以下、各図面を参照して本実施の形態の一例について説明する。
まず、本実施の形態の放射線画像処理装置を備えた放射線画像撮影システム全体の概略構成について説明する。図1には、本実施の形態の放射線画像撮影システムの一例の全体構成の概略の概略構成図を示す。本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、電子カセッテ12が複数の放射線画像撮影装置14を備えている。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、コンソール20を介して例えば、RIS(Radiology Information System:放射線情報システム)等の外部のシステムから入力された指示(撮影メニュー)に基づいて、医師や放射線技師等の操作により放射線画像の撮影を行う機能を有する。
また、本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、電子カセッテ12により撮影された放射線画像をコンソール20の表示部(図2参照)や放射線画像読影装置(図示省略)に表示させることにより、医師や放射線技師等に放射線画像を読影させる機能を有する。なお、図示を省略した放射線画像読取装置とは、撮影された放射線画像を読影者が読影するための機能を有する装置であり、特に限定されないが、いわゆる、読影ビューワ、ディスプレイ、携帯端末、及びタブレット端末等が挙げられる。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、電子カセッテ12、放射線照射装置16、及びコンソール20を備えている。
放射線照射装置16は、コンソール20の制御に基づいて放射線照射源である管球(図示省略)から放射線Xを被検体18の撮影対象部位に照射させる機能を有している。なお、放射線照射装置16は、ユーザが、管電圧、管電流および照射時間等の放射線Xの照射条件を放射線照射装置16に対して直接手動で設定するための操作入力部や、設定された照射条件等を表示するための表示部を備えていてもよい。また、放射線照射装置16は、手動設定されたこと、手動設定による設定値、現在のステータス(待機状態、準備状態、曝射中、及び曝射終了等)を示す情報をコンソール20に送信する。なお、以下の説明では、管球の位置は、放射線照射装置16の位置と等しいものとしている。
被検体18を透過した放射線Xは、電子カセッテ12に照射される。電子カセッテ12の放射線画像撮影装置14は、被検体18を透過した放射線Xの線量に応じた電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像を示す画像情報を生成して出力する機能を有する。本実施の形態では、画像情報を生成して出力することを撮影という。本実施の形態の電子カセッテ12は、筐体13内に、複数の放射線画像撮影装置14(141〜143)を備えている(詳細後述)。
本実施の形態では、電子カセッテ12により出力された放射線画像を示す画像情報は、コンソール20に入力される。本実施の形態のコンソール20は、無線通信LAN(Local Area Network)等を介して外部システム等から取得した撮影メニューや各種情報等を用いて、電子カセッテ12及び放射線照射装置16の制御を行う機能を有している。また、本実施の形態のコンソール20は、電子カセッテ12との間で各種情報の送受信を行う機能を有している。また、コンソール20は、電子カセッテ12から取得した放射線画像をPACS(Picture Archiving and Communication System:画像保存通信システム)22に出力する機能を有している。電子カセッテ12により撮影された放射線画像は、PACS22によって管理される。
本実施の形態のコンソール20は、サーバー・コンピュータである。図2には、各種の補正を含む画像処理機能を説明するためのコンソール20の概略構成図の一例を示す。コンソール20は、制御部30、表示部駆動部32、表示部34、操作入力検出部36、操作入力部38、I/O(Input Output)部40、I/F(Interface)部42、I/F部44、及び記憶部50を備えている。
制御部30は、コンソール20全体の動作を制御する機能を有しており、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びHDD(Hard disk drive)を備えている。CPUは、コンソール20全体の動作を制御する機能を有しており、ROMには、CPUで使用される画像処理プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有しており、HDDは、各種データを記憶して保持する機能を有している。また、制御部30は、補正用画像取得部及び撮影画像取得部として機能する。また、制御部30は、各種画像に対して各種の補正を含む画像処理を施す機能を有している。
表示部駆動部32は、表示部34への各種情報の表示を制御する機能を有している。本実施の形態の表示部34は、撮影メニューや撮影された放射線画像等を表示する機能を有している。操作入力検出部36は、操作入力部38に対する操作状態や処理操作を検出する機能を有している。操作入力部38は、放射線画像の撮影や撮影された放射線画像の画像処理に関する処理操作を、ユーザが入力するために用いられる。操作入力部38は、一例としてキーボードの形態を有するものであってもよいし、表示部34と一体化されたタッチパネルの形態を有するものであってもよい。また、操作入力部38は、カメラを含んで構成され、このカメラにユーザのジェスチャーを認識させることにより各種指示を入力する形態を有するものであってもよい。
また、I/O部40及びI/F部42は、無線通信等により、PACS22及びRISとの間で各種情報の送受信を行う機能を有している。また、I/F部44は、放射線画像撮影装置14及び放射線照射装置16との間で、各種情報の送受信を行う機能を有している。
記憶部50は、撮影画像やゲインキャリブ画像等(詳細後述)を記憶する機能を有している。
制御部30、表示部駆動部32、操作入力検出部36、I/O部40、及び記憶部50は、システムバスやコントロールバス等のバス46を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。
次に、本実施の形態の電子カセッテ12の概略構成について説明する。電子カセッテ12は、複数の放射線画像撮影装置14を備えている。なお、本実施の形態では、具体的一例として、図1に示すように、電子カセッテ12が3個の放射線画像撮影装置14(141〜143)を備えている場合について説明するが、放射線画像撮影装置14の数は、本実施の形態に限定されない。なお、放射線画像撮影装置141、142、及び143を区別しない場合や総称する場合には放射線画像撮影装置14と表記する。
3個の放射線画像撮影装置14は筐体13内に収納されている。図1に示すように本実施の形態では、放射線画像撮影装置14は、撮影領域(撮影面)が被検体18に対向しており、隣接して配置されている。なお、本実施の形態の電子カセッテ12では、図1に示すように放射線画像撮影装置14の端部(一部)が隣接する放射線画像撮影装置14と重ね合わせて配置している(詳細後述)。
このように複数(3個)の放射線画像撮影装置14を配置することにより、電子カセッテ12全体では、長尺の撮影領域を有することとなる。
図3には、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置14の構成の一例を表す構成図を示す。本実施の形態では、X線等の放射線を一旦光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線画像撮影装置14に本発明を適用した場合について説明する。なお、図3では、放射線を光に変換するシンチレータ98(図4参照)は省略している。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、放射線検出器26、スキャン信号制御回路104、信号検出回路105、制御部106、及び電源110を備えている。
