JP2019108443A - 印刷インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、本発明は、印刷インキ組成物中の塩素を低減し、芳香族系およびケトン系の溶剤をも含まない溶剤組成であっても、各種プラスチックフィルム、特にはポリオレフィンフィルムに対して印刷直後から良好な接着性および耐ブロッキング性を有する印刷インキ組成物を提供することを目的とする。【解決手段】脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)と、ポリウレタン樹脂(B)とを含有する印刷インキ組成物であって、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)が、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位とを含有し、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)1g中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位との合計モル量が5.0〜8.1mmolであることを特徴とする印刷インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は印刷インキ組成物に関し、更に詳細には塩素を排除・低減し、各種プラスチックフィルム、特にはポリオレフィンフィルムに対し優れた接着性を有する印刷インキ組成物に関する。
食品や日用品などの軟包装材料には、一般に印刷インキを印刷した印刷物にラミネート工程を施したプラスチックフィルム積層体が使用されており、印刷インキに使用するバインダー樹脂としては、樹脂設計における材料選定の自由度の高さや、印刷適性および弾性率制御の観点からポリウレタン樹脂が広く用いられている。
従来、ポリウレタン樹脂はポリエステルフィルム、ナイロンフィルムなどに対して良好な接着性を示すものの、ポリエチレンフィルムもしくはポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルムに対しての接着性は十分とは言えなかった。このためポリオレフィンフィルムへの接着性を補う目的で、塩素化ポリオレフィン樹脂を併用する方法が好適に用いられていた(例えば特許文献1)。
しかし近年、環境問題への配慮から、焼却廃棄時に有害物質であるダイオキシンの発生の恐れがある塩素を低減した印刷インキが望まれており、例えば特許文献2〜5では、非塩素系のポリオレフィン樹脂の利用やポリウレタン樹脂骨格の工夫により、ポリオレフィンフィルムへの接着性を向上させた印刷インキが開示されている。しかしながら、これらのインキはトルエンなどの芳香族系溶剤やメチルエチルケトンなどのケトン系溶剤の使用が必要であった。
一方で、作業工程の効率化が進み、インキを印刷してから印刷物をラミネートするまでの時間が以前より短縮化されており、印刷直後からの高い接着性がより求められていた。
特開平10−251594号公報 特開2006−306979号公報 特開2004−002607号公報 特開2009−242646号公報 特開2000−26782号公報
本発明は、印刷インキ組成物中の塩素を低減し、芳香族系およびケトン系の溶剤をも含まない溶剤組成であっても、各種プラスチックフィルム、特にはポリオレフィンフィルムに対して印刷直後から良好な接着性および耐ブロッキング性を有する印刷インキ組成物を提供することを目的とする。
本発明は、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)と、ポリウレタン樹脂(B)とを含有する印刷インキ組成物であって、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)が、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位とを含有し、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)1g中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位との合計モル量が5.0〜8.1mmolであることを特徴とする印刷インキ組成物に関する。
本発明は、ポリウレタン樹脂(B)100重量部に対して、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)を5〜40重量部含有することを特徴とする前記印刷インキ組成物に関する。
本発明は、ポリウレタン樹脂(B)が、分岐構造を有するポリエステルポリオール由来の構造単位を含有することを特徴とする前記印刷インキ組成物に関する。
本発明は、グラビアインキである、前記印刷インキ組成物に関する。
本発明は、プラスチックフィルム上に、前記印刷インキ組成物からなる印刷層を有する印刷物に関する。
本発明は、前記印刷物上に、接着剤層と基材とを有するラミネート積層体に関する。
本発明によって、印刷インキ組成物中の塩素を低減し、芳香族系およびケトン系の溶剤を含まない溶剤組成であっても、各種プラスチックフィルム、特にはポリオレフィンフィルムに対して印刷直後から良好な接着性を有する印刷インキ組成物の提供が可能となった。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に特定されない。
本発明の印刷インキ組成物は、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)(以下、脂環式ポリエステル樹脂(A)という)、ポリウレタン樹脂(B)とを含有する。脂環式のポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂とを併用することで、ポリオレフィンフィルムに対して印刷直後から良好な接着性が得られる。
