作用(すなわち、Vsw1−Vsw2間の共振タンクの働き)によって反転し、動作モードが「m4」に遷移する。ただし、このとき、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、図5(E)に示すように、振幅レベルVmを有する負の出力電圧パルスを維持している。
このとき、図3(B)に示すように、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)からの電流が、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を順方向に流れ、第2の接続点CP2を介して出力電流Isw(負)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第1の接続点CP1を介して還流された電流は、図3(B)に示すように、第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を順方向に流れて、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)に還流する。
(5)動作モードm5(図4(A))
次いで、図5に示すように、動作モードm4中のタイミングt31において、第2スイッチング素子Qbがオフ状態になると、当該第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を順方向に流れていた電流が、第1スイッチング素子Qaのボディダイオードに流れる。
そして、図5に示すように、所定の期間(デッドタイム期間)の経過後のタイミングt32において、再び第1スイッチング素子Qaがオン状態になると、それまで第1スイッチング素子Qaのボディダイオードに流れていた電流が、当該第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を流れ、動作モードが「m5」に遷移する。ただし、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、図5(E)に示すように、振幅レベルVmを有する負の出力電圧パルスを維持している。
このとき、図4(A)に示すように、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を順方向に流れていた電流が、第2の接続点CP2を介して出力電流Isw(負)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第1の接続点CP1を介して還流した電流は、図4(A)に示すように、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を逆方向に流れて、第3スイッチング素子Qcに還流する。
(6)動作モードm6(図4(B))
次いで、図5に示すように、動作モードm5中のタイミングt33において、第3スイッチング素子Qcがオフ状態になると、当該第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を順方向に流れていた電流が、第4スイッチング素子Qdのボディダイオードに流れ、動作モードが「m6」に遷移する。ただし、出力電圧パルス(Vsw1−Vsw2)は、図5(E)に示すように、振幅レベルVmを有する負の出力電圧パルスを維持している。
このとき、図4(B)に示すように、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)から第4スイッチング素子Qdのボディダイオードに電流が流れ、第2の接続
点CP2を介して出力電流Isw(負)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第1の接続点CP1介して還流した電流は、図4(B)に示すように、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を逆方向に流れて、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)に還流する。
なお、この後に、図5に示すように、タイミングt34が到来すると、動作モードm1に遷移して出力電流Iswの向きが反転する。そして、上記の動作モードが順次遷移することによって動作モードm1〜m6を繰り返すようになっている。
このように、「m1」〜「m6」の動作モードの遷移を繰り返して動作することによって、共振回路22に出力される出力電流Iswの値は、図5(F)に示す正弦波形を形成するようになっている。ただし、各動作モードへの切換タイミングは、ソフトスイッチングを行うため、極性が反転する前にスイッチングを行うようになっている。
[2.2]本実施形態のインバータ回路における動作概要
次に、図6及び図7を用いて、基本動作中において生ずる異常状態について説明しつつ、本実施形態のインバータ回路21における動作概要について説明する。なお、図6及び図7は、本実施形態のインバータ回路21の基本動作中における異常状態を説明するための回路図である。