放射線検出器26は、光を受けて電荷を発生し、発生した電荷を蓄積するセンサ部103と、センサ部103に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチ素子であるTFT(Thin Film Transistor)スイッチ74と、を含んで構成される画素100を備えている。本実施の形態では、シンチレータ98(図4参照)によって変換された光が照射されることにより、センサ部103で、電荷が発生する。
画素100は、一方向(図3のゲート配線方向)及びゲート配線方向に対する交差方向(図3の信号配線方向)にマトリクス状に複数配置されている。図3では、画素100の配列を簡略化して示しているが、例えば、画素100はゲート配線方向及び信号配線方向に1024個×1024個配置されている。
また、放射線検出器26には、TFTスイッチ74をオン/オフするための複数のゲート配線101と、上記センサ部103に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線73と、が互いに交差して設けられている。本実施の形態では、一方向の各画素列に信号配線73が1本ずつ設けられ、交差方向の各画素列にゲート配線101が1本ずつ設けられている。例えば、画素100がゲート配線方向及び信号配線方向に1024個×1024個配置されている場合、信号配線73及びゲート配線101は1024本ずつ設けられている。
さらに、放射線検出器26には、各信号配線73と並列に共通電極配線95が設けられている。共通電極配線95は、一端及び他端が並列に接続されており、一端が所定のバイアス電圧を供給する電源110に接続されている。センサ部103は共通電極配線95に接続されており、共通電極配線95を介してバイアス電圧が印加されている。
ゲート配線101には、各TFTスイッチ74をスイッチングするための制御信号が流れる。このように制御信号が各ゲート配線101に流れることによって、各TFTスイッチ74がスイッチングされる。
信号配線73には、各画素100のTFTスイッチ74のスイッチング状態に応じて、各画素100に蓄積された電荷に応じた電気信号が流れる。より具体的には、各信号配線73には、信号配線73に接続された画素100の何れかのTFTスイッチ74がオンされることにより蓄積された電荷量に応じた電気信号が流れる。
各信号配線73には、各信号配線73に流れ出した電気信号を検出する信号検出回路105が接続されている。また、各ゲート配線101には、各ゲート配線101にTFTスイッチ74をオン/オフするための制御信号を出力するスキャン信号制御回路104が接続されている。図3では、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を1つに簡略化して示しているが、例えば、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を複数設けて所定本(例えば、256本)毎に信号配線73又はゲート配線101を接続する。例えば、信号配線73及びゲート配線101が1024本ずつ設けられている場合、スキャン信号制御回路104を4個設けて256本ずつゲート配線101を接続し、信号検出回路105も4個設けて256本ずつ信号配線73を接続する。
信号検出回路105は、各信号配線73毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路(図示省略)を内蔵している。信号検出回路105では、各信号配線73より入力される電気信号を増幅回路により増幅し、ADC(アナログ・デジタル変換器)によりデジタル信号へ変換する。
信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104には、信号検出回路105において変換されたデジタル信号に対してノイズ除去などの所定の処理を施すとともに、信号検出回路105に対して信号検出のタイミングを示す制御信号を出力し、スキャン信号制御回路104に対してスキャン信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力する制御部106が接続されている。
本実施の形態の制御部106は、マイクロコンピュータであり、CPU(中央処理装置)、ROMおよびRAM、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部を備えている(図示省略)。制御部106は、ROMに記憶されたプログラムをCPUで実行することにより、放射線画像の撮影のための制御を行う。
図4には、画素100の断面図が示されている。図4に示すように、画素100(放射線検出器26)は、TFTガラス基板90及びシンチレータ98を備える。図4に示すように、TFTガラス基板90は、無アルカリガラス等からなる絶縁性の基板71上に、ゲート配線101(図3参照)及びゲート電極72が形成されている。ゲート配線101とゲート電極72とは接続されている。ゲート配線101、及びゲート電極72が形成された配線層(以下、「第1信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜を用いて形成されているが、これらに限定されるものではない。
第1信号配線層上には、一面に絶縁膜85が形成されており、ゲート電極72上に位置する部位がTFTスイッチ74におけるゲート絶縁膜として作用する。絶縁膜85は、例えば、SiNx等からなっており、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)成膜により形成される。
絶縁膜85上のゲート電極72上には、半導体活性層78が島状に形成されている。半導体活性層78は、TFTスイッチ74のチャネル部であり、例えば、アモルファスシリコン膜からなる。
これらの上層には、ソース電極79、及びドレイン電極83が形成されている。ソース電極79及びドレイン電極83が形成された配線層には、ソース電極79、ドレイン電極83とともに、信号配線73が形成されている。ソース電極79は信号配線73に接続されている。ソース電極79、ドレイン電極83、及び信号配線73が形成された配線層(以下、「第2信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜を用いて形成されるが、これらに限定されるものではない。ソース電極79及びドレイン電極83と半導体活性層78との間には不純物添加アモルファスシリコン等による不純物添加半導体層(図示省略)が形成されている。これらによりスイッチング用のTFTスイッチ74が構成される。なお、TFTスイッチ74は後述する下部電極81により収集、蓄積される電荷の極性によってソース電極79とドレイン電極83が逆となる。
これら第2信号配線層を覆い、基板71上の画素100が設けられた領域のほぼ全面(ほぼ全領域)には、TFTスイッチ74や信号配線73を保護するために、TFT保護膜層88が形成されている。TFT保護膜層88は、例えば、SiNx等からなっており、例えば、CVD成膜により形成される。
TFT保護膜層88上には、塗布型の層間絶縁膜82が形成されている。層間絶縁膜82は、低誘電率(比誘電率εr=2〜4)の感光性の有機材料(例えば、ポジ型感光性アクリル系樹脂:メタクリル酸とグリシジルメタクリレートとの共重合体からなるベースポリマーに、ナフトキノンジアジド系ポジ型感光剤を混合した材料など)により1〜4μmの膜厚で形成されている。
本実施の形態に係るTFTガラス基板90では、層間絶縁膜82によって層間絶縁膜82上層と下層に配置される金属間の容量を低く抑えている。また、一般的にこのような材料は平坦化膜としての機能も有しており、下層の段差が平坦化される効果も有する。本実施の形態に係るTFTガラス基板90では、層間絶縁膜82及びTFT保護膜層88のドレイン電極83と対向する位置にコンタクトホール87が形成されている。