本発明において、脂環式ポリエステル樹脂(A)とポリウレタン樹脂(B)との比率は、ポリウレタン樹脂(B)(固形分換算)100重量部に対して、脂環式ポリエステル樹脂(A)(固形分換算)が5〜40重量部であることが好ましく、10〜35重量部であることがより好ましい。ポリウレタン樹脂(B)(固形分換算)100重量部に対して、脂環式ポリエステル樹脂(A)(固形分換算)が5重量部以上であると、ポリオレフィンフィルムに対して印刷直後から十分な接着性が得られる。40重量部以下であると、塗膜外観が良好である。
脂環式ポリエステル樹脂(A)は、塩素化ポリオレフィン樹脂を使用する場合に比べ、印刷インキ中の塩素濃度を大幅に低減することができる。
本発明における脂環式ポリエステル樹脂(A)は、脂環族アルコールと脂環族カルボン酸とを公知のエステル化重合反応を用いて反応させてなるポリエステル樹脂であり、樹脂中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位の合計モル量が5.0〜8.1mmol/樹脂1gであれば特に限定されず、上記の範囲内で脂環構造を持たないアルコールやカルボン酸を併用して使用することができる。
樹脂中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位の合計モル量が5.0mmol/樹脂1g以上であるとオレフィン基材への接着性が良好であり、8.1mmol/樹脂1g以下であるとインキへの溶解性が良好である。好ましくは6.0〜7.5mmol/樹脂1gであると、オレフィン基材への接着性・インキへの溶解性共に良好である。
上記モル量を構成単位の質量%で示すと、アルコール成分中の脂環族アルコール由来の構造単位の含有量は70〜100質量%が好ましく、80〜100質量%がより好ましい。カルボン酸成分中の脂環族カルボン酸由来の構造単位の含有量は50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。脂環式ポリエステル樹脂(A)中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位の含有量の合計は、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。
脂環族アルコールとしては、以下の例に限定されないが、例えば単官能アルコールとしては、シクロヘキサノール、シクロヘキサンエタノール、4-tert -ブチルシクロヘキサノール、メントール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテニル)-2-ブテン-1-オール、4−イソプロピルシクロヘキサノール、2−(tert−ブチル)シクロヘキサノールなどが挙げられる。多官能アルコールとしては、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、イソソルビドなどが挙げられる。
これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。脂環族構造の含有量を調整しやすいため多官能アルコールが好ましく、1,4−シクロヘキサンジメタノールの使用が好ましい。
脂環族カルボン酸としては、以下の例に限定されないが、例えば単官能カルボン酸としては、シクロヘキサンカルボン酸、アビエチン酸、多官能カルボン酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。
これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。脂環族構造の含有量を調整しやすいため多官能カルボン酸が好ましく、なかでも1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の使用が好ましい。
樹脂中の脂環族アルコール由来の構造単位は、3.0〜5.0mmol/樹脂1gが好ましい。また、樹脂中の脂環族カルボン酸由来の構造単位は、1.0〜4.0mmol/樹脂1gが好ましい。
脂環構造を持たないアルコールとしては、以下の例に限定されないが、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2ブチル−1,3プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトールなどが挙げられる。
脂環構造を持たないカルボン酸としては、以下の例に限定されないが、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、オレイン酸、リノール酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸などが挙げられる。
本発明における脂環式ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量は500〜6000であることが好ましい。さらに好ましくは1400〜5500である。重量平均分子量が5500以下であると、インキ流動性や溶解性が良好である。
本発明におけるポリウレタン樹脂としては、以下の例に限定されないが、好ましくは、ポリオールとジイソシアネート化合物とを反応させてなる末端にイソシアナト基を有するウレタンプレポリマーを、有機ジアミンと反応させてなるポリウレタン樹脂である。これ以下、ポリオールとジイソシアネート化合物との反応をプレポリマー反応、ウレタンプレポリマーと有機ジアミンとの反応を鎖延長反応と呼ぶ。
本発明において、プレポリマー反応でのジイソシアネート化合物のイソシアナト基と、ポリオールの水酸基とのモル比[NCO]/[OH]は、接着性と耐ブロッキング性の観点から好ましくは1.5〜2.5である。[NCO]/[OH]が1.5以上であると、良好な耐ブロッキング性が得られる。[NCO]/[OH]が2.5以下であるとポリオレフィンフィルムへの直後の接着性が十分に得られる。