本実施形態のインバータ回路21は、基本動作においては、上述のように「m1」〜「m6」の動作モードの遷移を繰り返して動作する。しかしながら、インバータ回路21にあっては、負荷側におけるアーク放電の発生などによる短絡状態の発生や負荷値の急激な変動が生じると、出力電流Iswの向き(すなわち、正負の極性)などを含めて上述の動作モードと異なる手順になる場合がある。
この場合においては、インバータ回路21の動作は、上記の動作モードm1〜m6を繰り返す一連の動作手順通りには遷移せず、各スイッチング素子Qa〜Qdにおけるスイッチング動作が、ソフトスイッチング動作ではなく、ハードスイッチング動作になる場合も多い。
そして、このようにハードスイッチング動作が発生した場合には、直列共振形インバータ装置20においては、スイッチング損失が発生し、電力損失が生じることとなる。
また、第1スイッチング素子Qa及び第2スイッチング素子Qbの組み合わせ、又は、第3スイッチング素子Qcと第4スイッチング素子Qdの組み合わせのうち、一方のスイッチング素子Qがオフ状態に移行した場合には、回路構成上、図示せぬ寄生容量への充電が実行されることになる。
しかしながら、デッドタイム期間の後に反対側のオフ状態のスイッチング素子Qがオン状態に移行すると、負荷条件により、その充電が不十分になる。このため、その状態でターンオンしようとするスイッチング素子Qのドレイン−ソース間電圧が0V(ボルト)に至らず、ゼロボルトスイッチングを実現することができない。
したがって、この場合においても、ハードスイッチング動作が発生し、スイッチング損失の増大、異常発熱や高周波ノイズなどの発生要因となる。
具体的には、上記の動作モードm4中において、アーク放電などが発生して出力電流Iswの向き(すなわち、正負の極性)が反転すると、インバータ回路21においては、図
6(A)に示すように、降圧コンバータ10から出力された電流は、第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を逆方向に流れ、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流した電流は、図6(A)に示すように、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を逆方向に流れ、降圧コンバータ10に還流する。
また、この動作モードm4の異常状態中にタイミングt31が到来して第2スイッチング素子Qbがオフ状態になると、当該第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間において逆方向に流れていた電流が、当該第2スイッチング素子Qbのボディダイオードに流れてしまう。この結果、当該電流の経路が、第2スイッチング素子Qbから第1スイッチング素子Qaに遷移しなくなってしまう。
すなわち、このとき、降圧コンバータ10の出力電流は、第2スイッチング素子Qbのドレイン−ソース間を逆方向に流れ、第1の接続点CP1から第2の接続点CP2と流れた後に、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を流れる。このため、降圧コンバータ10に還流する状態が継続することとなる。この結果、上記の動作モードm4(正常状態)と比較すると、出力電流Iswの向きが反転した状態となり、異常状態となる。
さらに、動作モードm4の異常状態中のタイミングt32において、第1スイッチング素子Qaがオン状態になると、それまで第2スイッチング素子Qbのボディダイオードに流れていた電流が、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れ、動作モードが「m5」に遷移する。
このとき、第1スイッチング素子Qaには、振幅レベルVmを有する電圧と、第2スイッチング素子Qbのボディダイオードの順方向電圧(Vbbd)の合計である電圧(Vm+Vbbd)が印加されることになる。この結果、当該タイミングにおいては、第1スイッチング素子Qaのゼロボルトスイッチングを実現することができず、ハードスイッチング動作が発生するため、動作モードm5においても異常状態となる。
すなわち、動作モードm5(異常状態)においては、インバータ回路21においては、図6(B)に示すように、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れていた電流が、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流した電流は、図6(B)に示すように、第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間を逆方向に流れ、第1スイッチング素子Qaのドレインに還流することになる。この結果、上記の動作モードm5(正常状態)と比較すると、出力電流Iswの向きが反転した状態となり、異常状態となる。
上記に加えて、動作モードm5の異常状態中のタイミングt33において、第3スイッチング素子Qcがオフ状態になると、当該第3スイッチング素子Qcのドレイン−ソース間において逆方向に流れていた電流が、当該第3スイッチング素子Qcのボディダイオードに流れてしまう。この結果、当該電流の経路が、第3スイッチング素子Qcから第4スイッチング素子Qdに遷移しなくなってしまう。