層間絶縁膜82上には、コンタクトホール87を埋めつつ、画素領域を覆うようにセンサ部103の下部電極81が形成されており、下部電極81は、TFTスイッチ74のドレイン電極83と接続されている。下部電極81は、後述する半導体層91が1μm前後と厚い場合には導電性があれば材料に制限がほとんどない。このため、Al系材料、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫)など導電性の金属を用いて形成すれば問題ない。
一方、半導体層91の膜厚が薄い場合(0.2〜0.5μm前後)、半導体層91で光が吸収が十分でないため、TFTスイッチ74への光照射によるリーク電流の増加を防ぐため、遮光性メタルを主体とする合金、若しくは積層膜とすることが好ましい。
下部電極81上には、フォトダイオードとして機能する半導体層91が形成されている。本実施の形態では、半導体層91として、n+層、i層、p+層(n+アモルファスシリコン、アモルファスシリコン、p+アモルファスシリコン)を積層したPIN構造のフォトダイオードを採用している。半導体層91は、下層からn+層91A、i層91B、p+層91Cを順に積層して形成する。i層91Bは、光が照射されることにより電荷(一対の自由電子と自由正孔)が発生する。n+層91A及びp+層91Cは、コンタクト層として機能し、下部電極81及び後述する上部電極92とi層91Bをと電気的に接続する。
各半導体層91上には、それぞれ個別に上部電極92が形成されている。上部電極92には、例えば、ITOやIZO(Indium Zinc Oxide:酸化亜鉛インジウム)などの光透過性の高い材料を用いている。本実施の形態に係るTFTガラス基板90では、上部電極92や半導体層91、下部電極81を含んでセンサ部103が構成されている。
層間絶縁膜82、半導体層91及び上部電極92上には、上部電極92に対応する一部で開口97Aを持ち、各半導体層91を覆うように、塗布型の層間絶縁膜93が形成されている。
層間絶縁膜93上には、共通電極配線95がAl若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした合金あるいは積層膜で形成されている。共通電極配線95は、開口97A付近にコンタクトパッド97が形成され、層間絶縁膜93の開口97Aを介して上部電極92と電気的に接続される。
このように形成されたTFTガラス基板90には、必要に応じてさらに光吸収性の低い絶縁性の材料により保護膜が形成されて、その表面に光吸収性の低い接着樹脂を用いて放射線変換層であるシンチレータ98が貼り付けられる。または、真空蒸着法により、シンチレータ98が形成される。シンチレータ98としては、吸収可能な波長領域の光を発生できるような、比較的広範囲の波長領域を有した蛍光を発生するシンチレータが望ましい。このようなシンチレータ98としては、CsI:Na、CaWO4、YTaO4:Nb、BaFX:Eu(XはBrまたはCl)、または、LaOBr:Tm、及びGOS等がある。具体的には、放射線XとしてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが400nm〜700nmにあるCsI:Tl(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)やCsI:Naを用いることが特に好ましい。なお、CsI:Tlの可視光域における発光ピーク波長は565nmである。なお、シンチレータ98としてCsIを含むシンチレータを用いる場合、真空蒸着法で短冊状の柱状結晶構造として形成したものを用いることが好ましい。
放射線検出器26は、図4に示すように、半導体層91が形成された側から放射線Xが照射されて、放射線Xの入射面の裏面側に設けられたTFTガラス基板90により放射線画像を読み取る、いわゆる裏面読取方式(PSS(Penetration Side Sampling)方式)とされた場合、半導体層91上に設けられたシンチレータ98の同図上面側でより強く発光する。一方、TFTガラス基板90側から放射線Xが照射されて、放射線Xの入射面の表面側に設けられたTFTガラス基板90により放射線画像を読み取る、いわゆる表面読取方式(ISS(Irradiation Side Sampling)方式)とされた場合、TFTガラス基板90を透過した放射線Xがシンチレータ98に入射してシンチレータ98のTFTガラス基板90側がより強く発光する。TFTガラス基板90に設けられた各画素100のセンサ部103には、シンチレータ98で発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器26は、表面読取方式とされた場合の方が裏面読取方式とされた場合よりもTFTガラス基板90に対するシンチレータ98の発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
なお、放射線検出器26は、図3及び図4に示したものに限らず、種々の変形が可能である。例えば、裏面読取方式の場合、放射線Xが到達する可能性が低いため、上述のものに代えて、放射線Xに対する耐性が低い、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の他の撮影素子とTFTとを組み合わせてもよい。また、TFTのゲート信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサに置き換えてもよい。
また例えば、フレキシブル基板を用いたものでもよい。フレキシブル基板としては、近年開発されたフロート法による超薄板ガラスを基材として用いたものを適用することが、放射線の透過率を向上させるうえで好ましい。なお、この際に適用できる超薄板ガラスについては、例えば、「旭硝子株式会社、"フロート法による世界最薄0.1ミリ厚の超薄板ガラスの開発に成功"、[online]、[平成23年8月20日検索]、インターネット<URL:http://www.agc.com/news/2011/0516.pdf>」に開示されている。
次に、本実施の形態の電子カセッテ12における放射線画像撮影装置14について説明する。なお、以下では具体的一例として、ISS方式の放射線画像撮影装置14を用いた場合について説明する。図5A〜図5Cには、放射線照射装置16と電子カセッテ12との関係を説明するための説明図を示す。図5Aは、横から見た状態を表しており、図5Bは、放射線照射装置16側から見た放射線画像撮影装置14を表している。図5Cは、図5Bにおいて放射線画像撮影装置14が動いた(移動した)状態を表している。なお、図5A〜図5Cでは、筐体13の記載は省略している。
本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、具体的一例として、図5Bに示したように、放射線検出器26の撮影領域の長尺となる側の一辺にスキャン信号制御回路104が設けられている(図5Aでは、スキャン信号制御回路104の図示省略)。また、図5Bに示したように、放射線検出器26のスキャン信号制御回路104が設けられている辺と交差する側の一辺に、信号検出回路105が設けられている。信号検出回路105は、図5Aに示すように、放射線検出器26に積層されている。撮影を行う際には、各放射線画像撮影装置14の放射線検出器26が設けられている側(撮影領域)が放射線照射装置16と対向するように電子カセッテ12が配置される(図5A参照)。
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置14は、具体的一例として、図5Aに示すように、TFTガラス基板90の方がシンチレータ98よりも大きい。より具体的には、放射線照射装置16に対向する面積は、TFTガラス基板90の方がシンチレータ98よりも大きい。本実施の形態では、放射線照射装置16に対向するシンチレータ98の面積に応じて、撮影領域の範囲(大きさ)が定まる。
本実施の形態の電子カセッテ12では、下記(1)〜(3)の理由等に起因して、図5Aに示すように、放射線画像撮影装置14の撮影領域の端部(一部)と隣接する放射線画像撮影装置14の端部とが重なり合わされて配置されている。具体的には、放射線Xの入射方向に対して撮影領域が重複するように重なり合わされている。