本発明におけるポリウレタン樹脂は、基材への密着性を確保するために末端および/または主鎖中にアミノ基を有することが好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂のアミン価は、好ましくは1.5〜13.0mgKOH/gであり、さらに好ましくは3.0〜8.0mgKOH/gである。アミン価が1.5以上であると、ポリオレフィンフィルムへの直後の接着性が十分に得られる。アミン価が13.0mgKOH/gであると、良好な耐ブロッキング性が得られる。
本発明におけるポリウレタン樹脂の重量平均分子量は10、000〜100、000であることが好ましい。さらに好ましくは15、000〜65、000である。重量平均分子量が15、000以上であると良好な耐ブロッキング性が得られる。重量平均分子量が100、000以下であるとインキ流動性や溶解性が良好である。
ポリオールとしては各種公知のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール等を用いることができ、それぞれ1種または2種以上を併用してもよい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2ブチル−1,3プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトールなどの飽和または不飽和の低分子ポリオール類と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸あるいはこれらの無水物を脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオール類、環状エステル化合物、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール類の他、ひまし油脂肪酸重合物などが挙げられる。
なかでも、分岐構造を有するポリエステルポリオールが、印刷適性、印刷効果、耐ブロッキング性が向上するため特に好ましい。ジオール成分として、分岐構造を有するジオールを用いたものが好ましく、分岐構造とは、ジオールに含まれるアルキレン基の水素原子の少なくとも1つがアルキル基によって置換された、アルキル側鎖を有するジオールを意味する。例えば、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、および2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば酸化メチレン、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体が挙げられ、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、これらの共重合ポリエーテルジオール等を挙げることができる。
なかでもポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールを併用することが好ましく、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールの比率としては、好ましくはポリエステルポリオール:ポリエーテルポリオールが8:2〜3:7である。ポリエステルポリオールの比率が3:7以上であると顔料分散性が良好である。ポリエステルポリオールの比率が8:2以下であると樹脂の溶解性が良好である。
ジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネート類を使用することができる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4、4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアナト基に転化したダイマージイソシアネート等が代表例として挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。なかでもイソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの使用が好ましい。
有機ジアミンとしては、以下の例には限定されないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミンなどの他、
N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)プロピレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロピレンジアミン等の分子内に水酸基を有するアミン類、
メチルイミノビスプロピルアミン、ラウリルイミノビスプロピルアミン等の分子内に3級アミノ基を有するアミン類も用いることができる。これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明におけるポリウレタン樹脂の合成法は、まずプレポリマー反応としてポリオールとジイソシアネート化合物を、無溶剤下もしくは必要に応じイソシアナト基に不活性な溶媒を用い、また、更に必要であれば触媒を用いて10〜110℃の温度で反応させ、末端にイソシアナト基を有するウレタンプレポリマーを製造し、次いで、鎖延長反応としてウレタンプレポリマーと有機ジアミンとを10〜80℃で反応させる。プレポリマー反応および鎖延長反応の終点は、滴定によるイソシア価およびアミン価測定等により判断される。
本発明のポリウレタン樹脂に使用される溶剤としては、以下の例に限定されないが、エステル系溶剤やアルコール系溶剤等を用いることができる。エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール等の炭素原子数1〜7の脂肪族アルコール類の他、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールモノエーテル類等が挙げられる。これらの溶剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
