JP2019113408A - 測距装置 - Google Patents

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Daisuke Nagatomo
大典 長友
吉雄 岡本
Yoshio Okamoto
吉雄 岡本
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Abstract

【課題】SN比の増大、視野角の増大及び小型化を図ることのできる測距装置を提供する。【解決手段】測距装置1は、光源11、光偏向器16、平行光生成レンズ17、レンズアレイ18、投影レンズ19及び距離算出部44を備える。光偏向器16は、光源11からの出射光Loを走査光Lsに変換する。走査光Lsは、平行光生成レンズ17により軸線Acに平行な平行光とされ、さらに、レンズアレイ18の対応のレンズ35及び投影レンズ19を経て出射される。レンズ35の焦点と投影レンズ19の焦点とは、両者の間に設定される平面L5上に設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、TOF(Time Of Flight: 飛行時間)方式で測距を行う測距装置に関する。
TOF方式で測距を行う測距装置には、走査光を利用するものがある。このような測距装置では、走査光を測距領域に走査し、走査光が測距領域に存在する被測距物に反射して戻って来るときに、走査光の出射時刻と戻り光の戻り時刻との時間差に基づいて被測距物を測距している。
戻り光の戻り時刻を検出する受光素子が受光する光には、戻り光以外に背景光が含まれる。背景光は、測距装置が受光素子の受光量から戻り光(信号)を抽出するときのノイズになるため、SN比の低下原因になる。戻り光は、測距領域全体(視野角全体)のうち被測距物の存在位置からしか戻って来ないのに対し、背景光は測距領域全体に存在する。このため、測距装置の視野角を大きくするときほど、SN比が低下してしまう。ここで、SN比とは、S/N比であり、反射光と外光との比をいう。反射光の信号に比べてノイズ信号が大きくなるほど、SN比は小さくなる。
特許文献1の測距装置は、複数の受光素子をマトリクス状に配列した受光素子アレイを備え、戻り光は、受光素子アレイの複数の受光素子のうちの入射方向に対応する受光素子に入射するようにする一方、切換器が、各時刻の走査光の出射方向に対応する受光素子の出力に切り換えている。これにより、視野角の増大にもかかわらず、SN比の低下を回避している。
特開2004−157044号公報
特許文献1の測距装置では、高いSN比を確保できるものの、視野角の増大に応じて受光素子アレイの受光素子の個数が増大するので、コストが増大してしまう。また、戻り光を受光した受光素子の出力を選択するために、切換器が、走査光の各時刻の出射方向に同期して対応の受光素子に切り換えなければならず、制御装置の処理負荷が増大する。
さらに、受光素子アレイは、光の通過を許容しないので、測距装置の出射系統の光路に配備することができない。したがって、受光素子アレイは、出射系統の光路とは別個に設けた入射系統の光路に配備する必要がある。このことは、測距装置の小型化の妨げとなる。
本発明の目的は、受光素子の個数を増大することなく、SN比の増大、視野角の増大及び小型化を図ることができる測距装置を提供することである。
本発明の測距装置は、
光源と、
前記光源からの入射光を反射する反射点を通る軸線の回りに正逆転するミラー部を有し、前記光源からの入射光を前記反射点において反射して偏向させた走査光として出射する光偏向器と、
前記反射点に焦点をもち、前記反射点から入射した前記走査光を光軸に平行な平行走査光として出射する第1光学素子と、
光軸を前記平行走査光に平行に揃えられ、前記平行走査光の走査方向に沿って配列されて前記平行走査光が入射され、出射側の焦点を共通平面上に有する複数の光学体からなる第2光学素子と、
前記第2光学素子側の焦点を前記共通平面に有し、前記第2光学素子の前記複数の光学体の各々からの入射光を出射する第3光学素子と、
前記光源と前記ミラー部との間において前記光源からの出射光の進行方向とは逆方向の進行方向で前記ミラー部から逆進して来る逆進光を検出する受光素子と、