(1)各放射線画像撮影装置14の撮影領域同士の間隔が空いてしまうと、被検体18の撮影部位に撮影されない部分が生じる場合がある。このような場合、放射線画像撮影装置141〜143の各々で撮影された放射線画像をつなげた長尺の放射線画像(電子カセッテ12全体の放射線画像)としては、欠陥が生じることになる。
(2)また、放射線画像撮影装置14(放射線検出器26)を量産する場合、放射線画像撮影装置14(放射線検出器26)の製造上のばらつきにより、隣接する放射線検出器26同士を密着させて、隙間無く配置することが困難となる。
さらに、放射線画像撮影装置14(放射線検出器26)は、温度により膨張する場合がある。このような場合に隣接する放射線検出器26同士を密着させて、隙間無く配置していると、TFTガラス基板90が損傷してしまう懸念がある。
(3)また、放射線画像撮影装置14同士の温度が異なると、膨張率が異なる。そのため、本実施の形態の電子カセッテ12では、各放射線画像撮影装置14を筐体13に固定する一方、各放射線画像撮影装置14同士は固定せずに配置している。互いに固定されていないため、放射線画像撮影装置14(放射線検出器26)が動く(移動する、図5C参照)。
なお、重ね合わせた重複部分の撮影領域の範囲(大きさ)は、放射線照射装置16から照射される放射線Xの斜入、放射線画像撮影装置14の動き(移動、図5C参照)等に応じて定めればよい。
図5Aに示したように、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、放射線照射装置16の位置が電子カセッテ12の長尺方向に沿った方向に移動可能とされている。そのため、撮影する被検体18(図1参照)の撮影部位や撮影の種類等に応じて、放射線照射装置16の位置が異なり、電子カセッテ12の長尺の撮影領域に対する相対的な位置が変位する。そのため、放射線照射装置16の位置に応じて各放射線画像撮影装置14では、入射する放射線Xの角度が異なる。具体的に図5Aでは、放射線画像撮影装置141及び放射線画像撮影装置142の重複部分では、位置Bから照射された放射線Xは、撮影領域に対してほぼ直交するように入射するが、位置Aから照射された放射線Xは、撮影領域に対して斜めに入射(斜入)する。また、図5Cに示したように、放射線画像撮影装置14が動く(移動する)と、重複部分の撮影領域が変化する。
これらのような種々の場合を考慮し、本実施の形態の電子カセッテ12では、撮影領域同士の重複がなくならないように、重複部分の撮影領域の範囲を余裕をもって定めている。
本実施の形態の電子カセッテ12では、図5Aに示したように、具体的一例として、放射線画像撮影装置141及び143が上(放射線照射装置16側から見て上側、放射線照射装置16に近い側)、放射線画像撮影装置142が下(放射線照射装置16側から見て下側、放射線照射装置16に遠い側)となるいわゆる段丘状に端部が重ね合わされている。
なお、放射線画像撮影装置14同士の間に、信号検出回路105が挟まるように設けられていると、信号検出回路105が放射線画像に写り込んでしまう場合があるため、本実施の形態のように、信号検出回路105が挟まらないように重ね合わせることが好ましい。
次に、電子カセッテ12による放射線画像の撮影について説明する。本実施の形態の電子カセッテ12では、放射線Xの1回の照射(1ショット)により、全放射線画像撮影装置14で放射線画像の撮影が行われる。図6は、各放射線画像撮影装置14により撮影された放射線画像を説明するための説明図を示している。図6(1)は、放射線画像撮影装置141により撮影された放射線画像を示している。図6(2)は、放射線画像撮影装置142により撮影された放射線画像を示している。
上側に配置された放射線画像撮影装置14(141、143)では、撮影された放射線画像は、図6(1)に示したように単独の放射線画像撮影装置14を用いて撮影された放射線画像と同様になる。
一方、下側に配置された放射線画像撮影装置142では、上述のように、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の重複部分では、段差が生じる。段差に起因して、図6(2)に示したように、撮影された放射線画像に、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の重複部分の影が映り込んでしまい段差成分が生じる。本実施の形態の放射線画像撮影装置142では、放射線検出器26のTFTガラス基板90とシンチレータ98との端部の位置が異なるため、TFTガラス基板90による段差に起因した段差成分、及びシンチレータ98による段差に起因した段差成分の2種類の段差成分が発生する。なお、以下では、放射線画像における2種類の段差成分以外の部分の領域の画像に対応する成分を通常成分という。
なお、本実施の形態では、シンチレータ98による段差に起因した段差成分をシンチ段差成分といい、TFTガラス基板90による段差に起因した段差成分をガラス段差成分という。また、シンチ段差成分及びガラス段差成分を区別しない場合は、段差成分と総称する。さらに、シンチ段差成分とガラス段差成分との境界を表す画像をシンチ段差といい、ガラス段差成分と通常成分との境界を表す画像をガラス段差という。また、シンチ段差及びガラス段差を区別しない場合は、段差と総称する。
上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の影が写り込んでしまうため、シンチ段差成分、ガラス段差成分、及び通常成分では、対応する領域(画像)の濃度が異なっている。
図7には、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置の変化を説明するための説明図を示す。図7は、放射線画像撮影装置142により撮影された放射線画像における放射線画像撮影装置141の端部に起因するシンチ段差成分及びガラス段差成分を含む端部領域を示している。図7(1)は、撮影領域に入射する放射線Xの角度が異なる場合を示している。撮影領域に入射する放射線Xの角度が異なると、シンチ段差成分及びガラス段差成分は、入射角度に応じて位置が異なってしまい、シンチ段差及びガラス段差の位置が異なる。図7(1)に示したように、位置A(図5A参照)から放射線Xが照射された場合のシンチ段差及びガラス段差と、位置B(図5A参照)から放射線Xが照射された場合のシンチ段差及びガラス段差とでは、位置が異なる。
また、図7(2)は、図5Cに示したように、放射線画像撮影装置14が動いた(移動した)場合を示している。放射線画像撮影装置14が動く(移動する)と、シンチ段差成分及びガラス段差成分は、動き(移動)に応じて角度が異なってしまい、シンチ段差及びガラス段差が、移動前のシンチ段差及びガラス段差に対して非平行になる。図7(2)に示したように、図5Bの状態(移動前)で撮影された場合のシンチ段差及びガラス段差と、図5Cの状態(移動後)で撮影された場合のシンチ段差及びガラス段差とは、非平行になっている。
このように、本実施の形態の放射線画像撮影装置142により撮影された放射線画像では、放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)及び放射線画像撮影装置14の動き(移動)に応じて、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置が変化する。すなわち、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置ずれが生じる。
放射線画像撮影装置142により撮影された放射線画像では、放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)に応じて、シンチ段差及びガラス段差の位置が長尺方向に略平行移動する。また、放射線画像撮影装置142により撮影された放射線画像では、放射線画像撮影装置14の動き(移動)に応じて、シンチ段差及びガラス段差の角度が変化する。