すなわち、この場合において、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れる電流は、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路2
2に出力されることになる。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流した電流は、図6(B)と同様に、第3スイッチング素子Qcのボディダイオードを流れ、第1スイッチング素子Qaドレインに還流することになる。
特に、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れる電流は、第1の接続点CP1から第2の接続点CP2と流れた後に、第3スイッチング素子Qcのボディダーオードを流れる。このため、第1スイッチング素子Qaのドレインに還流する状態が継続する。この状態は、上記の動作モードm5(正常状態)と比較すると、出力電流Iswの向きが反転した状態となり、異常状態となる。
またさらに、動作モードm5の異常状態中のタイミングt34において、第4スイッチング素子Qdがオン状態になると、当該第3スイッチング素子Qcのボディダイオードに流れていた電流が、第4スイッチング素子Qdのソース−ドレイン間を順方向に流れ、動作モードが「m6」に遷移する。
このとき、第4スイッチング素子Qdには、振幅レベルVmを有する電圧と、第3スイッチング素子Qcのボディダイオードの順方向電圧(Vcbd)の合計である電圧(Vm+Vcbd)が印加されることになる。この結果、当該タイミングにおいては、第4スイッチング素子Qdのゼロボルトスイッチングを実現することができず、ハードスイッチング動作が発生するため、動作モードm6においても異常状態となる。
すなわち、動作モードm6(異常状態)においては、図7に示すように、第1スイッチング素子Qaのドレイン−ソース間を順方向に流れていた電流が、第1の接続点CP1を介して出力電流Isw(正)として共振回路22に出力される。
そして、共振回路22から第2の接続点CP2を介して還流した電流は、図7に示すように、第4スイッチング素子Qdのドレイン−ソース間を順方向に流れ、降圧コンバータ10(具体的には、出力側コンデンサC2)に還流することになる。この結果、上記の動作モードm6(正常状態)と比較すると、出力電流Iswの向きが反転した状態となり、異常状態となる。
このように、負荷側においてアーク放電などが発生すると、動作モードm4において、インバータ回路21から共振回路22に流れるべき電流の向きが本来の方向から反転してしまい、その後の動作モードm5及び動作モードm6においても、出力電流が反転した状態が維持されることになる。その結果、動作モードm5及び動作モードm6においても、動作モードm4で発生した異常状態が継続されてしまう。
したがって、図5(G)に示すように、出力電流Iswの波形が崩れ、ハードスイッチング動作が発生して、スイッチング損失が増大するとともに、異常発熱の発生及びノイズ増大の要因になる。
そして、一度異常状態になると、さらに外的な要因などが発生しない限り、反転した出力電流が正常な状態に回復しないので、外的要因が発生して一度出力電流の向き(正負の極性)が反転してしまうと、その状態が継続し、ソフトスイッチング動作に復帰することが難しくなってしまう。
そこで、本実施形態の電源装置1は、制御回路30を設け、
(1)インバータ回路21から出力される出力電流を検出し、
(2)各スイッチング素子Qa〜Qdのそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出し、
(3)当該検出された出力電流の正負の極性に基づいて各スイッチング素子Qa〜Qdのターンオフ動作を制御し、
(4)当該検出された出力電流の正負の極性及び検出された各スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて各スイッチング素子Qa〜Qdのターンオン動作を制御する、構成を有している。
具体的には、制御回路30は、
(A)インバータ回路21から出力される出力電流が負を示す期間中であって、第1半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(すなわち、Qa及びQd)におけるドレイン−ソース間の電位差がゼロとなった期間を示す第1期間中に、当該電位差がゼロとなった第1スイッチング素子群に属するスイッチング素子(Qa又はQd)をオンに制御し、
(B)当該出力電流が正を示す期間中であって、第2半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(すなわち、Qb及びQc)におけるドレイン−ソース間の電位差がゼロとなった期間を示す第2期間中に、当該電位差がゼロとなった第2半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子(Qb又はQc)をオンに制御する、