前記出射光と前記逆進光とに基づいて被測距物までの距離を算出する距離算出部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光偏向器のミラー部から光源の方へ向かう逆進光は、第3光学素子に走査光の出射側から入射した入射光のうち、第2光学素子において各時刻で平行走査光が通過した光学体を該平行走査光とは逆方向に通過する入射光に制限される。これにより、受光素子の個数を増大することなく、SN比の増大及び視野角の増大を図ることができる。
本発明によれば、受光素子に入射する背景光を絞り込む第2光学素子は、受光素子アレイと異なり、両方向に光を通過可能である、したがって、出射系統の光路と入射系統の光路とを共通化しつつ、所望の逆進光を検出できるので、測距装置の小型化を図ることができる。
本発明の測距装置は、
前記光偏向器は、前記反射点において直交する2つの軸線の各々の回りに前記ミラー部を正逆転させる二次元走査型の光偏向器であり、
前記第2光学素子の前記複数の光学体は、マトリクス状に配列されていることが好ましい。
この構成によれば、走査光を測距範囲に二次元走査する測距装置において、受光素子を増大することなく、SN比の増大、視野角の増大及び小型化を図ることができる。
本発明の測距装置は、
前記第3光学素子における前記走査光の出射側に、中心が前記第3光学素子の光軸上にあるアパーチャを画成する絞り部を備え、
前記第2光学素子の前記光学体の焦点距離をf2とし、前記第3光学素子の焦点距離をf3としたとき、
前記第3光学素子と前記アパーチャとの距離は、f3に等しく設定され、
前記アパーチャの寸法は、f3/f2に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、第2光学素子の各光学体から出射する走査光をアパーチャに支障なく通過させることを保証しつつ、各光学体を通過する背景光を絞り込むことができる。
測距装置及び測距領域の関係を模式的に説明したものであり、図1A及び図1Bは、それぞれ測距領域を鉛直方向に上方から及び水平方向に側方から見た図。 測距装置の構成図。 レンズアレイを平行光生成レンズの側から見た図。 被測距物の測距に関係する検知信号を示す図。
(測距例)
図1は、測距装置1及び測距領域2の関係を説明する模式図である。図1A及び図1Bは、それぞれ測距領域2を鉛直方向に上方から及び水平方向に側方から見た図である。なお、図面において、X軸は、測距装置1から測距領域2を見て右側を正の向きとする水平方向を示している。Y軸は、測距装置1から測距領域2を見て上側を正の向きとする鉛直方向を示している。測距装置1は、前方の測距領域2に対し、走査光LsをX軸方向及びY軸方向の直交する2方向に走査する。
α,βは、それぞれ測距装置1のX軸方向及びY軸方向の視野角の1/2の角度として定義されている。したがって、測距装置1のX軸方向の視野角は2・αとなり、Y軸方向の視野角は2・βとなる。
測距領域2内には、被測距物4a,4bが存在する。なお、測距領域2内の被測距物の個数は、2つに限定されず、0を含む任意の数であってよい。また、被測距物4a,4bは、人や車両等の移動体に限定されない。固定物であってもよい。以降、被測距物4a,4bを特に区別しないときは、「被測距物4」と総称する。
測距装置1の視野角と測距装置1から出射する走査光Lsの走査角とは一致する。すなわち、走査光Lsは、横方向(X軸方向)には2・αの走査角で測距領域2を走査し、縦方向(Y軸方向)には2・βの走査角で走査する。
走査光Lsは、被測距物4a,4bに当たると、それぞれ戻り光Lra,Lrbとなって、測距装置1−被測距物4間の光路を、走査光Lsの進行方向(以下、適宜、「順方向」という。)とは逆方向に進行し、測距装置1に入射する。なお、戻り光Lra,Lrbを特に区別しないときは、「戻り光Lr」と総称する。
(測距装置の出射系及び入射系)
図2は測距装置1の構成図である。測距装置1は、光源11、集光レンズ12、窓付きミラー13、集光レンズ14、受光素子15、光偏向器16、平行光生成レンズ17、レンズアレイ18、投影レンズ19、絞り部20及び制御部25を備える。