次に、本実施の形態の放射線画像撮影システム10における、電子カセッテ12の各放射線画像撮影装置14で撮影した放射線画像に対する補正について説明する。放射線画像撮影装置14で撮影された放射線画像には、画像処理により種々の補正が行われる。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、電子カセッテ12の各放射線画像撮影装置14で撮影された放射線画像は、各放射線画像撮影装置14の制御部106からコンソール20にそれぞれ出力される。コンソール20は、各放射線画像撮影装置14から入力された放射線画像に対して、種々の補正や段差成分の位置ずれの修正を含む画像処理を行う修正部等の各機能部として機能する。なお、修正部としての機能はコンソール20の制御部30に限らず、その他のコンソール20の機能部や有していてもよいし、電子カセッテ12または放射線画像撮影装置14が有していてもよい。また、補正の種類により補正を実施する機能部を異ならせてもよい。
コンソール20により行われる補正の種類は、放射線画像撮影装置14の配置(上側及び下側)により異なる。
本実施の形態のコンソール20には、放射線画像撮影装置14を示すID等の情報と配置(上側、下側)との対応関係が記憶部50に予め記憶されている。また、コンソール20に入力された放射線画像は、一旦、記憶部50に記憶される。放射線画像撮影装置14は、自装置を示すIDを放射線画像に対応付けてコンソール20に出力する。コンソール20は、記憶部50に記憶されている対応関係を参照することにより、放射線画像が上側及び下側の放射線画像撮影装置14のいずれで撮影されたものであるかを認識することができる。
なお、放射線画像を撮影した放射線画像撮影装置14が上側及び下側のいずれに配置されたものであるかを認識する方法としては、本実施の形態に限らない。例えば、各放射線画像撮影装置14が自装置が上側及び下側のいずれであるかを示す情報を放射線画像に付加してコンソール20に出力するようにしてもよい。
本実施の形態のコンソール20は、下側の放射線画像撮影装置14(142)で被検体18を撮影した放射線画像(以下、撮影画像という)に対する補正(段差補正、詳細後述)を行う場合、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の補正済みの撮影画像を参照する。そのため、まず、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)で撮影された撮影画像に対して補正を行う。
上側の放射線画像撮影装置14(141、143)で撮影された撮影画像に対する補正について説明する。図8には、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)で撮影された撮影画像に対する補正を行う画像処理の流れの一例を表したフローチャートを示す。本実施の形態のコンソール20では、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)で撮影された撮影画像に対して、オフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥補正の3種類の補正を行う。
ステップS100では、コンソール20の制御部30は、記憶部50から一旦記憶しておいた、上側の放射線画像撮影装置14の撮影画像を取得する。具体的に本実施の形態の制御部30は、放射線画像撮影装置141、143のいずれかの撮影画像を取得する。なお、以下では、放射線画像撮影装置14により撮影された撮影画像の具体的一例として、位置B(図5A参照)から照射された放射線Xにより被検体18を撮影した撮影画像(放射線画像)について説明する。
次のステップS102では、制御部30が、取得した撮影画像(放射線画像撮影装置141、143)に対応するゲインキャリブ画像(詳細後述)を記憶部50から取得する。
次のステップS104では、制御部30は、撮影画像のオフセット補正を行う。オフセット補正は、放射線Xが照射されていない状態で撮影されたオフセット(零点)のばらつきを補正することである。オフセット成分には、放射線画像撮影装置14の放射線検出器26の各画素100が有する暗電流や信号検出回路105が内蔵する増幅回路のアンプのオフセット等があり、温度に応じて変化する。
次のステップS106では、制御部30は、撮影画像のゲイン補正及び欠陥補正を行った後、本処理を終了する。
ゲイン補正(ゲインキャリブレーション)は、放射線検出器26の撮影領域全面の各画素100の感度のばらつきを補正することである。ゲイン補正では、撮影領域に遮蔽物が存在していない状態、または基準の被写体が存在する状態で撮影領域に放射線Xを照射して撮影された放射線画像(以下、ゲインキャリブ画像という)に基づいて、撮影画像を補正する。ゲイン成分には、放射線照射装置16から照射される放射線Xの強度分布、放射線検出器26の各画素100の感度のばらつき、及び信号検出回路105が内蔵する増幅回路のアンプのゲインのばらつき等がある。
本実施の形態のコンソール20は、撮影領域に遮蔽物が存在していない状態で位置A(図5A参照)から放射線Xを照射して撮影された各放射線画像撮影装置14のゲインキャリブ画像を取得し、放射線画像撮影装置14を示すID等の情報に対応付けて予め記憶部50に記憶させておく。制御部30は、記憶部50に記憶されているゲインキャリブ画像に基づいて、放射線検出器26の各画素100の感度のばらつきを補正することにより、撮影画像のゲイン補正を行う。
ゲインキャリブ画像と撮影画像とでは、放射線Xの照射位置が異なっているが、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)では、段差成分が生じていないため、適切にゲイン補正を行うことができる。
欠陥補正は、欠陥が生じている画素100の画素値を補正することである。欠陥補正では、欠陥画素の画素値を周囲の画素の画素値に基づいて補間する。
このようにしてオフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥補正が行われた撮影画像は、記憶部50に記憶される。
次に、コンソール20の制御部30は、下側の放射線画像撮影装置14(142)で撮影された撮影画像に対して補正を行う。
下側の放射線画像撮影装置14(142)で撮影された撮影画像に対する補正について説明する。図9には、下側の放射線画像撮影装置14(142)で撮影された撮影画像に対する補正を行う画像処理の流れの一例を表したフローチャートを示す。
本実施の形態のコンソール20では、下側の放射線画像撮影装置14(142)で撮影された撮影画像に対して、上述のオフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥補正に加えて段差補正の4種類の補正を行う。
なお、以下では、説明が煩雑になるのを避けるため、放射線画像撮影装置141に起因する段差補正を行う場合について説明する。また、具体的一例として、ゲインキャリブ画像の撮影時(位置A)と撮影画像の撮影時(位置B)とで放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)が異なり、また、図5Cに示したように放射線画像撮影装置14が動いた(移動した)場合について説明する。
図10には、下側の放射線画像撮影装置14(142)で撮影された撮影画像に対する補正を行う画像処理の流れの一例を説明するための模式図を示す。
なお、コンソール20の制御部30では、図10に示した画像処理を行う前に、予め、ゲインキャリブ画像からシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出する。ゲインキャリブ画像からシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出する方法は特に限定されない。