鎖延長反応には、反応停止剤を使用してもよい。反応停止剤としては、以下の例には限定されないが、例えばジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルアミン類などの他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、等の水酸基を有するアミン類も用いることができる。更に、グリシン、アラニン、グルタミン酸、タウリン、アスパラギン酸、アミノ酪酸、バリン、アミノカプロン酸、アミノ安息香酸、アミノイソフタル酸、スルファミン酸などのモノアミン型アミノ酸類も挙げられる。
本発明における印刷インキ組成物には、着色剤として無機系着色剤および有機系着色剤を使用できる。白色着色剤には、無機系着色剤である酸化チタンを使用するが、顔料表面が塩基性であるものがより好ましい。無機系着色剤として白色着色剤以外には、カーボンブラック、アルミニウム、マイカ(雲母)などの顔料が挙げられる。アルミニウムは粉末またはペースト状であるが、取扱い性および安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィングまたはノンリーフィングを使用するかは輝度感および濃度の点から適宜選択される。一方、有機系着色剤としては、一般のインキ、塗料および記録剤などに使用されている有機顔料や染料を挙げることができる。例えば、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジクトピロロピロール系、イソインドリン系などが挙げられる。
着色剤は、印刷インキの濃度・着色力を確保するのに充分な量、すなわち印刷インキの総重量に対して1〜50重量%の割合で含まれることが好ましい。また、これらの着色剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明における印刷インキ組成物は、樹脂、着色剤などを有機溶剤中に溶解および/または分散することにより製造することができる。具体的には、顔料を本発明のポリウレタン樹脂組成物と、必要に応じて他の添加剤とを、有機溶剤に分散させた顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に本発明のポリウレタン樹脂組成物、有機溶剤、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
顔料を有機溶剤に安定に分散させるには、本発明におけるポリウレタン樹脂単独でも分散可能であるが、さらに顔料を安定に分散するため分散剤を併用することもできる。分散剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両イオン性などの界面活性剤を使用することができる。分散剤は、インキの保存安定性の観点からインキの総重量に対して0.05重量%以上、かつ、ラミネート適性の観点から5重量%以下でインキ中に含まれることが好ましい。さらに、0.1〜2重量%の範囲で含まれることがより好ましい。
顔料分散体における顔料の粒度分布は、分散機の粉砕メディアのサイズ、粉砕メディアの充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度などを適宜調節することにより、調整することができる。分散機としては一般に使用される、例えばローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミルなどを用いることができる。
本発明の印刷インキ組成物に使用される溶剤は、以下の例に限定されないが、エステル系溶剤やアルコール系溶剤などを用いることができる。エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノールなどの炭素原子数1〜7の脂肪族アルコール類の他、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールモノエーテル類などが挙げられる。これらの溶剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。さらにその他の有機溶剤として、例えばメチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤も含んでもよい。
インキ中に気泡や予期せずに粗大粒子などが含まれる場合は、印刷物品質を低下させるため、濾過などにより取り除くことが好ましい。濾過器は従来公知のものを使用することができる。
前記方法で製造されたインキの粘度は、顔料の沈降を防ぎ、適度に分散させる観点から10mPa・s以上、インキ製造時や印刷時の作業性効率の観点から1000mPa・s以下の範囲であることが好ましい。なお、上記粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定された粘度である。
本発明における印刷インキ組成物は、グラビア印刷、フレキソ印刷などの既知の印刷方式で用いることができる。好ましくは、グラビア印刷である。グラビア印刷では、印刷に適した粘度および濃度にまで希釈溶剤で希釈され、単独でまたは混合されて各印刷ユニットに供給される。