構成を有している。
特に、制御回路30は、
(a)第1期間中であって、第2半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(Qb又はQc)がオフ動作の期間中に、電位差がゼロとなった第1半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(Qa又はQd)をオンに制御し、
(b)第2期間中であって、第1半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(Qa又はQd)がオフ動作の期間中に、電位差がゼロとなった第2半導体スイッチング素子群に属するスイッチング素子(Qb又はQc)をオンに制御する、
構成を有している。
したがって、本実施形態の電源装置1は、このような構成を有することによって、負荷の変動などの外的な要因によってインバータ回路21から出力される出力電流の正負の極性が変動するような場合であっても、当該正負の極性の変動を矯正することができるとともに、各スイッチング素子のソース−ドレイン間の電圧に基づいて各スイッチング素子Qa〜Qdの動作を制御することによってゼロボルトスイッチングも的確に実現することができるようになっている。
そして、本実施形態の電源装置1は、当該外的な要因によって発生するハードスイッチングを防止してソフトスイッチングを正常に動作させることができるので、インバータ回路21などにおいて生ずるスイッチング損失、異常な発熱、及び、スパイク電流や高周波ノイズの発生を確実に低減させること、又は、防止することができるようになっている。
[2.3]制御回路の構成及び動作
次に、図8を用いて本実施形態の制御回路30の構成と動作を説明する。なお、図8は、本実施形態のインバータ回路21を構成する各スイッチング素子Qa〜Qdの動作と、当該インバータ回路21から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングと、各スイッチング素子Qa〜QdのD−S間電圧検出信号Vqと、各スイッチング素子のターンオン動作を許可するオン動作許可信号Pqと、の関係を示すタイミングチャートである。
本実施形態の制御回路30は、図8に示すように、インバータ回路21から出力される
出力電流Iswの正負の極性を矯正するとともに、各スイッチング素子Qa〜Qdのドレイン−ソース間電圧が確実に0Vになっている状況下においてのみ各スイッチング素子Qa〜Qdをターンオンさせる。
具体的には、制御回路30は、共振回路22を構成するコンデンサC3の電圧を検出する共振コンデンサ電圧検出回路部31と、コンデンサC3に流れる電流を算出する微分回路部32と、直列共振形インバータ装置20の出力電圧Voを検出する電圧検出回路部33と、を有している。
また、制御回路30は、直列共振形インバータ装置20の出力電流Io(すなわち、電源装置1の出力電流)を検出する電流検出回路部34と、各スイッチング素子Qa〜Qdのドレイン−ソース間の電圧を検出するドレイン−ソース間電圧検出回路部(以下、「D−S間電圧回路部」という。)35と、所定の演算を行う演算回路部36と、各スイッチング素子Qa〜Qdを駆動する駆動回路部37と、を有している。
なお、例えば、本実施形態の共振コンデンサ電圧検出回路部31及び微分回路部32は、本発明の電流検出手段を構成し、D−S間電圧検出回路部35は、本発明の電位差検出手段を構成する。また、例えば、本実施形態の演算回路部36及び駆動回路部37は、例えば、本発明の制御手段を構成する。
共振コンデンサ電圧検出回路部31は、共振回路22を構成するコンデンサC3の両端間に接続され、当該コンデンサC3の両端間における電位差(すなわち、両端間の電圧)を検出し、当該検出した電圧値を示す信号を微分回路部32に出力する。
微分回路部32は、共振コンデンサ電圧検出回路部31から供給された信号に基づき、コンデンサC3に流れる電流(すなわち、インバータ回路21の出力電流Isw)を算出し、当該算出した電流の値(すなわち電流値)を示す信号(以下、「検出電流値信号」という。)を演算回路部36に出力する。
特に、微分回路部32は、共振コンデンサ電圧検出回路部31から供給される信号によって示される電圧値と下記(式1)とに基づいて、コンデンサC3に流れる電流(すなわち、出力電流Isw)の値を算出する。
Figure 2019106830
なお、本実施形態においては、このように、静電容量Cを有するコンデンサC3の両端電圧Vを測定し、上記の(式1)を用いて、当該コンデンサC3を流れる電流値Iを算出している。そして、本実施形態においては、この方法を採用することによって、配線を単純化し、装置の小型化を実現することができるようになっている。
また、上記演算手法に代えて、カレントトランスやホール素子を用いて、コンデンサC3を流れる電流値を直接測定するなどの方法もある。しかしながら、何れの方法であっても、電流検出用の素子に対する配線が煩雑化し、設計が煩雑になるとともに、素子自体のサイズが大きくなるので、装置の小型化が難しい。この結果、本実施形態においては、上記の方法を採用している。