シンチ段差を検出する具体的一例として、本実施の形態の制御部30は、ノイズを除去する処理を行った後のゲインキャリブ画像に対してシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置の検出を行っている。ノイズを除去する処理としては、高周波除去処理として、例えば、主方向メディアンフィルタ処理を行う。主方向とは、電子カセッテ12の副方向と交差する方向である。また、副方向とは、放射線照射装置16の移動する方向であり本実施の形態では電子カセッテ12の長尺方向である。また例えば、移動平均フィルタ処理を適用してもよいし、また、その他高周波除去フィルタを適用してもよい。
ノイズを除去する処理を行った後のゲインキャリブ画像に対してシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置の検出する方法としては、例えば、ゲインキャリブ画像から直線(直線を表す画像)を検出することにより、シンチ段差及びガラス段差を検出し、検出したシンチ段差及びガラス段差に基づいて、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出すればよい。直線の検出方法は特に限定されず、一般的な手法を用いればよく、例えば、ハフ変換(Hough変換)等を用いればよい。
画像処理のステップS200では、上述したステップS100と同様に、コンソール20の制御部30は、記憶部50から一旦記憶しておいた、下側の放射線画像撮影装置14の撮影画像を取得する。具体的に本実施の形態の制御部30は、放射線画像撮影装置142の撮影画像を取得する。
次のステップS202では、上述したステップS102と同様に、制御部30が、取得した撮影画像(放射線画像撮影装置142)に対応するゲインキャリブ画像を記憶部50から取得する。
本実施の形態のコンソール20では、撮影画像から段差の位置を検出しやすくするために、段差の位置の検出を行う前にオフセット補正及び欠陥補正を行っておく。そのため、次のステップS204では、上述したステップS104と同様に、制御部30は、撮影画像のオフセット補正を行う。
次のステップS206では、撮影画像のゲイン補正及び欠陥補正を行う。なお、本ステップにおけるゲイン補正では、ステップS202で取得したゲインキャリブ画像(何も補正されていないゲインキャリブ画像)に基づいて、ステップS204によりオフセット補正済みの撮影画像のゲイン補正を行う。
ゲイン補正及び欠陥補正の方法は、特に限定されない。なお、取得した撮影画像及びゲインキャリブ画像には、段差成分が含まれているため、段差成分部分のQL値(画素値)は通常成分部分に比べて低下する。そのため、段差成分部分のQL値の低下を考慮してゲイン補正及び欠陥補正を行うことが好ましい。
本実施の形態の制御部30が行うゲイン補正の具体的一例について説明するが、ゲイン補正の方法は特に限定されるものではない。ゲイン補正は、画素毎の感度のばらつきを補正するものであるため、照射野は、放射線検出器26上では絞られることは好ましくない。また、SID(Source Image Distance:焦点と撮影面との距離)が短すぎてヒール効果の影響により放射線Xの減衰が過度にあると望ましくない。そのため、本実施の形態の制御部30で実行されるゲイン補正では、照射野絞りを検出したり、過度なヒール効果による放射線Xの減衰を検出すべく、画素値が大きすぎたり、小さすぎたりした場合はエラーとして判定する。段差成分部分では、QL値が大きく低下するため、これを考慮したエラー判定を行う。放射線画像撮影装置14が重複する段差成分部分では、画素値が大きく下がるため、あらかじめ重複している領域と重複していない領域との画素値の比を設定値として求めておき、エラーと判定する上限及び下限の閾値に設定値の比を乗じておけば、重複領域の放射線吸収による影響を除去して画素値の異常を判定することができる。このようにして画素値の異常を判定した後、ゲインキャリブ画像に基づいて、オフセット補正済みの撮影画像のゲイン補正を行う。
上述したようにゲインキャリブ画像と撮影画像とでは、撮影時の放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)が異なる。また、放射線画像撮影装置14が動いて(移動した)いる。そのため、上述したように、ゲインキャリブ画像に生じた段差成分の位置と、撮影画像に生じた段差成分の位置とが異なっている。ゲインキャリブ画像と撮影画像とでは、段差成分の位置が異なっているため、ゲイン補正を行うと、補正後の画像にはゲインキャリブ画像の段差成分と撮影画像の段差成分と2つの段差成分が生じる。本実施の形態の段差成分は、シンチ段差成分及びガラス段差成分を含むため、ゲイン補正後の画像には、4つの段差が生じる(図10、図7(2)参照)。
また、本実施の形態の制御部30が行う欠陥補正の具体的一例について説明するが欠陥方正の方法は特に限定されるものではない。本実施の形態の制御部30では、オフセット補正済みの撮影画像に対して、主方向及び副方向のメディアンフィルタや、移動平均フィルタ、及び高周波フィルタ等による処理により周囲の統計処理を行った後の撮影画像と、処理前の撮影画像との差分を閾値判定するアルゴリズムにより、欠陥補正を行っている。画素100毎に閾値を比較して閾値に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する。閾値は、メディアンフィルタをかけて周囲の統計処理を行った結果の画素値と、通常成分の画素値との比をとり、閾値に比を乗算したものを重複部分の閾値として用いている。
次のステップS208では、制御部30は、撮影画像に逆数の係数を乗じる。なお、本実施の形態では、逆数の係数の具体的一例として、逆ゲイン補正を行う。本ステップで逆ゲイン補正を行う対象となる撮影画像には、上述したように、4つの段差が発生している。
本実施の形態の制御部30では、予め取得しておいた逆ゲイン補正用のゲインキャリブ画像に基づいて逆ゲイン補正を行う。なお、逆ゲイン補正用のゲインキャリブ画像は、高周波ノイズ等のノイズを高周波除去処理を行って除去したゲインキャリブ画像を予め取得しておく。ノイズを除去する方法としては、特に限定されず、例えば、点欠陥及び線欠陥が除去できるマスクサイズのメディアンフィルタ処理を主方向及び副方向に適用してもよいし、移動平均フィルタ処理を適用してもよいし、また、その他高周波除去フィルタを適用してもよい。
その後、本実施の形態の制御部30では、具体的一例として、ノイズを除去したゲインキャリブ画像に対して、段差成分(シンチレータ98による放射線X吸収起因の段差成分、及びTFTガラス基板90による放射線X吸収起因の段差成分)を切り出す。実際には、段差成分の位置は正確に分かってはいないが、設計上、または実験等により、段差成分が生じる領域が得られるため、得られた領域が全て含まれる領域をトリミングすることにより、段差成分のトリミングを行う。なお、図10に示したゲインキャリブ画像では、放射線画像撮影装置141により生じる段差成分を示しているが、実際には、ゲインキャリブ画像には放射線画像撮影装置143による段差成分も生じている。そのため、制御部30は、両方の段差成分の切り出しを行う。すなわち、制御部30は、ゲインキャリブ画像の両端部から、段差成分のトリミングを行う。
制御部30は、トリミングした両段差成分の間の画像(通常成分に対応)と両段差成分とがスムーズに接続されるようにQL値を調整して逆ゲイン補正用のゲインキャリブ画像を生成する。制御部30は、予め取得しておいた逆ゲイン補正用のゲインキャリブ画像をステップS206の処理により欠陥補正済みの撮影画像に乗算して、逆ゲイン補正を行う。
逆ゲイン補正に用いたゲインキャリブ画像の段差成分の位置は、撮影画像とは異なっているが、ステップS206のゲイン補正に用いたゲインキャリブ画像と同様である。そのため、逆ゲイン補正を行うことにより、ゲインキャリブ画像に起因する段差成分が除去されるため、撮影画像に生じていた4つの段差が2つの段差に戻る。
また、逆ゲイン補正を行ったことにより、撮影画像は、各画素100のゲインについて、ゲイン補正前の画像と同様になる。