光源11から出射した出射光Loは、集光レンズ12、窓付きミラー13、光偏向器16、平行光生成レンズ17、レンズアレイ18、投影レンズ19及び絞り部20を順番に通過して、測距装置1から測距領域2へ出射する。なお、出射光Loは、光偏向器16において走査光Lsに変換され、走査光Lsが測距装置1から測距領域2に出射する。出射光Loの波形と走査光Lsの波形とは、同一である。
図2において、Awは、光源11の光出射面の中心と、光偏向器16のミラー部31の中心Omとを結ぶ軸線を示している。軸線Awは、光源11及び集光レンズ12の光軸でもある。光源11は、例えば半導体レーザ光源やLED光源から成り、出射光Loを出射する。集光レンズ12は、光軸を軸線Awに揃えて、光源11に接近した位置に配設されている。光源11から出射された出射光Loは、集光レンズ12を通過することにより、通過後は、中心Omに集光する。
窓付きミラー13は、窓23を有し、光源11とミラー部31との間に配設される。窓23は、中心が軸線Aw上に設定され、光源11からの出射光Loが通る光路上に形成されている。円形の窓23の直径は、出射光Loが窓付きミラー13により遮られることなく、通過することを確保する値に設定されている。
図2において光源11とミラー部31との間に図示されている入射光Liは、後で再説明するが、測距領域2から絞り部20のアパーチャ38を通過して、出射光Loの光路を出射光Loとは逆方向に進んで来る光である。ミラー部31から出射光Loの進行方向とは逆方向に逆進して来る入射光Liを、以下、適宜、「逆進光」という。
逆進光は、窓付きミラー13に到達すると、窓23を除く窓付きミラー13のミラー面で反射して、受光素子15の方へ偏向される。集光レンズ14は、窓付きミラー13と受光素子15との間に配設され、窓付きミラー13から広がって入射して来る逆進光を受光素子15に集光する。受光素子15は、集光レンズ14からの逆進光を検出する。
光偏向器16は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の光偏向器であり、ミラー部と該ミラー部を軸線の回りに正逆転させる圧電アクチュエータとを備えている。構造自体は、周知であり、詳細な構造については、例えば、特開2012−203186号公報、特開2013−8480号公報及び特開2013−84530号公報を参照されたい。
光偏向器16の構成を概略的に説明すると、光偏向器16は、ミラー部31と不図示の圧電アクチュエータとを備えている。ミラー部31は、光の反射面としてのミラー面上に存在しかつ中心Omにおいて直交する2つの軸線の各軸線の回りに対応の圧電アクチュエータにより正逆転するようになっている。
出射光Lo及び入射光Liは、進行方向が正反対であるが、共に反射点としての中心Omで反射して、偏向される。出射光Loは、各軸線の回りのミラー部31の正逆転により、偏向の方向が変化し、走査光Lsとなって、平行光生成レンズ17に向かう。なお、ミラー部31の大きさは、光源11から照射された光の集光度合により異なるが、組立誤差による変動を加味した集光スポットの大きさよりも大きくすることが好ましい。集光スポットは、反射点を含む高照度(所定の閾値以上の照度)の照射領域をいう。
説明の便宜上、ミラー部31が正逆転する2つの直交する軸線について、走査光Lsを測距領域2のX軸方向に走査するミラー部31の回転の軸線を「縦軸線」と名付ける。また、走査光Lsを測距領域2のY軸方向に走査するミラー部31の回転の軸線を「横軸線」と名付ける。
この測距装置1では、縦軸線の回りのミラー部31の正逆転の周波数は、横軸線の回りのミラー部31の正逆転の周波数より大となっている。したがって、測距装置1から測距領域2に出射する走査光Lsは、測距領域2をX軸方向に高速で往復走査しつつ、Y軸方向に低速で往復走査する。
図2において、Acは、光偏向器16のミラー部31の中心Omとアパーチャ38の中心とを結ぶ軸線として定義する。アパーチャ38は、絞り部20の内周に画成されている。
図2において、平面L1〜L7は、説明の便宜上、図示しているものであり、いずれも軸線Acに直交する平面であり、走査光Lsの進行方向に沿って順番に配列された平面として定義する。平行光生成レンズ17の光軸、レンズアレイ18の中心線、投影レンズ19の光軸及びアパーチャ38の中心線は、共に、軸線Ac上に設定されている。この結果、軸線Ac上で隣り合って配置されている光学素子同士は、対向して配置された関係になる。