電圧検出回路部33は、トランスT1の二次側に接続され、当該トランスT1の両端間における電圧差、すなわち、直列共振形インバータ装置20の出力電圧Voの値を検出し
、当該検出した出力電圧Voの値を示す信号を演算回路部36に出力する。
電流検出回路部34は、トランスT1の二次側の一端に接続され、直列共振形インバータ装置20の出力電流Ioの値を検出し、当該検出した出力電流Ioの値を示す信号を演算回路部36に出力する。
D−S間電圧検出回路部35は、インバータ回路21を構成する各スイッチング素子Qa〜Qdのドレイン電極とソース電極の間の電圧(すなわち、電位差)をそれぞれ検出し、当該検出した各D−S間電圧検出信号Vqa、Vqb、Vqc及びVqdを演算回路部36に出力する。
演算回路部36は、微分回路部32から出力される検出電流値信号と、D−S間電圧検出回路部35から出力されたD−S間電圧検出信号Vqa〜Vqdと、に基づいて、インバータ回路21の各スイッチング素子Qa〜Qdのターンオフ動作を制御するための動作オフ許可信号、及び、各スイッチング素子Qa〜Qdのターンオン動作を制御するための動作オン許可信号を生成する。
そして、演算回路部36は、生成したオフ動作許可信号及びオン動作許可信号を駆動回路部37に出力する。
具体的には、演算回路部36は、検出電流値信号により示される電流値(すなわち、出力電流Ioの値)が正となっている期間中に、第1スイッチング素子Qa及び第4スイッチング素子Qdに対してターンオフさせるための演算処理を実行し、当該電流値が負となっている期間中に、第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcに対してターンオフさせるための演算処理を実行する。
特に、本実施形態の演算回路部36は、図8(C)に示すように、
(A1)検出電流値信号により示される電流値(すなわち、出力電流Ioの値)が、正となっている期間(すなわち、図8に示すti2〜ti3及びti6〜ti7の期間)において「H」レベルであって、かつ、他の期間において「L」レベルとなっている信号を、第1スイッチング素子Qa及び第4スイッチング素子Qdのターンオフを許可する第1オフ動作許可信号「I+」として、駆動回路部37に出力し、
(A2)当該検出電流値信号により示される電流値が、負となっている期間(すなわち、図8に示すti4〜ti5及びti8〜ti9の期間)において「H」レベルであって、かつ、他の期間において「L」レベルとなっている信号を、第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcのターンオフを許可する第2オフ動作許可信号「I−」として、駆動回路部37に出力する。
なお、図8(C)に示すti1〜ti9は、それぞれ、出力電流Iswが極性反転するより手前のタイミングであり、各スイッチング素子Qa〜Qdがこの時点で未実施のときには、強制実施するためのタイミング(スイッチンのタイムリミット)である。
一方、本実施形態の演算回路部36は、図8(C)及び(D)に示すように、第1スイッチング素子Qa又は第4スイッチング素子Qdに対してターンオンさせるための演算処理を、
(B1)検出電流値信号により示される電流値(すなわち、出力電流Ioの値)が負となっている期間中であってターンオンさせるスイッチング素子Qa又はQdのD−S間電圧検出信号が「0V」の期間(以下、「第1期間」ともいう。)中に、実行し、
(B2)第2スイッチング素子Qb又は第3スイッチング素子Qcに対してターンオンさせるための演算処理を、当該電流値が正となっている期間中であってターンオンさせるス
イッチング素子Qb又はQcのD−S間電圧検出信号が「0V」の期間(以下、「第2期間」ともいう。)中に、実行する。
特に、本実施形態の演算回路部36は、図8(E)に示すように、第1期間中であって第2スイッチング信号Vgbが「L」レベルである期間において「H」レベルを有し、かつ、その他の期間において「L」レベルを有する信号を、第1スイッチング素子Qaのターンオンを許可する第1オン動作許可信号Pqaonとして、駆動回路部37に出力する。
また、演算回路部36は、図8(E)に示すように、第2期間中であって第1スイッチング信号Vgaが、「L」レベルである期間において「H」レベルを有し、かつ、その他の期間において「L」レベルとなる信号を、第2スイッチング素子Qbのターンオン動作を許可する第2オン動作許可信号Pqbonとして、駆動回路部37に出力する。
そして、演算回路部36は、図8(E)に示すように、第2期間中であって第4スイッチング信号Vgdが「L」レベルである期間において「H」レベルを有し、かつ、その他の期間において「L」レベルとなる信号を、第3スイッチング素子Qcのターンオン動作を許可する第3オン動作許可信号Pqconとして、駆動回路部37に出力する。
さらに、演算回路部36は、図8(E)に示すように、第1期間中であって第3スイッチング信号Vgcが「L」レベルである期間において「H」レベルを有し、かつ、その他の期間において「L」レベルとなる信号を、第4スイッチング素子Qdのターンオン動作を許可する第4オン動作許可信号Pqdonとして、駆動回路部37に出力する。