次のステップS210では、ステップS208により得られた撮影画像からシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出する。シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置の検出方法は特に限定されない。本実施の形態の制御部30は、具体的一例として、撮影画像から直線(直線を表す画像)を検出することにより、シンチ段差及びガラス段差を検出し、検出したシンチ段差及びガラス段差に基づいて、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出する。直線の検出方法は特に限定されず、一般的な手法を用いればよく、例えば、ハフ変換(Hough変換)等を用いればよい。
なお、撮影画像から直線を検出する際に、撮影画像全体に対して直線を検出する処理を行ってもよいが、シンチ段差及びガラス段差の位置を推測し、推測した位置が含まれる領域に対して直線を検出する処理を行うことが好ましい。例えば、設計上、または実験等により、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置が取り得る範囲を得ておき、範囲内にシンチ段差及びガラス段差があると推測するようにしてもよい。また例えば、設計上、または実験等により、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置ずれ量を得ておき、予めゲインキャリブ画像から検出しておいたシンチ段差及びガラス段差と位置ずれ量とに基づいた範囲内にシンチ段差及びガラス段差があると推測するようにしてもよい。このように、推測した位置が含まれる領域に対して直線を検出する処理を行うほうが、撮影画像全体に対して直線を検出する処理を行う場合に比べて検出精度を向上させることができる。
なお、ガラス段差はシンチ段差に比べて放射線Xの透過率の差異が小さいため、ガラス段差成分と通常成分との濃度差が小さい。そのため、先にシンチ段差成分(シンチ段差)を検出し、その後、検出したシンチ段差の位置に基づいてガラス段差成分の位置を検出するようにしてもよい。
次のステップS212では、欠陥補正後のゲインキャリブ画像の座標を変換することにより、ゲインキャリブ画像の段差成分の位置を、ステップS210で検出した撮影画像の段差成分の位置に合わせるように修正する。なお、本実施の形態において画像の座標とは、画素の座標(位置)であり、y方向が放射線照射装置16が移動する長尺方向(副方向)であり、x方向が長尺方向と交差する方向(主方向)である。座標の変換方法は、限定されるものではなく、例えば、ゲインキャリブ画像の段差成分を平行移動する方法や、回転する方法、段差成分の形を変形させる方法等が挙げられる。段差成分の形を変形させる方法の具体的一例としては、検出したゲインキャリブ画像の段差と撮影画像の段差との角度ずれに応じて、ゲインキャリブ画像の段差成分を副方向に平行四辺形状に変形させることが挙げられる(図10参照)。このように平行四辺形状に変形させた場合は、矩形のゲインキャリブ画像に当てはめた際に矩形からはみ出した領域の画像情報は考慮しなくてよい。
なお、図10に示したゲインキャリブ画像では、放射線画像撮影装置141により生じる段差成分を示しているが、実際には、放射線画像撮影装置143による段差成分も生じている。そのため、制御部30は、ゲインキャリブ画像の両方の段差成分の座標を変換して、段差成分の位置を修正する。なお、撮影画像の端部の一方のみに段差成分が生じている場合は、撮影画像全体の座標を変換させて段差成分の位置の修正を行ってもよい。
ゲイン補正用のゲインキャリブ画像の生成には、座標変換した両段差成分の間の画像(通常成分に対応)と各段差成分とがスムーズに接続される処理を行うことが好ましい。
次のステップS214では、制御部30は、ステップS212の処理により段差成分の位置を修正したゲインキャリブ画像に基づいて、ステップS208により逆ゲイン補正を行った撮影画像のゲイン補正を行う。
本ステップにおけるゲイン補正では、ゲインキャリブ画像の段差成分の位置が撮影画像の段差成分の位置に合わせてあるため、上記ステップS206で行ったゲイン補正のように、段差が4つになることなく、適切にゲイン補正を行うことができる。
さらに、本実施の形態のコンソール20では、撮影画像に生じた段差成分の補正(段差補正)を行う。本実施の形態において、段差補正とは、段差成分の濃度と通常成分の濃度との濃度差を低減するための補正のことをいう。オフセット補正、ゲイン補正、及び欠陥画素補正を先に行っておくことにより、段差補正を適切に行うことができる。
そのため、次のステップS216では、まず、制御部30は、ガラス段差成分の段差補正を行う。本実施の形態の制御部30が行うガラス段差成分の段差補正の具体的一例について説明する。段差は、一般的に水平(y座標が一定)ではなく、斜めであるため、y座標が一定であるxレンジにおいて、例えば、特開2009−285354号公報に記載の技術を参照して、段差補正を行う。y座標が変化するxレンジ境界で縦スジが発生するため、補正画像(境界の隣接y座標の画素値の差分を主方向にスムージングすることにより計算する)をx方向にスムージングすることにより、縦スジ発生を防止することができる。
なお、ガラス段差成分の段差補正の方法は、本実施の形態の具体的一例に限定されず、ガラス段差成分の濃度と、通常成分の濃度との濃度差を低減させることができるものであればよい。
次のステップS218では、制御部30は、シンチ段差成分の段差補正を行う。本実施の形態の制御部30が行うシンチ段差成分の段差補正の具体的一例について説明する。本実施の形態の制御部30は、シンチ段差成分を2つの領域に分けて段差補正を行っている。
撮影画像上で、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の撮影画像に画像情報が存在する領域(オーバーラップ領域)については、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の画像情報を流用する。そのため、本実施の形態では、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の撮影画像に対する補正を先に行っている。流用する画像情報の領域(オーバーラップ領域)の座標(アドレス)は、設定値または実験等により得られた値を予め得ておき、コンソール20の記憶部50、各放射線画像撮影装置14内、及び電子カセッテ12内の制御部や記憶部(図示省略)等に記憶させておけばよい。
また、図5Aに示したように、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)と、下側の放射線画像撮影装置14(142)とでは、SIDが異なるため、流用する上側の撮影画像の拡大率を下側の撮影画像に合わせることが好ましい。拡大率は、流用する画像情報の領域と同様に、設定値または実験等により得られた値を予め得ておき、コンソール20の記憶部50、各放射線画像撮影装置14内、及び電子カセッテ12内の制御部や記憶部(図示省略)等に記憶させておけばよい。
また、オーバーラップ領域以外の領域は、オーバーラップ領域とシンチ段差とを滑らかに接続するように補正量を算出し、算出した補正量を減算する。
このようにして、撮影画像に生じたシンチ段差成分の段差補正が終了すると、制御部30は、本画像処理を終了する。本処理後(段差補正後)の撮影画像は、記憶部50に記憶しておく。
なお、段差成分であった部分が、通常成分部分に対して違和感のある画像である場合がある。例えば、段差成分であった部分と通常成分部分とで画像の粒状が異なる場合がある。そのため、本処理後の撮影画像に対して、さらに画質を向上させるための種々の処理を行うことが好ましい。
制御部30は、このようにして補正された各放射線画像撮影装置14の撮影画像をコンソール20の表示部34に表示させたり、読影装置(図示省略)に表示させるよう出力したり、PACS22に出力したりする。なお、制御部30は、各放射線画像撮影装置14による撮影画像(補正後)をつなげて1枚の放射線画像として表示または出力してもよいし、それぞれ個別に表示または出力するようにしてもよい。