本発明の印刷インキ組成物を適用できるプラスチックフィルムまたは基材としては、ポリエチレンもしくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートもしくはポリ乳酸などのポリエステル、ポリスチレン、AS樹脂もしくはABS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ナイロン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セロハン、紙もしくはアルミなど、もしくはこれらの複合材料からなるフィルム状、またはシート状のものがあり、上記の印刷方式を用いて塗布し、オーブンによる乾燥によって乾燥させて定着することで、印刷物を得ることができる。基材は、金属酸化物などを表面に蒸着コート処理および/またはポリビニルアルコールなどコート処理が施されていても良く、さらにコロナ処理などの表面処理が施されていても良い。
本発明の印刷インキ組成物を印刷した印刷物を、ラミネート加工を施しエージングすることにより、ラミネート積層体が得られる。ラミネート加工法としては1)得られた印刷物の印刷面に、必要に応じてアンカーコート剤を塗布後、溶融樹脂を積層する押し出しラミネート法、2)接着剤を塗布後、必要に応じて乾燥させプラスチックフィルムを積層するドライラミネート法などが挙げられる。溶融樹脂としては低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが使用でき、接着剤としてはイミン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系、チタネート系などが挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の
権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」をそれぞれ表す。
なお、実施例中の「樹脂固形分濃度」、「アミン価」、および「重量平均分子量」の測定方法は次の通りである。
樹脂固形分濃度:JISK5601−1−2に準拠し、加熱温度150℃、加熱時間20分で測定した時の加熱残分を樹脂固形分濃度(%)とした。
アミン価:ポリウレタンウレア樹脂溶液約3gをフラスコに計り取り、メタノール50mlを加え溶解し、0.1mol/lの塩酸標準溶液を用い電位差滴定法によって滴定し、得られた中和点から下記式により算出した。
アミン価=a×f×5.61/(s×w)
a:0.1mol/l塩酸溶液の使用量(ml)
f:0.1mol/l塩酸溶液の力価
s:ポリウレタンウレア樹脂溶液(g)
w:樹脂固形分濃度(%)
重量平均分子量:前処理としてポリウレタンウレア樹脂の両末端のアミノ基をすべてα,α−ジメチル−3−イソプロペニルベンジルイソシアナートと反応させた後、カラムとしてTSKgelSuperHM−M、SuperHM−L(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HPC−8020)で展開溶媒にTHFを用いた時のポリスチレン換算分子量を用いた。
脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位:下記式によって計算した。
脂環族アルコール由来の構造単位(mmol/樹脂1g):脂環族アルコールの配合量/(脂環族アルコールの分子量×樹脂収量)×1000
脂環族カルボン酸由来の構造単位(mmol/樹脂1g):脂環族カルボン酸の配合量/(脂環族カルボン酸の分子量×樹脂収量)×1000
ポリウレタン樹脂の合成例
(合成例1) [ポリウレタン樹脂(PU01)]
数平均分子量2000のアジピン酸とネオペンチルグリコールとの縮合物であるポリエステルポリオール190部、1,4−ブタンジオール10.0部、イソホロンジイソシアネート64.1部および酢酸エチル66.0部を、窒素気流下、80℃にて4時間反応させ、末端にイソシアナト基を有するプレポリマーを含む溶液を得た。次いで、イソホロンジアミン14.87部、酢酸エチル/2−プロパノール=50/50(質量比)の混合溶剤584.9部を混合したものに、上記のプレポリマー溶液を40℃で徐々に添加した後、80℃にて1時間反応させ、固形分30%、アミン価6.0mgKOH/g、重量平均分子量52000のポリウレタン樹脂PU01の溶液を得た。
(合成例2)[ポリウレタン樹脂(PU02)]
数平均分子量2000のアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとの縮合物であるポリエステルポリオール190部、1,4−ブタンジオール10.0部、イソホロンジイソシアネート64.1部および酢酸エチル66.0部を、窒素気流下、80℃にて4時間反応させ、末端にイソシアナト基を有するプレポリマーを含む溶液を得た。次いで、イソホロンジアミン14.87部、酢酸エチル/2−プロパノール=50/50(質量比)の混合溶剤584.9部を混合したものに、上記のプレポリマー溶液を40℃で徐々に添加した後、80℃にて1時間反応させ、固形分30%、アミン価6.0mgKOH/g、重量平均分子量53000のポリウレタン樹脂PU02の溶液を得た。
ポリエステル樹脂の合成例
(合成例3)[ポリエステル樹脂(U01)]
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(以下、1,4−CHDA)24部、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下、1,4−CHDM)26部を配合し、窒素気流下、220℃にて反応させた。反応は酸価が5以下になるところを終点とした。ポリエステル樹脂の反応終点は、以下の合成例全てで同様の方法にて決定した。得られたポリエステル樹脂(U01)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は5300、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は7.1mmol/樹脂1gであった。
(合成例4)[ポリエステル樹脂(U02)]
1,4−CHDA16部、イソフタル酸1部、セバシン酸3.5部、1,4−CHDM30部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U02)の最終収量は46部であり、重量平均分子量は1400、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は6.5mmol/樹脂1gであった。