平面L1は、中心Omに位置する。平面L2は、平行光生成レンズ17の主面と同一位置にある。平面L3は、レンズアレイ18のレンズ35の平行光生成レンズ17側の焦点と同一位置にある。平面L4は、レンズアレイ18のレンズ35の主面の全部に共通な主面の位置にある。レンズアレイ18の全部のレンズ35の焦点距離は等しく、平面L5は、平面L4からレンズ35の焦点距離だけ離れた位置にある。平面L6は、投影レンズ19の主面と同一位置にある。平面L7は、絞り部20のアパーチャ38の中心に位置する。
図2において、平面L3上にある複数のポイントQaは、走査光Lsについて、各レンズ35の入射側の焦点位置を示している。平面L5上にある複数のポイントQbは、走査光Lsについてのレンズ35の出射側の焦点位置を示している。軸線Ac上のポイントQbは、走査光Lsについての投影レンズ19の入射側の焦点でもある。平面L7上のポイントQcは、走査光Lsについての投影レンズ19の出射側の焦点である。
f1〜f3は、軸線Ac上の距離として定義されている。距離f1は、平面L1−L2間の距離であり、かつ平面L2−L3間の距離である。距離f1は、平行光生成レンズ17の焦点距離に等しく設定されている。距離f2は、平面L3−L4間の距離であり、かつ平面L4−L5間の距離である。距離f2は、レンズアレイ18のレンズ35(図3)の焦点距離に等しく設定されている。この結果、平面L3,L5は、レンズアレイ18における走査光Lsの入射側及び出射側の全部のレンズ35の焦点を共通に含む共通平面となっている。
距離f3は、平面L5−L6間の距離であるとともに、平面L6−L7間の距離でもある。距離f3は、投影レンズ19の焦点距離に等しく設定されている。
ミラー部31は、集光レンズ12からの出射光Lo(ミラー部31を基準にすると入射光となる。)を中心Omに入射されつつ、縦軸線及び横軸線の回りを正逆転する。これにより、集光レンズ12からの出射光Loは、中心Omにおいて反射して、集光レンズ12から偏向の方向を周期的に変化させた二次元走査の走査光Lsとなって、出射する。
平行光生成レンズ17は、例えば凸レンズから成る。光偏向器16のミラー部31の中心Omからの走査光Lsは、平行光生成レンズ17から軸線Acに平行な平行走査光として出射される。
レンズアレイ18は、主面を共通平面としての平面L4上にもつ複数のレンズ35を有する。図3は、レンズアレイ18を平行光生成レンズ17の側から見た図である。複数のレンズ35は、マトリクス状に縦横に等間隔で配列されている。複数のレンズ35は、等しい焦点距離(=f2)を有するとともに、等径かつ等形状(例:円形)になっている。
平行光生成レンズ17からレンズアレイ18に平行光生成レンズ17の光軸に平行な平行走査光として入射する走査光Lsは、走査方向に沿った配列順番で対応のレンズ35に入射する。該走査光Lsは、レンズ35から出射後、出射したレンズ35に対応する平面L5上の焦点(ポイントQb)に向かい、該焦点を通過してから、投影レンズ19の入射面の対応部位に入射する。
距離f3は、投影レンズ19の焦点距離に等しく設定されている。したがって、各レンズ35から投影レンズ19の入射面の対応部位に入射した走査光Lsは、投影レンズ19の入射面に等しい形状及び面積で入射する。なお、レンズ35における走査光Lsの出射面の面積と、各レンズ35からの走査光Lsが投影レンズ19の入射面に入射する面積との比は、f2:f3となる。
投影レンズ19に入射した走査光Lsは、投影レンズ19からは平行光(断面径を、増減することなく、一定に維持して進行する光)として、出射する。軸線Ac上のアパーチャ38の位置としての平面L7の位置は、平面L6から距離f3離れている。この結果、投影レンズ19からの平行光の走査光Lsが平面L7上に生成する投影面の中心、形状及び大きさは、アパーチャ38の中心(ポイントQc)、形状及び大きさに一致する。こうして、レンズアレイ18のレンズ35を通過した走査光Lsが絞り部20により遮られることなく、アパーチャ38を通過する。
図2は、測距装置1をY軸方向(鉛直方向)の上方から見た構成図であり、アパーチャ38を順方向に通過する走査光Ls及び逆方向に通過する入射光Liは共に、各光束の水平方向の断面で示されている。軸線Acに平行にアパーチャ38を出入りする走査光Ls及び入射光Liが平面L7に生成する投影面のX軸方向の寸法は、それぞれDo,Diとなる(Do≦Di)。