以上説明したように本実施の形態の電子カセッテ12は、3個の放射線画像撮影装置14(141〜143)を備えている。放射線画像撮影装置141、143が上側(放射線照射装置16に近い側)、放射線画像撮影装置142が下側(放射線照射装置16に遠い側)となるいわゆる段丘状に配置されている。
コンソール20の制御部30は、位置Aから照射された放射線Xにより撮影された各放射線画像撮影装置14のゲインキャリブ画像を予め取得し、記憶部50に記憶させておく。被検体18の撮影が行われると、制御部30は、各放射線画像撮影装置14から撮影画像を取得し、一旦、記憶部50に記憶させる。
制御部30は、記憶部50に記憶させておいたゲインキャリブ画像に基づいて、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)の撮影画像のゲイン補正を行う。
一方、下側の放射線画像撮影装置14(142)の撮影画像には、上側の放射線画像撮影装置14(141、143)のシンチレータ98及びTFTガラス基板90の端部の段差に起因する段差成分(シンチ段差成分及びガラス段差成分)が生じている。制御部30は、撮影画像及びゲインキャリブ画像からシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出する。制御部30は、撮影画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置に合わせて、ゲインキャリブ画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の座標を変換させることによりシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を修正する。制御部30は、修正後のゲインキャリブ画像に基づいて、撮影画像のゲイン補正を行う。
本実施の形態では、放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)及び放射線画像撮影装置14の動き(移動)に応じてシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置が変化する。放射線照射装置16の位置(放射線の入射角度)に応じて、シンチ段差及びガラス段差の位置が長尺方向に略平行移動する。また、放射線画像撮影装置14の動き(移動)に応じて、シンチ段差及びガラス段差の角度が変化する。そのため、ゲインキャリブ画像と撮影画像とでは、シンチ段差成分及びガラス段差成分の位置が異なる場合がある。段差成分の位置が異なるゲインキャリブ画像により撮影画像のゲイン補正を行うと、両者の段差成分に起因し、ゲイン補正後の撮影画像には、4つの段差が発生してしまう。
これに対して本実施の形態の制御部30は、ゲインキャリブ画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を撮影画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置に合わせて修正している。修正後のゲインキャリブ画像に基づいて、撮影画像のゲイン補正を行うため、適切に撮影画像のゲイン補正を行うことができる。さらに、撮影画像から適切に段差成分を検出することができるようになるため、シンチ段差成分及びガラス段差成分の段差補正を適切に行うことができる。
従って、本実施の形態の放射線画像撮影システム10(コンソール20)では、ゲインキャリブ画像と撮影画像とで放射線の入射方向が変化した場合であっても、撮影画像に生じた段差成分の補正を適切に行うことができる。
なお、予め検出しておいたゲインキャリブ画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置と、ステップS210で検出した撮影画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置とが一致する場合は、ステップS212の処理を省略してもよい。このようにゲインキャリブ画像及び撮影画像のシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置が一致する場合は、ゲインキャリブ画像に基づいて撮影画像のゲイン補正を行っても上述したように段差が4つになることがない。そのため、ゲインキャリブ画像に基づいて適切に撮影画像のゲイン補正を行うことができる。
また、本実施の形態では、シンチレータ98の端部とTFTガラス基板90の端部とが異なるため、それぞれに起因して段差が生じる(2つの段差が生じる)場合について説明したが、段差の数は、放射線検出器26の構造等により定まるものであり、本実施の形態に限定されるものではない。段差の数にかかわらず、本発明が適用できることはいうまでもない。
また、ゲインキャリブ画像に限らず、その他の補正用の画像であっても、補正用の画像の撮影時と撮影画像の撮影時とで放射線照射装置16の位置(放射線Xの照射位置)が異なる場合に対して、本発明が適用できることはいうまでもない。
また、上記ステップS206のゲイン補正及びステップS208の逆ゲイン補正を省略し、欠陥補正のみを行うようにしてもよい。なお、本実施の形態のようにステップS206及びS208を行うことにより、ステップS210においてより適切にシンチ段差成分及びガラス段差成分の位置を検出することができるようになる。
また、本実施の形態では、段差成分の位置ずれの修正方法として、ゲインキャリブ画像の座標を変換することにより、ゲインキャリブ画像の段差成分の位置を、撮影画像の段差成分の位置に合わせるように修正しているが修正方法は限定されない。例えば、ゲインキャリブ画像に替わり、撮影画像の座標を変換するようにしてもよい。また、ゲインキャリブ画像及び撮影画像の両方の座標を変換するようにしてもよい。なお、撮影画像の座標を変換した場合は、撮影画像のゲイン補正後に、座標を元に戻す(逆変換)するようにするとよい。
また、本実施の形態では、電子カセッテ12が3個の放射線画像撮影装置14を備える場合について説明したが放射線画像撮影装置14の数は特に限定されるものではない。また、放射線画像撮影装置14の重ね合わせ方も、本実施の形態の電子カセッテ12(図5参照)に限らない。
また、本実施の形態では、1つの電子カセッテ12の筐体13中に複数の放射線画像撮影装置14(141〜143)が備えられている場合について説明したが、複数の電子カセッテを備えた放射線画像撮影システムに本発明を適用してもよい。例えば、1つの放射線画像撮影装置を備えた電子カセッテを複数隣接して配置することにより、長尺の撮影領域を有するように構成してもよい。複数の電子カセッテを隣接して配置する場合の具体的構成例を図11及び図12に示す。図11及び図12では、3つの電子カセッテ62(621〜623)を隣接して配置した場合を示している。また、図11は、本実施の形態の電子カセッテ12の放射線画像撮影装置14と同様に、電子カセッテ12を段丘状に配置した場合を示している。図12は、電子カセッテ12を階段状に配置した場合を示している。
また、上記各実施の形態では、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器26に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、放射線を吸収して電荷に変換する光電変換層としてアモルファスセレン等の放射線を直接電荷に変換する材料を使用した直接変換方式の放射線検出器に本発明を適用してもよい。
その他、本実施の形態で説明した放射線画像撮影システム10、電子カセッテ12、放射線画像撮影装置14、及びコンソール20等の構成、動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、本発明の放射線は、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。