(合成例5)[ポリエステル樹脂(U03)]
1,4−CHDA21部、セバシン酸3部、1,4−CHDM26部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U03)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は1400、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は6.7mmol/樹脂1gであった。
(合成例6)[ポリエステル樹脂(U04)]
1,4−CHDA22部、アジピン酸2.5部、1,4−CHDM25部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U04)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は2400、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は6.8mmol/樹脂1gであった。
(合成例7)[ポリエステル樹脂(U05)]
1,4−CHDA18部、イソフタル酸2部、アジピン酸3.7部、1,4−CHDM26部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U05)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は1700、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は6.3mmol/樹脂1gであった。
(合成例8)[ポリエステル樹脂(U06)]
1,4−CHDA24部、1,4−CHDM25部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。
得られたポリエステル樹脂(U06)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は2000、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は6.9mmol/樹脂1gであった。
(合成例9)[ポリエステル樹脂(U07)]
1,4−CHDA8部、アジピン酸16部、1,4−CHDM25部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。
得られたポリエステル樹脂(U07)の最終収量は44部であり、重量平均分子量は2900、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は5.0mmol/樹脂1gであった。
(合成例10)[ポリエステル樹脂(U08)]
1,4−CHDA25部、1,4−シクロヘキサンジオール25部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。
得られたポリエステル樹脂(U08)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は1500、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は8.1mmol/樹脂1gであった。
(比較合成例1)[ポリエステル樹脂(U09)]
セバシン酸25部、1,4−CHDM25部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U09)の最終収量は45部であり、重量平均分子量は7500、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は3.7mmol/樹脂1gであった。
(比較合成例2)[ポリエステル樹脂(U10)]
1,4−CHDA30部、2−メチル−1,3−プロパンジオール20部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたポリエステル樹脂(U10)の最終収量は44部であり、重量平均分子量は12000、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は3.9mmol/樹脂1gであった。
(比較合成例3)[ポリエステル樹脂(U11)]
1,4−CHDA4部、アジピン酸20部、1,4−CHDM25部を配合する他は、合成例1と同様の操作を行った。
得られたポリエステル樹脂(U11)の最終収量は44部であり、重量平均分子量は2900、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位は4.5mmol/樹脂1gであった。
(インキの配合例1)
<インキ用顔料分散体(W01)の調整>
酸化チタン(TITONER45M;堺化学工業(株)社製)30.0部、ポリウレタン樹脂(PU−01)の溶液10.0部、酢酸エチル/イソプロピルアルコール混合溶剤(重量比70/30)10.0部を撹拌混合しサンドミルで練肉した後、ポリウレタン樹脂(PU−01)の溶液40.0部、酢酸エチル/イソプロピルアルコール混合溶剤(重量比70/30)10.0部を攪拌混合し、インキ用顔料分散体(W01)を得た。
(インキの配合例2)
<インキ用顔料分散体(W02)の調整>
ポリウレタン樹脂(PU01)の溶液を、すべてポリウレタン樹脂(PU02)の溶液に変更した以外は製造例1と同様の操作を行いインキ用顔料分散体(W02)を得た。
(実施例1)<印刷インキ組成物(X01)の調整>
配合例1で得られたインキ組成物(W01)100重量部に対して、酢酸エチル/イソプロピルアルコール(重量比70/30)の希釈溶剤を33部、合成例2で得られたポリエステル樹脂(U01)を、インキ組成物(W01)中のポリウレタン樹脂100重量部に対して固形分換算で10重量部となるよう加えて、印刷インキ組成物X01を得た。