水平面内で軸線Acに対して最大角で出射する走査光Lsの傾斜角は、αとなる。したがって、水平方向の視野角は、2・αとなる。また、Di=f3/f2となる。これにより、レンズアレイ18のレンズ35を通過して来る走査光Lsの全部がアパーチャ38からの通過を許容されつつ、各レンズ35を走査光Lsとは逆方向に通過する背景光Lbの光量を絞ることができる。
(逆進入射光及び逆進光)
測距領域2からアパーチャ38へは入射光Liが入射する。走査光Lsが測距領域2内の被測距物4に照射されないときは、入射光Liは、背景光Lbのみとなる。走査光Lsが測距領域2内の被測距物4に照射されたときは、入射光Liには、背景光Lbの他に、被測距物4における走査光Lsの反射光としての戻り光Lrが含まれる。戻り光Lrは、走査光Lsと同一の光路を、逆方向に進んで、アパーチャ38に入射する。
以下、各時刻の走査光Lsの光路を走査光Lsとは逆進してアパーチャ38から来る入射光Liを「逆進入射光Li」という。前述の逆進光は、逆進入射光Liのうち特にミラー部31から光源11の方へ出射した後の逆進入射光Liの進行部分を指している。実体は、逆進入射光Liと逆進光とは同一である。
アパーチャ38から測距装置1内へ入射した入射光Liのうち、最終的に受光素子15に入射する入射光Liは、逆進入射光Liのみとなる。理由は、光偏向器16のミラー部31において各時刻で軸線Awの方に偏向される入射光Liは、該時刻で走査光Lsが通過したレンズ35を走査光Lsとは逆方向に通過する入射光Liに限定されるからである。
逆進入射光Liは、ミラー部31において軸線Awの方へ偏向されて、出射する。前述したように、ミラー部31から出射される逆進入射光Liを「逆進光」という。
逆進光は、窓付きミラー13におけるミラー部31側に反射面により進行方向を受光素子15の方に変更される。集光レンズ14は、窓付きミラー13から入射して来る逆進光を、受光素子15の受光面に集光するように、出射する。受光素子15は、逆進光を受光し、逆進光の強度に応じた検知信号を出力する。
(測距装置の制御系)
制御部25は、光源制御部41、光源光検出部42、戻り光検出部43及び距離算出部44を備える。光源制御部41は、光源11の点灯及び消灯を切り替えることにより、所定のパルス波形の出射光Lo(図4)を生成する。光源光検出部42は、光源制御部41の出力に基づいて出射光Loの変化を検出する。戻り光検出部43は、受光素子15の出力に基づいて入射光Li(厳密には逆進光)の変化を検出する。距離算出部44は、光源光検出部42及び戻り光検出部43の出力に基づいて測距装置1から被測距物4までの距離を算出する。
(測距方法)
図4は、被測距物4の測距に関係する検知信号を示す図である。図4では、光源11が出射する出射光Lo、測距領域2から測距装置1に入射する逆進光、及び比較例の逆進光の強度の変化が示されている。光源11が出射する出射光Loは、受光素子15の検知信号で示されている。逆進光は、受光素子15の検知信号で示されている。比較例とは、測距装置1から平行光生成レンズ17及びレンズアレイ18を除去して、光偏向器16からの走査光Lsをそのまま投影レンズ19に入射する測距装置を意味する。図4の比較例の逆進光は、該比較例の受光素子15の検知信号で示されている。
出射光Loには、周期Toで出現する出射パルス61が含まれる。逆進光には、入射パルス62が含まれる。入射パルス62は、出射光Loの走査光Lsが被測距物4に当たって測距装置1に戻って来たときの戻り光Lrに相当し、逆進入射光Liに含まれる。
測距装置1から被測距物4までの距離Dsは、出射パルス61の立ち上り時刻t1と入射パルス62の立ち上り時刻t2との時間差Ta(飛行時間)に光速Cを掛けた値の1/2となる(Ds=(C・Ta)/2)。
逆進光には、背景光Lbと戻り光Lrとが含まれる。したがって、逆進光の強度Vtは、背景光Lbに相当する強度分Vnと、走査光Lsに相当する強度分Vsとの和になる(Vt=Vn+Vs)。被測距物4までの距離は、出射パルス61と入射パルス62とに基づいて算出するので、Vnはノイズ、Vsは信号となる。この結果、SN比=Vs/Vnとなる。なお、Vtの最大値は、受光素子15の増幅部の出力飽和のために、入射パルス62の検出時に飽和出力を越えないように、設定されている。