駆動回路部37は、図8(A)及び(B)に示すように、演算回路部36から供給されたオフ動作許可信号及びオン動作許可信号に基づいて、各スイッチング信号Vga〜Vgdをそれぞれ生成し、当該生成した各スイッチング信号Vga〜Vgdを、インバータ回路21の各スイッチング素子Qa〜Qdのゲートに供給する。
特に、駆動回路部37は、第1オフ動作許可信号「I+」が入力されている期間中のみ、第1スイッチング素子Qa及び第4スイッチング素子Qdのターンオフを制御する。
また、駆動回路部37は、第2オフ動作許可信号I−が「H」レベルになっている期間中にのみ、第2スイッチング素子Qb及び第3スイッチング素子Qcのターンオフを制御する。
すなわち、駆動回路部37は、
(1)第1オン動作許可信号Pqaonが入力されている間にのみ第1スイッチング素子Qaのターンオンを制御し、
(2)第2オン動作許可信号Pqbonが入力されている間にのみ第2スイッチング素子Qbのターンオンを制御し、
(3)第3オン動作許可信号Pqconが入力されている間にのみ第3スイッチング素子Qcのターンオンを制御し、
(4)第4オン動作許可信号Pqdonが入力されている間にのみ第4スイッチング素子Qdのターンオンを制御する。
[3]インバータ回路の出力電流に対するduty比の影響の検証結果
次に、図9を用いてインバータ回路21の出力電圧パルスのduty比が出力電流Iswに与える影響を検証する。
なお、図9は、本実施形態のインバータ回路21の出力電圧パルスのduty比が70%となる場合において、当該インバータ回路21から出力される出力電圧パルス及び出力電流のタイミングと、各スイッチング素子Qa〜QdのD−S間電圧検出信号Vqと、スイッチング素子Qaのターンオン動作を許可するオン動作許可信号Pqの関係を示すタイミングチャートである。
上述の本実施形態の電源装置1は、一例として、出力電圧パルスのデューティが100%となる場合を例に説明したが、ここでは、出力電圧パルスのデューティが70%となる場合であっても、インバータ回路21が適切に動作するか否かを検討した。
図8に示すように、出力電圧パルスのデューティが70%場合であっても、デューティが100%のときと同様に、出力電流Iswの波形が正弦波を維持していることから、本実施形態のインバータ回路21が適切に動作することが証明された。
したがって、本実施形態においては、上記のように各スイッチング素子Qa〜Qdのターンオンタイミング及びターンオフタイミングを制御することにより、出力電圧パルスのデューティとは無関係にハードスイッチング動作を防止して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
[4]その他
上記実施形態においては、直列共振形インバータ装置20、又は、降圧コンバータ10と、直列共振形インバータ装置20と、制御回路30と、を備えた電源装置1について本願の共振形インバータ装置及び電源装置を適用した場合について説明したが、直列共振形インバータ装置20を制御する当該制御回路30を有する制御装置として、本願の制御装置を適用してもよい。
また、この場合には、制御回路30を有する制御装置を、記憶装置(ハードディスクなど)、CPU及びメモリ(ROMやRAM)を有するコンピュータによって構成し、当該コンピュータを、制御装置として機能させるための制御プログラムによって実現することも可能である。
1 … 電源装置
10 … 降圧コンバータ
20 … 直列共振形インバータ装置
21 … インバータ回路
22 … 共振回路
30 … 制御回路
31 … 共振コンデンサ電圧検出回路部
32 … 微分回路部
33 … 電圧検出回路部
34 … 電流検出回路部
35 … D−S間電圧検出回路部
36 … 演算回路部
37 … 駆動回路部

Claims (8)

  1. 複数の半導体スイッチング素子を有し、当該半導体スイッチング素子を制御することによって正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを出力するフルブリッジ型のインバータ回路と、
    前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、
    前記インバータ回路から出力される出力電流を検出する電流検出手段と、
    前記複数の半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて、前記各半導体スイッチング素子のオン動作及びオフ動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする共振形インバータ装置。
  2. 請求項1に記載の共振形インバータ装置において、
    前記制御手段が、
    前記検出された出力電流の正負の極性に基づいて前記各半導体スイッチング素子のオフ動作を制御し、当該検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて前記各半導体スイッチング素子のオン動作を制御する、共振形インバータ装置。