(実施例2〜11)(比較例1〜4)<印刷インキ組成物(X02〜X15)の調整>
実施例1と同様に、配合例1または2で得られたインキ組成物(W01、W02)、酢酸エチル/イソプロピルアルコール(重量比70/30)の希釈溶剤、合成例3〜9、比較合成例1〜3で得られたポリエステル樹脂(U01〜U11)を、それぞれ表1記載の重量部となるよう加えて、印刷インキ組成物X02〜X15を得た。
(比較例5)<印刷インキ組成物(X16)の調整>
配合例1で得られたインキ組成物(W01)100重量部に対して、酢酸エチル/イソプロピルアルコール(重量比70/30)の希釈溶剤を33部、ポリエステルポリオール(クラレポリオールP2010クラレ製)をインキ組成物(W01)中のポリウレタン樹脂100重量部に対して固形分換算で10重量部となるよう加えて、印刷インキ組成物X16を得た。
(比較例6)<印刷インキ組成物(X17)の調整>
配合例1で得られたインキ組成物(W01)100重量部に対して、酢酸エチル/イソプロピルアルコール(重量比70/30)の希釈溶剤を33部加えて、印刷インキ組成物X17を得た。
<印刷物の作成>
得られた印刷インキ組成物を、版深35μmグラビア版を備えたグラビア印刷機を用いてコロナ処理OPPフィルム(太閤FORフタムラ#20)のコロナ処理面に印刷して40〜50℃で乾燥し印刷物を得た。
<ラミネート積層体の作成>
印刷物の印刷面に、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤(東洋モートン社製EL420)をメタノール:水=70:30(質量比)からなる溶剤で希釈した固形分1%(重量比、メタノール/水=70/30)の溶液を塗工し、塗工面に315℃にて溶融した低密度ポリエチレン(ノバテックLC600、日本ポリケム社製)重ねると同時に、更に上記低密度ポリエチレン上に未延伸ポリプロピレン(FCMN、膜厚40μm、東セロ社製)を貼り合わせることで、エクストルジョンラミネート加工を行って積層体を得た。
<印刷物の評価>
得られた印刷物とラミネート積層体について次のような評価を行った。結果を表1に示す。
(1)接着性
印刷直後の印刷物および印刷1日後の印刷物にセロハンテープ(ニチバン製、幅12mm)を貼り付け親指で5回強く擦った後、セロハンテープを徐々に引き離し、途中から急激に引き離してインキ皮膜の剥離の程度を観察し、以下の基準で判定した。△以上が実用レベルである。
○:全く剥がれない。(極めて良好)
○△:印刷皮膜の残りが95面積%以上。(良好)
△:印刷皮膜の残りが80面積%以上。(実用可)
×:印刷皮膜の残りが80面積%未満。(不良)
(2)耐ブロッキング性
印刷物を4cm×4cmにサンプリングし、このサンプルの印刷面と同じ大きさの未印刷フィルムの非処理面とを重ね合わせて、温度40℃相対湿度80%の雰囲気下で10kgfの荷重をかけ、24時間後それを剥がし、表面状態を以下の基準で判定した。△以上が実用レベルである。
○:印刷物からインキの転移が全く認められなかった。(良好)
△:印刷物からインキの転移が10面積%未満で認められた。(実用可)
×:印刷物からインキの転移が10面積%以上、50面積%未満の面積で認められた。(不良)
(3)塗膜外観
印刷物を目視で観察し、以下の基準で判定した。△以上が実用レベルである。
○:塗膜白化なし。(良好)
△:塗膜の一部が僅かに白化。(実用可)
×:塗膜の全面が白化。(不良)
(4)ラミネート強度
印刷インキ組成物X01〜X17のラミネート積層体における印刷部分についてインキ部を巾15mmで裁断し、インキ面と基材面の剥離強度(ラミネート強度)をインテスコ社製201万能引張り試験機にて測定した。尚、実用レベルは0.7N/15mm以上である。
○:ラミネート強度が1.0N/15mm以上(良好)
△:ラミネート強度が0.7N〜1.0N/15mm(実用可)
×:ラミネート強度が0.3N〜0.7N/15mm(不良)
××:ラミネート強度が0.3N/mm以下(極めて不良)
上記結果より、本願発明の印刷インキ組成物は、接着性、耐ブロッキング性、さらには塗膜外観に優れた印刷物を得ることができ、ラミネート積層体に好適に利用できる。
Figure 2019108443

Claims (6)

  1. 脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)と、ポリウレタン樹脂(B)とを含有する印刷インキ組成物であって、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)が、脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位とを含有し、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)1g中の脂環族アルコール由来の構造単位と脂環族カルボン酸由来の構造単位との合計モル量が5.0〜8.1mmolであることを特徴とする印刷インキ組成物。
  2. ポリウレタン樹脂(B)100重量部に対して、脂環構造を有するポリエステル樹脂(A)を5〜40重量部含有することを特徴とする請求項1記載の印刷インキ組成物。
  3. ポリウレタン樹脂(B)が、分岐構造を有するポリエステルポリオール由来の構造単位を含有することを特徴とする請求項1または2記載の印刷インキ組成物。
  4. グラビアインキである、請求項1〜3いずれか記載の印刷インキ組成物。
  5. プラスチックフィルム上に、請求項1〜4いずれか記載の印刷インキ組成物からなる印刷層を有する印刷物。
  6. 請求項5記載の印刷物上に、接着剤層と基材とを有するラミネート積層体。
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