比較例では、Vnは、投影レンズ19を通過する背景光Lbの全量に相当する値になる。これに対し、測距装置1では、Vnは、投影レンズ19を通過する背景光Lbのうち、走査光Lsの各時刻での出射方向とは向きが正反対の入射方向から入射して来る背景光Lbのみとなる。この結果、測距装置1では、逆進光に含まれる背景光Lbの相当分は、比較例の相当分に比して大幅に減少する。これにより、測距装置1におけるSN比は、比較例に比して大幅に改善される。
このように、測距装置1は、単一の受光素子15を用いて、広視野角(広画角)及び高SN比を実現することができる。
(変形例)
測距装置1の光偏向器16は、二次元走査型の光偏向器となっている。本発明では、光偏向器として一次元走査型の光偏向器を採用することもできる。この場合、レンズアレイ18における複数のレンズ35は、縦横の二次元のマトリクスの配列でなく、光偏向器16におけるミラー部31の一次元の振れ方向に対応する方向に沿って一列に揃えられて配置される。
測距装置1では、第1光学素子としての平行光生成レンズ17、第2光学素子としてのレンズアレイ18、及び第3光学素子としての投影レンズ19は、いずれもレンズとなっている。本発明では、第1光学素子、第2光学素子及び第3光学素子の少なくとも1つを、反射鏡で構成することも可能である。第2光学素子としてのレンズアレイ18を反射鏡の光学素子にする場合には、第2光学素子の光学体は、反射鏡体となる。
測距装置1の光偏向器16は、圧電アクチュエータによりミラー部を軸線の回りに正逆転させる形式となっている。本発明は、このような光偏向器16に代えて、ポリゴンミラー(polygon mirror)を光偏向器として用いることもできる。
1・・・測距装置、2・・・測距領域、4・・・被測距物、11・・・光源、15・・・受光素子、16・・・光偏向器、17・・・平行光生成レンズ(第1光学素子)、18・・・レンズアレイ(第2光学素子)、19・・・投影レンズ(第3光学素子)、31・・・ミラー部、35・・・レンズ(光学体)、38・・・アパーチャ(絞り部)、44・・・距離算出部、Lb・・・背景光、Li・・・入射光、Lo・・・出射光、Lr・・・戻り光、Ls・・・走査光。

Claims (3)

  1. 光源と、
    前記光源からの入射光を反射する反射点を通る軸線の回りに正逆転するミラー部を有し、前記光源からの入射光を前記反射点において反射して偏向させた走査光として出射する光偏向器と、
    前記反射点に焦点をもち、前記反射点から入射した前記走査光を光軸に平行な平行走査光として出射する第1光学素子と、
    光軸を前記平行走査光に平行に揃えられ、前記平行走査光の走査方向に沿って配列されて前記平行走査光が入射され、出射側の焦点を共通平面上に有する複数の光学体からなる第2光学素子と、
    前記第2光学素子側の焦点を前記共通平面に有し、前記第2光学素子の前記複数の光学体の各々からの入射光を出射する第3光学素子と、
    前記光源と前記ミラー部との間において前記光源からの出射光の進行方向とは逆方向の進行方向で前記ミラー部から逆進して来る逆進光を検出する受光素子と、
    前記出射光と前記逆進光とに基づいて被測距物までの距離を算出する距離算出部とを備えることを特徴とする測距装置。
  2. 請求項1に記載の測距装置において、
    前記光偏向器は、前記反射点において直交する2つの軸線の各々の回りに前記ミラー部を正逆転させる二次元走査型の光偏向器であり、
    前記第2光学素子の前記複数の光学体は、マトリクス状に配列されていることを特徴とする測距装置。
  3. 請求項1又は2に記載の測距装置において、
    前記第3光学素子における前記走査光の出射側に、中心が前記第3光学素子の光軸上にあるアパーチャを画成する絞り部を備え、
    前記第2光学素子の前記光学体の焦点距離をf2とし、前記第3光学素子の焦点距離をf3としたとき、
    前記第3光学素子と前記アパーチャとの距離は、f3に等しく設定され、
    前記アパーチャの寸法は、f3/f2に設定されていることを特徴とする測距装置。
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