  3. 請求項2に記載の共振形インバータ装置において、
    前記インバータ回路が、
    同時にオンされた場合に正の前記電圧パルスを出力する2つの半導体スイッチング素子を含む第1半導体スイッチング素子群と、
    前記第1半導体スイッチング素子群とは異なる前記半導体スイッチング素子を含み、同時にオンされた場合に負の前記電圧パルスが出力される2つの半導体スイッチング素子を含む第2半導体スイッチング素子群と、
    を備え、
    前記制御手段が、
    前記出力電流が負を示す期間中であって、前記第1半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子におけるドレイン−ソース間の電位差がゼロとなった期間を示す第1期間中に、当該電位差がゼロとなった前記第1半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子をオンに制御し、
    前記出力電流が正を示す期間中であって、前記第2半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子におけるドレイン−ソース間の電位差がゼロとなった期間を示す第2期間中に、当該電位差がゼロとなった前記第2半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子をオンに制御する、
    共振形インバータ装置。
  4. 請求項3に記載の共振形インバータ装置において、
    前記制御手段が、
    前記第1期間中であって、前記第2半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子がオフ動作の期間中に、前記電位差がゼロとなった前記第1半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子をオンに制御し、
    前記第2期間中であって、前記第1半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子がオフ動作の期間中に、前記電位差がゼロとなった前記第2半導体スイッチング素子群に属する半導体スイッチング素子をオンに制御する、
    共振形インバータ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の共振形インバータ装置において、
    前記電流検出手段が、
    前記共振回路に属するコンデンサの両端における電位差を検出し、
    当該検出された電位差を微分して前記出力電流を検出する、共振形インバータ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の共振形インバータ装置と、前記インバータ回路の入力端に接続された降圧コンバータと、を有する、電源装置。
  7. 複数の半導体スイッチング素子を有し、当該半導体スイッチング素子を制御することによって正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを出力するフルブリッジ型のインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、を有する共振形インバータ装置を制御する制御装置であって、
    前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、
    前記インバータ回路から出力される出力電流を検出する電流検出手段と、
    前記複数の半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて、前記各半導体スイッチング素子のオン動作及びオフ動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  8. 複数の半導体スイッチング素子を有し、当該半導体スイッチング素子を制御することによって正負の極性が周期的に変化する電圧パルスを出力するフルブリッジ型のインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、を有する共振形インバータ装置を制御する制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記インバータ回路の出力端に直列に接続されたインダクタ及びコンデンサを備えた共振回路と、
    前記インバータ回路から出力される出力電流を検出する電流検出手段、
    前記複数の半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差を検出する電位差検出手段、及び、
    前記検出された出力電流の正負の極性及び前記検出された各半導体スイッチング素子のそれぞれのドレイン−ソース間の電位差に基づいて、前記各半導体スイッチング素子のオン動作及びオフ動作を制御する制御手段、
    として機能させることを特徴とする制御プログラム。
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